JP6002369B2 - サーバラック冷却装置 - Google Patents
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Description
近年、社会のICT化の進展に伴い、情報通信機器(ICT装置)の高速化、大容量化、高密度化が急速に進んでおり、発熱量の増加及び発熱の偏在等によるICT装置内の温度環境が悪化している。これを改善するために導入冷気風量を増加させる必要があるが、空気を介しての放熱量は、その物性上(熱伝達率等)限界がある。また、高発熱量を放熱するため、放熱フィン等の伝熱面積を大きくする必要があり、放熱フィン等の設置スペースも課題となっている。さらに送風量を増加させる必要があるため、送風機の動力増も課題となる。このため、室全体を均一に空調するベース空調方式のみでは足りず、ラック列内の高発熱箇所に空調機(タスク空調機)を設置する例もあるが、これを以ってしても適切に対応できないケースも多い。
ICT装置内の構成機器の中には、電気部品という性質上、空気による冷却が必要かつ適当な機器もあり、これを考慮すると液冷設備と空冷設備の2方式の空調設備を備える必要がある。また、構成部品に接触して直接冷却するため、故障時又は内封液漏洩時の影響が甚大である。また、液冷設備の高温排気が隣接ラックに悪影響を及ぼす恐れがあるという問題もある。さらに、構成部品の位置に吸熱部を配置するため、ICT装置の入れ替え毎に設備の更新が必要という問題もある。
ICT装置を収容するサーバラックの冷却において、省エネ性向上に資するとともに、ICT装置を構成する要素・部品ごとに適切な冷却方式を選択でき、ICT装置の入れ替え(設置または撤去)にも柔軟に対応可能であり、かつ、冷媒系統故障時のリスクを軽減することができる、サーバラック冷却装置を提供するものである。
(1)冷却対象空間に収容され、室内に供給される冷気を吸気して高温空気を排気するサーバラックを冷却するためのサーバラック冷却装置であって、
サーバラックの外面に近接、又は、内部に配置され、吸気又は排気を冷却する空冷部と、サーバラック内に配置され、ラック内に格納されるICT機器の高温発熱体を直接冷却するための液冷部と、該空冷部の上方に配置される熱交換器と、を含んで構成され、
該空冷部は、配管内を第一の冷媒が通過するように構成した往き側配管と、戻り側配管と、往き側配管と戻り側配管の間に配置される1以上の熱交換用パイプと、を備え、
該液冷部は、往き側配管から分岐して戻り側配管に合流する冷媒循環部と、該冷媒循環部内を流れる第一の冷媒との熱交換により該高温発熱体から吸熱する吸熱部と、を備え、
該空冷部、該液冷部及び該熱交換器の間を、第一の冷媒が自然循環方式により流れるように構成し、かつ、該熱交換器において、第一の冷媒を介して回収した排熱を、第二の冷媒を介して系外に放熱するように構成した、ことを特徴とする。
サーバラックの外面に近接、又は、内部に配置され、吸気又は排気を冷却する空冷部と、該空冷部の上方に配置される熱交換器と、を含んで構成され、
該空冷部は、配管内を第一の冷媒が通過するように構成した往き側配管と、戻り側配管と、往き側配管と戻り側配管の間に配置される1以上の熱交換用パイプと、を備え、
該空冷部及び該熱交換器の間を、第一の冷媒が自然循環方式により流れるように構成し、かつ、該熱交換器において、第一の冷媒を介して回収した排熱を、第二の冷媒を介して系外に放熱するように構成した、ことを特徴とする。
また、ICT装置の構成要素・部品ごとに最適な冷却方式が追加・選択可能となり、冷却に要するエネルギーを最小化できるという効果がある。
また、液冷部においてICT装置の要素・部品を直接冷却するため、冷媒温度を高く設定できる。このため、冷熱源である冷媒の運用温度を上げることができ、冷凍機の運転効率向上を図ることができるという効果がある。
また、液冷部と空冷部の接続をカップリング接続機構により着脱可能に構成した発明にあっては、通常、短周期で行われているICT装置の入れ替え(設置または撤去)への対応が容易になるという効果がある。
図1、4を参照して、本実施形態に係るサーバラック冷却装置(以下、ラック冷却装置と略記する場合がある)1は、情報通信機械室(データセンター)5内に収容される複数のサーバラック6の背面側に取り付けられ、サーバラック6から排出される高温排気を冷媒自然循環方式により冷却する装置である。ラック冷却装置1は、後述するようにベース空調機8とともに機械室空調システム1A内に設置される。
