[go: up one dir, main page]

JP5742650B2 - 成形コークスの製造方法及びその方法で製造された成形コークス - Google Patents

成形コークスの製造方法及びその方法で製造された成形コークス Download PDF

Info

Publication number
JP5742650B2
JP5742650B2 JP2011227263A JP2011227263A JP5742650B2 JP 5742650 B2 JP5742650 B2 JP 5742650B2 JP 2011227263 A JP2011227263 A JP 2011227263A JP 2011227263 A JP2011227263 A JP 2011227263A JP 5742650 B2 JP5742650 B2 JP 5742650B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coke
coal
rate
molded
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011227263A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012102325A (ja
Inventor
野村 誠治
誠治 野村
宗宏 内田
宗宏 内田
中川 朝之
朝之 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp filed Critical Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority to JP2011227263A priority Critical patent/JP5742650B2/ja
Publication of JP2012102325A publication Critical patent/JP2012102325A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5742650B2 publication Critical patent/JP5742650B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coke Industry (AREA)

Description

本発明は、主に、劣質炭の多量配合が可能な高炉用の小塊の成形コークスの製造方法に関する。
従来、粘結性に乏しいあるいは粘結性を有しない劣質炭を使用した高強度コークスの製造に関して、多くの技術が開発されている。
本発明者らも、石炭配合の調整等により、ドラム強度指数DI150 15が70以上の小塊コークスを、室式コークス炉によって製造する方法を特許文献1において開示している。
特許文献1に開示されている小塊コークスの製造方法では、揮発分含有量VMが30%以上で、全膨張率が60%以上の第2の石炭を20%以上の割合で配合する必要があった。
そのような石炭は、高価な強粘結炭ではないが、粘結性を有する石炭であり、価格が上昇傾向にある。このため、さらに粘結性の乏しい石炭を多く配合できるコークスやその製造方法が求められている。
また、非微粘結炭などの劣質炭を多く使用しても高炉の使用に耐え得る強度を有するコークスを製造できる方法として、非特許文献1や特許文献2で例示するように、原料石炭を混合してブリケット状の成形炭(単に、ブリケットともいう)に成形し、これを竪型のシャフト炉で加熱して乾留する成形コークス法が、従来より知られている。
非特許文献1では、非粘結炭を主原料にして必要な品質の成形コークスを製造するために、成形したブリケットを乾留する際、昇温速度を図4に示す境界線T2とT1−T3によって囲まれた斜線部の領域に制御することが示されており、特に、ブリケットの中心の温度が400〜500℃の範囲にある石炭の軟化溶融温度域、および、同じく500〜700℃の範囲にある再固化温度以降の収縮段階においては、昇温速度を図4の境界線T3以下に抑えるようにして、ブリケットにふくれや割れが発生しないようにすることが示されている。
また、特許文献2では、粘結力指数が50〜80%、揮発分含有量VMが10〜25%未満の非微粘結炭を、成形コークス全原料炭に対して10〜70wt%配合し、粘結力指数が50〜80%、VMが25〜35%の非微粘結炭を、成形コークス全原料炭に対して0〜80wt%配合し、さらに、粘結力指数が80〜95%、VMが15〜30%の粘結炭を成形コークス全原料炭に対して50〜10wt%配合した粉炭に、石炭タール、ピッチ及び石油系重質油の1種類以上からなる粘結剤を添加し加圧成形した成形炭を用いることにより、高強度な成形コークスを得ることが示されている。
