以下、本発明の実施の形態に係るランプ及び照明装置について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1に係るランプ10の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係るランプ10の断面図である。図2は、本発明の実施の形態1に係るランプ10の分解斜視図である。なお、図2は、熱伝導性樹脂9を塗布する前の状態である。
図1及び図2に示すように、本発明の実施の形態1に係るランプ10は、電球型のLEDランプであって、グローブ1と、口金2と、グローブ1と口金2との間に配置されるヒートシンク3とによってランプ外囲器が構成されている。
グローブ1は、LEDモジュール4から放出される光をランプ外部に放射するための半球状の透光性カバーである。LEDモジュール4は、このグローブ1によって覆われている。また、グローブ1は、LEDモジュール4から放出される光を拡散させるために、すりガラス処理等の光拡散処理が施されている。
グローブ1の開口側は絞った形状となっており、グローブ1の開口端部は光源取り付け部材5の上面に当接して配置される。グローブ1は、耐熱性を有するシリコン系接着剤によってヒートシンク3に固着される。
なお、グローブ1の形状は半球状のものに限らず、回転楕円体や偏球体であっても構わない。また、本実施形態において、グローブ1の材質はガラス材としたが、グローブ1の材質はガラス材に限らず、合成樹脂等でグローブ1を成形しても構わない。
口金2は、二接点によって交流電力を受電するための受電部である。口金2で受電した電力はリード線(不図示)を介して回路基板72の電力入力部に入力される。また、口金2は、金属性の有底筒体であって、内部に中空部2aを有する。
本実施形態において、口金2はE型であり、その外表面には照明装置のソケットに螺合させるための螺合部2bが形成されている。また、口金2の内周面には、後述する樹脂ケース6の第2ケース部62と螺合させるための螺合部2cが形成されている。
ヒートシンク3は、上下方向に2つの開口部を有する金属製の筒型放熱体の筐体であって、グローブ1側の開口を構成する第1開口部3aと、口金2側の開口を構成する第2開口部3bとを有する。第1開口部3aの口径は第2開口部3bの口径よりも大きく、ヒートシンク3は全体として円錐台形状である。
本実施形態において、ヒートシンク3はアルミニウム合金材料で構成されている。また、ヒートシンク3の表面はアルマイト処理が施されており、熱放射率を向上させている。
図1及び図2に示すように、本発明の実施の形態1に係るランプ10は、さらに、LEDモジュール4と、光源取り付け部材5と、樹脂ケース6と、電源回路7と、絶縁リング8とを備える。
LEDモジュール4は、半導体発光素子からなる光源であって、所定の光を放出する発光モジュール(発光ユニット)である。LEDモジュール4は、矩形状のセラミックス基板4aと、当該セラミックス基板4aの片面に実装された複数のLEDチップ4b(図2)と、LEDチップ4bを封止するための封止樹脂4cとによって構成されている。封止樹脂4cには、所定の蛍光体粒子が分散されており、蛍光体粒子によってLEDチップ4bの発光光が所望の色に変換される。
本実施形態では、LEDチップ4bとして青色の光を発光する青色LEDを用い、蛍光体粒子として黄色蛍光体粒子を用いた。これにより、黄色蛍光体は青色LEDの青色発光光によって励起されて黄色光を放出し、当該黄色光と青色LEDの青色光とによって白色光がLEDモジュール4から放出される。
なお、本実施形態において、約100個のLEDチップ4bがマトリクス状にセラミックス基板4a上に実装されている。LEDモジュール4には、回路基板72の電力出力部から延出されるリード線に接続される2つの電極73a、73bが配置される。2つの電極73a、73bからLEDモジュール4に直流電力が供給されることにより、LEDチップ4bが発光する。
光源取り付け部材5は、LEDモジュール4を配置するための金属基板からなるホルダ(モジュールプレート)であり、アルミダイキャストによって円盤状に成形されている。光源取り付け部材5は、LEDモジュール4から発生する熱をヒートシンク3に伝導させる放熱体である。光源取り付け部材5は、ヒートシンク3の第1開口部3a側に装着されており、光源取り付け部材5の側部はヒートシンク3の第1開口部3aの上方内面に当接している。すなわち、光源取り付け部材5はヒートシンク3の第1開口部3a側に嵌め込まれている。
また、光源取り付け部材5には、LEDモジュール4を配置するための凹部5aが形成されている。本実施形態において、凹部5aは、LEDモジュール4のセラミックス基板4aと同形状の矩形状に形成されている。凹部5aに配置されたLEDモジュール4は、止め金具4dによって挟持される。
樹脂ケース6は、電源回路7を収納するためのケースであって、ヒートシンク3と略同形である筒状の第1ケース部61と、口金2と略同形である筒状の第2ケース部62とからなる。
第1ケース部61は、LEDモジュール4側(第2ケース部62とは反対側)に開口部61aを有し、ヒートシンク3と所定の隙間を介して配置される。本実施形態では、第1ケース部61の外周面とヒートシンク3の第1ケース部61に対向する面とは全ての領域において隙間が設けられている。すなわち、ヒートシンク3と樹脂ケース6との間には、空気層である隙間が形成されている。
第2ケース部62は、口金2側(第1ケース部61側とは反対側)に開口部62aを有する。第2ケース部62の外周面は口金2の内周面と接触するように構成されている。本実施形態では、第2ケース部62の外周面には口金2と螺合するための螺合部62bが形成されており、螺合部62bによって第2ケース部62は口金2に接触している。
本実施形態において、樹脂ケース6は、第1ケース部61と第2ケース部62とが一体的に射出成形される。また、樹脂ケース6は、ガラス繊維(日本板硝子株式会社:RESO15TP77)を5〜15%含有してなる熱伝導率0.35(W/m・K)のポリブチレンテレフタレート(PBT)によって成形されている。なお、樹脂ケース6の材料としては、粒径が1〜10μmのアルミナを15〜40%含有してなる熱伝導率が1.5(W/m・K)のポリブチレンテレフタレート(PBT)を用いてもよい。また、樹脂ケース6の材料としては、このPBTの他に、粒径が1〜10μmの酸化亜鉛(ZnO)を10〜40%含有してなる熱伝導率が1.0(W/m・K)のポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)を用いても構わない。樹脂ケース6の材料としては、熱伝導率が0.35〜4(W/m・K)の高熱伝導性樹脂を用いることが好ましい。
第1ケース部61の光源取り付け部材5側の開口部61aには、樹脂キャップ63が取り付けられている。樹脂ケース6の光源取り付け部材5側は、樹脂キャップ63によって封止されている。
