JP5700903B2 - ハードコート膜付基材およびハードコート膜形成用塗布液 - Google Patents
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Description
このようなハードコート膜のアルカリによる浸食を防ぐためにハードコート膜上に耐アルカリ性の保護薄膜を形成することが行われているが、保護膜を形成する工程およびこれを剥離する工程を必要とし経済性が問題となることから耐アルカリ性を有するハードコート膜の開発が求められていた。
[1]基材と、基材の一方の表面上に形成されたハードコート膜とからなり、
該ハードコート膜が有機樹脂マトリックス成分と、表面処理金属酸化物粒子とを含んでなり、該ハードコート膜が有機樹脂マトリックス成分と、表面処理金属酸化物粒子とを含んでなり、前記有機樹脂マトリックス成分が疎水性有機樹脂マトリックス成分であり、前記表面処理金属酸化物粒子の表面電荷量(QP)が15〜60μeq/gの範囲にあり、
かつハードコート膜表面に、金属酸化物粒子が露出していないことを特徴とするハードコート膜付基材。
[2]さらに親水性有機樹脂マトリックス成分を含み、ハードコート膜内で、親水性有機樹脂マトリックス成分が下層に偏在し、疎水性有機樹脂マトリックス成分が上層に偏在する[1]のハードコート膜付基材。
[3]親水性有機樹脂マトリックス成分と、疎水性有機樹脂マトリックス成分との混合比(重量比、疎水性マトリックス成分/親水性マトリックス成分の重量(WMB)/(WMA))が0.01〜2の範囲にある[2]のハードコート膜付基材。
[4]前記疎水性有機樹脂マトリックス成分がビニル基、ウレタン基、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、CF2基等の疎水性官能基を有する多官能(メタ)アクリル酸エステル樹脂から選ばれる1種以上であり、前記親水性有機樹脂マトリックス成分が水酸基(OH基)、アミノ基、カルボキシル基、スルホ基等の親水性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル樹脂から選ばれる1種以上である[1]〜[3]のハードコート膜付基材。
[5]前記金属酸化物粒子の平均粒子径が5〜500nmの範囲にあり、透明被膜中の表面処理された金属酸化物粒子の含有量が5〜80重量%の範囲にある[1]〜[4]のハードコート膜付基材。
[6]前記基材がトリアセチルセルロース(TAC)からなるものである[1]〜[5]のハードコート膜付基材。
[7]有機樹脂マトリックス形成成分と表面処理された金属酸化物粒子と分散媒とを含んでなり、有機樹脂マトリックス形成成分が疎水性有機樹脂マトリックス形成成分であり、金属酸化物粒子の表面電荷量(QP)が15〜60μeq/gの範囲にあることを特徴とするハードコート膜形成用塗布液。
[8]さらに親水性有機樹脂マトリックス形成成分を含み、親水性有機樹脂マトリックス形成成分の固形分としての濃度(CMA)と疎水性有機樹脂マトリックス形成成分の固形分としての濃度(CMB)との比(CMB)/(CMA)が0.01〜2の範囲にある[7]のハード
コート膜形成用塗布液。
[9]前記疎水性有機樹脂マトリックス成分がビニル基、ウレタン基、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、CF2基等の疎水性官能基を有する多官能(メタ)アクリル酸エステル樹脂から選ばれる1種以上であり、前記親水性有機樹脂マトリックス成分が水酸基(OH基)、アミノ基、カルボキシル基、スルホ基等の親水性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル樹脂から選ばれる1種以上である[7]または[8]のハードコート膜形成用塗布液。
[10]前記分散媒が、沸点の異なる2種以上の混合分散媒である[7]〜[9]のハードコート膜形成用塗布液。
[11]前記混合分散媒の最高沸点の分散媒が疎水性分散媒である[7]〜[10]のハードコート膜形成用塗布液。
[ハードコート膜付基材]
本発明のハードコート膜付基材は、基材と、基材上に形成されたハードコート膜とからな
る。
基材
本発明に用いる基材としては、従来公知のガラス、ポリカーボネート、アクリル樹脂、PET、TAC等のプラスチックシート、プラスチックフィルム等、プラスチックパネル等を用いることができるが、なかでも屈折率が低く耐アルカリ性を要求されるトリアセチルセルロース(TAC)基材、ポリオレフィン系樹脂基材、ポリビニルアルコール系樹脂基材、ポリエーテルスルフォン系樹脂機材等が好適に用いられる。
なかでも、TACは透明性高く、機械的強度に優れ、且つ、温度、湿度等の変化に対する寸法安定性がよく、また、屈折率が低く汎用性の高い基材であるので好ましい。
このような基材は、屈折率が1.45〜1.55、さらには1.48〜1.52の範囲にあることが好ましい。
ハードコート膜
ハードコート膜は、有機樹脂マトリックス成分と表面処理された金属酸化物粒子とを含んでなり、ハードコート膜表面に露出した金属酸化物粒子が存在しないことを特徴としている。
金属酸化物粒子
本発明に用いる金属酸化物粒子は、得られるハードコート膜が透明性を有し、耐擦傷性を向上できれば特に制限はなく従来公知の金属酸化物粒子を用いることができる。例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、酸化アンチモン、ボリア、およびこれら金属酸化物からなるシリカ・アルミナ、シリカ・ジルコニア、シリカ・チタニア、シリカ・酸化アンチモン等の複合酸化物粒子、コアシェル構造を有する粒子が挙げられる。さらに、これら粒子は鎖状に連結した鎖状粒子であってもよい。また、シリカを主成分とし、内部に空洞を有する中空粒子は屈折率が低く好適に用いることができる。このような中空粒子としては本願出願人の出願による特開2001−167637号公報、特開2001−233611号公報等に開示した内部に空洞を有するシリカ系粒子は屈折率が低く好適に用いることができる。さらに、特開2005−119909号公報に開示した、反射防止・帯電防止膜に用いた表面を酸化アンチモンで被覆した多孔質シリカ系微粒子または内部に空洞を有するシリカ系微粒子は好適に採用することができる。
