JP5789605B2 - 染色体異数性の検出方法 - Google Patents
染色体異数性の検出方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5789605B2 JP5789605B2 JP2012524268A JP2012524268A JP5789605B2 JP 5789605 B2 JP5789605 B2 JP 5789605B2 JP 2012524268 A JP2012524268 A JP 2012524268A JP 2012524268 A JP2012524268 A JP 2012524268A JP 5789605 B2 JP5789605 B2 JP 5789605B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dna
- marker
- fetal
- chromosome
- methylation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
- C12Q1/68—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
- C12Q1/6813—Hybridisation assays
- C12Q1/6827—Hybridisation assays for detection of mutation or polymorphism
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T436/00—Chemistry: analytical and immunological testing
- Y10T436/14—Heterocyclic carbon compound [i.e., O, S, N, Se, Te, as only ring hetero atom]
- Y10T436/142222—Hetero-O [e.g., ascorbic acid, etc.]
- Y10T436/143333—Saccharide [e.g., DNA, etc.]
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Immunology (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Description
本出願は、2009年8月11日に出願された米国仮出願第61/233,042号、および2010年2月26日に出願された米国仮出願第61/308,578号の優先権を主張するものであり、それぞれの内容はあらゆる目的のために全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本出願で用いられる「妊娠に付随する疾患」は、妊婦、妊婦が有する胎児、もしくは妊婦および胎児の両方に影響を及ぼし得るいずれの状態または疾病も指す。このような状態または疾病は、限定された時期、例えば妊娠もしくは出産の間にその症状を現すか、または胎児の誕生後に一生持続することもある。「妊娠に付随する疾患」は、妊娠に伴うことが必須であり、妊婦に偶然起こる単なる状態ではない。換言すれば、該疾患は妊婦でない者には起こり得ない。妊娠に付随する疾患の幾つかの例には、子宮外妊娠、子癇前症、早産、および13、18、または21トリソミーなどの胎児の染色体異常が含まれる。
分子計数の様々な方法は、例えばLeaner et al., Analytical Chemistry 69:2115-2121, 1997; Hirano and Fukami, Nucleic Acids Symposium Series No. 44:157-158, 2000; Chiu et al., Trends in Genetics 25:324-331, 2009;および米国特許第7,537,897号に記載される。
I.序文
21トリソミー(T21)のようなトリソミーについてのスクリーニングは、多くの国において現代の産科学的ケアの重要な要素を構成する。出生前外来で通常行われる一般的なスクリーニング法は、胎児の実際の染色体量を直接に標的とするよりも、むしろ染色体異数性に付随する付帯徴候を標的としている(Wapner et al., N Engl J Med 2003;349:1405-13; Malone et al., N Engl J Med 2005;353:2001-11)。確定試験のために、従来のスクリーニングプログラムでは、絨毛膜絨毛採取および羊水穿刺のような侵襲性の方法が必用とされている。しかしながらこれらの方法では、方法に関連した胎児の喪失が導かれ得る(Tabor et al., Lancet 1986;1:1287-93)。
本発明の実施には、分子生物学分野の日常的な技術が利用される。本発明で用いられる一般的方法を開示している基礎的な教科書には、Sambrook and Russell, Molecular Cloning, A Laboratory Manual (3rd ed. 2001); Kriegler, Gene Transfer and Expression: A Laboratory Manual (1990); and Current Protocols in Molecular Biology (Ausubel et al., eds., 1994)が含まれる。
本発明は、妊娠に付随する状態または疾患の存在を検出するためおよび/または進行をモニターするための非侵襲性の手段として、母体血中に見出される適切な胎児性染色体DNAのエピジェネティック−遺伝的染色体量を分析することに関する。従って、本発明を実施するための第1工程は、妊婦から血液サンプルを取得し、該サンプルからDNAを抽出することである。
血液サンプルは、本発明の方法を用いる試験に適した妊娠期間の妊婦から取得される。以下に考察するように、適した妊娠期間は試験される疾患によって変動し得る。妊婦からの血液の採取は、病院または診療所が一般に従っている標準的なプロトコルによって行われる。末梢血の適切な量、例えば典型的には5〜50mLが採取され、さらなる調製の前に、標準的な手順に従って保管され得る。
本発明によって母体血中に見出された胎児DNAの分析は、例えば全血、血清、または血漿を用いて行われてよい。母体血から血清または血漿を調製する方法は、当業者の間で公知である。例えば妊婦の血液は、血液凝固を阻止するためにEDTAまたはVacutainer SST(Becton Dickinson、フランクリンレイクス、ニュージャージー州)のような専用の市販品を含むチューブ内に入れることができ、次に遠心分離を通して全血から血漿を得ることができる。EDTAの代わりに、抗凝固剤としてヘパリンまたはクエン酸塩を用いることもできる。一方で血清は、血液凝固後に遠心分離により、または遠心分離なしで得てもよい。遠心分離を用いる場合、典型的には適切な速度、例えば1,500〜3,000xgにおいて行われるが、限定されるものではない。血漿または血清は、DNA抽出のための新しいチューブに移される前に、追加の遠心分離工程に供されてよい。このような追加の遠心分離工程の代わりに、またはそれに加えて、血漿または血清から粒状の物質を除去するため、1以上の濾過工程を用いることも可能である。
血液を含む生体サンプルからDNAを抽出するための方法は、多数知られている。DNA調製の一般的な方法(例えばSambrook and Russell, Molecular Cloning: A Laboratory Manual 3d ed., 2001により記載される)に従って行うことができ;QIAamp DNAミニキットもしくはQIAamp DNA血液ミニキット(Qiagen、ヒルデン、独国)、GenomicPrep(商標)血液DNA分離キット(Promega、マディソン、ウィスコンシン州)、およびGFX(商標)ゲノム血液DNA精製キット(Amersham、ピスカタウェイ、ニュージャージー州)のような様々な市販の試薬またはキットもまた、妊婦からの血液サンプル由来のDNAを得るために用いられてよい。これらの方法の1を超える組み合わせもまた用いられてよい。
サンプル中に存在する胎児DNAと母体DNAの間で差次的にメチル化されるエピジェネティックマーカーまたはゲノム配列(例えばHLCS遺伝子)の由来を正しく同定するために、最終工程で分離されたDNAは、胎児DNAと母体DNAが区別されるように、それらのメチル化状態が分析されなければならない。妊婦の血液サンプルから抽出されたDNAは、メチル化の差によってDNAを化学的に修飾できる試薬によって処理される、つまり、異なっておりかつ区別可能な化学構造は、処理後のメチル化シトシン(C)残基および非メチル化C残基に起因する。典型的には、このような試薬はDNA分子内の単数または複数の非メチル化C残基と反応し、非メチル化C残基それぞれをウラシル(U)残基に変換するが、メチル化C残基には変化がない。このC→U変換により、核酸の一次配列における変化に基づくメチル化状態の検出および比較が可能となる。この目的に適した例示試薬は、亜硫酸水素ナトリウムのような亜硫酸水素塩である。DNAの化学修飾に亜硫酸水素塩を用いる方法は当該技術分野において周知であり(例えばHerman et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 93:9821-9826, 1996を参照)、本明細書では詳述しない。
メチル化の差によるDNAの修飾後、処理されたDNAを次に配列に基づく解析に供し、ここで異数性に関連する染色体の胎児DNAに由来するエピジェネティックマーカー(例えばHLCS遺伝子)として作用するゲノム配列は、母体DNA由来の同遺伝子から区別され、サンプル中の胎児の遺伝子の量または濃度が定量的に決定され、胎児由来の参照染色体からの遺伝マーカーの量または濃度と比較され、次に二つの比率が標準コントロールと比較される。
増幅反応は、メチル化特異的な修飾後のエピジェネティックマーカーの配列解析に先立って任意に行われる。本発明の幾つかの実施形態では、増幅は、特定のメチル化パターンを有するマーカーの一部を優先的に増幅するために行われ、ここで例えば胎盤またはその他の胎児組織に由来する特定の一つの源からのマーカーのみが検出され、その量または濃度が分析される。所望により、マーカー配列の胎児性バージョンを選択的に増幅する既知の増幅法を用いて、ポリヌクレオチド配列の相違に基づいた胎児由来または母体由来の決定を可能にする、参照染色体上の遺伝マーカーの増幅が行われる。典型的には、優先的な増幅は入念なプライマー設計により達成される。
ポリヌクレオチドシークエンシングのための技術もまた十分に確立されており、関連する研究分野において広く実施されている。例えば、ポリヌクレオチドのシークエンシングの基本的原理および一般的技術については、上記のWallaceら;上記のSambrookおよびRussellら、ならびに上記のAusubelらのような、分子生物学および組み換え遺伝学についての様々な研究報告書ならびに論文に記載されている。本発明の実施には、通常研究室で用手または自動化のいずれかによって行われる、DNAシークエンス法を用いることができる。本発明の方法を実施するための、ポリヌクレオチド配列内の変化(例えばC→U)の検出に適したさらなる手段には、マススペクトロメトリー、プライマー伸長法、ポリヌクレオチドハイブリダイゼーション、リアルタイムPCR、融解曲線分析、高分解能融解分析、ヘテロ二本鎖分析、ピロシークエンス、および電気泳動が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の方法を実施するための標準コントロールを確立するため、最初に健常胎児を有する健常妊婦の群を選択する。これらの妊婦は、本発明の方法を用いて、胎児の染色体異数性などのような、妊娠に付随する状態をスクリーニングする目的に適した妊娠の時期内にある。任意に、妊婦は同様の妊娠期間、例えば、第1期または第2期のような同一の妊娠三半期にある。
以下の実施例は例証の目的のみで提供されるものであり、限定が目的ではない。当業者は、本質的に同じであるかもしくは同様の結果を生み出すために変更または改変され得る、様々な決定的ではないパラメータを容易に認識するであろう。
研究参加者
プリンスオブウェールズ病院(Prince of Wales Hospital)、香港、の産科および婦人科に通院する、正倍数体と21トリソミーの妊婦を採用した。研究に参加した個人からインフォームドコンセントを得て、香港中文大学−新界東医院連合臨床研究倫理委員会(Joint Chinese University of Hong Kong−New Territories East Cluster Clinical Research Ethical Committee)から倫理的承認を得た。
胎盤および母体血細胞からのDNAサンプル中の、第21染色体上のゲノム配列のメチル化状態を評価するため、COBRA(Xiong and Laird, Nucleic Acids Res 1997;25:2532-4)を用いた。
