特許文献2に開示のような調湿用モジュールでは、透湿膜(透湿性シート)や、配管(伝熱管)等を他の構造部品に接合する必要がある。具体的には、例えば透湿膜を他の構造部品に接着したり、伝熱管を他の構造部品にロウ付けしたりする加工が考えられる。しかしながら、ロウ付け加工では、その作業工程において接合部が極めて高い温度になるため、透湿膜等の他の構造部品の耐熱温度を考慮する必要があり、加工上の制約が増えてしまう。また、接着加工では、その作業が繁雑となったり、十分な接合強度を得ることができなかったりする、という問題が生じる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、加工上の制約が少なく、簡便に接合部を接合できる調湿用モジュールを提案することにある。
第1の発明は、水蒸気を透過させる透湿膜(57a)によって一部又は全部が構成され、空気が流れる空気通路(42)と液体吸収剤が流れる吸収剤通路(41)を仕切る仕切部材(57,93)を有する吸収ユニット(50)と、加熱用又は冷却用の熱媒体が流れる熱媒体通路(78)を形成し、上記液体吸収剤と該熱媒体とを熱交換させる伝熱部材(77,94)を有する伝熱ユニット(70)とを備え、空気を液体吸収剤によって加湿し又は除湿するための調湿用モジュールを対象とし、上記吸収ユニット(50)と伝熱ユニット(70)との少なくとも一方には、上記液体吸収剤と上記熱媒体の少なくとも一方のシール部(S1,S2,S3)を形成するように変形する形状記憶合金によって構成される接合部材(65,66,71,77)が設けられ、上記接合部材(65,66)は、上記透湿膜(57a)の接合部(61,63)に設けられることを特徴とする。
第1の発明の調湿用モジュールでは、空気通路(42)の空気が除湿又は加湿される。まず、空気が除湿される過程では、空気通路(42)の空気に含まれる水蒸気が、透湿膜(57a)を介して液体吸収剤に吸収される。液体吸収剤が水蒸気を吸収する過程では、吸収熱が生じる。その際、熱媒体通路(78)を冷却用の熱媒体が流れると、吸収剤通路(41)を流れる液体吸収剤は、熱媒体通路(78)の熱媒体によって冷却される。この結果、吸収剤通路(41)を流れる液体吸収剤の温度上昇が抑えられる。
また、空気が加湿される過程では、熱媒体通路(78)を加熱用の熱媒体が流れる。吸収剤通路(41)の流れる液体吸収剤は、熱媒体通路(78)の熱媒体によって加熱される。加熱された液体吸収剤に含まれる水の一部は、周囲から熱を奪って気化し、水蒸気となって透湿膜(57a)を透過する。透湿膜(57a)を透過した水蒸気は、空気通路(42)を流れる空気に付与される。
また、第1の発明では、吸収ユニット(50)と伝熱ユニット(70)との一方又は両方に、形状記憶合金からなる接合部材(65,66,71,77)が設けられる。形状記憶合金は、その周囲の温度によってマルテンサイト相とオーステナイト相との間を変態するもので、この相変態に伴い形状変化するものである。形状記憶合金としては、例えばニッケル/チタン合金、ニッケル/チタン/鉄合金等の種々の合金があげられる。本発明では、接合部材(65,66,71,77)の周囲の温度を変化させることで、液体吸収剤と熱媒体の少なくとも一方のシール部(S1,S2,S3)を形成するように、接合部材(65,66,71,77)が変形する。この結果、吸収ユニット(50)や伝熱ユニット(70)では、例えばロウ付けや接着等の加工をせずとも、接合部の接合を行うことができる。
第1の発明では、透湿膜(57a)の接合部に形状記憶合金から成る接合部材(65,66)が設けられる。このため、透湿膜(57a)を接着する加工をせずとも、透湿膜(57a)を所定の部材に接合することができる。
第2の発明は、水蒸気を透過させる透湿膜(57a)によって一部又は全部が構成され、空気が流れる空気通路(42)と液体吸収剤が流れる吸収剤通路(41)を仕切る仕切部材(57,93)を有する吸収ユニット(50)と、加熱用又は冷却用の熱媒体が流れる熱媒体通路(78)を形成し、上記液体吸収剤と該熱媒体とを熱交換させる伝熱部材(77,94)を有する伝熱ユニット(70)とを備え、空気を液体吸収剤によって加湿し又は除湿するための調湿用モジュールを対象とし、上記吸収ユニット(50)と伝熱ユニット(70)との少なくとも一方には、上記液体吸収剤と上記熱媒体の少なくとも一方のシール部(S1,S2,S3)を形成するように変形する形状記憶合金によって構成される接合部材(65,66,71,77)が設けられ、上記吸収ユニット(50)と伝熱ユニット(70)との接合部(61,62)には、同じ材料の形状記憶合金からなる接合部材(65,66)が設けられることを特徴とする。
第2の発明では、吸収ユニット(50)と伝熱ユニット(70)との双方の接合部(61,62)が、同じ材料の形状記憶合金からなる接合部材(65,66)によって接合される。このため、両者の接合部(61,62)の周囲の温度を同じ温度に変化させることで、両者の接合部(61,62)を容易に接合できる。
