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JP5436384B2 - 発光体 - Google Patents

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JP5436384B2 JP2010221794A JP2010221794A JP5436384B2 JP 5436384 B2 JP5436384 B2 JP 5436384B2 JP 2010221794 A JP2010221794 A JP 2010221794A JP 2010221794 A JP2010221794 A JP 2010221794A JP 5436384 B2 JP5436384 B2 JP 5436384B2
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Description

本発明は導光方式を用いて光が供給される発光体に関し、特に、軟質透明基材を用いた発光体に関する。
従来、面発光体においては、液晶表示装置のバックライト光源装置に見られるように、ディスプレイとしての用途が主流であった。
近年、この面発光板を建材やアミューズメント等に遮光板として使用する動きが高まっている。このような場合、遮光板には、光源消灯時は透明板のように作用し、光源点灯時には、板面(表裏両面)横断放射発散光により遮光板として作用し、奥の視界を遮る作用をすることが要求される。また、このような面発光体をサイン、看板の面発光体として使用する動きもある。
これまでの一般的な液晶表示装置は、透過型液晶の場合、非透明のバックライト装置が必要であり、反射型液晶の場合、実用上反射板が必要であった。従って、いずれの場合にも表示装置全体としては非透明であった。
面発光体においては、液晶表示装置のバックライト光源装置に見られるように、導光板表面に凹凸やドット印刷等で散乱機能を取り付ける構成(特許文献1)、あるいは、導光板に基材の屈折率と光拡散粒子の屈折率との屈折率差Δnが小さい光拡散粒子を内添する構成(特許文献2)が知られている。これらの構成では、光源消灯時に於いて導光板が不透明であるか、または導光板の厚み方向のヘイズ値が大きかった。このため、光源点灯時に遮光作用を行うことは可能であるが、消灯時に透明板のように作用させることが困難であった。
また、このような発光体は、用途に応じて加工されるが、発光体自体が硬質の材質であると、加工工程において破損や加工精度の低下を招いたり、加工工程に時間を要したりしていた。具体的には、発光体が硬質の材質であると、加工工程において、例えば、平面状成形物の表面に切削または熱プレス転写等による凹凸加工、スクリーン印刷、インクジェット印刷などの印刷パターン加工を施した後、所定の形状になるように、曲げ加工、切削加工する場合、凹凸加工部分が熱により変形したり、印刷加工部分が剥がれたりする問題がある。また、硬質の材質であると、曲げ加工・熱加工時に発生する残留応力や取付け時の反り矯正時に発生する応力により、溶剤・洗剤で洗浄したり、長期間使用したりした場合に、クラックや曇りが発生するなどの問題がある。さらに、発光体を備えた発光機器の加工性・デザイン性・安全性(破損しにくいなど)を高めることや、発光体をロール状の形態として連続的にロールtoロール(ロール状態の原料材料を用い、ロールから原材料を巻き出して連続的に加工し、加工した材料をロールに巻取り次工程に送るプロセスを指す。)で効率的に加工するなど、加工工程における効率化などが求められている。
以上の観点より、柔軟性を備える発光体が求められている。
特開昭57−128383号公報 特許第3162398号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、導光方式(バックライト方式)を用いて光を供給する発光体において、光源消灯時には厚み方向、若しくは太さ方向(導光方向に対し直交する方向)のヘイズ値を低くすることにより透明性を確保し、光源点灯時には板面横断放射発散光を用いることにより、高効率な光放出を可能し、かつ、柔軟性を備える発光体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る発光体の一態様は、光拡散粒子を含有する軟質透明基材を用いた発光体である。さらに、該発光体は、(1)前記軟質透明基材の厚み方向に光を散乱しながら前記軟質透明基材の長さ方向に光が導光し、且つ(2)輝度減衰係数E(m−1)を、前記軟質透明基材の5(mm)厚みあたりのヘイズの値(%)で除した演算値(m−1/%)が0.55(m−1/%)以上10.0(m−1/%)以下であり、(3)前記軟質透明基材の25℃での引張弾性率が20MPa〜2000MPaである。この発光体は、消灯時には、演算値を満たすような低いヘイズ値の軟質透明基材を用いることによって透明板として働き、点灯時には、軟質透明基材に含有する光拡散粒子によって高効率の光放出を実現する。また、軟質透明基材を用いることにより、柔軟性を有し加工性の良好な発光体を実現する。これにより、バックライトや遮光板として働く表示装置を提供する。
該発光体は、前記光拡散粒子の濃度が0.0001重量%以上2.0重量%以下であることが好ましい。また、前記軟質透明基材は、厚み方向のヘイズ値が30%以下の導光板であることが好ましい。さらに、前記軟質透明基材は、アクリル系ブロック共重合体またはアクリル系ブロック共重合体を含む組成物、熱可塑性ポリウレタンまたは熱可塑性ポリウレタン組成物、フッ素系アクリル樹脂、および可塑剤系アクリル樹脂組成物から選ばれることが好ましく、特に、アクリル系ブロック共重合体またはアクリル系ブロック共重合体を含む組成物からなることが好ましい。該発光体の形状は、曲面状、棒状、筒状、平面状、または楔形状であってもよい。
本発明の発光体の一態様によれば、光源消灯時には厚み方向、若しくは太さ方向のヘイズ値を低くすることにより透明性を確保し、光源点灯時には板面横断放射発散光を用いることにより、高効率な光放出を可能し、かつ、柔軟性を備える発光体を提供することができる。また、比較的単純な構造の柔軟性を備える発光体は、後から加工することが容易となり、より複雑な構造の発光体を容易に得ることができる。
本発明の実施形態1にかかる面発光体の一例を示す図である。 本発明の実施形態1にかかる面発光体の輝度分布測定系の一例を示す図である。 本発明の実施形態1にかかる面発光体の輝度分布測定結果の一例を示す図である。 本発明の実施形態1にかかる面発光体の輝度分布の対数プロットの一例を示す図である。 本発明の実施形態1にかかる面発光体において、輝度減衰係数Eが異なる場合における、輝度値B(x)と導光距離x(m)との関係例を示す図である。 本発明の実施形態1にかかる面発光体において、輝度減衰係数Eが異なる場合における、輝度値B(x)と導光距離x(m)との関係例を示す図である。 本発明の実施形態1にかかる面発光体において、導光板の厚さ(t)と光拡散粒子の濃度との関係を説明する図である。 本発明の実施形態1にかかる面発光体において、導光板の厚さ(3t)と光拡散粒子の濃度との関係を説明する図である。 本発明の実施形態2にかかる発光体の形状の一例として長方形の場合を示す図である。 本発明の実施形態2にかかる発光体の形状の一例として翼状の場合を示す図である。 本発明の実施形態2にかかる発光体の形状の一例として火炎状の場合を示す図である。 本発明の実施形態2にかかる発光体の形状の一例として曲がっている形状の場合を示す図である。 本発明の実施形態2にかかる発光体の形状の一例としてプリズム形状を備える場合を示す図である。 本発明の実施例にかかる面発光体において、輝度減衰係数Eと5mm厚みあたりのヘイズ値との関係を示す図である。
(実施形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施形態1について、板状の面発光体を発光体の一例として説明する。本発明の実施形態1にかかる面発光体は、光拡散粒子を含有する導光板を用いる。導光板は、光源から光を供給すると、導光板の厚み方向に光を散乱しながら導光板の長さ方向に光を導光させる。導光板の長さ方向は、光源から光を供給する端面(入射端面)から、対向する端面への方向であり、供給された導光光が直進する方向と平行となる。導光板の厚み方向は、導光板の厚さを示す方向であり、長さ方向と垂直となる。また導光板の長さ方向および導光板の厚さ方向の両方に垂直な方向を導光板の幅方向とする。また、導光板は、板状である場合を用いて説明する。導光板の形状は長さ方向、幅方向にその厚みが変わる形態(断面楔状)であっても良い。
図1に面発光体の一例を示す。図1では、光源1が、面発光体2の端部に配置されている。また、光源1の周囲には光を効率よく利用するための反射カバー6が配置されている。図1では、面発光体2の左側に光源1を配置し、光を面発光体2の入射端面から入射面に対向する端面へ導光させる。
また、図1中、面発光体2の両側に示す矢印群は、光が拡散する様子を模式的に示したものである。光源1から面発光体2の入射端面に入光した光は、面発光体2の入射面に対向する端面へ導光される。その間に、該光は、光拡散粒子によって拡散され、面発光体2の正面及び背面から出射される。出射される光の量は導光距離が長くなることに応じて少なくなる。
また、本実施形態の導光板は、導光板の厚み方向のヘイズ値が30%以下となる様に構成される。
さらに、導光板は、輝度に関して、輝度減衰係数E(m−1)を5(mm)厚みあたりのヘイズの値(%)で除した演算値(m−1/%)が0.55(m−1/%)以上10.0(m−1/%)以下である、という特徴を有する。
演算値は、輝度に関する一つの特性を示すものであり、高効率の光放出を実現しながら、透明性が高い導光板を定義する指標となる。演算値は、輝度減衰係数E(m−1)を用いて算出されるため、まず、輝度減衰係数E(m−1)について説明する。
本発明における輝度減衰係数E(m−1)とは、面発光体の一端面に配置した光源から光を該端面から入光させたとき、該端面に接する発光面に対して垂直な方向に出射される光の輝度値の対数と、該端面からの距離とをプロットして輝度特性を表した場合の勾配を言う。なお、輝度減衰係数Eは、所定の領域(parts)の輝度を、任意の長さの単位(m)で測定した結果を用いるため、(m−1)もしくは(parts/m)という単位で表すものとする。以降の説明では、(m−1)を用いて説明する。
輝度の測定結果は理論上、次に示す式(1)に従う。ここでは、測定した輝度値をU(x)、理論上の輝度値をB(x)で表す。
B(x)=B(0)×exp(−E×x)・・・(1)
ここでx(x≧0)は、入射端面からの距離(導光距離)を示す。
また、輝度減衰係数E(m−1)は以下のことに注意して導出するものとする。
1.導光板の背面には例えば黒色の布など、光を吸収する素材を配置する。これは解析を容易にするため、背面側に出射される光を吸収させるものである。ここでは、輝度を測定する側を正面、対向する側を背面としている。
