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JP6017204B2 - ナノ粒子の製造方法、製造装置及び自動製造装置 - Google Patents

ナノ粒子の製造方法、製造装置及び自動製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、溶媒と原料物質からナノ粒子を製造する方法に関し、更に詳細には、均一な微細径を有したナノ粒子の製造方法、製造装置及び自動製造装置に関する。
近年、接合用又は金属パターン形成用の金属ナノ粒子として、100nm以下の金属核の周囲に種々の有機物からなる有機被覆層を形成した複合ナノ金属粒子の開発が行われている。例えば、前記複合ナノ金属粒子として、特開平10−183207号(特許文献1)の実施例1には、金属銀のコアの周りにステアリン酸基の有機被覆層を有する超微粒子が記載されている。また、本発明者は、国際公開第WO2009/090846号公報(特許文献2)において、銀核の周囲にアルコール分子やアルコール誘導体等の有機被覆層が形成された複合ナノ銀粒子を開示している。これらのナノ粒子は樹脂や溶剤と混錬してペースト化され、このペーストを半導体接合に使用したり、印刷用インクに使用することが行われている。ナノ粒子の粒径の程度や、ナノ粒子の粒径の均一性はペーストの品質に大きく関与している。従って、均一性の良好な微細なナノ粒子を量産する装置の開発が極めて重要である。
ナノ粒子を製造する方法には、大きく分けて固相法、液相法、気相法が存在する。固相法では固体を融解してナノ粒子を製造するから、物質量が大きいため得られるナノ粒子量は多いが、粒径が大きくなったり凝集が酷く、また粒径の均一性が困難な場合が多い。気相法では、気体反応によってナノ粒子を製造するから、物質量が少なくなり、ナノ粒子の量産には向かない。そこで、開発されてきたのが液相法である。液相法では、溶媒中に原料物質を分散・溶解して溶液にし、溶液反応としてナノ粒子を製造するから、物質量が多くなり、ナノ粒子の量産性が向上する。しかも濃度を調整すれば、ナノ粒子の粒径の均一性を達成し易いという利点がある。
ナノ粒子を製造する液相法として、特開2005−264199号公報(特許文献3)、特表2006−503790号公報(特許文献4)及び特開2008−285749号公報(特許文献5)が知られている。
特許文献3のナノ粒子製造装置は、本件特許出願の図20に示されている。図20において、101はマイクロリアクター、102は超音波発生装置、103はウォーターバス、104は反応器、105は底板、106は中間積層薄板、107は天板、108は流入路、109はマイクロチャンネル、110は流出口、124は連結ボルト、126は超音波、126aは超音波干渉で強め合う部分、126bは超音波干渉で弱め合う部分である。
このマイクロリアクター101の機能は、金属塩水溶液を流入路108に流入させ、超音波が照射された数μm〜数百μm径のマイクロチャンネル109(109a、109b)の中で、超音波エネルギーを利用して前記金属塩から水溶液中に金属超微粒子(ナノ粒子)を生成することである。
特許文献4のナノ粒子製造装置は、本件特許出願の図21に示されている。(21A)は直管型のナノ粒子製造装置で、201は反応器、202は反応管、203aはジルコニウム塩水溶液(原料水溶液)、203bは懸濁液、204は沈殿粒子、205は反応混合物(沈殿溶液)、206はジルコニア水和物ゾル、207は加熱媒体、207aは入口、207bは出口、208は反応管内部に形成される速度勾配、212はpH調整剤、213は混合器である。
この反応器201の機能は、加熱媒体207を入口207aから出口207bに流して反応管202の中の原料水溶液203aを加熱して沈殿粒子204(ジルコニア水和物ナノ粒子)を生成し、ジルコニア水和物ゾル206を送出するものである。しかし、ナノ粒子の生成条件として、 [0052]では、反応管の断面直径は0.01cm〜5cmが好ましく、[0041]ではジルコニウム塩水溶液は反応管内で渦流の無い状態、即ち層流である方が良く、[0049]では、ジルコニウム塩水溶液の平均流速uは、反応管内での平均滞留時間が1〜60秒になるように決めるのが良い、と記載されている。しかし、層流状態では衝突確率が小さくなるからナノ粒子の量産は困難であり、また、反応管内で1〜60秒という極めて短時間にナノ粒子を製造するから、製造装置の制御が難しいという弱点を有する。
更に、(21B)は螺旋管型のナノ粒子製造装置であるが、反応時間を長くするために反応管202を螺旋管にしているだけで、他の条件は(21A)と同様である。即ち、反応管内では層流状態で流通させることが望まれ、しかも螺旋管の全長内での滞留時間は1〜60秒という短時間であることに変わりはない。従って、ナノ粒子の量産は不適応であり、生成制御の困難性が弱点として存する。
特許文献5のナノ粒子製造装置は、本件特許出願の図22に示されている。図22において、310は前駆体供給部、320は第1加熱部、321は第1循環器、330は第2加熱部、331は第2循環器、340は冷却部、350は移送装置である。また請求項8、9に見られるように、第1加熱部320及び第2加熱部330の中には、直径が1〜50mmの螺旋形構造のコンデンサ式の反応器チャンネルが内蔵され、加熱部の熱量により反応器チャンネルのコイル管(螺旋管)が加熱されるようになっている。
このナノ粒子製造装置では、まず前駆体供給部310から移送装置350を介して金属ナノ粒子の前駆体溶液を第1加熱部320に供給し、第1循環器321により保温された第1加熱部320の中でナノ粒子生成が起こらない温度にまで前駆体溶液が予熱される。次に、予熱された前駆体溶液が第2加熱部330に移送され、第2循環器331によりナノ粒子生成が起こる温度に保温された第2加熱部の中で、反応チャンネル内でナノ粒子が生成される。そして生成されたナノ粒子溶液は冷却部340に移送されて冷却され、ナノ粒子生成が停止される。
特開平10−183207号 国際公開第WO2009/090846号公報 特開2005−264199号公報 特表2006−503790号公報 特開2008−285749号公報
特許文献3のナノ粒子製造装置では、マイクロチャンネル9のサイズが数μm〜数百μm径と極めて狭く、生成されたナノ粒子によって目詰まりを起こし易い欠点がある。金属塩水溶液を連続的に供給できても、一旦目詰まりを生起すると、金属塩水溶液の通水が不可能になり、ナノ粒子の製造がストップしてしまう弱点を有する。
特許文献4のナノ粒子製造装置では、反応液は層流状態にあるから、ナノ粒子を生成させる粒子間の衝突確率が小さくなるためナノ粒子の量産は困難であり、また反応管内で1〜60秒という極めて短時間にナノ粒子を製造する必要があるから、そのような短時間に流量制御や温度制御が難しく、装置全体の制御性能が低下する弱点を有する。
特許文献5のナノ粒子製造装置では、第2加熱部330の内部に直管又はコイル管からなる反応チャンネルが配置され、この反応チャンネルに前駆体溶液を流通させてナノ粒子を生成する方式をとっている。従って、構造的には特許文献2と酷似しており、特許文献2と同様の欠点、即ちチャンネル内の流れが層流のときには衝突確率が低下するからナノ粒子の量産に適さず、またチャンネルを短時間で流通するから反応時間が短く、ナノ粒子の量産には困難がある。
従って、本発明は、微細径で均一なナノ粒子を製造できるだけでなく、同時にナノ粒子を連続的に量産でき、しかもナノ粒子の生成時間を短時間化又は長時間化することが可能なナノ粒子の製造方法及び製造装置を提供することを第1目的とし、しかも原料液製造・ナノ粒子生成・生成液の濃縮及び濃縮液の乾燥までをコンピュータ制御により一貫処理する自動製造装置を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するために完成されたものであり、本発明の第1の形態は、溶媒に原料物質を混合したナノ粒子製造用の原料液を用意し、前記原料液が流通する反応管を配置し、前記反応管の内部に前記原料液と同一の溶媒及び/又は前記原料液を充填し、前記反応管の前記溶媒をナノ粒子の合成温度に温度制御し、前記原料液を前記反応管の流入端に供給し、供給された前記原料液と前記反応管の溶媒とが混合されながら又は前記原料液が撹拌されながら前記反応管の外周壁内面の周方向に沿って周回しつつ前記流入端から流出端へと流通する螺旋流を形成し、前記螺旋流の中で前記原料物質からナノ粒子を形成し、前記反応管の流出端から前記ナノ粒子を含んだ生成液を送出するナノ粒子の製造方法である。
本発明の第2の形態は、前記第1形態において、前記反応管が前記原料液の流通方向に沿って一つ以上の区画に区分され、前記区画の入口側には前記外周壁内面に沿って周方向に開口した環状開口部が形成され、前記螺旋流は前記環状開口部を通過して環状螺旋流となって一つ以上の前記区画を流通してゆき、前記環状螺旋流の中で前記ナノ粒子が形成されるナノ粒子の製造方法である。
本発明の第3の形態は、前記第1又は第2形態において、前記原料液はナノ粒子が合成されない温度範囲内で予熱されているナノ粒子の製造方法である。
本発明の第4の形態は、前記第1、第2又は第3形態において、1段以上の前記反応管が直列及び/又は並列して構成され、各反応管の内部の前記螺旋流は下降流、上昇流、傾斜流又は水平流から選択されるナノ粒子の製造方法である。
本発明の第5の形態は、前記第1〜第4形態のいずれかにおいて、前記溶媒と前記原料物質が前記合成温度で反応して前記ナノ粒子が製造されるナノ粒子の製造方法である。
本発明の第6の形態は、前記第1〜第4形態のいずれかにおいて、前記原料物質には直接原料物質と還元剤が含まれ、前記溶媒の中で前記直接原料物質が前記還元剤により還元されて前記ナノ粒子が製造されるナノ粒子の製造方法である。
本発明の第7の形態は、前記第1〜第6形態のいずれかにおいて、前記原料液の製造工程、前記生成液を製造した後に前記生成液を濃縮して前記ナノ粒子の濃度を増大させる濃縮液の製造工程、及び前記濃縮液を更に乾燥させる濃縮液の乾燥工程のいずれか一つ以上の工程を付加するナノ粒子の製造方法である。
本発明の第8の形態は、前記第7形態において、前記濃縮液の製造工程では、前記生成液を減圧容器の中に噴霧して前記生成液から溶媒を蒸発させ、流下した前記ナノ粒子の濃度が増大した濃縮液を回収するナノ粒子の製造方法である。
本発明の第9の形態は、前記第7又は第8形態において、前記濃縮液の乾燥工程では、前記濃縮液を容器の中で真空乾燥させ、少なくともナノ粒子が飛散しない程度以上にまで乾燥させるナノ粒子の製造方法である。
本発明の第10の形態は、溶媒に原料物質を混合したナノ粒子製造用の原料液と同一の溶媒及び/又は前記原料液が充填される反応管と、前記反応管の前記溶媒及び/又は前記原料液をナノ粒子の合成温度に温度制御する温度制御器と、前記原料液が供給される前記反応管の流入端と、供給された前記原料液と前記反応管の前記溶媒を混合しながら又は前記原料液を撹拌しながら前記反応管の外周壁内面に沿って螺旋流を形成する回転子と、前記螺旋流の中で前記原料物質からナノ粒子を形成して前記ナノ粒子を含んだ生成液を排出する前記反応管の流出端から構成されるナノ粒子の製造装置である。
本発明の第11の形態は、前記第10形態において、前記反応管の軸芯位置に配置される回転軸と、前記回転軸に相互に離間して固定される1個以上のセパレータと、隣り合うセパレータの間に、又はセパレータと前記反応管の管端との間に形成される区画と、前記区画内の前記回転軸に固定される前記回転子と、前記セパレータの外周縁と前記反応管の前記外周壁内面との間に形成される環状開口部からなり、前記螺旋流は前記環状開口部を通過して環状螺旋流となって前記区画を流通してゆき、前記環状螺旋流の中で前記ナノ粒子が形成されるナノ粒子の製造装置である。
本発明の第12の形態は、前記第11形態において、前記セパレータは、天板部に一個以上のガス抜孔を開口したナノ粒子の製造装置である。
本発明の第13の形態は、前記第10、第11又は第12形態において、前記反応管に供給される前に、前記原料液をナノ粒子が合成されない温度範囲内で事前に予熱する予熱装置が配置されているナノ粒子の製造装置である。
本発明の第14の形態は、前記第10〜第13のいずれかにおいて、1段以上の前記反応管が直列及び/又は並列して構成され、各反応管の内部の前記螺旋流は下降流、上昇流、傾斜流又は水平流に選択されるナノ粒子の製造装置である。
