本発明の1つの態様は、哺乳類における血清HDLレベルを上昇させるのに使用するためのナイアシン類似体に関する。ある実施の形態において、本発明の化合物は、血清HDLレベルを上昇させるのに十分な用量で使用したときのナイアシン自体の望ましくない副作用である紅潮を誘発させる傾向がないまたは少ない一方で、ナイアシンと同程度またはそれより大きいHDL上昇能力を有する。いくつかの非紅潮性ナイアシン類似体が、ここに全てを引用する米国特許出願公開第2009/0312355号明細書に記載されている。ある実施の形態において、ここに開示された化合物の重要な構造的特徴は、ナイアシンのカルボキシル基に対するヘテロシクリルアルキルまたはヘテロアラルキル基の配置を含むように思われる。
定義
便宜上、明細書、実施例、および付随の特許請求の範囲に用いられる特定の用語がここに集められている。ここに定義され使用される全ての定義が、辞書の定義、引用文献の定義、および/または定義された用語の通常の意味に取って代わる。
単数形は、1つまたは複数(すなわち、少なくとも1つ)の文法上の対象を称するためにここに使用される。一例として、「要素」は、1つの要素または複数の要素を意味する。
明細書および特許請求の範囲に使用される「および/または」という句は、そのように結合された要素の「いずれかまたは両方」、すなわち、ある場合には接続的に存在し、他の場合には離接的に存在する要素を意味するものと理解すべきである。「および/または」により列挙された多数の要素は、同じ様式で、すなわち、そのような接続された「1つ以上」の要素と見なされるべきである。他の要素は、「および/または」の節により具体的に特定された要素以外に、具体的に特定されたそれらの要素に関連するかしないかにかかわらず、存在してもよい。それゆえ、非制限的例として、「Aおよび/またはB」への言及は、「含む(comprising)」などの制限のない言語と共に使用された場合、1つの実施の形態において、Aのみ(必要に応じて、B以外の要素を含む);別の実施の形態において、Bのみ(必要に応じて、A以外の要素を含む);さらに別の実施の形態において、AとBの両方(必要に応じて、他の要素を含む);などを称することができる。
明細書および特許請求の範囲に使用したように、「または」は、先に定義した「および/または」と同じ意味を有するものと理解すべきである。例えば、リストにおいて項目を分ける場合、「または」または「および/または」は、包括的である、すなわち、多数の要素または要素のリストの少なくとも1つを含むだけでなく、複数を含み、必要に応じて、列挙されていない追加の項目も含むものと解釈されるものとする。「の1つのみ」または「の正確に1つ」もしくは請求項に使用される場合の「からなる(consisting of)」などの、そうではないと明らかに示された用語のみが、多数の要素または要素のリストの正確に1つの要素を含むものと称する。一般に、ここに用いたような「または」という用語は、「いずれか」、「の一方」、「の1つのみ」、または「の正確に1つ」などの、排他性の用語に先行される場合のみ、排他的な選択肢を示す(すなわち、「一方または他方であって、両方ではない」)と解釈されるものとする。「から実質的になる(consisting essentially of)」は、特許請求の範囲に使用される場合、特許法の分野において使用される通常の意味を有するものとする。
明細書および特許請求の範囲に使用されるように、1つ以上の要素のリストに関連した「少なくとも1つの」という句は、要素のリストにおける要素の任意の1つ以上から選択された少なくとも1つの要素を意味するが、要素のリストに具体的に列挙された各要素および全ての要素の少なくとも1つを必ずしも含まず、要素のリストにおける要素の任意の組合せを排除するものではないと理解すべきである。この定義により、要素が、「少なくとも1つ」の句が称する要素のリスト内で具体的に特定された要素以外に、具体的に特定された要素に関連するかしないかにかかわらず、必要に応じて存在することが可能になる。それゆえ、非限定的例として、「AおよびBの少なくとも1つ」(または同等に「AまたはBの少なくとも一方」、または同等に「Aおよび/またはBの少なくとも一方」)は、ある実施の形態において、Bは存在せずに、必要に応じて複数を含む少なくとも1つのA(および必要に応じてB以外の要素を含む);別の実施の形態において、Aは存在せずに、必要に応じて複数を含む少なくとも1つのB(および必要に応じてA以外の要素を含む);さらに別の実施の形態において、必要に応じて複数を含む少なくとも1つのA、および必要に応じて複数を含む少なくとも1つのB(および必要に応じて他の要素を含む);などを称することができる。
そうではないと明らかに示されていない限り、複数の工程または動作を含む請求項に記載された任意の方法において、その方法の工程または動作の順序は、その方法の工程または動作が列挙された順序に必ずしも限られないことも理解されよう。
特許請求の範囲、並びに先の明細書において、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「持つ(carrying)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「含む(involving)」、「保持する(holding)」、「からなる(comprised of)」などの全ての移行句は、制限がないものと、すなわち、含むがそれに限られないことを意味するものと理解されよう。移行句の「からなる(consisting of)」および「から実質的になる(consisting essentially of)」のみが、米国特許庁の特許審査の審査基準・便覧のセクション2111.03に述べられているように、それぞれ、排他的または半排他的移行句であるものとする。
「共投与(co-administration)」および「共投与する(co-administering)」という用語は、治療剤が同時にある程度まで患者内に存在する限り、同時投与(concurrent administration)(2つ以上の治療剤を同時に投与する)と、時間差投与(1つ以上の治療剤を、追加の治療剤の投与の時間と異なる時間で投与する)の両方を称する。
「溶媒和物(solvate)」という用語は、1種類以上の溶媒を含む、その化合物の生物学的効果を維持する特定の化合物の薬学的に許容される形態を称する。溶媒和物の例としては、例えば、水(水和物を形成するため)、イソプロパノール、エタノール、メタノール、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、酢酸、エタノールアミン、またはアセトンなどの溶媒と組み合わされた本発明の化合物が挙げられる。また、2種類以上の溶媒と組み合わされた本発明の化合物などの溶媒和物の混合物の製剤も含まれる。
例えば、アルキル、m、nなどの各表現の定義は、任意の構造において複数回生じた場合、その同じ構造の他の場所の定義から独立していることが意図されている。
「置換」または「により置換された」は、そのような置換は、置換された原子および置換基の可能な価数にしたがうこと、およびその置換により、安定な化合物、例えば、転位、環化、脱離、または他の反応などによる変換を瞬時に経験しない化合物が生じることという暗黙の条件を含むことが理解されよう。
「置換された」という用語は、有機化合物の全ての可能な置換基を含むものと考えられる。広い態様において、可能な置換基としては、有機化合物の非環式および環式、分岐または未分岐、炭素環式およびヘテロ環式、芳香族および非芳香族の置換基が挙げられる。実例の置換基としては、例えば、以下に記載されたものが挙げられる。可能な置換基は、適切な有機化合物について、1つ以上であってよく、同じでも異なってもよい。本発明の目的に関して、窒素などのヘテロ原子は、水素置換基および/またはヘテロ原子の価数を満たすここに記載された有機化合物の任意の可能な置換基を有してもよい。
「低級(lower)」という用語は、以下に列挙される基のいずれかに付随した場合、その基が7未満の炭素(すなわち、6炭素以下)を含有することを示す。例えば、「低級アルキル」は、1〜6炭素を含有するアルキル基を称し、「低級アルケニル」は、2〜6炭素を含有するアルケニル基を称する。
ここに用いた「不飽和」という用語は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合を有する化合物および/または基に関する。
ここに用いた「脂肪族」という用語は、線状または分岐鎖であるが、環式ではない化合物および/または基(「非環式」または「鎖式」基としても知られている)に関する。
ここに用いた「環式」という用語は、1つの環、または複数の環(例えば、スピロ、縮合、架橋)を有する化合物および/または基に関する。「単環式」は、1つの環を有する化合物および/または基を称し、「二環式」は、2つの環を有する化合物および/または基を称する。
「芳香族」という用語は、nが整数の絶対値である4n+2の電子を含有する環状共役分子部分により特徴付けられる平面または多環式構造を称する。縮合環または結合環を含有する芳香族分子も、二環式芳香族環と称される。例えば、炭化水素環構造にヘテロ原子を含有する二環式芳香族環は、二環式ヘテロアリール環と称される。
ここに用いた「炭化水素」という用語は、水素と炭素から完全になる有機化合物を称する。
本発明の目的に関して、化学元素は、CAS version, Handbook of Chemistry and Physics, 67th Ed., 1986-87の内表紙の元素の周期表にしたがって特定される。
ここに用いた「ヘテロ原子」という用語は、当該技術分野に認識されており、炭素や水素以外の任意の元素の原子を称する。実例のヘテロ原子としては、ホウ素、窒素、酸素、リン、硫黄およびセレンが挙げられる。
「アルキル」という用語は、1から20、1から15、または1から10の炭素原子を含有する脂肪族または環式炭化水素ラジカルを意味する。アルキルの代表例としては、以下に限られないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、2−メチルシクロペンチル、1−(1−エチルシクロプロピル)エチルおよび1−シクロヘキシルエチルが挙げられる。
「シクロアルキル」という用語は、3から15、3から10、または3から7の炭素原子を含有する環式炭化水素ラジカルを称するアルキルの下位集合である。シクロアルキルの代表例としては、以下に限られないが、シクロプロピルおよびシクロブチルが挙げられる。
ここに用いた「アルケニル」という用語は、2から10の炭素を含有し、2つの水素の除去により形成された少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有する、直鎖または分岐鎖の炭化水素ラジカルを意味する。アルケニルの代表例としては、以下に限られないが、エテニル、2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、3−ブテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニル、2−ヘプテニル、2−メチル−1−ヘプテニル、および3−デセニルが挙げられる。
ここに用いた「アルキニル」という用語は、2から10の炭素を含有し、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有する、直鎖または分岐鎖の炭化水素ラジカルを意味する。アルキニルの代表例としては、以下に限られないが、アセチレニル、1−プロピニル、2−プロピニル、3−ブチニル、2−ペンチニル、および1−ブチニルが挙げられる。
「アルキレン」という用語は、当該技術分野において認識されており、ここに用いたように、先に定義したアルキル基の2つの水素原子を除去することによって得られるジラジカルに関する。
ここに用いた「カルボシクリル」という用語は、完全に飽和されており、または1つ以上の不飽和結合を有し、疑いを避けるために、不飽和の程度により、芳香族環系(例えば、フェニル)が生じない、3から12の炭素原子を含有する単環式または多環式(例えば、二環式、三環式など)炭化水素ラジカルを意味する。カルボシクリル基の例としては、1−シクロプロピル、1−シクロブチル、2−シクロペンチル、1−シクロペンテニル、3−シクロヘキシル、1−シクロヘキセニル、および2−シクロペンテニルメチルが挙げられる。
「ヘテロシクリル」という用語は、ここに用いたように、完全に飽和し得、または、疑いを避けるために、不飽和の程度により芳香族環系が生じずに、1つ以上の不飽和ユニットを含有し得、かつ窒素、酸素、または硫黄などのヘテロ原子を少なくとも1つ含む3から12の原子を有する、以下に限られないが、単環式、二環式および三環式を含む、非芳香族環系のラジカルを称する。本発明の範囲を制限するものと考えるべきではない、例示の目的のために、以下は複素環式環の例である:アジリジニル、アジリニル、オキシラニル、チイラニル、チイレニル、ジオキシラニル、ジアジリニル、アゼチル、オキサタニル、オキセチル、チエタニル、チエニル、ジアゼチジニル、ジオキセタニル、ジオキセテニル、ジチエタニル、ジチエチル、フリル、ジオキサラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、トリアジニル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、チオフェニル、ピラゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、ピリドピラジニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサジアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、インドリル、ベンゾチアゾリル、ナフチリジニル、アゼピン、アゼチジニル、モルホリニル、オキソピペリジニル、オキソピロリジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、キヌクリジニル、チオモリホリニル、テトラヒドロピラニル、およびテトラヒドロフラニル。本発明のヘテロシクリル基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、フルオロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、カルボシクリルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、ハロアルコキシ、フルオロアルキルオキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、フルオロアルキルチオ、アルケニルチオ、アルキニルチオ、スルホン酸、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、フルオロアルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、アルコキシスルホニル、ハロアルコキシスルホニル、フルオロアルコキシスルホニル、アルケニルオキシスルホニル、アルキニルオキシスルホニル、アミノスルホニル、スルフィン酸、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、フルオロアルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、アルコキシスルフィニル、ハロアルコキシスルフィニル、フルオロアルコキシスルフィニル、アルケニルオキシスルフィニル、アルキニルオキシスルフィニル、アミノスルフィニル、ホルミル、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、フルオロアルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル、フルオロアルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、ハロアルキルカルボニルオキシ、フルオロアルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アルキルスルホニルオキシ、ハロアルキルスルホニルオキシ、フルオロアルキルスルホニルオキシ、アルケニルスルホニルオキシ、アルキニルスルホニルオキシ、ハロアルコキシスルホニルオキシ、フルオロアルコキシスルホニルオキシ、アルケニルオキシスルホニルオキシ、アルキニルオキシスルホニルオキシ、アルキルスルフィニルオキシ、ハロアルキルスルフィニルオキシ、フルオロアルキルスルフィニルオキシ、アルケニルスルフィニルオキシ、アルキニルスルフィニルオキシ、アルコキシスルフィニルオキシ、ハロアルコキシスルフィニルオキシ、フルオロアルコキシスルフィニルオキシ、アルケニルオキシスルフィニルオキシ、アルキニルオキシスルフィニルオキシ、アミノスルフィニルオキシ、アミノ、アミド、アミノスルホニル、アミノスルフィニル、シアノ、ニトロ、アジド、ホスフィニル、ホスホリル、シリル、シリルオキシ、およびアルケニル部分(例えば、メチレン)によりヘテロシクリル基に結合した前記置換基のいずれかからなる群より独立して選択される0,1,2,3,4または5の置換基により置換されている。
ここに用いた「アリール」という用語は、フェニル、ナフチル、フェナントレニル、またはアントラセニル基を意味する。本発明のアリールは、必要に応じて、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、フルオロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、カルボシクリルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、ハロアルコキシ、フルオロアルキルオキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、フルオロアルキルチオ、アルケニルチオ、アルキニルチオ、スルホン酸、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、フルオロアルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、アルコキシスルホニル、ハロアルコキシスルホニル、フルオロアルコキシスルホニル、アルケニルオキシスルホニル、アルキニルオキシスルホニル、アミノスルホニル、スルフィン酸、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、フルオロアルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、アルコキシスルフィニル、ハロアルコキシスルフィニル、フルオロアルコキシスルフィニル、アルケニルオキシスルフィニル、アルキニルオキシスルフィニル、アミノスルフィニル、ホルミル、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、フルオロアルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル、フルオロアルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、ハロアルキルカルボニルオキシ、フルオロアルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アルキルスルホニルオキシ、ハロアルキルスルホニルオキシ、フルオロアルキルスルホニルオキシ、アルケニルスルホニルオキシ、アルキニルスルホニルオキシ、ハロアルコキシスルホニルオキシ、フルオロアルコキシスルホニルオキシ、アルケニルオキシスルホニルオキシ、アルキニルオキシスルホニルオキシ、アルキルスルフィニルオキシ、ハロアルキルスルフィニルオキシ、フルオロアルキルスルフィニルオキシ、アルケニルスルフィニルオキシ、アルキニルスルフィニルオキシ、アルコキシスルフィニルオキシ、ハロアルコキシスルフィニルオキシ、フルオロアルコキシスルフィニルオキシ、アルケニルオキシスルフィニルオキシ、アルキニルオキシスルフィニルオキシ、アミノスルフィニルオキシ、アミノ、アミド、アミノスルホニル、アミノスルフィニル、シアノ、ニトロ、アジド、ホスフィニル、ホスホリル、シリル、シリルオキシ、およびアルケニル部分(例えば、メチレン)によりアリール基に結合した前記置換基のいずれかからなる群より独立して選択される1,2,3,4または5の置換基により置換され得る。
「アリーレン」という用語は、当該技術分野において認識されており、ここに用いたように、先に定義されたアリール環の2つの水素原子を除去することによって得られるジラジカルに関する。
ここに用いた「アリールアルキル」または「アラルキル」という用語は、ここに定義されたアルキル基を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアリール基を意味する。アラルキルの代表例としては、以下に限られないが、ベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、および2−ナフス−2−イルエチルが挙げられる。
ここに用いた「ビアリール」という用語は、アリールおよびヘテロアリールがここに定義されたようなものである、アリール置換アリール、アリール置換ヘテロアリール、ヘテロアリール置換アリールまたはヘテロアリール置換ヘテロアリールを意味する。その代表例としては、4−(フェニル)フェニルおよび4−(4−メトキシフェニル)ピリジニルが挙げられる。
ここに用いた「ヘテロアリール」という用語は、窒素、酸素、または硫黄などのヘテロ原子を少なくとも1つ含む3から12の原子を有する、以下に限られないが、単環式、二環式および三環式の環を含む、芳香族環系のラジカルを含む。本発明の範囲を制限するものと考えるべきではない、例示の目的のために:アミノベンゾイミダゾール、アザインドリル、ベンゾ(b)チエニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾキサジアゾリル、フラニル、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、インドリル、インドリニル、インダゾリル、イソインドリニル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、イソキノリニル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピロリル、ピロロ[2,3−d]ピリミジニル、ピラゾロ[3,4−d]ピリミジニル、キノリニル、キナゾリニル、トリアゾリル、チアゾリル、チオフェニル、テトラヒドロインドリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チエニル、チオモルホリニル、トリアゾリルまたはトロパニル。本発明のヘテロアリール基は、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロ、ハロアルキル、フルオロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、カルボシクリルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、ハロアルコキシ、フルオロアルキルオキシ、スルフヒドリル、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、フルオロアルキルチオ、アルケニルチオ、アルキニルチオ、スルホン酸、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、フルオロアルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、アルコキシスルホニル、ハロアルコキシスルホニル、フルオロアルコキシスルホニル、アルケニルオキシスルホニル、アルキニルオキシスルホニル、アミノスルホニル、スルフィン酸、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、フルオロアルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、アルコキシスルフィニル、ハロアルコキシスルフィニル、フルオロアルコキシスルフィニル、アルケニルオキシスルフィニル、アルキニルオキシスルフィニル、アミノスルフィニル、ホルミル、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、フルオロアルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、ハロアルコキシカルボニル、フルオロアルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、ハロアルキルカルボニルオキシ、フルオロアルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アルキルスルホニルオキシ、ハロアルキルスルホニルオキシ、フルオロアルキルスルホニルオキシ、アルケニルスルホニルオキシ、アルキニルスルホニルオキシ、ハロアルコキシスルホニルオキシ、フルオロアルコキシスルホニルオキシ、アルケニルオキシスルホニルオキシ、アルキニルオキシスルホニルオキシ、アルキルスルフィニルオキシ、ハロアルキルスルフィニルオキシ、フルオロアルキルスルフィニルオキシ、アルケニルスルフィニルオキシ、アルキニルスルフィニルオキシ、アルコキシスルフィニルオキシ、ハロアルコキシスルフィニルオキシ、フルオロアルコキシスルフィニルオキシ、アルケニルオキシスルフィニルオキシ、アルキニルオキシスルフィニルオキシ、アミノスルフィニルオキシ、アミノ、アミド、アミノスルホニル、アミノスルフィニル、シアノ、ニトロ、アジド、ホスフィニル、ホスホリル、シリル、シリルオキシ、およびアルケニル部分(例えば、メチレン)によりヘテロアリール基に結合した前記置換基のいずれかからなる群より独立して選択される0,1,2,3,4または5の置換基により置換されている。
「ヘテロアリーレン」という用語は、当該技術分野において認識されており、ここに用いたように、先に定義されたヘテロアリール環の2つの水素原子を除去することによって得られるジラジカルに関する。
ここに用いた「ヘテロアリールアルキル」または「ヘテロアラルキル」という用語は、ここに定義されたアルキル基を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたヘテロアリール基を意味する。ヘテロアラルキルの代表例としては、以下に限られないが、ピリジン−3−イルメチルおよび2−(チエン−2−イル)エチルが挙げられる。
