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JP6083031B2 - 液中エレクトロスプレー法及び液中エレクトロスプレー装置 - Google Patents

液中エレクトロスプレー法及び液中エレクトロスプレー装置 Download PDF

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Description

本発明は、化学反応場の設計・制御に係り、特にエレクトロスプレーによる材料加工法およびマイクロ反応場制御法に関する。
高分子化合物を溶剤中に溶解して、エレクトロスプレーノズルに一定流速で供給し、エレクトロスプレーノズルと対向電極間に強電場を形成することにより、高分子溶液をノズルから対向電極に向かって噴霧し高分子化合物の形状を繊維状または粒子状に制御することができる(エレクトロスピニング法)(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、濃度増加による粘度の増加、及び高電場における放電によって制限を受けるため、精密な加工に適用するには十分ではないという問題があった。また液滴が周囲に飛散するため、回収効率が低いという問題があった。さらに、エレクトロスプレーにおいて液滴を形成する液体としては、揮発性有機化合物(VOC)に該当するものも多く、従来のエレクトロスプレーでは、かかるVOCが一部環境中に放出されてしまう、作業者が吸引してしまう問題があった。また、液滴を形成する液体として水等の誘電率の高いもの、電解質を含むものを用いた場合、液滴が大きくなりすぎ、噴霧をすることができないという問題もあった。ここで、液滴の誘電率を下げるためエタノール等を混合すると、溶質の種類によっては液滴に含有させる溶質濃度を下げなければならない等の問題もあった。さらに従来のエレクトロスプレーは、空気中への放電の危険性もあった。
一方、異なる液体を高効率で混合する方法としてマイクロミキサーが知られている。マイクロミキサーとは、金属やガラスの基板上にμmオーダーの液体流路を形成させて、複数の流路を合流させることによって液体を混合する手法である。混合のための移動距離が数十〜数百μm以内で短いために混合体積を小さく、また混合速度(効率)を大きくすることができる。このマイクロミキサーの特徴を利用した液相の化学反応制御が試みられている(非特許文献1)。
例えば、塩化金酸(HAuCl4)溶液と還元剤を含む溶液(水素化ホウ素ナトリウム、クエン酸、アスコルビン酸溶液等)を混合することによって金イオンを還元し金原子を生成する反応について、両溶液をマイクロミキサーで混合することによって微小混合体積内で高効率の混合による還元反応を起こし、共存させた分散剤によって金原子の自己会合を抑えて金ナノ粒子を合成する方法が提案されている。
ここで、金ナノ粒子のサイズをより小さく制御するためには、混合する反応溶液の体積をできるだけ小さくする必要がある。この例のような溶液中の連続的あるいは連鎖的な化学反応の制御方法として、反応溶液の体積を制御することは極めて有効な方法である。反応溶液の濃度を小さくすることによって金ナノ粒子サイズを小さくすることも可能であるが、排出物や使用エネルギー等による環境負荷の観点からも、反応溶液の体積による制御が望ましい。
かかる状況の下、2つまたはそれ以上の対向するエレクトロスプレーノズルに正・負電位を供給して、対向するエレクトロスプレーノズル間に強電場を作り、液体試料を一定の流速で供給することにより、正及び負に帯電した微小液滴を各ノズルから噴霧させ、それら荷電液滴間の静電的相互作用によって、液滴間で衝突・融合させ、混合体積の最小化と混合速度の最大化が実現されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、かかる方法においても、気中で静電的に融合した液滴が周囲に飛散するため、回収効率が低いという問題、VOCが一部環境中に放出されてしまう問題、作業者が吸引してしまうという問題、誘電率の高い液体試料を用いた場合噴霧できない問題、空気放電の問題等があった。
特開2007−308820号公報 国際公開第2012/173262号
H.Tsunoyama, N, Ichikuni, T.Tuskuda, Langmuir 2008, 24, 11327-11330 "Microfluidic Synthesis and Catalytic Application of PVP-Stabilized 1nm Gold Clusters"
本発明が解決すべき課題は、得られた生成物を高効率で回収することができ、VOCの作業者の吸引及び環境への放出が抑制されたエレクトロスプレー法を提供することにある。本発明が解決すべき課題はまた、エレクトロスピニング法による高分子材料の精密な形状制御法を提供することである。
