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JP5696305B2 - 放射線撮像装置及び放射線による撮像方法 - Google Patents

放射線撮像装置及び放射線による撮像方法 Download PDF

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Description

本発明は、トモシンセシス法(tomosynthesis)を用いて撮像対象の画像を得る放射線撮像装置及び放射線による撮像方法に係り、特に、同一の撮像対象の同一部位を異なる時期に撮像した複数の前記画像から撮像部位の経時的変化を評価する放射線撮像装置及び放射線による撮像方法に関する。
近年、トモシンセシス法に依る被検体の断層撮影法が盛んに行われるようになっている。このトモシンセシス法の原理はかなり古くから知られているが(例えば特許文献1を参照)、近年では、そのトモシンセシス法に依る画像再構成の簡便さを享受しようとする断層撮影法も提案されている(例えば特許文献2及び特許文献3を参照)。また、歯科用及びマンモグラフィでその例が多数見られるようになっている(例えば特許文献4、特許文献5、特許文献6を参照)。
トモシンセシス法を歯科用に応用する場合、通常、湾曲した歯列を2次元平面状に展開したパノラマ画像を得るパノラマ撮像装置として実用化されている。このパノラマ撮像装置は、通常、被検体の口腔部の周囲にX線管と縦長の幅にわたって画素を有するX線検出器との対を、その回転中心が想定された歯列に沿った一定軌道を画くように、その回転中心を複雑に移動させながら回転させる機構を備える。この一定軌道は、標準の形状及びサイズと見做される歯列に沿って予め設定した3D基準断層面に焦点を当てるための軌道である。この回転中に、一定間隔で、X線管から照射されたX線が被検体を透過してX線検出器によりデジタル量のフレームデータとして検出される。このため、3D基準断層面に焦点を絞ったフレームデータが一定間隔毎に収集される。このフレームデータをトモシンセシス法で再構成して、3D基準断層面のパノラマ画像を得る。
しかしながら、この種の従来のパノラマ撮像装置の場合、個々の被検体の歯列が3D基準断層面に沿っていないことや、歯列の位置決めの難しさに配慮していない。当然に、歯列の形状やサイズには個体差があるし、顎部の大きさも個人によって異なることから適切な位置決めも難しい。この結果、再構成されたパノラマ画像に焦点ボケがあり、精査に耐えられないことも多い。このため、う蝕や歯槽膿漏などの精査には、別途、口内撮影法による撮影や歯科用のCTスキャナによる撮影が必要であった。パノラマ撮像をし直したり、別のモダリティによるX線撮影を行ったりすると、被検体へのX線被曝量も増えることになる。
このような問題を克服しようとして、特許文献7に記載の装置が提供されている。この公報に記載のパノラマ撮像装置の場合、ファントムを用いて歯列の奥行き方向の位置とゲイン(フレームデータの相互加算のための距離情報)とを事前に計測している。また、収集したフレームデータを用いてトモシンセシス法の元に3D基準断層面の焦点最適化画像を形成する。さらに、この焦点最適化画像上でROIを用いて部分領域を指定し、この部分領域の前後方向(X線管とX線検出器とを結ぶ歯列の前後方向)の任意位置における最適焦点画像を既収集済みのフレームデータとゲインとを用いてトモシンセシス法の元に求める。このように、3D基準断層面に焦点を当ててデータ収集は1回行い、その後の部分領域の最適焦点画像は収集済みのフレームデータを利用することができる。
特開昭57−203430 特開平6−88790 特開平10−295680 特開平4−144548 特開2008−110098 米国特許公開 US2006/0203959 A1 特開2007−136163
しかしながら、この特許文献7に記載のパノラマ撮像装置の場合、撮像対象である歯の上下方向の曲がりや反りに配慮していない。歯列を形成する各歯は上下方向に同じ位置にはないのが通常である。歯は、歯根部に進むほど、口腔部内側に曲がっているケースが多い。つまり、1つの断層面上で各歯全域に焦点を合わせることは難しい。この点において、各歯の上下方向の全域にわたって焦点を合わせ、その描出能を上げる必要があった。つまり、このパノラマ撮像装置において、個々の部分領域については、その前後方向の任意の位置にて焦点を合わせた再構成は可能であるが、歯列全体に焦点を合わせた1枚のパノラマ画像を得ることは難しい。反対に、最適焦点の部分画像を繋げて全体のパノラマ画像を表現しようとしても、かかる部分画像の繋ぎ目に齟齬が生じて繋がらないという問題もあった。
上述した不都合は、画像の縦横方向(歯列の上下方向及び幅方向)の拡大率がスキャン中の、X線管及び検出器の対の回転中心の位置の変化に応じて異なることによって助長される。拡大率とは、歯の実際の大きさと、その歯の陰影が検出器のX線入射面に作る拡大縮小された投影像の大きさとの比を言う。これはX線管のX線照射源は点と見做されるほど小さいので、その点状のX線源からX線が放射状に照射されることに拠る。但し、トモシンセシス法に基づいて3D断層面に在る歯列を再構成する場合、横方向については、画像はどの位置も等倍になるが、縦方向については拡大縮小がそのまま残る。この結果、再構成されたパノラマ画像は実際の歯列よりも縦方向に歪んだ画像となる。しかも、かかる拡大縮小、つまり歪みの程度は、前歯部付近の位置と両方の臼歯部(いわゆる奥歯側の歯)付近の位置との間で歯の縦方向の形状の変化に違いがあり、これがパノラマ画像上で歯相互間の歪となっている。ましてや、歯列が3D基準断層面に全体的にも或いは部分的にも沿っていない場合、縦横方向の拡大縮小に因る歯列部位間の画像歪は一層顕著になる。
そこで、デジタル量でフレームデータ収集を行い、そのフレームデータからパノラマ画像を再構成する従来のパノラマ撮像装置では、少なくとも前歯の中心で縦横比が同じになるように縦方向のサイズを縮める係数を再構成画像に掛ける後処理をすることが多い。ただ、この場合でも、パノラマ画像における臼歯部の歯の高さはその実寸よりも小さく縮んで描出される。つまり、依然として、拡大率の相違に伴い歯個々に画像歪があった。
このように、従来では、拡大率に因る問題は解決されておらず、パノラマ画像全域の最適焦点化は達成されていなかった。このため、従来のパノラマ画像に描出された歯や歯茎から精度の高い読影や診察を行うことは困難である場合が多い。とくに、より正確な長さや距離を求めることは困難であった。このため、インプラント治療などにおいて、インプラント埋設部の位置を精度良く決めるのは難しい。
これを少しでも補償するために、何らかの基準位置を示すマーカを歯列の所望の位置に設置した状態で撮像し、画像上で基準位置を参照して補正することで精度を保つ方法も知られてはいる。しかし、この場合、撮影と診断の手順が煩雑になる。操作者の操作上の負担も大きいことから、スクリーニングなどの予防的な診察に簡単に適用できる方法ではなかった。したがって、スクリーニングなどの予防的な治療からインプラント治療などの複雑な治療まで幅広く使用できるパノラマ画像へのニーズは極めて高かった。
また、歯列全体の前後方向における構造を診るには3次元のパノラマ画像が適切である。しかしながら、従来、上述の様々な不都合を解消しつつ、そのようなニーズに適う画像は提供されていなかった。
さらに、かかる従来技術が直面している状況にあっては、同一の患者の同一の歯列の経時的な変化を従来のパノラマ画像を用いて読影することなど、到底できる話ではなかった。かかる経時的な変化を観察しようとすれば、時間を置いて複数回の撮像を行う必要がある。例えば、う蝕の変化やインプラント治療の場合など、治療前後にそれぞれ撮像する必要がある。その撮像の度に位置決めされる同一患者の口腔部の空間的な位置は少しずれることが一般的である。これは操作者による位置決めのずれなどに依存する。しかしながら、従来では、パノラマ画像を用いて、そのような時間的な変化を読影することは殆ど不可能であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、拡大率の相違に拠る画像の歪みを殆ど排除し、撮像対象の撮像部位の実際の位置及びその形状をより高精度に描出した3次元最適焦点画像を得て、この3次元最適焦点画像を用いて同一の撮像対象の同一の撮像部位の時間的な変化に関する情報を提供することができる放射線撮像法を提供することを、その目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は放射線撮像装置、データ処理装置、放射線を用いた撮像方法、及び、コンピュータ用のプログラムをそのカテゴリとして提供する。
このうち、放射線撮像装置は、放射線を放出する放射線放出源と、前記放射線が入射したときに当該放射線に対応したデジタル電気量の2次元データをフレーム単位で出力する放射線検出器と、前記放射線放出源と前記放射線検出器の対、当該放射線検出器、又は、対象物の何れか一方を他方に対して移動させる移動手段と、前記移動手段により前記放射線放出源と前記放射線検出器の対、当該放射線検出器、又は、前記対象物の何れか一方を他方に対して相対的に移動させている間に、前記放射線検出器から出力される前記データをフレーム単位で収集するデータ収集手段と、前記データ収集手段により互いに異なる複数の時点において同一対象の同一撮像部位に対して収集された前記データを用いて、前記対象物の撮像部位の焦点を最適化し、かつ、当該撮像部位の実際の位置及び形状を反映させた3次元最適焦点画像を、前記時点毎にそれぞれ、複数、作成する画像作成手段と、前記画像作成手段により前記時点毎に作成された複数の前記3次元最適焦点画像の変化量を評価する評価手段と、を備えたことを要旨とする。
また、データ処理装置は、上述と同様の放射線放出源、放射線検出器、移動手段、及びデータ収集手段を有するシステムから出力される前記データを処理する装置である。このデータ処理装置は、上述の画像作成手段及び評価手段を備える。
さらに、放射線を用いた撮像方法は、放射線源とこの放射線源から放射線が入射したときに当該放射線に対応したデジタル電気量の2次元データをフレーム単位で出力する放射線検出器との対、当該検出器、又は、撮像する対象物の何れか一方を他方に対して相対的に移動させながら、当該移動中に前記放射線検出器から出力される前記データをフレーム単位で収集するデータ収集ステップと、前記データ収集ステップで収集された前記データを用いて前記対象物の撮像部位の焦点を最適化し、かつ、当該撮像部位の実際の大きさ及び形状を反映させた3次元最適焦点画像として作成する画像作成ステップと、前記時点毎に作成された複数の前記3次元最適焦点画像の変化量を評価する評価ステップとを含むことを要旨とする。
さらにまた、コンピュータ用のプログラムは、メモリに予め格納され、かつ、当該メモリから読み出し可能なプログラムであって、放射線を放出する放射線放出源と、前記放射線が入射したときに当該放射線に対応したデジタル電気量の2次元データをフレーム単位で出力する放射線検出器と、前記放射線放出源と前記放射線検出器の対、当該検出器、又は、対象物の何れか一方を他方に対して移動させる移動手段と、前記移動手段による移動の間に、前記放射線検出器から出力される前記データをフレーム単位で収集するデータ収集手段と、を備えたシステムから出力される前記データをコンピュータに処理させるプログラムである。このプログラムは、前記コンピュータを、前記データ収集ステップにより互いに異なる複数の時点において同一対象の同一撮像部位に対して収集された前記データを用いて、前記対象物の撮像部位の焦点を最適化し、かつ、当該撮像部位の実際の位置及び形状を反映させた3次元最適焦点画像を、前記時点毎にそれぞれ、複数、作成する画像作成ステップと、前記画像作成ステップにて前記時点毎に作成された複数の前記3次元最適焦点画像の変化量を評価する評価ステップと、として機能的に実行させることを特徴とする。