ハードコート膜中の金属酸化物粒子の含有量が5〜80重量%、さらには10〜60重量%の範囲にあることが好ましい。この金属酸化物粒子を含むことで、ハードコート膜の
硬度や密着性、耐擦傷性などが高められる。金属酸化物粒子の含有量が少ないと、ハードコート膜の硬度が不充分であったり、耐擦傷性が不充分となることがある。金属酸化物粒子の含有量が多すぎると、ヘーズが高くなったり、マトリックス成分が少ないために基材との密着性、耐擦傷性、スクラッチ強度、鉛筆硬度等に優れたハードコート膜を得ることが困難である。
Rn-SiX4-n (1)
(但し、式中、Rは炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基であって、互いに同一であっても異なっていてもよい。X:炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン、水素、n:0〜3の整数)
このような式(1)で表される有機珪素化合物としてはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、メチル-3,3,3−トリフルオロプ
ロピルジメトキシシラン、β−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシメチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシメチルトリエキシシラン、γ-グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシエチルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(β−グリシドキシエトキシ)プロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシメチルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシメチルトリエキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシエチルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシエチルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリエトキシシラン、γ-(メタ)アクリロオキシプロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラオクチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、3-ウレイドイソプロピルプロピルトリエトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリメトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラン、パーフルオロオクチルエチルトリイソプロポキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシラノール、メチルトリクロロシラン等、およびこれらの混合物が挙げられる。
樹脂マトリックス成分へ凝集することなく分散することができ、さらに、後述する下層に偏在する親水性有機樹脂マトリックス成分へ高分散し、ハードコート膜表面に露出することがないので耐アルカリ性が向上し好適に用いることができる。
るが、Rn-SiO(4-n)/2として金属酸化物粒子の概ね2〜50重量%、さらには5〜30重量%の範囲にあることが好ましい。
eq/g、さらには20〜50μeq/gの範囲にあることが好ましい。表面電荷量(QP)が小さいと、疎水性が強いために、後述する疎水性マトリックス成分へ高分散し、こ
のためハードコート膜表面に露出する金属酸化物粒子が存在するようになり耐アルカリ性が不充分となることがある。表面電荷量(QP)が大きいと、親水性が強くなるために疎
水性マトリックス成分中に高分散できず凝集する傾向があり、基材との密着性、耐擦傷性、スクラッチ強度、鉛筆硬度等が不充分となることがある。
て滴定し、粒子単位グラム当たりの表面電荷量(μeq/g)求めることができる。
マトリックス成分
ハードコート膜に含まれているマトリックス成分としては、有機樹脂マトリックスが用いられる。有機樹脂マトリックス成分として、たとえば、従来から用いられているポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、シリコーンゴムなどの熱可塑性樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、ブチラール樹脂、反応性シリコーン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、紫外線硬化型アクリル樹脂などの熱硬化性樹脂、紫外線硬化型アクリル樹脂などが挙げられる。さらにはこれら樹脂の2種以上の共重合体や変性体であってもよい。
本発明では、有機樹脂マトリックスとして疎水性有機樹脂マトリックスが好適に用いられる。疎水性有機樹脂マトリックス成分としては、ビニル基、ウレタン基、エポキシ基、(メタ)アクリロイル基、CF2基等の疎水性官能基を有する多官能(メタ)アクリル酸エ
ステル樹脂が挙げられ、具体的にはペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメテクリレート、イソデシルメテクリレート、n-ラウリルアクリレート、n−ステアリルアクリレート、1,6−ヘ、サンジオールジメタクリレート、パーフルオロオクチルエチルメタクリレート、トリフロロエチルメテクリレート、ウレタンアクリレート等の多官能(メタ)アクリル酸エステル等の前駆体から誘導される重合体である。なお、2種の共重合体であっても、2種以上の樹脂の混合物であってもさらに変性体であってもよい。