上記に示した様な従来の成形コークス製造法では、粒径が例えば40mm超60mm以下のコークス塊(以下、大塊コークスという)の製造を対象とし、かつ、高強度のコークスを製造することを目的として、乾留条件や原料条件の検討がなされているため、劣質炭の多量配合については、何れも限界がある。また、成形コークス法を反応性の高い粒径が40mm以下の小塊のコークスの製造に適用することついては従来検討されていなかった。
特開2010−95711号公報 特開平7−263849号公報
「成型コークス製造法の開発について」、製鉄研究第299号(1979)、第19頁
そこで、本発明では、高炉内において、通常のコークスの一部を代替して還元反応を促進するために使用される小塊コークスにおいて、粘結性の乏しい、あるいは粘結性を有しない劣質炭をより多く配合して、小塊コークスを高い歩留で製造できるようにすることを課題とする。
特許文献1に開示されている小塊コークスの製造方法では、ドラム強度指数DI150 15を70以上としているため、劣質炭の使用に限界があるものと考えられる。
そこで、従来、劣質炭を用いて高炉の使用に耐えるコークスを製造する技術である成形コークス法に着目し、小塊のコークスを成形コークス法によって製造することを検討した。
その結果、配合炭の揮発分含有量VMに応じて、乾留時の昇温速度を調整することにより、劣質炭を用いた場合に小塊コークスを高い歩留で製造できることを見出した。
そのようになされた本発明の要旨は、次のとおりである。
(1)全膨張率20%以下の配合炭を用いて成形した成形炭を、竪型炉で乾留して粒径40mm以下の小塊の成形コークスを製造する際、乾留時の成形炭の中心温度Tcが200〜700℃にある間の昇温速度を、原料とする配合炭の揮発分含有量VMの値に応じた下記の(a)または(b)の条件から選択することを特徴とする成形コークスの製造方法。
(a)VM値≦34.5%のときは、下記式で定義されるT℃/min以上とする
T=0.0001225×Tc2−0.1418×Tc+46.18
(b)34.5%<VM値のときは、1℃/min以上とす
なお、VM値の%は、質量%を意味する。
(2)全膨張率20%以下の配合炭を用いて上記(1)に記載の製造方法によって製造された成形コークスであって、粒径が15〜40mmに調整され、ドラム強度指数DI150 15が40以上であることを特徴とする成形コークス。
(3)さらに、コークス反応性指数CRIが40以上であることを特徴とする前記(2)記載の成形コークス。
本発明によれば、従来に比べ劣質炭を多く用いて、反応性の高い小塊コークスが製造できる。
小塊コークス歩留まりに対する昇温速度の影響をみる試験で用いた昇温速度のパターンを示す図である。 配合炭のVM値が34.5%以下の時の昇温速度の下限値となる境界線を示す図である。 小塊コークス歩留まりに対する昇温速度の影響をみる別の試験で用いた昇温速度のパターンを示す図である。 従来の昇温速度の適正範囲を示す図である。
本発明者らは、小塊コークスの製造における成形コークス法の適用について鋭意検討した。その結果、成形コークス法を用いて小塊コークスを製造する場合、原料ブリケットの加熱時のふくれや割れに対する挙動は、大塊コークスを製造する場合とは異なること、および、成形コークス法による乾留の際に、昇温速度を適切に選択すれば、より多くの劣質炭を配合しつつ、小塊の成形コークスを高い歩留で製造できることを見出した。
従来の成形コークスの製造方法は、前述のように大塊コークスを製造するものであり、非特許文献1に示されるように、ブリケット中心温度Tcが200〜700℃の範囲において図4の斜線を付した適正ゾーンに入るよう、昇温速度を調整していた。
その理由は、400〜500℃の軟化溶融温度域では、昇温速度が早すぎるとブリケットのふくれによって亀裂や割れを生じ、成形コークスの潰裂強度が低下するためであり、また、石炭の再固化温度直後の500℃〜700℃の収縮段階ではブリケットの収縮による亀裂や割れの発生を防ぐためである。
なお、ブリケット中心温度Tcが200℃の時、ブリケット表面温度は400℃に到達して軟化溶融を開始することを、確認しているため、ブリケット中心温度Tcが200〜700℃の範囲において適正ゾーンに入るよう、昇温速度を調整していた。
しかし、本発明者らは、劣質炭を配合原料として用いた小塊の成形コークスの製造では、昇温速度が速い方が小塊コークスの製造歩留まりが向上すること、昇温速度を速くしてもブリケットのふくれによる問題は生じないこと、を見出した。
以下に、その知見が得られた試験結果について説明する。
