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JP5426351B2 - インクジェット記録用インクセット - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録用インクセット、液体組成物、及びインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出し、付着させて、文字や画像を得る記録方式である。この方式は、フルカラー化が容易で、かつ安価であり、記録媒体として普通紙が使用可能、被印字物に対して非接触、という数多くの利点があるため普及が著しい。
しかし、インクジェット記録方式は、紙等の記録媒体に、溶媒量の多い着色剤の溶液又は分散液を吐出して印刷するため、紙等の繊維に沿ってインクの浸透や広がりが生じ、印字の鮮明性が低下する等の問題があり、それを解決するために、予め紙等の記録媒体に、処理等をすることが行われている。
例えば、特許文献1には、高耐水性、滲みの抑制等の改善を目的として、キトサンと不揮発性の有機酸とを含むインクジェット用液体組成物が開示されている。
特許文献2には、光学濃度、滲み等の改善を目的として、少なくともpKaが4.5以下である有機酸、有機アミン化合物、水溶性溶媒、及び水を含有し、前記有機酸に対する前記有機アミン化合物の添加量の比率が特定範囲にあるインクジェット用液体組成物が開示されている。
特開2005−248133号公報 特開2006−35689号公報
インクジェット記録に用いる記録媒体の処理方法としては、前記特許文献1のように、インクの着色剤と逆極性の処理剤を着色インクと共にプリンターに装填して、インクジェット方式で媒体へ処理剤を塗布する方法が用いられている。一般的に着色剤はアニオン性であるため、特にカチオン性の処理剤が広く用いられている。しかし、カチオン性の処理剤は、この処理剤を吐出するインクジェットプリンターのプリントヘッド等を腐食したり、成分であるカチオン性化合物の構造変化によると思われる、保存時のpH等の物性変化が大きいため、安定した印刷ができにくいという問題があった。
本発明は、印字濃度に優れ、裏抜けが少ない高品質の印字物を提供し得るインクセット、並びにインクジェットプリントヘッドの材質適合性に優れ、保存時のpHの変化も少ない該インクセットに含まれる液体組成物、及びインクジェット記録方法を提供することを課題とする。
本発明者は、アニオン性着色剤を用いたインクジェット記録方法において、カチオン性処理剤を用いると、インクジェットプリントヘッドが腐食され、またpH等の物性変化が生じるが、その原因は、カチオン性処理剤の中和の際に含まれる酸、及びpH調整のために用いられる塩基の種類にあると考えて検討を行った。その結果、pHが特定範囲にあり、カチオン性ポリマー、水溶性有機溶媒、特定のpKaを有する酸、特定のpKbを有する有機アミンを含有し、更に強酸を実質的に含有しない液体組成物が、インクジェットプリントヘッドの材質適合性に優れ、保存時のpHの変化も少ないこと、及びその液体組成物をアニオン性着色剤を用いたインクと共にインクジェット記録に用いることにより、高い印字濃度、裏抜け抑制効果を発現することを見出した。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔3〕を提供する。
〔1〕アニオン性着色剤を含有する水系インクと液体組成物を含むインクジェット記録用インクセットであって、該液体組成物が、カチオン性ポリマー、水溶性有機溶媒、酸解離指数(pKa)が2〜6の酸、及び塩基解離指数(pKb)が3〜8の有機アミンを含有し、pKaが2未満の酸を含有しないか又は0.5重量%未満含有し、そのpHが7〜9である、インクジェット記録用インクセット。
〔2〕前記〔1〕のインクジェット記録用インクセットに含まれる液体組成物。
〔3〕前記〔2〕の液体組成物をインクジェット方式で記録媒体に付着させた後、アニオン性着色剤を含有する水系インクを用いて、インクジェット記録方式により記録する、インクジェット記録方法。
本発明によれば、印字濃度に優れ、裏抜けが少ない高品質の印字物を提供し得るインクセット、並びにインクジェットプリントヘッドの材質適合性に優れ、保存時のpHの変化も少ない該インクセットに含まれる液体組成物、及びインクジェット記録方法を提供することができる。
<インクジェット記録用インクセット>
本発明のインクジェット記録用インクセットは、アニオン性着色剤を含有する水系インクと液体組成物を含むインクジェット記録用インクセットであって、該液体組成物が、カチオン性ポリマー、水溶性有機溶媒、酸解離指数(pKa)が2〜6の酸、及び塩基解離指数(pKb)が3〜8の有機アミンを含有し、pKaが2未満の酸を含有しないか又は0.5重量%未満含有し、そのpHが7〜9であることを特徴とする。
以下、本発明に用いられる各成分について説明する。
<インクジェット記録用液体組成物>
本発明のインクジェット記録用インクセットに含まれる液体組成物は、カチオン性ポリマー、水溶性有機溶媒、酸解離指数(pKa)が2〜6の酸、及び塩基解離指数(pKb)が3〜8の有機アミンを含有し、pKaが2未満の酸を含有しないか又は0.5重量%未満含有し、そのpHが7〜9である。
〔カチオン性ポリマー〕
本発明のインクジェット記録用液体組成物は、カチオン性ポリマーを含有し、該カチオン性ポリマーは分子量1500〜100000であることが好ましい。
ここで、カチオン性ポリマーの「カチオン性」とは、未中和の化合物を純水に分散又は溶解させた場合、pHが7より大となること、第4級アンモニウム塩等を有する化合物の場合はその対イオンを水酸化物イオンとして純水に分散又は溶解させた場合、pHが7より大となること、又は化合物等が純水に不溶であり、pHが明確に測定できない場合には、純水に分散させた分散体のゼータ電位が正となることをいう。
カチオン性ポリマーとしては、第1〜第3級アミノ基、イミノ基、第4アンモニウム塩基、ヒドラジン等のカチオン性基を有するポリマーが好ましく、アミノ基及び/又はイミノ基を有するポリマーがより好ましい。該ポリマーは、カチオン性基を有するモノマーの単独重合体やその他のモノマーとの共重合体又は縮重合体であることが好ましい。
また、カチオン性ポリマーは、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子との反応を効率的に行い、水分散体又はその水分散体を含むインクの印字濃度を向上させる観点から、水溶性であるものが好ましい。ここで、水溶性ポリマーとは、カチオン性ポリマーを105℃で2時間乾燥させ、恒量に達したポリマーを、25℃の水100gに溶解させたときに、その溶解量が10gを超えるポリマーをいい、その溶解量は好ましくは20g以上、更に好ましくは100g以上である。
