JP6002984B2 - ハイソリッド型接着剤用樹脂組成物、及び接着剤 - Google Patents
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Description
ポリエステルポリオール(A)とポリイソシアネート(B)の固形分の合計が、接着剤用樹脂組成物総質量中50質量%以上であることを特徴とする接着剤用樹脂組成物により上記課題を解決した。
本発明で使用するポリエステルポリオール(A)は、2個以上の水酸基を有するポリエステルポリオールであって、多価カルボン酸と多価アルコールとを重縮合反応することにより得られ、本発明の目的とする接着性とガスバリア性を発現させうるものであれば特に限定はない。
本発明のポリエステルポリオール(A)は、多価カルボン酸成分として具体的には、脂肪族多価カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等を、脂環族多価カルボン酸としては1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、芳香族多価カルボン酸としては、オルトフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物或いはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の多塩基酸を単独で或いは二種以上の混合物で使用することができる。また、これらの酸無水物も使用することができる。中でも、ガスバリア性を得る為にはコハク酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、オルトフタル酸、オルトフタル酸の酸無水物、イソフタル酸が好ましく、更にはオルトフタル酸及びその酸無水物がより好ましい。
本発明で使用する多価アルコールは、具体的には、脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、芳香族多価フェノールとして、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、ナフタレンジオール、ビフェノール、ビスフェノールA、ヒスフェノールF、テトラメチルビフェノールや、これらの、エチレンオキサイド伸長物、水添化脂環族を例示することができる。中でも酸素原子間の炭素原子数が少ないほど、分子鎖が過剰に柔軟にならずに、酸素透過しにくいと推定されることから、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、及びシクロヘキサンジメタノールが好ましく、更にはエチレングリコールがより好ましい。多価カルボン酸と多価アルコールとの重縮合反応は、公知慣用の方法で行うことができる。
・3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオールにカルボン酸無水物又はポリカルボン酸を反応させることにより得られるポリエステルポリオール(A1)、
・重合性炭素−炭素二重結合を有するポリエステルポリオール(A2)、
・グリセロール骨格を有するポリエステルポリオール(A3)、
・オルト配向多価カルボン酸成分と、多価アルコール成分を重縮合して得られるポリエステルポリオール(A4)、
・イソシアヌル環を有するポリエステルポリオール(A5)、
等を挙げることができる。
以下、各ポリエステルポリオールについて説明する。
本発明で使用するポリエステルポリオール(A1)は、3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール(I)にカルボン酸無水物又は多価カルボン酸を反応させることにより得られる少なくとも1個のカルボキシ基と2個以上の水酸基を有するものである。3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール(I)は多価カルボン酸または多価アルコールの一部を三価以上とすることで得られる。
オルトフタル酸及びその無水物は、骨格が非対称構造である。従って、得られるポリエステルの分子鎖の回転抑制が生じると推定され、これによりガスバリア性に優れると推定している。また、この非対称構造に起因して非結晶性を示し、十分な基材密着性が付与され、接着力とガスバリア性に優れると推定される。さらにドライラミネート接着剤として用いる場合には必須である溶媒溶解性も高いことで取扱い性にも優れる特徴を持つ。
3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール(I)を合成する際に、多価カルボン酸成分により分岐構造を導入する場合には、三価以上のカルボン酸を少なくとも一部に有する必要がある。これらの化合物としては、トリメリット酸およびその酸無水物、ピロメリット酸及びその酸無水物等があげられるが、合成時のゲル化を防ぐ為には三価以上の多価カルボン酸としては三価カルボン酸が好ましい。
これ以外の成分として本発明のポリエステルポリオール(I)は、本発明の効果を損なわない範囲において、他の多価カルボン酸成分を共重合させてもよい。具体的には、脂肪族多価カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等を、不飽和結合含有多価カルボン酸としては、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸等を、脂環族多価カルボン酸としては1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、芳香族多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物或いはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の多塩基酸を単独で或いは二種以上の混合物で使用することができる。中でも、コハク酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、イソフタル酸が好ましい。