表1に示す4種類の配合炭A,B2,C,Eを準備し、成形コークス法により石炭原料を乾留する方法を用いて乾留して、コークス化した。Aは全膨張率TDが10%で揮発分含有量VMが25%、B2は全膨張率TDが5%で揮発分含有量VMが32%、Cは全膨張率TDが1%で揮発分含有量VMが35%、Eは全膨張率TDが0%で揮発分含有量VMが36%の配合炭である。
Figure 0005742650
まず、配合炭にバインダー(軟ピッチ)を8質量%外数で添加混練し、平均粒径約50mmのブリケットに成型して装入原料とした。ここで、軟ピッチの揮発分含有量VMは約70質量%であるので、配合炭に軟ピッチを添加した成形炭の揮発分は、A,B2,C,Eそれぞれ28.3質量%、34.8質量%、37.6質量%、38.5質量%である。次いで、このブリケットをシャフト炉で乾留した。
ここで加熱時のブリケットの中心温度Tcの昇温条件として、図1にP1、P2、P3、P4で示す4つの条件を用いた。
昇温パターンP1、P2、P3は非特許文献1のT1−T3線よりも昇温速度が高い条件であり、P4はT2線とT1−T3線で囲まれる非特許文献1の領域の昇温速度である。
加熱時のブリケットの中心温度Tcが200〜700℃にある間の平均昇温速度はそれぞれ、P1:33(℃/min)、P2:20(℃/min)、P3:10(℃/min)、P4:6(℃/min)であった。
さらに、図1には図示していないが、パターンP5(加熱時のブリケットの中心温度Tcが200〜700℃の平均昇温速度 3℃/min)、パターンP6(同 1℃/min)でも試験を実施した。
ここで、P1,P2,P3,P4それぞれの昇温パターンにおいて、ブリケット中心温度Tcとブリケット中心昇温速度T℃/minの関係を求めると、Tはブリケット中心温度Tcの関数として、下式で表された。
P1: T=0.00016655×Tc2−0.2255×Tc+96.19
P2: T=0.00019814×Tc2−0.2301×Tc+78.76
P3: T=0.0001225×Tc2−0.1418×Tc+46.18
P4: T=0.0001225×Tc2−0.1418×Tc+42.18
得られた成形コークスをドラム試験機で30回転の衝撃を加えた後、40mmおよび15mmのふるいでふるい分け、元のコークス試料の質量に対する15−40mmの試料質量の百分率を小塊コークス(15−40mm)歩留まり(%)と定義した。
結果を表2に示す。
Figure 0005742650
表2より、配合炭の揮発分が高いほど、また昇温速度が速いほど、小塊コークス(15−40mm)歩留まりが高くなる傾向にあることがわかる。配合炭の揮発分が低いA,B2に関しては、P3以上の昇温速度で小塊コークス(15−40mm)歩留まりが大きく向上し、80%以上の歩留まりが得られている。
一方、揮発分が高いC,Eに関しては、低い昇温速度でも80%以上の小塊コークス(15−40mm)歩留まりを得ることができている。
また、同じ昇温速度で比較すると、揮発分32%のB2と揮発分35%のCでは大きな差異があり、Cの小塊コークス(15−40mm)歩留まりがB2に比べて著しく高くなっていることがわかる。
以上から、成形コークス法により高い歩留まりで小塊コークスを製造できることが見出された。詳細には、配合炭の揮発分含有量(VM)に応じて、乾留時の昇温速度を適切に選択することにより、高い歩留まりで小塊コークスを製造できることが見出された。
なお、上記では、小塊コークス歩留まりを評価する指標として15−40mmの歩留まりで評価した場合を例示しているが、実際に使用する小塊コークスの粒度は15−40mmに限定されず、どのような粒度範囲の小塊コークスを用いるかは、高炉の炉容積および操業条件により異なる。
例えば、15−25mm程度の粒度範囲のものを用いる場合を想定することもでき、その場合は、得られた成形コークスをドラム試験機で30回転の衝撃を加えた後、25mmおよび15mmのふるいでふるい分け、小塊コークス(15−25mm)歩留まりを評価することができる。ちなみに、元のコークス試料の質量に対する15−25mmの試料質量の百分率を小塊コークス(15−25mm)歩留まり(%)と定義した。
結果を表3に示す。
表3より、揮発分が高いほど、また昇温速度が速いほど小塊コークス(15−25mm)歩留まりが高くなる傾向にあることがわかる。揮発分が低いA,B2に関しては、P3以上の昇温速度で小塊コークス(15−25mm)歩留まりが大きく向上している。
一方、揮発分が高いC,Eに関しては、低い昇温速度でも高い小塊コークス(15−25mm)歩留まりを得ることができている。
また、同じ昇温速度で比較すると、揮発分32%のB2と揮発分35%のCでは大きな差異があり、Cの小塊コークス(15−25mm)歩留まりがB2に比べて著しく高くなっていることがわかる。
以上の通り、小塊コークス(15−25mm)歩留まりも、表2に示す小塊コークス(15−40mm)歩留まりと同様の傾向を示すことが確認された。