カチオン性ポリマーとしては、アミノ基を有する単量体、アミノ基を有する単量体の酸中和物、該単量体を4級化剤で4級化した第4級アンモニウム塩等を由来とする構成単位を有するポリマー、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、ポリビニルピリジン、ポリエチレンイミン−エピクロルヒドリン反応物、ポリアミド−ポリアミン樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂、キトサン、カチオン化デンプン、ポリアミンスルフォン、ポリビニルイミダゾール、ポリアミジン、ジシアンアミドポリアルキレンポリアミン縮合物、ポリアルキレンポリアミンジシアンジアミドアンモニウム塩縮合物、ジシアンジアミドホルマリン縮合物、エピクロルヒドリン・ジアルキルアミン重縮合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・SO2共重合物、ビニルピロリドン・ビニルイミダゾール共重合体、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド重合物等が挙げられる。これらの中では、アミノ基を有する単量体由来の構成単位を有するポリマー、該単量体を4級化剤で4級化した第4級アンモニウム塩由来の構成単位を有するポリマー、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミンがより好ましい。アミノ基を有するポリマーの場合、酸中和したものが好ましい。
アミノ基を有する単量体としては、ジアルキルアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられ、炭素数1〜4のアルキル基を有するジアルキルアミノエチルメタクリレートが好ましい。その具体例としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジイソプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジイソブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジt−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
アミノ基を有する単量体を4級化剤で4級化した第4級アンモニウム塩型モノマーとしては、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリアルキル(メチル又はエチル)アンモニウム塩、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリアルキル(メチル又はエチル)アンモニウム塩が好ましく、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドがより好ましい。
上記のカチオン性ポリマーの中では、炭素数1〜4のアルキル基を有するジアルキルアミノエチルメタクリレート、特にジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート由来の構成単位を有するものが特に好ましい。
前記のカチオン性ポリマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
カチオン性ポリマーの含有量は、好ましくは1〜15重量%、より好ましくは2〜13重量%、更に好ましくは3〜12重量%、更に好ましくは4〜10重量%である。カチオン性ポリマーの含有量が1%以上であるとアニオン性のインクとの凝集性が得られ、印字濃度が高く、裏抜けの少ない印字物が得られる。15%以下であると液体組成物の粘度が適正に保たれ、ヘッドからの吐出が良好となる。
〔水溶性有機溶媒〕
本発明のインクジェット記録用液体組成物は、水溶性有機溶媒を含有する。
水溶性有機溶媒は、水に任意の割合で均一に混和できる有機溶媒であれば、特に制限はないが、プリントヘッドの樹脂や接着剤に影響を与えないものが好ましい。
水溶性有機溶媒の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール等の炭素数2〜8のアルカンジオール類、トリエチレングリコールモノブチルエーテル等のポリアルキレン(炭素数2〜4)グリコールアルキル(炭素数2〜6)エーテル類、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジオキサン、2−ピロリドン等が挙げられる。これらの中では、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等のポリオール類が好ましく、グリセリンが特に好ましい。
水溶性有機溶媒の液体組成物中での含有量は、吐出安定性の観点から、5〜40重量%が好ましく、10〜35重量%がより好ましく、15〜30重量%が更に好ましい。
〔酸解離指数(pKa)が2〜6の酸〕
本発明のインクジェット記録用液体組成物においては、該液体組成物を吐出するプリントヘッドの腐食を防止する等のため、酸解離指数(pKa)が2〜6の酸が用いられる。
ここで用いられる酸の酸解離指数は2〜6であり、インクセットの印字濃度及び裏抜け性の観点から、3〜6が好ましく、3〜5がより好ましい。
本発明において、インクジェット記録用液体組成物に含有されるpKaが2〜6の酸は、カチオン性ポリマーの中和に用いる酸及びアンモニウム塩の対イオンとして用いる陰イオンに由来する酸も含まれる。
なお、本発明における酸解離指数(pKa)は、酸解離定数(Ka)の逆数の常用対数値−logKaであり、日本化学会編、化学便覧、基礎編、改訂5版(丸善株式会社発行)に記載されている値であり、記載されていない場合はセ氏25℃でPH/ION METER F−23(株式会社堀場製作所製)を用い、文献「F.R.Hartley, C.Burgess, and R.M.Alcock, "Solution Equilibria", John Wilery (1980)」に記載されている方法で求めたものである。
pKaが2〜6の酸の具体例としては、マロン酸(pKa2.7)、クエン酸(pKa2.9)、リンゴ酸(pKa3.2)、グリコール酸(pKa3.6)、乳酸(pKa3.7)、グルコン酸(pKa3.9)、グルタル酸(pKa4.1)、酢酸(pKa4.6)、プロピオン酸(pKa4.7)、尿酸(pKa5.6)等の有機酸が挙げられる。これらの中では、腐食性及び印字濃度の観点から、マロン酸、グリコール酸、乳酸、グルコン酸、酢酸、尿酸から選ばれる1種以上が好ましい。
pKaが2〜6の酸の含有量は、好ましくは0.5〜7重量%、より好ましくは0.8〜6重量%、更に好ましくは1〜5重量%、更に好ましくは2〜4重量%である。
酸の含有量が0.5重量%以上であるとアニオン性のインクとの凝集性が得られ易く、印字濃度が高く、裏抜けの少ない印字物が得られ易い。また7重量%以下であると、ヘッドの腐食がなく、材質適合性に優れる。酸とカチオン性ポリマーの比(酸/カチオン性ポリマー)は、印字濃度の向上や、裏抜け、腐食性の抑制の観点から、1/1〜1/20が好ましく、1/1.2〜1/10がより好ましく、1/1.5〜1/5が更に好ましい。
〔pKaが2未満の酸〕
一方、本発明のインクジェット記録用液体組成物は、インクを吐出するプリントヘッドの腐食を防止し、印字濃度を向上させる観点から、pKaが2未満の酸を実質的に含有しない。すなわち、含有しないか又は含有しても0.5重量%未満である。
本発明において、インクジェット記録用液体組成物に含有されるpKaが2未満の酸は、カチオン性ポリマーの中和に用いる酸及びアンモニウム塩の対イオンとして用いる陰イオンに由来する酸も含まれる。
pKaが2未満の酸は、たとえ撥水処理がしてあったとしても、ノズルプレートを腐食する。更にpKaが2未満の酸で中和されたカチオン性ポリマーは紙面上で濃縮されても溶解性が高く、紙内に染み込みやすいため、液体組成物がpKaが2未満の酸を含むと印字濃度が向上しにくいものと考えられる。
pKaが2未満の酸としては、例えば、塩酸(pKa:−8)や硫酸(pKa:−5.2)等が挙げられる。