2.入射面に対向する端面付近では端面から光の反射の影響により輝度特性が式(1)に従わない場合がある。そこで、この影響を除くために、入射面に対向する端面に吸収処理を施して測定する。吸収処理方法としては、例えば入射面に対向する端面へ黒インクを塗布する等が挙げられる。入射面に対向する端面にミラーを配置している場合は、ミラーを取り除いた後に吸収処理を行う。
3.入射端面付近では輝度特性が式(1)に従わない場合があるため、輝度減衰係数E(m−1)を導出する際にはその部分は除外する。例えば入射面に対向する端面から、入射端面方向へL/2またはL/3における輝度特性に基づいて輝度減衰係数Eおよび演算値を導出するものとする。ここでLは光源光入射端面から対向する端面までの距離(m)である。入射端面付近で輝度特性が式(1)に従わない場合がある理由は明確でないが、光拡散粒子添加量が少なく、また屈折率差Δn(透明基材の屈折率と光拡散粒子の屈折率との差)が大きい構成ほど発生する傾向にあることなどから、入射端面付近における導光板内の光の拡散角分布が、入射端面方向へL/2またはL/3における導光板内の光の拡散角分布とは異なると推定される事によるものや、光源の反射カバーでの反射などの影響によるものと推定される。
4.輝度減衰係数E(m−1)は、後述する図4に示す輝度特性図を用いて、入射面に対向する端面からL/2(面発光体の中央)またはL/3までの範囲で直線近似によって導出する。
図2に面発光体の輝度分布測定系の一例を示す。図2では、光源1、面発光体2、輝度計3を備える。また、面発光体2の背面側には、背面側に出射される光を吸収させる吸収シート4が配置される。面発光体2の入射面に対向する端面には吸収処理5が施されている。さらに、光源1の周囲には光を効率よく利用するための反射カバー6が配置されている。図2では、面発光体2の左側に光源1を配置し、光を面発光体の入射端面から入射面に対向する端面へ導光させる。入射端面の位置を0mとし、入射面に対向する端面までの任意の距離を導光距離とする。輝度計3は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラを用いる。図2中、面発光体2(導光板)の板厚をtで示している。
図3に、測定された輝度値U(x)(cd/m)と入射端面からの距離x(m)との例をプロットした図を示す。図4に、輝度値U(x)(cd/m)の対数ln(U(x))と入射端面からの距離x(m)とをプロットした輝度特性図を示す。
ここで理論上の輝度値B(0)(cd/m)は、上述した、輝度値と輝度減衰係数の定義及び輝度減衰係数を算出して輝度特性を導出する輝度特性導出法に基づいて、入射面に対向する端面からL/2(面発光体の中央)までの範囲で直線近似によって求めた近似線をx=0(m)まで延長した時に縦軸と交差した値をln(B(0))とした時に計算される仮想の輝度値である。
次に輝度減衰係数E(m−1)と輝度との関係について説明する。輝度減衰係数E(m−1)はその値が大きいほど、導光方向の単位長さあたり、より多くの光を取出せることを表す。
図5Aおよび図5Bに、輝度減衰係数E(m−1)が異なる場合における、輝度値B(x)と導光距離x(m)との関係例を示す。
図5Aの関係例は、光拡散粒子を基材に含有させた面発光体についてその輝度を測定したもので、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、ポリスチレンの中から1種選ばれた粒子直径0.5〜3μmの光拡散粒子を厚み5mmの面発光体に対し0.02〜0.0005重量%添加したものである(参考例)。なお、図5A記載のものは、いずれの輝度減衰係数Eでも、導光距離を0.2(m)とした場合である。図5Bの関係例は、軟質透明基材からなる厚み5mmの面発光体に光拡散粒子が0.0001重量%〜2.0重量%含まれているものである。なお、図5B記載のものは、いずれの輝度減衰係数Eでも、導光距離を0.15(m)とした場合である(実施例)。このとき、輝度減衰係数E(m−1)が大きいほどB(x)の減少が大きい。つまりより多く光を面発光体2から取り出した結果、B(x)の減少が大きくなっていることが分かる。
高効率で光を放出することによって、点灯時に面発光体2が遮光板として機能することを可能とする。高効率の光放出は、上述した輝度減衰係数Eを大きくすることによって実現する。
ここで、ヘイズ値を検討する。ヘイズ値が30%より大きくなると透明感を失ってしまう。ヘイズは20%以下が好ましく、10%以下が特に好ましい。下限は特にないが、高い輝度を実現するため、光拡散粒子無添加の透明板の場合が含まれないという意味合いから0.1%以上とする。しかしながら、高効率の光放出が実現できる場合、0.1%未満のヘイズ値を有する導光板を用いることが可能である。
本発明の実施形態において、面発光体2の面内でヘイズ値が異なる場合、面発光体2の面のうち、最もヘイズ値の小さい場所でヘイズ値を評価するものとする。
次に、輝度に関する演算値について説明する。演算値(m−1/%)は、上述したように、輝度減衰係数E(m−1)を5mm厚みあたりのヘイズ値(%)で除した値である。演算値(m−1/%)が0.55よりも小さいものは導光距離が長いものに好適であるが、光取出し効率が小さいため、点灯時の明るさが十分で無い。
演算値(m−1/%)が10.0よりも大きいものは光取出し効率は大きいため点灯時の明るさは十分であるが、導光距離が短く不十分となる。
本発明の実施形態の面発光体2は光拡散粒子の濃度が厚み方向について一定であっても良いし、例えば光拡散粒子含有層と透明層からなる複層構成、あるいは光拡散粒子含有濃度が異なる2層以上からなる複層構成であっても良い。複層構成である場合も上記と同様に、測定されたヘイズ値を基に5mm厚みあたりのヘイズ値を求める。
本発明の実施形態で使用される光拡散粒子の平均直径が小さい場合、レイリー散乱現象に起因すると思われる着色など、色目の変化が起きる場合がある。また、屈折率差Δnが小さい場合でもレイリー散乱現象に起因すると思われる着色など、色目の変化が起きる場合がある。具体的には、光源付近では散乱光が青みを帯び、光源から離れた位置では黄味を帯びる場合がある。
そこで、レイリー散乱現象に起因すると思われる着色を抑制するため、光拡散粒子の平均直径(mm)と屈折率差絶対値との積が0.0001(mm)以上であることが好ましい。
また、面発光体2の板厚t(mm)は光源の板厚方向の大きさD(mm)に対し、D/2≦t≦20Dの範囲にあることが好ましい。
この理由を、図6A、6Bを用いて説明する。図6Aに、光拡散粒子22の濃度C(重量%)、基板の厚さt(mm)の導光板21aから構成される面発光体2aの模式図を示す。図6Bに、光拡散粒子22の濃度C(重量%)、板厚3t(mm)の導光板bから構成される面発光体2bの例を示す。導光板21bの板厚は、導光板21aの板厚の3倍となっている。
導光板21aが含有する光拡散粒子22より、導光板21bが含有する光拡散粒子22の総量が多いため、発光強度も大きいように思われる。しかしながら、図6A、6Bに示す面発光体2a、2bでは、導光光は全反射を繰り返しながら面発光体2a、2bの内部を進む。このため、光拡散粒子の濃度が同じ場合、導光光が光拡散粒子によって拡散される確率は、図6Aおよび図6Bの場合とで同じである。例えば、図6Aでは、光拡散粒子22pによって光が拡散される場合を示し、図6Bでは、光拡散粒子22qによって光が拡散される場合を示している。このように、発光面の輝度は、図6Aと図6Bとで同一となる。
一方、図6Aの面発光体2aの板厚tは、図6Bの面発光体2bの板厚3tより薄いため、ヘイズ値が小さく透明感が高い。従って、本発明の面発光体は薄い方が好ましい。
しかしながら、板厚が光源の大きさより小さくなると、端面に入射する光の割合が小さくなるため、光の利用効率が小さくなる場合がある。従って、面発光体の板厚t(mm)は光源の板厚方向の大きさD(mm)に対し、D/2≦t≦20Dの範囲にあることが好ましい。D≦t≦15Dの範囲にあることがより好ましい。
本発明の発光体を用いれば、軟質シート、フィルム、軟質ロッドの形態を有することが可能であり、その厚みは特には限定されないが、厚みは0.01mm以上20mm以下であることが好ましく、0.05mm以上10mm以下がより好ましく、さらに0.1mm以上2mm以下であることが好ましい。発光体が上記の範囲より薄い場合、十分な光量の光源を用いることができずに十分に発光性が得られない。発光体が上記の範囲より厚い場合は、発光体自体を例えば押出成形で製造することが困難となる。
以上説明したように、本発明に係る実施形態1の面発光体の一態様は、光拡散粒子を含有する導光板を用いた面発光体であって、該導光板の厚み方向に光を散乱しながら該導光板の長さ方向に光が導光し、且つ前記導光板の厚み方向のヘイズ値が30%以下であり、且つ輝度減衰係数E(m−1)を、該導光板の5(mm)厚みあたりのヘイズの値(%)で除した演算値(m−1/%)が0.55(m−1/%)以上10.0(m−1/%)以下とする。この面発光体は、消灯時には、低いヘイズ値の導光板を用いることによって透明板として働き、点灯時には、導光板に含有する光拡散粒子によって高効率の光放出を実現し、バックライトや遮光板として働く表示装置が実現できる。
また、本実施形態の発光体は、柔軟性を有する軟質透明基材を用いる。これにより、発光体が柔軟性を兼ね備えるようにする。ここでは、軟質透明基材は、25℃での引張弾性率が20MPa以上2000MPa以下である。より好ましくは、25℃での引張弾性率が20MPa以上1000MPa以下である。また、その中でも、25℃での引張弾性率が20MPa以上〜100MPaの材料の場合には、発光体自体が粘着性を有する弾性発光体とすることができる点で好ましい。
軟質透明基材としては、特に限定されず、アクリル系、ポリエステル系、シクロオレフィン系、シリコン系、ポリカーボネート系などの各種の透明材料を使用することができる。中でも、成形性の容易さや材料価格の面から、(1)アクリル系ブロック共重合体またはアクリル系ブロック共重合体を含む組成物、(2)熱可塑性ポリウレタンまたは熱可塑性ポリウレタン組成物、(3)フッ素系アクリル樹脂(フッ素系光学用アクリルフィルム)、または、(4)可塑剤系アクリル樹脂組成物を用いるのが好ましく、アクリル系ブロック共重合体またはアクリル系ブロック共重合体を含む組成物を用いるのがより好ましい。
(1)アクリル系ブロック共重合体またはアクリル系ブロック共重合体を含む組成物