Figure 0005742650
本発明は、以上のような知見をもとにさらに検討してなされたものであり、以下本発明を構成する事項についてさらに説明する。
(原料石炭の配合)
本発明では、上記のように、劣質炭を多く使用することを目的としている。
具体的には、全膨張率TDが20%以下の配合炭を用いる。一般的に、粘結性が低い方が石炭価格は安価であるため、コークス製造用の原料石炭価格をより下げるには、全膨張率10%以下が好ましく、あるいは全膨張率0%でもよい。
本発明では、ブリケット中心昇温速度を従来よりも速くするため、このように低い全膨張率の石炭を用いても、成形コークスを製造することが可能である。
すなわち、本発明では、粘結性の乏しい、あるいは粘結性を全く有しない劣質炭を配合原料として多量に用い、全膨張率20%以下の配合炭とするため、昇温速度が早くてもブリケットのふくれによる問題は生じない。
なお、配合炭とは、コークスを作るための原料石炭のことを指し、1種類または2種類以上の石炭を混合した石炭のことをいう。
また、配合炭の全膨張率TDは、配合炭を構成する各石炭それぞれの全膨張率TDとそれぞれの石炭の配合比から加重平均によって求めた値である。全膨張率TDには加成性がないので、配合炭のTD実測値とは異なる。なお、石炭の全膨張率TDは、JIS M8801に記載の膨張性試験方法(ジラトメータ法)により測定される。
(加熱時の昇温速度)
本発明者らは、前述の試験結果をふまえ、配合炭の揮発分含有量VMの値と昇温速度の関係について詳細な実験を行った。その結果、VM値が34.5%を超える場合には、昇温速度に特別な制限がないこと、及び、VM値が34.5%以下では、成形炭の中心温度Tcに応じた昇温速度の下限が存在することを知見した。
そして、さらに検討を行い、乾留する際の加熱時の成形炭の中心温度Tcが200−700℃にある間の昇温速度を、VM値に応じて以下のように調整することにより、小塊コークスを歩留まり高く製造できることを見出した。例えば、上記の通り、84%以上の小塊コークス(15−40mm)歩留まりを得ることが確認された。
(1)VM値≦34.5%のときは、下記式で定義されるT℃/min以上とする。
T=0.0001225×Tc2−0.1418×Tc+46.18
なお、Tは図2で細線で記載された曲線で表される。
(2)34.5%<VM値のときは、1℃/min以上とする。
また、さらに小塊コークス歩留まりを向上させようとすれば、成形炭の中心温度Tcの昇温速度を向上させればよい。
例えば、上記の通り、87%以上の小塊コークス(15−40mm)歩留まりを得ようとすれば、乾留時の成形炭の中心温度Tcが200〜700℃にある間の昇温速度を、
VM値≦34.5%のときは、下記式で定義されるT℃/min以上とし、
T=0.00019814×Tc2−0.2301×Tc+78.76
34.5%<VM値のときは、3℃/min以上
とすればよい。
さらに、例えば、上記の通り、90%以上の小塊コークス(15−40mm)歩留まりを得ようとすれば、乾留時の成形炭の中心温度Tcが200〜700℃にある間の昇温速度を、
VM値≦34.5%のときは、下記式で定義されるT℃/min以上とし、
T=0.00016655×Tc2−0.2255×Tc+96.19
34.5%<VM値のときは、6℃/min以上
とすればよい。
ここで、配合炭のVMとは、配合炭VMの実測値であるが、VMには加成性があるため、配合炭を構成する各石炭それぞれのVMとそれぞれの石炭の配合比から加重平均によって求めた値と等しいので、どちらを用いてもよい。このVMには、成型炭を製造する時に添加するバインダーのVMを含まない。
また、ブリケットの中心温度Tcは、ブリケットの幅、長さ、高さ方向中心での温度であり、実プロセスを模擬できる試験乾留炉において、ブリケット中心に熱電対を設置し、温度を測定する事で評価できる。
全膨張率20%以下の配合炭を用いて成形コークス製造法で製造する場合、配合炭のVM値で区分けされる上記の昇温速度範囲で製造した時に、小塊コークスを高い歩留まりで製造することができる理由については、下記の通り推察される。
石炭を乾留すると(酸素がない状態で加熱すると)、熱分解し、石炭を構成する芳香族環の側鎖切断や芳香族環の重縮合がおこり、揮発分(メタン、エタン等の炭化水素、CO、水素、タール等)が発生する。
この重縮合反応により、石炭は加熱過程で大きく収縮する。石炭は不均質物質であるとともに成形炭内部には温度分布があるため収縮は均一ではなく、不均一な収縮により歪みが発生し、応力が発生し、その結果コークスに亀裂が生成する。
そこで、石炭のVM値が高いほど、また昇温速度が大きいほど単位時間あたりの収縮量は大きくなるため、亀裂は多く発生し、これにより、小塊コークス歩留まりを上げることが可能となったものと考えられる。
