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JP6114584B2 - 測定データに関する基準値の決定方法、基準値を用いた測定データの評価方法 - Google Patents

測定データに関する基準値の決定方法、基準値を用いた測定データの評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、臨床検査等において測定される各種測定データについて基準値を決定する方法、当該方法により決定した基準値を用いて所定の個体について測定された測定データを評価する方法に関する。
臨床検査では、種々の検査項目について測定データが取得され、各検査項目について予め定められた基準値と比較し、検査対象者の測定データが正常値であるか異常値であるかを判定する。ここで基準値とは、正常者(通常は健常者)の集団において当該検査項目を測定し、当該集団の大多数(通常は、95%)が含まれる範囲を画する数値である。通常各検査項目について基準値としては、上記範囲を画する上限値と下限値の二値が計算される(例えば、非特許文献1)。ただし、各検査項目の臨床的意義、すなわち所定の疾患への罹患可能性を示唆する意義からすると、上限値及び下限値のうちいずれか一方のみが問題となる場合が多い(例えば、非特許文献2)。いずれにしても、所定の検査対象者について測定した測定データが上限値を超える場合、或いは下限値を下回る場合、当該測定データは異常値であると判定される。
品種改良といった植物育種の場面では、上述した臨床検査と同様に、目的とする形質について測定データが取得され、当該形質について定められた基準値と比較し、当該形質が基準値から離れた異常値を示すような個体を選抜する。例えば、葉の枚数や、茎長、種子や果実に含まれる糖含量といった量的形質が異なるような新品種を作出する際にはこのような判定に基づいて新品種の候補が選抜される。
このような測定データを用いた評価においては、いわゆる第1種過誤及び第2種過誤が問題となる(非特許文献3)。第1種過誤とは、帰無仮説が実際には真であるのに棄却してしまう過誤である。第2種過誤とは、対立仮説が実際には真であるのに帰無仮説を採用してしまう過誤である。上記臨床検査の例に当てはめれば、検査対象者の測定データが正常値であるのに異常値と判定するという第1種過誤、検査対象者の測定データが異常値であるのに正常値であると判定する第2種過誤が問題となる。また、上記品種改良の例に当てはめれば、候補となる品種が所定の量的形質について既存品種と同等であるのに、異なる量的形質を有すると判定する第1種過誤、候補となる品種が所定の量的形質について既存品種と異なるにも拘わらず同等であると判定する第2種過誤が問題となる。
一般に統計学的仮説検定においては、第1種過誤と第2種過誤とはトレードオフの関係にある。より高精度な統計学的仮説検定を行うには、これら第1種過誤及び第2種過誤を最少に留めるようにして基準値が定められる。
宮地勇人 検査の利用法 in "検査値ベーシックレクチャー", 2008, pp 1-3, 文光堂、東京 宮地勇人 肝胆道系酵素の検査 in "検査値ベーシックレクチャー", 2008, pp27-34, 文光堂、東京 Richard J. Larsen and Morris L. Marx: Type I and Type II errors. in "An Introduction to Mathematical Statistics and Its Applications", 3rd edition, 2001, pp 382-396, Prentice Hall International, Inc. Upper Saddle River, NJ 07458, US
しかしながら、上述のような臨床検査や品種改良に代表される、測定データを用いた評価において、第1種過誤と第2種過誤を最少とするような基準値を定めるには限界があり、高精度な統計学的仮説検定が行えていないというのが現状であった。そこで、本発明は、上述した実情に鑑み、高精度な統計学的仮説検定が可能となるような各種測定データについて基準値を決定する方法、当該方法により決定した基準値を用いて所定の個体について測定された測定データを評価する方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者らが鋭意検討した結果、測定項目と関連する遺伝子型に基づいて亜集団を定義し、亜集団毎に基準値を決定することで、当該測定項目について得られた測定データを統計学的仮説検定によって高精度に解析できることを見いだし本発明を完成するに至った。
本発明は以下を包含する。
(1)所定の測定項目に関して、所定の集団を構成する各個体から取得した測定データと、当該集団を構成する各個体の遺伝子型データとに基づいて上記測定項目と関連する遺伝子型を特定する工程と、
特定した遺伝子型に基づいて上記所定の集団を複数の亜集団に分割し、亜集団を構成する各個体の測定データに基づいて、これら亜集団についてそれぞれ基準値を算出する工程とを備える基準値決定方法。
(2)上記基準値は、上記亜集団を構成する各個体について取得した測定データの平均値及び標準偏差から算出することを特徴とする(1)記載の基準値決定方法。
(3)上記基準値は、上記亜集団を構成する各個体について取得した測定データから回帰分析により算出することを特徴とする(1)記載の基準値決定方法。
(4)上記亜集団は、所定の遺伝子座における遺伝子型の種類に対応することを特徴とする(1)記載の基準値決定方法。
(5)上記基準値は、上記亜集団を構成する各個人の95%が含まれる範囲を画する数値であることを特徴とする(1)記載の基準値決定方法。
(6)上記測定項目は、臨床検査項目であることを特徴とする(1)記載の基準値決定方法。
(7)上記臨床検査項目が乳酸脱水素酵素活性であり、上記遺伝子型はCD163L1にて特定されるスカベンジャー受容体-システインリッチ−タイプ1−タンパク質をコードする遺伝子内に存在する一塩基多型に関する遺伝子型であることを特徴とする(6)記載の基準値決定方法。
(8)上記遺伝子型は、表1に示す複数の一塩基多型から選ばれる少なくとも1つの一塩基多型に関する遺伝子型であることを特徴とする(7)記載の基準値決定方法。
Figure 0006114584
(9)上記測定項目について、各個体から上記測定データを取得する工程を更に含むことを特徴とする(1)記載の基準値決定方法。