第3の発明は、第1の発明において、上記吸収ユニット(50)は、上記透湿膜(57a)を管状に形成した上記仕切部材としての透湿管(57)と、該透湿管(57)の端部が挿通される吸収剤用ヘッダ部(51)とを備え、上記接合部材(65)は、上記透湿管(57)の端部と上記吸収剤用ヘッダ部(51)との間に内嵌する環状部材(65)で構成されることを特徴とする。
第3の発明では、透湿膜(57a)を管状に形成することで透湿管(57)が形成され、この透湿管(57)の端部が吸収剤用ヘッダ部(51)に挿通される。透湿管(57)の端部には、形状記憶合金からなる環状部材(65)が内嵌される。環状部材(65)の周囲の温度を変化させることで、透湿管(57)と吸収剤用ヘッダ部(51)との間にシール部(S1)を形成するように環状部材(65)が変形する。この結果、透湿管(57)と吸収剤用ヘッダ部(51)とが互いに接合される。
第4の発明は、第1の発明において、上記仕切部材(93)は、上記吸収剤通路(41)を内部に形成する扁平な直方体状に形成されるとともに、上記透湿膜(57a)によって閉塞される開口面(96)を有する中空部材(95)を備え、上記接合部材(66)は、上記中空部材(95)と上記透湿膜(57a)との接合部(63)に沿うように該中空部材(95)に外嵌する帯状部材(66)で構成されることを特徴とする。
第4の発明では、中空部材(95)の開口面(96)が透湿膜(57a)によって閉塞される。中空部材(95)の周囲には、中空部材(95)と透湿膜(57a)との間の接合部(63)に沿うように帯状部材(66)が外嵌される。帯状部材(66)の周囲の温度を変化させることで、帯状部材(66)と透湿膜(57a)との間にシール部(S3)を形成するように帯状部材(66)が変形する。この結果、帯状部材(66)と透湿膜(57a)とが互いに接合される。
第5の発明は、第1乃至第4のいずれか1つの発明において、上記伝熱ユニット(70)は、上記接合部材(77)によって構成される上記伝熱部材としての伝熱管(77)と、該伝熱管(77)の端部が挿通される熱媒体用ヘッダ部(71)とを備えていることを特徴とする。
第5の発明では、伝熱管(77)が形状記憶合金からなる接合部材(77)で構成される。この伝熱管(77)は、熱媒体用ヘッダ部(71)に挿通される。伝熱管(77)の周囲の温度を変化させることで、伝熱管(77)と熱媒体用ヘッダ部(71)との間にシール部(S2)を形成するように伝熱管(77)が変形する。この結果、伝熱管(77)と熱媒体用ヘッダ部(71)とが互いに接合される。
第6の発明は、第1乃至第4のいずれか1つの発明において、上記伝熱ユニット(70)は、上記伝熱部材としての伝熱管(77)と、該伝熱管(77)の端部が挿通され、上記接合部材(71)によって構成される熱媒体用ヘッダ部(71)とを備えていることを特徴とする。
第6の発明では、熱媒体用ヘッダ部(71)が形状記憶合金からなる接合部材(71)で構成される。この熱媒体用ヘッダ部(71)には、伝熱管(77)が挿通される。熱媒体用ヘッダ部(71)の周囲の温度を変化させることで、熱媒体用ヘッダ部(71)と伝熱管(77)との間にシール部(S2)を形成するように熱媒体用ヘッダ部(71)が変形する。この結果、熱媒体用ヘッダ部(71)と伝熱管(77)とが互いに接合される。
第7の発明は、第1乃至第6のいずれか一つに記載の調湿用モジュール(40)と、上記調湿用モジュール(40)の吸収剤通路(41)に接続されて該吸収剤通路(41)へ液体吸収剤を供給する吸収剤回路(30)と、上記調湿用モジュール(40)の熱媒体通路(78)に接続されて該熱媒体通路(78)へ加熱用または冷却用の熱媒体を供給する熱媒体回路(35)と、上記調湿用モジュール(40)の空気通路(42)へ空気を供給するためのファン(27,28)とを備え、上記調湿用モジュール(40)の空気通路(42)を流れる空気を除湿し又は加湿する調湿装置であることを特徴とする。
第7の発明の調湿装置(10)において、熱媒体回路(35)が調湿用モジュール(40)の熱媒体通路(78)へ加熱用の熱媒体を供給すると、調湿用モジュール(40)の空気通路(42)を流れる空気が加湿される。つまり、調湿用モジュール(40)では、吸収剤通路(41)を流れる液体吸収剤が熱媒体によって加熱され、液体吸収剤から放出された水蒸気が空気通路(42)の空気に付与される。一方、熱媒体回路(35)が調湿用モジュール(40)の熱媒体通路(78)へ冷却用の熱媒体を供給すると、調湿用モジュール(40)の空気通路(42)を流れる空気が除湿される。つまり、調湿用モジュール(40)では、空気中の水蒸気が液体吸収剤に吸収され、その際に生じた吸収熱が熱媒体通路(78)の冷却用の熱媒体に吸収される。
本発明によれば、吸収ユニット(50)や伝熱ユニット(70)の接合部(61,62,63)を形状記憶合金の変形を利用して接合している。このため、ロウ付けや接着等の加工をせずとも、接合部(61,62,63)を容易に接合することができる。また、本発明では、例えばロウ付けと比較して、接合部(61,62,63)を低温で接合できるため、透湿膜(57a)や他の構造部品の耐熱温度をさほど考慮する必要がない。このため、加工上の制約も少なくなり、調湿用モジュール(40)の組み立て加工の簡略化を図ることができる。
