JP6001329B2 - 有機電界発光素子、並びに該素子を用いた発光装置、表示装置及び照明装置 - Google Patents
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Description
さらに、上記特許文献1に記載の有機電界発光素子は輝度半減寿命が長いことをもって長寿命であると記載されているが、特許文献1には特に初期点灯時に輝度がどのように劣化していくかについて開示も示唆もされていなかった。これに対し、本発明者が特許文献1に記載された有機電界発光素子の特性を検討した結果、点灯初期の輝度劣化速度の観点からは不満が残るものであることがわかった。有機電界発光素子の点灯初期の輝度劣化が速いことは、通常はコスト上の問題として使用がすすんでいない単純照明として用いる場合はさほど問題とならないが、例えばディスプレイのブルーの光源としてこのような点灯初期の輝度劣化が速い素子を用いるとレッドまたはグリーンの光源との点灯初期の輝度劣化速度に差が生じてしまい、通常のディスプレイ製造時の想定の範囲を超えて色ずれの問題が発生する。すなわち、点灯初期の急激な輝度の劣化が起こると、単色では感知しにくいものの、ディスプレイ用途などで他の色と混色したときに色ずれとして感知されてしまうため問題となることがわかった。
本発明は以上の問題を解決することを目的とするものである。すなわち、本発明が解決しようとする課題は、青色純度が良好であり、点灯初期の輝度劣化速度が遅い有機電界発光素子を提供することにある。
[2] [1]に記載の有機電界発光素子は、前記一般式(3)または(4)で表される基が、下記一般式(3−1)〜(3−4)および(4−1)〜(4−3)のいずれかで表される基であることが好ましい。
[3] [1]または[2]に記載の有機電界発光素子は、前記一般式(1)または(2)で表される化合物が含まれる有機層が、前記発光層と前記陰極の間に配置された有機層であることを特徴とする。
[4] [1]〜[3]のいずれか一項に記載の有機電界発光素子は、前記一般式(1)または(2)で表される化合物が含まれる有機層と、前記発光層が隣接することが好ましい。
[5] [3]または[4]に記載の有機電界発光素子は、前記発光層が、下記一般式(p−1)で表される化合物を含むことが好ましい。
[6] [3]または[4]に記載の有機電界発光素子は、前記発光層が、下記一般式(PT−1)で表される化合物を含むことが好ましい。
[7] [3]または[4]に記載の有機電界発光素子は、前記発光層が、下記一般式(ch−1)で表される化合物を含むことが好ましい。
[8] [1]〜[7]のいずれか一項に記載の有機電界発光素子は、前記一般式(1)または(2)で表される化合物中の*と、前記一般式(3)または(4)で表される基が、単結合またはフェニレン基を介して結合することが好ましい。
[9] [1]〜[8]のいずれかに記載の有機電界発光素子は、前記一般式(1)で表される化合物のR113が、フェニル基であることが好ましい。
[10] [1]〜[9]のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いた発光装置。
[11] [1]〜[9]のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いた表示装置。
[12] [1]〜[9]のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いた照明装置。
本発明の有機電界発光素子は、基板と、該基板上に配置され、陽極及び陰極からなる一対の電極と、該電極間に配置され、発光層を含む少なくとも一層の有機層とを有し、前記有機層の少なくとも一層に下記一般式(1)または(2)で表される化合物を含むことを特徴とする。
いかなる理論に拘泥するものでもないが、点灯初期の輝度劣化速度の向上は、分子形状の違い(鎖状、分岐、平面性など)によって電荷の輸送能が異なり、それによってキャリアバランスが変化することで耐久性が変化している可能性が考えられる。本発明の化合物はイオン化ポテンシャルが比較化合物に比べて小さく、その結果、発光層と電子輸送層の界面での電荷蓄積を緩和し、耐久性向上に繋がって、点灯初期の輝度劣化速度が改善している可能性がある。
以下において、まず、前記一般式(1)で表される化合物について詳細に説明する。
本発明において、「置換基」というとき、その置換基はさらに置換されていてもよい。例えば、本発明で「アルキル基」と言う時、フッ素原子で置換されたアルキル基(例えばトリフルオロメチル基)やアリール基で置換されたアルキル基(例えばトリフェニルメチル基)なども含むが、「炭素数1〜6のアルキル基」と言うとき、置換されたものも含めた全ての基として炭素数が1〜6であることを示す。
R113が表すフェニル基が置換基を有していている場合、該置換基同士は互いに結合して環を形成してもよいが、環を形成しないことが、R113がナフチル基などの縮合環である化合物に対し、S1準位を高くしてさらに有機電界発光素子を高効率化できる点で優れる。
R113が表すフェニル基の置換基としてのアルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜5のアルキル基であることがより好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基が特に好ましく、メチル基であることがより特に好ましい。R113が表すフェニル基の置換基としてのアルキル基はさらに置換基を有していてもよいが、置換基を有さないことが好ましい。
R113が表すフェニル基の置換基としてのシリル基としては、置換基を有するシリル基であることが好ましく、3置換のシリル基であることがより好ましい。R113が表すフェニル基の置換基としてのシリル基が有する置換基としては、特に制限はないが、アルキル基およびアリール基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基および炭素数6〜12のアリール基がより好ましく、炭素数1〜5のアルキル基が特に好ましい。R11〜R15が表すシリル基は、トリメチルシリル基またはトリフェニルシリル基であることがより特に好ましく、トリメチルシリル基であることがさらにより特に好ましい。
