JP5648679B2 - 繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料 - Google Patents
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Description
本発明は、優れた衝撃後圧縮強度、層間靱性、湿熱時圧縮強度を兼ね備えた繊維強化複合材料が得られる繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、およびそれを用いたプリプレグ、繊維強化複合材料に関するものである。
炭素繊維強化複合材料は、比強度や比剛性に優れていることから有用であり、航空機構造部材、風車の羽根、自動車外板およびICトレイやノートパソコンの筐体(ハウジング)などのコンピュータ用途等に広く展開され、その需要は年々増加しつつある。
炭素繊維強化複合材料は、強化繊維である炭素繊維とマトリックス樹脂を必須の構成要素とするプリプレグを成形してなる不均一材料であり、そのため強化繊維の配列方向の物性とそれ以外の方向の物性に大きな差が存在する。例えば、強化繊維層間破壊の進行しにくさを示す層間靱性は、強化繊維の強度を向上させるのみでは、抜本的な改良に結びつかないことが知られている。特に、熱硬化性樹脂をマトリックス樹脂とする炭素繊維強化複合材料は、マトリックス樹脂の低い靭性を反映し、強化繊維の配列方向以外からの応力に対し、破壊され易い性質を持っている。そのため、航空機構造材で必要となる高温高湿環境下での繊維方向圧縮強度を確保しつつ、層間靭性を始めとする強化繊維の配列方向以外からの応力に対応することができる複合材料物性の改良を目的に、種々の技術が提案されている。
さらに近年、航空機構造材への繊維強化複合材料の適用部位が拡大している他、発電効率やエネルギー変換効率の向上を目指した風車ブレードや各種タービンへの繊維強化複合材料の適用も進んでおり、プリプレグの積層枚数の多い肉厚な部材、また3次元的な曲面形状を有する部材への適用検討が進められている。このような肉厚部材、あるいは曲面部材に引っ張りや圧縮の応力が負荷された場合、プリプレグ繊維層間への面外方向への引き剥がし応力が発生し、層間に開口モードによる亀裂が生じ、その亀裂の進展により部材全体の強度、剛性が低下し、全体破壊に到る場合がある。この応力に対抗するための、開口モード、すなわちモードIでの層間靱性が必要になる。
これに対し、繊維層間領域に高靱性なポリアミド等を用いた粒子材料を配置することで、モードII層間靱性を高め、部材表面への落錘衝撃に対する損傷を抑える技術が提案されている(特許文献1参照)。ただし、この技術を用いた場合でも、モードI層間靱性に対しては、十分な効果が得られるものではなかった。
一方、グリルアミド樹脂を用いた真球状のポリアミド粒子を繊維層間領域に配置し、またブタジエン−アクリロニトリル共重合体等のエラストマーやブロック共重合体等により高靭性化したマトリックス樹脂を用いることで、耐衝撃性に加えて湿熱時における層間剪断強度の高い材料が開示されている(特許文献2参照)。ただし、この技術を用いた場合でも、モードI層間靱性とモードII層間靱性を十分に両立できるものではなかった。さらに、ナイロン6およびナイロン12を用いたポリアミド粒子を繊維層間領域に配置し、またポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂により高靭性化したマトリックス樹脂を用いることで、耐衝撃性と引張強度を両立できる材料が開示されている(特許文献3参照)。ただし、この技術を用いた場合でも、モードI層間靱性および湿熱時の繊維方向圧縮強度に対しては十分な効果が得られるものではなかった。
本発明の目的は、モードI層間靱性とモードII層間靱性に優れ、かつ湿熱時圧縮強度を兼ね備えた繊維強化複合材料が得られるエポキシ樹脂組成物、およびそれを用いたプリプレグ、繊維強化複合材料を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために次のいずれかの構成を有するものである。すなわち、少なくとも次の構成要素[A]、[B]、[C]、[D]を含んでなる繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物である。
[A]エポキシ樹脂
[B]次の(b1)〜(b3)の条件を満たすエポキシ樹脂に不溶な樹脂粒子
(b1)粒子径分布指数が1.0〜1.8である
(b2)粒子の真球度が90以上である
(b3)粒子のガラス転移温度が80〜180℃である
[C]ガラス転移温度が20℃以下のブロックを含むブロック共重合体およびゴム粒子から選ばれる少なくとも一つのエラストマー成分
[D]エポキシ樹脂硬化剤。
[A]エポキシ樹脂
[B]次の(b1)〜(b3)の条件を満たすエポキシ樹脂に不溶な樹脂粒子
(b1)粒子径分布指数が1.0〜1.8である
(b2)粒子の真球度が90以上である
(b3)粒子のガラス転移温度が80〜180℃である
[C]ガラス転移温度が20℃以下のブロックを含むブロック共重合体およびゴム粒子から選ばれる少なくとも一つのエラストマー成分
[D]エポキシ樹脂硬化剤。
本発明の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物の好ましい態様によれば、前記のエポキシ樹脂[A]は、多官能アミン型エポキシ樹脂を含むもの、および/または2官能アミン型エポキシを含むものである。
本発明の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物の好ましい態様によれば、前記の樹脂粒子[B]の平均粒径が8〜35μmであること、または前記の樹脂粒子[B]が一般式(1)の化学構造を含むポリアミド粒子であることである。
(式中R1、R2は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、もしくはハロゲン元素を表わし、それぞれ同一でも異なっていても良い。式中R3は、炭素数1から20のメチレン基、もしくはフェニレン基を表す)。
本発明の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物の好ましい態様によれば、前記のエポキシ樹脂硬化剤[D]は芳香族アミンであり、さらにはジアミノジフェニルスルホンもしくはその誘導体または異性体である。
本発明の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物の好ましい態様によれば、前記のエラストマー成分[C]は、S−B−M、B−MおよびM−B−Mからなる群から選ばれる少なくとも1種のブロック共重合体である。
(ここで、前記の各ブロックは共有結合によって連結されるか、もしくは一方のブロックに一つの共有結合を介して結合され、他方のブロックに他の共有結合を介して結合された中間分子によって連結されており、ブロックMはポリメタクリル酸メチルのホモポリマーまたはメタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含む共重合体からなるブロックであり、ブロックBはブロックMに非相溶で、かつ、そのガラス転移温度が20℃以下のブロックであり、ブロックSはブロックBおよびMに非相溶で、かつ、そのガラス転移温度がブロックBのガラス転移温度よりも高いブロックである。)
また、本発明においては、前記の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物を強化繊維に含浸させてプリプレグとし、さらには、前記の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、ならびにかかるプリプレグを硬化させて繊維強化複合材料とすることができる。
(ここで、前記の各ブロックは共有結合によって連結されるか、もしくは一方のブロックに一つの共有結合を介して結合され、他方のブロックに他の共有結合を介して結合された中間分子によって連結されており、ブロックMはポリメタクリル酸メチルのホモポリマーまたはメタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含む共重合体からなるブロックであり、ブロックBはブロックMに非相溶で、かつ、そのガラス転移温度が20℃以下のブロックであり、ブロックSはブロックBおよびMに非相溶で、かつ、そのガラス転移温度がブロックBのガラス転移温度よりも高いブロックである。)
また、本発明においては、前記の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物を強化繊維に含浸させてプリプレグとし、さらには、前記の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、ならびにかかるプリプレグを硬化させて繊維強化複合材料とすることができる。
本発明によれば、モードI層間靱性とモードII層間靱性に優れ、かつ湿熱時圧縮強度を兼ね備えた繊維強化複合材料、およびこれを得るための繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物およびプリプレグが得られる。
以下、本発明の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび炭素繊維強化複合材料について詳細に説明する。
本発明におけるエポキシ樹脂[A]は、一分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物を意味する。
本発明におけるエポキシ樹脂[A]の具体例としては、水酸基を複数有するフェノールから得られる芳香族グリシジルエーテル、水酸基を複数有するアルコールから得られる脂肪族グリシジルエーテル、アミンから得られるグリシジルアミン、カルボキシル基を複数有するカルボン酸から得られるグリシジルエステル、オキシラン環を有するエポキシ樹脂などが挙げられる。
中でも、低粘度で強化繊維への含浸性に優れ、また繊維強化複合材料とした際の耐熱性と弾性率等の力学物性に優れることから、グリシジルアミン型のエポキシ樹脂を好適に使用できる。かかるグリシジルアミン型のエポキシ樹脂は、多官能アミン型エポキシ樹脂と2官能アミン型エポキシ樹脂に大別できる。
かかる多官能アミン型エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂1分子内に3つ以上のエポキシ基を含むアミン型エポキシを指す。かかる多官能アミン型エポキシ樹脂としては、例えば、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルキシリレンジアミン、ジグリシジルアニリンや、これらのハロゲン置換体、アルキル置換体、アラルキル置換体、アリル置換体、アルコキシ置換体、アラルコキシ置換体、アリロキシ置換体、水添品などを使用することができる。
かかる多官能アミン型エポキシ樹脂は特に限定されるものではないが、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルキシリレンジアミンおよびその置換体、水添品などが好適に使用される。
前記テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンとしては、“スミエポキシ(登録商標)”ELM434(住友化学工業(株)製)、YH434L(新日鐵化学(株)製)、“jER(登録商標)”604(三菱化学(株)製)、“アラルダイド(登録商標)”MY720、MY721(ハンツマン・アドバンズド・マテリアルズ社製)等を使用することができる。トリグリシジルアミノフェノールおよびそのアルキル置換体としては、“スミエポキシ(登録商標)”ELM100、ELM120(住友化学工業(株)製)、“アラルダイド(登録商標)”MY0500、MY0510、MY0600(ハンツマン・アドバンズド・マテリアルズ社製)、“jER(登録商標)”630(三菱化学(株)製)等を使用することができる。テトラグリシジルキシリレンジアミンおよびその水素添加品として、“TETRAD(登録商標)”−X、“TETRAD(登録商標)”−C(三菱ガス化学(株)製)等を使用することができる。
かかる2官能アミン型エポキシ樹脂は特に限定されるものではないが、ジグリシジルアニリンおよびその置換体、水添品などが好適に使用される。かかるジグリシジルアニリンの例として、GAN(日本化薬(株)製)、ジグリシジルアニリンのアルキル置換体の例として、GOT(日本化薬(株)製)等を使用することができる。さらに、例えばジグリシジルアニリンのアリロキシ置換体の例としては、N,N−ジグリシジル−4−フェノキシアニリン、N,N−ジグリシジル−4−(4−メチルフェノキシ)アニリン、N,N−ジグリシジル−4−(4−tert−ブチルフェノキシ)アニリンおよびN,N−ジグリシジル−4−(4‐フェノキシフェノキシ)アニリン等が挙げられる。
多官能アミン型エポキシ樹脂は、得られる樹脂硬化物の耐熱性や、弾性率等の力学物性とのバランスに優れることから、本発明におけるエポキシ樹脂[A]として好ましく用いられる。かかる多官能アミン型エポキシ樹脂は、全エポキシ樹脂中に40〜70質量%含まれることが望ましい。
また、2官能アミン型エポキシ樹脂は、樹脂組成物の粘度を低く抑え、また樹脂硬化物の弾性率を高めることができることから、本発明におけるエポキシ樹脂[A]として好ましく用いられる。かかる2官能アミン型エポキシ樹脂は、全エポキシ樹脂中に15〜40質量%含まれることが望ましい。また、かかる2官能アミン型エポキシ樹脂を多官能アミン型エポキシ樹脂と併用することは、上記粘度、耐熱性、力学物性のバランスを向上できる意味で好ましい。