本発明者らは鋭意研究した結果、エレクトロスプレー法において、液体試料を気体中ではなく液体中に静電噴霧することにより、上記課題を解決できることを見出した。本発明はかかる新規の知見に基づくものである。
従って、本発明は、下記の項にかかる発明を提供する:
項1.所定の化合物を含有する第1液体試料を電場中に静電噴霧するための第1エレクトロスプレーノズル(ESN1)及びESN1との間に電場を形成するための対向電極(CE)を媒体液体中に設置し、該ESN1とCEとの間に電位差を与えて第1液体試料を媒体液体中で帯電した液滴状に断片化し、該ESN1から該CEに向かって静電噴霧する液中エレクトロスプレー法。
項2.高分子化合物の形状を制御するための項1に記載の液中エレクトロスプレー法であって、前記第1液体試料が高分子化合物溶液である、方法。
項3.所定の化合物を含有する第1液体試料を電場中に静電噴霧するための第1エレクトロスプレーノズル(ESN1)及び所定の化合物を含有する第2液体試料を電場中に静電噴霧するための第2エレクトロスプレーノズル(ESN2)を媒体液体中に設置し、該ESN1と該ESN2との間に電位差を与え、正及び負に帯電した液滴をESN1及びESN2から静電噴霧し、正に帯電した液滴と負に帯電した液滴とを静電引力によって衝突・融合させる、液中エレクトロスプレー法。
項4.第1液体試料が金属イオンを含み、第2液体試料が還元剤を含む、項3に記載の方法。
項5.媒体液体を格納する容器と
所定の化合物を含有する第1液体試料を供給する第1液体試料供給源及び該第1液体試料供給源に接続されかつ該第1液体試料供給源から供給される第1液体試料を該格納容器内に格納された媒体液体中に静電噴霧するための第1エレクトロスプレーノズル(ESN1)を備えた第1噴霧手段と
ESN1との間に電場を形成するための対向電極(CE)とを
備える液中エレクトロスプレー装置。
項6.媒体液体を格納する容器と
所定の化合物を含有する第1液体試料を供給する第1液体試料供給源及び該第1液体試料供給源に接続されかつ該第1液体試料供給源から供給される第1液体試料を該格納容器内に格納された媒体液体中に静電噴霧するための第1エレクトロスプレーノズル(ESN1)を備えた第1噴霧手段と
所定の化合物を含有する第2液体試料を供給する第2液体試料供給源及び該第2液体試料供給源に接続されかつ該第2液体試料供給源から供給される第2液体試料を該格納容器内に格納された媒体液体中に静電噴霧するための第2エレクトロスプレーノズル(ESN2)を備えた第2噴霧手段とを
備える液中エレクトロスプレー装置。
本発明によれば、媒体液体中でエレクトロスプレーを行うことにより、エレクトロスピニングにおける高分子材料の加工等において、媒体液体との物理・化学的相互作用による反応制御が可能となり、精密な制御に利用可能である。また、本発明は、液中で、正・負に荷電した液滴どうしを静電力によって衝突させ、液滴内で異なる液体を混合することを可能にするため、マイクロリアクターとしての利用が可能である。本発明は、液滴を反応場とするため、既存の流路内で2液を混合するマイクロリアクターで問題となる生成物による閉塞の問題が起こらない。さらに、気中のエレクトロスプレーで正・負荷電液滴を衝突・混合させるマイクロリアクター技術に比べ、回収効率を飛躍的に向上させることができる。さらに、VOCの環境中への放出も著しく抑えることができる。また、気中でのエレクトロスプレーと異なり、水等の誘電率の高い媒体を含む液体、電解質を含む液体等においても静電噴霧ができる。そして、エレクトロスプレーを液中で行うことにより放電が抑制されるという効果も得られる。
液中エレクトロスプレー、液中エレクトロスプレーによるマイクロ反応場制御法に用いる装置の概略図。(a)液中エレクトロスプレー装置、(b)液中エレクトロスプレーマイクロ反応場制御装置 液中エレクトロスプレー法によるマイクロ反応場制御法によってn−ヘキサン中で正−負荷電水滴が電場中央で衝突する映像のスナップショット。正−負ESN間で光散乱を起こしているのが各ESNから生成した荷電微小水滴。写真下部にn−ヘキサン相と水相の界面があり、各ESNから発生した荷電微小水滴は正−負液滴間で衝突後、水相に回収されている。マイクロ反応場の背後から白色光を照らし、微小水滴による散乱光を撮影した。 マイクロ反応場制御法を金ナノ粒子合成法に適用した実験映像のスナップショット。n−ヘキサン相で正電位(+5kV)のESNから塩化金酸(HAuCl3,0.1mol/L)水溶液、負電位(−3kV)のESNから還元剤として機能するアスコルビン酸(0.1mol/L)水溶液を0.02mL/minで送液する。各ESNから両水溶液の荷電微小液滴が生成し、対向するESN間の中央付近で両液滴が静電的に衝突・混合し、Au3+がアスコルビン酸によって還元される。写真下部のピンク色の液体部分は、ポリビニルピロリドン(PVP,2wt%)水溶液でマグネティックスターラにより撹拌している。塩化金酸水溶液とアスコルビン酸水溶液の荷電液滴が静電的に衝突・混合後、PVP水溶液相に回収され、金ナノ粒子コロイドとして安定化し、ピンク色になった状態の写真である。