JP6351181B2 - スルホン酸基を有する炭素系固体酸 - Google Patents
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Description
項1. スルホン酸基を有する炭素質材料を含む炭素系固体酸であって、
前記炭素質材料は、少なくとも一部にグラフェン構造を有し、ホウ素を含有している、炭素系固体酸。
項2. 前記炭素質材料が、糖質、芳香族化合物、及び樹脂からなる群から選択された少なくとも1種の炭素質材料前駆体に由来する、項1に記載の炭素系固体酸。
項3. 滴定法によって測定される酸量が、1.0mmol/g以上である、項1または2に記載の炭素系固体酸。
項4. 前記ホウ素の含有量が、0.0001質量%〜20質量%の範囲にある、項1〜3のいずれかに記載の炭素系固体酸。
項5. 前記炭素質材料が、多孔体に担持されてなる、項1〜4のいずれかに記載の炭素系固体酸。
項6. 項1〜5のいずれかに記載の炭素系固体酸からなる、固体酸触媒。
項7. 炭素質材料前駆体とホウ素含有化合物とを混合する、ホウ素ドープ工程と、 前記ホウ素ドープ工程を経て得られたホウ素含有炭素質材料前駆体を加熱し、前記ホウ素含有炭素質材料前駆体の少なくとも一部を炭化する炭化工程と、
前記炭化工程を経て得られたホウ素含有炭素質材料と、濃硫酸、発煙硫酸、及び三酸化硫黄からなる群から選択された少なくとも1種とを混合するスルホン酸基導入工程と、
を備える、炭素系固体酸の製造方法。
項8. 前記ホウ素ドープ工程の後、前記ホウ素含有炭素質材料前駆体を、多孔体に担持させる工程をさらに備える、項7に記載の炭素系固体酸の製造方法。
グルコース(1.40g)とホウ酸(1.00g)とを、水に溶かして約35mlの水溶液を得た。得られた水溶液をオートクレーブ容器(50ml)に入れ、120℃に設定した乾燥機で12時間の加熱に供した。次に、オートクレーブ容器から取り出した水溶液を120℃に設定したホットプレート上で加熱し、固い水飴状にした。さらに、管状炉を用いてアルゴン気流中400℃で2時間加熱処理(1時間かけて昇温した後、400℃で2時間保持)し、グラフェン構造を形成させた固体を得た。次に、得られた固体を約100℃の熱水で2回洗い、めのう乳鉢で粉砕して粉体を得た。次に、得られた粉体を丸底フラスコ内の30%発煙硫酸(25ml)中に沈め、このフラスコを150℃の温度に設定したマントルヒーターにセットし、1時間還流し、粉体にスルホン酸基を導入した。次に、粉体を取り出して、純水で何度もすすいだ後、80〜100℃の水中で1時間煮沸した。次に、粉体を取り出して50℃で1時間乾燥させ、炭素系固体酸を得た。得られた炭素系固体酸を30mlの水に沈め、濃度0.1NのNaOH水溶液と0.01NのHCl水溶液を用いた逆滴定法により、炭素系固体酸の酸量を測定した。その結果、炭素系固体酸の酸量は4.2mmol/gであった。なお、実施例1と同様にして作製した炭素系固体酸について、マイクロ波酸分解法による前処理の後、ICP発光分光分析法によって、ホウ素元素の含有量を測定したところ、0.004質量%であった。
実施例1と同様にして、炭素系固体酸を得た。次に、実施例1と同様にして炭素系固体酸の酸量を測定したところ、酸量は4.3mmol/gであり、再現性は良好であった。
オートクレーブの設定温度を140℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、炭素系固体酸を得た。実施例1と同様にして炭素系固体酸の酸量を測定したところ、酸量は4.2mmol/gであった。
粉砕して得られた粉体に対して、三酸化硫黄を用いて以下のようにしてスルホン酸基を導入したこと以外は、実施例1と同様にして、炭素系固体酸を得た。丸底フラスコに30%発煙硫酸を23ml入れ、フラスコの口の一つからフラスコ内部に開口しているガラス治具を差し込んだ。ガラス治具内には、上記の粉体(0.25g)が配置されている。次に、丸底フラスコを150℃に設定したマントルヒーターで1時間加熱した(発煙硫酸の加熱により、三酸化硫黄ガスが発生している)。ガラス治具内の粉体を取り出し、実施例1と同様にして、洗浄、煮沸し、乾燥させて、炭素系固体酸を得た。実施例1と同様にして炭素系固体酸の酸量を測定したところ、酸量は4.2mmol/gであった。