軟質透明基材として用いることのできるアクリル系ブロック共重合体は、メタクリル酸エステル単量体及びアクリル酸エステル単量体から合成される、ガラス転移温度が50℃以上の重合体ブロック(A)と、メタクリル酸エステル単量体及びアクリル酸エステル単量体から合成される、ガラス転移温度が20℃以下の重合体ブロック(B)を有する。これらアクリル系ブロック共重合体の構造は特には限定されないが、(A)−(B)型ジブロック共重合体、(A)−(B)−(A)型トリブロック共重合体、(A)−(B)−(A)−(B)型テトラブロック共重合体、((A)−(B))n−X型スター型ブロック共重合体(nは1以上の整数を表す)などが例示でき、これらのうちの一種または2種以上の配合物を用いても良い。上記のアクリル系ブロック共重合体の中で、(A)−(B)型ジブロック共重合体、(A)−(B)−(A)型トリブロック共重合体が好ましく、(A)−(B)−(A)型トリブロック共重合体がより好ましい。
これらアクリル系ブロック共重合体は単独で用いても良いし、本発明で求められる軟質透明基材の透明性を損なわない程度に他の材料との組成物を用いることもできる。これらアクリル系ブロック共重合体と配合できる材料としては、アクリル樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリ乳酸などの材料が挙げられる。
このようなアクリル系ブロック共重合体及び該アクリル系ブロック共重合体を含む組成物は溶融加工性に優れ、該重合体または該組成物から形成される発光体は、柔軟性、耐光性、透明性に優れる。
上記重合体ブロック(A)の合成に用いられる単量体としては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのメタクリル酸エステル;アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸フェニル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルなどのアクリル酸エステルなどが挙げられる。重合体ブロック(A)は、これらメタクリル酸エステル及びアクリル酸エステルの1種から合成されていても、2種以上から合成されていてもよい。
これらの中でも、得られる発光体の透明性、耐熱性を向上させる観点から、重合体ブロック(A)の合成に用いる単量体としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸フェニル、アクリル酸2−ヒドロキシエチルが好ましく、また上記の中でも、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸フェニルおよびメタクリル酸2−ヒドロキシエチルから選ばれる1種以上のメタクリル酸エステルがより好ましい。メタクリル酸メチルがさらに好ましい。また、上記アクリル系ブロック共重合体には、重合体ブロック(A)が2つ以上含まれていて良いが、それら重合体ブロック(A)を構成する単量体は、同一であっても異なっていてもよい。
上記重合体ブロック(B)の合成に用いられる単量体としては、例えば、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ペンタデシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸フェノキシエチル、メタクリル酸2−メトキシエチルなどのメタクリル酸エステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ペンタデシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸2−メトキシエチルなどのアクリル酸エステルが挙げられる。重合体ブロック(B)は、これらのメタクリル酸エステル及びアクリル酸エステルの1種から合成されていても、2種以上から合成されていてもよい。また、上記アクリル系ブロック共重合体に、重合体ブロック(B)が2つ以上含まれる場合には、それら重合体ブロック(B)構成する単量体は、同一であっても異なっていてもよい。
これらの中でも、得られる発光体の透明性、柔軟性、耐寒性を向上させる観点から、重合体ブロック(B)の合成に用いる単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸2−メトキシエチルなどのアクリル酸エステルが好ましい。
アクリル系ブロック共重合体の特性を損なわない範囲で、上記重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)の合成に用いる単量体として、さらに、反応基を有するメタクリル酸エステル及びアクリル酸エステルを用いてもよい。反応基を有するメタクリル酸エステル及びアクリル酸エステルとしては、例えば、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸アリル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸アリルなどが挙げられる。これらを用いる場合は、通常少量で使用され、各重合体ブロックの合成に使用する単量体の全質量に対して、好ましくは40質量%以下、より好ましくは20質量%以下の量で使用される。
また、アクリル系ブロック共重合体の特性を損なわない範囲で、上記重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)の合成に用いる単量体として、必要に応じて他の単量体を併用してもよい。他の単量体としては、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エチレン、プロピレン、イソブテン、1,3−ブタジエン、イソプレン、オクテン、酢酸ビニル、無水マレイン酸、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどが挙げられる。これら単量体は、通常少量で使用され、各重合体ブロックの合成に使用する単量体の全質量に対して、好ましくは40質量%以下、より好ましくは20質量%以下の量で使用される。
アクリル系ブロック共重合体は、上記重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)の他に、必要に応じ、他の重合体ブロックを有していてもよい。
他の重合体ブロックとしては、例えば、メタクリル酸、アクリル酸、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エチレン、プロピレン、イソブテン、1,3−ブタジエン、イソプレン、オクテン、酢酸ビニル、無水マレイン酸、塩化ビニル、塩化ビニリデンなどの単量体から合成される重合体ブロック又は共重合体ブロック、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸、ポリウレタン、ポリジメチルシロキサンからなる重合体ブロックなどが挙げられる。また、上記重合体ブロックには、1,3−ブタジエン、イソプレンなどのジエン系単量体を含む単量体から合成された重合体ブロックの水素添加物も含まれる。
重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)のガラス転移温度は、アクリル系ブロック共重合体をDSC(Differential Scanning Calorimetry)測定して得られた曲線において認められる重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)の転移領域の外挿開始温度(Tgi)である。具体的な測定方法としては、以下の実施例の項目において詳述した方法が採用される。上記DSC測定で得られる曲線に基づけば、アクリル系ブロック共重合体では、重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)に由来する複数のガラス転移温度が求められる。重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)に由来するガラス転移温度は、それぞれの重合体ブロックと同様の化学構造(モノマー組成、立体規則性等)を有する重合体のガラス転移温度と同一の、あるいは近い温度であるので、これら複数のガラス転移温度がどの重合体ブロックに由来するものか、容易に判定できる。なお、重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)と同様の化学構造を有する重合体は、アクリル系ブロック共重合体をH−NMR、13C−NMRなどで分析して、重合体ブロック(A)及び重合体ブロック(B)のモノマー組成、立体規則性などの化学構造を求め、その化学構造が再現されるように適宜、重合を行うことにより、容易に製造できる。
上記アクリル系ブロック共重合体の分子量は特に限定されないが、発光体の成形性や、引張破断強さ、圧縮永久ひずみ、耐熱性などの力学特性の観点から、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)測定により求めたポリスチレン換算の重量平均分子量が、10,000〜500,000であることが好ましく、20,000〜300,000であることがより好ましい。
発光体の成形方法としては、溶融押出し成形法、溶融射出成形法、溶液キャスト法などが挙げられる。
上記アクリル系ブロック共重合体の分子量分布は特に限定されないが、発光体の表面の膠着性、及び透明性の観点から、重量平均分子量/数平均分子量の値が1.01〜2.20であることが好ましく、1.05〜1.60であることがより好ましい。分子量分布が上記範囲より大きい場合は、高分子量体が多くなり透明性が損なわれたり、低分子量成分が多くなり表面膠着しやすくなったりする欠点が発生する場合がある。また、分子量分布が上記範囲より小さい場合は、成形性に好影響する低分子量成分や力学特性に好適に寄与する高分子量成分の組成比が小さくなり、結果として、成形性が損なわれたり、力学特性が損なわれたりする場合がある。
上記アクリル系ブロック共重合体は、必要に応じて、分子鎖中又は分子鎖末端に水酸基、カルボキシル基、酸無水物基、アミノ基、トリメトキシシリル基などの官能基を有していてもよい。
アクリル系ブロック共重合体を製造する方法としては、分子構造を高度に制御できるリビング重合方法が好ましい。
リビング重合とは、ブロック共重合体を構成する重合体ブロックの単量体を重合し、この重合が失活又は停止する前に他の単量体の重合を行いブロック共重合体を合成する方法であり、例えば、有機希土類金属錯体を重合開始剤として重合する方法(特開平06−93060号公報を参照。)、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤としアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩などの鉱酸塩の存在下でアニオン重合する方法(例えば、特開平07−25859号公報を参照)、有機アルミニウム化合物の存在下で、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤としアニオン重合する方法(例えば、特開平11−335432号公報を参照)、原子移動ラジカル重合方法(ATRP)(例えば、「Macromol. Chem. Phys.」, 2000年,201巻,p.1108〜1114を参照)などが挙げられる。
