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JP6363653B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加工機に搭載されるモータを制御するのに好適なモータ駆動装置に関する。
プレス、射出成形等の加工では、被加工物にかかる力(圧力)を制御する動作(圧力動作)と、非接触時の位置決め動作(位置制御)とを両立させてモータを制御する必要がある。被加工物が線形バネ特性を有すると仮定すれば、被加工物にかかる圧力を制御するには、加工時の接触点からの押し込み量を制御すればよい。
一般に、モータ制御装置は、速度制御ループおよび位置制御ループを備えた構成を有するところ、特許文献1は、位置制御ループの代替として、押し込み量を制御する圧力ループを組むことにより、位置制御と圧力制御とを両立させた構成を開示している。
また、ユーザの指令通りに力を制御し、被加工物の成形品質を安定させるためには、力制御器のゲインを安定な範囲で上げるのがよい。この範囲は被加工物の特性により決定づけられ、被加工物が線形バネ特性を有する場合には一定であるが、被加工物が非線形バネ特性を有する場合には可変となる。従って、かかる場合、押し込み量等に応じてゲインを切り替えることが望ましい。
特許文献2は、非線形バネ特性を有する被加工物に対して、力指令値又は力検出値から定まるバネ定数相当量に基づいてゲインが変更されることを開示している。
特許第4015139号公報 特許第4112571号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2は、弾性変形、すなわち、力を取り除けば元の形状に戻る被加工物を加工対象とするものであり、塑性変形する被加工物を加工対象とするものではない。これは、プレス、射出成形等の加工では、塑性変形による変化量よりも、加工機全体の撓みによる変化量の方が大きいため、従来考慮されることがなかったからである。
一方、航空機用のリベット機におけるリベット打ちでは、加工機全体の撓みによる変化量よりも、リベット自体の塑性変形による変化量の方が大きくなる。そのため、リベットを縮める時に最適となるようにゲインを調整すると、リベットから加工機が離れるときにゲインが過大になり、力が力指令を下回るアンダーシュートが発生する。逆に、リベットから加工機が離れる時に最適となるようにゲインを調整すると、リベットを縮める際のゲインが不足するため、力指令への追従が遅れてしまうという問題点がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、塑性変形する被加工物を加工する加工機の駆動源であるモータを高精度に制御することのできるモータ駆動装置を提供すること目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の一態様は、モータを駆動源とする加工機により加工される被加工物に作用させる力を指令する力指令部と、前記被加工物に作用させた力を検出する力検出部と、前記指令された力及び前記検出された力に基づいて速度指令を算出する速度指令算出部と、前記速度指令及び前記モータの速度に基づいてトルク指令を算出するトルク指令算出部と、前記トルク指令に基づいて前記モータを制御するモータ制御部と、前記被加工物における塑性変形の状態を判断する判断部と、前記判断された状態に応じて、前記速度指令算出部及び前記トルク指令算出部の夫々が有するゲインのうち少なくとも一つを切り替えるゲイン切替部と、を備えるモータ制御装置である。
本態様に係るモータ制御装置によれば、力指令部で指令された力及び力検出部からフィードバックされた力に基づいて、速度指令算出部によって速度指令が算出される。そして、算出された速度指令及びモータからフィードバックされたモータ速度に基づいて、トルク指令算出部によってトルク指令が算出され、このトルク指令に基づいて、モータ制御部によって、モータが電流制御される。また、判断部によって、被加工物の塑性変形の状態が判断され、この状態に応じて、ゲイン切替部によって、速度指令算出部及びトルク指令算出部の有するゲインのうち少なくとも一つが切り替えられる。
これにより、被加工物の塑性変形の状態に応じてゲインを適切に切り替えることで、モータを高精度に制御することができる。結果として、被加工物の加工品質を高めることができる。
上記態様に係るモータ駆動装置において、前記ゲインは、比例ゲイン及び積分ゲインのうち少なくとも一つであり、前記ゲイン切替部が、各ゲインを独立に切り替え可能に構成されていてもよい。
これにより、力の応答性と力指令に対する漸近特性とを個別に設計することができる。
上記態様に係るモータ駆動装置において、前記判断部が、入力される信号の正負符号によって前記塑性変形の状態を判断する構成であってもよい。
この構成において、上記態様にかかるモータ装置が、前記検出された力から力変化量を算出する力変化量算出部を備え、前記入力される信号は、前記力変化量であってもよい。
上記態様に係るモータ装置が、前記指令された力から該力の変化量である力指令変化量を算出する力指令変化量算出部を備え、前記入力される信号は、前記力指令変化量であってもよい。
上記態様に係るモータ装置が、前記指令された力と前記検出された力との偏差を算出する減算部を備え、前記入力される信号は、前記偏差であってもよい。
上記態様に係るモータ装置において、前記入力される信号は、前記速度指令であってもよい。