クローニングおよび亜硫酸水素塩によるシークエンシングのために、COBRA分析から得られたPCR産物を用いた。単一分子の分解能においてメチル化状態を分析するため、pGEM-T Easy Vector System (Promega、マディソン、ウィスコンシン州)を用いて、PCR産物をプラスミドベクター内へTAクローニングした。組み換え陽性クローンからの挿入断片をベクタープライマーT7およびSP6を用いてPCRにより増幅し、次にBigDye Terminator Cycle Sequencing v1.1 キット(Applied Biosystems、フォスターシティ、カリフォルニア州)を製造者の指示に従って用いる、サイクルシーケンスによって分析した。エタノール沈殿後、サンプルを10μLのHi-Diホルムアミドに再懸濁し、3100 DNA Analyzer(Applied Biosystems)にかけた。シークエンスデータは、SeqScapeソフトウェア(Applied Biosystems)を用いて分析した。スコア化に先立ち、亜硫酸水素塩による変換の完全性を確認した。メチル化部位の頻度は、メチル化CpG部位の総数を、クローン化された全てのCpG部位で割ることにより算出した(Chiu et al., Am J Pathol 2007;170:941-50)。
COBRAスクリーニングおよび亜硫酸水素塩によるシークエンシングの結果に基づき、本発明者らは、メチル化感受性制限エンドヌクレアーゼ(MSRE)による消化アッセイに続く、胎盤で過剰にメチル化されているが、母体血細胞ではメチル化されていないHLCS遺伝子座領域B2を標的としたリアルタイム定量PCR分析を開発した。酵素消化の使用により、様々なゲノムDNAサンプル中の、HLCS遺伝子座におけるメチル化パターンの分析が可能になった。加えて、母体血漿サンプル中のバックグラウンドである母体DNA分子を除去することができた。リアルタイムPCRアッセイのためのプライマーおよびプローブの配列を表1に示す。
第21染色体と参照マーカーの遺伝子量の比較を、マイクロフルイディクスデジタルPCRプラットフォームにおけるポリメラーゼ連鎖反応によって分析した(Ottesen et al., Science 2006;314:1464-7; Warren et al., Proc Natl Acad Sci U S A 2006;103:17807-12)。エピジェネティック−エピジェネティックの比較のための遺伝子座は、第21染色体上のHLCSと第3染色体上のRASSF1Aであった(Chiu et al., Am J Pathol 2007;170:941-50)。両方とも、過剰メチル化された胎児性DNAマーカーであった。エピジェネティック−遺伝の比較のための遺伝子座は、雄性胎児の妊娠に由来する第21染色体上のHLCSとY染色体上のZFYであった。全てのアッセイのためのプライマーおよびプローブの配列を、PCRの熱サイクル条件と共に表1に示す。
統計解析はSigmaStat 3.5ソフトウェア(SPSS)を用いて行った。
絨毛膜絨毛サンプル(CVS)を、妊娠第1期における従来の出生前診断において採取した。胎盤組織サンプルを、正倍数体の第3期妊娠の出産後に、および正倍数体および21トリソミーの妊娠中絶後に採取した。胎児の染色体の状態を完全な核型分析によって確認した。全ての被験者から、母体末梢血サンプル(12〜20mL EDTA)を採取した。第3期妊娠の出産後に、追加の12mLの血液をEDTAチューブ内に採取した。第1期、第2期、および第3期の妊娠期間のサンプルは、それぞれ12〜14週、17〜21週、および38〜40週であった。
母体末梢血サンプルを、以前に記載したように二重遠心分離プロトコルによって処理した(Chiu et al., Clin Chem 2001;47:1607-13)。血液細胞部分を2,500gで再遠心し、いずれの残余の血漿も除去した。末梢血液細胞からのDNAと母体血漿からのDNAを、QIAamp DNA血液ミニキットおよびQIAamp DSP DNA血液ミニキット(Qiagen、ヒルデン、独国)それぞれの血液および体液プロトコルにより抽出した。CVSおよび胎盤からのDNAは、QIAampDNAミニキット(Qiagen)を製造者の組織プロトコルに従って用いることにより抽出した。
COBRAの手順を以下に記載する。亜硫酸水素塩による変換は、1グラムの各DNAサンプルに対し、EZ DNA メチル化キット(Zymo Research、オレンジ、カリフォルニア州)を製造者の指示に従って用いることにより行った。亜硫酸水素塩により変換されたDNAの40ナノグラム(元のDNAインプットに基づいた計算)を、次にHotStar Taq DNAポリメラーゼキット(Qiagen、ヒルデン、独国)に供給される試薬を用いたPCRによる増幅に供した。各PCRのための試薬組成物を表2に示す。典型的には、PCRは、1xPCR緩衝液、MgCl2、50μMの各dNTP、順方向および逆方向プライマー、HotStar Taq ポリメラーゼ、および2X PCRx エンハンサー(Invitrogen、カールズバッド、カリフォルニア州)が有または無の、20μLの反応にて行った。熱特性は、95℃15分に続き、95℃20秒の45〜55サイクル、適切なアニーリング温度で30秒、72℃1.5分、および72℃3分の最終伸長であった。PCR産物を次に制限酵素消化に供した。それぞれの遺伝子座に用いられる制限酵素は、亜硫酸水素塩による変換後のメチル化および非メチル化配列を区別できる能力によって選択した。本質的に、制限酵素部位は、配列の一つが消化され得るがもう一つは未変化のままであるように、メチル化または非メチル化配列のいずれかのみに存在し、両方には存在しなかった。制限酵素消化は、5μLのPCR産物、適切な1x緩衝液、および10Uの制限酵素(またはモック消化のために酵素なし)による20μLの反応において、製造者が推奨する温度下で2時間行った。全ての酵素は、New England Biolabs(イプスウィッチ、マサチューセッツ州)から購入した。消化した産物は、次にアガロースゲル電気泳動によって分析した。
MSREによる消化。各胎盤および母体血細胞DNAサンプルについて、100ngのDNAをMSREによる消化に供した。制限酵素消化は、適切な1x緩衝液、25UのHpaIIおよび50UのBstUI(またはモック消化のために酵素なし)(New England Biolabs)による50μLの反応において、製造者が推奨する温度下で少なくとも16時間行った。各母体血漿サンプルについては、1.6mLの血漿をDNA抽出に用い、50μLの脱イオン水中に溶出して、その21μLを制限酵素消化に供した。酵素消化は、適切な1x緩衝液、20UのHpaIIおよび30UのBstUI(またはモック消化のために酵素なし)による30μLの反応において、製造者が推奨する温度下で少なくとも16時間行った。消化産物を次にリアルタイム定量PCRによって分析した。選択した制限酵素は非メチル化DNAのみを消化し、メチル化DNAは消化しない。COBRA分析のデータにより、HLCSは胎盤組織で過剰メチル化されているが、母体血細胞ではメチル化されていないことが示されたから、制限酵素処理後に、胎盤組織由来のDNAの割合は検出可能なままで、母体血細胞由来のほとんどのDNAが消化され、検出されなくなることが予想された。
MSREによる消化。MSREであるBstUI(New England Biolabs)を、低メチル化DNAの消化に使用した。抽出したDNAを、BstUI酵素により60℃にて16時間消化した。CVS、胎盤組織、および母体血細胞に対しては、マイクロフルイディクスデジタルPCRアッセイのための200ngのDNAを消化するために、40UのBstUI酵素を用いた。モック消化した一部の分量を、消化コントロールとして含めた。モック消化については、同量のDNAを、酵素の添加なしで同じ消化条件に供した。血漿サンプルに対しては、第3期サンプルの3.4〜4.8mLの血漿からのDNAを消化するために20UのBstUI酵素を使用した。第1期および第2期の血漿サンプルに対しては、4.4〜9.1mLの血漿から抽出したDNAを消化するために40Uまたは60UのBstUI酵素を使用した。下線で示したBstUI制限酵素部位を有する標的配列を、図5に示す。
COBRAによる、第21染色体上の差次的にメチル化された領域のスクリーニング
第21染色体上の35のプロモーター領域を、COBRA法を用いた差次的なメチル化のスクリーニングのために選択し、そのうちの30はCpGアイランド(CGI)と関連していなかったが、その他の5はCGIに関連していた。CGIを決定する基準は以下の通りである:長さ>400bp、GC含量>50%、および観察された/予想されるCpG比>0.6(Yamada et al., Genome Res 2004;14:247-66)。35のプロモーターの、転写開始点に近接するDNA配列(−1kbから+500bp;転写開始点は0となる)を、UCSCゲノムバイオインフォマティクスデータベース(ウェブサイト:www.genome.ucsc.edu/)のMarch 2006ヒト参照配列(NCBI Build 36.1)から取得し、胎盤組織と母体血細胞の間でメチル化パターンを比較するために51のCOBRAアッセイを設計した(表2)。
単一分子の分解能におけるメチル化状態のさらなる分析のため、HLCS領域においてクローニングおよび亜硫酸水素塩によるシークエンシング実験を行った結果を図1に示す。HLCS領域のシークエンシング結果により、HLCSの高度メチル化は胎盤特異的であり、メチル化部位の頻度は0.435ないし0.699であることが確認された。母体血細胞サンプル中の標的配列の3’末端(すなわち位置−57から+111、転写開始点は0となる)において低いメチル化レベルが検出されたが(メチル化部位頻度<0.100)、−232から−67のCpG部位にはメチル化はほとんど観察されなかった。
HLCS領域B2のCOBRAおよび亜硫酸水素塩によるシークエンスのデータに基づいてMSRE消化アッセイを行い、続いて胎盤および母体血細胞から抽出したゲノムDNAの差次的なメチル化を分析するためのリアルタイム定量PCR分析を行った。
BstUIで消化した一定分量のデータにより、比較的高レベルの胎児DNAを有する母体血漿サンプルが5サンプルあり、これらの5サンプルは、出産後のサンプル中で、酵素による消化なしでもHLCS濃度が大きく減少しているサンプルと同一であったことが示された。このことは、酵素による消化なしであっても、明らかな「クリアランス」パターンの一因となり得る。出産後の血漿サンプル中に観察されるHLCS濃度の減少は、異常に高レベルの胎児DNAを有する幾つかのサンプルによる可能性がある(P=0.003、ウィルコクソン符号順位検定)。極端に高濃度のHLCSを有する出産前の5サンプルは、酵素による消化の比較における上位の5サンプルと一致することに留意されたい。
第21染色体と参照染色体のマーカーの遺伝子量の比較を、マイクロフルイディクスデジタルPCRプラットフォームにおいて行った。第21染色体のマーカーは高度にメチル化されたHLCSであり、第3染色体およびY染色体上の参照マーカーは、それぞれ高度にメチル化されたRASSF1Aおよび雄性特異的なZFYであった。
標的=−ln[E/N]xN
(式中、標的はポアソン補正した標的分子の数、lnは自然対数、Eは陰性(空)ウェルの数、およびNは反応におけるデジタルPCRウェルの総数である)
によって補正した。
10の正倍数体および12の21トリソミーの胎盤DNAサンプルに対して、HLCSおよびRASSF1Aアッセイを行った(表4A)。各アッセイについて、4パネルを準備した(図2A)。正倍数体およびT21のサンプルにおいて、HLCSとRASSF1Aの増幅が陽性であった数の比率は統計学的に有意に異なっていた(P=0.005、マンホイットニー順位和検定)。しかしながら、2群の間には大きな重複があった(図3A)。HLCSのRASSF1Aに対する比率の平均±1.96SDとして定義される正常参照範囲は、正倍数体サンプルから0.86〜1.63と算出した。参照範囲内であるT21の事例は半数を超えていた。異なるサンプル間の、二つの遺伝子座のメチル化密度の不均一性が、HLCSのRASSF1Aに対する比率が個体間で大きく変動する一因であると考えられる。この精密さの問題を解決するため、正倍数体とT21のDNAサンプル間での量の比較にはさらに安定なベースラインが要求され得る。
EGGアプローチが、胎児の21トリソミーの非侵襲性の出生前検出に適用できるか否かを決定するために、次にEGG技術を正倍数体およびT21の妊娠に由来する母体血漿DNAサンプルへ応用した。母体血漿中の母体HLCS分子はBstUI酵素によって制限消化され、胎児由来の過剰メチル化HLCS分子は未変化のまま残って分析可能であったが、胎児由来のZFY遺伝子座は、PCRアンプリコン内に位置するBstUI酵素認識部位が存在しないことから影響され得ず、このために遺伝子量比較のための安定なベースラインになると結論付けた。
この研究の最初の部分で、本発明者らは、第21染色体上の高度にメチル化された胎児性DNAマーカー、すなわちHLCS遺伝子のプロモーター領域の検証に成功した(米国特許出願公開第2007/0275402号)。このマーカーの高度にメチル化された性質により、メチル化感受性制限酵素による消化とPCRによる増幅の使用を通して、母体血漿中にこれを比較的容易に検出することが可能になる。
研究参加者
プリンスオブウェールズ病院(Prince of Wales Hospital)の産科および婦人科に通院する正倍数体と21トリソミー(T21)の妊婦を、2009年10月から2010年3月の間に採用した。研究に参加した個人からインフォームドコンセントを得て、香港中文大学−新界東医院連合臨床研究倫理委員会(Joint Chinese University of Hong Kong−New Territories East Cluster Clinical Research Ethical Committee)から倫理的承認を得た。