本発明の液体組成物において、これらのいわゆる強酸の含有量は、液体組成物中に、好ましくは0.1重量%未満、より好ましくは0.01重量%未満、より好ましくは0.001重量%未満、更に好ましくは0.0001重量%未満であり、含有しないことが最も好ましい。
〔塩基解離指数(pKb)が3〜8の有機アミン〕
本発明のインクジェット記録用液体組成物においては、pHを7〜9に維持し、かつ保存時のpH変化を抑えるため、塩基解離指数(pKb)が3〜8の有機アミンが用いられる。
ここで用いられる有機アミンの塩基解離指数は3〜8であり、インクセットの印字濃度及び裏抜け性の観点から、4〜6.5が好ましく、5〜6.5がより好ましい。
なお、本発明における塩基解離指数(pKb)は、塩基解離定数(Kb)の逆数の常用対数値−logKbであり、は、日本化学会編、化学便覧、基礎編、改訂5版(丸善株式会社発行)に記載されているpKaを元に、以下の式(1)から求めたものである。
pKb=(14−pKa) (1)
化学便覧に記載されていない場合はセ氏25℃でPH/ION METER F−23(株式会社堀場製作所製)を用い、文献「F.R.Hartley, C.Burgess, and R.M.Alcock, "Solution Equilibria", John Wilery (1980)」に記載されている方法で求めたものである。
pKbが3〜8のアミンの具体例としては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン等の有機アミンが挙げられる。これらの中でも、アルコールアミン類が腐食性及び印字濃度の観点から好ましく、N,N−ジエチルエタノールアミン(pKb4.1)、トリエタノールアミン(pKb6.2)、N,N−ジメチルエチレンジアミン(pKb7.0)がより好ましく、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミンが更に好ましい。
pKbが3〜8である有機アミンの含有量は、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.2〜4.5重量%、更に好ましくは0.3〜4重量%、更に好ましくは0.4〜3.5重量%である。有機アミンの含有量が0.1重量%以上であると、酸中和されたカチオンポリマー溶液のpHを中性からアルカリ性領域に調整することが容易であり、ヘッドの腐食が生じることなく、保存時のpHの変化も抑制できる。また7重量%以下であると、液体組成物の粘度が適正に保たれ、ヘッドからの吐出が良好となる。
有機アミンとカチオン性ポリマーの比(有機アミン/カチオン性ポリマー)は、印字濃度の向上や、裏抜け、腐食性の抑制の観点から、1/1〜1/100が好ましく、1/1.3〜1/70がより好ましく、1/1.5〜1/40が更に好ましい。
〔液体組成物〕
本発明の液体組成物は、実質的に着色剤を含まないものであることが好ましい。具体的な着色剤の含有量は、好ましくは1重量%以下であり、より好ましくは0.1重量%以下であり、更に好ましくは0.01重量%以下である。液体組成物が実質的に着色剤を含まなければ、インクと重ねて印刷した際にインクの色相に影響を与えない。
本発明の液体組成物中の水の含有量は、好ましくは20〜90重量%、より好ましくは30〜80重量%、更に好ましくは40〜70重量%である。
本発明の液体組成物のpHは、インクジェットプリントヘッドの材質適合性の観点から7.0〜9.0であり、より好ましくは7.2〜8.8、更に好ましくは7.5〜8.5である。
本発明の液体組成物の好ましい静的表面張力(20℃)は、印字濃度、裏抜けを抑制する観点から、好ましくは23〜70mN/m、より好ましくは30〜70mN/m、更に好ましくは40〜70mN/mである。
本発明の液体組成物の粘度(20℃)は、好ましくは2〜20mPa・sであり、より好ましくは2.5〜16mPa・s、更に好ましくは3.0〜12mPa・sである。
本発明の液体組成物は、インクジェット方法で吐出される液体組成物に通常用いられる分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤、防錆剤等を含有することができる。
[アニオン性着色剤を含有する水系インク]
本発明の液体組成物は、アニオン性着色剤を含有する水系インクと共に用いられる。
(アニオン性着色剤)
アニオン性着色剤に特に制限はなく、アニオン性水溶性染料、アニオン性着色剤粒子等を用いることができるが、印字濃度、印字鮮明性を向上させ、裏抜けを抑制する観点から、「アニオン性着色剤粒子」が好ましい。
ここで、「アニオン性」とは、純水に対して1重量%の未中和の物質を、純水に分散又は溶解させた場合、その分散液の上澄み液又は溶液の20℃でのpHが7未満となること、又は物質が純水に不溶で、pHが明確に測定できない場合には、純水に分散させた分散体のゼータ電位が負となることをいう。
アニオン性着色剤粒子としては、特に制限はないが、顔料及び疎水性染料等の着色剤をアニオン性界面活性剤やアニオン性ポリマーを用いてインク中に分散させたもの、アニオン性自己分散型顔料等が挙げられ、アニオン性自己分散型顔料及び着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子が好ましく、「着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子」がより好ましい。
なお、本明細書において、単に着色剤という場合には、顔料及び染料等のことをいい、これには、アニオン性水溶性染料、アニオン性自己分散型顔料等も含まれる。
アニオン性着色剤粒子の平均粒径は、印字濃度の観点から、40〜200nmが好ましく、50〜150nmがより好ましく、60〜100nmが更に好ましい。
アニオン性着色剤粒子の平均粒径は、動的光散乱法で測定されるものであり、具体的には実施例の方法によって測定される。
アニオン性着色剤粒子に含有される着色剤としては、顔料、疎水性染料等を用いることができるが、顔料が好ましい。
顔料は、無機顔料及び有機顔料のいずれであってもよい。また、必要に応じて、それらと体質顔料を併用することもできる。
無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、金属酸化物等が挙げられ、特に黒色インクにおいては、カーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。
有機顔料の具体例としては、アゾ顔料、ジアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、アントラキノン顔料、キノフタロン顔料等が挙げられる。
色相は特に限定されず、赤色、黄色、青色、オレンジ、グリーン等の有彩色顔料をいずれも用いることができる。
好ましい有機顔料の具体例としては、C.I.ピグメント・イエロー、C.I.ピグメント・レッド、C.I.ピグメント・オレンジ、C.I.ピグメント・バイオレット、C.I.ピグメント・ブルー、及びC.I.ピグメント・グリーンからなる群から選ばれる1種以上の各品番製品が挙げられる。これらの中でも発色性の観点から、キナクリドン系顔料が好ましい。
また、キナクリドン固溶体顔料等の固溶体顔料も好適に用いることができる。キナクリドン固溶体顔料は、β型、γ型等の無置換キナクリドンと、2,9−ジメチルキナクリドン(C.I.ピグメント・レッド122)、又はβ型、γ型等の無置換キナクリドンと2,9−ジクロロキナクリドン、3,10−ジクロロキナクリドン、4,11−ジクロロキナクリドン等のジクロロキナクリドンからなる。キナクリドン固溶体顔料としては、無置換キナクリドン(C.I.ピグメント・バイオレット19)と2,9−ジクロロキナクリドン(C.I.ピグメント・レッド202)との組合せからなる固溶体顔料が好ましい。