本発明の第15の形態は、前記第10〜第14のいずれかにおいて、前記原料液の製造装置、前記生成液を製造した後に前記生成液を濃縮して前記ナノ粒子の濃度を増大させる濃縮液の製造装置、及び前記濃縮液を更に乾燥させる濃縮液の乾燥装置のいずれか一つ以上の装置を付加するナノ粒子の製造装置である。
本発明の第16の形態は、第10〜第15形態のいずれかのナノ粒子の製造装置と、前記ナノ粒子の製造装置を電気信号により制御するコンピュータ制御装置と、前記コンピュータ制御装置に保存されたプログラムに従って動作し、前記ナノ粒子の製造装置を自動制御するナノ粒子の自動製造装置である。
本発明の第1の形態によれば、溶媒に原料物質を混合したナノ粒子製造用の原料液を用意するから、溶媒が原料物質を溶解・分散させる単なる溶媒であり、溶媒中で原料物質同士からナノ粒子が合成される場合と、溶媒が液体原料物質の一種になり、溶媒と原料物質が反応してナノ粒子が合成される場合を包含する。前者の一例としては、溶媒が水で、原料物質が硝酸金属塩・有機物・還元剤のとき、還元剤で硝酸金属塩が還元され、有機物で有機被覆された金属ナノ粒子がある。また、後者の一例として、特許文献2にあるように、溶媒がアルコールで、原料物質が炭酸銀の場合に、アルコールが溶媒であると同時に還元剤・有機物として作用し、アルコールで炭酸銀が還元された銀微粒子がアルコール由来有機被覆を有した金属ナノ粒子がある。このように広範囲のナノ粒子の液相製造法を与える発明である。
また、前記原料液が流通する反応管を配置し、前記反応管の内部に前記原料液と同一の溶媒及び/又は前記原料液を充填し、前記反応管の前記溶媒をナノ粒子の合成温度に温度制御し、前記原料液を前記反応管の流入端に供給し、供給された前記原料液と前記反応管の溶媒とを混合するから、反応管内の溶媒と原料液の溶媒とが同一溶媒であり、原料液と溶媒とが混合しても全く支障はない。また、前記反応管の内部に前記原料液を充填する場合、前記原料液を撹拌することができる。しかも反応管内の溶媒及び/又は原料液は合成温度に温度制御(加熱・加温・恒温・冷却をも含む)されているから、供給された原料液は直ちに反応状態に遷移し、反応管内でナノ粒子の合成が開始する。合成温度が高い程、ナノ粒子の合成速度が速くなり、原料液の温度を合成が開始しない程度の高温度に設定しておけば、混合時点で直ちに合成を開始することができる。
更に、混合液又は原料液は前記反応管の外周壁内面の周方向に沿って周回しつつ前記流入端から流出端へと流通する螺旋流を形成するから、遠心力によって原料液は反応管の外周壁内面に近接し、また重い原料物質も遠心力によって外周壁内面に近接するから、外周壁内面近傍でナノ粒子が合成され易い。反応管の外周壁外面にテープヒータ等の温度制御手段(加熱器、温熱器、恒温器、冷却器などを含む)を配置しておけば、温度制御された合成効率の高い外周壁内面近傍で効率的にナノ粒子の合成を行うことができる。また、螺旋流を構成するから、流入端から流出端に到達する時間、即ち反応時間を調節することができ、特に反応管長にも依存するが、螺旋流のピッチ(一回転に進む距離)を調節することによって反応時間を数秒〜数十分にまで可変調整することができる。また、螺旋流は乱流又はやや乱流に近く、粒子同士の衝突確率が増大してナノ反応が活発化し、種々のナノ粒子生成反応を効率的に実現することができる。従来例で説明した様な、層流の直管方式や層流の螺旋管方式とは全く異なるものである。
しかも、原料液を供給した分だけ、生成液が流出端から押し出され原料液の供給を連続的に行えば、生成液も連続的に精製できる利点があり、ナノ粒子の大量合成を実現するものである。
本発明の第2の形態によれば、前記反応管が前記原料液の流通方向に沿って一つ以上の区画に区分され、前記区画の入口側には前記外周壁内面に沿って周方向に開口した環状開口部が形成され、前記螺旋流は前記環状開口部を通過して環状螺旋流となって一つ以上の前記区画を流通してゆくから、最初の区画の入力側で原料液と反応管内の溶媒は一部混合するが、原料液の殆どは前記環状開口部を通過して最初の区画内に入り、また次の環状開口部から第2の区画に入ると云った手順で、原料液は環状螺旋流となって最後の区画から流出端へと向かう。従って、比較的厚みの薄い連続的な環状螺旋流の中でナノ粒子の合成が起こり、原料液の拡散を抑制できるからほぼ原料液の濃度に従ってナノ粒子が生成されることになる。
また、最初の環状開口部を通過すると、螺旋流は最初の区画内で一時的に回転しながら滞在し、また次の環状開口部を通過すると、螺旋流は次の区画内を回転しながら一時滞在するから、区画の無い螺旋流よりも反応管内の滞在時間が長くなり、ナノ粒子の生成反応時間を一層延長することが可能になる。従って、反応時間は、区画が全く無い場合が最短で、区画の設置個数の増大に連れて長く設定することが可能になる。
更に、重量の重い原料物質は螺旋遠心力により前記環状螺旋流の中にとどまり、反応管の外周壁外面に取り付けられた温度制御手段により外周壁内面に位置する環状螺旋流は効率的に加熱され、ナノ粒子反応が環状螺旋流内で活発に起こり、ナノ粒子の連続的な大量合成が可能になる。
本発明の第3の形態によれば、前記原料液はナノ粒子が合成されない温度範囲内で予熱されているから、合成温度に加熱された反応管内の溶媒と、やや温度的には低いがナノ粒子が合成されない程度の高温に設定された原料液とは、原料液の供給により両液の混合が生じても、温度低下は比較的小さく、混合液内でナノ粒子が即時に生成されてゆき、ナノ粒子の生成効率が増大する。予熱温度はナノ粒子反応に依存し、原料液に応じて調整できる。
本発明の第4の形態によれば、1段以上の前記反応管が直列及び/又は並列して構成され、各反応管の内部の前記螺旋流は下降流、上昇流、傾斜流又は水平流から選択できる。ナノ粒子の合成密度が1段目の反応管だけでは不十分な場合には、2段目の反応管を直列し、3段目・4段目と直列段数を増加することが可能である。また、ナノ粒子の大量合成では、1段目に複数の反応管を並列し、各反応管で同時並行的にナノ粒子を製造し、2段目に複数の反応管を直列することが可能である。このように、量産目的に応じて、並列数と直列数を調整することができる。一段ではナノ粒子の合成時間を短時間にでき、多段にすればナノ粒子の合成時間を長時間化でき、ナノ粒子の合成時間を長短自在に調整することができる。
また、直列する場合には、1段目が下降流とすると、2段目は上昇流といったように、下降流と上昇流を適宜調整して直列し易い形態を採用できる。また、鉛直方向を縦型、水平方向を横型と定義すると、反応管には、縦型反応管、横型反応管、傾斜型反応管の3形態が存し、配置形態は適宜調整することができる。
本発明の第5の形態によれば、前記溶媒と前記原料物質が前記合成温度で反応して前記ナノ粒子が製造されるナノ粒子の製造方法が提供できる。本発明で定義されるナノ粒子とは、粒径が1nm〜1000nmの範囲にある粒子であり、粒子の表面が修飾物質(例えば有機物質)で被覆されているかどうかを問わない。本形態では、加熱状態で、溶媒と原料物質が反応してナノ粒子が生成される場合を主張している。例えば、特許文献2に示されるように、アルコールと炭酸銀とが加熱状態で反応すると、アルコールの還元力で炭酸銀から銀核が析出し、銀核の周囲にアルコール由来有機物が被覆する。このとき、アルコールは、溶媒であると同時に、還元剤であり、且つ有機物である。本形態では、溶媒と原料物質が反応してナノ粒子を生成する全ての場合を包含する。
本発明の第6の形態によれば、前記原料物質には直接原料物質と還元剤が含まれ、前記溶媒の中で前記直接原料物質が前記還元剤により還元されて前記ナノ粒子が製造されるナノ粒子の製造方法が提供される。本形態は、溶媒はナノ粒子生成反応には直接寄与せず、反応浴を与えるのみの場合に相当する。このような反応系は多く、例えば、溶媒として水、直接原料物質として硝酸銀と有機物、そして還元剤が含まれる例がある。具体的には、水中で硝酸銀は溶解し、還元剤により銀が析出して銀核を形成し、銀核の周囲に有機物が被覆したナノ粒子が生成される。本形態では、溶媒の中で直接原料物質と還元剤が反応してナノ粒子を生成する全ての場合を包含する。前記有機物を水に溶解させるために溶解促進物質を添加する場合もある。
本発明の第7の形態によれば、前記原料液の製造工程、前記生成液を製造した後に前記生成液を濃縮して前記ナノ粒子の濃度を増大させる濃縮液の製造工程、及び前記濃縮液を更に乾燥させる濃縮液の乾燥工程のいずれか一つ以上の工程を付加するナノ粒子の製造方法が提供できる。本発明では、ナノ粒子を液相法で生成するから、ナノ粒子が分散した生成液が製造され、ナノ粒子の生成工程とは生成液製造工程のことを意味する。液相法でナノ粒子を利用できる形態にするには、原料液製造工程→生成液製造工程→生成液濃縮工程→濃縮液乾燥工程の4工程を経なければならない。本発明の要点は生成液製造工程(つまりナノ粒子製造工程)にあり、本形態では、生成液製造工程に原料液製造工程、生成液濃縮工程、濃縮液乾燥工程から一つ以上を付加した連続製造法が提供される。
本発明の第8の形態によれば、前記濃縮液の製造工程では、前記生成液を減圧容器の中に噴霧して前記生成液から溶媒を蒸発させ、流下した前記ナノ粒子の濃度が増大した濃縮液を回収するナノ粒子の製造方法が提供される。本形態の濃縮液製造工程とは、つまるところナノ粒子が分散した生成液の濃縮工程を意味している。結局は、生成液から溶媒を蒸発して、生成液のナノ粒子の濃度を増加させればよい。本形態では、減圧容器の中に生成液を噴霧すれば、噴霧液滴中の溶媒が減圧によって蒸発し、濃度の増大した噴霧液滴が流下し、これを集めると濃縮液が得られる。濃度を上昇させるには、噴霧液滴を小さくするだけでなく、噴霧操作を複数段設けることによって達成できる。
本発明の第9の形態によれば、前記濃縮液の乾燥工程では、前記濃縮液を容器の中で真空乾燥させ、少なくともナノ粒子が飛散しない程度以上にまで乾燥させるナノ粒子の製造方法が提供される。濃縮液を真空乾燥すれば、更に溶媒を除去できるから、濃縮液の濃度を一層に増加できる。但し、完全に溶媒を除去すると、ナノ粒子は飛散するから、健康には良くない。本形態では、ナノ粒子を飛散しない程度まで乾燥させ、ナノ粒子を湿式状態で提供できる。やや湿潤したナノ粒子を密封容器に保管すれば、ナノ粒子は大気中に飛散せず、取扱に注意は必要であるが、比較的に安全に処置できる。
本発明の第10の形態によれば、溶媒に原料物質を混合したナノ粒子製造用の原料液と同一の溶媒及び/又は前記原料液が充填される反応管と、前記反応管の前記溶媒及び/又は前記原料液をナノ粒子の合成温度に温度制御する温度制御器と、前記原料液を供給される前記反応管の流入端と、供給された前記原料液と前記反応管の前記溶媒を混合しながら又は前記原料液を撹拌しながら前記反応管の外周壁内面に沿って螺旋流を形成する回転子と、前記螺旋流の中で前記原料物質からナノ粒子を形成して前記ナノ粒子を含んだ生成液を排出する前記反応管の流出端から構成されるナノ粒子の製造装置が提供できる。
第1形態で説明したナノ粒子の製造方法を実現するために本形態の装置が開発された。まず、溶媒に原料物質を混合したナノ粒子製造用の原料液と同一の溶媒充填される反応管を設けたから、原料液を反応管に供給しても、溶媒と原料物質の組合せは全く変化せず、ナノ粒子の製造を行うことができる。また、前記反応管の内部に前記原料液を充填する場合、前記原料液を撹拌して螺旋流を形成し、ナノ粒子の製造を行うことができる。この装置では、溶媒は単なる溶媒で、溶媒中で原料物質同士からナノ粒子が合成される場合と、溶媒が液体原料物質の一種になり、溶媒と原料物質が反応してナノ粒子が合成される場合の両反応を実現することができる。前者の一例としては、溶媒が水で、原料物質が硝酸金属塩・有機物・還元剤のとき、還元剤で硝酸金属塩が還元され、有機物で有機被覆された金属ナノ粒子がある。また、後者の一例として、特許文献2にあるように、溶媒がアルコールで、原料物質が炭酸銀の場合に、アルコールが溶媒であると同時に還元剤・有機物として作用し、アルコールで炭酸銀が還元された銀微粒子がアルコール由来有機被覆を有した金属ナノ粒子がある。このように広範囲のナノ粒子の液相製造装置を実現する装置の発明である。