ここに用いた「縮合ビシクリル」という用語は、2つの環がオルト縮合されており、各環が、2つの縮合原子を含む、合計で4、5、6または7の原子(すなわち、炭素とヘテロ原子)を含有し、各環が、完全に飽和され得る、1つ以上の不飽和ユニットを含有し得る、または完全に不飽和であり得る(例えば、ある場合には、芳香族)、二環式の環系のラジカルを意味する。疑いを避けるために、縮合ビシクリルにおける不飽和の程度により、アリールまたはヘテロアリール部分は生じない。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、−Cl、−Br、−Iまたは−Fを意味する。
「ハロアルキル」という用語は、少なくとも1つの水素が、ここに定義されたハロゲンにより置換されている、ここに定義されたアルキル基を意味する。ハロアルキルの代表例としては、以下に限られないが、クロロメチル、2−フルオロエチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、および2−クロロ−3−フルオロペンチルが挙げられる。
「フルオロアルキル」という用語は、水素のいくつかまたは全てがフッ素により置換された、ここに定義されたアルキル基を意味する。
ここに用いた「ハロアルキレン」という用語は、先に定義されたハロアルキル基の2つの水素原子を除去することによって得られるジラジカルに関する。
ここに用いた「ヒドロキシ」という用語は、−OH基を意味する。
ここに用いた「アルコキシ」という用語は、酸素原子を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアルキル基を意味する。アルコキシの代表例としては、以下に限られないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、およびヘキシルオキシが挙げられる。「アルケニルオキシ」、「アルキニルオキシ」、「カルボシクリルオキシ」、および「ヘテロシクリルオキシ」という用語も同様に定義される。
ここに用いた「ハロアルコキシ」という用語は、少なくとも1つの水素が、ここに定義されたハロゲンにより置換された、ここに定義されたアルコキシ基を意味する。ハロアルコキシの代表例としては、以下に限られないが、クロロメトキシ、2−フルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、およびペンタフルオロエトキシが挙げられる。「フルオロアルキルオキシ」という用語も同様に定義される。
ここに用いた「アリールオキシ」という用語は、酸素を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアリール基を意味する。ここに用いた「ヘテロアリールオキシ」という用語は、酸素を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたヘテロアリール基を意味する。「ヘテロアリールオキシ」という用語も同様に定義される。
ここに用いた「アリールアルコキシ」または「アリールアルキルオキシ」という用語は、酸素を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアリールアルキル基を意味する。「ヘテロアリールアルコキシ」という用語も同様に定義される。アリールオキシおよびヘテロアリールアルコキシの代表例としては、以下に限られないが、2−クロロフェニルメトキシ、3−トリフルオロメチル−フェニルエトキシ、および2,3−ジメチルピリジニルメトキシが挙げられる。
ここに用いた「スルフヒドリル」または「チオ」という用語は、−SH基を意味する。
ここに用いた「アルキルチオ」という用語は、硫黄を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアルキル基を意味する。アルキルチオの代表例としては、以下に限られないが、メチルチオ、エチルチオ、tert−ブチルチオ、およびヘキシルチオが挙げられる。「ハロアルキルチオ」、「フルオロアルキルチオ」、「アルケニルチオ」、「アルキニルチオ」、「カルボシクリルチオ」、および「ヘテロシクリルチオ」という用語も同様に定義される。
ここに用いた「アリールチオ」という用語は、硫黄を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアリール基を意味する。「ヘテロアリールチオ」という用語も同様に定義される。
ここに用いた「アリールアルキルチオ」または「アラルキルチオ」という用語は、硫黄を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアリールアルキル基を意味する。「ヘテロアリールアルキルチオ」という用語も同様に定義される。
ここに用いた「スルホニル」という用語は、−S(=O)2−基を称する。
ここに用いた「スルホン酸」という用語は、−S(=O)2OHを称する。
ここに用いた「アルキルスルホニル」という用語は、ここに定義されたスルホニル基を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアルキル基を意味する。アルキルスルホニルの代表例としては、以下に限られないが、メチルスルホニルおよびエチルスルホニルが挙げられる。「ハロアルキルスルホニル」、「フルオロアルキルスルホニル」、「アルケニルスルホニル」、「アルキニルスルホニル」、「カルボシクリルスルホニル」、「ヘテロシクリルスルホニル」、「アリールスルホニル」、「アラルキルスルホニル」、「ヘテロアリールスルホニル」および「ヘテロアラルキルスルホニル」という用語も同様に定義される。
ここに用いた「アルコキシスルホニル」という用語は、ここに定義されたスルホニル基を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアルコキシ基を意味する。アルコキシスルホニルの代表例としては、以下に限られないが、メトキシスルホニル、エトキシスルホニルおよびプロポキシスルホニルが挙げられる。「ハロアルコキシスルホニル」、「フルオロアルコキシスルホニル」、「アルケニルオキシスルホニル」、「アルキニルオキシスルホニル」、「カルボシクリルオキシスルホニル」、「ヘテロシクリルオキシスルホニル」、「アリールオキシスルホニル」、「アラルキルオキシスルホニル」、「ヘテロアリールオキシスルホニル」および「ヘテロアラルキルオキシスルホニル」という用語も同様に定義される。
トリフリル、トシル、メシル、およびノナフリルという用語は、当該技術分野において認識されており、それぞれ、トリフルオロメタンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、メタンスルホニル基、およびノナフルオロブタンスルホニル基を称する。トリフレート、トシレート、メシレート、およびノナフレートという用語は、当該技術分野で認識されており、それぞれ、前記の基を含有する、トリフルオロメタンスルホン酸エステル官能基、p−トルエンスルホン酸エステル官能基、メタンスルホン酸エステル官能基、およびノナフルオロブタンスルホン酸エステル官能基を称する。
ここに用いた「アミノスルホニル」という用語は、スルホニル基を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアミノ基を意味する。
ここに用いた「スルフィニル」という用語は、−S(=O)−基を称する。スルフィニル基は、スルホニル基について先に定義されたようなものである。ここに用いた「スルフィン酸」という用語は、−S(=O)OHを称する。
「オキシ」という用語は、−O−基を称する。
ここに用いた「カルボニル」という用語は、−C(=O)−基を意味する。
ここに用いた「チオカルボニル」という用語は、−C(=S)−基を意味する。
ここに用いた「ホルミル」という用語は、−C(=O)H基を意味する。
ここに用いた「アシル」という用語は、Rが有機基である、式−C(=O)Rの任意の基またはラジカルを称する。アシル基の一例は、アセチル基(−C(=O)CH3)である。
ここに用いた「アルキルカルボニル」という用語は、ここに定義されたカルボニル基を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアルキル基を意味する。アルキルスルホニルの代表例としては、以下に限られないが、アセチル、1−オキソプロピル、2,2−ジメチル−1−オキソプロピル、1−オキソブチル、および1−オキサペンチルが挙げられる。「ハロアルキルカルボニル」、「フルオロアルキルカルボニル」、「アルケニルカルボニル」、「アルキニルカルボニル」、「カルボシクリルカルボニル」、「ヘテロシクリルカルボニル」、「アリールカルボニル」、「アラルキルカルボニル」、「ヘテロアリールカルボニル」、および「ヘテロアラルキルカルボニル」も同様に定義される。
ここに用いた「カルボキシル」という用語は、−CO2H基を意味する。
ここに用いた「カルボキシル基の同配体」は、カルボキシル基に対して等配電子の基を称する。カルボキシル基の同配体の例としては、テトラゾリル、オキサゾリジノニル、3−イソキサゾリル、ヒドロキシイソキサゾリル、スルホン酸、スルフィン酸、アシルスルホンアミド、ホスホン酸、ホスフィン酸、ヒダントイン、ピロリジオニル、ボロン酸、ヒドロキサム酸、アシルシアナミドおよびオキサジアゾロニルが挙げられる。
ここに用いた「アルコキシカルボニル」という用語は、ここに定義されたカルボニル基を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアルコキシ基を意味する。アルコキシカルボニルの代表例としては、以下に限られないが、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、およびtert−ブトキシカルボニルが挙げられる。「ハロアルコキシカルボニル」、「フルオロアルコキシカルボニル」、「アルケニルオキシカルボニル」、「アルキニルオキシカルボニル」、「カルボシクリルオキシカルボニル」、「ヘテロシクリルオキシカルボニル」、「アリールオキシカルボニル」、「アラルキルオキシカルボニル」、「ヘテロアリールオキシカルボニル」、および「ヘテロアラルキルオキシカルボニル」も同様に定義される。
ここに用いた「アルキルカルボニルオキシ」という用語は、酸素原子を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアルキルカルボニル基を意味する。アルキルカルボニルオキシの代表例としては、以下に限られないが、アセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ、およびtert−ブトキシカルボニルオキシが挙げられる。「ハロアルキルカルボニルオキシ」、「フルオロアルキルカルボニルオキシ」、「アルケニルカルボニルオキシ」、「アルキニルカルボニルオキシ」、「カルボシクリルカルボニルオキシ」、「ヘテロシクリルカルボニルオキシ」、「アリールカルボニルオキシ」、「アラルキルカルボニルオキシ」、「ヘテロアリールカルボニルオキシ」、および「ヘテロアラルキルカルボニルオキシ」も同様に定義される。
ここに用いた「アルキルスルホニルオキシ」という用語は、酸素原子を通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアルキルスルホニル基を意味する。「ハロアルキルスルホニルオキシ」、「フルオロアルキルスルホニルオキシ」、「アルケニルスルホニルオキシ」、「アルキニルスルホニルオキシ」、「カルボシクリルスルホニルオキシ」、「ヘテロシクリルスルホニルオキシ」、「アリールスルホニルオキシ」、「アラルキルスルホニルオキシ」、「ヘテロアリールスルホニルオキシ」、「ヘテロアラルキルスルホニルオキシ」、「ハロアルコキシスルホニルオキシ」、「フルオロアルコキシスルホニルオキシ」、「アルケニルオキシスルホニルオキシ」、「アルキニルオキシスルホニルオキシ」、「カルボシクリルオキシスルホニルオキシ」、「ヘテロシクリルオキシスルホニルオキシ」、「アリールオキシスルホニルオキシ」、「アラルキルオキシスルホニルオキシ」、「ヘテロアリールオキシスルホニルオキシ」、および「ヘテロアラルキルオキシスルホニルオキシ」も同様に定義される。
ここに用いた「アミノ」または「アミン」という用語は、−NH2および水素の一方または両方が、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、フルオロアルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、カルボシクリルカルボニル、ヘテロシクリルカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアラルキルカルボニルおよびここに定義されたスルホニル基とスルフィニル基からなる群より選択される置換基により独立して置換された;または両方の水素がアルキレン基により置換された(窒素を含有する環を形成する)、その置換誘導体を称する。その代表例としては、以下に限られないが、メチルアミノ、アセチルアミノ、およびジメチルアミノが挙げられる。
ここに用いた「アミド」という用語は、カルボニルを通じて親の分子部分に付加される、ここに定義されたアミノ基を意味する。
ここに用いた「シアノ」という用語は、−C≡N基を意味する。
ここに用いた「ニトロ」という用語は、−NO2基を意味する。
ここに用いた「アジド」という用語は、−N3基を意味する。
ここに用いた「ホスフィニル」または「ホスフィノ」という用語は、−PH3および水素の内の1つ、2つまたは3つが、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、フルオロアルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、カルボシクリルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、およびアミノからなる群より選択される置換基により独立して置換された、その置換誘導体を含む。
ここに用いた「ホスホリル」という用語は、−P(=O)OH2およびヒドロキシルの一方または両方が、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、フルオロアルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、カルボシクリルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、およびアミノからなる群より選択される置換基により独立して置換された、その置換誘導体を称する。
ここに用いた「シリル」という用語は、H3Si−および水素の内の1つ、2つまたは3つが、アルキル、ハロアルキル、フルオロアルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアラルキルからなる群より選択される置換基により独立して置換された、その置換誘導体を含む。その代表例としては、トリメチルシリル(TMS)、tert−ブチルジフェニルシリル(TBDPS)、tert−ブチルジメチルシリル(TBS/TBDMS)、トリイソプロピルシリル(TIPS)、および[2−(トリメチルシリル)エトキシ]メチル(SEM)が挙げられる。
ここに用いた「シリルオキシ」という用語は、酸素原子を通じて親の分子に付加される、ここに定義されたシリル基を意味する。
略語Me、Et、Ph、Tf、Nf、Ts、およびMsは、それぞれ、メチル、エチル、フェニル、トリフルオロメタンスルホニル、ノナフルオロブタンスルホニル、p−トルエンスルホニル、およびメタンスルホニルを表す。当業者である有機化学者により使用される略語のより包括的なリストが、Journal of Organic Chemistryの各巻の初版に見られる。このリストは、概して、Standard List of Abbreviationsという題名の表に示されている。
ここに用いた「処置する(treating)」という用語は、ある状態の予防、または管理、および/または治療を提供する目的のための、ここに記載された1種類以上の化合物の対象への投与および/または施用を包含する。本開示の目的に関する「処置(treatment)」は、治療法を提供するかもしれないが、その必要はない;むしろ、「処置」は、その状態の管理の形態であってよい。癌を含む望ましくない増殖性細胞を処置するために、ここに記載された化合物が使用される場合、「処置」は、正常な細胞への破壊の影響を最小にしつつ、望ましくない増殖性細胞の部分的または全体的な破壊を含む。細胞レベルでの、癌細胞を含む望ましくない急激に増殖する細胞の処置の望ましい機構は、アポトーシスである。
それゆえ、ここに用いた「処置すること(to treat)」という用語は、疾患、病気、または状態を治療することだけでなく、その進行を遅くすること、および/またはその重症度を低減させることを包含する。1つの実施の形態において、「処置する」は、「予防する」を包含し得る。
ここに用いた「予防すること(preventing)」という用語は、概して臨床的に明白な疾患の進行の兆候を予防することまたは遅くすること、もしくは危険な状態にいる個人の疾患の臨床前の明らかな段階の進行を予防することまたは遅くすることのいずれかを含む。これは、疾患を発症するリスクのある個人の予防処置を含む。
処置の目的に関する「対象(subject)」という用語は、病気と診断された、病気の症状を有する、または病気を発症するリスクのある、任意のヒトまたは動物の対象を含む。予防方法に関して、対象は任意のヒトまたは動物の対象である。
ここに用いた「必要に応じて重水素化された(optionally deuterated)」は、1つ以上の水素が重水素により置換された、先に記載された任意のラジカルを称する。重水素化されたアルキルの例としては、−CD2Hおよび−CD3が挙げられる。
ここに用いた「ポリオール」という用語は、複数のヒドロキシルを有する小分子およびポリマーを称する。
ここに用いたように、「炭水化物」(または、同等に、「糖質(sugar)」)は、糖類(単糖、オリゴ糖および多糖を含む)および/または例えば、カルボニル基の還元により、1つ以上の末端機のカルボン酸への酸化により、1つ以上のヒドロキシル基の水素原子、アミノ基、チオール基または類似のヘテロ原子基などによる置換による、1種類以上の単糖に由来の分子(オリゴマーまたはポリマーを含む)である。「炭水化物」という用語は、これらの化合物の誘導体も含む。一部の場合には、炭水化物は、ペントース(すなわち、5つの炭素を有する)またはヘキソース(すなわち、6つの炭素を有する)であってよく;ある場合には、炭水化物は、例えば、上述したものを含む、ペントースおよび/またはヘキソースユニットを含むオリゴ糖であってよい。
ここに用いた「炭水化物」および「糖質」は、糖質模倣体(sugar-mimetics)および糖質様部分(sugar-like moieties)も含む。糖質模倣体は、当業者によく知られており、"Essentials of Glycobiology" Edited by Varki, A., et al, Cold Spring Harbor Laboratory Press. Cold Spring Harbor, N. Y. 2002に詳しく記載されたものを含む。例えば、本発明により考えられる糖質模倣基としては、IUPACコンベンションで定義された、3以上の環原子の各々に1つのヒドロキシル基を含有するシクロアルカンなどの、シクリトールが挙げられる。他の実施の形態において、そのようなシクリトール部分としては、scyllo−イノシトールなどのイノシトールが挙げられる。適切な糖質様部分は非環式糖質基を含む。そのような基としては、2〜3例を挙げると、線状アルキトール(alkytols)およびエリトリトールが挙げられる。糖質基は、環状または非環状いずれかの形態で存在し得ることが認識されよう。したがって、糖質機の非環式形態は、適切な糖質様模倣体として本発明では考えられる。
ここに用いた「ポリチオール」という用語は、複数のチオールを有する使用分子およびポリマーを称する。
化合物
ニコチン酸としても知られているナイアシンは、構造
を有する。
本発明の1つの態様は、構造Iにより表される化合物、またはその薬学的に許容される塩:
に関し、
式中、
Rは、水素、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、縮合ビシクリル、カルボキシアルキル、またはアリールアルケニルアリールであり;
R4は、重水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、スルホン酸、アルキルスルホキシル、アリールスルホキシル、ヘテロアリールスルホキシル、アラルキルスルホキシル、ヘテロアラルキルスルホキシル、アルケニルスルホキシル、アルキニルスルホキシル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アラルキルスルホニル、ヘテロアラルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、ヒドロキシル、アルコキシル、アリールオキシル、ヘテロアリールオキシル、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、アルケニルチオ、アルキニルチオ、ホルミル、アシル、ホルミルオキシ、アシルオキシ、ホルミルチオ、アシルチオ、アミン、アルキルアミン、アリールアミン、ヘテロアリールアミン、アラルキルアミン、ヘテロアラルキルアミン、アルケニルアミン、アルキニルアミン、ホルミルアミン、アシルアミン、カルボキシル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニル、ヘテロアラルキルオキシカルボニル、アミド、アルキルアミンカルボニル、アリールアミンカルボニル、ヘテロアリールアミンカルボニル、アラルキルアミンカルボニル、およびヘテロアラルキルアミンカルボニルからなる群より各発生毎に独立して選択され;
nは0、1、2、3、4、5、6、7または8であり;
mは1、2、3または4である。
ある実施の形態において、本発明は、nが0である、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、nが1である、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、nが2である、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、nが3である、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、nが1、2または3であり;R4が、低級アルキル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、スルホン酸、ヒドロキシル、アルコキシル、チオール、アルキルチオ、ホルミル、アシル、ホルミルオキシ、アシルオキシ、ホルミルチオ、アシルチオ、アミン、アルキルアミン、ホルミルアミン、アシルアミンおよびカルボキシルからなる群より独立して選択される、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、nが1であり;R4が、低級アルキル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、スルホン酸、ヒドロキシル、アルコキシル、チオール、アルキルチオ、ホルミル、アシル、ホルミルオキシ、アシルオキシ、ホルミルチオ、アシルチオ、アミン、アルキルアミン、ホルミルアミン、アシルアミンおよびカルボキシルからなる群より選択される、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、mが1である、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、mが2である、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、mが3である、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、mが4である、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、Rが水素である、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、Rが低級アルキルである、上述した化合物のいずれか1つに関する。
である、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、Rが、生理学的条件下でカルボキシルに加水分解される脂肪族基を表す、上述した化合物のいずれか1つに関する。
からなる群より選択される、化合物、またはその薬学的に許容される塩に関する。
またはその薬学的に許容される塩に関する。
本発明の別の態様は、構造IIにより表される化合物、またはその薬学的に許容される塩:
に関し、
式中、各発生毎に独立して、
Wはポリオールまたはポリチオールであり;
pは2〜500(含む)であり;
R
1は、
であり、前記ポリオールの酸素原子を通じてそのポリオールに付加されるか、または前記ポリチオールの硫黄原子を通じて、そのポリチオールに付加され;
Rは、水素、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、縮合ビシクリル、カルボキシルアルキル、またはアリールアルケニルアリールであり;
R4は、重水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、スルホン酸、アルキルスルホキシル、アリールスルホキシル、ヘテロアリールスルホキシル、アラルキルスルホキシル、ヘテロアラルキルスルホキシル、アルケニルスルホキシル、アルキニルスルホキシル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アラルキルスルホニル、ヘテロアラルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、ヒドロキシル、アルコキシル、アリールオキシル、ヘテロアリールオキシル、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、アルケニルチオ、アルキニルチオ、ホルミル、アシル、ホルミルオキシ、アシルオキシ、ホルミルチオ、アシルチオ、アミン、アルキルアミン、アリールアミン、ヘテロアリールアミン、アラルキルアミン、ヘテロアラルキルアミン、アルケニルアミン、アルキニルアミン、ホルミルアミン、アシルアミン、カルボキシル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニル、ヘテロアラルキルオキシカルボニル、アミド、アルキルアミンカルボニル、アリールアミンカルボニル、ヘテロアリールアミンカルボニル、アラルキルアミンカルボニル、およびヘテロアラルキルアミンカルボニルからなる群より各発生毎に独立して選択され;
