以下、本発明のタッチパネル装置、及びこれを含むタッチパネル付き表示装置を適用した実施の形態について説明する。
<実施の形態1>
図1(A)は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置の断面構造を示す図である。
図1(B)は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置の一部分の断面構造を拡大して示す図である。
図1(A)に示すように、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100は、基板1、防振シート2、液晶パネル3、側壁4、表面基板5、接触センサ6、弾性基板7、アクチュエータ8、接触センサ処理回路10、画像表示回路20、駆動制御回路30、主制御装置40、及びメモリ50を含む。
これらのうち、基板1、側壁4、表面基板5、接触センサ6、弾性基板7、アクチュエータ8、接触センサ処理回路10、画像表示回路20、駆動制御回路30、主制御装置40、及びメモリ50は、実施の形態1のタッチパネル装置を構成する。すなわち、実施の形態1では、「タッチパネル装置」という用語は、防振シート2及び液晶パネル3を含まない装置を表す。
基板1は、防振シート2、液晶パネル3、側壁4、表面基板5、接触センサ6、弾性基板7、及びアクチュエータ8を搭載するための基板であり、例えば、ガラスエポキシ基板やガラスコンポジット基板で構成されるプリント基板(PCB:Printed Circuit Board)を用いることができる。
防振シート2は、基板1と液晶パネル3の間に配設され、アクチュエータ8の振動を吸収するために設けられている。防振シート2は、例えば、樹脂製又はゴム製のものを用いればよく、例えば、基板1の上に両面テープ又は接着剤で固定すればよい。
液晶パネル3は、防振シート2の上に実装され、画像表示回路20によって生成されるGUI部品を表示する表示部である。以下では、液晶パネル3がGUI部品を表示する領域を表示領域と称する。なお、液晶パネル3の代わりに、例えば、有機EL(Electro-Luminescence)パネルを用いてもよい。
側壁4は、基板1に対して表面基板5を保持するために設けられている。基板1及び表面基板5は、平面視で略正方形であるため、側壁4は、平面視で略正方形状の矩形環状の壁部材であればよい。
ここで、表面基板5の下面側には、接触センサ6、弾性基板7、及びアクチュエータ8が実装される。また、アクチュエータ8と液晶パネル3の間には、例えば0.2mm〜1mm程度の間隔が設けられる。
このため、側壁4は、基板1に対して接触センサ6、弾性基板7、及びアクチュエータ8を保持できる程度の強度を有するとともに、アクチュエータ8と液晶パネル3の間に上述のような間隔を保持できる高さに設定されていればよい。
表面基板5は、タッチパネル装置の操作入力部となる透明基板である。表面基板5は、接触センサ6とともに座標入力装置を構成する。表面基板5の平面視での大きさは、液晶パネル3の表示領域の大きさ以上の大きさであればよい。
操作者が表面基板5の表面(上面)を押圧すると接触センサ6で操作位置の座標が検出されるように構成されているため、表面基板5の表面は、実施の形態1のタッチパネル装置を操作するための座標入力面となる。表面基板5としては、例えば、アクリル製あるいはポリカーボネート製の樹脂基板、又はガラス基板を用いることができる。
接触センサ6は、上述のように、表面基板5とともに座標入力装置を構成する。接触センサ6は、表面基板5の下面に実装され、操作者が表面基板5の表面を押圧した位置の座標を検出する。実施の形態1では、接触センサ6として抵抗膜方式のセンサを用いる形態について説明するが、接触センサ6は、例えば、静電容量方式、又は感圧式のセンサのセンサであってもよい。
抵抗膜方式のセンサは、複数の透明電極が一定間隔でマトリクス状に対向配置された電極シートを有しており、操作者が表面基板5の表面を指先で押圧すると、対向する電極同士が接触して導通し、その接触位置によって電極シートのX方向及びY方向の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化により、抵抗膜方式のセンサから出力されるX方向及びY方向に対応する電圧値が変化する。この電圧値の変化により、押圧された操作位置の座標が特定される。なお、電極シートとしては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウムスズ)膜を用いることができる。
弾性基板7は、接触センサ6の下面側に配設され、弾性基板7の下面には薄いフィルム状の複数のアクチュエータ8がマトリクス状に配列される。なお、弾性基板7の平面視での大きさは、液晶パネル3の表示領域の大きさ以上の大きさであればよい。実施の形態1では、複数のアクチュエータ8が液晶パネル3の表示領域を四隅まで満たすように配列される。
実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100では、複数のアクチュエータ8を所定の振動モードで駆動することにより、弾性基板7に定在波を発生させる。また、振動モードは、液晶パネル3に表示させるGUI部品の位置、大きさ、形状によって複数のパターンがある。
このため、弾性基板7の寸法(平面視での縦横の長さ、厚さ)と弾性率等は、複数の振動モードによって弾性基板7に発生されるすべての定在波をパターンに適合可能なように設定すればよい。
なお、弾性基板7は、例えば、接触センサ6の下面に両面テープ又は接着剤で固定すればよい。
アクチュエータ8は、弾性基板7の下面にマトリクス状に配列される薄いフィルム状のアクチュエータであり、例えば、PVDF(Polyvinylidene fluoride:ポリフッ化ビニリデン)のような圧電フィルムを一対の薄い透明電極で挟んだ構造のアクチュエータを用いることができる。
実施の形態1では、一例として、20行×20列で400個のアクチュエータ8が弾性基板7の下面にマトリクス状に配列されている。図1(A)には、20行×20列で400個のアクチュエータ8のうちの1行目に位置するアクチュエータ8(1,1)、8(2,1)、8(3,1)・・・8(18,1)、8(19,1)、8(20,1)を示す。
すべてのアクチュエータ8は、駆動制御回路30から印加される電圧(所定の正電圧又は負電圧)によって駆動される。アクチュエータ8の圧電フィルムは、一対の電極から電圧が供給されると、厚さ方向に撓んで変位する。この変位は弾性基板7に振動として伝達する。
なお、図1(A)では、説明の便宜上、駆動制御回路30から複数のアクチュエータ8の各々に電圧を印加するための信号線を矢印で示す。
接触センサ処理回路10は、接触センサ6から出力される操作位置の座標を表す電圧値に信号処理を行う回路である。この信号処理により、操作位置の座標を表す電圧値は、増幅、ノイズ除去、及びデジタル変換が行われ、デジタル電圧値として出力される。このように信号処理を行うため、接触センサ6から出力される電圧値が微小であっても、操作位置を正確に検出することができる。また、上述のように複数の透明電極をマトリクス状に配列した抵抗膜方式の接触センサ6を用いている場合には、押圧によって接触が生じた電極の数から接触面積を求めることができるとともに、接触面の中心位置を算出して操作位置(接触位置)を正確に導出できる。さらに、接触センサ処理回路10は、操作位置や接触面積の時間変化量を検出することもできる。
