一般式[50]で示される化合物のうち、R
1’とR
2’、R
4’とR
5’、R
1’とR
6’及びR
2’とR
4’の何れかが、−O−基、−S−基、−COO−基及び一般式[52]〜[54]で示される基から選ばれる基と置換又は無置換のアルキレン基とで2価の基を形成していない化合物としては、例えば下記一般式[1]で示されるものが挙げられる。
〔式中、R
1〜R
6は夫々独立して、アミド結合を有していてもよい、置換又は無置換アルキル基を表し、R
7〜R
10は夫々独立して置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、ウレイド基若しくはアミノ基、一般式[2]
(式中、R
12は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アルカリ金属原子、有機アンモニウムイオン、アンモニウムイオン又はアニオンを表す。)で示される基、一般式[3]
(式中、R13は水素原子、アルカリ金属原子、有機アンモニウムイオン、アンモニウムイオン又はアニオンを表す。)で示される基、ハロゲン原子、芳香族ヘテロ環チオ基、水素原子、水酸基、シアノ基、ホルミル基、チオール基若しくはニトロ基を表し、R11は水素原子、置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基若しくはアリール基を表し、nは0〜3の整数を表す。但し、R1〜R11のうち少なくとも1つは一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基を有する。〕
一般式[50]で示される化合物のうち、R
1’とR
2’、R
4’とR
5’、R
1’とR
6’及びR
2’とR
4’の何れかが、−O−基、−S−基、−COO−基及び一般式[52]〜[54]で示される基から選ばれる基と置換又は無置換のアルキレン基とで2価の基を形成する化合物としては、例えば下記一般式[51]で示されるものが挙げられる。
〔式中、R
1”〜R
6”は夫々独立して、アミド結合を有していてもよい、置換又は無置換のアルキル基を表し、R
7”〜R
10”は夫々独立して置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、ウレイド基若しくはアミノ基、一般式[2]
(式中、R
12は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アルカリ金属原子、有機アンモニウムイオン、アンモニウムイオン又はアニオンを表す。)で示される基、一般式[3]
(式中、R
13は水素原子、アルカリ金属原子、有機アンモニウムイオン、アンモニウムイオン又はアニオンを表す。)で示される基、ハロゲン原子、芳香族ヘテロ環チオ基、水素原子、水酸基、シアノ基、ホルミル基、チオール基若しくはニトロ基を表し、R
11”は水素原子、置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基若しくはアリール基を表し、nは0〜3の整数を表す。但し、R
1”とR
2”、R
4”とR
5”、R
1”とR
6”及びR
2”とR
4”の何れかが、−O−基、−S−基、−COO−基及び一般式[52]〜[54]
(式中、R50は水素原子、置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基若しくはアリール基を表す。)で示される基から選ばれる基と置換又は無置換のアルキレン基とで2価の基を形成する。また、R1”〜R11”、並びにR1”とR2”、R4”とR5”、R1”とR6”及びR2”とR4”の何れかで形成される2価の基のうち少なくとも1つは一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基を有する。〕
一般式[50]で示される化合物を、より具体的な化合物である一般式[1]及び[51]で示される化合物の詳細を以下に説明する。
従って、一般式[50]に於けるR1’〜R11’の定義等は、以下に述べる一般式[1]に於けるR1〜R11及び一般式[51]で示される化合物中のR1”〜R11”の定義等と実質同じである。
1.本発明の化合物[1]
1−1.本発明の化合物[1]
一般式[50]で示される化合物のうち、R
1’とR
2’、R
4’とR
5’、R
1’とR
6’及びR
2’とR
4’の何れかが、−O−基、−S−基、−COO−基及び一般式[52]〜[54]で示される基から選ばれる基と置換又は無置換のアルキレン基とで2価の基を形成していない化合物としては、例えば下記一般式[1]で示されるものが挙げられる。
〔式中、R
1〜R
6は夫々独立して、アミド結合を有していてもよい、置換又は無置換アルキル基を表し、R
7〜R
10は夫々独立して置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、ウレイド基若しくはアミノ基、一般式[2]
(式中、R
12は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アルカリ金属原子、有機アンモニウムイオン、アンモニウムイオン又はアニオンを表す。)で示される基、一般式[3]
(式中、R13は水素原子、アルカリ金属原子、有機アンモニウムイオン、アンモニウムイオン又はアニオンを表す。)で示される基、ハロゲン原子、芳香族ヘテロ環チオ基、水素原子、水酸基、シアノ基、ホルミル基、チオール基若しくはニトロ基を表し、R11は水素原子、置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基若しくはアリール基を表し、nは0〜3の整数を表す。但し、R1〜R11のうち少なくとも1つは一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基を有する。〕
一般式[1]に於いて、R1〜R6で示される、アミド結合を有していてもよい、置換又は無置換アルキル基としては、置換又は無置換アルキル基のアルキル鎖中にアミド結合を通常1〜10個、好ましくは1〜3個、より好ましくは1個含有しているものが挙げられる。
R1〜R6で示される、アミド結合を有していてもよい、置換又は無置換アルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられ、中でも、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ペンチル基等の直鎖状のアルキル基が好ましい。
R1〜R6で示される、アミド結合を有していてもよい、置換アルキル基の置換基としては、当該アミド結合を有していてもよいアルキル基中の水素原子の一部が置換基で置換されているものが挙げられ、当該置換基としては、例えば一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基等が挙げられる。
一般式[2]及び[3]に於いて、R12及びR13で示されるアルカリ金属原子としては、例えばリチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、ルビジウム原子等が挙げられ、中でもナトリウム原子又はカリウム原子が好ましく、就中ナトリウム原子がより好ましい。
R12及びR13で示される有機アンモニウムイオンとしては、例えばトリアルキルアンモニウムイオン等が挙げられる。当該トリアルキルアンモニウムイオンとしては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10のもの、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばトリメチルアンモニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、トリn-プロピルアンモニウムイオン、トリイソプロピルアンモニウムイオン、トリブチルアンモニウムイオン、トリペンチルアンモニウムイオン、トリヘキシルアンモニウムイオン、トリヘプチルアンモニウムイオン、トリオクチルアンモニウムイオン、トリノニルアンモニウムイオン、トリデシルアンモニウムイオン、トリシクロプロピルアンモニウムイオン、トリシクロブチルアンモニウムイオン、トリシクロペンチルアンモニウムイオン、トリシクロヘキシルアンモニウムイオン、トリシクロヘプチルアンモニウムイオン、トリシクロオクチルアンモニウムイオン、トリシクロノニルアンモニウムイオン、トリシクロデシルアンモニウムイオン等が挙げられ、中でもトリメチルアンモニウムイオン又はトリエチルアンモニウムイオンが好ましく、就中、トリエチルアンモニウムイオンがより好ましい。
一般式[2]に於いて、R12で示される炭素数1〜10のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-へキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
一般式[2]で示される基の好ましい具体例としては、例えばカルボキシル基(−COOH)、そのアニオン〔カルボキシレート(−COO−)〕、そのアルカリ金属塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩等)、そのアンモニウム塩、その有機アンモニウム塩(例えばトリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリプロピルアンモニウム塩等)等が挙げられる。
一般式[3]で示される基の好ましい具体例としては、例えばスルホ基(−SO3H)、そのアニオン〔スルホネート(−SO3 −)〕、そのアルカリ金属塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩等)、そのアンモニウム塩、その有機アンモニウム塩(例えばトリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリプロピルアンモニウム塩等)等が挙げられる。
R1〜R6で示される、アミド結合を有していてもよい、置換アルキル基の置換基(即ち、一般式[2]で示される基又は一般式[3]で示される基)は、当該アルキル基の末端の水素原子と置換されているものが好ましい。
R1及びR2の好ましい具体例としては、例えばカルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシブチル基、カルボキシペンチル基、これらのアニオン(カルボキシレート)、これらのアルカリ金属塩の基(例えばナトリウム塩、カリウム塩等)、これらの有機アンモニウム塩の基(例えばトリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、アンモニウム塩等)等の一般式[2]で示される基を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基、例えばスルホエチル基、スルホプロピル基、スルホブチル基、スルホペンチル基、これらのアニオン(スルホネート)、これらのアルカリ金属塩の基(例えばナトリウム塩、カリウム塩等)、これらの有機アンモニウム塩の基(例えばトリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、アンモニウム塩等)等の一般式[3]で示される基を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基等が挙げられる。
また、R3とR4の好ましい組み合わせ及びR5とR6の好ましい組み合わせとしては、何れか一方(即ち、R3とR4の何れか一方及びR5とR6の何れか一方)が炭素数1〜6のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基等)であり、他方が、例えばカルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシブチル基、カルボキシペンチル基、これらのアニオン(カルボキシレート)、これらのアルカリ金属塩の基(例えばナトリウム塩、カリウム塩等)、これらのアンモニウム塩の基若しくは有機アンモニウム塩の基(例えばトリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩等)等の一般式[2]で示される基を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基、例えばスルホエチル基、スルホプロピル基、スルホブチル基、スルホペンチル基、これらのアニオン(スルホネート)、これらのアルカリ金属塩の基(例えばナトリウム塩、カリウム塩等)、有機アンモニウム塩の基(例えばトリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、アンモニウム塩等)等の一般式[3]で示される基を置換基として有する炭素数1〜5のアルキル基であるものが好ましい。
一般式[1]に於いて、R7〜R10で示される置換又は無置換のアルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
R7〜R10で示される置換又は無置換のアルケニル基のアルケニル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数2〜6、好ましくは2〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばビニル基、アリル基、1-プロペニル基、イソプロペニル基、3-ブテニル基、2-ブテニル基、1-ブテニル基、1,3-ブタジエニル基、4-ペンテニル基、3-ペンテニル基、2-ペンテニル基、1-ペンテニル基、1,3-ペンタジエニル基、2,4-ペンタジエニル基、1,1-ジメチル-2-プロペニル基、1-エチル-2-プロペニル基、1,2-ジメチル-1-プロペニル基、1-メチル-1-ブテニル基、5-ヘキセニル基、4-ヘキセニル基、3-ヘキセニル基、2-ヘキセニル基、1-ヘキセニル基、1-シクロプロペニル基、2-シクロペンテニル基、2,4-シクロペンタンジエニル基、1-シクロヘキセニル基、2-シクロヘキセニル基、3-シクロヘキセニル基等が挙げられる。
R7〜R10で示される置換又は無置換のアルキニル基のアルキニル基としては、通常炭素数2〜6、好ましくは2〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばエチニル基、2-プロピニル基、3-ブチニル基、1-メチル-2-プロピニル基、4-ペンチニル基、2-メチル-4-ペンチニル基、5-ヘキシニル基等が挙げられる。
R7〜R10で示される置換又は無置換のアリール基のアリール基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
R7〜R10で示される置換又は無置換のアルコキシ基のアルコキシ基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、sec-ペンチルオキシ基、tert-ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n-ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、sec-ヘキシルオキシ基、tert-ヘキシルオキシ基、ネオヘキシルオキシ基、シクロプロポキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
R7〜R10で示される置換又は無置換のアリールオキシ基のアリールオキシ基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニルオキシ基、ナフトキシ基等が挙げられる。
R7〜R10で示される置換又は無置換のアルキルチオ基のアルキルチオ基としては、アルコキシ基の酸素原子が硫黄原子で置換されたものであり、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n-プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n-ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec-ブチルチオ基、tert-ブチルチオ基、n-ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、sec-ペンチルチオ基、tert-ペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、n-ヘキシルチオ基、イソヘキシルチオ基、sec-ヘキシルチオ基、tert-ヘキシルチオ基、ネオヘキシルチオ基、シクロプロピルチオ基、シクロブチルチオ基、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等が挙げられる。
R7〜R10で示される置換又は無置換のアリールチオ基のアリールチオ基としては、アリールオキシ基の酸素原子が硫黄原子で置換されたものであり、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニルチオ基、ナフチルチオ基等が挙げられる。
R7〜R10で示される置換又は無置換のアルキルスルホニル基のアルキルスルホニル基としては、スルホ基(−SO2OH)の−OH基がアルキル基で置換されたものが挙げられ、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、n-ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec-ブチルスルホニル基、tert-ブチルスルホニル基、n-ペンチルスルホニル基、イソペンチルスルホニル基、sec-ペンチルスルホニル基、tert-ペンチルスルホニル基、ネオペンチルスルホニル基、n-ヘキシルスルホニル基、イソヘキシルスルホニル基、sec-ヘキシルスルホニル基、tert-ヘキシルスルホニル基、ネオヘキシルスルホニル基、シクロプロピルスルホニル基、シクロブチルスルホニル基、シクロペンチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基等が挙げられる。
R7〜R10で示される置換又は無置換のアリールスルホニル基のアリールスルホニル基としては、スルホ基(−SO2OH)の−OH基がアリール基で置換されたものが挙げられ、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等が挙げられる。
R7〜R10で示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
R7〜R10で示される芳香族ヘテロ環チオ基としては、チオール基(−SH)の水素原子が芳香族ヘテロ環基で置換されたものである。当該芳香族ヘテロ環基としては、例えば5員環又は6員環であり、異性原子として1〜3個の例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を含んでいるもの等が好ましく、具体的には、例えばフリル基、ピロリル基、インドリル基、プリニル基、キノリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、チアゾリル基、ピラニル基等が挙げられる。
R7〜R10で示される置換カルバモイル基としては、例えばカルバモイル(−CONH2)基の水素原子1〜2個が炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基で置換されたものが挙げられ、具体的には、例えばN-メチルカルバモイル基、N-エチルカルバモイル基、N-n-プロピルカルバモイル基、N-イソプロピルカルバモイル基、N-n-ブチルカルバモイル基、N-tert-ブチルカルバモイル基、N-n-ヘキシルカルバモイル基、N-シクロヘキシルカルバモイル基、N-メチルエチルカルバモイル基、N-ジシクロヘキシルカルバモイル基等のN-アルキルカルバモイル基、例えばN-フェニルカルバモイル基、N-ジフェニルカルバモイル基等のN-アリールカルバモイル基等が挙げられる。
R7〜R10で示される置換スルファモイル基としては、例えばスルファモイル(−SO2NH2)基の水素原子1〜2個が炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基で置換されたものが挙げられ、具体的には、例えばN-メチルスルファモイル基、N-エチルスルファモイル基、N-n-プロピルスルファモイル基、N-イソプロピルスルファモイル基、N-n-ブチルスルファモイル基、N-tert-ブチルスルファモイル基、N-n-ヘキシルスルファモイル基、N-シクロヘキシルスルファモイル基、N-メチルエチルスルファモイル基、N-ジシクロヘキシルスルファモイル基等のN-アルキルスルファモイル基、例えばN-フェニルスルファモイル基、N-ジフェニルスルファモイル基等のN-アリールスルファモイル基等が挙げられる。
R
7〜R
10で示される置換ウレイド基としては、ウレイド基(−NHCONH
2)の水素原子1〜3個が置換されたものが挙げられ、例えば下記式[4]〜[7]
(式中、R14〜R16は夫々独立して、ハロゲン原子、アルキル基、スルホアミド基、カルボアミド基、スルホ基、カルボキシル基、ホスホ基、ヒドロキシル基又はアミノ基を表す。)で示される基が挙げられる。
一般式[4]〜[7]に於いて、R14〜R16で示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
R14〜R16で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-へキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
R14〜R16で示されるスルホアミド基(−NHSO2R)としては、アミノ基の水素原子がアルキルスルホニル基で置換されたもの(アルキルスルホアミド基)又はアリールスルホニル基で置換されたもの(アリールスルホアミド基)が挙げられる。
当該アルキルスルホアミド基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10のもの、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチルスルホアミド基、エチルスルホアミド基、n-プロピルスルホアミド基、イソプロピルスルホアミド基、n-ブチルスルホアミド基、イソブチルスルホアミド基、sec-ブチルスルホアミド基、tert-ブチルスルホアミド基、n-ペンチルスルホアミド基、イソペンチルスルホアミド基、sec-ペンチルスルホアミド基、tert-ペンチルスルホアミド基、ネオペンチルスルホアミド基、n-ヘキシルスルホアミド基、イソヘキシルスルホアミド基、sec-ヘキシルスルホアミド基、tert-ヘキシルスルホアミド基、ネオヘキシルスルホアミド基、シクロプロピルスルホアミド基、シクロブチルスルホアミド基、シクロペンチルスルホアミド基、シクロヘキシルスルホアミド基、n-ヘプチルスルホアミド基、イソヘプチルスルホアミド基、sec-ヘプチルスルホアミド基、tert-ヘプチルスルホアミド基、ネオヘプチルスルホアミド基、n-オクチルスルホアミド基、イソオクチルスルホアミド基、sec-オクチルスルホアミド基、tert-オクチルスルホアミド基、ネオオクチルスルホアミド基、n-ノニルスルホアミド基、イソノニルスルホアミド基、sec-ノニルスルホアミド基、tert-ノニルスルホアミド基、イソノニルスルホアミド基、n-デシルスルホアミド基、イソデシルスルホアミド基、sec-デシルスルホアミド基、tert-デシルスルホアミド基、ネオデシルスルホアミド基、シクロヘプチルスルホアミド基、シクロオクチルスルホアミド基、シクロノニルスルホアミド基、シクロデシルスルホアミド基等挙げられる。
当該アリールスルホアミド基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニルスルホアミド基、ナフチルスルホアミド基等が挙げられる。
R14〜R16で示されるカルボアミド基(−NHCOR)としては、アミノ基の水素原子がアシル基で置換されたものが挙げられる。当該アシル基としては、例えば脂肪族カルボン酸由来のもの、芳香族カルボン酸由来のもの等が挙げられる。
脂肪族カルボン酸由来のカルボアミド基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、また更に鎖中に二重結合を有していてもよく、通常炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜15、より好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばアセチルアミド基、プロピオニルアミド基、ブチリルアミド基、イソブチリルアミド基、バレリルアミド基、イソバレリルアミド基、ピバロイルアミド基、ヘキサノイルアミド基、ヘプタノイルアミド基、オクタノイルアミド基、デカノイルアミド基、ラウロイルアミド基、ミリストイルアミド基、パルミトイルアミド基、ステアロイルアミド基、イコサノイルアミド基、アクリロイルアミド基、メタクリロイルアミド基、クロトノイルアミド基、オレオイルアミド基等が挙げられる。
芳香族カルボン酸由来のカルボアミド基としては、通常炭素数7〜15、好ましくは7〜11のものが挙げられ、具体的には、例えばベンゾイルアミド基、ナフトイルアミド基、アントイルアミド基等が挙げられる。
R7〜R10で示される置換アミノ基としては、アミノ基の水素原子1〜2個が置換基で置換されたものが挙げられ、これら置換基としては、例えばアルキル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、スルホ基等が挙げられる。
置換アミノ基の置換基として挙げられるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-へキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
置換アミノ基の置換基として挙げられるアルコキシカルボニル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、n-ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基、sec-ペンチルオキシカルボニル基、tert-ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、n-ヘキシルオキシカルボニル基、イソヘキシルカルボニル基、sec-ヘキシルオキシカルボニル基、tert-ヘキシルオキシカルボニル基、ネオヘキシルオキシカルボニル基、n-ヘプチルオキシカルボニル基、イソヘプチルオキシカルボニル基、sec-ヘプチルオキシカルボニル基、tert-ヘプチルオキシカルボニル基、ネオヘプチルオキシカルボニル基、n-オクチルオキシカルボニル基、イソオクチルオキシカルボニル基、sec-オクチルオキシカルボニル基、tert-オクチルオキシカルボニル基、ネオオクチルオキシカルボニル基、n-ノニルオキシカルボニル基、イソノニルオキシカルボニル基、sec-ノニルオキシカルボニル基、tert-ノニルオキシカルボニル基、ネオノニルオキシカルボニル基、n-デシルオキシカルボニル基、イソデシルオキシカルボニル基、sec-デシルオキシカルボニル基、tert-デシルオキシカルボニル基、ネオデシルオキシカルボニル基、シクロプロポキシカルボニル基、シクロブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘプチルオキシカルボニル基、シクロオクチルオキシカルボニル基、シクロノニルオキシカルボニル基、シクロデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
置換アミノ基の置換基として挙げられるアシル基としては、例えば脂肪族カルボン酸由来のもの、芳香族カルボン酸由来のもの等が挙げられる。
当該脂肪族カルボン酸由来のアシル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、また更に鎖中に二重結合を有していてもよく、通常炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜15、より好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、イコサノイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、オレオイル基等が挙げられる。
当該芳香族カルボン酸由来のアシル基としては、通常炭素数7〜15、好ましくは7〜11のものが挙げられ、具体的には、例えばベンゾイル基、ナフトイル基、アントイル基等が挙げられる。
一般式[1]に於いて、R7〜R10で示される、置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、置換アリール基、置換アルコキシ基、置換アリールオキシ基、置換アルキルチオ基、置換アリールチオ基、置換アルキルスルホニル基又は置換アリールスルホニル基の置換基としては、例えばハロゲン原子、スルホアミド基、カルボアミド基、スルホ基、カルボキシル基、ホスホ基(リン酸基)、ヒドロキシル基、アミノ基等が挙げられる。置換基として挙げられる、ハロゲン原子、スルホアミド基及びカルボアミド基の具体例としては、一般式[4]〜[7]に於けるR14〜R16で示されるハロゲン原子、スルホアミド基及びカルボアミド基の例示と同様のものが挙げられる。
R7〜R10の好ましい例としては、R7〜R10中の3つが水素原子であり、残りの一つが一般式[3]で示されるスルホン酸由来の基であるものが挙げられ、当該スルホン酸由来の基の中でも、例えばスルホ基、そのアニオン(スルホネート)、そのアルカリ金属塩、有機アンモニウム塩等が好ましく、就中、例えばスルホ基、スルホネート、そのアルカリ金属塩(例えばナトリウム塩等)等がより好ましく、特に、R8が一般式[3]で示される基であるものが好ましい。