本発明におけるエポキシ樹脂[A]は、グリシジルアミン以外のエポキシ樹脂や、エポキシ樹脂と熱硬化性樹脂の共重合体等を含んでも良い。エポキシ樹脂と共重合させて用いられる上記の熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂およびポリイミド樹脂等が挙げられる。これらの樹脂組成物や化合物は、単独で用いてもよいし適宜配合して用いてもよい。
グリシジルアミン以外のエポキシ樹脂として用いられるエポキシ樹脂のうち、2官能のエポキシ樹脂としては、フェノールを前駆体とするグリシジルエーテル型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。このようなエポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ヒダントイン型およびレゾルシノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂およびレゾルシノール型エポキシ樹脂は、低粘度であるために、他のエポキシ樹脂と組み合わせて使うことが好ましい。
また、固形のビスフェノールA型エポキシ樹脂は、液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂に比較し架橋密度の低い構造を与えるため耐熱性は低くなるが、より靭性の高い構造が得られるため、グリシジルアミン型エポキシ樹脂や液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂と組み合わせて用いられる。
ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂は、低吸水率かつ高耐熱性の硬化樹脂を与える。また、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂およびジフェニルフルオレン型エポキシ樹脂も、低吸水率の硬化樹脂を与えるため好適に用いられる。ウレタン変性エポキシ樹脂およびイソシアネート変性エポキシ樹脂は、破壊靱性と伸度の高い硬化樹脂を与える。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の市販品としては、“EPON(登録商標)”825(三菱化学(株)製)、“エピクロン(登録商標)”850(DIC(株)製)、“エポトート(登録商標)”YD−128(新日鐵化学(株)製)、およびDER−331やDER−332(以上、ダウケミカル社製)などが挙げられる。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂の市販品としては、“jER(登録商標)”806、 “jER(登録商標)”807および“jER(登録商標)”1750(以上、三菱化学(株)製)、“エピクロン(登録商標)”830(DIC(株)製)および“エポトート(登録商標)”YD−170(新日鐵化学(株)製)などが挙げられる。
レゾルシノール型エポキシ樹脂の市販品としては、“デナコール(登録商標)”EX−201(ナガセケムテックス(株)製)などが挙げられる。
ビフェニル型エポキシ樹脂の市販品としては、YX4000(三菱化学(株)製)などが挙げられる。
ウレタン変性エポキシ樹脂の市販品としては、AER4152(旭化成イーマテリアルズ(株)製)などが挙げられる。
ヒダントイン型のエポキシ樹脂市販品としては、AY238(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製)が挙げられる。
グリシジルアミン以外のエポキシ樹脂として用いられるエポキシ樹脂のうち、多官能のエポキシ樹脂を以下に例示する。
イソシアヌレート型のエポキシ樹脂市販品としては、TEPIC−P(日産化学(株)製)が挙げられる。
トリスヒドロキシフェニルメタン型のエポキシ樹脂市販品としては、Tactix742(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製)が挙げられる。
テトラフェニロールエタン型のエポキシ樹脂市販品としては、“jER(登録商標)”1031S(三菱化学(株)製)が挙げられる。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂の市販品としては、DEN431やDEN438(以上、ダウケミカル社製)および“jER(登録商標)”152(三菱化学(株)製)などが挙げられる。
オルソクレゾールノボラック型のエポキシ樹脂市販品としては、EOCN−1020(日本化薬(株)製)や“エピクロン(登録商標)”N−660(DIC(株)製)などが挙げられる。
フェノールアラルキル型エポキシ樹脂の市販品としては、NC−3000(日本化薬(株)製)などが挙げられる。
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂の市販品としては、“エピクロン(登録商標)”HP7200(DIC(株)製)などが挙げられる。
さらに、本発明において、樹脂硬化物の弾性率と伸度のバランスを向上させる意味で、1官能のエポキシ樹脂を用いることもできる。1官能エポキシ樹脂の市販品としては、 “デナコール(登録商標)”Ex−731(グリシジルフタルイミド、ナガセケムテックス(株)製)、OPP−G(o−フェニルフェニルグリシジルエーテル、三光(株)製)、Ex−141(フェニルグリシジルエーテル、ナガセケムテックス(株)製)、Ex−146(tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ナガセケムテックス(株)製)などが挙げられる。
本発明におけるエポキシ樹脂に不溶な樹脂粒子[B]は、次の(b1)〜(b3)の条件を満たす必要がある。
(b1)粒子径分布指数が1.0〜1.8である
(b2)粒子の真球度が90以上である
(b3)粒子のガラス転移温度が80〜180℃である。
(b1)粒子径分布指数が1.0〜1.8である
(b2)粒子の真球度が90以上である
(b3)粒子のガラス転移温度が80〜180℃である。
ここで、エポキシ樹脂に不溶であるとは、かかる樹脂粒子を分散したエポキシ樹脂を加熱硬化した際に、樹脂粒子がエポキシ樹脂中に実質的に溶解しないことを意味しており、例えば透過型電子顕微鏡を用い、エポキシ樹脂硬化物の中で、粒子が元のサイズから実質的に縮小することなく、粒子とマトリックス樹脂の間に明確な界面をもって観察できるものであることを指す。
また、本発明における樹脂粒子[B]は、粒子径分布指数が1.0〜1.8である必要があり、1.1〜1.5であることが好ましい。このような比較的狭い粒子径分布とすることで、かかる樹脂粒子を分散したエポキシ樹脂組成物と強化繊維を組み合わせたプリプレグを積層し、加熱硬化して得られる繊維強化複合材料において、強化繊維層内に樹脂粒子が入り込むことなく、また一部の粗大な粒子の存在により層間厚みの過大な領域が発生することなく、均一な層間厚みを有する繊維強化複合材料を得ることが出来る。かかる粒子径分布指数が1.8を上回る場合、一部の微細な樹脂粒子が強化繊維層内に入り込み層間靭性および湿熱時圧縮強度の低下を招くと共に、層間厚みのムラ発生に起因して、これらの特性のばらつきの大きな材料となる。
かかる粒子径分布指数は、後述の方法で得られた粒子直径の値を、下記数値変換式に基づき、決定されるものである。
尚、Di:粒子個々の粒子径、n:測定数100、Dn:数平均粒子径、Dv:体積平均粒子径、PDI:粒子径分布指数とする。
また、本発明における樹脂粒子[B]は、真球度が90以上である必要があり、92以上であることが好ましく、96以上であることがより好ましく、最も好ましくは98以上である。このような高い真球度とすることで、かかる樹脂粒子を分散したエポキシ樹脂組成物の粘度を低く抑えることが出来、その分、樹脂粒子の配合量を増やすことが可能となる。かかる真球度が90に満たない場合、エポキシ樹脂組成物の粘度上昇により樹脂粒子の配合量が制限され、層間靭性の不十分な材料となる。
かかる真球度は、走査型電子顕微鏡にて、粒子を観察し、短径と長径を測定し、任意粒子30個の平均より、下記数値変換式に従い算出されるものである。
また、本発明における樹脂粒子[B]は、ガラス転移温度が80〜180℃の範囲にある必要があり、100〜160℃の範囲にあることが好ましく、130〜155℃の範囲にあることがより好ましい。このような比較的高いガラス転移温度とすることで、加熱硬化の際に樹脂粒子の変形が起こらず、安定した層間厚みが形成され、層間靭性に優れるとともに、湿熱時圧縮強度を安定して確保できる繊維強化複合材料を得ることが可能となる。かかるガラス転移温度が80℃に満たない場合、層間靭性および湿熱時圧縮強度のバランスの不十分な繊維強化複合材料となる。一方、かかるガラス転移温度が180℃を上回る場合、樹脂粒子自身の靱性が不足する傾向があるとともに、樹脂粒子とマトリックス樹脂の界面接着性が不十分となり、層間靭性が不十分な繊維強化複合材料となる。
かかるガラス転移温度は、示差走査熱量測定法(DSC法)を用いて、30℃から、予測されるガラス転移温度よりも30℃高い温度以上まで、昇温速度20℃/分の昇温条件で昇温し、1分間保持した後、20℃/分の降温条件で0℃まで一旦冷却し、1分間保持した後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観察されるガラス転移温度(Tg)のことである。
さらに、上記(b1)〜(b3)の条件を同時に満たす、エポキシ樹脂に不溶な樹脂粒子[B]を用いることで、繊維層間領域における樹脂粒子の充填度が低いものとなる。従って、同量の樹脂粒子を層間に配置した場合でも、繊維層間厚みがとりわけ大きな繊維強化複合材料が得られ、その結果、モードII層間靭性がこれまでになく高いものとなる。かかる層間厚みは、25〜40μmの範囲にあることが好ましく、27〜37μmの範囲にあることがより好ましい。かかる層間厚みは、例えば以下の手順で測定することができる。繊維強化複合材料を炭素繊維に直交する方向から切断し、その断面を研磨後、光学顕微鏡で200倍以上に拡大し写真撮影する。写真上の任意の繊維層間領域について、炭素繊維の体積含有率が50%となる、炭素繊維層と平行に引いたラインを繊維層内領域と繊維層間領域の境界ラインとして、100μmの長さに渡り平均化した境界ラインを引き、その間の距離を層間厚みとする。
本発明における樹脂粒子[B]は、平均粒子径が8〜35μmの範囲にあることが好ましく、10〜30μmの範囲にあることがより好ましい。平均粒子径がこのような範囲にあることで、かかる樹脂粒子を分散したエポキシ樹脂組成物と強化繊維を組み合わせたプリプレグを積層し、加熱硬化して得られる繊維強化複合材料において、強化繊維層内に樹脂粒子が入り込むことなく、また粗大な粒子の存在により層間厚みの過大な領域が発生することなく、均一な層間厚みを有する繊維強化複合材料を得ることが出来、その結果、層間靭性が安定して高いものとなる。
本発明における樹脂粒子[B]は、樹脂種を限定されるものではなく、ガラス転移温度が80℃〜180℃の範囲にある熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂がいずれも適用可能である。
熱可塑性樹脂としては、具体的には、ビニル系重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリアリーレンエーテル、ポリアリーレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、シリコーンおよびこれらの共重合体などが挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、具体的には、エポキシ樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、マレイミド樹脂、シアン酸エステル樹脂および尿素樹脂などが挙げられる。
上述した樹脂は1種以上で用いることができる。
これらの中で、熱可塑性樹脂であるポリアミドが伸度、靭性、およびマトリックス樹脂との接着性が高いことから好ましく用いられる。ポリアミドとしては、3員環以上のラクタム、重合可能なアミノカルボン酸、二塩基酸とジアミンまたはそれらの塩、あるいはこれらの混合物の重縮合によって得られるポリアミドが挙げられる。
ガラス転移温度が80℃〜180℃の範囲にあるポリアミドの例としては、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロン6T)、ポリノナンテレフタルアミド(ナイロン9T)、ポリ−m−キシレンアジパミド(ナイロンMXD)、3,3’-ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとイソフタル酸と12−アミノドデカン酸の共重合体(例示するならば、‘グリルアミド(登録商標)’ TR55、エムザベルケ社製)、3,3’-ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとドデカ二酸の共重合体(例示するならば、“ グリルアミド(登録商標)” TR90、エムザベルケ社製)、3,3’-ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとイソフタル酸と12−アミノドデカン酸の共重合体と3,3’-ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとドデカ二酸の共重合体との混合物(例示するならば、“ グリルアミド(登録商標)” TR70LX、エムザベルケ社製)、 4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとドデカ二酸の共重合体(例示するならば、“TROGAMID(登録商標)”CX7323 、デグサ社製)などが挙げられる。