ホウ酸を加えなかったこと以外は、実施例1と同様にして炭素系固体酸を得た。実施例1と同様にして炭素系固体酸の酸量を測定したところ、酸量は1.4mmol/gであった。
実施例1と比較例1で得られた炭素系固体酸をそれぞれ用いて、次のようにして酢酸とエタノールとのエステル化反応を行った。酢酸0.1molとエタノール1.0molを100mLの丸底フラスコに入れて混合した。ここに、それぞれ実施例1〜4及び比較例1で得られた炭素系固体酸触媒を約50mg加え、温度80℃で2時間攪拌して、エステル化反応させた。エステル化収率はガスクロマトグラフィーにより求めた。実施例1〜4及び比較例1について、それぞれ、同様のエステル化反応を2回行った。エステル化収率、及びエステル化収率の保持率([2回目の収率]/[1回目の収率]×100(%)で定義)の結果を表1に示す。
実施例1〜4と比較例1で得られた炭素系固体酸をそれぞれ触媒として用いて、セロビオース加水分解反応速度(μmol/h/g)を次のようにして測定した。ねじ口試験管(マルエムNR−10)に水(3ml)と、実施例1〜4及び比較例1で得られた炭素系固体酸(それぞれ、表1の[ ]内に示した重量)と、セロビオース(15mg)と、撹拌子を加え、キャップを閉めて密閉した。100℃に保った恒温槽の中に設置した耐熱マグネチックスターラーにより、試験管の加熱撹拌を行い反応させた。45分経過後に恒温槽から出して反応液の一部(0.3mL)をサンプリングした後、恒温槽に戻して更に45分反応させ、1回目の反応終了とした。45分、90分にサンプリングした反応液中のグルコース量をMerck社製RQフレックス装置と同装置用のグルコース試験紙(16720−1M)を用いて定量した。グラフの横軸に反応時間(45分(すなわち0.75時間)及び90分(すなわち1.5時間))、縦軸に各々のグルコース生成量(μmol)をプロットし、原点を通る最小二乗法により傾きを求めた。この値を触媒量で除することによりグルコース生成速度(μmol/h/g)を求めた。反応後の炭素系固体酸はろ過して回収し、イオン交換蒸留水中で3回すすいで洗浄した後、室温で乾燥して2回目の反応に用いた。以下、同様に反応を繰り返し、実施例1〜4及び比較例1で得られた炭素系固体酸を用いたセロビオース加水分解反応速度の測定をそれぞれ3回ずつ行った。セロビオース加水分解反応速度、及びセロビオース加水分解反応速度の保持率([3回目の収率]/[1回目の収率]×100(%)で定義)の測定結果を表1に示す。
グルコース(1.40g)とホウ酸(1.00g)とを、水に溶かして約35mlの水溶液を得た。得られた水溶液をオートクレーブ容器(50ml)に入れ、120℃設定の乾燥機で12時間加熱に供した。次に、グルコース及びホウ素の濃度が2倍になるように、ホットプレートを用いて、水溶液から約半分の水を除去した。次に、濃縮した水溶液に、1×3cmに切り出したフェルト状の繊維状活性炭(東洋紡株式会社製の商品名「Kフィルター KF−1000F」)を浸漬し、取り出して乾燥させた。次に、乾燥させた繊維状活性炭を、管状炉を用いてアルゴン気流中400℃で2時間加熱処理(1時間かけて昇温した後、400℃で2時間保持)した後、約100℃の熱水で2回洗った。なお、繊維状活性炭は、濃縮した水溶液に浸漬する前に、空気中120℃で1時間加熱して乾燥させた後、室温で30秒冷ましてから浸漬した。次に、この繊維状活性炭を丸底フラスコ内の30%発煙硫酸(25ml)中に沈め、このフラスコを150℃の温度に設定したマントルヒーターにセットし、1時間還流し、繊維状活性炭にスルホン酸基を導入した。次に、繊維状活性炭を取り出して、純水で何度もすすいだ後、80〜100℃の水中で1時間煮沸した。次に、繊維状活性炭を取り出して50℃で1時間乾燥させ、炭素系固体酸を得た。得られた炭素系固体酸の酸量は、実施例1と同様にして測定した。その結果、炭素系固体酸の酸量は2.0mmol/gであった。また、実施例1と同様にして、エステル化反応の収率及び保持率を測定した。結果を表2に示す。