本発明によれば、塑性変形する被加工物を加工する加工機の駆動源であるモータを高精度に制御することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るモータ制御システムの概略構成を示すブロック図である。 塑性変形をする被加工物における押し込み量と力の関係を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係るモータ制御装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るモータ制御装置における処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るモータ制御装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るモータ制御装置における処理を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るモータ制御装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係るモータ制御装置における処理を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係るモータ制御装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係るモータ制御装置における処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係るモータ制御システムの実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態のモータ制御システムは、モータ制御装置1と、モータ2とを備えている。モータ制御装置1は、モータ2に備えられた速度検出部21で検出されたモータ速度に応じて、モータ2を制御するように構成されている。
本実施形態のモータ制御システムは、例えば、リベット機等の加工機に組み込まれるものである。
リベット機等の加工機においては、典型的には、下記工程が順に行われる。
(工程1)非接触状態から被加工物に力(圧力)をかけるためのアプローチ動作
(工程2)被加工物への接触
(工程3)被加工物への押し込み量増加及び力(圧力)上昇
(工程4)所望の時間、力(圧力)を制御
(工程5)被加工物への押し込み量減少及び力(圧力)下降
(工程6)被加工物から離れる動作
なお、加工機がリベット機の場合、被加工物はリベットである。
リベットのように塑性変形する被加工物の場合、工程3において力を上昇させるときと、工程5において力を下降させるときとでは、被加工物をバネと見做したときのバネ定数kが異なる。図2に示されるように、工程3においては、押し込み量xに対して緩やかに力Fが上昇するが、工程5においては、被加工物が塑性変形していることにより、押し込み量xに対し速やかに力Fが下降する。つまり、工程3では傾き、すなわち、バネ定数kが小さくなり、工程5では、傾き、すなわち、バネ定数kが大きくなる。従って、塑性変形する被加工物については、工程(加工段階)に応じて、言い換えると、被加工物の塑性変形の状態に応じて、ゲインの切り替えを行うことが好適である。
(第1の実施形態)
以下、上記モータ制御システムに備えられる、本発明の第1の実施形態に係るモータ制御装置1について、図面を参照して説明する。
図3に示されるように、モータ制御装置1は、機能ブロックとして、力指令部11と、力検出部12と、速度指令算出部13と、トルク指令算出部14と、モータ制御部15と、力変化量算出部16と、判断部17と、ゲイン切替部18とを備えている。
また、モータ制御装置1は、不図示のプロセッサと、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリとを備えており、プロセッサが各機能を実現するように構成されている。
図3に示されるように、力指令部11は、速度指令算出部13に接続されている。速度指令算出部13は、トルク指令算出部14に接続されている。トルク指令算出部14は、モータ制御部15に接続されている。モータ制御部15は、モータ2に接続されている。モータ2は、トルク指令算出部14に接続されている。力検出部12は、速度指令算出部13及び力変化量算出部16に接続されている。力変化量算出部16は、判断部17に接続されている。判断部17は、ゲイン切替部18に接続されている。ゲイン切替部18は、速度指令算出部13の比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びにトルク指令算出部14の比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2に接続されている。
力指令部11は、被加工物に作用させる力の目標値である力指令を生成するように構成されている。
力検出部12は、被加工物に作用させた力を検出するように加工機等に取り付けられた圧力センサ等により構成されている。
速度指令算出部13は、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1を有しており、力指令部11で生成された力指令と力検出部12からフィードバックされる力との偏差に比例ゲインKP1又は積分ゲインKI1を乗じることによって速度指令を算出するように構成されている。また、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1は、ゲイン切替部18によって独立に切替可能に構成されている。なお、速度指令は、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1を用いたPI(Proportional-Integral)制御により算出されてもよい。