末梢血サンプルを、以前に記載したように二重遠心分離プロトコルによって処理した(Chiu et al., Clin Chem 2001;47:1607-13)。血液細胞部分を2,500gで再遠心し、いずれの残余の血漿も除去した。末梢血液細胞からのDNAと母体血漿からのDNAを、QIAamp DNA血液ミニキットおよびQIAamp DSP DNA血液ミニキット(Qiagen)それぞれの血液および体液プロトコルにより抽出した。
胎盤組織および母体血漿DNAサンプル中の第21染色体と参照マーカーの染色体量の比較を、それぞれリアルタイム定量ポリメラーゼ連鎖反応(qPCR)およびデジタルPCR(Vogelstein and Kinzler Proc Natl Acad Sci U S A 1999;96:9236-41)により分析した。染色体量分析は、高度にメチル化されたHLCSの量を、胎児が父親から受け継いだが、妊娠中の母親には存在しないSNP対立遺伝子(C/GSNPであるrs6636)の量と比較することにより行った。SNPrs6636は、第14染色体上の輸送ドメイン含有膜貫通型emp24タンパク質8(transmembrane emp24 protein transport domain containing 8: TMED8)遺伝子内に位置し、平均ヘテロ接合性は0.451+/−0.149(dbSNP build 130)である。rs6636は、既報のSNPの一つである(Chow et al. Clin Chem 2007;53:141-2)。rs6636 SNPアッセイは、この文書ではTMED8−C/G SNPアッセイとして表される。
メチル化感受性制限エンドヌクレアーゼであるBstUI(New England Biolabs)を、低メチル化DNAの消化に使用した。抽出したDNAを、BstUI酵素により60℃にて16時間消化した。CVS、胎盤組織、ならびに母体および正常コントロール血液細胞に対しては、PCRアッセイのための100ngのDNAを消化するために、40UのBstUI酵素を用いた。モック消化した一定分量を、消化コントロールとして含めた。モック消化については、同量のDNAを、酵素の添加なしで同じ消化条件に供した。血漿サンプルに対しては、1.6〜5.2mLの血漿からのDNAを消化するために20Uないし40UのBstUI酵素を使用した。
リアルタイムPCR分析をHLCSおよびTMED8遺伝子座について行った。プライマーおよびプローブの配列を表5に示す。HLCS、TMED8−C対立遺伝子、およびTMED8−G対立遺伝子アッセイは全てモノプレックス反応として行った。HLCS遺伝子座のPCRアンプリコン内には、二つのBstUI酵素認識部位が存在した。対照的に、TMED8 SNPアッセイはいずれのBstUI酵素認識部位も含まなかった。
HLCSおよびTMED8−C/G SNPのデジタルPCR分析には、リアルタイムPCR分析に対するものと同じオリゴヌクレオチド配列を用いた(表5)。ここでHLCSアッセイはデュプレックス反応として、各TMED8−C/G SNPアッセイと共に行った。蛍光プローブは、HLCS(VIC)とTMED8−C(FAM)をデュプレックスで、およびHLCS(FAM)とTMED8−G(VIC)をデュプレックスとして標識した。
既知のTMED8遺伝子型を有するゲノムDNAを胎盤組織から抽出し、HLCSおよびTMED8のデュプレックスアッセイに供した。一対立遺伝子がホモ接合性であったサンプルは、もう一方の対立遺伝子のTMED8−C/G SNPアッセイによって試験した。C対立遺伝子がホモ接合性であるサンプルは、G対立遺伝子を検出するTMED8アッセイに対してどのようなシグナルも示さないはずであり、この逆もまた同じである。
胎盤および母体血細胞の両方においてメチル化されていない、既報のベータアクチン領域を、BstUIによる消化の効率を判定するために用いた(Chan et al. Clin Chem 2006;52:2211-8)。ベータアクチンアッセイは、現行のHLCSアッセイにおけるBstUI酵素認識部位の数に一致させるため、二つのBstUI酵素認識部位を含むように改変した。プライマーおよびプローブの配列を表5に示す。リアルタイムqPCRとデジタルPCR分析の両方に同じ配列を使用した。
統計解析はSigmaStat 3.5ソフトウェア(SPSS)を用いて行った。
従来のリアルタイムqPCRによる染色体量分析
HLCSおよびTMED8−C/G SNPアッセイを、ヘテロ接合性のC/G遺伝子型を有する、総数20の正倍数体と9のT21胎盤組織サンプルに適用した。6の正倍数体と4のT21サンプルは、HLCSのTMED8−Cに対する比率を用いて分析し、残りの14の正倍数体と5のT21サンプルは、HLCSのTMED8−Gに対する比率を用いて分析した。成人男性の血液細胞から抽出したゲノムDNAを段階希釈することによって作成した、反応あたり10000GEないし3GEの範囲の濃度を有する検量線を、試験サンプル中の二つの遺伝子座の絶対的なコピー数を判定するために用いた。
最初に、HLCSのTMED8−Cに対する比率をモック消化した胎盤DNAサンプルにおいて決定した。HLCSのTMED8−Cに対する比率の平均±1.96SDとして定義される正常参照範囲は、6の正倍数体サンプルから1.78〜2.66と算出された。4のT21サンプルは全て、正常対象範囲よりも高い比率を示した(図6A)(図9A)。
最初に、HLCSのTMED8−Gに対する比率をモック消化した胎盤DNAサンプルにおいて決定した。正常参照範囲は、14の正倍数体サンプルから1.36〜3.03と算出した。正倍数体およびT21群それぞれからの1サンプルについては判定を誤った(図7A)(図10A)。
ベータアクチンアッセイを、HLCSのTMED8に対する染色体量分析で用いたものと同じであるモックおよびBstUIにより消化した胎盤DNAサンプルに適用することにより、BstUI酵素による消化の効率を評価した。サンプル中のベータアクチン配列量を定量するために、同じ標準検量線を用いた。検量線の勾配は−3.41であり、一方でy切片は37.97の閾値サイクル値を示した。結果により、試験したサンプル全てにおいて96%を超えるDNAが消化されたことが示された(表8Aおよび8B)。
TMED8−C/G SNPアッセイの特異性
SNP対立遺伝子のいずれか1の検出に対する特異性を確認するため、ヘテロ接合性のC/G、ホモ接合性のC/C、およびホモ接合性のG/G遺伝子型の胎盤DNAサンプルを、HLCSおよびTMED8のデュプレックスアッセイにより試験した。3グループそれぞれに2サンプルを用いた。C対立遺伝子がホモ接合性であるサンプルは、G対立遺伝子を検出するTMED8アッセイに対してどのようなシグナルも示さないはずであり、この逆もまた同じである。
情報価値のあるなサンプルにおいて、消化抵抗性HLCSの胎児特異的なTMED8 SNP対立遺伝子に対する比率を比較することにより、母体血漿DNA分析を行った。情報価値のあるサンプルは、TMED8−C/G SNPが胎児がヘテロ接合性であり、かつ母親がホモ接合性であるものとして定義される。胎児が父親から受け継いだ余分の対立遺伝子は、第21染色体の量を決定するための参照ベースラインとして用いた。
情報価値のあるサンプルの他の群において、胎児および母体のTMED8 SNPの遺伝子型は、それぞれC/GおよびC/Cであった。胎児特異的なSNP対立遺伝子はG対立遺伝子であった。HLCSおよびTMED8−GのデュプレックスデジタルPCRアッセイを、BstUIにより消化した9の正倍数体妊娠および1のT21妊娠に由来する母体血漿DNAサンプルに適用した。各サンプルは、少なくとも1の384ウェルプレートにて分析した。陽性ウェルの総数を用いて、各サンプルにおけるHLCSのTMED8−G対立遺伝子に対する比率を算出した。
ベータアクチンデジタルPCRアッセイを、HLCSのTMED8に対する染色体量分析で用いたものと同じであるBstUIにより消化した母体血漿DNAサンプルに適用することにより、BstUI酵素による消化の効率を評価した。染色体量分析に供する前に、消化したDNAサンプルの一定分量(消化混合物の総量の1/50)について、ベータアクチンアッセイでは1を超える陽性ウェルを示さないことを確認した。
前の実施例で本発明者らは、EGGアプローチが原理的には母体血漿DNAサンプル中の胎児の染色体量分析のために実行可能な方法であることを実証した。高度にメチル化されたHLCS遺伝子座を、胎児特異的な分子のクラスを表すエピジェネティックな成分として用い、ZFY遺伝子座は、雄性胎児に特異的な遺伝マーカーであった。第21染色体上の胎児特異的なエピジェネティックマーカーと参照染色体上の胎児特異的な遺伝マーカーとの間の比率を比較することにより、第21染色体の量が推定できた。
この実施例は、胎児の18トリソミー(T18)検出に対するエピジェネティック−遺伝的(EGG)染色体量によるアプローチの適用を示すものである。EGGアプローチについてのこの実施例は、母体血漿中の、第18染色体上に位置する胎児性エピジェネティックマーカーおよび参照染色体上に位置する胎児性遺伝マーカーそれぞれに関する。胎児性エピジェネティックマーカーは、好ましくはマーカー18A[ゲノム位置chr18:10022533-10022724、Human Genome March 2006アセンブリ(hg18)により定義される]であり、これは、メチル化DNA免疫沈降法およびタイリングアレイ分析によって同定された通り(米国特許出願第61/308,578号に記載される)、VAPA(小胞結合膜タンパク質)結合プロテインA)遺伝子の75kb下流およびAPCDD1(発現低下大腸腺腫症1:adenomatosis polyposis coli down-regulated 1)遺伝子の421kb上流に位置する、146bpの遺伝子間領域である。しかしながらこの胎児性エピジェネティックマーカーは、上記の遺伝子座、すなわちchr18:10022533-10022724の100kb上流または下流の範囲に位置する、シトシン含有DNAゲノム領域のいずれかであってもよい。さらにこの胎児性エピジェネティックマーカーは、母体血漿中で胎児の第18染色体を母体の第18染色体から区別する、異なったエピジェネティック特性(DNAのメチル化レベル)を有するシトシン含有DNAゲノム領域のいずれかであってもよい。
サンプルの採取
サンプルは、プリンスオブウェールズ病院(Prince of Wales Hospital)、香港、の産科および婦人科、または賛育医院(Tsan Yuk Hospital)、香港、の出生前診断とカウンセリング部門、またはKing's College Hospital、ロンドン、英国、のHarris Birthright Research Centre for Fetal Medicineに通院する妊婦から採取した。全ての妊婦はインフォームドコンセントを得て採用された。本研究はそれぞれの機関の審査委員により承認された。
末梢血サンプルを、既報の通り二重遠心分離プロトコルによって処理した(Chiu et al., Clin Chem 2001;47:1607-13)。血液細胞部分を2,500gで再遠心し、いずれの残余の血漿も除去した。
クローニングおよび亜硫酸水素塩を用いたシークエンシングによるDNAメチル化の分析
マーカー18Aのメチル化状態を、クローニングおよび亜硫酸水素塩を用いたシークエンシングにより、6組の胎盤組織および母体血細胞において分析した。簡単に述べると、EZ DNA メチル化キット(ZymoResearch)を製造者の指示に従って用いることにより、抽出したDNAの亜硫酸水素塩による変換を行った。亜硫酸水素塩により変換されたDNAを、マーカー18A領域を標的としたプライマーによるPCR増幅に供した。PCRのためのプライマー配列を表10に示す。PCR条件については、表11Aに要約する。続いて、pGEM-T Easy クローニングキット(Promega)を製造者の指示に従って用い、PCR産物をプラスミドベクター内へTAクローニングした。クローニングは、大腸菌株JM109(Promega)により行った。次にクローンからの挿入断片を、T7およびSP6プロモータープライマー(Promega)を製造者の指示に従って用いることによって増幅した(反応条件を、表11AのコロニーPCRアッセイの副題の下に要約する)。PCR産物を次に、BigDye Terminator Cycle Sequencing v1.1 キット(Applied Biosystems)を製造者の指示に従って用いるシークエンシング反応に供した(反応条件を、表11Aのシークエンシング反応の副題の下に要約する)。次にDNAをエタノール沈殿し、10μLのHi−Diホルムアミドに再懸濁して、3100 DNA Analyzer(Applied Biosystems)によりシークエンシングした。シークエンスデータは、SeqScape v2.5ソフトウェア(Applied Biosystems)を用いて分析した。本発明者らは、非CpGシトシン残基における変換率を調べることにより、各クローンの亜硫酸水素塩による変換が>99%であることを確保した。
EpityperアッセイによるDNAメチル化の分析