なお、表面基板5、接触センサ6及び接触センサ処理回路10は、座標入力面上でなされた操作入力の押圧度合を検出する押圧度合検出部としての機能も有する。
接触センサ処理回路10は、操作位置の座標を表す電圧値に上述の信号処理を行い、操作入力のあった位置を表す入力座標情報と、接触面積を表す面積情報を出力する。入力座標情報は、例えば、操作入力が行われた領域の中心位置の座標を表し、面積情報は接触面積の大きさを示す。操作者による押圧度合が高くなると、対向配置された接触センサ6の電極シートが接触する接触面積が増えるため、電極シート間の抵抗値が下がり、接触センサ処理回路10から出力される面積情報を表す電圧値は低くなる。一方、押圧度合が低い場合は、接触面積が減るため、面積情報を表す電圧値は高くなる。面積情報の変化は、操作者による表面基板5の押圧度合の変化を表す情報として利用することができる。入力座標情報と面積情報は、操作者の操作入力の内容を表す情報として、主制御装置40に入力される。
画像表示回路20は、液晶パネル3の各画素を駆動して所望の画像を表示させるための回路である。例えば、液晶パネルがアクティブマトリクス駆動される場合は、画像表示回路20は、主制御装置40から入力される画像データ及び表示座標データに基づき、各画素を駆動するためのTFT(Thin Film Transistor)を駆動する。画像表示回路20は、主制御装置40によってメモリ50から読み出される画像データをアナログ電圧信号に変換して出力し、液晶パネル3を駆動する。これにより、液晶パネル3には、画像データに応じた画像(画像パターン)が表示座標データに応じた表示位置に表示される。画像データは、メモリ50に格納されており、例えば、タッチパネル付き表示装置100の操作部品となるGUI部品やGUI部品の周囲の画像(画像パターン)を生成するためのデータである。また、表示座標データは、画像データを表す位置を座標上で特定するためのデータであり、画像データと関連付けられてメモリ50内に格納されている。
駆動制御回路30は、400個のアクチュエータ8を駆動するための駆動電圧(駆動信号)を出力する回路であり、例えば、ファンクションジェネレータを用いることができる。駆動制御回路30は、主制御装置40から入力される駆動パターンに応じて駆動電圧の電圧波形の変調や増幅を行い、アクチュエータ8を駆動する。駆動パターンは、電圧波形の周波数及び振幅で決まるため、電圧波形の周波数及び振幅は、主制御装置40がメモリ50から読み出す固有振動数データ及び振幅データによって設定されることになる。
主制御装置40は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)で構成され、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100の制御を統括する処理装置である。
実施の形態1では、主制御装置40は、メモリ50内に格納されたプログラムを実行して操作者に所定のサービスを提供する際に、接触センサ処理回路10から入力される入力座標情報又は面積情報と、液晶パネル3に表示しているGUI部品の種類を表すデータとに基づき、操作者の操作内容を判定する。
そして、判定結果に応じて処理を実行し、処理に必要な画像パターンを生成するための画像データをメモリ50から読み出し、画像表示回路20を介して液晶パネル3に表示させる。
例えば、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100がスマートフォンとして用いられる場合は、主制御装置40は、操作者の操作入力に応じて、文章を入力するためのキーボードのボタンを表すGUI部品を液晶パネル3に表示させ、操作者の操作入力に応じて文章の入力処理等を実行する。
ここで、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100では、画像データと、振幅データ及び固有振動数データとが関連付けられてメモリ50に格納されている。
そして、主制御装置40は、上述の文章入力処理のような処理を実行するために、メモリ50から画像データを読み出して液晶パネル3に画像を表示させる際に、メモリ50内で画像データと関連付けられた振幅データ及び固有振動数データを読み出し、駆動制御回路30を介してアクチュエータ8を駆動して、表面基板5を振動させるための処理を実行する駆動制御部である。このように表面基板5を振動させるための処理の詳細については後述する。
メモリ50は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100の駆動に必要なプログラム等の種々のデータを格納するメモリであり、実施の形態1では、所定のサービスを提供するためのプログラムと、画像データ及び表示座標データとに加えて、振幅データ、及び固有振動数データを格納する。
画像データは、液晶パネル3に表示するためのGUI部品の画像、及びその他の画像を表すデータである。また、表示座標データは、各画像データによる画像を表示する位置を座標上で特定するためのデータである。
振幅データ及び固有振動数データは、駆動制御回路30を介してアクチュエータ8を駆動するための駆動パターンを表すデータである。
この駆動パターンを表す振幅データ及び固有振動数データは、画像データ及び表示座標データと関連付けられてメモリ50に格納されている。
アクチュエータ8の駆動方法の詳細については後述するが、実施の形態1のタッチパネル装置及びタッチパネル付き表示装置100は、液晶パネル3に表示されるボタン等であるGUI部品の中央部に腹が位置し、かつGUI部品の境界部に節が位置するように、アクチュエータ8を駆動する。
次に、図1(B)を用いて、アクチュエータ8の構造について説明する。
図1(B)には、20行×20列で400個のアクチュエータ8のうちの2行目の1列目から3列目に位置するアクチュエータ8(2,1)、8(2,2)、8(2,3)の断面構造を示す。
400個のアクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)の断面構造はすべて同一であるため、ここでは、図1(B)に示す3つのアクチュエータ8(2,1)、8(2,2)、8(2,3)の断面構造について説明する。
なお、以下では、400個あるアクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)を特に区別しない場合には、単にアクチュエータ8と称す。
アクチュエータ8は、電極8A、圧電フィルム8B、電極8Cを積層した構造を有する。
電極8Aは、400個のアクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)について共通の1枚の電極であり、例えば、弾性基板7を図1(B)に示す状態とは天地を逆にした状態で、弾性基板7上にITOを形成することによって作成される。