親水性有機樹脂マトリックス成分として、具体的には、水酸基(OH基)、アミノ基、カルボキシル基、スルホ基等の親水性官能基を有する(メタ)アクリル酸エステル樹脂が挙げられ、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の他、ジエチルアミノメチルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクレート、2−ヒドロキシプロピルメタクレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクレート、2−ヒドロキシ3フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールジメタクリレート、ブトキシジエチレングリコールメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1.6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルアクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルアクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクロイロキシエチルコハク酸、2−アクロイロキシエチルフタル酸、2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、2−アクロイロキシエチルアシッドフォスフェート、2ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルメタクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸付加物などの多官能(メタ)アクリル酸エステルおよびこれらの混合物等の前駆体から誘導される重合体である。なお、2種以上の共重合体や変性体であってもよい。親水性有機樹脂マトリックス成分を用いると、前記した金属酸化物粒子が親水性有機樹脂マトリックスに高分散し、親水性有機樹脂マトリックスが前記疎水性マトリックスの下層に偏在し、疎水性マトリックスに分散した金属酸化物粒子が減少、さらには無くなるのでハードコート膜の表面に金属酸化物粒子が露出することがなく、耐アルカリ性に優れたハードコート膜が得られる。
m、さらには0.2〜20μm、特に0.2〜10μmの範囲にあることが好ましい。ハードコート膜の厚さが前記範囲の下限未満の場合は、ハードコート膜が薄いためにハードコート膜表面に加わる応力を充分吸収することがでないために、ハードコート機能が不充分となる。ハードコート膜の厚さが前記範囲の上限を越えると、膜の厚さが均一になるように塗布したり、均一に乾燥することが困難となり、さらに収縮が大きくなるのでカーリング(ハードコート膜付基材が湾曲)が生じることがある。また、膜厚が厚すぎて透明性が不充分となることがある。
接着剤層
本発明に係るハードコート膜付基材は、基材のハードコート膜が形成されていない面上に接着剤層が設けられていてもよい。
[ハードコート膜形成用塗布液]
本発明に係るハードコート膜形成用塗布液は、有機樹脂マトリックス形成成分と表面処理金属酸化物粒子と分散媒とを含んでなり、有機樹脂マトリックス形成成分が疎水性有機樹脂マトリックス形成成分であり、表面処理金属酸化物粒子の表面電荷量(QP)が15
〜60μeq/gの範囲にあることを特徴としている。
金属酸化物粒子
金属酸化物粒子としては前記した金属酸化物粒子が用いられる。
ハードコート膜形成用塗布液中の金属酸化物粒子の濃度は、ハードコート膜中の金属酸化物粒子の含有量が前記したように5〜80重量%、好ましくは10〜60重量%となるように用いるが、固形分として0.1〜36重量%、さらには0.5〜32重量%の範囲にあることが好ましい。
マトリックス形成成分
マトリックス形成成分としては、前記した疎水性有機樹脂マトリックス成分を形成しうる成分が用いられる。さらに、前記した親水性有機樹脂マトリックス成分を形成しうる成分が含まれていることが好ましい。これらのマトリックス形成成分は、上記熱可塑性樹脂の場合は、上記したマトリックス成分をそのまま使用することが可能であり、熱硬化性樹脂の場合、マトリックス成分を誘導する前駆体のモノマー、プレポリマーなどが使用される。
分散媒
分散媒としては水分散媒であってもアルコールなどの有機溶媒であってもよく、適宜選択して用いることができる。
する分散媒(B)とを組合わせて使用する。
具体的には、分散媒(A)として、水;メタノール、エタノール、プロパノール、2-プロ
パノール(IPA)等などのアルコール類を含む親水性溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプルピルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ト
ルエン等の疎水性溶媒が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上混合して使用してもよい。分散媒(B)としては、ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフ
リルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコールなどのアルコール類;エチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのグリコール類;ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールイソプルピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プルピレングリコールものエチルエーテルなどのエーテル類を含む親水性溶媒、酢酸プルピル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル、酢酸イソペンチル、酢酸ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸シクロヘキシル、エチレングリコールものアセタートなどのエステル類;メチルイソブチルケトン、ブチルメチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ジプロピルケトン、メチルペンチルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン類、等の疎水性溶媒が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上混合して使用してもよい。