第1の発明によれば、透湿膜(57a)を接着する加工をせずとも、透湿膜(57a)を所定の部材に容易に接合できる。
第2の発明によれば、吸収ユニット(50)と伝熱ユニット(70)の双方の接合部(61,62)を同じ材料の形状記憶合金によって接合できるため、材料の統一に伴い組み立て加工の簡略化を図ることができる。
第3の発明によれば、透湿管(57)に内嵌した環状部材(65)を変形させることで、透湿管(57)と吸収剤用ヘッダ部(51)とを容易に接合できる。
第4の発明によれば、中空部材(95)に外嵌した帯状部材(66)を変形させることで、中空部材(95)と透湿膜(57a)とを容易に接合できる。
第5の発明によれば、熱媒体用ヘッダ部(71)に挿通した伝熱管(77)を変形させることで、伝熱管(77)と熱媒体用ヘッダ部(71)とを容易に接合できる。また、形状記憶合金からなる伝熱管(77)は、比較的耐食性が高いため、伝熱管(77)の腐食も防止できる。
第6の発明によれば、伝熱管(77)が挿通された熱媒体用ヘッダ部(71)を変形させることで、伝熱管(77)と熱媒体用ヘッダ部(71)とを容易に接合できる。また、形状記憶合金からなる熱媒体用ヘッダ部(71)は比較的耐食性が高いため、熱媒体用ヘッダ部(71)の腐食も防止できる。
第7の発明によれば、調湿用モジュール(40)を容易に加工できる調湿装置(10)を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。本実施形態は、空気の除湿と加湿を行う調湿装置(10)である。
−調湿装置の構成−
本実施形態の調湿装置(10)について、図1及び図2を参照しながら説明する。
本実施形態の調湿装置(10)は、ケーシング(20)を備えている。このケーシング(20)には、吸収剤回路(30)と、冷媒回路(35)と、給気ファン(27)と、排気ファン(28)とが収容されている。
図1に示すように、ケーシング(20)は、直方体の箱状に形成されている。ケーシング(20)では、その一方の端面に外気吸込口(21)と排気口(24)とが形成され、その他方の端面に内気吸込口(23)と給気口(22)とが形成されている。ケーシング(20)の内部空間は、給気通路(25)と排気通路(26)に仕切られている。給気通路(25)は、外気吸込口(21)及び給気口(22)に連通している。給気通路(25)には、給気ファン(27)と、第1の調湿用モジュールである給気側モジュール(40a)とが配置されている。一方、排気通路(26)は、内気吸込口(23)及び排気口(24)に連通している。排気通路(26)には、排気ファン(28)と、第2の調湿用モジュールである排気側モジュール(40b)とが配置されている。
図2に示すように、吸収剤回路(30)は、給気側モジュール(40a)と、排気側モジュール(40b)と、ポンプ(31)とが接続された閉回路である。この吸収剤回路(30)では、ポンプ(31)の吐出側が排気側モジュール(40b)の吸収剤通路(41b)の入口に、排気側モジュール(40b)の吸収剤通路(41b)の出口が給気側モジュール(40a)の吸収剤通路(41a)の入口に、給気側モジュール(40a)の吸収剤通路(41a)の出口がポンプ(31)の吸入側に、それぞれ接続されている。また、吸収剤回路(30)には、液体吸収剤として塩化リチウム水溶液が充填されている。
冷媒回路(35)は、圧縮機(36)と、四方切換弁(37)と、膨張弁(38)と、給気側モジュール(40a)と、排気側モジュール(40b)とが接続された閉回路である。この冷媒回路(35)では、圧縮機(36)の吐出側が四方切換弁(37)の第1のポートに、圧縮機(36)の吸入側が四方切換弁(37)の第2のポートに、それぞれ接続される。また、この冷媒回路(35)では、四方切換弁(37)の第3のポートから第4のポートへ向かって順に、排気側モジュール(40b)の伝熱部材(46b)と、膨張弁(38)と、給気側モジュール(40a)の伝熱部材(46a)とが配置されている。冷媒回路(35)は、充填された冷媒を循環させることによって、蒸気圧縮冷凍サイクルを行う。そして、冷媒回路(35)は、給気側モジュール(40a)及び排気側モジュール(40b)に対して、冷媒を熱媒体として供給する。
四方切換弁(37)は、第1状態(図2に実線で示す状態)と、第2状態(同図に破線で示す状態)とに切り換わる。第1状態の四方切換弁(37)では、第1のポートが第3のポートに連通し、第2のポートが第4のポートに連通する。一方、第2状態の四方切換弁(37)では、第1のポートが第4のポートに連通し、第2のポートが第3のポートに連通する。
−調湿用モジュールの構成−