圧電フィルム8Bは、電極8Aと同様に、400個のアクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)について共通の1枚の電極であり、例えば、弾性基板7及び電極8Aを図1(B)に示す状態とは天地を逆にした状態で、電極8A上にPVDFを形成することによって作成される。
電極8Cは、400個のアクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)の各々について分割されており、例えば、弾性基板7、電極8A、及び圧電フィルム8Bを図1(B)に示す状態とは天地を逆にした状態で、圧電フィルム8BにITOを形成し、レーザ加工等で400個に分割することによって作成される。
電極8A、8Cと駆動制御回路30を接続する信号線は、例えば、ITO膜で作製すればよく、電極8A、8Cを作成するためのITO膜を成膜した後に、例えば、レーザ加工等で作製すればよい。なお、400個ある電極8Cの各々と駆動制御回路30を接続するための信号線は、例えば、400個の電極8Cの間の隙間を通して配線すればよい。
電極8A、8Cの間には、駆動制御回路30から信号線を介して電圧が印加される。
なお、以下では、アクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)の各々が形成される領域をセルと称す。平面視でのセルの大きさは、電極8Cの大きさによって規定される。
図2(A)〜(D)は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100の400個のセルに含まれる電極8Cの配列を示す図である。図2(A)〜(D)は、例示的な電極8Cの配列パターンを示す図であるが、ここでは配列パターンを見易くするために、符号8Cを省略して示す。
図2(A)に示すように、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100は、20行×20列でマトリクス状に配列された400個の電極8Cを有する。各電極8Cは、平面視で正方形である。
ここで、図2(A)に示す原点0を有するXY座標を用い、行方向(各行が伸びている方向)をX軸方向とし、列方向(各列が伸びている方向)をY軸方向とする。また、X軸方向にi番目(iは1〜20のうちのいずれか)で、Y軸方向にj番目(jは1〜20のうちのいずれか)に存在するセルをセル(i,j)と称す。
実施の形態1では、各電極8Cは平面視で正方形であり、各セルも平面視で正方形であるものとして説明するが、電極8Cは、図2(B)、図2(C)、図2(D)にそれぞれ示すように、平面視で正三角形、正六角形、円形であってもよい。
図3は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100の液晶パネル3の表示の一例を示す斜視図である。
主制御装置40は、後述する画像パターンIDを用いてメモリ50にアクセスし、画像パターンIDに関連付けられた画像データIDに対応する画像データと、表示座標データとを読み出す。そして主制御装置40が画像データと表示座標データを画像表示回路20に入力すると、画像表示回路20は、画像データと表示座標データを用いて液晶パネル3内の所望の位置に画像(画像パターン)を生成する。このようにして液晶パネル3にGUI部品として、例えば、8つのGUIボタン21とGUIスライドバー22が表示される。
図4は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100の主制御装置40に含まれる一部の回路構成を示すブロック図であり、図5は、図4に示す定在波生成回路の回路構成を示すブロック図である。
図4に示すように、主制御装置40は、接触状態判定回路41、操作完了パターン生成回路42、及び定在波生成回路43を含む。なお、上述のように、主制御装置40は、タッチパネル付き表示装置100の種々の処理を統括する処理装置であるため、ここに示す回路は、主制御装置40のうちの一部分である。
接触状態判定回路41は、接触センサ処理回路10から入力される入力座標情報及び面積情報のうち、面積情報に基づき、操作者による座標入力面(表面基板5の表面)の押圧度合を判定する回路である。主制御装置40は、接触状態判定回路41によって判定される押圧度合が所定の閾値以上の場合は、操作完了パターン生成回路42に処理を実行させ、接触状態判定回路41によって判定される押圧度合が所定の閾値未満の場合は、定在波生成回路43に処理を実行させる。
操作完了パターン生成回路42は、駆動制御回路30に入力する駆動パターンを生成する2つの回路のうちの一方の回路であり、操作者が液晶パネル3に表示するGUIボタンやスライドバーに触れて操作を行う際に、操作完了を知らせるための触感を与えるようにアクチュエータ8を駆動するための駆動パターンを生成する。なお、ここでは、「操作完了」とは、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100が操作者の操作入力を認識したことをいう。
定在波生成回路43は、駆動制御回路30に入力する駆動パターンを生成する2つの回路のうちの他方の回路であり、操作者が液晶パネル3に表示するGUI部品であるボタンやスライドバーに触れる際に、実際のボタンに触れているような触感を与えるようにアクチュエータ8を駆動させるための駆動パターンを生成する。
図5に示すように、定在波生成回路43は、周波数制御回路44及び振幅制御回路45を含む。
周波数制御回路44は、メモリ50に格納された固有振動数データを読み出して出力する回路である。この周波数制御回路44は、主制御装置40に含まれるため、主制御装置40がメモリ50に格納された固有振動数データを読み出す処理は、実際には、周波数制御回路44がメモリ50内の固有振動数データが読み出すことによって実現される。
振幅制御回路45は、メモリ50に格納された振幅データを読み出して出力する回路である。この振幅制御回路45は、主制御装置40に含まれるため、主制御装置40がメモリ50に格納された振幅データを読み出す処理は、実際には、振幅制御回路45がメモリ50内の振幅データを読み出すことによって実現される。
周波数制御回路44及び振幅制御回路45によってメモリ50から固有振動数データ及び振幅データが読み出されることにより、定在波生成回路43からこれらのデータが出力され、これにより、固有振動数データ及び振幅データで表される駆動パターンが主制御装置40から駆動制御回路30に入力される。
なお、定在波の周期、腹や節の位置、及び振幅は、固有振動数データ又は振幅データを変更することで調整できる。
また、固有振動数データ及び振幅データを変更することにより、複数の波形を重畳した駆動パターンを生成することもできる。さらに、生成される波形は正弦波に限定されるものではなく、パルス波や三角波等の波形を生成することもできる。また、アクチュエータ8の駆動パターンは、共通パターン又は異なるパターンのいずれで行うこともできる。
次に、図6を用いて、駆動制御回路30の構成について説明する。
図6は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100の駆動制御回路30の回路構成をセル及び主制御装置40とともに示す図である。