本発明で使用する多価アルコールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、及びシクロヘキサンジメタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。中でも、酸素原子間の炭素原子数が少ないほど、分子鎖が過剰に柔軟にならずに、酸素透過しにくいと推定されることから、エチレングリコールを使用することが最も好ましい。
3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール(I)を合成する際に、多価アルコール成分により分岐構造を導入する場合には、三価以上の多価アルコールを少なくとも一部に有する必要がある。これらの化合物としてはグリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスルトール等があげられるが、合成時のゲル化を防ぐ為には三価以上の多価アルコールとしては三価アルコールが好ましい。
これ以外の成分として本発明では前述の多価アルコール成分は、本発明の効果を損なわない範囲において、他の多価カルボン酸成分を共重合させてもよい。具体的には、脂肪族ジオールとしては1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、芳香族多価フェノールとして、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、ナフタレンジオール、ビフェノール、ビスフェノールA、ヒスフェノールF、テトラメチルビフェノールや、これらの、エチレンオキサイド伸長物、水添化脂環族を例示することができる。
また、本発明のポリエステルポリオール(A2)として、更に、分子内に重合性炭素−炭素二重結合を有するものを挙げることができる。
本発明で使用するポリエステルポリオール(A2)は、多価カルボン酸と多価アルコールを反応することにより得られ、多価カルボン酸、多価アルコールの成分として重合性炭素−炭素二重結合をもつ成分を使用することにより、ポリエステルポリオール(A2)の分子内に重合成炭素−炭素二重結合を導入することができる。
本発明のポリエステルポリオール(A2)は、多価カルボン酸成分として具体的には、脂肪族多価カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等を、脂環族多価カルボン酸としては1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、芳香族多価カルボン酸としては、オルトフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物或いはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の多塩基酸を単独で或いは二種以上の混合物で使用することができる。また、これらの酸無水物も使用することができる。中でも、バリア性を得る為にはコハク酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、オルトフタル酸、オルトフタル酸の酸無水物、イソフタル酸が好ましく、更にはオルトフタル酸及びその酸無水物がより好ましい。
多価カルボン酸において重合性炭素−炭素二重結合をもつ多価カルボン酸として無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸及びその酸無水物、3−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸及びその無水物等があげられる。中でも、炭素原子数が少ないほど、分子鎖が過剰に柔軟にならずに、ガスが透過しにくいと推定されることから、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸が好ましい。
本発明で使用する多価アルコールは、具体的には、脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、芳香族多価フェノールとして、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、ナフタレンジオール、ビフェノール、ビスフェノールA、ヒスフェノールF、テトラメチルビフェノールや、これらの、エチレンオキサイド伸長物、水添化脂環族を例示することができる。中でも酸素原子間の炭素原子数が少ないほど、分子鎖が過剰に柔軟にならずに、酸素透過しにくいと推定されることから、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、及びシクロヘキサンジメタノールが好ましく、更にはエチレングクリコールがより好ましい。
多価アルコールにおいて重合性炭素−炭素二重結合をもつ多価アルコールとして2−ブテン−1,4−ジオール等があげられる。
本発明のポリエステルポリオール(A3)として、更に、一般式(1)で表されるグリセロール骨格を有するポリエステルポリオールを挙げることができる。
接着剤用樹脂組成物の質量部から希釈溶剤質量、硬化剤に含まれる揮発成分質量、無機成分を除く質量を接着剤用有機樹脂全固形分の質量とする。