(10)上記(1)乃至(9)いずれか1つに記載の基準値決定方法により、所定の測定項目に関連して特定された複数の亜集団のそれぞれに決定された基準値のうち、評価対象の個体における遺伝子型データに基づいて、当該個体が分類される亜集団の基準値と当該個体について測定された上記測定項目に関する測定データとを比較する工程と、
比較の結果、上記測定項目について当該個体について測定された上記測定データが正常値であるか異常値であるか判断する工程とを備える基準値を用いた測定データの評価方法。
本発明に係る基準値決定方法では、所定の集団を遺伝子型データに基づいて亜集団に分離し、当該亜集団について基準値を算出する。したがって、本発明に係る基準値決定方法によれば、第1種過誤及び第2種過誤の発生率を低減し、個体について測定された測定データを高精度に評価できる基準値を提供することができる。
また、本発明に係る基準値を用いた測定データの評価方法では、上述のように算出された基準値を利用することによって、個体について測定された測定データを高精度評価することができ、第1種過誤及び第2種過誤の発生率を低減できる。
血清中のLDH値と関連するSNPを回帰分析により解析した結果を示すマンハッタンプロット図である。 遺伝子CD163L1に存在するSNP kgp5735743の遺伝子型により分割した亜種団における血清LDHの分布を表わすボックスプロットである。 SNP kgp5735743の遺伝子型により分割した亜集団における血清LDHの分布を表わす確率密度関数である。 全体の集団、及び遺伝子型で分割した亜集団ごとのLDHの値を示すヒストグラムである。
以下、本発明に係る基準値決定方法及び基準値を用いた測定データの評価方法を図面及び実施例を参照してより詳細に説明する。
本発明に係る基準値決定方法では、特定の測定項目について基準値を算出するに際して、複数の個体から構成される所定の集団を遺伝子型データに基づいて亜集団に分離し、当該亜集団について当該基準値を算出する。ここで、個体とは、動物、昆虫、植物、微生物といった生物であれば特に限定されず、上記測定項目に関して各種の測定に供される対象である。例えば、個体としてはヒトを挙げることができる。個体としてヒトを適用する場合、測定項目としては、ヒトに対して実施される臨床検査項目や健康診断項目等を挙げることができる。また、個体としては植物を挙げることができる。個体として植物を適用する場合、測定項目としては品種・育種における特性評価項目を挙げることができる。
ただし、本発明に係る基準値決定方法及び評価方法において測定項目とは、測定対象の個体から測定できる各種のデータのうち、多型との関連が見られる項目を対象とする。例えば、所定の測定項目について測定した値が高いときに(或いは低いときに)所定の多型の出現頻度が有意に高いといった場合、当該測定項目は当該多型と関連しており、本発明に係る基準値決定方法及び評価方法の対象となる。なお、多型とは、遺伝的多型のことであり塩基配列上の相違であって、VNTR(variable number of tandem repeat)、STRP(short tandem repeat polymorphism、マイクロサテライトとも呼称される)及びSNP(single nucleotide polymorphism、一塩基多型とも呼称される)に分類される。
より具体的に、測定項目としては以下のような臨床検査項目を例示することができる。ただし、臨床検査項目を測定項目とする場合であっても、本発明が包含する技術的範囲は以下に例示する具体的な項目に限定されるものではない。
臨床検査項目のうち尿検査としては、尿蛋白検査、尿潜血反応検査、尿糖検査、尿ウロビリノゲン及び尿ビリルビン検査、尿沈渣検査、“尿中アルブミン及び尿中IV型コラーゲン検査”、尿中NAG検査、尿中低分子蛋白(β2-m及びα1-m)検査、(尿中)クレアチニン(クリアランスを含む)検査、ケトン体検査、尿比重検査、尿浸透圧検査、尿クレアチン検査を挙げることができる。
臨床検査項目のうち血液・凝固・線溶系検査としては、赤血球検査、白血球検査、血小板検査、網赤血球検査、血液像検査、骨髄像検査、白血球の細胞化学的検査、造血器腫瘍細胞のフローサイトメトリー検査、赤血球沈降速度(赤沈)検査、血清鉄、総鉄結合能(TIBC)及びフェリチン検査、ラジオアイソトープによる血液検査、エリスロポエチン(Epo)検査、溶血に関する検査(赤血球浸透圧抵抗試験やHam試験)出血時間検査、血小板機能検査(血小板停滞率・血小板凝集能)、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)検査、プロトロンビン時間(PT)検査、アンチトロンビン(AT)検査、プロテインC(PC)検査、プロテインS(PS)検査、その他の凝固因子検査、“フィブリノゲン、フィブリン/フィブリノゲン分解産物、D-ダイマー及び可溶性フィブリンモノマー複合体検査”、“プラスミノゲン、α2-プラスミンインヒビター(α2-PI)、プラスミン・α2-PI複合体(PIC)及びトロンビン・アンチトロンビン複合体検査”、“β-トロンボグロブリン(β-TG)及び血小板第4因子(PF4)検査”、トロンボテスト(TT)検査、ヘパプラスチンテスト(HPT)検査、ループスアンチコアグラント検査、血液疾患の染色体検査を挙げることができる。
臨床検査項目のうち生化学検査としては、酵素検査、血清蛋白等の検査、アミン酸及び窒素化合物の検査、脂質等の検査、電解質・金属等の検査、血液ガスの検査及びビタミン検査を挙げることができる。酵素検査の検査対象となる酵素としては、AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH、LDHアイソザイム、γ-グルタミールトランスフェラーゼ(γ-GT)、グルタミン酸脱水素酵素(GLDH)、アルコール脱水素酵素、コリンエステラーゼ(ChE)、モノアミンオキシダーゼ(MAO)、LCAT(レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ)、アルカリホスファターゼ(ALP)、ALPアイソザイム、5’-ヌクレオチダーゼ(5’N)、ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)、アミラーゼ、アミラーゼアイソザイム、尿中アミラーゼ、膵リパーゼ、膵ホスホリパーゼA2、エラスターゼ1、膵分泌性トリプシンインヒビター(PSTI)、トリプシン、ペプシノゲン、クレアチンキナーゼ(CK)、CKアイソザイム、アルドラーゼ、アンジオテンシン変換酵素及び酸ホスファターゼを挙げることができる。