以上のように、本発明に放射線撮像装置、データ処理装置、放射線による撮像方法、及びコンピュータ用のプログラムによれば、拡大率の相違に拠る画像の歪みを殆ど排除し、撮像対象の撮像部位の実際の位置及びその形状をより高精度に描出した3次元最適焦点画像を得て、この3次元最適焦点画像を用いて同一の撮像対象の同一の撮像部位の空間的な経時的変化に関する情報を提供することができる。つまり、同一の撮像対象の同一の撮像部位を異なる撮像時期に撮像した3次元最適焦点画像を使って、かかる撮像部位の時間的な変化や変化量を描出するなど、その変化を的確に評価することができる。
図1は、本発明の1つの実施例に係る放射線撮像装置としてのX線によるパノラマ撮像装置の全体構成の概略を示す斜視図。 図2は、実施例に係るパノラマ撮像装置が対象とする被検体の歯列、その歯列に設定される3D基準断層面、及びX線管と検出器との対が回転するときの回転中心の軌跡を説明する図。 図3は、パノラマ撮像装置におけるX線管、3D基準断層面、及び検出器のジオメトリを説明する斜視図。 図4は、パノラマ撮像装置の電気的な構成の概略を説明するブロック図。 図5は、パノラマ撮像装置のコントローラ及び画像プロセッサが協同して実行する撮像のための処理の概要を示すフローチャート。 図6は、X線管、3D基準断層面、回転中心、及び検出器の位置関係を説明する図。 図7は、フレームデータとパノラマ画像の写像位置との関係を説明するグラフ。 図8は、基準パノラマ画像の一例を模式的に示す図。 図9は、基準パノラマ画像の別の一例を模式的に示す図。 図10は、画像プロセッサが実行する歯の実在する位置・形状を同定する処理の概要を説明するフローチャート。 図11は、X線管と検出器の対の回転中心の変化に伴う3Dパノラマ画像上のZ軸方向の同一位置からX線管への投影角度の違いを説明する図。 図12は、3D基準画像の一例を模式的に示す図。 図13は、3D基準断層面に付加する複数の平行な断層面を説明する斜視図。 図14は、X線管と検出器の対の回転中心の変化に伴う、3Dパノラマ画像上のZ軸方向の同一位置からX線管へ投影したときの複数の断層面上の位置の違いを説明する図。 図15(1)は、同図の(2)と協働して3D基準画像上の位置毎に最適焦点の断層面を特定する処理を説明する図。 図15(2)は、同図の(1)と協働して3D基準画像上の位置毎に最適焦点の断層面を特定する処理を説明する図。 図16は、最適焦点位置の特定処理における周波数解析の結果を例示するグラフ。 図17は、最適焦点位置の特定処理における最適焦点の断層面の位置の一例を示すグラフ。 図18は、断層面位置に応じて変わる周波数特性パターンを例示するグラフ。 図19は、歯の実在する位置が3D基準断層面からずれている状態を説明する図。 図20は、歯を3D基準断層面の位置からその実在する位置へシフトさせる状態を拡大率の大小に応じて説明する図。 図21は、歯を3D基準断層面の位置からその実在する位置へシフトさせる状態を拡大率の大小に応じて説明する図。 図22は、歯を3D基準断層面の位置からその実在する位置へシフトさせる状態を拡大率の大小に応じて説明する図。 図23は、位置同定処理のために3D基準画像上の処理点を移動させる処理を説明する斜視図。 図24は、処理点毎に特定される最適焦点の断層面位置の同定と、その異常な同定を説明する斜視図。 図25は、最適焦点の断層面位置の同定とスムージングより作成された3Dオートフォーカス画像を模式的に示す図。 図26は、2つの3Dオートフォーカス画像とX線管及び検出器との空間的な位置関係を説明する図。 図27は、2つの3Dオートフォーカス画像間の位置合わせの処理の概要を示すフローチャート。 図28は、2つの3Dオートフォーカス画像間のROI位置の空間的な対応関係を説明する図。 図29は、相互に位置合わせされた2つの3Dオートフォーカス画像を概念的に説明する図。 図29は、3Dオートフォーカス画像を3D基準断層面に投影するときの概念を説明する図。 図31は、2つの3Dオートフォーカス画像の差分結果を、2次元の差分画像として表示されるモニタ上の画面図。 図32は、2つの3Dオートフォーカス画像の差分結果を、3次元の差分画像として表示されるモニタ上の画面図。 図33は、上顎部及び下顎部を別々に又は一緒に処理するときの、上顎部及び下顎部の閉じている状態及び空いている状態を説明する図。 図34は、顎部の角度に対する基準パノラマ画像上の角度変更の処理を説明する部分的なフローチャート。 図35は、基準パノラマ画像上の角度変更を説明する画像図。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
(実施例)
図1〜31を参照して、本発明に係る放射線撮像装置及び放射線を用いた撮像方法の実施例を説明する。これらの装置及び方法は、本実施例では、X線を用いた歯科用のパノラマ撮像装置として実施されているので、以下、このパノラマ撮像装置を詳述する。
図1に、かかるパノラマ撮像装置1の外観を示す。このパノラマ撮像装置1は、被検体の顎部をX線でスキャンし、そのデジタル量のX線透過データから顎部に在る3次元構造の歯列の実際の位置及び形状(総称的に実在位置とも言う)を同定した3D(3次元)画像(後述する3Dオートフォーカス画像)を提供する。特に、パノラマ撮像装置1は、時系列的に異なる複数の撮影時期(例えば2週間空けた2つの撮影時期)に撮像した複数(例えば2つ)の3Dオートフォーカス画像の相互間の経時変化を表す情報を提供することを、基本性能とする。なお、本実施例では、3Dオートフォーカス画像を得る過程でトモシンセシス法(tomosynthesis)を用い、また、かかる経時変化の情報を得る過程で位相限定相関法(Phase-only correlation)を用いている。
このパノラマ撮像装置1の構成の概要を説明する。図1に示すように、このパノラマ撮像装置1は、被検体(患者)Pからデータを例えば被検体Pの立位の姿勢で収集する筐体11と、この筐体11が行うデータの収集を制御し、その収集したデータを取り込んでパノラマ画像を作成し、かつ、操作者(医師、技師など)との間でインターラクティブに又は自動的にパノラマ画像の後処理を行うための、コンピュータで構成される制御・演算装置12とを備える。
筐体11は、スタンド部13と、このスタンド部13に対して上下動可能な撮影部14とを備える。撮影部14は、スタンド部13の支柱に所定範囲で上下動可能に取り付けられている。
ここで、説明の便宜のため、パノラマ撮像装置については、スタンド部13の長手方向、すなわち上下方向をZ軸とするXYZ直交座標系を設定する。なお、後述する2次元のパノラマ画像については、その横軸方向をj軸、縦軸方向をi軸(=Z軸)と表記する。
撮影部14は、側面からみて、略コ字状を成す上下動ユニット23と、この上下動ユニット23に回転(回動)可能に支持された回転ユニット24とを備える。上下動ユニット23は、スタンド部13に設置された、図示しない上下駆動機構(例えば、モータ及びラック&ピニオン)を介して、高さ方向の所定範囲に渡ってZ軸方向(縦軸方向)に移動可能になっている。この移動のための指令が、制御・演算装置12から上記上下動駆動機構に出される。
上下動ユニット23は、前述したように、その一方の側面からみて略コ字状を成し、上下それぞれの側の上側アーム23A及び下側アーム23Bと、その上側、下側アーム23A,23Bを繋ぐ縦アーム23Cとが一体に形成されている。縦アーム23Cが、前述したスタンド部13に上下動可能に支持されている。このアーム23A〜23Cのうち、上側アーム23Aと縦アーム23Cとが協働し撮影空間(実空間)を形成している。上側アーム23Aの内部には、回転駆動用の回転駆動機構30A(例えば、電動モータ及び減速ギヤなど)が設置されている。この回転駆動機構30Aは、制御・演算装置12から回転駆動用の指令を受ける。回転駆動機構30Aの出力軸、すなわち電動モータの回転軸は、上側アーム23Aから下側(Z軸方向下側)に突出するように配置されており、この回転軸に、回転ユニット24が回転可能に結合されている。つまり、回転ユニット24は、上下動ユニット23に垂下されており、回転駆動機構30Aの駆動に付勢されて回転する。
また、回転駆動機構30Aは移動機構30Bに連結している。この移動機構30Bは図示しない電動モータ、ギヤなどから構成されている。この移動機構30Bも、制御・演算装置12から回転駆動用の指令を受けて動作し、回転駆動機構30A、すなわち回転ユニット24をXY面に沿って移動可能に構成されている。これにより、後述するX線管及び検出器の対の回転中心の軌跡を、XY面に沿った所定範囲において2次元的に一定軌道に沿って移動させることができる。
一方、下側アーム23Bは、上側アーム23Aと同一方向に所定長さを有して延設されており、その先端部にチンレスト25が形成されている。このチンレスト25には、バイトブロック26(または単にバイトと呼ばれる)が着脱自在に取り付けられる。被検体Pは、このバイトブロック26を咥える。このため、チンレスト25及びバイトブロック26が被検体Pの口腔部の固定機能を果たす。
回転ユニット24は、その使用状態において、その一方の側面からみて略コ字状に形成された外観を有し、その開放端側を下側に向けて回転自在に上側アーム23Aのモータ出力軸に取り付けられている。詳しくは、横方向、すなわちXY平面内で略平行に回転(回動)する横アーム24Aと、この横アーム24Aの両端部から下方(Z軸方向)に伸びた左右の縦アーム(第1の縦アーム、第2の縦アーム)24B,24Cとを備える。この横アーム24及び左右の第1、第2アーム24B,24Cは撮影空間(実空間)に位置し、制御・演算装置12の制御下で駆動及び動作するようになっている。
第1の縦アーム24Bの内部の下端部に放射線放出源としてのX線管31が装備されている。このX線管31は、例えば回転陽極X線管で構成されており、そのターゲット(陽極)からX線を第2の縦アーム24Cに向けて放射状に放射させる。このターゲットに衝突させる電子線の焦点は、径0.5mm〜1mm程度と小さく、したがって、このX線管31は点状のX線源を有する。X線管31のX線出射側には、検出器32に入射する、比較的に細いビーム状のX線を実際の収集用の窓(例えば5.0mm幅の窓)に絞るスリット状のコリメータ33が装着されている。なお、放射線放出源を構成する要素には、このコリメータ33を含めてもよい。
一方、第2の縦アーム24Cの内部の下端部に放射線検出手段としての、X線検出素子を2次元状(例えば、64×1500のマトリクス状)に配置したデジタル形X線検出器32が装備されており、この入射窓から入射するX線を検出する。この検出器32は、一例として、CdTeで作られた、縦長形の検出面(例えば、横6.4mm×縦150mm)を有している。なお、本実施例はトモシンセシス法を採用しているため、検出器32はその横(幅)方向にも複数のX線検出素子を持つことが必須である。
この検出器32は、その縦方向をZ軸方向に一致させて縦方向に配置される。この検出器32の横方向の有効幅は、前述したコリメータ33によって例えば約5.0mmに設定される。この検出器32は、例えば300fpsのフレームレート(1フレームは、例えば、64×1500画素)で入射X線を、当該X線の量に応じたデジタル電気量の画像データとして収集することができる。以下、この収集データを「フレームデータ」と呼ぶ。
撮影時には、X線管31及び検出器32の対は、被検体Pの口腔部を挟んで互いに対峙するように位置し、その対毎、一体に口腔部の周りを回転するように駆動される。ただし、この回転は単純な円を画く回転ではない。つまり、X線管31及び検出器32の対は、その対の回転中心RCが、図2に示す如く、略馬蹄形の歯列の内側で円弧を2つ繋いだような山形状の一定の軌道を画くように回転駆動される。この一定の軌道は、口腔部の標準的な形状及びサイズな歯列に沿った断層面(以下、3D基準断層面)にX線焦点を合わせ且つその3D基準断層面を追従するように予め設計された軌道である。この3D基準断層面SSにX線焦点を追従させる際、X線管31及び検出器32は3D基準断層面からみたときに必ずしも同一の角速度で回転するわけではない。つまり、この回転は、「歯列に沿った移動」とも呼ぶことができる回転であって、角速度を適宜に変えながら回転している。