図6に示すように、駆動制御回路30は、電源駆動部31、X方向走査回路32、及びY方向走査回路33を含み、主制御装置40から入力されるセル選択駆動信号に基づき、セル(i,j)を順次駆動する。
セル選択駆動信号は、セル(i,j)を特定する信号と、固有振動数データ及び振幅データで表される駆動パターンを表す信号とを含む。
電源駆動部31は、主制御装置40から入力されるセル選択駆動信号に基づき、セルを特定するためのX方向駆動信号及びY方向駆動信号と、各セルに印加するための電圧を出力する。
X方向走査回路32は、信号線X1、X2、X3・・・X20に接続されており、電源駆動部31から入力されるX方向駆動信号に基づき、信号線X1〜X20を走査し、順番に電圧を印加する。
Y方向走査回路33は、信号線Y1、Y2、Y3・・・Y20に接続されており、電源駆動部31から入力されるY方向駆動信号に基づき、信号線Y1〜Y20を走査し、順番に電圧を印加する。
例えば、信号線X2及びY2でアクチュエータ8(2,2)を選択して駆動する場合は、信号線X2及びY2とアクチュエータ8(2,2)の間を太線で示すように電圧を印加する。
次に、図7のタイミングチャートを用いて、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100における各セルのアクチュエータ8を駆動するタイミングについて説明する。
図7は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100における各セルのアクチュエータ8を駆動するタイミングを示すタイミングチャートである。
X方向走査回路32及びY方向走査回路33は、電源駆動部31から出力されるX方向駆動信号及びY方向駆動信号に基づき、信号線X1〜X20及び信号線Y1〜Y20を走査する。
図7には、信号線X1、X2、X3・・・X18、X19、X20の信号波形を示し、信号線X4〜X17の信号波形を省略するが、実際には、信号線X1から信号線X20の信号波形は順番に立ち上がるものとする。
同様に、図7には、信号線Y1、Y2、Y3・・・Y18、Y19、Y20の信号波形を示し、信号線Y4〜Y17の信号波形を省略するが、実際には、信号線Y1から信号線Y20の信号波形は順番に立ち上がるものとする。
図7に示すように、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100は、信号線Y1〜Y20の各々を選択している間に、信号線X1〜X20を順番に選択する。すなわち、信号線Y1〜Y20の各々を順番に選択する際に、信号線X1〜X20を繰り返し順番に選択する。
このため、信号線X1〜X20の信号波形が立ち上がっている期間は、各アクチュエータ8に駆動電圧が印加されている期間であり、これをTsとする。
信号線X1〜X20及び信号線Y1〜Y20の走査の順番は、まず、Y方向走査回路33が信号線Y1を選択して電圧を供給している状態で、X方向走査回路32が信号線X1〜X20を順番に走査する。これにより、アクチュエータ8(1,1)〜8(20,1)が順番に駆動される。
次に、Y方向走査回路33は、信号線Y2を選択して電圧を供給している状態で、X方向走査回路32が信号線X1〜X20を順番に走査する。これにより、アクチュエータ8(1,2)〜8(20,2)が順番に駆動される。
以下、Y3信号線からY20信号線を順番に選択し、Y3信号線からY20信号線の各々を選択している状態で、信号線X1〜X20を繰り返し順番に走査する。これにより、アクチュエータ8(1,3)〜8(20,3)、8(1,4)〜8(20,4)、8(1,5)〜8(20,5)・・・8(1,19)〜8(20,19)、8(1,20)〜8(20,20)が順番に選択される。
すなわち、アクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)は、アクチュエータ8(1,1)〜8(20,1)、8(1,2)〜8(20,2)・・・8(1,19)〜8(20,19)、8(1,20)〜8(20,20)の順番で駆動される。
アクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)を選択する順番は、主制御装置40から入力されるセル選択駆動信号に含まれている。
なお、アクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)に印加する電圧については、後述する。
次に、図8を用いて、アクチュエータ8の動作説明を行う。
図8(A)〜(C)は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100のアクチュエータ8の動作を示す図である。ここでは、説明の便宜上、1つのセルに含まれる弾性基板7とアクチュエータ8の断面を示し、一つのアクチュエータ8の動作について説明する。
図8(A)〜(C)には、動作を分かり易くするために、弾性基板7及びアクチュエータ8の歪みを強調して示す。
また、図8(A)〜(C)には、PVDF製の圧電フィルム8Bの分極方向を図中に矢印で示す。
図8(A)に示すように、電極8A、8C間に電圧を印加していない状態では、圧電フィルム8Bに歪みは生じないため、弾性基板7に歪みは生じていない。
次に、電極8Aに負電圧を印加し、電極8Cに正電圧を印加すると、圧電フィルム8Bが伸びる方向に歪むことにより、弾性基板7は図8(B)に示すように下に凸になるように歪む。
一方、電極8Aに正電圧を印加し、電極8Cに負電圧を印加すると、圧電フィルム8Bが縮む方向に歪むことにより、弾性基板7は図8(C)に示すように上に凸になるように歪む。
実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100では、各アクチュエータ8を駆動して図8(B)、7(C)に示すように各セル内の弾性基板7を歪ませることにより、弾性基板7の全体に定在波を発生させる。
次に、アクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)に印加する電圧について説明する。
アクチュエータ8には、式(1)で表される駆動電圧ei,j(t)を印加する。駆動電圧ei,j(t)は、単一の振動モード(調和振動)であり、弾性基板7に定在波を発生させるための電圧である。
ここで、駆動電圧ei,j(t)は、時刻tにおいて、セル(i,j)のアクチュエータ8(i,j)の電極8A、8C(図1(B)参照)の間に印加する電圧である。
gm,n(i,j)は、セル(i,j)の部分の弾性基板7に発生させる振幅を表し、式(2)で表される。
ここで、Lxは、弾性基板7のX軸方向の長さ(mm)、Lyは、弾性基板7のY軸方向の長さ(mm)、mはX軸方向における定在波の腹の数、nはY軸方向における定在波の腹の数、x(i)は、X軸方向においてi番目の列の中心点の座標、y(i)は、Y軸方向においてi番目の列の中心点の座標を表す。