樹脂キャップ63は、略円板形状であり、内面側の外周端部には、樹脂ケースの厚み方向に突出する環状の突出部63aが形成されている。突出部63aの内周面には、回路基板を係止するための複数個の係止爪(不図示)が形成されている。突出部63aは、樹脂ケース6の第1ケース部61の開口部61aの端部に嵌め込むことができるように構成されている。
樹脂キャップ63は、樹脂ケース6と同じ材料を用いて成形することができる。また、樹脂キャップ63の材料も高熱伝導性材料を用いることが好ましい。
なお、樹脂キャップ63には、LEDモジュール4に給電するリード線を通すための貫通孔63b(図2)が形成されている。
電源回路7は、LEDモジュール4のLEDチップ4bを発光させるため回路(点灯回路)を構成する回路素子群71と、回路素子群71の各回路素子が実装される回路基板72とを有する。
回路素子群71は、複数の回路素子で構成されており、口金2から受電した交流電力を直流電力に変換し、電極73a、73bを介してLEDモジュール4のLEDチップ4bに直流電力を供給する。
本実施形態において、回路素子群71には、電解コンデンサ(縦コンデンサ)である第1容量素子71aと、セラミックコンデンサ(横コンデンサ)である第2容量素子71bと、抵抗素子71cと、コイルからなる電圧変換素子71dと、IPD(インテリジェントパワーデバイス)の集積回路である半導体素子71eとが含まれている。回路素子群71を構成する回路素子のうち、放熱対策が特に必要な回路素子は、コンデンサである容量素子、特に第1容量素子71aと、半導体素子71eである。
回路基板72は、円盤状のプリント基板であり、一方の面に回路素子群71の各回路素子が実装されている。回路基板72は、上述のとおり、樹脂キャップ63の係止爪によって樹脂キャップ63に保持される。
なお、回路基板72には、切欠部が設けられている。この切欠部は、LEDモジュール4に直流電力を供給するためのリード配線を、回路素子群71が実装された面側から反対側の面に配線するために設けられている。
絶縁リング8は、口金2とヒートシンク3との絶縁を確保するものであり、口金2とヒートシンク3との間に配置されている。絶縁リング8の内周面は樹脂ケース6の第2ケース部62の外周面に当接されている。
絶縁リング8は、樹脂ケース6の第2ケース部62と口金2とが螺着されることにより、口金2の開口端部とヒートシンク3の開口端部とによって挟持される。なお、絶縁リング8は、高熱伝導性樹脂によって形成することが好ましい。
次に、本発明の実施の形態1に係るランプ10の特徴構成について、図1を用いて説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態1に係るランプ10は、樹脂ケース6の第2ケース部62の開口部62aを埋めるようにして熱伝導性樹脂9が塗布形成されている。本実施形態では、回路素子群71を構成する第1容量素子71aが、口金2の中空部2a内にまで位置するようにして形成されているので、熱伝導性樹脂9は第1容量素子71aの近傍に形成される。第1容量素子71aは、当該第1容量素子71aのリード線を延ばすことにより、口金2の中空部2a内に配置されている。
この熱伝導性樹脂9について、図3を用いて詳述する。図3は、本発明の実施の形態1に係るランプの一部切り欠き拡大図であり、樹脂ケース6の第2ケース部62の開口部62a付近の構造を示したものである。
図3に示すように、本実施形態に係るランプ10において、樹脂ケース6の第2ケース部62の開口部62aの内部には、第2ケース部62の筒軸と垂直な2軸によって構成される平面方向において熱伝導性樹脂9が充填されている。 また、熱伝導性樹脂9は、第1容量素子71aの一部を埋め込むようにして、第2ケース部62の開口部62aの内部に充填されている。すなわち、熱伝導性樹脂9には、第1容量素子71aの一部を埋め込むような凹部が形成されている。
また、熱伝導性樹脂9には、口金2と回路基板72の電力入力部とを接続するためのリード線74a、74bが貫通している。
本実施形態に係る熱伝導性樹脂9は、シリコン樹脂に、粒径が1〜10μmのアルミナを15〜40%含有し、さらに、粒径が1〜10μmの酸化亜鉛(ZnO)を10〜40%含有したものである。この材料によって構成される熱伝導性樹脂9の熱伝導率は、1.0(W/m・K)である。その他、熱伝導性樹脂9の材料としては、熱伝導率が0.5〜2.0(W/m・K)の高熱伝導性樹脂を用いることが好ましい。
このように構成される本実施形態に係るランプ10は、例えば、次のようにして形成することができる。樹脂キャップ63に回路素子を含む電源回路7を取り付けて、当該樹脂キャップ63を樹脂ケース6の第1ケース部61に装着する。次に、図3に示すように、樹脂ケース6の第2ケース部62の開口部62aの内部を充填するように熱伝導性樹脂9を塗布する。次に、樹脂ケース6をヒートシンク3に収容し、絶縁リング8を介して口金2を第2ケース部62に螺合させる。その後、LEDモジュール4が配置された光源取り付け部材5をヒートシンク3に装着し、次に、光源取り付け部材5にグローブ1を取り付けて、これらを接着樹脂によって封止する。
なお、電源回路7を樹脂ケース6に収容してから熱伝導性樹脂9を充填したが、熱伝導性樹脂9を充填してから電源回路7を樹脂ケースに収容しても構わない。
次に、本発明の実施の形態1に係るランプ10の作用効果について、図4を用いて説明する。図4は、本発明の実施の形態1に係るランプ10の断面図であって、熱伝達経路を示す図である。
上述のとおり、本発明の実施の形態1に係るランプ10は、ヒートシンク3と口金2とを熱的に結合させるための熱伝導性樹脂9を備える。これにより、LEDチップ4bの熱又は回路素子群71の熱など、ランプ10の内部に発生する熱を、効率良くランプ外部に放熱することができる。
すなわち、LEDモジュール4のLEDチップ4bから発生する熱は、光源取り付け部材5を介してヒートシンク3に熱伝導してヒートシンク3から放熱されるとともに、LEDチップ4bの熱は、熱伝導性樹脂9によってヒートシンク3から口金2にも熱伝導させることができ、口金2からも放熱される。これにより、LEDチップ4bの放熱効果を向上させることができる。
また、本実施形態では、特に、熱伝導性樹脂9は、第1容量素子71aの近傍に形成されている。これにより、図4の実線の矢印で示すように、第1容量素子71aから発生した熱は、熱伝導性樹脂9を伝導して樹脂ケース6の第2ケース部62に到達する。第2ケース部62に到達した第1容量素子71aの熱は、口金2に伝導して、口金2の外表面からランプ外部である外気中に放熱される。