本発明においては、自己分散型顔料を用いることもできる。自己分散型顔料とは、親水性官能基(カルボキシ基やスルホン酸基等のアニオン性親水基、又は第4級アンモニウム基等のカチオン性親水基)の1種以上を直接又は他の原子団を介して顔料の表面に結合することで、界面活性剤や樹脂を用いることなく水系媒体に分散可能である顔料を意味する。ここで、「他の原子団」としては、炭素数1〜12のアルカンジイル基、フェニレン基又はナフチレン基等が挙げられる。アニオン性着色剤粒子に用いる場合には、親水性官能基が、カルボキシ基やスルホン酸基等のアニオン性親水基であることが好ましい。顔料を自己分散型顔料とするには、例えば、親水性官能基の必要量を、常法により顔料表面に化学結合させればよい。
親水性官能基の量は特に限定されないが、自己分散型顔料1g当たり100〜3,000μmolが好ましく、親水性官能基がカルボキシ基の場合は、自己分散型顔料1g当たり200〜700μmolが好ましい。
上記の顔料は、単独で又は2種以上を任意の割合で混合して用いることができる。
[着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子]
アニオン性着色剤粒子としては、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子を好ましく用いることができる。
(アニオン性ポリマー)
前記アニオン性ポリマー粒子に用いられるアニオン性ポリマーは、水分散体及びインクの印字濃度向上の観点から、水不溶性ポリマーであることが好ましい。ここで、「水不溶性ポリマー」とは、105℃で2時間乾燥させ、恒量に達したポリマーを、25℃の水100gに溶解させたときに、その溶解量が10g以下であるポリマーをいい、その溶解量は好ましくは5g以下、より好ましくは1g以下である。アニオン性ポリマーの場合、溶解量は、ポリマーのアニオン性基を水酸化ナトリウムで100%中和した時の溶解量である。
用いられるポリマーとしては、ポリエステル、ポリウレタン、ビニル系ポリマー等が挙げられるが、インクの保存安定性の観点から、ビニル単量体(ビニル化合物、ビニリデン化合物、ビニレン化合物)の付加重合により得られるビニル系ポリマーが好ましい。
アニオン性ビニル系ポリマーとしては、(a)アニオン性モノマー(以下「(a)成分」ともいう)と、(b)疎水性モノマー(以下「(b)成分」ともいう)とを含むモノマー混合物(以下、単に「モノマー混合物」ともいう)を共重合させてなるビニル系ポリマーが好ましい。このビニル系ポリマーは、(a)成分由来の構成単位と(b)成分由来の構成単位を有する。なかでも、更に(c)マクロマー(以下「(c)成分」ともいう)由来の構成単位を含有するものが好ましい。
〔(a)アニオン性モノマー〕
(a)アニオン性モノマーは、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子をインク中で安定に分散させる観点から、アニオン性ポリマーのモノマー成分として用いられる。
アニオン性モノマーとしては、カルボン酸モノマー、スルホン酸モノマー、リン酸モノマー等が挙げられる。
カルボン酸モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸等が挙げられる。
スルホン酸モノマーとしては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
リン酸モノマーとしては、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート等が挙げられる。
上記アニオン性モノマーの中では、アニオン性ポリマー粒子のインク中での分散安定性の観点から、カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
〔(b)疎水性モノマー〕
(b)疎水性モノマーは、水分散体の分散安定性の観点から、アニオン性ポリマーのモノマー成分として用いられる。疎水性モノマーとしては、アルキル(メタ)アクリレート、芳香族基含有モノマー等が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数1〜22、好ましくは炭素数6〜18のアルキル基を有するものが好ましく、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、「(イソ又はターシャリー)」及び「(イソ)」は、これらの基が存在する場合としない場合の双方を意味し、これらの基が存在しない場合には、ノルマルを示す。また、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及び/又はメタクリレートを示す。
芳香族基含有モノマーとしては、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数6〜22の芳香族基を有するビニルモノマーが好ましく、スチレン系モノマー、芳香族基含有(メタ)アクリレートがより好ましい。
スチレン系モノマーとしてはスチレン、2−メチルスチレン、及びジビニルベンゼンが好ましく、スチレンがより好ましい。
また、芳香族基含有(メタ)アクリレートとしては、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が好ましく、ベンジル(メタ)アクリレートがより好ましい。
(b)疎水性モノマーは、前記のモノマー2種類以上を使用することができるが、スチレン系モノマーと芳香族基含有(メタ)アクリレートを併用することが好ましく、ベンジル(メタ)アクリレートとスチレンを併用することがより好ましい。
〔(c)マクロマー〕
(c)マクロマーは、片末端に重合性官能基を有する数平均分子量500〜100,000の化合物であり、アニオン性ポリマー粒子のインク中での保存安定性の観点から、アニオン性ポリマーのモノマー成分として用いられる。片末端に存在する重合性官能基としては、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基が好ましく、メタクリロイルオキシ基がより好ましい。
(c)マクロマーの数平均分子量は1,000〜10,000が好ましい。なお、数平均分子量は、溶媒として1mmol/Lのドデシルジメチルアミンを含有するクロロホルムを用いたゲルクロマトグラフィー法により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定される。
(c)マクロマーとしては、アニオン性ポリマー粒子のインク中での分散安定性の観点から、芳香族基含有モノマー系マクロマー及びシリコーン系マクロマーが好ましく、芳香族基含有モノマー系マクロマーがより好ましい。
芳香族基含有モノマー系マクロマーを構成する芳香族基含有モノマーとしては、前記(b)疎水性モノマーで記載した芳香族基含有モノマーが挙げられ、スチレン及びベンジル(メタ)アクリレートが好ましく、スチレンがより好ましい。
スチレン系マクロマーの具体例としては、AS−6(S)、AN−6(S)、HS−6(S)(東亞合成株式会社の商品名)等が挙げられる。
シリコーン系マクロマーとしては、片末端に重合性官能基を有するオルガノポリシロキサン等が挙げられる。