血清蛋白等の検査対象としては、血清蛋白とその分画、免疫グロブリンG、A、M、D(IgG、IgA、IgM、IgD)、免疫グロブリンE(IgE)、ベンスジョーンズ蛋白(BJP)、クリオグロブリン、補体価(CH50)、C3、C4、CRP(C-反応性蛋白)、血清アミロイドA(SAA)、ハプトグロビン(Hp)、心筋ミオシン軽鎖、ミオグロビン(血清・尿)、心筋トロポニン(T,I)、ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白(H-FABP)、チモール混濁試験(TTT)、硝酸亜鉛混濁試験(ZTT)、シアル酸、シアル化糖鎖抗原KL-6、サーファクタントプロテインD(SP-D)、サーファクタントプロテインA(SP-A)、α1-アンチトリプシン(α1-AT)、セルロプラスミン(Cp)、PIIIP(プロコラーゲンIIIペプチド)、IV型コラーゲン・7S、ヒアルロン酸、プレアルブミン及び肝細胞増殖因子(HGF)を挙げることができる。アミノ酸及び窒素化合物の検査対象としては、血中アミノ酸、アンモニア、BUN(血清尿素窒素)、尿酸、クレアチニン及び血清クレアチンを挙げることができる。脂質・胆汁色素等の検査対象としては、コレステロール(総コレステロール,エステル型コレステロール)、コレステリルエステル(エステル型コレステロール)転送蛋白(CETP)、LDL-コレステロール、HDL-コレステロール、リポ蛋白とその分画、リポ蛋白リパーゼ(LPL)、アポ蛋白とその分画、トリグリセリド(TG)、遊離脂肪酸(FFA)、過酸化脂質、リン脂質、血清胆汁酸とその分画、尿中硫酸抱合型胆汁酸及びビリルビンを挙げることができる。電解質・金属等の検査対象としては、血清浸透圧、Na(ナトリウム)、Cl(クロール)、K(カリウム)、Ca(カルシウム)、P(リン)、Mg(マグネシウム)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)及びAl(アルミニウム)を挙げることができる。血液ガスの検査対象としては、動脈血O2分圧(PaO2)、動脈血酸素飽和度(SaO2)、動脈血pH、動脈血CO2分圧(PaCO2)、血漿重炭酸イオン濃度(血漿HCO3−濃度)及びbase excess(BE)を挙げることができる。ビタミンの検査対象としては、ビタミンA(カロチノイド・レチノイド分画も含む)、ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6、ビタミンB12・葉酸、及び1,25ジヒドロキシビタミンD3〔1,25(OH)2D3〕を挙げることができる。
臨床検査項目のうち内分泌・代謝検査としては、下垂体関係の検査、甲状腺・副甲状腺関係の検査、副腎髄質関係の検査、副腎皮質関係の検査、性腺・胎盤関係の検査、糖代謝関係の検査、膵外分泌機能関係の検査及びその他のホルモン関係の検査を挙げることができる。下垂体関係の検査の検査対象としては、成長ホルモン(GH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)、プロラクチン(PRL)、バゾプレシン(抗利尿ホルモン;ADH)、ソマトメジンC(IGF-1)並びにIGFBP-3、及びLH・FSHを挙げることができる。甲状腺・副甲状腺関係の検査の検査対象としては、FT4、FT3、サイログロブリン(Tg)、“サイロイドテスト、マイクロゾームテスト、抗サイログロブリン抗体並びに抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体”、TSH受容体抗体(TBII及びTSAb)、副甲状腺ホルモン(PTH)、副甲状腺ホルモン関連蛋白(PTHrP)、カルシトニン、及びオステオカルシンを挙げることができる。副腎髄質関係の検査の検査対象としては、カテコールアミン(CA)3分画、メタネフリン(M)・ノルメタネフリン(NM)、バニリルマンデル酸(VMA)、ホモバニリン酸(HVA)を挙げることができる。副腎皮質関係の検査の検査対象としては、アルドステロン、血漿レニン活性(PRA)・血漿レニン濃度(PRC)、コルチゾール、デヒドロエピアンドロステロン・サルフェート(DHEA-S)、及び尿中17-ヒドロキシコルチコイド(尿中17-OHCS)を挙げることができる。性腺・胎盤関係の検査の検査対象としては、エストラジオール(E2)、エストリオール(E3)、血中テストステロン(フリーテストステロンを含む)、妊娠反応、ヒト胎盤性ラクトーゲン(hPL)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)並びにサブユニット、プロジェステロン(P4)、17α-ヒドロキシプロジェステロン(17α-OHP)、プレグナンジオール(P2)、及びプレグナントリオール(P3)を挙げることができる。糖代謝関係の検査の検査対象としては、インスリン(IRI)、C-ペプチド(CPR)、インスリン抗体、グルコース(血糖)、グリコアルブミン、HbA1c、1,5-アンヒドログルシトール(1,5-AG)、抗グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)抗体精密測定、IA-2抗体、ガラクトース、フルクトース、グルカゴン、ケトン体とその分画、乳酸、及びピルビン酸を挙げることができる。膵外分泌機能検査としてはベンチロミド試験を挙げることができる。その他のホルモン関係の検査の検査対象としては、ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、及びガストリンを挙げることができる。
臨床検査項目のうち免疫学的検査としては、自己抗体に関する検査及び免疫細胞に関する検査を挙げることができる。自己抗体に関する検査の検査対象としては、リウマトイド因子(RF)、免疫複合体(IC)、抗核抗体並びにLE細胞、抗DNA抗体、抗U1 RNP抗体、抗Sm抗体、抗Jo-1抗体、抗Scl-70(トポイソメラーゼI)抗体、抗SS-A抗体、抗SS-B抗体、抗ミトコンドリア抗体、抗赤血球抗体(Coombs試験を含む)、抗白血球抗体、抗血小板抗体、抗平滑筋抗体、抗胃抗体、抗アセチルコリン受容体抗体、抗ガラクトース欠損IgG抗体、抗セントロメア抗体、抗カルジオリピン抗体、抗カルジオリピンβ2グリコプロテインI抗体、抗デスモグレイン1抗体、抗デスモグレイン3抗体、抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体(MPO-ANCA)、抗好中球細胞質プロテイナーゼ3抗体(PR3-ANCA)、抗糸球体基底膜抗体(抗GBM抗体)、抗肝腎ミクロゾーム(LKM)-1抗体、マトリックスメタロプロテイナーゼ-3(MMP-3)、アレルゲン刺激性遊離ヒスタミン(HRT)、及び特異的IgE抗体を挙げることができる。免疫細胞に関する検査の検査対象としては、T細胞・B細胞,サブセット、リンパ球芽球化反応、NK細胞活性、好中球機能、及びHLAタイピングを挙げることができる。
