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JP5311745B2 - 使用済み自動車のプレス品の製造方法および使用済み自動車のプレス品 - Google Patents

使用済み自動車のプレス品の製造方法および使用済み自動車のプレス品 Download PDF

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Description

本発明は、使用済み自動車のプレス品を溶融して使用するに際し、プレス品の発煙を抑制することが可能な使用済み自動車のプレス品の製造方法および使用済み自動車のプレス品に関する。
従来から、例えば、特許文献1に開示されているように、使用済み自動車を溶融して鉄源として再利用することが検討されている。なお、使用済み自動車を溶融する場合、この使用済み自動車をプレスし、このプレス品を転炉の炉内に装入した後、この炉内に溶鉄を流し込んでいる。
これにより、使用済み自動車を破砕するシュレッダー処理を行う必要がないため、シュレッダー処理の際に、例えば、プラスチック、ゴム、鉄、アルミニウム、および銅が混在したシュレッダーダストが発生するという問題がなく、このシュレッダーダストを、例えば、埋め立て処分、燃焼処理、または溶融処理しなければならないという問題はなかった。
しかし、特許文献1の方法では、プレス品の表面に、使用済み自動車に設けられた樹脂類が露出しており、このプレス品を転炉へ装入した場合には、この樹脂類が溶鉄に接触した瞬間にガス化して、発煙するという問題があった。通常、転炉操業では、プレス品と溶鉄の装入の際は、その炉体を傾斜させており、排ガス処理設備の吸引口と転炉炉口とが一致しておらず、煙の一部が建屋内に漏れ出している。なお、建屋全体は、通常集塵されているが、建屋内に煙が充満することは、作業環境の悪化を招くこととなり、極めて好ましくない。
従って、発煙量を、排ガス処理設備に吸引可能な程度の量に抑えるため、プレス品の装入量(処理量)を制限する必要があり、プレス品を多量に処理できないという問題があった。
また、特許文献2には、有価部品および危険物を除去した使用済み自動車をそのまま丸ごと蒸し焼きし、可燃物質を熱分解させて、鉄および銅を分解回収する方法が開示されている。しかし、この場合、蒸し焼きする設備が必要であることから、極めて高額な設備費が必要となり経済的でない。
そして、特許文献3には、金属製品廃棄物と、タイヤ廃棄物または合成樹脂製品廃棄物とを直方体形状にプレスして、製鉄用の鉄源および燃料体に成形する方法が開示されている。しかし、この場合、プレス品である製鉄用の鉄源および燃料体の表面には樹脂類が露出しており、そのため、前記した特許文献1と同様の問題があった。
そこで、上記した問題を解決するため、特許文献4には、使用済み自動車を折りたたむようにプレスして直方体状のプレス品を製造する方法、ならびに使用済み家電機器を鋼板で覆うようにプレスして直方体状のプレス品を製造する方法が開示されている。
特開平10−195516号公報 特開平10−47635号公報 特開平10−30112号公報 特開2003−34826号公報
しかしながら、本願発明者らが、特許文献4に開示された技術を参考に、使用済み自動車を鋼板で覆うようにプレスし、このプレス品を溶解する炉に装入した後、炉内に溶鉄を装入し溶融させ鉄源として利用することを実験したところ、以下に示す状況が確認された。
(1)溶鉄装入直後から高温(500℃超)の煙が多量に発生し、これが炉外に漏れ出す状況
(2)溶鉄装入直後は低温(500℃以下)で発煙量が少なく、発煙が一定時間(傾いた状態の炉に溶鉄を装入し始めてから、装入し終わった後に炉を直立させ、炉上の排ガス処理設備の下に炉口を位置させて、炉上の排ガス処理設備外へ漏れ出す煙の量が大幅に減少するまでの時間)抑制される状況
上記した(1)に示す状況では、炉外へ漏れ出した煙は建屋内へ流れ出し、例えば、建屋内の作業環境を悪化させたり、また発生するガス(煙)が高温であるため、この漏れ出すガスを吸い込む建屋内の集塵機が高温のガスにさらされ、この熱負荷によって劣化するという問題がある。
このため、特許文献4に開示された方法では、安定して多量の使用済み自動車のプレス品を使用することが困難であることが判明した。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、使用済み自動車のプレス品を溶解するに際し、溶鉄の装入直後からの発煙を一定時間抑制し、また発生するガスの温度を低減し、更に発煙量を抑制することにより、プレス品を安定して多量に使用できる使用済み自動車のプレス品の製造方法および使用済み自動車のプレス品を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明は、タイヤが取り外された使用済み自動車の少なくとも前部、天井部、および後部を鋼板で覆った後、該鋼板で覆われた前記使用済み自動車を該使用済み自動車の高さ方向、前後方向、および幅方向にそれぞれプレスして直方体状または立方体状にする使用済み自動車のプレス品の製造方法であって、
前記使用済み自動車の高さ方向を最初にプレスする処理、および前記使用済み自動車の幅方向を最後にプレスする処理のいずれか一方または双方を実施する