このように、本実施形態に係るランプ10は、熱伝導性樹脂9を備えているので、回路素子群71を構成する回路素子から発生する熱、特に、第1容量素子71aから発生する熱を、樹脂ケース6を介して放熱性の高い口金2に熱伝導させることができる。これにより、回路素子群71から発生する熱を効率的に放熱することができるので、回路素子群71、特に第1容量素子71aの温度上昇を効果的に抑制することができる。
このとき、本実施形態のように、ヒートシンク3と、回路素子群71を覆う樹脂ケース6との間に空気層を形成することにより、主放熱部分であるヒートシンク3を放熱し易い構成とすることができる。つまり、図17に示す従来技術のように当該空気層が無いような構成の場合、例えば、本実施形態において主放熱部分であるヒートシンク3と樹脂ケース6とを接触させるような構成とした場合、回路素子群71から発生する熱は樹脂ケース6を介してヒートシンク3に伝導し、これにより、ヒートシンク3の温度が上昇してしまうことになる。ここで、ヒートシンク3における放熱は、ヒートシンク3の温度とその周囲温度との差によってなされることから、ヒートシンク3の温度が上昇すると、ヒートシンク3の放熱効果が低下しまうことになる。
これに対し、本実施形態では、回路素子群71の主な熱は熱伝導性樹脂9によって口金2の方向に誘導されるので、樹脂ケース6(第1ケース部61)に伝導した回路素子群71の熱がヒートシンク3に与える影響というのはそもそも少ないものの、ヒートシンク3と樹脂ケース6との間に空気層が形成されているので、樹脂ケース6に伝導した回路素子群71の熱によって、ヒートシンク3の放熱効果は低下しない。
このように、ヒートシンク3と樹脂ケース6との間に空気層を設けることにより、ヒートシンク3における優れた放熱効果を実現することができるとともに、熱伝導性樹脂9によって、さらに、ランプ内部の熱をランプ外部に効率よく放熱させることができる。従って、LEDランプ全体として放熱効果を向上させることができる。なお、当該空気層については、以下の変形例及び他の実施形態についても適用することができる。
また、本発明の実施の形態1に係るランプ10において、絶縁リング8は、熱伝導率の高い材料で構成することが好ましい。本実施形態では、絶縁リング8の材料として、熱伝導性樹脂9と同じ材料を用いた。
このように、絶縁リング8に熱伝導率の高い材料を用いることにより、図4の破線の矢印で示すように、LEDモジュール4から発生した熱は、光源取り付け部材5に伝達されてヒートシンク3に到達し、ヒートシンク3によって一部放熱されながら絶縁リング8に伝導される。口金2は金属であるので絶縁リング8よりも熱伝導率が高い。このため、絶縁リング8に到達した熱は、口金2に伝導されることになる。このように、熱伝導率の高い絶縁リング8を用いることにより、LEDモジュール4から発生する熱を、さらに効率良くランプ外部に放熱させることができる。従って、LEDモジュール4及びLEDチップ4bの温度上昇を効果的に抑制することができる。
なお、本実施形態に係る熱伝導性樹脂9は、図3に示すように、第1容量素子71aとの間に隙間をあけるようにして形成することが好ましい。つまり、第1容量素子71aは、熱伝導性樹脂9と隙間をあけるようにして、その一部が熱伝導性樹脂9に埋め込まれるように配置することが好ましい。
第1容量素子71aを熱伝導性樹脂9に接触するようにして完全に覆ってしまうと、万が一、第1容量素子71aが破損してガスが発生した場合、当該ガスが熱伝導性樹脂9の内部に蓄積されてしまうことになる。
一方、本実施形態のように、熱伝導性樹脂9と第1容量素子71aとの間に適度な隙間を設けることにより、仮に第1容量素子71aが破損してガスが発生したとしても当該ガスを逃がすことができ、ランプの安全性を向上させることができる。
また、本実施形態に係るランプ10において、熱伝導性樹脂9は、樹脂ケース6の第2ケース部62の内面のほぼ全面に接触するように塗布して形成したが、これに限らない。熱伝導性樹脂9は、第2ケース部62の口金2と接触する外周面部分に対応する内周面部分に形成することが好ましいが、少なくとも第2ケース部62の内周面の50%の領域に接触させて形成すればよい。これにより、第1容量素子71aから発生する熱を効果的に放熱させることができる。
なお、本実施形態では、第1容量素子71aの半分程度が口金2の中空部2aに位置するようにして、第1容量素子71aを配置したが、これに限るものではない。少なくとも第1容量素子71aの一部分が口金2の内側に位置するように、第1容量素子71aを配置すればよい。
(実施の形態1の変形例1)
次に、本発明の実施の形態1の変形例1に係るランプ10aについて、図5を用いて説明する。図5は、本発明の実施の形態1の変形例1に係るランプ10aの断面図である。なお、図5において、図1及び図2に示す構成と同じ構成については、同じ符号を付しており、その説明は省略する。
図5に示す本発明の実施の形態1の変形例1に係るランプ10aが、図1に示す本発明の実施の形態1に係るランプ10と異なる点は、第1容量素子71aの配置と熱伝導性樹脂9の充填状態である。それ以外の構成は、本発明の実施の形態1に係るランプ10と同じ構成である。
図5に示す本発明の実施の形態1の変形例1に係るランプ10aでも熱伝導性樹脂9によって回路素子群71の熱を伝導させるために、熱伝導性樹脂9は、第1容量素子71aの近傍に形成されており、樹脂ケース6の第2ケース部62の開口部62aの内部に充填されている。
しかし、図1に示す本発明の実施の形態1に係るランプ10では、第1容量素子71aを口金2の中空部2a内に配置したが、本実施形態に係るランプ10aでは、第1容量素子71aは、口金2の中空部2a内には配置されていない。従って、熱伝導性樹脂9には、第1容量素子71aを埋め込むための凹部が形成されていない。
このように構成される本実施形態に係るランプ10aにおいても、実施の形態1に係るランプ10と同様に、LEDチップ4bの熱又は回路素子群71の熱など、ランプ10aの内部に発生する熱を、効率良くランプ外部に放熱することができる。また、熱伝導性樹脂9は、第1容量素子71aの近傍に形成されている。これにより、図5の実線の矢印で示すように、第1容量素子71aから発生した熱は、熱伝導性樹脂9を伝導して樹脂ケース6の第2ケース部62に到達し、第2ケース部62から口金2に伝導してランプ外部に放熱される。従って、本実施形態に係るランプ10aでも、第1容量素子71aの温度上昇を効果的に抑制することができる。
しかも、本実施形態では、第1容量素子71aを熱伝導性樹脂9に埋め込まないようにしているので、熱伝導性樹脂9を第2ケース部62の開口部62a内に容易に充填することができる。
(実施の形態1の変形例2)
次に、本発明の実施の形態1の変形例2に係るランプ10bについて、図6を用いて説明する。図6は、本発明の実施の形態1の変形例2に係るランプ10bの断面図である。なお、図6において、図1及び図2に示す構成と同じ構成については、同じ符号を付しており、その説明は省略する。