ところで、X線管31及び検出器32は被検体Pの口腔部を挟んで対峙するように位置しながら移動する必要がある。しかしながら、その対峙状態は、必ずしもX線管31及び検出器32は必ずしも正対することを要求するものではない。装置の設計の都合によっては、X線管31と検出器32は互いに独立して回転移動し、被検体Pの口腔部を挟みながらも、X線照射が斜めになる回転位置を含むようにしてもよい。
3D基準断層面をZ軸方向から見たときのXY面上の軌跡は、上述したように、略馬蹄形を成すもので、図2に一例を示す。この3D基準断層面の軌跡は、例えば文献「R. Molteni, “A universal test phantom for dental panoramic radiography” MedicaMudi, vol. 36, no.3, 1991」によっても知られている。X線管31、3D基準断層面SS、検出器32、回転軸AXz、及び、この回転軸AXzが貫く回転中心RCの幾何学的な位置関係は図3に示すようになる。
3D基準断層面SSは検出器32の入射口(X線検出面Ldet:図6参照)に平行であり、Z軸方向に沿った湾曲した断面であって2次元に展開したときには細長い矩形状の断面として設定されている。
図4に、このパノラマ撮像装置の制御及び処理のための電気的なブロック図を示す。同図に示す如く、X線管31は高電圧発生器41及び通信ライン42を介して制御・演算装置12に接続され、検出器32は通信ライン43を介して制御・演算装置12に接続されている。高電圧発生器41は、スタンド部13、上下動ユニット23、又は回転ユニット24に備えられ、制御・演算装置12からの制御信号により、X線管31に対する管電流及び管電圧などのX線曝射条件、並びに、曝射タイミングのシーケンスに応じて制御される。
制御・演算装置12は、例えば大量の画像データを扱うため、大容量の画像データを格納可能な、例えばパーソナルコンピュータで構成される。つまり、制御・演算装置12は、その主要な構成要素して、内部バス50を介して相互に通信可能に接続されたインターフェース51,52,62、バッファメモリ53、画像メモリ54、フレームメモリ55、画像プロセッサ56、コントローラ(CPU)57、及びD/A変換器59を備える。コントローラ57には操作器58が通信可能に接続され、また、D/A変換器59はモニタ60にも接続されている。
このうち、インターフェース51,52はそれぞれ高電圧発生器41、検出器32に接続されており、コントローラ57と高電圧発生器41、検出器32との間で交わされる制御情報や収集データの通信を媒介する。また、別のインターフェース62は、内部バス50と通信ラインとを結ぶもので、コントローラ57が外部の装置と通信可能になっている。これにより、コントローラ57は、外部に在る口内X線撮影装置により撮影された口内画像をも取り込めるとともに、本撮影装置で撮影したパノラマ画像を例えばDICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格により外部のサーバに送出できるようになっている。
バッファメモリ53は、インターフェース52を介して受信した、検出器32からのデジタル量のフレームデータを一時的に記憶する。
また、画像プロセッサ56は、コントローラ57の制御下に置かれ、装置側が提供する所定の3D基準断層面のパノラマ画像の作成及びそのパノラマ画像の後利用のための処理を操作者との間でインターラクティブに実行する機能を有する。この機能を実現するためのプログラムは、ROM61に予め格納されている。このため、このROM61は、本発明に係るプログラムを格納する記録媒体として機能する。なお、このプログラムは予めROM61に格納しておいてもよいが、場合によっては、外部システムから通信回線や持ち運び可能なメモリを介して、図示しないRAMなどの記録媒体にインストールするようにしてもよい。
上述した3D基準断層面は、本実施例では、装置側で予め用意されている。なお、3D基準断層面は、装置側で予め用意された複数の断層面から撮影前に選択するようにしてもよい。つまり、3D基準断層面としての固定した断面であることには変わりは無いが、かかる選択動作によって、3D基準断層面の位置を、歯列の奥行き(前後)方向の一定範囲で変更可能にしてもよい。
画像プロセッサ56により処理される又は処理途中のフレームデータ及び画像データは画像メモリ54に読出し書込み可能に格納される。画像メモリ54には、例えばハードディスクなどの大容量の記録媒体(不揮発性且つ読出し書込み可能)が使用される。また、フレームメモリ55は、再構成されたパノラマ画像データ、後処理されるパノラマ画像データなどを表示するために使用される。フレームメモリ55に記憶される画像データは、所定周期でD/A変換器59に呼び出されてアナログ信号に変換され、モニタ60の画面に表示される。
コントローラ57は、ROM61に予め格納されている制御及び処理の全体を担うプログラムに沿って、装置の構成要素の全体の動作を制御する。かかるプログラムは、操作者からそれぞれに制御項目についてインターラクティブに操作情報を受け付けるように設定されている。このため、コントローラ57は、後述するように、フレームデータの収集(スキャン)などを実行可能に構成されている。
このため、患者は、図1に示すように、立位又は座位の姿勢でチンレスト25の位置に顎を置いてバイトブロック26を咥えるともに、ヘッドレスト28に額を押し当てる。これにより、患者の頭部(顎部)の位置が回転ユニット24の回転空間のほぼ中央部で固定される。この状態で、コントローラ57の制御の元、回転ユニット24が患者頭部の周りをXY面に沿って、及び/又は、XY面にオブリークな面に沿って回転する(図1中の矢印参照)。
この回転の間に、コントローラ57からの制御の元で、高電圧発生器41が所定周期のパルスモードで曝射用の高電圧(指定された管電圧及び管電流)をX線管31に供給させ、X線管31をパルスモードで駆動させる。これにより、X線管31から所定周期でパルス状のX線が曝射される。このX線は、撮影位置に位置する患者の顎部(歯列部分)を透過して検出器32に入射する。検出器32は、前述したように、非常に高速のフレームレート(例えば300fps)で入射X線を検出し、対応する電気量の2次元のデジタルデータ(例えば64×1500画素)をフレーム単位で順次出力する。このフレームデータは、通信ライン43を介して、制御・演算装置12のインターフェース52を介してバッファメモリ53に一時的に保管される。この一時保管されたフレームデータは、その後、画像メモリ54に転送されて保管される。
このため、画像プロセッサ56は、画像メモリ54に保管されたフレームデータを用いて3D基準断層面SSに撮像焦点を当てた断層像をパノラマ画像(基準パノラマ画像)として再構成(作成)する。つまり、この基準パノラマ画像は、「3D基準断層面SSに沿って歯列が存在していると仮定したときのパノラマ画像」であると定義される。また、この画像プロセッサ56は、この基準パノラマ画像を用いて3次元(3D)基準画像及び3次元(3D)オートフォーカス画像を作成するなどの処理を行う。この処理の概要を図5に示す。3D基準画像は、「3D基準断層面SSに沿って歯列が存在していると仮定したとき3次元画像」として定義される。3Dオートフォーカス画像は、「3D基準画像からフレームデータ又は基準パノラマ画像のデータを用いて歯列を自動的に最適焦点化した表面画像」として定義される。つまり、この3Dオートフォーカス画像は、ボケが少なく、かつ、歯列の実在位置及びその実際のサイズを精度良く表現した最適焦点画像である。
とくに、3Dオートフォーカス画像は、被検体個々によって異なることが殆どであるという事実を考慮した画像である。実際問題として、個々の被検体の歯列は3D基準断層面SS(図6参照)に沿っていることは無く、3D基準断層面SSから部分的に又は全体的にずれていたり、その面から傾いていたりする。このため、3Dオートフォーカス画像は、個々の被検体の歯列の実際の3次元空間位置・形状を自動的に且つ精度良く同定するとともに、その同定結果から実際の歯列形状を自動的に描出することで作成される。
X線管31(点状のX線源)から照射されたX線は被検体Pの口腔部を透過して、Z軸方向に一定の長さを有する縦長の検出器32により検出される。このため、X線の照射方向は図3,6に示すようにオブリークになる。したがって、歯の実際の大きさとその歯の陰影が検出器32のX線入射面Ldetに作る投影像の大きさとの比(本実施例では、この比を「拡大率」という)は、回転中心RCの位置に応じて変化する。つまり、図6の例(但し、歯の高さのみについて説明する例)で言えば、歯の実際の高さP1realとX線入射面Ldet上の高さP1detとの比が回転中心RCの位置に応じて変わる。この回転中心RCの位置は、図2に例示する如く、1回のスキャン(データ収集)の間に変化するように、その軌道が予め設定されている。この理由は以下のようである。図6に示すように、X線管31と検出器32との間の距離Dallは一定に保持され、かつ、回転中心RCからX線管31及び検出器32に至る距離D1,D2も一定に保持される。その一方で、3D基準断層面SSに焦点を合わせたスキャンを行うため、1回のスキャン(データ収集)の間に、回転中心RCの軌道は、馬蹄形状に湾曲している歯列に対して、一例として前述のように山形状(図2参照)に変化するように設計されている。なお、この回転中心RCの軌道は直線状又は略直線状に移動するように設定される場合もある。
具体的には、回転中心RCから3D基準断層面SSまでの距離D3と検出器32から3D基準断層面SSまでの距離D4(D3+D4=D2)とがスキャンが進むにつれて変化する。これに応じて、回転中心RCは歯列に近づいたり遠ざかったりするので、X線管31も歯列に近づいたり遠ざかったりする。X線管31のX線源は点状と見做されるので、高さについて言えば、同一高さの歯であっても、X線管31が歯列に近いほど検出面Ldetへの投影像は大きくなる。すなわち、拡大率は大きい。図2の例で言えば前歯部をスキャンするときの方が臼歯部(奥歯側)をスキャンするときに比べて、回転中心RCが歯列に近くなり、その分、拡大率は大きくなる。例えば、図2で言えば、前歯部をスキャンする、例えばX線照射方向0°のときの距離d1は、臼歯部をスキャンする、例えばX線照射方向60°、75°のときの距離d2、d3に対して、d1<d2、d1<d3、d2<d3の関係にある。図2に示す回転中心RCの軌跡はあくまで一例であるが、この回転中心RCが歯列に近づいて遠ざかることは、3D基準断層面SSに焦点を合わせてスキャンするパノラマ撮像装置の場合、通常、当てはまる事項である。
このように拡大率は歯列のどこの歯の部分をスキャンするかによって変わるので、口腔部の構造や時系列的な変化を定量的に解析しようとするときに重大な障害になる。
これに加えて、上述した拡大率の問題は歯列が3D基準断層面SSに沿っているものと仮定して説明したが、実際はそうではないことが殆どである。被検体の実際の歯列は、その全体にせよ部分的にせよ、3D基準断層面SSの位置には無いことが殆どあるので、撮像にはそのことも考慮しなければならない。
従来のパノラマ画像は、上述した拡大率に因る問題及び実際の歯列のずれを考慮しないで作成されている。このため、従来のパノラマ画像から定量的な構造解析は非常に困難であり、被検体毎の様々な形状や位置にある歯列であっても、また、同一被検体の歯列の中の歯の位置の如何に関わらず、高精度に撮像できるパノラマ撮像装置が望まれていた。