第1の発明に係る使用済み自動車のプレス品の製造方法において、前記鋼板の幅は、プレス前の前記使用済み自動車の幅の0.8倍以上1.7倍以下であることが好ましい。
前記目的に沿う第2の発明は、タイヤが取り外された使用済み自動車を該使用済み自動車の高さ方向、前後方向、および幅方向にそれぞれプレスして直方体状または立方体状とした後、プレスされた該使用済み自動車の少なくとも前部、天井部、および後部を鋼板で覆う使用済み自動車のプレス品の製造方法であって、
前記使用済み自動車の高さ方向を最初にプレスする処理、および前記使用済み自動車の幅方向を最後にプレスする処理のいずれか一方または双方を実施する
第2の発明に係る使用済み自動車のプレス品の製造方法において、前記鋼板の幅は、プレスされた前記使用済み自動車の幅の1.0倍以上1.5倍以下であることが好ましい。
ここで、プレスされた使用済み自動車の幅の1.0倍以上の幅の鋼板を使用することで、プレス前の使用済み自動車の幅の0.8倍以上の幅の鋼板を使用した場合と同様の現象が起こり、またプレスされた使用済み自動車の幅の1.5倍以下の幅の鋼板を使用することで、プレス前の使用済み自動車の幅の1.7倍以下の幅の鋼板を使用した場合と同様の現象が起こる。
第1、第2の発明に係る使用済み自動車のプレス品の製造方法において、更に前記使用済み自動車の両側部を別の鋼板で覆い、しかも該別の鋼板は前記両側部の露出面の面積の75%以上99%以下を覆っていることが好ましい
前記目的に沿う第3の発明に係る使用済み自動車のプレス品は、第1、第2の発明に係る使用済み自動車のプレス品の製造方法を用いて製造した。
請求項1〜記載の使用済み自動車のプレス品の製造方法、および請求項記載の使用済み自動車のプレス品は、使用済み自動車の前部、天井部、および後部、即ちプレスにより使用済み自動車に存在する樹脂類が露出し易い箇所を、鋼板で覆うので、樹脂類が外部へ露出することを抑制、更には防止できる。これにより、例えば、プレス品を装入した炉内に溶鉄を装入する際に、樹脂類が溶鉄に直接接触することを抑制できるので、溶鉄を装入した直後の樹脂類の温度上昇に伴う発煙を一定時間抑制でき、発煙時期を遅延させることができる。従って、使用済み自動車のプレス品を、安定して多量に使用することができる。
特に、請求項1および3記載の使用済み自動車のプレス品の製造方法は、使用済み自動車のプレスに際し、使用済み自動車の高さ方向を最初にプレスすることにより、他の部分を最初にプレスした場合と比較して、樹脂類をプレス品内部により多く閉じ込めることができる。これにより、プレス品における樹脂類の露出箇所を少なくできるので、効果的に発煙を抑制でき、また発生するガスの温度を低減でき、更に発煙量を抑制できる。
また、使用済み自動車のプレスに際し、使用済み自動車の幅方向を最後にプレスすることにより、他の部分を最後にプレスした場合と比較して、樹脂類をプレス品内部により多く閉じ込めることができる。これにより、プレス品における樹脂類の露出箇所を少なくできるので、効果的に発煙を抑制でき、また発生するガスの温度を低減でき、更に発煙量を抑制できる。
特に、請求項2記載の使用済み自動車のプレス品の製造方法は、プレス前の使用済み自動車の表面を覆う鋼板の幅を規定し、また、請求項4記載の使用済み自動車のプレス品の製造方法は、プレス後の使用済み自動車の表面を覆う鋼板の幅を規定するので、樹脂類の露出を更に抑制でき、溶鉄を装入した直後からの樹脂類の発煙を一定時間抑制でき、また発生するガスの温度を低減でき、更に発煙量を抑制できる。また、プレス後の使用済み自動車の全周が、鋼板によって完全に覆われることを防止できるので、プレス品に溶鉄を接触させた際にプレス品内部から発生するガスに伴う鋼板の覆いの破壊を防止できる。
請求項5記載の使用済み自動車のプレス品の製造方法は、鋼板で覆う使用済み自動車の両側部の面積を規定するので、プレス品内部への溶鉄の急激な浸入を抑制しながら、しかも内部から外部へのガスの逃げ路も確保できる。これにより、溶鉄を装入した直後の樹脂類の温度上昇に伴う発煙を一定時間抑制でき、また発生するガスの温度を低減でき、更に発煙量を抑制できるとともに、鋼板の覆いの破壊を防止できる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1(A)は本発明の一実施の形態に係る使用済み自動車のプレス品の製造方法の説明図、(B)は第1の変形例に係る使用済み自動車のプレス品の製造方法の説明図、(C)は第2の変形例に係る使用済み自動車のプレス品の製造方法の説明図、図2は本発明の一実施の形態に係る使用済み自動車のプレス品の製造方法を適用する使用済み自動車の事前処理方法の説明図、図3は同事前処理を行った後の使用済み自動車のプレス方法の説明図、図4(A)はプレスした使用済み自動車の搬送方法の説明図、(B)は転炉におけるプレス品の溶融処理方法の説明図である。
図1(A)、図2〜図4に示すように、本発明の一実施の形態に係る使用済み自動車のプレス品の製造方法は、事前処理によってタイヤが取り外された使用済み自動車(以下、単に自動車ともいう)10の少なくとも前部11、天井部12、および後部13を鋼板14で覆った後、この鋼板14で覆われた使用済み自動車10をプレスして直方体状または立方体状にする方法である。そして、このプレスした使用済み自動車、即ち使用済み自動車のプレス品(以下、単にプレス品ともいう)15を転炉(溶解炉の一例)16に装入し、この炉内に更に溶銑(溶鉄の一例)17を装入して、プレス品15を溶解させ鉄源として利用する。以下、詳しく説明する。