R113が表すフェニル基のうち、アルキル基またはシリル基の個数は合計で0〜3個であることが好ましく、0〜2個であることがより好ましく、0または1個であることが特に好ましい。前記一般式(1)で表される化合物のS1準位を高くしてさらに有機電界発光素子を高効率化することが必要な場合には、R113が表すフェニル基のオルト位の少なくとも一方にアルキル基またはシリル基を有することが好ましく、R113が表すフェニル基のオルト位の一方のみにアルキル基またはシリル基を有することがより好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物中の*と、前記一般式(3)または(4)で表される基は、単結合またはフェニレン基を介して結合することが好ましく、単結合、o−フェニレン基またはm−フェニレン基を介して結合することが、p−フェニレン基であるよりも発光効率を高める観点からより好ましい。耐久性の観点からは、前記一般式(1)で表される化合物中の*と、前記一般式(3)または(4)で表される基は単結合またはm−フェニレン基を介して結合することがより好ましい。一方で、高効率化の観点からは、前記一般式(1)で表される化合物中の*と、前記一般式(3)または(4)で表される基がo−フェニレン基を介して結合することも好ましい。
前記前記一般式(1)で表される化合物中の*と、前記一般式(3)または(4)で表される基の連結基としてのフェニレン基は、前記一般式(1)で表される化合物の骨格(一般式(1)ではアントラセン骨格)に対してパラ位が水素原子、アルキル基またはシリル基を表すことが好ましく、水素原子、アルキル基がより好ましく、水素原子が特に好ましい。前記一般式(1)で表される化合物の骨格に対してパラ位の基が表すアルキル基の好ましい範囲は、R113が置換基を有するフェニル基である場合において該置換基の表すアルキル基の好ましい範囲と同様である。前記一般式(1)で表される化合物の骨格に対してパラ位の基が表すシリル基の好ましい範囲は、R113が置換基を有するフェニル基である場合において該置換基の表すシリル基の好ましい範囲と同様である。
前記その他の基のうち、アルキル基の個数は合計で0〜2個であることが好ましく、0または1個であることがより好ましく、0個であることが特に好ましい。
RA11〜RA15のうち一般式(1)で表される化合物中の*と結合しない基が表すアルキル基の好ましい範囲は、R113が置換基を有するフェニル基である場合において該置換基が表すアルキル基の好ましい範囲と同様である。
前記一般式(3)または(4)中、RA11〜RA15のうち一般式(1)で表される化合物中の*と結合しない基は水素原子であることがより好ましい。
RA21〜RA24がシアノ基以外を表す場合、それぞれ独立に水素原子または置換基を表し、該置換基としては特に制限はないがアルキル基であることが好ましい。
RA21〜RA24が表すアルキル基の好ましい範囲は、R113が置換基を有するフェニル基である場合において該置換基が表すアルキル基の好ましい範囲と同様である。
RA21〜RA24中のシアノ基以外の置換基の個数は0〜4であることが好ましく、0〜2であることが好ましく、0または1であることがより好ましく、0であることが特に好ましい。
RA21〜RA24は互いに結合して環を形成しないことが好ましい。RA21〜RA24のいずれかがRA11〜RA15のいずれかと互いに結合して環を形成しないことが好ましい。RA21〜RA24のいずれかがRA31〜RA35のいずれかと互いに結合して環を形成しないことが好ましい。
RA41〜RA44は互いに結合して環を形成しないことが好ましい。RA41〜RA44のいずれかがRA11〜RA15のいずれかと互いに結合して環を形成しないことが好ましい。RA41〜RA44のいずれかがRA51〜RA55のいずれかと互いに結合して環を形成しないことが好ましい。
RA31〜RA35同士が連結して形成される芳香族炭化水素環としては、炭素数10以下の芳香族炭化水素環であることが、アントラセン環、トリフェニレン環などの炭素数が14以上の環と比べて発光効率の観点から好ましく、ナフタレン環であることがより好ましい。
RA31〜RA35がシアノ基以外を表す場合、それぞれ独立に水素原子または置換基を表し、該置換基としては特に制限はないがアルキル基であることが好ましい。
RA31〜RA35が表すアルキル基の好ましい範囲は、R113が置換基を有するフェニル基である場合において該置換基が表すアルキル基の好ましい範囲と同様である。
RA31〜RA35中のシアノ基以外の置換基の個数は0〜4であることが好ましく、0〜2であることが好ましく、0または1であることがより好ましく、0であることが特に好ましい。
合成後、カラムクロマトグラフィー、再結晶等による精製を行った後、昇華精製により精製することが好ましい。昇華精製により、有機不純物を分離できるだけでなく、無機塩や残留溶媒等を効果的に取り除くことができる。
一般式(2)中、R211〜R220のうち、*(*は前記一般式(3)または(4)で表される基との結合位置を表す)の位置に特に制限はないが、R212、R215、R217およびR220のいずれかの位置であることが好ましい。
一般式(2)中、R211〜R220のうち、*(*は前記一般式(3)または(4)で表される基との結合位置を表す)の個数に特に制限はないが、1〜4個であることが好ましく、1または2個であることがより好ましく、1個であることが特に好ましい。
一般式(2)中、*を表す以外のR211〜R220に含まれる水素原子以外の置換基の位置に特に制限はないが、R212〜R215、R217〜R220のいずれかの位置であることが好ましく、*の点対称の位置であることがより好ましい。
一般式(2)中、*を表す以外のR211〜R220に含まれる水素原子以外の置換基の個数に特に制限はないが、0〜3個であることが好ましく、0または1個であることがより好ましく、0個であることが特に好ましい。