トルク指令算出部14は、比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2を有しており、速度指令算出部13で算出された速度指令とモータ2からフィードバックされるモータ速度との偏差に比例ゲインKP2又は積分ゲインKI2を乗じることによってトルク指令を算出するように構成されている。また、比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2は、ゲイン切替部18によって独立に切替可能に構成されている。なお、トルク指令は、比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2を用いたPI(Proportional-Integral)制御により算出されてもよい。
モータ制御部15は、トルク指令算出部14で算出されたトルク指令に基づいて、モータ2を電流制御するように構成されている。
力変化量算出部16は、力検出部12で検出された力の単位時間(制御周期)当たりの変化量である力変化量を算出するように構成されている。
判断部17は、力変化量算出部16で算出された力変化量に基づいて、被加工物に対する加工段階を判断するように構成されている。具体的には、力変化量がゼロより大きい場合、すなわち、符号が正の場合は、被加工物に対する力が上昇中であり、バネ定数kが小さい加工段階にあると判断部17は判断する。力変化量がゼロより小さい場合、すなわち、符号が負の場合は、被加工物に対する力が下降中であり、バネ定数kが大きい加工段階にあると判断部17は判断する。言い換えると、判断部17は、正負符号によって、被加工物の塑性変形の状態を判断する。
ゲイン切替部18は、判断部17で判断された状態に基づいて、速度指令算出部13の比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びにトルク指令算出部14の比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2を夫々独立して切り替え可能に構成されている。具体的には、バネ定数kが小さい状態にあると判断された場合には、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが高くなるように設定される。バネ定数kが大きい状態にあると判断された場合には、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが低くなるように設定される。特に、被加工物に作用する力が力指令を大きく下回るアンダーシュートの発生を抑えるためには、積分ゲインKI1,KI2を小さくする必要がある。
このように、比例ゲインKP1,KP2及び積分ゲインKI1,KI2の夫々を独立して切り替えることができるので、力の応答性と力指令に対する漸近特性とを個別に設計することができる。
次に、上記構成を備えるモータ制御装置1の作用について、図3及び図4を参照しながら説明する。図4は、モータ制御装置1に備えられる不図示のプロセッサが一制御周期において実行する処理を示している。
まず、力指令部11によって、被加工物に作用させる力の目標値である力指令が生成される(図4のステップSA1)。また、力検出部12によって、被加工物に作用させた力が検出される(図4のステップSA2)。そして、力変化量算出部16によって、一制御周期前に被加工物に作用させた力に対する変化量が算出される(図4のステップSA3)。続いて、判断部17によって、力変化量の正負符号が判断されて(図4のステップSA4)、符号が正の場合には、ゲイン切替部18によって、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが高くなるように設定され、符号が負の場合には、ゲイン切替部18によって、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが低くなるように設定される(図4のステップSA5)。
なお、力変化量がゼロの場合には、ゲイン切替部18によって、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが高くなるように設定されてもよいし、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが低くなるように設定されてもよい。例えば、直前のゲインが保持されることとしてもよい。
次に、速度指令算出部13によって、力指令部11で生成された力指令と力検出部12からフィードバックされる力との偏差にゲインが乗じられて速度指令が算出される(図4のステップSA6)。続いて、トルク指令算出部14によって、速度指令算出部13で算出された速度指令とモータ2からフィードバックされるモータ速度との偏差にゲインが乗じられてトルク指令が算出される(図4のステップSA7)。
そして、モータ制御部15によって、トルク指令算出部14で算出されたトルク指令とモータ2からフィードバックされる電流値に基づいて、モータ制御が行われる(図4のステップSA8)。
このように、塑性変形する被加工物を加工する際に、加工段階に応じて、制御周期毎に力変化量に基づくゲイン調整が行われるため、モータを高精度に制御することができる。結果として、被加工物の加工精度を高めることができる。
(第2の実施形態)
以下、上記モータ制御システムに備えられる、第2の実施形態に係るモータ制御装置3について、図面を参照して説明する。