中でも、繊維強化複合材料とした際の耐衝撃性、層間靭性に加えて、耐湿熱性、耐溶剤性にも優れた繊維強化複合材料が得られる点で、一般式(1)の化学構造を含むポリアミドであることが好ましい。
(式中R1、R2は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、もしくはハロゲン元素を表わし、それぞれ同一でも異なっていても良い。式中R3は、炭素数1から20のメチレン基、もしくはフェニレン基を表す)。
このようなポリアミドとしては、3,3’-ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとイソフタル酸と12−アミノドデカン酸の共重合体(例示するならば、“グリルアミド(登録商標)” TR55、エムザベルケ社製)、3,3’-ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとドデカ二酸の共重合体(例示するならば、“グリルアミド(登録商標)” TR90、エムザベルケ社製)、3,3’-ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとイソフタル酸と12−アミノドデカン酸の共重合体と3,3’-ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとドデカ二酸の共重合体との混合物(例示するならば、“ グリルアミド(登録商標)”TR70LX、エムザベルケ社製)、 4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとドデカ二酸の共重合体(例示するならば、“TROGAMID(登録商標)”CX7323 、デグサ社製)などが挙げられる。
さらに、一般式(1)中R3は、炭素数1から20のメチレン基を表すものであることがより好ましい。このようなポリアミドとしては、3,3’-ジメチル−4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとドデカ二酸の共重合体(例示するならば、“グリルアミド(登録商標)” TR90、エムザベルケ社製)、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンとドデカ二酸の共重合体(例示するならば、“TROGAMID(登録商標)”CX7323 、デグサ社製)などが挙げられる。
本発明の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物は、ガラス転移温度が20℃以下のブロックを含むブロック共重合体、およびゴム粒子から選ばれる少なくとも一つのエラストマー成分[C]を配合して用いることが必要である。かかるエラストマー成分[C]は、硬化後のエポキシマトリックス相内に微細なエラストマー相を形成させる目的で配合される。これにより、樹脂硬化物へのモードI応力負荷時に生じる平面歪み状態を、エラストマー相の破壊空隙化(キャビテーション)により解消することが出来、エポキシマトリックス相の塑性変形が誘発される結果、大きなエネルギー吸収を引き起こし、繊維強化複合材料とした際に、モードI層間靭性の向上に繋がる。かかるエラストマー成分[C]は、ガラス転移温度が20℃以下のブロックを含むブロック共重合体、およびコアシェルゴム粒子から選ばれる少なくとも一つのものであることにより、エポキシ樹脂へのエラストマー成分の相溶を最小限に抑えつつ、微細なエラストマー相を導入できることから、耐熱性や弾性率の低下を抑えつつ、繊維強化複合材料としてのモードI層間靭性を大きく向上させることができる。
特に、かかるエラストマー成分[C]を、前記樹脂粒子[B]と併用することで、以下の機構によりモードI層間靭性とモードII層間靭性を高いレベルで両立させることが可能となる。
すなわち、前記樹脂粒子[B]を繊維層間領域に配置させた繊維強化複合材料において、前述の通り層間厚みが大きなものとなり、モードII層間靭性が向上する。加えて、繊維層間領域に存在するマトリックス樹脂量も大きなものとなる結果、層間領域にクラックが進展する際の、マトリックス樹脂によるエネルギー吸収量は大きなものとなり、かかるエラストマー成分[C]によるモードI層間靭性の向上効果はより大きなものとなる。
ガラス転移温度が20℃以下のブロックを含むブロック共重合体としては、特に化学構造や分子量等を限定されるものではないが、ガラス転移温度が20℃以下のブロックがエポキシ樹脂に非相溶であり、また、エポキシ樹脂に相溶するブロックを併せて含むことが好ましい。
ゴム粒子としては、架橋ゴム粒子、および架橋ゴム粒子の表面に異種ポリマーをグラフト重合したコアシェルゴム粒子が、取り扱い性等の観点から好ましく用いられる。かかるゴム粒子の一次粒子径は、50〜300nmの範囲にあることが好ましく、特に80〜200nmの範囲にあることが好ましい。また、かかるゴム粒子は使用するエポキシ樹脂との親和性が良好であり、樹脂調製や成形硬化の際に二次凝集を生じないものであることが好ましい。
架橋ゴム粒子の市販品としては、カルボキシル変性のブタジエン−アクリロニトリル共重合体の架橋物からなるFX501P(日本合成ゴム工業(株)製)、アクリルゴム微粒子からなるCX−MNシリーズ(日本触媒(株)製)、YR−500シリーズ(新日鐵化学(株)製)等を使用することができる。
コアシェルゴム粒子の市販品としては、例えば、ブタジエン・メタクリル酸アルキル・スチレン共重合物からなる“パラロイド(登録商標)”EXL−2655((株)クレハ製)、アクリル酸エステル・メタクリル酸エステル共重合体からなる“スタフィロイド(登録商標)”AC−3355、TR−2122(武田薬品工業(株)製)、アクリル酸ブチル・メタクリル酸メチル共重合物からなる“PARALOID(登録商標)”EXL−2611、EXL−3387(Rohm&Haas社製)、“カネエース(登録商標)”MXシリーズ(カネカ(株)製)等を使用することができる。
かかるエラストマー成分[C]は、S−B−M、B−M、およびM−B−Mからなる群から選ばれる少なくとも1種のブロック共重合体(以下略して、ブロック共重合体と記すこともある)であることも好ましい。これにより、繊維強化複合材料としての優れた耐熱性と低温下等の厳しい使用環境での機械強度を維持しつつ、モードI層間靭性を大きく向上させることが可能である。
ここで前記のS、B、および、Mで表される各ブロックは、共有結合によって連結されるか、もしくは一方のブロックに一つの共有結合を介して結合され、他方のブロックに他の共有結合を介して結合された中間分子によって連結されている。
ブロックMはポリメタクリル酸メチルのホモポリマーまたはメタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含む共重合体からなるブロックである。
ブロックBはブロックMに非相溶で、そのガラス転移温度Tg(以降、Tgとのみ記載することもある)が20℃以下のブロックである。
ブロックBのガラス転移温度Tgは、エポキシ樹脂組成物およびブロック共重合体単体のいずれを用いた場合でも、動的粘弾性測定装置ARES(TA Instruments社製)を用いてDMA法により測定できる。すなわち、1×2.5×34mmの板状のサンプルを、−60〜250℃の温度で1Hzの牽引周期を加えてDMA法により測定し、tanδ値をガラス転移温度Tgとする。ここで、サンプルの作製は次のようにして行う。エポキシ樹脂組成物を用いた場合は、未硬化の樹脂組成物を真空中で脱泡した後、1mm厚の“テフロン(登録商標)”製スペーサーにより厚み1mmになるように設定したモールド中で130℃の温度で2時間硬化させることでボイドのない板状硬化物が得られる。ブロック共重合体単体を用いた場合は、2軸押し出し機を用いることで同様にボイドのない板が得られる。これらの板をダイヤモンドカッターにより上記サイズに切り出して評価することができる。
ブロックSはブロックBおよびMに非相溶であり、そのガラス転移温度Tgは、ブロックBよりも高いものである。
また、ブロック共重合体が、S−B−Mの場合は、S、BおよびMのいずれかのブロックが、ブロック共重合体が、B−MまたはM−B−Mの場合は、BおよびMのいずれかのブロックが、エポキシ樹脂と相溶することは、靱性の向上の観点から好ましい。
かかるエラストマー成分[C]の配合量は、力学特性やコンポジット作製プロセスへの適合性の観点から、エポキシ樹脂組成物中のエポキシ樹脂総量100質量部に対して2〜15質量部であることが好ましく、より好ましくは3〜10質量部、さらに好ましくは、4〜8質量部の範囲である。配合量が2質量部に満たない場合、硬化物の靭性および塑性変形能力が低下し、得られる繊維強化複合材料の層間靭性が低くなる。配合量が15質量部を超える場合、硬化物の弾性率が顕著に低下し、得られる繊維強化複合材料の繊維方向圧縮強度が低くなる上、成形温度での樹脂流れが不足し、得られる繊維強化複合材料がボイドを含む傾向になる。
前記ブロックMに、メタクリル酸メチル以外のモノマーを共重合成分として導入することは、エポキシ樹脂との相溶性および硬化物の各種特性制御の観点から好適に実施される。かかるモノマー共重合成分は、特に限定されるものではなく、適宜選択可能だが、SP値の高いエポキシ樹脂への相溶性を得るために、メタクリル酸メチルよりもSP値の高いモノマー、特に水溶性のモノマーが好適に使用される。中でも、アクリルアミド誘導体が好適に使用でき、特にジメチルアクリルアミドが好適に使用できる。また反応性のモノマーも適用可能である。
ここで、SP値とは、一般に知られている溶解性パラメータのことであり、溶解性および相溶性の指標となる。蒸発熱等の物性からSP値を算出する方法と、分子構造からSP値を推算する方法がある。ここでは、Polym.Eng.Sci.,14(2),147−154(1974)に記載された、Fedorsの方法に基づき、分子構造から算出したSP値を用いるものとし、その単位は、(cal/cm3)1/2を用いることとする。
また反応性モノマーとは、エポキシ分子のオキシラン基または硬化剤の官能基と反応可能な官能基を有するモノマーを意味する。例えば、オキシラン基、アミン基またはカルボキシル基等の反応性官能基を有するモノマーをあげることができるが、これらに限定されるものではない。反応性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸(本明細書において、メタクリル酸とアクリル酸を総称して「(メタ)アクリル酸」と略記する)、または、加水分解可能により(メタ)アクリル酸を得ることが可能なモノマーを用いることもできる。反応性のモノマーを用いることで、エポキシ樹脂との相溶性やエポキシ−ブロック共重合体界面での接着が良くなるため好ましく用いられる。
ブロックMを構成できる他のモノマーの例としては、メタクリル酸グリシジルまたはtert−ブチルメタクリレートが挙げられるが、ブロックMは少なくとも60%がシンジオタクティックPMMA(ポリメタクリル酸メチル)からなることが好ましい。
ブロックBのガラス転移温度Tgは、20℃以下、好ましくは0℃以下、より好ましくは−40℃以下である。かかるガラス転移温度Tgは、靱性の観点では低ければ低いほど好ましいが、−100℃を下回ると繊維強化複合材料とした際に切削面が荒れるなどの加工性に問題が生じる場合がある。
ブロックBは、エラストマーブロックであることが好ましく、かかるエラストマーブロックを合成するのに用いられるモノマーはブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエンおよび2−フェニル−1,3−ブタジエンから選択されるジエンが好ましい。特にポリブタジエン、ポリイソプレンおよびこれらのランダム共重合体または部分的または完全に水素化されたポリジエン類の中から選択するのが靱性の観点から好ましい。ポリブタジエンの中では1,2−ポリブタジエン(Tg:約0℃)なども挙げられるが、ガラス転移温度Tgが最も低い例えば1,4−ポリブタジエン(Tg:約−90℃)を使用するのがより好ましい。ガラス転移温度Tgがより低いブロックBを用いることは耐衝撃性や靱性の観点から有利だからである。ブロックBは水素化されていてもよい。この水素化は通常の方法に従って実行される。
ブロックBを構成するモノマーとしては、アルキル(メタ)アクリレートもまた好ましい。具体例としては、アクリル酸エチル(−24℃)、ブチルアクリレート(−54℃)、2−エチルヘキシルアクリレート(−85℃)、ヒドロキシエチルアクリレート(−15℃)および2−エチルヘキシルメタアクリレート(−10℃)を挙げることができる。ここで、各アクリレートの名称の後のカッコ中に示した数値は、それぞれのアクリレートを用いた場合に得られるブロックBのTgである。これらの中では、ブチルアクリレートを用いるのが好ましい。これらのアクリレートモノマーは、メタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むブロックMのアクリレートとは非相溶である。
これらの中でもBブロックとしては、1,4−ポリブタジエン、ポリブチルアクリレートおよびポリ(2−エチルヘキシルアクリレート)から選ばれたポリマーからなるブロックが好ましい。