振幅gm,n(i,j)を表すデータは、メモリ50(図1(A)参照)内に振幅データとして格納されており、アクチュエータ8を駆動する際に、主制御装置40内の振幅制御回路45がメモリ50から読み出して、セル(i,j)のアクチュエータ8を駆動するための駆動電圧ei,j(t)に設定する。これにより、セル(i,j)のアクチュエータ8は、振幅gm,n(i,j)を生成するように駆動される。
また、式(1)に含まれる電圧v(t)は時間tの関数であり、式(3)で表される。v0は、駆動電圧ei,j(t)の振幅となる電圧値であり、アクチュエータ8の圧電フィルム8Bの物理的特性に応じて決定すればよい。
ωm,nは、弾性基板7に発生させる定在波の固有振動数である。
ここで、一般に、固有振動モードは物体の材質やサイズによって決まるものであり、例えば、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100のように四辺が支持された矩形平板状の弾性基板7におけるm、nモード(m、nは任意の整数であり、X軸後方及びY軸方向における定在波の腹の数)の周波数は、物体のヤング率をE,密度をρ,ポアソン比をν、弾性基板7の長さをLx,Ly、表面基板の高さをh、角周波数をωm,nとすると、角周波数をωm,nの固有振動モードを得るための周波数freqm,nは、(4)式で表すことができる。
ここで、各セルをスキャンするときに、1つのセルのアクチュエータ8に駆動電圧ei,j(t)を印加する時間をTs、固有振動数ωm,nによって決まる加振周期をTfとする。加振周期Tfは、Tf=2π/ωm,nで表される。
実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100では、上述のように、信号線X1〜X20と信号線Y1〜Y20とでアクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)を1つずつ走査しながら、各アクチュエータ8に順番に駆動電圧ei,j(t)を印加する。
TsとTfの大小関係により、各セルのアクチュエータ8に印加する駆動電圧ei,j(t)の波形は異なるが、Ts>Tfの場合とTs<Tfの場合の駆動電圧ei,j(t)の波形は、図9、図10に示すような波形になる。
図9及び図10は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100における駆動電圧ei,j(t)の波形の一例を示す図である。
図9及び図10では、縦軸が電圧値であり、横軸が時間である。図9及び図10には、一例として、セル(1,3)〜(20,3)に順番に印加する駆動電圧ei,j(t)の波形を示すため、横軸に座標値(1,3)〜(20,3)を示す。
1つのセルのアクチュエータ8に駆動電圧ei,j(t)を印加する時間をTs、固有振動数ωm,nによって決まる加振周期をTfに対して、Ts>Tfの場合は、図9に示すようにセルへの印加時間Ts内に加振周期Tfが1周期以上含まれることになる。図9に示す波形は、Ts=3Tfの場合の波形であり、各印加時間Ts内に3周期分の加振周期Tfが含まれている。
一方、Ts<Tfの場合は、図10に示すようにセルへの印加時間Ts内に1周期未満の加振周期Tfが含まれることになる。
実施の形態1では、液晶パネル3に表示させるGUI部品の位置、形状等に応じて、Ts、Tfを決定し、図9又は図10に示すような駆動電圧ei,j(t)をアクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)に順番に印加する。
次に、図11を用いて、弾性基板7に発生させる定在波の一例について説明する。
図11は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100に発生させる定在波を模式的に示す図である。
ここで、弾性基板7として、例えばヤング率が2.5×109[Pa]、密度が1200[kg/m3]、ポアソン比が0.38のポリカーボネート製の透明基板を用い、Lxが40[mm]、Lyが30[mm]、hが1.21[mm]である場合は、アクチュエータ8を約20kHzで駆動して弾性基板7に加振することで、図11(A)、(B)に示すように2次元的に分布する3,4モードの分布振動を発生させることができる。
図11(A)、(B)において、色の薄い部分は定在波の凸の場所を示し、色の濃い部分は定在波の凹の部分を示す。
図11(A)の平面図に示すように、m=3、n=4の3,4モードの定在波が発生している。図11(A)に示す定在波は、振幅が最大となるある瞬間における定在波である。
また、X軸方向及びY軸方向に沿って示すのは、X軸方向及びY軸方向から定在波を見た場合における各セルの最大振幅である。3,4モードであるため、X軸方向には3つの腹が存在し、Y軸方向には4つの腹が存在する。
また、図11(B)の斜視図には、腹における振幅が最大となる瞬間の定在波の様子を示す。3,4モードでは、12個の腹が存在し、6つの凸状の腹と、6つの凹状の腹がある。
図11(B)に示す定在波は、ある瞬間のものであり、駆動電圧ei,j(t)に含まれるsin(ωm,nt)の項の値が時間tによって変化することにより、各セルでの振幅が周期的に変化する。
なお、ここに示す数値は一例に過ぎず、その数値以外の値を除外する趣旨ではない。
次に、図12を用いて、定在波を生成するために必要なデータのデータ構造について説明する。
図12は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100のメモリ50に格納されるテーブルの一例を示す図である。
図12のテーブルに示すように、メモリ50内には、画像パターンID、画像データID、表示座標データ、固有振動数データ、振幅データ、及び印加時間データTsが関連付けられて格納されている。
画像パターンIDは、画像データID、表示座標データ、固有振動数データ、及び振幅データを管理するための識別子(ID)として用いられるIDであり、関連付けられる画像データで表される画像パターンに付与されるIDである。
画像パターンIDは、例えば、液晶パネル3に表示する画面の種類毎に割り振られている。例えば、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100がスマートフォンである場合は、画像パターンIDは、例えば、複数のアプリケーションのアイコンが配列されるメイン画面用の画像、キーボードを表す画像、電卓の入力キーを表す画像等の画像毎に割り振ればよい。
画像データIDは、画像データの種類を表すIDである。画像データ自体は、図3に示すテーブルとは別にGUI部品やGUI部品の周囲の画像等の画像データとしてメモリ50内に格納されている。
画像データIDは、画像パターンIDと同様に、例えば、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100がスマートフォンである場合は、画像パターンIDは、例えば、複数のアプリケーションのアイコンが配列されるメイン画面用の画像、キーボードを表す画像、電卓の入力キーを表す画像等の画像毎に割り振ればよい。
図12には、画像データIDの一例として7桁の数字を示すが、画像データIDは、メイン画面用の画像、キーボードを表す画像、電卓の入力キーを表す画像等を表すのに必要なすべての画像データを読み出せるように構成されていればよい。