一般式[1]に於いて、R11で示される置換又は無置換のアルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-へキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
R11で示される置換又は無置換のアルケニル基のアルケニル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数2〜6、好ましくは2〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばビニル基、アリル基、1-プロペニル基、イソプロペニル基、3-ブテニル基、2-ブテニル基、1-ブテニル基、1,3-ブタジエニル基、4-ペンテニル基、3-ペンテニル基、2-ペンテニル基、1-ペンテニル基、1,3-ペンタジエニル基、2,4-ペンタジエニル基、1,1-ジメチル-2-プロペニル基、1-エチル-2-プロペニル基、1,2-ジメチル-1-プロペニル基、1-メチル-1-ブテニル基、5-ヘキセニル基、4-ヘキセニル基、3-ヘキセニル基、2-ヘキセニル基、1-ヘキセニル基、1-シクロプロペニル基、2-シクロペンテニル基、2,4-シクロペンタンジエニル基、1-シクロヘキセニル基、2-シクロヘキセニル基、3-シクロヘキセニル基等が挙げられる。
R11で示される置換又は無置換のアルキニル基のアルキニル基としては、通常炭素数2〜6、好ましくは2〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばエチニル基、2-プロピニル基、3-ブチニル基、1-メチル-2-プロピニル基、4-ペンチニル基、2-メチル-4-ペンチニル基、5-ヘキシニル基等が挙げられる。
R11で示される置換又は無置換のアリール基のアリール基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
R11で示される、置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基又は置換アリール基の置換基としては、例えばハロゲン原子、スルホアミド基、カルボアミド基、スルホ基、カルボキシル基、ホスホ基、ヒドロキシル基、アミノ基等が挙げられ、当該ハロゲン原子、スルホアミド基及びカルボアミド基の具体例は、一般式[4]〜[7]に於けるR14〜R16で示されるハロゲン原子、スルホアミド基及びカルボアミド基の例示と同様のものが挙げられる。
R11の中でも、無置換アルキル基が好ましく、就中、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基等がより好ましい。
一般式[1]に於いて、nは、通常0〜3の整数、好ましくは1又は2である。
一般式[1]に於けるR1〜R11中に少なくとも1つ含有される一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基の中でも、一般式[2]で示される基又は一般式[3]で示される基が好ましい。
本発明の化合物中に含有される一般式[3]で示される基(例えばスルホ基等)は、水溶性を高め、該色素分子間での会合による蛍光消光を抑制し、蛍光強度を高めるため多く導入されている方が好ましく、本発明の化合物中に通常1〜4個、好ましくは2〜4個含有される。
本発明の化合物中に含有される一般式[2]で示される基(例えばカルボキシル基等)は、被標識物質と結合し得る基(例えばスクシンイミド基、ノルボルネン基等の反応活性基)を容易に導入することができるため、本発明の化合物中に通常1〜3個、好ましくは1〜2個含有される。
R1〜R11に少なくとも含有される一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基(以下、「本発明の反応性基」と略記する。)は、R1〜R11として本発明の反応性基そのものが存在するもの(即ちピラゾール骨格若しくはインドール骨格に当該反応性基が直接結合するもの)又はR1〜R11に置換基として含有されるもののどちらでもよいが、当該反応性基がR11に含有される場合には、置換基として含有されるのが好ましい。
一般式[1]で示される化合物としては、例えば一般式[1−1]
(式中、R
1〜R
11は前記に同じ。)で示される化合物(一般式[1]に於けるn=1のものに相当)、一般式[1−2]
(式中、R
1〜R
11は前記に同じ。)で示される化合物(一般式[1]に於けるn=2のものに相当)、一般式[1−3]
(式中、R
1〜R
11は前記に同じ。)で示される化合物(一般式[1]に於けるn=0のものに相当)、一般式[1−4]
(式中、R1〜R11は前記に同じ。)で示される化合物(一般式[1]に於けるn=3のものに相当)等が挙げられ、中でも一般式[1−1]又は[1−2]で示されるものが好ましい。
また、本発明の化合物[1]の中でも、例えば下記一般式[1’]
(式中、R1a〜R6aは夫々独立して一般式[2]又は[3]で示される基を置換基として有していてもよいアルキル基を表し、R8aは、一般式[3]で示される基を表し、R11aはアルキル基を表し、nは前記に同じ。)で示されるものが好ましい。
一般式[1’]に於いて、R1a〜R6aで示される一般式[2]又は[3]で示される基を置換基として有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、前記一般式[1]に於けるR1〜R6で示される、アミド結合を有していてもよい、置換又は無置換アルキル基のアルキル基の例示と同様のものが挙げられる。
R3a及びR4aは夫々独立して一般式[2]又は[3]で示される基を置換基として有していてもよいアルキル基が挙げられるが、中でもその一方が一般式[2]又は[3]で示される基を置換基として有するアルキル基であり、他方がアルキル基であるものが好ましい。
R5a及びR6aは夫々独立して一般式[2]又は[3]で示される基を置換基として有していてもよいアルキル基が挙げられるが、中でもその一方が一般式[2]又は[3]で示される基を置換基として有するアルキル基であり、他方がアルキル基であるものが好ましい。
R11aで示されるアルキル基としては、前記一般式[1]に於けるR11で示されるアルキル基の例示と同様のものが挙げられる。
一般式[1−1]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表1で示されるもの等が挙げられる。
一般式[1−2]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表2で示されるもの等が挙げられる。
一般式[1−3]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表3で示されるもの等が挙げられる。
一般式[1−4]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表4で示されるもの等が挙げられる。
また、本発明の化合物中に含有される本発明の反応性基を、例えば被標識物質等と結合させる場合には、当該反応性基に、被標識物質に含有される官能基(例えばアミノ基、カルボキシル基、チオール基、ヒドロキシル基、ホルミル基等)(以下、「被標識物質の官能基」と略記する場合がある。)との結合性を高める(活性化させる)ような基(以下、「本発明の反応活性基」と略記する場合がある。)が更に導入されていてもよい。
尚、このような本発明の反応活性基、即ち、本発明の反応性基に被標識物質の官能基との結合性を高めるような基を導入したものも、本発明の反応性基に含まれる。
このような反応活性基としては、被標識物質の官能基と結合させることができるものであれば特に限定されないが、通常この分野で用いられるものが全て挙げられる。
本発明の反応活性基としては、被標識物質の官能基と結合させることができるものであれば特に限定されないが、通常この分野で用いられるものが全て挙げられ、例えばアミノ基との反応性を活性化させるもの(以下、「アミノ基に対する反応活性基」)、チオール基との反応性を活性化させるもの(以下、「チオール基に対する反応活性基」)、水酸基との反応性を活性化させるもの(以下、「水酸基に対する反応活性基」)、ホルミル基との反応性を活性化させるもの(以下、「ホルミル基に対する反応活性基」)等が挙げられる。
アミノ基に対する反応活性基の好ましい具体例としては、例えばスクシンイミド基、スルホスクシンイミド基、ノルボルネン基、4-ニトロフェノキシ基、カルボン酸無水物由来の基(例えばアセトキシカルボニルメチル基、プロピオニルオキシカルボニルエチル基、ベンゾイルオキシベンジル基等)、炭素数1〜3のハロスルホニルアルキル基(例えばフルオロスルホニルメチル基、フルオロスルホニルエチル基、フルオロスルホニルプロピル基、クロロスルホニルメチル基、クロロスルホニルエチル基、クロロスルホニルプロピル基、ブロモスルホニルメチル基、ブロモスルホニルエチル基、ブロモスルホニルプロピル基、ヨードスルホニルメチル基、ヨードスルホニルエチル基、ヨードスルホニルプロピル基等)、ハロスルホニルアリール基(例えばフルオロスルホニルフェニル基、クロロスルホニルフェニル基、ブロモスルホニルフェニル基、ヨードスルホニルフェニル基等)、炭素数1〜3のハロカルボニルアルキル基(例えばフルオロカルボニルメチル基、フルオロカルボニルエチル基、フルオロカルボニルプロピル基、クロロカルボニルメチル基、クロロカルボニルエチル基、クロロカルボニルプロピル基、ブロモカルボニルメチル基、ブロモカルボニルエチル基、ブロモカルボニルプロピル基、ヨードカルボニルメチル基、ヨードカルボニルエチル基、ヨードカルボニルプロピル基等)、ハロカルボニルアリール基(例えばフルオロカルボニルフェニル基、クロロカルボニルフェニル基、ブロモカルボニルフェニル基、ヨードカルボニルフェニル基等)、ホスファアミダイト基、イソチオシアネート基、イソシアネート基、モノハロゲン(例えばF、Cl、Br、I等)置換トリアジノ基、ジハロゲン(例えばF、Cl、Br、I等)置換トリアジノ基、モノハロゲン(例えばF、Cl、Br、I等)置換ピリミジノ基、ジハロゲン(例えばF、Cl、Br、I等)置換ピリミジノ基、モノハロゲン(例えばF、Cl、Br、I等)置換ピリジノ基、ジハロゲン(例えばF、Cl、Br、I等)置換ピリジノ基、ホスホリルハライド(例えばF、Cl、Br、I等)等が挙げられる。
チオール基に対する反応活性基の好ましい具体例としては、例えばカルボン酸無水物由来の基(例えばアセトキシカルボニルメチル基、プロピオニルオキシカルボニルエチル基、ベンゾイルオキシベンジル基等)、マレイミド基、スルホマレイミド基、スルホニルハライド基(例えばF、Cl、Br、I等)、α-ハロゲノ(例えばF、Cl、Br、I等)アセタミド基、炭素数1〜3のハロカルボニルアルキル基(例えばフルオロカルボニルメチル基、フルオロカルボニルエチル基、フルオロカルボニルプロピル基、クロロカルボニルメチル基、クロロカルボニルエチル基、クロロカルボニルプロピル基、ブロモカルボニルメチル基、ブロモカルボニルエチル基、ブロモカルボニルプロピル基、ヨードカルボニルメチル基、ヨードカルボニルエチル基、ヨードカルボニルプロピル基等)、ハロカルボニルアリール基(例えばフルオロカルボニルフェニル基、クロロカルボニルフェニル基、ブロモカルボニルフェニル基、ヨードカルボニルフェニル基等)、イソチオシアネート基、イソシアネート基、2-ピリジルジチオ基等が挙げられる。
水酸基に対する反応活性基の好ましい具体例としては、例えばカルボン酸無水物由来の基(例えばアセトキシカルボニルメチル基、プロピオニルオキシカルボニルエチル基、ベンゾイルオキシベンジル基等)、炭素数1〜3のハロスルホニルアルキル基(例えばフルオロスルホニルメチル基、フルオロスルホニルエチル基、フルオロスルホニルプロピル基、クロロスルホニルメチル基、クロロスルホニルエチル基、クロロスルホニルプロピル基、ブロモスルホニルメチル基、ブロモスルホニルエチル基、ブロモスルホニルプロピル基、ヨードスルホニルメチル基、ヨードスルホニルエチル基、ヨードスルホニルプロピル基等)、ハロスルホニルアリール基(例えばフルオロスルホニルフェニル基、クロロスルホニルフェニル基、ブロモスルホニルフェニル基、ヨードスルホニルフェニル基等)、ホスファアミダイト基、炭素数1〜3のハロカルボニルアルキル基(例えばフルオロカルボニルメチル基、フルオロカルボニルエチル基、フルオロカルボニルプロピル基、クロロカルボニルメチル基、クロロカルボニルエチル基、クロロカルボニルプロピル基、ブロモカルボニルメチル基、ブロモカルボニルエチル基、ブロモカルボニルプロピル基、ヨードカルボニルメチル基、ヨードカルボニルエチル基、ヨードカルボニルプロピル基等)、ハロカルボニルアリール基(例えばフルオロカルボニルフェニル基、クロロカルボニルフェニル基、ブロモカルボニルフェニル基、ヨードカルボニルフェニル基等)、イソチオシアネート基、イソシアネート基、ホスホリルハライド(例えばF、Cl、Br、I等)基等が挙げられる。
ホルミル基に対する反応活性基の好ましい具体例としては、例えばヒドラジド基等が挙げられる。
また、被標識物質の官能基に上記の如き反応活性基を導入した後に、本発明の反応性基と反応させることにより被標識物質を標識することも可能であり、この場合の被標識物質の官能基の反応活性基としても、上記の如き本発明の反応活性基と同様のものが挙げられる。
本発明の反応活性基の中でも、例えばスクシンイミド(Su)基、マレイミド(Ma)基等が好ましい。
本発明の反応性基に当該反応活性基が導入された基の好ましい具体例としては、例えば−COOSu基、−CONH(CH2)4Ma基等が挙げられる。このような本発明の反応活性基を含有する化合物も一般式[1]で示される本発明の化合物に含まれる。
このような本発明の反応活性基を含有する本発明の化合物の具体例としては、本発明の化合物中の本発明の反応性基に上記の如き本発明の反応活性基が更に導入された化合物が全て挙げられるが、例えば一般式[1−1]〜[1−4]に於けるR1、R2及びR6に当該反応活性基を含有するものが挙げられる。
このような本発明の反応活性基が導入された本発明の化合物の一例を以下に示す。
本発明の反応活性基を含有する一般式[1−1]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表5で示されるもの等が挙げられる。
本発明の反応活性基を含有する一般式[1−2]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表6で示されるもの等が挙げられる。
本発明の反応活性基を含有する一般式[1−3]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表7で示されるもの等が挙げられる。
本発明の反応活性基を含有する一般式[1−4]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表8で示されるもの等が挙げられる。
このように本発明の反応性基に本発明の反応活性基を導入した化合物も、本発明の化合物に含まれる。
1−2.本発明の化合物[1]の合成法
1−2−1.インドレニン化合物−ピラゾール化合物複合体(本発明の一般式[1]で示される化合物に相当)の合成
一般式[1]で示される化合物は、例えば下記方法によって合成し得る。
(式中、R17はアルキル基又はアリール基を表し、R1〜R11及びnは前記に同じ。)
一般式[10]及び[11]に於いて、R17で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
R17で示されるアリール基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
即ち、先ず、一般式[8]で示されるインドレニン化合物(インドレニン骨格部分)、一般式[9]で示される化合物〔一般式[8]で示される化合物に対して1〜2倍モル〕及び一般式[10]で示される酸無水物〔一般式[8]で示される化合物に対して1〜20倍モル〕(例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、安息香酸無水物等)を、必要ならば溶媒(例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸等のカルボン酸類、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、n-ブチロニトリル等のニトリル類等)に溶解し、0〜150℃(好ましくは40〜120℃)で0.1〜24時間(好ましくは0.5〜12時間、より好ましくは1〜8時間)で反応させることにより一般式[11]で示される化合物が得られた。
次いで、一般式[11]で示される化合物及び一般式[12]で示される化合物(ピラゾール骨格部分)〔一般式[11]で示される化合物に対して0.5〜10倍モル、好ましくは1〜5倍モル〕を、塩基性触媒(例えばピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、ピペリジン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、トリ-n-ブチルアミン等の有機アミン類、例えば水素化ナトリウム等の金属水素化物類、例えばn-ブチルリチウム等の塩基性アルカリ金属化合物類等)の存在下、脱水縮合剤〔例えば濃硫酸、五酸化二リン、無水塩化亜鉛等の無機脱水剤類、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド)塩酸塩等のカルボジイミド類、無水酢酸、ポリリン酸、カルボニルジイミダゾール、p-トルエンスルホニルクロライド等〕を用いて、必要ならば溶媒(例えばN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、n-ブチロニトリル等のニトリル類、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール等のアルコール類、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、例えばジメチルスルホキシド等のスルホキシド類)中で0〜150℃(好ましくは40〜120℃)で0.1〜24時間(好ましくは0.5〜12、より好ましくは1〜8時間)で反応させ、目的物である一般式[1]で示される化合物が得られる。
1−2−2.本発明の反応活性基(本発明の反応性基を活性化させた基)を含有する本発明の化合物の合成
本発明の反応性基に本発明の反応活性基を導入する方法を、一般式[1]で示される化合物のうち、一般式[22]で示される化合物(即ち、一般式[1]に於けるR
1が一般式[2]で示される基を置換基として有するアルキル基である化合物に相当)を用いた場合を例にとって以下に説明する。
(式中、T12はアルキレン基を表し、Aはテトラフルオロボレート又はヘキサフルオロホスフェートを表し、qは2〜10の整数を表し、R3〜R11、R12A及びnは前記に同じ。)
尚、一般式[22]で示される化合物は、一般式[1]で示される化合物のうち、R1が一般式[2]で示される基を置換基として有するアルキル基(即ち、−T12−COOR12基に相当)である場合の化合物に相当する。
一般式[22]〜[24]に於いて、T12で示されるアルキレン基としては、直鎖状又は分枝状でもよく、好ましくは直鎖状のものであり、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜4のものであり、具体的には、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばエチリデン基、プロピレン基、イソプロピリデン基、エチルエチレン基、1,2-ジメチルエチレン基、1,2-ジエチルエチレン基、1,2-ジ-n-プロピルエチレン基、1,2-ジ-n-ブチルエチレン基等の分枝状アルキレン基等が挙げられ、中でも直鎖状アルキレン基が好ましく、就中、エチレン基、ペンタメチレン基等がより好ましい。
即ち、一般式[22]で示される化合物(本発明の反応性基を有する化合物)を、例えば一般式[62]で示される化合物等のスクシンイミド化試薬(一般式[22]で示される化合物に対して1〜10倍モル)と塩基性触媒(例えばN-エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、ピペリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、トリ-n-ブチルアミン等の有機アミン類等)の存在下、適当な溶媒(例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類等)中、0〜40℃で0.1〜12時間反応させ、一般式[23]で示される化合物(本発明の反応活性基であるスクシンイミド基を有する化合物)が得られる。
一般式[23]で示される化合物は、例えば一般式[68]で示される化合物等のマレイミド化試薬(一般式[23]で示される化合物に対して1〜10倍モル)と塩基性触媒(例えばトリエチルアミン、N-エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、ピペリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、トリ-n-ブチルアミン等の有機アミン類等)の存在下、適当な溶媒(例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類等)中、0〜40℃で0.1〜12時間反応させ、一般式[24]で示される化合物(本発明の反応活性基であるマレイミド基を有する化合物)が得られる。
本発明に係るスクシンイミド化試薬としては、上記一般式[62]で示される化合物に限らず、通常この分野で用いられるものが全て挙げられるが、具体的には、例えばジ(N-スクシンイミジル)カルボネート(DSC)、2-スクシンイミド-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU)、2-(5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシミド)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TNTU)等が挙げられる。
上記の如き反応活性基以外の本発明の反応活性基を導入する方法としては、対応する原料を用いて上記に準じて適宜合成することにより得られる。
1−2−3.インドレニン化合物の合成
一般式[8]で示される化合物(インドレニン骨格部分)の合成法を以下に説明する。
(式中、Xはハロゲン原子を表し、R1、R3、R4及びR7〜R10は前記に同じ。)
一般式[16]に於いて、Xで示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
即ち、一般式[13]で示されるケトン化合物及び一般式[14]で示される化合物を適当な溶媒中(例えば酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類、例えばエチレングリコール、1,4-ブタンジオール等のアルコール類等)で、40〜250℃で0.1〜24時間反応させることにより一般式[21]で示される化合物が得られる(例えばJournal of Organic Chemistry, 42(14), 2474~80, 1977等)。
次いで、一般式[15]で示される化合物を一般式[16]で示されるハロゲン化化合物)又は一般式[17]で示されるトシレート化合物とを、適当な溶媒中(例えばクロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、例えば1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、例えばDMA、DMF、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類等)に溶解し、40〜200℃で1〜24時間反応させることにより一般式[8]で示されるインドレニン化合物が得られる(例えばJ. Chem. Soc., Perkin Trans.1. 947~952. 1984等)。
一般式[13]で示されるケトン化合物は、市販品(例えば3-メチル-2-ブタノン、3-メチル-2-ペンタノン、3-メチル-2-ヘキサノン、1-シクロプロピルエタノン、1-シクロブチルエタノン等)を用いてもよいし、常法により適宜合成されたものを用いてもよく、具体的には、例えば2-メチルアセト酢酸エチルと脱離基(例えばハロゲン原子、トシレート基等)を有する化合物を塩基性触媒(例えば水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化物類、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類等、例えばn-ブチルリチウム等の塩基性アルカリ金属化合物類、例えばリチウムジイソプロピルアミド等のアルカリ金属アミド類等)の存在下、適当な溶媒(例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、例えばジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等)中、−80〜100℃で0.1〜24時間反応させ、次いで、得られた溶液を酸触媒を用い脱炭酸を行う方法(例えばModern Synthetic Reactions, California, 2 nd ed.,p.492, 510, 756 (1972)等参照)等が挙げられる。
一般式[14]で示される化合物は、市販品を用いてもよいし、常法により適宜合成されたものを用いてもよい。
1−2−4.ピラゾール化合物の合成
一般式[12]で示される化合物(ピラゾール骨格部分)の合成法を以下に説明する。
(式中、R2、R5〜R6、R11及びXは前記に同じ。)
即ち、一般式[18]で示されるジケトン化合物とヒドラジンを、適当な溶媒(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類等)中、60〜100℃で1〜4時間脱水反応させ、一般式[26]で示される4H−ピラゾール化合物が得られる(例えばAdv. Heterocycle. Chem. Vol.34. 53~78. 1983等)。
次いで、一般式[19]で示される4H−ピラゾール化合物を一般式[20]で示されるハロゲン化化合物又は一般式[21]で示されるトシレート化合物とを、適当な溶媒(例えばクロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、例えば1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類等)中、80〜140℃で1〜12時間でN-アルキル化反応させ、一般式[12]で示される化合物が得られる(例えばJ. Chem. Soc., Perkin Trans.1. 947~952. 1984等)。
一般式[18]で示されるジケトン化合物は、市販品(例えば3,3-ジメチル-2,4-ペンタンジオン等)を用いてもよいし、常法により適宜合成されたものを用いてもよく、具体的には、例えば3-メチル-2,4-ペンタンジオンや4-アセチル-5-オキソヘキサン酸エチルエステルを脱離基(例えばハロゲン原子、トシレート基等)を有する化合物を塩基性触媒(例えば水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化物類、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類、例えばn-ブチルリチウム等の塩基性アルカリ金属化合物類、例えばリチウムジイソプロピルアミド等のアルカリ金属アミド類等)の存在下、適当な溶媒(例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、例えばジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等)中、−80〜100℃で0.1〜24時間反応させる方法(例えばModern Synthic Reactions, California, 2 nd ed.,p.492, 510, 756 (1972)等)等が挙げられる。
1−3.本発明の化合物[1]の性質
このようにして得られた本発明の化合物[1]は、例えば核酸抽出法、イムノアッセイ法等の蛍光標識物質としての用途が期待されている。
2.本発明の標識化合物及び標識方法
2−1.本発明の標識化合物(本発明の化合物[1]で標識された化合物)
本発明の標識化合物としては、本発明の化合物(標識物質)と被標識物質を直接又は間接的に結合されたものが挙げられ、具体的には、本発明の化合物中に含有される一般式[2]で示される基(例えばカルボキシル基等)、一般式[3]で示される基(例えばスルホ基等)、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基が被標識物質と直接又は間接的に結合されたものが挙げられる。
被標識物質と結合される本発明の化合物中の一般式[2]で示される基(例えばカルボキシル基等)、一般式[3]で示される基(例えばスルホ基等)、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基(以下、「本発明の反応性基」と略記する場合がある。)は、通常一般式[1]に於けるR1〜R11、好ましくはR1〜R6、より好ましくはR1又はR6に含有されるものが好ましい。