R5は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ハロゲン、ニトロ、シアノ、スルホン酸、アルキルスルホキシル、アリールスルホキシル、ヘテロアリールスルホキシル、アラルキルスルホキシル、ヘテロアラルキルスルホキシル、アルケニルスルホキシル、アルキニルスルホキシル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アラルキルスルホニル、ヘテロアラルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、ヒドロキシル、アルコキシル、アリールオキシル、ヘテロアリールオキシル、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、アルケニルチオ、アルキニルチオ、ホルミル、アシル、ホルミルオキシ、アシルオキシ、ホルミルチオ、アシルチオ、アミン、アルキルアミン、アリールアミン、ヘテロアリールアミン、アラルキルアミン、ヘテロアラルキルアミン、アルケニルアミン、アルキニルアミン、ホルミルアミン、アシルアミン、カルボキシル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールオキシカルボニル、アラルキルオキシカルボニル、ヘテロアラルキルオキシカルボニル、アミド、アルキルアミンカルボニル、アリールアミンカルボニル、ヘテロアリールアミンカルボニル、アラルキルアミンカルボニル、およびヘテロアラルキルアミンカルボニルからなる群より各発生毎に独立して選択され;
R6は、水素または低級アルキルであり;
nは0、1、2、3、4、5、6、7または8であり;
mは1、2、3または4である。
ある実施の形態において、本発明は、Wがポリチオールである、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、Wがポリオールである、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記ポリオールが炭水化物である、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記ポリオールが、マルチトール、ソルビトール、キシリトールおよびイソマルトである、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記ポリオールがソルビトールである、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記ポリオールがイノシトールである、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記ポリオールがシス−1,2,3,5−トランス−4,6−シクロヘキサンヘキソールである、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、pが2、3、4、5または6である、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、pが2〜100(含む)である、上述した化合物のいずれか1つに関する。ある実施の形態において、本発明は、pが2〜50(含む)である、上述した化合物のいずれか1つに関する。ある実施の形態において、本発明は、pが2〜10(含む)である、上述した化合物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、pが2である、上述した化合物のいずれか1つに関する。ある実施の形態において、本発明は、pが3である、上述した化合物のいずれか1つに関する。ある実施の形態において、本発明は、pが4である、上述した化合物のいずれか1つに関する。ある実施の形態において、本発明は、pが5である、上述した化合物のいずれか1つに関する。ある実施の形態において、本発明は、pが6である、上述した化合物のいずれか1つに関する。
からなる群より選択される、化合物、またはその薬学的に許容される塩に関する。
本発明の化合物の少なくともあるものが、ナイアシンの望ましくない生理学的副作用が低減しつつ、ナイアシンの望ましい生理学的特性を有することが発見された。例えば、本発明の化合物は、ナイアシンに特徴的な、制限的副作用がなく、またはある程度の制限的副作用がなく、所望の様式で少なくとも1種類の脂質を調節する能力を有する。
その上、本発明の化合物の少なくともあるものは、ナイアシンと類似の様式で、高親和性ナイアシン受容体GPR109Aに関与するようではないことが発見された。PUMA−GおよびHM74Aとも称されるGPR109Aは、Gタンパク質共役受容体(GPCR)のニコチン酸受容体族の一員である。Wise A et al. (2003) J Biol Chem 278:99-74およびSoga T et al. (2003) Biochem Biophys Res Comm 303:364-9。GPR109Aノックアウトマウスにおいて、脂質と紅潮両方へのナイアシンの作用がなくなる。ナイアシンの、脂質調節作用ではなく、紅潮作用は、アレスチンベータ1(ベータ(β)−アレスチン)により媒介された、ERK1/2MAPキナーゼのGPR109A活性化のためであった。アレスチンベータ1ノックアウトマウスにおいて、紅潮へのナイアシンの作用は、脂質調節作用が維持されながら、大幅に低減されると報告されてきた。Walters RW et al. (2009) J Clin Invest 119:1312-21。注目に値すべきなのは、本発明の化合物の少なくともあるものは、GPR109Aを発現する細胞の膜へのβ−アレスチンの強化を誘発する能力が著しく低減しており、ナイアシンと比べて紅潮作用が著しく低減しており、それでも、臨床的に重要な望ましい脂質調節作用を維持する。
本発明の化合物の多くは、薬学的に適合する対イオンを有する塩(すなわち、薬学的に許容される塩)として提供されてもよい。「薬学的に許容される塩」は、受容者に投与した際に、本発明の化合物または化合物のプロドラッグを直接的または間接的のいずれかで提供することのできる任意の非毒性塩を意味する。「薬学的に許容される対イオン」は、受容者に投与した際に、塩から放出されたときに、非毒性である塩のイオン部分である。薬学的に適合する塩は、以下に限られないが、塩化水素酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸などを含む多くの酸により形成されるであろう。塩は、水性または他のプロトン性溶媒中に、対応する遊離塩基型よりも、可溶性である傾向にある。
薬学的に許容される塩を形成するために一般に使用される酸としては、二硫化水素、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸およびリン酸などの無機酸、並びにパラトルエンスルホン酸、サリチル酸、酒石酸、重酒石酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ベシル酸、フマル酸、グルコン酸、グルクロン酸、ギ酸、グルタミン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、乳酸、シュウ酸、パラブロモフェニルスルホン酸、炭酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸および酢酸などの有機酸、および関連する無機酸と有機酸が挙げられる。それゆえ、そのような薬学的に許容される塩としては、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、一水素リン酸塩、二水素リン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプリン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオル酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン−1,4−ジカルボン酸塩、ヘキシン−1,6−ジカルボン酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、安息香酸メチル、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸塩、スルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、マンデル酸塩および類似の塩が挙げられる。典型的な薬学的に許容される酸付加塩としては、塩化水素酸および臭化水素酸などの鉱酸により形成された塩、および特に、マレイン酸などの有機酸により形成された塩が挙げられる。
酸性官能基により薬学的に許容される塩を形成するための適切な塩基としては、以下に限られないが、ナトリウム、カリウム、およびリチウムなどのアルカリ金属の水酸化物;カルシウムおよびマグネシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物;アルミニウムおよび亜鉛などの他の金属の水酸化物;アンモニア、および未置換またはヒドロキシ置換モノ−、ジ−、またはトリアルキルアミンなどの有機アミン;ジシクロヘキシルアミン;トリブチルアミン;ピリジン;N−メチル,N−エチルアミン;ジエチルアミン;トリエチルアミン;モノ−、ビス−、またはトリス−(2−ヒドロキシエチル)アミン、2−ヒドロキシ−tert−ブチルアミン、またはトリス−(ヒドロキシメチル)メチルアミンなどのモノ−、ビス−、またはトリス−(2−ヒドロキシ−低級アルキルアミン);N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミン、またはトリ−(2−ヒドロキシエチル)アミンなどの、N,N−ジ−低級アルキル−N−(ヒドロキシ低級アルキル)−アミン;N−メチル−D−グルカミン;およびアルギニン、リシンなどのアミノ酸が挙げられる。
本発明のある化合物およびその塩は、複数の結晶形態で存在してよく、本発明は、各結晶形態およびその混合物を含む。
本発明のある化合物およびその塩は、溶媒和物、例えば、水和物の形態で存在してよく、本発明は、各溶媒和物およびその混合物を含む。
本発明のある化合物は、1つ以上のキラル中心を含有し得、異なる光学的に活性な形態で存在し得る。本発明の化合物が1つのキラル中心を含有する場合、その化合物は2つの鏡像型で存在し、本発明は、鏡像異性体およびラセミ混合物などの鏡像異性体の混合物の両方を含む。その鏡像異性体は、例えば、結晶化により分離されるであろうジアステレオ異性体の塩の形成;例えば、結晶化、気液または液体クロマトグラフィーにより分離されるであろうジアステレオ異性体の誘導体の形成;一方の鏡像体の鏡像体特異的試薬との選択的反応、例えば、酵素的エステル化;または例えば、キラル支持体、例えば、キラル配位子が結合したシリカ上の、またはキラル溶媒の存在下での、キラル環境における気液または液体クロマトグラフィーなどによって、当業者に公知の方法により、分割されるであろう。所望の鏡像異性体が、上述した分離手法の内の1つによって、別の化学物質に転化される場合、所望の鏡像異性型を遊離させるために、さらに別の工程を使用してもよいことが認識されよう。あるいは、特定の鏡像異性体は、光学的に活性な試薬、気体、触媒または溶媒を使用した不斉合成により、または不斉変換により一方の鏡像異性体を他方に転化させることにより、合成されるであろう。
本発明の化合物が複数のキラル中心を含有する場合、その化合物はジアステレオ異性体型で存在するであろう。ジアステレオ異性体化合物は、当業者に公知の方法、例えば、クロマトグラフィーまたは結晶化により分離されるであろうし、個々の鏡像異性体は、上述したように分離されるであろう。本発明は、本発明の化合物の各ジアステレオ異性体およびその混合物を含む。
本発明のある化合物は、異なる互変異性型で、または異なる幾何異性体として、存在してよく、本発明は、本発明の化合物の各互変体および/または幾何異性体およびその混合物を含む。
本発明のある化合物は、分離可能であろう異なる安定な立体配座型で存在するであろう。例えば、立体障害または環の歪みのために、不斉単結合の周りの制限された回転によるねじれ非対称のために、異なる配座異性体の分離が可能になるであろう。本発明は、本発明の化合物の各配座異性体およびその混合物を含む。
本発明のある化合物は、両性イオン型で存在してよく、本発明は、本発明の化合物の各両性イオン型およびその混合物を含む。
本発明はプロドラッグも含む。ここに用いたように、「プロドラッグ」は、ある生理学的化学工程によって体内で親の薬物に転化される薬剤を称する(例えば、プロドラッグは、生理学的pHにもたらされた際に、所望の薬物形態に転化される)。ある状況で、プロドラッグは、親の薬物よりも投与するのが容易であろうから、プロドラッグはしばしば有用である。プロドラッグは、例えば、経口投与により生物学的に利用可能であろが、親の薬物はそうではない。プロドラッグは、親の薬物よりも改善された、薬理学的組成物中の溶解性も有するであろう。制限なく、プロドラッグの一例は、水溶性が有益ではない場合、細胞膜を横切る通過を促進させるためにエステル(「プロドラッグ」)として投与されるが、水溶性が有益である細胞内に一度入ったら、代謝によりカルボン酸に加水分解される、本発明の化合物であろう。プロドラッグには、有用な性質が数多くある。例えば、プロドラッグは、最終的な薬物よりもより水溶性であり、それによって、薬物の静脈投与が容易になるであろう。プロドラッグは、最終的な薬物よりも高いレベルの経口生物学的利用能も有するであろう。投与後、プロドラッグは、血液または組織中に最終的な薬物を送達するために、酵素的または化学的に切断される(cleaved)。
典型的な薬物は、切断の際に、対応する遊離酸を放出し、他の化合物のそのような加水分解性エステル形成残基としては、以下に限られないが、カルボン酸置換基(例えば、−C(O2)Hまたはカルボン酸を含有する部分)が挙げられ、ここで、この遊離水素は、(C1〜C4)アルキル、(C2〜C12)アルカノイルオキシメチル、(C4〜C9)1−(アルカノイルオキシ)エチル、5から10の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)−エチル、3から6の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4から7の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5から8の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3から9の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4から10の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、ガンマ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C1〜C2)アルキルアミノ(C2〜C3)アルキル(β−ジメチルアミノエチルなど)、カルバモイル−(C1〜C2)アルキル、N,N−ジ(C1〜C2)−アルキルカルバモイル−(C1〜C2)アルキル、およびピペリジノ−、ピロリジノ−またはモルノリノ(C2〜C3)アルキルにより置換される。
他の典型的なプロドラッグは、本発明の化合物のアルコールまたはアミンを放出し、ここで、ヒドロキシルまたはアミン置換基の遊離水素は、(C1〜C6)アルカノイルオキシメチル、1?((C1〜C6)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C1〜C6)アルカノイルオキシ)エチル、(C1〜C6)アルコキシカルボニル−オキシメチル、N−(C1〜C6)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C1〜C6)アルカノイル、α−アミノ(C1〜C4)アルカノイル、アリールアシルおよびα−アミノアシル、またはα−アミノアシル−α−アミノアシルにより置換され、ここで、これらのα−アミノアシル部分は、独立して、タンパク質中に見つかる天然に生ずるL−アミノ酸、−P(O)(OH)2、−P(O)(O(C1〜C6)アルキル)2、またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタールのヒドロキシルの除去の結果生ずるラジカル)のいずれかである。
ここに用いた「保護基」という句は、潜在的に反応性である官能基を望ましくない化学変換から保護する一時的置換基を意味する。そのような保護基の例としては、カルボン酸のエステル、アルコールのシリルエーテル、およびそれぞれ、アルデヒドとケトンのケタールが挙げられる。保護基化学の分野が調べられている(Greene, T.W.; Wuts, P.G.M. Protective Groups in Organic Synthesis, 2nd ed.; Wiley: New York, 1991)。本発明の化合物の保護形態は、本発明の範囲に含まれる。
ここに用いた「化学的に保護された形態」という用語は、1つ以上の反応性官能基が、望ましくない化学反応から保護されている、すなわち、保護されたまたは保護する基(マスキングされたまたはマスキングする基としても知られている)の形態にある化合物に関する。化学的に保護された形態にある活性化合物を調製する、精製する、および/または取り扱うことが都合よいまたは望ましいであろう。
反応性官能基を保護することによって、保護された基に影響を与えずに、他の保護されていない反応性官能基を含む反応を行うことができる;その保護基は、その分子の残りに実質的に影響を与えずに、通常はその後の工程において、除去されるであろう。例えば、Protective Groups in Organic Synthesis (T. Green and P. Wuts, Wiley, 1991)およびProtective Groups in Organic Synthesis (T. Green and P. Wuts; 3rd Edition; John Wiley and Sons, 1999)を参照のこと。
例えば、ヒドロキシ基は、エーテル(−OR)またはエステル(−OC(=O)R)として、例えば、t−ブチルエーテル;ベンジル、ベンズヒドリル(ジフェニルメチル)、またはトリチル(トリフェニルメチル)エーテル;トリメチルシリルまたはt−ブチルジメチルシリルエーテル;またはアセチルエステル(−OC(=O)CH3、−OAc)として、保護される。
例えば、アルデヒド基またはケトン基は、それぞれ、アセタールまたはケタールとして保護される。ここで、そのカルボニル基(C(=O))は、例えば、第一級アルコールとの反応により、ジエーテル(C(OR)2)に転化される。そのアルデヒド基またはケトン基は、酸の存在下で多量の水を使用した加水分解によって、容易に再生される。
例えば、アミン基は、例えば、アミド(−NRC(=O)R)またはウレタン(−NRC(=O)OR)として、例えば、メチルアミド(−NHC(=O)CH3);ベンジルオキシアミド(−NHC(=O)OCH2C6H5NHCbz)として;t−ブトキシアミド(−NHC=(=O)OC(CH3)3−NHBoc);2−ビフェニル−2−プロポキシアミド(−NHC(=O)OC(CH3)2C6H4C6H5NHBoc)として;9−フルオレニルメトキシアミド(−NHFmoc)として、6−ニトロベラトリルオキシアミド(−NHNvoc)として、2−トリメチルシリルエチルオキシアミド(−NHTeoc)として、2,2,2−トリクロロエチルオキシアミド(−NHTroc)として、アリルオキシアミド(−NHAlloc)として、2−(フェニルスルホニル)エチルオキシアミド(−NHPsec)として;または適切な場合には(例えば、環状アミン)、ニトロキシドラジカルとして、保護される。
例えば、カルボン酸基は、エステルまたはアミドとして、例えば、ベンジルエステル;t−ブチルエステル;メチルエステル;またはメチルアミドとして、保護される。
例えば、チオール基は、チオエーテル(−SR)として、例えば、ベンジルチオエーテル;またはアセトアミドメチルエーテル(−SCH2NHC(=O)CH3)として保護される。
医薬組成物
本発明は、上述した化合物を1種類以上含む医薬組成物を提供する。1つの態様において、本発明は、1種類以上の薬学的に許容される担体(添加剤)および/または希釈剤と共に調合された、治療の効果的な量の上述した化合物を1種類以上含む薬学的に許容される組成物を提供する。
代わりに、または加えて、本発明は、ナイアシンの少なくとも1つの所望の治療効果を有すること、およびナイアシンの少なくとも1つの望ましくない副作用の低減またはないことにより特徴付けられる医薬組成物を提供する。
1つの実施の形態において、前記医薬組成物は、経口投与のために調合され;ヒトに経口投与された時に、総コレステロール、低密度リポタンパク質(LDL)コレステロール、トリグリセリド、およびリポタンパク質(a)からなる群より選択される少なくとも1種類の脂質の血清または血漿レベルを低減させ、この組成物の経口投与は、等モル経口量のナイアシンの投与と比べて、低減した紅潮および低減した肝細胞損傷により特徴付けられる。
前記医薬組成物は、ヒトに経口投与された時に、総コレステロール、低密度リポタンパク質(LDL)コレステロール、トリグリセリド、およびリポタンパク質(a)からなる群より選択される少なくとも1種類の脂質の血清または血漿レベルを低減させる。前記組成物は、そのような血清または血漿レベルが、処置前、ベースライン、または管理水準と比べたときに、測定可能な量で低減された場合、少なくとも1種類の脂質の血清または血漿レベルを低減させると言われる。1つの実施の形態において、前記組成物は、そのような血清または血漿レベルが、処置前、ベースライン、または管理水準の少なくとも5パーセント低減された場合;すなわち、その血清または血漿レベルは、処置前、ベースライン、または管理水準の95パーセント以下に低減された場合、少なくとも1種類の脂質の血清または血漿レベルを低減させると言われる。1つの実施の形態において、前記組成物は、そのような血清または血漿レベルが、処置前、ベースライン、または管理水準の少なくとも10パーセント低減された場合、少なくとも1種類の脂質の血清または血漿レベルを低減させると言われる。1つの実施の形態において、前記組成物は、そのような血清または血漿レベルが、処置前、ベースライン、または管理水準の少なくとも15パーセント低減された場合、少なくとも1種類の脂質の血清または血漿レベルを低減させると言われる。1つの実施の形態において、前記組成物は、そのような血清または血漿レベルが、処置前、ベースライン、または管理水準の少なくとも20パーセント低減された場合、少なくとも1種類の脂質の血清または血漿レベルを低減させると言われる。
ここに用いたように、「紅潮(flushing)」は、しばしば発赤を伴う、客観的な皮膚血管拡張および/または掻痒があるときもないときもある、皮膚の熱感の主観的な経験を称する。紅潮は、ドップラー毛細血管の血流測定などの客観的測定を使用して、客観的に測定することができる。代わりにまたは加えて、紅潮は、観察者基準または被験者基準のいずれかである、いわゆる視覚アナログ尺度(VAS)を使用して測定しても差し支えない。VASは、概して、ゼロ(0)から十(10)までに及ぶ尺度で兆候または症状を採点することを含み、ここで、ゼロは、採点されている兆候または症状が完全にないことに相当し、十は、採点されている兆候または症状の耐え難いまたは最大の量または程度に相当する。
ここに用いたように、「肝細胞損傷」は、肝臓の実質細胞に対する毒性の損傷を称する。肝細胞損傷は、どのような適切な方法を使用して評価しても差し支えない。1つの実施の形態において、肝細胞損傷は、1種類以上の血清肝酵素を測定することによって評価される。1つの実施の形態において、そのような肝酵素の1つは、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST、SGOTとも称される)である。1つの実施の形態において、そのような肝酵素の1つは、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT、SGPTとも称される)である。ASTおよびALTの血清レベルは臨床的慣行において一般に測定され、ここでは、その測定の方法を説明する必要はない。ASTおよびALTの正常な血清レベルは、一般に、0〜35U/Lである。主に肝臓中に見つかるALTとは対照的に、ASTは、心臓、骨格筋、腎臓、および脳を含む他の組織中にも見つかり、それゆえ、肝臓の機能不全の指標としてはいくぶん特異的ではない。ASTまたはALTの上昇した血清レベルは、心筋梗塞症を含む様々な非肝臓状態において観察されるであろうが、これらの状態は、通常、肝臓病からは臨床的な容易に区別される。肝臓病において、血清ASTおよびALTの上昇は、肝細胞損傷の重症な形態である肝壊死を反映する。
前記組成物の経口投与は、等モル経口量のナイアシンの投与と比べて、低減した紅潮および低減した肝細胞損傷により特徴付けられる。これに関連して、紅潮は、等モル経口量のナイアシンの投与に関連する紅潮の対応する程度と比べて、測定可能な量または程度だけ低減した場合、低減したと言われる。1つの実施の形態において、紅潮は、紅潮の最高度または量が、等モル経口量のナイアシンの投与に関連する紅潮の対応する程度と比べて、測定可能な量または程度だけ低減した場合、低減したと言われる。
1つの実施の形態において、紅潮は、関連組織中のドップラー毛細血管流が、等モル経口量のナイアシンの投与に関連する対応する関連組織中のドップラー毛細血管流と比べて、少なくとも2パーセント低減した場合;すなわち、その毛細血管流が、等モル経口量のナイアシンの投与に関連する対応する関連組織中のドップラー毛細血管流の98パーセント以下に低減した場合、低減したと言われる。1つの実施の形態において、紅潮は、関連組織中のドップラー毛細血管流が、等モル経口量のナイアシンの投与に関連する対応する関連組織中のドップラー毛細血管流と比べて、少なくとも5パーセント低減した場合、低減したと言われる。1つの実施の形態において、紅潮は、関連組織中のドップラー毛細血管流が、等モル経口量のナイアシンの投与に関連する対応する関連組織中のドップラー毛細血管流と比べて、少なくとも10パーセント低減した場合、低減したと言われる。