表示座標データは、液晶パネル3に画像パターンを表示するXY座標(X,Y)を表す。この表示座標データにより、画像データから生成される画像パターンの表示位置が規定される。
図12には、表示座標データの一例として、例示的なX、Y座標を示すが、表示座標データは、メイン画面用の画像、キーボードを表す画像、電卓の入力キーを表す画像等を表すのに必要なすべての画像データの位置を有するように構成されていればよい。
固有振動数データ及び振幅データは、アクチュエータ8を駆動するための周波数及び振幅を表すデータである。このうち、固有振動数データはωmnの値を示すデータであり、画像パターンIDによって定在波の種類が異なるため、画像パターンID毎に異なる。また、振幅データは、式(2)で表されるgm,n(i,j)の値を示すデータであり、セルの位置(i,j)によって値が異なる。すなわち、振幅データは、アクチュエータ8の各々に対してデータが割り当てられている。振動数データ及び振幅データは、画像データIDによって表される画像データ毎に設定されている。
ここで、固有振動数データ及び振幅データは、様々な定在波の腹又は節をGUI部品の中央部又は境界部に生成させるために、画像データIDによって特定される画像データの画像パターン(すなわちGUI部品の形状)に合わせた定在波を生成できる値に設定されている。
印加時間データTsは、アクチュエータ8に駆動電圧ei,j(t)を印加する時間Tsを表すデータである。印加時間データTsにより、アクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)を走査する際に、アクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)の各々に駆動電圧ei,j(t)を印加する時間が決定する。
以上のようなテーブルに含まれるデータを主制御装置40が画像パターンIDを用いて画像データID、表示座標データ、固有振動数データ、及び振幅データをメモリ50から読み出すことにより、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100の液晶パネルにGUI部品の画像や、GUI部品の周囲の画像が表示され、操作者の操作に応じて所定のサービスが提供される。
図13は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100の主制御装置40によって実行される駆動パターンの生成処理の手順を示す図である。この処理手順は、実施の形態1のタッチパネル装置の制御方法を表す。
主制御装置40は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100が起動されると、図13に示す処理を開始する(Start)。
実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100は、初期状態で液晶パネル3に所定の初期操作画面を表示している。
初期操作画面は、起動時に主制御装置40が初期操作画面で表示するGUI部品の画像パターンIDを用いて、図12に示すテーブルから、画像データID、表示座標データ、固有振動数データ、及び振幅データを読み出し、このうちの画像データIDに関連付けられた画像データと、表示座標データとを画像表示回路20に入力することにより、液晶パネル3に初期操作画面が表示される。
このように、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100の初期状態では、液晶パネル3に初期操作画面が表示されているが、アクチュエータ8の駆動は行われておらず、表面基板5に定在波は生成されていない。
まず、主制御装置40は、座標入力面(表面基板5の表面)への接触状態を検出する(ステップS1)。接触状態の検出は、接触センサ処理回路10から入力される入力座標情報を検出することによって行われる。
次いで、主制御装置40は、座標入力面(表面基板5の表面)の押圧度合が所定の閾値未満であるか否かを判定する(ステップS2)。押圧度合の判定は、接触センサ処理回路10から入力される面積情報を表す電圧値に基づいて押圧度合判定部としての主制御装置40によって行われる。
ここで、押圧度合が低い状態(押圧されていないか、又は軽く押圧されている状態)は、面積情報を表す電圧値が高い状態に対応し、押圧度合が高い状態(強く押圧されている状態)は、面積情報を表す電圧値が低い状態に対応する。このため、実際には、ステップS2の判定処理は、面積情報を表す電圧値が所定の電圧閾値より高いか否かを判定することによって行われる。
なお、ステップS1及びS2の処理は、主制御装置40に含まれる接触状態判定回路41によって実行される処理である。
主制御装置40は、ステップS2において、押圧度合が所定の閾値未満であると判定した場合は、起動後に予めメモリ50から読み出しておいた固有振動数データ及び振幅データを用いて駆動パターン(定在波駆動パターン)を生成する(ステップS3A)。
このステップS3Aの処理は、定在波生成回路43内の周波数制御回路44、及び振幅制御回路45によって実行される処理である。
次いで、主制御装置40は、定在波を生成するための固有振動数データ及び振幅データで表される駆動パターン(定在波駆動パターン)を駆動制御回路30に入力し、アクチュエータを駆動する(ステップS4)。
これにより、弾性基板7に定在波が発生する。弾性基板7に発生した定在波は、接触センサ6を介して表面基板5に伝達され、GUI部品のボタンの中央部に定在波の腹が生成される。
このため、操作者は、GUIボタンに触れると、GUIボタンの境界部の輪郭を定在波の振動によって認識できるため、座標入力面(表面基板5の表面)にタッチすれば、触感だけで瞬時にGUIボタンの位置を認識することができる。
このように、押圧度合が所定の閾値未満の場合に、表面基板5に定在波を生成するのは、押圧度合が所定の閾値未満の場合は、操作者は操作入力を行おうとしてGUIボタンの位置を探している状態であると考えられるため、定在波を生成して操作者がGUIボタンの位置を触感だけで瞬時に認識できるようにするためである。
一方、主制御装置40は、ステップS2で押圧度合が所定の閾値以上であると判定した場合は、GUIボタンに操作完了を知らせるための触感を与えるための振動を生成する駆動パターン(操作完了駆動パターン)をメモリ50から読み出す(ステップS3B)。
この場合、続くステップS4では、ステップS3Bで生成された駆動パターン(操作完了駆動パターン)を駆動制御回路30に入力し、アクチュエータ8を駆動する。
この操作完了駆動パターンは、例えば、アクチュエータ8を駆動する周波数、位相差、又は振幅を変更して操作者に提供する触感を変えることにより、操作が完了したことを伝達できるパターンであれば、どのようなパターンであってもよい。
なお、ステップS3B及びこれに続くステップS4の処理は、主制御装置40によって実行される。また、ステップS3Bで用いられる操作完了駆動パターンは、図12に示すテーブルとともに格納されていてもよいし、テーブルとは別にメモリ50内に格納されていてもよい。