標準的なMassCLEAVEプロトコル(Sequenom)(Ehrich et al. Proc Natl Acad Sci U S A 2005; 102:15785-90)によって、Epityperアッセイを行った(プロトコルに含まれる個別の反応に対する条件の詳細を図11Bに要約する)。簡単に述べると、亜硫酸水素塩により変換されたDNAを、マーカー18Aを標的とするEpityperアッセイによるPCR増幅に供した。プライマー配列を表10に示す。T7プロモータータグを逆方向プライマーの3’末端に付加し、10ベースタグを該プライマーの5’末端に付加して、順方向と逆方向プライマーの間で融解温度が同等になるようにした。抽出したDNAを、EZ DNA メチル化キット(ZymoResearch)を用いる亜硫酸水素塩による変換に製造者の指示に従って供し、PCRによって増幅した。次にPCR産物を、T7DNAポリメラーゼおよびT7RNAポリメラーゼを用いてRNAにin vitro転写し、リボヌクレアーゼAにより、AまたはG残基を有する塩基を特異的に切断した。切断反応によってCpGを含む断片、またはCpG単位が生成し、これらの大きさはCpG部位のメチル化状態(すなわち亜硫酸水素塩による変換後の、メチル化および非メチル化CpGそれぞれに対するCpGまたはTpG)に依存するであろう。次に産物を精製し、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間(MALDI−TOF)質量分光光度計(MassARRAY Analyzer Compact)によって分離した。各CpG単位のメチル化指数(MI)は、メチル化産物のピーク高さをメチル化および非メチル化産物のピーク高さの和で割ることによって算出した。
マーカー18Aを標的とした、定量リアルタイムPCR(qPCR)アッセイを設計した。関連する制限エンドヌクレアーゼにより、母体DNAの非メチル化CpG部位が特異的に切断され得るが、胎児DNAのメチル化CpG部位は切断され得ないように、プライマーおよびプローブを戦略的に配置した。
血漿DNAを消化するため、二つの型のMSRE、すなわちHpaIIおよびHinP1I(New England Biolabs)を使用した。各血漿サンプルについて、0.8mL〜3.2mLの血漿からDNAを抽出し、50μLの水に溶出した。次に溶出したDNA35μLを、各20UのHpaIIおよびHinP1I(New England Biolabs)と、1X NEBuffer 1中で37℃2時間インキュベートした。
1)胎児出産前および出産後の、消化抵抗性マーカー18Aの濃度
MSREによる消化後、マーカー18Aの高度メチル化DNA配列を従来のqPCRによりABI 7300 HT sequence detection system(Applied Biosystems)において増幅した。各qPCRアッセイの反応量は50μLであり、これには1x TaqMan(登録商標)Universal PCR Master Mix(Applied Biosystems)、各1500nmol/Lの順方向および逆方向PCRプライマー(Integrated DNA Technologies)、および250nmol/LのTaqMan(登録商標)プローブ(Integrated DNA Technologies)が含まれた。プローブは、レポーターとしてその5’末端をFAMにより標識した。熱プロファイルは、50℃2分、95℃10分、95℃15秒の40サイクル、および60℃1分であった。プライマーおよびプローブの配列を表12に示す。
ZFYの濃度は、qPCRによりABI 7300 HT sequence detection system(Applied Biosystems)において、これまでに確立されたアッセイ(Lun et al. Clin Chem 2008; 54:1664-72)を用いて決定した。各qPCRアッセイの反応量は50μLであり、これには1x TaqMan(登録商標)Universal PCR Master Mix(Applied Biosystems)、各300nmol/Lの順方向および逆方向PCRプライマー、および100nmol/LのTaqMan(登録商標)プローブ(Applied Biosystems)が含まれた。プローブは、レポーターとしてその5’末端をVICにより標識した。熱プロファイルは、50℃2分、95℃10分、95℃15秒の40サイクル、および60℃1分であった。プライマーおよびプローブの配列を表12に示す。
本発明者らは、正倍数体ならびにT18の妊娠から得た胎盤組織(CVS)および母体血漿サンプル中の、第18染色体上の胎児性エピジェネティックマーカーであるマーカー18Aの相対量と、Y染色体上の胎児性遺伝マーカーであるZFYの相対量を比較するために、EGGアプローチを導入した。
マーカー18Aに関するEGG分析のための消化プロトコルは、qPCR分析のために用いたものと同じとした。胎盤サンプル分析のため、50ngのDNAを消化に供した。胎盤組織は全て妊娠第1期から得た。血漿サンプル分析のため、正倍数体ならびにT18の妊娠第1期、第2期、および第3期から得た1.6mL〜3.2mLの血漿よりDNAを抽出した。各例から抽出したDNAを50μLの水に溶出し、その35μLを消化に供した。
消化抵抗性のマーカー18AおよびZFY配列を増幅するために、デュプレックスデジタルPCRアッセイを開発した。デジタルPCR分析の基礎については既報である(Lo et al. Proc Natl Acad Sci U S A 2007; 104:13116-21; Tong et al. Clin Chem 2010; 56: 90-8)。
統計解析はSigmaStat 3.0ソフトウェア(SPSS)により行った。
マーカー18Aは有望な胎児性エピジェネティックマーカーである
以前の研究により、胎盤と母体血細胞の間で差次的にメチル化されるゲノム領域は、母体血漿中の胎児性エピジェネティックマーカーへと開発できる可能性のあることが示された(Chim et al. Clin Chem 2008; 54:500-11; Tong et al. Clin Chem 2010; 56:90-8)。クローニングと亜硫酸水素塩によるシークエンシングの結果から、マーカー18Aは正倍数体の胎盤では主にメチル化されているが(n=6)、母体血細胞では基本的にメチル化されていない(n=6)ことが明らかになった(図12)。胎盤および母体血細胞における平均メチル化指数は、それぞれ0.68および0.01である。
本発明者らは、出産前および出産後24時間に得た母体血漿DNA中の消化抵抗性のマーカー18Aの濃度を分析し、比較した。消化後のサンプル全てにおいて非メチル化ベータアクチン配列が検出されなかったことから、消化は完全であったと示唆される。妊娠第3期において、胎児を出産する前、消化抵抗性マーカー18A配列の濃度の中央値は806コピー/mLであった(n=10)。出産後、血漿濃度は、反応あたり3コピーと見積もられるアッセイの検出限界未満に低下した。消化抵抗性マーカー18A配列の血漿濃度は、胎児を出産する前と後で統計学的に有意に異なっていた(ウィルコクソン符号順位検定、P値=0.002)(図14A)。
胎盤DNAサンプルにおけるマーカー18AのZFYに対する比率
雄性胎児の妊娠に由来する、妊娠第1期の胎盤DNAサンプル(5サンプルのT18および5サンプルの正倍数体)を、マーカー18AおよびZFYに対するデュプレックスデジタルPCRアッセイによって分析した。正倍数体およびT18のサンプルにおけるマーカー18AのZFYに対する比率は有意に異なっていた(マンホイットニー順位和検定、P値=0.023)。正倍数体サンプルについて、マーカー18AのZFYに対する比率の平均±1.96SDとして定義される正常参照範囲は1.20〜1.66であった。T18の全ての例で、比率は参照範囲の上限を超えていた(図15)。
このアプローチにより、母体血漿において非侵襲性にT18を検出することが可能であることを実証するために、本発明者らは、正倍数体の雄性胎児の妊娠から得た27の母体血漿サンプル、およびT18の雄性胎児の妊娠から得た9サンプルについて分析した。正倍数体の27例のうち、18、4、および9例は、それぞれ妊娠第1期、第2期、および第3期から得た。T18の例は全て妊娠第1期から得た。正倍数体およびT18群の妊娠期間の中央値は、それぞれ14.1および13.3であった。正常参照範囲は0.34〜3.04であった(図16)。この参照範囲に基づいて、正倍数体の27例のうちの26例、およびT18の9例のうちの8例は正確に判定され、感度は88.9%で特異性は96.3%であった。
酵素により消化した母体血漿サンプルを、胎盤および母体血細胞において全くメチル化されていないが、マーカー18Aアンプリコンと同様のMSRE制限酵素部位を含む領域を標的とするベータアクチンアッセイを用いて分析することにより、酵素消化の効率を評価した(図17)。消化した血漿サンプル全てにおいて、ベータアクチン配列は検出されなかった。
この実施例では、第18染色体上の胎児性エピジェネティックマーカーとしての高度にメチル化されたマーカー18AおよびY染色体上の胎児性遺伝マーカーとしてのZFYを用いて、母体血漿から胎児の第18染色体の相対量を推測するためにEGGアプローチが適用可能であることを示した。正倍数体とT18の母体血漿サンプル中のこのような相対的な染色体量をEGGアプローチによって比較することにより、18トリソミーの非侵襲性の出生前検出が実行可能であることもまた示された。EGGアプローチを用いる18トリソミーの非侵襲性の出生前検出は、母体血漿中の胎児の参照染色体の量を特異的に測定するために、具体例としてこの実施例で用いたY特異的な胎児性遺伝マーカーを、参照染色体上にある父親より受け継いだSNPなどのその他の胎児性遺伝マーカーに置き換えることにより、一般的集団においてより多くの胎児を網羅するように拡大することができる。
この実施例は、胎児の13トリソミー(T13)検出に対するエピジェネティック−遺伝的(EGG)染色体量によるアプローチの適用を示すものである。このEGGアプローチは、第13染色体上に位置する胎児性エピジェネティックマーカーおよび参照染色体上に位置する胎児性遺伝マーカーそれぞれに関わる。胎児性エピジェネティックマーカーは、好ましくはマーカー13A[ゲノム位置chr13:105941431-105941818、Human Genome March 2006アセンブリ(hg18)により定義される]である。これは、メチル化DNA免疫沈降法およびタイリングアレイ分析によって同定された通り(米国特許出願第61/308,578号に記載される)、EFNB2(エフリンB2)遺伝子の3’末端に位置する188bpの領域である。しかしながらこの胎児性エピジェネティックマーカーは、上記の遺伝子座、すなわちchr13:105941431-105941818の100kb上流または下流の範囲に位置する、シトシン含有DNAゲノム領域のいずれかであってもよい。さらにこの胎児性エピジェネティックマーカーは、母体血漿中において母体の第13染色体から胎児のものを区別する、異なったエピジェネティック特性(DNAのメチル化レベル)を有するシトシン含有DNAゲノム領域のいずれかであってもよい。
サンプルの採取
サンプルは、プリンスオブウェールズ病院(Prince of Wales Hospital)、香港、の産科および婦人科、またはKing's College Hospital、ロンドン、英国、のHarris Birthright Research Centre for Fetal Medicineに通院する妊婦から採取した。全ての妊婦はインフォームドコンセントを得て採用された。本研究はそれぞれの機関の審査委員により承認された。
末梢血サンプルを、既報の二重遠心分離プロトコルによって処理した(Chiu et al., Clin Chem 2001;47:1607-13)。血液細胞部分を2,500gで再遠心し、いずれの残余の血漿も除去した。末梢血液細胞からのDNAを、QIAamp DNA血液ミニキットの血液および体液プロトコルにより抽出した。
クローニングおよび亜硫酸水素塩を用いたシークエンシングによるDNAメチル化の分析
マーカー13Aのメチル化状態を、クローニングおよび亜硫酸水素塩を用いたシークエンシングにより、6組の胎盤組織および母体血細胞において分析した。EZ DNA メチル化キット(ZymoResearch)を製造者の指示に従って用いることにより、抽出したDNAの亜硫酸水素塩による変換を行った。亜硫酸水素塩により変換されたDNAを、マーカー13A領域を標的とした順方向プライマー5’−aggaagagagGGAGGATAGGAGGAGGGAGTTATAGT−3’ (配列番号7)および逆方向プライマー5’−cagtaatacgactcactatagggagaaggctAAAATTACACACAATACACACCAAAAAAT−3’ (配列番号8)によるPCR増幅に供した。このプライマーセットはEpityperアッセイによる分析のために設計したが、亜硫酸水素塩によるシークエンス分析のために、亜硫酸水素塩によって変換されたDNAのPCR増幅にも適用した。PCR条件については、表13Aに要約する。続いて、pGEM-T Easy クローニングキット(Promega)を製造者の指示に従って用い、PCR産物をプラスミドベクター内へTAクローニングした。クローニングは、大腸菌株JM109(Promega)により行った。次にクローンからの挿入断片を、T7およびSP6プロモータープライマー(Promega)を製造者の指示に従って用いることによって増幅した(反応条件を、表13AのコロニーPCRアッセイの副題の下に要約する)。PCR産物を次に、BigDye Terminator Cycle Sequencing v1.1 キット(Applied Biosystems)を製造者の指示に従って用いるシークエンシング反応に供した(反応条件を、表13Aのシークエンシング反応の副題の下に要約する)。次にDNAをエタノール沈殿し、10μLのHi−Diホルムアミドに再懸濁して、3100 DNA Analyzer(Applied Biosystems)によりシークエンシングした。シークエンスデータは、SeqScape v2.5ソフトウェア(Applied Biosystems)を用いて分析した。本発明者らは、非CpGシトシン残基における変換率を調べることにより、各クローンの亜硫酸水素塩による変換が>99%であることを確保した。