1つの実施の形態において、紅潮は、関連組織のVASスコアが、等モル経口量のナイアシンの投与に関連する対応する関連組織のVASスコアと比べて、少なくとも1(0から10のスコアで)だけ低減した場合;すなわち、そのVASスコアが、等モル経口量のナイアシンの投与に関連する対応する関連組織のVASスコアより1以上低減した場合、低減したと言われる。例えば、そのような実施の形態の1つにおいて、紅潮は、最大VASスコアが5であるのに対し、等モル経口量のナイアシンの投与に関連する対応する関連組織の最大VASスコアが6〜10である場合、低減したと言われる。
もちろん、上述した比較のいずれを、母集団基準で都合よく行って差し支えない。例えば、AST、ALT、またはVASスコアの平均値または中央値を比較して差し支えない。同様に、最大AST、最大ALT、または最大VASスコアの平均値または中央値を比較して差し支えない。
比較は、等モル経口量のナイアシンに対して行われる。等モル経口量のナイアシンは、例えば、ナイアシンの即効型、徐放型、持続型、および持効型製剤を含む任意の形態の等モル経口量のナイアシンを称する。1つの実施の形態において、等モル経口量は、例えば、各個々の錠剤が、同じまたは実質的に同じモル量の活性剤を含んでいる錠剤の形態で、同じように調合される。それゆえ、例えば、比較は、1つの実施の形態において、各錠剤が8.2ミリモルの活性剤(例えば、1gのナイアシン)を含有する一錠の錠剤として与えられる経口量間で行うことができる。代わりの例として、比較は、別の実施の形態において、各錠剤が4.1ミリモルの活性剤(例えば、0.5gのナイアシン)を含有する二錠の錠剤として与えられる経口量間で行うことができる。
ここに他の別記されていない限り、「ナイアシン」に対する全ての薬物動態学的比較は、ナイアシンのいわゆる即効型製剤に対する比較である。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)が、等モル経口量のナイアシンのCmaxの40パーセント以下である、上述した組成物のいずれか1つに関する。1つの実施の形態において、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)は、等モル経口量のナイアシンのCmaxの35パーセント以下である。1つの実施の形態において、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)は、等モル経口量のナイアシンのCmaxの30パーセント以下である。1つの実施の形態において、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)は、等モル経口量のナイアシンのCmaxの25パーセント以下である。1つの実施の形態において、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)は、等モル経口量のナイアシンのCmaxの20パーセント以下である。1つの実施の形態において、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)は、等モル経口量のナイアシンのCmaxの15パーセント以下である。1つの実施の形態において、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)は、等モル経口量のナイアシンのCmaxの10パーセント以下である。1つの実施の形態において、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)は、等モル経口量のナイアシンのCmaxの5パーセント以下である。1つの実施の形態において、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)は、等モル経口量のナイアシンのCmaxの1パーセント以下である。上述した実施の形態の各々について、比較は、ナイアシンの即効型製剤について行われると理解すべきである。濃度を測定するのに有用な方法が、以下に詳しく開示されている。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)が、等モル経口量のナイアシンのCmaxの40パーセント以下である、上述した組成物のいずれか1つに関する。1つの実施の形態において、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)は、等モル経口量のナイアシンのCmaxの1から35パーセントである。1つの実施の形態において、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)は、等モル経口量のナイアシンのCmaxの1から30パーセントである。1つの実施の形態において、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)は、等モル経口量のナイアシンのCmaxの1から25パーセントである。1つの実施の形態において、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)は、等モル経口量のナイアシンのCmaxの1から20パーセントである。1つの実施の形態において、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)は、等モル経口量のナイアシンのCmaxの1から15パーセントである。1つの実施の形態において、前記化合物のピーク血清または血漿濃度(Cmax)は、等モル経口量のナイアシンのCmaxの1から10パーセントである。上述した実施の形態の各々について、比較は、ナイアシンの即効型製剤について行われると理解すべきである。濃度を測定するのに有用な方法が、以下に詳しく開示されている。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物に関する24時間での曲線の下の面積(AUC0-24)に対するピーク血清または血漿濃度(Cmax)の比(すなわち、比Cmax/AUC0-24)が0.35h-1以下である、上述した組成物のいずれか1つに関する。1つの実施の形態において、前記化合物に関する24時間での曲線の下の面積に対するピーク血清または血漿濃度の比(Cmax/AUC0-24)は0.30h-1以下である。1つの実施の形態において、前記化合物に関する24時間での曲線の下の面積に対するピーク血清または血漿濃度の比(Cmax/AUC0-24)は0.25h-1以下である。1つの実施の形態において、前記化合物に関する24時間での曲線の下の面積に対するピーク血清または血漿濃度の比(Cmax/AUC0-24)は0.20h-1以下である。1つの実施の形態において、前記化合物に関する24時間での曲線の下の面積に対するピーク血清または血漿濃度の比(Cmax/AUC0-24)は0.15h-1以下である。1つの実施の形態において、前記化合物に関する24時間での曲線の下の面積に対するピーク血清または血漿濃度の比(Cmax/AUC0-24)は0.10h-1以下である。1つの実施の形態において、前記化合物に関する24時間での曲線の下の面積に対するピーク血清または血漿濃度の比(Cmax/AUC0-24)は0.05h-1以下である。1つの実施の形態において、前記化合物に関する24時間での曲線の下の面積に対するピーク血清または血漿濃度の比(Cmax/AUC0-24)は0.01h-1以下である。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物に関する24時間での曲線の下の面積(AUC0-24)に対するピーク血清または血漿濃度(Cmax)の比(すなわち、比Cmax/AUC0-24)が0.10h-1から0.35h-1である、上述した組成物のいずれか1つに関する。1つの実施の形態において、前記化合物に関する24時間での曲線の下の面積に対するピーク血清または血漿濃度の比(Cmax/AUC0-24)は0.10h-1から0.30h-1である。1つの実施の形態において、前記化合物に関する24時間での曲線の下の面積に対するピーク血清または血漿濃度の比(Cmax/AUC0-24)は0.10h-1から0.25h-1である。1つの実施の形態において、前記化合物に関する24時間での曲線の下の面積に対するピーク血清または血漿濃度の比(Cmax/AUC0-24)は0.10h-1から0.20h-1である。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物に関するピーク血清または血漿濃度までの時間(tmax)が30分間から5時間の範囲にある、上述した組成物のいずれか1つに関する。1つの実施の形態において、前記化合物に関するピーク血清または血漿濃度までの時間(tmax)は1から5時間の範囲にある。1つの実施の形態において、前記化合物に関するピーク血清または血漿濃度までの時間(tmax)は1から4時間の範囲にある。1つの実施の形態において、前記化合物に関するピーク血清または血漿濃度までの時間(tmax)は1から3時間の範囲にある。1つの実施の形態において、前記化合物に関するピーク血清または血漿濃度までの時間(tmax)は1から2時間の範囲にある。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物が、β−アレスチン−媒介GPR109A機能に関するナイアシンのEC50より少なくとも10倍大きい、β−アレスチン−媒介GPR109A機能のEC50を有する、上述した組成物のいずれか1つに関する。EC50は、特定の効果がその最大の50パーセントに到達する濃度を称する。β−アレスチン−媒介GPR109A機能は、ここに他のどこかに記載されている。1つの実施の形態において、前記化合物は、β−アレスチン−媒介GPR109A機能に関するナイアシンのEC50より少なくとも20倍大きい、β−アレスチン−媒介GPR109A機能のEC50を有する。1つの実施の形態において、前記化合物は、β−アレスチン−媒介GPR109A機能に関するナイアシンのEC50より少なくとも30倍大きい、β−アレスチン−媒介GPR109A機能のEC50を有する。1つの実施の形態において、前記化合物は、β−アレスチン−媒介GPR109A機能に関するナイアシンのEC50より少なくとも40倍大きい、β−アレスチン−媒介GPR109A機能のEC50を有する。1つの実施の形態において、前記化合物は、β−アレスチン−媒介GPR109A機能に関するナイアシンのEC50より少なくとも50倍大きい、β−アレスチン−媒介GPR109A機能のEC50を有する。1つの実施の形態において、前記化合物は、β−アレスチン−媒介GPR109A機能に関するナイアシンのEC50より少なくとも100倍大きい、β−アレスチン−媒介GPR109A機能のEC50を有する。
ある実施の形態において、本発明は、前記組成物が、ヒトに経口投与された場合、高密度リポタンパク質(HDL)コレステロールの血清または血漿レベルを増加させる、上述した組成物のいずれか1つに関する。HDLコレステロールの血清または血漿レベルは、処置前、ベースライン、または管理水準と比べたときに、少なくとも測定可能な量だけ増加する。例えば、1つの実施の形態において、HDLコレステロールの血清または血漿レベルは、処置前、ベースライン、または管理水準と比べたときに、少なくとも5パーセントだけ増加する。1つの実施の形態において、HDLコレステロールの血清または血漿レベルは、処置前、ベースライン、または管理水準と比べたときに、少なくとも10パーセントだけ増加する。1つの実施の形態において、HDLコレステロールの血清または血漿レベルは、処置前、ベースライン、または管理水準と比べたときに、少なくとも15パーセントだけ増加する。1つの実施の形態において、HDLコレステロールの血清または血漿レベルは、処置前、ベースライン、または管理水準と比べたときに、少なくとも20パーセントだけ増加する。1つの実施の形態において、HDLコレステロールの血清または血漿レベルは、処置前、ベースライン、または管理水準と比べたときに、少なくとも25パーセントだけ増加する。
ある実施の形態において、本発明は、前記組成物は、ヒトに経口投与された場合、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、またはその両方の血清レベルを実質的に増加させない、上述した組成物のいずれか1つに関する。1つの実施の形態において、これに関連する「実質的に増加させない」は、処置前、ベースライン、または管理水準を超えた20パーセント未満の増加を意味する。1つの実施の形態において、「実質的に増加させない」は、処置前、ベースライン、または管理水準を超えた10パーセント未満の増加を意味する。
ある実施の形態において、本発明は、前記組成物が、ヒトに経口投与された場合、尿酸、グルコース、またはその両方の血清レベルを実質的に増加させない、上述した組成物のいずれか1つに関する。尿酸の正常な血清レベルは、1.5〜8.0mg/dLである。1つの実施の形態において、「尿酸の血清レベルを実質的に増加させない」は、処置前、ベースライン、または管理水準を超えた10パーセント未満の増加を意味する。グルコースの正常な空腹時血漿レベルは、約75〜115mg/dLである。グルコースの正常な任意(食後2時間)血漿レベルは約<140mg/dLである。1つの実施の形態において、「グルコースの血清レベルを実質的に増加させない」は、処置前、ベースライン、または管理水準を超えた20パーセント未満の増加を意味する。1つの実施の形態において、「グルコースの血清レベルを実質的に増加させない」は、処置前、ベースライン、または管理水準を超えた15パーセント未満の増加を意味する。1つの実施の形態において、「グルコースの血清レベルを実質的に増加させない」は、処置前、ベースライン、または管理水準を超えた10パーセント未満の増加を意味する。
別の態様において、本発明の薬剤は、それ自体で投与されても、または薬学的に許容される担体との混合物として投与されても差し支えなく、また他の薬剤と一緒に投与されても差し支えない。それゆえ、併用療法(conjunctive therapy)は、本発明の1種類以上の化合物の連続、同時(simaltaneous)および別々の投与、または共投与を含み、ここで、最初に投与された化合物の治療効果は、その後の化合物が投与されたときに、完全には消失していない。言い換えれば、ここに用いた「共投与」および「共投与する」という用語は、治療剤が同時にある程度まで患者内に存在する限り、同時投与(concurrent administration)(2つ以上の治療剤を同時に投与する)と、時間差投与(1つ以上の治療剤を、追加の治療剤の投与の時間と異なる時間で投与する)の両方を称する。
以下に詳しく記載するように、本発明の医薬組成物は、以下のために適用されたものを含む、固体または液体形態での投与のために特別に調合されてもよい:(1)経口投与、例えば、水薬(水性または非水性溶液または懸濁液)、錠剤、例えば、口腔内、舌下、および全身吸収を目的とした錠剤、カプセル、巨丸剤、粉末、顆粒、舌に塗布するためのペースト;(2)例えば、滅菌溶液または懸濁液、もしくは持効型製剤として、例えば、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、もしくは硬膜注射または輸液による、非経口投与;(3)例えば、皮膚に塗布されるクリーム、軟膏、または徐放性パッチまたはスプレーとしての、局所塗布;(4)例えば、ペッサリー、クリームまたは泡として、膣内または直腸内に;(5)舌下;(6)眼;(7)経皮;(8)鼻;(9)肺;または(10)くも膜下。
ここに用いた「治療に効果的な量」という句は、任意の医療処置に適用可能な妥当な便益/リスク比で動物の細胞の少なくとも亜母集団においてある程度望ましい治療効果を生じるのに効果的である、本発明の化合物、物質、またはその化合物を含む組成物の量を意味する。
「薬学的に許容される」という句は、ここで、健全な医学上の判断の範囲内で、妥当な便益/リスク比に相応で、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、もしくは他の問題や合併症なくヒトおよび動物の組織との接触に使用するのに適した化合物、物質、組成物、および/または投薬形態を称するために用いられる。
ここに用いた「薬学的に許容される担体」という句は、体のある器官または部分から、体の別の器官または部分に主題の化合物を運ぶまたは輸送するのに関与する、物質を被包する、液体または固体の充填剤、希釈剤、賦形剤、製造助剤(例えば、滑剤、タルクマグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたは亜鉛、またはステアリン酸)、または溶媒などの、薬学的に許容される物質、組成物またはビヒクルを意味する。各担体は、その製剤の他の成分に適合性であり、患者にとって有害ではないという意味で「許容され」なければならない。薬学的に許容される担体として働ける物質のいくつかの例としては、(1)乳糖、ブドウ糖およびショ糖などの糖質;(2)トウモロコシデンプンおよびジャガイモデンプンなどのデンプン;(3)ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなどの、セルロースおよびその誘導体;(4)粉末トラガカント;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)カカオバターおよび座薬用ワックスなどの賦形剤;(9)ピーナツ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油および大豆油などの油;(10)プロピレングリコールなどのグリコール;(11)グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールなどのポリオール;(12)オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル;(13)寒天;(14)水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;(15)アルギニン酸;(16)発熱物質無しの水;(17)生理食塩水;(18)リンガー溶液;(19)エチルアルコール;(20)pH緩衝液;(21)ポリエステル、ポリカーボネートおよび/またはポリ無水物;および(22)医薬製剤に使用される他の非毒性の適合物質が挙げられる。
先に詳述したように、本発明の化合物のある実施の形態は、アミノまたはアルキルアミノなどの塩基性官能基を含有してよく、それゆえ、薬学的に許容される酸と薬学的に許容される塩を形成することができる。この点に関して、「薬学的に許容される塩」という用語は、本発明の化合物の比較的非毒性である無機および有機酸付加塩を称する。これらの塩は、投与ビヒクル中でその場で、または投薬形態製造プロセスで、もしくは遊離塩基形態にある本発明の精製化合物を適切な有機または無機酸と別々に反応させ、そのように形成された塩をその後の精製中に単離することによって、調製することができる。代表的な塩としては、臭化水素酸塩、塩化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩、メシル酸塩、グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩、およびラウリルスルホン酸塩などが挙げられる。例えば、Berge et al. (1977) "Pharmaceutical Salts", J. Pharm. Sci. 66:1-19を参照のこと。
主題の化合物の薬学的に許容される塩としては、例えば、非毒性の有機または無機酸からの、前記化合物の従来の非毒性塩または第四級アンモニウム塩が挙げられる。例えば、そのような従来の非毒性塩としては、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などの無機酸に由来する塩;および酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パルミチン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イソチオン酸(isothionic)などの有機酸から調製された塩が挙げられる。
他の場合において、本発明の化合物は、1種類以上の酸性官能基を含有してよく、それゆえ、薬学的に許容される塩基と薬学的に許容される塩を形成することができる。これらの場合における「薬学的に許容される塩」という用語は、本発明の化合物の比較的非毒性である無機および有機塩基付加塩を称する。これらの塩も同様に、投与ビヒクル中でその場で、または投薬形態製造プロセスで、または遊離酸の形態にある精製化合物の、薬学的に許容される金属陽イオンの水酸化物、炭酸塩または重炭酸塩などの適切な塩基と、アンモニアと、または薬学的に許容される有機の第一級、第二級または第三級アミンと別々に反応させることによって、調製することができる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、およびアルミニウム塩などが挙げられる。塩基付加塩の形成に有用な代表的な有機アミンとしては、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジンなどが挙げられる(例えば、前出のBerge et al.を参照のこと)。
ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの湿潤剤、乳化剤および滑剤、並びに、着色剤、離型剤、被覆剤、甘味料、香味料および香料、保存料および酸化防止剤も、前記組成物中に存在しても差し支えない。
薬学的に許容される酸化防止剤の例としては、(1)アスコルビン酸、システイン塩酸塩、重硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなどの水溶性酸化防止剤;(2)パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、α−トコフェロールなどの油溶性酸化防止剤;および(3)クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などの金属キレート剤が挙げられる。
本発明の製剤は、経口、鼻、局所用(口腔内および舌下を含む)、直腸、膣および/または非経口投与に適した製剤を含む。その製剤は、単位投薬形態で都合よく提示してもよく、製薬学の当業者に公知の任意の方法によって調製してもよい。一回の投薬形態を生成するために担体物質と組み合わせることのできる活性成分の量は、治療されている宿主および特定の投与形態により様々である。一回の投薬形態を生成するために担体物質と組み合わせることのできる活性成分の量は、一般に、治療効果を生じる化合物の量である。一般に、100パーセントの内、この量は、活性成分の約0.1パーセントから約99パーセント、好ましくは約5パーセントから約70パーセント、最も好ましくは約10パーセントから約30パーセントに及ぶ。
ある実施の形態において、本発明の製剤は、シクロデキストリン、セルロース、リポソーム、ミセル形成剤、例えば、胆汁酸、および高分子担体、例えば、ポリエステルおよびポリ無水物からなる群より選択される賦形剤;および本発明の化合物を含む。ある実施の形態において、上述した製剤によって、本発明の化合物が、経口で生物学的に利用可能になる。
これらの製剤または組成物を調製する方法は、本発明の化合物を、前記担体、必要に応じて、1種類以上の副成分と共に、凝集させる工程を含む。一般に、前記製剤は、本発明の化合物を、液体担体、または細粒固体担体と凝集させ、次いで、必要に応じて、製品に成形することによって調製される。
経口投与に適した本発明の製剤は、各々が活性成分として本発明の化合物を所定量含有する、カプセル、カシェ剤、丸薬、錠剤(tablet)、トローチ剤(味付き基礎原料、通常はショ糖およびアカシアまたはトラガカントを使用した)、粉末、顆粒の形態で、もしくは水性または非水性液体中の溶液または懸濁液として、もしくは水中油または油中水の液体エマルション、もしくはエリキシル剤またはシロップとして、もしくは錠剤(pastille)(ゼラチンおよびグリセリンなどの不活性基礎成分、またはショ糖およびアカシアを使用した)として、および/またはマウスウォッシュなどとしてであってよい。本発明の化合物は、巨丸剤、舐剤またはペーストとして投与してもよい。
経口投与のための本発明の固体投薬形態(カプセル、錠剤、丸薬、糖衣錠、粉末、顆粒、トローチなど)において、活性成分は、クエン酸ナトリウムやリン酸二カルシウムなどの、1種類以上の薬学的に許容される担体、および/または以下のいずれか:(1)デンプン、乳糖、ショ糖、ブドウ糖、マンニトール、および/またはケイ酸などの充填剤または増量剤;(2)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖および/またはアカシアなどの結合剤;(3)グリセロールなどの湿潤剤(humectant);(4)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤;(5)パラフィンなどの溶解遅延剤;(6)第四級アンモニウム化合物などの吸収促進剤およびポロキサマーおよびラウリル硫酸ナトリウムなどの界面活性剤;(7)例えば、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセロール、および非イオン性界面活性剤などの湿潤剤(wetting agent);(8)カオリンおよびベントナイド粘土などの吸収剤;(9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体のポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸、およびそれらの混合物などの滑剤;(10)着色剤;および(11)クロスポビドンまたはエチルセルロースなどの制御放出剤:と混合されている。カプセル、錠剤および丸薬の場合、この医薬組成物は、緩衝剤を含んでもよい。類似のタイプの固体組成物を、乳糖(lactose or milk sugar)、並びに高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用した、軟質および硬質ゼラチンカプセル中の充填剤として使用してもよい。