グルコース及びホウ素の濃度を2倍にする代わりに、濃度が1/3になるように、水を加えたこと以外は、実施例5と同様にして炭素系固体酸を得た。実施例1と同様にして炭素系固体酸の酸量を測定したところ、酸量は1.2mmol/gであった。また、実施例1と同様にして、エステル化反応の収率及び保持率を測定した。結果を表3に示す。
グルコース及びホウ素の濃度を2倍にせずにそのままの濃度で用いたこと、及び繊維状活性炭をアルゴン気流中400℃で加熱処理する代わりに空気中400℃で加熱処理したこと以外は、実施例5と同様にして炭素系固体酸を得た。実施例1と同様にして炭素系固体酸の酸量を測定したところ、酸量は2.1mmol/gであった。また、実施例1と同様にして、エステル化反応の収率及び保持率を測定した。結果を表4に示す。
15 mgの球状カーボンナノホーン(CNH、環境・エネルギーナノ技術研究所製の品名:球状−パウダー)を、100mlの水に分散させて超音波処理15分を2回施し、1μmのメンブレンフィルターで濾過した。次に、グルコース(1.40g)とホウ酸(1.00g)を、この濾過液に溶かして約35mlにした。これをオートクレーブ容器に入れ、120℃設定の乾燥器で12時間加熱した後、120℃設定のホットプレートで加熱し固い水飴状にした。さらにアルゴン気流中で400℃処理(1時間かけて昇温、保持時間2時間。)し、得られた試料を約100℃の熱水で、2回洗った。次に、試料を丸底フラスコ内の30%発煙硫酸(25ml)中に沈め、このフラスコを150℃の温度に設定したマントルヒーターにセットし、1時間還流しスルホン酸基を導入した。次に、試料を取り出して純水で何度もすすいだ後、80〜100℃の水中で1時間煮沸し、さらに50℃で1時間乾燥させて炭素系固体酸を得た。得られた炭素系固体酸の酸量を、実施例1と同様にして測定した。また、実施例1と同様にして、エステル化反応及びセロビオース加水分解反応の収率及び保持率を測定した。結果を表5に示す。
ホウ酸(1.00g)を添加しなかったこと以外は、実施例8と同様にして、炭素系固体酸を得た。得られた炭素系固体酸の酸量を、実施例1と同様にして測定した。また、実施例1と同様にして、エステル化反応及びセロビオース加水分解反応の収率及び保持率を測定した。結果を表5に示す。
球状カーボンナノホーンの代わりに、ダリア状カーボンナノホーン(CNH、環境・エネルギーナノ技術研究所製の品名:ダリア状−パウダー)を用いたこと以外は、実施例8と同様にして、炭素系固体酸を得た。得られた炭素系固体酸の酸量を、実施例1と同様にして測定した。また、実施例1と同様にして、エステル化反応及びセロビオース加水分解反応の収率及び保持率を測定した。結果を表6に示す。
ホウ酸(1.00g)を添加しなかったこと以外は、実施例9と同様にして炭素系固体酸を得た。得られた炭素系固体酸の酸量を、実施例1と同様にして測定した。また、実施例1と同様にして、エステル化反応及びセロビオース加水分解反応の収率及び保持率を測定した。結果を表6に示す。
フェノール樹脂(DIC株式会社の品番:GA1364)(2.00g)とホウ酸アンモニウム(2.00g)とを混ぜ合わせた後オートクレーブ容器(50ml)に入れ、120℃に設定した乾燥機で12時間の加熱に供した。次に、オートクレーブ容器から取り出した試料を磁製ボートに移し、120℃設定の環状炉へ入れ、空気中で1時間加熱した。さらに400℃に加熱しておいた環状炉で空気中1時間加熱した後、めのう乳鉢で粉砕して粉体を得、それを約100℃の熱水で2回洗った。この試料を丸底フラスコ内の30%発煙硫酸(25ml)中に沈め、このフラスコを150℃の温度に設定したマントルヒーターにセットし、1時間還流しスルホン酸基を導入した。次に試料を取り出して純水で何度もすすいだ後、80〜100℃の水中で1時間煮沸し、さらに50℃で1時間乾燥させ炭素系固体酸を得た。得られた炭素系固体酸の酸量を、実施例1と同様にして測定した。また、実施例1と同様にして、エステル化反応及びセロビオース加水分解反応の収率及び保持率を測定した。結果を表7に示す。