図5に示されるように、モータ制御装置3は、機能ブロックとして、力指令部11と、力検出部12と、速度指令算出部13と、トルク指令算出部14と、モータ制御部15と、ゲイン切替部18と、力指令変化量算出部31と、判断部32とを備えている。
また、モータ制御装置3は、不図示のプロセッサと、ROM、RAM等のメモリとを備えており、プロセッサが各機能を実現するように構成されている。
図5に示されるように、力指令部11は、速度指令算出部13及び力指令変化量算出部31に接続されている。速度指令算出部13は、トルク指令算出部14に接続されている。トルク指令算出部14は、モータ制御部15に接続されている。モータ制御部15は、モータ2に接続されている。モータ2は、トルク指令算出部14に接続されている。力検出部12は、速度指令算出部13に接続されている。力指令変化量算出部31は、判断部32に接続されている。判断部32は、ゲイン切替部18に接続されている。ゲイン切替部18は、速度指令算出部13の比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びにトルク指令算出部14の比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2に接続されている。
このように、本実施形態に係るモータ制御装置3は、力変化量算出部16及び判断部17の代わりに、力指令変化量算出部31及び判断部32を備える点で第1の実施形態に係るモータ制御装置1と構成が異なる。以下の説明においては、第1の実施形態に係るモータ制御装置1と構成を共通とする箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
力指令変化量算出部31は、力指令部11で生成された力指令の単位時間(制御周期)当たりの変化量である力指令変化量を算出するように構成されている。
判断部32は、力指令変化量算出部31で算出された力指令変化量に基づいて、被加工物に対する加工段階を判断するように構成されている。具体的には、力指令変化量がゼロより大きい場合、すなわち、符号が正の場合は、被加工物に対する力が上昇中であり、バネ定数kが小さい加工段階にあると判断部32は判断する。力指令変化量がゼロより小さい場合、すなわち、符号が負の場合は、被加工物に対する力が下降中であり、バネ定数kが大きい加工段階にあると判断部32は判断する。言い換えると、判断部32は、正負符号によって、被加工物の塑性変形の状態を判断する。
ゲイン切替部18は、判断部32で判断された状態に基づいて、速度指令算出部13の比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びにトルク指令算出部14の比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2を夫々独立して切り替え可能に構成されている。
次に、上記構成を備えるモータ制御装置3の作用について、図5及び図6を参照しながら説明する。図6は、モータ制御装置3に備えられる不図示のプロセッサが一制御周期において実行する処理を示している。
まず、力指令部11によって、被加工物に作用させる力の目標値である力指令が生成される(図6のステップSA1)。また、力検出部12によって、被加工物に作用させた力が検出される(図6のステップSA2)。そして、力指令変化量算出部31によって、一制御周期前に生成された力指令に対する変化量が算出される(図6のステップSB1)。続いて、判断部32によって、力指令変化量の正負符号が判断されて(図6のステップSB2)、符号が正の場合には、ゲイン切替部18によって、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが高くなるように設定され、符号が負の場合には、ゲイン切替部18によって、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが低くなるように設定される(図6のステップSA5)。
なお、力指令変化量がゼロの場合には、ゲイン切替部18によって、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが高くなるように設定されてもよいし、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが低くなるように設定されてもよい。例えば、直前のゲインが保持されることとしてもよい。
以後の処理は、上述の第1の実施形態と同様であるため省略する。
このように、塑性変形する被加工物を加工する際に、加工段階に応じて、制御周期毎に力指令変化量に基づくゲイン調整が行われるため、モータ2を高精度に制御することができる。結果として、被加工物の加工精度を高めることができる。
(第3の実施形態)
以下、上記モータ制御システムに備えられる、第3の実施形態に係るモータ制御装置4について、図面を参照して説明する。
図7に示されるように、モータ制御装置4は、機能ブロックとして、力指令部11と、力検出部12と、速度指令算出部13と、トルク指令算出部14と、モータ制御部15と、ゲイン切替部18と、減算部41と、判断部42とを備えている。
また、モータ制御装置4は、不図示のプロセッサと、ROM、RAM等のメモリとを備えており、プロセッサが各機能を実現するように構成されている。