混合分散媒中の分散媒(A)の割合がこれ以上多くすると、塗膜の乾燥が速すぎてハード
コート膜が緻密にならないことがあり、硬度や耐擦傷性、耐アルカリ性が不充分となることがある。混合分散媒中の分散媒(A)の割合を少なくしすぎると、逆に分散媒(B)が多くなり、塗膜の乾燥が遅くなり、分散媒が残留してハードコート膜は充分に硬化しない場合があり、硬度や耐擦傷性が不充分となることがある。
る。
透明被膜形成用塗料中の分散媒の割合は概ね50〜99重量%、さらには60〜98重量%の範囲にあることが好ましい。また、混合溶媒を用いる際の疎水性分散媒/親水性分散媒の混合比は概ね0.1〜0.5の範囲にあることが好ましい。
[実施例]
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
金属酸化物粒子(1)分散液の調製
シリカゾル(触媒化成工業(株)製:カタロイドSI−45P、SiO2濃度40重量%、平均粒子径45nm、分散媒:水)の分散液を、限外濾過膜を用いて洗浄し、ついでメタノールにて溶媒置換するとともに固形分濃度30重量%になるまで濃縮した。ついで、このゾル100gにγ-メタアクリロオキシプロピルトリメトキシシラン3.6g(信越シ
リコ−ン(株)製 KBM−503 SiO2成分81.9%)を混合し、50℃で15時間加熱撹拌して表面処理した金属酸化物粒子分散液を得た。
0重量%の金属酸化物粒子(1)分散液を得た。この金属酸化物粒子の表面電荷量を測定し
たところ23.0μeq/gであった。また、金属酸化物粒子(1)の平均粒子径および屈
折率を表1に示した。屈折率は標準屈折液としてCARGILL 製のSeriesA、AAを用い、以下の方法で測定した。
粒子の屈折率の測定方法
(1)金属酸化物微粒子分散液をエバポレーターに採り、分散媒を蒸発させる。
(2)これを120℃で乾燥し、粉末とする。
(3)屈折率が既知の標準屈折液を2、3滴ガラス板上に滴下し、これに上記粉末を混合する。
(4)上記(3)の操作を種々の既知の標準屈折液で行い、混合液が透明になったときの標準屈折液の屈折率を微粒子の屈折率とする。
ハードコート膜形成用塗布液(1)の調製
このシリカ系酸化物微粒子分散液(1)100gと疎水性マトリックス形成成分であるペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE-4A
)27gと疎水性マトリックス形成成分1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレート1.6HX-A)3gに光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イ
ルガキュア184)1.8gおよび溶媒イソプロパノ−ル18.2g、メチルイソブチルケトン50gとを充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(1)を調製した。
ハードコート膜付基材(1)の作製
ハードコート膜形成用塗布液(1)を、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(厚さ:80μm、屈折率:1.50、基材全光線透過率92.0%、ヘーズ0.3%)にバーコ
ーター法(#10)で塗布し、70℃で120秒間乾燥した後、高圧水銀灯で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(1)を作製した。このときのハードコート膜の膜厚は3μmであった。
本電色(株)製:NDH2000)により測定し、また干渉縞の有無を観察し、結果を表1に示した。さらに、密着性、耐擦傷性および耐アルカリ性を評価し、結果を表1に示す。 表面観察
ハードコート膜付基材(1)に蛍光灯(三波長蛍光管)の光をあて、目視で干渉縞の有無
を観察し、結果を表1に示す。
密着性
ハードコート膜付基材(1)の表面にナイフで縦横1mmの間隔で11本の平行な傷を付
け100個の升目を作り、これにセロハンテ−プを接着し、ついで、セロハンテ−プを剥離したときに被膜が剥離せず残存している升目の数を、以下の4段階に分類することにより密着性を評価した。結果を表1に示す。
残存升目の数100個 :◎
残存升目の数90〜99個 :○
残存升目の数85〜89個 :△
残存升目の数84個以下 :×
耐擦傷性の測定
#0000スチールウールを用い、荷重500g/cm2で50回摺動し、膜の表面を
目視観察し、以下の基準で評価し、結果を表に示した。
評価基準:
筋条の傷が認められない :◎
筋条に傷が僅かに認められる:○
筋条に傷が多数認められる :△
面が全体的に削られている :×
耐アルカリ性の評価(1)
ハードコート膜付基材(1)の透明被膜上に、2NのNaOH水溶液を滴下し、3分間放
置した後拭き取り、全光線透過率を測定し、結果を表1に示した。
耐アルカリ性の評価(2)
ハードコート膜付基材(1)の透明被膜上に、2NのNaOH水溶液を滴下し、3分間放
置した後拭き取り、上記と同様の耐擦傷性の測定を行い、同様の基準で評価し、結果を表1に示した。
評価基準:
筋条の傷が認められない :◎
筋条に傷が僅かに認められる:○
筋条に傷が多数認められる :△
面が全体的に削られている :×
[実施例2]
ハードコート膜形成用塗布液(2)の調製
実施例1で調製した金属酸化物粒子分散液(1)100gと水酸基を有する親水性マトリックス形成成分であるネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルアクリレート(新中村化学(株):NKオリゴEA-5320)15g、と疎水性マトリックス形成成分であるペンタエリ
スリトールテトラアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE-4A)15g