〔(d)ノニオン性モノマー〕
モノマー混合物には、更に、(d)ノニオン性モノマー(以下「(d)成分」ともいう)が含有されていることが好ましい。
(d)成分としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(n=2〜30、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す。以下同じ)(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート等のアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシ(エチレングリコール・プロピレングリコール共重合)(1〜30、その中のエチレングリコール:1〜29)(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でもポリプロピレングリコール(n=2〜30)(メタ)アクリレート、フェノキシ(エチレングリコール・プロピレングリコール共重合)(メタ)アクリレートが好ましく、ポリプロピレングリコール(n=2〜30)(メタ)アクリレートとフェノキシ(エチレングリコール・プロピレングリコール共重合)(メタ)アクリレートを併用することがより好ましい。
商業的に入手しうる(d)成分の具体例としては、新中村化学工業株式会社のNKエステルM−20G、同40G、同90G等、日油株式会社のブレンマーPE−90、同200、同350、PME−100、同200、同400等、PP−500、同800等、AP−150、同400、同550等、50PEP−300、50POEP−800B、43PAPE−600B等が挙げられる。
上記(a)〜(d)成分は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
ビニル系ポリマー製造時における、上記(a)〜(c)成分のモノマー混合物中における含有量(未中和量としての含有量。以下同じ)又はビニル系ポリマー中における(a)〜(c)成分に由来する構成単位の含有量は、次のとおりである。
(a)成分の含有量は、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子をインク中で安定に分散させる観点から、好ましくは3〜40重量%、より好ましくは4〜30重量%、特に好ましくは5〜25重量%である。
(b)成分の含有量は、アニオン性ポリマー粒子の水分散体中での分散安定性の観点から、好ましくは5〜98重量%、より好ましくは10〜80重量%である。
(c)成分の含有量は、アニオン性ポリマー粒子の水分散体中での分散安定性の観点から、好ましくは1〜25重量%、より好ましくは5〜20重量%である。
また、〔(a)成分/[(b)成分+(c)成分]〕の重量比は、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子のインク中での分散安定性及びインクの印字濃度の観点から、好ましくは0.01〜1、より好ましくは0.02〜0.67、更に好ましくは0.03〜0.50である。
(アニオン性ポリマーの製造)
前記アニオン性ポリマーは、モノマー混合物を公知の重合法により共重合させることによって製造される。重合法としては溶液重合法が好ましい。
溶液重合法で用いる溶媒に制限はないが、炭素数1〜3の脂肪族アルコール、ケトン類、エーテル類、エステル類等の極性有機溶媒が好ましく、具体的にはメタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトンが挙げられ、メチルエチルケトンが好ましい。
重合の際には、重合開始剤や重合連鎖移動剤を用いることができるが、重合開始剤としては、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)が好ましく、重合連鎖移動剤としては、2−メルカプトエタノールが好ましい。
好ましい重合条件は、重合開始剤の種類等によって異なるが、重合温度は50〜80℃が好ましく、重合時間は1〜20時間であることが好ましい。また、重合雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成したポリマーを単離することができる。また、得られたポリマーは、再沈澱、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去することができる。
本発明で用いられるアニオン性ポリマーの重量平均分子量は、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子のインク中での分散安定性と、インクの印字濃度の観点から、5,000〜50万が好ましく、1万〜40万がより好ましく、1万〜30万がより好ましく、2万〜20万が更に好ましい。なお、重量平均分子量の測定は実施例に記載の方法により行うことができる。
[着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の製造]
着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子は、水分散体として下記の工程(1)及び(2)を有する方法により、効率的に製造することができる。
工程(1):アニオン性ポリマー、有機溶媒、着色剤、及び水を含有する混合物を分散処理して、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の分散体を得る工程
工程(2):工程(1)で得られた分散体から前記有機溶媒を除去して、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体を得る工程
工程(1)
工程(1)では、まず、アニオン性ポリマーを有機溶媒に溶解させ、次に着色剤、水、及び必要に応じて中和剤、界面活性剤等を、得られた有機溶媒溶液に加えて混合し、水中油型の分散体を得る方法が好ましい。アニオン性ポリマーの有機溶媒溶液に加える順序に制限はないが、中和剤、水、着色剤の順に加えることが好ましい。
アニオン性ポリマーを溶解させる有機溶媒に制限はないが、炭素数1〜3の脂肪族アルコール、ケトン類、エーテル類、エステル類等が好ましく、メチルエチルケトンが好ましい。アニオン性ポリマーを溶液重合法で合成した場合には、重合で用いた溶媒をそのまま用いてもよい。
中和剤を用いる場合、pHが7〜11であるように中和することが好ましい。中和剤としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、各種アミン等の塩基が挙げられる。また、アニオン性ポリマーを予め中和しておいてもよい。
アニオン性ポリマーのアニオン性基の中和度は、分散安定性の観点から、10〜300%であることが好ましく、20〜200%がより好ましく、30〜150%が更に好ましい。
ここで中和度とは、中和剤のモル当量をアニオン性ポリマーのアニオン性基のモル量で除したものである。
混合物中、着色剤は、5〜50重量%が好ましく、10〜40重量%が更に好ましく、有機溶媒は、10〜70重量%が好ましく、10〜50重量%が更に好ましく、アニオン性ポリマーは、2〜40重量%が好ましく、3〜20重量%が更に好ましく、水は、10〜70重量%が好ましく、20〜70重量%が更に好ましい。
前記アニオン性ポリマーの量に対する着色剤の量の重量比〔着色剤/アニオン性ポリマー〕は、分散安定性の観点から、50/50〜90/10であることが好ましく、70/30〜85/15であることがより好ましい。