送液開始から約3分後のスナップショット。 実施例4の金ナノ粒子合成法で得られた金ナノ粒子の粒径分布を示す。 実施例5、比較例1の高分子加工法で得られたCAファイバーのSEM写真を示す。 実施例6の高分子加工法で得られたCAファイバーのSEM写真を示す。 実施例7の高分子加工法で得られたCAファイバーのSEM写真を示す。 実施例8の実験装置を示す。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、液中エレクトロスプレー法と、該手法によるマイクロ反応場制御法の典型的な実施形態を図面を用いて説明するが、本発明は、図面に記載の具体的な実施形態に限定はされない。
本発明は、所定の化合物を含有する第1液体試料を電場中に静電噴霧するための第1エレクトロスプレーノズル(ESN1)及びESN1との間に電場を形成するための対向電極(CE)を媒体液体中に設置し、該ESN1とCEとの間に電位差を与えて第1液体試料を媒体液体中で帯電した液滴状に断片化し、該ESN1から該CEに向かって静電噴霧する液中エレクトロスプレー法を提供する。
本発明において、液中エレクトロスプレー法とは、液体媒体中で液体試料を静電噴霧する方法を意味する。
本発明において液体試料を噴霧する媒体となる媒体液体は電場を形成することができるものであれば特に限定されないが、誘電率が低いもの(本明細書において、低誘電率液体と示すこともある)が好ましい。
本発明において、低誘電率液体とは、比誘電率が25以下、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは10以下、さらに好ましくは5以下である液体を示す。かかる媒体液体としてはn−ヘキサン、ペンタン、デカン等の炭化水素;エタノール(比誘電率24.55)、1−ブタノール(比誘電率17.51)、1−ペンタノール(比誘電率13.9)、1−オクタノール(比誘電率10.3)等のアルコール;塩化ベンジル(比誘電率7.0)、クロロホルム(比誘電率6.15)、1−クロロオクタン(比誘電率5.05)、四塩化炭素(比誘電率2.238)、パーフルオロヘキサン等のハロゲン化炭化水素等が挙げられ、炭化水素等が好ましい。ハロゲン化炭化水素に含まれるハロゲンとしては、塩素、フッ素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。これらの媒体液体は1種単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。本発明においては、電位差を生じさせても実質的に通電しない低誘電率液体を用いることによって、ESN1とCEとの間に電場が形成され、第1液体試料を帯電した液滴状で静電噴霧することができるため好ましい。
本発明において第1液体試料は、形状の制御または反応に供するための所定の化合物を含有する液体を意味し、当該所定の化合物を溶媒に溶解、分散したもの等が挙げられる。
第1液体試料に用いる化合物としては、高分子化合物等が挙げられる。高分子化合物としては、エレクトロスピニング法に用いられるものを広く使用することができ、例えば、セルロース又はその誘導体(アセチルセルロース等)、ポリビニルアルコール、ポリアクリルニトリル、ポリアクリル酸、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキシド、ポリエステル等が挙げられ、セルロース又はその誘導体等が好ましい。これらの高分子化合物は1種単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。
第1液体試料に用いる溶媒としては、例えば、上記化合物を溶解又は分散できるものであれば限定されず、例えば、水、エタノール、DMF、アセトン等が挙げられ、DMF、アセトン等が好ましい。これらの溶媒は1種単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。かかる溶媒としては、媒体液体に対し相溶性の高いものであっても相溶性の低いものであってもよい。かかる溶媒には適宜電解質を溶解してもよい。
第1液体試料の高分子化合物の濃度は特に限定されないが、上記化合物及び溶媒の種類によって、例えば、2〜30wt%、好ましくは5〜20wt%等の範囲内で適宜設定することができる。
ESN1としては、CEとの間で電場を形成させるために、ステンレスチューブ、表面を金等の金属でメッキしたキャピラリーチューブ等が挙げられる。かかるキャピラリーチューブはさらに、その先端が露出するような状態でステンレス等の金属のチューブでその一部が覆われていてもよい。
CEとしては、ESN1との間で電場が形成されるようなものであれば、その形状、素材等は特に限定されず、形状としては、例えば、リング状、板状、メッシュ状、棒状等が挙げられる。またCEの素材としては、例えば、ステンレス、白金、アルミニウム、銅等の金属が挙げられる。