本発明の化合物により標識される被標識物質としては、例えば通常この分野で被標識物質として用いられるものが全て挙げられるが、具体的には、例えばビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、抗体若しくはその分解産物(例えばFab、Fab’、F(ab’)2等)、アミノ酸、蛋白、ペプチド、酵素基質、ホルモン、リンフォカイン、代謝産物、レセプタ、リガンド、アゴニスト、アンタゴニスト、抗原、ハプテン、デンドリマー、レクチン、トキシン、炭水化物、例えば果糖類、多糖類等の糖類、ヌクレオシド(例えばリボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド等)、ヌクレオチド(例えばリボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド等)、核酸(オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド)〔例えばデオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)等〕、核酸誘導体(例えばDNAフラグメント、RNAフラグメント等)、天然薬物、ウイルス、ウイルス成分、イースト成分、血液細胞、血液細胞成分、生物細胞、非細胞血液成分、バクテリア、バクテリア成分、天然及び合成脂質嚢、合成及び天然薬物、毒薬、環境汚染物質、重合体、重合体粒子、ガラス粒子、ガラス表面材、プラスチック粒子、プラスチック表面材、重合体膜、導体及び半導体等が挙げられ、中でも、例えばヌクレオチド、抗体若しくはその分解産物等が好ましい。
ヌクレオシドは、プリン塩基又はピリミジン塩基、糖部分であるペントースからなり、具体的には、例えば糖部分がD-リボースであるリボヌクレオシド、例えば糖部分がD-2-デオキシリボースであるデオキシリボヌクレオシド等が挙げられる。
ヌクレオチドは、プリン塩基又はピリミジン塩基、糖部分であるペントース、及びリン酸からなり、具体的には、例えば糖部分がD-リボースであるリボヌクレオチド、例えば糖部分がD-2-デオキシリボースであるデオキシリボヌクレオチド等が挙げられる。
また、当該ヌクレオシド及びヌクレオチドには、例えばヌクレオシド抗生物質のように、その基本となる塩基部分がプリン構造又はピリミジン構造でないもの、これらの構造が修飾されているもの、糖部分がD-リボース又はデオキシ-D-リボースでないもの、これらが修飾されているもの、リン酸部分(−OPO3 −)が他の元素〔例えば硫黄原子(−OPO2S−)等〕で置換されたもの、リン酸部分が修飾されたもの等も含まれる。
核酸は、当該ヌクレオチドを基本単位とし、このリン酸が各ヌクレオチド間で糖の3’と5’位炭素の間のジエステル結合により結合された鎖状のオリゴ又はポリヌクレオチドであり、具体的には、例えば糖部分がリボースであるリボ核酸(RNA)、例えば糖部分がD-2-デオキシリボースであるデオキシリボ核酸(DNA)等が挙げられる。
これらヌクレオチド、核酸及び誘導核酸は1本鎖でも、2本鎖乃至これ以上の複数の核酸鎖からなるものであってもよい。また、これらは本発明の目的を達成し得る範囲であれば、適当なもので適宜修飾等されていてもよい。
本発明の化合物と被標識物質が直接的に結合されるとは、例えば本発明の化合物(要すれば本発明の反応性基)が被標識物質中の官能基(例えばアミノ基、カルボキシル基、チオール基、ヒドロキシル基、ホルミル基等)と、例えばイオン結合、共有結合等で結合されることを意味する。また、本発明の化合物と被標識物質が間接的に結合されるとは、例えば本発明の反応性基が被標識物質中の当該官能基とリンカー等を介して結合(例えばイオン結合、共有結合等)されることを意味する。間接的結合で使用されるリンカーとしては、通常この分野で用いられるものが全て挙げられる。
2−2.本発明の標識方法
本発明の化合物[1]を用いて被標識物質を標識する方法としては、自体公知の方法に従い適宜選択して行えばよいが、例えば本発明の反応性基(即ち、一般式[1]に於けるR1〜R11のうち少なくとも1つに含有される、一般式[2]で示される基(例えばカルボキシル基等)、一般式[3]で示される基(例えばスルホ基等)、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基)と、被標識物質中の官能基(例えばアミノ基、カルボキシル基、チオール基、ヒドロキシル基、ホルミル基等)(以下、「被標識物質の官能基」)とが例えばイオン結合、共有結合等で直接結合されるか、或いは被標識物質の一部に導入されたリンカーを介して結合されることにより容易に行うことができる。
また、ヌクレオチド(被標識物質)を標識する方法としては、上記の化学反応を用いた標識方法の他に、酵素を用いた方法でも容易に標識することができ、ここで使用される酵素としては、通常この分野で用いられるものが全て挙げられる。
本発明の反応性基は、被標識物質の官能基との反応性を高めるような基(以下、「反応活性基」と略記する場合がある。)が更に導入されていてもよい。
尚、このような反応活性基も、本発明の反応性基に含まれ、当該反応活性基を含有する化合物も本発明の化合物に含有される。
本発明の化合物を用いて被標識物質を標識する方法の具体例としては、例えば(1)本発明の反応性基に更に本発明の反応活性基を導入した後、これと被標識物質の官能基(以下、単に「官能基」の略記する場合がある。)と結合させることにより標識する方法、(2)被標識物質の官能基に本発明の反応活性基を導入した後、これと本発明の反応性基と結合させることにより標識する方法、(3)本発明の反応性基と被標識物質の官能基に、通常この分野で使用される多価反応性リンカー試薬を結合させることにより標識する方法、(4)本発明の反応性基及び被標識物質の官能基に同一又は異なる反応活性基を導入した後、これらと通常この分野で使用されるリンカーを結合させることにより標識する方法等が挙げられる。
本発明の反応活性基としては、被標識物質の官能基と結合させることができるものであれば特に限定されないが、通常この分野で用いられるものが全て挙げられ、例えばアミノ基との反応性を活性化させるもの(以下、「アミノ基に対する反応活性基」)、チオール基との反応性を活性化させるもの(以下、「チオール基に対する反応活性基」)、水酸基との反応性を活性化させるもの(以下、「水酸基に対する反応活性基」)、ホルミル基との反応性を活性化させるもの(以下、「ホルミル基に対する反応活性基」)等が挙げられる。これら反応活性基の好ましい具体例は前述した通りである。
また、被標識物質の官能基に上記の如き反応活性基を導入した後に、本発明の反応性基と反応させることにより被標識物質を標識することも可能であり、この場合の被標識物質の官能基の反応活性基としても、上記の如き本発明の反応活性基と同様のものが挙げられる。
本発明の反応活性基の中でも、例えばスクシンイミド(Su)基、マレイミド(Ma)基等が好ましい。
本発明の反応性基に当該反応活性基が導入された基の好ましい具体例としては、例えば−COOSu基、−CONH(CH2)4Ma基等が挙げられる。このような本発明の反応活性基を含有する化合物も一般式[1]で示される本発明の化合物に含まれる。
本発明の反応性基が一般式[2]で示される基(以下、「本発明のカルボキシル基」と略記する。)であり、これと被標識物質が結合する場合には、被標識物質又はこれに導入されたリンカーの官能基(以下、単に「被標識物質」と略記する場合がある。)であるアミノ基、チオール基又は水酸基と結合させるのが好ましく、その方法としては、(i)例えばN-ヒドロキシスクシンイミドとカルボジイミド等の縮合試薬を用いて反応させる方法、(ii)本発明のカルボキシル基に塩化チオニルを作用させカルボキシクロリドを形成させ、これと被標識物質のアミノ基とを反応させる方法、(iii)本発明のカルボキシル基に塩酸とメタノールを加えて反応させた後ヒドラジンを加え反応させ、ヒドラジドを形成させ、更に、これに亜硝酸ナトリウムと塩酸を加えアシルアジド化することで活性化させた後、これと被標識物質のアミノ基、チオール基、水酸基と反応させる方法、(iv)本発明のカルボキシル基から無水物を形成させ、これを被標識物質のアミノ基と反応(脱水縮合)させる方法等が挙げられる。
また、本発明の反応性基が一般式[3]で示される基(以下、「本発明のスルホ基」と略記する。)であり、これと被標識物質が結合する場合には、被標識物質のアミノ基、イミダゾール基、チオール基又はフェノール基と結合させるのが好ましく、その方法としては、例えば(i)本発明のスルホ基に塩化スルホン酸を反応させスルホクロライドを形成させ、これと被標識物質のアミノ基、イミダゾール基、チオール基又はフェノール基と反応させる方法等が挙げられる。
本発明の反応性基がアミノ基(以下、「本発明のアミノ基」と略記する。)であり、これと被標識物質が結合する場合には、被標識物質又はそのリンカーの官能基であるカルボキシル基、アミノ基、フェノール基又はチオール基と結合させるのが好ましく、その方法としては、例えば(i)N-ヒドロキシスクシンイミド、カルボキシジイミド等の縮合試薬を用いて、本発明のアミノ基と被標識物質又はそのリンカーのアミノ基と結合させる方法、(ii)本発明のアミノ基にフォスゲンを作用させイソシアネート化した後、被標識物質又はそのリンカーのアミノ基と結合させる方法、(iii)本発明のアミノ基にグルタルアルデヒドを反応させ、これと被標識物質又はそのリンカーのアミノ基又はフェノール基と反応させる方法、(iv)被標識物質又はそのリンカーが糖、糖蛋白由来のものである場合は、予めこれを過ヨウ素酸と反応させた後、本発明のアミノ基と反応させ、更に水素化ホウ素ナトリウム等で還元させる方法、(v)本発明のアミノ基をマレイミド基を有する2官能性スペーサー(例えばm-マレイミドベンゾイル N-ヒドロキシサクシンイミド エステル)又はピリジルジチオスルフィド基を有する2官能性スペーサー(例えば4-サクシンイミジルオキシカルボニル-α-(2-ピリジルジチオ)トルエン等)でマレイミド化或いはピリジルジチオスルフィド化した後、これと被標識物質又はそのリンカーのチオール基とを反応させる方法等が挙げられる。
本発明の反応性基が水酸基(以下、「本発明の水酸基」と略記する。)であり、これと被標識物質が結合する場合には、被標識物質又はそのリンカーの官能基であるアミノ基、チオール基又は水酸基と結合させるのが好ましく、その方法としては、例えば(i)本発明の水酸基に塩化シアヌル基を作用させトリアジニル誘導体を形成させ、被標識物質又はそのリンカーのアミノ基と反応させる方法、(ii)本発明の水酸基をアセチル化した後臭素化し、ヨウ化ナトリウムで臭素−ヨウ素置換した後、被標識物質又はそのリンカーのアミノ基、チオール基又は水酸基と反応させる方法、(iii)本発明の水酸基に臭化シアンを作用させ活性化させた後、被標識物質又はそのリンカーのアミノ基と反応させる方法等が挙げられる。
本発明の反応性基がチオール基(以下、「本発明のチオール基」と略記する。)であり、これと被標識物質が結合する場合には、被標識物質又はそのリンカーの官能基であるアミノ基、チオール基又は水酸基と結合させるのが好ましく、その方法としては、例えば(i)被標識物質又はそのリンカーのアミノ基を、マレイミド基を有する2官能性スペーサー(例えばm-マレイミドベンゾイル N-ヒドロキシサクシンイミド エステル)又はピリジルジチオスルフィド基を有する2官能性スペーサー(例えば4-サクシンイミジルオキシカルボニル-α-(2-ピリジルジチオ)トルエン等)でマレイミド化或いはピリジルジチオスルフィド化した後、これと本発明のチオール基とを反応させる方法、(ii)ビスマレイミドヘキサン、1,4-ジ-[3'-2'-ピリジルジチオ(プロピオンアミド)]ブタン等の2官能性スペーサーを用いて、本発明のチオール基と被標識物質又はそのリンカーのチオール基を反応させる方法等が挙げられる。
本発明の反応性基がホルミル基(以下、「本発明のホルミル基」と略記する。)であり、これと被標識物質が結合する場合には、被標識物質又はそのリンカーの官能基であるアミノ基等と結合させるのが好ましく、その方法としては、例えば(i)被標識物質又はそのリンカーのアミノ基と本発明のホルミル基を直接反応させた後、水素化ホウ素ナトリウム等で還元させる方法等が挙げられる。
多価反応性リンカー試薬としては、通常この分野で用いられるものが全て挙げられるが、具体的には、例えば本発明の反応性基及び被標識物質の官能基の一方がアミノ基であり他方がチオール基である場合の二価性試薬(以下、「アミノ基とチオール基の二価性試薬」と略記する。)、当該反応性基と官能基の一方がアミノ基であり他方が一般式[2]で示される基(カルボキシル基等)である場合の二価性試薬(以下、「アミノ基とカルボキシル基の二価性試薬」と略記する。)、当該反応性基と官能基の一方がチオール基であり他方が水酸基である場合の二価性試薬(以下、「チオール基と水酸基の二価性試薬」と略記する。)、当該反応性基と官能基が共にアミノ基である場合の二価性試薬(以下、「アミノ基とアミノ基の二価性試薬」と略記する。)、当該反応性基と官能基が共にチオール基である場合の二価性試薬(以下、「チオール基とチオール基の二価性試薬」と略記する。)等が挙げられる。
アミノ基とチオール基の二価性試薬の具体例としては、例えばN-(α-マレイミドアセトキシ)スクシンイミド、N-[γ-マレイミドブチリルオキシ]スクシンイミド、N-(6-マレイミドカプロイルオキシ)スクシンイミド、N-(8-マレイミドカプリルオキシ)スクシンイミド、N-(11-マレイミドウンデカノイルオキシ)スクシンイミド、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミド、スクシンイミジル 4-[p-マレイミドフェニル]ブチレート、スクシンイミジル 4-[N-マレイミドメチル]シクロヘキサン-1-カルボキシレート、スクシンイミジル-6-[β-マレイミドプロピオンアミド]ヘキサノエート、N-スクシンイミジル 3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート等が挙げられる。
アミノ基とカルボキシル基類の二価性試薬の具体例としては、例えば3-[(2-アミノエチル)ジチオ]プロピオン酸・塩酸塩、1-エチル-3-[3-ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド 塩酸塩等が挙げられる。
チオール基と水酸基の二価性試薬の具体例としては、例えばN-[p-マレイミドフェニル]イソシアネート等が挙げられる。
アミノ基とアミノ基の二価性試薬の具体例としては、例えばメチル N-スクシンイミジル アジペート、ジスクシンイミジル グルタレート、ジスクシンイミジル スベレート、エチレン グリコール ビス[スクシンイミジルスクシネート]、ジチオビス[スクシンイミジルプロピオネート]、ジスクシンイミジル タータレート、ビス[2-(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)エチル]スルホン、1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン等が挙げられる。
チオール基とチオール基の二価性試薬の具体例としては、例えばビス-マレイミドエタン、1,4-ビス-マレイミドブタン、ビス-マレイミドヘキサン、1,4 ビス-マレイミジル-2,3-ジヒドロキシブタン、ジチオ-ビス-マレイミドエタン、1,6-ヘキサン-ビス-ビニルスルホン、1,8-ビス-マレイミドジエチレングリコール、1,11-ビス-マレイミドトリエチレングリコール、1,4-ジ-[3'-(2'-ピリジルジチオ)-プロピオンアミド]ブタン等が挙げられる。
2−3.本発明の化合物を用いた標識ヌクレオチドの調製
本発明の化合物[1]を用いて被標識物質を標識する方法の具体例として、ヌクレオチド(被標識物質)を標識する場合を例にとって以下に説明する。
即ち、その塩基上にアミノ基を有するヌクレオチド(例えばシチジン,アデニン,グアニン等)を標識する場合は、本発明の化合物中の反応性基を直接結合させても本発明の反応性基を活性化させた基(反応活性基)を直接結合させてもよく、中でも活性エステル基又はカルボキシル基と結合させるのが好ましく、特に活性エステル基と結合させるのがより好ましい。
また、本発明の化合物とヌクレオチドが間接的に結合される場合は、先ず、ヌクレオチドの塩基上又は水酸基に、例えばアミノ基、カルボキシル基、チオール基等の官能基を有するリンカーを導入した誘導体(以下、「ヌクレオチド誘導体」と略記する。)を合成し、次いで、例えばヌクレオチド誘導体中のアミノ基と結合させる場合は本発明の化合物中の活性エステル基又はカルボキシル基と結合させればよく、例えばヌクレオチド誘導体中のカルボキシル基と結合させる場合は本発明の化合物中のアミノ基と結合させればよく、例えばヌクレオチド誘導体中のチオール基と結合させる場合は本発明の化合物中のマレイミド基(反応活性基)と結合させればよい。使用されるリンカーとしては、通常この分野で用いられるものであれば何れでもよく、当該リンカー中にエステル結合、エーテル結合又は/及びアミド結合を含んでいてもよい。
本発明の化合物[1]を用いた標識方法を、本発明の化合物のうち、R1に含有されるカルボキシアルキル基(即ち、R1が一般式[2]で示される基を置換基として有するアルキル基である場合に相当)がリンカー等を介してヌクレオチド残基に間接的に結合したものを一例として以下に説明する。
上記において、リンカーとしては、通常この分野で用いられるものが全て使用できるが、具体的には、下記一般式(A)で示される構造のリンカーが挙げられる。
(式中、Eは−CH=CH−または−C≡C−を表し、X及びYは夫々独立してアルキレン基を表し、T10は−O−または−NH−CO−を表す。)
上記一般式(A)に於いて、Xで示されるアルキレン基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、好ましくは直鎖状のものがよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,ヘプタメチレン基,オクタメチレン基,ノナメチレン基,デカメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばエチリデン基,プロピレン基,イソプロピリデン基,1-メチルトリメチレン基,2-メチルトリメチレン基,1,1-ジメチルエチレン基,1,2-ジメチルエチレン基,エチルエチレン基,1-メチルテトラメチレン基,1,1-ジメチルトリメチレン基,2,2-ジメチルトリメチレン基,2-エチルトリメチレン基,1-メチルペンタメチレン基,1-メチルヘキサメチレン基,1-メチルヘプタメチレン基,1,4-ジエチルテトラメチレン基,2,4-ジメチルヘプタメチレン基,1-メチルオクタメチレン基,1-メチルノナメチレン基等の分枝状アルキレン基、例えばシクロプロピレン基,1,3-シクロブチレン基,1,3-シクロペンチレン基,1,4-シクロへキシレン基,1,5-シクロヘプチレン基,1,5-シクロオクチレン基,1,5-シクロノニレン基,1,6-シクロデカレン基等の環状アルキレン基等が挙げられる。
Yで示されるアルキレン基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、好ましくは直鎖状のものがよく、通常炭素数1〜10、好ましくは2〜8、より好ましくは2〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,ヘプタメチレン基,オクタメチレン基,ノナメチレン基,デカメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばエチリデン基,プロピレン基,イソプロピリデン基,1-メチルトリメチレン基,2-メチルトリメチレン基,1,1-ジメチルエチレン基,1,2-ジメチルエチレン基,エチルエチレン基,1-メチルテトラメチレン基,1,1-ジメチルトリメチレン基,2,2-ジメチルトリメチレン基,2-エチルトリメチレン基,1-メチルペンタメチレン基,1-メチルヘキサメチレン基,1-メチルヘプタメチレン基,1,4-ジエチルテトラメチレン基,2,4-ジメチルヘプタメチレン基,1-メチルオクタメチレン基,1-メチルノナメチレン基等の分枝状アルキレン基、例えばシクロプロピレン基,1,3-シクロブチレン基,1,3-シクロペンチレン基,1,4-シクロへキシレン基,1,5-シクロヘプチレン基,1,5-シクロオクチレン基,1,5-シクロノニレン基,1,6-シクロデカレン基等の環状アルキレン基等が挙げられる。
本発明に係る標識ヌクレオチドとしては、本発明の化合物[1]で直接またはリンカー等を介して間接的に標識されたヌクレオチド残基が挙げられ、具体的には、例えば下記一般式[22]で示されるヌクレオチド残基を含むものが挙げられる。
〔式中、Q1はヌクレオチド残基を表し、V1はリンカーを表し、W1は下記一般式[1’]を表す。
(式中、Z1はV1と結合する結合手を表し、R2〜R11、T12及びnは前記に同じ。)
尚、一般式[1’]で示される化合物は、一般式[1]で示される化合物のうち、R1が一般式[2]で示される基を置換基として有するアルキル基(即ち、−T12−COOR12基に相当)である場合の化合物誘導体に相当する。
一般式[22]においてQ1で示されるヌクレオチド残基としては、例えばリボヌクレオチド残基、2’−デオキシリボヌクレオチド残基、3’−デオキシリボヌクレオチド残基、5’−デオキシリボヌクレオチド残基、2’、3’−ジデオキシリボヌクレオチド残基等が挙げられる。
具体的には、このようなヌクレオチド残基としては、例えば一般式(i)、(ii)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(xii)および(xiii)で示されるプリンヌクレオチド残基、または一般式(iii)、(iv)、(x)および(xi)で示されるピリミジンヌクレオチド残基が挙げられる。
上記一般式において、Z3はV1と結合する結合手を、R25及びR26は夫々独立してH、OHまたはO−を表し、R27は−PO2H−、−PO3H2、−P2O6H3、−P3O9H4又はその塩を表す。尚、塩の具体例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、例えばバリウム塩等のアルカリ土類金属塩、例えばアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、ピリジン塩等の有機アミン塩等が挙げられる。
一般式[22]においてV1で示されるリンカーは、Q1で示されるヌクレオチド残基と、W1〔一般式[1’]〕で示される本発明の化合物誘導体(蛍光標識)とを結合するためのリンカーである。
即ち、当該リンカーの一方の末端が、前述したQ1で示されるヌクレオチド残基のうち、ピリミジンヌクレオチド残基についてはそのピリミジン環の5位〔一般式(iii)、(iv)の場合〕またはそのリン酸残基のリン原子〔一般式(x)、(xi)の場合〕に結合し、また、プリンヌクレオチド残基についてはその7−デアザ(7−デアザ)プリン環の7位〔一般式(i)、(ii)、(v)、(vi)の場合〕またはそのプリン環(又は7−デアザプリン環)のリン酸残基のリン原子〔一般式(vii)、(viii)、(ix)、(xii)、(xiii)の場合〕に結合している。
更に、当該リンカーの他方の末端が、W1〔一般式[1’]〕で示される本発明の化合物誘導体(標識物質)のカルボニル基〔一般式[1’]に於けるT12に結合するカルボニル基〕に結合している。
このようなリンカーとしては、W1〔一般式[1’]〕で示される本発明の化合物誘導体(標識物質)のカルボニル基〔一般式[1’]に於けるT
12に結合するカルボニル基〕とQ1で示されるヌクレオチド残基とを結合し得るものであれば全て使用でき、具体的には、下記一般式(A)で示される構造のリンカーが挙げられる。
(式中、E、X、T10及びYは前記と同じであり、これらの具体例、好ましい例等も前述の通りである。)
従って、一般式[22]で示されるヌクレオチド残基としては、それぞれ下記一般式[22’]で示されるものが好ましく、下記一般式[22”]で示されるものがより好ましい。
(式中、E1は−CH=CH−または−C≡C−を表し、X1及びY1は夫々独立してアルキレン基を表し、T11は−O−または−NH−CO−を表す。また、Q1及びW1は前記と同じ。)
尚、上記において、X1で示されるアルキレン基は前述のXで示されるアルキレン基と同じであり、その具体例、好ましい例等も同様である。また、Y1で示されるアルキレン基は前述のYで示されるアルキレン基と同じであり、その具体例、好ましい例等も同様である。
(式中、rは1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4の整数を、sは1〜10、好ましくは2〜8、より好ましくは2〜4の整数を表す。また、Q1、W1、E1およびT11は前記と同じ。)
また、R1〜R11は前記と同じであり、その具体例、好ましい例等も前記した通りである。
このようなW1〔一般式[1’]〕で示される本発明の化合物誘導体(標識物質)としては、前記した如き本発明の化合物[1]に由来するものであり、これらの好ましい具体例も前記した如き本発明の化合物[1]と同様である。
上記した如きヌクレオチドを本発明に係る化合物[1](標識物質)で標識する方法としては、自体公知の直接標識法や間接標識法〔例えばWO96/17628号パンフレット(特開2002-12782号公報)、米国特許第6974873号、特開2002-193991号公報、WO99/12544号パンフレット、特開平11-80189号公報等に記載された方法等〕が挙げられる。
また、ヌクレオチドを本発明に係る化合物[1](標識物質)で標識するに際しては、本発明に係る化合物[1]を用いる以外は、上記した如き標識法に基づく市販の標識キットを使用すればより簡便である。
尚、本発明において、これらの方法を利用するには、本発明に係る化合物[1](標識物質)が結合した標識モノヌクレオチドが必要であるが、これら標識ヌクレオチドは自体公知の方法(例えば上記の標識方法等)により調製することができる。
具体的には、例えば特開2002-193991号公報([0102]〜[0121]段落)に記載の方法に準じて調製することができ、また、例えば以下のように調製することができる。
即ち、例えば下記一般式(a)で示されるヌクレオチド誘導体と下記一般式(b)で示される本発明に係る化合物[1](標識物質)〔スクシンイミジルエステル体〕とを反応させることにより容易に得られる。
(式中、QはQ1を示す。Q1、E、X、T10およびYは前記と同じ。)
(式中、WはW1を示し、Suはスクシンイミド基を示す。W1は前記と同じ。)
また、前述した如き一般式(a)で示されるリンカー部分のT10が−NH−CO−である場合には、例えば以下のように調製することもできる。
即ち、例えば、先ず下記一般式(c)で示されるリンカーの一部分(部分リンカーA)を導入し、更に残りのリンカー部分(部分リンカーB)のスクシンイミジルエステル体とを反応させて、リンカーが導入された下記一般式(d)で示されるヌクレオチド誘導体を調製する。更に、この下記一般式(d)で示されるヌクレオチド誘導体と下記一般式(b)で示される本発明の化合物[1](標識物質)〔スクシンイミジルエステル体〕とを反応させることにより容易に得られる。
(式中、WおよびSuは前記と同じ。)
より具体的には、上記した如き本発明の化合物[1](標識物質)が結合した標識モノヌクレオチドのうち、蛍光標識2'−デオキシシチジン−5'−トリホスフェート誘導体および蛍光標識2'−デオキシウリジン−5'−トリホスフェート誘導体は、例えば以下の如き合成経路に準じて合成することができる。
尚、下記合成経路において使用される略称正式名は下記の通りである。
・MeOTfa:トリフルオロ酢酸メチル
・−Tfa:トリフルオロアセチル基
・Bu3SnH:水素化トリ(n−ブチル)スズ
・AIBN:アゾイソブチロニトリル
・Et3N:トリエチルアミン
・HO−Su:N−ヒドロキシコハク酸イミド
・DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
・TMS−Acetamide:N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド
・PdCl2(CH3CN)2:ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)
・tris(TBAPP):トリス(トリ−n−ブチルアンモニウム)ピロホスフェート
・(EtO)3PO:リン酸トリエチル
・TFP:トリ−2−フリルホスフィン
・Pd2(dba)3:トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
(1)部分リンカー(A)の合成。
尚、この化合物は、上記一般式(A)で示されるリンカー(−E−X−T10−Y−NH−)において、T10が−NH−CO−である場合の、−E−X−NH−に相当する化合物であって、Eが−CH=CH−およびXがメチレン基である化合物である。
(2)部分リンカーBの合成。
尚、この化合物は、上記一般式(A)で示されるリンカー(−E−X−T10−Y−NH−)において、T10が−NH−CO−である場合の、−CO−Y−NH−に相当する化合物であって、Yがペンタメチレン基である化合物である。
(3)2'−デオキシシチジン−5'−トリホスフェート誘導体〔一般式(d)の化合物〕の合成。
尚、この化合物は、一般式[22’](Q1−E1−X1−T11−Y1−NH−W1)のQ1−E1−X1−T11−Y1−NH−に相当する化合物であって、Q1が2'−デオキシシチジン、E1が−CH=CH−、X1がメチレン基、T11が−NH−CO−、Y1がペンタメチレン基である化合物である。
(4)蛍光標識2'−デオキシシチジン−5'−トリホスフェート誘導体〔本発明の化合物[1](標識物質)で標識されたモノヌクレオチド〕の合成。
尚、当該化合物は、一般式[22’](Q1−E1−X1−T11−Y1−NH−W1)におけるQ1が2'−デオキシシチジン、E1が−CH=CH−、X1がメチレン基、T11が−NH−CO−、Y1がペンタメチレン基であって、W1が下記化合物(14)又は(25)である化合物である。
尚、上記以外の標識ヌクレオチドについても同様に、対応する原料を用いて上記に準じて適宜合成することができる。