工程(1)における混合物の分散方法に特に制限はない。本分散だけで着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の平均粒径を所望の粒径となるまで微粒化することもできるが、好ましくは予備分散させた後、さらに剪断応力を加えて本分散を行い、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の平均粒径を所望の粒径とするよう制御することが好ましい。工程(1)の分散における温度は、0〜40℃が好ましく、5〜30℃がより好ましく、分散時間は1〜30時間が好ましく、2〜25時間がより好ましい。
混合物を予備分散させる際には、アンカー翼、ディスパー翼等の一般に用いられている混合撹拌装置、なかでも高速撹拌混合装置が好ましい。
本分散の剪断応力を与える手段としては、例えば、ロールミル、ニーダー等の混練機、マイクロフルイダイザー(Microfluidics 社、商品名)等の高圧ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ビーズミル等のメディア式分散機が挙げられる。市販のメディア式分散機としては、ウルトラ・アペックス・ミル(寿工業株式会社製、商品名)、ピコミル(浅田鉄工株式会社製、商品名)等が挙げられる。これらの装置は複数を組み合わせることもできる。これらの中では、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子を小粒子径化する観点から、高圧ホモジナイザーを用いることが好ましい。
工程(2)
工程(2)では、得られた分散体から、公知の方法で有機溶媒を留去することで、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体を得ることができる。得られた着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子を含む水分散体中の有機溶媒は実質的に除去されていることが好ましいが、本発明の目的を損なわない限り、残存していてもよい。残留有機溶媒の量は0.1重量%以下が好ましく、0.01重量%以下であることがより好ましい。
また必要に応じて、有機溶媒を留去する前に分散体を加熱撹拌処理することもできる。
得られた着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体は、着色剤を含有する該ポリマーの固体分が水を主媒体とする中に分散しているものである。ここで、ポリマー粒子の形態は特に制限はなく、少なくとも着色剤とアニオン性ポリマーにより粒子が形成されていればよい。例えば、該ポリマーに着色剤が内包された粒子形態、該ポリマー中に着色剤が均一に分散された粒子形態、該ポリマー粒子表面に着色剤が露出された粒子形態等が含まれ、これらの混合物も含まれる。
[アニオン性着色剤を含有するインク]
本発明のアニオン性着色剤を含有するインクは、インクに通常用いられる湿潤剤、浸透剤、分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤、防錆剤等を添加することができる。
本発明のインク中の各成分の含有量は、下記のとおりである。
本発明のインクに用いられるアニオン性着色剤粒子の含有量は、水系インクの印字濃度を高める観点から、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは2〜30重量%、より好ましくは4〜20重量%、更に好ましくは5〜15重量である。
本発明のインクに用いられるアニオン性着色剤粒子に含まれる着色剤の含有量は、水系インクの印字濃度を高める観点から、インク(B)中で、好ましくは1〜25重量%、より好ましくは2〜20重量%、より好ましくは4〜15重量%、更に好ましくは5〜12重量である。
水の含有量は、好ましくは20〜90重量%、より好ましくは30〜80重量%、更に好ましくは40〜70重量%である。
本発明のインクの好ましい表面張力(20℃)は、23〜50mN/m、より好ましくは23〜45mN/m、更に好ましくは25〜40mN/mである。
本発明のインクの粘度(20℃)は、良好な吐出信頼性を維持するために、好ましくは2〜20mPa・sであり、より好ましくは2.5〜16mPa・s、更に好ましくは3.0〜12mPa・sである。
<インクジェット記録用インクセット>
本発明のインクジェット記録用インクセットは、前記のアニオン性着色剤を含有する水系インク、及び本発明の前記液体組成物を含むことを特徴とする。
インクジェット用プリンターの各色用インクカートリッジに、本発明の前記液体組成物及びアニオン性着色剤を含有する水系インクをそれぞれ充填し、各インクカートリッジに対応する各吐出ノズルからインク液滴をそれぞれ吐出させて印刷させることができる。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、本発明の前記液体組成物をインクジェット方式で記録媒体に付着させた後、アニオン性着色剤を含有する水系インクを用いて、インクジェット記録方式により記録することを特徴とする。
インクジェット記録方式により記録する前に、前記液体組成物を記録媒体に付着させることにより、普通紙に印字しても印字濃度が高く、印字した際のインクドットが真円状に形成され、印字鮮明性に優れ、裏抜けが少ない高品質の印字物をより効果的に得ることができる。この場合において、液体組成物を記録媒体に付着してからインクジェット記録方式により記録するまでの時間については特に制限されない。
液体組成物を記録媒体に付着させる方法はインクジェット方式であり、ピエゾ方式のインクジェットプリンターを用いることが好ましい。
また、アニオン性着色剤を含有する水系インクを用いて、記録媒体に印刷するインクジェット記録方式は制限されないが、ピエゾ方式のインクジェットプリンターを用いることが好ましい。
本発明において用いるインクジェット記録装置は、吐出面がいかなるものでも用いることができるが、ニッケル−フッ素系樹脂メッキされたノズルプレートを有するものが好ましく、本発明のインクジェット記録方法においては、液体組成物を、吐出面がニッケル−フッ素系樹脂メッキされたノズルプレートを有するインクジェット記録装置から吐出することが好ましい。
インクジェットプリンターのノズルプレートには、裏面側に大きく開口した漏斗状部分と、表面側に狭く開口したオリフィス部分とからなる複数のノズル孔が設けられている。このノズルプレートは、各種の金属、セラミックス、感光性樹脂等で形成される。その吐出面(ノズル孔とその周囲の部分)は、インクの撥液性の観点から、ニッケル−フッ素系樹脂を用いた共析メッキによる撥水処理が施されていることが好ましい。ニッケル−フッ素系樹脂メッキされたノズルプレートであると、本発明の液体組成物において、プリントヘッドの腐食を効果的に抑制することができるため、吐出が安定し、高品質の印字物を得ることができる。
この撥水処理は、例えば、インク吐出ノズルを形成したニッケル電鋳プレートを、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂を分散させたニッケルメッキ液中で電解メッキすることにより行うことができる。
なお、インクジェット記録方法のその他の構成については特に制限はなく、公知の手法を採用することができる。