ESN1とCEとの間の距離は特に限定されず、例えば、1cm以上、好ましくは2cm以上の範囲内で適宜設定することができる。ESN1とCEとの間の距離の上限は特に限定されず、エレクトロスプレー装置の寸法に合わせて適宜設定し得る。
ESN1とCEとの間に与える電位差の下限は特に限定されず、例えば、0.1kV以上、好ましくは2kV以上の範囲内で適宜設定することができる。ESN1とCEとの間に与える電位差の上限は特に限定されず、例えば、20kV以下、好ましくは15kV以下の範囲内で適宜設定することができる。ESN1とCEとの間に与える電位差を与える方法は特に限定されず、例えば、1つの電源をESN1及びCEに接続し、ESN1とCEとの間に電圧を印加しても、ESN1とCEとの間に基準となる電位を設定した上で、2つの電源を使用して基準となる電位に対するESN1の電位及び基準となる電位に対するCEを制御する方法を用いてもよい。本発明の方法においては、ESN1とCEとの間に電位差が生じればよく、例えば、ESN1を+の電位としCEを−の電位としても、ESN1を−の電位としCEを+の電位としても、ESN1の電位が0でCEが−の電位であっても、ESN1の電位が0でCEが+の電位であっても、ESN1が−の電位でCEの電位が0であっても、ESN1が+の電位でCEの電位が0であってもよい。
本発明によれば、高分子化合物溶液の濃度、溶剤の種類、媒体液体の種類等を調整することによって、ESN1から静電噴霧される高分子化合物溶液と媒体液体との物理・化学的相互作用を制御し、ESN1-CE間の電圧制御を併用して高分子化合物の形状を制御することができる。特に、媒体液体と第1液体試料に含まれる溶媒との相溶性を調整することにより、形状の制御をすることができる。本発明において、形状の制御としては、形状を繊維状にすること、繊維状化合物の太さを調整すること等が挙げられる。
図1(a)に本発明に係わる液中エレクトロスプレー法の一実施形態を示す。媒体液体中に対向して設置した第1液体試料を媒体液体中に導入するための第1エレクトロスプレーノズル(ESN1)と対向電極(CE)間に強電場を形成することによって、一定流速で供給される第1液体試料がマイクロメータサイズの荷電液滴に断片化され、荷電液滴はESN1とCE間の電場に沿って移動する。図1(a)の電場では、第1液体試料が正電荷を持った液滴に断片化され、CEに向かって移動するが、ESN1とCE間の電場の方向が図1(a)と反対の極性となるときは、負電荷を持った液滴が生成し、ESN1からCEに向かって移動する。該液中エレクトロスプレー法は、媒体液体を使用することで、気中のエレクトロスプレーよりも好適に静電噴霧を液中で行うことを可能にした。これによりESN1−CE間の放電を抑制し、静電噴霧された液体の飛散を防止し、静電噴霧された荷電液滴と媒体液体との物理・化学的相互作用を制御して、高分子材料加工などへの適用を可能にした。
高分子加工法に適用するには、前述の高分子化合物を溶剤に溶かした第1液体試料を媒体液体中でエレクトロスプレーを行う。従来のESN1とCE間の電圧、及び第1液体試料の濃度による高分子材料の形状制御に加えて、媒体液体と第1液体試料との化学的な相互作用による形状制御をプラスすることにより、繊維状・粒子状・複合化・中空構造等の形状制御を精密に実現できる。また、条件設定により、従来の気中でのエレクトロスピニング法よりも細い繊維を製造することができる。従って、本発明の方法によれば、太い繊維から細い繊維まで高精度に製造することができる。
例えば、第1液体試料に2種以上の高分子化合物を含有させ、当該少なくとも1種類の高分子化合物が媒体液体中に可溶であるようなものにすることで、媒体液体中にエレクトロスプレーして制御する高分子化合物の形状を中空(ポーラス)構造とすることができる。
また、媒体液体中に金属ナノ粒子等の機能性材料を分散させ、ESN1から高分子化合物溶液をエレクトロスプレーすることにより、形状制御された高分子材料と機能性材料とを複合化させることもできる。
別の実施形態において、本発明は、所定の化合物を含有する第1液体試料を電場中に静電噴霧するための第1エレクトロスプレーノズル(ESN1)及び所定の化合物を含有する第2液体試料を電場中に静電噴霧するための第2エレクトロスプレーノズル(ESN2)を媒体液体中に設置し、該ESN1と該ESN2との間に電位差を与え、正及び負に帯電した液滴をESN1及びESN2から静電噴霧し、正に帯電した液滴と負に帯電した液滴とを静電引力によって衝突・融合させる、液中エレクトロスプレー法を提供する。
本実施形態においても、媒体液体としては、特に限定されず、例えば、前述したものを適宜使用することができる。
本実施形態において第1液体試料及び第2液体試料は、反応に供するための所定の化合物を含有する液体を意味し、当該所定の化合物を溶媒に溶解、分散したもの等が挙げられる。