給気側モジュール(40a)と排気側モジュール(40b)は、何れも調湿用モジュール(40)によって構成されている。ここでは、調湿用モジュール(40)について、図3及び図4を適宜参照しながら説明する。本実施形態の調湿用モジュール(40)は、液体吸収剤によって空気の湿度を調節するためのものである。図3及び図4に示すように、調湿用モジュール(40)は、吸収ユニット(50)と伝熱ユニット(70)とが一体化されて構成される。
吸収ユニット(50)は、一対の吸収剤用ヘッダ部(51,51)と、該一対の吸収剤用ヘッダ部(51,51)の間に配設される複数の透湿管(57)とを有している。
吸収剤用ヘッダ部(51)は、透湿管(57)の軸方向に扁平な箱状に形成される。吸収剤用ヘッダ部(51)の厚さ方向の一方の側面には、透湿管(57)が取り付けられる第1側板部(52)が形成される。第1側板部(52)には、透湿管(57)の軸方向端部が挿通される複数の挿通穴(52a)が形成される。吸収剤用ヘッダ部(51)の厚さ方向の他方の側面は、伝熱ユニット(70)の熱媒体用ヘッダ部(71)によって閉塞される開口部(53)が形成される。各吸収剤用ヘッダ部(51,51)の内部には、吸収剤用空間(54,54)がそれぞれ形成される。
吸収ユニット(50)では、一対の吸収剤用ヘッダ部(51,51)のうちの一方に吸収剤が流入する流入管(55)が接続され(、一対の吸収剤用ヘッダ部(51,51)の他方に液体吸収剤が流出する流出管(56)が接続される。
透湿管(57)は、真っ直ぐな円管状に形成された透湿膜(57a)によって構成される。透湿膜(57a)は、液体吸収剤を透過させずに水蒸気を透過させる膜である。この透湿膜(57a)としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン、四ふっ化エチレン樹脂)等のふっ素樹脂から成る疎水性多孔膜を用いることができる。透湿管(57)の内部には、液体吸収剤が流れる吸収剤通路(41)が形成される。吸収剤通路(41)は、一対の吸収剤用ヘッダ部(51,51)の各吸収剤用空間(54,54)を互いに連通させる。各透湿管(57)の周囲には、空気が流れる空気通路(42)が形成される。つまり、本実施形態の透湿管(57)は、吸収剤通路(41)と空気通路とを仕切る仕切部材を構成している。
伝熱ユニット(70)は、一対の熱媒体用ヘッダ部(71)と、伝熱管(77)とを有している。
一対の熱媒体用ヘッダ部(71)は、一対の吸収剤用ヘッダ部(51)の開口部(53)をそれぞれ覆うように吸収剤用ヘッダ部(51)に隣り合って配設される。熱媒体用ヘッダ部(71)は、透湿管(57)の軸方向に扁平な箱状に形成される。熱媒体用ヘッダ部(71)では、吸収剤用ヘッダ部(51)に隣接する側面が第2側板部(72)を構成している。第2側板部(72)は、吸収剤用ヘッダ部(51)の開口部(53)を閉塞している。また、第2側板部(72)には、伝熱管(77)の軸方向端部が挿通される複数の第2挿通穴(72a)が形成される。熱媒体用ヘッダ部(71)の内部には、熱媒体用空間(74,74)がそれぞれ形成される。
伝熱ユニット(70)では、一対の熱媒体用ヘッダ部(71,71)のうちの一方に冷媒(熱媒体)が流入する冷媒用流入管(75)が接続され、一対の熱媒体用ヘッダ部(71,71)の他方に冷媒用流出管(76)が接続される。
伝熱管(77)は、吸収ユニット(50)の各透湿管(57)の内部にそれぞれ1本ずつ配置される。伝熱管(77)は、真っ直ぐな円管によって構成される。伝熱管(77)の内部には、加熱用又は冷却用の熱媒体が流れる熱媒体通路(78)が形成される。伝熱管(77)は、熱媒体通路(78)の熱媒体と吸収剤通路(41)の吸収剤とを熱交換させる伝熱部材を構成する。
調湿用モジュール(40)では、透湿管(57)と伝熱管(77)とによって二重管(80)が形成されている。この二重管(80)では、透湿膜(57a)の外側が空気通路(42)となり、透湿膜(57a)と伝熱管(77)の間の空間が吸収剤通路(41)となり、伝熱管(77)の内側の空間が熱媒体通路(78)となっている。従って、本実施形態の調湿用モジュール(40)では、伝熱部材(46a,46b)である伝熱管(77)が、吸収剤通路(41)の液体吸収剤に囲まれる。
本実施形態の調湿用モジュール(40)は、多数の二重管(80)を備えている。これらの二重管(80)は、それぞれの軸方向が概ね水平方向となり、それぞれの軸方向が互いに平行となる姿勢で設置されている。調湿用モジュール(40)では、多数の二重管(80)が上下左右に互いに所定の間隔をおいて規則的に配置されている。調湿用モジュール(40)における二重管(80)の配置は、いわゆる千鳥配列となっている。
本実施形態の調湿用モジュール(40)では、透湿管(57)が伝熱管(77)を囲うように設けられている。従って、伝熱管(77)は、透湿管(57)の内側に形成された吸収剤通路1)に配置され、吸収剤通路(41)を流れる液体吸収剤に囲われる。このため、伝熱管(77)内を流れる冷媒は、実質的に液体吸収剤だけと熱交換し、空気通路(42)の空気と直接には熱交換しない。
−調湿装置の運転動作−