図6に示す本発明の実施の形態1の変形例2に係るランプ10bが、図1に示す本発明の実施の形態1に係るランプ10と異なる点は、第1容量素子71aの配置と熱伝導性樹脂9の充填位置である。それ以外の構成は、本発明の実施の形態1に係るランプ10と同じ構成である。
図6に示すように、本実施形態における第1容量素子71aは、図1に示す第1容量素子71aよりもさらに口金2の底部に近づけている。また、熱伝導性樹脂9は、第2ケース部62の開口部62aに充填するのではなく、口金2に充填している。すなわち、本実施形態では、第2ケース部62が存在しない口金2の中空部2aが、口金2の筒軸と垂直な2軸で構成される平面の方向において熱伝導性樹脂9によって充填されている。つまり、熱伝導性樹脂9は、口金2の内周面に直接接触するようにして構成されている。また、熱伝導性樹脂9は、第1容量素子71aを一部埋め込むようにして形成されている。
本実施形態に係るランプ10bにおいて、熱伝導性樹脂9は次のようにして形成することができる。例えば、口金2と樹脂ケース6の第2ケース部62とを螺合する前に、口金2に所定の樹脂量の熱伝導性樹脂9を塗布し、この状態で口金2を第2ケース部62に螺合する。これにより、図6に示すような状態で、熱伝導性樹脂9を形成することができる。
このように構成される本実施形態に係るランプ10bは、実施の形態1に係るランプ10と同様に、LEDチップ4bの熱又は回路素子群71の熱など、ランプ10の内部に発生する熱を、効率良くランプ外部に放熱することができる。特に、本実施形態では、図6の実線の矢印で示すように、第1容量素子71aから発生する熱は熱伝導性樹脂9によって口金2に直接的に熱伝導し、口金2の外表面からランプ外部に放熱される。
以上のとおり、本実施形態に係るランプ10bでは、熱伝導性樹脂9が、樹脂ケース6を介さずに、樹脂ケース6よりも熱伝導率の大きい口金2に直接接触しているので、第1容量素子71aから発生した熱は効率良く口金2に伝導してランプ外部に放熱される。従って、実施の形態1に係るランプ10に対して、第1容量素子71aの温度上昇を一層効果的に抑制することができる。
なお、図7に示すように、第1容量素子71aを熱伝導性樹脂9に埋め込まずに配置しても構わない。図7は、本発明の実施の形態1の変形例2の別態様に係るランプ10cの断面図である。図7に示すように、本実施形態に係るランプ10cにおいても、第1容量素子71aの近傍に熱伝導性樹脂9が形成されている。
従って、図7の実線の矢印で示すように、第1容量素子71aから発生した熱は、熱伝導性樹脂9を伝導して口金2に到達し、口金2の外表面からランプ外部に放熱される。これにより、第1容量素子71aの温度上昇を抑制することができる。
また、図7に示すランプ10cでは、第1容量素子71aを熱伝導性樹脂9に埋め込まないようにしているので、熱伝導性樹脂9を口金2の中空部2a内に容易に充填することができる。
なお、本実施形態に係るランプ10b、10cにおいて、熱伝導性樹脂9は、図6及び図7に示すように、樹脂ケース6の第2ケース部62で覆われていない口金2の内周面のほぼ全面に接触するように塗布して形成したが、これに限らない。熱伝導性樹脂9は、少なくとも口金2の内周面の50%の領域に接触させて形成すればよい。これにより、第1容量素子71aから発生する熱を効果的に放熱させることができる。
(実施の形態1の変形例3)
次に、本発明の実施の形態1の変形例3に係るランプ10dについて、図8を用いて説明する。図8は、本発明の実施の形態1の変形例3に係るランプ10dの断面図である。なお、図8において、図1及び図2に示す構成と同じ構成については、同じ符号を付しており、その説明は省略する。
図8に示す本発明の実施の形態1の変形例3に係るランプ10dが、図1に示す本発明の実施の形態1に係るランプ10と異なる点は、熱伝導性樹脂9の充填範囲である。それ以外の構成は、本発明の実施の形態1に係るランプ10と同じ構成である。
図8に示すように、本実施形態に係るランプ10dでは、図1に示す実施の形態1に係るランプ1に対して、熱伝導性樹脂9を充填する範囲を拡大し、樹脂ケース6の第2ケース部62と口金2とに跨るようにして熱伝導性樹脂9を形成している。すなわち、本実施形態では、第2ケース部62だけではなく、口金2にも直接接触するようにして熱伝導性樹脂9を充填している。
本実施形態に係るランプ10dにおいて、熱伝導性樹脂9は次のようにして形成することができる。例えば、口金2と樹脂ケース6の第2ケース部62とを螺合する前に、口金2に所定の樹脂量の熱伝導性樹脂9を塗布する。このとき、口金2を第2ケース部62に螺合したときに口金2内の熱伝導性樹脂9が第2ケース部62内にまで拡大することになるように、熱伝導性樹脂9の樹脂量を調整して塗布する。これにより、図8に示すような状態で、熱伝導性樹脂9を形成することができる。
このように構成される本実施形態に係るランプ10dは、実施の形態1に係るランプ10と同様に、LEDチップ4bの熱又は回路素子群71の熱など、ランプ10の内部に発生する熱を、効率良くランプ外部に放熱することができる。特に、図8の実線の矢印で示すように、第1容量素子71aから発生した熱は、樹脂ケース6の第2ケース部62を介して口金2に間接的に伝導して放熱される間接熱伝達経路と、第2ケース部62を介さずに口金2に直接的に伝導して放熱される直接熱伝達経路との2つの熱伝達経路によって、ランプ外部に放熱される。これにより、図1に示す本発明の実施の形態1に係るランプ10よりも、さらに第1容量素子71aの放熱性を向上させることができる。
なお、図示しないが、本変形例において、図5又は図7に示すように、第1容量素子71aを埋め込まないようにして熱伝導性樹脂9を形成しても構わない。
(実施の形態1の変形例4)
次に、本発明の実施の形態1の変形例4に係るランプ10eについて、図9を用いて説明する。図9は、本発明の実施の形態1の変形例4に係るランプ10eの断面図である。なお、図9において、図1及び図2に示す構成と同じ構成については、同じ符号を付しており、その説明は省略する。
図9に示す本発明の実施の形態1の変形例4に係るランプ10eが、図1に示す本発明の実施の形態1に係るランプ10と異なる点は、ヒートシンク3と樹脂ケース6の第1ケース部61との間が熱伝導性部材90によって充填されている点である。
熱伝導性部材90は、熱伝導性の高い金属材料又は熱伝導性樹脂によって構成される。
例えば、熱伝導性部材90の材料を、ヒートシンク3と同じ材料のアルミニウム合金によって構成することができる。この場合、ヒートシンク3と熱伝導性部材90とは別体とはせずに、これらを一体成形によって製造することができる。
また、熱伝導性部材90の材料を、樹脂ケース6と同じ材料によって構成することもできる。この場合、樹脂ケース6と熱伝導性部材90とは別体とはせずに、これらを一体成形によって製造することができる。