EpityperアッセイによるDNAメチル化の分析
標準的なMassCLEAVEプロトコル(Sequenom)(Ehrich et al. Proc Natl Acad Sci U S A 2005; 102:15785-90)に従って、Epityperアッセイを行った(プロトコルに含まれる個別の反応に対する条件の詳細を図13Bに要約する)。簡単に述べると、亜硫酸水素塩により変換されたDNAを、マーカー13A領域を標的とした順方向プライマー5’−aggaagagagGGAGGATAGGAGGAGGGAGTTATAGT−3’(配列番号7)および逆方向プライマー5’−cagtaatacgactcactatagggagaaggctAAAATTACACACAATACACACCAAAAAAT−3’ (配列番号8)によるPCR増幅に供した。このプライマーセットにおいて、T7プロモータータグを逆方向プライマーの3’末端に付加し、10ベースタグを該プライマーの5’末端に付加して、順方向と逆方向プライマーの間で融解温度が同等になるようにした。抽出したDNAを、EZ DNA メチル化キット(ZymoResearch)を用いる亜硫酸水素塩による変換に製造者の指示に従って供し、PCRによって増幅した。次にPCR産物を、T7DNAポリメラーゼおよびT7RNAポリメラーゼを用いてRNAにin vitro転写し、リボヌクレアーゼAにより、AまたはG残基を有する塩基を特異的に切断した。切断反応によってCpGを含む断片、またはCpG単位が生成し、これらの大きさはCpG部位のメチル化状態(すなわち亜硫酸水素塩による変換後の、メチル化および非メチル化CpGそれぞれに対するCpGまたはTpG)に依存するであろう。次に産物を精製し、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間(MALDI−TOF)質量分光光度計(MassARRAY Analyzer Compact)によって分離した。各CpG単位のメチル化指数(MI)は、メチル化産物のピーク高さをメチル化および非メチル化産物のピーク高さの和で割ることによって算出した。
本発明者らは、正倍数体ならびにT13の妊娠から得た胎盤組織(CVS)における、第13染色体上の胎児性エピジェネティックマーカーであるマーカー13Aの相対量と、Y染色体上の胎児性遺伝マーカーであるZFYの相対量を比較するために、EGGアプローチを導入した。
胎盤DNAを消化するために、3タイプのMSRE、すなわちAccI、NlaIV、およびHpaII(FastDigest(登録商標)酵素、Fermentas Life Sciences)を用いた。各サンプルにつき、50ngの胎盤DNAを各2FDUの上記酵素と共に1XFastDigest(登録商標)緩衝液中で37℃2時間インキュベートし、続いて65℃20分で酵素の不活性化を行った。
消化抵抗性のマーカー13AおよびZFYをそれぞれ増幅するために、2つのモノプレックスデジタルPCRアッセイを開発した。デジタルPCR分析の基礎については既報である(Lo et al. Proc Natl Acad Sci U S A 2007; 104:13116-21; Tong et al. Clin Chem 2010; 56: 90-8)。
統計解析はSigmaStat 3.0ソフトウェア(SPSS)により行った。
マーカー13Aは有望な胎児性エピジェネティックマーカーである
以前の研究により、胎盤と母体血細胞の間で差次的にメチル化されるゲノム領域は、母体血漿中の胎児性エピジェネティックマーカーへと開発できる可能性のあることが示された(Chim et al. Clin Chem 2008; 54:500-11; Tong et al. Clin Chem 2010; 56:90-8)。クローニングと亜硫酸水素塩によるシークエンシングの結果から、マーカー13Aは正倍数体の胎盤で主にメチル化されているが(n=6)、母体血細胞では基本的にメチル化されていない(n=6)ことが明らかになった(図18)。胎盤および母体血細胞における平均メチル化指数は、それぞれ0.78および0.00である。
雄性胎児の妊娠に由来する胎盤DNAサンプル(5サンプルのT13および10サンプルの正倍数体)を、マーカー13AおよびZFYに対するそれぞれのモノプレックスデジタルPCRアッセイによって分析した。正倍数体およびT13のサンプルにおけるマーカー13AのZFYに対する比率は有意に異なっていた(マンホイットニー順位和検定、P値=0.023)。正倍数体サンプルについて、マーカー13AのZFYに対する比率の平均±1.96SDとして定義される正常参照範囲は1.40〜2.10であった。1例を除くT13の全ての例で、比率は参照範囲の上限を超えていた(図20)。
この実施例では、第13染色体上の胎児性エピジェネティックマーカーとしての高度にメチル化されたマーカー13AおよびY染色体上の胎児性遺伝マーカーとしてのZFYを用いて、妊娠第1期および第2期の間に得た胎盤組織における胎児の第13染色体の量を推測するためにEGGアプローチが適用可能であることを示した。正倍数体とT13の胎盤組織においてこのような相対的染色体量を比較することにより、13トリソミーを検出することが可能である。このアプローチは、母体血漿中の胎児性第13染色体の相対的染色体量を推測し、13トリソミーを非侵襲性に検出するために適用できる可能性がある。
配列番号1 dbSNP のrs6636 (ウェブサイト ncbi.nlm.nih.gov/snpより取得)
GAAGATTTTC CAAACTACTT TATGTCATTT AGCTTCTATT TTCTGAAGGG CTTTCTTTGG
TGCCATGTAC TCAGATCAGT CAGTTGACTG AAAGATGATC ATGTTTTCTT CGTAAAGATT
TAAGCAATTG GCAACTACAA AGACATTATT TTCTTACTGT TCTATATCAT GTACTGTTGC
TGACATTACA AAAAGGGTCT GGAAGGGAAA CCGTGTCACT GTTTTATCTT TTTTCTTTAA
AATACAAAAG TATCCCAACT AATCATTTAT TATGGTCAGC TTGTTTTACA TGTCCCCTAT
[C/G]
ATGAGAAATG CTATCAACAT CTGTGATTTC TAAGAGTCTT ACCAAATTGT TACTTTAATT
CTTGTGTCCT GCTGAGTGGT TTTTCTTTTA AAATACCATT TTTATCACCC TGTGGCACTG
GGTGTGTTAC TGCGATTACA CTGATGATTC TGAGCTGTGC TTCTTCAAGT AGCTCAGTTC
TTGCGTTTTA TATTAGGTAA CAGTTTTGTG ATGCTTTTGT GCATTCTTTG TCATCTCTTC
TGAGTTTTCG AATCTGTCAT AAATAAACTT TTTCACTATG CACCTGGTAA CATCTGAGTT
配列番号2 SNP rs6636の100bp上流および下流を含むDNA配列 (ウェブサイトgenome.ucsc.edu/cgi-bin/hgGatewayより取得)
GGAAGGGAAACCGTGTCACTGTTTTATCTTTTTTCTTTAAAATACAAAAG
TATCCCAACTAATCATTTATTATGGTCAGCTTGTTTTACATGTCCCCTAT
[C/G]
ATGAGAAATGCTATCAACATCTGTGATTTCTAAGAGTCTTACCAAATTGT
TACTTTAATTCTTGTGTCCTGCTGAGTGGTTTTTCTTTTAAAATACCATT
Claims (14)
- 下記工程を含む、妊婦に担持されている胎児の染色体異数性を検出するための方法:
(a)妊婦から採取された生体サンプル中の胎児由来のメチル化マーカーの量を決定する工程であって、前記メチル化マーカーは染色体異数性に関連する染色体上、または染色体異数性に関連する染色体の部位内に位置し、かつ前記胎児由来のメチル化マーカーは、差次的なDNAメチル化によって、母体由来のその対応物から区別される、工程;
(b)前記サンプル中の胎児由来の遺伝マーカーの量を決定する工程であって、前記遺伝マーカーは参照染色体上に位置し、かつ前記胎児由来の遺伝マーカーは、ポリヌクレオチド配列における相違によって、前記サンプル中の母体由来のその対応物から区別されるか、あるいは前記遺伝マーカーは母体ゲノムに存在しない、工程;
(c)(a)および(b)から得られた量の比率を決定する工程;および
(d)前記比率を標準コントロールと比較する工程であって、前記比率が標準コントロールよりも高いかまたは低い場合に、胎児における染色体異数性の存在が示唆される、工程。 - 前記胎児由来のメチル化マーカーが胎盤に由来する、請求項1に記載の方法。
- 前記母体由来の対応物が妊婦の血液細胞に由来する、請求項1または請求項2に記載の方法。
- 前記胎児由来のメチル化マーカーが母体由来のその対応物よりも高度にメチル化されているか、前記胎児由来のメチル化マーカーが母体由来のその対応物よりも低度にメチル化されている、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記サンプルが母体の全血、血清、血漿、尿、羊水、生殖器洗浄液、胎盤組織サンプル、絨毛膜絨毛サンプルであるか、または母体血から分離された胎児の細胞を含むサンプルである、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記サンプルが胎児の核酸を含む、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記メチル化マーカーがホロカルボキシラーゼ合成酵素(HLCS)遺伝子の一部であるか、ホロカルボキシラーゼ合成酵素(HLCS)遺伝子に近接するか、HLCS遺伝子の推定プロモーターであるか、または、Human Genome March 2006アセンブリ(hg18)により定義されるゲノム位置chr18:10022533-10022724のマーカー18AもしくはHuman Genome March 2006アセンブリ(hg18)により定義されるゲノム位置chr13:105941431-105941818のマーカー13Aである、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記工程(a)が、メチル化DNAと非メチル化DNAとを差次的に修飾する試薬で前記サンプルを処理することを含み、
前記試薬が、
(i)亜硫酸水素塩、またはメチル化状態に基づいてDNAに結合するタンパク質もしくは化学物質、
(ii)メチル化DNAを優先的に切断する酵素、または
(iii)非メチル化DNAを優先的に切断する酵素、
を含む、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の方法。 - (i)前記遺伝マーカーが、母体ゲノムに存在しない、
(ii)前記遺伝マーカーが、Y染色体上に位置する、
(iii)前記遺伝マーカーが、Y連鎖ジンクフィンガータンパク質(ZFY)遺伝子である、
(iv)前記胎児由来の遺伝マーカーが、遺伝的多型性によって母体由来の遺伝マーカーから区別される、
(v)前記胎児由来の遺伝マーカーが、一塩基多型(SNP)、単純タンデムリピート多型、または挿入−欠失多型を含む遺伝的多型性によって母体由来の遺伝マーカーから区別される、または
(vi)前記遺伝マーカーが、配列番号1で表されるヌクレオチド配列の第301番目のヌクレオチドに位置する、TMED8遺伝子内のSNP rs6636を含む、
請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の方法。 - 複数のメチル化マーカーまたは遺伝マーカーが用いられる、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の方法。
- 前記工程(a)または(b)が、
(i)ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、
(ii)核酸配列特異的増幅、または
(iii)メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)
による前記メチル化マーカーもしくは遺伝マーカーの増幅を含む、
請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載の方法。 - 前記工程(a)または(b)が、