調湿装置(10)の運転動作を説明する。調湿装置(10)は、室内への給気を除湿する除湿運転と、室内への給気を加湿する加湿運転とを選択的に実行する。
〈除湿運転〉
調湿装置(10)の除湿運転について、図2を参照しながら説明する。
除湿運転時には、冷媒回路(35)の四方切換弁(37)が第1状態(即ち、図2に実線で示す状態)に設定される。また、除湿運転時には、圧縮機(36)が運転され、膨張弁(38)の開度が適宜調節される。そして、除湿運転時の冷媒回路(35)では、冷媒が循環することによって蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。また、除湿運転時の冷媒回路(35)では、排気側モジュール(40b)の伝熱部材(46b)が凝縮器となり、給気側モジュール(40a)の伝熱部材(46a)が蒸発器となる。
冷媒回路(35)における冷媒の流れを詳細に説明する。圧縮機(36)から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四方切換弁(37)を通過し、加熱用の熱媒体として排気側モジュール(40b)へ供給される。排気側モジュール(40b)の伝熱部材(46b)へ流入した冷媒は、吸収剤通路(41b)を流れる液体吸収剤へ放熱して凝縮し、その後に排気側モジュール(40b)から流出する。排気側モジュール(40b)から流出した冷媒は、膨張弁(38)を通過する際に減圧されて気液二相状態の低圧冷媒となり、冷却用の熱媒体として給気側モジュール(40a)へ供給される。給気側モジュール(40a)の伝熱部材(46a)へ流入した冷媒は、吸収剤通路(41a)を流れる液体吸収剤から吸熱して蒸発し、その後に給気側モジュール(40a)から流出する。給気側モジュール(40a)から流出した冷媒は、四方切換弁(37)を通過し、圧縮機(36)へ吸入される。圧縮機(36)は、吸入した冷媒を圧縮してから吐出する。
また、除湿運転時には、吸収剤回路(30)のポンプ(31)が運転され、吸収剤回路(30)内を液体吸収剤が循環する。
ポンプ(31)から吐出された液体吸収剤は、排気側モジュール(40b)の吸収剤通路(41b)へ流入する。この吸収剤通路(41b)へ流入した液体吸収剤は、伝熱部材(46b)を流れる冷媒によって加熱される。一方、排気側モジュール(40b)の空気通路(42)では、排気(即ち、室外へ排出される室内空気)が流れている。排気側モジュール(40b)では、液体吸収剤に含まれる水の一部が水蒸気となって透湿膜(57a)を透過し、空気通路(42)を流れる排気に付与される。排気に付与された水蒸気は、排気と共に室外へ排出される。このように、排気側モジュール(40b)では、吸収剤通路(41b)の液体吸収剤に含まれる水の一部が、透湿膜(57a)を透過して排気に付与される。従って、排気側モジュール(40b)では、吸収剤通路(41b)を通過する間に液体吸収剤の濃度が次第に上昇してゆく。
排気側モジュール(40b)から流出した高濃度の液体吸収剤は、給気側モジュール(40a)の吸収剤通路(41a)へ流入する。この吸収剤通路(41a)へ流入した液体吸収剤は、伝熱部材(46a)を流れる冷媒によって冷却される。一方、給気側モジュール(40a)の空気通路(42)では、給気(即ち、室内へ供給される室外空気)が流れている。給気側モジュール(40a)では、給気に含まれる水蒸気が透湿膜(57a)を透過し、吸収剤通路(41a)を流れる液体吸収剤に吸収される。給気側モジュール(40a)の空気通路(42)を通過する間に除湿された給気は、その後に室内へ供給される。このように、給気側モジュール(40a)では、空気通路(42)の給気に含まれる水蒸気の一部が、透湿膜(57a)を透過して液体吸収剤に吸収される。従って、給気側モジュール(40a)では、吸収剤通路(41a)を通過する間に液体吸収剤の濃度が次第に低下してゆく。給気側モジュール(40a)から流出した低濃度の液体吸収剤は、ポンプ(31)へ吸い込まれ、排気側モジュール(40b)へ向けて送り出される。
〈加湿運転〉
調湿装置(10)の加湿運転について、図2を参照しながら説明する。
加湿運転時には、冷媒回路(35)の四方切換弁(37)が第2状態(即ち、図2に破線で示す状態)に設定される。また、加湿運転時には、圧縮機(36)が運転され、膨張弁(38)の開度が適宜調節される。そして、加湿運転時の冷媒回路(35)では、冷媒が循環することによって蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。また、加湿運転時の冷媒回路(35)では、給気側モジュール(40a)の伝熱部材(46a)が凝縮器となり、排気側モジュール(40b)の伝熱部材(46b)が蒸発器となる。