合成後、カラムクロマトグラフィー、再結晶等による精製を行った後、昇華精製により精製することが好ましい。昇華精製により、有機不純物を分離できるだけでなく、無機塩や残留溶媒等を効果的に取り除くことができる。
本発明の有機電界発光素子は、基板と、該基板上に配置され、陽極及び陰極を含む一対の電極と、該電極間に配置され、発光層を含む少なくとも一層の有機層とを有し、前記発光層のうち少なくとも一層に前記一般式(1)または(2)で表される化合物を含むことを特徴とする。
本発明の有機電界発光素子の構成は、特に制限されることはない。図1に、本発明の有機電界発光素子の構成の一例を示す。図1の有機電界発光素子10は、基板2上に、一対の電極(陽極3と陰極9)の間に有機層を有する。
有機電界発光素子の素子構成、基板、陰極及び陽極については、例えば、特開2008−270736号公報に詳述されており、該公報に記載の事項を本発明に適用することができる。
以下、本発明の有機電界発光素子の好ましい態様について、基板、電極、有機層、保護層、封止容器、駆動方法、発光波長、用途の順で詳細に説明する。
本発明の有機電界発光素子は、基板を有する。
本発明で使用する基板としては、有機層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
本発明の有機電界発光素子は、前記基板上に配置され、陽極及び陰極を含む一対の電極を有する。
発光素子の性質上、一対の電極である陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明若しくは半透明であることが好ましい。
陽極は、通常、有機層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
陰極は、通常、有機層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
本発明の有機電界発光素子は、前記電極間に配置され、発光層を含む少なくとも一層の有機層を有し、前記発光層のうち少なくとも一層に前記一般式(1)または(2)で表される化合物を含むことを特徴とする。
前記有機層は、特に制限はなく、有機電界発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、前記透明電極上に又は前記半透明電極上に形成されるのが好ましい。この場合、有機層は、前記透明電極又は前記半透明電極上の全面又は一面に形成される。
有機層の形状、大きさ、及び厚み等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
以下、本発明の有機電界発光素子における、有機層の構成、有機層の形成方法、有機層を構成する各層の好ましい態様および各層に使用される材料について順に説明する。
本発明の有機電界発光素子では、前記有機層が発光層を含む。前記有機層が、電荷輸送層を含むことが好ましい。前記電荷輸送層とは、有機電界発光素子に電圧を印加した際に電荷移動が起こる層をいう。具体的には正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層、発光層、正孔ブロック層、電子輸送層又は電子注入層が挙げられる。前記電荷輸送層が正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層又は発光層であれば、低コストかつ高効率な有機電界発光素子の製造が可能となる。
但し、本発明の趣旨に反しない限りにおいて、前記一般式(1)または(2)で表される化合物は本発明の有機電界発光素子の電子輸送層以外のその他の有機層に含有されていてもよい。前記一般式(1)または(2)で表される化合物を含有してもよい電子輸送層以外の有機層としては、発光層、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、励起子ブロック層、電荷ブロック層(正孔ブロック層、電子ブロック層など)などを挙げることができ、好ましくは、正孔注入層、正孔輸送層、励起子ブロック層、電荷ブロック層のいずれかであり、より好ましくは正孔輸送層、励起子ブロック層、電荷ブロック層である。
本発明の有機電界発光素子において、各有機層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法、スピンコート法、バーコート法等の湿式製膜法(溶液塗布法)のいずれによっても好適に形成することができる。
本発明の有機電界発光素子は、前記一対の電極間に配置された有機層が、少なくとも一層の前記一般式(1)または(2)で表される化合物を含む組成物の蒸着により形成されていることが好ましい。
発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。但し、本発明における前記発光層は、このようなメカニズムによる発光に必ずしも限定されるものではない。
本発明の有機電界発光素子は、前記一般式(1)または(2)で表される化合物をホスト材料として用いてもよく、前記一般式(1)または(2)で表される化合物とは別のホスト材料を用いてもよく、これらを組み合わせて用いることも可能である。ここで、本明細書中、ホスト材料とは、発光層において主に電荷の注入、輸送を担う化合物であり、また、それ自体は実質的に発光しない化合物のことである。ここで「実質的に発光しない」とは、該実質的に発光しない化合物からの発光量が好ましくは素子全体での全発光量の5%以下であり、より好ましくは3%以下であり、更に好ましくは1%以下であることを言う。
ピロール、インドール、カルバゾール、アザインドール、アザカルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、チオフェン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、フラン、ベンゾフラン、ジベンゾフラン、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、ポルフィリン系化合物、前記一般式(1)または(2)で表される化合物以外の縮環芳香族炭化水素化合物(フルオレン、ナフタレン、フェナントレン、トリフェニレン等)、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体及びそれらの誘導体(置換基や縮環を有していてもよい)等を挙げることができる。その他に、特開2010−111620の[0081]や[0083]に記載される化合物を用いることもできる。