に光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)1.8gおよび溶媒イソプロパノ−ル18.2g、メチルイソブチルケトン50gとを充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(2)を調製した。
ハードコート膜付基材(2)の作製
ハードコート膜形成用塗布液(2)を、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(厚さ:80μm、屈折率:1.50、基材全光線透過率92.0%、ヘーズ0.3%)にバーコ
ーター法(#10)で塗布し、70℃で120秒間乾燥した後、高圧水銀灯で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(2)を作製した。このときのハードコート膜の膜厚は3μmであった。
性、耐擦傷性および耐アルカリ性を評価し、結果を表1に示す。
[実施例3]
ハードコート膜形成用塗布液(3)の調製
実施例1で調製した金属酸化物粒子分散液(1)100gと水酸基を有する親水性マトリックス形成成分であるネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルアクリレート(新中村化学(株):NKオリゴEA-5320)24g、と疎水性マトリックス形成成分であるペンタエリ
スリトールテトラアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE-4A)6gに
光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)1.8gおよび溶媒イソプロパノ−ル18.2g、メチルイソブチルケトン50gとを充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(3)を調製した。
ハードコート膜付基材(3)の作製
ハードコート膜形成用塗布液(3)を、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(厚さ:80μm、屈折率:1.50、基材全光線透過率92.0%、ヘーズ0.3%)にバーコ
ーター法(#10)で塗布し、70℃で120秒間乾燥した後、高圧水銀灯で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(3)を作製した。このときのハードコート膜の膜厚は3μmであった。
性、耐擦傷性および耐アルカリ性を評価し、結果を表1に示す。
[実施例4]
ハードコート膜形成用塗布液(4)の調製
実施例1で調製した金属酸化物粒子分散液(1)100gと水酸基を有する親水性のマトリックス形成成分であるネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルアクリレート(新中村化学(株):NKオリゴEA-5320)6g、と疎水性のマトリックス形成成分であるペンタエリスリトールテトラアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE-4A)24gに光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)1.8gおよび溶媒イソプロパノ−ル18.2g、メチルイソブチルケトン50gとを充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(4)を調製した。
ハードコート膜付基材(4)の作製
ハードコート膜形成用塗布液(4)を、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(厚さ:80μm、屈折率:1.50、基材全光線透過率92.0%、ヘーズ0.3%)にバーコ
ーター法(#10)で塗布し、70℃で120秒間乾燥した後、高圧水銀灯で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(4)を作製した。このときのハードコート膜の膜厚は3μmであった。
性、耐擦傷性および耐アルカリ性を評価し、結果を表1に示す。
[実施例5]
ハードコート膜形成用塗布液(5)の調製
実施例1で調製した金属酸化物粒子分散液(1)80gと水酸基を有する親水性のマトリックス形成成分である1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルアクリレート(新中
村化学(株):NKオリゴEA-5521)18g、と疎水性のマトリックス形成成分であるペンタ
エリスリトールテトラアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE-4A)1
8gに光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)2.2gおよび溶媒イソプロパノ−ル31.8g、メチルイソブチルケトン50gとを充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(5)を調製した。
ハードコート膜付基材(5)の作製
ハードコート膜形成用塗布液(5)を、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(厚さ:80μm、屈折率:1.50、基材全光線透過率92.0%、ヘーズ0.3%)にバーコ
ーター法(#10)で塗布し、70℃で120秒間乾燥した後、高圧水銀灯で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(5)を作製した。このときのハードコート膜の膜厚は3μmであった。
性、耐擦傷性および耐アルカリ性を評価し、結果を表1に示す。
[実施例6]
ハードコート膜形成用塗布液(6)の調製