上記のリビング重合方法の中でも、分子量制御や副反応抑制、コストなどの観点から、有機アルミニウム化合物の存在下で、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤としアニオン重合する方法、原子移動ラジカル重合方法(ATRP)がより好ましく、有機アルミニウム化合物の存在下で、有機アルカリ金属化合物を重合開始剤としアニオン重合する方法が特に好ましい。
(2)熱可塑性ポリウレタンまたは熱可塑性ポリウレタン組成物
軟質透明基材に用いられる熱可塑性ポリウレタンは、高分子ポリオール、有機ポリイソシアネート、及び鎖伸長剤を反応させて得られる。熱可塑性ポリウレタン組成物は、熱可塑性ポリウレタンから主としてなる熱可塑性ポリウレタン組成物からなる。
[高分子ポリオール]
高分子ポリオールとしては、ポリウレタンの製造に従来から使用されている高分子ポリオールを使用できる。かかる高分子ポリオールの例としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、水素添加されていてもよい共役ジエン重合体系ポリオール、ひまし油系ポリオール、ビニル重合体系ポリオール等を挙げることができ、これらの高分子ポリオールは1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。そのうちでも、高分子ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールのうちの1種または2種以上が好ましく用いられ、ポリエステルポリオールおよび/またはポリエーテルポリオールがより好ましく用いられ、ポリエステルジオールおよび/またはポリエーテルジオールがさらに好ましく用いられる。
上記のポリエステルポリオールとしては、例えば、ポリオール成分とポリカルボン酸、そのエステル、無水物等のエステル形成性誘導体などのポリカルボン酸成分とを直接エステル化反応またはエステル交換反応させて得られるポリエステルポリオール、ポリオールを開始剤としてラクトンを開環重合することによって得られるポリエステルポリオールなどが挙げられる。
ポリエステルポリオールの製造に用いるポリオール成分としては、ポリエステルの製造において一般的に使用されているものを用いることができ、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール,2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2,7−ジメチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,9−ノナンジオール、2,8−ジメチル−1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等の炭素数2〜15の脂肪族ジオール;1,4−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、シクロオクタンジメタノール、ジメチルシクロオクタンジメタノール等の脂環式ジオール;1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等の芳香族二価アルコールなどの1分子当たり水酸基を2個有するジオール;トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン等の1分子当たり水酸基を3個以上有するポリオールなどを挙げることができる。ポリエステルポリオールの製造に当たっては、これらのポリオールは単独で使用しても2種以上を併用してもよい。これらのうちでも、非粘着性で、溶融成形性、透明性及び柔軟性に優れ、引張応力や引裂強度で代表される力学的特性に優れ、耐熱性にも優れる熱可塑性ポリウレタンとなることから、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール等の炭素数4〜10の脂肪族ジオールを用いることが好ましく、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール等の炭素数4〜10の直鎖状脂肪族ジオールを用いることがより好ましい。
ポリエステルポリオールの製造に用いるポリカルボン酸成分としては、ポリエステルの製造において一般的に使用されているものを用いることができ、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、メチルコハク酸、2−メチルグルタル酸、3−メチルグルタル酸、トリメチルアジピン酸、2−メチルオクタン二酸、3,8−ジメチルデカン二酸、3,7−ジメチルデカン二酸等の炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸等の脂環式ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸等の3官能以上のポリカルボン酸;あるいはそれらのエステル形成性誘導体などを挙げることができる。これらのポリカルボン酸成分は、単独で使用しても2種以上を併用してもよい。そのうちでも、非粘着性で、溶融成形性、透明性及び柔軟性に優れ、引張応力や引裂強度で代表される力学的特性に優れ、耐熱性にも優れる熱可塑性ポリウレタンとなることから、炭素数6〜12の脂肪族ジカルボン酸が好ましく、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸がより好ましく、アジピン酸がさらに好ましい。
また、ポリエステルポリオールの製造に用いるラクトンとしては、ε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン等が挙げられる。
上記のポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリオールの存在下に、環状エーテルを開環重合して得られるポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリ(メチルテトラメチレングリコール)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。そのうちでも、非粘着性で、溶融成形性、透明性及び柔軟性に優れ、引張応力や引裂強度で代表される力学的特性に優れ、耐熱性にも優れる熱可塑性ポリウレタンとなることから、ポリテトラメチレングリコールおよび/またはポリ(メチルテトラメチレングリコール)が好ましく用いられる。
上記のポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ポリオール成分とジアルキルカーボネート、アルキレンカーボネート、ジアリールカーボネート等のカーボネート化合物との反応により得られるものが挙げられる。ポリカーボネートポリオールの製造に用いるポリオール成分としては、ポリエステルポリオールの製造に用いることができる成分として先に例示したポリオール成分を用いることができる。ジアルキルカーボネートとしてはジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等が挙げられ、アルキレンカーボネートとしてはエチレンカーボネート等が挙げられ、ジアリールカーボネートとしてはジフェニルカーボネート等が挙げられる。
上記のポリエステルポリカーボネートポリオールとしては、例えば、ポリオール成分、ポリカルボン酸成分およびカーボネート化合物を同時に反応させて得られたもの、あるいは予め上記したポリエステルポリオールおよびポリカーボネートポリオールをそれぞれ合成し、次いでそれらをカーボネート化合物と反応させるか、またはポリオール成分およびポリカルボン酸成分と反応させることによって得られたものなどが挙げられる。
上記の高分子ポリオールの具体例としては、例えば、ポリ(1,4−テトラメチレン アジペート)ジオール、ポリ(3−メチル−1,5−ペンタメチレン アジペート)ジオール、ポリ(ε−カプロラクトン)ジオール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
高分子ポリオールの数平均分子量は500〜8,000の範囲内であることが好ましく、600〜5,000の範囲内であることがより好ましく、800〜3,000の範囲内であることがさらに好ましい。当該範囲の数平均分子量を有する高分子ポリオールを用いることにより、非粘着性で、溶融成形性、透明性及び柔軟性に優れ、引張応力や引裂強度で代表される力学的特性に優れ、耐熱性にも優れる熱可塑性ポリウレタンが得られる。なお、本明細書における高分子ポリオールの数平均分子量はJIS K 1557に準拠して測定された水酸基価に基づいて算出した数平均分子量である。
[有機ポリイソシアネート]
有機ポリイソシアネートとしては、ポリウレタンの製造に従来から使用されている有機ポリイソシアネートを使用できる。かかる有機ポリイソシアネートとしては、例えば、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、3,3'−ジクロロ−4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート等の脂肪族または脂環式ジイソシアネートなどが挙げられる。これらの有機ポリイソシアネートは1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。そのうちでも、非粘着性で、溶融成形性、透明性および柔軟性に優れ、引張応力や引裂強度で代表される力学的特性に優れ、耐熱性にも優れる熱可塑性ポリウレタンとなることから、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートから主としてなる(好ましくは50モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、特に好ましくは100モル%含む)ことが好ましい。
上記の有機ポリイソシアネートのうち、発光体の耐光劣化性の観点からヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート等の脂肪族または脂環式ジイソシアネートを用いることがより好ましい。
[鎖伸長剤]
鎖伸長剤としては、ポリウレタンの製造に従来から使用されている鎖伸長剤を使用できる。かかる鎖伸長剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート、キシリレングリコール等のジオール類;ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン、ピペラジンあるいはその誘導体、フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等のジアミン類;アミノエチルアルコール、アミノプロピルアルコール等のアミノアルコール類などが挙げられる。これらの鎖伸長剤は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。これらのうちでも、非粘着性で、溶融成形性、透明性及び柔軟性に優れ、引張応力や引裂強度で代表される力学的特性に優れ、耐熱性にも優れる熱可塑性ポリウレタンとなることから、鎖伸長剤は、炭素数2〜10の脂肪族ジオールから主としてなる(好ましくは50モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、特に好ましくは100モル%含む)ことが好ましく、1,4−ブタンジオールから主としてなる(好ましくは50モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、特に好ましくは100モル%含む)ことがより好ましい。
前記の高分子ポリオール、有機ポリイソシアネートおよび鎖伸長剤を反応させて熱可塑性ポリウレタンを製造するに当たっては、各成分の混合比率は、目的とする熱可塑性ポリウレタンに付与すべき硬度(柔軟性)、透明性、力学的性能などを考慮して適宜決定されるが、反応系に存在する活性水素原子:イソシアネート基のモル比が1:0.9〜1.1の範囲内になるような割合で各成分を使用することが好ましく、1:0.95〜1.05になるような割合で各成分を使用することがより好ましい。上記の割合で各成分を使用することにより、非粘着性で、溶融成形性、柔軟性及び透明性に優れ、引張応力や引裂強度で代表される力学的特性に優れ、耐熱性にも優れた熱可塑性ポリウレタンを得ることができる。
熱可塑性ポリウレタンの製造方法は特に制限されず、高分子ポリオール、有機ポリイソシアネートおよび鎖伸長剤を使用して、公知のウレタン化反応技術のいずれを採用して行ってもよく、プレポリマー法またはワンショット法のいずれも採用することができる。これらの中でも、実質的に溶剤の不存在下に溶融重合することが好ましく、特に多軸スクリュー型押出機を用いる連続溶融重合法を採用することがより好ましい。溶融重合する際の重合温度としては180〜280℃の範囲内であることが好ましい。
上記した高分子ポリオール、有機ポリイソシアネートおよび鎖伸長剤を反応させて熱可塑性ポリウレタンを得るに際して、ウレタン化反応触媒を使用してもよい。当該ウレタン化反応触媒の種類は特に制限されず、熱可塑性ポリウレタンの製造に従来から使用されているウレタン化反応触媒を使用できる。かかるウレタン化反応触媒としては、例えば、有機スズ系化合物、有機亜鉛系化合物、有機ビスマス系化合物、有機チタン系化合物、有機ジルコニウム系化合物、アミン系化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物等が挙げられる。ウレタン化反応触媒は1種を単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
上記の熱可塑性ポリウレタンにおける、イソシアネート基由来の窒素原子の含有率は4.5質量%以上であることが好ましい。上記の範囲のイソシアネート基由来の窒素原子の含有率を有する熱可塑性ポリウレタンは、非粘着性で、溶融成形性、透明性及び柔軟性に優れ、引張応力や引裂強度で代表される力学的特性に優れ、耐熱性にも優れたものとなる。熱可塑性ポリウレタンにおけるイソシアネート基由来の窒素原子の含有率は4.5〜6.5質量%であることがより好ましく、4.6〜6.0質量%であることがさらに好ましく、4.7〜5.7質量%であることが特に好ましく、4.8〜5.5質量%であることが最も好ましい。
(3)フッ素系アクリル樹脂(フッ素系光学用アクリルフィルム)
軟質透明基材として用いるフッ素系アクリル樹脂(フッ素系光学用アクリルフィルム)は、アクリル重合体(a)とフッ素系樹脂(b)を含む樹脂組成物(c)からなる。
このフッ素系アクリル樹脂からなるフッ素系光学用アクリルフィルムの端面から光を入射させ、この端面に対向する反対側の端面から出射した光の輝度をL1とし、同条件で測定した前記アクリル重合体(a)のみからなるフィルムの輝度をL2とすると、これらのフィルムの輝度の比(L1/L2)は1より大きくなることが好ましく、1.05以上がより好ましく、1.1以上がさらに好ましい。後述するように、特に、膜厚が350μmであり、端面(I)から端面(O)の距離が0cmである、平面形状が方形のフィルムにおいて、上記の輝度の比(L1/L2)が得られることが好ましい。
[アクリル重合体(a)]
アクリル重合体(a)は、アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレート単位50〜100質量%、およびこれと共重合可能な他のビニル単量体単位0〜50質量%からなる重合体が好ましい。前記のアルキルメタクリレート単位の含有量は、アクリル重合体(a)の所望の特性を得る点から、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましい。
上記のアルキルメタクリレートとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、プロピルメタクリレート等が挙げられる。
ここで「重合体」とは、単独重合体又は共重合体を意味する。アクリル重合体(a)が単独重合体の場合は、例えばポリメチルメタクリレートであり、共重合体の場合は、例えばメチルメタクリレートとメチルメタクリレート以外のビニル単量体との共重合体である。
上記のアルキルメタクリレートと共重合可能な他のビニル単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、プロピルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜4のアルキルメタクリレート(前記のアルキルメタクリレート以外のもの);フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート等の芳香族メタクリレート、イソボルニルメタクリレート等の脂環式メタクリレート;スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン等の芳香族ビニル化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルシアン化合物等が挙げられ、これらを2種以上併用してもよい。
これらの中でも、フッ素系樹脂(b)との相溶性、得られる軟質透明基材の透明性、耐熱性、耐候性の観点から、メチルメタクリレートとアルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレートとの共重合体が好ましく、メチルメタクリレートとメチルアクリレートとの共重合体がより好ましい。この共重合体の組成は、メチルメタクリレート単位が80〜99質量%、アルキルアクリレート単位が1〜20質量%であることが好ましく、メチルメタクリレート単位90〜99質量%、アルキルアクリレート単位が1〜10質量%であることがより好ましい。
アクリル重合体(a)の重量平均分子量(ポリスチレン換算)は5万〜20万の範囲であることが好ましい。重量平均分子量が小さすぎると、良好な機械強度が得られなくなり、大きすぎると溶融成形が困難になる。この重量平均分子量は7万〜17万がより好ましく、8万〜12万がさらに好ましい。
[フッ素系樹脂(b)]
フッ素系樹脂(b)は、アクリル重合体(a)との相溶性が十分に高いものを用いる。フッ素系樹脂(b)とアクリル重合体(a)との相溶性は、形成するフィルムの配合条件下、JIS K 7121に準拠したガラス転移点の測定において、アクリル重合体(a)とフッ素系樹脂(b)に由来する2つのガラス転移点が検出されず、ガラス転移点が1つだけ検出される状態となることが好ましい。
また、フッ素系樹脂(b)は、アクリル重合体(a)と形成するフィルムの配合条件下、JISK7121に準拠した融解温度の測定において、フッ素系樹脂(b)の結晶構造に由来する融解ピークが全く観察されない状態となることが好ましい。
フッ素系樹脂(b)としては、トリフルオロアルキルメタクリレート単独重合体、テトラフルオロアルキルメタクリレート単独重合体、ペンタフルオロアルキルメタクリレート単独重合体、オクタフルオロアルキルメタクリレート単独重合体、ヘプタデカフルオロアルキルメタクリレート単独重合体、フッ素化アルキルメタクリレート/アルキルメタクリレート共重合体などのフッ素化アルキルメタクリレート系重合体;トリフルオロアルキルα−フルオロアクリレート単独重合体、テトラフルオロアルキルα−フルオロアクリレート単独重合体、ペンタフルオロアルキルα−フルオロアクリレート単独重合体、オクタフルオロアルキルα−フルオロアクリレート単独重合体、ヘプタデカフルオロアルキルαフルオロアクリレート単独重合体などのα−フルオロメタクリレート系重合体;フッ化ビニリデン単独重合体、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体等のフッ化ビニリデン系重合体が挙げられ、これらの2種以上からなる混合物を用いてもよい。
これらの中でも、アクリル重合体(a)とのブレンドした際の透明性の点から、フッ化ビニリデン系重合体が好ましく、フッ化ビニリデン単独重合体がより好ましい。
[樹脂組成物(c)]
軟質透明基材として用いるフッ素系アクリル樹脂(フッ素系光学用アクリルフィルム)は、アクリル重合体(a)とフッ素系樹脂(b)をブレンドすることにより形成される樹脂組成物(c)からなる。
ブレンド方法としては、通常使用される方法を用いることが可能である。特に限定されないが、例えば、ヘンシェルミキサー等のミキサーで機械的に混合した後に2軸押出機により溶融混練する方法が挙げられる。
アクリル重合体(a)とフッ素系樹脂(b)との混合比(a/b、質量比)は、30/70〜99.9/0.1の範囲にあることが好ましい。
フッ素系樹脂(b)のより十分な透明性向上効果を得る点から、フッ素系樹脂(b)の配合比は、アクリル重合体(a)とフッ素系樹脂(b)との合計100質量部に対し、0.1質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましく、3質量部以上がさらに好ましく、5質量部以上が特に好ましい。すなわち、混合比(a/b)は、99.9/0.1以下が好ましく、99/1以下がより好ましく、97/3以下がさらに好ましく、95/5以下が特に好ましい。
フッ素系樹脂(b)が多すぎると、フッ素系樹脂(b)の結晶化が起こりやすくなり、得られるフッ素系アクリル樹脂が白濁し光線透過率が低下しやすくなる。
また、一般的にフッ素系樹脂(b)は微黄色であり、フッ素系樹脂(b)の添加量が多くなると、得られるフッ素系アクリル樹脂の黄色味が強くなる傾向にある。特にディスプレイ用途では黄色味は小さいことが望まれる。また、フッ素系樹脂(b)のガラス転移温度はアクリル重合体(a)と比較すると低く、フッ素系樹脂(b)の添加量が多いと、得られるフッ素系アクリル樹脂の耐熱性が低下する。さらに一般的にはフッ素系樹脂(b)はアクリル重合体(a)と比較すると非常に高価であり、フッ素系樹脂(b)の配合量を多くすると、コストが増加する。これらの観点から、フッ素樹脂(b)の上記配合比は、70質量部以下が好ましく、50質量部以下がより好ましく、35質量部以下がさらに好ましく、25質量部以下が特に好ましく、20質量部以下が最も好ましい。すなわち、混合比(a/b)は、30/70以上が好ましく、30/70以上がより好ましく、65/35以上がさらに好ましく、75/25以上が特に好ましく、80/20以上が最も好ましい。
上記の事項を考慮すると、アクリル重合体(a)とフッ素系樹脂(b)との混合比は、これらの合計を100質量部としたとき、アクリル重合体(a)が30〜99.9質量部、フッ素系樹脂(b)0.1〜70質量部が好ましく、アクリル重合体(a)が50〜99質量部、フッ素系樹脂(b)1〜50質量部がより好ましく、アクリル重合体(a)65〜97質量部、フッ素系樹脂(b)3〜35質量部がさらに好ましく、アクリル重合体(a)75〜97質量部、フッ素系樹脂(b)3〜25質量部が特に好ましく、アクリル重合体(a)80〜95質量部、フッ素系樹脂(b)5〜20質量部が最も好ましい。すなわち、混合比(a/b)を、例えば80/20≦a/b≦95/5を満たすように設定することができる。
樹脂組成物(c)は、フッ素系アクリル樹脂の耐熱性の点から、JIS K 7121に準拠して測定した補外ガラス転移開始温度が70℃以上であることが好ましく、80℃以上がより好ましい。
(4)可塑剤系アクリル樹脂組成物
本願の軟質透明基材に用いられる、可塑剤系アクリル樹脂組成物は、メタクリル酸メチル単位を50質量%以上含むアクリル(共)重合体(d)と可塑剤(e)を含有する。また、可塑剤(e)を含まない以外は上記アクリル樹脂組成物と同じものからなるアクリルシート又はフィルムの21cm光路長の輝度を100%としたときに、可塑剤(e)を含む可塑剤系アクリル樹脂組成物からなるシート又はフィルムの輝度は90%以上であり、かつ、破断伸度は10%以上である。
[アクリル(共)重合体(d)]
アクリル(共)重合体(d)は、メタクリル酸メチル単位を50質量部以上含む(共)重合体である。ここで「(共)重合体」とは、単独重合体又は共重合体を意味する。すなわち、アクリル(共)重合体(d)が単独重合体の場合はポリメタクリル酸メチルであり、共重合体の場合はメタクリル酸メチルとメタクリル酸メチル以外の単量体との共重合体である。メタクリル酸メチル以外の単量体の具体例としては、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等のメタクリル酸メチル以外の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。ここで、「(メタ)アクリル酸エステル」とは、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを意味する。
アクリル(共)重合体(d)としては、特に、メタクリル酸メチル50〜100質量%と、アクリル酸メチル50〜0質量%からなる(共)重合体が、耐光性に優れるので好ましい。
[可塑剤(e)]
可塑剤(e)の種類及び添加量に関しては特に制限は無く、可塑剤系アクリル樹脂組成物からなるシート又はフィルムが上記した特定の輝度と特定の破断伸度を示すように適宜選定すればよい。
本発明における特定の輝度は、次の通りである。まず、アクリル(共)重合体(d)と可塑剤(e)を含有する可塑剤系アクリル樹脂組成物からなるアクリルシート又はフィルム、及び、可塑剤(e)を含まない点を除けば上記アクリル樹脂組成物と同じものからなるアクリルシート又はフィルムについて、21cm光路長の輝度を同一条件で測定する。そして、可塑剤(e)を含まないアクリルシート又はフィルムの輝度を基準(100%)として、可塑剤(e)を含む可塑剤系アクリル樹脂組成物からなるシート又はフィルムの輝度が90%以上となることが必要である。この値が90%以上となる可塑剤(e)は、光の散乱や吸収が少ないものであり、発光体用途に好適であることが分かる。一方、この値が90%未満となる可塑剤は、光の散乱や吸収が多いものであり、導光板用途には適さない。より高い輝度を得るためには、この値が95%以上となることが好ましい。
本発明における特定の破断伸度は、次の通りである。アクリル(共)重合体(d)と可塑剤(e)を含有する可塑剤系アクリル樹脂組成物からなるアクリルシート又はフィルムについて、JIS K 7127に準拠して破断伸度を測定する。この破断伸度は、10%以上であり、好ましくは15%以上、より好ましくは20%以上である。破断伸度がこの範囲内であれば、発光体の製造工程において、発光体が各工程を通過する時、所定サイズへのスリット時、切り抜き時、凹凸形状付与時などにおける発光体の割れや欠けを良好に防ぐことができる。
可塑剤(e)は、以上の輝度と破断伸度を示す範囲内で使用される。可塑剤(e)の好適な具体例としては、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソブチルなどのフタル酸系可塑剤、ポリエステル系可塑剤が挙げられる。可塑剤(e)の含有量は、アクリル(共)重合体(d)と可塑剤(e)の合計100質量%を基準として、好ましくは5〜60質量%、より好ましくは11〜30質量%、特に好ましくは13〜25質量%である。これら範囲の下限値は、破断伸度向上の点で意義がある。また、上限値は、輝度向上、及び、ブリードアウトや耐熱性低下の防止の点で意義がある。また、上述した可塑剤の好適な種類と含有量を選択することは、可塑剤系アクリル樹脂組成物を発光体とした際の強度と輝度を両立する点で特に好ましい。
[可塑剤系アクリル樹脂組成物からなるアクリルシート又はフィルムの厚さ]
可塑剤系アクリル樹脂組成物を、アクリルシート又はフィルムとして用いる場合、その厚さは、好ましくは2mm以下、より好ましくは0.05〜2mm、さらに好ましくは0.05〜1mmである。このような薄いアクリルシート又はフィルムであっても、輝度をほとんど低下させること無く、強度を向上することができる。なお、上述した範囲よりも厚いアクリルシート又はフィルムは十分な強度があるので、可塑剤を添加して強度を改善する必要が無い。
[可塑剤系アクリル樹脂組成物からなるアクリルシート又はフィルムの製造方法]
アクリルシート又はフィルムは、例えば、Tダイなどを用いた溶融押出法、注型重合法、溶液流延法などによって製造できる。
可塑剤系アクリル樹脂組成物からなるアクリルシート又はフィルムを注型重合法で製造する場合は、例えば、メタクリル酸メチル単位を50質量部以上含む単量体と可塑剤(e)を混合して注型重合してもよいし、あるいは、この単量体とこの単量体の重合物とからなるシロップに可塑剤(e)を混合し、注型重合してもよい。この重合に使用する開始剤としては、例えば、アゾ系開始剤、パーオキサイド系開始剤が挙げられる。また、シロップは、単量体に重合物を溶解して調製したものでもよいし、単量体を一部重合して調製したものでもよい。また、ヘキサメチレンジメタクリレート、ヘキサメチレンジアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレートなどの多官能性のメタクリレートやアクリレートを共重合して架橋させることもできる。
上記の注型重合法では、バッチ重合法で行っても良いし、連続的重合法で行っても良い。
可塑剤系アクリル樹脂組成物からなるアクリルシート又はフィルムを、Tダイなどを用いた溶融押出法で製造する場合は、例えば、スプレードライ法(噴霧乾燥法)によって乳化重合後の水分を加熱揮散させた微粒状の樹脂に対して可塑剤(e)を添加してもよいし、あるいは、押出成形時にフィーダーなどから直接可塑剤(e)を注入してもよい。また、メタクリル酸メチル単位を50質量部以上含む単量体を懸濁重合する際に可塑剤(e)を添加してもよい。
これらの中でも、押出成形時の可塑剤揮散が少なく、押出成型機への食い込みが良好である点から、懸濁重合する際に可塑剤(e)を添加することが好ましい。
[助剤]
可塑剤系アクリル樹脂組成物の輝度を損なわない範囲内で、助剤を添加することができる。助剤の具体例としては、滑剤、抗菌剤、防カビ剤、光安定剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、帯電防止剤、熱安定剤が挙げられる。助剤は、例えば、ヘンシェルミキサー等の混合器で予備的に混合して、押出機でペレット状にして成形できる。
以上説明したように、本発明の発光体は上述したような軟質透明基材を用いるため、柔軟であることを特徴とする。これにより、発光体表面をパターン処理する際や塗工処理する際、また粘着加工や積層加工する際にロール状態で加工できるため、加工工程を大幅に簡略化することができる。また、発光体を打ち抜き加工する際に発光体の割れを防止し、品質の高い発光体を容易に得ることが可能となる。
従って、各種の光学フィルムを本発明の発光体と併せて使用する時に、フレーム枠などによって生成される段差を解消する機能も付与することができる。
(実施形態2)
実施形態1では、板状の面発光体を発光体の一例として説明した。実施形態2では、他の形状の発光体の場合を説明する。図7Aから7D及び図8を用いて本実施形態の発光体の一例を説明する。
発光体の一つの実施形態である面発光体の形状は、例えば図7Aのように長方形などの発光体7aの他、正面から見た形状が、正方形、台形、三角形などの多角形や、円、楕円などの曲線で形成される形状であってもよい。
また、面発光体は、翼状の発光体7b(図7B)、火炎状の発光体7c(図7C)などがあげられる他、曲線と直線とによって形成される他の形状であってもよい。
さらに、面発光体は、図7Aから7Cに示したように平板状に限られることはなく、図7Dに示すように、曲がっていても良い。図7Dでは、点線を用いて、入射端面の底辺と平行なラインを示し、形状が曲がっている状態をわかりやすくしている。図7Dでは、図7Aと同様の形状が曲がっている状態を示しているが、図7B、7Cなどの他の形状が曲がっていてもよい。軟質透明基材を用いることにより、曲面状の発光体を製造する場合、加工を容易にすることができる。また、加工が容易になることにより、加工精度を向上させることができる。
本発明の曲面状の発光体は、初めから曲面状の構造を有するように加工することもできるし、予め平板状の発光体を製造後、後から曲げ加工することも可能である。例えば、波型など、複数の曲線からなる発光体や、ドーム型のように球面を有する発光体など、種々の構造を有する発光体を容易に得ることが可能である。
また、本発明の上記図7Dで示される曲面状の発光体は、円柱状の柱面に柱巻きに巻いて設置することも可能である。例えば、ポスターのように、ロール状に巻いて持ち運び、柱面に巻きつけることも可能である。
図7Aから7Dでは、発光体の板厚が一定である形状を示しているが、板の厚みが一定でなくても良い。また、板の幅が一定でなくてもよい。例えば、面発光体は、光源側から離れるにつれて、徐々に厚みが薄くなる楔形であってもよい。上述した多角形や円、楕円のように、光源1の幅と同じ幅を有してなくてもよい。但し、光源1と対向する入射端面は、光を有効に利用するため、少なくとも光源1と同じ幅もしくはそれより広い幅を有することが好ましい。
また、発光体は、面発光体に限られることはない。発光体は、棒状であってもよい。棒状発光体の形状は、例えば円柱状、角柱状、円錐状、角錐状などが挙げられる。太さが一定でなくても良い。この棒状の発光体は、直線状である必要はなく、曲がっていてもよい。また、種々の構造を持っていてもよい。曲がった棒状の発光体を得る場合、初めから曲がった棒状に成形することも可能であるが、直線状に成形後、後から加工して曲がった棒状の発光体を得ることも可能である。
本発明の棒状の発光体は、例えば、文字をかたどった構造など、複雑な構造の発光体も容易に得ることができる。
さらに、発光体は、筒状であってもよい。筒状発光体の形状は、例えば円筒状、角筒状、中空の円錐状、中空の角錐状などが挙げられる。この筒状の発光体は、直線状である必要はなく、曲がっていても良い。またこの筒状の発光体は、直線状である必要はなく、曲がっていてもよい。また、種々の構造を持っていてもよい。曲がった筒状の発光体を得る場合、初めから曲がった筒状に成形することも可能であるが、直線状に成形後、後から加工して曲がった筒状の発光体を得ることも可能である。
本発明の筒状の発光体は、例えば、文字をかたどった構造など、複雑な構造の発光体も容易に得ることができる。
さらにまた、発光体の形状は、例えば発光体の一つの面にプリズム形状を備えていてもよい。図8に一例を示す。また、プリズム形状に限られず、例えば波形、曲面や斜面によって形成される他の形状が発光体の一つの面に付加されてもよい。いずれの場合においても、発光体表面は内部に入射した光が全反射を起こしうる程度に滑らかである事が好ましい。
次に、本実施形態の光拡散粒子の種類と輝度との関係について説明する。本実施形態においても、輝度は、実施形態1と同様に、図2の輝度測定系を用いて計測することができる。但し、ヘイズ値は、例えば発光体7a〜7dのように平板状の部分を含む形状については、測定することができるが、発光体7eのように平板状の部分がない場合には測定することができない。このような場合、発光体を構成する軟質透明基材及び光拡散粒子を同じにして、平板状の発光体を形成し、測定することも可能である。そこで、本実施形態では、光拡散粒子の種類と輝度との関係について検討する。
輝度(cd/m−2)は以下のことに注意して測定するものとする。
1.導光板の背面には例えば黒色の布など、光を吸収する素材を吸収シート4として配置する。これは背面側に出射される光を吸収させ、正面から出射される光のみを測定するためである。ここでは、輝度を測定する側を正面、対向する側を背面としている。
2.入射面に対向する端面付近では端面から光の反射の影響により輝度特性が変化する場合がある。そこで、この影響を除くために、入射面に対向する端面に吸収処理5を施して測定する。吸収処理方法としては、例えば入射面に対向する端面へ黒インクを塗布する等が挙げられる。
図5Aに示した、光拡散粒子の種類や濃度が異なる場合における、面発光体の輝度値B(x)と導光距離x(m)との関係例を用いて、光拡散粒子の種類と輝度との関係を検討する。
図5Aの関係例は、光拡散粒子を基材に添加した面発光体についてその輝度を測定したもので、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、ポリスチレンの中から1種選ばれた光拡散粒子直径0.5〜3μmの光拡散粒子を厚み5mmの面発光体に対し0.02〜0.0005重量%添加したものである。いずれの例も、導光距離を0.2(m)とした場合である。このとき、光拡散粒子の種類や濃度により輝度特性が大きく変化することが分かる。
本発明者等は光拡散粒子の種類や濃度の異なる発光体を種々検討した結果、透明基材の屈折率と光拡散粒子との屈折率との差(屈折率差Δn)が特定範囲であり、特定範囲の濃度の光拡散粒子を含有する発光体が消灯時の透明性と点灯時の輝度のバランスが優れている事を見出した。基材が軟質透明基材の場合も同様に、特定範囲の屈折率差を持ち、特定範囲の濃度の光拡散粒子を含有する発光体が同様にバランスの優れたものであると予測される。
屈折率差Δnは0.3以上である事が好ましい。屈折率差Δnが0.3より小さい場合、効率よく光を取り出す事ができず、点灯時の明るさの割に透明感が劣る。また、0.4以上である事が好ましい。
一方、屈折率差Δnが3より大きいと散乱光は後方散乱が支配的になるため、やはり点灯時の明るさの割に透明感が劣る。
さらに本発明の発光体に含まれる光拡散粒子とは、軟質透明基材に後から添加される種々の金属化合物や樹脂等を含むが、軟質透明基材の製造において添加される各種添加剤であって、光拡散効果があるものも含まれる。前記各種添加剤としては、例えば重合開始剤、触媒、酸化防止剤、紫外線吸収剤および離型剤などが挙げられる。
つまり、後から適切な光拡散粒子を軟質透明基材に添加するのみならず、軟質透明基材の種類、その製造時に用いられる各種添加剤の種類を適切なものにすることによって、発光体とすることができる。例えば、本発明の発光体の基材として好ましく用いられるアクリル系ブロック共重合体を、有機アルミニウム化合物の存在下で重合して得た場合、この有機アルミニウム化合物に由来する化合物が光拡散粒子としてはたらき、発光体とすることができる。ここで用いられる有機アルミニウム化合物は、重合後、有機酸で処理されることが多いため、光拡散粒子としてはたらく有機アルミニウム化合物由来の化合物は、主に有機酸アルミニウムであると考えられる。
また、後から適切な光拡散粒子を軟質透明基材に添加する場合、光拡散粒子としては、E(m−1)を、前記軟質透明基材の5(mm)厚みあたりのヘイズの値(%)で除した演算値(m−1/%)が0.55(m−1/%)以上10.0(m−1/%)以下の要件を満たすようなものであれば、種々の金属化合物や樹脂等を用いることができるが、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛などが好ましい。
本発明の実施形態で使用される光拡散粒子の平均直径が小さい場合、レイリー散乱現象に起因すると思われる着色など、色目の変化が起きる場合がある。また、屈折率差Δnが小さい場合でもレイリー散乱現象に起因すると思われる着色など、色目の変化が起きる場合がある。具体的には、光源付近では散乱光が青みを帯び、光源から離れた位置では黄味を帯びる場合がある。
そこで、レイリー散乱現象に起因すると思われる着色を抑制するため、光拡散粒子の平均直径(mm)と屈折率差絶対値との積が0.0001(mm)以上であることが好ましい。
さらに、光拡散粒子の濃度は、0.0001重量%以上2.0重量%以下であることが好ましく、0.01重量%以上1.5重量%以下がより好ましく、0.02重量%以上1.0重量%以下がさらに好ましく、0.1重量%以上0.5重量%以下が特に好ましい。重量光拡散粒子の濃度が高くなるにつれ、発光体の透明度が低下する。このため、発光体の透明性、例えば板状発光体であれば低いヘイズ値、板状以外であれば目視での透明感、を維持するためには、光拡散粒子の濃度を低く抑えることが必要となる。一方、光拡散粒子の濃度が低すぎる場合、光を十分に散乱させる事ができず、発光体の輝度が小さすぎる場合がある。
(その他の実施形態)
本発明で使用される光源の形状は入射端面の形状、発光時の意匠に合わせて任意に選ぶ事ができ、例えば線状の他、点状、環状などを採用できる。
(参考例1〜3、実施例1、比較例1)
以下に、参考例1〜3、実施例1、及び比較例1を示す。面発光体は射出成型機を用いて作製した。参考例、実施例及び比較例における<共通条件>と、実施例1で用いる<実施例1の条件>とを以下に示す。
<共通条件>
使用光源(参考例1〜3、実施例1、及び比較例1)
使用光源:日亜化学工業株式会社製 「LED NFSW036BT」
使用個数:7個
配置間隔:10mm
印加電圧:2.8V/1光源
光源1個の大きさ:3mm(発光部)
ベース樹脂
・参考例1〜3、比較例1;PMMA(アクリル樹脂)(株式会社クラレ製「パラペット」)、屈折率:1.494(nD)、
・実施例1;アクリル系ブロック共重合体(後述する)、屈折率1.474
サンプルサイズ
・参考例1〜3、比較例1;5mm厚み × 導光長200mm × 幅70mm、
・実施例1;5mm厚み × 導光長150mm × 幅70mm
輝度の測定
サンプルと輝度計の距離5m、測定サイズ8mm×8mm
参考例および比較例の光拡散粒子の材料構成と測定結果を表1に示す。また輝度減衰係数E(m−1)と5mm厚みあたりのヘイズ値の関係を図9に示す。横軸のヘイズ値は上述の通り、5mm厚みあたりのヘイズ値である。図9に示す測定結果から、ヘイズ値(%)をx、輝度減衰係数E(m−1)をyとすると、次の関係式が導かれた。
酸化チタン y=1.4797x
酸化亜鉛 y=0.7726x
酸化アルミニウム y=0.3662x
スチレン y=0.1444x
この関係式において、xの係数が演算値(m−1/%)に相当する。
PMMAの引張弾性率(後述する方法で測定)は、3200MPaであった。
<実施例1の条件>
実施例1においてベース樹脂として用いる、アクリル系ブロック共重合体について説明する。
アクリル系ブロック共重合体の各種物性は以下の方法により測定又は評価、合成した。
(1)重量平均分子量(Mw)
アクリル系ブロック共重合体及びアクリル樹脂の重量平均分子量(Mw)はゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(以下GPCと略記する)によりポリスチレン換算分子量で求めた。
・装置:東ソー株式会社製GPC装置「HLC−8020」
・分離カラム:東ソー株式会社製の「TSKgel GMHXL」、「G4000HXL」及び「G5000HXL」を直列に連結
・溶離剤:テトラヒドロフラン
・溶離剤流量:1.0ml/分
・カラム温度:40℃
・検出方法:示差屈折率(RI)
(2)各重合体ブロックの構成割合
アクリル系重合体ブロックにおける各重合体ブロックの構成割合は1H−NMR(1H−核磁気共鳴)測定によって求めた。
・装置:日本電子株式会社製核磁気共鳴装置「JNM−LA400」
・重溶媒:重水素化クロロホルム