そこで、本実施例に係るパノラマ撮像装置は、同一の歯列であっても拡大率が部分毎に異なることに因る画像の歪みを解消しつつ、実際の被検体の歯列の3次元空間位置(形状を含む)を自動的に且つ精度良く同定することを特徴の一つとしている。これにより、従来には無い、位置(形状)の同定精度の極めて高い3次元パノラマ画像を提供することができる。
本実施例では、断層面の画像を得るためにトモシンセシス法(tomosynthesis)を用いている。つまり、スキャンによって一定レートで収集されるフレームデータ(画素データ)のうち、3D基準断層面のXY面に投影される軌跡の各位置について定まる複数のフレームデータを、その位置に応じた量だけ互いにシフトさせて相互加算する処理(シフト&アッド)を用いられる。このため、本実施例で言う「最適焦点」とは、「焦点が一番合っている、焦点ボケが少ない」という意味であり、注目する部位がそれ以外の部位よりも解像度が良い、又は、画像の全体の解像度がより高いことを言う。
基準パノラマ画像が作成されると、そのデータは画像メモリ54に保管されるともに、モニタ60に適宜な態様で表示される。このうち、表示態様などについて、操作器58から与える操作者の意思が反映される。
(画像処理)
続いて、図5を用いて、コントローラ57及び画像プロセッサ56が協働して実行される処理を説明する。この処理には、上述したように、スキャンによりデータ収集、プレ処理としての基準パノラマ画像の再構成、並びに、メインの処理の1つとしての3次元オートフォーカス画像(表面画像)の作成、メインの処理の別のものとしての、異なる時期に撮像された2つの3Dオートフォーカス画像の空間的且つ時系列な変化の評価、及び、その評価結果の提示などが含まれる。
<データ収集及び基準パノラマ画像の再構成>
まず、コントローラ57は、被検体Pの位置決めなど撮影の準備が済むと、操作器58を介して与えられる操作者の指示に応答し、第1回目のデータ収集のためのスキャンを指令する(ステップS1)。この撮像時期をT1とする。
この指令により、回転駆動機構30A、移動機構30B、及び、高電圧発生器41が予め設定されている制御シーケンスに沿って駆動するように指令される。このため、X線管31及び検出器32の対を被検体Pの顎部の周囲に回転させながら、その回転動作の間に、X線管31にパルス状又は連続波のX線を所定周期で又は連続的に曝射させる。このとき、X線管31及び検出器32の対は、前述したように3D基準断層面SS(図6参照)を焦点化するように予め設定されている駆動条件に基づいて回転駆動される。この結果、X線管31から曝射されたX線は被検体Pを透過して検出器32により検出される。したがって、前述したように、検出器32から例えば300fpsのレートでX線透過量を反映したデジタル量のフレームデータ(画素データ)が出力される。このフレームデータはバッファメモリ53に一時保管される。
このスキャンの指令が済むと、処理の指示は画像プロセッサ56に渡される。画像プロセッサ56は、3D基準断層面SSの空間位置に対応したトモシンセシス法に基づくシフト&アッドに拠り基準パノラマ画像PIstを再構成するとともに、その再構成した画像の各画素値を記憶する(ステップS2)。なお、この再構成処理において、従来と同様に、前歯部の中心で縦横の拡大率の比が同じになるように係数を掛ける処理も実行される。
この再構成の仕方は公知ではあるが、若干説明しておく。この再構成に使用するフレームデータのセットは、例えば図7に示すパノラマ画像の横方向の写像位置とその写像位置の画像を作成するために相互加算するフレームデータのセットとの関係を示す写像特性から求められる。この写像特性を示す曲線は、フレームデータ方向(横軸)において両サイドの臼歯部に応じて傾斜が急な両曲線部分と前歯部に応じて傾斜が臼歯部のそれよりも緩やかな曲線部分とから成っている。この投影特性上で、図示の如く、パノラマ画像の横方向における所望の写像位置を指定する。これに応じて、その写像位置の画像を作成するために使用するフレームデータのセットとそのシフト量(重ね合わせの程度:つまり傾斜度)が求められる。そこで、それらのフレームデータ(画素値)をその指定したシフト量を以ってシフトさせながら相互に加算して、指定した写像位置(範囲)の縦方向の画像データを求める。パノラマ画像の横方向の全範囲に亘って、上記写像位置の指定とシフト&アッドを行うことにより、3D基準断層面SSに焦点を当てたときの第1の基準パノラマ画像PIst-1が再構成される。
画像プロセッサ56は次いで、この第1の基準パノラマ画像PIst-1をモニタ60に表示させる(ステップS3)。この第1の基準パノラマ画像PIst-1の例を図8に模式的に示す。この第1の基準パノラマ画像PIst-1の画素値データは例えば画像メモリ54に格納される(ステップS4)。
この第1の基準パノラマ画像PIst-1は、フレームデータをシフトさせながら相互に加算した画像であるので、矩形状の2次元画像である。拡大率について言えば、前歯部の中心で縦横の拡大率の比が同じになるように係数を掛ける処理を行っているので、従来と同様に、拡大率に因る前歯部の縦横の画像歪はある程度改善されている。しかし、臼歯部に進むにつれて歯の縦横比は崩れてくる。つまり、臼歯部の歯は実寸より縮んで描出される。従来は、多くの場合、このような歪が在るパノラマ画像で我慢していた。
上述と同様に、第1回目の撮像時期T1から例えば2週間を経た時期T2において同一の被検体Pに対する第2回目のスキャン及びデータ収集が実行される。この場合も、上述したステップS1〜S4と同様のステップS1´〜S4´の処理が実行される。この結果、第2の基準パノラマ画像PIst-2が再構成されて表示されるとともに、その画素値データが例えば画像メモリ54に格納される。
<3Dオートフォーカス画像の作成>
次いで、画像プロセッサ56は、上述した第1及び第2の撮像時期T1,T2の撮像に係る2つの3Dオートフォーカス画像の作成に掛かる。
(第1の3Dオートフォーカス画像の作成)
具体的には、画像プロセッサ56は、画像メモリ54から第1の基準パノラマ画像PIst‐1の画像データをそのワークエリアに読み出す(ステップS5)。次いで、画像プロセッサ56は、読み出した第1の基準パノラマ画像PIst-1を用いて、第1の撮像時期に係る3Dオートフォーカス画像を作成する(ステップS6)。この3Dオートフォーカス画像の作成も本発明の特徴の一つを成すもので、オブリークなX線照射方向に起因した歯列のサイズの歪みを補正しながら行なう、自動的な歯列の実存位置・形状の同定処理である。この処理を以下に詳述する。
この実在位置・形状の同定のためのサブルーチンを図10に示す。なお、このサブルーチンは、後述する第2の基準パノラマ画像PIst-2についても同様である。このため、このサブルーチンの説明においては、第1及び第2の基準パノラマ画像PIst-1,PIst-2の参照符号を「PIst」で代表させる。
まず、画像プロセッサ56は、X線照射方向を考慮して3D基準断層面SSの画像を作成する(ステップS51)。具体的には、基準パノラマ画像PIst(矩形)を3D基準断層面SS(湾曲面)に平行な湾曲面に座標変換して3Dパノラマ画像を一度、作成する。そして、この3Dパノラマ画像の画素それぞれをX線照射方向DRxに沿って3D基準断層面SSに投影する。この投影処理は、断層面変更の演算によりフレームデータを求め、これを座標変換することで行う。これにより、湾曲した3D基準断層面SSの投影画像が作成される。この投影像の画素値は画像メモリ54に保管される。
ここで行われる投影は、図11に説明するように、回転中心RC(RC1、RC2)の位置、すなわちX線管31の位置に向けたオブリークな投影方向に沿って行われる。図11の例で言えば、3Dパノラマ画像上の高さ方向(Z軸方向)における同じ位置Pnの画素であっても、X線管31の位置の違いによって3D基準断層面SSの画像上の異なる位置SS1、SS2に投影される。
この投影処理により作成される投影画像を3D基準画像PIrefと呼ぶことにする。この3D基準画像PIrefは、基準パノラマ画像PIstの位置毎に、前述した拡大率を考慮した斜め方向の投影によって作成されている。前歯部の歯の拡大率が大であったものが、その拡大は上述の投影により実サイズに是正され、一方、臼歯部の歯の拡大率が小であったものが、その拡大も上述の投影よりに実サイズに是正される。このため、3D基準画像PIrefは歯の実寸で表示された画像であり、スキャン中に回転中心RCが移動することによる拡大率の大小による歪が除去された画像である。ただし、この3D基準画像PIrefは歯列が3D基準断層面SSに沿って存在すると仮定したときの画像でもある。被検体Pの実際の歯は3D基準断層面SSに沿っていることは稀であるので、後述する更なる実在位置(形状を含む)の同定処理が必要になる。
画像プロセッサ56は、その3D基準画像PIrefをモニタ60に表示させ、操作者の参照に供する(ステップS52)。この様子を図12に示す。
この後、画像プロセッサ56は、3D基準断層面SSに、その面に平行な複数の湾曲した断層面を付加する(ステップS53)。この様子を図13に示す。同図には、3D基準断層面SSのX線照射方向DRx(歯列の奥行き方向)の前後それぞれに複数の断層面が付加されている。一例として、3D基準断層面SSの前側に複数の断層面SFm〜SF1を間隔D1(例えば0.5mm)で設定し、その後側に複数の断層面SR1〜SRnを間隔D2(例えば0.5mm)で設定している。間隔D1、D2は同じであっても、互いに相違していてもよい。また、付加する断層面は、3D基準断層面SSの前後に1枚ずつ(m、n=1)であってもよいし、前後の何れかに1枚又は複数枚であってもよい。
なお、この仮想的に付加する断層面SFm〜SF1、SR1〜SRnの位置データは、3D基準断層面SSの位置データと共に予めROM61に格納されているので、これを画像プロセッサ56のワークエリアに読み出すことで、かかる付加が実行される。断層面SFm〜SF1、SS、SR1〜SRnの高さはX線照射方向DRxの最大の傾きと歯列の高さとを考慮して適宜に設定されている。また、同定処理の都度、付加する断層面の位置(間隔D1、D2)及び枚数をインターラクティブに変更するようにしてもよい。
次いで、画像プロセッサ56は、ステップS51で行ったと同様に、X線照射方向DRxの角度を考慮して、基準パノラマ画像PIstを、付加した断層面SFm〜SF1、SR1〜SRnそれぞれに、断層面変更の演算によりフレームデータを求めて、これを座標変換することで投影する(ステップS54)。この結果、付加断層面SFm〜SF1、SR1〜SRnそれぞれの投影画像が作成される。これらの投影像の画素値は画像メモリ54に保管される。
ここで作成される投影画像を3D付加画像PIsfm …, PIsf1, PIsr1, …, PIsrnと呼ぶ。これらの3D付加画像PIsfm, …, PIsf1, PIsr1, …, PIsrnも、それぞれ、基準パノラマ画像PIstの位置毎に、前述した拡大率を考慮した斜め方向の投影によって作成されている。これを図14の例で言えば、3Dパノラマ画像上の高さ方向(Z軸方向)における同じ位置Pnの画素であっても、X線管31の位置の違いによって3D付加画像PIsfm, …, PIsf1, PIsr1, …, PIsrnそれぞれの上で異なる位置に投影される。
このため、これらの3D付加画像PIsfm, …, PIsf1, PIsr1, …, PIsrnも歯の実寸で表示された画像であり、スキャン中に回転中心RCが移動することによる拡大率の大小による歪が除去された画像である。ただし、これらの3D付加画像PIsfm, …, PIsf1, PIsr1, …, PIsrnは歯列がそれぞれの付加断層面SFm〜SF1、SR1〜SRnに沿って存在すると仮定したときの画像でもある。
なお、この作成された複数枚の3D付加画像PIsfm, …, PIsf1, PIsr1, …, PIsrnはそのまま3次元画像として、又は、座標変換した上で長方形状の2次元画像としてモニタ60に表示させるようにしてもよい。