また、前記反応管の前記溶媒及び/又は前記原料液をナノ粒子の合成温度にまで加熱する温度制御器を設けているから、反応管内部の温度は合成温度にまで到達している。従って、流入端から供給された前記原料液と前記反応管の溶媒を混合すると、又は、流入端から原料液を供給すると、原料液は直ちに合成温度に到達し、ナノ粒子が生成される条件が成立する。合成温度が高い程、ナノ粒子の合成速度が速くなり、原料液の温度を合成が開始しない高温度に設定しておけば、混合時点で直ちに合成を開始することができる。
更に、回転子の回転により、混合液は前記反応管の外周壁内面の周方向に沿って周回しつつ前記流入端から流出端へと流通する螺旋流を形成する。螺旋流の遠心力によって原料液は反応管の外周壁内面に近接し、また重い原料物質も遠心力によって外周壁内面に近接するから、外周壁内面近傍でナノ粒子が合成され易い。反応管の外周壁外面にテープヒータ等の加熱手段を配置しておけば、加熱効率の高い外周壁内面近傍で効率的にナノ粒子の合成を行うことができる。また、螺旋流を構成するから、流入端から流出端に到達する時間、即ち反応時間を調節することができ、特に反応管長にも依存するが、螺旋流のピッチ(一回転に進む距離)を調節することによって反応時間を数秒〜数十分にまで可変調整することができる。また、螺旋流は乱流又はやや乱流に近く、物質同士の衝突確率が増大してナノ反応が活発化し、種々のナノ粒子生成反応を効率的に実現することができる。従来例で説明した様な、層流の直管方式や層流の螺旋管方式とは全く異なるものである。
しかも、原料液を供給した分だけ、生成液が流出端から押し出され原料液の供給を連続的に行えば、生成液も連続的に精製できる利点があり、ナノ粒子の大量合成を実現するものである。
本発明の第11の形態によれば、前記反応管の軸芯位置に配置される回転軸と、前記回転軸に相互に離間して固定される1個以上のセパレータと、隣り合うセパレータの間に、又はセパレータと前記反応管の管端との間に形成される区画と、前記区画内の前記回転軸に固定される前記回転子と、前記セパレータの外周縁と前記反応管の前記外周壁内面との間に形成される環状開口部からなり、前記螺旋流は前記環状開口部を通過して環状螺旋流となって前記区画を流通してゆき、前記環状螺旋流の中で前記ナノ粒子が形成されるナノ粒子の製造装置が提供される。
第11形態によれば、前記反応管が前記原料液の流通方向に沿って一つ以上の区画に区分され、各区画はセパレータから次のセパレータまでを範囲とする領域であり、各区画ごとに回転軸には回転子が固定されている。セパレータの外周縁には環状開口部が形成されるから、回転子により駆動される螺旋流は前記環状開口部を通過して環状螺旋流となって前記区画を流通してゆく。即ち、最初の区画の入力側で原料液と反応管内の溶媒は一部混合するが、原料液の殆どは前記環状開口部を通過して最初の区画内に入り、また次の環状開口部から第2の区画に入ると云った手順で、原料液は環状螺旋流となって最後の区画から流出端へと向かう。従って、比較的厚みの薄い連続的な環状螺旋流の中でナノ粒子の合成が起こり、原料液の拡散を抑制できるからほぼ原料液の濃度に従ってナノ粒子が生成されることになる。
最初の環状開口部を通過すると、螺旋流は最初の区画内で一時的に回転しながら滞在し、次の環状開口部を通過すると、螺旋流は次の区画内を回転しながら一時滞在するから、区画の無い螺旋流よりも反応管内の滞在時間が長くなり、ナノ粒子の生成反応時間を一層延長することが可能になる。従って、反応時間は、区画が全く無い場合が最短で、区画の設置個数の増大に連れて長く設定することが可能になる。更に、環状螺旋流を駆動することによって、重量の重い原料物質は螺旋遠心力により前記環状螺旋流の中にとどまり、反応管の外周壁外面に取り付けられた加熱手段により外周壁内面に位置する環状螺旋流は効率的に加熱され、ナノ粒子反応が環状螺旋流内で活発に起こり、ナノ粒子の連続的な大量合成が可能になる。
本発明の第12の形態によれば、前記セパレータは、天板部に一個以上のガス抜孔を開口したナノ粒子の製造装置を提供できる。反応管が縦型反応管又は傾斜型反応管の場合に、螺旋流又は環状螺旋流の中でナノ粒子が生成されるときに、生成ガスが発生したり、溶媒が蒸発することがある。これらの生成ガスや蒸発ガスが上昇すると天板部に誘導され、生成ガスや蒸発ガスはガス抜孔から上方に抜けてゆき、最終的には反応管の上部にある冷却装置により液化され、液化しない安全なガスは排気装置により外部に排気されてゆく。前記天板部を傘状に形成し、天板部の中心近傍にガス抜孔を形成すれば、ガスは傘状の天板部の内面に沿って上昇し、ガス抜孔からガスは上方へ抜けやすくなる。
本発明の第13の形態によれば、前記反応管に供給される前に、前記原料液をナノ粒子が合成されない温度範囲内で事前に予熱する予熱装置が配置されているナノ粒子の製造装置が提供される。この第3の形態によれば、前記原料液はナノ粒子が合成されない温度範囲内で予熱されているから、合成温度に加熱された反応管内の溶媒と、やや温度的には低いがナノ粒子が合成されない程度の高温に設定された原料液とは、原料液の供給により両液の混合が生じても、温度低下は比較的小さく、混合液内でナノ粒子が即時に生成されてゆき、ナノ粒子の生成効率が増大する。予熱温度はナノ粒子反応に依存し、原料液に応じて調整できる。
本発明の第14の形態によれば、1段以上の前記反応管が直列及び/又は並列して構成され、各反応管の内部の前記螺旋流は下降流、上昇流、傾斜流又は水平流に選択されるナノ粒子の製造装置が提供できる。ナノ粒子の合成密度が1段目の反応管だけでは不十分な場合には、2段目の反応管を直列し、3段目・4段目と直列段数を増加することが可能である。また、ナノ粒子の大量合成では、1段目に複数の反応管を並列し、各反応管で同時並行的にナノ粒子を製造し、2段目に複数の反応管を直列することが可能である。このように、量産目的に応じて、並列数と直列数を調整することができる。また、直列する場合には、1段目が下降流とすると、2段目は上昇流といったように、下降流と上昇流を適宜調整して直列し易い形態を採用できる。また、鉛直方向を縦型、水平方向を横型と定義すると、反応管には、縦型反応管、横型反応管、傾斜型反応管の3形態が存し、配置形態は適宜調整することができる。
本発明の第15の形態によれば、前記原料液の製造装置、前記生成液を製造した後に前記生成液を濃縮して前記ナノ粒子の濃度を増大させる濃縮液の製造装置、及び前記濃縮液を更に乾燥させる濃縮液の乾燥装置のいずれか一つ以上の装置を付加するナノ粒子の連続製造装置が提供できる。本発明では、ナノ粒子を液相法で生成するから、ナノ粒子が分散した生成液が製造され、ナノ粒子の合成装置とは生成液製造装置のことを意味する。液相法でナノ粒子を利用できる形態にするには、原料液製造装置→生成液製造装置→濃縮液製造装置→濃縮液乾燥装置の4装置が必要になる。本発明の要点は生成液製造装置(つまりナノ粒子製造装置)にあり、本形態では、生成液製造装置に原料液製造装置、濃縮液製造装置、濃縮液乾燥装置から一つ以上を付加した連続製造装置が提供される。
本発明の第16の形態によれば、第10〜第15形態のいずれかのナノ粒子の製造装置と、前記ナノ粒子の製造装置を電気信号により制御するコンピュータ制御装置と、前記コンピュータ制御装置に保存されたプログラムに従って動作し、前記ナノ粒子の製造装置を自動制御するナノ粒子の自動製造装置が提供できる。第15形態で述べたように、本製造装置の完成形は、原料液製造装置→生成液製造装置→濃縮液製造装置→濃縮液乾燥装置の4装置組合体である。この他に、原料液製造装置→生成液製造装置、生成液製造装置→濃縮液製造装置、生成液製造装置→濃縮液乾燥装置の2装置組合体、原料液製造装置→生成液製造装置→濃縮液製造装置、原料液製造装置→生成液製造装置→濃縮液乾燥装置、生成液製造装置→濃縮液製造装置→濃縮液乾燥装置の3装置組合体が存在する。これらの装置組合体を連続電子制御するために、コンピュータ制御装置を使用する。
図1は、本発明に係るナノ粒子製造装置の第1実施例の正面図であり、第1反応管(下降流)と第2反応管(上昇流)の直列型ナノ粒子製造装置を示す。 図2は、本発明に係るナノ粒子製造装置の第2実施例の正面図であり、単一の反応管(下降流)のナノ粒子製造装置を示す。 図3は、本発明に係るナノ粒子製造装置の第3実施例の正面図であり、単一の反応管(上昇流)のナノ粒子製造装置を示す。 図4は、本発明に係るナノ粒子製造装置に使用されるセパレータの概略図で、(4A)は縦断面図、(4B)は平面図である。 図5は、本発明に係るナノ粒子製造装置に使用される回転子の概略図で、(5A)は縦断面図、(5B)は平面図である。 図6は、本発明に係るナノ粒子製造装置の第4実施例のブロック図であり、コンピュータ制御された第1反応管と第2反応管を直列したナノ粒子自動製造装置を示す。 図7は、本発明に係るナノ粒子製造装置の第5実施例のブロック図であり、コンピュータ制御された単一の反応管のナノ粒子自動製造装置を示す。 図8は、図6の第1反応管と第2反応管を示したナノ粒子自動製造装置のブロック図を示す。 図9は、図7の第1反応管を示したナノ粒子自動製造装置のブロック図を示す。 図10は、図7の第2反応管を示したナノ粒子自動製造装置のブロック図を示す。 図11は、図6及び図7のナノ粒子自動製造装置に示される原料液製造部の概略説明図である。 図12は、図6及び図7のナノ粒子自動製造装置に示される生成液濃縮部の概略説明図である。 図13は、図6及び図7のナノ粒子自動製造装置に示される濃縮液乾燥部の概略説明図である。 図14は、コンピュータ制御装置の基本制御フロー図である。 図15は、コンピュータ制御装置の原料液製造プロセスを示す原料液製造サブルーチンフロー図である。 図16は、コンピュータ制御装置の第1反応管におけるナノ粒子合成プロセスを示すナノ粒子合成サブルーチンフロー図である。 図17は、コンピュータ制御装置の第2反応管におけるナノ粒子合成プロセスを示すナノ粒子合成サブルーチンフロー図である。 図18は、コンピュータ制御装置の生成液濃縮プロセスを示す生成液濃縮サブルーチンフロー図である。 図19は、コンピュータ制御装置の濃縮液乾燥プロセスを示す濃縮液乾燥サブルーチンフロー図である。 図20は、従来装置である特許文献1の概略説明図である。 図21(A)・(B)は、従来装置である特許文献2の概略説明図である。 図22は、従来装置である特許文献3の概略説明図である。
<第1実施例>
図1は、本発明に係るナノ粒子製造装置の第1実施例の正面図であり、第1反応管30(下降流f)と第2反応管40(上昇流k)の直列型ナノ粒子製造装置を示す。以下の説明では、第1実施例の構成に関する概略を説明した後、各部材の機能を原料液貯留槽14にある原料液18の流通過程に沿って説明する。尚、第1反応管30と第2反応管40において、同一部材又は同様の機能を有する部材には、同じ符号を付しており、一部説明を省略する。また、ナノ粒子は、被覆層の無いナノ粒子のみならず、金属核の周囲に有機被覆層が形成された複合ナノ金属粒子を含み、以下では、複合ナノ金属粒子も単に「ナノ粒子」と称する。
図1に示した第1実施例は、第1反応管30と第2反応管40が直列に接続され、連通する流出端30fと流入端40eを介して、矢印hで示した第1反応管30から第2反応管40の方向にナノ粒子26を含む第1生成液25が流入するよう配設されている。第1反応管30は、連通する反応管頭部30aと反応管胴部30gからなり、この反応管胴部30gの周囲に一個以上の温度制御器22が設けられ、所定の反応温度(合成温度)まで反応管胴部30gに供給される溶媒11や原料液18を加熱することができる。更に、反応管胴部30gは、その上部に電磁バルブ17、ポンプ21及び流入端30eを介して原料液貯留槽14が接続され、この原料液貯留槽14からポンプ21により矢印aの方向に原料液18を流通させて、反応管胴部30gの内部に原料液18を供給する。
第2反応管40は、第1反応管30と同様に、連通する反応管頭部40aと反応管胴部40gからなり、この反応管胴部40gの周囲に一個以上の温度制御器22が設けられ、所定の反応温度(合成温度)まで溶媒11や流入端40eから供給される第1生成液25を加熱することができる。更に、反応管胴部40gは、その上部に接続される流出端40fを介して生成液貯留槽68に連通しており、矢印nの方向に生成液65が流通し、第1反応管30と第2反応管40で生成された生成液65が生成液貯留槽68の内部に貯留される。即ち、第1実施例のナノ粒子製造装置では、原料液貯留槽14の原料液18が直列に接続された第1反応管30と第2反応管40の内部で反応し、その生成液65が生成液貯留槽68の内部に供給されて貯留されるよう構成される。本発明に係るナノ粒子製造装置の第1実施例では、第1反応管30と第2反応管40の各々が回転連結部51を介して回転装置50に連結された回転軸52を具備している。この回転軸52に取付けられたセパレータ31、41と回転子35、45により、第1反応管30に供給される原料液18や第2反応管40に供給される第1生成液25の各螺旋流e、jが形成されることが特徴であり、この点については後述する。