冷媒回路(35)における冷媒の流れを詳細に説明する。圧縮機(36)から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四方切換弁(37)を通過し、加熱用の熱媒体として給気側モジュール(40a)へ供給される。給気側モジュール(40a)の伝熱部材(46a)へ流入した冷媒は、吸収剤通路(41a)を流れる液体吸収剤へ放熱して凝縮し、その後に給気側モジュール(40a)から流出する。給気側モジュール(40a)から流出した冷媒は、膨張弁(38)を通過する際に減圧されて気液二相状態の低圧冷媒となり、冷却用の熱媒体として排気側モジュール(40b)へ供給される。排気側モジュール(40b)の伝熱部材(46b)へ流入した冷媒は、吸収剤通路(41b)を流れる液体吸収剤から吸熱して蒸発し、その後に排気側モジュール(40b)から流出する。排気側モジュール(40b)から流出した冷媒は、四方切換弁(37)を通過し、圧縮機(36)へ吸入される。圧縮機(36)は、吸入した冷媒を圧縮してから吐出する。
また、加湿運転時には、吸収剤回路(30)のポンプ(31)が運転され、吸収剤回路(30)内を液体吸収剤が循環する。
ポンプ(31)から吐出された液体吸収剤は、排気側モジュール(40b)の吸収剤通路(41b)へ流入する。この吸収剤通路(41b)へ流入した液体吸収剤は、伝熱部材(46b)を流れる冷媒によって冷却される。一方、排気側モジュール(40b)の空気通路(42)では、排気(即ち、室外へ排出される室内空気)が流れている。排気側モジュール(40b)では、排気に含まれる水蒸気が透湿膜(57a)を透過し、吸収剤通路(41b)を流れる液体吸収剤に吸収される。水蒸気を奪われた排気は、その後に室外へ排出される。このように、排気側モジュール(40b)では、空気通路(42)の排気に含まれる水蒸気の一部が、透湿膜(57a)を透過して液体吸収剤に吸収される。従って、排気側モジュール(40b)では、吸収剤通路(41b)を通過する間に液体吸収剤の濃度が次第に低下してゆく。
排気側モジュール(40b)から流出した低濃度の液体吸収剤は、給気側モジュール(40a)の吸収剤通路(41a)へ流入する。この吸収剤通路(41a)へ流入した液体吸収剤は、伝熱部材(46a)を流れる冷媒によって加熱される。一方、給気側モジュール(40a)の空気通路(42)では、給気(即ち、室内へ供給される室外空気)が流れている。給気側モジュール(40a)では、液体吸収剤に含まれる水の一部が水蒸気となって透湿膜(57a)を透過し、空気通路(42)を流れる給気に付与される。給気側モジュール(40a)の空気通路(42)を通過する間に加湿された給気は、その後に室内へ供給される。このように、給気側モジュール(40a)では、吸収剤通路(41a)の液体吸収剤に含まれる水の一部が、透湿膜(57a)を透過して給気に付与される。従って、給気側モジュール(40a)では、吸収剤通路(41a)を通過する間に液体吸収剤の濃度が次第に上昇してゆく。給気側モジュール(40a)から流出した高濃度の液体吸収剤は、ポンプ(31)へ吸い込まれ、排気側モジュール(40b)へ向けて送り出される。
−調湿用モジュールの動作−
給気側モジュール(40a)と排気側モジュール(40b)を構成する調湿用モジュール(40)の動作について説明する。調湿用モジュール(40)は、液体吸収剤に水蒸気を吸収させる吸湿動作と、液体吸収剤から水蒸気を放出させる放湿動作とを選択的に行う。上述した除湿運転時には、給気側モジュール(40a)が吸湿動作を行い、排気側モジュール(40b)が放湿動作を行う。また、上述した加湿運転時には、排気側モジュール(40b)が吸湿動作を行い、給気側モジュール(40a)が放湿動作を行う。
〈吸湿動作〉
調湿用モジュール(40)の吸湿動作について、図4を参照しながら説明する。
吸湿動作中において、調湿用モジュール(40)の吸収剤通路(41)には、比較的高濃度の液体吸収剤が供給される。そして、空気通路(42)の空気に含まれる水蒸気の一部が、透湿膜(57a)を透過して液体吸収剤に吸収される。
液体吸収剤が水蒸気を吸収する過程では、吸収熱が生じる。このため、何の対策も講じなければ、生じた吸収熱によって液体吸収剤の温度が次第に上昇し、液体吸収剤に吸収される水蒸気の量が減少してゆく。また、空気通路(42)を流れる空気の温度が液体吸収剤の温度よりも高い場合は、空気との熱交換によって液体吸収剤の温度が上昇する。一方、吸湿動作中の調湿用モジュール(40)では、伝熱部材(46a,46b)が蒸発器として機能し、熱媒体通路(78)の冷媒によって吸収剤通路(41)の液体吸収剤が冷却されるため、液体吸収剤の温度上昇が抑えられる。
特に、本実施形態の調湿用モジュール(40)では、伝熱部材(46a,46b)の伝熱管(77)が液体吸収剤に囲まれている。このため、伝熱管(77)を流れる冷媒は、実質的に液体吸収剤だけから吸熱する。従って、本実施形態の調湿用モジュール(40)では、伝熱管(77)を流れる冷媒によって液体吸収剤が効率よく冷却される。
〈放湿動作〉
調湿用モジュール(40)の放湿動作について、図4を参照しながら説明する。
放湿動作中において、調湿用モジュール(40)の吸収剤通路(41)には、比較的低濃度の液体吸収剤が供給される。そして、液体吸収剤に含まれる水の一部が、水蒸気となって透湿膜(57a)を透過し、空気通路(42)の空気に付与される。