ブロック共重合体としてトリブロック共重合体S−B−Mを用いる場合、ブロックSは、ブロックBおよびMに非相溶で、そのガラス転移温度Tgは、ブロックBよりも高い。ブロックSのTgまたは融点は23℃以上であることが好ましく、50℃以上であることがより好ましい。ブロックSの例として芳香族ビニル化合物、例えばスチレン、α−メチルスチレンまたはビニールトルエンから得られるもの、アルキル鎖が1〜18の炭素原子を有するアルキル酸および/またはメタクリル酸のアルキルエステルから得られるものを挙げることができる。アルキル鎖が1〜18の炭素原子を有するアルキル酸および/またはメタクリル酸のアルキルエステルから得られるものは、メタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含むブロックMとは互いに非相溶である。
ブロック共重合体としてトリブロック共重合体M−B−Mを用いる場合、トリブロック共重合体M−B−Mの二つのブロックMは互いに同一でも異なっていてもよい。また、同じモノマーによるもので分子量が異なるものにすることもできる。
ブロック共重合体としてトリブロック共重合体M−B−Mとジブロック共重合体B−Mを併用する場合には、このトリブロック共重合体M−B−MのブロックMはジブロック共重合体B−MのMブロックと同一でも、異なっていてもよく、また、M−B−MトリブロックのブロックBはジブロック共重合体B−Mと同一でも異なっていてもよい。
ブロック共重合体としてトリブロック共重合体S−B−Mとジブロック共重合体B−Mおよび/またはトリブロック共重合体M−B−Mを併用する場合には、このトリブロック共重合体S−B−MのブロックMと、トリブロック共重合体M−B−Mの各ブロックMと、ジブロック共重合体B−MのブロックMとは互いに同一でも異なっていてもよく、トリブロック共重合体S−B−Mと、トリブロック共重合体M−B−Mと、ジブロック共重合体B−Mとの各ブロックBは互いに同一でも異なっていてもよい。
ブロック共重合体は、アニオン重合によって製造でき、例えば欧州特許第524,054号公報や欧州特許第749,987号公報に記載の方法で製造できる。
トリブロック共重合体S−B−Mの具体例としては、スチレン−ブタジエン−メタクリル酸メチルからなる共重合体として、アルケマ社製のNanostrength 123、Nanostrength 250、Nanostrength 012,Nanostrength E20,Nanostrength E40が挙げられる。トリブロック共重合体M−B−Mの具体例としては、メタクリル酸メチル−ブチルアクリレート−メタクリル酸メチルからなる共重合体として、アルケマ社製のNanostrength M22や、前記アルケマ社製のNanostrength M22をベースにSP値の高いモノマーを共重合したNanostrength M22N、Nanostrength SM4032XM10が挙げられる。中でも、SP値の高いモノマーを共重合したNanostrength M22NおよびSM4032XM10は、微細な相分離構造を形成し、高い靱性を与えることから、好ましく用いられる。
本発明の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂硬化剤[D]を配合して用いる。ここで説明される硬化剤は、本発明のエポキシ樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂の硬化剤であり、エポキシ基と反応し得る活性基を有する化合物である。硬化剤としては、具体的には、例えば、ジシアンジアミド、芳香族ポリアミン、アミノ安息香酸エステル類、各種酸無水物、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリフェノール化合物、イミダゾール誘導体、脂肪族アミン、テトラメチルグアニジン、チオ尿素付加アミン、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物のようなカルボン酸無水物、カルボン酸ヒドラジド、カルボン酸アミド、ポリメルカプタンおよび三フッ化ホウ素エチルアミン錯体のようなルイス酸錯体などが挙げられる。
芳香族ポリアミンを硬化剤として用いることにより、耐熱性の良好なエポキシ樹脂硬化物が得られる。特に、芳香族ポリアミンの中でも、ジアミノジフェニルスルホンもしくはその誘導体、またはその各種異性体は、耐熱性の良好なエポキシ樹脂硬化物を得るため最も適している硬化剤である。
また、ジシアンジアミドと尿素化合物、例えば、3,4−ジクロロフェニル−1,1−ジメチルウレアとの組合せ、あるいはイミダゾール類を硬化剤として用いることにより、比較的低温で硬化しながら高い耐熱耐水性が得られる。酸無水物を用いてエポキシ樹脂を硬化することは、アミン化合物硬化に比べ吸水率の低い硬化物を与える。その他、これらの硬化剤を潜在化したもの、例えば、マイクロカプセル化したものを用いることにより、プリプレグの保存安定性、特にタック性やドレープ性が室温放置しても変化しにくい。
硬化剤の添加量の最適値は、エポキシ樹脂と硬化剤の種類により異なる。例えば、芳香族アミン硬化剤では、化学量論的に当量となるように添加することが好ましいが、エポキシ樹脂のエポキシ基量に対する芳香族アミン硬化剤の活性水素量の比を0.7〜0.9付近とすることにより、当量で用いた場合より高弾性率樹脂が得られることがあり、これも好ましい態様である。これらの硬化剤は、単独で使用しても複数を併用してもよい。
芳香族ポリアミン硬化剤の市販品としては、セイカキュアS(和歌山精化工業(株)製)、MDA−220(三井化学(株)製)、“jERキュア(登録商標)”W(三菱化学(株)製)、および3,3’−DAS(三井化学(株)製)、Lonzacure(登録商標)M−DEA(Lonza(株)製)、Lonzacure(登録商標)M−DIPA(Lonza(株)製)、Lonzacure(登録商標)M−MIPA(Lonza(株)製)およびLonzacure(登録商標)DETDA 80(Lonza(株)製)などが挙げられる。
また、これらエポキシ樹脂と硬化剤、あるいはそれらの一部を予備反応させた物を組成物中に配合することもできる。この方法は、粘度調節や保存安定性向上に有効な場合がある。
本発明の繊維強化複合材料用のエポキシ樹脂組成物においては、樹脂粒子[B]およびエポキシ樹脂硬化剤[D]以外の構成要素(成分)を、まず150〜170℃程度の温度で均一に加熱混練し、次いで60℃程度の温度まで冷却した後に、樹脂粒子[B]およびエポキシ樹脂硬化剤[D]を加えて混練することが好ましいが、各成分の配合方法は特にこの方法に限定されるものではない。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、本発明の効果を妨げない範囲で、カップリング剤や、熱硬化性樹脂粒子、エポキシ樹脂に溶解可能な熱可塑性樹脂、あるいはシリカゲル、カーボンブラック、クレー、カーボンナノチューブ、金属粉体といった無機フィラー等を配合することができる。
本発明のプリプレグは、上記繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物を強化繊維に含浸させてなるものである。本発明のプリプレグに用いられる強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、PBO繊維、高強力ポリエチレン繊維、アルミナ繊維および炭化ケイ素繊維などを用いることができる。これらの繊維を、2種類以上混合して用いても構わない。強化繊維の形態や配列については限定されず、例えば、一方向に引き揃えられた長繊維、単一のトウ、織物、ニット、不織布、マットおよび組紐などの繊維構造物が用いられる。
特に、材料の軽量化や高強度化の要求が高い用途においては、その優れた比弾性率と比強度のため、炭素繊維を好適に用いることができる。
本発明で好ましく用いられる炭素繊維は、用途に応じてあらゆる種類の炭素繊維を用いることが可能であるが、層間靭性や耐衝撃性の点から高くとも400GPaの引張弾性率を有する炭素繊維であることが好ましい。また、強度の観点からは、高い剛性および機械強度を有する複合材料が得られることから、引張強度が好ましくは4.4〜6.5GPaの炭素繊維が用いられる。また、引張伸度も重要な要素であり、1.7〜2.3%の高強度高伸度炭素繊維であることが好ましい。従って、引張弾性率が少なくとも230GPaであり、引張強度が少なくとも4.4GPaであり 、引張伸度が少なくとも1.7%であるという特性を兼ね備えた炭素繊維が最も適している。
炭素繊維の市販品としては、“トレカ(登録商標)”T800G−24K、“トレカ(登録商標)”T800S−24K、 “トレカ(登録商標)”T700G−24K、“トレカ(登録商標)”T300−3K、および“トレカ(登録商標)”T700S−12K(以上東レ(株)製)などが挙げられる。
炭素繊維の形態や配列については、一方向に引き揃えた長繊維や織物等から適宜選択できるが、軽量で耐久性がより高い水準にある炭素繊維強化複合材料を得るためには、炭素繊維が、一方向に引き揃えた長繊維(繊維束)や織物等連続繊維の形態であることが好ましい。
本発明において用いられる炭素繊維束は、単繊維繊度が0.2〜2.0dtexであることが好ましく、より好ましくは0.4〜1.8dtexである。単繊維繊度が0.2dtex未満では、撚糸時においてガイドローラーとの接触による炭素繊維束の損傷が起こり易くなることがあり、また樹脂組成物の含浸処理工程においても同様の損傷が起こることがある。単繊維繊度が2.0dtexを超えると炭素繊維束に樹脂組成物が充分に含浸されないことがあり、結果として耐疲労性が低下することがある。
本発明において用いられる炭素繊維束は、一つの繊維束中のフィラメント数が2500〜50000本の範囲であることが好ましい。フィラメント数が2500本を下回ると繊維配列が蛇行しやすく強度低下の原因となりやすい。また、フィラメント数が50000本を上回るとプリプレグ作製時あるいは成形時に樹脂含浸が難しいことがある。フィラメント数は、より好ましくは2800〜40000本の範囲である。
本発明のプリプレグは、繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物を炭素繊維に含浸したものであることが好ましく、そのプリプレグの炭素繊維質量分率は好ましくは40〜90質量%であり、より好ましくは50〜80質量%である。炭素繊維質量分率が低すぎると、得られる複合材料の質量が過大となり、比強度および比弾性率に優れる繊維強化複合材料の利点が損なわれることがあり、また、炭素繊維質量分率が高すぎると、樹脂組成物の含浸不良が生じ、得られる複合材料がボイドの多いものとなり易く、その力学特性が大きく低下することがある。
本発明のプリプレグは、粒子に富む層、すなわち、その断面を観察したときに、前記した樹脂粒子[B]が局在して存在している状態が明瞭に確認しうる層(以下、粒子層と略記することがある。)が、プリプレグの表面付近部分に形成されている構造であることが好ましい。
このような構造をとることにより、プリプレグを積層してエポキシ樹脂を硬化させて炭素繊維強化複合材料とした場合は、プリプレグ層、即ち複合材料層の間で樹脂層が形成され易く、それにより、複合材料層相互の接着性や密着性が高められ、得られる炭素繊維強化複合材料に高度の層間靭性や耐衝撃性が発現されるようになる。
このような観点から、前記の粒子層は、プリプレグの厚さ100%に対して、プリプレグの表面から、表面を起点として厚さ方向に好ましくは20%の深さ、より好ましくは10%の深さの範囲内に存在していることが好ましい。また、粒子層は、片面のみに存在させても良いが、プリプレグに表裏ができるため、注意が必要となる。プリプレグの積層を間違えて、粒子のある層間とない層間が存在すると、層間靭性の低い複合材料となる。表裏の区別をなくし、積層を容易にするため、粒子層はプリプレグの表裏両面に存在する方がよい。
さらに、粒子層内に存在する熱可塑性樹脂粒子の存在割合は、プリプレグ中、熱可塑性樹脂粒子の全量100質量%に対して好ましくは90〜100質量%であり、より好ましくは95〜100質量%である。
この粒子の存在率は、例えば、下記の方法で評価することができる。すなわち、プリプレグを2枚の表面の平滑なポリ四フッ化エチレン樹脂板の間に挟持して密着させ、7日間かけて徐々に硬化温度まで温度を上昇させてゲル化、硬化させて板状のプリプレグ硬化物を作製する。硬化後、密着面と垂直な方向から切断し、その断面を研磨後、光学顕微鏡で断面の写真を撮影し、プリプレグ硬化物の表面から、厚さの20%深さ位置にプリプレグの表面と平行な線を2本引く。次に、プリプレグの表面と上記線との間に存在する粒子の合計面積と、プリプレグの厚みに渡って存在する粒子の合計面積を求め、プリプレグの厚さ100%に対して、プリプレグの表面から20%の深さの範囲に存在する粒子の存在率を計算する。ここで、粒子の合計面積は、断面写真から粒子部分を刳り抜き、その質量から換算して求める。かかる断面写真から樹脂中に分散する粒子部分の特定が困難な場合は、粒子を染色する手段も採用できる。
本発明のプリプレグは、特開平1−26651号公報、特開昭63−170427号公報または特開昭63−170428号公報に開示されているような方法を応用して製造することができる。具体的には、本発明のプリプレグは、炭素繊維とマトリックス樹脂であるエポキシ樹脂からなる一次プリプレグの表面に、熱可塑性樹脂粒子を粒子の形態のまま塗布する方法、マトリックス樹脂であるエポキシ樹脂中にこれらの粒子を均一に混合した混合物を調整し、この混合物を炭素繊維に含浸させる過程において強化繊維でこれら粒子の侵入を遮断せしめてプリプレグの表面部分に粒子を局在化させる方法、または予めエポキシ樹脂を炭素繊維に含浸させて一次プリプレグを作製しておき、一次プリプレグ表面に、これらの粒子を高濃度で含有する熱硬化性樹脂のフィルムを貼付する方法等で製造することができる。熱可塑性樹脂粒子が、プリプレグの厚み20%の深さの範囲に均一に存在することで、層間靭性の高い繊維複合材料用のプリプレグが得られる。