また、石炭のVM値に対して、適正な昇温速度が存在する理由は明確ではないが、下記の通り推察される。
VM値≦34.5%の場合は、小塊コークスを高い歩留まりで製造するために、上記式より速い昇温速度が必要であるが、これは、VM値≦34.5%の配合炭では、上記昇温速度超において、熱分解に伴う収縮挙動が大きく変化して、亀裂発生量が急激に増加するためと推察される。
なお、VM値の下限値は、使用する銘柄によって決まるため、特に限定はされるものではなく、VM値が20質量%程度、あるいはVM値が15質量%程度のものが例示できる。
一方、VM34.5%超の場合は、低い昇温速度でも小塊コークスを高い歩留まりで製造することができるが、これは、VM34.5%を超えると、熱分解に伴う収縮挙動が大きく変化して亀裂発生量が急激に増加し、小さい昇温速度でも亀裂が多く発生するためと推察される。
なお、昇温速度の下限は特に限定されるものではないが、現実的な値として1℃/minとした。
また、VM値の上限値も、使用する銘柄によって決まるため、特に限定はされるものではなく、VM値が40質量%程度、VM値が45質量%程度、あるいはVM値が50質量%程度のものが例示できる。
ちなみに、バインダーのVMを含まない配合炭VM値に対して適正な昇温速度を規定している理由は、コークスに発生する亀裂は石炭の熱分解に伴い発生する揮発分に由来するものであり、バインダーのVMとは無関係であることを、別途、知見していることに基いている。
なお、ブリケット中心温度Tcが200〜700℃にある間の昇温速度の上限は、配合炭の全膨張率TD、VMがいずれの場合でも特に限定されるものではない。
(目標コークス強度)
本発明で対象とする小塊の成形コークスでは、目標のドラム強度指数DI150 15は40以上で十分である。
特許文献4では、ドラム強度指数DI150 15が70未満であると、コークスの破壊および粉化が生じて通気性の低下および還元効率の低下が生じることがあるため、DI150 1570以上としていた。
これに対し、本発明の成形コークス製造法で製造した小塊のコークスでは、DI150 15が70未満でも、40以上であれば高炉で十分使用可能である。なお、DI150 15の上限は特に規定されるものではなく、この値は大きいほど好ましい。
この理由は次のように推察される。
成形コークス製造法により製造したコークスは、室炉法により製造したコークスとは形状が異なる。成形コークス製造法ではブリケットとした成型炭を使用するため、この方法で製造されたコークスは、室炉法で製造されたコークスに比較して角部が少ない形状をしている。
一方、ドラム強度試験は、ドラム試験機で150回転の衝撃を加えた後の15mmのふるい上質量比率で評価をしているため、初期の衝撃における粉発生率についての情報は示していない。成形コークス製造法で製造したコークスは、角部が少いため、初期の衝撃における粉発生率が少いと考えられる。このため、ドラム強度指数が低くても、初期に発生する粉が少なく、ドラム強度指数で40以上であれば高炉で使用可能であると考えられる。
なお、ドラム強度指数DI150 15は、JISK2151に記載のコークスの回転強度試験方法のドラム法により測定した、150回転後の15mm篩上指数である。
(成形コークスの製造方法)
本発明の成形コークスの製造にあたっては、配合炭や加熱時の昇温速度を除いて、通常の成形コークス製造法が適用される。
その概略は、前述のように原料石炭を配合し、その配合炭を原料ブリケットに成型し、そのブリケットを縦型のシャフト炉に装入して、加熱、乾留してコークスとするものである。
劣質の原料石炭は、石炭ごとに複数のホッパーに貯留され、各ホッパーから所定の配合比率になるように切り出される。その際、予め所定の粒度に調整した原料をホッパーに入れておいてもよいし、ホッパーから切り出した後に粉砕機で粉砕して所定の粒度としてもよい。
好ましい原料の粒度としては、−3mm 85%以上、より好ましくは−3mm 95%以上、さらにより好ましくは−1.5mm 95%以上である。
このように配合された配合炭に、必要に応じて、ピッチのようなバインダーや石灰石(アルカリ土類金属化合物)のような触媒を添加し、混練機で混練し、成型機に送り、平均粒径10〜80mmの原料ブリケットに成形する。
ついで、この原料ブリケットは、縦型のシャフト炉に装入され、加熱、乾留されて成形コークスとなる。
製品となるコークスの粒径としては、15〜40mmとする。粒径が15mmより小さいと高炉内で通気を阻害する要因となるためである。
一方、粒径が40mm超となると、比表面積が小さくなり、未反応のコークスが高炉下部まで降下して、粉化し、通気を阻害する要因となる。