この後、画像プロセッサ56は3D基準画像PIref、すなわち3D基準断層面SSにおける初期位置P(x、y、z)=P(0,0,0)を指定する(ステップS55:図15(A)参照)。これが済むと、3D基準画像PIrefにおいて、指定した位置P(x、y、z)を中心とする一定長さの線分Lcを指定する(ステップS56:図15(B)参照)。この線分Lcは2個(n=1,2,3、…;例えば128)分の画素に相当する長さを有する。なお、線分Lcは湾曲する3D基準断層面SSの一部に沿って湾曲していてもよいし、直線と見做せる範囲で設定してもよい。
次いで、画像プロセッサ56は、指定された線分Lc(x、y、z)の画像上の上下に複数本の同一長さの線分Laddを仮想的に付加する(ステップS57:図15(C)参照)。
なお、上述したステップS55〜S57の処理は、基準パノラマ画像PIstの2次元面上で行ってもよい。
さらに、上述した線分Lc及び複数の線分Laddのそれぞれを構成する2個分の画素それぞれの画素値Pijを画像メモリ54から読み出し、これを各線分に割り当てる(ステップS58)。この画素値Pijは、前述したステップS51,S54で既に取得して保管していた値である。
次いで、複数の線分Lc及びLaddの対応する画素の画素値Pij同士を加算して、線分Lc(x、y、z)を構成する周波数解析用の2個の画素値Pij を求める(ステップS59:図15(D)参照)。この加算より、線分L(x、y、z)の元の画素値に統計的ノイズが混入している場合でも、その画素値の変化について後述する周波数解析を行なうときの統計的ノイズを低減させることができる。
次いで、画像プロセッサ56は、付加した3D付加画像PIsfm, …, PIsf1, PIsr1, …, PIsrnのそれぞれにおいて、上述の3D基準画像PIref上で現在指定されている線分Lc(x、y、z)が、現在指定されている位置P(x、y、z)を通るX線照射方向DRxにおいて対向する線分Lfm〜Lf1、Lr1〜Lrnの位置を特定する(ステップS60:図15(E)参照)。
このとき、線分Lcの現在の中心位置P(x、y、z)及びその長さ、並びに、スキャン中のX線管31の回転位置が分っているので、線分Lcの両端とX線管31とを結んでできる、Z軸方向から見たときに扇状となるX線照射範囲RAを演算できる。このため、位置P(x、y、z)が指定されれば、そのX線照射範囲RAに位置する線分Lfm〜Lf1、Lr1〜Lrnの位置を特定できる。
なお、3D基準画像PIref上に位置P(x,y,z)を指定するステップS60の処理は全部の位置指定が終わるまで繰り返される。このため、実効的には、仮想した断層面SFm〜SF1、SS、SR1〜SRnを、位置が遠近するX線管31から照射されたX線は範囲H1〜H2(Z軸方向の範囲)で扇形に透過していることになる(図15(F))。このため、断層面SFm〜SF1、SS、SR1〜SRnそのものを、その高さがスキャン方向毎に変わり且つ互いに平行な略馬蹄形の断面にとして設定してもよい。
上述のように線分Lfm〜Lf1、Lr1〜Lrnが決まると、画像プロセッサ56は、それらの線分の画素値Pij を画像メモリ54から読み出す(ステップS61)。
図15(E)に示すように、X線管31は点源であるから、X線照射範囲RAは扇状(Z軸方向から見たときに)になっている。このため、線分Lfm〜Lf1、Lr1〜Lrnそれぞれの画素数は2個からずれてしまっている。そこで、画像プロセッサ56は、付加した線分Lfm〜Lf1、Lr1〜Lrnの画素数が基準となる線分Lc(x、y、z)の画素数2個と同じになるように、線分Lfm〜Lf1、Lr1〜Lrnそれぞれの画素数に間隔D1,D2に応じた係数を掛ける(ステップS62)。したがって、図15(G)に模式的に示すように、全ての線分Lfm〜Lf1、Lc、Lr1〜Lrnは互いに平行で且つ同一の2個の画素から構成される。
この後、画像プロセッサ56は、準備された全て線分Lf1〜Lfm、Lc、Lr1〜Lrnの画素の値の変化を周波数解析する(ステップS63)。この結果、線分Lf1〜Lfm、L、Lr1〜Lrnそれぞれについて、図15(H)に示すように、横軸に周波数及び縦軸にフーリエ係数(振幅値)とする解析結果が得られる。
なお、この周波数解析には高速フーリエ変換(FFT)を用いているが、ウェーブレット変換を用いてもよい。また、そのような周波数解析法に代えて、エッジ描出のための一次微分演算を行うソーベルフィルタを用いて等価な処理を行ってもよい。このフィルタを使用する場合、エッジの最大になる断層面の位置を最適焦点位置と見做すことができる。
次いで、全ての線分Lf1〜Lfm、Lc、Lr1〜Lrnに対する周波数解析の結果からノイズを除去する(ステップS64)。図16には、1つの線分に対する周波数解析特性を例示する。解析した最高周波数側の一定範囲の領域の周波数成分の係数は除外し、その残りの高周波数成分の係数を採用する。その理由は、最高周波数側の一定範囲の領域の周波数成分は、ノイズ成分であるためである。
さらに、画像プロセッサ56は、それぞれの線分に対する周波数解析特性の係数を線分毎に二乗加算するとともに、その二乗加算値を縦軸とし、かつ、初期位置P(x,Y,z)=P(0,0,0)をX線照射方向DRxに貫く複数の断層面SFm〜SF1、SS、SR1〜SRnの位置を横軸としたプロファイルとして演算する(ステップS65)。このプロファイルの一例を図17に示す。同図において断面位置とは、複数の断層面SF1〜SFm、SS、FR1〜FRnのX線照射方向DRx(歯列の奥行き方向)の位置である。
図18には、物質がエナメル質、海綿骨、空気、バイトブロックである場合の複数種のプロファイルPR1,PR2,PR3,PR4の典型的なパターンが例示されている。仮に、現在指定している位置P(x、y、z)を通るX線照射方向DRxの何れかの位置にエナメル質の物質、すなわち歯が存在している場合、そのプロファイルPR1はシャープなピークを有する。また、かかるX線照射方向DRxに海綿骨が存在している場合、そのプロファイルPR2はなだらかな凸曲線となる。同様に、かかるX線照射方向DRxに空気しか存在している場合、そのプロファイルPR3は特定のピークを持たない傾向を示す曲線となる。さらに、かかるX線照射方向DRxにバイトブロックが存在している場合、そのプロファイルPR4は、2つのシャープなピークを有する。このうち、X線照射方向DRxの内側(X線管の側)に相当するピークがエナメル質の物質に対するピークを示し、外側(検出器の側)に相当するピークがバイトブロックに対するピークを示す。図18に示すプロファイルPR1〜PR4のパターンを示すデータは、参照プロファイルとして、例えばROM61に参照テーブルとして予め記憶されている。
そこで、画像プロセッサ56は、かかる参照テーブルを用いて、現在指定している位置P(x、y、z)を通るX線照射方向DRxにおける、歯に対する最適焦点の位置を特定する(ステップS66)。
つまり、前のステップS65で求めたプロファイルが参照プロファイルPR1〜PR4の何れに該当するのか、パターン認識の手法で判断する。まず、求めたプロファイルが参照プロファイルPR2、PR4である場合には処理の対象から外す。一方、求めたプロファイルが参照プロファイルPR1(エナメル質)に該当する場合、そのピークを呈する断面位置、すなわち、複数の断層面SF1〜SFm、SS、FR1〜FRnのうちの何れかの位置が最適焦点であるとして特定する。さらに、求めたプロファイルが参照プロファイルPR4に該当する場合、その内側(X線管の側)にピークを呈する断面位置(エナメル質の位置)、すなわち、複数の断層面SFm〜SF1、SS、FR1〜FRnのうちの何れかの位置が最適焦点であるとして特定する。
これらの位置の特定処理により、いま指定している位置P(x、y、z)に抽出されている歯の部分が、実際は、奥行き方向のどの位置に在るかを決めたことになる。つまり、3D基準断層面SS上に沿った3D基準画像PIrefに描出された歯の部分は実際には、その断層面SSの前側に在るかもしれないし、後側に在るかもしれない。この実在位置が上述の特定処理により正確に決定される。別の言い方をすれば、3D基準断層面SS上に在ると仮定して描出された3D基準画像PIrefの歯の部分が、上述の特定処理により、実在する位置にシフトされると言える。
この結果、図19〜図22に示すように、位置P(x,y,z)の1回の指定毎に、3D基準断層面SS(3D基準画像PIref)における位置P1がP1real(またはP2がP2real)にシフトされる。とくに、複数の付加断層面SFm〜SF1、FR1〜FRnに設定する線分Lfm〜Lf1、Lr1〜Lrnの位置がX線照射方向DRxのオブリーク角度θを考慮して設定されている。このため、シフトされる位置P1realは、オブリーク角度θが小さい場合(図20(A)、図21(A)参照)よりも大きい場合(図20(B)、図21(B)参照)の方が低くなる。したがって、このシフト位置P1realは、オブリークなX線照射角度θ、すなわち拡大率の大小による歪みが補償されている。なお、図22に示すように、歯が3D基準断層面SSに沿って実在する場合、P1=P1realとなって、歯が位置するものと仮定していた3D基準断層面SSが実在位置として決まる。この場合はシフト量=0のシフトが実行されたことになる。
画像プロセッサ56は、ステップS65において、これらの特定した、歯の実在位置を示すデータを位置P(x,y,z)毎に、そのワークエリアに記憶する。
このようにして、3D基準画像PIref(すなわち3D基準断層面SS)で現在指定されている位置P(x,y,z)、つまり、いまの場合、最初に指定した初期位置P(0,0,0)を通る奥行き方向において歯の一部分(エナメル質)が存在しているか否かの特定(フィルタリング)し、及び、そのような歯の一部分が存在している場合に、その奥行き方向における最適焦点位置の特定が完了する。
これが済むと、画像プロセッサ56は、例えば図23に示す如く、3D基準画像PIref上に予め設定した全ての判断位置Pについて上述した特定処理が完了したか否かを判断する(ステップS67)。この判断は、現在処理している位置P(x,y,z)が最終の位置P(p、q、r)か否かで判定することで行う。この判断がNOとなって、全ての判断位置Pについて特定処理が完了していない場合、画像プロセッサ56は、その判断位置P(x,y,z)を1つ分シフトさせ(ステップS68)、その処理を前述したステップS55に戻し、上述した一連の特定処理を繰り返す。
なお、図23に示すように、複数の判断位置Pは3D基準画像PIref(すなわち3D基準断層面SS)に沿って所定間隔を以って2次元的に予め配置されている。同図の例では、3D基準画像PIrefの縦軸方向i及び横軸方向jに沿って縦横同一の所定間隔dを空けて配置されている。ただし、この所定間隔dは縦軸方向i及び横軸方向jそれぞれにて互いに相違させてもよい。ステップS68の処理におけるシフトの方向は、3D基準画像PIrefに沿った縦、横、及び斜めの何れの方向であってもよい。図23に示すように、3D基準画像PIrefの縦軸方向iに沿ってシフトさせた後、横軸方向jにシフトしてまた縦軸方向iに沿ってシフトさせることを規則正しく繰り返してもよい(図の符号SCを参照)。その逆に、横軸方向jにシフトさせて後、縦軸方向iにシフトさせることを繰り返してよい。さらに、斜め方向にシフトさせてもよい。
その一方で、複数の判断位置Pの全てにおいて上述した一連の判断が終了すると、上述した繰り返し判断の中で前述したステップS67における判断がYESとなる。つまり、3D基準断層面SSの奥行き方向における判断位置P毎に最適焦点の断面位置の検出(最適焦点位置の有無の判断を含む)の処理が完了したことになる。この場合、最適焦点の断面位置の結合処理に移行する。