以下、図1に示したナノ粒子製造装置の第1実施例に関し、排気系等、他の部材の説明と共に、各部材の機能を原料液貯留槽14にある原料液18の流通過程に沿って説明する。原料液18は、原料物質を分散及び/又は溶解させた溶媒からなり、原料液18が供給される前に、原料液18に用いられる溶媒と同一の溶媒11が第1反応管30の反応管胴部30gと第2反応管40の反応管胴部40gの内部に充填されている。この溶媒11は、温度制御器22により所定の反応温度まで加熱保持される。温度制御器22による合成温度(加熱温度)は、第1反応管30と第2反応管40で異なっていても良い。例えば、第1反応管30では、原料液18が供給されることから、第2反応管40より加熱温度を高く設定し、原料液18の殆どが反応を終了し、ナノ粒子26が生成され、ナノ粒子26と共に未反応の原料物質を含む第1生成液25が第2反応管に供給される。よって、第2反応管40の温度制御器22による加熱温度は、反応可能であるが、第1反応管30より低く設定され、前記第1生成液25の僅かな未反応部分が反応してナノ粒子が生成されるよう設定される。尚、原料液18は、前述のように、原料物質を溶解・分散させる溶媒が前記溶媒11と同一であり、例えば、原料物質が硝酸金属塩・有機物・還元剤からなる場合、溶媒11として水を用いることができる。また、特許文献2に記載されるように、原料物質が炭酸銀である場合、溶媒11としてアルコールが用いられる。
次に第1反応管30における原料液18の反応過程について詳細に説明する。先ず、図1に示すように、第1反応管30の反応管胴部30gの内部に溶媒11が充填され、複数の回転子35の羽根36により撹拌されながら、温度制御器22によって所定の反応温度まで均一に加熱される。この反応温度は、原料物質が溶媒と反応を開始する反応開始温度以上であれば良く、原料液18の流下速度に応じて適宜に調整される。また、前記温度制御器22は、反応管胴部30gの周囲に配設されるバンドヒータ等からなる。前記複数の回転子35は、回転装置50に回転接続部51を介して接続された回転軸52に取付けられ、回転装置50の駆動により所定の回転速度で矢印dの方向又は逆方向に回転させることができる。尚、前記回転軸50は、ベアリングやシール等からなる軸受53によって安定に取付けられ、回転接続部51もベアリングやシール等から構成され、第1反応管30の回転機構における密封性が保持される。
原料液18は、原料液貯留槽14で反応開始温度より低い予熱温度まで予熱されると、上述のように、電磁バルブ17が開状態となり、ポンプ21によって流入端30eを矢印a方向に流通し、前記反応温度の溶媒11が撹拌される反応管胴部30gに供給される。反応管胴部30gにおいて、セパレータ31とその下方のセパレータ31の間にある領域を区画39と称し、反応管胴部30gの内部に複数設けられ、この区画39に1つの羽根36を有する回転子35が配設されている。反応管胴部30gの最下部にある区画39は、セパレータ31と反応管胴部30gの底面の間にある領域を区画39としている。従って、原料液18に含まれる原料物質は、反応管胴部30gの下方に直ぐに拡散せず、原料液18は、セパレータ31の外周縁32bと反応管胴部30gの内面との間に形成される環状開口部32dを通過する。原料液18は、溶媒11共に撹拌され、混合されながら環状の螺旋流eを形成することにより前記環状開口部32dを通過する。よって、原料液は、区画39を通過するとき、回転子35により撹拌されて混合され、環状の螺旋流eを形成し、下降流fとして反応温度にある溶媒11と反応しながら流下していく。環状の螺旋流eが形成されるから、遠心力によって重い原料物質が反応管胴部30gの内面に近接し、この内面近傍でナノ粒子が高効率に合成される。更に、環状の螺旋流eを形成することにより、流入端30eから流出端30fに到達する時間、即ち反応時間を調節することができる。反応管胴部30gの長さにも依存するが、区画39の数や回転子35の回転速度等により、螺旋流eのピッチ(一回転に進む距離)を調節することによって反応時間を数秒〜数十分まで可変調整することができる。原料液18は、最初の区画39の入力側で溶媒11と一部混合するが、原料液18の殆どは最初の区画18に入り、下方にある第2の区画39に入り、環状の螺旋流eを保持しながら、流出端30fへと向かう。従って、原料液18の拡散を抑制することができ、ほぼ原料液18の濃度に従ってナノ粒子が生成されることになる。尚、原料物質と溶媒の反応によって発生する生成ガスgは、反応管胴部30gの各区画39において、セパレータ35のガス抜孔32aを通過して上昇し、前記反応管頭部30aで冷却される。冷却機構につては後述する。
図1に示した第1実施例では、前述のように、第2反応管40の反応管胴部40gの下部に接続された流入端40eから第1反応液25が供給される。第1反応管30の反応では、ナノ粒子26が生成されるが、第1反応液25に未反応の原料物質が含まれ、第2反応管40で原料物質の反応が完全に又は略完全に終了し、ナノ粒子26を含む生成液65が第2反応管40から生成液貯留槽68に供給されて貯留される。第2反応管40の反応管胴部40gにおいても、反応管胴部40gの底面から中間のセパレータ41までの領域である区画49が形成され、その上方にセパレータ41からセパレータ41までの領域である区画49が形成される。上方の区画49には、撹拌用の羽根46を有する回転子45が回転軸52に取付けられ、矢印rの方向又は逆方向に回転軸45を回転させ、取付けられた回転子45により溶媒11及び第1生成液25を撹拌・混合する。初期の段階で反応管胴部40gには、合成温度(反応温度)まで加熱された溶媒11が充填されており、流入端40eから第1生成液25が供給される。図示していないが、流出端30fと流入端40eの間には、電磁バルブや流量制御装置を配設することができ、より適量の第1生成液25を適宜に供給することが可能である。第2反応管40の反応管胴部40gでは、上昇流kが形成されるが、第1反応管30と同様の機構により環状の螺旋流jが形成される。第2反応管40における回転子45の回転機構は、第1反応管30と同様であり、詳細な説明は省略する。
第2反応管40における反応管胴部40gの内面と、天板部42を有するセパレータ41の外周縁との間に環状開口部42dを有し、この環状開口部42dを通過し、第1反応管30と同様に、上昇流kが区画49において撹拌・混合されることにより、環状の螺旋流jが形成される。よって、遠心力によって重い原料物質が加熱される反応管胴部40gの内面に近接し、この内面近傍でナノ粒子26が高効率に合成され、第1反応管30と第2反応管40において、原料液18がほぼ完全に反応し、ナノ粒子26が生成された生成液65が生成液貯留槽68に供給される。
ここでは、前記反応管頭部30a、40aにおける冷却手段について説明する。図1において、上述のように、第1反応管30及び第2反応管40では、溶媒11と同一の溶媒を含む原料液18及び第1生成液25が加熱されるから、前記反応管頭部30a、40aには、蒸発した溶媒11の冷却手段が設けられている。この冷却手段には、生成ガス冷却装置23から入力管23aを介して供給された冷水を流通し、出力管23cから生成ガス冷却装置23に回収する点線で表示される螺旋管23bが配設される。冷却水が循環して螺旋管23bが冷却されるから、反応管胴部30g、40gで蒸発した溶媒11は、螺旋管23bの周囲やその近傍に到達し、熱交換によりその一部が環状受部30b、40bに液化されて滴下する。環状受部30b、40bに貯留された溶媒11は、適宜にドレインバルブ30c、40cから放出・回収される。反応管胴部30g、40gからは、反応に伴って発生する前記生成ガスg、mが反応管頭部30a、40aの内部まで上昇し、この生成ガスg、mも冷却される。例えば、原料物質が炭酸銀であり、溶媒11がアルコールの場合、生成ガスg、mとして炭酸ガスが発生して反応管頭部30a、40aの内部まで上昇する。
第1反応管30及び第2反応管40の各反応管頭部30a、40aでは、圧力計(図示せず)により各圧力P1、P2がモニターされ、且つ排気管24aに接続される排気装置24により各圧力P1、P2が独立に調整可能である。第1反応管30と第2反応管40には、各々、液面計64が設けられ、前記各圧力P1、P2によって液面の高さが制御される。即ち、矢印bで示した各液面計64までの距離が測定され、所定の液面の高さに保つよう排気装置24により各圧力P1、P2が独立に調整され、矢印cの方向に加圧される。液面計64としては、超音波液面計等が用いられ、排気装置24には、圧力制御可能な保圧弁等が用いられる。排気装置24から排気されるガスには、生成ガスgと共に、溶媒11の蒸気が微量に含まれている場合があり、熱交換器等により完全に液化され、除去されることが好ましい。
<第2実施例>
図2は、本発明に係るナノ粒子製造装置の第2実施例の正面図であり、単一の反応管(下降流)のナノ粒子製造装置を示す。第2実施例は、反応管が図1に示した第1反応管30のみから構成され、第1実施例との違いは、流出端30fに生成液貯留槽68が接続され、生成液65が貯留される点にある。よって、同一部材には、同一符号を付しており、特別な相違点が無い限り、詳細な説明を省略する。
図2の第2実施例において、原料液18における原料物質と溶媒11の反応は、第1反応管30で完了又はほぼ完了し、ナノ粒子26が生成される。ポンプ21による原料液18の供給流量、回転装置50の回転速度による撹拌状態の調整、温度制御器22による合成温度(加熱温度)の調整、排気装置24による圧力P1の調整等により反応時間を適宜に設定することができ、第1反応管30のみによって原料液18からナノ粒子26が生成され、生成液65が生成液貯留槽68に貯留される。原料液18の下降流が環状の螺旋流e(下降螺旋流ともいう)として撹拌・混合されて流下しながら反応することは、図1に示した第1反応管30と同じであり、これ以上の説明は省略する。
<第3実施例>
図3は、本発明に係るナノ粒子製造装置の第3実施例の正面図であり、単一の反応管(上昇流)のナノ粒子製造装置を示す。第3実施例は、反応管が図1に示した第2反応管40のみから構成され、第1実施例との違いは、第2反応管40の底面に、電磁バルブ17とポンプ21を介して原料液貯留槽14が接続され、この原料液貯留槽14から原料液18が第2反応管40の下部から供給される点にある。同様に、同一部材には同一符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図3の第3実施例において、原料液18は、直接、第2反応管40に供給され、ポンプによって上昇流k(上昇環状螺旋流ともいう)が形成されるが、図1に示した第2反応管40と同様に、各区画49において上昇する環状の螺旋流j(上昇螺旋流)が形成される。第3実施例では、原料液18における原料物質と溶媒11の反応が第2反応管40で完了又はほぼ完了し、ナノ粒子26が生成される。第2実施例と同様に、ポンプ21による原料液18の供給流量、回転装置50の回転速度による撹拌状態の調整、温度制御器22による合成温度(加熱温度)の調整、排気装置24による圧力P1の調整等により反応時間を適宜に設定することができ、第1反応管30のみよって原料液18に含まれる原料物質からナノ粒子26が生成され、このナノ粒子26を含む生成液65が生成液貯留槽に供給されて貯留される。原料液18の上昇流kが環状の螺旋流j(上昇螺旋流ともいう)として撹拌・混合されて上昇しながら反応することは、図1に示した第2反応管40と同じであり、これ以上の説明は省略する。