液体吸収剤から水が放出される過程では、液体である水が気化する際に周囲から熱を奪う。このため、何の対策も講じなければ、液体吸収剤の温度が次第に低下し、液体吸収剤から放出される水蒸気の量が減少してゆく。また、空気通路(42)を流れる空気の温度が液体吸収剤の温度よりも低い場合は、空気との熱交換によって液体吸収剤の温度が低下する。一方、放湿動作中の調湿用モジュール(40)では、伝熱部材(46a,46b)が凝縮器として機能し、熱媒体通路(78)の冷媒によって吸収剤通路(41)の液体吸収剤が加熱されるため、液体吸収剤の温度低下が抑えられる。
特に、本実施形態の調湿用モジュール(40)では、伝熱管(77)が液体吸収剤に囲まれている。このため、伝熱管(77)を流れる冷媒から放出された熱は、実質的に液体吸収剤だけに付与される。従って、本実施形態の調湿用モジュール(40)では、伝熱管(77)を流れる冷媒によって液体吸収剤が効率よく加熱される。
−調湿用モジュールの接合部の構造−
次に実施形態1に係る調湿用モジュール(40)の接合部の構造について図5〜図8を参照しながら説明する。調湿用モジュール(40)では、吸収剤用ヘッダ部(51)と透湿管(57)との間の第1接合部(61)と、熱媒体用ヘッダ部(71)と伝熱管(77)との間の第2接合部(62)とが、形状記憶合金による変形によって接合される。本実施形態では、透湿管(57)に内嵌する環状部材(接合部材(65))と、吸収剤用ヘッダ部(51)に挿通される伝熱管(77)とが、同じ材料からなる形状記憶合金で構成される。形状記憶合金の材料としては、例えばニッケル/チタン合金、ニッケル/チタン/鉄合金等の種々の合金を採用することができる。
まず、透湿管(57)を吸収剤用ヘッダ部(51)に取り付ける場合、図5(a)、図6(a)に示すように、透湿管(57)の軸方向端部を第1挿通穴(52a)に差し込んだ状態で、透湿管(57)の軸方向端部に環状部材(65)を内嵌させる。接合部(61)に接合される前の状態の環状部材(65)は、マルテンサイト相での変形により、第1挿通穴(52a)の内径よりもやや小さい外径に収縮されている。図5(a)、図6(a)の状態から環状部材(65)を所定の逆変態温度まで加熱すると、環状部材(65)がオーステナイト相に逆変態し、収縮前の形状に戻ろうとする。これにより、環状部材(65)の外径が大きくなり、これに伴い透湿管(57)が弾性変形する。更に、環状部材(65)の外径が大きくなると、図5(b)、図6(b)に示すように、環状部材(65)と第1挿通穴(52a)の内周面とが、透湿管(57)を挟んで圧接する。この結果、吸収ユニット(50)では、透湿管(57)と吸収剤用ヘッダ部(51)が互いに接合されるとともに、透湿管(57)と吸収剤用ヘッダ部(51)との間に液体吸収剤のシール部(S1)が形成される。
また、伝熱管(77)を熱媒体用ヘッダ部(71)に取り付ける場合、図7(a)、図8(a)に示すように、伝熱管(77)の軸方向端部を熱媒体用ヘッダ部(71)の第2挿通穴(72a)に差し込む。ここで、本実施形態では、伝熱管(77)が形状記憶合金である接合部材を構成している。図7(a)、図8(a)の状態から伝熱管(77)の端部を逆変態温度まで加熱すると、伝熱管(77)の端部がオーステナイト相に逆変態し、外径が大きくなる。この結果、図7(b)、図8(b)に示すように、伝熱ユニット(70)では、伝熱管(77)と熱媒体用ヘッダ部(71)とが互いに接続されるとともに、伝熱管(77)と熱媒体用ヘッダ部(71)との間に冷媒のシール部(S2)が形成される。
なお、上述した調湿用モジュール(40)の接合作業では、環状部材(65)を加熱し、その後に伝熱管(77)を加熱して両者の接合部(61,62)を接合している。しかし、環状部材(65)と伝熱管(77)を同時に加熱し、両者の接合部(61,62)を接合してもよいし、伝熱管(77)を加熱し、その後に環状部材(65)を加熱して両者の接合部(61,62)を接合してもよい。
−実施形態1の効果−
上記実施形態1によれば、吸収ユニット(50)や伝熱ユニット(70)の接合部を形状記憶合金の変形を利用して接合している。具体的に、吸収ユニット(50)では、温度変化により環状部材(65)を拡径することで、透湿管(57)と吸収剤用ヘッダ部(51)とを互いに接合し、シール部(S1)を形成している。また、伝熱ユニット(70)では、温度変化により伝熱管(77)の端部を拡径することで、伝熱管(77)と熱媒体用ヘッダ部(71)とを互いに接合し、シール部(S2)を形成している。このため、本実施形態では、ロウ付けや接着等の加工をせずとも接合部(61,62)を容易に接合できる。この場合、例えばロウ付けを行う場合と比較して、接合部(61,62)を比較的低温で接合できるため、透湿管(57)の周囲温度が耐熱温度を越えてしまうことを回避でき、熱による透湿管(57)の損傷を防止できる。
また、上記実施形態1によれば、環状部材(65)と伝熱管(77)とを同じ材料の形状記憶合金で構成している。このため、環状部材(65)と伝熱管(77)とを同じ温度まで加熱すればよいため、組み立て加工の簡略化を図ることができる。