本発明のピラゾール系シアニン色素は、ピラゾール骨格とインドール骨格がポリメチン鎖で結合された構造を有していることから、従来の光源よりも短波長領域で蛍光特性を有するため、エネルギー効率の高い短波長領域の光源が使用可能となる、またこれを標識剤(標識物質)として用いて測定対象物を検出する場合、従来のシアニン色素誘導体が有していた例えば水溶性が低い、色素同士の会合に起因する消光により検出感度が低下する等の問題点を有することなく測定対象物を高い検出感度で検出することが可能となる。
3−1.本発明の化合物[51]
一般式[50]で示される化合物のうち、R
1’とR
2’、R
4’とR
5’、R
1’とR
6’及びR
2’とR
4’の何れかが、−O−基、−S−基、−COO−基及び一般式[52]〜[54]で示される基から選ばれる基と置換又は無置換のアルキレン基とで2価の基を形成する化合物としては、例えば下記一般式[51]で示されるものが挙げられる。
〔式中、R
1”〜R
6”は夫々独立して、アミド結合を有していてもよい、置換又は無置換のアルキル基を表し、R
7”〜R
10”は夫々独立して置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、ウレイド基若しくはアミノ基、一般式[2]
(式中、R
12は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アルカリ金属原子、有機アンモニウムイオン、アンモニウムイオン又はアニオンを表す。)で示される基、一般式[3]
(式中、R
13は水素原子、アルカリ金属原子、有機アンモニウムイオン、アンモニウムイオン又はアニオンを表す。)で示される基、ハロゲン原子、芳香族ヘテロ環チオ基、水素原子、水酸基、シアノ基、ホルミル基、チオール基若しくはニトロ基を表し、R
11”は水素原子、置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基若しくはアリール基を表し、nは0〜3の整数を表す。但し、R
1”とR
2”、R
4”とR
5”、R
1”とR
6”及びR
2”とR
4”の何れかが、−O−基、−S−基、−COO−基及び一般式[52]〜[54]
(式中、R50は水素原子、置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基若しくはアリール基を表す。)で示される基から選ばれる基と置換又は無置換のアルキレン基とで2価の基を形成する。また、R1”〜R11”、並びにR1”とR2”、R4”とR5”、R1”とR6”及びR2”とR4”の何れかで形成される2価の基のうち少なくとも1つは一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基を有する。〕
一般式[51]に於いて、R
1”とR
2”、R
4”とR
5”、R
1”とR
6”及びR
2”とR
4”の何れかは、−O−基、−S−基、−COO−基及び一般式[52]〜[54]
(式中、R50は水素原子、置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基若しくはアリール基を表す。)で示される基から選ばれる基と置換又は無置換のアルキレン基とで2価の基を形成しており、このような一般式[51]で示される化合物としては、例えば下記一般式[55]〜[58]で示される化合物等が挙げられる。
(式中、Tは−O−基、−S−基、−COO−基及び一般式[4]〜[6]で示される基から選ばれる基と置換又は無置換のアルキレン基とで2価の基を形成し、R3”〜R11”及びnは前記に同じ。但し、R3”〜R11”並びにTで示される2価の基のうち少なくとも1つは一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基を有する。)
(式中、R1”〜R3”、R6”〜R11”、T及びnは前記に同じ。但し、R1”〜R3”、R6”〜R11”並びにTで示される2価の基のうち少なくとも1つは一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基を有する。)
(式中、R2”〜R5”、R7”〜R11”、T及びnは前記に同じ。但し、R2”〜R5”、R7”〜R11”並びにTで示される2価の基のうち少なくとも1つは一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基を有する。)
(式中、R1”、R3”、R5”〜R11”、T及びnは前記に同じ。但し、R1”、R3”、R5”〜R11”並びにTで示される2価の基のうち少なくとも1つは一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基を有する。)
これらの化合物の中でも、例えば一般式[55]で示される化合物、一般式[57]で示される化合物等が好ましい。
一般式[51]及び[55]〜[58]に於いて、nは、通常0〜3の整数、好ましくは1又は2、より好ましくは2である。
一般式[51]及び[55]〜[58]に於いて、R1”〜R6”で示される、アミド結合を有していてもよい、置換又は無置換アルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜5のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられ、中でも、直鎖状のものが好ましく、就中、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基等がより好ましい。
R1”〜R6”で示される、アミド結合を有していてもよい、置換又は無置換アルキル基としては、アミド結合を有さない、置換又は無置換アルキル基、或いは置換又は無置換アルキル基のアルキル鎖中にアミド結合を通常1〜10個、好ましくは1〜3個、より好ましくは1個含有しているものが挙げられる。
アミド結合を有していてもよい無置換アルキル基の好ましい具体例としては、例えば下記一般式[59]
(式中、R21は水素原子又はアルキル基を表し、T1及びm個のT2はアルキレン基を表し、mは0〜10の整数を表す。)で示される基が挙げられる。
一般式[59]に於いて、R21で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ネオブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
T1及びm個のT2で示されるアルキレン基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数2〜10、好ましくは2〜8のものが挙げられ、具体的には、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばエチリデン基、プロピレン基、イソプロピリデン基、1-メチルトリメチレン基、2-メチルトリメチレン基、1,1-ジメチルエチレン基、1,2-ジメチルエチレン基、エチルエチレン基、1-メチルテトラメチレン基、1,1-ジメチルトリメチレン基、2,2-ジメチルトリメチレン基、2-エチルトリメチレン基、1-メチルペンタメチレン基、2-メチルペンタメチレン、1,3-ジメチルテトラメチレン、3-エチルテトラメチレン、1-メチルヘキサメチレン基、1-メチルヘプタメチレン基、1,4-ジエチルテトラメチレン基、2,4-ジメチルヘプタメチレン基、1-メチルオクタメチレン基、1-メチルノナメチレン基等の分枝状アルキレン基、例えばシクロプロピレン基,1,3-シクロブチレン基、1,3-シクロペンチレン基、1,4-シクロへキシレン基、1,5-シクロヘプチレン基、1,5-シクロオクチレン基、1,5-シクロノニレン基、1,6-シクロデシレン基等の環状アルキレン基等が挙げられる。
mは、通常0〜10の整数、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
一般式[51]及び[55]〜[58]に於いて、R1”〜R6”で示される、アミド結合を有していてもよい、置換アルキル基の置換基としては、当該アミド結合を有していてもよいアルキル基中の水素原子の一部が置換基で置換されているものが挙げられ、当該置換基としては、例えば一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、水酸基、シアノ基、ホルミル基、チオール基等が挙げられ、中でも一般式[2]で示される基又は一般式[3]で示される基が好ましい。
R1”〜R6”で示される、アミド結合を有する置換アルキル基としては、例えば上記一般式[59]で示されるアミド結合を有する無置換アルキル基の水素原子の一部が上記一般式[2]で示される基又は一般式[3]で示される基で置換されたものが好ましく挙げられる。
一般式[2]及び[3]に於いて、R12及びR13で示されるアルカリ金属原子としては、例えばリチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、ルビジウム原子等が挙げられ、中でもナトリウム原子又はカリウム原子が好ましく、就中ナトリウム原子がより好ましい。
R12及びR13で示される有機アンモニウムイオンとしては、例えばトリアルキルアンモニウムイオン等が挙げられる。当該トリアルキルアンモニウムイオンとしては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10のもの、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばトリメチルアンモニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、トリn-プロピルアンモニウムイオン、トリイソプロピルアンモニウムイオン、トリブチルアンモニウムイオン、トリペンチルアンモニウムイオン、トリヘキシルアンモニウムイオン、トリヘプチルアンモニウムイオン、トリオクチルアンモニウムイオン、トリノニルアンモニウムイオン、トリデシルアンモニウムイオン、トリシクロプロピルアンモニウムイオン、トリシクロブチルアンモニウムイオン、トリシクロペンチルアンモニウムイオン、トリシクロヘキシルアンモニウムイオン、トリシクロヘプチルアンモニウムイオン、トリシクロオクチルアンモニウムイオン、トリシクロノニルアンモニウムイオン、トリシクロデシルアンモニウムイオン等が挙げられ、中でもトリメチルアンモニウムイオン又はトリエチルアンモニウムイオンが好ましく、就中、トリエチルアンモニウムイオンがより好ましい。
一般式[2]に於いて、R12で示される炭素数1〜10のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-へキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
一般式[2]で示される基の好ましい具体例としては、例えばカルボキシル基(−COOH)、そのアニオン〔カルボキシレート(−COO−)〕、そのアルカリ金属塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩等)、そのアンモニウム塩、その有機アンモニウム塩(例えばトリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリプロピルアンモニウム塩等)等が挙げられ、中でも、例えばカルボキシル基、カルボキシレート基、これらのナトリウム塩等が好ましい。以下、これらを総称して「カルボキシル基等」と略記する場合がある。
一般式[3]で示される基の好ましい具体例としては、例えばスルホ基(−SO3H)、そのアニオン〔スルホネート(−SO3 −)〕、そのアルカリ金属塩(例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、ルビジウム塩等)、そのアンモニウム塩、その有機アンモニウム塩(例えばトリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリプロピルアンモニウム塩等)等が挙げられ、中でも、例えばスルホ基、スルホネート基、これらのナトリウム塩等が好ましい。以下、これらを総称して「スルホ基等」と略記する場合がある。
尚、一般式[51]及び[55]〜[58]に於けるR1”〜R6”で示される、アミド結合を有していてもよい、置換アルキル基の置換基(即ち、一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、水酸基、シアノ基、ホルミル基又はチオール基)は、当該アルキル基の末端の水素原子と置換されているものが好ましい。
一般式[51]及び[56]〜[58]に於けるR1”及びR2”の好ましい具体例としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖状アルキル基の末端の水素原子が上記置換基(即ち、一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、水酸基、シアノ基、ホルミル基又はチオール基)で置換されたものが挙げられ、中でも一般式[2]で示される基又は一般式[3]で示される基で置換されたものが好ましい。
また、一般式[51]、[55]、[57]及び[58]に於ける、R3”とR4”の好ましい組み合わせ又は/及びR5”とR6”の好ましい組み合わせとしては、何れか一方(即ち、R3”とR4”の何れか一方及びR5”とR6”の何れか一方)が炭素数1〜6のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基等)であり、他方が、一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、水酸基、シアノ基、ホルミル基又はチオール基を置換基として有する炭素数1〜6のアルキル基(中でも、一般式[2]で示される基又は一般式[3]で示される基を置換基として有するものが好ましい。)であるものが挙げられる。
更にまた、一般式[51]及び[56]〜[58]に於けるR3”とR4”又はR5”とR6”の一方がTで示される2価の基を形成する場合は、その他方(即ち、一般式[56]に於けるR3”及びR6”、一般式[57]に於けるR5、一般式[58]に於けるR3”)が、炭素数1〜6のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基等)であるのが好ましい。
一般式[51]及び[55]〜[58]に於いて、R7”〜R10”で示される置換又は無置換のアルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
R7”〜R10”で示される置換又は無置換のアルケニル基のアルケニル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数2〜6、好ましくは2〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばビニル基、アリル基、1-プロペニル基、イソプロペニル基、3-ブテニル基、2-ブテニル基、1-ブテニル基、1,3-ブタジエニル基、4-ペンテニル基、3-ペンテニル基、2-ペンテニル基、1-ペンテニル基、1,3-ペンタジエニル基、2,4-ペンタジエニル基、1,1-ジメチル-2-プロペニル基、1-エチル-2-プロペニル基、1,2-ジメチル-1-プロペニル基、1-メチル-1-ブテニル基、5-ヘキセニル基、4-ヘキセニル基、3-ヘキセニル基、2-ヘキセニル基、1-ヘキセニル基、1-シクロプロペニル基、2-シクロペンテニル基、2,4-シクロペンタンジエニル基、1-シクロヘキセニル基、2-シクロヘキセニル基、3-シクロヘキセニル基等が挙げられる。
R7”〜R10”で示される置換又は無置換のアルキニル基のアルキニル基としては、通常炭素数2〜6、好ましくは2〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばエチニル基、2-プロピニル基、3-ブチニル基、1-メチル-2-プロピニル基、4-ペンチニル基、2-メチル-4-ペンチニル基、5-ヘキシニル基等が挙げられる。
R7”〜R10”で示される置換又は無置換のアリール基のアリール基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
R7”〜R10”で示される置換又は無置換のアルコキシ基のアルコキシ基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、sec-ペンチルオキシ基、tert-ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n-ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、sec-ヘキシルオキシ基、tert-ヘキシルオキシ基、ネオヘキシルオキシ基、シクロプロポキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
R7”〜R10”で示される置換又は無置換のアリールオキシ基のアリールオキシ基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニルオキシ基、ナフトキシ基等が挙げられる。
R7”〜R10”で示される置換又は無置換のアルキルチオ基のアルキルチオ基としては、アルコキシ基の酸素原子が硫黄原子で置換されたものであり、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6、好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n-プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n-ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec-ブチルチオ基、tert-ブチルチオ基、n-ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、sec-ペンチルチオ基、tert-ペンチルチオ基、ネオペンチルチオ基、n-ヘキシルチオ基、イソヘキシルチオ基、sec-ヘキシルチオ基、tert-ヘキシルチオ基、ネオヘキシルチオ基、シクロプロピルチオ基、シクロブチルチオ基、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基等が挙げられる。
R7”〜R10”で示される置換又は無置換のアリールチオ基のアリールチオ基としては、アリールオキシ基の酸素原子が硫黄原子で置換されたものであり、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニルチオ基、ナフチルチオ基等が挙げられる。
R7”〜R10”で示される置換又は無置換のアルキルスルホニル基のアルキルスルホニル基としては、スルホ基(−SO2OH)の−OH基がアルキル基で置換されたものが挙げられ、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n-プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、n-ブチルスルホニル基、イソブチルスルホニル基、sec-ブチルスルホニル基、tert-ブチルスルホニル基、n-ペンチルスルホニル基、イソペンチルスルホニル基、sec-ペンチルスルホニル基、tert-ペンチルスルホニル基、ネオペンチルスルホニル基、n-ヘキシルスルホニル基、イソヘキシルスルホニル基、sec-ヘキシルスルホニル基、tert-ヘキシルスルホニル基、ネオヘキシルスルホニル基、シクロプロピルスルホニル基、シクロブチルスルホニル基、シクロペンチルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基等が挙げられる。
R7”〜R10”で示される置換又は無置換のアリールスルホニル基のアリールスルホニル基としては、スルホ基(−SO2OH)の−OH基がアリール基で置換されたものが挙げられ、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等が挙げられる。
R7”〜R10”で示される置換カルバモイル基としては、例えばカルバモイル(−CONH2)基の水素原子1〜2個が炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基で置換されたものが挙げられ、具体的には、例えばN-メチルカルバモイル基、N-エチルカルバモイル基、N-n-プロピルカルバモイル基、N-イソプロピルカルバモイル基、N-n-ブチルカルバモイル基、N-tert-ブチルカルバモイル基、N-n-ヘキシルカルバモイル基、N-シクロヘキシルカルバモイル基、N-メチルエチルカルバモイル基、N-ジシクロヘキシルカルバモイル基等のN-アルキルカルバモイル基、例えばN-フェニルカルバモイル基、N-ジフェニルカルバモイル基等のN-アリールカルバモイル基等が挙げられる。
R7”〜R10”で示される置換スルファモイル基としては、例えばスルファモイル(−SO2NH2)基の水素原子1〜2個が炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基で置換されたものが挙げられ、具体的には、例えばN-メチルスルファモイル基、N-エチルスルファモイル基、N-n-プロピルスルファモイル基、N-イソプロピルスルファモイル基、N-n-ブチルスルファモイル基、N-tert-ブチルスルファモイル基、N-n-ヘキシルスルファモイル基、N-シクロヘキシルスルファモイル基、N-メチルエチルスルファモイル基、N-ジシクロヘキシルスルファモイル基等のN-アルキルスルファモイル基、例えばN-フェニルスルファモイル基、N-ジフェニルスルファモイル基等のN-アリールスルファモイル基等が挙げられる。
R
7”〜R
10”で示される置換ウレイド基としては、ウレイド基(−NHCONH
2)の水素原子1〜3個が置換されたものが挙げられ、例えば一般式[4]〜[7]
(式中、R14〜R16は夫々独立して、ハロゲン原子、アルキル基、スルホアミド基、カルボアミド基、スルホ基、カルボキシル基、ホスホ基、ヒドロキシル基又はアミノ基を表す。)で示される基が挙げられる。
一般式[4]〜[7]に於いて、R14〜R16で示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
R14〜R16で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-へキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
R14〜R16で示されるスルホアミド基(−NHSO2R)としては、アミノ基の水素原子がアルキルスルホニル基で置換されたもの(アルキルスルホアミド基)又はアリールスルホニル基で置換されたもの(アリールスルホアミド基)が挙げられる。
当該アルキルスルホアミド基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10のもの、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチルスルホアミド基、エチルスルホアミド基、n-プロピルスルホアミド基、イソプロピルスルホアミド基、n-ブチルスルホアミド基、イソブチルスルホアミド基、sec-ブチルスルホアミド基、tert-ブチルスルホアミド基、n-ペンチルスルホアミド基、イソペンチルスルホアミド基、sec-ペンチルスルホアミド基、tert-ペンチルスルホアミド基、ネオペンチルスルホアミド基、n-ヘキシルスルホアミド基、イソヘキシルスルホアミド基、sec-ヘキシルスルホアミド基、tert-ヘキシルスルホアミド基、ネオヘキシルスルホアミド基、シクロプロピルスルホアミド基、シクロブチルスルホアミド基、シクロペンチルスルホアミド基、シクロヘキシルスルホアミド基、n-ヘプチルスルホアミド基、イソヘプチルスルホアミド基、sec-ヘプチルスルホアミド基、tert-ヘプチルスルホアミド基、ネオヘプチルスルホアミド基、n-オクチルスルホアミド基、イソオクチルスルホアミド基、sec-オクチルスルホアミド基、tert-オクチルスルホアミド基、ネオオクチルスルホアミド基、n-ノニルスルホアミド基、イソノニルスルホアミド基、sec-ノニルスルホアミド基、tert-ノニルスルホアミド基、イソノニルスルホアミド基、n-デシルスルホアミド基、イソデシルスルホアミド基、sec-デシルスルホアミド基、tert-デシルスルホアミド基、ネオデシルスルホアミド基、シクロヘプチルスルホアミド基、シクロオクチルスルホアミド基、シクロノニルスルホアミド基、シクロデシルスルホアミド基等挙げられる。
当該アリールスルホアミド基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニルスルホアミド基、ナフチルスルホアミド基等が挙げられる。
R14〜R16で示されるカルボアミド基(−NHCOR)としては、アミノ基の水素原子がアシル基で置換されたものが挙げられる。当該アシル基としては、例えば脂肪族カルボン酸由来のもの、芳香族カルボン酸由来のもの等が挙げられる。
脂肪族カルボン酸由来のカルボアミド基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、また更に鎖中に二重結合を有していてもよく、通常炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜15、より好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばアセチルアミド基、プロピオニルアミド基、ブチリルアミド基、イソブチリルアミド基、バレリルアミド基、イソバレリルアミド基、ピバロイルアミド基、ヘキサノイルアミド基、ヘプタノイルアミド基、オクタノイルアミド基、デカノイルアミド基、ラウロイルアミド基、ミリストイルアミド基、パルミトイルアミド基、ステアロイルアミド基、イコサノイルアミド基、アクリロイルアミド基、メタクリロイルアミド基、クロトノイルアミド基、オレオイルアミド基等が挙げられる。
芳香族カルボン酸由来のカルボアミド基としては、通常炭素数7〜15、好ましくは7〜11のものが挙げられ、具体的には、例えばベンゾイルアミド基、ナフトイルアミド基、アントイルアミド基等が挙げられる。
R7”〜R10”で示される置換アミノ基としては、アミノ基の水素原子1〜2個が置換基で置換されたものが挙げられ、これら置換基としては、例えばアルキル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、スルホ基等が挙げられる。
置換アミノ基の置換基として挙げられるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-へキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
置換アミノ基の置換基として挙げられるアルコキシカルボニル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n-プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n-ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec-ブトキシカルボニル基、tert-ブトキシカルボニル基、n-ペンチルオキシカルボニル基、イソペンチルオキシカルボニル基、sec-ペンチルオキシカルボニル基、tert-ペンチルオキシカルボニル基、ネオペンチルオキシカルボニル基、n-ヘキシルオキシカルボニル基、イソヘキシルカルボニル基、sec-ヘキシルオキシカルボニル基、tert-ヘキシルオキシカルボニル基、ネオヘキシルオキシカルボニル基、n-ヘプチルオキシカルボニル基、イソヘプチルオキシカルボニル基、sec-ヘプチルオキシカルボニル基、tert-ヘプチルオキシカルボニル基、ネオヘプチルオキシカルボニル基、n-オクチルオキシカルボニル基、イソオクチルオキシカルボニル基、sec-オクチルオキシカルボニル基、tert-オクチルオキシカルボニル基、ネオオクチルオキシカルボニル基、n-ノニルオキシカルボニル基、イソノニルオキシカルボニル基、sec-ノニルオキシカルボニル基、tert-ノニルオキシカルボニル基、ネオノニルオキシカルボニル基、n-デシルオキシカルボニル基、イソデシルオキシカルボニル基、sec-デシルオキシカルボニル基、tert-デシルオキシカルボニル基、ネオデシルオキシカルボニル基、シクロプロポキシカルボニル基、シクロブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘプチルオキシカルボニル基、シクロオクチルオキシカルボニル基、シクロノニルオキシカルボニル基、シクロデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
置換アミノ基の置換基として挙げられるアシル基としては、例えば脂肪族カルボン酸由来のもの、芳香族カルボン酸由来のもの等が挙げられる。
当該脂肪族カルボン酸由来のアシル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、また更に鎖中に二重結合を有していてもよく、通常炭素数2〜20、好ましくは炭素数2〜15、より好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、ラウロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、イコサノイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、オレオイル基等が挙げられる。
当該芳香族カルボン酸由来のアシル基としては、通常炭素数7〜15、好ましくは7〜11のものが挙げられ、具体的には、例えばベンゾイル基、ナフトイル基、アントイル基等が挙げられる。
R7”〜R10”で示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