図7に示されるように、力指令部11は、速度指令算出部13及び減算部41に接続されている。速度指令算出部13は、トルク指令算出部14に接続されている。トルク指令算出部14は、モータ制御部15に接続されている。モータ制御部15は、モータ2に接続されている。モータ2は、トルク指令算出部14に接続されている。力検出部12は、速度指令算出部13及び減算部41に接続されている。減算部41は、判断部42に接続されている。判断部42は、ゲイン切替部18に接続されている。ゲイン切替部18は、速度指令算出部13の比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びにトルク指令算出部14の比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2に接続されている。
このように、本実施形態に係るモータ制御装置4は、力変化量算出部16及び判断部17の代わりに、減算部41及び判断部42を備える点で第1の実施形態に係るモータ制御装置1と構成が異なる。以下の説明においては、第1の実施形態に係るモータ制御装置1と構成を共通とする箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
減算部41は、力指令部11で生成された力指令から、力検出部12で検出された力が減算された力偏差を算出するように構成されている。
判断部42は、減算部41で得られた力偏差に基づいて、被加工物に対する加工段階を判断するように構成されている。具体的には、力偏差がゼロより大きい場合、すなわち、符号が正の場合は、被加工物に対する力が上昇中であり、バネ定数kが小さい加工段階にあると判断部42は判断する。力偏差がゼロより小さい場合、すなわち、符号が負の場合は、被加工物に対する力が下降中であり、バネ定数kが大きい加工段階にあると判断部42は判断する。言い換えると、判断部42は、正負符号によって、被加工物の塑性変形の状態を判断する。
ゲイン切替部18は、判断部42で判断された状態に基づいて、速度指令算出部13の比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びにトルク指令算出部14の比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2を夫々独立して切り替え可能に構成されている。
次に、上記構成を備えるモータ制御装置4の作用について、図7及び図8を参照しながら説明する。図8は、モータ制御装置4に備えられる不図示のプロセッサが一制御周期において実行する処理を示している。
まず、力指令部11によって、被加工物に作用させる力の目標値である力指令が生成される(図8のステップSA1)。また、力検出部12によって、被加工物に作用させた力が検出される(図8のステップSA2)。そして、減算部41によって、力指令部11で生成された力指令と力検出部12によって検出された力との力偏差が算出される(図8のステップSC1)。続いて、判断部42によって、力偏差の正負符号が判断されて(図8のステップSC2)、符号が正の場合には、ゲイン切替部18によって、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが高くなるように設定され、符号が負の場合には、ゲイン切替部18によって、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが低くなるように設定される(図8のステップSA5)。
なお、力偏差がゼロの場合には、ゲイン切替部18によって、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが高くなるように設定されてもよいし、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが低くなるように設定されてもよい。例えば、直前のゲインが保持されることとしてもよい。
以後の処理は、上述の第1の実施形態と同様であるため省略する。
このように、塑性変形する被加工物を加工する際に、加工段階に応じて、制御周期毎に力偏差に基づくゲイン調整が行われるため、モータ2を高精度に制御することができる。結果として、被加工物の加工精度を高めることができる。
(第4の実施形態)
以下、上記モータ制御システムに備えられる、第4の実施形態に係るモータ制御装置5について、図面を参照して説明する。
図9に示されるように、モータ制御装置5は、機能ブロックとして、力指令部11と、力検出部12と、速度指令算出部13と、トルク指令算出部14と、モータ制御部15と、ゲイン切替部18と、判断部51とを備えている。
また、モータ制御装置5は、不図示のプロセッサと、ROM、RAM等のメモリとを備えており、プロセッサが各機能を実現するように構成されている。
図9に示されるように、力指令部11は、速度指令算出部13に接続されている。速度指令算出部13は、トルク指令算出部14及び判断部51に接続されている。トルク指令算出部14は、モータ制御部15に接続されている。モータ制御部15は、モータ2に接続されている。モータ2は、トルク指令算出部14に接続されている。力検出部12は、速度指令算出部13に接続されている。判断部51は、ゲイン切替部18に接続されている。ゲイン切替部18は、速度指令算出部13の比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びにトルク指令算出部14の比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2に接続されている。
このように、本実施形態に係るモータ制御装置5は、力変化量算出部16及び判断部17の代わりに、判断部51を備える点で第1の実施形態に係るモータ制御装置1と構成が異なる。以下の説明においては、第1の実施形態に係るモータ制御装置1と構成を共通とする箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