更に、上記実施形態1によれば、伝熱管(77)を形状記憶合金とすることで、伝熱管(77)の耐食性を向上でき、伝熱管(77)の腐食を防止することができる。
−実施形態1の変形例−
上述した実施形態1の伝熱ユニット(70)では、伝熱管(77)を形状記憶合金である接合部材(77)としているが、これに代わって熱媒体用ヘッダ部(71)を形状記憶合金である接合部材(71)とし、熱媒体用ヘッダ部(71)と伝熱管(77)とを接合してもよい。
具体的に、図9(a)、図10(a)に示すように、形状記憶合金である熱媒体用ヘッダ部(71)は、加熱前の状態において、第2挿通穴(72a)の内径が伝熱管(77)の外径よりもやや大きくなっている。この第2挿通穴(72a)に伝熱管(77)の端部を挿通し、熱媒体用ヘッダ部(71)を加熱する。この結果、図9(b)、図10(b)に示すように、熱媒体用ヘッダ部(71)の第2挿通穴(72a)の内周面が縮小し、伝熱管(77)と熱媒体用ヘッダ部(71)とが互いに接合される。
この変形例においても、ロウ付けや接着等の加工をせずとも、接合部(62)を容易に接合することができる。また、熱媒体用ヘッダ部(71)を形状記憶合金で構成することで、熱媒体用ヘッダ部(71)の耐食性を向上でき、熱媒体用ヘッダ部(71)の腐食を防止することができる。
〈発明の実施形態2〉
本発明の実施形態2について説明する。本実施形態の調湿用モジュール(40)は、実施形態1の調湿用モジュール(40)とは異なる構造を有している。ここでは、本実施形態の調湿用モジュール(40)について、図11〜図13を参照しながら説明する。
図11に示すように、本実施形態の調湿用モジュール(40)は、複数の膜ユニット(90)と、一対の吸収剤側ヘッダ部(91)と、一対の冷媒側ヘッダ部(92)とを備えている。各膜ユニット(90)は、扁平な矩形に形成されている。複数の膜ユニット(90)は、それぞれの側面が互いに対面する姿勢で一定の間隔をおいて左右方向に配列されている。そして、本実施形態の調湿用モジュール(40)では、隣接する膜ユニット(90)の間の空間が空気通路(42)となっている。
図12及び図13に示すように、膜ユニット(90)は、仕切部材(93)と伝熱管(94)とを備えている。仕切部材(93)は、扁平な直方体状に形成され、厚さ方向の両側面にそれぞれ開口面(96)が形成される中空部材(95)と、両者の開口面(96)をそれぞれ覆う平面状の透湿膜(57a)とを有している。仕切部材(93)には、伝熱部材を構成する伝熱管(94)が収容されている。この伝熱管(94)は、多穴扁平管であって、熱媒体通路(78)を形成する。膜ユニット(90)では、仕切部材(93)の内側の空間が吸収剤通路(41)となっており、この吸収剤通路(41)に伝熱管(77)が配置されている。
本実施形態の調湿用モジュール(40)では、その上端部と下端部のそれぞれに、吸収剤側ヘッダ部(91)と冷媒側ヘッダ部(92)とが一つずつ配置されている。各吸収剤側ヘッダ部(91)は、各膜ユニット(90)の仕切部材(93)に接合されており、その内部空間が各膜ユニット(90)の吸収剤通路(41)と連通している。各冷媒側ヘッダ部(92)は、各膜ユニット(90)の伝熱管(77)に接合されており、その内部空間が各膜ユニット(90)の熱媒体通路(78)と連通している。本実施形態では、吸収剤側ヘッダ部(91)と仕切部材(93)とによって吸収ユニット(50)が構成され、伝熱管(94)と冷媒側ヘッダ部(92)とによって伝熱ユニット(70)が構成される。
本実施形態の調湿用モジュール(40)では、仕切部材(93)の内側の空間が吸収剤通路(41)となり、仕切部材(93)の外側の空間が空気通路(42)となっている。また、上述したように、仕切部材(93)は、伝熱管(77)を囲うように設けられている。従って、伝熱管(93)は、仕切部材(93)の内側に形成された吸収剤通路(41)に配置され、吸収剤通路(41)を流れる液体吸収剤に囲われる。従って、実施形態1の調湿用モジュール(40)と同様に、伝熱管(94)内を流れる冷媒は、実質的に液体吸収剤だけと熱交換し、空気通路(42)の空気と直接には熱交換しない。
本実施形態では、中空部材(95)と透湿膜(57a)との間の接合部(63)が、形状記憶合金から成る帯状部材(接合部材(66))によって互いに接合される。具体的に、帯状部材(66)は、中空部材(95)の長手方向(図12の上下方向)に縦長の矩形状に形成され、接合部(63)に沿うように中空部材(95)に外嵌される。この状態では、中空部材(95)と帯状部材(66)との間に僅かな隙間が形成される。この状態で帯状部材(66)を加熱することで、帯状部材(66)が収縮変形する。この結果、帯状部材(66)が中空部材(95)に圧接し、接合部(63)にシール部(S3)が形成される。
なお、上記の実施形態および変形例は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。