錠剤は、必要に応じて1種類以上の副成分と共に、圧縮または成形により製造してもよい。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑剤、不活性希釈剤、保存料、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース)、界面活性剤または分散剤を使用して調製される。成形錠剤は、適切な装置内で、不活性希釈液で湿らされた粉末化合物の混合物を成形することによって製造される。
錠剤、および糖衣錠、カプセル、丸薬および顆粒などの、本発明の医薬組成物の他の固体投薬形態は、必要に応じて、切れ目を入れても、または腸溶性被覆および医薬調合の技術分野によく知られた他の被覆などの、被覆および殻を備えるように調製してもよい。それらは、例えば、所望の放出プロファイルを提供するための様々な比率でのヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリクス、リポソームおよび/またはマイクロスフェアを使用して、その中の活性成分を遅く放出するまたは制御放出するように調合してもよい。本発明の組成物は、急速放出のために配合しても、例えば、凍結乾燥してもよい。それらの組成物は、例えば、細菌保持フィルタを通す濾過により、または使用直前に滅菌水、または他の滅菌注射用媒質中に溶解できる滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を含ませることによって、滅菌してもよい。これらの組成物は、必要に応じて、隠蔽剤を含有してもよく、また必要に応じて遅延様式で、胃腸管のある部分のみで、またはその部分に優先的に、活性成分を放出するような組成物のものであってよい。使用できる包埋組成物の例としては、高分子物質およびワックスが挙げられる。活性成分は、適切な場合、1種類以上の上述した賦形剤と共に、マイクロカプセル形態にあっても差し支えない。
本発明の化合物を経口投与するための液体投薬形態としては、薬学的に許容されるエマルション、マイクロエマルション、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤が挙げられる。活性成分に加え、液体投薬形態は、例えば、水または他の溶媒などの当該技術分野で一般に用いられる不活性希釈剤、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステルなどの可溶化剤および乳化剤、並びにそれらの混合物を含有してもよい。
不活性希釈剤以外に、経口用組成物は、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、甘味料、香味料、着色料、香料および保存料などの補助剤を含んでも差し支えない。
懸濁液は、活性化合物に加え、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガカント、並びにそれらの混合物などの懸濁化剤を含有してもよい。
直腸または膣投与のための本発明の医薬組成物の配合物は、座薬として提供してもよく、これは、本発明の1種類以上の化合物を、例えば、カカオバター、ポリエチレングリコール、座薬ワックスまたはサリチル酸塩を含む1種類以上の適切な非刺激性賦形剤または担体と混合することによって調製してよく、また、室温で固体であるが、体温で液体でありり、しがって、直腸または膣の腔内で溶融し、活性成分を放出する。
膣投与に適した本発明の製剤としては、当該技術分野において適切であると知られているそのような担体を含有する、ペッサリー、タンポン、クリーム、ジェル、ペースト、泡またはスプレー配合物が挙げられる。
本発明の化合物の局所投与または経皮投与のための投薬形態としては、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ジェル、溶液、パッチおよび吸入薬が挙げられる。活性化合物は、滅菌状態で、薬学的に許容される担体と、また保存料、緩衝液、または要求されることのある噴霧剤と混合してもよい。
軟膏、ペースト、クリームおよびジェルは、本発明の活性化合物に加え、動物性と植物性の脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはそれらの混合物などの賦形剤を含有してもよい。
粉末およびスプレーは、本発明の化合物に加え、乳糖、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物などの賦形剤を含有しても差し支えない。スプレーは、さらに、クロロフルオロ炭化水素およびブタンやプロパンなどの揮発性未置換炭化水素等の通例の噴霧剤を含有して差し支えない。
経皮パッチには、本発明の化合物の体への制御送達を提供するという追加の利点がある。そのような投薬形態は、その化合物を適切な媒質中に溶解させるまたは分散させることによって製造できる。皮膚を横切る化合物の流れを増加させるために、吸収促進剤を使用しても差し支えない。そのような流れの量は、速度制御膜を提供すること、または化合物をポリマーマトリクスまたはゲル中に分散させることのいずれかによって制御することができる。
眼用製剤、眼の軟膏、粉末、溶液なども、本発明の範囲内と考えられる。
非経口投与に適した本発明の医薬組成物は、糖質、アルコール、酸化防止剤、緩衝液、静菌剤、製剤を意図する受容者の血液と等張性にする溶質、もしくは懸濁化剤または増粘剤を含有してもよい、1種類以上の薬学的に許容される滅菌等張性水性または非水性溶液、分散液、懸濁液またはエマルション、もしくは使用直前に滅菌注射用溶液または分散液中に溶解させられる滅菌粉末と共に、本発明の1種類以上の化合物を含む。
本発明の医薬組成物に使用してもよい適切な水性または非水性担体の例としては、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、およびそれらの適切な混合物、オリーブ油などの植物油、およびオレイン酸エチルなどの注射用有機エステルが挙げられる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどの被覆物質の使用により、分散液の場合には、要求される粒径の維持により、また界面活性剤の使用により、維持することができる。
これらの組成物は、保存料、湿潤剤、乳化剤および分散剤などの補助剤も含んでよい。主題の化合物への微生物の作用の防止は、様々な抗菌剤および抗真菌薬、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などを含ませることによって、確実にされるであろう。糖質、塩化ナトリウムなどの等張剤を組成物に含ませることも望ましいであろう。その上、注射用医薬形態の持続性吸収が、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの、吸収を遅延させる作用物質を含ませることによって、もたらされるであろう。
場合によっては、薬物の効果を引き延ばすために、皮下または筋肉内注射からの薬物の吸収を遅くすることが望ましい。このことは、水溶性が不十分な結晶質または非晶質物質の液体懸濁液を使用することによって実施してもよい。その結果、薬物の吸収速度は溶解速度に依存し、次に、溶解速度は結晶サイズおよび結晶形態に依存するであろう。あるいは、非経口投与薬物形態の遅い吸収は、薬物を油ビヒクル中に溶解させるまたは懸濁させることによって行われる。
注射用デポー剤形態は、主題の化合物のマイクロカプセルマトリクスをポリラクチド−ポリグリコリドなどの生分解性ポリマー内に形成することによって製造される。薬物のポリマーに対する比率、および使用される特定のポリマーの性質に応じて、薬物放出速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。デポー剤注射用製剤は、体組織に適合するリポソームまたはマイクロエマルション内に薬物を取り込むことによっても調製される。
本発明の化合物が医薬品としてヒトおよび動物に投与される場合、それらの化合物は、それ自体で、または薬学的に許容される担体と組み合わされて、例えば、0.1から99%(より好ましくは、10から30%)の活性成分を含有する医薬組成物として、与えることができる。
本発明の調製品は、経口で、非経口で、局所に、または直腸に与えてよい。その調製品は、もちろん、各投与経路に適した形態で与えられる。例えば、調製品は、錠剤またはカプセル形態で、注射により、吸入、眼のローション、軟膏、座薬、注射、点滴または吸入による投与;ローションまたは軟膏により局所に;および座薬により直腸に;投与される。
ここに用いた「非経口投与」および「非経口投与される」という句は、腸内および局所投与以外の、通常は注射による投与形態を意味し、制限するものではなく、静脈内、筋肉内、動脈内、くも膜下(intrathecal)、関節包内、眼窩内、心臓内、皮内(intradermal)、腹腔内、経気管、皮下、皮内(subcuticular)、関節内、被膜下、くも膜下(subarachnoid)、髄腔内および胸骨内の注射(injection)および点滴(infusion)を含む。
ここに用いた「全身投与」、「全身に投与された」、「末梢投与」、および「末梢に投与された」という句は、患者の系に入る、それゆえ、代謝および他の類似のプロセスを受けるような中枢神経系への直接的な投与以外の、化合物、薬物または他の物質の投与、例えば、皮下投与を意味する。
化合物は、経口、例えば、スプレーなどによる鼻、直腸、膣内、非経口、嚢内、および口腔内および舌下を含む、粉末、軟膏またはドロップなどによる局所を含む任意の適切な投与経路による治療のために、ヒトおよび他の動物に投与されてよい。
選択された投与経路にかかわらず、適切な水和形態で使用されるであろう、本発明の化合物、および/または本発明の医薬組成物は、当業者に公知の従来の方法によって、薬学的に許容される投薬形態で調合される。
本発明の医薬組成物中の活性成分の実際の投薬レベルは、患者にとって毒性ではなく、特定の患者、組成物、および投与形態に関して所望の治療反応を達成するのに効果的な、活性成分の量を得るように変えられる。
選択された投薬レベルは、使用される本発明の特定の化合物、またはそのエステル、塩またはアミドの活性、投与経路、投与時間、治療期間、使用されている特定の化合物の排泄または代謝速度、吸収の速度と程度、処置期間、使用される特定の化合物と共に使用される他の薬物、化合物および/または物質、治療されている患者の年齢、性別、体重、体調、身体全体の健康および前の病歴、医学分野でよく知られている類似の要因を含む様々な要因に依存する。
当該技術分野において通常の技能を有する医師または獣医は、必要とされる医薬組成物の効果的な量を容易に決定し、処方することができる。例えば、医師または獣医は、所望の治療効果を達成するために必要なレベルより低いレベルで医薬組成物中に用いられる本発明の化合物の投与を開始し、所望の効果が達成されるまで、投薬量を徐々に増加させることができるであろう。
一般に、本発明の化合物の適切な一日の用量は、治療効果を生じるのに効果的な最低の用量である化合物の量である。そのような効果的な用量は、一般に、先に記載された要因に依存する。一般に、患者に関する本発明の化合物の経口、静脈内、脳室内および皮下用量は、示された効果のために使用される場合、一日当たりの体重1キログラム当たり約0.0001から約100mgに及ぶ。
ヒトにおける経口投与が本発明により具体的に考えられる。成人したヒトにおける経口量は、概して、一回の量または分割量として与えられ、一日当たりおおよそ0.05グラム(50mg)から10グラムである。1つの実施の形態において、成人したヒトにおける経口量は、一回の量または分割量として与えられ、一日当たり0.5グラム(500mg)から10グラムである。1つの実施の形態において、成人したヒトにおける経口量は、一回の量または分割量として与えられ、一日当たり0.5から8グラムである。1つの実施の形態において、成人したヒトにおける経口量は、一回の量または分割量として与えられ、一日当たり0.5から6グラムである。1つの実施の形態において、成人したヒトにおける経口量は、一回の量または分割量として与えられ、一日当たり0.5から4グラムである。1つの実施の形態において、成人したヒトにおける経口量は、一回の量または分割量として与えられ、一日当たり0.5から2グラムである。1つの実施の形態において、成人したヒトにおける経口量は、一回の量または分割量として与えられ、一日当たり0.5から1グラムである。
所望であれば、活性化合物の効果的な一日の用量は、必要に応じて単位投薬形態で、一日に亘り適切な間隔で別々に投与される2、3、4、5、6回以上の分割用量として投与してもよい。例示の投薬は、一日当たり1回の投与である。
本発明の化合物を単独で投与することもできるが、医薬製剤(組成物)として化合物を投与することが好ましい。
本発明による化合物は、他の医薬品から類推して、ヒト用薬または動物薬に使用するのにどのような都合の良い様式の投与のために調合されてもよい。
別の態様において、本発明は、1種類以上の薬学的に許容される担体(添加剤)および/または希釈剤と共に調合される、上述した主題の化合物1種類以上を治療に効果的な量で含む薬学的に許容される組成物を提供する。以下に詳しく記載するように、本発明の医薬組成物は、以下のために適用されたものを含む、固体または液体形態での投与のために特別に調合されてもよい:(1)経口投与、例えば、水薬(水性または非水性溶液または懸濁液)、錠剤、巨丸剤、粉末、顆粒、舌に塗布するためのペースト;(2)例えば、滅菌溶液または懸濁液として、例えば、皮下、筋肉内または静脈注射による、非経口投与;(3)例えば、皮膚、肺、または粘膜に施されるクリーム、軟膏、またはスプレーとしての、局所塗布;(4)例えば、ペッサリー、クリームまたは泡として、膣内または直腸内に;(5)舌下または口腔内;(6)眼;(7)経皮;または(8)鼻。
この処置を受ける患者は、霊長類、特に、ヒト、およびウマ、ウシ、ブタおよびヒツジ、並びに一般に家禽類およびペットなどの他の哺乳類を含む、その必要のある任意の動物である。
本発明の化合物は、それ自体で、または薬学的に許容される担体との混合物で、投与することができ、少なくとも1種類の他の活性化合物と共に投与することもできる。それゆえ、併用療法は、最初に投与された化合物の治療効果が、その後の化合物が投与されたときに、完全には消失していない様式での、活性化合物の連続投与、同時投与および別々の投与を含む。
ミセル
微細乳化技術によって、いくつかの脂肪親和性(水不溶性)医薬剤の生体利用効率が改善される。その例としては、Trimetrine(Dordunoo, S. K., et al., Drug Development and Industrial Pharmacy, 17(12), 1685-1713, 1991)およびREV 5901(Sheen, P. C., et al., J Pharm Sci 80(7), 712-714, 1991)が挙げられる。数ある中で、微細乳化は、吸収を、循環系の代わりにリンパ系に優先的に向けることによって、向上した生体利用効率が提供され、これによって、肝臓が迂回され、肝胆道の循環における化合物の破壊が防がれる。
全ての適切な両親媒性担体が考えられる一方で、例示の担体は、一般に、一般的に安全と認識される(GRAS)状態を有するものであって、溶液が複合水相(ヒト胃腸管に見られるものなど)と接触するときの後の段階で、本発明の化合物を可溶化し、微細乳化することができるものである。通常、これらの要件を満たす両親媒性成分は、2〜20のHLB(親水親油バランス)値を有し、その構造はC−6からC−20の範囲の直鎖脂肪族ラジカルを含む。その例には、ポリエチレン−グリコール化脂肪グリセリドおよびポリエチレングリコールがある。
Gelucireシリーズ、Labrafil、Labrasol、またはLauroglycol(仏国、サンプリースト所在のGattefosse Corporationeにより全て製造され流通されている)、PEG−モノオレエート、PEG−ジオレエート、PEG−モノラウレートおよびジラウレート、レシチン、ポリソルベート80(米国および世界中の多くの会社により生産され流通されている)などを含む市販の両親媒性担体が特に考えられる。
ポリマー
本発明に使用するのに適した親水性ポリマーは、水にすぐ溶解でき、小胞形成脂質に共有結合することができ、毒性効果なくインビボにて耐性がある(すなわち、生体適合性がある)ものである。適切なポリマーとしては、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ乳酸(ポリラクチドとも称される)、ポリグリコール酸(ポリグリコリドとも称される)、ポリ乳酸−ポリグリコール酸コポリマー、およびポリビニルアルコールが挙げられる。例示のポリマーは、約100または120ダルトンから約5,000または10,000ダルトン、より好ましくは約300ダルトンから約5,000ダルトンの分子量を有するものである。1つの実施の形態において、ポリマーは、約100から約5,000ダルトンの分子量を有する、より好ましくは約300から約5,000ダルトンの分子量を有するポリエチレングリコールである。1つの実施の形態において、ポリマーは750ダルトンのポリエチレングリコール(PEG(750))である。ポリマーはまた、そのモノマーの数によっても定義することができる;本発明の実施の形態では、例えば3つのモノマー(約150ダルトン)からなるPEGポリマーなどの、少なくとも約3つのモノマーのポリマーを用いる。
本発明に使用するのに適しているであろう他の親水性ポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ポリメトキサゾリン、ポリエチルオキサゾリン、ポリヒドロキシプロピルメタクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、およびヒドロキシメチルセルロースまたはヒドロキシエチルセルロースなどの誘導体化セルロースが挙げられる。
ある実施の形態において、本発明の製剤は、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアルキレン、アクリル酸およびメタクリル酸エステルのポリマー、ポリビニルポリマー、ポリグリコリド、ポリシロキサン、ポリウレタンおよびそのコポリマー、セルロース、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、乳酸およびグリコール酸のポリマー、ポリ無水物、ポリ(オルト)エステル、ポリ(酪酸)、ポリ(吉草酸)、ポリ(ラクチド−co−カプロラクトン)、多糖類、タンパク質、ポリヒアルロン酸、ポリシアノアクリレート、およびそのブレンド、混合物またはコポリマーからなる群から選択される生体適合性ポリマーを含む。
シクロデキストリン
シクロデキストリンは、それぞれギリシャ文字のアルファ、ベータおよびガンマにより示される6、7または8のグルコース単位からなる環状オリゴ糖である。これらのグルコース単位は、アルファ−1,4−グルコシド結合により連結される。糖単位のいす形配座の結果として、全ての第二級ヒドロキシル基(C−2、C−3位)は、環の一方の側にあるのに対し、C−6位の全ての第一級ヒドロキシル基はその反対側にある。結果として、その外面は親水性であり、そのためシクロデキストリンが水溶性になる。反対に、シクロデキストリンの空洞は、C−3およびC−5位原子の水素およびエーテル様酸素により覆われているため、疎水性である。これらのマトリクスは、例えば、17−ベータ−エストラジオールなどのステロイド化合物を含む様々な比較的疎水性である化合物との錯化を可能とする(例えば、van Uden et al. Plant Cell Tiss. Org. Cult. 38:1-3-113 (1994)を参照のこと)。錯化は、ファンデルワールス相互作用および水素結合形成により起こる。シクロデキストリンの化学的性質の一般評論について、文献(Wenz, Agnew. Chem. Int. Ed. Engl., 33:803-822 (1994))を参照のこと。
シクロデキストリン誘導体の物理化学的性質は、置換の種類および程度に強く依存する。例えば、それらの水溶性は、不溶性(例えば、トリアセチル−ベータ−シクロデキストリン)から147%の可溶性(w/v)(G−2−ベータ−シクロデキストリン)に及ぶ。その上、それらは多くの有機溶媒に可溶性である。シクロデキストリンの性質により、それらの可溶性の増減によって、種々の製剤化成分の可溶性にわたる制御が可能になる。
多くのシクロデキストリンおよびその調製方法が記載されてきた。例えば、Parmeter (I)等(米国特許第3453259号明細書、ここに引用する)およびGramera等(米国特許第3459731号明細書、ここに引用する)には、電気的中性シクロデキストリンが記載されている。他の誘導体としては、カチオン性を有するシクロデキストリン(Parmeter (II)、米国特許第3453257号明細書、ここに引用する)、不溶性架橋シクロデキストリン(Solms、 米国特許第3420788号明細書、ここに引用する)、およびアニオン性を有するシクロデキストリン(Parmeter (III)、米国特許第3426011号明細書、ここに引用する)が挙げられる。アニオン性を有するシクロデキストリン誘導体のうち、カルボン酸、亜リン酸、亜ホスフィン酸、ホスホン酸、リン酸、チオホスホン酸、チオスルフィン酸、およびスルホン酸は、親のシクロデキストリンに結合している(前出のParmeter (III)を参照のこと)。さらに、スルホアルキルエーテルシクロデキストリン誘導体が、Stella等(米国特許第5134127号明細書、ここに引用する)により記載されている。
リポソーム
リポソームは、水性内部区画を取り囲む少なくとも1つの脂質二層膜からなる。リポソームは、膜タイプおよびサイズにより特徴付けることができる。小さな単層ベシクル(SUV)は単一膜を有し、概して、直径0.02と0.05μmの間に及び;大きい単層ベシクル(LUVS)は、概して0.05μmより大きい。オリゴラメラ大ベシクルおよび多重膜ベシクルは、複数の、通常同心の膜層を有し、概して、0.1μmより大きい。いくつかの非同心膜を有するリポソーム、すなわち、より大きなベシクル内に含まれるいくつかの小ベシクルは、多小胞ベシクルと称される。
本発明の1つの態様は、本発明の化合物を含有するリポソームを含む製剤に関し、ここで、リポソーム膜は、輸送量が増大したリポソームを提供するように調合されている。代わりに、または加えて、本発明の化合物は、リポソームのリポソーム二層内に含まれるか、または二層上に吸着されてよい。本発明の化合物は、脂質界面活性剤により凝集され、リポソームの内部空間内で運搬することができ;このような場合に、リポソーム膜は、活性剤−界面活性剤凝集体の破壊効果に抵抗するように調合される。
本発明の1つの実施の形態によれば、リポソームの脂質二層は、ポリエチレングリコール(PEG)鎖が、脂質二層の内面からリポソームにより被包される内部空間に延在し、脂質二層の外部から周囲環境に延在するように、PEGで誘導体化された脂質を含む。
本発明のリポソーム内に含まれる活性剤は、可溶化形態にある。界面活性剤と活性剤との凝集体(問題の活性剤を含むエマルションまたはミセルなど)は、本発明によるリポソームの内部空間内に取り込まれていてもよい。界面活性剤は、活性剤を分散させ可溶化させるように作用し、以下に限られないが、様々な鎖長の(例えば、約C14から約C20まで)生体適合性リゾホスファチジルコリン(LPC)を含む任意の適切な脂肪族、脂環式または芳香族界面活性剤から選択することができる。PEG−脂質などのポリマー誘導体化脂質はまた、ミセル/細胞膜融合を阻害するように作用し、ポリマーの界面活性剤分子への付加が、界面活性剤の臨界ミセル濃度(CMC)を減少させ、ミセル形成に役立つので、ミセル形成に利用してもよい。その例には、マイクロモル濃度範囲のCMCを有する界面活性剤がある;より高いCMCの界面活性剤を、本発明のリポソーム内に取り込まれたミセルを製造するために利用してもよいが、ミセル界面活性剤モノマーは、リポソーム二層の安定性に影響し得、所望の安定性のリポソームを設計する上での因子となるであろう。
本発明に有用なリポソームは、当該技術分野に公知の様々な技術のいずれによって製造されてもよい。例えば、米国特許第4235871号明細書;国際公開第97/14057号パンフレット;New RRC, Liposomes: A practical approach, IRL Press, Oxford (1990), pages 33-104;Lasic DD, Liposomes from physics to applications, Elsevier Science Publishers BV, Amsterdam, 1993を参照のこと。
例えば、本発明に有用なリポソームは、リポソームにおいて所望な最終モルパーセントの誘導体化脂質に対応する脂質濃度で、予め形成されたリポソームを脂質移植ポリマーからなるミセルに曝露することなどによって、親水性ポリマーで誘導体化された脂質を予め形成されたリポソーム中に拡散させることにより、調製してもよい。親水性ポリマーを含有するリポソームはまた、当該技術分野に知られるように、均質化、脂質領域水和または押出技術により形成することもできる。
本発明の1つの態様において、リポソームは、選択されるサイズ範囲において実質的に均質なサイズを有する。有効なサイズ化法の1つは、選択された均一細孔サイズを有する一連のポリカーボネート膜を通してリポソームの水性懸濁液を押し出すことを含み;その膜の細孔サイズは、その膜を通した押出しにより生成されるリポソームの最大サイズに概略で対応するであろう。例えば、米国特許第4737323号明細書を参照のこと。
放出調節剤
本発明の製剤の放出特性は、カプセルの物質、被包される薬物の濃度、および放出調節剤の存在に依存する。例えば、放出は、胃においては低pHでのみ、または腸においてはより高いpHでのみ、放出されるpH感受性コーティングを使用して、pH依存的に操作することができる。腸溶コーティングを用いて、胃の通過後まで、放出が生じるのを阻止することができる。異なる物質で被包されたシアナミドの複数のコーティングまたは混合物を用いて、胃における初期放出、次いで腸におけるその後の放出を得ることができる。放出はまた、塩または細孔形成剤を含ませることにより操作することもでき、これにより、カプセルからの拡散による水の摂取または薬物の放出が増大しうる。薬物の可溶性を改変する賦形剤もまた、放出速度を制御するために用いることができる。マトリクスの崩壊またはマトリクスからの放出を増強する作用物質もまた、含ませても差し支えない。それらは、薬物に別個の相(すなわち、微粒子として)として加えるか、または化合物に応じてポリマー相中に共溶解することができる。全ての場合、その量は0.1と30パーセント(w/wポリマー)の間にあるべきである。崩壊増強剤のタイプとしては、硫酸アンモニウムおよび塩化アンモニウムなどの無機塩、クエン酸、安息香酸およびアスコルビン酸などの有機酸、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛および水酸化亜鉛などの無機塩基、硫酸プロタミン、スペルミン、コリン、エタノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノールアミンなどの有機塩基、およびTween(登録商標)およびPluronic(登録商標)などの界面活性剤が挙げられる。微細構造をマトリクスに加える細孔形成剤(すなわち、無機塩および糖質などの水溶性化合物)が微粒子として加えられる。その範囲は1と30パーセント(w/wポリマー)の間にあるべきである。