判断部51は、一制御周期前に速度指令算出部13で算出された速度指令に基づいて、被加工物に対する加工段階を判断するように構成されている。具体的には、一制御周期前の速度指令がゼロより大きい場合、すなわち、符号が正の場合は、被加工物に対する力が上昇中であり、バネ定数kが小さい加工段階にあると判断部51は判断する。一制御周期前の速度指令がゼロより小さい場合、すなわち、符号が負の場合は、被加工物に対する力が下降中であり、バネ定数kが大きい加工段階にあると判断部51は判断する。言い換えると、判断部51は、正負符号によって、被加工物の塑性変形の状態を判断する。
ゲイン切替部18は、判断部51で判断された状態に基づいて、速度指令算出部13の比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びにトルク指令算出部14の比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2を夫々独立して切り替え可能に構成されている。
次に、上記構成を備えるモータ制御装置5の作用について、図9及び図10を参照しながら説明する。図10は、モータ制御装置5に備えられる不図示のプロセッサが一制御周期において実行する処理を示している。
まず、力指令部11によって、被加工物に作用させる力の目標値である力指令が生成される(図10のステップSA1)。また、力検出部12によって、被加工物に作用させた力が検出される(図10のステップSA2)。そして、判断部51によって、一制御周期前の速度指令の正負符号が判断されて(図10のステップSD1)、符号が正の場合には、ゲイン切替部18によって、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが高くなるように設定され、符号が負の場合には、ゲイン切替部18によって、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが低くなるように設定される(図10のステップSA5)。
なお、速度指令がゼロの場合には、ゲイン切替部18によって、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが高くなるように設定されてもよいし、比例ゲインKP1及び積分ゲインKI1並びに比例ゲインKP2及び積分ゲインKI2のうち少なくとも一つのゲインが低くなるように設定されてもよい。例えば、直前のゲインが保持されることとしてもよい。
以後の処理は、上述の第1の実施形態と同様であるため省略する。
このように、塑性変形する被加工物を加工する際に、加工段階に応じて、制御周期毎に速度指令に基づくゲイン調整が行われるため、モータ2を高精度に制御することができる。結果として、被加工物の加工精度を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、速度指令算出部13及びトルク指令算出部14の夫々は、比例ゲイン及び積分ゲインのほかに、微分ゲインを有していてもよく、PID(Proportional-Integral-Differential)制御によりモータ2が制御されることとしてもよい。
1,3,4,5 モータ制御装置
2 モータ
11 力指令部
13 速度指令算出部
14 トルク指令算出部
15 モータ制御部
16 力変化量算出部
17,32,42,51 判断部
18 ゲイン切替部
31 力指令変化量算出部
41 減算部

Claims (7)

  1. モータを駆動源とする加工機により加工される被加工物に作用させる力を指令する力指令部と、
    前記被加工物に作用させた力を検出する力検出部と、
    前記指令された力及び前記検出された力に基づいて速度指令を算出する速度指令算出部と、
    前記速度指令及び前記モータの速度に基づいてトルク指令を算出するトルク指令算出部と、
    前記トルク指令に基づいて前記モータを制御するモータ制御部と、
    前記被加工物における塑性変形の状態を判断する判断部と、
    前記判断された状態に応じて、前記速度指令算出部及び前記トルク指令算出部の夫々が有するゲインのうち少なくとも一つを切り替えるゲイン切替部と、
    を備えるモータ制御装置。
  2. 前記ゲインは、比例ゲイン及び積分ゲインのうち少なくとも一つであり、
    前記ゲイン切替部が、各ゲインを独立に切り替え可能に構成される請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記判断部が、入力される信号の正負符号によって前記塑性変形の状態を判断する請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記検出された力から力変化量を算出する力変化量算出部を備え、
    前記入力される信号は、前記力変化量である請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 前記指令された力から該力の変化量である力指令変化量を算出する力指令変化量算出部を備え、
    前記入力される信号は、前記力指令変化量である請求項3に記載のモータ制御装置。
  6. 前記指令された力と前記検出された力との偏差を算出する減算部を備え、
    前記入力される信号は、前記偏差である請求項3に記載のモータ制御装置。
  7. 前記入力される信号は、前記速度指令である請求項3に記載のモータ制御装置。
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