本実施形態においては、正又は負に帯電した第1液体試料の液滴と第2液体試料の液滴とを媒体液体中で衝突融合させることにより非常に微小な反応場で第1液体試料と第2液体試料との含有物を反応させる。従って、本発明の方法は、2種類の溶液を混合させることにより行う多種多様な化学反応に応用することができる。例えば、本発明の方法は、金属ナノ粒子、有機ナノ結晶、半導体ナノ粒子等の粒子、高分子系ナノ粒子等の合成に用いることができる。
金ナノ粒子等の金属ナノ粒子合成法等の化学反応制御法に適用するには、金属イオン溶液と還元剤溶液を正及び負のESNノズルから静電噴霧し、媒体液体中で金属イオン溶液と還元剤溶液の各液滴を静電力によって衝突混合させ、金属イオンの還元反応を液滴内で起こし、金属ナノ粒子を合成する。液滴内で合成された金属ナノ粒子を安定剤溶液中に回収すれば、高い回収率で金属ナノ粒子のコロイド溶液を得ることができる。かかる方法によれば、正−負液滴の衝突・混合によってナノ粒子の合成反応を起こさせ、反応後の液滴を回収することにより、生成したナノ粒子が容器内に沈着・凝集せず長時間安定して連続合成できる。
かかる実施形態において、金属イオン溶液としては、特に限定されないが、例えば、金イオン、銀イオン等の貴金属イオン;鉄イオン、銅イオン、錫イオン、亜鉛イオン、アルミニウムイオン等のベースメタルイオン;パラジウムイオン、ルテニウムイオン、ロジウムイオン、チタンイオン等のレアメタルイオン等の溶液が挙げられる。これらの金属イオンは1種単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。還元剤としては、特に限定されないが、例えば、アスコルビン酸、ヒドラジン、水素化ホウソナトリウム、クエン酸等が挙げられる。これらの還元剤は1種単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。
第1液体試料及び第2液体試料に用いる溶媒としては、特に限定されず、例えば、水、アルコール(エタノール等)等が挙げられる。これらの溶媒は1種単独で又は2種類以上を混合して用いることができる。かかる溶媒としては、媒体液体に対し相溶性の高いものであっても相溶性の低いものであってもよい。第1液体試料の溶媒と第2液体試料の溶媒とがそれぞれ同じ種類の溶媒を含むことが、液滴を融合しやすくさせるために好ましい。当該実施形態においては、溶媒の少なくとも1部としてアルコールを配合することにより表面張力が小さくなり、静電噴霧の際の液滴サイズが小さくなる。その結果、第1液体試料由来の液滴と第2液体試料由来の液滴との融合により得られる反応場が小さくなり、得られる反応生成物(金属粒子等)のサイズを小さくすることができる。このように溶媒の選択により表面張力を調整することによって、得られる反応生成物(金属粒子等)のサイズを制御することができる。
第1液体試料及び第2液体試料に含まれる反応原料となる化合物の濃度は特に限定されないが、上記反応原料及び溶媒の種類によって、例えば、0.1〜50wt%、好ましくは1〜40wt%、より好ましくは2〜30wt%、さらに好ましくは5〜20wt%等の範囲内で適宜設定することができる。好ましい実施形態において、第1液体試料及び第2液体試料に含まれる化合物の濃度としては、溶質が溶ける範囲であればよく、例えば、1mol/L以下、0.1mol/L以下の範囲で適宜設定できる。
ESN1とESN2との間の距離は特に限定されず、例えば、1cm以上、好ましくは2cm以上の範囲内で適宜設定することができる。ESN1とESN2との間の距離の上限は特に限定されず、エレクトロスプレー装置の寸法に合わせて適宜設定し得る。
本実施形態におけるESN1及びESN2としては、ノズル間で電場を形成させることができるようなものであれば特に限定されず、上記実施形態の説明で例示したESN1と同様のものを適宜使用することができる。
ESN1とESN2との間に与える電位差の下限は特に限定されず、例えば、0.1kV以上、好ましくは2kV以上の範囲内で適宜設定することができる。ESN1とESN2との間に与える電位差の上限は特に限定されず、例えば、20kV以下、好ましくは15kV以下の範囲内で適宜設定することができる。ESN1とESN2との間に与える電位差を与える方法は特に限定されず、例えば、1つの電源をESN1及びESN2に接続し、ESN1とESN2との間に電圧を印加しても、ESN1とESN2との間に基準となる電位を設定した上で、2つの電源を使用して基準となる電位に対するESN1の電位及び基準となる電位に対するESN2を制御する方法を用いてもよい。本発明の方法においては、ESN1とESN2との間に電位差が生じればよく、例えば、ESN1を+の電位としESN2を−の電位としても、ESN1を−の電位としESN2を+の電位としても、ESN1の電位が0でESN2が−の電位であっても、ESN1の電位が0でESN2が+の電位であっても、ESN1が−の電位でESN2の電位が0であっても、ESN1が+の電位でESN2の電位が0であってもよい。