本発明のプリプレグは、本発明のエポキシ樹脂組成物を、メチルエチルケトンやメタノール等の溶媒に溶解して低粘度化し、強化繊維に含浸させるウェット法と、エポキシ樹脂組成物を加熱により低粘度化し、強化繊維に含浸させるホットメルト法等によって好適に製造することができる。
ウェット法は、強化繊維をエポキシ樹脂組成物の溶液に浸漬した後、引き上げ、オーブン等を用いて溶媒を蒸発せしめ、プリプレグを得る方法である。
ホットメルト法は、加熱により低粘度化したエポキシ樹脂組成物を直接強化繊維に含浸させる方法、またはエポキシ樹脂組成物を離型紙等の上にコーティングした樹脂フィルムを作製しておき、次に強化繊維の両側または片側からその樹脂フィルムを重ね、加熱加圧することによりエポキシ樹脂組成物を転写含浸せしめ、プリプレグを得る方法である。このホットメルト法では、プリプレグ中に残留する溶媒が実質的に皆無となるため好ましい態様である。
また、本発明の繊維強化複合材料は、このような方法により製造された複数のプリプレグを積層後、得られた積層体に熱および圧力を付与しながらエポキシ樹脂を加熱硬化させる方法等により製造することができる。
熱および圧力を付与する方法としては、プレス成形法、オートクレーブ成形法、バッギング成形法、ラッピングテープ法および内圧成形法等が使用される。特にスポーツ用品の成形には、ラッピングテープ法と内圧成形法が好ましく用いられる。
ラッピングテープ法は、マンドレル等の芯金にプリプレグを捲回して、繊維強化複合材料製の管状体を成形する方法であり、ゴルフシャフトや釣り竿等の棒状体を作製する際に好適な方法である。より具体的には、マンドレルにプリプレグを捲回し、プリプレグの固定および圧力付与のため、プリプレグの外側に熱可塑性樹脂フィルムからなるラッピングテープを捲回し、オーブン中でエポキシ樹脂を加熱硬化させた後、芯金を抜き去って管状体を得る方法である。
また、内圧成形法は、熱可塑性樹脂製のチューブ等の内圧付与体にプリプレグを捲回したプリフォームを金型中にセットし、次いでその内圧付与体に高圧の気体を導入して圧力を付与すると同時に金型を加熱せしめ、管状体を成形する方法である。この内圧成形法は、ゴルフシャフト、バット、およびテニスやバトミントン等のラケットのような複雑な形状物を成形する際に、特に好ましく用いられる。
本発明の炭素繊維強化複合材料は、上述した本発明のプリプレグを所定の形態で積層し、加圧・加熱してエポキシ樹脂を硬化させる方法を一例として製造することができる。
本発明の繊維強化複合材料は、前記したエポキシ樹脂組成物を用いて、プリプレグを経由しない方法によっても製造することができる。
このような方法としては、例えば、本発明のエポキシ樹脂組成物を直接強化繊維に含浸させた後加熱硬化する方法、即ち、ハンド・レイアップ法、フィラメント・ワインディング法、プルトルージョン法、レジン・フィルム・インフュージョン法、レジン・インジェクション・モールディング法およびレジン・トランスファー・モールディング法等が用いられる。
以下、実施例によって、本発明のエポキシ樹脂組成物と、それを用いたプリプレグと繊維強化複合材料について、より具体的に説明する。実施例で用いた樹脂原料、プリプレグおよび繊維強化複合材料の作製方法および評価法を、次に示す。実施例のプリプレグの作製環境および評価は、特に断りのない限り、温度25℃±2℃、相対湿度50%の雰囲気で行ったものである。
<炭素繊維(強化繊維)>
・“トレカ(登録商標)”T800G−24K−31E(フィラメント数24,000本、引張強度5.9GPa、引張弾性率294GPa、引張伸度2.0%の炭素繊維、東レ(株)製)。
・“トレカ(登録商標)”T800G−24K−31E(フィラメント数24,000本、引張強度5.9GPa、引張弾性率294GPa、引張伸度2.0%の炭素繊維、東レ(株)製)。
<エポキシ樹脂[A]>
・ELM434(テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、住友化学(株)製)
・“jER”(登録商標)630(トリグリシジル−p−アミノフェノール、三菱化学(株)製)
・MY0600(m−アミノフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ当量118,ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ(株)社製)
・“jER”(登録商標)828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学(株)製))
・“エピクロン(登録商標)”830(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、DIC(株)製)
・GOT(N−ジグリシジルトルイジン、日本化薬(株)製)
・GAN(N−ジグリシジルアニリン、日本化薬(株)製)
・“エピクロン(登録商標)”HP7200H(ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂、DIC(株)製)。
・ELM434(テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、住友化学(株)製)
・“jER”(登録商標)630(トリグリシジル−p−アミノフェノール、三菱化学(株)製)
・MY0600(m−アミノフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ当量118,ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ(株)社製)
・“jER”(登録商標)828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学(株)製))
・“エピクロン(登録商標)”830(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、DIC(株)製)
・GOT(N−ジグリシジルトルイジン、日本化薬(株)製)
・GAN(N−ジグリシジルアニリン、日本化薬(株)製)
・“エピクロン(登録商標)”HP7200H(ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂、DIC(株)製)。
<エラストマー成分[C]>
・“ナノストレングス(Nanostrength)”(登録商標)M22N(アルケマ(株)製、Bがブチルアクリレート(Tg:−54℃)、Mがメタクリル酸メチルと極性アクリル系モノマーのランダム共重合鎖からなるM−B−Mのブロック共重合体)
・“ナノストレングス(Nanostrength)”(登録商標)SM4032XM10(アルケマ(株)製、Bがブチルアクリレート(Tg:−54℃)、Mがメタクリル酸メチルとカルボキシル基含有アクリル系モノマーとのランダム共重合鎖からなるM−B−Mのブロック共重合体)
・“カネエース(登録商標)” MX−416(カネカ(株)製、スチレン−ブタジエン−メタクリル酸メチルからなるコアシェルゴム粒子、平均粒子径:100nm)。テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンをベースとする、濃度25質量%のマスターバッチ。表1にある実施例と比較例の組成表には、ゴム粒子としての配合部数を表記し、マスターバッチに含まれるテトラグリシジルジアミノジフェニルメタンはELM434に含めて表記した。
・“ナノストレングス(Nanostrength)”(登録商標)M22N(アルケマ(株)製、Bがブチルアクリレート(Tg:−54℃)、Mがメタクリル酸メチルと極性アクリル系モノマーのランダム共重合鎖からなるM−B−Mのブロック共重合体)
・“ナノストレングス(Nanostrength)”(登録商標)SM4032XM10(アルケマ(株)製、Bがブチルアクリレート(Tg:−54℃)、Mがメタクリル酸メチルとカルボキシル基含有アクリル系モノマーとのランダム共重合鎖からなるM−B−Mのブロック共重合体)
・“カネエース(登録商標)” MX−416(カネカ(株)製、スチレン−ブタジエン−メタクリル酸メチルからなるコアシェルゴム粒子、平均粒子径:100nm)。テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンをベースとする、濃度25質量%のマスターバッチ。表1にある実施例と比較例の組成表には、ゴム粒子としての配合部数を表記し、マスターバッチに含まれるテトラグリシジルジアミノジフェニルメタンはELM434に含めて表記した。
<エポキシ樹脂硬化剤[D]>
・“セイカキュア”(登録商標)−S(4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、和歌山精化(株)製)
・3,3’−DAS(3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、三井化学ファイン(株)製)。
・“セイカキュア”(登録商標)−S(4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、和歌山精化(株)製)
・3,3’−DAS(3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、三井化学ファイン(株)製)。
<その他の成分>
・“スミカエクセル(登録商標)”PES5003P(ポリエーテルスルホン、住友化学(株)製)。
・“スミカエクセル(登録商標)”PES5003P(ポリエーテルスルホン、住友化学(株)製)。
<樹脂粒子[B]>
・粒子1(“トロガミド(登録商標)”CX7323を原料として作製した、平均粒子径19.5μm、粒子径分布指数1.17、真球度98、Tg137℃の粒子)
(粒子1の製造方法:国際公開2009/142231号パンフレットを参考とした。)
1000mlの4口フラスコの中に、ポリマーAとしてポリアミド(重量平均分子量17,000、デグザ(株)社製“TROGAMID(登録商標)”CX7323 )20g、有機溶媒としてギ酸500g、ポリマーBとしてポリビニルアルコール20g(和光純薬工業(株)社製 PVA 1000、SP値32.8(J/cm3)1/2)を加え、80℃に加熱し、ポリマーが溶解するまで攪拌を行った。系の温度を55℃に下げた後に、十分に攪拌した状態を継続しながら、900rpmで攪拌をしながら、貧溶媒として500gのイオン交換水を、送液ポンプを経由し、0.5g/分のスピードで滴下を開始した。徐々に滴下速度を上げながら滴下し、全量を90分かけて滴下した。100gのイオン交換水を入れた時に系が白色に変化した。半分量のイオン交換水を滴下した時点で系の温度を60℃まで昇温させ、引き続き、残りのイオン交換水を入れ、全量滴下した後に、引き続き30分間攪拌した。室温に戻した懸濁液を、ろ過し、イオン交換水500gで洗浄し、80℃、10時間真空乾燥を行い、白色固体11gを得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、平均粒子径19.5μm、粒子径分布指数1.17、真球度98のポリアミド微粒子であった。
・粒子2(“グリルアミド(登録商標)”TR90を原料として作製した、平均粒子径9.2μm、粒子径分布指数1.46、真球度96、Tg152℃の粒子)
(粒子2の製造方法:国際公開2009/142231号パンフレットを参考とした。)
100mlの4口フラスコの中に、ポリマーAとして非晶ポリアミド(重量平均分子量 12,300、エムザベルケ社製 “グリルアミド(登録商標)” TR90)2.1g、有機溶媒としてギ酸(和光純薬工業株式会社製)25.8g、ポリマーBとしてポリビニルアルコール2.1g(日本合成化学工業株式会社 “ゴーセノール(登録商標)”GM−14 重量平均分子量 22,000、SP値32.8(J/cm3)1/2)を加え、80℃に加熱し、ポリマーが溶解するまで攪拌を行った。系の温度を室温に戻した後に、900rpmで攪拌をしながら、貧溶媒として60gのイオン交換水を、送液ポンプを経由し、0.05g/分のスピードで滴下を開始した。徐々に滴下速度を上げながら滴下し、全量を90分かけて滴下した。10gのイオン交換水を入れた時に系が白色に変化した。半分量のイオン交換水を滴下した時点で系の温度を60℃まで昇温させ、引き続き、残りのイオン交換水を入れ、全量滴下した後に、引き続き30分間攪拌した。室温に戻した懸濁液を、ろ過し、イオン交換水50gで洗浄し、80℃ 10時間真空乾燥を行い、白色固体を2.0g得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて、観察したところ、平均粒子径9.2μm、粒子径分布指数1.46、真球度96のポリアミド微粒子であった。
・粒子3(“グリルアミド(登録商標)”TR90を原料として作製した、平均粒子径15.3μm、粒子径分布指数1.77、真球度92、Tg152℃の粒子)
(粒子3の製造方法:国際公開2009/142231号パンフレットを参考とした。)