これらのうち、カルバゾール、ジベンゾチオフェン、ジベンゾフラン、アリールアミン、前記一般式(1)または(2)で表される化合物以外の縮環芳香族炭化水素化合物、金属錯体が好ましく、縮環芳香族炭化水素化合物が安定であるために特に好ましい。前記一般式(1)または(2)で表される化合物以外の縮環芳香族炭化水素化合物としてはナフタレン系化合物、フェナントレン系化合物、トリフェニレン系化合物、ピレン系化合物が好ましく、ピレン系化合物がより好ましい。
ホスト材料の膜状態でのS1が発光材料のS1より小さいと発光を消光してしまうためホスト材料には発光材料より大きなS1が求められる。また、ホスト材料のS1が発光材料より大きい場合でも、両者のS1差が小さい場合には一部、発光材料からホスト材料への逆エネルギー移動が起こるため、効率低下や色純度低下、耐久性低下の原因となる。従って、S1が十分に大きく、化学的安定性及びキャリア注入・輸送性の高いホスト材料が求められる。
本発明の有機電界発光素子では、また、本発明の有機電界発光素子において、前記一般式(1)または(2)で表される化合物を発光層の発光材料として使用する場合や、発光層以外の有機層に用いる場合にも、前記一般式(1)または(2)で表される化合物とは別の発光材料を発光層に用いることが可能である。
本発明において用いることができる発光材料は、燐光発光材料、蛍光発光材料等のいずれであってもよい。また、本発明における発光層は、色純度を向上させたり、発光波長領域を広げたりするために、2種類以上の発光材料を含有することができる。
本発明に使用できる燐光発光材料としては、例えば、米国特許第6303238号明細書、米国特許第6097147号明細書、WO00/57676号公報、WO00/70655号公報、WO01/08230号公報、WO01/39234号公報、WO01/41512号公報、WO02/02714号公報、WO02/15645号公報、WO02/44189号公報、WO05/19373号公報、特開2001−247859号公報、特開2002−302671号公報、特開2002−117978号公報、特開2003−133074号公報、特開2002−235076号公報、特開2003−123982号公報、特開2002−170684号公報、欧州特許公開第1211257号公報、特開2002−226495号公報、特開2002−234894号公報、特開2001−247859号公報、特開2001−298470号公報、特開2002−173674号公報、特開2002−203678号公報、特開2002−203679号公報、特開2004−357791号公報、特開2006−256999号公報、特開2007−19462号公報、特開2007−84635号公報、特開2007−96259号公報等の特許文献に記載の燐光発光化合物などが挙げられ、中でも、更に好ましい発光材料としては、Ir錯体、Pt錯体、Cu錯体、Re錯体、W錯体、Rh錯体、Ru錯体、Pd錯体、Os錯体、Eu錯体、Tb錯体、Gd錯体、Dy錯体、及びCe錯体等の燐光発光性金属錯体化合物が挙げられる。特に好ましくは、Ir錯体、Pt錯体、又はRe錯体であり、中でも金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも一つの配位様式を含むIr錯体、Pt錯体、又はRe錯体が好ましい。更に、発光効率、駆動耐久性、色度等の観点で、Ir錯体、Pt錯体が特に好ましく、Ir錯体が最も好ましい。
本発明の有機電界発光素子の極大発光波長は460nm未満とすることが好ましく、より好ましくは400nm以上460nm未満であり、特に好ましくは420nm以上455nm未満であり、さらに好ましくは430nm以上455nm未満であり、色純度の高い青色発光が得られる観点から最も好ましくは440nm以上455nm未満である。
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(芳香族ヘテロ環基も包含し、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子であり、具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、キノリル、フリル、チエニル、セレニエニル、テルリエニル、ピペリジル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピロリジノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基、シロリル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、ホスホリル基(例えばジフェニルホスホリル基、ジメチルホスホリル基などが挙げられる。)が挙げられる。
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、シアノ基、ヘテロ環基(芳香族ヘテロ環基も包含し、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子であり、具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、キノリル、フリル、チエニル、セレニエニル、テルリエニル、ピペリジル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピロリジノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基、シロリル基などが挙げられる。)
Rpt1〜Rpt18が表す置換基としては置換基群Aで挙げた置換基が挙げられ、隣り合う置換基同士が単結合または連結基を介して結合し環を形成してもよい。