臨床検査項目のうち腫瘍マーカー検査としては、AFP並びにAFPレクチン反応による分画比(AFP-L3%)検査、PIVKAII検査、CEA検査、CA19-9(CA50、SPAN1及びDU-PAN-2を含む)検査、STN検査、CA72-4検査、CA546検査、CA125検査、CA130検査、CA602検査、TPA(組織ポリペプチド抗原)検査、NCC-ST-439検査、hCG検査、freeβ-hCG検査、SCC検査、検査、PSA検査、PAP検査、γ-セミノプロテイン検査、CA15-3検査、BCA225検査、NSE(神経特異性エノラーゼ)検査、I型プロコラーゲンCプロペプチド(PICP)検査、I型コラーゲンCテロペプチド(ICTP)検査、尿中NMP22検査、ガストリン放出ペプチド前駆体(ProGRP)検査、HER2蛋白(血清中及び乳頭分泌液中も含む)検査、HER2遺伝子検査及びシアリルLeX(CSLEX)抗原検査を挙げることができる。
上述した臨床検査項目は、従来公知の手法によって測定することができ、各項目について測定データを取得することができる。このとき、臨床検査項目によっては、複数の測定方法があるものもある。この場合、測定データは、同じ測定方法によって測定された値を使用することが好ましい。また、臨床検査項目の測定データは、市販の測定キットを使用して取得することもできる。なお、この場合、所定の臨床検査項目について複数の測定キットが市販されていることもある。この場合には、異なる市販測定キットを使用するのではなく、特定の測定キットを使用して測定データを取得することが好ましい。
一方、具体的に、測定項目としては以下のような品種・育種における特性評価項目を例示することができる。ただし、品種・育種における特性評価項目を測定項目とする場合であっても、本発明が包含する技術的範囲は以下に例示する具体的な項目に限定されるものではない。品種・育種における特性評価項目としては、例えば、植物の品種登録の要件として規定されている各種特性を挙げることができる。植物の品種登録にて規定される特性は、植物の種類によって大きく異なるが、例えば、“茎、枝、根、種子、果実並びに花といった組織に関する形状(分枝性、葉形)、大きさ、長さ、色といった形質”、病害菌や病害虫に対する抵抗性といった形質、特定成分の含有量といった形質、及び“早晩性、発芽期、開花期、成熟期、結果性並びに落葉性といった成育過程に関する形質”等を挙げることができる。
上述した品種・育種における特性評価項目は、従来公知の手法によって測定することができ、各項目について測定データを取得することができる。このとき、特性評価項目によっては、複数の測定方法があるものもある。この場合、測定データは、同じ測定方法によって測定された値を使用することが好ましい。また、特性評価項目の測定データは、評価対象の植物を略同一の栽培条件で栽培し、生育段階の略同一のタイミングで測定した値を使用することが好ましい。
ところで、上述した臨床検査項目や特性評価項目といった測定項目について、多型との関連があるか否かを従来公知の手法により確認することができる。これは、いわゆる関連解析と呼称される解析手法を適用することで解析することができる。すなわち、所定の集団に含まれる各個体から得られた測定データと、当該集団に含まれる各個体の多型情報とを用いた関連解析によって、測定データと関連する多型を特定することができる。
このような関連解析については、ヒト・ゲノムに存在する多型情報を解析対象とする、ゲノムワイド関連解析研究とも称され、全ゲノム上に網羅的に存在する多型マーカー(殆どがSNP)を用いて、疾患や薬物反応性といった表現型と多型との関係を検索する手法として知られている。より具体的な手法としては、線形回帰法により測定データと多型との関連を検定することができる。測定データと多型との関連は、線形回帰により求まるP値が低いほど強い関連があると評価できる。なお、いわゆるマンハッタンプロットにより、測定データに強く関連する多型が存在する領域を特定することができる。なお、マンハッタンプロットの横軸は多型のおおよその物理的位置を示しており、縦軸はP値の常用対数に-1を乗じた数値を示している。
以上のような解析により、所定の多型と関連する測定項目について基準値を算出する際、複数の個体から構成される集団を当該多型の遺伝子型に基づいて亜集団に分割し、亜集団毎に基準値を算出する。ここで基準値とは、複数の個体から構成される亜集団において、当該個体について測定された測定データの分布を取ったときに、当該亜集団に含まれる全個体のうち95%や98%が含まれる区間を画する値である。基準値を計算する方法としては、特に限定されず、従来公知の手法を適用することができる、例えば基準値は、詳細を後述の実施例にて説明するが、測定データの平均値及び標準偏差を用いて上限値及び下限値として算出する方法、回帰分析により求めたパラメータを用いて上限値及び下限値として算出する方法を挙げることができる。ここで亜集団とは、遺伝子型を考慮せずに上記測定項目について測定データを取得した個体からなる集団(母集団と称しても良い)の一部であって、特定の遺伝子型を有する個体からなる集団を意味する。
例えば、所定の測定項目と関連する多型がA(アデニン)又はG(グアニン)からなるとすると、ヒト等の二倍体ゲノムを有する生物では、遺伝子型がAA、AG及びGGの3種類存在することとなる。この場合、母集団を、遺伝子型AAを有する個体からなる亜集団、遺伝子型AGを有する個体からなる亜集団、遺伝子型GGを有する個体からなる亜集団に分割する。そして、分割した3つの亜集団のそれぞれについて、当該亜集団に含まれる個体について測定された測定データを用いて基準値を算出する。
なお、遺伝的に連鎖している複数の多型の組み合わせをハプロタイプと定義した時に、当該ハプロタイプの組み合わせであるディプロタイプ(遺伝子型)毎母集団を分割して亜集団とし、亜集団毎に基準値を算出しても良い。
また、上述のように遺伝子型に基づいて所定の集団を亜集団に分割しているが、当該所定の集団は、遺伝子型以外の他の特徴によって予め限定された個体からなる集団としてもよい。遺伝子型以外の他の特徴としては、例えば、性別、年齢、妊娠の有無、及び所定の疾患に関する既往歴等を挙げることができる。すなわち、男性からなる集団を母集団とし、上述のように遺伝子型に基づいて当該母集団を複数の亜集団に分割し、得られた複数の亜集団のそれぞれについて測定データの基準値を算出しても良い。また、このとき、同じ測定データに関して、女性からなる母集団を同遺伝子型に基づいて複数の亜集団に分割し、得られた複数の亜集団のそれぞれについて基準値を算出しても良い。