100mlの4口フラスコの中に、ポリマーAとして非晶ポリアミド(重量平均分子量 12,300、エムザベルケ社製 “グリルアミド(登録商標)” TR90)2.1g、有機溶媒としてギ酸(和光純薬工業株式会社製)25.8g、ポリマーBとしてポリビニルアルコール2.1g(日本合成化学工業株式会社 “ゴーセノール(登録商標)”GM−14 重量平均分子量 22,000、SP値32.8(J/cm3)1/2)を加え、80℃に加熱し、ポリマーが溶解するまで攪拌を行った。系の温度を40℃に下げた後に、900rpmで攪拌をしながら、貧溶媒として60gのイオン交換水を、送液ポンプを経由し、0.05g/分のスピードで滴下を開始した。徐々に滴下速度を上げながら滴下し、全量を90分かけて滴下した。10gのイオン交換水を入れた時に系が白色に変化した。半分量のイオン交換水を滴下した時点で系の温度を60℃まで昇温させ、引き続き、残りのイオン交換水を入れ、全量滴下した後に、引き続き30分間攪拌した。室温に戻した懸濁液を、ろ過し、イオン交換水50gで洗浄し、80℃ 10時間真空乾燥を行い、白色固体を2.0g得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて、観察したところ、平均粒子径 15.3μm、粒子径分布指数1.77、真球度92のポリアミド微粒子であった。
・粒子4(“グリルアミド(登録商標)”TR55を原料として作製した、平均粒子径16.1μm、粒子径分布指数1.20、真球度95、Tg160℃の粒子)
(粒子4の製造方法:国際公開2009/142231号パンフレットを参考とした。)
100mlの4口フラスコの中に、ポリマーAとして非晶ポリアミド (重量平均分子量 18,000、エムザベルケ社製“グリルアミド(登録商標)”TR55)2.5g、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン 42.5g、ポリマーBとしてポリビニルアルコール 5g(日本合成化学工業株式会社“ゴーセノール(登録商標)” GL−05)を加え、80℃に加熱し、ポリマーが溶解するまで攪拌を行った。系の温度を室温に戻した後に、450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として50gのイオン交換水を、送液ポンプを経由し、0.41g/分のスピードで滴下を行った。12gのイオン交換水を加えた時点で、系が白色に変化した。全量の水を入れ終わった後に、30分間攪拌し、得られた懸濁液を、ろ過し、イオン交換水 100gで洗浄し、80℃ 10時間真空乾燥を行い、白色固体2.2gを得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、平均粒子径16.1μm、粒子径分布指数1.20、真球度95のポリアミド微粒子であった。
<その他の樹脂粒子>
・粒子5(ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)を原料として作製した、平均粒子径8.6μm、粒子径分布指数1.11、真球度97、Tg215℃の粒子)
(粒子5の製造方法:国際公開2009/142231号パンフレットを参考とした。)
100mlの4口フラスコの中に、ポリマーAとしてポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)2.5g(重量平均分子量 55,000)、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン 45g、ポリマーBとしてポリビニルアルコール 2.5g(日本合成化学工業株式会社 ‘ゴーセノール(登録商標)’GL−05)を加え、80℃に加熱し全てのポリマーが溶解するまで攪拌を行った。系の温度を室温に戻した後に、450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として50gのイオン交換水を、送液ポンプを経由し、0.41g/分のスピードで滴下を行った。12gのイオン交換水を加えた時点で、系が白色に変化した。全量の水を入れ終わった後に、30分間攪拌し、得られた懸濁液を、ろ過し、イオン交換水 100gで洗浄し、80℃ 10時間真空乾燥を行い、白色固体2.25gを得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、平均粒子径8.6μm、粒子径分布指数1.11、真球度97のポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)微粒子であった。
・粒子6(エムザベルケ(株)社製“グリルアミド(登録商標)”TR―55を原料として作製した、平均粒子径18.0μm、粒子径分布指数1.52、真球度85、Tg160℃の粒子)
(粒子6の製造方法)
4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタンを必須構成成分として含有するポリアミド(エムザベルケ(株)社製“グリルアミド(登録商標)”TR−55)94重量部、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)社製“jER(登録商標)”828)4重量部および硬化剤(富士化成工業(株)社製“トーマイド(登録商標)”#296)2重量部を、クロロホルム300重量部とメタノール100重量部の混合溶媒中に添加して均一溶液を得た。次に該溶液を塗装用のスプレーガンを用いて霧状にして、よく撹拌した3000重量部のn−ヘキサンの液面に向かって吹き付けて溶質を析出させた。析出した固体を濾別し、n−ヘキサンでよく洗浄した後、100℃24時間の真空乾燥を行い、さらに篩を用いて粒子径の小さい成分と大きい成分をそれぞれ取り除き、比較的粒子径分布の揃った透明ポリアミドの粒子を得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて、観察したところ、平均粒子径 18.0μm、粒子径分布指数1.52、真球度85のポリアミド微粒子であった。
・粒子7(“トレパール(登録商標)”TN、東レ(株)製、平均粒子径13.0μm、粒子径分布指数2.10、真球度96、Tg167℃)。
・粒子8(“Orgasol(登録商標)”1002D、アルケマ(株)社製、平均粒子径20μm、粒子径分布指数1.30、真球度97、Tg53℃)。
・粒子1(“トロガミド(登録商標)”CX7323を原料として作製した、平均粒子径19.5μm、粒子径分布指数1.17、真球度98、Tg137℃の粒子)
(粒子1の製造方法:国際公開2009/142231号パンフレットを参考とした。)
1000mlの4口フラスコの中に、ポリマーAとしてポリアミド(重量平均分子量17,000、デグザ(株)社製“TROGAMID(登録商標)”CX7323 )20g、有機溶媒としてギ酸500g、ポリマーBとしてポリビニルアルコール20g(和光純薬工業(株)社製 PVA 1000、SP値32.8(J/cm3)1/2)を加え、80℃に加熱し、ポリマーが溶解するまで攪拌を行った。系の温度を55℃に下げた後に、十分に攪拌した状態を継続しながら、900rpmで攪拌をしながら、貧溶媒として500gのイオン交換水を、送液ポンプを経由し、0.5g/分のスピードで滴下を開始した。徐々に滴下速度を上げながら滴下し、全量を90分かけて滴下した。100gのイオン交換水を入れた時に系が白色に変化した。半分量のイオン交換水を滴下した時点で系の温度を60℃まで昇温させ、引き続き、残りのイオン交換水を入れ、全量滴下した後に、引き続き30分間攪拌した。室温に戻した懸濁液を、ろ過し、イオン交換水500gで洗浄し、80℃、10時間真空乾燥を行い、白色固体11gを得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、平均粒子径19.5μm、粒子径分布指数1.17、真球度98のポリアミド微粒子であった。
・粒子2(“グリルアミド(登録商標)”TR90を原料として作製した、平均粒子径9.2μm、粒子径分布指数1.46、真球度96、Tg152℃の粒子)
(粒子2の製造方法:国際公開2009/142231号パンフレットを参考とした。)
100mlの4口フラスコの中に、ポリマーAとして非晶ポリアミド(重量平均分子量 12,300、エムザベルケ社製 “グリルアミド(登録商標)” TR90)2.1g、有機溶媒としてギ酸(和光純薬工業株式会社製)25.8g、ポリマーBとしてポリビニルアルコール2.1g(日本合成化学工業株式会社 “ゴーセノール(登録商標)”GM−14 重量平均分子量 22,000、SP値32.8(J/cm3)1/2)を加え、80℃に加熱し、ポリマーが溶解するまで攪拌を行った。系の温度を室温に戻した後に、900rpmで攪拌をしながら、貧溶媒として60gのイオン交換水を、送液ポンプを経由し、0.05g/分のスピードで滴下を開始した。徐々に滴下速度を上げながら滴下し、全量を90分かけて滴下した。10gのイオン交換水を入れた時に系が白色に変化した。半分量のイオン交換水を滴下した時点で系の温度を60℃まで昇温させ、引き続き、残りのイオン交換水を入れ、全量滴下した後に、引き続き30分間攪拌した。室温に戻した懸濁液を、ろ過し、イオン交換水50gで洗浄し、80℃ 10時間真空乾燥を行い、白色固体を2.0g得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて、観察したところ、平均粒子径9.2μm、粒子径分布指数1.46、真球度96のポリアミド微粒子であった。
・粒子3(“グリルアミド(登録商標)”TR90を原料として作製した、平均粒子径15.3μm、粒子径分布指数1.77、真球度92、Tg152℃の粒子)
(粒子3の製造方法:国際公開2009/142231号パンフレットを参考とした。)
100mlの4口フラスコの中に、ポリマーAとして非晶ポリアミド(重量平均分子量 12,300、エムザベルケ社製 “グリルアミド(登録商標)” TR90)2.1g、有機溶媒としてギ酸(和光純薬工業株式会社製)25.8g、ポリマーBとしてポリビニルアルコール2.1g(日本合成化学工業株式会社 “ゴーセノール(登録商標)”GM−14 重量平均分子量 22,000、SP値32.8(J/cm3)1/2)を加え、80℃に加熱し、ポリマーが溶解するまで攪拌を行った。系の温度を40℃に下げた後に、900rpmで攪拌をしながら、貧溶媒として60gのイオン交換水を、送液ポンプを経由し、0.05g/分のスピードで滴下を開始した。徐々に滴下速度を上げながら滴下し、全量を90分かけて滴下した。10gのイオン交換水を入れた時に系が白色に変化した。半分量のイオン交換水を滴下した時点で系の温度を60℃まで昇温させ、引き続き、残りのイオン交換水を入れ、全量滴下した後に、引き続き30分間攪拌した。室温に戻した懸濁液を、ろ過し、イオン交換水50gで洗浄し、80℃ 10時間真空乾燥を行い、白色固体を2.0g得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて、観察したところ、平均粒子径 15.3μm、粒子径分布指数1.77、真球度92のポリアミド微粒子であった。
・粒子4(“グリルアミド(登録商標)”TR55を原料として作製した、平均粒子径16.1μm、粒子径分布指数1.20、真球度95、Tg160℃の粒子)
(粒子4の製造方法:国際公開2009/142231号パンフレットを参考とした。)
100mlの4口フラスコの中に、ポリマーAとして非晶ポリアミド (重量平均分子量 18,000、エムザベルケ社製“グリルアミド(登録商標)”TR55)2.5g、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン 42.5g、ポリマーBとしてポリビニルアルコール 5g(日本合成化学工業株式会社“ゴーセノール(登録商標)” GL−05)を加え、80℃に加熱し、ポリマーが溶解するまで攪拌を行った。系の温度を室温に戻した後に、450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として50gのイオン交換水を、送液ポンプを経由し、0.41g/分のスピードで滴下を行った。12gのイオン交換水を加えた時点で、系が白色に変化した。全量の水を入れ終わった後に、30分間攪拌し、得られた懸濁液を、ろ過し、イオン交換水 100gで洗浄し、80℃ 10時間真空乾燥を行い、白色固体2.2gを得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、平均粒子径16.1μm、粒子径分布指数1.20、真球度95のポリアミド微粒子であった。
<その他の樹脂粒子>
・粒子5(ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)を原料として作製した、平均粒子径8.6μm、粒子径分布指数1.11、真球度97、Tg215℃の粒子)
(粒子5の製造方法:国際公開2009/142231号パンフレットを参考とした。)
100mlの4口フラスコの中に、ポリマーAとしてポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)2.5g(重量平均分子量 55,000)、有機溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン 45g、ポリマーBとしてポリビニルアルコール 2.5g(日本合成化学工業株式会社 ‘ゴーセノール(登録商標)’GL−05)を加え、80℃に加熱し全てのポリマーが溶解するまで攪拌を行った。系の温度を室温に戻した後に、450rpmで攪拌しながら、貧溶媒として50gのイオン交換水を、送液ポンプを経由し、0.41g/分のスピードで滴下を行った。12gのイオン交換水を加えた時点で、系が白色に変化した。全量の水を入れ終わった後に、30分間攪拌し、得られた懸濁液を、ろ過し、イオン交換水 100gで洗浄し、80℃ 10時間真空乾燥を行い、白色固体2.25gを得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、平均粒子径8.6μm、粒子径分布指数1.11、真球度97のポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル)微粒子であった。