図4は、本発明に係るナノ粒子製造装置に使用されるセパレータ31(41)の概略図で、(4A)は縦断面図、(4B)は平面図である。図1〜図3に示したセパレータ31、41は同じ構造を有し、「セパレータ」には、符号31(41)を付し、同様に、図1の第1反応管30と第2反応管40とで同一であることから、括弧内に第2反応管40の符号を示している。セパレータ31(41)は、天板部32(42)と環状部33(43)からなり、環状部33(43)が締付けボルト34(44)によって回転軸52に固定され、セパレータ31(41)が回転軸52と共に矢印d(r)の方向に回転する。前述のように、天板部32には、ガス抜孔32a(42a)が設けられ、反応において発生する生成ガスを上方に放出することが可能である。発生する生成ガスの量や供給される原料液に応じて、ガス抜孔32a(42a)の大きさと個数が調節される。また、天板部32(42)の外周縁32b(42b)と反応管30(40)の外周壁30h(40h)の間には環状開口部32d(42d)が形成されており、この環状開口部部32d(42d)を通過して上昇流k(又は上昇環状螺旋流ともいう)又は下降流f(又は下降環状螺旋流)が流通する。
図5は、本発明に係るナノ粒子製造装置に使用される回転子35(45)の概略図で、(5A)は縦断面図、(5B)は平面図である。図4と同様に、図1〜3に示した第1反応管30と第2反応管40で回転子35、45は同じ構造を有し、括弧内に第2反応管40の符号を示している。回転子35(45)は、羽根36(46)と環状部37(47)からなり、環状部37(47)が締付けボルト38(48)によって回転軸52に固定され、羽根36(46)が回転軸52と共に回転し、溶媒や原料液等が撹拌・混合される。
<第4実施例>
図6は、本発明に係るナノ粒子製造装置の第4実施例のブロック図であり、コンピュータ制御された第1反応管30と第2反応管40を直列したナノ粒子自動製造装置1を示す。ナノ粒子自動製造装置1は、コンピュータ制御装置2、原料液製造部10、ナノ粒子製造部20、生成液濃縮部70及び濃縮液乾燥部90からなり、コンピュータ制御装置2と端子Q1〜Q4によって接続されている。即ち、原料液製造部10、ナノ粒子製造部20、生成液濃縮部70及び濃縮液乾燥部90の端子Q1〜Q4の夫々は、I/Oポート8の端子Q1〜Q4の夫々に対応して接続されており、コンピュータ制御装置2によって自動制御され、ナノ粒子を自動的に且つ連続的又は断続的に製造することができる。
コンピュータ制御装置2は、プログラムが記録されたROM3、演算を行うCPU4、演算された結果を入出力するRAM5、外部より設定値や運転モード等を入力するINPUT6、計測データや運転状態を出力するOUTPUT7及びCPU4に対してデータを入出力し、INPUT6されたデータをデジタル信号に変換し、各計測データをOUTPUT7に出力するI/Oポート8から構成される。このI/Oポート8に接続された端子Q1〜Q4を介して、コンピュータ制御装置2の端子Q1〜Q4の夫々が、原料液製造部10の端子Q1、ナノ粒子製造部20の端子Q2、生成液濃縮部70の端子Q3及び濃縮液乾燥部90の端子Q4に接続される。外部より設定値や運転モードをOUTPUT7から入力すると、CPU4の演算によりI/Oポート8から各端子Q1〜Q4を介して命令が出力され、各部から各端子Q1〜Q4を介してI/Oポート8にフィードバックされ、CPU4に出力される。従って、INPUT6から設定値や運転モードを入力すれば、自動的にナノ粒子が製造され、OUTPUT7によりナノ粒子自動製造装置1の運転状況をモニターすることができる。コンピュータ制御装置2には、市販のパーソナルコンピュータとI/OポートやPID制御装置又はそれらを組み合わせて使用することができる。
図6の原料液製造部10は、溶媒11と原料物質12が供給されて原料液を製造する原料液製造機13と、この原料液製造装置13の原料液を冷却する冷却装置15と、この原料液を貯留し、予熱装置16によって反応開始温度以下の所定温度まで原料液が予熱される原料液貯留槽14から構成される。この原料液貯留槽14は、図1〜3に記載されており、同様の機能を有する。前記原料液製造機13は、溶媒11に原料物質12を分散・混合・溶解させる。前記原料液製造機13は、ビーズミル装置やミキサ等からなり、例えば、ビーズミル装置では、凝集した原料物質が溶媒中で微小なビーズ粒子により一様に粉砕され、溶媒に分散される。
コンピュータ制御装置2からの指令により、原料液製造機13が駆動し、自動的に溶媒11と原料物質12が設定された所定流量で原料液製造機13に供給され、溶媒11に原料物質12が分散・混合・溶解された原料液が製造される。同時に、冷却装置15が駆動されており、原料液が反応を起こさないよう冷却されながら、原料液が製造される。所定時間で生成された原料液は、原料貯留槽18に供給され、予熱装置16により反応開始温度以下の所定温度に保持される。例えば、原料物質が炭酸銀、溶媒がアルコールの場合、約60℃に保持される。所定の予熱温度の原料液が所定量貯留され、原料液が供給可能であることがコンピュータ制御装置2に送信される。
図6において、ナノ粒子製造部20は、図1に示した第1実施例の構成の殆どを含んでおり、第1反応管30、第2反応管40及び生成液貯留槽68と、これらに付設されるポンプ21、加熱装置(温度制御器)22、生成ガス冷却装置23、排気装置24、回転装置50及び電磁バルブ69については、図1で説明しており、その詳細については、説明を省略する。
第1反応管30及び第2反応管40に溶媒11が事前に充填されており、加熱装置(温度制御器)22、生成ガス冷却装置23、排気装置24及び回転装置50が駆動される。第1反応管30及び第2反応管40の溶媒11の温度が反応温度に到達し、液面が所定の高さにあり、保圧弁を有する排気装置24により圧力が所定値以下に保持されていることがQ2からコンピュータ制御装置2に送信される。即ち、ナノ粒子製造部20に原料液を供給することが可能であることがコンピュータ制御装置2に送信され、ポンプ21が駆動し、原料液製造部10の電磁バルブ17を開状態とする信号が送信される。尚、連続運転では、原料液が連続的に製造され、第1反応菅30への供給量と同量の原料液が製造されるから、電磁バルブ17は連続運転において、ほぼ常時開状態が保持され、原料液の供給量はポンプ21により所定値に保持される。ナノ粒子製造部20における反応過程は、図1の説明に記載したように、第1反応管30と第2反応管で環状螺旋流が形成されて加熱されることによって、ナノ粒子が生成され、ナノ粒子を含む溶媒からなる生成液が生成液貯留槽68に貯留される。
ここで、第1反応管と第2反応管の温度、蒸気圧、液面の高さが計測され、Q2を介してコンピュータ制御装置2に送信され、フィードバック制御により、加熱装置22、生成ガス冷却装置23、排気装置24に制御信号が送信され、前記温度、蒸気圧及び液面の高さが自動的に調整され、常時、OUTPUT7により管理者がモニターすることができる。
更に、ナノ粒子製造部20には液化装置60が設けられており、コンピュータ制御装置2により制御される。排気装置24から排気されるガスは、反応によって発生した生成ガスと共に、生成ガス冷却装置23によって完全には除去されなかった溶媒11の蒸気を含んでおり、この蒸気が熱交換器等からなる液化装置60により液化される。例えば、溶媒11は、アルコールや水などからなり、これらの物質は、完全に液化可能である。従って、排気装置34から排気されるガスは、溶媒11と生成ガスに分離され、安全ガス大気放出66により生成ガスが放出され、溶媒回収67により溶媒11が回収される。
図6の生成液濃縮部70は、生成液濃縮装置80、濃縮液貯留槽75、排気装置71、液化装置72、溶媒回収73、安全ガス大気放出74及び電磁バルブ76から構成され、端子Q3を介してコンピュータ制御装置2から制御信号が送信され、測定値や運転状態がフィードバックされる。前記ナノ粒子製造部20において、生成液貯留槽68に所定量の生成液が貯留されると電磁バルブ69が開状態となり、生成液濃縮装置80に生成液が供給される。この段階で生成液濃縮装置80は、生成液を供給することが可能な状態に設定されており、生成液から溶媒11が除去されて生成液を濃縮し、ナノ粒子濃度を増加させた濃縮液が得られる。この濃縮液は、生成液濃縮装置80から濃縮液貯留槽75に供給され貯留され、所定量が貯留されると電磁バルブ76が開状態となり、濃縮液乾燥部90に供給される。生成液濃縮装置80の具体例は後述する。この生成液濃縮装置80に接続された排気装置71により、溶媒11を含んだ生成ガスが液化装置72に流通し、液化装置72で溶媒11が液化される。この溶媒11は溶媒回収11で回収され、溶媒11が除去された生成ガスが安全ガス大気放出74により大気放出される。
濃縮液乾燥部90は、濃縮液乾燥装置91、溶媒回収92及びナノ粒子回収93から構成され、端子Q4を介してコンピュータ制御装置2により制御される。濃縮乾燥装置91では、濃縮液に含まれる溶媒11を更に除去して、乾燥状態を形成し、ナノ粒子回収93によりナノ粒子が回収される。乾燥により除去された溶媒11は溶媒回収92により回収される。
<第5実施例>
図7は、本発明に係るナノ粒子製造装置の第5実施例のブロック図であり、コンピュータ制御された単一の反応管30(40)のナノ粒子自動製造装置を示す。図7において、図6と同一の部材には、同一の符号を付しており、一部説明を省略する。更に、図7の第5実施例は、ナノ粒子製造部20を除き、図6の第4実施例と同一であり、同一の動作をすることから、ナノ粒子製造部20について説明する。
図7のナノ粒子製造部20では、図2及び図3に示したように、反応菅30(40)が単一であり、図2の第1反応菅30又は図3の第2反応菅40が配設される。よって、反応過程及び反応菅30(40)以外の動作は、図6の第4実施例と同一であり、説明を省略する。図7のナノ粒子製造部20において、反応菅30(40)が単一であるため、図2及び図3の実施例に関して説明したように、単一の反応菅30(40)でナノ粒子の生成が行わる。それに応じて、温度制御器22による合成温度(即ち加熱温度)、ポンプ21による原料液貯留槽14からの供給量及び回転装置50による攪拌速度が調整され、単一の反応菅30(40)でナノ粒子の生成が完了するよう、反応速度及び反応時間がコンピュータ制御装置2により制御される。
図8は、図6の第1反応管と第2反応管を示したナノ粒子自動製造装置のブロック図を示す。図8は、図1に示した第1実施例に基づいて、図6のナノ粒子自動製造装置のブロック図と実質的に同一である。構成及びその動作の説明は、図1及び図6の説明と実質的に同一であるためほぼ省略する。一部説明しておくと、原料液貯留槽14には予熱装置16及び原料液製造機13が付設されており、原料液製造機13に溶媒11と原料物質12が供給される。排気装置24には、液化装置60が付設され、溶媒11と生成ガスを分離し、安全ガス大気放出66により生成ガスを大気放出し、溶媒11を溶媒回収67で回収する。生成液貯留槽68には、電磁バルブ69を介して生成液濃縮装置80が付設され、この生成液濃縮装置80からは、濃縮液が濃縮液貯留槽75に供給され、濃縮液が濃縮液乾燥装置91で乾燥されてナノ粒子回収91により回収される。濃縮液乾燥装置91で除去される溶媒11は、溶媒回収92にて回収される。
図9は、図7の第1反応管を示したナノ粒子自動製造装置のブロック図を示す。図9は、図2に示した第2実施例に基づいて、図7のナノ粒子自動製造装置のブロック図と実質的に同一である。構成及びその動作の説明は、図2、図7及び図8の説明と実質的に同一であるためほぼ省略する。一部説明しておくと、図2の第1反応菅30の流入側では、原料液貯留槽14に予熱装置16及び原料液製造機13が付設され、第1反応菅30の流出側では、生成液貯留槽68に電磁バルブ69を介して生成液濃縮装置80が付設されている。また、排気装置24には、液化装置60が付設され、溶媒11と生成ガスを分離し、安全ガス大気放出66から生成ガスを大気放出し、溶媒11を溶媒回収67で回収する。他の構成や動作は、図8と同一であるため、これ以上の説明は省略する。
図10は、図7の第2反応管を示したナノ粒子自動製造装置のブロック図を示す。図10は、図3に示した第3実施例に基づいて、図7のナノ粒子自動製造装置のブロック図と実質的に同一である。構成及びその動作の説明は、図3、図7及び図9の説明と実質的に同一であるためほぼ省略する。一部説明しておくと、図3の第2反応菅30の流入側では、原料液貯留槽14に予熱装置16及び原料液製造機13が付設され、第2反応菅30の流出側では、生成液貯留槽68に電磁バルブ69を介して生成液濃縮装置80が付設されている。また、排気装置24には、液化装置60が付設され、溶媒11と生成ガスを分離し、安全ガス大気放出66から生成ガスを大気放出し、溶媒11を溶媒回収67で回収する。他の構成や動作は、図9と同一であるため、これ以上の説明は省略する。