本発明で使用するポリエステルポリオール(A3)は、多価アルコールとして、炭素原子数2〜6のアルキレンジオール以外の多価アルコール成分を、本発明の効果を損なわない範囲において共重合させてもよい。具体的には、グリセロール、エリスリトール、ペンタエリトール、ジペンタエリスリトール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の脂肪族多価アルコール、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール等の脂環族多価アルコール、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、ナフタレンジオール、ビフェノール、ビスフェノールA、ヒスフェノールF、テトラメチルビフェノール等の芳香族多価フェノール、或いはこれらのエチレンオキサイド伸長物、水添化脂環族を例示することができる。
本発明のポリエステルポリオール(A3)は、多価カルボン酸成分としてカルボン酸がオルト位に置換された芳香族多価カルボン酸又はその無水物を必須とするが、本発明の効果を損なわない範囲において、他の多価カルボン酸成分を共重合させてもよい。具体的には、脂肪族多価カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等を、不飽和結合含有多価カルボン酸としては、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸等を、脂環族多価カルボン酸としては1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、芳香族多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、ジフェン酸及びその無水物、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物或いはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の多塩基酸を単独で或いは二種以上の混合物で使用することができる。
本発明で使用するポリエステルポリオール(A4)は、オルトフタル酸及びその無水物を少なくとも1種以上含む多価カルボン酸成分と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、及びシクロヘキサンジメタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む多価アルコール成分からなる。特に、前記オルトフタル酸及びその無水物の、多価カルボン酸全成分に対する含有率が70〜100質量%であるポリエステルポリオールが好ましい。
本発明のポリエステルポリオール(A4)は、多価カルボン酸成分として前記オルトフタル酸及びその無水物を必須とするが、本発明の効果を損なわない範囲において、他の多価カルボン酸成分を共重合させてもよい。具体的には、脂肪族多価カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等を、不飽和結合含有多価カルボン酸としては、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸等を、脂環族多価カルボン酸としては1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、芳香族多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物或いはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の多塩基酸を単独で或いは二種以上の混合物で使用することができる。中でも、コハク酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、イソフタル酸が好ましい。
本発明のポリエステルポリオール(A)は、下記一般式(3)で表されるイソシアヌル環を有するポリエステルポリオール(A5)を含むと更に好ましい。
で表される基を表す。但しR1、R2及びR3の少なくとも1つは前記一般式(4)で表される基である)
Xは1,2−フェニレン基、1,2−ナフチレン基、2,3−ナフチレン基、2,3−アントラキノンジイル基、及び2,3−アントラセンジイル基から成る群から選ばれ、置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。
ガスバリア性接着剤用樹脂組成物の質量部から希釈溶剤質量、硬化剤に含まれる揮発成分質量、無機成分を除く質量を接着剤用有機樹脂全固形分の質量とする。
本発明で使用する硬化剤は、前記ポリエステルポリオール(A)の水酸基と反応しうる硬化剤であれば特に限定はなく、ポリイソシアネートやエポキシ化合物等の公知の硬化剤を使用できる。中でも、接着性や耐レトルト性の観点から、ポリイソシアネートを使用することが好ましい。
本発明での接着剤の樹脂成分には非石油成分、特に植物由来成分がふくまれていると低VOC材料に加え、更に環境対応型材料となり好ましい。特にポリエステルポリオール(A)の合成用モノマーとして、多価アルコール成分として、エチレングリコール、グリセリン
、プロピレングリコール、ブチレングリコール等が、多価カルボン酸としてコハク酸は現在植物由来成分が工業用レベルで市販されている。これらのモノマーが用いられると、ガスバリア機能も高くとくに好ましい。
本発明の接着剤は、ガスバリア性を損なわない範囲で、各種の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、アルミニウムフレーク、ガラスフレークなどの無機充填剤、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤等)、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、着色剤、フィラー、結晶核剤等が例示できる。
本発明の接着剤用樹脂組成物では、板状無機化合物を含有させても良い。