但し、本変形例では、上述の実施形態又は変形例とは異なり、ヒートシンク3と樹脂ケース6との間に空気層が形成されていないので、回路素子の熱によってヒートシンク3そのものの放熱効果を低減させないようにLEDランプ全体として適切な放熱設計を行うことが好ましい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係るランプ20について、図10A及び図10Bを用いて説明する。図10Aは、本発明の実施の形態2に係るランプ20の断面図である。図10Bは、本発明の実施の形態2に係るランプ20の要部拡大断面図であり、図10Aの破線で囲まれる領域Aの拡大図である。なお、図10A及び図10Bにおいて、図1及び図2に示す構成と同じ構成については、同じ符号を付しており、その説明は省略する。
図10A及び図10Bに示すように、本発明の実施の形態2に係るランプ20は、回路素子群71の各回路素子のリード線を覆うようにして熱伝導性樹脂9aが回路基板72の表面に塗布形成されている。また、熱伝導性樹脂9aは、樹脂ケース6の第1ケース部61に接触させている。従って、熱伝導性樹脂9aは、樹脂ケース6を介して間接的に口金2に接続されている。
本実施形態に係るランプ20における熱伝導性樹脂9aは、シリコン樹脂に、粒径が1〜10μmのアルミナを15〜40%含有し、さらに、粒径が1〜10μmの酸化亜鉛(ZnO)を10〜40%含有したものである。この材料によって構成される熱伝導性樹脂9aの熱伝導率は1.0(W/m・K)である。その他、熱伝導性樹脂9aの材料としては、熱伝導率が0.5〜2.0(W/m・K)の高熱伝導性樹脂を用いることが好ましい。
本実施形態に係るランプ20において、熱伝導性樹脂9aは次のようにして形成することができる。例えば、回路素子が実装された回路基板72を樹脂キャップ63に取り付け、回路素子群71の各回路素子のリード線を覆うようにして、回路基板72上に所定の樹脂量の熱伝導性樹脂9を塗布して形成する。このとき、熱伝導性樹脂9aは樹脂キャップ63に接触させるように塗布することが好ましい。また、樹脂キャップ63を樹脂ケース6に取り付ける際に第1ケース部61の内面にできるだけ多くの熱伝導性樹脂9aが接触するように、回路基板72の外周縁部には回路素子のリード線を覆っている部分よりも塗布量を多くして熱伝導性樹脂9aを塗布してもよい。なお、その後は、所定の方法によって、ランプ20を組み立てる。
このように、本発明の実施の形態2に係るランプ20は、回路素子群71の各回路素子のリード線を覆うようにして熱伝導性樹脂9aが形成されている。この構成によってもヒートシンク3と口金2とを熱的に結合させることができるので、LEDチップ4bの熱又は回路素子群71の熱など、ランプ10の内部に発生する熱を、効率良くランプ外部に放熱することができる。
特に、図10Aの実線の矢印で示すように、回路素子群71から発生する熱は、樹脂ケース6を介して間接的に口金2に熱伝導される。つまり、まず、回路基板72近傍の回路素子から発生した熱は、熱伝導性樹脂9aを伝導して樹脂ケース6の第1ケース部61に到達する。そして、第1ケース部61に到達した熱は、第2ケース部62に伝導し、第2ケース部62と接続される口金2に到達してランプ外部に放熱される。
このように、本実施形態に係るランプ20は、回路基板72周辺の回路素子全体の熱を効果的に放熱することができる。
なお、図10Aの破線の矢印で示すように、LEDモジュール4から発生した熱は、光源取り付け部材5に伝導し、光源取り付け部材5に接続されるヒートシンク3に到達して、ヒートシンク3からランプ外部に放熱される。また、ヒートシンク3に伝達された熱は、口金2に熱伝導させることができるので、口金2からも放熱することができる。これにより、LEDチップ4bの放熱効果を向上させることができる。
さらに、本発明の実施の形態2に係るランプ20において、絶縁リング8は、熱伝導率の高い樹脂材料で構成することが好ましい。例えば、絶縁リング8の材料として、熱伝導性樹脂9aと同じ材料を用いることができる。このように、絶縁リング8に熱伝導率の高い材料を用いることにより、図10Aの破線の矢印で示すように、LEDモジュール4から発生する熱は、ヒートシンク3によって一部放熱されながら絶縁リング8に伝導される。口金2は金属であり絶縁リング8よりも熱伝導率が高いため、絶縁リング8に到達した熱は口金2に伝導されることになる。このように、絶縁リング8にも熱伝導率の高い材料を用いることにより、LEDモジュール4から発生する熱を、さらに効率良く放熱することができ、LEDモジュール4及びLEDチップ4bの温度上昇も効果的に抑制することができる。
また、本実施形態に係るランプ20では、実施の形態1と同様に、ヒートシンク3と樹脂ケース6との間に、空気層からなる隙間Gが設けられている。これにより、回路素子群71の各回路素子から発生した熱が樹脂ケース6を伝達して放熱される第1熱伝達経路(図10Aの実線矢印で示す経路)と、LEDモジュール4から発生した熱が光源取り付け部材5を伝達してヒートシンク3から放熱される第2熱伝達経路(図10Aの破線矢印で示す経路)とが熱抵抗回路的に分離された構成となっている。従って、回路素子群71の回路素子から発生した熱の放熱が、LEDモジュール4から発生した熱によって阻害されることがなくなる。
すなわち、本実施形態に係るランプ20において、ヒートシンク3と樹脂ケース6との隙間Gが熱伝導性を有する材料等によって充填されていると、LEDモジュール4から発生した熱が回路素子群71の回路素子から発生した熱よりも大きいような場合は、熱平衡によってLEDモジュール4から発生した熱が隙間Gに充填される材料を介して樹脂ケース6に伝導されることになる。
つまり、ヒートシンク3と樹脂ケース6との隙間Gが熱伝導性を有する材料によって充填されていると、上記の第1熱伝達経路と第2熱伝達経路とが熱抵抗回路的に接続された状態となり、回路素子群71の回路素子から発生した熱が樹脂ケース6からヒートシンク3に伝導し、ヒートシンク3の温度が上昇してしまうことになる。この場合、ヒートシンク3における放熱は、ヒートシンク3の温度とその周囲温度との差によってなされることから、ヒートシンク3の温度が上昇すると、ヒートシンク3の放熱効果が低下しまうことになる。
本実施形態に係るランプ20では、上述のように、ヒートシンク3と樹脂ケース6との間に空気層である隙間Gが設けられているので、熱伝導性樹脂9aによって樹脂ケース6に伝導させた回路素子群71の熱はヒートシンク3には伝導しにくくなっており、回路素子群71の熱によってヒートシンク3の放熱効果は低下しない。
以上のとおり、本実施形態に係るランプ20では、回路素子群71の熱を放熱するための第1熱伝達経路とLEDモジュール4の熱を放熱するための第2熱伝達経路とによって、回路素子群71の回路素子から発生した熱とLEDモジュール4から発生した熱との熱伝達経路を切り分けているので、ランプ全体として各部分の熱を効率的に放熱することができる。