室内空間5aには、複数のサーバラック6がラック列6bを構成して収容されている。サーバラック6内部は複数段に分割されており、各段にサーバ7が格納されている。各サーバ7はそれぞれ冷却ファン(図示せず)を備えており、ラック全体として前面から冷気を吸込み、装置内部を冷却したのち高温空気を背面から排気するように構成されている。かかる構成により、ラック列6bの前面側にはコールドアイル5gが、背面側にはホットアイル5hが構成される。
一方、熱交換器4において冷媒Bにより蒸発した冷媒Aは液化し往き側配管2aを重力降下して、再び熱交換用パイプ2cに戻っていく。熱交換用パイプ2c内を流下していく間に、高温排気との熱交換によりこれを冷却し、自らは蒸発して再び冷媒蒸気となって戻り側配管2bを通り上昇して熱交換器4に戻り、ここで冷媒Bに放熱する。また、必要に応じ往き側配管2aから分岐配管3aを介して液冷部3に流入する冷媒Aの一部は、高発熱部7aと接触する吸熱部3bに導かれ、高発熱部7aを冷却する際に蒸発して戻り側配管2bに戻っていく。
なお、本実施形態では(ベース空調機+ラック冷却装置)の組み合わせにより空調する例を示したが、ラック列内にタスク空調機を配設して、(タスク空調機+ラック冷却装置)の組み合わせにより空調する態様とすることもできる。さらに、(ベース空調機+タスク空調機+ラック冷却装置)の組み合わせの態様とすることもできる。さらに、ラック冷却装置単体による空調態様とすることもできる。
次に、図5、6を参照して本発明の他の実施形態について説明する。
本実施形態に係るサーバラック冷却装置30が上述のサーバラック冷却装置1と異なる点は、液冷部31の冷媒循環部3eと吸熱部3bとの間に、熱交換材料として冷媒が流れる自然循環方式(1例としてヒートパイプ32)を用いていることである。空冷部2の構成はラック冷却装置1と同様である。液冷部31は、往き側配管2aからと戻り側配管2bに接続する配管33と、蒸発部32aにおいて高発熱部7aから吸熱して凝縮部32bにおいて接続配管33内の冷媒に放熱するヒートパイプ32と、を備えている。接続配管33の端部33a、33bは、両配管の液冷部接続口2d、2eとカップリング機構2f、2dにより着脱可能に接続している。あらかじめ、接続が決まっている場合には、固定式であってもよい。
ヒートパイプ32内部には蒸発部32aで吸熱して気相状態になり、凝縮部32bで放熱して液相状態となるような特性を有する作動流体が封入されている。作動流体としては、水、フロン、CO2、炭化水素などの低沸点媒体を用いることができる。
なお、サーバ内の他の構成部品については、上述の実施形態と同じくベース空調機8及びラック冷却装置30の空冷部2により冷却される。
次に、図7を参照して本発明の他の実施形態について説明する。
本実施形態に係る機械室空調システム40Aの構成が上述の第一の実施形態に係る空調システム1Aと異なる点は、ベース空調機8を備えていないことである。従って、各サーバラック6の冷却はサーバラック冷却装置1のみにより行なわれる。また、室内空気循環を送風機41により行っていることである。ラック冷却装置1の構成自体は第一の実施形態と同一である。
また、空調システム40Aにおけるサーバラック6の冷却形態についても、必要に応じて実施される液冷部3による高発熱部の冷却を含め第一の実施形態と同様であるので、重複説明を省略する。
次に、図8を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態に係る機械室空調システム50Aの構成が第一の実施形態と異なる点は、サーバラック冷却装置50の配置である。すなわち、サーバラック冷却装置50の空冷部51はサーバラック6の背面(排気面)側ではなく、前面(吸気面)側に配置されている。また、液冷部52は前面側から分岐して、ラック内部に配置されている。その他の構成については、ラック前面側に配置するための構造上の相違を除いて、接続用カップリングの構成を含めて、サーバラック冷却装置1と同様である。その他、冷媒循環系統の構成等についても同様であるので、図示及び重複説明を省略する。