実施例1で調製した金属酸化物粒子分散液(1)120gと水酸基を有する親水性のマトリックス形成成分である1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルアクリレート(新中村化学(株):NKオリゴEA-5521)12g、と疎水性のマトリックス形成成分であるペンタエリスリトールテトラアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE-4A)12gに光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)1.5gおよび溶媒イソプロパノ−ル4.5g、メチルイソブチルケトン50gとを充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(6)を調製した。
ハードコート膜付基材(6)の作製
ハードコート膜形成用塗布液(6)を、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(厚さ:80μm、屈折率:1.50、基材全光線透過率92.0%、ヘーズ0.3%)にバーコ
ーター法(#10)で塗布し、70℃で120秒間乾燥した後、高圧水銀灯で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(6)を作製した。このときのハードコート膜の膜厚は3μmであった。
性、耐擦傷性および耐アルカリ性を評価し、結果を表1に示す。
[実施例7]
金属酸化物粒子(2)分散液の調製
シリカゾル(触媒化成工業(株)製:カタロイドSI−45P、SiO2濃度40重量%、平均粒子径45nm、分散媒:水)の分散液を、限外濾過膜を用いて洗浄し、ついでメタノールにて溶媒置換するとともに固形分濃度30重量%になるまで濃縮した。ついで、このゾル100gに正珪酸エチル15.6g(多摩化学(株)製 エチルシリケート28 SiO2成分28.8%)を混合し、50℃で15時間加熱撹拌して表面処理した金属酸化物粒子分散液を得た。
ハードコート膜形成用塗布液(7)の調製
金属酸化物粒子(1)分散液100gと水酸基を有する親水性のマトリックス形成成分で
ある1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルアクリレート(新中村化学(株):NK
オリゴEA-5521)15g、と疎水性のマトリックス形成成分であるジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート(日本化薬(株)製:KAYARAD DPHA)15gに光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)1.8gおよび溶媒イソプロパノ−ル18.2g、メチルイソブチルケトン50gとを充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(7)を調製した。
ハードコート膜付基材(7)の作製
ハードコート膜形成用塗布液(7)を、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(厚さ:80μm、屈折率:1.50、基材全光線透過率92.0%、ヘーズ0.3%)にバーコ
ーター法(#10)で塗布し、70℃で120秒間乾燥した後、高圧水銀灯で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(7)を作製した。このときのハードコート膜の膜厚は3μmであった。
性、耐擦傷性および耐アルカリ性を評価し、結果を表1に示す。
[実施例8]
シリカ系酸化物微粒子(3)分散液の調製
シリカゾル(触媒化成工業(株)製:カタロイドSI−45P、SiO2濃度40重量%、平均粒子径45nm、分散媒:水)の分散液を限外濾過膜を用いて洗浄し、ついでメタノールにて溶媒置換するとともに固形分濃度30重量%になるまで濃縮した。ついで、このゾル100gにγ-アクリロオキシプロピルトリメトキシシラン5.5g(信越化学(株)製:KBM−5103 SiO2成分81.2%)を混合し、50℃で15時間加熱撹拌して表面処理した金属酸化物粒子分散液を得た。
ハードコート膜形成用塗布液(8)の調製
金属酸化物粒子分散液(3)100gと水酸基を有する親水性のマトリックス形成成分で
ある1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルアクリレート(新中村化学(株):NK
オリゴEA-5521)15g、と疎水性のマトリックス形成成分であるジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート(日本化薬(株)製:KAYARAD DPHA)15gに光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)1.8gおよび溶媒イソプロパノ−ル18.2g、メチルイソブチルケトン50gとを充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(8)を調製した。
ハードコート膜付基材(8)の作製
ハードコート膜形成用塗布液(8)を、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム(厚さ:80μm、屈折率:1.50、基材全光線透過率92.0%、ヘーズ0.3%)にバーコ
ーター法(#10)で塗布し、70℃で120秒間乾燥した後、高圧水銀灯で600mJ/cm2の紫外線を照射して硬化させてハードコート膜付基材(8)を作製した。このときのハードコート膜の膜厚は3μmであった。
性、耐擦傷性および耐アルカリ性を評価し、結果を表1に示す。
[実施例9]
金属酸化物粒子(4)分散液の調製
シリカ系中空微粒子分散ゾル(触媒化成工業(株)製:スルーリア1420、平均粒子径60nm、濃度20.5重量%、分散媒:イソプロパノ−ル、粒子屈折率1.30)を用いた。このゾル100gにγ-メタアクリロオキシプロピルトリメトキシシラン2.5g
(信越シリコ−ン(株)製 KBM−503 SiO2成分81.9%)を混合し、超純水を10g添加し50℃で5時間攪拌し表面処理した金属酸化物粒子分散液を得た(固形分20.0%)。
また、金属酸化物粒子(4)の平均粒子径および屈折率を表1に示した。
ハードコート膜形成用塗布液(9)の調製
金属酸化物粒子(4)分散液44gと水酸基を有する親水性のマトリックス形成成分であ
るネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルアクリレート(新中村化学(株):NKオリゴEA-5320)25.5g、と疎水性のマトリックス形成成分であるペンタエリスリトール
テトラアクリレート(共栄社化学(株)製:ライトアクリレートPE-4A)25.5gに光開
始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)3.1gおよび溶媒イソプロパノ−ル77.4g、メチルイソブチルケトン50gとを充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(9)を調製した。
ハードコート膜付基材(9)の作製
実施例1において、ハードコート膜形成用塗料(9)を用いた以外は同様にしてハードコ
ート膜付基材(9)を作製した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
性、耐擦傷性および耐アルカリ性を評価し、結果を表1に示す。
[実施例10]
金属酸化物粒子(5)分散液の調製
シリカゾル(触媒化成工業株式会社(株)製:カタロイドSI−550、BET法により測定された平均粒子径:5nm、比表面積:545m2/g、SiO2濃度:20重量%
)100gについて、pHが2.8になるまで、強酸性陽イオン交換樹脂SK1BH(三
菱化学社製)0.4Lに空間速度3.1で通液を繰り返した。次に、このシリカゾルを強
塩基性イオン交換樹脂SANUPC(三菱化学社製)0.4Lに空間速度3.1で通液させ、pHを4.1とした後、pHが8.5になるようにアルカリ性水溶液として5%水酸化ナトリウム水溶液を5g添加した。
の観察により、平均粒子径5nmのシリカ粒子が平均10個鎖状に連結していた。
ついで、この鎖状に連結した金属酸化物粒子分散ゾルを、限外濾過膜を用いて洗浄し、メタノールにて溶媒置換するとともに固形分濃度20重量%になるまで濃縮した。このゾル100gに正珪酸エチル6.9g(多摩化学(株)製 エチルシリケート28 SiO2成分28.8%)を加え、50℃で15時間加熱撹拌して表面処理した金属酸化物粒子分散液を得た。
ハードコート膜形成用塗布液(10)の調製
金属酸化物粒子(5)分散液70gと水酸基を有する親水性のマトリックス形成成分であ
る2ヒドロキシ-3アクリロイロキシプロピルメタクリレート(共栄社化学(株)製:NKオ
リゴEA-5521)45g、と疎水性のマトリックス形成成分であるペンタエリスリトールト
リアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンポリマー(共栄社化学(株)製:UA-306H)15gに光開始剤(チバスプシャリティ(株)製イルガキュア184)3gおよ
び溶媒イソプロパノ−ル75g、メチルイソブチルケトン50gとを充分に混合してハードコート膜形成用塗布液(10)を調製した。
ハードコート膜付基材(10)の作製
実施例1において、ハードコート膜形成用塗料(10)を用いた以外は同様にしてハードコート膜付基材(10)を作製した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
[比較例1]
金属酸化物粒子(R1)分散液の調製
金属酸化物粒子として、シリカゾル(触媒化成工業(株)製:カタロイドSI−45P、SiO2濃度40重量%、平均粒子径45nm、分散媒:水)の分散液を、限外濾過膜を用いて洗浄し、ついでメタノールにて溶媒置換するとともに固形分濃度30重量%になるまで濃縮し、濃度30重量%の金属酸化物粒子(R1)分散液を得た。この金属酸化物粒子(R1)の表面電荷量を測定したところ60.0μeq/gであった。金属酸化物粒子(R1)の平均粒子径および屈折率を表1に示した。
ハードコート膜形成用塗布液(R1)の調製
実施例1において、金属酸化物粒子(R1)分散液120gを用いた以外は実施例1と同様
にしてハードコート膜形成用塗布液(R1)を調製した。
ハードコート膜付基材(R1)の作製
実施例1において、ハードコート膜形成用塗布液(R1)を用いた以外は同様にしてハードコート膜付基材(R1)を調製した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
[比較例2]
金属酸化物粒子分散液(R2)の調製
シリカゾル(触媒化成工業(株)製:カタロイドSI−45P、SiO2濃度40重量%、平均粒子径45nm、分散媒:水)を限外濾過膜を用いて洗浄し、ついでメタノールにて溶媒置換するとともに固形分濃度30重量%になるまで濃縮したもの100gに有機ケイ素化合物としてパーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラン(東レダウコーニング(株)製:AY43-158E、SiO2成分26.6%)を5.6g加え、50℃で15時間加熱撹拌してフッ素系有機ケイ素化合物で表面処理した金属酸化物粒子分散ゾルを調製した。ついで、ロータリーエバポレーターにてイソプロピルアルコールに溶媒置換して濃度30重量%の金属酸化物粒子(R2)分散液を得た。この金属酸化物粒子(R2)の表面電荷量を測定したところ7.0μeq/gであった。金属酸化物粒子(R2)の平均粒子径および屈折率を表1に示した。
ハードコート膜形成用塗布液(R2)の調製
実施例1において、固形分濃度30重量%の金属酸化物粒子(R2)分散液を用いた以外は同様にしてハードコート膜形成用塗布液(R2)を調製した。
ハードコート膜付基材(R2)の作製
実施例1において、ハードコート膜形成用塗布液(R2)を用いた以外は同様にしてハードコート膜付基材(R2)を調製した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
得られたハードコート膜付基材(R2)の全光線透過率およびヘーズ、干渉縞の有無、密着性、耐擦傷性および耐アルカリ性を評価し、結果を表1に示す。
[比較例3]
金属酸化物粒子分散液(R3)の調製
五酸化アンチモン微粒子分散ゾル(触媒化成工業(株)製:ELCOM V−4560、平均粒
子径20nm、濃度30.5重量%、分散媒:イソプロパノ−ル、粒子屈折率1.64)を用いた。このゾル100gにγ-メタアクリロオキシプロピルトリメトキシシラン3.