また、発光層は一層であっても二層以上の多層であってもよく、それぞれの層に同じ発光材料やホスト材料を含んでもよいし、層毎に異なる材料を含んでもよい。発光層が複数の場合、それぞれの発光層が異なる発光色で発光してもよい。
本発明の有機電界発光素子は、前記発光層以外のその他の層を有していてもよい。
前記有機層が有していてもよい前記発光層以外のその他の有機層として、正孔注入層、正孔輸送層、ブロック層(正孔ブロック層、励起子ブロック層など)、電子輸送層などが挙げられる。前記具体的な層構成として、下記が挙げられるが本発明はこれらの構成に限定されるものではない。
・陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極、
・陽極/正孔注入層/正孔輸送層/ブロック層/発光層/ブロック層/電子輸送層/電子注入層/陰極。
本発明の有機電界発光素子は、(A)前記陽極と前記発光層との間に好ましく配置される有機層を少なくとも一層含むことが好ましい。前記(A)前記陽極と前記発光層との間に好ましく配置される有機層としては、陽極側から正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層を挙げることができる。
本発明の有機電界発光素子は、(B)前記陰極と前記発光層との間に好ましく配置される有機層少なくとも一層含み、上述のとおり(B)前記陰極と前記発光層との間に好ましく配置される有機層に前記一般式(1)または(2)で表される化合物を含むことが好ましい。前記(B)前記陰極と前記発光層との間に好ましく配置される有機層としては、陰極側から電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層を挙げることができる。
具体的には、本発明の有機電界発光素子の好ましい態様の一例は、図1に記載される態様であり、前記有機層として、陽極3側から正孔注入層4、正孔輸送層5、発光層6、正孔ブロック層7及び電子輸送層8がこの順に積層されている態様である。
以下、これら本発明の有機電界発光素子が有していてもよい前記発光層以外のその他の層について、説明する。
まず、(A)前記陽極と前記発光層との間に好ましく配置される有機層について説明する。
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。
正孔注入層および正孔輸送層については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0165〕〜〔0167〕に記載の事項を本発明に適用することもできる。また、特開2011−71452号公報の〔0250〕〜〔0339〕に記載の事項を本発明の正孔注入層および正孔輸送層について適用することもできる。前記一般式(1)または(2)で表される化合物を正孔注入層および正孔輸送層に適用することも好ましい。その中でも、正孔注入層、正孔輸送層に好ましく用いられる材料について説明する。
具体的には、以下の構造の化合物が好ましい。
正孔輸送材料としては、下記一般式(HT−1)で表されるトリアリールアミン化合物が挙げられる。
RA1〜RA15が表す置換基としては置換基群Aで挙げた置換基が挙げられ、隣り合う置換基同士が単結合または連結基を介して結合して環を形成してもよい。耐熱性および耐久性の観点から、RA1〜RA5の少なくとも一つとRA6〜RA10の少なくとも一つがアリール基であることが好ましい。
前記一般式(HT−1)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
また、一般式(HT−1)で表される化合物を、複数の有機層に用いる場合はそれぞれの層において、上記の範囲で含有することが好ましい。
該正孔輸送層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が、陽極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陽極側で隣接する有機層として、電子ブロック層を設けることができる。
電子ブロック層を構成する有機化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが適用できる。
電子ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、3nm〜100nmであるのがより好ましく、5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
電子ブロック層に用いる材料は、前記発光材料のS1エネルギーより高いことが色純度、発光効率、駆動耐久性の点で好ましい。電子ブロック層に用いる材料の膜状態でのS1が発光材料のS1より0.1eV以上大きいことが好ましく、0.2eV以上大きいことがより好ましく、0.3eV以上大きいことが更に好ましい。
次に、前記(B)陰極と前記発光層との間に好ましく配置される有機層について説明する。
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる電子注入材料、電子輸送材料は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
本発明の有機電界発光素子では、電子輸送材料としては、例えば前記一般式(1)または(2)で表される化合物を好ましく用いることができる。その他の電子輸送材料としては、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、フタラジン誘導体、フェナントロリン誘導体、トリアジン誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、イミダゾピリジン誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、シロールに代表される有機シラン誘導体、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、トリフェニレン、ピレン等の縮環炭化水素化合物等をから選ばれることが好ましく、ピリジン誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、イミダゾピリジン誘導体、金属錯体、縮環炭化水素化合物のいずれかであることがより好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の膜状態でのS1エネルギーは、発光層で生成する励起子のエネルギー移動を防止し、発光効率を低下させないために、発光材料のS1エネルギーよりも高いことが好ましい。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、例えば前記一般式(1)または(2)で表される化合物を用いることができる。