本発明に板状無機化合物が用いられる場合には、接着剤用樹脂組成物を硬化させてなる接着剤のラミネート強度とガスバリア性を向上させる効果を有する。
無機化合物の含有率(配合粒のPWC)は下記式(e)により求めることができる。
本発明の接着剤用樹脂組成物は、ポリエステルポリオール(A)とポリイソシアネート(B)の固形分の合計が、接着剤用樹脂組成物総質量中50質量%以上であるハイソリッド型であることに特徴を有する。
また、剤用樹脂組成物総質量中50質量%以下であると、含まれる揮発成分の除去を行わねばならず、使用済みの有機溶剤が多量に発生し、環境負荷の低減の観点からは好ましくなく、またガスバリア性にも乏しい。
このため、好ましい範囲として、50〜80質量%を挙げることができる。
本発明の接着剤用樹脂組成物は各種ガスに対するガスバリア機能を持つ。遮断できるガスの対象としては、酸素の他、不活性ガス、アルコール、香り成分が挙げられる。
(対象となる不活性ガス)
本発明多層フィルムが遮断することを対象としている不活性ガスとは、食品等に対して不活性であり一般的な化学変化を起こしにくいことより、食品周囲への酸素や水蒸気の接触を防ぐ等の機能により、食品の風味の維持、内容物の保持、酸化防止の役に立つガスのことである。具体的には、窒素、炭酸ガスの他、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドンの希ガスが例示できる。中でも、窒素、アルゴン、炭酸ガスが不活性ガスとしては広く用いられる。
本発明の多層フィルムが遮断することを対象としているアルコールとは、少なくとも一箇所にアルキル鎖に対して水酸基が結合している構造を持つ、一般的にアルコール類に分類される材料類であれば特に制限がない。また、一価のアルコールでも多価のアルコールでも差し支えない。一価アルコールとしては、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ネオペンチルグリコール、ヘキサノール、ベンジルアルコール、アリルアルコール、シクロヘキサノール等を例示できる。また、多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、グリセリン、トリメチルプロパン等が例示できる。更には、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン等のアミノアルコール類の他、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のエーテル基含有のアルコール化合物等も用いることができる。
また、本発明の多層フィルムは、水蒸気バリア性を有することから、水蒸気バリア性多層フィルムとして用いることが可能である。
本発明の接着剤は、溶剤型である必要がある。接着剤用の溶剤はポリエステルポリオール及び硬化剤の製造時に反応媒体として使用してもよい。更に塗装時に希釈剤として使用される。使用できる溶剤としては、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、イソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メチレンクロリド、エチレンクロリド等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホアミド等が挙げられる。これらのうち通常は酢酸エチルやメチルエチルケトンを使用するのが好ましい。
ドライラミネーション方法は、具体的には、基材フィルムの一方に本発明の接着剤をグラビアロール方式で塗工後、もう一方の基材フィルムを重ねてドライラミネーション(乾式積層法)により貼り合わせる。ラミネートロールの温度は室温〜60℃程度が好ましい。
本ポリエステルは、ポリエステル(A1)、(A2)、(A3)、(A4)の構造を併せ持つ接着剤の主剤である。攪拌機、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えたポリエステル反応容器に、無水フタル酸1316.8部、エチレングリコール573.9部、グリセリン409.3部及びチタニウムテトライソプロポキシドを多価カルボン酸と多価アルコールとの合計量に対して100ppmに相当する量を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を220℃に保持した。酸価が1mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を終了し、水酸基価339.9mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。次いで温度を120℃まで下げ、これに無水マレイン酸421.8部を仕込み120℃を保持した。酸価が無水マレイン酸の仕込み量から計算した酸価の概ね半分になったところでエステル化反応を終了し、数平均分子量約520、水酸基価216.6mgKOH/g、酸価96.2mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。ポリエステルポリオール(A)1分子当たりの設計上の官能基の数 水酸基:2個、カルボキシ基:1個である。
本ポリエステルは、ポリエステル(A5)の構造を持つ接着剤の主剤である。
攪拌機、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えたポリエステル反応容器に、無水フタル酸1136.5部、エチレングリコール495.3部、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート668.1部及びチタニウムテトライソプロポキシドを多価カルボン酸と多価アルコールとの合計量に対して100ppmに相当する量を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を220℃に保持した。酸価が1mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を終了し、数平均分子量約860、水酸基価195.4mgKOH/g、酸価0.9mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。ポリエステルポリオール(A)1分子当たりの設計上の官能基の数 水酸基:3個、カルボキシ基:0個である。