この粒径範囲については、以下の通り確認し上記の範囲を知見した。
すなわち、本発明者らは、コークス粒径と反応性との関係を検討した。
ちなみに、反応性の指標としては、コークス反応性指数CRIが広く知られている。このコークス反応性指数CRIは、40以上であることが好ましい。その理由は、CRIが40未満では、コークスの反応性が十分ではなく、未反応のコークスが高炉下部まで降下して、粉化し、通気を阻害する要因となるためである。
このCRIは、粒径を20±1mmに調製したコ−クス200gを反応温度1100℃、CO2 ガス流量5Nl/minの条件で2時間反応させ、後に残ったコ−クスの質量A(g)を測定し、その質量を用いて次式で算出される値である。
CRI=((200−A)/200)×100(%)
しかし、ここでは、コークス粒径と反応性との関係を検討するため、粒径を20±1mmに調製するのではなく、CRIの測定方法に準じて実施した。すなわち、塊コークスをCO雰囲気中1100℃で4時間反応させる試験を実施した。試料としては、粒径20mm、30mm、40mm、50mmの成形コークスを用いた。その結果、実験終了後の反応率は、それぞれ100%、70%、50%、37%であった。
この様に、試料サイズが大きいと比表面積が小さくなり、反応率が低下することが確認され、粒径50mmのコークスは、実験終了後の反応率が40%未満であり、反応のコークスが高炉下部まで降下して、粉化し、通気を阻害する要因となる恐れがあることが確認された。
さらに、成形炭の昇温速度と得られたコークスのCRI(粒径を20±1mmに調製した通常の方法)との関係についても検討した。
その結果、成形炭の昇温速度が高いほど、得られたコークスのCRIが高くなる傾向があることを、実験的に知見した。その理由は、成形炭の揮発分が高いほど、熱分解に伴い単位時間あたりに発生する揮発分の量が多くなり、微細な気孔が形成され、比表面積が高いコークスが生成したためと考えられる。
特に、VM34.5%超の配合炭を用いて成形コークス製造法で製造した場合は、低い昇温速度でも高いCRIのコークスを得ることができる。この理由は、明確ではないが、VM34.5%超の石炭はVM34.5%以下の石炭と構造が大きく異なり、熱分解に伴う揮発分発生挙動が大きく変わり、昇温速度が低くても熱分解に伴い単位時間あたりに発生する揮発分の量が多く、コークスに生成する微細気孔構造が大きいためと推察される。
また、加熱時のブリケット中心の昇温速度の調整は次のように実施する。
まず、実プロセスを模擬できる試験乾留炉において、ブリケット中心温度と雰囲気ガス温度の関係を予め求めておき、目的とするブリケット中心での昇温速度を達成できるような雰囲気ガス温度の昇温条件を求めておく。次に、実プロセスにおいて、上記で求めた昇温条件となるように、加熱ガスの温度および/またはガス流量を調整する。
これにより、従来に比べ劣質炭を多く用いて反応性の高い小塊コークスを製造することできる。
本発明は、以上説明した成形コークスの製造法とそれを用いて製造された小塊の成形コークスを特徴とするものであるが、さらに、実施例に基づいて、本発明の実施可能性及び効果について説明する。
表4に示すような、揮発分VM、全膨張率TDを有する配合炭を準備し、3mm以下90%に粉砕した後、バインダーとして軟ピッチを8質量%(外数)添加して成形機により平均粒径40mmの原料ブリケットとなる成形炭を製造した。
次いで、原料ブリケットを竪型のシャフト炉で900℃まで乾留して小塊のコークスとした。
Figure 0005742650
加熱時のブリケットの中心温度Tcの昇温条件として、図3にH1、H2、H3、H4で示す4つの条件を用いた。
図3に示した昇温パターンH1、H2、H3はそれぞれ、図1にも示した昇温パターンP1、P2、P3よりも、昇温速度が高い条件であり、H4は非特許文献1のT2線とT1−T3線で囲まれる領域の昇温速度である。加熱時のブリケットの中心温度Tcが200〜700℃にある間の平均昇温速度はそれぞれ、H1:34(℃/min)、H2:21(℃/min)、H3:11(℃/min)、H4:6(℃/min)であった。
得られた小塊コークス(15−40mm)歩留まり(%)、小塊コークス(15−25mm)歩留まり(%)、反応性指数CRIとドラム強度指数DI150 15を測定して、製造条件とともに表5に記載した。
Figure 0005742650
本発明例1〜25は、いずれも80%以上の小塊コークス(15−40mm)歩留まりが得られている。一方、比較例の小塊コークス(15−40mm)歩留まりは、70%未満であった。
また、本発明例1〜25はいずれも、ドラム強度指数DI150 15が40以上のコークスであった。
ちなみに、本発明例1〜25はいずれも、CRI40以上のコークスが得られた。