前記一般式(1)または(2)で表される化合物以外の、正孔ブロック層を構成するその他の有機化合物の例としては、アルミニウム(III)ビス(2−メチル−8−キノリナト)4−フェニルフェノレート(Aluminum (III)bis(2−methyl−8−quinolinato)4−phenylphenolate(BAlqと略記する))等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(2,9−Dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline(BCPと略記する))等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、3nm〜100nmであるのがより好ましく、5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
正孔ブロック層に用いる材料は、前記発光材料のS1エネルギーより高いことが色純度、発光効率、駆動耐久性の点で好ましい。正孔ブロック層に用いる材料の膜状態でのS1が発光材料のS1より0.1eV以上大きいことが好ましく、0.2eV以上大きいことがより好ましく、0.3eV以上大きいことが更に好ましい。
本発明の有機電界発光素子は、前記(B)陰極と前記発光層との間に好ましく配置される有機層の材料に特に好ましく用いられる材料として、前記一般式(1)または(2)で表される化合物、下記一般式(P−1)で表される化合物および下記一般式(O−1)で表される化合物を挙げることができる。
以下、前記一般式(O−1)で表される化合物と、前記一般式(P−1)で表される化合物について説明する。
一般式(O−1)で表される化合物は、添加する有機層の全質量に対して70〜100質量%含まれることが好ましく、85〜100質量%含まれることがより好ましい。
RP1〜RP5、R’P1〜R’P3、R’P5、R”P3として、好ましくはアリール基、ヘテロアリール基のいずれかであり、より好ましくはアリール基であり、更に好ましくはフェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基のいずれかであり、最も好ましくはフェニル基である。
LP1〜LP5として、好ましくは単結合、アリール環からなる二価の連結基のいずれかであり、より好ましくは単結合、フェニレン、ビフェニレン、ターフェニレン、ナフチレンのいずれかであり、更に好ましくは単結合、フェニレン、ナフチレンのいずれかである。
一般式(P)で表される化合物は、添加する有機層の全質量に対して70〜100質量%含まれることが好ましく、85〜100質量%含まれることがより好ましい。
本発明において、有機電界素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0169〕〜〔0170〕に記載の事項を本発明に適用することができる。なお、保護層の材料は無機物であっても、有機物であってもよい。
本発明の有機電界発光素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
封止容器については、特開2008−270736号公報の段落番号〔0171〕に記載の事項を本発明に適用することができる。
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明の有機電界発光素子は、その発光波長に制限はないが、青色または白色の発光に用いるのが好ましい。その中でも、本発明の有機電界発光素子では、前記一般式(1)または(2)で表される化合物を発光材料として用いて発光させることが好ましく、特に青色発光させることが好ましい。
本発明の有機電界発光素子は、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、又は光通信等に好適に利用できる。特に、発光装置、照明装置、表示装置等の発光輝度が高い領域で駆動されるデバイスに好ましく用いられる。
本発明の発光装置は、本発明の有機電界発光素子を含むことを特徴とする。
次に、図2を参照して本発明の発光装置について説明する。
本発明の発光装置は、前記有機電界発光素子を用いてなる。
図2は、本発明の発光装置の一例を概略的に示した断面図である。図2の発光装置20は、透明基板(支持基板)2、有機電界発光素子10、封止容器16等により構成されている。
ここで、接着層14としては、エポキシ樹脂等の光硬化型接着剤や熱硬化型接着剤を用いることができ、例えば熱硬化性の接着シートを用いることもできる。
本発明の照明装置は、本発明の有機電界発光素子を含むことを特徴とする。
次に、図3を参照して本発明の照明装置について説明する。
図3は、本発明の照明装置の一例を概略的に示した断面図である。本発明の照明装置40は、図3に示すように、前述した有機EL素子10と、光散乱部材30とを備えている。より具体的には、照明装置40は、有機EL素子10の基板2と光散乱部材30とが接触するように構成されている。
光散乱部材30は、光を散乱できるものであれば特に制限されないが、図3においては、透明基板31に微粒子32が分散した部材とされている。透明基板31としては、例えば、ガラス基板を好適に挙げることができる。微粒子32としては、透明樹脂微粒子を好適に挙げることができる。ガラス基板及び透明樹脂微粒子としては、いずれも、公知のものを使用できる。このような照明装置40は、有機電界発光素子10からの発光が散乱部材30の光入射面30Aに入射されると、入射光を光散乱部材30により散乱させ、散乱光を光出射面30Bから照明光として出射するものである。