まず、回収された使用済み自動車(廃自動車)18の事前処理方法について、図2を参照しながら説明する。
図2に示すオフライン回収工程では、回収された使用済み自動車18から、例えば、エアバック、フロン、バンパー、およびリユースパーツ(外販品)のような付属品を取り外す(符号19は、付属品を取り外した使用済み自動車を示す)。
次に、液抜き工程で、使用済み自動車19をリフター(昇降手段)20によって上昇させ、この使用済み自動車19から、例えば、燃料、オイル類、およびLLC(冷却水)の液類を除去する。そして、この液類が除去された使用済み自動車21を、ホイストレール22に沿って移動可能な車体搬送装置23へ取付け、下流側へ搬送する。
非金属部品回収工程では、使用済み自動車21を作業用デッキ24上に配置し、この使用済み自動車21から、タイヤ、バッテリー、およびガラスを取り外す(使用済み自動車25とする)。
解体工程では、使用済み自動車25を横倒しし、例えば、ミッション(変速装置)、足廻り部品(例えば、ブレーキパッド、およびシャフト)、およびエンジンを取り外す(使用済み自動車26とする)。
最後に、非鉄回収工程では、使用済み自動車26を車輌固定装置27で固定し、非鉄回収装置28を使用して、使用済み自動車26から鉄に有害な銅製品を取り外し除去する。なお、除去する銅製品は、例えば、ケーブルおよびモータを含むハーネス類のように、除去可能なものである。しかし、銅製品の取付け場所によっては、容易に取り外しできないため、銅製品の一部が使用済み自動車26内に残存してもよい。
以上の方法により、事前処理した使用済み自動車10を、車体搬送装置23により、作業用デッキ24上からプレス装置29へ搬送する。
この事前処理は、使用済み自動車から有価物を予め回収するためのみならず、前記したように、プレス品に対して溶鉄を装入する際に問題となる発煙を抑制するためにも行っている。この発煙の原因物質としては、例えば、車内パネル等の樹脂またはプラスチック、冷却水、オイル類、洗浄水、残留ガソリン、タイヤ、およびシート(ウレタン樹脂製)類等がある。
なお、以上に示したように、本実施の形態では、使用済み自動車18から取り外すことができるものは、可能な限り取り外しているが、少なくとも発煙原因部材となるタイヤを除去すれば、他のものは除去しなくてもよい。これは、使用済み自動車にタイヤが取付けられた状態では、プレス品からの樹脂類の露出面が増加し、更なる発煙をもたらすためである。
このタイヤ以外の残部についても、勿論除去することが望ましいが、不可避的に残留するものもあり、この残部を総括して樹脂類と称する。
ここで、前記した発煙のメカニズムについて説明する。
高温で多量の発煙(ガス発生)は、使用済み自動車に不可避的に含まれる樹脂類が、溶鉄に直接接触することにより急激に昇温されてガス化し、このガスがプレス品外に多量に噴出することにより発生するものと考えられる。
このため、プレス品内部に樹脂類を存在させる場合、またはプレス品を鋼板で覆う場合には、樹脂類が溶鉄と直接接触せず、この樹脂を徐々に炭化またはガス化できる。従って、発煙量(ガスの発生量)を少なくでき、発生するガスを低温化できるものと考えられる。
しかし、プレス品の外面全面が鋼板で覆われた場合、少ないながらも樹脂類から発生するガスにより鋼板の覆いが破壊され、プレス品に含まれる樹脂類と溶鉄の直接接触が起こるため、早期の発煙が起こり好ましくない。
そこで、このような発煙を抑制するために、プレス前の使用済み自動車から樹脂類等の発煙原因部材をすべて除去することが考えられるが、実作業上は困難で、不可避的に発煙原因部材が使用済み自動車に残留してしまうのが実態である。
このため、本願発明者らは、使用済み自動車のプレス品の外面全面を鋼板で覆うことなく、しかも樹脂類等の発煙原因部材と溶鉄との直接接触を抑制する方法を検討した。
まず、使用済み自動車のプレスによる変形過程を、詳細に検証した。ここでは、図3に示すように、使用済み自動車の高さ方向の圧縮を行うプレスをHプレス、自動車の長さ方向(前後方向)の圧縮を行うプレスをLプレス、自動車の幅方向の圧縮を行うプレスをWプレスとして、以下に説明する。なお、使用済み自動車に対しHプレスを施す面をHプレス面(上面)といい、Lプレスを施す面をLプレス面(前後面)といい、Wプレスを施す面をWプレス面(左右面)という。
プレスは、プレス後の直方体状物(または立方体状物)の自動車の長さが、600mm以上700mm以下、幅が700mm以上800mm以下、高さが500mm以上600mm以下となるように行った。ここで、使用済み自動車に対するプレスの順番とプレス後の状況を、表1にそれぞれ示し、以下、自動車のプレス順番と、自動車のプレス品製造後の樹脂類の露出状況、並びにプレス途中の樹脂類の露出状況について説明する。
Figure 0005311745
まず、条件No.1(H→L→W)について
1回目にHプレスを行った場合、自動車の窓部から樹脂類が露出した。特に、自動車の扉の窓部からの露出はなかったが、フロント(前部)とリア(後部)の窓部からの露出が観察された(以下、Hプレス面での樹脂類の露出ともいう)。
これは、樹脂類が、第1に自動車の車内に多く存在し、第2にボンネット内(例えば、エンジンルーム)に存在することに起因すると考えられる。