上述したステップS67の判断がYESとなると、画像プロセッサ56はステップS65において特定し記憶していた最適焦点の断面位置を表すデータを読み出す(ステップS69)。この断面位置のデータは、それぞれの判断位置P(x、y、z)を通るX線照射方向DRxの位置である。この様子を図24に模式的に示す。同図において、黒丸は3D基準画像PIref(3D基準断層面SS)の判断位置P(x、y、z)を示す。ここで、湾曲した3D基準画像PIrefの縦方向及び横方向を(i, j)と表す。図24において、白丸で示す如く、例えば、i,j=0,0の判断位置P(x00、y00、z00)に対する最適焦点断面位置は内側(X線管の側)に1つ寄った断層面SR1の位置であり、その隣のi,j=0,1の判断位置P(x01、y01、z01)に対する最適焦点断面位置も側に1つ寄った断層面SR1の位置であり、その隣のi,j=0,2の判断位置P(x02、y02、z02)に対する最適焦点断面位置は内側に2つ寄った断層面SR2の位置であり、といった具合になる。なお、図24は、図を見易くするため、Z軸方向(縦方向)の1つの位置におけるステップS68を示しているが、このZ軸方向の他の位置それぞれについてもステップS68の処理が実行される。
次いで、画像プロセッサ56はノイズの除去を行う(ステップS70)。図24の例で例えば、画像の縦横方向の位置i,j=0,3の判断位置P(X03、Y03、Z03)に対する最適焦点断面位置が外側(検出器の側)にm個も寄った断層面SFmの位置である。このような場合、画像プロセッサ56は、断面位置同士の差分を例えば閾値判断に掛けてノイズであり異常であると見做す。この場合、隣接する断面同士の位置のデータを滑らかに繋がるように例えば平滑化し、その平滑化した新たな位置データに置換する、又は、選択的に検出器の外側に近いデータを優先させる、などの処理を行う。なお、このような置換による補償を行わずに、単に、異常データを処理対象から外すようにしてもよい。この異常データの排除にZ軸方向のデータの異常を加味することも当然可能である。
この後、画像プロセッサ56は、ノイズ除去した位置(すなわちエナメル質の位置)を結合し、この結合した位置のデータを3次元的にスムージングして、エナメル質の部分の形状をトレースした表面画像を作成する(ステップS71)。この表面画像のデータは画像メモリ54に格納される。
さらに、この画像プロセッサ56は、この表面画像を、その部位全てが自動的に最適焦点処理に付された3次元パノラマ画像、すなわち、3Dオートフォーカス画像PIfocusとしてモニタ60に所定のビュー角度で表示させる(ステップS72)。
これにより、図25に示すように、所定のビュー角度で見た、被検体Pの口腔部の歯列の構造体が最も明瞭に見える輪郭に沿ってできる3Dオートフォーカス画像PIfocusを提供できる。同図において、湾曲している馬蹄形の範囲は、3Dオートフォーカス画像PIfocusを表示するための範囲であり、実線部分が歯列の実際の位置及び形状を表している。A−A´線及びB−B´線で示す如く、歯茎(歯槽骨)の部分や下顎洞、顎関節、頚動脈などは、歯(主にエナメル質)の端部から一定距離にした断層距離をキープし、断層面を作り3D断層面投影する方法も可能である。この場合は、これらの部位が最適焦点になっていることは保証できないが、3Dのパノラマ画像としては、違和感を覚えない画像として再構成可能である。勿論、これらの部位も最適焦点面の計算に工夫を加え、そのまま計算し用いる方法も、診断の目的によっては有り得るのは言うまでもない。
このように、3Dオートフォーカス画像PIfocusは、歯列に沿って湾曲しながらも、その表面はでこぼこしており、この「でこぼこ」により個々の歯の実際の位置及びその形状(輪郭)を画素の濃淡で表している。その他の部分も違和感のない画像として表現できる。
このように個々の被検体Pの歯列の実在位置及びその形状を表す3Dオートフォーカス画像PIfocusが作成され、その画像データが画像メモリ54に保存される。
(第2の3Dオートフォーカス画像の作成)
上述した3Dオートフォーカス画像(第1の3Dオートフォーカス画像)の作成が終わると、画像プロセッサ56は第2の3Dオートフォーカス画像を作成する。具体的には、画像プロセッサ56は、画像メモリ54から第2の基準パノラマ画像PIst‐2の画像データをそのワークエリアに読み出し(ステップS7)、その第2の基準パノラマ画像PIst‐2の画像データを用いて、前述した図10のステップS51〜S72の処理に拠るサブルーチンを実行する(ステップS8)。この結果、前述と同様に、第2の撮像時期T2の撮像に対する3Dオートフォーカス画像が作成される。
<撮像部位の経時的変化の評価>
以上のようにして、互いに異なる撮像時期T1,T2にスキャンされた同一被検体の口腔部の第1、第2の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1、PIfocus-2が作成される。これらの画像を図26に示す。なお、同図において歯の形状は模式的に示し、画像の縦方向の高さは示していない。
図26からも分かるように、撮影時期が異なるということは、被検体の姿勢などによって、程度の差は在るものの、口腔部の空間的な位置がずれていることが殆どである、ということである。このことは、操作者が被検体の口腔部の位置決めを精度良く行った場合であっても同様である。したがって、この空間的な位置ずれがある2つの3Dオートフォーカス画像PIfocus-1、PIfocus-2から、その画像、すなわち撮影部位の経時的な変化を精度良く捉えることは難しい。このため、この経時的な変化を捉えようとすると、第1、第2の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1、PIfocus-2の空間的な位置を精度良く合わせる必要がある。
(空間的な位置合わせ)
そこで、ステップS5で作成した第1の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1の位置に、ステップS8で作成した第2の3Dオートフォーカス画像PIfocus-2の位置を合わせする(ステップS9)。勿論、この元画像と位置合わせ対象画像を反対にして、第2の3Dオートフォーカス画像PIfocus-2に第1の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1を位置合わせするようにしてもよい。
このステップS9で実行される処理を、サブルーチンとして図27に示す。画像プロセッサ56は、まず、第1の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1をモニタ60に表示する(ステップS81)。
次いで、画像プロセッサ56は、この第1の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1上で操作者との間でインターラクティブに3つの小さいなROI:A´、B´、C´を歯のエナメル質の部分に設定する(ステップS82)。この様子を図28に示す。このROI:A´、B´、C´は、実際には、操作者が第1の基準パノラマ画像PIst-1〈図8参照〉の上で歯のエナメル質の部分に所定サイズの矩形ROI:A、B、Cを指定し、このROI:A´、B´、C´の位置をX線照射方向DRxに沿って第1の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1に投影させることで設定される。
上記ROIの数は最低、3個あればよい。3個以上のROIを設定してもよいが、最低3個あれば、空間上の物体の位置を一意に限定することができ、演算量からしても3個のROIが望ましい。また、3個のROI:A´、B´、C´の相互間の距離はなるべく大きくとるようにすることが望ましい。例えば、2つのROI:A´、C´を両サイドの臼歯部の何れかの歯のエナメル質の部分の中心に設定し、残りのROI:B´を前歯部の何れかの歯のエナメル質の部分の中心に設定することが望ましい。ROIを歯のエナメル質の部分に設定する理由は、前述した周波数特性のパターンPR1、PR4が安定しており、その最適焦点位置の特定精度が他の部位に比べて高いためである。なお、3個又はそれ以上のROIを上下の歯列の両方に設定するようにしてもよい。例えば、上側歯列の両サイドの臼歯部の歯に2つのROI:A´、C´を設定し、下側歯列の前歯部の歯にROI:B´を設定してもよい。
これが済むと、画像プロセッサ56は、第1の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1上の3つのROI:A´、B´、C´に対応する第2の3Dオートフォーカス画像PIfocus-2上の位置AA´、BB´、CC´を特定する(ステップS83:図28参照)。この第2の3Dオートフォーカス画像PIfocus-2上の対応する位置AA´、BB´、CC´とは、本実施例では、第1の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1上の3つのROI:A´、B´、C´と最も強い位相相関を示す位置を言う。この位置を特定するため、画像プロセッサ56は予めROM61に格納してある位相限定相関法のアルゴリズムを読み出し、このアルゴリズムに沿った処理を実行する。この位相限定相関法は、例えば、「位相限定相関法を用いた掌紋認証アルゴリズム、伊藤 康一 ほか、画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2006)、2006年7月」により知られている。
この位相限定相関法に拠り第2の3Dオートフォーカス画像PIfocus-2上の対応する位置AA´、BB´、CC´が分かる。そこで、画像プロセッサは、基準となる3つの位置A´、B´、C´からサーチした位置AA´、BB´、CC´に至るそれぞれの位置毎の移動ベクトル(拡大・縮小、回転、平行移動を示すベクトル)を求める(ステップS84)。
次いで、これらの移動ベクトルを用いて、第2の3Dオートフォーカス画像PIfocus-2を第1の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1に合わせる処理を行う(ステップS85)。つまり、それぞれの移動ベクトルを用いて、3つの位置AA´、BB´、CC´のそれぞれを第1の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1上の3つのROI:A´、B´、C´に移動(拡大・縮小、回転、平行移動)させる。これにより、移動された第2の3Dオートフォーカス画像PIfocus-2´が例えば図29に模式的に示すように求められる。
なお、このステップS85において、かかる位置合わせを数回、漸近的に行ってもよい。つまり、オリジナルの画像と位置合わせを一度行った画像との間で再度、別の3点のROIを使って同様に位置合わせを行い、それを数回繰り返すことである。これにより、位相相関限定法が本来的に有する位置限定の誤差を減らすことができる。
(経時的変化の抽出、表示など)
次いで、画像プロセッサ56は、その処理を図5のステップS10に移行させ、第1の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1と移動された第2の3Dオートフォーカス画像PIfocus-2´との間の画素値相互の差分を画素毎に演算する(ステップS10)。この差分演算は、第1の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1と移動された第2の3Dオートフォーカス画像PIfocus-2´とをそれぞれ3D基準断層面SSへ、第1の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1の各位置へのX線照射方向DRxに沿って再投影し(図30に示す模式図を参照)、これを更に基準パノラマ画像PIstの2次元面に展開し、その2次元面上で差分を演算することで実行される。この結果、2つの3Dオートフォーカス画像PIfocus-1、PIfocus-2´の間で経時的に変化のあった部分の画像のみが抽出される。これにより、2次元の差分画像が得られる。