本発明の表示装置は、本発明の有機電界発光素子を含むことを特徴とする。
本発明の表示装置としては、例えば、テレビ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電子ペーパ等の表示装置とすることなどを挙げることができる。
<素子作製・評価>
厚み0.5mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機化合物層を順次蒸着した。
第1層:HAT−CN:膜厚10nm
第2層:HTM−1:膜厚30nm
第3層:化合物(H−1)および化合物(D−1)(質量比95:5):膜厚30nm
第4層:前記一般式(1)または(2)で表される化合物(1−1):膜厚30nm
この上に、フッ化リチウム1nm及び金属アルミニウム100nmをこの順に蒸着し陰極とした。
得られた積層体を、大気に触れさせることなく、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、発光部分が2mm×2mmの正方形である実施例101の有機電界発光素子を得た。
有機電界発光素子を輝度が1000cd/m2となるように発光させたときの発光スペクトルから色度(x、y)を求めた(CIE1931表色系)。このときのy値を以下の基準で、3段階で評価した。その結果を下記表1に記載した。
◎:0.10未満
○:0.10以上0.12未満
×:0.12以上0.15未満
各素子を輝度が500cd/m2になるように直流電圧を印加して発光させる。この時の印加電圧を駆動電圧評価の指標とした。駆動電圧が5V未満である場合を◎、5V以上5.5V未満である場合を○○、5.5V以上6V未満である場合を○、6V以上7V未満である場合を△、7V以上である場合を×として、下記表1に示した。
東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400を用いて、直流電圧を有機電界発光素子に印加して発光させ、その輝度を輝度計(BM−8、(株)トプコン社製)を用いて測定した。発光スペクトルと発光波長は浜松ホトニクス製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定した。これらを元に輝度が1000cd/m2付近の外部量子効率(η)を輝度換算法により算出した。外部量子効率が4.5%以上である場合を◎、4.0%以上4.5%未満である場合を○、3.0%以上3.5%未満である場合×、3.0%未満である場合を××として、下記表1に示した。
なお、外部量子効率は実用上、○評価または◎評価であることが必要である。
有機電界発光素子を、室温(20℃)で輝度が500cd/m2になるように直流電圧を印加して発光させ続け、輝度が475cd/m2になるまでに要した時間を耐久性(点灯初期の輝度劣化)の指標とした。
60時間以上である場合を◎、40時間以上60時間未満である場合を○、20時間以上40時間未満である場合を×、0時間以上20時間未満である場合を××として、下記表1に結果を示した。
なお、点灯初期の輝度劣化は、実用上、○評価または◎評価であることが必要である。
第4層に用いた電子輸送材料を下記表1に記載の化合物に変更した以外は実施例101と同様にして、実施例102〜106および比較例101〜103の有機電界発光素子を製造した。
発光層に用いた発光材料を以下の化合物(D−2)に変更した以外は実施例101〜106および比較例101〜103と同様にして、実施例201〜206および比較例201〜203の有機電界発光素子を製造した。
一方、比較化合物(1)〜(3)を発光層に隣接する有機層(電子輸送層)の電子輸送材料として用いた各比較例の有機電界発光素子は、いずれも点灯初期の輝度劣化速度が悪いことがわかった。
3・・・陽極
4・・・正孔注入層
5・・・正孔輸送層
6・・・発光層
7・・・正孔ブロック層
8・・・電子輸送層
9・・・陰極
10・・・有機電界発光素子
11・・・有機層
12・・・保護層
14・・・接着層
16・・・封止容器
20・・・発光装置
30・・・光散乱部材
31・・・透明基板
30A・・光入射面
30B・・光出射面
32・・・微粒子
40・・・照明装置
Claims (13)
- 基板と、
該基板上に配置され、陽極及び陰極からなる一対の電極と、
該電極間に配置され、発光層を含む少なくとも一層の有機層とを有し、
前記有機層の少なくとも一層に下記一般式(1)または(2)で表される化合物を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
(一般式(1)中、R111〜R119はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。*は下記一般式(3)または(4)で表される基との結合位置を表す。ただし、一般式(1)は下記の3つの構造を含まない。)
(一般式(2)中、R211〜R220はそれぞれ独立に*(*は下記一般式(3)または(4)で表される基との結合位置を表す)、水素原子または置換基を表し、R211〜R220の少なくとも一つは*を表す。)
(一般式(3)中、RA11〜RA15はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、RA11、RA12、RA14およびRA15の少なくとも一つが単結合または連結基を介して一般式(1)または一般式(2)中の*と結合する。RA21〜RA24およびRA31〜RA35はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、RA21、RA22、RA24およびRA31〜RA35のうち少なくとも一つがシアノ基を表す。)