かかる構成により、サーバラック冷却装置1は、ラック前面からラック内部に導入される吸気をより冷却することが可能となり、ベース空調機8の負荷軽減に寄与する。
また、ラック内にサーバを設置する際に、サーバと本冷却装置の接続作業を前面から行うことができ、ラックのメンテナンススペースを前面に集約できるという特長を有する。
さらに、図9、10を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態に係るサーバラック冷却装置60は、熱交換器4を除く装置全体がラック内部に収容されている点において、空冷部がラック外部に配置されているサーバラック冷却装置1等と異なる。また、サーバラック6は前面扉部6c、背面部6dに開口がなく、コールドアイル5gからの吸気が行われない点も異なる。
サーバラック冷却装置60の構成は、基本的にサーバラック冷却装置1と同一であり、空冷部61と、必要に応じてラック内ICT機器内部の高発熱部7aを直接冷却する液冷部62と、を主要構成として備えている。
液冷部62は、空冷部61の両配管から延長され、合流する配管62aと、配管62の経路中に高発熱部7aと接触してこれを直接冷却する吸熱部62bと、を備えている。空冷部61と液冷部62とは、サーバラック冷却装置1と同様の接続用カップリング機構61f、61gにより、必要に応じ着脱可能に構成されている。
その他の構成及び冷媒循環系統についてはサーバラック冷却装置1と同様であるので、図示及び重複説明を省略する。
本実施形態に係るサーバラック冷却装置にあっては、ラック内で冷却空気を循環させるため、他のラックの稼働率の変動に伴う吸込み面空気温度変化の影響を受けることなく、ラック毎の温度管理が極めて容易という特長を有する。
1A,20A、30A、40A、50A・・・・機械室空調システム
2、20a、51、61・・・・空冷部
2a、21、61a ・・・往き側配管
2b、22、61b・・・戻り側配管
2c、61c・・・熱交換用パイプ
2d・・・液冷部接続口
2f、2g・・・カップリング機構
3、20b、31・・・液冷部
3a・・・分岐配管
3b・・・吸熱部
3e・・・冷媒循環部
5・・・・機械室
6・・・・サーバラック
7・・・・ICT装置(サーバ)
7a・・・高発熱部
8・・・・ベース空調機
9・・・・冷媒循環回路
32・・・ヒートパイプ
71・・・送風機
Claims (4)
- 冷却対象空間に収容され、室内に供給される冷気を吸気して高温空気を排気する複数のサーバラックのうち、吸気を遮断するように構成した一部のサーバラックを冷却するためのサーバラック冷却装置であって、
前記一部のサーバラックの内部空間に配置され、排気を冷却する空冷部と、
前記一部のサーバラック内に配置され、ラック内に格納されるICT機器の高温発熱体を直接冷却するための液冷部と、
前記一部のサーバラック外部であって該空冷部の上方に配置される熱交換器と、を含んで構成され、
該空冷部は、配管内を第一の冷媒が通過するように構成した往き側配管と、戻り側配管と、往き側配管と戻り側配管の間に配置される1以上の熱交換用パイプと、を備え、
該液冷部は、往き側配管から分岐して戻り側配管に合流する冷媒循環部と、該冷媒循環部内を流れる第一の冷媒との熱交換により該高温発熱体から吸熱する吸熱部と、を備え、
該吸熱部と該高温発熱体とを直接接触させて熱交換可能に構成し、
該空冷部、該液冷部及び該熱交換器の間を、第一の冷媒が自然循環方式により流れるように構成し、かつ、
該熱交換器において、第一の冷媒を介して回収した排熱を、第二の冷媒を介して系外に放熱するように構成した、
ことを特徴とするサーバラック冷却装置。 - 前記液冷部の前記冷媒循環部と前記吸熱部とを結ぶ熱搬送手段をさらに備え、
該熱搬送手段が、冷媒自然循環方式によるものであることを特徴とする請求項1に記載のサーバラック冷却装置。 - 前記熱搬送手段が、ヒートパイプであることを特徴とする請求項2に記載のサーバラック冷却装置。
- 前記空冷部と前記熱交換器とを一体に備え、かつ、前記空冷部と前記冷媒循環部の接続部において着脱可能に構成した、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のサーバラック冷却装置。
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