さらに、ヒートシンク3と樹脂ケース6との間に空気層を設けることにより、ヒートシンク3における優れた放熱効果を実現することができるとともに、LEDチップの熱と回路素子群71の熱とを一層効率良くランプ外部に放熱させることができる。従って、LEDランプ全体として放熱効果を一層向上させることができる。
なお、本実施形態において、熱伝導性樹脂9aは、図10Bに示すように、回路素子群71を構成する各回路素子における回路素子本体及びリード線のうちリード線のみを覆うことが好ましい。すなわち、熱伝導性樹脂9aは、回路素子本体を被覆しないことが好ましい。これは、回路素子本体を熱伝導性樹脂9aによって完全に覆ってしまうと、仮に回路素子群71の回路素子が破損してガスが発生した場合、当該ガスが熱伝導性樹脂9aの内部に蓄積されてしまうからである。
本実施形態のように、回路素子群71の回路素子のリード線のみを熱伝導性樹脂9aによって被覆し、回路素子本体は熱伝導性樹脂9aによって被覆しないことにより、仮に回路素子群71の回路素子が破損してガスが発生したとしても当該ガスを逃がすことができるので、ランプの安全性を向上させることができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3に係るランプ30について、図11を用いて説明する。図11は、本発明の実施の形態3に係るランプ30の断面図である。なお、図11において、図1、図2及び図10Aに示す構成と同じ構成については、同じ符号を付しており、その説明は省略する。
図11に示すように、本発明の実施の形態3に係るランプ30は、図1に示す実施の形態1に係るランプ10と図10Aに示す実施の形態2に係るランプ20とを合わせた構成である。
すなわち、図11に示すように、本実施形態に係るランプ30では、電解コンデンサである第1容量素子71aが、口金2の中空部2a内にまで位置するように設けられている。また、樹脂ケース6の第2ケース部62の開口部62aの内部を覆うようにして第1の熱伝導性樹脂である熱伝導性樹脂9が塗布形成されている。第1の熱伝導性樹脂9は、第1容量素子71aの一部を埋め込むようにして、第2ケース部62の開口部62aの内部に充填されている。但し、図3と同様に、第1の熱伝導性樹脂9には、口金2と回路基板72の電力入力部とを接続するためのリード線が貫通している。
本実施形態に係るランプ30では、さらに、回路素子群71の各回路素子のリード線を覆うようにして第2の熱伝導性樹脂である熱伝導性樹脂9aが塗布形成されている。第2の熱伝導性樹脂9aは、樹脂ケース6の第1ケース部61に接触している。
本実施形態において、第1の熱伝導性樹脂9及び第2の熱伝導性樹脂9aは、実施の形態1及び実施の形態2と同様に、シリコン樹脂に、粒径が1〜10μmのアルミナを15〜40%含有し、さらに、粒径が1〜10μmの酸化亜鉛(ZnO)を10〜40%含有したものである。なお、第1の熱伝導性樹脂9及び第2の熱伝導性樹脂9aの材料としては、熱伝導率が0.5〜2.0(W/m・K)の高熱伝導性樹脂を用いることが好ましい。
なお、本実施形態に係るランプ30において、第1の熱伝導性樹脂9及び第2の熱伝導性樹脂9aの形成は、実施の形態1、2で説明した形成方法と同様の方法によって行うことができる。
このように、本実施形態では、第1の熱伝導性樹脂9と第2の熱伝導性樹脂9aとを備えることにより、ヒートシンク3と口金2との熱的な結合を向上させることができる。すなわち、ヒートシンク3と口金2との熱伝達性能を向上させることができる。これにより、ランプ10の内部に発生する熱をさらに効率良くランプ外部に放熱することができる。
特に、第1容量素子71aの近傍に第1の熱伝導性樹脂9が形成されている。これにより、図11の実線の矢印で示すように、第1容量素子71aから発生した熱は、第1の熱伝導性樹脂9を伝導して樹脂ケース6の第2ケース部62に到達し、第2ケース部62から口金2に伝導してランプ外部に放熱される。
さらに、本実施形態では、回路素子群71の各回路素子のリード線を覆うようにして第2の熱伝導性樹脂9aが形成されている。これにより、図11の実線の矢印で示すように、回路素子群71の各回路素子から発生した熱は、第2の熱伝導性樹脂9aを伝導して樹脂ケース6の第1ケース部61に到達する。第1ケース部61に到達した熱は、第2ケース部62に伝導し、第2ケース部62と接続される口金2に到達して、ランプ外部に放熱される。
このとき、図11の破線の矢印で示すように、LEDモジュール4から発生した熱は、光源取り付け部材5に伝導し、光源取り付け部材5に接続されるヒートシンク3に到達して、ヒートシンク3からランプ外部に放熱されるとともに、口金2からも放熱される。この場合、さらに、絶縁リング8を熱伝導率の高い樹脂材料で構成することにより、LEDモジュール4から発生する熱は口金2からもランプ外部に放熱することができる。これにより、放熱効果を一層向上させることができる。
なお、本実施形態では、ヒートシンク3と樹脂ケース6との間に空気層である隙間Gが設けられているので、上述のとおり、ヒートシンク3における優れた放熱効果を実現することができるとともに、LEDチップの熱と回路素子群の熱とを一層効率良くランプ外部に放熱させることができる。従って、LEDランプ全体として放熱効果を一層向上させることができる。従って、LEDランプ全体として放熱効果を向上させることができる。
以上、本実施形態に係るランプ30は、樹脂ケース6内の回路素子群71を第1の熱伝導性樹脂9と第2の熱伝導性樹脂9aとによって、2つの熱伝達経路によって回路素子群から発生した熱を放熱することができる。従って、実施の形態1、2と比べて、より効果的に回路素子群71を構成する回路素子の温度上昇を抑制することができる。
しかも、回路素子群71から発生した熱を放熱するための2つの熱伝達経路(図11の実線矢印で示す経路)と、LEDモジュール4から発生した熱を放熱するための熱伝達経路(図11の破線矢印で示す経路)とが熱抵抗回路的に分離されているので、LEDランプ全体として優れた放熱特性を得ることができる。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4に係るランプ40について、図12を用いて説明する。図12は、本発明の実施の形態4に係るランプ40の断面図である。なお、図12において、図1及び図2に示す構成と同じ構成については、同じ符号を付しており、その説明は省略する。
図12に示すように、本発明の実施の形態4に係るランプ40は、口金2の中空部2a内に配置された第1容量素子71a以外の回路素子群71を熱伝導性樹脂9bによって覆ったものである。また、回路基板72上であって樹脂ケース6の第1ケース部61の内部全体が熱伝導性樹脂9bによって充填された構成となっている。