R7”〜R10”で示される芳香族ヘテロ環チオ基としては、チオール基(−SH)の水素原子が芳香族ヘテロ環基で置換されたものである。当該芳香族ヘテロ環基としては、例えば5員環又は6員環であり、異性原子として1〜3個の例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を含んでいるもの等が好ましく、具体的には、例えばフリル基、ピロリル基、インドリル基、プリニル基、キノリル基、ピリジル基、ピラジル基、ピリミジル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、チアゾリル基、ピラニル基等が挙げられる。
一般式[51]及び[55]〜[58]に於いて、R7”〜R10”で示される、置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、置換アリール基、置換アルコキシ基、置換アリールオキシ基、置換アルキルチオ基、置換アリールチオ基、置換アルキルスルホニル基又は置換アリールスルホニル基の置換基としては、例えばハロゲン原子、スルホアミド基、カルボアミド基、ホスホ基(リン酸基)、上記一般式[2]で示される基、上記一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基、ホルミル基等が挙げられる。
置換基として挙げられる、ハロゲン原子、スルホアミド基及びカルボアミド基の具体例としては、一般式[4]〜[7]に於けるR14〜R16で示されるハロゲン原子、スルホアミド基及びカルボアミド基の例示と同様のものが挙げられる。
一般式[51]及び[55]〜[58]に於けるR7”〜R10”の好ましい例としては、R7”〜R10”中の3つが水素原子であり、残りの1つが一般式[3]で示されるスルホン酸由来の基であるものが挙げられ、当該スルホン酸由来の基の中でも、例えばスルホ基、そのアニオン(スルホネート)、そのアルカリ金属塩、有機アンモニウム塩等が好ましく、就中、例えばスルホ基、スルホネート、そのアルカリ金属塩(例えばナトリウム塩等)等がより好ましく、特に、R8”が一般式[3]で示される基であるものが好ましい。
一般式[51]及び[55]〜[58]に於いて、R11”で示される置換又は無置換のアルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-へキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、イソノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
R11”で示される置換又は無置換のアルケニル基のアルケニル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数2〜6、好ましくは2〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばビニル基、アリル基、1-プロペニル基、イソプロペニル基、3-ブテニル基、2-ブテニル基、1-ブテニル基、1,3-ブタジエニル基、4-ペンテニル基、3-ペンテニル基、2-ペンテニル基、1-ペンテニル基、1,3-ペンタジエニル基、2,4-ペンタジエニル基、1,1-ジメチル-2-プロペニル基、1-エチル-2-プロペニル基、1,2-ジメチル-1-プロペニル基、1-メチル-1-ブテニル基、5-ヘキセニル基、4-ヘキセニル基、3-ヘキセニル基、2-ヘキセニル基、1-ヘキセニル基、1-シクロプロペニル基、2-シクロペンテニル基、2,4-シクロペンタンジエニル基、1-シクロヘキセニル基、2-シクロヘキセニル基、3-シクロヘキセニル基等が挙げられる。
R11”で示される置換又は無置換のアルキニル基のアルキニル基としては、通常炭素数2〜6、好ましくは2〜4のものが挙げられ、具体的には、例えばエチニル基、2-プロピニル基、3-ブチニル基、1-メチル-2-プロピニル基、4-ペンチニル基、2-メチル-4-ペンチニル基、5-ヘキシニル基等が挙げられる。
R11”で示される置換又は無置換のアリール基のアリール基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
R11”で示される、置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基又は置換アリール基の置換基としては、例えばハロゲン原子、スルホアミド基、カルボアミド基、スルホ基、カルボキシル基、ホスホ基、ヒドロキシル基、アミノ基等が挙げられ、当該ハロゲン原子、スルホアミド基及びカルボアミド基の具体例は、一般式[14]〜[17]に於けるR14〜R16で示されるハロゲン原子、スルホアミド基及びカルボアミド基の例示と同様のものが挙げられる。
R11”の中でも、無置換アルキル基が好ましく、就中、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基等がより好ましい。
一般式[51]に於いて、R
1”とR
2”、R
4”とR
5”、R
1”とR
6”及びR
2”とR
4”の何れかで形成される2価の基、即ち、−O−基、−S−基、−COO−基及び一般式[52]〜[54]
(式中、R
50は水素原子、置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基若しくはアリール基を表す。)で示される基から選ばれる基と置換又は無置換のアルキレン基とで形成される2価の基、詳しくは、一般式[55]〜[58]に於けるTで示される2価の基としては、例えば一般式[60]
〔式中、R
18及びR
19は夫々独立して−O−基、−S−基、−COO−基又は一般式[52]〜[54]で示される基を表し、R
20は下記一般式[70]〜[72]
(式中、R51は、水素原子、置換又は無置換の、アルキル基、アルケニル基若しくはアリール基を表し、R50は前記に同じ。)で示される基、水素原子、一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基を表し、T3及びT5は夫々独立してアルキレン基を表し、pは1〜20の整数を表す。〕で示される基が挙げられる。
一般式[52]〜[54]及び[70]〜[72]に於いて、R51で示される置換又は無置換のアルキル基のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソピロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
R51で示される置換又は無置換のアルケニル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数2〜10、好ましくは2〜6のものが挙げられる、具体的には、例えばビニル基、アリル基、1-プロペニル基、イソプロペニル基、3-ブテニル基、2-ブテニル基、1-ブテニル基、1,3-ブタジエニル基、4-ペンテニル基、3-ペンテニル基、2-ペンテニル基、1-ペンテニル基、1,3-ペンタジエニル基、2,4-ペンタジエニル基、1,1-ジメチル-2-プロペニル基、1-エチル-2-プロペニル基、1,2-ジメチル-1-プロペニル基、1-メチル-1-ブテニル基、5-ヘキセニル基、4-ヘキセニル基、3-ヘキセニル基、2-ヘキセニル基、1-ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、1-シクロプロペニル基、2-シクロペンテニル基、2,4-シクロペンタンジエニル基、1-シクロヘキセニル基、2-シクロヘキセニル基、3-シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基、シクロノネニル基、シクロデセニル基等が挙げられる。
R51で示される置換又は無置換のアリール基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
R51で示される置換アルキル基、置換アルケニル基又は置換アリール基の置換基としては、例えば炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、スルホアミド基、カルボアミド基、ホスホ基(リン酸基)、上記一般式[2]で示される基、上記一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基、ホルミル基等が挙げられる。
置換基として挙げられる炭素数1〜10のアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6であり、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
置換基として挙げられる、ハロゲン原子、スルホアミド基及びカルボアミド基の具体例としては、一般式[4]〜[7]に於けるR14〜R16で示されるハロゲン原子、スルホアミド基及びカルボアミド基の例示と同様のものが挙げられる。
一般式[60]に於いて、T3及びT5で示されるアルキレン基としては、直鎖状又は分枝状でもよく、好ましくは直鎖状のものであり、通常炭素数1〜6のものであり、具体的には、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばエチリデン基、プロピレン基、イソプロピリデン基、エチルエチレン基、1,2-ジメチルエチレン基、1,2-ジエチルエチレン基、1,2-ジ-n-プロピルエチレン基、1,2-ジ-n-ブチルエチレン基等の分枝状アルキレン基等が挙げられ、中でも直鎖状アルキレン基が好ましく、就中、エチレン基、ペンタメチレン基等がより好ましい。
pは、通常1〜20の整数、好ましくは1〜10の整数、より好ましくは1〜6の整数である。
p個のR20のうち少なくとも1つは、一般式[70]〜[72]、一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基であるものが好ましく、中でも一般式[2]で示される基、一般式[71]で示される基であるものがより好ましい。
一般式[71]で示される基の中でも、特に下記一般式[73]
(式中、T4はアルキレン基を表し、R12は前記に同じ。)で示される基が好ましい。
一般式[73]に於いて、T4で示されるアルキレン基としては、一般式[60]に於けるT3及びT5で示されるアルキレン基と同様のものが挙げられる。
一般式[51]及び[55]〜[58]に於けるR1”〜R11”中に少なくとも1つ含有される一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基の中でも、一般式[2]で示される基又は一般式[3]で示される基が好ましい。
本発明の化合物中に含有される一般式[3]で示される基(スルホ基等)は、水溶性を高め、該色素分子間での会合による蛍光消光を抑制し、蛍光強度を高めるため多く導入されている方が好ましく、本発明の化合物中に通常1〜4個、好ましくは2〜4個含有される。
また、本発明の化合物中に含有される一般式[2]で示される基(カルボキシル基等)は、被標識物質と結合し得る基(例えばスクシンイミド基、ノルボルネン基等の反応活性基)を容易に導入することができるため、本発明の化合物中に通常1〜3個、好ましくは1〜2個含有される。
R1”〜R11”、或いはR1”とR2”、R4”とR5”、R1”とR6”及びR2”とR4”の何れかで形成される2価の基(即ち、一般式[55]〜[58]に於けるTで示される2価の基)に少なくとも1つ含有される一般式[2]で示される基、一般式[3]で示される基、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基(以下、「本発明の反応性基」と略記する場合がある。)が、R1”〜R11”に含有される場合は、これら本発明の反応性基がR1”〜R11”として存在するもの(即ちピラゾール骨格若しくはインドール骨格に当該反応性基が直接結合するもの)又はR1”〜R11”に置換基として含有されるもののどちらでもよいが、当該反応性基がR11”に含有される場合には、置換基として含有されるのが好ましい。
また、本発明の反応性基がR1”とR2”、R4”とR5”、R1”とR6”及びR2”とR4”の何れかで形成される2価の基(即ち、一般式[55]〜[58]に於けるTで示される2価の基)に含有される場合は、例えば上記一般式[60]に於けるR20に含有されるのが好ましい。
上記一般式[55]〜[58]で示される化合物の中でもnが1又は2であるものが好ましく、就中、nが2であるものがより好ましい。
また、本発明の化合物[51]の中でも、例えば下記一般式[51’]
〔式中、R1”b〜R6”bは夫々独立して一般式[2]又は[3]で示される基を置換として有していてもよいアルキル基を表し、R8”bは一般式[3]で示される基を表し、R11”bはアルキル基を表し、nは0〜3の整数を表す。但し、R1”bとR2”b、R4”bとR5”b、R1”bとR6”b及びR2”bとR4”bの何れかが、−O−基、−S−基、−COO−基及び一般式[52]〜[54]で示される基から選ばれる基と置換又は無置換のアルキレン基とで2価の基を形成する。また、R1”b〜R11”b、並びにR1”bとR2”b、R4”bとR5”b、R1”bとR6”b及びR2”bとR4”bの何れかで形成される2価の基のうち少なくとも1つは一般式[2]で示される基又は一般式[3]で示される基を有する。〕で示されるものが好ましい。
一般式[51’]に於いて、R1”b〜R6”bで示される一般式[2]又は[3]で示される基を置換基として有していてもよいアルキル基のアルキル基としては、前記一般式[51]に於けるR1”〜R6”で示される、アミド結合を有していてもよい、置換又は無置換アルキル基のアルキル基の例示と同様のものが挙げられる。
R3a及びR4aは夫々独立して一般式[2]又は[3]で示される基を置換基として有していてもよいアルキル基が挙げられるが、中でもその一方が一般式[2]又は[3]で示される基を置換基として有するアルキル基であり、他方がアルキル基であるものが好ましい。
R5a及びR6aは夫々独立して一般式[2]又は[3]で示される基を置換基として有していてもよいアルキル基が挙げられるが、中でもその一方が一般式[2]又は[3]で示される基を置換基として有するアルキル基であり、他方がアルキル基であるものが好ましい。
R11”bで示されるアルキル基としては、前記一般式[51]に於けるR11で示されるアルキル基の例示と同様のものが挙げられる。
一般式[55]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表9〜12で示されるもの等が挙げられる。尚、表9〜12に於いて、一般式[55]で示されるR3”、R5”及びR11”は−CH3基であり、R7”、R9”及びR10”は水素原子であり、R8”は−SO3Na基である。
一般式[56]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表13〜16で示されるもの等が挙げられる。尚、表13〜16に於いて、一般式[56]に於けるR3”、R6”及びR11”は−CH3基であり、R7”、R9”及びR10”は水素原子であり、R8”は−SO3Na基である。
一般式[57]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表17〜20で示されるもの等が挙げられる。尚、表17〜20に於いて、一般式[57]に於けるR3”、R5”及びR11”は−CH3基であり、R7”、R9”及びR10”は水素原子であり、R8”は−SO3Na基である。
一般式[58]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表21〜24で示されるもの等が挙げられる。尚、表21〜24に於いて、一般式[58]に於けるR3”、R5”及びR11”は−CH3基であり、R7”、R9”及びR10”は水素原子であり、R8”は−SO3Na基である。
また、本発明の化合物中に含有される本発明の反応性基を、例えば被標識物質等と結合させる場合には、当該反応性基に、被標識物質に含有される官能基(例えばアミノ基、カルボキシル基、チオール基、ヒドロキシル基、ホルミル基等)(以下、「被標識物質の官能基」と略記する場合がある。)との結合性を高める(活性化させる)ような基(以下、「本発明の反応活性基」と略記する場合がある。)が更に導入されていてもよい。
尚、このような本発明の反応活性基、即ち、本発明の反応性基に被標識物質の官能基との結合性を高めるような基を導入したものも、本発明の反応性基に含まれる。
このような反応活性基としては、被標識物質の官能基と結合させることができるものであれば特に限定されないが、通常この分野で用いられるものが全て挙げられる。
本発明の反応活性基としては、被標識物質の官能基と結合させることができるものであれば特に限定されないが、通常この分野で用いられるものが全て挙げられ、例えばアミノ基との反応性を活性化させるもの(以下、「アミノ基に対する反応活性基」)、チオール基との反応性を活性化させるもの(以下、「チオール基に対する反応活性基」)、水酸基との反応性を活性化させるもの(以下、「水酸基に対する反応活性基」)、ホルミル基との反応性を活性化させるもの(以下、「ホルミル基に対する反応活性基」)等が挙げられる。
アミノ基に対する反応活性基の好ましい具体例としては、例えばスクシンイミド基、スルホスクシンイミド基、ノルボルネン基、4-ニトロフェノキシ基、カルボン酸無水物由来の基(例えばアセトキシカルボニルメチル基、プロピオニルオキシカルボニルエチル基、ベンゾイルオキシベンジル基等)、炭素数1〜3のハロスルホニルアルキル基(例えばフルオロスルホニルメチル基、フルオロスルホニルエチル基、フルオロスルホニルプロピル基、クロロスルホニルメチル基、クロロスルホニルエチル基、クロロスルホニルプロピル基、ブロモスルホニルメチル基、ブロモスルホニルエチル基、ブロモスルホニルプロピル基、ヨードスルホニルメチル基、ヨードスルホニルエチル基、ヨードスルホニルプロピル基等)、ハロスルホニルアリール基(例えばフルオロスルホニルフェニル基、クロロスルホニルフェニル基、ブロモスルホニルフェニル基、ヨードスルホニルフェニル基等)、炭素数1〜3のハロカルボニルアルキル基(例えばフルオロカルボニルメチル基、フルオロカルボニルエチル基、フルオロカルボニルプロピル基、クロロカルボニルメチル基、クロロカルボニルエチル基、クロロカルボニルプロピル基、ブロモカルボニルメチル基、ブロモカルボニルエチル基、ブロモカルボニルプロピル基、ヨードカルボニルメチル基、ヨードカルボニルエチル基、ヨードカルボニルプロピル基等)、ハロカルボニルアリール基(例えばフルオロカルボニルフェニル基、クロロカルボニルフェニル基、ブロモカルボニルフェニル基、ヨードカルボニルフェニル基等)、ホスファアミダイト基、イソチオシアネート基、イソシアネート基、モノハロゲン(例えばF、Cl、Br、I等)置換トリアジノ基、ジハロゲン(例えばF、Cl、Br、I等)置換トリアジノ基、モノハロゲン(例えばF、Cl、Br、I等)置換ピリミジノ基、ジハロゲン(例えばF、Cl、Br、I等)置換ピリミジノ基、モノハロゲン(例えばF、Cl、Br、I等)置換ピリジノ基、ジハロゲン(例えばF、Cl、Br、I等)置換ピリジノ基、ホスホリルハライド(例えばF、Cl、Br、I等)等が挙げられる。
チオール基に対する反応活性基の好ましい具体例としては、例えばカルボン酸無水物由来の基(例えばアセトキシカルボニルメチル基、プロピオニルオキシカルボニルエチル基、ベンゾイルオキシベンジル基等)、マレイミド基、スルホマレイミド基、スルホニルハライド基(例えばF、Cl、Br、I等)、α-ハロゲノ(例えばF、Cl、Br、I等)アセタミド基、炭素数1〜3のハロカルボニルアルキル基(例えばフルオロカルボニルメチル基、フルオロカルボニルエチル基、フルオロカルボニルプロピル基、クロロカルボニルメチル基、クロロカルボニルエチル基、クロロカルボニルプロピル基、ブロモカルボニルメチル基、ブロモカルボニルエチル基、ブロモカルボニルプロピル基、ヨードカルボニルメチル基、ヨードカルボニルエチル基、ヨードカルボニルプロピル基等)、ハロカルボニルアリール基(例えばフルオロカルボニルフェニル基、クロロカルボニルフェニル基、ブロモカルボニルフェニル基、ヨードカルボニルフェニル基等)、イソチオシアネート基、イソシアネート基、2-ピリジルジチオ基等が挙げられる。
水酸基に対する反応活性基の好ましい具体例としては、例えばカルボン酸無水物由来の基(例えばアセトキシカルボニルメチル基、プロピオニルオキシカルボニルエチル基、ベンゾイルオキシベンジル基等)、炭素数1〜3のハロスルホニルアルキル基(例えばフルオロスルホニルメチル基、フルオロスルホニルエチル基、フルオロスルホニルプロピル基、クロロスルホニルメチル基、クロロスルホニルエチル基、クロロスルホニルプロピル基、ブロモスルホニルメチル基、ブロモスルホニルエチル基、ブロモスルホニルプロピル基、ヨードスルホニルメチル基、ヨードスルホニルエチル基、ヨードスルホニルプロピル基等)、ハロスルホニルアリール基(例えばフルオロスルホニルフェニル基、クロロスルホニルフェニル基、ブロモスルホニルフェニル基、ヨードスルホニルフェニル基等)、ホスファアミダイト基、炭素数1〜3のハロカルボニルアルキル基(例えばフルオロカルボニルメチル基、フルオロカルボニルエチル基、フルオロカルボニルプロピル基、クロロカルボニルメチル基、クロロカルボニルエチル基、クロロカルボニルプロピル基、ブロモカルボニルメチル基、ブロモカルボニルエチル基、ブロモカルボニルプロピル基、ヨードカルボニルメチル基、ヨードカルボニルエチル基、ヨードカルボニルプロピル基等)、ハロカルボニルアリール基(例えばフルオロカルボニルフェニル基、クロロカルボニルフェニル基、ブロモカルボニルフェニル基、ヨードカルボニルフェニル基等)、イソチオシアネート基、イソシアネート基、ホスホリルハライド(例えばF、Cl、Br、I等)基等が挙げられる。
ホルミル基に対する反応活性基の好ましい具体例としては、例えばヒドラジド基等が挙げられる。
また、被標識物質の官能基に上記の如き反応活性基を導入した後に、本発明の反応性基と反応させることにより被標識物質を標識することも可能であり、この場合の被標識物質の官能基の反応活性基としても、上記の如き本発明の反応活性基と同様のものが挙げられる。
本発明の反応活性基の中でも、例えばスクシンイミド(Su)基、マレイミド(Ma)基等が好ましい。
本発明の反応性基に当該反応活性基が導入された基の好ましい具体例としては、例えば−COOSu基、−CONH(CH2)4Ma基等が挙げられる。このような本発明の反応活性基を含有する化合物も一般式[51]で示される本発明の化合物に含まれる。
このような本発明の反応活性基を含有する本発明の化合物の具体例としては、本発明の化合物中の本発明の反応性基に上記の如き本発明の反応活性基が更に導入された化合物が全て挙げられるが、例えば一般式[55]〜[58]に於けるTで示される2価の基に当該反応活性基を含有するものが挙げられ、中でも一般式[60]に於けるR20で示される本発明の反応性基に当該反応活性基が導入されたものが好ましい。
このような本発明の反応活性基が導入された本発明の化合物の一例を以下に示す。
本発明の反応活性基を含有する一般式[55]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表25で示されるもの等が挙げられる。尚、表25に於いて、一般式[55]で示されるR3”、R5”及びR11”は−CH3基であり、R7”、R9”及びR10”は水素原子であり、R8”は−SO3Na基である。
本発明の反応活性基を含有する一般式[56]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表26で示されるもの等が挙げられる。尚、表26に於いて、一般式[56]に於けるR3”、R6”及びR11”は−CH3基であり、R7”、R9”及びR10”は水素原子であり、R8”は−SO3Na基である。
本発明の反応活性基を含有する一般式[57]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表27で示されるもの等が挙げられる。尚、表27に於いて、一般式[57]に於けるR3”、R5”及びR11”は−CH3基であり、R7”、R9”及びR10”は水素原子であり、R8”は−SO3Na基である。
本発明の反応活性基を含有する一般式[58]で示される化合物の好ましい具体例としては、例えば下記表28で示されるもの等が挙げられる。尚、表28に於いて、一般式[58]に於けるR3”、R5”及びR11”は−CH3基であり、R7”、R9”及びR10”は水素原子であり、R8”は−SO3Na基である。
このように本発明の反応性基に本発明の反応活性基を導入した化合物も、本発明の化合物に含まれる。
3−2.本発明の化合物[51]の合成法
3−2−1.インドレニン化合物−ピラゾール化合物複合体(本発明の一般式[51]で示される化合物に相当)の合成
一般式[51]で示される化合物は、例えば下記方法によって合成し得る。
一般式[51]で示される化合物(詳しくは、一般式[55]〜[58]で示される化合物)の合成法を、一般式[55]で示される化合物(即ち、一般式[51]に於けるR
1”とR
2”とがTで示される2価の基を形成するものに相当)を用いた場合を例にとって以下に説明する。
〔式中、Aはテトラフルオロボレート又はヘキサフルオロホスフェートを表し、R3”〜R6”、R7”〜R11”、R12”、R20”、T3、T5、n及びpは前記に同じ。〕
尚、一般式[61]で示される化合物は、一般式[51]で示される化合物のうち、R1”が一般式[2]で示される基を置換基として有するアルキル基(即ち、−T3-COOR12基)、R2”が一般式[2]で示される基を置換基として有するアルキル基(即ち−T5-COOR12基)である場合の化合物に相当する。
また、一般式[65]で示される化合物は、一般式[55]で示される化合物のうち、Tが一般式[63]で示される基(式中、R18及びR19は−CONH−基である。)である場合に相当する。
即ち、一般式[61]で示される化合物(本発明の反応性基を有する化合物)を、一般式[62]で示される化合物又はジスクシイミジルカルボネート(DSC)(一般式[61]で示される化合物に対して2〜20倍モル)と塩基性触媒(例えばN-エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、ピペリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、トリ-n-ブチルアミン等の有機アミン類等)の存在下、適当な溶媒(例えばN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類等)中、0〜40℃で0.1〜12時間反応させ、一般式[63]で示される化合物が得られる。
次いで、一般式[63]で示される化合物と一般式[64]で示される化合物を、塩基性触媒(例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属塩、例えばN-エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、ピペリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、トリ-n-ブチルアミン等の有機アミン類等)の存在下、適当な溶媒(例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、水等)中、0〜40℃、0.1〜12時間反応させ、目的物である一般式[65]で示される化合物が得られる。
その他の一般式[51]で示される化合物も対応する原料を用いて上記に準じて適宜合成することにより得られる。
3−2−2.本発明の反応活性基(本発明の反応性基を活性化させた基)を含有する本発明の化合物の合成
本発明の反応性基に本発明の反応活性基を導入する方法を、一般式[51]で示される化合物のうち、一般式[55]で示される化合物(即ち、一般式[51]に於けるR
1”とR
2”とがTで示される2価の基を形成するものに相当)、更には、上記一般式[65]で示される化合物のうちpが5であり5個のR
20のうちの1つが一般式[2]で示される基である化合物(下記一般式[66]で示される化合物に相当)を用いた場合を例にとって以下に説明する。
(式中、qは2〜10の整数を表し、R3”〜R11”、R12、T3、T5、A及びnは前記に同じ。)
尚、一般式[66]で示される化合物は、一般式[65]で示される化合物のうち、pが5であり、5個のR20のうちの1つが一般式[2]で示される基であり、それ以外のR20が水素原子である場合の化合物に相当する。
一般式[68]及び[69]に於いて、qは2〜10の整数を表す。
即ち、一般式[66]で示される化合物(本発明の反応性基を有する化合物)を、例えば一般式[62]で示される化合物等のスクシンイミド化試薬(一般式[66]で示される化合物に対して1〜10倍モル)と塩基性触媒(例えばN-エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、ピペリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、トリ-n-ブチルアミン等の有機アミン類等)の存在下、適当な溶媒(例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類等)中、0〜40℃で0.1〜12時間反応させ、一般式[67]で示される化合物(本発明の反応活性基であるスクシンイミド基を有する化合物)が得られる。
一般式[67]で示される化合物は、例えば一般式[68]で示される化合物等のマレイミド化試薬(一般式[67]で示される化合物に対して1〜10倍モル)と塩基性触媒(例えばトリエチルアミン、N-エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、N,N-ジメチルアニリン、ピペリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、トリ-n-ブチルアミン等の有機アミン類等)の存在下、適当な溶媒(例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類等)中、0〜40℃で0.1〜12時間反応させ、一般式[69]で示される化合物(本発明の反応活性基であるマレイミド基を有する化合物)が得られる。