Claims (3)

  1. 全膨張率20%以下の配合炭を用いて成形した成形炭を、竪型炉で乾留して粒径40mm以下の小塊の成形コークスを製造する際、乾留時の成形炭の中心温度Tcが200〜700℃にある間の昇温速度を、原料とする配合炭の揮発分含有量VMの値に応じた下記の(a)または(b)の条件から選択することを特徴とする成形コークスの製造方法。
    (a)VM値≦34.5%のときは、下記式で定義されるT℃/min以上とする
    T=0.0001225×Tc2−0.1418×Tc+46.18
    (b)34.5%<VM値のときは、1℃/min以上とす
  2. 全膨張率20%以下の配合炭を用いて請求項1に記載の製造方法によって製造された成形コークスであって、粒径が15〜40mmに調整され、ドラム強度指数DI150 15が40以上であることを特徴とする成形コークス。
  3. さらに、コークス反応性指数CRIが40以上であることを特徴とする請求項2に記載の成形コークス。
JP2011227263A 2010-10-15 2011-10-14 成形コークスの製造方法及びその方法で製造された成形コークス Active JP5742650B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011227263A JP5742650B2 (ja) 2010-10-15 2011-10-14 成形コークスの製造方法及びその方法で製造された成形コークス

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010232439 2010-10-15
JP2010232439 2010-10-15
JP2011227263A JP5742650B2 (ja) 2010-10-15 2011-10-14 成形コークスの製造方法及びその方法で製造された成形コークス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012102325A JP2012102325A (ja) 2012-05-31
JP5742650B2 true JP5742650B2 (ja) 2015-07-01