主制御装置40は、操作者へのサービスを提供するためのプログラムによる処理が終了したか否かを判定する(ステップS5)。このステップS5の処理は、例えば、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100がスマートフォンとして用いられる場合は、文章の入力処理のプログラムが終了したか否か、あるいは、アプリケーションを実行のためのプログラムが終了したか否かを判定することによって実現することができる。
主制御装置40は、ステップS5でプログラムが終了していないと判定した場合は、フローをステップS1にリターンする。これにより、主制御装置40は、ステップS1から処理を繰り返す。
また、上述のように実施の形態1のタッチパネル付き表示装置がスマートフォンであり、液晶パネルにGUIボタンとして表示されるキーボードを通じて、操作者が文章入力を行っているような場合には、操作者の操作入力が繰り返し行われる。
このような場合には、主制御装置40は、ステップS1〜S5の処理を繰り返し実行することになる。
なお、上述したステップS2で押圧度合が所定の閾値未満であると判定されて、ステップS3A及びS4を経て定在波が生成された後に、上述のステップS5でリターンして再びステップS2の判定が行われた場合に、押圧度合が所定の閾値以上であると判定されると、フローはステップS3Bを経てステップS4に進行し、表面基板5の振動は、定在波によるものから、操作の完了を伝達するためのパターンに切り替わる。
この流れの場合は、操作者が最初GUIボタンに軽く触れた後に、操作を完了させるべく、押圧力を高めた場合に相当する。
このため、操作者は、触れ始めに定在波による振動でGUIボタンの位置を触感だけで瞬時に認識できるとともに、押圧を完了したときに、操作の完了を触感で確認することができる。
また、図13では、操作の完了を操作者に伝達するために、押圧度合に基づいて定在波の駆動パターンを切り替える処理について説明したが、操作の完了を操作者に伝達するための駆動パターンの切り替えを行わなくてもよい。
図14及び図15は、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100による画像パターンと定在波を示す図である。図14及び図15では、定在波を等高線のように示す。色の薄い部分は定在波の凸の場所を示し、色の濃い部分は定在波の凹の部分を示す。
図14(A)に示すように、テンキー、*、及び#の12個のGUIボタンをX軸方向に3列、Y方向に4行に均等に並べて表示する場合は、3,4モードの定在波を発生させることにより、12個のGUIボタンの各々と同一の場所に定在波の腹を発生させることができる。
同様に、図14(B)に示すように、4列5行でGUIボタンを表示する場合は、4,5モードの定在波を発生させることにより、各GUIボタンと同一の場所に定在波の腹を発生させることができる。
このため、図14(A)、図14(B)に示すように、各GUIボタンと定在波の腹の位置を合わせることにより、操作者は、GUIボタンの位置を触感で知覚することができ、触感だけで瞬時に指先とGUIボタンとの位置関係を認識することができる。
また、図15(A)に示すように、アルファベットを入力するためのキーボードを表示する場合のように、図14(A)、13(B)に示すように各GUIボタンの大きさが異なる場合や、各GUIボタンが表示領域内に均等に並ばない場合は、1つの画像パターンについて複数の振動モードを有するようにすればよい。
これは、例えば、図15(A)に示す画像パターンについて、図12に示す画像パターンIDを2つ割り振り、2つの画像パターンIDの各々に関連付ける画像データIDを同一のものとし、固有振動数データと振幅データを異なるものにすることによって実現することができる。
接触センサ6及び接触センサ処理回路10を通じて、主制御装置40がアルファベットのA〜Zのいずれかに操作者の入力があったと判定した場合には、主制御装置40は、一方の画像パターンIDに関連付けられた画像データID、表示座標データ、固有振動数、及び振幅データを用いて、図15(A)に示すようにA〜Zの26個のGUIボタンの各々と同一の場所に定在波の腹を発生させればよい。
このような定在波は、12,6モードの振動モードを利用することによって発生させることができる。
また、接触センサ6及び接触センサ処理回路10を通じて、主制御装置40がスペースキー(SPC)、リセットキー(RET)、又は矢印のキーを表すGUIボタンのいずれかに操作者の入力があったと判定した場合には、主制御装置40は、他方の画像パターンIDに関連付けられた画像データID、表示座標データ、固有振動数、及び振幅データを用いて、図15(B)に示すようにスペースキー(SPC)、リセットキー(RET)、又は矢印のキーの各々と同一の場所に定在波の腹を発生させればよい。
このような定在波は、3,6モードの振動モードを利用することによって発生させることができる。
このように、各GUIボタンの大きさが異なる場合や、各GUIボタンが表示領域内に均等に並ばない場合は、1つの画像パターンについて、操作者の入力に応じて振動モードを切り替えることにより、操作者は、GUIボタンの位置を触感で知覚することができ、触感だけで瞬時に指先とGUIボタンとの位置関係を認識することができる。
以上、実施の形態1のタッチパネル装置、これを含むタッチパネル付き表示装置100では、操作者の指先が表面基板5の表面に触れると、GUIボタンの位置に応じて生成される定在波を触感で知覚することができるので、触感だけで瞬時に指先とGUI部品との位置関係を認識することができる。このため、操作性に非常に優れたタッチパネル装置、これを含むタッチパネル付き表示装置を提供することができる。
また、GUI部品の点数が多いような場合には、GUIボタン等の大きさが小さくなり、指先に隠れて見えなくなる場合もあり得るが、実施の形態1のタッチパネル装置、これを含むタッチパネル付き表示装置100によれば、触感だけで瞬時にGUIボタン等の位置を認識することができるので、誤操作等を抑制することができ、操作者の肉体的や精神的な負担を軽減し、使い勝手を大幅に向上させることができる。
また、表面基板5の押圧度合が所定の閾値以上になると、アクチュエータ8の駆動パターンを変えるので、操作者は、操作入力が装置側に認識されたこと(操作の完了)を認識することができる。これにより、触感でGUI部品の位置を瞬時に認識できる上に、触感の変化を通じて操作の完了を伝達することができ、利便性をさらに向上させることができる。
なお、以上では、GUI部品の中央部又は境界部に定在波の腹又は節を位置させるように表面基板5に振動を加える形態について説明したが、定在波の腹又は節の位置は、GUI部品の位置が分かるようにGUI部品の位置に応じて生成されるのであれば、以上で説明した位置に限られるものではない。
また、アクチュエータ8で生成される波形が表面基板5の端部で反射されることにより定在波の波形が乱れるような場合には、アクチュエータ8の周波数及び位相差を調整するか、又は、表面基板5の端部に振動吸収部材を配置すればよい。
<実施の形態2>
実施の形態2のタッチパネル付き表示装置は、アクチュエータの構造が実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100と異なる。