ESN1としては、電荷を付与するために表面を金等の金属でメッキしたキャピラリーチューブ等が挙げられる。かかるキャピラリーチューブはさらに、その先端が露出するような状態でステンレス等の金属のチューブでその一部が覆われていてもよい。
本発明によれば、かかる方法により微小液滴間の衝突・混合によってマイクロ反応場を形成することができる。より具体的には、本発明によれば、第1液体試料と第2液体試料との二種の溶液の混合によって起こる液相の連続的あるいは連鎖的化学反応であって、該二液の微小液滴間の衝突・混合によって反応を開始させ、微小液滴の体積が小さいことにより、微小液滴間の混合速度が非常に早くかつごく微小な反応場を提供することができ、また混合後の液滴からの生成物の回収速度が大きいという特徴を有している。
図1(b)は液中エレクトロスプレー法によるマイクロ反応場制御法の一実施形態を示す。対向する二つのESNに正及び負の電位を印加し、対向する該ESN間に強電場を形成させることにより、各ESNから正及び負に帯電した液滴がスプレーされ、それらの静電的相互作用によって、液滴間の衝突・融合を実現できる。異なる第1液体試料及び第2液体試料をこの手法で静電噴霧し混合することにより、極微小液滴内で化学反応を起こすことができる。従来の気中における正・負エレクトロスプレーの衝突・融合では、衝突後の飛散のために、反応効率低下と作業環境悪化が問題となったが、本発明では、衝突後の液滴の飛散が無いため、これらの問題が生じない。
本発明は、前述したエレクトロスプレー法に用いるための装置も提供する。
具体的には、本発明は、媒体液体を格納する容器と
所定の化合物を含有する第1液体試料を供給する第1液体試料供給源及び該第1液体試料供給源に接続されかつ該第1液体試料供給源から供給される第1液体試料を該格納容器内に格納された媒体液体中に静電噴霧するための第1エレクトロスプレーノズル(ESN1)を備えた第1噴霧手段と
ESN1との間に電場を形成するための対向電極(CE)とを
備える液中エレクトロスプレー装置、ならびに
媒体液体を格納する容器と
所定の化合物を含有する第1液体試料を供給する第1液体試料供給源及び該第1液体試料供給源に接続されかつ該第1液体試料供給源から供給される第1液体試料を該格納容器内に格納された媒体液体中に静電噴霧するための第1エレクトロスプレーノズル(ESN1)を備えた第1噴霧手段と
所定の化合物を含有する第2液体試料を供給する第2液体試料供給源及び該第2液体試料供給源に接続されかつ該第2液体試料供給源から供給される第2液体試料を該格納容器内に格納された媒体液体中に静電噴霧するための第2エレクトロスプレーノズル(ESN2)を備えた第2噴霧手段とを
備える液中エレクトロスプレー装置
を提供する。本発明の典型的な実施形態における装置を図1(a)(b)に示す。
本発明の装置は、上記構成に加え、ESN1とCEとの間、又はESN1とESN2との間に電圧を印加するための電圧印加手段をさらに備えていてもよい。好ましい実施形態において、電圧印加手段は格納容器の外に配置される。また、本発明の装置は、エレクトロスプレーにより得られた生成物を回収するための回収手段をさらに含んでいてもよい。かかる回収手段は、媒体液体を格納する容器に接続された当該容器とは別の容器であっても、媒体液体を格納する容器と一体化したかたちであってもよい。例えば、図2に示すように、n−ヘキサン等の媒体液体の層下に、当該媒体液体と相溶性の低い液体の層を回収層として配置しておく方法等も本発明に含まれる。また媒体液体の種類、第1液体試料の溶媒及び/又は第2液体試料の溶媒の種類等によっては、上記回収層を媒体液体の上層に配置することも可能である。
また、本発明の装置には媒体液体が格納された状態のものだけでなく、媒体液体が格納されていない状態のものも含まれる。
以下、液中エレクトロスプレー法、及び液中エレクトロスプレー法によるマイクロ反応場制御法について実施例を用いて詳述するが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されない。
実施例1
図1(a)で示した液中エレクトロスプレー法の概念図における低誘電率液体としてn−ヘキサンを用い、第1液体試料として水を用い、対向電極として直径20mmのリング状のステンレス電極を用い、ESN1−CE間の距離を30mmとして、ESN1−CE間に3kV以上の高電圧を印加し、ESN1より0.02mL/minで水をn−ヘキサン中の高電場に導入することにより、電荷を帯びた微小水滴がESN1−CE間の電場に沿って移動することを見出した。微小水滴の電荷は、ESN1の電位がより正の場合は正電荷、より負の場合は負電荷となる。
実施例2
図1(b)で示したマイクロ反応場制御法の概念図における低誘電率液体としてn−ヘキサンを用い、第1液体試料及び第2液体試料として共に水を用い、対向するESN間の距離を30mmとして、対向するESN間に5kV以上の高電圧を印加し、各ESNより0.02mL/minで水をn−ヘキサン中の高電場に導入することにより、電荷を帯びた微小水滴が電場に沿って移動し、電場の中央付近で正−負微小液滴間の衝突・融合が静電力によって起こることを確認した。その映像のスナップショットを図2に示す。