2回目にLプレスを行った場合、Hプレス面で露出していた樹脂類が、自動車の内部に埋没する場合があった。また、Lプレス面から新たに樹脂類が露出する場合があった。
このように、自動車に対してLプレスを行った後は、樹脂類が露出しない場合、またHプレス面のみ、Lプレス面のみ、またはHプレス面とLプレス面の双方に、それぞれ露出する場合があった。
3回目にWプレスを行った場合、Lプレス後に露出していた樹脂類が、Wプレス面に露出することは無かった。特に、Lプレス後に樹脂類が露出していない場合、Wプレス後に、樹脂類が新たに露出する場合は無かった。
以上の順序で、使用済み自動車にプレスを行った場合、自動車から樹脂類が露出しない場合があった。また、樹脂類が露出する場合には、Hプレス面あるいはLプレス面に露出しており、Hプレス面とLプレス面の双方に露出することはまれであった。具体的には、使用済み自動車の前部、天井部、後部、両側部、および底部(即ち、前面、上面、後面、左側面、右側面、および下面)を6面とした場合、樹脂類が露出した面が、0〜2面であった(表1中の◎)。
次に、条件No.2(H→W→L)について
1回目のプレスは、条件No.1と同様であるため、説明を省略する。
2回目にWプレスを行った場合、自動車のフロントとリアの窓部から露出した樹脂類は、露出した状態のままであった。なお、樹脂類がWプレス面から新たに露出することはなかった。
3回目にLプレスを行った場合、Wプレスした後に、Hプレス面に露出していた樹脂類は、露出した状態のままであった。なお、樹脂類がLプレス面から新たに露出することはなかった。
以上の順序で、使用済み自動車のプレスを行った場合、樹脂類は主としてHプレス面から露出していた。具体的には、樹脂類が露出した面が、1〜2面であった(表1中の○)。
条件No.3(W→H→L)について
1回目にWプレスを行った場合、自動車の扉、フロント、およびリアのいずれの窓部からも、樹脂類の露出が観察された。これはHプレスを施す場合と比較して、自動車の変形が一方向に定まらないためと考えられる。
2回目にHプレスを行った場合、自動車の扉の窓部から露出していた樹脂類は、自動車の内部に埋没したが、フロントとリアの窓部に露出していた樹脂類は、Hプレス面から露出した状態のままであった。
3回目にLプレスを行った場合、Hプレスした後に、Hプレス面から露出していた樹脂類は露出した状態のままであった。更に、Lプレス面からは、樹脂類が新たに露出する場合が多く見られたが、Wプレス面からは樹脂類が露出しなかった。
以上の順序で、使用済み自動車のプレスを行った場合、樹脂類はHプレス面とLプレス面から露出していた。具体的には、樹脂類が露出した面が、3〜4面であった(表1中の△)。
次に、条件No.4(W→L→H)について
1回目のプレスは、条件No.3と同様であるため、説明を省略する。
2回目にLプレスを行った場合、いずれの窓部からも露出が観察されていた樹脂類は、露出した状態のままであった。
3回目にHプレスを行った場合、自動車の扉部から露出していた樹脂は、自動車の内部へ埋没する傾向があった。また、Wプレス面の周辺部(Lプレス面とWプレス面、およびHプレス面とWプレス面との境界部)に、樹脂類が露出する場合もあった。
以上の順序で、使用済み自動車のプレスを行った場合、樹脂類はHプレス面とLプレス面から露出していた。具体的には、樹脂類が露出した面が、3〜4面またはそれ以上であった(表1中の△〜×)。
条件No.5(L→H→W)について
1回目にLプレスを行った場合、1回目でWプレスを行った場合と同様、自動車の扉、フロント、およびリアのいずれの窓部からも、樹脂類の露出が観察された。これは、1回目にHプレスを行った場合と比べ、自動車の変形が一方向に定まらないためと考えられる。また、1回目にLプレスを行った場合は、ボンネットの変形開口部からボンネット内の樹脂類が露出する場合があった。
2回目にHプレスを行った場合、自動車の扉の窓部から露出していた樹脂類は、内部に埋没した(Wプレス面からの樹脂類の露出が無くなった)が、フロントとリアの窓部に露出していた樹脂類は、Hプレス面とLプレス面から露出した状態のままであった。
3回目にWプレスを行った場合、Hプレスした後に露出していた樹脂類が、Wプレス面から露出することは無かった。
以上の順序で、使用済み自動車のプレスを行った場合、樹脂類はHプレス面とLプレス面から露出していた。具体的には、樹脂類が露出した面が、3〜4面であった(表1中の)。
次に、条件No.6(L→W→H)について
1回目のプレスは、条件No.5と同様であるため、説明を省略する。
2回目にWプレスを行った場合、いずれの窓部からも露出が観察されていた樹脂類は、露出した状態のままであった。
3回目にHプレスを行った場合、自動車の扉部で露出していた樹脂は、自動車の内部へ埋没する傾向があった。また、Wプレス面の周辺部(Lプレス面とWプレス面、およびHプレス面とWプレス面との境界部)に樹脂類が露出する場合もあった。
以上の順序で、使用済み自動車のプレスを行った場合、樹脂類はHプレス面とLプレス面から露出していた。具体的には、樹脂類が露出した面が、3〜4面またはそれ以上であった(表1中の△〜×)。
以上に示す条件No.1〜6の結果から、使用済み自動車のプレス品は、主としてHプレス面とLプレス面に、樹脂類が露出する状況が観察された。また、条件No.1〜3、5から、プレスを2回目で終了させる場合についても、同様の傾向が見られた。