図11は、図6及び図7のナノ粒子自動製造装置に示される原料液製造部10の概略説明図である。原料液製造部10は、溶媒11と原料物質12を混合するミキサ18aと、混合された混合液aaを原料液貯留槽14又はビーズミル19に送出する三方弁18bと、ビーズミル19を駆動するモータMを具備している。原料物質12又は原料物質12に含まれる直接原料物質・還元剤がミキサ18aにより容易に分散・溶解する場合、前記三方弁18aにより、原料液が矢印ccの方向に流通し、原料液貯留槽14に供給されて貯留される。例えば、直接原料物質が硝酸銀の場合、溶媒11である水に容易に溶解する。
原料物質12が比較的大きな粒子状に凝集している場合には、ミキサ18aにより溶媒11と混合された後、三方弁18bをビーズミル19側に流通するよう開放し、ミキサ18aで混合された混合液aaがビーズミル19に供給される。ビーズミル19は、分散部13a、遠心分離部13b及び冷水配管13cからなり、分散部13aと遠心分離部13bは、前記モータMの駆動により矢印rrの方向又は逆方向に回転される。混合液aaがビーズミル19に供給され、分散部13bが回転するとビーズ粒子が衝突し、凝集した原料物質12が粉砕されて溶媒11中に分散され、好適な分散液が生成される。凝集した原料物質12は、数十ミクロン〜サブミクロン程度の大きさまで粉砕される。この分散液は、ビーズ粒子を含み、矢印bbの方向に流通し、遠心分離部13bに供給される。ここで、ビーズ粒子が遠心分離により回収され、矢印ddで示したように分散部13aにフィードバックされる。ビーズミル19が稼働している間、溶媒11と原料物質12の反応が進行しないよう、冷却装置15から冷水配管13cに冷却水が供給され、分散部13bの分散液や遠心分離部13bでビーズ粒子が除去される原料液を冷却し続ける。遠心分離部13bから原料液が矢印ccの方向に流通し、原料液貯留槽14に供給されて所定量貯留される。前述のように、原料液貯留槽14に貯留された原料液は、予熱装置16によって、反応開始温度より低い予熱温度まで加熱制御される。更に、前記ナノ粒子製造部の反応準備が完了すると、電磁バルブ17が開状態となり、ポンプによってナノ粒子製造部に原料液が供給される。
図12は、図6及び図7のナノ粒子自動製造装置に示される生成液濃縮部80の概略説明図である。生成液濃縮部80は、吹付管81と、減圧大容器85と、この減圧大容器85を支持する支持部材89からなり、吹付管の出口端81bには、噴霧孔83aを有するスプレー器83が取付けられている。吹付管81には、入口端81aからナノ粒子26を含む生成液65が供給され、入口端81aは、ポンプPと電磁バルブ69を介して生成液貯留槽68に接続されている。よって、電磁バルブ69が開状態となり、ポンプPが駆動することにより矢印sの方向に生成液65が圧送供給される。前記減圧大容器85の底部には、大容器テーパ部87が設けられ、この大容器テーパ部87に排出口88が設けられる。この排出口88を電磁バルブ等により閉鎖すれば、減圧大容器85の上部に設けられた排出口86を除き、減圧大容器85を密封状態に保持することができる。前記吹付管81と減圧大容器85は、出口端81b及びスプレー器83の噴霧孔83aを介して流通可能であるが、図示しない電磁バルブなどにより閉状態とすると、前記吹付管81と減圧大容器85の流通が遮断される。よって、吹付管81の出口端81bと減圧大容器85の排出口88が閉状態のとき、真空ポンプからなる排気装置71によって排出口86から排気されると、大容器85の内部が真空状態となる。
更に、吹付管81の出口端81bと大容器85の排出口88が閉状態のとき、生成液65はポンプPにより吹付管81の内部に供給されない。減圧大容器85の内部の真空度が所定値以下に到達すると、出口端81bが開状態となり、ポンプPが作動する。従って、吹付管81から生成液65は、真空である減圧大容器81の内部に、スプレー器83の噴霧孔83aから噴霧される。このとき、減圧大容器81の内部では、溶媒が揮発し、排気装置71によって液化装置72に排気される。この液化装置72では、熱交換器等により揮発した溶媒が液化され、その溶媒が溶媒回収73にて回収される。更に、液化により溶媒が除去された生成ガスが安全ガス大気放出74にて大気中に放出される。よって、生成液65は濃縮され、大容器テーパ部87によって矢印w方向に集められ、濃縮液78が貯留される。濃縮液78が所定量になると、吹付管81の出口端81bが閉状態となり、排気装置71が停止して、濃縮液78が減圧大容器85の排出口88から矢印X方向に流通し、濃縮液貯留槽75に貯留される。この濃縮液78では、生成液に比べて、ナノ粒子が高密度に存在する。
図13は、図6及び図7のナノ粒子自動製造装置に示される濃縮液乾燥部90の概略説明図である。前述のように、濃縮液乾燥部90は、濃縮液乾燥装置91、溶媒回収92及びナノ粒子回収93から構成され、更に、濃縮液乾燥装置91と溶媒回収92の間には、真空排気装置98、液化装置99及び安全ガス大気放出99aが設けられている。ポンプPにより、前記濃縮液貯留槽75から電磁バルブ76を介して濃縮液乾燥装置91のホッパー94に濃縮液78が供給される。濃縮液乾燥装置91には、回転テーブル95と、この回転テーブル95を加熱する温度制御装置96が設けられている。ホッパー94から所定量、回転テーブル95上に滴下された濃縮液78は、加熱された回転テーブル95の上で乾燥し、乾燥ナノ粒子97が形成される。この乾燥ナノ粒子97は、吸引等により、自動的にナノ粒子回収93にて回収される。
また、乾燥により蒸発した溶媒は、真空排気装置98によって排気され、液化装置99により冷却されて液化され、溶媒回収92に溶媒が回収され、溶媒が除去された生成ガスは安全ガス大気放出99aにより大気放出される。
図14は、コンピュータ制御装置の基本制御フロー図である。以下、基本フロー図では、上述の装置説明及びブロック図に示した装置や部材と同一のものに同一の符号を付している。図14〜図19の各フローにおいては、Nは「No」、Yは「Yes」を意味する。基本制御フローがスタートすると、ステップS1において、反応温度、反応量、運転時間等の初期設定が設定済みかどうか判断され、Nの場合は、ステップS1の前段に戻る。ステップS1において、Yの場合は、ステップS2に進み、原料液を製造するかどうか判断する。既に、原料液が所定量存在する場合、Noとなり、ステップS3に進む。原料液が無い場合や所定量に満たない場合、ステップS2がYesとなり、サブルーチンSUB1に進み、原料液製造プロセスに移行する。この原料液製造プロセスで原料液が所定量製造されると、ステップS3に進む。ステップS3では、ナノ粒子を製造するかどうか判断し、同様に、既にナノ粒子を含む生成液が所定量存在する場合、Nとなり、ステップS4に進む。ステップS3がYの場合、サブルーチンSUB2に進む。サブルーチンSUB2では、ナノ粒子合成プロセスに移行し、ナノ粒子を含む生成液が所定量生成され、ステップS4に進む。ステップS4では、生成液を濃縮するかどうか判断し、既に濃縮液が所定量存在する場合には、Nとなり、ステップS5に進む。ステップS4がYの場合、サブルーチンSUB3に進み、生成液濃縮プロセスに移行して濃縮液が所定量製造され、ステップS5に進む。ステップS5では、濃縮液を乾燥するかどうか判断され、乾燥ナノ粒子が既に所定量製造されている場合、Nとなり、ステップS6に進む。乾燥ナノ粒子が所定量製造されていない場合、ステップS5がYとなり、サブルーチンSUB4に進み、濃縮液乾燥プロセスに移行して濃縮液が乾燥され、乾燥後、ステップS6に進む。ステップS6では、ナノ粒子の製造を終了するかどうか判断する。ナノ粒子が所定量製造されていない場合、Nとなり、ステップS2に戻る。ナノ粒子が所定量製造された場合、Yとなって製造が終了し、ENDにてフローが終了する。
図15は、コンピュータ制御装置の原料液製造プロセスを示す原料液製造サブルーチンフロー図である。図15は、図14に示したサブルーチンSUB1のフロー図である。サブルーチンSUB1がスタートすると、ステップS10は、溶媒量・原料物質量・混合温度に関する初期条件設定が行われる。初期条件は、運転毎に変更することも可能であるが、同一のナノ粒子を製造する場合、事前に入力した値に従って初期条件設定が自動的に行われ、ステップS11に進む。ステップS11では、溶媒11と原料物質12をミキサ18aで混合することが指令される。ステップS11の混合が終了すると、ステップS12に進む。ステップS12では、ビーズミル19を使用するかどうか判断する。原料物質12が溶媒11に対して非溶解性を有する場合又は凝集して好適に分散させることが困難な場合、ビーズミルが使用され、ステップS12がYとなり、ステップS13に進む。原料物質12が溶媒11に容易に分散・溶解する場合、Nとなり、ステップS18に進む。ステップS18では、ミキサによって混合された混合液(ミキサ混合液)を原料液18とし、ステップS19に進む。ステップS19では、三方弁18bによりミキサ混合液からなる原料液が原料液貯留槽14に送出され、ステップS16に進む。ステップS13では、三方弁より前記ミキサ混合液をビーズミルに送出し、ステップS14に進む。ステップS14では、分散部13aにおいて、ビーズ粒子により原料物質12が粉砕されて微細化処理され、ステップS15に進む。ステップS15では、遠心分離部13bにおいて、ビーズ粒子を原料液18から分離して分散部13aにフィードバックして、原料液18を原料液貯留槽14に送出し、ステップS16に進む。ステップS16では、予熱装置16によりナノ粒子が生成しない温度まで原料液18を予熱し、ステップS17に進む。ステップS17では、原料液製造が終了かどうか判断し、原料液が所定量貯留された場合、Yとなり、Returnとなる。Nの場合、ステップS11に戻り、溶媒11と原料物質12の混合を行い、これまでのステップを繰り返す。
図16は、コンピュータ制御装置の第1反応管におけるナノ粒子合成プロセスを示すナノ粒子合成サブルーチンフロー図である。図16は、図14に示したサブルーチンSUB2のフロー図である。ステップS20では、ナノ粒子合成プロセスの初期条件設定が行われる。設定される初期条件は、原料液供給速度・合成温度・第1反応管流下速度・第2反応管上昇速度などである。初期条件設定が終了すると、ステップS21に進み、第1反応管30でのナノ粒子生成が行われ、ステップS22に進む。ステップS22では、第1反応管30に溶媒11が充填済みかどうか判断され、溶媒11が充填されていない場合、Nとなり、ステップS22に戻る。溶媒11が充填されている場合、ステップS22はYとなり、ステップS23に進んで、生成ガス冷却装置23が稼働中かどうか判断する。ステップS23では、生成ガス冷却装置23が稼働中の場合、YとなってステップS24に進み、生成ガス冷却装置23が稼働してないな場合はNとなり、ステップS23に戻り、生成ガス冷却装置23が稼働するまでステップS23を繰り返す。ステップS24では、排気装置24が稼働中かどうか判断し、Yの場合、ステップS25に進む。Nの場合、ステップS24に戻り、排気装置24が稼働するまでステップS24を繰り返す。ステップS25では、第1反応管30の回転子35が撹拌中かどうか判断し、Yの場合、ステップS26に進む。撹拌中でない場合、NとなってステップS25に戻り、回転子35により所定の回転速度で撹拌されるまで、ステップS25を繰り返す。ステップS26では、第1反応管30が合成温度に適正かどうか判断され、Yの場合、ステップS27に進む。第1反応管30が適正な合成温度まで加熱されていない場合、NとなってステップS26に戻り、適正な合成温度に達するまで、ステップS26が繰り返される。ステップS27では、ポンプ21により原料液18を第1反応管30に供給し、ステップS28に進む。このステップS28では、第1反応管の30における原料液18の流下速度が適正かどうか判断され、Yの場合、ステップS29に進む。流下速度が適正でない場合、NとなってステップS28に戻り、回転子35の回転速度や原料液18の流量等が調整され、流下速度が適正になるまでステップS28が繰り返される。ステップS29では、最下段の区画39におけるナノ粒子生成液色が適正かどうか判断され、Yの場合、次の図17に示したステップS30に進む。図16と図17とは一体で進行するサブルーチンである。ナノ粒子生成液色は、第1反応管30から流出する第1生成液の一部をサンプリングすること、又はナノ粒子生成液色確認用の透明管に微量の第1生成液を流入させることにより観察される。ナノ粒子生成液色が適正でない場合、未反応量が多いことを意味しており、ステップS29に戻ってこのステップを繰り返す。このとき、流出路に設けられた電磁バルブ等により第1生成液の流出が遮断されると共に、原料液18の供給を一時停止しても良い。