そこで、画像プロセッサ56は、その2D差分画像PIdiff(2D)をモニタ60に表示させる(ステップS11)。この一例を図31に模式的に示す。同図に示すように、2つの撮像時期T1,T2の間で経時的に変化のあった部分PAの画像のみが描出される。この2D差分画像PIdiff(2D)の場合、3次元面から2次元面に展開する分の歪はあるが、読影者にとっては従来から見慣れたパノラマ画像と同様の感覚で読影することができる。
なお、3D基準断層面SS上で上述した差分を演算してもよい。つまり、図30に示すように、第1の3Dオートフォーカス画像PIfocus-1と移動された第2の3Dオートフォーカス画像PIfocus-2´とをそれぞれ3D基準断層面SSへX線照射方向DRxに沿って再投影し、この再投影面上で相互に画素毎の差分を演算する。この場合も、2つの3Dオートフォーカス画像PIfocus-1、PIfocus-2´の間で経時的に変化のあった部分の画像のみが抽出される。これにより、3D差分画像PIdiff(3D)が得られる。この一例を図32に模式的に示す。この3D差分画像PIdiff(3D)の場合、経時変化をあった部分PAの位置をより立体的に捉えることができる。
上述の2D差分画像PIdiff(2D)及び3D差分画像PIdiff(3D)の何れを用いる場合でも、これらの画像と3Dオートフォーカス画像との位置的な対応はとれている。このため、例えば歯の縦方向の長さなどの距離は、2D差分画像PIdiff(2D)又は3D差分画像PIdiff(3D)を使って範囲を指定し、3Dオートフォーカス画像上の対応する部分の距離を演算することで、指定範囲の距離を知ることができる。
さらに、画像プロセッサ56は、この2D差分画像PIdiff(2D)(又は3D差分画像PIdiff(3D))をカラー化するか否かをインターラクティブに判断し(ステップS12)、カラー表示する場合、差分値が0以上の部分に所定のカラー(例えばレッド)を付し(ステップS13)、そのカラー化した2D差分画像PIdiff(2D)を表示させる(ステップS14)。これにより、かかる差分演算の結果、残った部分、すなわち経時的に変化のあった部分PAのみにカラーを付した画像が表示され、より読影し易い3Dパノラマ画像を提供することができる。
さらに、画像プロセッサ56は、病変部であるか否かを自動認識するための処理を行うか否かを操作者からの情報に基づいて判断する(ステップS15)。自動認識する場合、例えば、差分値を閾値以上の部分を病変部であるとし(ステップS16)、その旨をメッセージの表示やフラッシュ表示で告知する(ステップS17)。これにより、CAD(Computer Aided Design)の機能が発揮される。
(作用効果)
本実施例に係るパノラマ撮像装置によれば、以下のような顕著な作用効果を奏する。
まず、従来のパノラマ撮像装置で作成するパノラマ画像とは異なり、少なくとも歯列部の全域に焦点を合わせた画像が3Dオートフォーカス画像PIfocus(3次元パノラマ画像)として提供される。この画像によれば、各歯が上下方向にて湾曲している場合であっても、その実存の位置及び形状がその上下方向の部位(サンプル点)毎に最適焦点化されている。しかも、この最適焦点化の処理は、操作者が1回、その旨の指令を出すだけで自動的に実行され、その3Dオートフォーカス画像PIfocusが表示される。つまり、オートフォーカス機能が発揮される。しかも、この3Dオートフォーカス画像PIfocusを回転させて表示させたり、ROIによる領域を拡大表示しながらの表示をさせたり、画像観察のバリエーションも多い。これにより、読影者にとって、歯列全体の精査が極めて容易になり、かつ、その精査の精度も高くなる。X線撮影のやり直しも殆ど必要がなくなるので、かかるやり直し撮影に伴うX線被曝量の増大もない。このため、本実施例のパノラマ撮像装置はスクリーニングにも適している。
しかも、スキャン中の回転位置、すなわちX線管31及び検出器32の対の回転中心RCの位置の変化に応じた拡大率の変化も、3Dオートフォーカス画像PIfocusを作成する処理中で補償されている。このため、拡大率の変化に起因した歪みが是正され、実寸サイズ及び実際の形状を正確に反映させた画像を提供することができる。
従来のパノラマ撮像装置の場合、パノラマ画像で診た場合、拡大率の変化に因って、臼歯部から前歯部にかけて拡大率の変化が生じており、画像上で距離や長さの測定・把握の精度低下の要因になっていた。これに対し、本実施例によれば、そのような問題が解消され、実寸を極めて忠実に反映させた高精度な画像または計測情報を提供することができる。このため、撮像対象である歯列の詳細な構造観察にも適している。
とくに、3Dオートフォーカス画像PIfocusを3D基準断層面あるいは基準パノラマ画像の2次元矩形面に再投影する場合でも、表示された画像にある程度の歪みはあるものの、3Dオートフォーカス画像との位置的な対応はとれている。このため、例えば歯の縦方向の長さなど距離は、基準パノラマ画像上で距離計測したい範囲を指定することで計測できる。基準パノラマ画像上で範囲が指定されると、その指定範囲に応じた3Dオートフォーカス画像上の範囲を読み取られる。これにより、指定範囲の距離を正確に計測することができる。
さらに、本実施例に係るパノラマ撮像装置によれば、データ収集時(スキャン時)のX線管31及び検出器32の位置を歯列に対して3次元的に事前に把握しているため、従来のようにファントムを用いて断層距離情報を事前に計測しておくという手間が不要である。したがって、その分、装置のキャリブレーションも容易であり、また画像プロセッサ56の処理負担も軽減されている。
したがって、歯列の実際の状態(位置、形状)を3次元的により高精度に描出した状態で画像全域を最適焦点化し、かつ、拡大率の相違に拠る画像の歪みを殆ど排除した3次元パノラマ画像を提供することができる。
一方、本実施例によれば、同一の被検体の口腔部を異なる撮像時期T1,T2で撮像して得た2つの3Dオートフォーカス画像PIfocus-1,2を相互に位置合わせし、それらの差分を演算するようにしている。このため、2つの撮像時期T1,T2の間に病巣などにより変化した部位を確実に描出し、評価することができる。
具体的には、う蝕や歯槽膿漏の経時的な変化を評価することができる。インプラント治療の埋設物の埋設跡の経時的な変化を追跡できる。さらに、歯根部の病巣を感度良く描出できる。さらに、歯列を支える骨の侵食の具合を感度良く、かつ定量的に把握することができる。一方、従来のパノラマ画像の欠点であった側方歯の重なり部分のう蝕などをも検出することができるし、そのう蝕などの病変が重なり部分のどちらの歯に存在しているかという情報をも、オートフォーカスを行う際に用いた断層位置情報により提供することができる。
このように確実に位置合わせした後の差分処理は、医師や検査技師にとって診断上極めて有効な情報を与える。例えば、装置と読影者との間ではインターラクティブに読影を進めることができる。ステップS11で表示される3D差分画像PIdiffから何の経時的な変化を読み取ることができない場合、そのまま検査を終了すればよい。一方、3D差分画像PIdiffに病変や怪我の疑いのある部分が描出されていた場合、読影者は更に精緻な読影を行なうようにすればよい。このため、現時点の治療のみならず、歯の定期健康診断など予防医学の面でも果たす役割は大きい。
(変形例)
前述した実施例にあっては、上下の顎があくまでも一緒の歯列について説明したが、必ずしも、そのようにしなくてもよい。すなわち、上顎部と下顎部とを互いに分離して、それぞれを各別に位置合わせするようにしてもよい。このためには、前述したステップS4、S4´において上顎部の画像及び下顎部の画像をROI設定を介して分離して、その画像データを各別に格納する。また、ステップS5、S7では、分離された上顎部の2つの3Dオートフォーカス画像を読み出し、オートフォーカス及びそれ以降の処理を施す。図示しないが、ステップS5〜S10までの処理を分離された下顎部の2つの3Dオートフォーカス画像に施す。ステップS11では、それらの差分画像を合成して表示する。ROIの設定を上顎部の歯列又は下顎部の歯列の一方のみに設定し、それら一方の歯列のみの差分を演算するようにしてもよい。画像プロセッサ56は、ROIを上顎部及び下顎部の両方に設定するか、何れか一方に設定するかを操作者にインターラクティブに選択させるようにしてもよい。
この結果、図33に示すように、最初の撮像時期T1のときには上下の歯列が閉じているが(同図(A)参照)、後の撮像時期T2には上下の歯列が空いて撮像されたような場合でも(同図(B)参照)、上顎部及び下顎部を選択しながら両3Dオートフォーカスを作成できる。このため、両方の3Dオートフォーカス画像を確実に位置合わせして差分画像を演算することができる。勿論、上顎部又は下顎部のみの一方だけの差分画像を演算することもできる。
また、前述したステップS5、S5´の画像データの格納処理に関する別の実施例を提供できる。この場合には、操作者は、その前のステップS3、S3´にて表示された第1及び/又は第2の基準パノラマ画像PIst-1、PIst-2の上下の歯列を分ける横方向の中心線の湾曲の程度を観察する。この結果、最初の位置決めが妥当なものであったかどうかを、その画像を目視観察することで判断する(図34、ステップS3A)。この結果、図35(A)〜(C)に示すように、患者の顎の左右の非対称(同図(A))、顎の上過ぎ〈同図(B)〉、更には、顎の引過ぎ(同図(C))の場合、図5のステップS9で行う画像の位置合わせがやり辛くなるとして、基準パノラマ画像PIst-1、PIst-2の角度を、図35(D)に示すように標準的なパノラマ画像の見え方になるように変更する(ステップ3B)。そして、この角度調整したほどよい湾曲中心線を持つ基準パノラマ画像のデータを画像メモリ54に格納する(ステップ3C)。このようにすれば、3Dオートフォーカス画像の位置合わせのときにROIを設定し易くなり、位置合わせ、強いては差分情報の抽出程度が向上する。
さらに、前述したステップS9に至る自動位置合わせ(ただし、ROIは手動で設定する)に至る前処理として、操作者が手動である程度位置合わせしてからステップS9の位置合わせを行うか否かを、操作者に選択させるステップを設けてもよい。このステップはステップS8とS9の間に置かれ、操作者が手動である程度の位置合わせを行うことが判断された場合、かかる手動位置合わせを操作者の操作にしたがって行なうようにしてもよい。この手動位置合わせの後はステップS9の処理に至る。このため、画像プロセッサにとっては、空間的に既に近距離にある2つの3Dオートフォーカス画像を位置合わせすればよいので、元の2つの3Dオートフォーカス画像が遠く離れている場合でも、位相限定相関の精度をキープできるという利点がある。
前述した実施例では、3Dオートフォーカス画像の経時的な変化を抽出する対象を2つの3Dオートフォーカス画像としたが、異なる3つの撮像時期に撮像された3つ以上の3Dオートフォーカス画像を対象としてもよい。その場合には、最初に第1、第2の3Dオートフォーカス画像間で経時変化を抽出し、次いで、第2、第3の3Dオートフォーカス画像間で経時変化を抽出する。これにより、撮像時期が第2、第3の時期への変化する経時変化情報が得られる。
また、前述した実施例においては、2つの3次元最適焦点画像の位置合わせの処理に位相限定相関法に基づくアルゴリズムを採用した。しかしながら、必ずしもこれに限定されず、画像の回転やシフトを行いながら、画像間の画素値の差分の絶対値又は二乗和が最小となるようにアルゴリズムであってもよい。