また、条件No.1、2とNo.3〜6とを対比することにより、使用済み自動車のHプレス面(即ち、天井部)を最初にプレス、即ちHプレスを行うことで、樹脂類の露出面数が少なくなる傾向があった。これは、Hプレスが車内空間をつぶす効果があり、車内に残留する樹脂類を、面積が広い自動車屋根部で圧潰して自動車内に樹脂類を留め、Wプレス面からの樹脂類の露出を防ぐ効果があるためと推定される。
この作用は、自動車の高さ方向を圧縮するHプレスのみならず、自動車の底がプレス後の外側となるように、使用済み自動車のフロントとリアを合わせるように折りたたんでプレス成形する場合も、同様の効果があるものと考えられる。
このことから、樹脂類の露出は、Lプレス面に発生し易いものと考えられる。
そして、条件1と条件2、または条件5と条件6とを対比することにより、使用済み自動車のWプレス面(即ち、両側部)を最後にプレス、即ちWプレスを行うことで、樹脂類の露出面数が少なくなる傾向があった。これは、Wプレス面からの樹脂類の露出は、ドアの金属部材により抑制され、樹脂類の露出がLプレス面およびHプレス面のいずれか一方または双方に限定される傾向があるためと考えられる。
以上のことをまとめると、使用済み自動車のプレス品を製造する場合、樹脂類はLプレス面およびHプレス面のいずれか一方または双方に露出する場合が多く、自動車に対するプレス順序によっても、その露出状況に変化があることが判明した。
従って、プレス品の表面を別途準備した鋼板で覆って樹脂類が溶鉄に直接接触することを抑制し、かつ樹脂類から発生するガスにより鋼板による覆いが破壊されることを回避するために、鋼板でプレス品の表面全面を覆わないようにした。具体的には、以下に示す通りである。
図1に示すように、Hプレス面、即ち使用済み自動車10の上面と、Lプレス面、即ち使用済み自動車10の前面および後面(自動車10の前部と後部)とを覆うように、別途準備した鋼板14を配置する。
なお、鋼板の配置に際しては、使用済み自動車を一旦直方体状または立方体状にプレスした後に鋼板を配置してもよい。このプレスに際しては、自動車の底がプレス後の外側となるように、使用済み自動車のフロントとリアを合わせるように折りたたんだ後に、プレス成形してもよい。この場合は、折りたたんだ自動車をプレスした後、プレスした自動車の露出した前部、天井部、および後部(主として、前部と後部)に、鋼板を配置する。
また、使用済み自動車の底部は鋼材を主とし、樹脂類の露出が起こりにくい面であるため、図1(A)に示すように、鋼板で覆うことを必須としないが、図1(B)に示すように、鋼板14a上に使用済み自動車を配置して、自動車10の上面、前後面、および底面を、鋼板14aで包むように覆ってもよい。
そして、図1(C)に示すように、使用済み自動車10の天井部のみを予め予備プレスした後、これを鋼板14bで覆ってもよい。これにより、自動車10の上面側は、略平らな状態になるので、鋼板配置後のプレスにより、鋼板の破れを抑制、更には防止できる。
更に、予備プレスとして、自動車の底がプレス後の外側となるように、使用済み自動車のフロントとリアを合わせる様に折りたたみ、この状態で、自動車の露出した前部、天井部、および後部(主として、前部と後部)に、鋼板を配置して覆った後、プレスしてもよい。
使用する鋼板は1枚とし、覆う対象、即ち使用済み自動車、または使用済み自動車を覆い無しで一旦プレスしたものを、包むように覆うと良いが、2枚以上の複数枚で覆ってもよい。なお、鋼板の厚みは、例えば、0.25mm以上1.5mm以下程度である。
プレス前の使用済み自動車を覆う鋼板の幅は、プレス前の使用済み自動車の幅の0.8倍以上1.7倍以下にするとよい。
鋼板の幅が0.8倍未満の場合、鋼板を配置してプレスする場合に、Lプレス面またはHプレス面において、鋼板で覆われない部分が必要以上に発生する場合がある。一方、1.7倍を超える場合、鋼板を配置してプレスすると、Wプレス面の全面を鋼板で覆ってしまう場合があり、プレス品に溶鉄を接触させる際に、プレス品の内部からガスが発生して鋼板の覆いが破壊され、早期の発煙を招く場合がある。
以上のことから、鋼板の幅を、使用済み自動車のプレス前の幅の0.8倍以上1.7倍以下としたが、下限値を0.95倍とすることが望ましく、上限値を1.5倍とすることが望ましい。
また、プレス後の使用済み自動車を覆う鋼板の幅は、プレス後の使用済み自動車の幅の1.0倍以上1.5倍以下にするとよい。
鋼板の幅が1.0倍未満の場合、Lプレス面またはHプレス面において、鋼板で覆われない部分が必要以上に発生する場合がある(前記したプレス前の使用済み自動車の幅の0.8倍未満の場合と同様の現象)。一方、1.5倍を超える場合、Wプレス面の全面を鋼板で覆ってしまう場合があり、プレス品に溶鉄を接触させる際に、プレス品の内部からガスが発生して鋼板の覆いが破壊され、早期の発煙を招く場合がある(前記したプレス前の使用済み自動車の幅の1.7倍を超える場合と同様の現象)。
以上のことから、鋼板の幅を、使用済み自動車のプレス後の幅の1.0倍以上1.5倍以下としたが、下限値を1.1倍とすることが望ましく、上限値を1.4倍とすることが望ましい。
また、使用済み自動車の両側部については、別の鋼板(前記した鋼板と同程度の厚み)で覆ってもよい。これにより、樹脂類と溶鉄の直接接触を、より確実に防止できる。なお、自動車の両側部は2面(左右方向)あるため、この露出面の面積の合計を100%として、75%以上99%以下の範囲を覆うことが望ましい。