(i)分子計数により行われる、
(ii)デジタルポリメラーゼ連鎖反応、リアルタイム定量ポリメラーゼ連鎖反応、アレイキャプチャー、核酸配列に基づく検出、大量に平行して行うゲノムシークエンシング、単一分子のシークエンシング、またはカラーコードプローブ対によるポリヌクレオチドの多重検出を含む、または、
(iii)マススペクトロメトリー、またはマイクロアレイ、蛍光プローブ、もしくは分子標識へのハイブリダイゼーションを含む、
請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の方法。 - 前記染色体異数性に関連する染色体が、第13染色体、第18染色体、第21染色体、またはX染色体である、請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載の方法。
- 前記比率が、
標準コントロールより少なくとも1標準偏差高いもしくは低いこと、標準コントロールより少なくとも2標準偏差高いもしくは低いこと、または標準コントロールより少なくとも3標準偏差高いもしくは低いことが、胎児に染色体異数性のあることを示す、請求項1〜請求項13のいずれか一項に記載の方法。
Applications Claiming Priority (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US23304209P | 2009-08-11 | 2009-08-11 | |
| US61/233,042 | 2009-08-11 | ||
| US30857810P | 2010-02-26 | 2010-02-26 | |
| US61/308,578 | 2010-02-26 | ||
| PCT/GB2010/001327 WO2011018600A1 (en) | 2009-08-11 | 2010-07-12 | Method for detecting chromosomal aneuploidy |
Publications (3)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2013501514A JP2013501514A (ja) | 2013-01-17 |
| JP2013501514A5 JP2013501514A5 (ja) | 2014-07-03 |
| JP5789605B2 true JP5789605B2 (ja) | 2015-10-07 |
Family
ID=42797276
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2012524268A Active JP5789605B2 (ja) | 2009-08-11 | 2010-07-12 | 染色体異数性の検出方法 |
Country Status (7)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US8563242B2 (ja) |
| EP (1) | EP2464743B1 (ja) |
| JP (1) | JP5789605B2 (ja) |
| CN (1) | CN102625854B (ja) |
| AU (1) | AU2010283621B2 (ja) |
| CA (1) | CA2770256C (ja) |
| WO (1) | WO2011018600A1 (ja) |
Families Citing this family (101)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8532930B2 (en) | 2005-11-26 | 2013-09-10 | Natera, Inc. | Method for determining the number of copies of a chromosome in the genome of a target individual using genetic data from genetically related individuals |
| US11111543B2 (en) | 2005-07-29 | 2021-09-07 | Natera, Inc. | System and method for cleaning noisy genetic data and determining chromosome copy number |
| US9424392B2 (en) | 2005-11-26 | 2016-08-23 | Natera, Inc. | System and method for cleaning noisy genetic data from target individuals using genetic data from genetically related individuals |
| US10083273B2 (en) | 2005-07-29 | 2018-09-25 | Natera, Inc. | System and method for cleaning noisy genetic data and determining chromosome copy number |
| US10081839B2 (en) | 2005-07-29 | 2018-09-25 | Natera, Inc | System and method for cleaning noisy genetic data and determining chromosome copy number |
| US11111544B2 (en) | 2005-07-29 | 2021-09-07 | Natera, Inc. | System and method for cleaning noisy genetic data and determining chromosome copy number |
| US20110033862A1 (en) * | 2008-02-19 | 2011-02-10 | Gene Security Network, Inc. | Methods for cell genotyping |
| US20110092763A1 (en) * | 2008-05-27 | 2011-04-21 | Gene Security Network, Inc. | Methods for Embryo Characterization and Comparison |
| ES2620431T3 (es) | 2008-08-04 | 2017-06-28 | Natera, Inc. | Métodos para la determinación de alelos y de ploidía |
| US8962247B2 (en) | 2008-09-16 | 2015-02-24 | Sequenom, Inc. | Processes and compositions for methylation-based enrichment of fetal nucleic acid from a maternal sample useful for non invasive prenatal diagnoses |
| US8476013B2 (en) | 2008-09-16 | 2013-07-02 | Sequenom, Inc. | Processes and compositions for methylation-based acid enrichment of fetal nucleic acid from a maternal sample useful for non-invasive prenatal diagnoses |
| US20120252015A1 (en) * | 2011-02-18 | 2012-10-04 | Bio-Rad Laboratories | Methods and compositions for detecting genetic material |
| US20120185176A1 (en) | 2009-09-30 | 2012-07-19 | Natera, Inc. | Methods for Non-Invasive Prenatal Ploidy Calling |
| EP2504448B1 (en) * | 2009-11-25 | 2016-10-19 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Methods and compositions for detecting genetic material |
| WO2012135730A2 (en) * | 2011-03-30 | 2012-10-04 | Verinata Health, Inc. | Method for verifying bioassay samples |
| US11322224B2 (en) | 2010-05-18 | 2022-05-03 | Natera, Inc. | Methods for non-invasive prenatal ploidy calling |
| US11939634B2 (en) | 2010-05-18 | 2024-03-26 | Natera, Inc. | Methods for simultaneous amplification of target loci |
| US9677118B2 (en) | 2014-04-21 | 2017-06-13 | Natera, Inc. | Methods for simultaneous amplification of target loci |
| US10316362B2 (en) | 2010-05-18 | 2019-06-11 | Natera, Inc. | Methods for simultaneous amplification of target loci |
| US11332785B2 (en) | 2010-05-18 | 2022-05-17 | Natera, Inc. | Methods for non-invasive prenatal ploidy calling |
| US11326208B2 (en) | 2010-05-18 | 2022-05-10 | Natera, Inc. | Methods for nested PCR amplification of cell-free DNA |
| US12221653B2 (en) | 2010-05-18 | 2025-02-11 | Natera, Inc. | Methods for simultaneous amplification of target loci |
| US11408031B2 (en) | 2010-05-18 | 2022-08-09 | Natera, Inc. | Methods for non-invasive prenatal paternity testing |
| US20190010543A1 (en) | 2010-05-18 | 2019-01-10 | Natera, Inc. | Methods for simultaneous amplification of target loci |
| US11332793B2 (en) | 2010-05-18 | 2022-05-17 | Natera, Inc. | Methods for simultaneous amplification of target loci |
| US11339429B2 (en) | 2010-05-18 | 2022-05-24 | Natera, Inc. | Methods for non-invasive prenatal ploidy calling |
| US12152275B2 (en) | 2010-05-18 | 2024-11-26 | Natera, Inc. | Methods for non-invasive prenatal ploidy calling |
| EP2854057B1 (en) | 2010-05-18 | 2018-03-07 | Natera, Inc. | Methods for non-invasive pre-natal ploidy calling |
| US10017812B2 (en) | 2010-05-18 | 2018-07-10 | Natera, Inc. | Methods for non-invasive prenatal ploidy calling |
| US8603742B2 (en) | 2010-07-06 | 2013-12-10 | University of Pittsburgh—of the Commonwealth System of Higher Education | Methods for the diagnosis of fetal disease |
| US20130040375A1 (en) | 2011-08-08 | 2013-02-14 | Tandem Diagnotics, Inc. | Assay systems for genetic analysis |