摂取はまた、腸内の粒子の滞留時間を変えることによっても操作しうる。これは、例えば、粘膜接着性ポリマーでその粒子を被覆するか、またはカプセルの物質として、そのポリマーを選択することにより達成しうる。その例としては、キトサン、セルロース、特にポリアクリレート(ここに用いたように、ポリアクリレートは、シアノアクリレートおよびメタクリレートなどの、アクリレート基および改変アクリレート基を含むポリマーを称する)などの遊離カルボキシル基を有するほとんどのポリマーが挙げられる。
本発明の1つの態様は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩;および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物に関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記医薬調製品が、平均的なヒトの患者の母集団において、平均的なヒトの患者の母集団において皮膚の血管拡張(紅潮)を生じるであろう医薬調製品の半値濃度(half maximal concentration)の20パーセント以下である、血清コレステロール、LDLおよび/またはトリグリセリドを減少させるEC50を有する、上述した医薬組成物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、血清コレステロール、LDLおよび/またはトリグリセリドを減少させるEC50が、平均的な患者の母集団において皮膚の血管拡張(紅潮)を生じるであろう医薬調製品の半値濃度の1パーセント以下である、上述した組成物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記医薬調製品が、平均的な患者の母集団において、その医薬調製品の投与の中断を必要とするアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)およびアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)の血清レベルの上昇を生じるであろう医薬調製品の濃度の20パーセント以下である、血清コレステロール、LDLおよび/またはトリグリセリドを減少させるEC50を有する、上述した医薬組成物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記医薬組成物が、その組成物が一日一回患者に摂取されたときに処置を中断する必要があるであろう患者への投与後に、処置を制限する(i)肝細胞毒性および(ii)尿酸レベルまたはグルコースレベルもしくは両者の上昇を生じずに、血清脂質を減少させるのに効果的である、上述した医薬組成物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、スタチンと共に調合される上述した医薬組成物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記スタチンが、アトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチンからなる群より選択される、上述した医薬組成物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、11βHSD−1阻害剤、5HTトランスポーター阻害剤、5HT2c作用薬、5−LOまたはFLAP阻害剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、ABCA1エンハンサー、ACC阻害剤、AcylCoA:コレステロールO−アシルトランスフェラーゼ阻害剤、アシル−エストロゲン、抗糖尿病薬、抗脂質異常症薬、血圧降下薬、抗酸化剤、ApoA1模倣体、ApoA1調節薬、ApoE模倣体、アポリポタンパク質−B分泌/ミクロソームトリグリセリド転移タンパク質(apo−B/MTP)阻害剤、食欲抑制剤、アスピリン、β3作用薬、胆汁酸再吸収阻害剤、胆汁酸封鎖剤、ボンベシン作用薬、BRS3作用薬、CB1拮抗薬/逆作用薬、CCK−A作用薬、コレステロール吸収阻害剤、コレステロール輸送阻害剤、コレステリルエステル転移タンパク質(CETP)阻害剤、CNTF、CNTF作用薬/調節薬、エゼチミブおよびシンバスタチンおよび/またはアトルバスタチンの組合せ、CSL−111、デヒドロエピアンドロステロン、脱脂質HDL、DGATアンチセンスオリゴ、DGAT1阻害剤、DGAT2阻害剤、ジカルボキシレートトランスポーター阻害剤、ドーパミン作用薬、DP受容体拮抗薬、エゼチミブ、FAS阻害剤、脂肪酸結合タンパク質(FABP)阻害剤、脂肪酸トランスポーター阻害剤、脂肪酸トランスポータータンパク質(FATP)阻害剤、紅潮阻害剤、FXR受容体調節薬、ガラニン受容体拮抗薬、ゲムカベン(gemcabene)、グレリン拮抗薬、グレリン抗体、GLP−1作用薬、グルカゴン様ペプチド−1受容体作用薬、グルココルチコイド作用薬/拮抗薬、グルコーストランスポーター阻害剤、HDL模倣体、HMG−CoA還元酵素阻害剤化合物、HMG−CoA合成酵素阻害剤、ホルモン感受性リパーゼ拮抗薬、ヒトアグーチ関連タンパク質(AGRP)、H3拮抗薬/逆作用薬、無機コレステロール封鎖剤、L−4f、ラパキスタット、レプチン作用薬/調節薬、レプチン、リパーゼ阻害剤、リポタンパク質合成阻害剤、ロラポプラント(lorapoprant)、低密度リポタンパク質受容体誘導剤または活性化剤、Lp(a)還元剤、LXR受容体作用薬、Lynキナーゼ阻害剤、Mc3r作用薬、Mc4r作用薬、MCH1R拮抗薬、MCH2R作用薬/拮抗薬、メラニン凝集ホルモン拮抗薬、mGluR5拮抗薬、ミクロソームトリグリセリド輸送阻害剤、モノアミン再摂取阻害剤、天然水溶性繊維、NEトランスポーター阻害剤、ニューロメジンU受容体作用薬、神経ペプチド−Y拮抗薬、ナイアシンまたはナイアシン受容体作用薬、ニコチン酸、ノルアドレナリン作動性食欲抑制薬、NPY1拮抗薬、NPY2作用薬、NPY4作用薬、NPY5拮抗薬、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、オメガ−3脂肪酸、オピオイド拮抗薬、オレキシン受容体拮抗薬、PDE阻害剤、フェンテルミン、ホスフェートトランスポーター阻害剤、ファイトファーム(phytopharm)化合物57、植物スタノールおよび/または植物スタノールの脂肪酸エステル、血小板凝集阻害剤、PPAR−α作用薬、PPAR−δ部分作用薬、PPAR−γ作用薬、プロブコール、レニン−アンジオテンシン阻害剤、逆−4F、SCD−1阻害剤、セロトニン再摂取阻害剤、SGLT2阻害剤、スクアレンエポキシダーゼ阻害剤、スクアレン合成酵素阻害剤、ステロール生合成阻害剤、交感神経様作用薬、甲状腺ホルモンβ作用薬、甲状腺類似作用薬、トピラメート、トリグリセリド合成阻害剤、UCP−1活性化剤、UCP−2活性化剤、UCP−3活性化剤、およびウロコルチン結合タンパク質拮抗薬からなる群より選択される少なくとも1種類の追加の治療剤と共に調合される、上述した医薬組成物のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩;ナイアシン;および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物に関する。
ある実施の形態において、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩;ナイアシン;アトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチンからなる群より選択されるスタチン;および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物に関する。
ある実施の形態において、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩;トログリタゾン、ロシグリタゾン、およびピオグリタゾンからなる群より選択されるグリタゾン;および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物に関する。
ある実施の形態において、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩;ナイアシン;トログリタゾン、ロシグリタゾン、およびピオグリタゾンからなる群より選択されるグリタゾン;および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物に関する。
ある実施の形態において、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩;フェノフィブラートおよびベザフィブラートからなる群より選択されるフィブラート;および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物に関する。
ある実施の形態において、本発明は、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩;ナイアシン;フェノフィブラートおよびベザフィブラートからなる群より選択されるフィブラート;および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物に関する。
方法
本発明のある態様は、高脂血症、高コレステロール血症、リポジストロフィー、脂質異常症、アテローム性動脈硬化症および冠状動脈不全からなる群より選択される疾患、病気、または状態を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、高脂血症、高コレステロール血症、リポジストロフィー、脂質異常症、アテローム性動脈硬化症および冠状動脈不全からなる群より選択される疾患、病気、または状態を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物を投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、代謝症候群、肥満症、脂肪肝疾病、および糖尿病からなる群より選択される疾患、病気、または状態を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、代謝症候群、肥満症、脂肪肝疾病、および糖尿病からなる群より選択される疾患、病気、または状態を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物を投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、血清の高密度リポタンパク質(HDL)レベルを上昇させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、血清の高密度リポタンパク質(HDL)レベルを上昇させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物を投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、血清の低密度リポタンパク質(LDL)レベルを低下させる、または血清のリポタンパク質(a)レベルを低下させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、血清の低密度リポタンパク質(LDL)レベルを低下させる、または血清のリポタンパク質(a)レベルを低下させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物を投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、うっ血性心不全、心血管疾患、高血圧症、冠動脈疾患、扁桃炎、ペラグラ、ハートナップ症候群、カルチノイド症候群、動脈閉塞性疾患、甲状腺機能低下症、血管収縮、骨関節炎、リウマチ性関節炎、アルツハイマー病、末梢神経系および中枢神経系の異常、血液学的疾患、癌、炎症、呼吸器疾患、および消化器系疾患からなる群より選択される疾患、病気、または状態を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、うっ血性心不全、心血管疾患、高血圧症、冠動脈疾患、扁桃炎、ペラグラ、ハートナップ症候群、カルチノイド症候群、動脈閉塞性疾患、甲状腺機能低下症、血管収縮、骨関節炎、リウマチ性関節炎、アルツハイマー病、末梢神経系および中枢神経系の異常、血液学的疾患、癌、炎症、呼吸器疾患、および消化器系疾患からなる群より選択される疾患、病気、または状態を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物を投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
ある実施の形態において、本発明は、治療に効果的な量のスタチンを共投与する工程をさらに含む、上述した方法のいずれか1つに関する。そのような実施の形態の1つにおいて、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。
ある実施の形態において、本発明は、治療に効果的な量のスタチンを共投与する工程をさらに含み、前記スタチンが、アトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチンからなる群より選択される、上述した方法のいずれか1つに関する。そのような実施の形態の1つにおいて、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。
ある実施の形態において、本発明は、11βHSD−1阻害剤、5HTトランスポーター阻害剤、5HT2c作用薬、5−LOまたはFLAP阻害剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、ABCA1エンハンサー、ACC阻害剤、AcylCoA:コレステロールO−アシルトランスフェラーゼ阻害剤、アシル−エストロゲン、抗糖尿病薬、抗脂質異常症薬、血圧降下薬、抗酸化剤、ApoA1模倣体、ApoA1調節薬、ApoE模倣体、アポリポタンパク質−B分泌/ミクロソームトリグリセリド転移タンパク質(apo−B/MTP)阻害剤、食欲抑制剤、アスピリン、β3作用薬、胆汁酸再吸収阻害剤、胆汁酸封鎖剤、ボンベシン作用薬、BRS3作用薬、CB1拮抗薬/逆作用薬、CCK−A作用薬、コレステロール吸収阻害剤、コレステロール輸送阻害剤、コレステリルエステル転移タンパク質(CETP)阻害剤、CNTF、CNTF作用薬/調節薬、エゼチミブおよびシンバスタチンおよび/またはアトルバスタチンの組合せ、CSL−111、デヒドロエピアンドロステロン、脱脂質HDL、DGATアンチセンスオリゴ、DGAT1阻害剤、DGAT2阻害剤、ジカルボキシレートトランスポーター阻害剤、ドーパミン作用薬、DP受容体拮抗薬、エゼチミブ、FAS阻害剤、脂肪酸結合タンパク質(FABP)阻害剤、脂肪酸トランスポーター阻害剤、脂肪酸トランスポータータンパク質(FATP)阻害剤、紅潮阻害剤、FXR受容体調節薬、ガラニン受容体拮抗薬、ゲムカベン(gemcabene)、グレリン拮抗薬、グレリン抗体、GLP−1作用薬、グルカゴン様ペプチド−1受容体作用薬、グルココルチコイド作用薬/拮抗薬、グルコーストランスポーター阻害剤、HDL模倣体、HMG−CoA還元酵素阻害剤化合物、HMG−CoA合成酵素阻害剤、ホルモン感受性リパーゼ拮抗薬、ヒトアグーチ関連タンパク質(AGRP)、H3拮抗薬/逆作用薬、無機コレステロール封鎖剤、L−4f、ラパキスタット、レプチン作用薬/調節薬、レプチン、リパーゼ阻害剤、リポタンパク質合成阻害剤、ロラポプラント(lorapoprant)、低密度リポタンパク質受容体誘導剤または活性化剤、Lp(a)還元剤、LXR受容体作用薬、Lynキナーゼ阻害剤、Mc3r作用薬、Mc4r作用薬、MCH1R拮抗薬、MCH2R作用薬/拮抗薬、メラニン凝集ホルモン拮抗薬、mGluR5拮抗薬、ミクロソームトリグリセリド輸送阻害剤、モノアミン再摂取阻害剤、天然水溶性繊維、NEトランスポーター阻害剤、ニューロメジンU受容体作用薬、神経ペプチド−Y拮抗薬、ナイアシンまたはナイアシン受容体作用薬、ニコチン酸、ノルアドレナリン作動性食欲抑制薬、NPY1拮抗薬、NPY2作用薬、NPY4作用薬、NPY5拮抗薬、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、オメガ−3脂肪酸、オピオイド拮抗薬、オレキシン受容体拮抗薬、PDE阻害剤、フェンテルミン、ホスフェートトランスポーター阻害剤、ファイトファーム(phytopharm)化合物57、植物スタノールおよび/または植物スタノールの脂肪酸エステル、血小板凝集阻害剤、PPAR−α作用薬、PPAR−δ部分作用薬、PPAR−γ作用薬、プロブコール、レニン−アンジオテンシン阻害剤、逆−4F、SCD−1阻害剤、セロトニン再摂取阻害剤、SGLT2阻害剤、スクアレンエポキシダーゼ阻害剤、スクアレン合成酵素阻害剤、ステロール生合成阻害剤、交感神経様作用薬、甲状腺ホルモンβ作用薬、甲状腺類似作用薬、トピラメート、トリグリセリド合成阻害剤、UCP−1活性化剤、UCP−2活性化剤、UCP−3活性化剤、およびウロコルチン結合タンパク質拮抗薬から選択される少なくとも1種類の追加の治療剤を治療に効果的な量で共投与する工程をさらに含む、上述した方法のいずれか1つに関する。そのような実施の形態の1つにおいて、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。
ある実施の形態において、本発明は、HMG CoA還元酵素阻害剤、アスピリン、コレステリルエステル転送タンパク質阻害剤、NSAID、フィブラート、前駆タンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)、無機コレステロール抑制薬、AcylCoa:コレステロールO−アシルトランスフェラーゼ阻害剤、CETP阻害剤、PPARα作用薬、PPARγ作用薬、胆汁酸再吸収阻害剤、トリグリセリド合成阻害剤、リポタンパク質活性化剤、DGAT1阻害剤、SCD−1阻害剤、リパーゼ阻害剤、DP受容体拮抗薬、ApoA1調節薬、コレステロール輸送阻害剤、メトホルミン、ナイアシン受容体調節薬、およびDPP−IV阻害剤からなる群より選択される少なくとも1種類の追加の治療剤を治療に効果的な量で共投与する工程をさらに含む、上述した方法のいずれか1つに関する。そのような実施の形態の1つにおいて、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。
ある実施の形態において、本発明は、HMG CoA還元酵素阻害剤、コレステリルエステル転送タンパク質阻害剤、アスピリン、NSAID、フィブラート、DP受容体拮抗薬、エゼチミブおよびエゼチミブとシンバスタチンとの組合せからなる群より選択される少なくとも1種類の追加の治療剤を治療に効果的な量で共投与する工程をさらに含む、上述した方法のいずれか1つに関する。そのような実施の形態の1つにおいて、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。
ある実施の形態において、本発明は、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、セリバスタチン、リバスタチン、ロスバスタチンカルシウムおよびピタバスタチンからなる群より選択される少なくとも1種類のHMG CoA還元酵素阻害剤を治療に効果的な量で共投与する工程をさらに含む、上述した方法のいずれか1つに関する。そのような実施の形態の1つにおいて、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。
ある実施の形態において、本発明は、シンバスタチンを共投与する工程をさらに含む、上述した方法のいずれか1つに関する。そのような実施の形態の1つにおいて、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。
ある実施の形態において、本発明は、コレステリルエステル転移タンパク質阻害剤を共投与する工程をさらに含む、上述した方法のいずれか1つに関する。そのような実施の形態の1つにおいて、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。
ある実施の形態において、本発明は、エゼチミブ、アスピリン、イブプロフェン、アセトアミノフェン、またはエゼチミブとシンバスタチンとの組合せを共投与する工程をさらに含む、上述した方法のいずれか1つに関する。そのような実施の形態の1つにおいて、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。
本発明のある態様は、高脂血症を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物;および治療に効果的な量のナイアシンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、高脂血症を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物;および治療に効果的な量のナイアシンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における血清の高密度リポタンパク質(HDL)レベルを上昇させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物;および治療に効果的な量のナイアシンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における血清の高密度リポタンパク質(HDL)レベルを上昇させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物;および治療に効果的な量のナイアシンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における血清の低密度リポタンパク質(LDL)レベルを低下させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物;および治療に効果的な量のナイアシンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における血清の低密度リポタンパク質(LDL)レベルを低下させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物;および治療に効果的な量のナイアシンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における血清のリポタンパク質(a)(Lp(a))レベルを低下させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物;および治療に効果的な量のナイアシンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における血清のリポタンパク質(a)(Lp(a))レベルを低下させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物;および治療に効果的な量のナイアシンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、高脂血症、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症、冠状動脈不全、うっ血性心不全、心血管疾患、高血圧症、冠動脈疾患、扁桃炎、ペラグラ、ハートナップ症候群、カルチノイド症候群、動脈閉塞性疾患、肥満症、甲状腺機能低下症、血管収縮、骨関節炎、リウマチ性関節炎、糖尿病、アルツハイマー病、リポジストロフィー、または脂質異常症を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物;治療に効果的な量のナイアシン;およびアトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチンからなる群より選択される、治療に効果的な量のスタチンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、高脂血症、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症、冠状動脈不全、うっ血性心不全、心血管疾患、高血圧症、冠動脈疾患、扁桃炎、ペラグラ、ハートナップ症候群、カルチノイド症候群、動脈閉塞性疾患、肥満症、甲状腺機能低下症、血管収縮、骨関節炎、リウマチ性関節炎、糖尿病、アルツハイマー病、リポジストロフィー、または脂質異常症を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物;治療に効果的な量のナイアシン;およびアトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチンからなる群より選択される、治療に効果的な量のスタチンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、高脂血症を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物;治療に効果的な量のナイアシン;およびアトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチンからなる群より選択される、治療に効果的な量のスタチンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、高脂血症を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物;治療に効果的な量のナイアシン;およびアトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチンからなる群より選択される、治療に効果的な量のスタチンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における血清の高密度リポタンパク質(HDL)レベルを上昇させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物;治療に効果的な量のナイアシン;およびアトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチンからなる群より選択される、治療に効果的な量のスタチンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における血清の高密度リポタンパク質(HDL)レベルを上昇させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物;治療に効果的な量のナイアシン;およびアトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチンからなる群より選択される、治療に効果的な量のスタチンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における血清の低密度リポタンパク質(LDL)レベルを低下させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物;治療に効果的な量のナイアシン;およびアトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチンからなる群より選択される、治療に効果的な量のスタチンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における血清の低密度リポタンパク質(LDL)レベルを低下させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物;治療に効果的な量のナイアシン;およびアトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチンからなる群より選択される、治療に効果的な量のスタチンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における血清のリポタンパク質(a)(Lp(a))レベルを低下させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物;治療に効果的な量のナイアシン;およびアトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチンからなる群より選択される、治療に効果的な量のスタチンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における血清のリポタンパク質(a)(Lp(a))レベルを低下させる方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物;治療に効果的な量のナイアシン;およびアトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチンおよびシンバスタチンからなる群より選択される、治療に効果的な量のスタチンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