以上のように、本発明に係る基準値決定方法によれば、所定の測定項目について遺伝子型に基づいて複数の基準値が提供される。このとき、基準値は、測定項目が臨床検査項目である場合には臨床検査に使用される基準値として使用することができる。また、測定項目が品種・育種における特性評価項目である場合には、新品種を特定するための特定評価における基準値として使用することができる。
ここで、基準値を用いた評価とは、評価対象の個体について測定された測定項目に関する測定データが上限値及び下限値で挟み込まれる数値範囲に入るか、当該範囲を外れるかを判断することを意味する。評価対象の個体に関する上記測定データが基準値で特定される上記数値範囲に入る場合、上記個体に関する上記測定データは正常値であるとする。逆に、評価対象の個体に関する上記測定データが基準値で特定される上記数値範囲から外れる場合、上記個体に関する上記測定データは異常値であるとする。
このとき、上記個体に関して測定された測定データは、当該個体の遺伝子型と同じ遺伝子型に基づいて分割された亜集団について算出された基準値と比較する。すなわち、先ず、評価対象の個体に関する遺伝子型データから、当該個体が複数の亜集団のうちいずれの亜集団に含まれるか判断する。そして、評価対象の個体が属する亜集団について算出された基準値と、当該個体の測定データとを比較し、上述のように当該測定データが正常値であるか異常値であるか判断する。
以上のように、所定の個体の測定データが正常値であるか異常値であるかを判断する際に、遺伝子型に基づく亜集団の基準値を使用することによって、第1種過誤と第2種過誤の発生率を低減することができる。したがって、上述した方法によれば、測定された測定データについて、高精度な統計学的仮説検定を行うことができる。
<基準値を用いたLDH値の評価方法>
上述の方法によれば、LDH(lactate dehydrogenase;乳酸脱水素酵素)を測定項目としたときに以下のようにして、遺伝子型に基づいて基準値を決定することができ、決定した基準値を用いて所定の個人について測定したLDH値を評価することができる。
先ず、LDHは肝臓、赤血球、筋肉、悪性腫瘍などに存在する酵素である。LDH値は、臨床検査として有用であり、肝炎、溶血性貧血、心筋梗塞、筋疾患(筋ジストロフィー、筋炎など)、悪性腫瘍などで上昇する。一般に、LDH値が高い場合、医師は悪性腫瘍を疑う。悪性腫瘍が原因でLDH値が高い場合、治療で腫瘍が小さくなるとLDH値は下がり、再発すると上昇する。従って、LDH値は腫瘍マーカーと呼ばれることもある。ただし、LDH値が上がっても悪性腫瘍では無い事も多く、更にLDH値が上がらない悪性腫瘍も多いので特異的な腫瘍マーカーとは言えない。健康診断でLDH値だけが高いときには、全身のその他の詳しい検査を受けることが推奨される。
このLDH値の上昇に関連する複数のSNPが遺伝子CD163L1(cysteine-rich scavenger receptor; SRCR)内に存在することが示されている。この遺伝子CD163L1は第12番染色体に位置している。特定された複数の遺伝子を下記表2に示す。
Figure 0006114584
なお、表2に示す32種類のSNPは、それぞれ配列番号1〜32の塩基配列において61番目の塩基に相当している。
上述した方法によれば、LDH値が測定されている集団をこれらSNPの遺伝子型に基づいて亜集団に分割し、亜集団毎に基準値を算出することができる。すなわち、亜集団は、アレル1をホモで有する遺伝子型の亜集団、アレル1とアレル2とをヘテロで有する遺伝子型の亜集団、アレル2をホモで有する遺伝子型の亜集団とすることができる。具体的に、kgp5735743で特定されるSNPを利用する場合、遺伝子型AAの亜集団、遺伝子型AGの亜集団及び遺伝子型GGの亜集団とする。
なお、表2に示すアレル1及びアレル2の欄には、二本鎖DNAのいずれか一方の鎖における塩基を記載している。したがって、表2に示す多型については、他方の鎖を基準とし、アレル1及びアレル2の欄に記載した塩基に対して相補的な塩基として定義することもできる。
次に、所定の個人が臨床検査等によりLDH値を測定した場合、当該個人の遺伝子型と一致する遺伝子型の亜集団について算出された基準値と、測定結果として得られたLDH値とを比較する。例えば、当該個人のkgp5735743で特定されるSNPの遺伝子型がAGであったとすれば、当該個人について測定されたLDH値は、遺伝子型AGの亜集団について算出された基準値を用いて評価する。
そして、基準値を用いた評価では、上述のように、評価対象の個人のLDH値が基準値の範囲に入るか外れるかを判定する。特に、LDH値については上述のように、高値であることが問題となるので、評価対象の個人のLDH値が上限値を超えるか否かを判定する。評価対象の個人のLDH値が、当該個人と同じ遺伝子型の亜集団の基準値を超える場合には、上記測定データは異常値であると判断する。
本方法では、表2に示した全てのSNPについて遺伝子型毎の亜集団を特定し、亜集団毎の基準値を算出する。よって、評価対象の個人のLDH値は、表2に示した32種類のSNPから選ばれる少なくとも1つのSNPを利用して、基準値との比較を行うことができる。なかでも、rs4072797、kgp5794822、rs10845139、kgp10460467、kgp2576877、kgp5735743及びrs7305170で特定される7種類のSNPについては、LDHの値に対して極めて強い関連が見られている(後述の実施例参照)。よって、評価対象の個人のLDH値は、rs4072797、kgp5794822、rs10845139、kgp10460467、kgp2576877、kgp5735743及びrs7305170で特定される7種類のSNPのうち少なくとも1つのSNPを利用することが好ましい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
実施例1では、先ず、LDHの値と関連する一塩基多型(SNP)を特定した。具体的には、HumanOmni 2.5-8 Bead Chip Kits (Illumina, San Diego, CA)を用いた大規模SNP遺伝子型タイピングにより得られた、2,994人、1,333,978個のSNPに関する情報を使用した。ただし、2,994人の中で2人にはLDHの値は無く、LDHとSNPの関連についての解析は2,992人について行われた。解析はPLINK version 1.0.6.(Am J Hum Genet. 81:559-75, 2007)を用い、SNPの遺伝子型と形質との関連の検定は線形回帰により行われた(性別と年齢で補正した)。