(一般式(4)中、RA11〜RA15はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、RA11、RA12、RA14およびRA15の少なくとも一つが単結合または連結基を介して一般式(1)または一般式(2)中の*と結合する。RA41〜RA44およびRA51〜RA55はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、RA41、RA42およびRA51〜R A55 のうち少なくとも一つがシアノ基を表す。) - 前記一般式(3)または(4)で表される基が、下記一般式(3−1)〜(3−4)および(4−1)〜(4−3)のいずれかで表される基であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
(一般式(3−1)〜(3−4)中、RA11〜RA15はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、RA11、RA12、RA14およびRA15の少なくとも一つが単結合または連結基を介して一般式(1)または一般式(2)中の*と結合する。RA21〜RA24およびRA31〜RA35はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。)
(一般式(4−1)〜(4−3)中、RA11〜RA15はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、RA11、RA12、RA14、RA15の少なくとも一つが単結合または連結基を介して一般式(1)または一般式(2)中の*と結合する。RA41〜R A44 およびRA51〜RA55はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。) - 前記一般式(1)または(2)で表される化合物が含まれる有機層が、前記発光層と前記陰極の間に配置された有機層であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機電界発光素子。
- 前記一般式(1)または(2)で表される化合物が含まれる有機層と、前記発光層が隣接することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
- 前記発光層が、下記一般式(p−1)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項3または4に記載の有機電界発光素子。
(一般式(p−1)中、Rp1〜Rp10は水素原子または置換基を表す。) - 前記発光層が、下記一般式(PT−1)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項3または4に記載の有機電界発光素子。
(一般式(PT−1)中、Rpt1〜Rpt18は水素原子または置換基を表す。) - 前記発光層が、下記一般式(ch−1)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項3または4に記載の有機電界発光素子。
(一般式(ch−1)中、Rch1〜Rch12は水素原子または置換基を表す。) - 前記一般式(1)または(2)で表される化合物中の*と、前記一般式(3)または(4)で表される基が、単結合またはフェニレン基を介して結合することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
- 前記一般式(1)で表される化合物のR113が、フェニル基であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の有機電界発光素子。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いた発光装置。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いた表示装置。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いた照明装置。
- 下記一般式(1)または(2)で表される化合物。
(一般式(1)中、R 111 〜R 119 はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。*は下記一般式(3)または(4)で表される基との結合位置を表す。ただし、一般式(1)は下記の3つの構造を含まない。)
(一般式(2)中、R 211 〜R 220 はそれぞれ独立に*(*は下記一般式(3)または(4)で表される基との結合位置を表す)、水素原子または置換基を表し、R 211 〜R 220 の少なくとも一つは*を表す。)
(一般式(3)中、R A11 〜R A15 はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、R A11 、R A12 、R A14 およびR A15 の少なくとも一つが単結合または連結基を介して一般式(1)または一般式(2)中の*と結合する。R A21 〜R A24 およびR A31 〜R A35 はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、R A21 、R A22 、R A24 およびR A31 〜R A35 のうち少なくとも一つがシアノ基を表す。)
(一般式(4)中、R A11 〜R A15 はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、R A11 、R A12 、R A14 およびR A15 の少なくとも一つが単結合または連結基を介して一般式(1)または一般式(2)中の*と結合する。R A41 〜R A44 およびR A51 〜R A55 はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、R A41 、R A42 およびR A51 〜R A55 のうち少なくとも一つがシアノ基を表す。)
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