本発明に係るスクシンイミド化試薬としては、上記一般式[62]で示される化合物に限らず、通常この分野で用いられるものが全て挙げられるが、具体的には、例えばジ(N-スクシンイミジル)カルボネート(DSC)、2-スクシンイミド-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU)、2-(5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシミド)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TNTU)等が挙げられる。
上記の如き反応活性基以外の本発明の反応活性基を導入する方法としては、対応する原料を用いて上記に準じて適宜合成することにより得られる。
3−2−3.インドレニン化合物−ピラゾール化合物複合体(一般式[75]で示される化合物)の合成
一般式[75]で示される化合物(インドレニン化合物−ピラゾール化合物複合体)の合成法を以下に説明する。
(式中、R17はアルキル基又はアリール基を表し、R1”〜R6”、R11”、n及びその他の定義は前記に同じ。但し、R1”、R3”及びR4”のうち少なくとは1つは一般式[2]で示される基を置換基として含有し、R2”、R5”及びR6”のうち少なくとも1つは一般式[2]で示される基を含有する。)
一般式[72]及び[73]に於いて、R17で示されるアルキル基としては、直鎖状、分枝状或いは環状の何れでもよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、sec-ヘキシル基、tert-ヘキシル基、ネオヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、sec-ヘプチル基、tert-ヘプチル基、ネオヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、sec-オクチル基、tert-オクチル基、ネオオクチル基、n-ノニル基、イソノニル基、sec-ノニル基、tert-ノニル基、ネオノニル基、n-デシル基、イソデシル基、sec-デシル基、tert-デシル基、ネオデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等が挙げられる。
R17で示されるアリール基としては、通常炭素数6〜10のものが挙げられ、具体的には、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
即ち、先ず、一般式[70]で示されるインドレニン化合物(インドレニン骨格部分)、一般式[71]で示される化合物〔一般式[70]で示される化合物に対して1〜2倍モル〕及び一般式[72]で示される酸無水物〔一般式[70]で示される化合物に対して1〜20倍モル〕(例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、安息香酸無水物等)を、必要ならば溶媒(例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸等のカルボン酸類、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、n-ブチロニトリル等のニトリル類等)に溶解し、0〜150℃(好ましくは40〜120℃)で0.1〜24時間(好ましくは0.5〜12時間、より好ましくは1〜8時間)で反応させることにより一般式[73]で示される化合物が得られた。
次いで、一般式[73]で示される化合物及び一般式[74]で示される化合物(ピラゾール骨格部分)〔一般式[73]で示される化合物に対して0.5〜10倍モル、好ましくは1〜5倍モル〕を、塩基性触媒(例えばピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、ピペリジン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、トリ-n-ブチルアミン等の有機アミン類、例えば水素化ナトリウム等の金属水素化物類、例えばn-ブチルリチウム等の塩基性アルカリ金属化合物類等)の存在下、脱水縮合剤〔例えば濃硫酸、五酸化二リン、無水塩化亜鉛等の無機脱水剤類、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミド)塩酸塩等のカルボジイミド類、無水酢酸、ポリリン酸、カルボニルジイミダゾール、p-トルエンスルホニルクロライド等〕を用いて、必要ならば溶媒(例えばN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、n-ブチロニトリル等のニトリル類、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール等のアルコール類、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、例えばジメチルスルホキシド等のスルホキシド類)中で0〜150℃(好ましくは40〜120℃)で0.1〜24時間(好ましくは0.5〜12時間、より好ましくは1〜8時間)で反応させ、一般式[75]で示される化合物が得られる。
3−2−4.インドレニン骨格部分(一般式[70]で示される化合物)の合成
一般式[70]で示される化合物(インドレニン骨格部分)の合成法を以下に説明する。
(式中、Xはハロゲン原子を表し、R1”、R3”、R4”及びR7”〜R10”は前記に同じ。)
一般式[79]に於いて、Xで示されるハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
即ち、一般式[76]で示されるケトン化合物及び一般式[77]で示される化合物を適当な溶媒中(例えば酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類、例えばエチレングリコール、1,4-ブタンジオール等のアルコール類等)で、40〜250℃で0.1〜24時間反応させることにより一般式[78]で示される化合物が得られる(例えばJournal of Organic Chemistry, 42(14), 2474~80, 1977等)。
次いで、一般式[78]で示される化合物を一般式[79]で示されるハロゲン化化合物)又は一般式[80]で示されるトシレート化合物とを、適当な溶媒中(例えばクロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、例えば1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、例えばDMA、DMF、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類等)に溶解し、40〜200℃で1〜24時間反応させることにより一般式[70]で示されるインドレニン化合物が得られる(例えばJ. Chem. Soc., Perkin Trans.1. 947~952. 1984等)。
一般式[76]で示されるケトン化合物は、市販品(例えば3-メチル-2-ブタノン、3-メチル-2-ペンタノン、3-メチル-2-ヘキサノン、1-シクロプロピルエタノン、1-シクロブチルエタノン等)を用いてもよいし、常法により適宜合成されたものを用いてもよく、具体的には、例えば2-メチルアセト酢酸エチルと脱離基(例えばハロゲン原子、トシレート基等)を有する化合物を塩基性触媒(例えば水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化物類、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類等、例えばn-ブチルリチウム等の塩基性アルカリ金属化合物類、例えばリチウムジイソプロピルアミド等のアルカリ金属アミド類等)の存在下、適当な溶媒(例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、例えばジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等)中、−80〜100℃で0.1〜24時間反応させ、次いで、得られた溶液を酸触媒を用い脱炭酸を行う方法(例えばModern Synthetic Reactions, California, 2 nd ed.,p.492, 510, 756 (1972)等参照)等が挙げられる。
一般式[77]で示される化合物は、市販品を用いてもよいし、常法により適宜合成されたものを用いてもよい。
3−2−5.ピラゾール骨格部分(一般式[74]で示される化合物)の合成
一般式[74]で示される化合物(ピラゾール骨格部分)の合成法を以下に説明する。
(式中、R2”、R5”、R6”、R11”及びXは前記に同じ。)
即ち、一般式[81]で示されるジケトン化合物とヒドラジンを、適当な溶媒(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類等)中、60〜100℃で1〜4時間脱水反応させ、一般式[82]で示される4H−ピラゾール化合物が得られる(例えばAdv. Heterocycle. Chem. Vol.34. 53~78. 1983等)。
次いで、一般式[82]で示される4H−ピラゾール化合物を一般式[83]で示されるハロゲン化化合物又は一般式[84]で示されるトシレート化合物とを、適当な溶媒(例えばクロロベンゼン、1,2-ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類、例えば1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類等)中、80〜140℃で1〜12時間でN-アルキル化反応させ、一般式[74]で示される化合物が得られる(例えばJ. Chem. Soc., Perkin Trans.1. 947~952. 1984等)。
一般式[81]で示されるジケトン化合物は、市販品(例えば3,3-ジメチル-2,4-ペンタンジオン等)を用いてもよいし、常法により適宜合成されたものを用いてもよく、具体的には、例えば3-メチル-2,4-ペンタンジオンや4-アセチル-5-オキソヘキサン酸エチルエステルを脱離基(例えばハロゲン原子、トシレート基等)を有する化合物を塩基性触媒(例えば水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化物類、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類、例えばn-ブチルリチウム等の塩基性アルカリ金属化合物類、例えばリチウムジイソプロピルアミド等のアルカリ金属アミド類等)の存在下、適当な溶媒(例えばDMF、DMA、アセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール等のアルコール類、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類、例えばジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等)中、−80〜100℃で0.1〜24時間反応させる方法(例えばModern Synthic Reactions, California, 2 nd ed.,p.492, 510, 756 (1972)等)等が挙げられる。
3−3.本発明の化合物[51]の性質
このようにして得られた本発明の化合物[51]は、例えば核酸抽出法、イムノアッセイ法等の蛍光標識物質としての用途が期待されている。
4.本発明の標識化合物及び標識方法
4−1.本発明の標識化合物(本発明の化合物[51]で標識された化合物)
本発明の標識化合物としては、本発明の化合物(標識物質)と被標識物質を直接又は間接的に結合されたものが挙げられ、具体的には、本発明の化合物中に含有される一般式[2]で示される基(カルボキシル基等)、一般式[3]で示される基(スルホ基等)、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基が被標識物質と直接又は間接的に結合されたものが挙げられる。
被標識物質と結合される本発明の化合物中の一般式[2]で示される基(カルボキシル基等)、一般式[3]で示される基(スルホ基等)、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基(以下、「本発明の反応性基」と略記する場合がある。)は、通常一般式[1]に於けるR1”〜R11”、或いはR1”とR2”、R4”とR5”、R1”とR6”及びR2”とR4”の何れかで形成される2価の基(即ち、一般式[7]〜[10]に於けるTで示される2価の基)に、好ましくは一般式[7]〜[10]に於けるTで示される2価の基(例えば一般式[36]で示される2価の基)に、より好ましくは一般式[36]に於けるR20に含有されるものが好ましい。
本発明の化合物により標識される被標識物質としては、例えば通常この分野で被標識物質として用いられるものが全て挙げられるが、具体的には、例えばビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、アミノ酸、蛋白、ペプチド、酵素基質、ホルモン、リンフォカイン、代謝産物、レセプタ、リガンド、アゴニスト、アンタゴニスト、抗原、ハプテン、デンドリマー、レクチン、トキシン、炭水化物、例えば果糖類、多糖類等の糖類、ヌクレオシド(例えばリボヌクレオシド、デオキシリボヌクレオシド等)、ヌクレオチド(例えばリボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド等)、核酸(オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド)〔例えばデオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)等〕、核酸誘導体(例えばDNAフラグメント、RNAフラグメント等)、天然薬物、ウイルス、ウイルス成分、イースト成分、血液細胞、血液細胞成分、生物細胞、非細胞血液成分、バクテリア、バクテリア成分、天然及び合成脂質嚢、合成及び天然薬物、毒薬、環境汚染物質、重合体、重合体粒子、ガラス粒子、ガラス表面材、プラスチック粒子、プラスチック表面材、重合体膜、導体及び半導体、並びにこれらに対する抗体及びその分解産物(例えばFab、Fab’、F(ab’)2等)等が挙げられ、中でも、例えばヌクレオチド、抗体若しくはその分解産物等が好ましい。
ヌクレオシドは、プリン塩基又はピリミジン塩基、糖部分であるペントースからなり、具体的には、例えば糖部分がD-リボースであるリボヌクレオシド、例えば糖部分がD-2-デオキシリボースであるデオキシリボヌクレオシド等が挙げられる。
ヌクレオチドは、プリン塩基又はピリミジン塩基、糖部分であるペントース、及びリン酸からなり、具体的には、例えば糖部分がD-リボースであるリボヌクレオチド、例えば糖部分がD-2-デオキシリボースであるデオキシリボヌクレオチド等が挙げられる。
また、当該ヌクレオシド及びヌクレオチドには、例えばヌクレオシド抗生物質のように、その基本となる塩基部分がプリン構造又はピリミジン構造でないもの、これらの構造が修飾されているもの、糖部分がD-リボース又はデオキシ-D-リボースでないもの、これらが修飾されているもの、リン酸部分(−OPO3 −)が他の元素〔例えば硫黄原子(−OPO2S−)等〕で置換されたもの、リン酸部分が修飾されたもの等も含まれる。
核酸は、当該ヌクレオチドを基本単位とし、このリン酸が各ヌクレオチド間で糖の3’と5’位炭素の間のジエステル結合により結合された鎖状のオリゴ又はポリヌクレオチドであり、具体的には、例えば糖部分がリボースであるリボ核酸(RNA)、例えば糖部分がD-2-デオキシリボースであるデオキシリボ核酸(DNA)等が挙げられる。
これらヌクレオチド、核酸及び誘導核酸は1本鎖でも、2本鎖乃至これ以上の複数の核酸鎖からなるものであってもよい。また、これらは本発明の目的を達成し得る範囲であれば、適当なもので適宜修飾等されていてもよい。
本発明の化合物と被標識物質が直接的に結合されるとは、例えば本発明の化合物(要すれば本発明の反応性基)が被標識物質中の官能基(例えばアミノ基、カルボキシル基、チオール基、ヒドロキシル基、ホルミル基等)と、例えばイオン結合、共有結合等で結合されることを意味する。また、本発明の化合物と被標識物質が間接的に結合されるとは、例えば本発明の反応性基が被標識物質中の当該官能基とリンカー等を介して結合(例えばイオン結合、共有結合等)されることを意味する。間接的結合で使用されるリンカーとしては、通常この分野で用いられるものが全て挙げられる。
4−2.本発明の標識方法
本発明の化合物[51]を用いて被標識物質を標識する方法としては、自体公知の方法に従い適宜選択して行えばよいが、例えば本発明の反応性基(即ち、一般式[51]に於けるR1”〜R11”、或いはR1”とR2”、R4”とR5”、R1”とR6”及びR2”とR4”の何れかで形成される2価の基のうち少なくとも1つに含有される、一般式[2]で示される基(カルボキシル基等)、一般式[3]で示される基(スルホ基等)、アミノ基、水酸基、チオール基又はホルミル基)と、被標識物質中の官能基(例えばアミノ基、カルボキシル基、チオール基、ヒドロキシル基、ホルミル基等)(以下、「被標識物質の官能基」と略記する場合がある)とが例えばイオン結合、共有結合等で直接結合されるか、或いは被標識物質の一部に導入されたリンカーを介して結合されることにより容易に行うことができる。
また、ヌクレオチド(被標識物質)を標識する方法としては、上記の化学反応を用いた標識方法の他に、酵素を用いた方法でも容易に標識することができ、ここで使用される酵素としては、通常この分野で用いられるものが全て挙げられる。
本発明の反応性基は、被標識物質の官能基との反応性を高めるような基(本発明の反応活性基)が更に導入されていてもよい。
尚、このような反応活性基も、本発明の反応性基に含まれ、当該反応活性基を含有する化合物も本発明の化合物に含有される。
本発明の化合物を用いて被標識物質を標識する方法の具体例としては、例えば(1)本発明の反応性基に更に本発明の反応活性基を導入した後、これと被標識物質の官能基(以下、単に「官能基」の略記する場合がある。)と結合させることにより標識する方法、(2)被標識物質の官能基に本発明の反応活性基を導入した後、これと本発明の反応性基と結合させることにより標識する方法、(3)本発明の反応性基と被標識物質の官能基に、通常この分野で使用される多価反応性リンカー試薬を結合させることにより標識する方法、(4)本発明の反応性基及び被標識物質の官能基に同一又は異なる反応活性基を導入した後、これらと通常この分野で使用されるリンカーを結合させることにより標識する方法等が挙げられる。
本発明の反応活性基としては、被標識物質の官能基と結合させることができるものであれば特に限定されないが、通常この分野で用いられるものが全て挙げられ、例えばアミノ基との反応性を活性化させるもの(以下、「アミノ基に対する反応活性基」)、チオール基との反応性を活性化させるもの(以下、「チオール基に対する反応活性基」)、水酸基との反応性を活性化させるもの(以下、「水酸基に対する反応活性基」)、ホルミル基との反応性を活性化させるもの(以下、「ホルミル基に対する反応活性基」)等が挙げられる。これら反応活性基の好ましい具体例は前述した通りである。
また、被標識物質の官能基に上記の如き反応活性基を導入した後に、本発明の反応性基と反応させることにより被標識物質を標識することも可能であり、この場合の被標識物質の官能基の反応活性基としても、上記の如き本発明の反応活性基と同様のものが挙げられる。
本発明の反応活性基の中でも、例えばスクシンイミド(Su)基、マレイミド(Ma)基等が好ましい。
本発明の反応性基に当該反応活性基が導入された基の好ましい具体例としては、例えば−COOSu基、−CONH(CH2)4Ma基等が挙げられる。このような本発明の反応活性基を含有する化合物も一般式[1]で示される本発明の化合物に含まれる。
本発明の反応性基が一般式[2]で示される基(以下、「本発明のカルボキシル基」と略記する。)であり、これと被標識物質が結合する場合には、被標識物質又はこれに導入されたリンカーの官能基(以下、単に「被標識物質」と略記する場合がある。)であるアミノ基、チオール基又は水酸基と結合させるのが好ましく、その方法としては、(i)例えばN-ヒドロキシスクシンイミドとカルボジイミド等の縮合試薬を用いて反応させる方法、(ii)本発明のカルボキシル基に塩化チオニルを作用させカルボキシクロリドを形成させ、これと被標識物質のアミノ基とを反応させる方法、(iii)本発明のカルボキシル基に塩酸とメタノールを加えて反応させた後ヒドラジンを加え反応させ、ヒドラジドを形成させ、更に、これに亜硝酸ナトリウムと塩酸を加えアシルアジド化することで活性化させた後、これと被標識物質のアミノ基、チオール基、水酸基と反応させる方法、(iv)本発明のカルボキシル基から無水物を形成させ、これを被標識物質のアミノ基と反応(脱水縮合)させる方法等が挙げられる。
また、本発明の反応性基が一般式[3]で示される基(以下、「本発明のスルホ基」と略記する。)であり、これと被標識物質が結合する場合には、被標識物質のアミノ基、イミダゾール基、チオール基又はフェノール基と結合させるのが好ましく、その方法としては、例えば(i)本発明のスルホ基に塩化スルホン酸を反応させスルホクロライドを形成させ、これと被標識物質のアミノ基、イミダゾール基、チオール基又はフェノール基と反応させる方法等が挙げられる。
本発明の反応性基がアミノ基(以下、「本発明のアミノ基」と略記する。)であり、これと被標識物質が結合する場合には、被標識物質又はそのリンカーの官能基であるカルボキシル基、アミノ基、フェノール基又はチオール基と結合させるのが好ましく、その方法としては、例えば(i)N-ヒドロキシスクシンイミド、カルボキシジイミド等の縮合試薬を用いて、本発明のアミノ基と被標識物質又はそのリンカーのアミノ基と結合させる方法、(ii)本発明のアミノ基にフォスゲンを作用させイソシアネート化した後、被標識物質又はそのリンカーのアミノ基と結合させる方法、(iii)本発明のアミノ基にグルタルアルデヒドを反応させ、これと被標識物質又はそのリンカーのアミノ基又はフェノール基と反応させる方法、(iv)被標識物質又はそのリンカーが糖、糖蛋白由来のものである場合は、予めこれを過ヨウ素酸と反応させた後、本発明のアミノ基と反応させ、更に水素化ホウ素ナトリウム等で還元させる方法、(v)本発明のアミノ基をマレイミド基を有する2官能性スペーサー(例えばm-マレイミドベンゾイル N-ヒドロキシサクシンイミド エステル)又はピリジルジチオスルフィド基を有する2官能性スペーサー(例えば4-サクシンイミジルオキシカルボニル-α-(2-ピリジルジチオ)トルエン等)でマレイミド化或いはピリジルジチオスルフィド化した後、これと被標識物質又はそのリンカーのチオール基とを反応させる方法等が挙げられる。
本発明の反応性基が水酸基(以下、「本発明の水酸基」と略記する。)であり、これと被標識物質が結合する場合には、被標識物質又はそのリンカーの官能基であるアミノ基、チオール基又は水酸基と結合させるのが好ましく、その方法としては、例えば(i)本発明の水酸基に塩化シアヌル基を作用させトリアジニル誘導体を形成させ、被標識物質又はそのリンカーのアミノ基と反応させる方法、(ii)本発明の水酸基をアセチル化した後臭素化し、ヨウ化ナトリウムで臭素−ヨウ素置換した後、被標識物質又はそのリンカーのアミノ基、チオール基又は水酸基と反応させる方法、(iii)本発明の水酸基に臭化シアンを作用させ活性化させた後、被標識物質又はそのリンカーのアミノ基と反応させる方法等が挙げられる。
本発明の反応性基がチオール基(以下、「本発明のチオール基」と略記する。)であり、これと被標識物質が結合する場合には、被標識物質又はそのリンカーの官能基であるアミノ基、チオール基又は水酸基と結合させるのが好ましく、その方法としては、例えば(i)被標識物質又はそのリンカーのアミノ基を、マレイミド基を有する2官能性スペーサー(例えばm-マレイミドベンゾイル N-ヒドロキシサクシンイミド エステル)又はピリジルジチオスルフィド基を有する2官能性スペーサー(例えば4-サクシンイミジルオキシカルボニル-α-(2-ピリジルジチオ)トルエン等)でマレイミド化或いはピリジルジチオスルフィド化した後、これと本発明のチオール基とを反応させる方法、(ii)ビスマレイミドヘキサン、1,4-ジ-[3'-2'-ピリジルジチオ(プロピオンアミド)]ブタン等の2官能性スペーサーを用いて、本発明のチオール基と被標識物質又はそのリンカーのチオール基を反応させる方法等が挙げられる。
本発明の反応性基がホルミル基(以下、「本発明のホルミル基」と略記する。)であり、これと被標識物質が結合する場合には、被標識物質又はそのリンカーの官能基であるアミノ基等と結合させるのが好ましく、その方法としては、例えば(i)被標識物質又はそのリンカーのアミノ基と本発明のホルミル基を直接反応させた後、水素化ホウ素ナトリウム等で還元させる方法等が挙げられる。
多価反応性リンカー試薬としては、通常この分野で用いられるものが全て挙げられるが、具体的には、例えば本発明の反応性基及び被標識物質の官能基の一方がアミノ基であり他方がチオール基である場合の二価性試薬(以下、「アミノ基とチオール基の二価性試薬」と略記する。)、当該反応性基と官能基の一方がアミノ基であり他方が一般式[2]で示される基(カルボキシル基等)である場合の二価性試薬(以下、「アミノ基とカルボキシル基の二価性試薬」と略記する。)、当該反応性基と官能基の一方がチオール基であり他方が水酸基である場合の二価性試薬(以下、「チオール基と水酸基の二価性試薬」と略記する。)、当該反応性基と官能基が共にアミノ基である場合の二価性試薬(以下、「アミノ基とアミノ基の二価性試薬」と略記する。)、当該反応性基と官能基が共にチオール基である場合の二価性試薬(以下、「チオール基とチオール基の二価性試薬」と略記する。)等が挙げられる。
アミノ基とチオール基の二価性試薬の具体例としては、例えばN-(α-マレイミドアセトキシ)スクシンイミド、N-[γ-マレイミドブチリルオキシ]スクシンイミド、N-(6-マレイミドカプロイルオキシ)スクシンイミド、N-(8-マレイミドカプリルオキシ)スクシンイミド、N-(11-マレイミドウンデカノイルオキシ)スクシンイミド、m-マレイミドベンゾイル-N-ヒドロキシスクシンイミド、スクシンイミジル 4-[p-マレイミドフェニル]ブチレート、スクシンイミジル 4-[N-マレイミドメチル]シクロヘキサン-1-カルボキシレート、スクシンイミジル-6-[β-マレイミドプロピオンアミド]ヘキサノエート、N-スクシンイミジル 3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート等が挙げられる。
アミノ基とカルボキシル基類の二価性試薬の具体例としては、例えば3-[(2-アミノエチル)ジチオ]プロピオン酸・塩酸塩、1-エチル-3-[3-ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド 塩酸塩等が挙げられる。
チオール基と水酸基の二価性試薬の具体例としては、例えばN-[p-マレイミドフェニル]イソシアネート等が挙げられる。
アミノ基とアミノ基の二価性試薬の具体例としては、例えばメチル N-スクシンイミジル アジペート、ジスクシンイミジル グルタレート、ジスクシンイミジル スベレート、エチレン グリコール ビス[スクシンイミジルスクシネート]、ジチオビス[スクシンイミジルプロピオネート]、ジスクシンイミジル タータレート、ビス[2-(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)エチル]スルホン、1,5-ジフルオロ-2,4-ジニトロベンゼン等が挙げられる。
チオール基とチオール基の二価性試薬の具体例としては、例えばビス-マレイミドエタン、1,4-ビス-マレイミドブタン、ビス-マレイミドヘキサン、1,4 ビス-マレイミジル-2,3-ジヒドロキシブタン、ジチオ-ビス-マレイミドエタン、1,6-ヘキサン-ビス-ビニルスルホン、1,8-ビス-マレイミドジエチレングリコール、1,11-ビス-マレイミドトリエチレングリコール、1,4-ジ-[3'-(2'-ピリジルジチオ)-プロピオンアミド]ブタン等が挙げられる。
4−3.本発明の化合物を用いた標識ヌクレオチドの調製
本発明の化合物[51]を用いて被標識物質を標識する方法の具体例として、ヌクレオチド(被標識物質)を標識する場合を例にとって以下に説明する。
即ち、その塩基上にアミノ基を有するヌクレオチド(例えばシチジン,アデニン,グアニン等)を標識する場合は、本発明の化合物中の反応性基を直接結合させても本発明の反応性基を活性化させた基(反応活性基)を結合させてもよく、中でも一般式[2]で示される基又はこれに反応活性基を導入させた基(活性エステル基)と結合させるのが好ましく、特に活性エステル基と結合させるのがより好ましい。
また、本発明の化合物とヌクレオチドが間接的に結合される場合は、先ず、ヌクレオチドの塩基上又は水酸基に、例えばアミノ基、カルボキシル基、チオール基等の官能基を有するリンカーを導入した誘導体(以下、「ヌクレオチド誘導体」と略記する。)を合成し、次いで、例えばヌクレオチド誘導体中のアミノ基と結合させる場合は本発明の化合物中の反応性基又は反応活性基(中でもカルボキシル基又は活性エステル基が好ましい)と結合させればよく、例えばヌクレオチド誘導体中のカルボキシル基と結合させる場合は本発明の化合物中の反応性基であるアミノ基と結合させればよく、例えばヌクレオチド誘導体中のチオール基と結合させる場合は本発明の化合物中のマレイミド基(反応活性基)と結合させればよい。使用されるリンカーとしては、通常この分野で用いられるものであれば何れでもよく、当該リンカー中にエステル結合、エーテル結合又は/及びアミド結合を含んでいてもよい。