結果を図1に示す。図1はマンハッタンプロットと呼ばれるグラフであり、横軸は、左から右へ、染色体1番から22番へとSNP(今回は約130万個)を物理的位置に従って並べたものである。縦軸は、それぞれのSNPにおける線形回帰のP値の対数(底は10)に-1を乗じた値を示す。縦軸の値が大きいほど、そのSNPとLDHの値の関連が明らかである事を示している。図1から判るように、染色体12の短腕近くに極めて高いピーク(低いP値)の場所が見られ、これは遺伝子CD163L1内に存在する複数のSNPによるものであることが特定できた。表3に低いP値を示したSNPのリスト示す。なお、表3に示したSNPについては、配列番号1〜32に示す塩基配列の61番目の塩基に相当している。配列番号1〜32には、SNPのアレル1の塩基配列を示している。
Figure 0006114584
また、表3に列挙したリストの中からP<10-37を示したSNPを抜粋して表4に示した。
Figure 0006114584
表3に列挙したSNPはすべて、LDHと強い関連があるSNPであると結論付けられる。また、表4に抜粋したSNPはすべて、LDHと極めて強い関連があるSNPであると結論付けられる。表4のBETA(回帰係数)の値より判断して、特定のアレルの数が一つ増えるごとに平均11.32〜14.51のLDHの違いがあると考えられる。
これらSNPが存在する遺伝子CD163L1は、スカベンジャー受容体-システインリッチ-タイプ1-タンパク質(scavenger receptor cysteine-rich; SRCR)をコードしている。スカベンジャー受容体-システインリッチ-タイプ1-タンパク質は、主として免疫細胞の表面に存在するか、放出されて体液中に存在する。マクロファージに主として発現するとされ、M-CSFに反応して発現するとされる(Atherosclerosis. 2011 Feb;214(2):316-24. Epub 2010 Nov 27. PubMed PMID: 21159337.及びJ. Immun. 165: 6406-6415, 2000.)。CD163L1のSNPとLDHの値の統計的関係は、マクロファージ上のこの受容体の発現量と関係している可能性が示唆される。これらSNPによる機能的関連の詳細は明らかでないものの、極めて低いP値(P<10-40)は通常のGWASで必要とされる有意水準(5x10-8)をはるかに下回っており、LDHの値と強く関連していることは間違いないと言える。
〔実施例2〕
本実施例2では、実施例1で特定したLDHと関連するSNPのうちkgp5735743を例とし、当該SNPの遺伝子型に基づいて基準値を算出する方法を記載する。ただし、表3に列挙した他のSNPについても、本実施例2に示す方法によって基準値の算出に利用できることは明らかである。
kgp5735743で特定されるSNPは、配列番号11の塩基配列における61番目の塩基として特定される。SNPアレーより得られるデータでは、kgp5735743のアレルはA(アレル1)またはG(アレル2)である。従って、kgp5735743の遺伝子型はAA、AG及びGGの3種類である。それぞれの遺伝子型の亜集団におけるLDHの平均とSDは表5の通りである。
Figure 0006114584
前記PLINK version 1.0.6.(1)による分析により、遺伝子型の中のGの数(0、1、2)、性別、年令を説明変数、LDHの値を従属変数とした線形回帰分析によりGの数とLDHの値には強い関連がある事がわかったのである(P=2.55x10-41)。
SNPとLDHの値の間に強い関連があるという事は、そのSNPの遺伝子型に従って分割した亜集団の間でLDHの値が異なる事を示す。図2にSNP kgp5735743の遺伝子型AA、AG及びGGの亜集団ごとのLDHの分布のボックスプロットを示す。これによりアレルGが増えるごとにLDHの値が低くなっている事がわかる。これを数値で表したのが表5である。表5に示すように、遺伝子CD163L1の中のSNP kgp5735743(第12染色体)の遺伝子型AA、AG、GGのそれぞれの亜集団の間でLDHの平均と標準偏差が異なる。それぞれの遺伝子型の集団内ではLDHの値が正規分布に従うと仮定すると、それぞれの遺伝子型群(亜集団)でのLDHの分布の確率密度関数は図3のようになる。
臨床検査で基準値を算出するためには一般に正規分布に従うとみなして良い値については、下限:平均-1.96x標準偏差、上限:平均+1.96x標準偏差を計算する事が行われる。正規分布に従う変数であれば、この範囲に95%が含まれる。ただし、下限:平均-2x標準偏差、上限:平均+2x標準偏差を計算する事が行われることもある。ここでは、前者の基準値の計算法を採用するが、その方法には限定されず後者の方法でも良い。
今回のJPDSCのサンプル2,992人におけるLDHの測定値は平均169.5、標準偏差30.5 IU/Lであった(表5)。これらは正常人のサンプルなので、基準値を反映していると考えられる。通常、平均±1.96x標準偏差(または、平均±2x標準偏差)の範囲が基準値として設定される。従って、平均±1.96x標準偏差を基準値とすると、基準値は109.7〜229.4IU/Lの数値範囲となる(表5)。
これに対して、本実施例では、SNP kgp5735743の遺伝子型AA、AG及びGGの亜集団毎に基準値を算定している。具体的には、SNP kgp5735743の遺伝子型AAの亜集団については、基準値は113.8〜233IU/Lの数値範囲となる(表5)。SNP kgp5735743の遺伝子型AGの亜集団については、基準値は104.1〜213.5IU/Lの数値範囲となる(表5)。SNP kgp5735743の遺伝子型GGの亜集団については、基準値は89.6〜204.8IU/Lの数値範囲となる(表5)。このように、遺伝子型ごとに基準値の上限と下限を計算すれば、正規分布に従う値については、正常人である各遺伝子型亜集団の中で異常値(基準値外の値)を示す割合を5%にすることが可能である。
LDHの場合は、基準値の上限を超える場合のみを異常値(基準値外の値)とみなし、下限以下は問題にされないことが多い。例えば、癌を疑うLDHの値は基準値の上限を超える場合である。この値を超えた場合に例えば癌の存在などを疑う。