実施例3
図3に示す装置を用いてマイクロ反応場制御法により金ナノ粒子合成を行った。具体的には、正電位(+5kV)のESN1から塩化金酸(HAuCl3,0.1mol/L)水溶液、負電位(−3kV)のESN2から還元剤として機能するアスコルビン酸(0.1mol/L)水溶液を0.02mL/minでn−ヘキサン中に送液した。対向するESN間の距離を25mmとした。各ESNから両水溶液の荷電微小液滴が生成し、対向するESN間の中央付近で両液滴が静電的に衝突・混合し、Au3+がアスコルビン酸によって還元された。図3の写真下部の容器は2層の液体が封入されており、下層の液体部分は、ポリビニルピロリドン(PVP,2wt%)水溶液でマグネティックスターラにより撹拌している。塩化金酸水溶液とアスコルビン酸水溶液の荷電液滴が静電的に衝突・混合後、PVP水溶液相に回収され、金ナノ粒子コロイドとして安定化した状態の写真である。送液開始から約3分で図3のような金ナノコロイドの生成が確認できた。なお、金ナノコロイドの生成は、10ナノメートル程度の金ナノ粒子に特有な表面プラズモン共鳴による吸光によって赤色を呈したことから確認できた。
実施例4
下記条件を採用する以外は、実施例3と同様にして、金ナノ粒子合成法を行った。
正極:
電位:+4kV,
第1液体試料溶質:塩化金酸(0.05mol/L)
第1液体試料溶媒:エタノール/水(50/50vol)
送液速度:0.02mL/min
負極:
電位:−4kV,
第2液体試料溶質:アスコルビン酸(0.05mol/L)
第2液体試料溶媒:エタノール/水(50/50vol)
送液速度:0.02mL/min。
反応を45分行った。金ナノ粒子の粒径は動的光散乱法により測定した。反応時間12分時点及び45分時点での金ナノ粒子の粒径分布を図4に示す。図4上に示すように、得られた金ナノ粒子の粒径は、そのほとんどが4nm以下に集中しており、非常に高い精度で粒径を制御できることが分かる。また、図3に示すように、還元反応の生じる低誘電率液体層(n−ヘキサン層)の直下に回収層である水層があるため、還元反応で得られた金ナノ粒子はそのほとんどが回収層に移動し、高い回収率で金ナノ粒子を得ることができる。さらに、図4上と図4下との比較から明らかなように、反応時間12分時点と45分時点とで粒径分布がほとんど変化しておらず、高い精度で粒径を制御した状態で、長時間連続合成ができていることが分かる。
実施例5
図1(a)に概略を示すような装置で、アセチルセルロース(CA、平均重合度150、置換度2.4)の10wt%溶液(溶媒:DMF:アセトンの体積比80:20の混合液)を約300mLのヘキサン中で静電噴霧した。ノズルは内径0.5mm、外形1/16インチのステンレス製チューブを用い、コレクターにはアルミ箔を支持具に装着して用いた。ノズル先端とコレクター間の距離は約25mm、0.02mL/minで送液し、ノズル側に+10kVの電圧を印加した。コレクター上に堆積したCAファイバーは、アルミ箔から剥離し、ろ紙上室温で乾燥させた。得られたCAファイバーのSEM写真を図5上に示す。当該図5上に示す液中エレクトロスプレーにより得られたCAファイバーは非常に細く、気中エレクトロスプレーでは得られなかった程の細さであった。
比較例1
次に、ノズル先端とコレクター間の距離を約100mmとして気中で静電噴霧する以外、上記と同様にして、気中静電噴霧を行ったが、ファイバーは得られなかった。さらにCA溶液に用いる溶媒をアセトンとする以外上記と同様の条件で気中静電噴霧を行った。得られたCAファイバーのSEM写真を図5下に示す。
実施例6
次に、下記条件とする以外、実施例5と同様の液中エレクトロスプレーを行うことによりCAファイバーを調製した。得られたCAファイバーのSEM写真を図6に示す:
図6左欄上段:
第1液体試料:CA10wt%溶液(溶媒、DMF:アセトン=80:20)
媒体液体:n−ヘキサン
電圧:5.2kV
ノズル先端とコレクター間の距離:約25mm
図6右欄上段:
第1液体試料:CA5wt%+PVP(ポリビニルピロリドン K90、粘度平均分子量630000)5wt%溶液(溶媒:DMF:アセトン=80:20)、
媒体液体:n−ヘキサン
電圧:10kV
ノズル先端とコレクター間の距離:約25mm
図6左欄中段:
第1液体試料:CA8wt%+PVP2wt%溶液(溶媒、DMF:アセトン=80:20)
媒体液体:n−ヘキサン
電圧:10kV
ノズル先端とコレクター間の距離:約25mm
図6右欄中段:
第1液体試料:CA15wt%溶液(溶媒、DMF:アセトン=80:20)
媒体液体:n−ヘキサン
電圧:4.8kV
ノズル先端とコレクター間の距離:約25mm
図6左欄下段:
第1液体試料:CA8wt%溶液(溶媒:DMF:アセトン=80:20)