ホウ酸アンモニウムを添加しなかったこと、及びオートクレーブ処理を施さなかったこと以外は、実施例10と同様にして炭素系固体酸を得た。得られた炭素系固体酸の酸量を、実施例1と同様にして測定した。また、実施例1と同様にして、エステル化反応及びセロビオース加水分解反応の収率及び保持率を測定した。結果を表7に示す。
あらかじめ、グルコース(1.40g)とホウ酸(1.00g)とを、水に溶かして約35mlの水溶液とし、これをオートクレーブ容器(50ml)に入れ、120℃に設定した乾燥機で12時間の加熱に供したオートクレーブ処理液を準備した。一方、ニッケルるつぼにKフィルター90.4mgとペレット状のKOH(424mg)を入れ、アルゴン気流中700℃2時間処理し、取り出し後、純水で充分に洗浄した。この処理でKフィルターは43.7mgに重量減少した。このKフィルターを空気中120℃で1時間加熱した後、室温まで完全に冷却されるまでに、前記のオートクレーブ処理液に漬けた。次に、取り出して乾燥した試料を、アルゴン気流中で400℃処理(1時間かけて昇温、保持時間2時間)し、さらに約100℃の熱水で、2回洗った。これを丸底フラスコ内の30%発煙硫酸(25ml)中に沈め、このフラスコを150℃の温度に設定したマントルヒーターにセットし、1時間還流しスルホン酸基を導入した。次に試料を取り出して純水で何度もすすいだ後、80〜100℃の水中で1時間煮沸し、さらに50℃で1時間乾燥させ炭素系固体酸を得た。得られた炭素系固体酸の酸量を、実施例1と同様にして測定した。また、実施例1と同様にして、セロビオース加水分解反応の収率及び保持率を測定した。結果を表8に示す。
実施例11において、Kフィルター(94.0mg)のKOH処理において、KOH514mgを用いて、重量が34.2mgに減少したKフィルターを用い、実施例11と同様にして炭素系固体酸を得た。得られた炭素系固体酸の酸量を、実施例1と同様にして測定した。また、実施例1と同様にして、セロビオース加水分解反応の収率及び保持率を測定した。結果を表8に示す。
実施例11において、Kフィルター(99.2mg)のKOH処理において、ペレット状のKOH(486mg)を用いて、重量が53.0mgに減少したKフィルターを用いたこと、Kフィルターをオートクレーブ処理液に漬けなかったこと以外は、実施例11と同様にして炭素系固体酸を得た。得られた炭素系固体酸の酸量を、実施例1と同様にして測定した。また、実施例1と同様にして、セロビオース加水分解反応の収率及び保持率を測定した。結果を表8に示す。
実施例11において、Kフィルター(75.0mg)のKOH処理において、ペレット状のKOH(498mg)を用いて、重量が29.1mgに減少したKフィルターを用いたこと、Kフィルターをオートクレーブ処理液に漬けなかったこと以外は、実施例11と同様にして炭素系固体酸を得た。得られた炭素系固体酸の酸量を、実施例1と同様にして測定した。また、実施例1と同様にして、セロビオース加水分解反応の収率及び保持率を測定した。結果を表8に示す。
実施例2で得られた炭素系固体酸を用い、反応条件を100℃の代わりに150℃としたこと以外は、実施例2と同様にして、セロビオース加水分解反応を行った。なお、温度を高めるために、反応容器はマルエム製のねじ口試験管に代えて耐圧試験管(AceGlass製)を用いた。また、耐熱マグネチックスターラー使用の上限温度が110℃であるために、実施例13では撹拌を行わなかった。なお、セロビオースは完全に水に溶解するため、撹拌の有無によって、反応速度に大きな差が生じないことは、別途、100℃の反応において確認した。反応は4回繰り返して行い、セロビオース加水分解反応速度の保持率は[4回目の収率]/[1回目の収率]×100(%)とした。測定結果を表9に示す。