正規分布に従う値については、平均+1.96x標準偏差を超える割合は2.5%である。これは標準正規分布の累積分布関数をΦ(x)として、1-Φ(1.96)=0.025より計算できる。従って、全体でのLDHの基準値の上限である229.4 IU/Lを超える値を異常(基準値外の値)と判定した場合、全体では正常人の2.5%が異常と判定される。このように、全体を対象とした基準値(このLDHの例では229.4 IU/L以下)を全体基準値という事にする。
しかし、個々の遺伝子型については、この全体基準値は妥当であろうか。この全体基準値をそれぞれの遺伝子型群に適用すると、図3のように遺伝子型ごとに上限を超える割合が異なる事がわかる。即ち、AAの遺伝子型群では上限を超える割合が多く、AGの遺伝子型群では中間で、GGの遺伝子型群では少ない。
個々の遺伝子型群において全体基準値に入らない割合を計算する手順を以下に記す。
1.標準正規分布の累積分布関数をΦとし、LDHの全体基準値の上限をxIU/Lとする(今回の例ではx=229.4である)。
2.Gi遺伝子型(例えばAA)の集団におけるLDHの平均μi、標準偏差σiより、pi=1-Φ((x-μi)/σi)を計算すると、piがこのi番目の遺伝子型で全体基準値に入らない割合である。
具体的に計算すると、遺伝子型AAの正常人では229.4 IU/Lを超えるLDHを持つ個人の割合は、1-Φ((229.4-173.4)/30.4)=0.032、すなわち3.27%である。同様に計算した、全体の基準値を適用した場合の各遺伝子型での異常(基準値外の値)の割合を表6のカラム3に記す。
Figure 0006114584
ここで、全体の基準値を各遺伝子型の人々に適用した場合、表5に示すように、AA、AG、GGの遺伝子型の中で、異常(基準値外の値)と判定される割合(タイプ1の過誤率)は3.27%、0.56%、0.26%(表6のカラム3)となることが判る。すなわち、AAの遺伝子型では正常人の中で異常値(基準値外の値)と判定される割合が過大であり、AG及びGGの遺伝子型の中では過少である。これは好ましくない事である。
また、前述の2,992人の健康人のLDHの値のヒストグラムを図4Aに示す。また、kgp5735743の遺伝子型ごとのLDHの値のヒストグラムを図4B、C及びDに示す。図4B、C及びDはそれぞれ遺伝子型AA、AG及びGGに対応する。
図4より遺伝子型AA及びAGについては、ほぼ正規分布に従うとみなせるが、GGは正規分布に従うとみなすことは危険である。これはGGのサンプルサイズが比較的小さい(44人)ためであろう。
全体基準値の上限値:229.4 IU/Lを超えた人数と割合を実際のデータから計算した。その結果を表6の4カラム目に示す。これは3カラム目に示す理論上の割合と、GGを除いては比較的一致する。GGについては上限を超えた人数が1人であり、理論上の割合と異なるのはやむを得ない。
次に表5に示した遺伝子型ごとの基準値の上限値を超える人数と割合を実際のデータから計算し、表6の5カラム目に示した。遺伝子型GGを除いては理論上の値(2.5%)と大きな隔たりは無く、またAAとAGの遺伝子型について、遺伝子型ごとの基準値の上限を超える割合はほぼ等しいという結果が得られた。この結果から本発明の方法は従来の全体基準値を用いる方法より望ましい結果をもたらすことが明らかとなった。
〔実施例3〕
本実施例3では、回帰分析により求めたパラメータを用いて基準値を算出する方法を示す。なお、実施例2に示した方法では、遺伝子型ごとに分割した亜集団に含まれる個体数が小さく、計算された平均や標準偏差の信頼性が低い場合がある。そのような場合、個々の遺伝子型ごとに平均や標準偏差を算出するのではなく、標本内の全データを用い各遺伝子型ごとの平均を算出する方が信頼できる値を得られる事が多い。また、遺伝子型ごとの標準偏差を共通としても、ほとんど問題が無い事が多い。このように標準偏差を共通と仮定して推定する方が、遺伝子型ごとのデータのみで推定するより信頼できる値が得られる事が多い。
具体的には、上述した実施例1と同様に、遺伝子型と臨床検査値の関連を統計学的に検定し、関連のあった多型について、個人の遺伝子型の中の特定の座位の特定のアレルの数(通常0,1,2)を独立変数、臨床検査値を従属変数とした下記のモデルによる線形回帰分析を行う。
Figure 0006114584
上記式(1)においてβ0は定数(切片)、β1は特定の座位の遺伝子型内の特定のアレルの数X1の回帰係数、εはこの座位が関係する遺伝的要因以外の要因による変数であり、εの期待値は0となるようにβ0の値を調整する。Yは検査値であるが、正規分布に従うと仮定する事が不可能な場合は、例えば対数変換などの変換を施しても良い。
回帰分析は統計ソフトウェアにより行う事が普通であり、例えば統計ソフトウェアRにより行う事ができる。しかし、手計算でも行う事ができるがその方法は公知であり、例えば文献(Larsen RJ, Marx ML. The Linear Model in “An Introduction to Mathematical Statistics and Its Applications”, 4th Ed., 2006, Pearson Education Inc., Upper Saddle River, New Jersey, USpp 677-702)に書かれている。
以上のような回帰分析により最尤推定法で式(1)のβ0、β1の推定値
Figure 0006114584
及び、残差分散
Figure 0006114584
の推定値
あるいは、残差標準偏差の推定値
Figure 0006114584
が得られ、これらの推定値より、特定の座位のアレルを0、1或いは2個含む個体のYの平均は以下のように計算される。
Figure 0006114584
次に、上記の方法で計算した遺伝子型ごとの臨床検査値の平均、残差標準偏差の推定値SDを用い、遺伝子型に基づいて分割された亜集団の基準値の下限、上限を、それぞれ平均-1.96xSD、平均+1.96xSDの式により計算する。上記の1.96のかわりに2.0を代用しても良い。また、基準値の上限を超える場合、または下限を下回る場合のみを異常(基準値外の値)と判定する場合は、その上限、下限値のみを各遺伝子型の亜集団についての基準値設定に用いることもできる。
上述した方法を、実施例1及び2で例示した、健康人2,992人のLDHのデータ、遺伝子CD163L1に存在するSNP kgp5735743の遺伝子型のデータを用い、式(1)の線形回帰モデルにより解析を行った。統計解析にはR version 2.15.0 (The R Foundation for Statistical Computing)を用いた。解析結果により次の推定値が得られた。