| US20130261003A1 (en) | 2010-08-06 | 2013-10-03 | Ariosa Diagnostics, In. | Ligation-based detection of genetic variants |
| US10533223B2 (en) | 2010-08-06 | 2020-01-14 | Ariosa Diagnostics, Inc. | Detection of target nucleic acids using hybridization |
| US11203786B2 (en) | 2010-08-06 | 2021-12-21 | Ariosa Diagnostics, Inc. | Detection of target nucleic acids using hybridization |
| US8700338B2 (en) | 2011-01-25 | 2014-04-15 | Ariosa Diagnosis, Inc. | Risk calculation for evaluation of fetal aneuploidy |
| US20140342940A1 (en) | 2011-01-25 | 2014-11-20 | Ariosa Diagnostics, Inc. | Detection of Target Nucleic Acids using Hybridization |
| AU2011348100B2 (en) | 2010-12-22 | 2016-08-25 | Natera, Inc. | Methods for non-invasive prenatal paternity testing |
| US8756020B2 (en) | 2011-01-25 | 2014-06-17 | Ariosa Diagnostics, Inc. | Enhanced risk probabilities using biomolecule estimations |
| WO2012109500A2 (en) | 2011-02-09 | 2012-08-16 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Analysis of nucleic acids |
| US12097495B2 (en) * | 2011-02-18 | 2024-09-24 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Methods and compositions for detecting genetic material |
| US8712697B2 (en) | 2011-09-07 | 2014-04-29 | Ariosa Diagnostics, Inc. | Determination of copy number variations using binomial probability calculations |
| WO2013130857A1 (en) * | 2012-02-29 | 2013-09-06 | Bio Dx, Inc. | Defining diagnostic and therapeutic targets of conserved fetal dna in maternal circulating blood |
| WO2013131021A1 (en) | 2012-03-02 | 2013-09-06 | Sequenom Inc. | Methods and processes for non-invasive assessment of genetic variations |
| AU2013232123B2 (en) | 2012-03-13 | 2014-10-30 | The Chinese University Of Hong Kong | Methods for analyzing massively parallel sequencing data for noninvasive prenatal diagnosis |
| CN111073962A (zh) | 2012-03-26 | 2020-04-28 | 约翰霍普金斯大学 | 快速非整倍性检测 |
| US9920361B2 (en) | 2012-05-21 | 2018-03-20 | Sequenom, Inc. | Methods and compositions for analyzing nucleic acid |
| US10504613B2 (en) | 2012-12-20 | 2019-12-10 | Sequenom, Inc. | Methods and processes for non-invasive assessment of genetic variations |
| SG11201408385TA (en) * | 2012-06-15 | 2015-01-29 | Harry Stylli | Methods of detecting diseases or conditions |
| HK1206792A1 (en) | 2012-07-13 | 2016-01-15 | Sequenom, Inc. | Processes and compositions for methylation-based enrichment of fetal nucleic acid from a maternal sample useful for non-invasive prenatal diagnoses |
| CA2878280A1 (en) | 2012-07-19 | 2014-01-23 | Ariosa Diagnostics, Inc. | Multiplexed sequential ligation-based detection of genetic variants |
| US20140100126A1 (en) | 2012-08-17 | 2014-04-10 | Natera, Inc. | Method for Non-Invasive Prenatal Testing Using Parental Mosaicism Data |
| LT3354747T (lt) * | 2012-09-20 | 2021-04-12 | The Chinese University Of Hong Kong | Neinvazinis naviko metilomos nustatymas iš plazmos |
| US10706957B2 (en) | 2012-09-20 | 2020-07-07 | The Chinese University Of Hong Kong | Non-invasive determination of methylome of tumor from plasma |
| US9732390B2 (en) | 2012-09-20 | 2017-08-15 | The Chinese University Of Hong Kong | Non-invasive determination of methylome of fetus or tumor from plasma |
| EP2900837A4 (en) * | 2012-09-26 | 2016-06-01 | Agency Science Tech & Res | BIOMARKERS FOR THE PRENATAL DIAGNOSIS OF THE DOWN SYNDROME |
| US20130189684A1 (en) * | 2013-03-12 | 2013-07-25 | Sequenom, Inc. | Quantification of cell-specific nucleic acid markers |
| EP3597774A1 (en) | 2013-03-13 | 2020-01-22 | Sequenom, Inc. | Primers for dna methylation analysis |
| JP6426162B2 (ja) * | 2013-06-13 | 2018-11-21 | アリオサ ダイアグノスティックス インコーポレイテッドAriosa Diagnostics,Inc. | 非侵襲的に胎児の性染色体異数性のリスクを計算する方法 |
| US20160369339A1 (en) * | 2013-07-01 | 2016-12-22 | Cindy Anderson | Biomarker for preeclampsia |
| WO2015013885A1 (zh) * | 2013-07-30 | 2015-02-05 | 深圳华大基因科技有限公司 | 确定核酸混合物中核酸组成的方法 |
| US10262755B2 (en) | 2014-04-21 | 2019-04-16 | Natera, Inc. | Detecting cancer mutations and aneuploidy in chromosomal segments |
| US10577655B2 (en) | 2013-09-27 | 2020-03-03 | Natera, Inc. | Cell free DNA diagnostic testing standards |
| US9499870B2 (en) | 2013-09-27 | 2016-11-22 | Natera, Inc. | Cell free DNA diagnostic testing standards |
| JP6525434B2 (ja) * | 2013-10-04 | 2019-06-05 | セクエノム, インコーポレイテッド | 遺伝子の変異の非侵襲的な評価のための方法および処理 |
| CN106232833A (zh) * | 2014-01-30 | 2016-12-14 | 加利福尼亚大学董事会 | 用于非侵入性诊断的甲基化单体型分析(monod) |
| WO2015138774A1 (en) | 2014-03-13 | 2015-09-17 | Sequenom, Inc. | Methods and processes for non-invasive assessment of genetic variations |
| JP6659575B2 (ja) | 2014-04-21 | 2020-03-04 | ナテラ, インコーポレイテッド | 変異の検出および染色体分節の倍数性 |
| JP6681841B2 (ja) * | 2014-05-09 | 2020-04-15 | ライフコーデックス アーゲー | 特別な細胞タイプに由来するdnaの検出とそれに関連する方法 |
| EP2942400A1 (en) | 2014-05-09 | 2015-11-11 | Lifecodexx AG | Multiplex detection of DNA that originates from a specific cell-type |
| EP2942401A1 (en) | 2014-05-09 | 2015-11-11 | Lifecodexx AG | Detection of DNA that originates from a specific cell-type |
| JP2017521091A (ja) * | 2014-05-15 | 2017-08-03 | ケルベンクス インコーポレイテッド | 診断試験用の胎児有核赤血球(nrbc)の調製 |
| US20180173845A1 (en) | 2014-06-05 | 2018-06-21 | Natera, Inc. | Systems and Methods for Detection of Aneuploidy |
| EP3202912A4 (en) * | 2014-09-29 | 2017-11-01 | Fujifilm Corporation | Noninvasive method and system for determining fetal chromosomal aneuploidy |
| CN104789686B (zh) * | 2015-05-06 | 2018-09-07 | 浙江安诺优达生物科技有限公司 | 检测染色体非整倍性的试剂盒和装置 |
| WO2016176846A1 (zh) * | 2015-05-06 | 2016-11-10 | 安诺优达基因科技(北京)有限公司 | 检测染色体非整倍性的试剂盒、装置和方法 |
| DK3294906T3 (en) | 2015-05-11 | 2024-08-05 | Natera Inc | Methods for determining ploidy |
| HUE059407T2 (hu) | 2015-07-20 | 2022-11-28 | Univ Hong Kong Chinese | Szövetekben lévõ haplotípusok metilációs mintázatelemzése DNS-keverékekben |
| CN105132572B (zh) * | 2015-09-25 | 2018-03-02 | 邯郸市康业生物科技有限公司 | 一种无创产前筛查21‑三体综合征试剂盒 |
| KR101848438B1 (ko) * | 2015-10-29 | 2018-04-13 | 바이오코아 주식회사 | 디지털 pcr을 이용한 산전진단 방법 |