本発明の化合物[51]を用いた標識方法を、本発明の化合物のうち、R1”に含有されるカルボキシアルキル基(即ち、R1”が一般式[2]で示される基を置換基として有するアルキル基である場合に相当)がリンカー等を介してヌクレオチド残基に間接的に結合したものを一例として以下に説明する。
上記において、リンカーとしては、通常この分野で用いられるものが全て使用できるが、具体的には、下記一般式(A)で示される構造のリンカーが挙げられる。
(式中、Eは−CH=CH−または−C≡C−を表し、X及びYは夫々独立してアルキレン基を表し、T10は−O−または−NH−CO−を表す。)
上記一般式(A)に於いて、Xで示されるアルキレン基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、好ましくは直鎖状のものがよく、通常炭素数1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3のものが挙げられ、具体的には、例えばメチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,ヘプタメチレン基,オクタメチレン基,ノナメチレン基,デカメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばエチリデン基,プロピレン基,イソプロピリデン基,1-メチルトリメチレン基,2-メチルトリメチレン基,1,1-ジメチルエチレン基,1,2-ジメチルエチレン基,エチルエチレン基,1-メチルテトラメチレン基,1,1-ジメチルトリメチレン基,2,2-ジメチルトリメチレン基,2-エチルトリメチレン基,1-メチルペンタメチレン基,1-メチルヘキサメチレン基,1-メチルヘプタメチレン基,1,4-ジエチルテトラメチレン基,2,4-ジメチルヘプタメチレン基,1-メチルオクタメチレン基,1-メチルノナメチレン基等の分枝状アルキレン基、例えばシクロプロピレン基,1,3-シクロブチレン基,1,3-シクロペンチレン基,1,4-シクロへキシレン基,1,5-シクロヘプチレン基,1,5-シクロオクチレン基,1,5-シクロノニレン基,1,6-シクロデカレン基等の環状アルキレン基等が挙げられる。
Yで示されるアルキレン基としては、直鎖状、分枝状或いは環状でもよく、好ましくは直鎖状のものがよく、通常炭素数1〜10、好ましくは2〜8、より好ましくは2〜6のものが挙げられ、具体的には、例えばメチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,ヘプタメチレン基,オクタメチレン基,ノナメチレン基,デカメチレン基等の直鎖状アルキレン基、例えばエチリデン基,プロピレン基,イソプロピリデン基,1-メチルトリメチレン基,2-メチルトリメチレン基,1,1-ジメチルエチレン基,1,2-ジメチルエチレン基,エチルエチレン基,1-メチルテトラメチレン基,1,1-ジメチルトリメチレン基,2,2-ジメチルトリメチレン基,2-エチルトリメチレン基,1-メチルペンタメチレン基,1-メチルヘキサメチレン基,1-メチルヘプタメチレン基,1,4-ジエチルテトラメチレン基,2,4-ジメチルヘプタメチレン基,1-メチルオクタメチレン基,1-メチルノナメチレン基等の分枝状アルキレン基、例えばシクロプロピレン基,1,3-シクロブチレン基,1,3-シクロペンチレン基,1,4-シクロへキシレン基,1,5-シクロヘプチレン基,1,5-シクロオクチレン基,1,5-シクロノニレン基,1,6-シクロデカレン基等の環状アルキレン基等が挙げられる。
本発明に係る標識ヌクレオチドとしては、本発明の化合物[51]で直接またはリンカー等を介して間接的に標識されたヌクレオチド残基が挙げられ、具体的には、例えば下記一般式[74]で示されるヌクレオチド残基を含むものが挙げられる。
〔式中、Q1はヌクレオチド残基を表し、V1はリンカーを表し、W2は下記一般式[51’]を表す。
(式中、Z1はV1と結合する結合手を表し、p’は1〜19の整数を表し、R3”〜R11”、R18〜R19、T3〜T5は前記に同じ。)
尚、一般式[51’]で示される化合物は、一般式[51]で示される化合物のうち、R1”とR2”で形成される2価の基が一般式[60]で示される基(式中、R20が一般式[73]で示される基である)である場合の化合物誘導体に相当する。
一般式[74]においてQ1で示されるヌクレオチド残基としては、例えばリボヌクレオチド残基、2’−デオキシリボヌクレオチド残基、3’−デオキシリボヌクレオチド残基、5’−デオキシリボヌクレオチド残基、2’、3’−ジデオキシリボヌクレオチド残基等が挙げられる。
具体的には、このようなヌクレオチド残基としては、例えば一般式(i)、(ii)、(v)、(vi)、(vii)、(viii)、(xii)および(xiii)で示されるプリンヌクレオチド残基、または一般式(iii)、(iv)、(x)および(xi)で示されるピリミジンヌクレオチド残基が挙げられる。
上記一般式において、Z3はV1と結合する結合手を、R25及びR26は夫々独立してH、OHまたはO−を表し、R27は−PO2H−、−PO3H2、−P2O6H3、−P3O9H4又はその塩を表す。尚、塩の具体例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、例えばバリウム塩等のアルカリ土類金属塩、例えばアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、ピリジン塩等の有機アミン塩等が挙げられる。
一般式[74]においてV1で示されるリンカーは、Q1で示されるヌクレオチド残基と、W2〔一般式[51’]〕で示される本発明の化合物誘導体(蛍光標識)とを結合するためのリンカーである。
即ち、当該リンカーの一方の末端が、前述したQ1で示されるヌクレオチド残基のうち、ピリミジンヌクレオチド残基についてはそのピリミジン環の5位〔一般式(iii)、(iv)の場合〕またはそのリン酸残基のリン原子〔一般式(x)、(xi)の場合〕に結合し、また、プリンヌクレオチド残基についてはその7−デアザ(7−デアザ)プリン環の7位〔一般式(i)、(ii)、(v)、(vi)の場合〕またはそのプリン環(又は7−デアザプリン環)のリン酸残基のリン原子〔一般式(vii)、(viii)、(ix)、(xii)、(xiii)の場合〕に結合している。
更に、当該リンカーの他方の末端が、W2〔一般式[51’]〕で示される本発明の化合物誘導体(標識物質)のカルボニル基〔一般式[51’]に於けるT4に結合するカルボニル基〕に結合している。
このようなリンカーとしては、W2〔一般式[51’]〕で示される本発明の化合物誘導体(標識物質)のカルボニル基〔一般式[51’]に於けるT
4に結合するカルボニル基〕とQ1で示されるヌクレオチド残基とを結合し得るものであれば全て使用でき、具体的には、下記一般式(A)で示される構造のリンカーが挙げられる。
(式中、E、X、T10及びYは前記と同じであり、これらの具体例、好ましい例等も前述の通りである。)
従って、一般式[74]で示されるヌクレオチド残基としては、それぞれ下記一般式[74’]で示されるものが好ましく、下記一般式[74”]で示されるものがより好ましい。
(式中、E1は−CH=CH−または−C≡C−を表し、X1及びY1は夫々独立してアルキレン基を表し、T11は−O−または−NH−CO−を表す。また、Q1及びW2は前記と同じ。)
尚、上記において、X1で示されるアルキレン基は前述のXで示されるアルキレン基と同じであり、その具体例、好ましい例等も同様である。また、Y1で示されるアルキレン基は前述のYで示されるアルキレン基と同じであり、その具体例、好ましい例等も同様である。
(式中、rは1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4の整数を、sは1〜10、好ましくは2〜8、より好ましくは2〜4の整数を表す。また、Q1、W2、E1およびT11は前記と同じ。)
一般式[51’]に於いて、R3”〜R11”、R18〜R19、T3〜T5は前記と同じであり、その具体例、好ましい例等も前記した通りである。
このようなW2〔一般式[51’]〕で示される本発明の化合物誘導体(標識物質)としては、前記した如き本発明の化合物[51]に由来するものであり、これらの好ましい具体例も前記した如き本発明の化合物[51]と同様である。
上記した如きヌクレオチドを本発明に係る化合物[51](標識物質)で標識する方法としては、自体公知の直接標識法や間接標識法〔例えばWO96/17628号パンフレット(特開2002-12782号公報)、米国特許第6974873号、特開2002-193991号公報、WO99/12544号パンフレット、特開平11-80189号公報等に記載された方法等〕が挙げられる。
また、ヌクレオチドを本発明に係る化合物[51](標識物質)で標識するに際しては、本発明に係る化合物[51]を用いる以外は、上記した如き標識法に基づく市販の標識キットを使用すればより簡便である。
尚、本発明において、これらの方法を利用するには、本発明に係る化合物[51](標識物質)が結合した標識モノヌクレオチドが必要であるが、これら標識ヌクレオチドは自体公知の方法(例えば上記の標識方法等)により調製することができる。
具体的には、例えば特開2002-193991号公報([0102]〜[0121]段落)に記載の方法に準じて調製することができ、また、例えば以下のように調製することができる。
即ち、例えば下記一般式(a)で示されるヌクレオチド誘導体と下記一般式(b’)で示される本発明に係る化合物[51](標識物質)〔スクシンイミジルエステル体〕とを反応させることにより容易に得られる。
(式中、QはQ1を示す。Q1、E、X、T10およびYは前記と同じ。)
(式中、W’はW2を示し、Suはスクシンイミド基を示す。W2は前記と同じ。)
また、前述した如き一般式(a)で示されるリンカー部分のT10が−NH−CO−である場合には、例えば以下のように調製することもできる。
即ち、例えば、先ず下記一般式(c)で示されるリンカーの一部分(部分リンカーA)を導入し、更に残りのリンカー部分(部分リンカーB)のスクシンイミジルエステル体とを反応させて、リンカーが導入された下記一般式(d)で示されるヌクレオチド誘導体を調製する。更に、この下記一般式(d)で示されるヌクレオチド誘導体と下記一般式(b’)で示される本発明の化合物[51](標識物質)〔スクシンイミジルエステル体〕とを反応させることにより容易に得られる。
(式中、W’及びSuは前記と同じ。)
より具体的には、上記した如き本発明の化合物[51](標識物質)が結合した標識モノヌクレオチドのうち、蛍光標識2'−デオキシシチジン−5'−トリホスフェート誘導体および蛍光標識2'−デオキシウリジン−5'−トリホスフェート誘導体は、例えば以下の如き合成経路に準じて合成することができる。
尚、下記合成経路において使用される略称正式名は下記の通りである。
・MeOTfa:トリフルオロ酢酸メチル
・−Tfa:トリフルオロアセチル基
・Bu3SnH:水素化トリ(n−ブチル)スズ
・AIBN:アゾイソブチロニトリル
・Et3N:トリエチルアミン
・HO−Su:N−ヒドロキシコハク酸イミド
・DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
・TMS−Acetamide:N,O−ビス(トリメチルシリル)アセトアミド
・PdCl2(CH3CN)2:ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)
・tris(TBAPP):トリス(トリ−n−ブチルアンモニウム)ピロホスフェート
・(EtO)3PO:リン酸トリエチル
・TFP:トリ−2−フリルホスフィン
・Pd2(dba)3:トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
(1)部分リンカー(A)の合成。
尚、この化合物は、上記一般式(A)で示されるリンカー(−E−X−T10−Y−NH−)において、T10が−NH−CO−である場合の、−E−X−NH−に相当する化合物であって、Eが−CH=CH−およびXがメチレン基である化合物である。
(2)部分リンカーBの合成。
尚、この化合物は、上記一般式(A)で示されるリンカー(−E−X−T10−Y−NH−)において、T10が−NH−CO−である場合の、−CO−Y−NH−に相当する化合物であって、Yがペンタメチレン基である化合物である。
(3)2'−デオキシシチジン−5'−トリホスフェート誘導体〔一般式(d)の化合物〕の合成。
尚、この化合物は、一般式[74’](Q1−E1−X1−T11−Y1−NH−W2)のQ1−E1−X1−T11−Y1−NH−に相当する化合物であって、Q1が2'−デオキシシチジン、E1が−CH=CH−、X1がメチレン基、T11が−NH−CO−、Y1がペンタメチレン基である化合物である。
(4)蛍光標識2'−デオキシシチジン−5'−トリホスフェート誘導体〔本発明の化合物[51](標識物質)で標識されたモノヌクレオチド〕の合成。
尚、当該化合物は、一般式[74’](Q1−E1−X1−T11−Y1−NH−W2)におけるQ1が2'−デオキシシチジン、E1が−CH=CH−、X1がメチレン基、T11が−NH−CO−、Y1がペンタメチレン基であって、W2が下記化合物(14)又は(25)である化合物である。
尚、上記以外の標識ヌクレオチドについても同様に、対応する原料を用いて上記に準じて適宜合成することができる。
本発明の新規なピラゾール系シアニン色素(特に本発明の化合物[51])は、ピラゾール骨格とインドール骨格がポリメチン鎖で結合され、更に架橋された構造を有していることから、従来の光源よりも短波長領域で蛍光特性を有するため、エネルギー効率の高い短波長領域の光源が使用可能となる、またこれを標識剤(標識物質)として用いて測定対象物を検出する場合、従来のシアニン色素誘導体が有していた例えば水溶性が低い、色素同士の会合に起因する消光により検出感度が低下する等の問題点を有することなく測定対象物を高い検出感度で検出することが可能となる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらにより何等限定されるものではない。
※Su=スクシンイミド基、Ma=マレイミド基
〔化合物(2)の合成〕
N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(80ml)中に、エチル-2-メチルアセトアセテート(1)(25.0g、0.173mol)、1,3−プロパンスルトン(23.3g、0.190mol)及び水素化ナトリウム(8.5g、0.208mol)を添加し、90℃で終夜攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、水(200ml)、ジエチルエーテル(200ml)を加え2回洗浄を行った。その後水層部分を減圧留去し、化合物(2)を得た(42.1g、収率91%)。
〔化合物(3)の合成〕
化合物(2)(40.5g、0.152mol)を濃塩酸(60ml)中、100℃で3時間攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:メタノール)を用いて精製し、化合物(3)を得た(16.6g、収率56%)。
〔化合物(5)の合成〕
化合物(3)(10.0g、0.051mol)及び化合物(4)(12.9g、0.066mol)を酢酸(50ml)中、120℃で4時間加熱還流を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:水)を用いて精製し、化合物(5)を得た(11.5g、収率65%)。
物性データ:IR(KBr) (cm-1):3450, 1196
〔化合物(6)の合成〕
化合物(5)(11.5g、0.033mol)を水(50ml)及びエタノール(50ml)中に溶解し、室温下で4時間攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:水)を用いて精製し、化合物(6)を得た(10.3g、収率80%)。
物性データ:Mass(nega=346)
IR(KBr) (cm-1):3444, 1193
〔化合物(7)の合成〕
化合物(6)(10.0g、0.026mol)及び6−ブロモヘキサン酸(9.97g、0.052mol)を1,2−ジクロロベンゼン(100ml)中に溶解し、120℃で終夜攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチルを用いて3回洗浄し、化合物(7)を得た(11.5g、収率89%)。
物性データ:Mass(nega=460)
IR(KBr) (cm-1):3446, 1723, 1194
〔化合物(8)の合成〕
化合物(7)(1.5g、2.967mmol)及びマロン酸アルデヒドアニリド塩酸塩(0.77g、2.967mmol)を無水酢酸(20ml)中に溶解し、120℃で1時間攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:10%アセトニトリル水溶液)を用いて精製し、インドレニン化合物(8)を得た(0.18g、収率10%)。
物性データ:Mass(nega:posi=631:633)
IR(KBr) (cm-1):3443, 1716, 1574, 1465, 1189
〔化合物(10)の合成〕
DMF(100ml)中、3−メチル−2,4−ペンタンジオン(化合物(9))(15.0g、0.13mol)、1,3−プロパンスルトン(16.1g、0.13mol)及び水素化ナトリウム(5.0g、0.208mol)を用いて、50℃で16時間攪拌反応を行った。反応終了後、1N水酸化ナトリウムで中和し、溶媒を減圧留去し、水(200ml)及びジエチルエーテル(200ml)を加え2回洗浄を行った。その後水層部分を減圧留去し、ピラゾール化合物(10)を得た(32.2g、収率96%)。
物性データ:IR(KBr) (cm-1):3474, 1695, 1665, 1191
〔化合物(11)の合成〕
化合物(10)(10.0g、0.042mol)及びヒドラジン一水和物(2.1g、0.042mol)をエタノール(EtOH)(150ml)中に溶解し、80℃で3時間攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:メタノール/クロロホルム=1/1)を用いて精製し、化合物(11)を得た(9.0g、収率92%)。
物性データ:IR(KBr) (cm-1):3421, 1195
〔化合物(12)の合成〕
化合物(11)(4.8g、0.019mol)及び1,3−プロパンスルトン(2.5g、0.02mol)をジメチルアセトアミド(30ml)中に溶解し、140℃で4時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(200ml)を加え、析出した結晶を濾過し、ピラゾール化合物(12)を得た(5.3g、収率76%)。
物性データ:Mass(nega=352)
IR(KBr) (cm-1):3446, 1194
(3)インドレニン化合物−ピラゾール化合物複合体(本発明の化合物)(13)〜(15)の合成
〔化合物(13)の合成〕(本発明のマレイミド体)
実施例1の(1)で得られたインドレニン化合物(8)(0.1g、0.158mmol)及び実施例1の(2)で得られたピラゾール化合物(12)(0.17g、0.474mmol)をDMF(2ml)中に溶解し、ピリジン(1ml)及び無水酢酸(0.5ml)を加え、80℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:10%メタノール水溶液)及びSephadex LH−20〔GEヘルスケアバイオサイエンス(株)(旧アマシャムバイオサイエンス(株))社製〕(溶出液:メタノール)を用いて精製し、化合物(13)を得た(15mg、収率12%)。
物性データ:Mass(nega=850)
蛍光特性を以下に示す。
〔化合物(14)の合成〕
化合物(13)(13mg、0.015mmol)をDMF(0.6ml)中に溶解し、2−スクシンイミド−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU)(46mg)及びN−エチルジイソプロピルアミン((i-Pr)2NEt)(600μl)を加え、室温で1時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(15ml)を加えて晶析させた後、遠心分離により、化合物(14)を得た(13mg、収率90%)。
物性データ:Mass(nega=947)
〔化合物(15)の合成〕
マレイミド化試薬(N−(4-アミノブチル)マレイミド塩酸塩)(6mg)、トリエチルアミン(Et3N)(10μl)にDMF(1ml)を加え、10分間攪拌を行った。その後に化合物(14)(7mg、0.007mmol)をDMF(1ml)に溶かしたものをゆっくり添加し、室温で1時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、分取逆相HPLCを用いて精製することで化合物(15)を得た(1.1mg、収率15%)。
物性データ:Mass(nega=1000)
〔化合物(17)の合成〕
テトラヒドロフラン(THF)(100ml)中に、4−アセチル−5−オキソへキサン酸エチルエステル(化合物(16))(10.0g、49.94mmol)、ヨウ化エチル(10.6g、74.91mmol)及び炭酸カリウム(17.3g、0.125mol)を添加し、室温で終夜攪拌を行った。反応終了後、1N塩酸で中和し、水(100ml)及び酢酸エチル(100ml)を加え2回洗浄を行った。その後、酢酸エチル層を飽和重曹水(100ml)及び飽和食塩水(100ml)で2回ずつ洗浄し、得られた酢酸エチル層を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=1/3)を用いて精製し、化合物(17)を得た(10.0g、収率93%)。
〔化合物(18)の合成〕
化合物(17)(10.0g、46.7mmol)及びヒドラジン一水和物(2.6g、51.4mmol)をエタノール(150ml)中に溶解し、80℃で2時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:メタノール/クロロホルム=1/1)を用いて精製し、化合物(18)を得た(9.3g、収率95%)。
〔ピラゾール化合物(19)の合成〕
化合物(18)(9.3g、44.2mmol)及び1,3−プロパンスルトン(5.9g、44.9mmol)をトルエン(150ml)中に溶解し、120℃で5時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(200ml)を加え、得られた晶析物を濾過し、ピラゾール化合物(19)を得た(10.6g、収率72%)。
物性データ:Mass(nega=331)
IR(KBr) (cm-1):3436, 1726, 1211
(2)インドレニン化合物−ピラゾール化合物複合体(本発明の化合物)(20)〜(22)の合成
〔化合物(20)の合成〕
実施例1の(1)で得られたインドレニン化合物(8)(0.15g、0.237mmol)及び実施例2の(1)で得られたピラゾール化合物(19)(0.24g、0.711mmol)をDMF(2ml)中に溶解し、ピリジン(1ml)及び無水酢酸(0.5ml)を加え、80℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:10%メタノール水溶液)及びSephadex LH−20〔GEヘルスケアバイオサイエンス社製〕(溶出液:メタノール)を用いて精製し、化合物(20)を得た(52mg、収率26%)。
物性データ:Mass(nega=828)
〔化合物(21)の合成〕
化合物(20)(53mg、0.064mmol)をメタノール(MeOH)(3ml)中に溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液(1ml)を加え、40℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、Sephadex LH−20(溶出液:メタノール)を用いて精製し、化合物(21)を得た(15mg、収率29%)。
物性データ:Mass(nega=800)
蛍光特性を以下に示す。
〔化合物(22)の合成〕
化合物(21)(15mg、0.019mmol)をDMF(1ml)中に溶解し、2−スクシンイミド−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU)(113mg、0.337mmol)及びN−エチルジイソプロピルアミン(120μl)を加え、室温で3時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(15ml)を加えて結晶化した後、遠心分離を行い、化合物(22)を得た(15mg、収率81%)。
物性データ:(nega=995)
〔化合物(23)の合成〕
実施例1の(1)で得られた化合物(7)(5.0g、9.89mmol)及びN,N'−ジフェニルホルムアミジン(2.1g、9.89mmol)を無水酢酸(50ml)中に溶解し、120℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、反応液に酢酸エチル(200ml)を加え、析出した結晶を濾過し、インドレニン化合物(23)を得た(4.8g、収率74%)。
(2)インドレニン化合物−ピラゾール化合物複合体(本発明の化合物)(24)〜(25)の合成
〔化合物(24)の合成〕
実施例3の(1)で得られたインドレニン化合物(23)(60mg、0.092mmol)及び実施例1の(2)で得られたピラゾール化合物(12)(87mg、0.231mmol)をDMF(2ml)中に溶解し、ピリジン(0.5ml)及び無水酢酸(0.2ml)を加え、80℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:水)及びSephadex LH−20(溶出液:メタノール)を用いて精製し、化合物(24)を得た(8mg、収率10%)。
物性データ:Mass(nega/posi=824/826)
〔化合物(25)の合成〕
化合物(24)(6mg、0.007mmol)をDMF(300μl)中に溶解し、2−スクシンイミド−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU) (20mg、0.07mmol)及びN−エチルジイソプロピルアミン(30μl)を加え、室温で3時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(20ml)を加えて結晶化及び遠心分離を行うことで化合物(25)を得た(5mg、収率81%)。
物性データ:Mass(nega=922)
実施例4.本発明の化合物(32)及び(42)の合成
〔化合物(27)の合成〕
出発原料として4-ヒドラジノベンゼンスルホン酸0.5水和物〔化合物(26)〕(50.0g、0.253mol)及び3-メチル-2-ブタノン(65.5g、0.759mol)を用い、酢酸(200ml)中、120℃で3時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を冷却し、ジエチルエーテル(300ml)を加え2回洗浄することにより、化合物(27)を得た(52.0g、収率86%)。
物性データ:Mass(nega=238)
〔化合物(28)の合成〕
化合物(27)(10.0g、0.042mol)及び水酸化ナトリウム(1.67g、0.042mol)をエタノール(30ml)/2-プロパノール(10ml)混合溶媒中、室温下で4時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、2-プロパノール(100ml)を加え2回洗浄することで化合物(28)を得た(4.2g、収率39%)。
物性データ:IR(cm-1):3206, 1205
〔化合物(29)の合成〕
化合物(28)(3.5g、0.013mol)、3-ブロモプロピオン酸(2.5g、0.016mol)をトルエン(50ml)中、110℃で終夜加熱還流を行った。反応終了後、酢酸エチル(100ml)を加え3回洗浄し、化合物(29)を得た(1.7g、収率41%)。
物性データ:Mass(nega=310)
〔化合物(30)の合成〕
化合物(29)(1.5g、4.50mmol)及びマロンアルデヒドジアニリド塩酸塩(1.16g、4.50mmol)を無水酢酸(20ml)に溶解し、120℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(50ml)を加え2回洗浄し、インドレニン化合物(30)を得た(1.59g、収率70%)。
物性データ:Mass(nega=481)
〔化合物(31)の合成〕
実施例1の(2)で得られた化合物(10)(0.59g、2.32mmol)及び3−ブロモプロピオン酸(0.39g、2.55mmol)を無溶媒で攪拌しながら、終夜攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(30ml)を加え2回洗浄し、化合物(31)を得た(0.73g、収率96%)。
物性データ:Mass(nega=303)
(3)インドレニン−ピラゾール複合体(32)の合成
〔化合物(32)の合成〕
実施例4の(1)で得られたインドレニン化合物(30)(70mg、0.139mmol)及び実施例4の(2)で得られたピラゾール化合物(31)(45mg、0.139mmol)をDMF(5ml)中に溶解し、更にピリジン(1ml)及び無水酢酸(0.5ml)を加え、80℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:10%メタノール水溶液)及びSephadex LH−20(溶出液:メタノール)を用いて精製し、化合物(32)を得た(11mg、収率12%)。