ある実施の形態において、本発明は、前記スタチンがロバスタチンまたはアトルバスタチンである、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
本発明のある態様は、哺乳類における糖尿病を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩;およびトログリタゾン、ロシグリタゾン、およびピオグリタゾンからなる群より選択されるグリタゾンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における糖尿病を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物;およびトログリタゾン、ロシグリタゾン、およびピオグリタゾンからなる群より選択されるグリタゾンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における糖尿病を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩;ナイアシン;およびトログリタゾン、ロシグリタゾン、およびピオグリタゾンからなる群より選択されるグリタゾンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における糖尿病を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物;ナイアシン;およびトログリタゾン、ロシグリタゾン、およびピオグリタゾンからなる群より選択されるグリタゾンを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における糖尿病を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩;およびフェノフィブラートおよびベザフィブラートからなる群より選択されるフィブラートを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における糖尿病を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物;およびフェノフィブラートおよびベザフィブラートからなる群より選択されるフィブラートを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における糖尿病を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩;ナイアシン;およびフェノフィブラートおよびベザフィブラートからなる群より選択されるフィブラートを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
本発明のある態様は、哺乳類における糖尿病を処置する方法であって、その必要のある哺乳類に、治療に効果的な量の本発明の医薬組成物;ナイアシン;およびフェノフィブラートおよびベザフィブラートからなる群より選択されるフィブラートを共投与する工程を含む方法に関する。1つの実施の形態において、共投与する工程は、経口で共投与する工程である。1つの実施の形態において、その哺乳類はヒトである。
ある実施の形態において、本発明は、前記哺乳類が、霊長類、ウシ、ヒツジ、齧歯類、ウマ、イヌ、またはネコである、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記哺乳類がヒトである、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物、複数の化合物、または医薬組成物が経口投与される、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物、複数の化合物、または医薬組成物が静脈内投与される、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物、複数の化合物、または医薬組成物が舌下投与される、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物、複数の化合物、または医薬組成物が吸入により投与される、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物、複数の化合物、または医薬組成物が目に投与される、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物、複数の化合物、または医薬組成物が経皮投与される、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物、複数の化合物、または医薬組成物が直腸投与される、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物、複数の化合物、または医薬組成物が膣投与される、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物、複数の化合物、または医薬組成物が局所投与される、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物、複数の化合物、または医薬組成物が筋肉内投与される、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物、複数の化合物、または医薬組成物が皮下投与される、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物、複数の化合物、または医薬組成物が口腔内投与される、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
ある実施の形態において、本発明は、前記化合物、複数の化合物、または医薬組成物が鼻に投与される、上述した方法および付随する制限のいずれか1つに関する。
本発明を一般的に記載してきたが、本発明は、本発明の特定の態様および実施の形態の例証の目的のためだけで含まれ、本発明を制限することは意図されていない、以下の事項を参照することによって、より容易に理解されるであろう。
実施例1. 合成スキーム
A. 化合物ARI−001
反応条件:i.HCHO、モルホリン塩酸塩、n−PrOH、100℃;ii.NaOH、次いで、HCl。
6−メチル−ニコチン酸メチルエステル(4.5g、30ミリモル)、モルホリン塩酸塩(1.85g、15ミリモル)、n−PrOH(18mL)およびホルムアルデヒド溶液(水中で37%)(1.2g、15ミリモル)を、冷却器を備えた50mLフラスコに加えた。この反応混合物を、アルゴン雰囲気下において2.5時間に亘り、予熱した100℃の油浴で還流した。次いで、この混合物を一晩、室温で放置し、黄色の針状結晶を沈殿させた(室温で沈殿が形成されなかったら、寒い部屋(4℃)または−10℃の冷蔵庫でさえ推奨される)。その結晶を濾過により単離し、少量のエチルエーテルで洗浄して、HCl塩として工程1の粗生成物を得た(1.5g、収率35%;純度は約95%であり、二重マンニッヒ付加副生成物は約3%であった)。この粗生成物を、n−PrOHおよびMeOHからの1回の再結晶化によりさらに精製して、オフホワイトまたは黄白色の粉末として工程1のより純粋な生成物を得た(1.2g、収率28%;純度は99.1%であり、二重マンニッヒ付加副生成物は約0.9%であった)。
工程1の生成物(1.5g、5ミリモル)をMeOH(20mL)および水(10mL)中に溶解させ、氷水冷却下で1NのLiOH(15mL)に加えた。その結果得られた混合物を一晩、室温で撹拌し、次いで、2NのHClでpHを2〜3に調節した。真空下で凝縮した後、次いで、残留物を、溶媒のアセトニトリルおよび水(5mMのHClが加えられている)により溶出させる分取HPLCでさらに精製して、白色粉末として、1.2gの目的の化合物ARI−001を得た(HCl塩、工程1の粗生成物を使用した場合、二工程の総収率は約30%であった)。
B. 化合物ARI−002
反応条件:i.HCHO、モルホリンHCl。
C. 化合物ARI−001D
反応条件:i.HCHO、モルホリン−d8・HCl;ii.NaOH、次いで、HCl。
D. 化合物ARI−005
反応条件:i.5−インダノール、EDAC、DMAP。
E. 化合物ARI−006(ヘキサARI−001イノシトール)
反応条件:i.ミオイノシトール、EDCI、DMAP。
反応条件:i.D−ソルビトール、EDAC、DMAP。
G. 化合物ARI−010
反応条件:i.ARI−001、EDAC、DMAP;ii.Bu
4NI、BCl
3。
実施例2. インビボ研究
ARI−001を上述したように合成した。液体クロマトグラフィー質量分析法(LC−MS)による試験によって、実験に使用する前に、純度を独立して決定した。物質のサンプルを水/アセトニトリル中に溶解させ、Discovery C−18逆相カラムに注入した。移動相は2%:98%のアセトニトリル:水で開始し、これを3分間に亘り保持し、その後、直線勾配を開始し、これを6分間に亘り行って、98%:2%のアセトニトリル:水の最終比に到達するまで、アセトニトリルの割合を増加させた。この最終比を3分間に亘り保持した。図1に示されるように、215nmで、UV検出を行った。主要ピークはARI−001と特定された。
純度は、全ピークの総面積に対する主要ピーク(3.59分)の面積の比により決定した。純度は98.9%であると決定された。些細なピークは特定されなかった。
安定性は、湿度要件は指定せずに、50℃でARI−001を貯蔵することによって決定した。3ヶ月間(90日間)の経過に亘る様々な時点で、ARI−001の少量のサンプル(<5mg)を、純度決定に使用したのと同じ条件(上を見よ)下で、LC−MSを使用する分析のために採取した。図2は、そのような条件下でのARI−001の安定性の時間的経過を示す。
標準条件(50℃、未調整の湿度)下で、ARI−001は、65日間に亘り98.9%の純度を維持した。50℃での90日目に初めて、ARI−001は劣化を示し始めた。90日後、その化合物は95.9%の純度であることが分かった。
実施例3: インビボ研究
脂質調節へのARI−001の効果を調査するために、ハムスターモデルを開発し、化合物の長期投与の設定に使用した。このモデル、その開発、およびARI−001の効果がここに記載されている。
ハムスターの脂質プロファイルへの食餌調節の効果
他の齧歯類のように、ゴールデンシリアンハムスターにおける脂質プロファイルは、主にHDLからなり、LDLまたはVLDLコレステロールがほとんどない。しかしながら、高脂肪食では、ハムスターは、トリグリセリドおよび遊離脂肪酸を含むコレステロールプールの増加を経験する。飲料水源に10%の果糖などの糖質を加えると、VLDLを含むトリグリセリドプールが著しく増す。この食餌で、ハムスターは、トリグリセリドとVLDL、およびLDLコレステロールへの調節薬の役割を調査するための有用なモデルとなる。実際に、文献の情報源では、このモデルを使用して、フェノフィブラートなどの、トリグリセリドおよび遊離脂肪酸調節化合物を調査している。
本出願人は、雄のゴールデンシリアンハムスターの脂質プロファイルへの食餌調節の効果を調査した。ハムスターを、Charles River Labs(マサチューセッツ州、ウィルミントン所在)に注文し、体重が111〜120g(生後56〜61日に相当する)であるように要求した。ハムスターを、1ケージ当たり4〜5匹でケージに保持し、12時間オン/12時間オフの標準光周期に維持した。全ての食餌は、Dyets, Inc.(ペンシルベニア州、ベスレヘム所在)から得た。「平常時規定食(Normal Diet)」は、ペレット状に製造された、カタログ番号5001の標準的な齧歯類の食餌であった。水とこの標準的な食餌が、このグループのハムスターに自由に入手できた。食品は必要に応じてケージに追加し、その追加は週2回以上であった。「高脂肪食(High Fat Diet)」は、以下が補給された、同じ標準的な齧歯類の食餌であった:1.5%のトウモロコシ油、11.5%のココナッツ油、0.5%のコレステロール、および0.25%のデオキシコール酸塩。これも、カタログ番号611201として、Dyets, Inc.から直接入手できる。両方の食餌は、1回分10kgで注文し、実験の期間中(4〜8週間)4℃で貯蔵し、より長い貯蔵には(6ヶ月まで)−20℃で貯蔵した。水とこの高脂肪食は、このグループのハムスターに自由に入手できた。「高脂肪+果糖」のグループには、「高脂肪食」のグループ(番号611201)と同じ脂肪が補給された食事が給餌されたが、水に果糖が10%の最終濃度まで補給されていた。果糖は、Now Foods(カタログ番号6931)から供給され、Lucky Vitamin(カタログ番号WB48432)により流通された。果糖水は、400gの果糖を4Lの水に加え、溶解するまで室温で撹拌することによって調製した。果糖水は、使用するまで4℃に貯蔵した。ハムスターに供給するときに、果糖水は、正確に標準水のように、室温でハムスターのケージ内の水差しに保持した。果糖水と高脂肪食は、このグループのハムスターに自由に供給された。全ての動物は、21日間に亘りそれぞれの食餌のままであった。
この実験を開始するために、ハムスターを、上述した食餌の変更により定義されたグループに無作為に割り当てた。所定の時間後、ハムスター(N=3〜4)から血液を採血して、血漿の脂質含有量を決定した。ハムスターから血液を適切に採血する能力における制限のために、全ての血液サンプルは、ハムスターを二酸化炭素で窒息させてから、末端心臓穿刺によって得た。血液(約2mLの容積)を5mLの注射器中に22G針で採血し、K2EDTA管に移した。それらのサンプルは、血漿を分離するために遠心分離(4℃で10分間に亘り14,000rpm)するまで、氷上に保持した。次いで、血漿を、分析するまで−80℃で貯蔵するために、管に等分した。
製造業者の説明書にしたがって、Wako USA(米国、リッチモンド所在)から市販されているキットを使用して、脂質パラメータを決定した。
対照動物からの脂質値(上述した3種類の食餌のいずれかの0日での)は、実質的に区別がつかなかった(表1参照)。21日目までに、両方の食餌の変更は、平常時規定食の動物と比べたときに、これらのハムスターの脂質プロファイルに著しい影響があった。HDLを除いて、全てのパラメータは、対照から著しく増加した(全てのグループにおいて、p<0.05)。予測されるように、高脂肪食への果糖の添加により、トリグリセリドおよび遊離脂肪酸の濃度が、高脂肪食のみの場合よりも、大きい程度でさらに増加した。HDLは、食餌の変更にもかかわらず、平常時規定食のグループから変わっていなかった。
高速タンパク質液体クロマトグラフィー(FPLC)を使用して、ハムスターの血漿のサンプルから異なるコレステロール部分母集団を分離した。手短に言えば、所定のコーホート内の各動物からの血漿を一緒にプールし、Superose 6 10/300GLカラムを備えたAKTA液体取扱システム(製品番号14−5172−01、GE Life Sciences)に施した。250μLのサンプルを注入システムに入れ、5mLの緩衝液(100mMのNa2HPO4、100mMのNaCl、pH7.5)で希釈し、カラムに装填し、1.0mL/分の流量で23.5mLの緩衝液で、0.24mLのサイズの分画に溶出させた。各分画は、以下の変更を行った上述したWakoからの総コレステロールキットを使用して、コレステロール濃度について個別に測定した:サンプル容積を30μLまで増加させ、試薬容積を60μLまで減少させた。
FPLCトレースにより、コレステロール部分母集団:VLDL、LDL、およびHDLの各々を表す3つの別個のピークを有する連続曲線が生成された。この実験に使用したカラムがサイズ排除カラムであるので、最大の粒子が最初に現れるのに対し、最小が最後に現れる。それゆえ、VLDLがそのトレースの最初のピークであり、次がLDLで、HDLが最後に現れる。これらのピークの各々がガウス分布をとると仮定すると、FPCLトレースをこれら3成分の各々に逆重畳させて、全体の曲線に対する各成分の分担を決定できる。
図3は、3週間に亘る2種類の異なる食餌についてのハムスターからプールされた血漿のFPLCトレースを示す。VLDL曲線は、高脂肪+果糖の食餌で広く拡張されている。LDLピークもずっと高い。興味深いことに、HDLピークに、差はほとんどなく、食餌の変更が、非HDLコレステロール母集団にずっと強力な影響を有することを示す。次いで、このモデルは、ARI−001のVLDLおよびLDLコレステロールへの効果を測定するための有用な手段となるのに向いている。
ARI−001は、HF/HSハムスターにおけるLDLコレステロール、トリグリセリド、および遊離脂肪酸のレベルを低下させる.
雄のゴールデンシリアンハムスターをCharles River Labs(111〜120g、生後56〜61日)から購入し、2週間に亘り、上述した高脂肪+果糖(ここで、「HF/HS」と称する)食餌に慣れさせた。ハムスターを、2週間この食餌に慣らせた後、体重でコーホートに割り当てた。12匹のハムスターをビヒクルグループに割り当て、9匹を1200mg/kgの用量でナイアシンを摂取するように割り当て、10匹を1120mg/kgの用量でARI−001を摂取するように割り当て、10匹を2240mg/kgの用量でARI−001を摂取するように割り当てた。この食餌の慣れの期間の終わりに、ハムスターに、ビヒクル(水)、ナイアシン、または2つの用量の内の一方でのARI−001の1mLの溶液を強制経口投与した。ハムスターに、合計で18日間に亘り一日一回、投与した。全ての動物は、投与期間に亘りずっと、上述したHF/HS食餌のままであった。各コーホートの投与溶液は、一度に7日間分調製したが、8日間に亘り続くのに十分な量が調製された。各溶液は、投与と投与の間に室温で貯蔵した。コーホートは、下記の表2にしたがって規定した。ナイアシンとARI−001との間の分子量差のために、用量は、mg/kgとミリモル/kgの両方で与えられている。1200mg/kgのナイアシンは、モル基準で、2240mg/kgのARI−001と同等であることに留意されたい。
表3に示されるように、18日間に亘り2240mg/kgで強制経口投与により与えられたARI−001は、HF/HSハムスターモデルにおいてLDLコレステロールおよび総コレステロールのレベルを低下させた。ARI−001は、トリグリセリドおよび遊離脂肪酸のレベルも低下させ、小さい標準偏差により示されるように、動物間でのばらつきはほとんどない。1200mg/kgのモル当量の用量で、ナイアシンはこの動物モデルにおいてこれらの効果を与えることができず、ARI−001は、LDLコレステロールパラメータに関して、ナイアシンよりも少なくとも1.67倍、より効き目があり、総コレステロールパラメータに関して、ナイアシンよりも少なくとも1.54倍、より効き目があることを示している。トリグリセリドと遊離脂肪酸の値が注目に値し、これは、2240mg/kgのARI−001のグループの全ての動物で応答動物を実証した。これらのデータ点における標準偏差が非常に小さいことは、これらの動物における強い応答率を反映している。HDL/TC比は、各個体のハムスターのHDLコレステロールレベルをその総コレステロールレベルで割ることによって計算した。得られた比が、HDL/TC比である。このパラメータは、ビヒクルコーホートのものより高く、強い統計的有意性(p<0.001)がある。測定されたHDLの絶対値が、ビヒクルと比べて、2240mg/kgのARI−001のグループにおいて33%しか増加しなかったので、このことはおそらく、HDLにおける強烈な増加を示していない。むしろ、HDL/TC比における非常に強烈な変化が、HDLを除いた、コレステロール母集団における広域減少を示すように思われる。HDLは、そのような減少から免れただけでなく、おそらく増加した。
測定されたHDL値は、2240mg/kgのARI−001グループとビヒクルグループとの間でほぼ有意(borderline significant)であった(p=0.06)。計算されたHDL/TC値を考えると、有意性が著しく増加した。FPLCトレースも、これらの2つのグループの間の脂質プロファイルにおいて著しい差を示した。FPLCは、上述したように行った。曲線は、上述したように逆重畳した。VLDLとLDLのピークが、ビヒクルと比べて著しく減少しただけでなく、HDL曲線も、ARI−001トレースにおいて著しく大きかった。図4参照。
先に記載した実験からの雄のゴールデンシリアンハムスターは、脂質変化に関して、ARI−001への用量依存性を示した。ほぼ全てのパラメータ:総コレステロール、LDLコレステロール、トリグリセリド、および遊離脂肪酸について、18日間に亘り毎日の処置について、2240mg/kgが有効用量である。しかしながら、1120mg/kgは、これらのパラメータに控えめな効果しか示さず、遊離脂肪酸のパラメータのみが、ビヒクルと比べて統計的に有意な効果を示している。それにもかかわらず、図5に示されるように、調査した全ての脂質パラメータの間でその傾向が明白である。さらに、等モル用量では、ARI−001は、測定した全ての脂質パラメータにおいて、ナイアシンよりも強烈な応答をもたらす。
ARI−001は、トリグリセリド、および遊離脂肪酸のレベルを、時間依存性の様式で、低下させる.
32匹の雄のゴールデンシリアンハムスターを2週間に亘り上述したHF/HS食餌に慣らさせた。2週間の誘導期間後、動物を、ビヒクルまたはARI−001(1120mg/kg)いずれかの18日間の研究のためのコーホートに、またはビヒクルまたはARI−001(1120mg/kg)いずれかの28日間の研究のためのコーホートに割り当てた。4つの各グループには、8匹のハムスターが含まれた。溶液を、上述したように調製し、貯蔵した。動物に、前述したように、連続した18日間または28日間のいずれかに亘り一日当たり1mLの容積を投与した。研究の終わりに、ハムスターを犠牲にし、その血液をK
2EDTA管に採取し、血漿を遠心分離により分離し、分析するまで冷凍した。全ての脂質は、上述したように、市販のキット(Wako、米国)を使用して分析した。下記の表4において、18日間と28日間の両方のビヒクルグループの動物が、1つのビヒクルグループ(N=16)に組み合わされている。
ARI−001は、1120mg/kgの用量が28日目まで行われた場合、脂質に好ましい効果を示した。ハムスターを、18日間の代わりに、28日間に亘り投与した場合、ビヒクルと比べて差を示さなかったHDLを除いて、測定された全ての脂質パラメータは、ビヒクルと比べて統計的に有意な差を達成した。28日間に亘る1120mg/kgで見られた減少は、18日間の投与後のものよりも大きかった。しかしながら、これらの減少は、2240mg/kgの多い用量で18日目に見られたものと同じほどは強烈ではなかった。
血漿脂質バイオマーカーと、ARI−001血漿濃度との間の相関関係.