・粒子6(エムザベルケ(株)社製“グリルアミド(登録商標)”TR―55を原料として作製した、平均粒子径18.0μm、粒子径分布指数1.52、真球度85、Tg160℃の粒子)
(粒子6の製造方法)
4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタンを必須構成成分として含有するポリアミド(エムザベルケ(株)社製“グリルアミド(登録商標)”TR−55)94重量部、エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)社製“jER(登録商標)”828)4重量部および硬化剤(富士化成工業(株)社製“トーマイド(登録商標)”#296)2重量部を、クロロホルム300重量部とメタノール100重量部の混合溶媒中に添加して均一溶液を得た。次に該溶液を塗装用のスプレーガンを用いて霧状にして、よく撹拌した3000重量部のn−ヘキサンの液面に向かって吹き付けて溶質を析出させた。析出した固体を濾別し、n−ヘキサンでよく洗浄した後、100℃24時間の真空乾燥を行い、さらに篩を用いて粒子径の小さい成分と大きい成分をそれぞれ取り除き、比較的粒子径分布の揃った透明ポリアミドの粒子を得た。得られた粉体を走査型電子顕微鏡にて、観察したところ、平均粒子径 18.0μm、粒子径分布指数1.52、真球度85のポリアミド微粒子であった。
・粒子7(“トレパール(登録商標)”TN、東レ(株)製、平均粒子径13.0μm、粒子径分布指数2.10、真球度96、Tg167℃)。
・粒子8(“Orgasol(登録商標)”1002D、アルケマ(株)社製、平均粒子径20μm、粒子径分布指数1.30、真球度97、Tg53℃)。
(1)樹脂粒子の平均粒子径、粒子径分布指数、真球度の測定
樹脂粒子の個々の粒子径は、走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製走査型電子顕微鏡JSM−6301NF)にて、微粒子を1000倍で観察し、測長した。尚、粒子が真円でない場合は、長径をその粒子径として測定した。
樹脂粒子の個々の粒子径は、走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製走査型電子顕微鏡JSM−6301NF)にて、微粒子を1000倍で観察し、測長した。尚、粒子が真円でない場合は、長径をその粒子径として測定した。
平均粒子径は、写真から任意の100個の粒子直径を測長し、その算術平均を求めることにより算出した。ここでいう平均粒子径は、数平均粒子径を指す。粒子径分布指数は、上記で得られた個々の粒子直径の値を、下記数値変換式に基づき算出した。
尚、Di:粒子個々の粒子直径、n:測定数100、Dn:数平均粒子径、Dv:体積平均粒子径、PDI:粒子径分布指数とする。
真球度は、写真から任意の30個の短径と長径を測定し、その平均より下記数式に従い、算出されるものである。
(2)樹脂粒子のガラス転移温度(Tg)測定
樹脂粒子を、示差走査熱量測定法(DSC法)を用いて、30℃から、予測されるガラス転移温度よりも30℃高い温度以上まで、昇温速度、20℃/分の昇温条件で昇温し、1分間保持した後、20℃/分の降温条件で0℃まで一旦冷却し、1分間保持した後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観察されるガラス転移温度(Tg)を指す。
樹脂粒子を、示差走査熱量測定法(DSC法)を用いて、30℃から、予測されるガラス転移温度よりも30℃高い温度以上まで、昇温速度、20℃/分の昇温条件で昇温し、1分間保持した後、20℃/分の降温条件で0℃まで一旦冷却し、1分間保持した後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観察されるガラス転移温度(Tg)を指す。
具体的には、得られたDSC曲線の階段状変化を示す部分において、各ベースラインの延長した直線から縦軸方向に等距離にある直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線とが交わる点の温度をガラス転移温度とした。測定装置として、TA Instruments社製の示差走査型熱量計2910を使用した。
(3)エポキシ樹脂組成物の調製
ニーダー中に、表1に示す配合比で、硬化剤、硬化促進剤および粒子以外の成分を所定量加え、混練しつつ、160℃まで昇温し、160℃、1時間混練することで、透明な粘調液を得た。混練しつつ80℃まで降温させた後、硬化剤、硬化促進剤および粒子を所定量添加え、さらに混練し、エポキシ樹脂組成物を得た。
ニーダー中に、表1に示す配合比で、硬化剤、硬化促進剤および粒子以外の成分を所定量加え、混練しつつ、160℃まで昇温し、160℃、1時間混練することで、透明な粘調液を得た。混練しつつ80℃まで降温させた後、硬化剤、硬化促進剤および粒子を所定量添加え、さらに混練し、エポキシ樹脂組成物を得た。
(4)樹脂硬化物の曲げ弾性率測定
(3)で調製したエポキシ樹脂組成物を真空中で脱泡した後、2mm厚の“テフロン(登録商標)”製スペーサーにより厚み2mmになるように設定したモールド中に注入した。180℃の温度で2時間硬化させ、厚さ2mmの樹脂硬化物を得た。次に、得られた樹脂硬化物の板から、幅10mm、長さ60mmの試験片を切り出し、スパン間32mmの3点曲げを測定し、JIS K7171−1994に従い、曲げ弾性率を求めた。
(3)で調製したエポキシ樹脂組成物を真空中で脱泡した後、2mm厚の“テフロン(登録商標)”製スペーサーにより厚み2mmになるように設定したモールド中に注入した。180℃の温度で2時間硬化させ、厚さ2mmの樹脂硬化物を得た。次に、得られた樹脂硬化物の板から、幅10mm、長さ60mmの試験片を切り出し、スパン間32mmの3点曲げを測定し、JIS K7171−1994に従い、曲げ弾性率を求めた。
(5)樹脂硬化物の靱性(KIC)測定
(3)で調製したエポキシ樹脂組成物を真空中で脱泡した後、6mm厚のテフロン(登録商標)製スペーサーにより厚み6mmになるように設定したモールド中で、180℃の温度で2時間硬化させ、厚さ6mmの樹脂硬化物を得た。この樹脂硬化物を12.7×150mmのサイズにカットし、試験片を得た。インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、ASTM D5045(1999)に従って試験片の加工および実験をおこなった。試験片への初期の予亀裂の導入は、液体窒素温度まで冷やした剃刀の刃を試験片にあてハンマーで剃刀に衝撃を加えることで行った。ここでいう、樹脂硬化物の靱性とは、変形モードI(開口型)の臨界応力拡大係数のことを指している。
(3)で調製したエポキシ樹脂組成物を真空中で脱泡した後、6mm厚のテフロン(登録商標)製スペーサーにより厚み6mmになるように設定したモールド中で、180℃の温度で2時間硬化させ、厚さ6mmの樹脂硬化物を得た。この樹脂硬化物を12.7×150mmのサイズにカットし、試験片を得た。インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、ASTM D5045(1999)に従って試験片の加工および実験をおこなった。試験片への初期の予亀裂の導入は、液体窒素温度まで冷やした剃刀の刃を試験片にあてハンマーで剃刀に衝撃を加えることで行った。ここでいう、樹脂硬化物の靱性とは、変形モードI(開口型)の臨界応力拡大係数のことを指している。
(6)プリプレグの作製
エポキシ樹脂組成物を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布して樹脂フィルムを作製した。次に、シート状に一方向に配列させた東レ(株)製、炭素繊維“トレカ”(登録商標)T800G−24K−31Eに、樹脂フィルム2枚を炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧により樹脂を炭素繊維に含浸させ、炭素繊維の目付が190g/m2、マトリックス樹脂の重量分率が35.5%の一方向プリプレグを得た。その際、以下の2段含浸法を適用し、樹脂粒子が表層に高度に局在化したプリプレグを作製した。
エポキシ樹脂組成物を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布して樹脂フィルムを作製した。次に、シート状に一方向に配列させた東レ(株)製、炭素繊維“トレカ”(登録商標)T800G−24K−31Eに、樹脂フィルム2枚を炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧により樹脂を炭素繊維に含浸させ、炭素繊維の目付が190g/m2、マトリックス樹脂の重量分率が35.5%の一方向プリプレグを得た。その際、以下の2段含浸法を適用し、樹脂粒子が表層に高度に局在化したプリプレグを作製した。
1次プリプレグ用樹脂フィルムを作製するために、樹脂粒子以外の組成は表1と同一であり、かつ樹脂粒子を含まないエポキシ樹脂組成物を、(3)の手順で調製した。このエポキシ樹脂組成物を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布して、通常の60質量%の目付となる30g/m2の樹脂フィルムを作製した。次に、シート状に一方向に配列させた東レ(株)製、炭素繊維“トレカ”(登録商標)T800G−24K−31Eに、樹脂フィルム2枚を炭素繊維の両面から重ね合せてヒートロールを用い、温度100℃、気圧1気圧で加熱加圧しながら、樹脂を炭素繊維に含浸させ、1次プリプレグを得た。
さらに、2段含浸用樹脂フィルムを作製するために、樹脂粒子以外の組成は表1と同一であり、かつ樹脂粒子を、エポキシ樹脂成分100質量部に対して、表2に記載した質量部数含むエポキシ樹脂組成物を、(3)の手順で調製した。このエポキシ樹脂組成物を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布して、通常の40質量%の目付となる20g/m2の樹脂フィルムを作製した。これを1次プリプレグの両面から重ね合せてヒートロールを用い、温度80℃、気圧1気圧で加熱加圧することで、樹脂粒子が表層に高度に局在化したプリプレグを得た。かかる2段含浸法を用いることで、かかるプリプレグを構成する全エポキシ樹脂組成物中に含まれる樹脂粒子量は、表1記載の粒子配合量と同一でありながら、樹脂粒子が表層に高度に局在化したプリプレグとすることができる。
(7)プリプレグの厚み20%の深さの範囲に存在する粒子の存在率
(4)で作製した一方向プリプレグを、2枚の表面の平滑なポリ四フッ化エチレン樹脂板間に挟持して密着させ、7日間かけて徐々に150℃迄温度を上昇させてゲル化、硬化させて板状の樹脂硬化物を作製する。硬化後、密着面と垂直な方向から切断し、その断面を研磨後、光学顕微鏡で200倍以上に拡大しプリプレグの上下面が視野内に納まるようにして写真撮影した。同様な操作により、断面写真の横方向の5ヵ所でポリ四フッ化エチレン樹脂板間の間隔を測定し、その平均値(n=5)をプリプレグの厚さとした。プリプレグの両面について、プリプレグの表面から、厚さの20%深さ位置にプリプレグの表面と平行な線を2本引く。次に、プリプレグの表面と上記線との間に存在する粒子の合計面積と、プリプレグの厚みに渡って存在する粒子の合計面積を求め、プリプレグの厚さ100%に対して、プリプレグの表面から20%の深さの範囲に存在する粒子の存在率を計算した。ここで、微粒子の合計面積は、断面写真から粒子部分を刳り抜き、その質量から換算して求めた。
(4)で作製した一方向プリプレグを、2枚の表面の平滑なポリ四フッ化エチレン樹脂板間に挟持して密着させ、7日間かけて徐々に150℃迄温度を上昇させてゲル化、硬化させて板状の樹脂硬化物を作製する。硬化後、密着面と垂直な方向から切断し、その断面を研磨後、光学顕微鏡で200倍以上に拡大しプリプレグの上下面が視野内に納まるようにして写真撮影した。同様な操作により、断面写真の横方向の5ヵ所でポリ四フッ化エチレン樹脂板間の間隔を測定し、その平均値(n=5)をプリプレグの厚さとした。プリプレグの両面について、プリプレグの表面から、厚さの20%深さ位置にプリプレグの表面と平行な線を2本引く。次に、プリプレグの表面と上記線との間に存在する粒子の合計面積と、プリプレグの厚みに渡って存在する粒子の合計面積を求め、プリプレグの厚さ100%に対して、プリプレグの表面から20%の深さの範囲に存在する粒子の存在率を計算した。ここで、微粒子の合計面積は、断面写真から粒子部分を刳り抜き、その質量から換算して求めた。
(8)モードI層間靭性(GIC)試験用複合材料製平板の作成とGIC測定
JIS K7086(1993)に準じ、次の(a)〜(e)の操作によりGIC試験用複合材料製平板を作製した。
(a)(6)で作製した一方向プリプレグを、繊維方向を揃えて20ply積層した。ただし、積層中央面(10ply目と11ply目の間)に、繊維配列方向と直角に、幅40mm、厚み50μmのフッ素樹脂製フィルムをはさんだ。
(b)積層したプリプレグをナイロンフィルムで隙間のないように覆い、オートクレーブ中で180℃、内圧0.59MPaで2時間加熱加圧して硬化し、一方向繊維強化複合材料を成形した。
(c)(b)で得た一方向繊維強化複合材料を、幅20mm、長さ195mmにカットした。繊維方向は、サンプルの長さ側と平行になるようにカットした。
(d)JIS K7086(1993)に従い、ピン負荷用ブロック(長さ25mm、アルミ製)を試験片端(フィルムをはさんだ側)に接着した。
(e)亀裂進展を観察しやすくするため、試験片の両側面に白色塗料を塗った。