Figure 0006114584
そして、上記式(2)により、遺伝子型AA、AG及びGGのLDHの平均は、それぞれAA:173.4、AG:173.4-14.29=159.1、GG:173.4-2x14.29=144.8と算出することができた。これらの値は、各遺伝子型のデータから算出されたLDHの平均(表5)と異なるが、かなりよく一致することが判る。またSD=29.78という値も表5に示した各遺伝子型のLDHの標準偏差(30.4、27.9及び29.4)とかなり良く一致することが判る。従って、本例で示す方法の妥当性が実証されたと言える。
また、これらの値を用いて遺伝子型ごとの基準値を、平均-1.96x標準偏差、平均+1.96x標準偏差により計算した値を表7の4、5カラム目に示す。また、これらの上限を超える人数を遺伝子型ごとに数え、その割合を表7の6カラム目に示した。
Figure 0006114584
表6及び7から判るように、全体基準値を適用した場合の上限を超える割合(表6の4カラム目)に比較して、人数の極めて少ないGGを除いては遺伝子型ごとの上限を上回る割合の違いが少ないという点で、本実施例の方法は優れていると言える。なお、各遺伝子型を有する人数が多ければ、実施例2の方法でも信頼できる結果が得られると予測されるが、人数が少ない場合は本実施例の方法による結果の信頼性が高いと言える。
〔実施例4〕
本実施例では、所定の臨床検査値(測定項目)に複数のSNP(独立の座位の遺伝子型)が関連する場合に、遺伝子型に基づく亜集団について基準値を算出する方法について記載する。
この方法では、関連すると検定された複数のSNPがm個存在するとし、それぞれの座位に2つのアレルが存在するとする。個人のi番目の座位で、遺伝子型の中の特定のアレル(マイナーアレルとしても良いし、臨床検査値の数値を上昇させるアレルとしても良い、また単に一方の染色体におけるアレルとしても良い)の数をXiとし、臨床検査値Yが次の線形結合で示されるという下記式で表されるモデルを採用する。
Figure 0006114584
ここでβ0は定数(切片)、βjはj番目の座位の遺伝子型内の特定のアレルの数Xjの回帰係数、εは観察できるm個以外の座位が関係する遺伝的要因と遺伝以外の要因による変数であり、εの期待値は0となるようにβ0の値を調整する。Yは検査値であるが、正規分布に従うと仮定する事が不可能な場合は、例えば対数変換などの変換を施しても良い。
次に多くの正常人から得られたm個の座位の遺伝子型と臨床検査値を用いて、多変数線形回帰モデルを用い最尤推定法により解析を行う。多変数回帰分析は統計ソフトウェアにより行う事が普通であり、例えば統計ソフトウェアRにより行う事ができる。手計算でも行う事もできるがその方法は公知であり、例えば文献(Larsen RJ, Marx ML. The Linear Model in “An Introduction to Mathematical Statistics and Its Applications”, 4th Ed., 2006, Pearson Education Inc., Upper Saddle River, New Jersey, US pp 677-702)に書かれている。
これにより、β0、βjのパラメータの推定値
Figure 0006114584
及び、残差分散
Figure 0006114584
の推定値又は残差標準偏差の推定値、
Figure 0006114584
の値を算出する。その推定パラメータを用いて以下の式により、特定の人の観察されたm個の座位の遺伝子型の下でのYの期待値を算出する。
Figure 0006114584
ただし、xjは特定の人のXj(j=1,2,…,m)の観察された値である。
以上のように算出された値を用い、m個の座位の遺伝子型が確定した時のYの95%信頼区間の下限は
Figure 0006114584
上限は、
Figure 0006114584
と計算することができる。これを、当該のm個の座位の遺伝子型がわかった場合の、この臨床検査値の基準値とすることができる。

Claims (10)

  1. 所定の測定項目に関して、所定の集団を構成する各個体から取得した測定データと、当該集団を構成する各個体の遺伝子型データとに基づいて上記測定項目と関連する遺伝子型を特定する工程と、
    特定した遺伝子型に基づいて上記所定の集団を複数の亜集団に分割し、亜集団を構成する各個体の測定データに基づいて、これら亜集団についてそれぞれ基準値を算出する工程とを備える基準値決定方法。
  2. 上記基準値は、上記亜集団を構成する各個体について取得した測定データの平均値及び標準偏差から算出することを特徴とする請求項1記載の基準値決定方法。
  3. 上記基準値は、上記亜集団を構成する各個体について取得した測定データから回帰分析により算出することを特徴とする請求項1記載の基準値決定方法。
  4. 上記亜集団は、所定の遺伝子座における遺伝子型の種類に対応することを特徴とする請求項1記載の基準値決定方法。
  5. 上記基準値は、上記亜集団を構成する各個人の95%が含まれる範囲を画する数値であることを特徴とする請求項1記載の基準値決定方法。
  6. 上記測定項目は、臨床検査項目であることを特徴とする請求項1記載の基準値決定方法。
  7. 上記臨床検査項目が乳酸脱水素酵素活性であり、上記遺伝子型はCD163L1にて特定されるスカベンジャー受容体-システインリッチ−タイプ1−タンパク質をコードする遺伝子内に存在する一塩基多型に関する遺伝子型であることを特徴とする請求項6記載の基準値決定方法。
  8. 上記遺伝子型は、表1に示す複数の一塩基多型から選ばれる少なくとも1つの一塩基多型に関する遺伝子型であることを特徴とする請求項7記載の基準値決定方法。
    Figure 0006114584
  9. 上記測定項目について、各個体から上記測定データを取得する工程を更に含むことを特徴とする請求項1記載の基準値決定方法。
  10. 請求項1乃至9いずれか一項記載の基準値決定方法により、所定の測定項目に関連して特定された複数の亜集団のそれぞれに決定された基準値のうち、評価対象の個体における遺伝子型データに基づいて、当該個体が分類される亜集団の基準値と当該個体について測定された上記測定項目に関する測定データとを比較する工程と、
    比較の結果、上記測定項目について当該個体について測定された上記測定データが正常値であるか異常値であるか判断する工程とを備える基準値を用いた測定データの評価方法。
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