Family

ID=46393073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011227263A Active JP5742650B2 (ja) 2010-10-15 2011-10-14 成形コークスの製造方法及びその方法で製造された成形コークス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5742650B2 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5599840B2 (ja) 2012-04-27 2014-10-01 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ、スパークプラグの製造方法
US9359554B2 (en) 2012-08-17 2016-06-07 Suncoke Technology And Development Llc Automatic draft control system for coke plants
US10883051B2 (en) 2012-12-28 2021-01-05 Suncoke Technology And Development Llc Methods and systems for improved coke quenching
US9476547B2 (en) 2012-12-28 2016-10-25 Suncoke Technology And Development Llc Exhaust flow modifier, duct intersection incorporating the same, and methods therefor
PL2938701T3 (pl) 2012-12-28 2020-05-18 Suncoke Technology And Development Llc Pokrywy kominów upustowych i powiązane sposoby
WO2016109699A1 (en) 2014-12-31 2016-07-07 Suncoke Technology And Development Llc Multi-modal beds of coking material
CN107922846B (zh) 2015-01-02 2021-01-01 太阳焦炭科技和发展有限责任公司 使用高级的控制和最佳化技术的综合焦化设备自动化和最佳化
RU2746968C2 (ru) 2016-06-03 2021-04-22 САНКОУК ТЕКНОЛОДЖИ ЭНД ДИВЕЛОПМЕНТ ЭлЭлСи. Способы и системы для автоматического создания корректирующих действий в промышленном объекте
WO2018217955A1 (en) 2017-05-23 2018-11-29 Suncoke Technology And Development Llc System and method for repairing a coke oven
WO2020140079A1 (en) 2018-12-28 2020-07-02 Suncoke Technology And Development Llc Decarbonizatign of coke ovens, and associated systems and methods
US11193069B2 (en) 2018-12-28 2021-12-07 Suncoke Technology And Development Llc Coke plant tunnel repair and anchor distribution
WO2020142391A1 (en) 2018-12-31 2020-07-09 Suncoke Technology And Development Llc Methods and systems for providing corrosion resistant surfaces in contaminant treatment systems
WO2021134071A1 (en) 2019-12-26 2021-07-01 Suncoke Technology And Development Llc Oven health optimization systems and methods
CA3177017C (en) 2020-05-03 2024-04-16 John Francis Quanci High-quality coke products
US11946108B2 (en) 2021-11-04 2024-04-02 Suncoke Technology And Development Llc Foundry coke products and associated processing methods via cupolas
CN117120581A (zh) * 2021-11-04 2023-11-24 太阳焦炭科技和发展有限责任公司 铸造焦炭产品以及相关系统、装置和方法
CN120457185A (zh) 2022-11-04 2025-08-08 太阳焦炭科技和发展有限责任公司 配煤、铸造焦炭产品以及相关系统、装置和方法
WO2025111437A1 (en) 2023-11-21 2025-05-30 Suncoke Technology And Development Llc Flat push hot car for foundry coke and associated systems and methods

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5214241B2 (ja) * 1972-02-29 1977-04-20
JPS6012389B2 (ja) * 1975-08-18 1985-04-01 新日本製鐵株式会社 冶金用成型コ−クスの製造法
JPS54153801A (en) * 1978-05-23 1979-12-04 Nippon Steel Corp Preparation of metallurgical formed coke

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012102325A (ja) 2012-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5742650B2 (ja) 成形コークスの製造方法及びその方法で製造された成形コークス
US20120177562A1 (en) Process for producing a carbonaceous product from biomass
JP2015189822A (ja) コークス製造用成型炭
JP6575551B2 (ja) コークスの製造方法
JP5884159B2 (ja) 冶金用コークスの製造方法
JP5437280B2 (ja) 低石炭化度炭の改質方法及びコークスの製造方法
JP6241336B2 (ja) 高炉用コークスの製造方法
JP5386838B2 (ja) 冶金用フェロコークス
JP6227482B2 (ja) 高炉用コークスの製造方法及び高炉用コークス
JP5763308B2 (ja) フェロコークスの製造方法
CN104884588B (zh) 型煤制造方法及型煤制造装置
JP5365043B2 (ja) フェロコークスの製造方法
JP5386839B2 (ja) 冶金用フェロコークスの製造方法
JP5087868B2 (ja) フェロコークスの製造方法
JP4892928B2 (ja) フェロコークス製造方法
JP5011956B2 (ja) フェロコークスおよび焼結鉱の製造方法
JP5309966B2 (ja) 高反応性コークスの製造方法
CN107709523A (zh) 铁焦的制造方法
JP6323394B2 (ja) フェロコークス原料の成型方法及びフェロコークスの製造方法
JP5470855B2 (ja) 冶金用フェロコークスの製造方法
JP7666369B2 (ja) 冶金用コークスの製造方法
KR101910405B1 (ko) 페로코크스의 제조 방법
JP5386988B2 (ja) 冶金用フェロコークスの製造方法
JP2001323281A (ja) コークス製造方法
JP5028946B2 (ja) フェロコークス原料成型物およびフェロコークスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150323

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150420

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5742650

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350