図17は、図16と「R」によって一体に接続されるフローで、コンピュータ制御装置の第2反応管におけるナノ粒子合成プロセスを示すナノ粒子合成サブルーチンフロー図である。ステップS30では、第2反応管40でのナノ粒子生成が開始され、ステップS31に進む。ステップS31では、第2反応管40に溶媒11が充填済みかどうか判断し、Yの場合、ステップS32に進む。Nの場合、ステップS31に戻り、溶媒11が第2反応管40に充填されるまでステップS31を繰り返す。ステップS32では、生成ガス冷却装置23が稼働中かどうか判断し、Yの場合、ステップS33に進む。Nの場合、ステップS32に戻り、第1反応管30と同様に、生成ガス冷却装置23が稼働するまでステップS32を繰り返す。ステップS33では、排気装置24が稼働中かどうか判断し、Yの場合、ステップS34に進む。Nの場合、ステップS33に戻り、排気装置24が稼働するまでステップS33を繰り返す。同様に、ステップS34では、第2反応管40の回転子45が撹拌中かどうか判断し、Yの場合、ステップS35に進む。Nの場合、ステップS34に戻り、回転子45により所定の回転速度で撹拌されるまで、ステップS34を繰り返す。ステップS35では、第2反応管40の液温が合成温度に適正かどうか判断され、Yの場合、ステップS36に進む。同様に、第2反応管40の液温が適正な合成温度まで加熱されていない場合、NとなってステップS35に戻り、適正な合成温度に達するまで、ステップS35が繰り返される。ステップS36では、第1反応管30の第1生成液を第2反応管40に供給し、ステップS37に進む。このステップS37では、第2反応管の40における第1生成液の上昇速度が適正かどうか判断され、Yの場合、ステップS38に進む。Nの場合、ステップS37に戻り、回転子35の回転速度と共に、第1生成液の流量等が第2反応管40や第1反応管30の圧力及び生成液の供給量等により調整され、上昇速度が適正になるまでステップS37が繰り返される。ステップS38では、最上段の区画49におけるナノ粒子生成液色が適正かどうか判断され、Yの場合、ステップS39に進む。ナノ粒子生成液色は、第1反応管30と同様に、流出する生成液の一部をサンプリングする又はナノ粒子生成液色確認用の透明管に微量の生成液を流入させることなどにより観察される。ナノ粒子生成液色が適正でない場合、反応量が完全反応を生じる所定量に達していないことを示しており、ステップS38に戻ってこのステップを繰り返す。このとき、流出路に設けられた電磁バルブ等により生成液の流出が遮断されると共に、第1反応管30からの第1生成液の供給を一時停止しても良い。ステップS39では、生成液の製造が終了かどうか判断され、Yの場合、「Return」となり、サブルーチンSUB2が終了する。生成液の製造量が所定量に達していない場合、Nとなり、ステップS31に戻る。
図18は、コンピュータ制御装置の生成液濃縮プロセスを示す生成液濃縮サブルーチンフロー図である。サブルーチンSUB3において、ステップS40では、真空乾燥法等からなる生成液濃縮プロセスの初期条件設定が行われ、初期条件としては生成液供給速度や真空度等がある。初期条件設定が終了すると、ステップS41に進み、排気装置71(真空ポンプ)が駆動し、ステップS42に進む。ステップS42では、減圧大容器85を所定真空度に保持し、次のステップS43では、ポンプPにより生成液65を生成液貯留槽68から小容器81内に供給し、ステップS44に進む。ステップS44では、スプレー容器83から生成液68を減圧大容器85内に真空噴霧し、次のステップS45では、溶媒が気化して排気装置71により排気され、その排気(気体)に含まれる溶媒が液化装置72で液化され、溶媒回収73で回収され、溶媒11が除去された安全なガスは大気放出74され、ステップS47に進む。ステップS47では、濃縮液貯留槽75内に濃縮液78を貯留し、次のステップS48では、濃縮液製造が終了かどうか判断される。ステップS48でYの場合、「Return」となり、サブルーチンSUB3が終了する。濃縮液製造が所定量に満たない場合、Nとなり、ステップS41に戻る。
図19は、コンピュータ制御装置の濃縮液乾燥プロセスを示す濃縮液乾燥サブルーチンフロー図である。サブルーチンSUB4において、ステップS50では、真空乾燥法からなる濃縮液乾燥プロセスの初期条件が設定され、初期条件として、濃縮液供給速度や真空度等がある。次のステップS51では、真空排気装置98(真空ポンプ)が駆動し、ステップS52に進む。ステップS52では、濃縮液乾燥装置91を所定真空度に保持し、次のステップS53では、ポンプPにより濃縮液78を濃縮液貯留槽75からホッパー94に供給し、ステップS54に進む。ステップS54では、ホッパー94から回転テーブル95上に濃縮液78を吐出し、次のステップS55では、濃縮液78から溶媒が気化して排気装置98により排気され、液化装置99で気体を液化して溶媒回収92により溶媒11を回収し、安全なガスは大気放出99a、即ち大気中に放出される。次のステップS56では、温度制御装置96により回転テーブル95の温度調節が行われ、その次のステップS57では、回転テーブル95上で濃縮液78が乾燥して乾燥ナノ粒子97になる。次のステップS58では、乾燥ナノ粒子97を適宜に装置外に回収(93)し、ステップS59に進む。ステップS59では、乾燥工程が終了かどうか判断され、Yの場合、「Return」となり、サブルーチンSUB4が終了し、Nの場合、ステップS51に戻る。
[炭酸銀・n−ヘキサノール:C6AgAL−MPのナノ粒子の生成実験1〜5]
本生成実験1〜5では、n−ヘキサノール(C数が6)を用いている。C6AgAL−MPの意味は、C6はC数が6であることを意味し、Agは銀核であることを意味し、ALはアルコールを意味する。MPは、例えば、図1や図2に示したナノ粒子製造装置からなる量産化連続製造システムを用いていることに対する表記であり、従来のポット法による記述C6AgALとは区別している。C数が6のアルコールとは、n−ヘキサノールのことである。
まず、2kgの炭酸銀(Ag2CO3)を12.7L(リットルを示す)のn−ヘキサノールと混合し、炭酸銀1モルに対してn−ヘキサノール14モルの混合比の希薄分散液を用意した。以後、リットルはL、ミリリットルはmLにより表示する。この希薄分散液を図11に示すビーズミル19に供給してビーズにより炭酸銀を微細微粒子にした。このビーズミル処理を20回反復して、炭酸銀を均一な微細微粒子にして原料液18を製造し、原料液貯留槽14に収容した。
次に、図1に示したように第1反応管30と第2反応管40を有するナノ粒子製造装置を用いる場合、電磁バルブ17を開き、第1反応管30、および第2反応管40に0.4L/分の割合で合計15Lのn−ヘキサノールを充填し、電磁バルブ17を閉じ、第1反応管30にさらに1.5Lのn−ヘキサノールを追加充填した。図1に示したナノ粒子製造装置を用いた実験を生成実験3〜5とする。図2に示したような第1反応管30のみを用いる予備実験では、電磁バルブを閉じたまま、8.5Lのn−ヘキサノールを充填する。第1反応管30のみを用いた実験を生成実験1〜2とする。さらに加熱装置22により、生成実験1〜2では、設定温度を110℃に調整した。生成実験3〜4では、第1反応管30内のn−ヘキサノールを100℃に、第2反応管40内のn−ヘキサノールを90℃に調整する。生成実験5では第1反応管30内と第2反応管40内のn−ヘキサノールを共に90℃に設定した。ポンプ21により、原料液貯留槽14の原料液18を400mL/分(生成実験1〜3)、450mL/分(生成実験4)、500mL/分(生成実験5)の流量で連続的に第1反応管30に供給した。第1反応管30では、回転装置50により回転子35を150rpmで回転させ、第2反応管では100rpmとし、第1と第2反応管30、40の内部に環状螺旋流を引き起こした。環状螺旋流の中で、炭酸銀はn−ヘキサノールにより還元されて、銀核の周囲にn−ヘキサノール由来有機物被覆銀ナノ粒子(C6AgAL)が生成される。ナノ粒子が生成されると、液はやや黒色に変化し、約10分間で黒色液が第1反応管30の下部に到達する。第2反応管40の出口に到達する時間は約15分以上である。100%反応済の液が出る時間は、サンプリング液の熱解析結果から、後述する表1の反応時間としてそれぞれ記されている。第1又は第2反応管からは連続的に液が供給量と同量だけ分の流量で抜かれており、各反応管内の液は攪拌を受けて常に一定の温度分布下で反応が進むように制御されている。最初の10分間は黒色ではないからn−ヘキサノールそのものであり、これは別の容器に送出される。20分経過時点から黒色液が生成され、この反応済の黒色液はナノ粒子が生成された生成液65であり、生成液貯留槽68に貯留される。炭酸ガスが発生し、第1反応管30の中はゲージ圧で0.3気圧と一定となるように背圧弁で調整されている。第2反応管40は圧力可変背圧弁を用い、ゲージ圧で0.32気圧と僅かに高くしてある。
黒色の生成液65を生成ナノ粒子の特性を知る目的でサンプリングし、熱解析用に0.001kg取り出し、10分後に同少量取り出し、更に10分後に同少量取り出し、更に10分後に同少量取り出した。生成液65は生成液貯留槽68から10分毎に抜き取られ、遠心分離と減圧濾過によりn−ヘキサノールを除去し、ナノ粒子だけを抽出した。そのとき、各段階で抽出されたナノ粒子は、段階毎に収量を計測し、熱解析を行いナノ粒子の収量と特性を調べ、後述するように表1、表2に示した。供給液が無くなると、それに代えてn−ヘキサノールを供給し、10分間は反応済液を抜き取り続けるが、それ以後は希薄になるので別容器に移し、透明液が出るまでn−ヘキサノールを投入して容器内の残液洗浄を行い、反応を終了とした。
Figure 0006017204
表1には、生成実験5における反応結果の反応液取出経過時間ごとの詳細な分析結果が示されている。反応液サンプリング#1,#2では、初期の生成ナノ粒子ほど粒子径は小さく、それを反映してDTAピーク温度と銀化温度は少し低く、被覆量は高い。サンプリンング液と抽出回収のナノ粒子の熱解析の特性は、抽出条件が異なるので直接的比較は困難である。抽出回収のナノ粒子収量は、総計1.9kgであり、ナノ粒子の特性もほぼ同じであった。被覆量は平均9.2%であり、これより推定平均粒子径は11nmと得られた。
本反応システムを用いた生成実験5の単位時間当たりの最大ナノ粒子生成量は、総収量を、反応液取出しから反応終了までに要した時間0.55時間で除して、3.5Kg/hと求められる。また、表2には、生成実験1〜5におけるC6AgAL−MPの反応結果のまとめを示した。これらの結果から反応設定温度が高く、流量が小さいと平均被覆量は低く、したがってナノ粒子径は大きくなる。反応液の温度が設定温度より約10℃高くなるのは反応生成熱の発生のためである。
Figure 0006017204
[炭酸銀・ブタノール:C4AgAL−MPのナノ粒子の生成実験6]
図1に示した第1反応管30及び第2反応管40を組み合わせたナノ粒子製造装置を用いて、ブタノール由来有機物被覆銀ナノ粒子(C4AgAL−MPと称する)の製造実験を行った。C4AgAL―MPの意味は、C4はC数が4であることを意味し、Agは銀核であることを意味し、ALはアルコールを意味する。C数が4のアルコールとは、ブタノールのことである。MPは、図1に示すような量産化連続製造システムを用いていることに対する表記であり、従来のポット法による記述C4AgALとは区別する。
まず、2kgの炭酸銀を9.4Lのノルマルブタノール(以下n−ブタノールと記す)と混合し、炭酸銀1モルに対してn−ブタノール14モルの混合比の希薄分散液を用意した。この希薄分散液を図11に示すビーズミル19に供給してビーズにより炭酸銀を微細微粒子化した。このビーズミル処理15回循環反復させて、炭酸銀の平均粒子径を100nm程度に微細化、均一分散化された原料液18を製造し、原料液貯留槽14に収容した。