この覆う面積は、使用済み自動車が有色であり、一方、表面を覆う別の鋼板は無色(通常の鋼板の色、即ち金属色)であるため、Wプレス面の全面積における鋼板の面積率を、色彩によって区別できる。
なお、プレス後の使用済み自動車についても、その両側部を別の鋼板で覆うことができる。
ここで、覆う面積が75%以上の場合、発煙をより顕著に抑制できる傾向があり、80%以上でその効果が更に顕著となる。一方、99%を超える場合、覆っている鋼板の開口部が少なくなり過ぎ、発生したガスによって鋼板による覆いが破壊され、急激な発煙が観察される場合があるため、覆う面積を99%以下としたが、95%以下であれば急激な発煙をより確実に抑制できる。
なお、上記した面積率をコントロールするために、Wプレス面を覆う鋼板に予め孔(開口部)を開けてもよく、これにより面積率の制御を確実にできる。
このように、使用済み自動車の少なくとも前部、天井部、および後部を鋼板で覆った後、鋼板で覆われた前記使用済み自動車をプレスして直方体状または立方体状にする。このプレスに際しては、Hプレス面、Lプレス面、およびWプレス面を、いずれの順序で行ってもよいが、前記した結果から、使用済み自動車の天井部、即ちHプレス面を最初にプレスすることが好ましい。
樹脂類は、鋼板の覆いにより、溶鉄との直接接触による急激な発煙を抑制できるが、プレス品内部に樹脂類を存在させること、言い換えると覆いが無い場合のプレス品からの樹脂類の露出面が少ないことが、発煙の抑制をより確実なものにする。
このため、まずHプレス面を最初にプレスすることが好ましい。
また、プレスに際しては、使用済み自動車の両側部、即ちWプレス面を最後にプレスすることが好ましい。
Wプレスを最後に実施すると、覆いが無い場合のプレス品からの樹脂類の露出面数が抑制でき、即ちプレス品内部に樹脂類を存在させることができ、鋼板で覆ったプレス品を溶鉄に接触させた場合、発煙の抑制をより確実なものにできる。
以上に示した使用済み自動車のプレス品の製造方法により、鋼板で覆われた直方体状または立方体状の使用済み自動車のプレス品15を製造できる。
このプレス品15を、図4(A)に示すように、ダンプカー(搬送手段の一例)30に積載して搬送(ダンピング)し、台車31上に載置されたシュート32に磁石33によって積み込む(シュート詰め)。なお、シュート32内には、他の鉄スクラップ品34も装入されているが、プレス品のみでもよい。
次に、台車31を転炉16まで搬送して、図4(B)に示すように、炉口位置を斜め方向に向けるように転炉16を傾斜させ、この炉口を介してシュート32内のプレス品15と鉄スクラップ品34を、転炉16の炉内へ供給する。そして、プレス品15と鉄スクラップ品34の装入が終了した後、溶銑鍋35を用いて溶銑17を炉内へ供給する。
これにより、プレス品15が溶銑17と接触して溶解し始めるが、このとき、プレス品15の表面は、鋼板14で覆われているため、溶銑17の装入直後に、プレス品15に残存する樹脂類が溶銑17と直接接触することを抑制、更には防止できる。このため、プレス品15の表面が鋼板で覆われていない場合と比較して、発煙時期を遅らすことができる。
炉内への溶銑17の供給が終了した後は、傾斜させていた転炉16を、炉口が排ガス処理設備(転炉ガス処理設備)の吸引口36の下方に位置するように正立状態にし、酸素吹きランス37を使用して吹錬を行う。このとき、樹脂類が溶銑に溶解することにより、熱源として使用できる。
また、発生するガス(発生ガス)の温度は、プレス品15の表面に樹脂類が露出している場合と比較して、大幅に低減できる。このガスの温度は、建屋内に設けられた集塵機38の吸引口近傍に配置された温度計(例えば、熱伝対)により、測定可能である。
なお、目視観察によるガスの発生量は、発生するガスの温度と強い相関がみられ、発生ガスの温度が高くなるほど、発生するガス量が多くなる。このため、発生するガス量についても、十分に低減できる。
以上のことから、本発明を適用することで、従来よりも多量の使用済み自動車10を溶融処理でき、鉄源として利用できるため、経済的である。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例および参考例について説明する。ここでは、図2で示した事前処理により、各種部品が除去された使用済み自動車を使用し、この表面に鋼板を配置してプレスすることで、プレス品とした。また、プレス品からの発煙の検討については、転炉内にプレス品を装入した後、炉内へ溶銑を供給することで行った。なお、使用した溶銑は、[C]:3.0質量%以上4.7質量%、温度:1250℃以上1400℃以下であり、また、溶銑中のプレス品の割合は、例えば、溶銑1トン当たり2kg以上20kg以下程度である。
また、ここで使用するプレス品は、プレス品中に残存する銅成分が、プレス品の0.3質量%以下となるように、使用済み自動車からハーネス類(銅を含む製品:例えば、ケーブルおよびモータ等)を除去したものである。これにより、プレス品を溶銑と混合し吹錬して製造した溶鋼中のCu濃度は、その上限が0.05質量%以上0.2質量%以下の鋼種を製造するに際し、実績値で0.010質量%以上0.023質量%以下であった。
そして、使用するプレス品中には、樹脂類が通常10〜30質量%程度含まれるが、本実施例および本参考例では、20質量%±2質量%の樹脂類が含まれるプレス品を用いた。