| US20180327825A1 (en) * | 2015-11-09 | 2018-11-15 | Progenity, Inc. | Methods for determining the origin of dna molecules |
| HUE050491T2 (hu) * | 2015-11-10 | 2020-12-28 | Eurofins Lifecodexx Gmbh | Magzati kromoszomális aneuploidiák kimutatása olyan DNS régiókat alkalmazva, amelyek különbözõképpen vannak metilezve a magzat és a terhes nõstény között |
| US10982286B2 (en) | 2016-01-22 | 2021-04-20 | Mayo Foundation For Medical Education And Research | Algorithmic approach for determining the plasma genome abnormality PGA and the urine genome abnormality UGA scores based on cell free cfDNA copy number variations in plasma and urine |
| EP3443119B8 (en) | 2016-04-15 | 2022-04-06 | Natera, Inc. | Methods for lung cancer detection |
| CN106086243A (zh) * | 2016-08-01 | 2016-11-09 | 王燕芸 | 一种无创式检测怀孕中胎儿是否健康的系统及其应用 |
| EP3518974A4 (en) | 2016-09-29 | 2020-05-27 | Myriad Women's Health, Inc. | NON-INVASIVE PRENATAL SCREENING USING DYNAMIC ITERATIVE DEEP OPTIMIZATION |
| WO2018067517A1 (en) | 2016-10-04 | 2018-04-12 | Natera, Inc. | Methods for characterizing copy number variation using proximity-litigation sequencing |
| EP3524687A4 (en) * | 2016-10-05 | 2019-11-06 | FUJIFILM Corporation | METHOD FOR DETERMINING THE NUMBER OF LOCUS REQUIRED AND METHOD FOR DETERMINING THE NUMBER OF SNP LOCUS REQUIRED |
| US10011870B2 (en) | 2016-12-07 | 2018-07-03 | Natera, Inc. | Compositions and methods for identifying nucleic acid molecules |
| CN106916893A (zh) * | 2016-12-26 | 2017-07-04 | 中国科学院上海微系统与信息技术研究所 | 一种基于数字pcr芯片的基因甲基化程度定量方法 |
| EP3575399B1 (en) * | 2017-01-24 | 2024-10-09 | BGI Shenzhen | Exosomal dna-based method for performing non-invasive prenatal diagnosis and application thereof |
| AU2018225348A1 (en) | 2017-02-21 | 2019-07-18 | Natera, Inc. | Compositions, methods, and kits for isolating nucleic acids |
| CA3085933A1 (en) | 2017-12-14 | 2019-06-20 | Tai Diagnostics, Inc. | Assessing graft suitability for transplantation |
| US12398389B2 (en) | 2018-02-15 | 2025-08-26 | Natera, Inc. | Methods for isolating nucleic acids with size selection |
| WO2019200228A1 (en) | 2018-04-14 | 2019-10-17 | Natera, Inc. | Methods for cancer detection and monitoring by means of personalized detection of circulating tumor dna |
| US12234509B2 (en) | 2018-07-03 | 2025-02-25 | Natera, Inc. | Methods for detection of donor-derived cell-free DNA |
| CN109022541A (zh) * | 2018-07-16 | 2018-12-18 | 苏州大学附属第二医院 | 一种浓集胎儿游离dna的试剂盒、方法及其应用 |
| CN109136363A (zh) * | 2018-08-31 | 2019-01-04 | 领航基因科技(杭州)有限公司 | 一种检测胎儿染色体非整数倍的试剂盒和检测胎儿甲基化dna拷贝数的方法 |
| US12305235B2 (en) | 2019-06-06 | 2025-05-20 | Natera, Inc. | Methods for detecting immune cell DNA and monitoring immune system |
| US20200399677A1 (en) * | 2019-06-24 | 2020-12-24 | ChromaCode, Inc. | Methods for differentially quantifying nucleic acids |
| CN110964073B (zh) * | 2019-11-28 | 2023-06-02 | 上海市第一妇婴保健院 | 用于捕获胎儿特有dna甲基化修饰结合蛋白的探针及方法 |
| CN113046435B (zh) * | 2021-05-14 | 2023-10-03 | 吉林大学第一医院 | 一种用于制备产前胎儿21-三体综合征检测的pcr反应体系的特异性引物 |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007508017A (ja) * | 2003-10-08 | 2007-04-05 | ザ トラスティーズ オブ ボストン ユニバーシティ | 染色体異常の出生前診断のための方法 |
| AU2006224971B2 (en) | 2005-03-18 | 2009-07-02 | Boston University | A method for the detection of chromosomal aneuploidies |
| WO2007087312A2 (en) | 2006-01-23 | 2007-08-02 | Population Genetics Technologies Ltd. | Molecular counting |
| BRPI0709545A2 (pt) | 2006-03-06 | 2011-07-19 | Univ Columbia | amplificação especìfica de seqüência de dna fetal de uma mistura de origem fetal-maternal |
| US7901884B2 (en) | 2006-05-03 | 2011-03-08 | The Chinese University Of Hong Kong | Markers for prenatal diagnosis and monitoring |
| SI2514842T1 (sl) * | 2007-07-23 | 2016-06-30 | The Chinese University Of Hong Kong Office of Research and Knowledge Transfer Services | Diagnosticiranje fetalne kromosomske anevploidije z uporabo genomskega sekvenciranja |
-
2010
- 2010-07-09 US US12/833,460 patent/US8563242B2/en active Active
- 2010-07-12 CN CN201080045399.5A patent/CN102625854B/zh active Active
- 2010-07-12 JP JP2012524268A patent/JP5789605B2/ja active Active
- 2010-07-12 CA CA2770256A patent/CA2770256C/en active Active
- 2010-07-12 EP EP20100733024 patent/EP2464743B1/en active Active
- 2010-07-12 WO PCT/GB2010/001327 patent/WO2011018600A1/en active Application Filing
- 2010-07-12 AU AU2010283621A patent/AU2010283621B2/en active Active
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US20110039724A1 (en) | 2011-02-17 |
| US8563242B2 (en) | 2013-10-22 |
| AU2010283621A1 (en) | 2012-03-01 |
| EP2464743A1 (en) | 2012-06-20 |
| HK1166354A1 (en) | 2012-10-26 |
| CN102625854A (zh) | 2012-08-01 |
| WO2011018600A1 (en) | 2011-02-17 |
| JP2013501514A (ja) | 2013-01-17 |
| EP2464743B1 (en) | 2015-04-29 |
| CA2770256C (en) | 2018-09-25 |
| AU2010283621B2 (en) | 2014-06-26 |
| CA2770256A1 (en) | 2011-02-17 |
| CN102625854B (zh) | 2017-10-20 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5789605B2 (ja) | 染色体異数性の検出方法 | |
| KR102166398B1 (ko) | 산전 진단 및 모니터링을 위한 신규 태아 마커 | |
| CN101512014B (zh) | 新的胎儿甲基化标记物 | |
| CA2568755C (en) | A marker for prenatal diagnosis and monitoring | |
| HK40051188B (en) | New fetal methylation marker | |
| HK1166354B (en) | Method for detecting chromosomal aneuploidy | |
| HK1126249B (en) | New fetal methylation markers |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140218 |
|
| A524 | Written submission of copy of amendment under article 19 pct |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524 Effective date: 20140516 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20141202 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150402 |
|
| A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20150520 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150714 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150803 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5789605 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |