JP5430951B2 - 金型装置 - Google Patents
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Description
(イ)カートリッジヒータと挿入孔との間に間隙部が生じ、この間隙部に介在する空気が断熱層として作用し、ヒータから金型への伝熱を阻害する。
(ロ)カートリッジヒータのワット密度(ヒータの定格容量/発熱面積)が10W/cm2を超えるハイワット密度のヒータを用いる場合、上記のようにヒータの熱が金型に効率よく伝わらないと(ヒータの熱を金型が奪わないと)、ヒータが高温となり、電極が溶融してショートするなど、ヒータが破損する恐れがある。ヒータが破損しないまでも、ヒータ温度が高い状態で繰り返し使用すると、ヒータ寿命が短くなる。
(ハ)高温になったカートリッジヒータが金型に長時間接触すると、時効硬化など熱処理された金型材では、硬さやヤング率などの材力が低下し、成形中に繰り返し作用するプレス圧力により、金型の変形や破損などの原因となる。
(ニ)伝熱効率を向上させるために挿入孔の径を細くする(ヒータの直径に近づける)と、ヒータの着脱が困難になる;金型材質によってはカジリや焼付きが発生し、ヒータの取り外しができなくなる。
(1)収納孔に熱伝達媒体を充填するには、熱伝達媒体が溶融する500〜800℃に金型温度を維持し、挿入するカートリッジヒータも同様な温度に昇温しておく必要がある。このため、ヒータの装着作業時に火傷などの危険を伴う。
(2)金型を500〜800℃に昇温して長い時間保持(熱伝達媒体の充填時間)すると、硬さやヤング率などの材力が低下し、加圧によって金型が変形したり破損するなどの原因となる。この問題は金型材として時効硬化処理された銅合金を用いる場合に顕著となる。
この結果、加圧附形により塗布された樹脂全体を均一に加圧しても、微細凹凸への溶融樹脂の充填は高温部で積極的に行われ、低温部では充填が困難になる。この結果、均一な加圧附形(転写)ができなくなるという課題がある。
1.発熱体と、前記発熱体を挿入する挿入孔を有する金型とを備え、前記発熱体と前記挿入孔との間隙部にグラファイトを充填するとともに、前記挿入孔内で前記発熱体を発熱させてなる金型装置であって、
前記発熱体にグラファイトシートを巻き回し、これを前記挿入孔に挿入してなることを特徴とする金型装置。
図1は、本発明の金型装置の一実施形態の断面図である。図1において、本発明の金型装置10は、発熱体としてのカートリッジヒータ12と、金型14とを備える。なお符号16は後述の実験に用いたカートリッジヒータ内蔵の熱電対である。これはヒータ内部温度を把握するために用いたものであり、必ずしも熱電対付のヒータを用いる必要はない。カートリッジヒータ12は、円柱形状の棒状抵抗加熱ヒータであり、材質は例えばステンレス、インコロイ、黄銅、アルミニウムなどからなる。また、金型装置10は熱電対18を備え、金型表面温度を検知する。
金型14は、カートリッジヒータ12を挿入する断面円筒形の挿入孔22を有し、挿入孔22内でカートリッジヒータ12を発熱させ、金型14を昇温させる。本発明の金型装置10は、カートリッジヒータ12と挿入孔22との間隙部にグラファイト24を充填してなることを特徴としている。
カートリッジヒータは細いものでφ1.5mm程度のものからφ10mmを超えるものまで様々存在する。その各々に対して、ヒータの着脱の容易性、挿入孔の機械加工難易度などに応じて適切な挿入孔の直径、間隙部を選定すればよい。
なお、グラファイトシート241の巻き回し時には、例えばグラファイトシート241に糊のような公知の接着剤をスプレーしておくのが好ましい。
(1)高熱伝導率(200W/m/K以上)である。
(2)耐熱温度が高く、カートリッジヒータの通常使用時の内部ピーク温度に耐えられる。
(3)自己潤滑性を有するので、グラファイトシートを巻き回したカートリッジヒータは挿入孔への着脱(抜き差し)が容易となる。
(4)表面硬度が低く、挿入孔に馴染み易く、挿入孔に対し良好な接触状態を実現する。また、カートリッジヒータが熱膨張して径が太くなると、外周に巻き回されたグラファイトシートが挿入孔に押し付けられ、挿入孔に密着し、伝熱面積が拡大する(熱抵抗が低減する)。これにより、ヒータ内部温度の上昇が抑えられ、ハイワット密度のヒータの使用が可能となる。
(5)適度なハリがあり、シワを形成しにくく、人手によるカートリッジヒータへの巻き回しが容易である。
(6)常温での取り扱いが可能である。
(7)非金属であるため、金型(銅合金、鋼系、ステンレス系、アルミ合金系など)との焼付きやカジリが発生しない。この結果、カートリッジヒータの着脱が容易となる。
したがって、グラファイトシートは、挿入孔内でカートリッジヒータを発熱させる金型装置にとくに有用である。
該溶融微細転写プロセスは、表面に微細な凹凸部を有する成形型上に、溶融した熱可塑性樹脂を塗布する塗布工程と、前記塗布した熱可塑性樹脂を金型によりプレスし、成形体の形状を整えるプレス工程と、前記塗布した熱可塑性樹脂を冷却し固化させる固化工程とを少なくとも有し、前記塗布工程が、吐出口を備えた塗布装置に前記熱可塑性樹脂を供給し、前記吐出口の先端部と前記成形型との距離によって最終製品の厚さが規制されるように、前記塗布装置を移動させながら、前記最終製品にほぼ近い形状および厚さに、前記微細な凹凸部の上方から前記熱可塑性樹脂を吐出し、前記微細な凹凸部に前記熱可塑性樹脂を充填する工程であり、かつ前記微細な凹凸部に前記熱可塑性樹脂が付着するように、前記成形型を加熱することを特徴とする。前記微細な凹凸部は、例えば10nm〜1mmの幅または直径を有するとともに、10nm〜1mmの深さまたは高さを有する形状である。また、製造される成形体の厚さは、例えば50μm〜5mmの範囲である。
上記溶融微細転写プロセスでは、本発明の金型装置を用いることにより、金型(スタンパ)面内での温度分布が抑制され、微細凹凸への溶融樹脂の充填が良化し、均一な加圧附形(転写)が可能となる。
テストピースとして、直方体状のベリリウム銅合金を用いた。図3は、本実施例で用いたテストピースの斜視図である。テストピース30の高さHは20mm、幅Wは20mm、長さLは170mmである。挿入孔22は、テストピース30の長さLと同じ長さを有し、その直径は6.4mmである。また挿入孔はテストピース30の目的とする加熱部位近傍に設けられ、挿入孔22の上端部とテストピース30の上部表面との距離Dは、3mmである。
カートリッジヒータは、坂口電熱(株)製の熱電対付カートリッジヒータであり、直径6.25mm、長さ190mmの円柱形状である。ヒータの定格容量は342W、ワット密度は9.2W/cm2である。
挿入孔22にカートリッジヒータを挿入するにあたり、カートリッジヒータに厚さ25μmのグラファイトシートを、図2に示す要領で2.5回、巻き回した。
上記のように調製したカートリッジヒータは、挿入孔22への挿入がスムーズであり、目視で検査したところ、カートリッジヒータと挿入孔22との間隙部はグラファイトシートでほぼ充填されていることが確認できた。
次に、カートリッジヒータを稼動させ、稼動時間(秒)に対するテストピース温度とカートリッジヒータ内部温度の変化を調べた。実験装置の構成を図4に示す。なお、PID制御により、テストピースの温度が150℃となるように、カートリッジヒータの発熱量を制御した。結果を図5に示す。
カートリッジヒータにグラファイトシートを巻き回さなかったこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を図6に示す。
グラファイトシートの替わりに、厚さ25μmの黄銅製のシートを用い、カートリッジヒータに2回、巻き回したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を図7に示す。なお、本比較例2において、巻き回した後の黄銅製のシートは、弾性回復し、カートリッジヒータに密着しづらいものであった。また、複数回巻き回す場合、重なった黄銅製シート間の密着性も低いため間隙が生じ、間隙の空気が伝熱を阻害する。厚みの薄いシートを用いると弾性回復力が低下するため密着性は向上するが、巻き回し回数が増える。この結果、密着性向上にともなう伝熱特性の向上と、シートの重なり枚数(微少な間隙(空気層)の数)の増加による特性の低下が相殺し、思い通りの性能を享受することができない。
グラファイトシートの替わりに、厚さ20μmのアルミニウム製のシートを用い、カートリッジヒータに2回、巻き回したこと以外は、実施例1を繰り返した。結果を図8に示す。なお、本比較例3において、アルミニウム製のシートは巻き回し時にシワを形成し易く、カートリッジヒータに密着しづらいものであった。また、シワの形成によってアルミニウム製のシートを巻き回したヒータの表面が凹凸になるため、ヒータ孔への密着性が著しく損なわれる。すなわち、巻きすぎると凸部を起点としてシートが破れ、破れを回避しようと巻き回し数を少なくするとヒータ孔に密着しない。これらの結果、思い通りの性能を享受することができない。
カートリッジヒータとして、定格容量643W、ワット密度17.2W/cm2のワット密度の高いヒータを用い、テストピースの設定温度を200℃としたこと以外は、実施例1を繰り返した。その結果、昇温開始から設定温度より10℃低い温度(190℃)に到達するまでの昇温時間は85.3秒、昇温速度は2.82℃/秒であった。カートリッジヒータ内部温度の最高温度は424.75℃、最高温度に到達するまでの時間は44.0秒であった。ヒータ電極のショートは確認されず、本発明の金型装置では、ワット密度の高いヒータが安全に使用できることが確認された。
12 カートリッジヒータ
14 金型
18 熱電対
22 挿入孔
24 グラファイト
241 グラファイトシート
Claims (1)
- 発熱体と、前記発熱体を挿入する挿入孔を有する金型とを備え、前記発熱体と前記挿入孔との間隙部にグラファイトを充填するとともに、前記挿入孔内で前記発熱体を発熱させてなる金型装置であって、
前記発熱体にグラファイトシートを巻き回し、これを前記挿入孔に挿入してなることを特徴とする金型装置。
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| JP2009008690A JP5430951B2 (ja) | 2009-01-19 | 2009-01-19 | 金型装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2009008690A JP5430951B2 (ja) | 2009-01-19 | 2009-01-19 | 金型装置 |
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| JP2010162822A JP2010162822A (ja) | 2010-07-29 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2009008690A Active JP5430951B2 (ja) | 2009-01-19 | 2009-01-19 | 金型装置 |
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2009
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