このような構成のプレス品を転炉へ投入し、この転炉中へ溶銑を装入した後、転炉を直立させ、直ちに(例えば、1〜2分程度経過後)吹錬を開始した。この吹錬は、未溶解のプレス品に邪魔されることなく実施でき、着火性も良好であった。ここで、吹錬は、上底吹きで20分以上40分以下実施しており、これにより所定成分で所定温度の溶鋼が得られた。この溶鋼量は、転炉の操業条件に応じて、100トン以上160トン、または300トン以上350トン以下とした。
まず、使用済み自動車に対する鋼板の配置位置を検討した結果を表2に示す。なお、表2に示す比較例1、2、および参考例1の各プレスは、いずれもWプレス、Hプレス、Lプレスの順序で行っている。なお、使用済み自動車を覆う鋼板の幅は、自動車の幅の0.80倍である。また、比較例1、2は、異なる種類の使用済み自動車のWプレス面およびHプレス面を、鋼板で覆ってプレスしたプレス品である。
Figure 0005311745
表2に示す比較例1、2では、使用済み自動車のWプレス面とHプレス面を鋼板で覆っていたため、樹脂類が露出し易いLプレス面からの樹脂類の露出が確認された。このため、転炉に溶銑を装入した直後から、樹脂類に起因する発煙が起こり、プレス品の多量処理が困難であった。
一方、参考例1では、使用済み自動車のLプレス面とHプレス面を鋼板で覆っていたため、樹脂類の露出を、比較例1、2と比較して大幅に低減できた。このため、同一条件で2回の溶融処理を行ったところ、いずれの場合についても、溶銑装入直後からの発煙は起こらず、発煙時期を遅らすことができることを確認できた。
次に、使用済み自動車の表面を覆う鋼板の幅を種々変え、これをプレスしたプレス品を炉内に装入した後、炉内に溶銑を装入してから発煙までの時間を調査した結果について、表3に示す。なお、表3に示す参考例1〜5の各プレスは、いずれもWプレス、Hプレス、Lプレスの順番で行っている。また、鋼板は、Lプレス面とHプレス面のみを覆っており、Wプレス面は覆っていない。
Figure 0005311745
まず、発煙するまでの時間については、参考例1〜5のいずれについても、目標値である180秒以上であった。このため、炉口から発生する発煙の多くを、排ガス処理設備で回収できることを確認できた。
また、発生するガスの温度については、表3に示す参考例2のように、参考例1、3、4と比較して、高くなる場合もあった。これは、使用済み自動車の幅に対する鋼板の幅が狭過ぎる場合(0.75倍)、自動車の表面に露出する樹脂類を、露出しないように覆うことができない場合があることに起因する。
一方、参考例5のように、使用済み自動車の幅に対する鋼板の幅が広過ぎる場合(2.0倍)、自動車の表面全面が鋼板で覆われ、プレス品内部で発生したガスの逃げ場がなくなり、プレス品を覆った鋼板を、部分的に破壊する問題もある。このため、参考例1、3、4と比較して、発生するガスの温度が高くなる場合も発生した。
以上のことから、本発明のように、使用済み自動車のLプレス面とHプレス面を鋼板で覆い、更にその鋼板の幅を規定することにより、発煙時期を一定時間遅延できるのみならず、発生するガスの温度を低減できることも確認できた。なお、前記したように、発生ガスの温度を低減できるため、発煙量を少なくできる。
続いて、使用済み自動車の両側部を覆う鋼板の被覆率を種々変え、これをプレスしたプレス品を炉内に装入した後、炉内に溶銑を装入してから発煙までの時間を調査した結果について、表4に示す。なお、表4に示す参考例6〜12の各プレスは、いずれもWプレス、Hプレス、Lプレスの順番で行っている。また、鋼板は、Lプレス面とHプレス面も覆っている。なお、使用済み自動車のLプレス面とHプレス面を覆う鋼板の幅は、使用済み自動車の幅の0.95倍であり、Wプレス面を覆う鋼板の被覆率は、鋼板に開口部を設けることで調整されている。
Figure 0005311745
表4から明らかなように、発煙までの時間は、参考例6〜12のいずれについても、目標値である180秒以上にでき、特に面積率を75%以上99%以下とすることで、更に長くできることを確認できた。
また、発生するガスの温度については、参考例6〜12のいずれについても、目標値である500℃以下に抑えることができ、特に面積率を75%以上99%以下とすることで、発生するガスの温度を400℃以下まで、更に低減できることを確認できた。なお、発生ガスの温度を低減できるため、発煙量を少なくできる。
次に、使用済み自動車のプレス順番を種々変え、製造したプレス品を炉内に装入した後、炉内に溶銑を装入してから発煙までの時間と発生ガス温度とを調査した結果について、表5に示す。なお、表5に示す参考例10、13、14、実施例1〜3の各使用済み自動車は、いずれもLプレス面、Hプレス面、およびWプレス面を鋼板で覆った後、プレスが施されている。ここで、使用済み自動車のLプレス面とHプレス面を覆う鋼板の幅は、自動車の幅に対して0.95倍であり、Wプレス面を覆う鋼板の被覆率は95%に固定されている。
Figure 0005311745
表5から明らかなように、最初にHプレスを行った場合と、最後にWプレスを行った場合に、発煙までの時間を長くでき、また発生するガスの温度を低減できることを確認できた(実施例1、2、3)。これは、前記したように、樹脂類が露出しにくくなるように、使用済み自動車に対してプレスを行ったためであると考えられる。