本ポリエステルは、ポリエステル(A4)の構造を持つ接着剤の主剤である。
攪拌機、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えたポリエステル反応容器に、無水フタル酸148.1部、植物成分由来のエチレングリコール84.2部及びチタニウムテトライソプロポキシド0.03部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を205℃に保持した。酸価が1mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を終了し、数平均分子量600の非晶性ポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオールは水酸基価190mgKOH/g、酸価1.0mgKOH/gであった。またこのポリエステルポリオール1分子当たりの設計上の官能基の数 水酸基:2個、カルボキシ基:0個である。
三井化学製「タケネートD−110N」(メタキシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、不揮発分75質量%)と三井化学製「タケネート500」(メタキシリレンジイソシアネート100質量%)を各々単独または併用して用いた。使用するポリエステルポリオール(A)に対して、これらの使用量(配合比)を表1に記した
表1中の実施例1〜5の配合比に従い、ポリエステルポリオール、硬化剤を混合し、溶剤型接着剤を得た。本接着剤は下記の塗工方法1の方法で塗工しラミネートを実施し本発明のガスバリア用積層フィルムを得た。尚、一部の接着剤に使用したマイカとはマイカ粉末“HM6040”(Heng Hao社製、白雲母/非膨潤性、層間イオン性、板状、平均粒径/20μm、アスペクト比/約100)である。各実施例の不揮発成分含有率、及び各評価結果を表1に記した。
溶剤型ラミネート用接着剤主剤であるディックドライLX−703VL(DICグラフィックス社製:ポリエステルポリオール、不揮発分/約62%)と、溶剤型接着剤用硬化剤を表2の通りに混合して、溶剤型接着剤を得た。本接着剤は下記の塗工方法1の方法で塗工しラミネートを実施し、本発明に対する比較用フィルムを得た。
前記溶剤型接着剤を、バーコーターを用いて、塗布量5.0g/m2(固形分)となるように厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡績(株)製「E−5102」)のコロナ処理面に塗布し、温度70℃に設定したドライヤーで希釈溶剤を揮発させ乾燥し、接着剤が塗布されたPETフィルムの接着剤面と、塗布面を厚さ70μmの未延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム(東レ(株)製「ZK93KM」)のコロナ処理面をラミネートし、PETフィルム/接着層/CPPフィルムの層構成を有する複合フィルムを作成した。次いで、この複合フィルムを40℃/3日間のエージングを行い、接着剤の硬化を行って、本発明のハイソリッド型ガスバリア接着剤を用いた、ガスバリア用積層フィルムを得た。
(1)接着強度
エージングが終了したガスバリア用積層フィルムを、塗工方向と平行に15mm幅に切断し、PETフィルムとCPPフィルムとの間を、(株)オリエンテック製テンシロン万能試験機を用いて、雰囲気温度25℃、剥離速度を300mm/分に設定し、180度剥離方法で剥離した際の引っ張り強度を接着強度とした。接着強度の単位はN/15mmとした。
エージングが終了したバリア用積層フィルムを、モコン社製酸素透過率測定装置OX−TRAN2/21MHを用いてJIS−K7126(等圧法)に準じ、23℃90%RHの雰囲気下で測定した。なおRHとは、湿度を表す。なお、各実施例、比較例で用いたPETフィルムの本条件での測定値は100cc/m2・day・atmであった。また、CPPフィルムでは本測定装置での測定レンジ400cc/m2・day・atmをオーバーし実質的にバリア機能を持たなかった。
各種実施例、比較例で作製した塗工ラミネート直前の接着剤液の粘度を、主剤、硬化剤を混合したのち直ちに、RICOSHA製ザーンカップ粘度計#3で測定を行った。粘度計で接着剤が完全に通過するまでの秒数が13〜20秒の範囲に入れば塗工ラミネート適性を有する溶剤型接着剤であることを意味する。
Claims (24)
- 2個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール(A)と2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート(B)を含有してなる接着剤用樹脂組成物であって、
ポリエステルポリオール(A)とポリイソシアネート(B)の固形分の合計が、接着剤用樹脂組成物の総質量中50質量%以上であることを特徴とする接着剤用樹脂組成物であり、