以下、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100と同一の構成要素には同一符号を付し,その説明を省略する。また、以下では、相違点を中心に説明する。
図16は、実施の形態2のタッチパネル付き表示装置のアクチュエータを拡大して示す図である。図16は、実施の形態1の図8に対応する図であり、説明の便宜上、1つのセルに含まれる弾性基板7とアクチュエータ8、9の断面を示し、アクチュエータ8、9の動作について説明する。
実施の形態2のタッチパネル付き表示装置100は、弾性基板7の上面側にマトリクス状に配列されるアクチュエータ9を含む。アクチュエータ9の構成は、アクチュエータ8と同一であり、20行×20列で400個配列され、各アクチュエータ9は、平面視で各アクチュエータ8と同一の場所に配設される。
このため、実施の形態2のタッチパネル付き表示装置100は、1つのセルの中に弾性基板7の両面に配設される2つのアクチュエータ8、9を含むことになる。
なお、アクチュエータ9と、接触センサ6との間は、絶縁層又は絶縁シート等で絶縁を確保すればよい。
図16(A)〜(C)には、動作を分かり易くするために、弾性基板7及びアクチュエータ8、9の歪みを強調して示す。
図16(A)に示すように、アクチュエータ9は、電極9A、圧電フィルム9B、及び電極9Cを有する。電極9Aは、弾性基板7の上面に形成されており、圧電フィルム9B、電極9Cは、電極9Aの上に積層されている。
電極9Aと圧電フィルム9Bは、アクチュエータ8の電極8Aと圧電フィルム8Bと同様に、すべてのセルについて共通であり、電極9Cは、セル毎に分割されている。
なお、電極9A、圧電フィルム9B、及び電極9Cは、アクチュエータ8の電極8A、圧電フィルム8B、及び電極8Cと同様に作製することができる。
また、図16(A)〜(C)には、アクチュエータ8、9のそれぞれに含まれるPVDF製の圧電フィルム8B、9Bの分極方向を図中に矢印で示す。図16(A)〜(C)に示すように、実施の形態2では、圧電フィルム8B、9Bの分極方向は同一方向を向くように設定されている。
実施の形態2では、アクチュエータ8の電極8A、8C間と、アクチュエータ9の電極9A、9C間とには、互いに逆位相の電圧を印加することにより、実施の形態1に比べて、弾性基板7に係る応力を増大させる。
図16(A)に示すように、電極8A、8C間に電圧を印加していない状態では、圧電フィルム8Bに歪みは生じないため、弾性基板7に歪みは生じていない。
次に、電極8Aに負電圧を印加し、電極8Cに正電圧を印加するとともに、電極9Aに正電圧を印加し、電極9Cに負電圧を印加すると、圧電フィルム8Bが伸びる方向に歪むとともに、圧電フィルム9Bが縮む方向に歪むことにより、弾性基板7は図16(B)に示すように下に凸になるように歪む。
一方、電極8Aに正電圧を印加し、電極8Cに負電圧を印加するとともに、電極9Aに負電圧を印加し、電極9Cに正電圧を印加すると、圧電フィルム8Bが縮む方向に歪むとともに、圧電フィルム9Bが伸びる方向に歪むことにより、弾性基板7は図16(C)に示すように上に凸になるように歪む。
実施の形態2のタッチパネル付き表示装置では、アクチュエータ8、9の各々を対として駆動して図16(B)、15(C)に示すように各セル内の弾性基板7を歪ませることにより、弾性基板7の全体に定在波を発生させる。
なお、圧電フィルム8B、9Bの分極方向が図16(A)〜15(C)と異なる場合は、電極8A、8C間、電極9A、9C間に印加する電圧の極性を逆にすればよい。
以上、実施の形態2のタッチパネル装置、これを含むタッチパネル付き表示装置によれば、操作者の指先が表面基板5の表面に触れると、GUIボタンの位置に応じて生成される定在波を触感で知覚することができるので、触感だけで瞬時に指先とGUI部品との位置関係を認識することができる。このため、操作性に非常に優れたタッチパネル装置、これを含むタッチパネル付き表示装置を提供することができる。
また、セル毎に2つのアクチュエータ8、9を含むことにより、定在波の振動が実施の形態1よりも強くなるため、操作者に触感を伝達しやすくなる。
<実施の形態3>
図17は、実施の形態3のタッチパネル付き表示装置の駆動制御回路と各セルの接続関係を示す図である。
実施の形態3のタッチパネル付き表示装置は、各アクチュエータ8を走査して順番に駆動するのではなく、同時に駆動する点が実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100と異なる。
以下、実施の形態1のタッチパネル付き表示装置100と同一の構成要素には同一符号を付し,その説明を省略する。また、以下では、相違点を中心に説明する。
図17には、アクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)のうち、9つのアクチュエータ8(1,1)、8(2,1)、8(3,1)、8(1,2)、8(2,2)、8(3,2)、8(1,3)、8(2,3)、8(3,3)を示すが、図示しないアクチュエータ8についても同様である。
実施の形態3のタッチパネル付き表示装置は、すべてのアクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)の電極8A、8Cに接続される駆動制御回路330を含む。駆動制御回路330とアクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)の各々を接続する信号線には、増幅器331が挿入されている。
駆動制御回路330は、主制御装置40から入力される駆動パターンに応じて駆動電圧の電圧波形の変調や増幅を行い、実施の形態1において式(1)で示した駆動電圧ei,j(t)をアクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)の各々に同時に印加する。
このようにしてアクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)を駆動することにより、実施の形態1と同一のパターンの定在波を弾性基板7に発生させることができる。
実施の形態3では、アクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)の各々の電極8A、8Cに信号線を介して接続される駆動制御回路330を用いてアクチュエータ8(1,1)〜8(20,20)を駆動することにより、操作者の指先が表面基板5の表面に触れると、GUIボタンの位置に応じた定在波を発生させることができる。
このため、操作者はGUIボタンの位置に生成される定在波を触感で知覚することができるので、触感だけで瞬時に指先とGUI部品との位置関係を認識することができる。このため、操作性に非常に優れたタッチパネル装置、これを含むタッチパネル付き表示装置を提供することができる。
以上、本発明の例示的な実施の形態のタッチパネル装置、これを含むタッチパネル付き表示装置、及びタッチパネル装置の制御方法について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。