本発明のインクジェット記録方法において、用いられる記録媒体は、特に制限されず、普通紙、フォーム用紙、コート紙、透明フィルム等が挙げられるが、コピー用紙、ボンド紙等のいわゆる普通紙やフォーム紙が、印字濃度を大幅に向上させ、裏抜けを抑制する効果を明確にする観点から、好ましい。
以下の調製例、実施例及び比較例において、「部」及び「%」は特記しない限り「重量部」及び「重量%」である。なお、カチオン性ポリマーの重量平均分子量、カチオン化密度、液体組成物のpH変化量、インクジェットプリントヘッドの材質適合性の測定、評価は以下の方法により行い、水系インクセットについては、以下のインクジェット記録方法により印刷して、印字濃度、裏抜け性を評価した。
(1)重量平均分子量(Mw)の測定
(1−1)カチオン性ポリマーの重量平均分子量
0.15mol/L Na2SO4の酢酸1%水溶液を展開溶媒としたゲル浸透クロマトグラフィー法〔東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8120GPC)、東ソー株式会社製カラム(TSK-GEL、α-M×2本)、流速:1mL/min〕により、標準物質としてポリエチレングリコールを用いて測定した。
(1−2)アニオン性ポリマーの重量平均分子量
ジメチルスルホキシドの60mmol/L H3PO4, 50mmol/L LiBr溶液を展開溶媒としたゲル浸透クロマトグラフィー法〔東ソー株式会社製GPC装置(HLC−8120GPC)、東ソー株式会社製カラム(TSK-GEL、α-M×2本)、流速:1mL/min〕により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定した。
(2)液体組成物のpH変化量の測定
液体組成物を80g調製し、それを二分割し、一方を70℃に調整した恒温槽中で2日間保存した。室温放置の液体組成物と前記70℃で保存した液体組成物を25℃の恒温槽に入れ1時間放置し、液体組成物の温度を25℃とした。PH/ION METER F−23(株式会社堀場製作所製)を用いて、標準溶液(pH4.01,pH6.86,pH9.10)3点校正後、それぞれの液体組成物の25℃におけるpHを測定した。放置前後のpHの値の差が小さいほど、pH変化抑制効果は良好である。
(3)液体組成物のインクジェットプリントヘッドの材質適合性
実施例及び比較例で得られた液体組成物3gをスクリュー管に入れ、それにエプソンヘッド(インクジェットノズルの吐出面:ニッケル−フッ素樹脂メッキ)を浸漬し、70℃で2日間保存した後、インクジェットノズルの吐出面を目視で観察し、次の評価基準で評価した。
〔評価基準〕
A:吐出面が腐食していない。
B:吐出面が面積で10%以上腐食している。
C:吐出面が面積で50%以上腐食している。
(4)インクジェット記録方法
まず、実施例及び比較例で得られた液体組成物をシリコンチューブを介して、インクジェットプリンター(セイコーエプソン株式会社製、型番:EM−930C、ピエゾ方式)のブラックヘッド上部のインク注入口に充填した。次いで、フォトショップ(アドビ社製、商品名)によりベタ印字の印刷パターン(横204mm×縦275mmの大きさ)を作成し、普通紙(Nip55:日本製紙株式会社製)に、ベタのDuty100%で塗布した。
次に、製造例1で得られたインクを、同様にシリコンチューブを介して、インクジェットプリンター(EM−930C)のブラックヘッド上部のインク注入口に充填した。次いで、フォトショップ(アドビ社製、商品名)によりベタ印字の印刷パターン(横204mm×縦275mmの大きさ)を作成し、ベタのDuty100%と10%、また文字「轟」(フォント:MS明朝、文字サイズ:12)を、液体組成物1を塗布した前記普通紙に印字し、インクジェット記録を行った〔印字条件=用紙種類:フォト用紙、モード設定:ブラック、フォト、双方向〕。
(5)印字濃度の測定
実施例及び比較例で得られた印字物を25℃湿度50%で24時間放置後、印字面の印字濃度を測定した。印字濃度の測定にはマクベス濃度計(グレタグマクベス社製、品番:RD914)を用い、Duty100%で印字したマゼンタの色濃度成分の数値を読み取った(測定条件:観測光源D65、観測視野2度、濃度基準DIN16536)。測定回数は、測定する場所を変え、双方向印字の往路において印字された部分から5点、復路において印字された部分から5点をランダムに選び、合計10点の平均値を求めた。測定値が大きい方が良好である。
(6)裏抜け性の評価
実施例及び比較例で得られた印字物のうち、Duty100%で印字した部分の裏側の印字濃度を測定した。測定は前記(6)印字濃度の測定と同様に行った。測定値が小さい方が良好である。
実施例1(液体組成物1の製造)
(1)カチオン性ポリマー(ポリジメチルアミノエチルメタクリレート)の合成
ジメチルアミノエチルメタクリレート200部(和光純薬工業株式会社製、特級試薬)を計量し、反応容器内に、メチルエチルケトン10部及び連鎖移動剤(2−メルカプトプロピオン酸)0.4部、前記モノマー液の10%を入れて混合し、窒素ガス置換を十分に行った。
一方、滴下ロートに、モノマー液の残りの90%と前記連鎖移動剤3.6部、メチルエチルケトン90、及び重合開始剤(和光純薬工業株式会社製、商品名:V−65、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))4.0部を入れて混合した混合液を入れ、窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を攪拌しながら75℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了から75℃で2時間経過後、前記重合開始剤0.15部をメチルエチルケトン2.5部に溶解した溶液を加え、更に75℃で2時間、80℃で2時間熟成させ、ポリジメチルアミノエチルメタクリレートの50%溶液(ポリマーの重量平均分子量:7000)を得た。
(2)液体組成物の製造
カチオン性ポリマーとして、前記(1)で合成したポリジメチルアミノエチルメタクリレートの50%溶液100部、酸としてマロン酸(和光純薬工業株式会社製)33.17部、イオン交換水215部を加え、温水60℃に調整したエバポレーターでメチルエチルケトンを留出させ、20%のポリジメチルアミノエチルメタクリレートのグリコール酸中和物を得た。
前記の中和物30.0部、グリセリン(花王株式会社製)10.0部、ポリエチレングリコール5.0部(和光純薬工業株式会社製、一級試薬、平均分子量600)及びイオン交換水をマグネチックスターラーで撹拌しながら、混合し、更に室温で15分間攪拌して、混合溶液を得た。ここでイオン交換水の配合量は、混合溶液と前記の中和物を加えた全量が100部となるように調整した量である。
次に、有機アミンとして、トリエタノールアミンを用いてマグネチックスターラーで撹拌しながらpHが8.4となるまで加え、1.2μmのフィルター(酢酸セルロース膜、ザルトリウス社製)で濾過して液体組成物1を得た。
実施例2〜10及び比較例1〜9(液体組成物2〜19の製造)
実施例1(2)において、カチオン性ポリマー、酸、有機アミンをそれぞれ表1及び表2に記載の物質及び量に変更した以外は、実施例1と同様にして液体組成物2〜19を得た。
なお、実施例7で用いたポリエチレンイミンは和光純薬工業株式会社製の試薬であり、重量平均分子量が10000のもの、実施例8で用いたポリアリルアミンは日東紡績株式会社製の品番PAA−05であり、重量平均分子量が5000のものである。