ポリエステルポリオール(A)が、オルト配向芳香族ジカルボン酸又はその無水物の少なくとも1種を含む多価カルボン酸成分と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、及びグリセリンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む多価アルコール成分を重縮合して得られるポリエステルポリオール(A4)である接着剤用樹脂組成物。 - オルト配向芳香族ジカルボン酸又はその無水物が、オルトフタル酸またはその無水物、ナフタレン2,3−ジカルボン酸またはその無水物、ナフタレン1,2−ジカルボン酸またはその無水物、アントラキノン2,3−ジカルボン酸またはその無水物、及び2,3−アントラセンジカルボン酸またはその無水物から成る群から選ばれる少なくとも1つの多価カルボン酸またはその無水物である請求項1に記載の接着剤用樹脂組成物。
- オルト配向芳香族ジカルボン酸又はその無水物の、多価カルボン酸全成分に対する含有率が70〜100質量%である請求項1又は2に記載の接着剤用樹脂組成物。
- ポリエステルポリオール(A)が、3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオールにカルボン酸無水物又はポリカルボン酸を反応させることにより得られる少なくとも1個のカルボキシ基と2個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール(A1)である請求項1に記載の接着剤用樹脂組成物。
- ポリエステルポリオール(A1)の水酸基価が20〜250であり、酸価が0〜200である請求項4に記載の接着剤用樹脂組成物。
- ポリエステルポリオール(A)が、分子内に重合性炭素−炭素二重結合を有するポリエステルポリオール(A2)である請求項1に記載の接着剤用樹脂組成物。
- ポリエステルポリオール(A2)を構成する重合性炭素−炭素二重結合を有するモノマー成分が、マレイン酸、無水マレイン酸、又はフマル酸である請求項6に記載の接着剤用樹脂組成物。
- ポリエステルポリオール(A2)を構成する全モノマー成分100質量部に対して、重合性炭素−炭素二重結合を有するモノマー成分が、5〜60質量部である請求項6又は7に記載の接着剤用樹脂組成物。
- 前記一般式(1)で表されるポリエステルポリオール(A3)のグリセロール残基を、ポリエステル樹脂組成物中に5質量%以上含有する請求項9に記載の接着剤用樹脂組成物。
- ポリエステルポリオール(A)が、一般式(3)で表されるイソシアヌル環を有するポリエステルポリオール(A5)である請求項1に記載の接着剤用樹脂組成物。
(一般式(3)中、R1〜R3は各々独立して、−(CH2)n1−OH(但しn1は2〜4の整数を表す)、又は一般式(4)
(一般式(4)中、n2は2〜4の整数を表し、n3は1〜5の整数を表し、Xは1,2−フェニレン基、1,2−ナフチレン基、2,3−ナフチレン基、2,3−アントラキノンジイル基、及び2,3−アントラセンジイル基から成る群から選ばれ、置換基を有していてもよいアリーレン基を表し、Yは炭素原子数2〜6のアルキレン基を表す。)で表される基を表す。但しR1、R2及びR3の少なくとも1つは前記一般式(4)で表される基である。) - ポリイソシアネート(B)が、
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、及びメタキシリレンジイソシアネートからなる群から選ばれる単量体(C)、
該単量体(C)から誘導されたイソシアヌレート、ビューレット、及びアロファネートからなる群から選ばれる多官能ポリイソシアネート化合物(D)、又は
前記ポリエステルポリオール(A)、トリメチロールプロパン、及びグリセリンからなる群から選ばれる2官能以上のポリオール化合物と、前記単量体(C)或いは前記多官能ポリイソシアネート化合物(D)との反応により得られるポリイソシアネートである請求項1〜11の何れかに記載の接着剤用樹脂組成物。
- ポリイソシアネート(B)が、芳香族環、または脂肪族環を有するポリイソシアネートを含有するものである請求項1〜12の何れかに記載の接着剤用樹脂組成物。
- 芳香族環を有するポリイソシアネートが、メタキシレンジイソシアネート、又はメタキシレンジイソシアネートと2個以上の水酸基を有するアルコールとの反応生成物である請求項13に記載の接着剤用樹脂組成物。
- 接着剤用樹脂組成物が、更に結晶性ポリエステルを含有する請求項1〜14の何れかに記載の接着剤用樹脂組成物。
- 接着剤用樹脂組成物が、更に層間が非イオン性であるか、或いは水に対して非膨潤性である板状無機化合物(E)を含有する請求項1〜15の何れかに記載の接着剤用樹脂組成物。
- ポリエステルポリオール(A)、ポリイソシアネート(B)、及び板状無機化合物(E)の総質量を100質量部とした場合、板状無機化合物(E)の含有量が5〜50質量部である請求項16に記載の接着剤用樹脂組成物。
- 板状無機化合物(E)が、粒径が0.1μm以上の粒子を含有するものである請求項16又は17に記載の接着剤用樹脂組成物。
- 請求項1〜18の何れかに記載の接着剤用樹脂組成物が酸素バリア性を有するものである酸素バリア性接着剤用樹脂組成物。
- 酸素バリア性接着剤用樹脂組成物が、
ポリエステルポリオール(A)とポリイソシアネート(B)から得られる硬化塗膜の塗布量が略5g/m2である場合において、該硬化塗膜の23℃湿度90%における酸素透過性が50cc/m2・day・atm以下である、請求項19に記載の酸素バリア性接着剤用樹脂組成物。 - ポリエステルポリオール(A)を、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、又はケトン系溶剤若しくはエステル系溶剤を含有する混合溶剤に溶解させて得られる接着剤用樹脂組成物を含有する請求項1〜18の何れかに記載の接着剤用樹脂組成物。
- 請求項1〜18の何れかに記載の接着剤用樹脂組成物を硬化させてなる接着剤。
- 請求項19又は20に記載の酸素バリア性接着剤用樹脂組成物を硬化させてなる酸素バリア性接着剤。
- フィルムラミネート用接着剤として使用する請求項22又は23に記載の接着剤。
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