媒体液体:n−ヘキサン
電圧:5.2kV
ノズル先端とコレクター間の距離:約25mm
CA溶液濃度、電位差等を調整することにより、種々の太さのCAファイバーを得ることができた。
実施例7
次に、下記条件とする以外、実施例5と同様の液中エレクトロスプレーを行うことによりCAファイバーを調製した。得られたCAファイバーの光学顕微鏡写真を図7に示す。図7の各写真において、格子1ますの間隔は1mmである:
図7上:
第1液体試料:CA10wt%溶液(溶媒、アセトン)
媒体液体:n−ヘキサン
電圧:10kV
送液速度:0.05mL/min
ノズル先端とコレクター間の距離:約25mm
図7下:
第1液体試料:CA5wt%溶液(溶媒、アセトン)
媒体液体:n−ヘキサン
電圧:9kV
送液速度:0.05mL/min
ノズル先端とコレクター間の距離:約25mm。
実施例8
図8に示す構成の装置を用いて、スプレー実験を行った。具体的には、金メッキキャピラリーチューブをノズルとして用い、これをシリコン栓に通した。シリコン栓を貫通する箇所については1/16インチのステンレスチューブで覆っている。CEとしては、ステンレス製のメッシュを用い、当該メッシュからステンレス線を延ばして容器外にある電源に接続した。ステンレス線のうち、媒体液体に接する部分についてはテフロン(登録商標)コーティングを施した。媒体液体として1−オクタノールを用い、第1液体試料として0.1mol/L KCl(塩化カリウム)水溶液を用いて、CEの電極を基準にノズルに種々の電位を与えてスプレー実験を行った。その結果、+0.5kVからスプレーを確認、+4kVまで安定にスプレーが発生した。
次に、媒体液体として1−オクタノールに代えて1−ブタノールを行う以外、上記の試験を行った。その結果、ノズル電位+0.4kVからスプレーが起こった。そして、電圧は+1kVまでかけられた。上記のように、液中エレクトロスプレー法であれば、誘電率の高い電解質水溶液であっても静電噴霧をすることができる。
比較例として、媒体液体を用いずに同実験を気中で行った結果、+4.5kV未満だと大きな液滴が単にノズルから下に滴下されるだけでスプレー状とはならなかった。+4.5kV以上で液滴が結合した液滴流が発生した。しかし、液滴のサイズは液中エレクトロスプレーに比べて極めて大きかった。
ESN1 第1エレクトロスプレーノズル
ESN2 第2エレクトロスプレーノズル
CE 対向電極
L−PUMP 液体試料供給手段
HV 高電圧印加手段

Claims (5)

  1. 所定の化合物を含有する第1液体試料を電場中に静電噴霧するための第1エレクトロスプレーノズル(ESN1)及び所定の化合物を含有する第2液体試料を電場中に静電噴霧するための第2エレクトロスプレーノズル(ESN2)を媒体液体中に設置し、該ESN1と該ESN2との間に電位差を与え、正及び負に帯電した液滴をESN1及びESN2から静電噴霧し、正に帯電した液滴と負に帯電した液滴とを静電引力によって衝突・融合させる、液中エレクトロスプレー法。
  2. 所定の化合物を含有する第1液体試料を電場中に静電噴霧するための第1エレクトロスプレーノズル(ESN1)及び所定の化合物を含有する第2液体試料を電場中に静電噴霧するための第2エレクトロスプレーノズル(ESN2)を媒体液体層中に設置し、該ESN1と該ESN2との間に電位差を与え、正及び負に帯電した液滴をESN1及びESN2から静電噴霧し、正に帯電した液滴と負に帯電した液滴とを静電引力によって衝突・融合させる工程、及び
    該媒体液体層の上層又は下層に配置した回収層により、静電噴霧により得られた生成物を回収する工程
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 第1液体試料が金属イオンを含み、第2液体試料が還元剤を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 媒体液体を格納する容器と
    所定の化合物を含有する第1液体試料を供給する第1液体試料供給源及び該第1液体試料供給源に接続されかつ該第1液体試料供給源から供給される第1液体試料を該格納容器内に格納された媒体液体中に静電噴霧するための第1エレクトロスプレーノズル(ESN1)を備えた第1噴霧手段と
    所定の化合物を含有する第2液体試料を供給する第2液体試料供給源及び該第2液体試料供給源に接続されかつ該第2液体試料供給源から供給される第2液体試料を該格納容器内に格納された媒体液体中に静電噴霧するための第2エレクトロスプレーノズル(ESN2)を備えた第2噴霧手段とを
    備える液中エレクトロスプレー装置。
  5. 前記格納容器がさらに、前記媒体液体の層の上層又は下層に、静電噴霧により得られた生成物を回収するための回収層を格納する、請求項4に記載の装置。
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