以上、得られた液体組成物のpHを測定し、その後前記のpH変化抑制効果を評価した。結果を表1及び表2に示す。
調製例1(着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体の調製)
(1)アニオン性ポリマーの合成
ベンジルメタクリレート58部、メタクリル酸42部、スチレン20部、スチレンマクロマー(東亞合成株式会社製、商品名:AS−6S)(固形分50%)40部、ポリプロピレングリコールメタクリレート(日油株式会社、商品名:ブレンマーPP−800)30部、フェノキシポリ(エチレングリコール・プロピレングリコール)メタクリレート(日油株式会社、商品名:ブレンマー43PAPE−600B)30部を混合し、モノマー混合液を調製した。
反応容器内に、メチルエチルケトン18部及び連鎖移動剤(2−メルカプトエタノール)0.03部、前記モノマー混合液の10%を入れて混合し、窒素ガス置換を十分に行った。
一方、滴下ロートに、モノマー混合液の残りの90%と前記連鎖移動剤0.27部、メチルエチルケトン42部、及び重合開始剤(和光純薬工業株式会社製、商品名:V−65、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))1.2部を入れて混合した混合液を入れ、窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を攪拌しながら75℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了から75℃で2時間経過後、前記重合開始剤0.3部をメチルエチルケトン5部に溶解した溶液を加え、更に75℃で2時間、80℃で2時間熟成させ、ポリマー溶液(ポリマーの重量平均分子量:100000)を得た。
(2)着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体の調製
前記(1)で得られたポリマー溶液を減圧乾燥させて得られたポリマー45部をメチルエチルケトン300部に溶かし、その中に中和剤として5N水酸化ナトリウム水溶液10.2部と25%アンモニア水12.2部、及びイオン交換水1150部を加え、更にマゼンタ顔料(品番:クロモファインレッド6111T,大日精化工業株式会社製)135部を加え、ディスパー翼を用いて7000rpm、20℃の条件下で1時間混合した後、得られた分散液をマイクロフルイダイザー(Microfluidics 社製、高圧ホモジナイザー、商品名、型式M-140K)を用いて、180MPaの圧力でさらに15パス分散処理した。
得られた分散液を、減圧下60℃でメチルエチルケトンを除去し、更に一部の水を除去し、遠心分離し、フィルター(ザルトリウス社製、ミニザルトシリンジフィルター、孔径:5μm、材質:酢酸セルロース)でろ過して粗大粒子を除き、着色剤を含有するアニオン性ポリマー粒子の水分散体〔固形分濃度:20.0%、平均粒径100nm〕を得た。
製造例1(インクの製造)
調製例1で得られたインクジェット記録用水分散体(1)を固形分換算で7.5部、顔料分換算で5.6部となるようにして用意した。
1,2−ヘキサンジオール(東京化成工業株式会社製)2.0部、2−ピロリドン(和光純薬株式会社製)2.0部、サーフィノール465(日信化学工業株式会社製)0.5部、オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製)0.5部、グリセリン(花王株式会社製)20.0部、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(商品名:ブチルトリグリコール、日本乳化剤株式会社製)2.0部、プロキセルXL2(アビシア株式会社製)0.2部、及びイオン交換水をマグネチックスターラーで撹拌しながら、混合し、更に室温で15分間攪拌して、混合溶液を得た。ここでイオン交換水の配合量は、混合溶液と前記のインクジェット記録用水分散体(1)を加えた全量が100部となるように調整した量である。
次に、予め用意したインクジェット記録用水分散体(1)をマグネチックスターラーで撹拌しながら、前記混合溶液を添加し、1.2μmのフィルター(酢酸セルロース膜、ザルトリウス社製)で濾過して水系インクを得た。
実施例11〜20及び比較例10〜18(インクセット及びインクジェット記録)
実施例11〜20又は比較例10〜18で得られた液体組成物と、製造例1で得られたインクをインクジェットプリンターにインクセットとして装着し、前記の方法でインクジェット記録を行い、印字濃度、及び裏抜け性を評価した。結果を表1及び2に示す。
比較例19(インクセット及びインクジェット記録)
実施例11において、液体組成物を塗布していないフォーム用紙に製造例1で得られた水系インクを印字した。結果を表2に示す。
Figure 0005426351
Figure 0005426351
表1及び表2から、実施例の液体組成物は比較例の液体組成物に比べて、pH変化が少なく、インクジェットプリントヘッドとの材質適合性に優れ、実施例の液体組成物を用いたインクセット及びインクジェット記録方法は、比較例のものに比べて、印字濃度に優れ、裏抜けが少ないことが分かる。

Claims (8)

  1. アニオン性着色剤を含有する水系インクと液体組成物を含むインクジェット記録用インクセットであって、該液体組成物が、カチオン性ポリマー、水溶性有機溶媒、酸解離指数(pKa)が2〜6の酸、及び塩基解離指数(pKb)が3〜8の有機アミンを含有し、pKaが2未満の酸を含有しないか又は0.5重量%未満含有し、そのpHが7.2〜9である、インクジェット記録用インクセット。
  2. 液体組成物が、カチオン性ポリマーを1〜15重量%、pKaが2〜6の酸を0.5〜7重量%、pKbが3〜8の有機アミンを0.1〜5重量%含有する、請求項1に記載のインクジェット記録用インクセット。
  3. pKaが2〜6の酸が、マロン酸、グリコール酸、乳酸、グルコン酸、酢酸、及び尿酸から選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載のインクジェット記録用インクセット。
  4. pKbが3〜8の有機アミンが、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、及びN,N−ジメチルエチレンジアミンから選ばれる1種以上である、請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用インクセット。
  5. カチオン性ポリマーが、炭素数1〜4のアルキル基を有するジアルキルアミノエチルメタクリレート由来の構成単位を有するものである、請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録用インクセット。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録用インクセットに含まれる液体組成物。
  7. 請求項6に記載の液体組成物をインクジェット方式で記録媒体に付着させた後、アニオン性着色剤を含有する水系インクを用いて、インクジェット記録方式により記録する、インクジェット記録方法。
  8. 液体組成物を、吐出面がニッケル−フッ素系樹脂メッキされたノズルプレートを有するインクジェット記録装置から吐出する、請求項7に記載のインクジェット記録方法。
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