また、前述した歯科用のパノラマ撮像装置において、X線管及び検出器の対を天井に設置してもよい。また、装置全体を小型化ならびに稼動型(モービル構造)にし、検診車への搭載や、家庭への持ち込みによる撮影が可能なような構造にも出来る。
本発明に係る放射線撮像装置において採用可能な検出器は、上述したCdTeを用いたデジタル検出器に限らず、公知のフォトンカウンティング型の検出器であってもよい。このフォトンカウンティング型の検出器としては、例えば特開2004−325183に開示されたものが知られている。
また、本発明に係る放射線撮像装置で使用される検出器は常に同じ種類のものである必要はない。撮像対象の種類に応じて発生させるX線のエネルギを変更する必要があるので、それに合わせてX線吸収係数となるようにX線検出素子の材料を選択するようにしてもよい。X線の発生エネルギが大きい場合には、LaBr,CdTe,CZT,GOSなどを材料とするX線検出素子を備えた検出器を選択すればよい。また、X線の発生エネルギが小さくて済む場合、Si,CdTe,CZT,CsIなどを材料とするX線検出素子を備えた検出器を選択すればよい。
また、3次元パノラマ画像(表面画像)を表示する態様のみに限定されない。例えば、図15に示す、断層面の位置に対する振幅の二乗加算値のプロファイルから、その焦点が合っていると思われる幅を断層面と周波数特性グラフから求めて各歯及び歯槽骨の厚さを推定、すなわち奥行き方向の厚さを計測するようにしてもよい。この計測情報を得る構成を、例えば上述したフォトンカウンティング型の検出器との組み合わせで、第一小臼歯付近の歯槽骨付近で実施すれば、骨塩量を定量的に計測することができる。
また、本発明に係る撮像を、口腔部の下顎洞付近にも施せば、下顎洞の立体的な構造に関する画像情報をもある程度、提供することができる。この画像上で左右差を観察することで下顎洞炎(蓄膿症)などの病変部を従来よりも高精度に発見することもできる。同様に、本発明に係る撮像を頚動脈付近に注目して実施すれば、動脈硬化の一因と言われる頚動脈の石灰化なども鮮明に立体的に表示でき、従来よりも高い精度の診断情報を提供することができる。
さらに、本発明に係る放射線撮像装置は、歯科用のパノラマ撮像装置に実施するものに限定されず、トモシンセシス法を用いて対象物の内部の3次元的な形状(位置)を把握するものに広く実施することができる。そのような応用として、例えば医療用としては、トモシンセシス法を用いたマンモグラフィ、肺がん検査用スキャナへの用途がある。さらに、本発明に係る放射線撮像装置は、ガンマカメラやSPECT(シングルフォトンエミッションCT)と呼ばれる核医学診断装置にも適用できる。その場合、放射線源として被検体に投与したRI(ラジオアイソトープ)から放射されるガンマ線が、検出器に取り付けた特定方向に導孔を有するコリメータを介して収集される。この場合、RI及びコリメータが放射線放出源を構成している。
さらに、本発明に係る放射線撮像装置における検出器の数は、必ずしも1つに限定されるものではなく、2つ以上の検出器を同時に又は並行して用いるモダリティにも適用できる。
また、本発明に係る放射線撮像装置は、産業用として、ベルトコンベアで運搬される製造物や商品の内容物とその位置情報の取得、フラットパネルディスプレイに接続されるフレキシブル基板の3次的配線構造、鋳物のスの立体的な分布と大きさの情報の取得、空港における手荷物検査の内容物の位置情報の取得などの用途がある。対象物は、直線的、円形、曲面状など様々な方向に沿って移動させることができる。すなわち、3D基準断層面も平面状、円筒形状、曲面状を成す断層面であってもよい。
特に、上述した産業用の応用の場合、都合によっては、撮像対象物をX線管及び検出器の対に対して相対的に移動させるようにしてもよい。さらに、撮像系の設計によっては、検出器だけを撮像対象物又は被検体、及び、放射線源に対して移動させるようにしてもよい。
本発明によれば、拡大率の相違に拠る画像の歪みを殆ど排除し、撮像対象の撮像部位の実際の位置及びその形状をより高精度に描出した3次元最適焦点画像を得て、この3次元最適焦点画像を用いて同一の撮像対象の同一の撮像部位の空間的な経時的変化に関する情報を提供することができ、産業上の利用性は極めて大である。
1 歯科用のパノラマ撮像装置(放射線撮像装置)
12 コンピュータ
14 撮影部
31 X線管(放射線管)
32 検出器
33 コリメータ
41 高電圧発生器
53 バッファメモリ
54 画像メモリ
55 フレームメモリ
56 画像プロセッサ
57 コントローラ
58 操作器
60 モニタ

Claims (13)

  1. 放射線を放出する放射線放出源と、
    前記放射線が入射したときに当該放射線に対応したデジタル電気量の2次元データをフレーム単位で出力する放射線検出器と、
    前記放射線放出源と前記放射線検出器の対、当該放射線検出器、又は、対象物を、当該放射線放出源、当該放射線検出器、及び当該対象物の中の残りの要素に対して移動させる移動手段と、
    前記移動手段により前記放射線放出源と前記放射線検出器の対、当該放射線検出器、又は、前記対象物を移動させている間に、前記放射線検出器から出力される前記データをフレーム単位で収集するデータ収集手段と、
    前記データ収集手段により異なる複数の時点にて同一の前記対象物の同一の撮像部位からそれぞれ収集された複数組の前記データに基づいて、前記撮像部位の焦点を最適化し、かつ、当該撮像部位の実際の位置及び形状を反映させた3次元最適焦点画像を前記データの組毎に作成する画像作成手段と、
    前記画像作成手段により前記データの組毎に作成された複数の前記3次元最適焦点画像の経時的な変化量を評価する評価手段と、を備えたことを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 前記異なる複数の時点は、異なる2つの時点であり、
    前記画像作成手段は、前記2つの時点にて前記同一の対象物の前記同一の撮像部位からそれぞれ収集された2組の前記データに基づいて、前記撮像部位の焦点を最適化し、かつ、当該撮像部位の実際の位置及び形状を反映させた3次元最適焦点画像を前記データの組毎に、合計2つ作成するように構成され、
    前記評価手段は、前記画像作成手段により作成された前記2つの前記3次元最適焦点画像の空間的な位置を互いに合わせる位置合わせ手段と、この位置合わせ手段により位置合わせされた前記2つの3次元最適焦点画像の相互に対応する画素同士の間で画素値の差分を演算する差分演算手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  3. 前記差分演算手段は、前記2つの3次元最適焦点画像をそれぞれ2次元面に投影し、当該2次元面上で当該2つの投影された画像の相互に対応する画素同士の間で画素値の差分を演算するように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の放射線撮像装置。
  4. 前記差分演算手段による差分結果を表示させる表示手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の放射線撮像装置。
  5. 前記画像作成手段は、前記対象物の一部又は全体を選択して前記3次元最適焦点画像を、前記データの組毎に合計で複数、作成する手段を備え、
    前記評価手段は、前記対象物の選択された一部又は全体について前記変化量を評価するように構成した、ことを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  6. 前記表示手段は、前記差分結果をカラー化して表示する手段である、ことを特徴とする請求項4に記載の放射線撮像装置。
  7. 前記表示手段は、前記カラー化した差分結果を前記2つの3次元最適焦点画像の何れかに重畳して表示する手段である、ことを特徴とする請求項6に記載の放射線撮像装置。
  8. 前記位置合わせ手段は、前記2つの3次元最適焦点画像のうちの一方に複数の特定の位置をマーキングするマーキング手段と、このマーキング手段によりマーキングされた当該一方の3次元最適焦点画像に特定のアルゴリズムを用いて残りの一方の3次元最適焦点画像の、前記複数の特定の位置を合わせ込む合わせ込み手段と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載の放射線撮像装置。
  9. 前記アルゴリズムは、位相限定相関法に基づくアルゴリズムであることを特徴とする請求項8に記載の放射線撮像装置。
  10. 前記差分演算手段により演算された差分結果を示す領域が病変部であるか否かを自動的に判断する病変部判断手段と、この病変部判断手段により当該領域が病変部であると判断された場合、当該判断がなされたことを操作者に告知する告知手段とを備えた、ことを特徴とする請求項2に記載の放射線撮像装置。
  11. 前記撮像部位は被検体の歯列であり、
    前記放射線放出源は前記放射線としてのX線を発生するX線発生器であり、
    前記放射線検出器は前記X線を検出するX線検出器であり、
    前記2つの3次元最適焦点画像は前記歯列に沿った断面を示す3次元パノラマ画像であり、
    前記評価手段は前記2つの3次元パノラマ画像から当該歯列の状態の経時的な変化量を示す情報を演算するように構成されていることを特徴とする、パノラマ撮像装置として機能する請求項2〜4及び6〜10の何れか一項に記載の放射線撮像装置。
  12. 放射線放出源と、この放射線放出源から放射線が入射したときに当該放射線に対応したデジタル電気量の2次元データをフレーム単位で出力する放射線検出器との対、当該放射線検出器、又は、撮像する対象物を、当該放射線放出源、当該放射線検出器、及び当該対象物の中の残りの要素に対して相対的に移動させながら、当該移動中に前記放射線検出器から出力される前記データをフレーム単位で収集するデータ収集ステップと、
    前記データ収集ステップにより異なる複数の時点にて同一の前記対象物の同一の撮像部位からそれぞれ収集された複数組の前記データに基づいて、前記撮像部位の焦点を最適化し、かつ、当該撮像部位の実際の位置及び形状を反映させた3次元最適焦点画像を前記データの組毎に作成する画像作成ステップと、
    前記画像作成ステップにて前記データの組毎に作成された複数の前記3次元最適焦点画像の経時的な変化量を評価する評価ステップと、を備えたことを特徴とする放射線を用いた撮像方法。
  13. メモリに予め格納され、かつ、当該メモリから読み出し可能なプログラムであって、放射線を放出する放射線放出源と、前記放射線が入射したときに当該放射線に対応したデジタル電気量の2次元データをフレーム単位で出力する放射線検出器と、前記放射線放出源と前記放射線検出器の対、当該放射線検出器、又は、対象物を、当該放射線放出源、当該放射線検出器、及び当該対象物の中の残りの要素に対して相対的に移動させる移動手段と、前記移動手段により前記放射線放出源と前記放射線検出器の対、当該放射線検出器、又は、前記対象物を移動させている間に、前記放射線検出器から出力される前記データをフレーム単位で収集するデータ収集手段と、を備えたシステムから出力される前記データをコンピュータに処理させるプログラムにおいて、
    前記コンピュータを、
    前記データ収集手段により異なる複数の時点にて同一の前記対象物の同一の撮像部位からそれぞれ収集された複数組の前記データに基づいて、前記撮像部位の焦点を最適化し、かつ、当該撮像部位の実際の位置及び形状を反映させた3次元最適焦点画像を前記データの組毎に作成する画像作成ステップと、
    前記画像作成ステップにて前記データの組毎に作成された複数の前記3次元最適焦点画像の経時的な変化量を評価する評価ステップと、として機能的に実行させることを特徴とするプログラム。
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