上述した18日間の研究においてARI−001が投与された19匹のハムスターからの血漿を、ARI−001の濃度について分析した。これらのサンプルについて、濃度を決定した。これらのサンプルは、最後の用量が投与されてから24時間後に採取した。手短に言えば、エレクトロスプレーイオン化によるApplied Biosystems 4000Qtrap分光計を使用したLC−MSによって、非GLP薬物動態学的実験に関する血漿薬物濃度を決定した。冷たいメタノールによる血漿タンパク質の沈殿によって、サンプルを分析のために調製した。サンプルのHPLCは、Agilent Eclipse C18カラムおよび0.1%のギ酸と5mMの酢酸アンモニウムを含有するメタノール/水勾配により行った。ARI−001を、陽イオンモードにおいて多重反応モニタリング(MRM)を使用して検出した。定量化のために、未処置動物からの血漿に公知の量のARI−001を添加し、処置動物からのサンプルと同じ方法で調製することによって、標準曲線を測定した。全ての血漿サンプルに、LC−MS測定の内部標準として働いた10ng/mLの同位体が豊富なARI−001を加えた。全ての化合物の濃度は、μMで報告されている。相関分析について、所定の動物におけるARI−001の血漿濃度は、同じ動物の脂質パラメータと対にした。両方の投与グループ(1120mg/kgおよび2240mg/kg)からの全ての動物が分析に含まれた。これらの相関関係が、図6および図7にグラフで示されている。ピアソンのr値は、データセットに関する両側P値のように、全てのデータ点を使用して決定した。
脂質パラメータの変化は、最後の用量の投与から24時間後に測定した薬物の血漿レベルとよく相関した。実際に、総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、トリグリセリド、および遊離脂肪酸のレベルの全てが、相関関係の統計的に有意なレベル(p<0.01)を達成した。トリグリセリドとの相関関係は、非常に高度の統計的有意性、p<0.001を有するために、特に著しかった。これらの有意な相関関係は、ARI−001が脂質値における調節の直接的な原因であるという発想を支持する。さらに、これらデータは、図5に示された用量応答性効果に相関する。
組織中のARI−001濃度は、血漿脂質レベルと相関する.
組織サンプルを、上述した18日間の実験におけるハムスターから採取して、肝臓と脂肪組織の両方におけるARI−001の濃度を決定した。手短に言えば、肝臓および脂肪のサンプルを実験の終了時に採取した;そのサンプルを液体窒素で瞬間冷凍し、次いで、分析に使用するまで、−80℃で貯蔵した。分析の準備をするために、肝臓のサンプルを冷凍塊から切除し、秤量し、組織粉砕機で均質化し、その後、緩衝液中の音波処理を行った。次いで、固形物を遠心分離により除去した。LC−MS分析の準備をするために、次いで、このホモジェネートを、血漿調製について記載されたのと同じ調製技法(前出を見よ)にしたがって処理した。脂肪のサンプルを冷凍塊から切除し、液体窒素で冷却された乳鉢と乳棒に移した。粉砕中、液体窒素を加えて、脂肪サンプルを確実に固体のままにした。粉砕サンプルを、風袋を備えた管に移して、全サンプルを秤量した。この粉砕サンプルをメタノールにより抽出し、この化合物含有メタノールを、−20℃に冷却することによって、液体から分離した。乾燥後、メタノールサンプルを水中に溶解させた;次いで、そのサンプルを、肝臓と血漿と同じ様式(前出を見よ)でLC−MS分析のために準備した。
肝臓濃度は、緩衝液中に抽出された均質化組織サンプル1mL当たりのARI−001のngとして報告された。脂肪中の濃度は、粉砕プロセスから回収された組織1mg当たりのARI−001のngとして報告された。組織濃度および脂質パラメータの分布のために、相関関係を決定する際に、全ての肝臓サンプルに対数変換を使用した。その上、対数変換により、これらの組織サンプルについて負の値が生じたので、脂肪濃度は、対数+1として変換した。これらの変換により、データが、より都合よくグラフ化することができた。最後に、ピアソンrの相関係数の性質は、対数変換と移項に対して変わらないので、これらの変換は有効である。
図8は、血漿対肝臓(左側)、および血漿対脂肪(右側)におけるARI−001の濃度間の相関関係をグラフ化したものである。これらの相関関係の両方とも、極めて統計的に有意であり、パラメータの各対について、p<0.01である。図9〜11は、各組織サンプル対脂質パラメータであるTC、HDL、LDL、TG、およびFFAにおけるARI−001の濃度間の相関関係をグラフ化したものである。全ての濃度測定値および全ての脂質パラメータは、対数で変換したものである。ピアソンのrは、示された全てのデータ点を使用して決定した。p値は、示された全てのデータ点を使用して、両側t検定について決定した。
ARI−001は、HF/HSハムスターにおいて、ABCA1、ApoAI、SR−BI、CETP、およびアディポネクチンmRNAを増加させる.
HDLコレステロールの増加をもたらし得る見込まれる機構の調査は、HDLの調節に関連するいくつかの遺伝子のmRNAレベルにおける変化に焦点を当てた。ハムスターの肝臓と脂肪を、ARI−001について記載したのと同様の様式で調製した。手短に言えば、分析の準備をするために、肝臓のサンプルを冷凍塊から切除し、秤量し、組織粉砕機で均質化し、その後、緩衝液中の音波処理を行った。次いで、遠心分離によって固形物を除去した。その結果得られた溶解産物をqPCR分析に使用して、関心のある特定の配列のために設計されたプライマーを使用して測定された特異的mRNA(後を見よ)を定量化した。全てのmRNAの量を、ビヒクル処置した動物に対して正規化させ、mRNAレベルを、ビヒクル処置に対する増加または減少の倍率として表した。脂肪を、肝臓と同様の様式で処理した:脂肪のサンプルを冷凍塊から切除し、液体窒素で冷却された乳鉢と乳棒に移した。粉砕中、液体窒素を加えて、脂肪のサンプルが確実に固体のままにした。粉砕サンプルを、風袋を備えた管に移して、全サンプルを秤量した。この粉砕サンプルを緩衝液で処理して、特定のmRNAの量を定量するためにqPCRの準備をした。
ABCA1およびApoAImRNAのレベルの両方が、ビヒクル対照動物と比べて、ARI−001処置動物において高かった。実際に、HDLとApoAImRNAのレベル間で、統計的に有意な相関関係が見られた。このことは、このハムスターモデルにおいてARI−001がHDLを増加させるであろう見込みのある機構を示唆する。
実施例4: 安全性薬理学研究(非GLP予備調査)
ナイアシンは、長期投与の設定において肝臓毒性および耐糖性に関連していることが知られているので、ナイアシン模倣体であるARI−001が類似の問題に関連付けられるか否かを調査した。これを調査するために、実施例3において先に記載された実験からのハムスターの血漿中の一般的な肝機能酵素ASTおよびALTを調査した。これらの動物を、合計でほぼ5週間に亘りHF/HS食餌のままにしながら、連続して18日間に亘り投与した。これらの動物の血漿中のグルコースレベルも調査した。薬物動態学的研究のために、一回投与と連続投与の両方の研究について、野生型マウスを使用した。最後に、薬物動態学的研究を、サルへの一回投与および連続投与からのデータによって確証した。
A. 肝機能への影響
ARI−001は、長期投与の高脂肪食給餌ハムスターからの肝機能試験を改善させる.
ナイアシンの特定の製剤は、ヒトにおいて肝細胞毒を生じさせることが知られている。これにより、18日間に亘りARI−001が投与されたハムスターの血漿からの肝機能試験(AST、ALT)の調査が導かれた。ASTおよびALTは、市販のキット(Bio-Quant Diagnostic Kits、カリフォルニア州、サンディエゴ所在)を使用して測定した。予測されたように、未処置のハムスターからのASTおよびALT値は、高脂肪食により肝腫脹および脂肪肝がもたらされるので、非常に高かった。これらの病状は、上昇したASTおよびALTレベルに反映されている。反対に、ARI−001処置された動物からのASTおよびALTレベルは、ビヒクルのものよりも、著しく低かった。実際に、ASTは、2240mg/kgの用量で劇的に減少し、1120mg/kgの用量でさえ、著しく減少した。ALT値は、これも用量依存様式で、同様に減少した。図12Aおよび図12Bを参照のこと。
B. 耐糖性への効果
ARI−001には、高脂肪食を給餌したハムスターの中でグルコースレベルに影響がない.
ナイアシンは、糖尿病患者の中でグルコースレベルに悪影響を及ぼすことが知られている。この実験に使用したハムスターモデルは、図13におけるビヒクルグループにより示されるように、上昇したグルコースレベルの母集団を作り出した。ヒトに見られる効果と一貫して、ナイアシン処置動物のグルコースは、ビヒクルに対して上昇していた。しかしながら、ARI−001のいずれの用量も、ビヒクルコーホートと比べて、グルコースレベルに著しい変化は生じなかった。
実施例5: 薬物動態学的研究
A. マウスのインビボ研究
野生型マウスのARI−001の一回投与の薬物動態学的研究.
野生型C57BL/6マウスに、強制経口投与(PO)または腹腔内注射(IP)いずれかにより、溶液中のARI−001を一回投与した。次いで、24時間に亘り様々な時点で、血液サンプルを採血した;次いで、血漿を、前述したようにARI−001の濃度について分析した。ARI−001は、強制経口投与により、一回のボーラスとして2240mg/kgの用量、または腹腔内注射により一回の注射として2240mg/kgの用量のいずれかで、投与した。図14を参照のこと。
強制経口投与および腹腔内注射によるARI−001の一回投与により、表7に記載されたパラメータの薬物動態学的曲線が生じた。24時間の時点までに、ARI−001の残留濃度は検出できなくなった。
野生型マウスにおけるARI−001の多重投与薬物動態学的研究.
野生型C57BL/6マウスに、連続30日間に亘り、強制経口投与で毎日、溶液中のARI−001を投与した。5つの24時間の期間の過程で、血液を採血し、結果として得られた血漿を、ARI−001の濃度について分析した。4種類の用量を使用した:996mg/kg、1493mg/kg、2240mg/kg、および3360mg/kg。予測されるように、Cmaxレベルおよび総24時間曝露(AUC)は用量依存性であった。しかしながら、これらの値は、これらのパラメータと投与日数との間に傾向が観察されなかったので、時間には関係なかった。図15A〜15Dおよび図16A〜16Bを参照のこと。
B. さらに別のマウスのインビボ研究
野生型マウスにおける一回投与の薬物動態学的研究.
野生型C57BL/6マウスに、一回のボーラスの強制経口投与(PO)で、溶液中のナイアシン、ARI−001、または化合物2230C(ここに引用する、米国特許出願公開第2009/03123555A1号明細書に開示されている)を一回投与した。化合物2230Cは、以下の構造を有する:
次いで、血液サンプルを24時間の期間に亘り様々な時点で採血した;次いで、血漿を、前述したように、ナイアシン、ARI−001、および2230Cの濃度について分析した。その結果が表8に示されている。
C. ゴールデンシリアンハムスターのインビボ研究
ゴールデンシリアンハムスターにおけるARI−001の一回投与の薬物動態学的研究.
5.9ミリモル/kgのARI−001の一回の経口投与として与えられる、ARI−001の薬物動態学的プロファイルを、HF/HSゴールデンシリアンハムスターにおいて評価した。血漿サンプルを各時点で5匹の動物から心臓穿刺により採取して、24時間に亘りARI−001の血漿濃度を測定した。その結果が図17に示されている。
D. サルのインビボ研究
マカクサルにおけるARI−001の一回投与薬物動態学的研究.
断食させたサルに、強制経口投与(PO)または静脈注射(IV)いずれかにより、溶液中のARI−001を一回投与した。24時間に亘り様々な時点で、血液サンプルを採血した;次いで、血漿をARI−001の濃度について分析した。ARI−001は、強制経口投与により、一回のボーラスとして288mg/kgの用量、またはIV注射により一回の注射として96mg/kgの用量のいずれかで、投与した。その結果が図18に示されている。
給餌したまたは断食させたサルにおけるARI−001の一回投与薬物動態学的研究.
給餌用のサルに給餌し、前述したように強制経口投与により溶液としてARI−001を投与する前に、消化するための時間をかけた。その結果が図19に示されている。
断食させたサルへのARI−001の多重投与の薬物動態学.
ARI−001を、合計で7日間に亘り、一日一回、強制経口投与によりサルに投与した。最初の投与と、最後の投与の後に、血液サンプル採血して、ARI−001の血漿濃度を測定した。1日目と7日目の血漿濃度間には、ほとんど差がなかった。不一致の最大点はCmax値にあり、これは、1日目よりも7日目のほうが高かった。最初の投与または最後の投与いずれかの24時間後の濃度は実質的に同じであった。図20を参照のこと。
実施例6: ARI−001は、高親和性ナイアシン受容体GPR109Aを発現する細胞の細胞膜にβ−アレスチンを強化できない
ナイアシン誘発皮膚紅潮が、β−アレスチン依存性の様式で、ナイアシン受容体GPR109Aを発現の活性化により媒介されることが示されてきた。Walters RW et al. (2009) J Clin Invest 119:1312-21。GPR109Aを発現する検定の準備ができたPathHunter eXpress β−アレスチン細胞を96ウェルプレート内において10,000細胞/ウェルで平板培養し、90分間に亘り、それぞれ、ある範囲の濃度に亘り、ナイアシンまたはARI−001いずれかで刺激した。Gタンパク質共役受容体(GPCR)活性は、β−ガラクトシダーゼ酵素断片の相補性を使用して、β−アレスチンの活性化されたGPCRとの相互作用を測定することによって検出した。ナイアシンまたはARI−001いずれかによる刺激後、化学発光PathHunter Detection Reagentを使用して、信号を検出した。代表的な結果が図21に示されている。
ナイアシンとは異なり、10mMまでの濃度でのARI−001によるGPR109Aの刺激は、GPR109Aを発現する細胞の膜にβ−アレスチンを強化できなかった。ナイアシン誘発紅潮は、β−アレスチン依存性の様式で、GPR109Aの活性化により媒介されることが知られているので、この発見は、ARI−001では、ナイアシンと比べて、紅潮副作用が大幅に低減するという観察に一致する。
実施例7: 動物モデルにおけるARI−001の薬理学的研究の要約
ARI−001に関する数多くの薬物動態学的研究、安全性研究、および有効性研究が、ネズミ、ラット、ゴールデンシリアンハムスター、イヌ、およびサルを含む多種多様な動物において行われてきた。全体として、これらの研究からの結果により、以下の事項が確立された。
ARI−001は、HDL−CおよびHDL−C/TC比の絶対レベルを増加させる一方で、総コレステロール、LDL−C、TGおよびFFAの血漿レベルを減少させた。ARI−001の一日一回の投与の脂質変更効果は、一日一回与えられたナイアシンのほぼ2倍以上の用量について観察された脂質効果よりも著しかった。
28日間に亘り一日一回与えられたARI−001は、18日間に亘り一日一回与えられた同じ用量のARI−001と比べて、血漿脂質レベルにおいて大きい変化を生じた。
一日一回与えられたARI−001は、一日二回与えられた同じ総用量のARI−001に観察された脂質変更効果以上の、血漿脂質における著しく大きい変化を生じた。その上、一日一回のARI−001は、所望の脂質変化をもたらす上で、ナイアシンよりも効き目があった。
TC、HDL−C、TG、LDL−CおよびFFAの血漿レベルにおける変化は、血漿中に存在するARI−001の血漿濃度と相関関係を示した。
ARI−001の血漿濃度および肝臓濃度は、比例の関係にあった。
ARI−001の肝臓濃度は、血漿TC、LDL−C、TGおよびFFAの減少および血漿HDL−Cの増加と相関関係を示した。
ARI−001は、ネズミにおけるドップラー毛細血管の血流測定を使用した実験における毛細血管拡張または充血(紅潮の代わり)の証拠を示さなかった。その上、「紅潮」の臨床症状は、ラットまたはイヌにおいて、28日間に亘り観察されなかった。
実施例8: ARI−001のヒトの臨床試験
無作為の二重盲検プラセボ比較試験を、コーホート毎に用量を順次増加させ、投与後30時間に亘る観察と、8日目の再訪を行うことによって行う。被験者は、健康な男性と女性の成人志願者であり、年齢は18〜60才、LDL−Cは130mg/dL超であり、体重は85kg未満である。被験者は、試験薬物またはプラセボを摂取するように無作為に割り当てられる。
コーホート当たり8人の被験者(6人が薬物:2人がプラセボ)で、一回の用量の増加の5つの期間は、合計で40人の被験者を含む。適切に分からなくされたプラセボが提供される。コーホート1は、1錠の経口錠剤として調合された500mgのARI−001と、11錠のプラセボ錠剤を摂取する;コーホート2は、ARI−001の2錠の500mg錠剤として1000mgと、10錠のプラセボ錠剤を摂取する;コーホート3は、ARI−001の4錠の500mg錠剤として2000mgと、8錠のプラセボ錠剤を摂取する;コーホート4は、ARI−001の8錠の500mg錠剤として4000mgと、4錠のプラセボ錠剤を摂取する;コーホート5は、ARI−001の12錠の500mg錠剤として6000mgを摂取する。プラセボのみの被験者は、12錠のプラセボ錠剤を摂取する。各錠剤は、経口投与に適した、圧縮されたフィルムコート錠である。
この試験の第1の目的は、500mgから6000mgに及ぶ用量で、健康な成人志願者におけるARI−001の一回の用量の安全性および許容度を評価することである。
この試験の第2の目的は、健康な志願者の一回の投与後の血液中のARI−001の薬物動態学的プロファイルを評価し;空腹時のトリグリセリド、遊離脂肪酸および他の脂質バイオマーカーにおける変化を観察し;時間の経過による用量レベルおよび血漿薬物曝露を、空腹時のトリグリセリド、遊離脂肪酸および他の脂質バイオマーカーにおける任意の変化と相関させ;視覚アナログ尺度(VAS)によって紅潮の症状へのARI−001の効果を確立することである。
薬物動態学的サンプルは、投与の0〜45分前および投与の0.5、1、1.5、2、4、6、8、12、24、30および168時間後に採取する。各血漿採取の実際に時間を記録する。
各採取時に、3mLの血液を、EDTAを収容するVacutainer管(紫色のストッパー)中に採取し、直ちに冷蔵した。採取から30分以内に、4℃で15分間に亘り2,000rpmでの遠心分離により血漿分画を分離する。全てのサンプルの分析は、中央検査室で行う。
1日目に、投与前に、以下の手順を行う:
・ 肝機能(ALT、AST、血清ビリルビン)、CK、血液学、APTT、PT、尿検査および脂質化学パネル(LDL−C、HDL−C、遊離脂肪酸、トリグリセリド、LPAおよびApoA−1)を含む臨床検査
・ 12誘導心電図
・ 生命徴候
・ VAS
・ ベースライン血漿PK
・ 真夜中と0時間(投与時)との間のベースラインPKのための採尿
試験薬物の投与後、以下の手順を行う:
・ 投与の6、12および24時間後の肝機能(ALT、AST、血清ビリルビン)、CK、血液学、APTT、およびPTを含む臨床検査
・ 投与の4、12および24時間後の脂質化学パネル(LDL−C、HDL−C、遊離脂肪酸、トリグリセリド、Lp(a)およびApoA−1)
・ 投与の1、2、4、6、8、12および24時間後の12誘導心電図
・ 投与の24時間後の尿検査
・ 投与の6、12、24および30時間後の生命徴候
・ 投与の0.25、0.5、1、2、4、8、12および24時間後のVAS
・ 投与の24時間後での身体検査および投与の30時間後の手短な臨床検査
・ 投与の0.5、1、1.5、2、4、6、8、12、24および30時間後のPKのための血液サンプルの採取
・ 投与の4時間後のトロポニンのための血液サンプルの採取
・ 投与の0から6、6から12、12から18、18から24、および24から30時間後の6時間間隔におけるPKのための採尿
このヒトの臨床検査からの予備段階の結果は、6000mgの用量までのARI−001の任意の用量で紅潮の徴候を示す患者がいなかったという注目に値する観察を含む。
投与から4時間後に測定した、ARI−001の一回の経口投与についてのヒトにおけるトリグリセリドの低下の用量反応を示す追加の予備段階の結果が、図22に示されている。
500mgから6000mgのARI−001に及ぶ、一回の経口投与後のヒトにおいて24時間に亘り測定した、ARI−001の血清濃度を示すさらに別の予備段階の結果が、図23に示されている。2000mgの用量のARI−001に関するCmaxは、約7500ng/mL(7.5mg/mL)であった;1500mgのナイアシン(おおよそ等モルの用量)に関するCmaxは、約30,000ng/mL(30mg/mL)であった。
引用文献
ここに記載された全ての刊行物および特許は、各個別の刊行物または特許が、具体的かつ個別に参照により含まれることが示されているかのように、その全てが参照により含まれる。対立する場合、ここにおける任意の定義を含む本発明の出願が支配する。
同等物
本発明の特定の実施の形態を論じてきたが、先の明細書は、実例であって、制限するものではない。本明細書の吟味した際に、本発明の多くの変更が当業者に明らかになるであろう。付随の特許請求の範囲は、そのような実施の形態および変更の全てを請求することが意図されており、本発明の全範囲は、同等物の全範囲と共に特許請求の範囲、およびそのような変更と共に明細書を参照することによって決定されるべきである。