次に、電磁バルブ17を開き、第1反応管30、および第2反応管40に0.5L/分の割合で合計15Lのn−ブタノールを充填し、電磁バルブ17を閉じ、第1反応管にさらに1.5Lのn−ブタノールを追加充填した。さらに加熱装置22により、本生成実験6では第1反応管30、第2反応管40共、設定温度をそれぞれ85℃に設定した。電磁バルブ17を開き、ポンプ21により、原料液貯留槽14の原料液18を500mL/分の流量で、連続的に第1反応管30に供給した。第1反応管30では、回転装置50により回転子35を150rpmで回転させ、第2反応管40では100rpmとし、それぞれの反応管内部に環状螺旋流を引き起こした。環状螺旋流の中で、炭酸銀はn−ブタノールにより還元されて、銀核の周囲にn−ブタノール由来の有機物被覆銀ナノ粒子(C4AgAL)が生成される。
ナノ粒子が生成されると、液は黒褐色に変化する。約10分間で黒褐色液が第1反応管30の下部に到達する。第2反応管出口に到達する時間は約15分以上である。100%反応済の液が出る時間は、サンプリング液の熱解析結果から、後述の表3の反応時間としてそれぞれ記されている。反応管からは連続的に液が供給量と同量だけ分の流量で抜かれており、反応管内の液は攪拌を受けて常に一定の温度分布下で反応が進むように制御されている。最初の10分間は黒褐色ではないからn−ブタノールそのものであり、これは弁の開閉操作で別の容器に送出される。20分経過時点から黒褐色液が生成され、この反応済の黒褐色液はナノ粒子が生成された生成液65であり、生成液貯留槽68に貯留される。炭酸ガスが発生し、第1反応管30の中はゲージ圧で0.3気圧と一定になるよう背圧弁で調整されている。第2反応管40は圧力可変背圧弁を用い、ゲージ圧で0.32気圧と僅かに高くしてある。
Figure 0006017204
表3に示した試料のサンプリング#1〜4について説明する。生成ナノ粒子の特性を知る目的で反応液をサンプリングし、熱解析法により分析した。生成液65は生成液貯留槽68から10分毎に抜き取られ、遠心分離濾過と減圧濾過を行い、n−ブタノールを除去し、ナノ粒子だけを抽出した。そのとき、各段階で抽出されたナノ粒子は、段階毎に量を計測し、熱解析を行いナノ粒子の収量と特性を調べ、その結果は表3に示した。
供給液が無くなると、それに代えてn−ブタノールを供給し、10分間は反応済液を抜き取り続けるが、それ以後は希薄になるので別容器に移し、透明液が出るまでn−ブタノールを投入して容器内の残液洗浄を行い、反応終了とした。そして、反応時間毎のナノ粒子を分析し、銀核の平均粒径と被覆有機物量の重量%を測定した。
本反応システムを用いた生成実験6の単位時間当たりの最大ナノ粒子生成量は、総収量を、反応液取出しから反応終了までに要した時間0.35時間で除して、5.4kg/hと求められる。生成実験6の結果をまとめると、表4に示した結果が得られる。
Figure 0006017204
これらの結果を生成実験5のn−ヘキサノールとの反応であるC6AgAL-MPの結果と比較すると、n−ブタノールの沸点はn−ヘキサノールより低いが、還元力は強く、より低温で被覆量が大きく、したがって粒子径の小さなナノ粒子が生成される。また、DTAピーク温度と、銀化温度も低く、接合用途では小さな粒子径分布が重要となるので、ナノ粒子の応用展開では、すべての面でn−ヘキサノール反応よりn−ブタノール反応の結果が優れていることが分かる。
本発明方法及び装置を用いれば、液相反応で粒径が均一なナノ粒子を大量に製造することができ、しかも螺旋流、特に環状螺旋流の中でナノ粒子を製造できるから、ナノ粒子の生成速度が速く、均一な粒径を有したナノ粒子の量産を可能にすることができる。本発明方法及び装置は任意の種類のナノ粒子を液相法で製造できるから、ナノ金属粒子、ナノ無機粒子、ナノ有機粒子などの製造を効率的に行うことが可能になる。従って、本発明方法及び装置は、接合分野、印刷分野、化粧品分野、化学工業分野など種々の産業分野に貢献することができる。
1 ナノ粒子自動製造装置
2 コンピュータ制御装置
3 ROM
4 CPU
5 RAM
6 入力装置(INPUT)
7 出力装置(OUTPUT)
8 I/Oポート
10 原料液製造部
11 溶媒
12 原料物質
13 原料液製造装置
13a 分散部
13b 遠心分離部
13c 冷水配管
14 原料液貯留槽
15 冷却装置
16 予熱装置
17 電磁バルブ
18 原料液
18a ミキサ
18b 三方弁
19 ビーズミル
20 ナノ粒子製造部
21 ポンプ
22 加熱装置
23 生成ガス冷却装置
23a 入力管
23b 螺旋管
23c 出力管
24 排気装置
24a 排気管
25 第1生成液
26 ナノ粒子
30 第1反応管
30a 反応管頭部
30b 環状受部
30c ドレインバルブ
30d 突管部
30e 流入端
30f 流出端
30g 反応管胴部
30h 外周壁
31 セパレータ
32 天板部
32a ガス抜孔
32b 外周縁
32d 環状開口部
33 環状部
34 締付ボルト
35 回転子
36 羽根
37 環状部
38 締付ボルト
39 区画
40 第2反応管
40a 反応管頭部
40b 環状受部
40c ドレインバルブ
40d 突管部
40e 流入端
40f 流出端
40g 反応管胴部
40h 外周壁
41 セパレータ
42 天板部
42a ガス抜孔
42b 外周縁
42d 環状開口部
43 環状部
44 締付ボルト
45 回転子
46 羽根
47 環状部
48 締付ボルト
49 区画
50 回転装置
51 回転連結部
52 回転軸
53 軸受
60 液化装置
64 液面計
65 生成液
66 安全ガス大気放出
67 溶媒回収
68 生成液貯留槽
69 電磁バルブ
70 生成液濃縮部
71 排気装置(真空ポンプ)
72 液化装置
73 溶媒回収
74 安全ガス大気放出
75 濃縮液貯留槽
76 電磁バルブ
78 濃縮液
80 生成液濃縮装置
81 吹付管
81a 入口端
81b 出口端
83 スプレー器
83a 噴霧孔
85 減圧大容器
86 排気口
87 大容器テーパ部
88 排出口
89 支持部材
90 濃縮液乾燥部
91 濃縮液乾燥装置
92 溶媒回収
93 ナノ粒子回収
94 ホッパー
95 回転テーブル
96 温度制御装置
97 乾燥ナノ粒子
98 真空排気装置
99 液化装置
99a 安全ガス大気放出
aa 混合液
e 螺旋流(下降螺旋流)
f 下降流(下降環状螺旋流ともいう)
g 生成ガス
j 螺旋流(上昇螺旋流)
k 上昇流(上昇環状螺旋流ともいう)
m 生成ガス
M モータ
P ポンプ
Q1 端子
Q2 端子
Q3 端子
Q4 端子
101 マイクロリアクター
102 超音波発生装置
103 ウォーターバス
104 反応器
105 底板
106 中間積層薄板
107 天板
108 流入路
109 マイクロチャンネル
109a マイクロチャンネル
109b マイクロチャンネル
110 流出口
124 連結ボルト
126 超音波
126a 超音波干渉で強め合う部分
126b 超音波干渉で弱め合う部分
201 反応器
202 反応管
203a ジルコニウム塩水溶液(原料水溶液)
203b 懸濁液
204 沈殿粒子
205 反応混合物(沈殿溶液)
206 ジルコニア水和物ゾル
207 加熱媒体
207a 入口
207b 出口
208 反応管内部に形成される速度勾配
212 pH調整剤
213 混合器
310 前駆体供給部
320 第1加熱部
321 第1循環器
330 第2加熱部
331 第2循環器
340 冷却部
350 移送装置

Claims (13)

  1. 溶媒に原料物質を混合したナノ粒子製造用の原料液を用意し、前記原料液が流通する反応管を配置し、前記反応管の内部に前記原料液と同一の溶媒及び/又は前記原料液を充填し、前記反応管の前記溶媒をナノ粒子の合成温度に温度制御し、前記原料液を前記反応管の流入端に供給し、供給された前記原料液と前記反応管の溶媒とが混合されながら又は前記原料液が撹拌されながら前記反応管の外周壁内面の周方向に沿って周回しつつ前記流入端から流出端へと流通する環状螺旋流を形成し、前記環状螺旋流の中で前記原料物質からナノ粒子を形成し、前記反応管の流出端から前記ナノ粒子を含んだ生成液を送出し、ここで、前記反応管が前記原料液の流通方向に沿って一つ以上の区画に区分され、前記区画の入口側には前記外周壁内面に沿って周方向に開口した環状開口部が形成され、前記環状螺旋流は前記環状開口部を通過して一つ以上の前記区画を流通してゆき、前記環状螺旋流の中で前記ナノ粒子が形成され、前記区画はセパレータから次のセパレータまでを範囲とする領域であり、前記セパレータの天板部には一個以上のガス抜孔が開口され、生成ガスを前記ガス抜孔から上方に抜けさせることを特徴とするナノ粒子の製造方法。
  2. 前記原料液はナノ粒子が合成されない温度範囲内で予熱されている請求項に記載のナノ粒子の製造方法。
  3. 1段以上の前記反応管が直列及び/又は並列して構成され、各反応管の内部の前記環状螺旋流は下降流、上昇流、傾斜流又は水平流から選択される請求項1又は2に記載のナノ粒子の製造方法。
  4. 前記溶媒と前記原料物質が前記合成温度で反応して前記ナノ粒子が製造される請求項1〜3のいずれかに記載のナノ粒子の製造方法。
  5. 前記原料液の製造工程、前記生成液を製造した後に前記生成液を濃縮して前記ナノ粒子の濃度を増大させる濃縮液の製造工程、及び前記濃縮液を更に乾燥させる濃縮液の乾燥工程のいずれか一つ以上の工程を付加する請求項1〜4のいずれかに記載のナノ粒子の製造方法。
  6. 前記濃縮液の製造工程では、前記生成液を減圧容器の中に噴霧して前記生成液から溶媒を蒸発させ、流下した前記ナノ粒子の濃度が増大した濃縮液を回収する請求項に記載のナノ粒子の製造方法。
  7. 前記濃縮液の乾燥工程では、前記濃縮液を容器の中で真空乾燥させ、少なくともナノ粒子が飛散しない程度以上にまで乾燥させる請求項5又は6に記載のナノ粒子の製造方法。
  8. 溶媒に原料物質を混合したナノ粒子製造用の原料液と同一の溶媒及び/又は前記原料液が充填される反応管と、前記反応管の前記溶媒及び/又は前記原料液をナノ粒子の合成温度に温度制御する温度制御器と、前記原料液が供給される前記反応管の流入端と、供給された前記原料液と前記反応管の前記溶媒を混合しながら又は前記原料液を撹拌しながら前記反応管の外周壁内面に沿って環状螺旋流を形成する回転子と、前記環状螺旋流の中で前記原料物質からナノ粒子を形成して前記ナノ粒子を含んだ生成液を排出する前記反応管の流出端と、前記反応管の軸芯位置に配置される回転軸と、前記回転軸に相互に離間して固定される1個以上のセパレータと、隣り合うセパレータの間に、又はセパレータと前記反応管の管端との間に形成される区画と、前記区画内の前記回転軸に固定される前記回転子と、前記セパレータの外周縁と前記反応管の前記外周壁内面との間に形成される環状開口部からなり、前記環状螺旋流は前記環状開口部を通過して前記区画を流通してゆき、前記環状螺旋流の中で前記ナノ粒子が形成されることを特徴とするナノ粒子の製造装置。
  9. 前記セパレータは、天板部に一個以上のガス抜孔を開口した請求項に記載のナノ粒子の製造装置。
  10. 前記反応管に供給される前に、前記原料液をナノ粒子が合成されない温度範囲内で事前に予熱する予熱装置が配置されている請求項8又は9に記載のナノ粒子の製造装置。
  11. 1段以上の前記反応管が直列及び/又は並列して構成され、各反応管の内部の前記環状螺旋流は下降流、上昇流、傾斜流又は水平流に選択される請求項8〜10のいずれかに記載のナノ粒子の製造装置。
  12. 前記原料液の製造装置、前記生成液を製造した後に前記生成液を濃縮して前記ナノ粒子の濃度を増大させた濃縮液の製造装置、及び前記濃縮液を更に乾燥させる濃縮液の乾燥装置のいずれか一つ以上の装置を付加する請求項8〜11のいずれかに記載のナノ粒子の製造装置。
  13. 請求項8〜12のいずれかに記載のナノ粒子の製造装置と、前記ナノ粒子の製造装置を電気信号により制御するコンピュータ制御装置と、前記コンピュータ制御装置に保存されたプログラムに従って動作し、前記ナノ粒子の製造装置を自動制御することを特徴とするナノ粒子の自動製造装置。
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