JIS K7086(1993)に準じ、次の(a)〜(e)の操作によりGIC試験用複合材料製平板を作製した。
(a)(6)で作製した一方向プリプレグを、繊維方向を揃えて20ply積層した。ただし、積層中央面(10ply目と11ply目の間)に、繊維配列方向と直角に、幅40mm、厚み50μmのフッ素樹脂製フィルムをはさんだ。
(b)積層したプリプレグをナイロンフィルムで隙間のないように覆い、オートクレーブ中で180℃、内圧0.59MPaで2時間加熱加圧して硬化し、一方向繊維強化複合材料を成形した。
(c)(b)で得た一方向繊維強化複合材料を、幅20mm、長さ195mmにカットした。繊維方向は、サンプルの長さ側と平行になるようにカットした。
(d)JIS K7086(1993)に従い、ピン負荷用ブロック(長さ25mm、アルミ製)を試験片端(フィルムをはさんだ側)に接着した。
(e)亀裂進展を観察しやすくするため、試験片の両側面に白色塗料を塗った。
作製した複合材料製平板を用いて、以下の手順により、GIC測定を行った。
JIS K7086(1993)附属書1に従い、インストロン万能試験機(インストロン社製)を用いて試験を行った。クロスヘッドスピードは、亀裂進展が20mmに到達するまでは0.5mm/分、20mm到達後は1mm/分とした。JIS K7086(1993)にしたがって、荷重、変位、および、亀裂長さから、亀裂進展初期の限界荷重に対応するGIC(亀裂進展初期のGIC)を算出した。
(9)モードII層間靱性(GIIC)の測定
(8)のGIC試験の(a)から(c)と同様に試験片を作製し、幅20mm、長さ195mmの試験片を得た。この試験片をJIS K7086(1993)附属書2に従って、ENF試験を行った。
(8)のGIC試験の(a)から(c)と同様に試験片を作製し、幅20mm、長さ195mmの試験片を得た。この試験片をJIS K7086(1993)附属書2に従って、ENF試験を行った。
(10)繊維強化複合材料の湿熱時圧縮強度測定
上記(6)により作製した一方向プリプレグを、繊維方向を圧縮方向と平行に揃えて12ply積層し、オートクレーブにて、180℃の温度で2時間、0.59MPaの圧力下、昇温速度1.5℃/分で成型して積層体を作製した。この積層体から厚み2mm、幅15mm、長さ78mmのタブ付き試験片を作成し、71℃の温水に14日間浸漬した。この試験片を、JIS K7076(1991)に従い、恒温槽付き万能試験機を用いて、82℃における0°圧縮強度を測定した。サンプル数はn=5とした。
上記(6)により作製した一方向プリプレグを、繊維方向を圧縮方向と平行に揃えて12ply積層し、オートクレーブにて、180℃の温度で2時間、0.59MPaの圧力下、昇温速度1.5℃/分で成型して積層体を作製した。この積層体から厚み2mm、幅15mm、長さ78mmのタブ付き試験片を作成し、71℃の温水に14日間浸漬した。この試験片を、JIS K7076(1991)に従い、恒温槽付き万能試験機を用いて、82℃における0°圧縮強度を測定した。サンプル数はn=5とした。
(11)繊維強化複合材料の層間厚み測定
(4)で作製した一方向プリプレグを、繊維方向を揃えて20ply積層した。積層したプリプレグをナイロンフィルムで隙間のないように覆い、オートクレーブ中で180℃、内圧0.59MPaで2時間加熱加圧して硬化し、一方向繊維強化複合材料を成形した。これを炭素繊維に直交する方向から切断し、その断面を研磨後、光学顕微鏡で200倍以上に拡大し写真撮影した。写真上の任意の繊維層間領域について、炭素繊維の体積含有率が50%となる、炭素繊維層と平行に引いたラインを繊維層内領域と繊維層間領域の境界ラインとして、100μmの長さに渡り平均化した境界ラインを引き、その間の距離を層間厚みとした。同様の操作を任意に5箇所の繊維層間領域について実施し、その平均値を採用した。
(4)で作製した一方向プリプレグを、繊維方向を揃えて20ply積層した。積層したプリプレグをナイロンフィルムで隙間のないように覆い、オートクレーブ中で180℃、内圧0.59MPaで2時間加熱加圧して硬化し、一方向繊維強化複合材料を成形した。これを炭素繊維に直交する方向から切断し、その断面を研磨後、光学顕微鏡で200倍以上に拡大し写真撮影した。写真上の任意の繊維層間領域について、炭素繊維の体積含有率が50%となる、炭素繊維層と平行に引いたラインを繊維層内領域と繊維層間領域の境界ラインとして、100μmの長さに渡り平均化した境界ラインを引き、その間の距離を層間厚みとした。同様の操作を任意に5箇所の繊維層間領域について実施し、その平均値を採用した。
(実施例1)
ニーダーを用い、表1の配合比に従って(3)の手順で繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物について、上記の(4)樹脂硬化物の曲げ弾性率測定と(5)樹脂硬化物の靱性(KIC)測定に従い樹脂硬化物の曲げ弾性率とKICを測定した。別途、(6)の手順で、粒子1が表層に高度に局在化したプリプレグを得た。得られたプリプレグを用い、上記の(7)プリプレグの厚み20%の深さの範囲に存在する粒子の存在率、(8)モードI層間靭性(GIC)試験用複合材料製平板の作成とGIC測定、(9)モードII層間靱性(GIIC)の測定、(10)繊維強化複合材料の湿熱時圧縮強度測定、および(11)繊維強化複合材料の層間厚み測定に記載の手順でプリプレグの厚み20%の深さの範囲に存在する粒子の存在率、GIC、GIIC、湿熱時圧縮強度、層間厚みを測定した。
ニーダーを用い、表1の配合比に従って(3)の手順で繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物を作製した。得られたエポキシ樹脂組成物について、上記の(4)樹脂硬化物の曲げ弾性率測定と(5)樹脂硬化物の靱性(KIC)測定に従い樹脂硬化物の曲げ弾性率とKICを測定した。別途、(6)の手順で、粒子1が表層に高度に局在化したプリプレグを得た。得られたプリプレグを用い、上記の(7)プリプレグの厚み20%の深さの範囲に存在する粒子の存在率、(8)モードI層間靭性(GIC)試験用複合材料製平板の作成とGIC測定、(9)モードII層間靱性(GIIC)の測定、(10)繊維強化複合材料の湿熱時圧縮強度測定、および(11)繊維強化複合材料の層間厚み測定に記載の手順でプリプレグの厚み20%の深さの範囲に存在する粒子の存在率、GIC、GIIC、湿熱時圧縮強度、層間厚みを測定した。
結果を表1に示す。
また、樹脂フィルムの目付、粒子配合量、およびプリプレグの厚み20%の深さの範囲に存在する粒子の存在率等を表2に示す。
プリプレグの含浸状態や表面品位に問題はなく、またプリプレグ表面から20%の深さの範囲に存在する粒子の存在率は97%と、樹脂粒子が表層に局在したプリプレグが得られた。その結果、繊維強化複合材料のGIC、GIICともに優れ、また湿熱時圧縮強度も許容できるレベルであった。
(実施例2〜10)
表1に記載した配合とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物とプリプレグを作製した。粒子がプリプレグ表面に十分に局在し、また層間厚みが十分であったことから、繊維強化複合材料のGIC、GIICおよび湿熱時圧縮強度をいずれも満足するものであった。
表1に記載した配合とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物とプリプレグを作製した。粒子がプリプレグ表面に十分に局在し、また層間厚みが十分であったことから、繊維強化複合材料のGIC、GIICおよび湿熱時圧縮強度をいずれも満足するものであった。
(比較例1)
表1に記載した配合とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物とプリプレグを作製した。エラストマー成分[C]を含まないことから、得られた樹脂硬化物は靱性が低く、繊維強化複合材料のGICがとりわけ低いものであった。
表1に記載した配合とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物とプリプレグを作製した。エラストマー成分[C]を含まないことから、得られた樹脂硬化物は靱性が低く、繊維強化複合材料のGICがとりわけ低いものであった。
(比較例2〜5)
樹脂粒子[B]に該当しない粒子を用いた以外は、実施例4と同様にしてエポキシ樹脂組成物とプリプレグを作製した。かかる粒子は(b1)〜(b3)の要件を満たさないことから、GIC、GIICおよび湿熱時圧縮強度を全て両立できるものではなかった。
樹脂粒子[B]に該当しない粒子を用いた以外は、実施例4と同様にしてエポキシ樹脂組成物とプリプレグを作製した。かかる粒子は(b1)〜(b3)の要件を満たさないことから、GIC、GIICおよび湿熱時圧縮強度を全て両立できるものではなかった。
(比較例6)
表1に記載した配合とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物とプリプレグを作製した。エラストマー成分[C]の代わりにポリエーテルスルホンを配合した結果、得られた樹脂硬化物は靱性が低く、繊維強化複合材料のGICがとりわけ低いものであった。
表1に記載した配合とした以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物とプリプレグを作製した。エラストマー成分[C]の代わりにポリエーテルスルホンを配合した結果、得られた樹脂硬化物は靱性が低く、繊維強化複合材料のGICがとりわけ低いものであった。
本発明によれば、モードI層間靭性、モードII層間靱性、湿熱時圧縮強度を高いレベルで兼ね備えた繊維強化複合材料が得られ、特に構造材料に好適に用いられる。例えば、航空宇宙用途では主翼、尾翼およびフロアビーム等の航空機一次構造材用途、フラップ、エルロン、カウル、フェアリングおよび内装材等の二次構造材用途、ロケットモーターケースおよび人工衛星構造材用途等に好適に用いられる。また一般産業用途では、自動車、船舶および鉄道車両等の移動体の構造材、ドライブシャフト、板バネ、風車ブレード、各種タービン、圧力容器、フライホイール、製紙用ローラ、屋根材、ケーブル、補強筋、および補修補強材料等の土木・建築材料用途等に好適に用いられる。さらにスポーツ用途では、ゴルフシャフト、釣り竿、テニス、バトミントンおよびスカッシュ等のラケット用途、ホッケー等のスティック用途、およびスキーポール用途等に好適に用いられる。
Claims (14)
- 少なくとも次の構成要素[A]、[B]、[C]、[D]を含んでなる繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
[A]エポキシ樹脂
[B]次の(b1)〜(b3)の条件を満たすエポキシ樹脂に不溶な樹脂粒子
(b1)粒子径分布指数が1.0〜1.8である
(b2)粒子の真球度が90以上である
(b3)粒子のガラス転移温度が80〜180℃である
[C]ガラス転移温度が20℃以下のブロックを含むブロック共重合体、およびゴム粒子から選ばれる少なくとも一つのエラストマー成分
[D]エポキシ樹脂硬化剤 - [B]の平均粒径が8〜35μmである、請求項1または2に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
- [C]が、S−B−M、B−MおよびM−B−Mからなる群から選ばれる少なくとも1種のブロック共重合体である、請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
(ここで、前記の各ブロックは共有結合によって連結されるか、もしくは一方のブロックに一つの共有結合を介して結合され、他方のブロックに他の共有結合を介して結合された中間分子によって連結されており、ブロックMはポリメタクリル酸メチルのホモポリマーまたはメタクリル酸メチルを少なくとも50重量%含む共重合体からなるブロックであり、ブロックBはブロックMに非相溶で、かつ、そのガラス転移温度が20℃以下のブロックであり、ブロックSはブロックBおよびMに非相溶で、かつ、そのガラス転移温度がブロックBのガラス転移温度よりも高いブロックである。) - [A]が多官能アミン型エポキシ樹脂を含むものである、請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
- [A]が2官能アミン型エポキシ樹脂を含むものである、請求項1〜5のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
- [D]が芳香族ポリアミンである、請求項1〜6のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
- [D]がジアミノジフェニルスルホンもしくはその誘導体または異性体である、請求項7に記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物を強化繊維に含浸させてなるプリプレグ。
- [B]がプリプレグの内部よりも表面に高濃度に分布されてなる、請求項9記載のプリプレグ。
- [B]は、その90%以上がプリプレグ表面からプリプレグの厚さの20%の深さの範囲内に局在化している、請求項9または10記載のプリプレグ。
- 強化繊維が炭素繊維である、請求項9〜11のいずれかに記載のプリプレグ。
- 請求項9〜12のいずれかに記載のプリプレグを硬化させてなる繊維強化複合材料。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物の硬化物と強化繊維を含んでなる繊維強化複合材料。
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