本実施形態において、熱伝導性樹脂9bは、シリコン樹脂に、粒径が1〜10μmのアルミナを15〜40%含有し、さらに、粒径が1〜10μmの酸化亜鉛(ZnO)を10〜40%含有したものである。この材料によって構成される熱伝導性樹脂9bの熱伝導率は、1.0(W/m・K)である。その他、熱伝導性樹脂9bの材料としては、熱伝導率が0.5〜2.0(W/m・K)の高熱伝導性樹脂を用いることが好ましい。
このように構成された本発明の実施の形態4に係るランプ40は、熱伝導性樹脂9bによって、ヒートシンク3と口金2との熱的な結合を一層向上させることができる。これにより、ランプ10の内部に発生する熱をさらに効率良くランプ外部に放熱することができる。
特に、図12の実線の矢印で示すように、第1容量素子71a以外の回路素子群71から発生した熱を、第1ケース部61に充填された熱伝導性樹脂9bを介して効果的に第1ケース部61に伝導させることができる。そして、第1ケース部61に到達した熱は、第2ケース部62に伝導されて口金2から放熱される。従って、本実施形態に係るランプ40においても、熱伝導性樹脂9bによって回路素子群71の熱は樹脂ケース6を介して間接的に口金2に熱伝導される。これにより、回路素子群71の温度上昇を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態に係るランプ40において、第1容量素子71aは熱伝導性樹脂9bによって被覆されていないが、第1容量素子71aから発生する熱は、口金2の近傍に配置されているので、口金2に伝達されて放熱される。また、図12に示されるように、第1容量素子71aの下方の近傍にまで熱伝導性樹脂9bが形成されているので、第1容量素子71aから発生する熱は、熱伝導性樹脂9bに伝達することによっても放熱される。
なお、図13に示す本発明の実施の形態4の変形例に係るランプ40aのように、さらに、第1容量素子71aまでも熱伝導性樹脂9bによって埋め込むように構成しても構わない。つまり、第1ケース部61内部だけではなく、第2ケース部62の内部にも熱伝導性樹脂9bを充填させても構わない。このように構成されたランプ40aについても、第2ケース部62内に配置される第1容量素子71aから発生する熱を効果的に放熱することができる。
さらに、図13に示すように、熱伝導性樹脂9bは、第2ケース部62を越えて口金2にも充填されていても構わない。これにより、回路素子群71の回路素子から熱伝導性樹脂9bに伝導された熱は口金2を介してより効果的に放熱することができる。
なお、本実施形態においても、ヒートシンク3と樹脂ケース6との間に空気層を設けることにより、回路素子群71の熱を放熱するための第1熱伝達経路とLEDモジュール4の熱を放熱するための第2熱伝達経路とによって熱伝達経路を切り分けることができるので、ヒートシンク3における優れた放熱効果を実現することができるとともに、LEDチップの熱と回路素子群71の熱とを効率良くランプ外部に放熱させることができる。従って、LEDランプ全体として放熱効果を向上させることができる。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5に係るランプ50について、図14を用いて説明する。図14は、本発明の実施の形態5に係るランプ50の断面図である。なお、図14において、図1及び図2に示す構成と同じ構成については、同じ符号を付しており、その説明は省略する。
図14に示すように、本発明の実施の形態5に係るランプ50は、樹脂キャップ63と光源取り付け部材5との間に熱伝導性樹脂9cを充填させたものである。他の実施の形態と同様に、本実施形態に係る熱伝導性樹脂9cも回路素子群71から発生する熱を口金に伝導する。また、本実施形態では、回路素子群71から発生する熱をヒートシンク3に伝導し、ヒートシンク3を利用して放熱することもできる。
本実施形態において、熱伝導性樹脂9cは、シリコン樹脂に、粒径が1〜10μmのアルミナを15〜40%含有し、さらに、粒径が1〜10μmの酸化亜鉛(ZnO)を10〜40%含有したものである。この材料によって構成される熱伝導性樹脂9cの熱伝導率は、1.0(W/m・K)である。その他、熱伝導性樹脂9cの材料としては、熱伝導率が0.5〜2.0(W/m・K)の高熱伝導性樹脂を用いることが好ましい。
このように構成される本実施形態に係るランプ50は、例えば、次のようにして形成することができる。回路素子群71を含む電源回路7が取り付けられた樹脂キャップ63を樹脂ケース6の第1ケース部61に装着する。次に、樹脂ケース6をヒートシンク3に収容し、絶縁リング8を介して口金2を第2ケース部62に螺合させる。その後、樹脂キャップ63の光源取り付け部材5側の面に所定の樹脂量の熱伝導性樹脂9cを塗布する。その後、熱伝導性樹脂9cを押し付けるようにして、LEDモジュール4が配置された光源取り付け部材5をヒートシンク3に装着する。そして、光源取り付け部材5にグローブを配置してこれらを接着樹脂によって封止する。
なお、電源回路7を樹脂ケース6に収容してから熱伝導性樹脂9cを充填したが、熱伝導性樹脂9cを充填してから電源回路7を樹脂ケースに収容しても構わない。
このように構成された本発明の実施の形態5に係るランプ50は、熱伝導性樹脂9cによって、ヒートシンク3と口金2とを熱的に結合させることができる。これにより、ランプ10の内部に発生する熱をさらに効率良くランプ外部に放熱することができる。
特に、図14の実線の矢印で示すように、樹脂ケース6内の回路素子群71、中でも、樹脂キャップ63に近い側の回路素子である、第2容量素子71b、抵抗素子71c、電圧変換素子71d及び半導体素子71eから発生した熱は樹脂キャップ63に伝導され、熱伝導性樹脂9cを介して光源取り付け部材5に伝導される。光源取り付け部材5に到達した回路素子群71の熱は、ヒートシンク3に伝導されてランプ外部に放熱される。
なお、本実施形態においても、ヒートシンク3と樹脂ケース6との間に空気層を設ける構成とすることにより、回路素子群71の熱を放熱するための第1熱伝達経路とLEDモジュール4の熱を放熱するための第2熱伝達経路とによって熱伝達経路を切り分けることができるので、ヒートシンク3における優れた放熱効果を実現することができるとともに、LEDチップの熱と回路素子群71の熱とを効率良くランプ外部に放熱させることができる。従って、LEDランプ全体として放熱効果を向上させることができる。
また、本実施形態では、絶縁リング8を熱伝導率の高い樹脂材料で構成することが好ましい。これにより、回路素子群71から発生する熱は、ヒートシンク3を介して口金2に伝導し、回路素子群71の熱を口金2を利用して放熱することもできる。これにより、一層放熱効果を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、LEDモジュール4から発生する熱が回路素子群71から発生する熱よりも小さいことが好ましい。これは、LEDモジュール4から発生する熱が回路素子群71から発生する熱よりも大きいと、LEDモジュール4から発生する熱が熱伝導性樹脂9cにも伝導されて回路素子群71から発生する熱の放熱を阻害するからである。