また、発生するガスの温度についても、同様の条件によって、確実に低減できることを確認できた。なお、発生ガスの温度を低減できるため、発煙量を少なくできる。
最後に、発煙までの時間と、発生するガス温度の推移について、図5(A)〜(C)を参照しながら説明する。なお、図5(A)は参考例7の試験結果、図5(B)は参考例1の試験結果、図5(C)は比較例1の試験結果である。ここで、参考例1と参考例7の各試験は、2回ずつ行っている。
図5(A)〜(C)から明らかなように、比較例1では、プレス品からの発煙が早期に発生し、しかも発生するガスの温度も非常に高温であった。
一方、参考例1のように、使用済み自動車のLプレス面とHプレス面を鋼板で覆うことにより、発煙時期を遅延させることができるとともに、発生するガス温度も、比較例1と比較して大幅に低減できることを確認できた。更に、参考例7のように、使用済み自動車のWプレス面をも鋼板で覆うことで、発煙時期の更なる遅延と、発生するガスの温度の低減を図れることを確認できた。
なお、上記した試験では、使用済み自動車に対して鋼板を配置した後にプレスを施した場合について説明したが、プレスされた使用済み自動車に対して鋼板を配置したプレス品を、溶融処理を行った場合についても、同様の結果が得られた。
以上のことから、本発明を適用することで、従来よりも多量の使用済み自動車を溶融処理でき、鉄源として利用できるため、経済的である。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部または全部を組合せて本発明の使用済み自動車のプレス品の製造方法および使用済み自動車のプレス品を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
(A)は本発明の一実施の形態に係る使用済み自動車のプレス品の製造方法の説明図、(B)は第1の変形例に係る使用済み自動車のプレス品の製造方法の説明図、(C)は第2の変形例に係る使用済み自動車のプレス品の製造方法の説明図である。 本発明の一実施の形態に係る使用済み自動車のプレス品の製造方法を適用する使用済み自動車の事前処理方法の説明図である。 同事前処理を行った後の使用済み自動車のプレス方法の説明図である。 (A)はプレスした使用済み自動車の搬送方法の説明図、(B)は転炉におけるプレス品の溶融処理方法の説明図である。 (A)〜(C)はそれぞれプレス品を溶融処理する際の発煙までの経過時間と発生するガスの温度推移を示す説明図である。
符号の説明
10:使用済み自動車、11:前部、12:天井部、13:後部、14、14a、14b:鋼板、15:使用済み自動車のプレス品、16:転炉、17:溶銑、18、19:使用済み自動車、20:リフター、21:使用済み自動車、22:ホイストレール、23:車体搬送装置、24:作業用デッキ、25、26:使用済み自動車、27:車輌固定装置、28:非鉄回収装置、29:プレス装置、30:ダンプカー、31:台車、32:シュート、33:磁石、34:鉄スクラップ品、35:溶銑鍋、36:吸引口、37:酸素吹きランス、38:集塵機

Claims (6)

  1. タイヤが取り外された使用済み自動車の少なくとも前部、天井部、および後部を鋼板で覆った後、該鋼板で覆われた前記使用済み自動車を該使用済み自動車の高さ方向、前後方向、および幅方向にそれぞれプレスして直方体状または立方体状にする使用済み自動車のプレス品の製造方法であって、
    前記使用済み自動車の高さ方向を最初にプレスする処理、および前記使用済み自動車の幅方向を最後にプレスする処理のいずれか一方または双方を実施することを特徴とする使用済み自動車のプレス品の製造方法。
  2. 請求項1記載の使用済み自動車のプレス品の製造方法において、前記鋼板の幅は、プレス前の前記使用済み自動車の幅の0.8倍以上1.7倍以下であることを特徴とする使用済み自動車のプレス品の製造方法。
  3. タイヤが取り外された使用済み自動車を該使用済み自動車の高さ方向、前後方向、および幅方向にそれぞれプレスして直方体状または立方体状とした後、プレスされた該使用済み自動車の少なくとも前部、天井部、および後部を鋼板で覆う使用済み自動車のプレス品の製造方法であって、
    前記使用済み自動車の高さ方向を最初にプレスする処理、および前記使用済み自動車の幅方向を最後にプレスする処理のいずれか一方または双方を実施することを特徴とする使用済み自動車のプレス品の製造方法。
  4. 請求項3記載の使用済み自動車のプレス品の製造方法において、前記鋼板の幅は、プレスされた前記使用済み自動車の幅の1.0倍以上1.5倍以下であることを特徴とする使用済み自動車のプレス品の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用済み自動車のプレス品の製造方法において、更に前記使用済み自動車の両側部を別の鋼板で覆い、しかも該別の鋼板は前記両側部の露出面の面積の75%以上99%以下を覆っていることを特徴とする使用済み自動車のプレス品の製造方法。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の使用済み自動車のプレス品の製造方法を用いて製造したことを特徴とする使用済み自動車のプレス品。
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