市販の酸触媒であるAmberlyst−15(MP Biomedical社)を用いて、セロビオース加水分解反応を行った。市販の試薬は水分を多く含むため、40℃の乾燥器中で7時間乾燥してから反応に用いた。反応温度を70℃、80℃、90℃、100℃とし、反応を繰り返さずに各反応温度で新しい触媒を用いたこと以外は、上記の[セロビオース加水分解反応速度の測定]と同様にしてセロビオース加水分解反応を行った。比較例7の結果と、実施例2で得られた炭素系固体酸を用いて100℃(表1)、150℃(表9)で1回目の反応を行った結果を、反応温度(T/℃)に対する反応速度(R/μmol h-1 g-1)のプロットとして、図1に示す。
セルロース100%の不織布(旭化成株式会社製のBEMCOT、品番:M−3II)を直径3cmの円形に切り(7cm2、約20mg)、それを50枚積層し(約1g)、オートクレーブ容器に入れた。さらに、ホウ酸(1.00g)のみを水に溶かして約35mlにした液も入れて、不織布が完全に浸るようにし、120℃で12時間オートクレーブ処理した。取り出した試料を空気中で400℃処理(あらかじめ400℃に保持した炉へ入れ、1時間保持)したところ、約1gのBEMCOTから約0.46gの試料が得られた。この試料を丸底フラスコ内の30%発煙硫酸(25ml)中に沈め、このフラスコを150℃の温度に設定したマントルヒーターにセットし、1時間還流してスルホン酸基を導入した。次に、試料を取り出して純水で何度もすすいだ後、80〜100℃の水中で1時間煮沸し、さらに50℃で1時間乾燥して炭素系固体酸を得た。得られた炭素系固体酸の酸量を、実施例1と同様にして測定した。次に、実施例14で得られた炭素系固体酸を用い、以下の手順により、セルロースの分解反応速度を測定した。
セルロースは、グルコースがβ-グリコシド結合により連なった天然高分子であり、全てのグリコシド結合を加水分解で切断すればグルコースが生成する。しかしながら、実際には、セルロースが結晶性の固体であるためにセロビオースと比べてグルコースへの分解は非常に困難である。そこで、反応温度を150℃とし、水に不溶であるセルロースのβ-グリコシド結合が加水分解により部分的に切断されることにより生成する、水溶性のオリゴ糖の総量を求めることにより、本発明の炭素系固体酸の固体酸触媒性能を評価した。
以上のように本発明の炭素系固体酸を触媒として用い、セルロースの加水分解反応を繰り返し行った結果は、加水分解速度の保持率が非常に高く、酸触媒として繰り返し使用できることが明らかとなった。
Claims (8)
- スルホン酸基を有する炭素質材料を含む炭素系固体酸であって、
前記炭素質材料は、少なくとも一部にグラフェン構造を有し、ホウ素を含有しており、
滴定法によって測定される酸量が、1.0mmol/g以上である、炭素系固体酸。 - 前記炭素質材料が、糖質、芳香族化合物、及び樹脂からなる群から選択された少なくとも1種の炭素質材料前駆体に由来する、請求項1に記載の炭素系固体酸。
- 滴定法によって測定される酸量が、1.5mmol/g以上である、請求項1または2に記載の炭素系固体酸。
- 前記ホウ素の含有量が、0.0001質量%〜20質量%の範囲にある、請求項1〜3のいずれかに記載の炭素系固体酸。
- 前記炭素質材料が、多孔体に担持されてなる、請求項1〜4のいずれかに記載の炭素系固体酸。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の炭素系固体酸からなる、固体酸触媒。
- 炭素質材料前駆体とホウ素含有化合物とを混合する、ホウ素ドープ工程と、
前記ホウ素ドープ工程を経て得られたホウ素含有炭素質材料前駆体を加熱し、前記ホウ素含有炭素質材料前駆体の少なくとも一部を炭化する炭化工程と、
前記炭化工程を経て得られたホウ素含有炭素質材料と、濃硫酸、発煙硫酸、及び三酸化硫黄からなる群から選択された少なくとも1種とを混合するスルホン酸基導入工程と、
を備える、炭素系固体酸の製造方法。 - 前記ホウ素ドープ工程の後、前記ホウ素含有炭素質材料前駆体を、多孔体に担持させる工程をさらに備える、請求項7に記載の炭素系固体酸の製造方法。
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