(実施例)
次に、本発明に係るランプの効果を確かめる実験を行ったので、その実験結果について図15A、図15B及び表1を参照しながら説明する。図15Aは、本発明の実施例及び比較例に係る各ランプにおいて、ランプ各部における温度測定位置を示す図である。
本発明の実施例に係るランプは、図11に示す本発明の実施の形態3に係るランプ30であって、第1の熱伝導性樹脂9及び第2の熱伝導性樹脂9aが形成され、また、絶縁リング8の材料としても第1の熱伝導性樹脂9及び第2の熱伝導性樹脂9aと同じ材料を用いたものである。また、比較例に係るランプは、図11に示す実施の形態3のランプ30において、第1の熱伝導性樹脂9及び第2の熱伝導性樹脂9aがいずれも形成されておらず、また、絶縁リング8の材料としてPBTを用いたものである。なお、いずれのランプもE17型のランプを用いた。
このように構成された本発明の実施例に係るランプと比較例に係るランプについて、各温度測定位置の温度を表1に示す。
表1に示すように、本発明に係るランプは、比較例に係るランプに対して、どの測定位置においても温度が低減されていることが分かる。特に、回路素子系である回路素子の温度が効果的に低減していることが分かる。このように、本発明に係るランプは、回路素子の温度上昇を効果的に抑制することができる。さらに、ヒートシンクのどの測定位置においても、温度が低減していることが分かる。このように、本発明に係るランプは、ヒートシンクの温度上昇も抑制することができるので、ヒートシンクの放熱効果を向上させることもできる。
また、LEDモジュール及びLEDチップの温度も効果的に低減されていることが分かる。これは、絶縁リング8に熱伝導率の大きい熱伝導性樹脂を用いているからであると考えられる。すなわち、高熱伝導率の絶縁リングを用いることによって、LEDモジュールから発生した熱は、ヒートシンクを伝達して絶縁リングにまで熱伝導される。口金は絶縁リングよりも熱伝導率が大きいので絶縁リングの熱は口金に伝達され、口金からランプ外部に放熱される。
この点について、図15Bを参照して、さらに詳述する。図15Bは、表1に示す温度のうちモジュール系の温度測定位置における温度を棒状に表した図である。図15B中、斜線の棒は、本発明に係るランプの温度を示しており、また、白抜の棒は比較例に係るランプの温度を示している。
図15Bに示すように、本発明に係るランプは、比較例に係るランプに対して、ヒートシンク口金側の位置(P6)の温度と絶縁リングの位置(P5)の温度との温度差が大きいことが分かる。また、本発明に係るランプだけで見た場合、ヒートシンク口金側、ヒートシンク中央及びヒートシンク光源側の位置(P6、P7、P8)同士間の温度差よりも、ヒートシンク口金側の位置(P6)と絶縁リングの位置(P5)との間の温度差が大きいことが分かる。さらに、グローブの位置(P11)においても温度の低下がみられる。このように、各位置において温度の低下がみられるのは、本発明に係るランプにおいて、LEDモジュールから発生した熱がヒートシンクから放熱されるよりも、熱伝導性樹脂や絶縁リングによって口金に熱伝導して口金から放熱されているということである。
このように、本発明に係るランプは、回路素子から発生した熱だけではなくLEDモジュールから発生した熱についても口金から放熱することができる。すなわち、ランプ内部の構成要素から発生する熱をランプ外部に効率良く放熱することができるので、ランプ全体の温度上昇を効果的に抑制することができる。また、グローブが樹脂製の場合、ランプ全体の温度上昇を抑制することにより、樹脂製グローブの透光性の劣化や黄変を防ぐことができる。
以上、本発明の各実施の形態では、特にランプについて説明したが、本発明の各実施の形態に係るランプは、照明装置に適用することができる。以下、本発明に係る照明装置について、図16を参照しながら説明する。図16は、本発明に係る照明装置100の概略断面図である。
本発明に係る照明装置100は、例えば、室内の天井200に装着されて使用され、図16に示すように、ランプ110と点灯器具120とを備える。ランプ110は、上記の各実施の形態に係るランプを用いることができる。
点灯器具120は、ランプ110を消灯及び点灯させるものであり、天井200に取り付けられる器具本体121と、ランプ110を覆うランプカバー122とを備える。
器具本体121には、ランプ110の口金111が螺着されるソケット121aを有し、当該ソケット121aを介してランプ110に所定の電力が給電される。
なお、ここでの照明装置100は、一例であり、ランプ110の口金111を螺着するためのソケット121aを備える照明装置であれば構わない。また、図16に示す照明装置100は、1つのランプを備えるものであるが、複数、例えば、2個以上のランプを備えるものであっても構わない。
以上、本発明に係るランプ及び照明装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
例えば、本発明に係るランプの各熱伝導性樹脂の形状は、各図に図示されたものに限らない。本発明に係るランプの各実施形態において説明したように、熱伝導性樹脂を塗布して形成する場合は、表面が凸凹している場合もある。また、熱伝導性を向上させるために、熱伝導性樹脂の形状を適宜工夫してもよい。例えば、各熱伝導性樹脂は、樹脂ケース及び口金と接触する部分に多めに塗布しても構わない。これにより、熱伝導性を向上させることができるので、放熱効果を一層向上させることができる。
また、本発明の各実施形態に係るランプにおいては、口金の近傍に配置する回路素子として、電解コンデンサである第1容量素子としたが、これに限らない。例えば、第1容量素子ではなく、放熱が必要なその他の回路素子を口金の近傍に配置しても構わない。あるいは、第1容量素子に加えて、放熱が必要なその他の回路素子をも口金の近傍に配置しても構わない。
また、本発明の各実施形態に係るランプにおいては、熱伝導性樹脂を様々な場所に形成したが、各実施形態の場所に限定されるものではない。本発明に係るランプでは、熱伝導性樹脂を回路素子の近傍に形成すればよい。これにより、回路素子群から発生する熱を直接的又は間接的に口金に伝導させることができるので、回路素子の熱を効率よく放熱することができる。なお、ここで、回路素子の近傍とは、当該回路素子から発生する熱が熱伝導性樹脂に伝導される領域をいい、熱伝導性樹脂が回路素子から発生する熱を受けることができればよい。
また、本発明の各実施形態に係るランプは、小型の電球型LEDランプにおいて、特に有効である。小型のLEDランプは、そのサイズ及び構造上、放熱設計が難しくなるからである。
その他に、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。