76g(信越シリコ−ン(株)製 KBM−503 SiO2成分81.9%)を混合し超純水を10g添加し50℃で15時間攪拌し表面処理した金属酸化物粒子(R3)分散液を得た(固形分29.5%)。この金属酸化物粒子(R3)の表面電荷量を測定したところ9.8μeq/gであった。金属酸化物粒子(R3)の平均粒子径および屈折率を表1に示した。
ハードコート膜形成用塗布液(R3)の調製
実施例1において、金属酸化物粒子(R3)分散を用いた以外は実施例1と同様にしてハードコート膜形成用塗布液(R3)を調製した。
ハードコート膜付基材(R3)の作製
実施例1において、ハードコート膜形成用塗布液(R3)を用いた以外は同様にしてハードコート膜付基材(R3)を調製した。このときのハードコート膜の厚さは3μmであった。
Claims (4)
- 有機樹脂マトリックス形成成分と表面処理された金属酸化物粒子と分散媒とを含んでなり、
前記有機樹脂マトリックス形成成分が、疎水性官能基を有する疎水性有機樹脂マトリックス形成成分と親水性官能基を有する親水性有機樹脂マトリックス形成成分とからなり、前記親水性有機樹脂マトリックス形成成分の固形分としての濃度(CMA)と前記疎水性有機樹脂マトリックス形成成分の固形分としての濃度(CMB)との比(CMB)/(CMA)が0.01〜2の範囲にあり、
前記疎水性有機樹脂マトリックス形成成分が、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n-ラウリルアクリレート、n−ステアリルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、パーフルオロオクチルエチルメタクリレート、トリフロロエチルメタクリレート、ウレタンアクリレートから選ばれる少なくとも1種であり、
前記親水性有機樹脂マトリックス形成成分が、ジエチルアミノメチルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクレート、2−ヒドロキシプロピルメタクレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクレート、2−ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールジメタクリレート、ブトキシジエチレングリコールメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテルアクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルアクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテルジアクリレート、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクロイロキシエチルコハク酸、2−アクロイロキシエチルフタル酸、2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、2−アクロイロキシエチルアシッドフォスフェート、2-ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルメタクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸付加物から選ばれる少なくとも1種であり、
前記表面処理金属酸化物粒子が、下記式(1)で表される有機ケイ素化合物で表面処理され、
Rn-SiX4-n(1)
(但し、式中、Rは炭素数1〜10の非置換または置換炭化水素基であって、互いに同一であっても異なっていてもよい。X:炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン、水素、n:0または1)
前記表面処理金属酸化物粒子の表面電荷量(QP)が15〜60μeq/gの範囲にあり、
前記金属酸化物粒子の平均粒子径が10〜200nmの範囲にあり、
前記分散媒が、50〜100℃に沸点を有する分散媒(A)と、100超〜200℃に沸点を有する分散媒(B)とを2種以上組み合わせたものであり、混合分散媒中の分散媒(A)の割合が50〜90重量%の範囲にあることを特徴とするハードコート膜形成用塗布液。 - 前記金属酸化物粒子が、シリカ粒子、中空シリカ粒子、鎖状シリカのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のハードコート膜形成用塗布液。
- 請求項1または2に記載のハードコート膜形成用塗布液を、基材表面に塗布して形成されてなり、ハードコート膜表面に金属酸化物粒子が露出しておらず、ハードコート膜内で、親水性有機樹脂マトリックス成分が下層に偏在し、疎水性有機樹脂マトリックス成分が上層に偏在してなり、
前記表面処理された金属酸化物粒子の含有量が5〜80重量%の範囲にあることを特徴とするハードコート膜付基材。 - 前記基材がトリアセチルセルロース(TAC)からなるものであることを特徴とする請求項3に記載のハードコート膜付基材。
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