(3)重合体中のアルミニウム成分の含有量
以下の実施例において得られた重合体を約5g採取して精秤し、容量100mlのメスフラスコに入れた。これに濃硫酸10mlを加え、250〜300℃の条件下で約2時間処理(湿式分解)した。次いでこの溶液に濃硝酸5mlを加えて、250〜300℃の条件下で約2時間処理(湿式分解)する操作を、溶液の色が淡黄色ないし無色透明になるまで計2回行った。さらに、この溶液に過塩素酸を5ml加えて、200〜250℃の条件下で約2時間処理(湿式分解)した。その後、メスフラスコを室温まで冷却し、蒸留水を加えて、溶液の量を正確に100mlにメスアップした。
この溶液を試料として、ICP発光分光分析装置(日本ジャーレルアッシュ株式会社製「IRIS/IRISAP」、アルゴンプラズマ使用)を用いて、アルミニウム成分の含有量を測定した(アルミニウム波長=396.152nm)。
(4)引張弾性率
参考例又は比較例で用いるPMMA、及び、実施例で得られたアクリル系ブロック共重合体を含む組成物を用いて、プレス成形機により所定の温度で成形した厚み1mmの試験片を作成し、引張動的粘弾性を測定して、25℃における弾性率(E')の値を測定した。
・装置:広域動的粘弾性測定装置(強制振動 非共振法)
(株)レオロジ社製「PVE−V4 FTレオスペクトラー」
・測定周波数:11Hz
・測定モード:引っ張り
・測定温度:25℃
・歪:0.03%
・サンプル形状:長さ20mm×幅5mm×厚さ1mmの短冊形状(プレスシート)
(5)アクリル系ブロック共重合体の合成
実施例1で用いるアクリル系ブロック共重合体は、以下の合成例1、2の方法により合成した。
以下に示す合成例においては、化合物は常法により乾燥精製し、窒素にて脱気したものを使用した。また、化合物の移送及び供給は窒素雰囲気下で行った。
[有機アルミニウム化合物:イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウムの調製]
ナトリウムで乾燥後、アルゴン雰囲気下に蒸留して得た乾燥トルエン25mlと、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール11gを、内部雰囲気をアルゴンで置換した内容積200mlのフラスコ内に添加し、室温で攪拌しながら溶解した。得られた溶液にトリイソブチルアルミニウム6.8mlを添加し、80℃で約18時間攪拌することによって、対応する有機アルミニウム化合物[イソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム]を0.6mol/lの濃度で含有するトルエン溶液を調製した。
[合成例1][アクリル系ブロック共重合体の合成]
2リットルの三口フラスコに三方コックを付け内部を脱気し、窒素で置換した後、室温にて乾燥トルエン1040g、1,2−ジメトキシエタン100g、有機アルミニウム化合物のイソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウム32mmolを含有するトルエン溶液48gを加え、さらに、sec−ブチルリチウム8.1mmolを加えた。これにメタクリル酸メチル72gを加え、室温で1時間反応させた後、反応液0.1gを採取した。これをサンプリング試料1とする。引き続き、重合液の内部温度を−25℃に冷却し、アクリル酸n−ブチル307gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、反応液0.1gを採取した。これをサンプリング試料2とする。続いて、メタクリル酸メチル72gを加え、反応液を室温に戻し、8時間攪拌した。反応液に30%酢酸水を50g添加して重合を停止した。この重合停止後の遠心分離装置で沈降物を取り除き、得られた上澄み液を大量のメタノールに注ぎ、析出した沈殿物を得た。これをサンプリング試料3とする。サンプリング試料1〜3を用いて1HNMR測定、GPC測定を行ない、その結果に基づいて、Mw(重量平均分子量)、Mw/Mn(分子量分布)、メタクリル酸メチル重合体(PMMA)ブロックとアクリル酸n−ブチル重合体(PnBA)ブロックの質量比等を求めたところ、最終的に得られた上記沈殿物は、PMMAブロック−PnBAブロック−PMMAブロックのトリブロック共重合体(PMMA−b−PnBA−b−PMMA)であって、そのPMMAブロック部のMwは9,900、Mw/Mnは1.08であり、また、トリブロック共重合体全体のMwは62,000、Mw/Mnは1.19であり、各重合体ブロックの割合はPMMA(16質量%)−PnBA(68質量%)−PMMA(16質量%)であった。
得られたトリブロック共重合体の金属分を測定したところアルミニウム金属量は0.0023重量%であり、トリブロック共重合体中に有機アルミニウム化合物由来の化合物(酢酸アルミニウムと推定される)が0.017重量%(=204.11/26.98*0.0023)含まれていることが判った。
また、このサンプルの引張弾性率は35MPaであった。
[合成例2]
合成例1で得られたトリブロック共重合体をトルエンに溶解し、これに有機アルミニウム化合物のイソブチルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)アルミニウムのトルエン溶液、酢酸水を加えた溶液を大量のメタノールに注ぎ、析出した沈殿物を得た。
得られたトリブロック共重合体の金属分を測定したところアルミニウム金属量は0.020重量%であり、トリブロック共重合体中に有機アルミニウム化合物由来の化合物(酢酸アルミニウムと推定される)が0.15重量%(=204.11/26.98*0.020)含まれていることが判った。
また、このサンプルの引張弾性率は41MPaであった。
実施例1では、合成例1、2のトリブロック共重合体を用いて、面発光体を製造した。
合成例1、2の光拡散粒子の材料構成と測定結果を表1に示す。合成例1、2では、アクリル系ブロック共重合体に含まれる、有機アルミニウム化合物由来の化合物(酢酸アルミニウムと推定される)が光拡散粒子として機能する。合成例1のヘイズ値は2.9%であり、合成例2のヘイズ値は、18.9%である。また輝度減衰係数E(m−1)と5mm厚みあたりのヘイズ値の関係を図9に示す。横軸のヘイズ値は上述の通り、5mm厚みあたりのヘイズ値である。図9に示す測定結果から、ヘイズ値(%)をx、輝度減衰係数E(m−1)をyとすると、次の関係式が導かれた。
A−B−A型トリブロック共重合体 y=0.6362x
この関係式において、xの係数が演算値(m−1/%)に相当する。
また、図9において、演算値が0.55(m−1/%)以上10.0(m−1/%)以下の範囲を、二つの破線で示した。左側の破線は、y=0.55x、右側の破線は、y=10.0xの関係式となる。
参考例1では、演算値が約1.48(m−1/%)であり、ヘイズ値は1.0〜5.0%であった。
参考例2では、演算値が約0.77(m−1/%)であり、ヘイズ値は3.1〜8.6%であった。
実施例1では、演算値が約0.64(m−1/%)であり、ヘイズ値は2.9〜18.9%であった。
参考例3では、演算値が約0.37(m−1/%)であり、ヘイズ値は3.0〜13.3%であった。
比較例1では、演算値が約0.14(m−1/%)であり、ヘイズ値は4.1〜25.3%であった。
Figure 0005436384
<評価>
これら実施例、参考例及び比較例の面発光体について、消灯時の透明感及び点灯時の明るさを目視評価により5段階評価した。最も優れるものが5、最も劣るものが1であり、本評価では3以上を特に良好なものとした。その結果を表2にまとめた。表2に示す通り、実施例の面発光体は透明感が優れ、かつ明るいものであった。一方、比較例の面発光体は透明感に劣る、あるいは暗いものであった。また、実施例1では、アクリル系ブロック共重合体の製造時の重合開始剤系に由来する有機アルミニウム化合物(酢酸アルミニウムと推定される)が、光拡散粒子として機能していると考えられる。
Figure 0005436384
(実施例2、比較例2)
サンプルサイズを直径10mm、長さ200mmの円柱状とし、使用光源の個数を1つとした実施例2および比較例2を作成した。実施例2は、ベース樹脂として、実施例1の合成例2のアクリル系ブロック共重合体を用いた。比較例2は、上述した比較例1の光拡散粒子を添加したベース樹脂を用いた。
これら実施例2および比較例2の棒状発光体について、消灯時の透明感及び点灯時の明るさを目視評価した。その結果、実施例2の発光体は透明感が優れ、かつ明るいものであった。一方、比較例2の発光体は透明感に劣る、あるいは暗いものであった。
以上に示したように、本発明の導光方式面発光体によれば、消灯時には透明感が高く、かつ点灯時には明るくバックライトや遮光板として働く表示装置が実現できる。例えば、アミューズメント用装飾が実現できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 光源
2、2a、2b 面発光体
3 輝度計
4 吸収シート
5 吸収処理
6 反射カバー
21a、21b 導光板
22、22p、22q 光拡散粒子
7a〜7e 発光体

Claims (7)

  1. 光拡散粒子を含有する軟質透明基材を用いた発光体であって、前記軟質透明基材の厚み方向に光を散乱しながら前記軟質透明基材の長さ方向に光が導光し、且つ輝度減衰係数E(m−1)を、前記軟質透明基材の5(mm)厚みあたりのヘイズの値(%)で除した演算値(m−1/%)が0.55(m−1/%)以上10.0(m−1/%)以下であり、前記軟質透明基材の25℃での引張弾性率が20MPa〜2000MPaである発光体。
  2. 前記光拡散粒子の濃度が0.0001重量%以上2.0重量%以下であることを特徴とする請求項1記載の発光体。
  3. 前記軟質透明基材は、前記厚み方向のヘイズ値が30%以下の導光板であることを特徴とする請求項1または2記載の発光体。
  4. 前記軟質透明基材がアクリル系ブロック共重合体またはアクリル系ブロック共重合体を含む組成物、熱可塑性ポリウレタンまたは熱可塑性ポリウレタン組成物、フッ素系アクリル樹脂、および可塑剤系アクリル樹脂組成物から選ばれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光体。
  5. 前記軟質透明基材がアクリル系ブロック共重合体またはアクリル系ブロック共重合体を含む組成物からなることを特徴とする請求項4に記載の発光体。
  6. 前記発光体の形状が曲面状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光体。
  7. 前記発光体の形状が棒状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光体。
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