物性データ:Mass(nega=649)
蛍光特性を以下に示す。
〔化合物(42)の合成〕
化合物(32)(10mg、0.019mmol)をDMF(1ml)に溶解し、ジスクシイミジルカルボネート(DSC)(113mg、0.37mmol)、ピリジン(120μl)を加え、40℃で4時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(15ml)を加えて結晶化及び洗浄を行うことで化合物(42)を得た(10mg、収率79%)。
物性データ:Mass(nega=846)
(1)インドレニン化合物−ピラゾール化合物複合体(本発明の化合物)の合成
〔化合物(33)の合成〕
実施例2の(1)で得られたインドレニン化合物(19)(47mg、0.139mmol)及び実施例4の(1)で得られたピラゾール化合物(30)(72mg、0.143mmol)をDMF(5ml)中に溶解し、更にピリジン(1ml)及び無水酢酸(0.5ml)を加え、80℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:10%メタノール水溶液)を用いて精製し、化合物(33)を得た(15mg、収率15%)。
物性データ:Mass(nega=677)
〔化合物(34)の合成〕
化合物(33)(10mg、0.014mmol)をメタノール 1ml中に溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液(0.5ml)を加え、40℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、Sephadex LH−20(溶出液:メタノール)を用いて精製し、化合物(34)を得た(3.5mg、収率37%)。
物性データ:Mass(nega=649)
蛍光特性を以下に示す。
〔化合物(35)の合成〕
実施例4の(1)で得られた化合物(28)(4.9g、18.7mmol)をスルホラン(25mL)に溶解し、次いでエチルトルエンスルホン酸(11.3g、56.1mmol)を加え、140℃で18時間反応を行った。反応終了後、反応溶液を酢酸エチル(100mL)に加え、析出物を濾取した。得られた晶析物を酢酸エチルで洗浄し、減圧乾燥することにより化合物(35)(4.04g、収率74.4%)を得た。
物性データ:Mass(nega=267)
〔化合物(36)の合成〕
化合物(35)(3g、10mmol)及びマロンアルデヒドジアニリド塩酸塩(2.67g、10mmol)を無水酢酸(30ml)に溶解し、120℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(100ml)を加え、析出物を濾取した。得られた晶析物を酢酸エチル(100mL)で2回洗浄し、減圧乾燥することによりインドレニン化合物(36)を得た(2.4g、収率52.1%)。
物性データ:Mass(nega=436)
(2)インドレニン化合物−ピラゾール化合物複合体(本発明の化合物)(37)〜(39)
〔化合物(37)の合成〕
実施例6の(1)で得られたインドレニン化合物(36)(1g、2.17mmol)及び実施例2の(1)で得られたピラゾール化合物(19)(1.8g、5.41mmol)をDMF(20ml)中に溶解し、更にピリジン(8ml)及び無水酢酸(4ml)を加え、80℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:20%CH3OHaq.)及びSephadex LH−20(溶出液:メタノール)を用いて精製し、化合物(37)を得た(130mg、収率9.5%)。
物性データ:Mass(nega=634)
〔化合物(38)の合成〕
化合物(37)(130mg、0.21mmol)にメタノール(15mL)と5%水酸化リチウム水溶液(5mL)を加え、20℃で1時間反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:水)により精製を行うことで化合物(38)を得た(12mg、収率9.7%)。
物性データ:Mass(nega=606)
蛍光特性を以下に示す。
〔化合物(39)の合成〕
化合物(38)(12mg、0.019mmol)のDMF(600μL)溶液中に溶解し、TSTU(57mg、0.19mmol)及びN-エチルジイソプロピルアミン(74μL)を加え、室温で3時間撹拌反応を行った。反応終了後、酢酸エチル(40mL)を加えて結晶化及び遠心分離を行い、化合物(39)を(10.7mg、収率80%)得た。
物性データ:Mass(nega=703)
実施例7.本発明の標識化合物〔蛍光標識2'−デオキシシチジン−5'−トリホスフェート誘導体〕の合成。
本発明の化合物[1]で標識されたモノヌクレオチド(2'−デオキシシチジン−5'−トリホスフェート)を前記した合成経路に従って、以下のように合成した。
(1)部分リンカー(A)の合成
(i)トリフルオロアセチル(Tfa)化(第1工程)
21gのPropagylamine〔前記合成経路中の(51)の化合物〕(東京化成(株)製)に、氷冷下でトリフルオロ酢酸メチル(MeOTfa)(54g)及びトリエチルアミン(Et3N)(25mL)を添加した後、室温で2日間攪拌した。反応終了後、減圧蒸留で精製を行い、56gの化合物(52)〔前記合成経路中の(52)の化合物〕を得た(収率;98.1%)。
(ii)トリ(n-ブチル)スズ(Bu3Sn)化(第2工程)
15gの化合物(52)〔前記合成経路中の(52)の化合物〕をベンゼン(300mL)に溶解し、水素化トリ(n-ブチル)スズ(Bu3SnH)(35mL)及びアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(2.1g)を添加した後、還流下で1.5時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(溶離液;AcOEt:Hexane=1:20で精製し、11.4gの化合物(53)(部分リンカーA)〔前記合成経路中の(53)の化合物〕を得た(収率;25.8%)。
(2)部分リンカーBの合成
(i)Tfa化(第3工程)
10gの6-Aminohexanoic acid〔前記合成経路中の(54)の化合物〕(和光純薬工業(株)製)を懸濁し、トリフルオロ酢酸メチル(25g),トリエチルアミン(Et3N)(25mL)を添加した後、室温で2日間攪拌した。反応終了後、溶媒を留去し、水より結晶化を行うことで、8.4gの化合物(55)〔前記合成経路中の(55)の化合物〕を得た(収率;48.6%)。
(ii)活性エステル化(第4工程)
2.3gの化合物(55)〔前述合成経路中の(55)の化合物〕をN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(50mL)に溶解し、N-ヒドロキシコハク酸(HO-Su)(1.4g),WSC(2.3g)を添加した後、室温で終夜攪拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮し、酢酸エチルで分液洗浄した。有機層を減圧濃縮することで、3.6gの化合物(56)(部分リンカーB)〔前記合成経路中の(56)の化合物〕を得た(収率;定量的)。
(3)部分リンカーの導入
(i)部分リンカーAの導入(第5工程)
1.0gの5−ヨード−2’−デオキシシチジン〔上記合成経路中の(57)の化合物〕(和光純薬工業(株)製)をアセトニトリル(30mL)に懸濁し、Arガス置換下でO-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド(TMS-Acetamide)(3mL)を添加した後、還流下で2時間攪拌した。反応液を室温に冷却した後、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)[PdCl2(CH3CN)2](40mg),及び2gの部分リンカーA〔前記合成経路中の(53)の化合物〕を添加し、更に50〜60℃で20時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(溶離液;CHCl3:MeOH=9:1)で精製を行い、ジエチルエーテルより結晶化することで、720mgの2'-デオキシシチジン誘導体〔前記合成経路中の(58)の化合物〕を得た(収率;67.3%)。
(ii)脱トリフルオロアセチル(Tfa)化(第6工程)
500mgの2'-デオキシシチジン誘導体〔前記合成経路中の(58)の化合物〕をエタノール(EtOH)(10mL)に溶解し、25%-アンモニア水(25mL)を添加した後、室温で4時間攪拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮した。残渣をODSカラムクロマト(溶離液;5%-MeOH)で精製することで、190mgの2'-デオキシシチジン誘導体〔前記合成経路中の(59)の化合物〕を得た(収率;50.9%)。
(iii)部分リンカーBの導入(第7工程)
190mgの2'-デオキシシチジン誘導体〔前記合成経路中の(59)の化合物〕をN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(4mL)に溶解し、330mgの部分リンカーB〔前記合成経路中の(56)の化合物〕を添加した後、室温で終夜攪拌した。反応終了後、反応液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(溶離液;CHCl3:MeOH:AcOH=80:20:5)で精製を行った。更に、ODSカラムクロマト(溶離液;20%-MeOH)で精製することで、169mgの2'-デオキシシチジン誘導体〔前記合成経路中の(60)の化合物〕を得た(収率;51.2%)。
(4)モノヌクレオシドのトリリン酸化・脱Tfa化(第8工程)
(i)トリリン酸化試薬0.5M-tris(TBAPP)の調製
100cm3の再生済Dowex50W×8(H+Form)をφ2.5cmカラムに投入し、イオン交換水で洗浄した。ピロリン酸ナトリウム・10水和物水溶液(6.7g/100mL)をチャージし、溶出液(ピロリン酸溶液)を10.6mLのトリブチルアミンを含むEtOH(50mL)溶液に直接滴下した。溶出液のpHが中性になるまで滴下した後、10分間攪拌した。攪拌後、減圧濃縮し、残渣にEtOH(30mL×2回),トルエン(30mL×3回),DMF(20mL×2)を順次添加し、減圧濃縮を繰り返した。DMFで30mLにメスアップした後、MS4Aを添加し、終夜脱水することで、0.5M-tris(TBAPP)溶液を得た。
(ii)トリリン酸化
147mg(0.3mmol)の2'-デオキシシチジン誘導体〔前記合成経路中の(60)の化合物〕をリン酸トリエチル[(EtO)3PO](1.4mL)に溶解し、オキシ塩化リン(27μL+24μL)を添加した後、低温室で4時間攪拌することでモノリン酸化を行った。これに4mLの0.5M-tris(TBAPP)を投入し、低温室で2時間攪拌することで、トリリン酸化を行った(HPLC工程検査;生成率37.8%)。反応後、7%-トリエチルアミン水溶液(7mL)で反応液を中和し、更に終夜攪拌した。反応後、反応液をジエチルエーテルで洗浄し、水層をDEAE-TOYOPEARLカラム(溶離液;水→0.2M-TEABグラジェント)による精製を行った。溶出分画を減圧濃縮し、中間体を得た。次いで、中間体を25%-アンモニア水(30mL)に溶解し、低温室で終夜攪拌した。反応終了後、アンモニアを減圧留去し、残渣を凍結乾燥することで、130mgの2'-dCTP-アミノリンカー誘導体〔前記合成経路中の(61)の化合物〕を得た。
本品の工程検査を行った結果、HPLC純度;95.8%,含量;77.3%であった。
(5)モノヌクレオチドの標識(第9工程)
6.5mgの2'-dCTP-アミノリンカー誘導体〔前記合成経路中の(61)の化合物〕をイオン交換水(150μL)に溶解し、本発明の化合物(標識物質)〔前記合成経路中の(25)の化合物〕のDMF溶液(1mg/100μL)を7回添加した後、室温で終夜攪拌した(HPLC工程検査;生成率60.0%)。反応終了後、反応液を減圧濃縮し、ワコーシル50C18カラム(溶離液;5%-MeOH),次いでDEAE-TOYOPEARL 650Mカラムで精製を行った(Fr検査;HPLC)。残渣を凍結乾燥することで3.4mgの蛍光標識2'-dCTP誘導体〔前記合成経路中の(25a)の化合物:本発明の化合物(標識物質)で標識されたモノヌクレオチド〕を得た。
実施例8.本発明の化合物の新規蛍光強度の測定
従来のシアニン色素であるCy5の蛍光強度を基準に本発明の化合物の相対蛍光強度を概算した。
先ず、Cy5の蛍光強度から、Cy5の1μM当りの蛍光強度を測定し、この蛍光強度値を100とした場合の、本発明の化合物の相対蛍光強度を概算した。その結果を表29に示す。
(1)Cy5の蛍光強度の測定
蛋白1mg標識用Cy5(GEヘルスケアバイオサイエンスバイオヘルス社製)を精製水1mLに溶解した。本溶液を50mMりん酸緩衝液(pH7.5)で200倍希釈し、OD値を測定した(0.1020)。
このOD値及びモル吸光係数(ε=250,000)〔GEヘルスケアバイオサイエンス総合製品カタログ2006「7−4」に記載〕からCy5の溶液濃度を求めた(0.408μM)。次に、本溶液を用いて蛍光測定を実施した。
蛍光特性を以下に示す。
(2)本発明の化合物の相対蛍光強度の概算
実施例8の(1)で得られたCy5の1μM当りの蛍光強度を100として、本発明の化合物(13)、(21)、(32)及び(38)の相対蛍光強度を概算した。その結果を表29に示す。
表29の結果から明らかなように、本発明の化合物とCy5(従来のシアニン色素)と比較した場合、本発明の化合物の方が、Cy5と同等以上の蛍光強度を示すことが分った。
実施例9.新規蛍光色素の実用評価
(1)新規蛍光標識抗AFP-Fab'(本発明の標識化合物)の調製
抗α−フェトプロテイン(AFP)抗体(和光純薬工業(株)社製)をペプシン消化した後、2−アミノエタンチオールで還元し、ゲル濾過カラム(Superdex200、GEヘルスケアバイオサイエンス社製)で精製することにより抗AFP-Fab'を得た。
抗AFP-Fab'溶液(280nmのabsで算出した蛋白質量として2mg)を含有する50mMリン酸緩衝液(PBS)pH6.0溶液(0.892mL)に上記実施例1で得られた化合物(15)〔本発明の化合物(マレイミド体)〕のDMF溶液(4mg/mL)0.1mLを添加し、低温室で終夜反応させた。得られた反応液を、イオン交換カラム(DEAE-5PW、東ソー(株))及びゲル濾過カラムで精製し、本発明の標識化合物である新規蛍光標識抗AFP- Fab'の50mMのリン酸緩衝液pH6.0溶液(280nmのabsで算出した蛋白質量として0.2mg)を得た。
(2)HPLC蛍光分析法による新規蛍光標識抗AFP-Fab'(本発明の標識化合物)の蛍光強度測定
上記実施例9の(1)で得られた150nMの蛍光標識抗AFP-Fab'を含有する50mMリン酸緩衝液(PBS)pH6.0溶液〔1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)含有〕0.05mLに、各濃度のAFP(0、0.625、1.25、2.5、5、10及び20nM)を含有する50mMトリス塩酸pH8.0溶液0.05mLを添加し、2時間反応させた。得られた反応液をHPLC(LC-10A、島津製作所製)、ゲルろ過カラム(Diol-200、和光純薬工業(株)社製)で分析し、新規蛍光標識抗AFP-Fab'とAFPとの複合体(本発明の標識化合物)のピーク面積を蛍光強度として算出した(以下、「本発明の標識複合体」と略記する。)。その結果を下記表30に示す。
比較例2.Cy5蛍光標識抗AFP- Fab'の蛍光強度測定
標識物質として、実施例9の(1)で用いた本発明の化合物(15)の代わりにCy5マレイミド試薬(Cy5マレイミド、GEヘルスケアバイオサイエンス社製)を用いた以外は実施例9の(1)と同様の操作を行い、Cy5蛍光標識抗AFP-Fab'の50mMリン酸緩衝液pH6.0溶液を得た。
更に、実施例9の(2)と同様の操作を行い、得られたCy5蛍光標識抗AFP-Fab'とAFPとの複合体の蛍光強度を算出した(以下、「Cy5標識複合体」と略記する。)。その結果を下記表30に併せて示す。
表30の結果から明らかなように、本発明の蛍光試薬及び従来の蛍光試薬を使用した場合を比較すると、本発明の標識複合体の方が約1.2〜2.0倍程度の蛍光強度を示すことが分る。
実施例10.新規蛍光色素の実用評価(標識ヌクレオチドの取り込み)
(1)PCR法による蛍光標識ヌクレオチドの取込み
下記組成で反応液を調製した。
「WY-535」は、実施例3で得られた本発明の化合物(25)である。
「WY-535-dCTP」は、実施例3で得られた本発明の化合物(25)で標識されたモノヌクレオチド〔蛍光標識2'−デオキシシチジン−5'−トリホスフェート誘導体〕である。
Templateは、Escherichia coli JCM 1649Tからリゾチームで溶菌後、フェノールクロロホルム法によって精製を行なった。
Primerは、16Sリボソーム遺伝子の一部を増幅する配列を使用した。
「FowerdPrimer」:(AGAGTTTGATCMTGGCTCAG)
「ReversePrimer」:(CCCACTGCTGCCTCCCGTAG)
Taqは、TaKaRa社製ExTaq HSを使用した。
PCR反応の条件は、95℃ 5min反応後、95℃ 30sec、55℃ 20sec、72℃ 30secの反応を30回繰り返した後、72℃ 5min反応を行った。
(2)スピンカラムを用いた標識ゲノムDNA断片の精製
PCR Purification Kit (Qiagen社製)を用いて、上記(1)の反応液中に存在する未反応の標識ヌクレオチド(WY535-dCTP)及びプライマー、dNTPの除去を行った。反応停止後の各チューブにBinding Buffer(Qiagen社製のPCR Purification Kitに含まれているBuffer)を275μL加え、ピペッティングにより混合した。混合液全量をスピンカラム(Qiagen社製のPCR Purification Kitに含まれているカラム)にアプライし、6,000r.p.m.(3,500×g)で2分遠心分離処理した。フロースルーを捨て、スピンカラムWash Buffer(Qiagen社製のPCR Purification Kitに含まれているBuffer)750μLを添加し、6000r.p.m.(3,500×g)で2分遠心分離処理した。フロースルーを捨て12,000r.p.m.(14,000×g)で3分遠心分離処理した。新しい1.5mLのマイクロチューブをスピンカラムにセットし、カラムの中心にElution Buffer(Qiagen社製のPCR Purification Kitに含まれているBuffer)を50μL添加後、遮光下、5分室温に放置し、12,000r.p.m.(14,000×g)で3分遠心分離処理した。カラムの中心にElution Buffer(Qiagen社製のPCR Purification Kitに含まれているBuffer)を30μL添加後、遮光下、5分室温に放置し、12,000r.p.m.(14,000×g)で3分遠心分離処理し、精製したWY-535標識 DNA 80μlを得た。分光光度計により核酸の合成量および蛍光色素取り込み量を測定した。その結果を表31に示す。
表31の結果から明らかなように、溶液2の実験からPCR Purification kitで未反応の標識物質のコンタミが1pmol程度であることがわかった。このことからPCR Purification kitで未反応の標識物質は、ほぼ完全に除去可能なことがわかった。
また、溶液3〜5の結果から、蛍光標識ヌクレオチドの濃度依存的に蛍光物質取込み量が増加していることが分かった。このことから本発明の標識ヌクレオチドを使用して、酵素的にDNA鎖に取り込む事が可能であることがわかった。
以上の結果から明らかなように、本発明の化合物で標識されたヌクレオチドを用いても
公知の蛍光色素を用いた場合と同様に、測定対象物(例えば核酸等)を検出することが可能となる。
〔化合物(2)の合成〕
N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(80ml)中に、エチル-2-メチルアセトアセテート(1)(25.0g、0.173mol)、1,3-プロパンスルトン(23.3g、0.190mol)及び水素化ナトリウム(8.5g、0.208mol)を添加し、90℃で終夜攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、水(200ml)、ジエチルエーテル(200ml)を加え2回洗浄を行った。その後水層部分を減圧留去し、化合物(2)を得た(42.1g、収率91%)。
〔化合物(3)の合成〕
化合物(2)(40.5g、0.152mol)を濃塩酸(60ml)中、100℃で3時間攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:メタノール)を用いて精製し、化合物(3)を得た(16.6g、収率56%)。
〔化合物(5)の合成〕
化合物(3)(10.0g、0.051mol)及び化合物(4)(12.9g、0.066mol)を酢酸(50ml)中、120℃で4時間加熱還流を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:水)を用いて精製し、化合物(5)を得た(11.5g、収率65%)。
物性データ:IR(KBr) (cm-1):3450, 1196
〔化合物(6)の合成〕
化合物(5)(11.5g、0.033mol)を水(50ml)及びエタノール(50ml)中に溶解し、室温下で4時間攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:水)を用いて精製し、化合物(6)を得た(10.3g、収率80%)。
物性データ:Mass(nega=346)
IR(KBr) (cm-1):3444, 1193
〔化合物(7)の合成〕
化合物(6)(10.0g、0.026mol)及び6-ブロモヘキサン酸(9.97g、0.052mol)を1,2-ジクロロベンゼン(100ml)中に溶解し、120℃で終夜攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、酢酸エチルを用いて3回洗浄し、化合物(7)を得た(11.5g、収率89%)。
物性データ:Mass(nega=460)
IR(KBr) (cm-1):3446, 1723, 1194
〔化合物(8)の合成〕
化合物(7)(1.5g、2.967mmol)及びマロンアルデヒドジアニリド塩酸塩(0.77g、2.967mmol)を無水酢酸(20ml)中に溶解し、120℃で1時間攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:10%アセトニトリル水溶液)を用いて精製し、インドレニン化合物(8)を得た(0.18g、収率10%)。
物性データ:Mass(nega:posi=631:633)
IR(KBr) (cm-1):3443, 1716, 1574, 1465, 1189
〔化合物(17)の合成〕
テトラヒドロフラン(THF)(100ml)中に、4-アセチル-5-オキソへキサン酸エチルエステル(16)(10.0g、49.94mmol)、ヨウ化エチル(10.6g、74.91mmol)及び炭酸カリウム(17.3g、0.125mol)を添加し、室温で終夜攪拌を行った。反応終了後、1N塩酸で中和し、水(100ml)及び酢酸エチル(100ml)を加え2回洗浄を行った。その後、酢酸エチル層を飽和重曹水(100ml)及び飽和食塩水(100ml)で2回ずつ洗浄し、得られた酢酸エチル層を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=1/3)を用いて精製し、化合物(17)を得た(10.0g、収率93%)。
〔化合物(18)の合成〕
化合物(17)(10.0g、46.7mmol)及びヒドラジン一水和物(2.6g、51.4mmol)をエタノール(EtOH)(150ml)中に溶解し、80℃で2時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:メタノール/クロロホルム=1/1)を用いて精製し、化合物(18)を得た(9.3g、収率95%)。
〔ピラゾール化合物(19)の合成〕
化合物(18)(9.3g、44.2mmol)及び1,3-プロパンスルトン(5.9g、44.9mmol)をトルエン(150ml)中に溶解し、120℃で5時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(200ml)を加え、得られた晶析物を濾過し、ピラゾール化合物(19)を得た(10.6g、収率72%)。
物性データ:Mass(nega=331)
IR(KBr) (cm-1):3436, 1726, 1211
(3)インドレニン化合物−ピラゾール化合物複合体(本発明の化合物)(40)の合成
〔化合物(20)の合成〕
実施例11の(1)で得られたインドレニン化合物(8)(0.15g、0.237mmol)及び実施例11の(2)で得られたピラゾール化合物(19)(0.24g、0.711mmol)をDMF(2ml)中に溶解し、ピリジン(1ml)及び無水酢酸(0.5ml)を加え、80℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶出液:10%メタノール水溶液)及びSephadex LH−20〔GEヘルスケアバイオサイエンス社製〕(溶出液:メタノール)を用いて精製し、化合物(20)を得た(52mg、収率26%)。
物性データ:Mass(nega=828)
〔化合物(21)の合成〕
化合物(20)(53mg、0.064mmol)をメタノール(3ml)中に溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液(1ml)を加え、40℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、Sephadex LH−20(溶出液:メタノール)を用いて精製し、化合物(21)を得た(15mg、収率29%)。
物性データ:Mass(nega=800)
〔化合物(22)の合成〕
化合物(21)(15mg、0.019mmol)をDMF(1ml)中に溶解し、2-スクシンイミド-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU)(113mg、0.337mmol)及びN-エチルジイソプロピルアミン((i-Pr)2NEt)(120μl)を加え、室温で3時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(15ml)を加えて結晶化した後、遠心分離を行い、化合物(22)を得た(15mg、収率81%)。
物性データ:(nega=995)
〔化合物(40)の合成〕
化合物(22)(6mg、0.006mmol)を水(12ml)に溶解し、10分間攪拌を行った。次いで、得られた反応液に、リジン一塩酸塩(2.1mg、0.011mmol)と炭酸ナトリウム(0.6mg、0.006mmol)を水(6ml)に溶解した溶液をゆっくり添加し、室温で終夜攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、分取逆相HPLC〔溶出液;A液(5%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸 水溶液):B液(95%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸 水溶液)=90:10〕(商品名「Wakosil-II 5C18 RS Prep (20.0mmX250mm)」、和光純薬工業(株)社製)を用いて精製し、化合物(40)を得た(1mg、収率18%)。
物性データ:Mass(nega=955)
〔化合物(27)の合成〕
出発原料として4-ヒドラジノベンゼンスルホン酸0.5水和物(26)(50.0g、0.253mol)及び3-メチル-2-ブタノン(65.5g、0.759mol)を用い、酢酸(200ml)中、120℃で3時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を冷却し、ジエチルエーテル(300ml)を加え2回洗浄することにより、化合物(27)を得た(52.0g、収率86%)。
物性データ:Mass(nega=238)
〔化合物(28)の合成〕
化合物(27)(10.0g、0.042mol)及び水酸化ナトリウム(1.67g、0.042mol)をエタノール(30ml)/2-プロパノール(10ml)混合溶媒中、室温下で4時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、2-プロパノール(100ml)を加え2回洗浄することで化合物(28)を得た(4.2g、収率39%)。
物性データ:IR(cm-1):3206, 1205
〔化合物(29)の合成〕
化合物(28)(3.5g、0.013mol)、3-ブロモプロピオン酸(2.5g、0.016mol)をトルエン(50ml)中、110℃で終夜加熱還流を行った。反応終了後、酢酸エチル(100ml)を加え3回洗浄し、化合物(29)を得た(1.7g、収率41%)。
物性データ:Mass(nega=310)
〔化合物(30)の合成〕
化合物(29)(1.5g、4.50mmol)及びマロンアルデヒドジアニリド塩酸塩(1.16g、4.50mmol)を無水酢酸(20ml)に溶解し、120℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(50ml)を加え2回洗浄し、インドレニン化合物(30)を得た(1.59g、収率70%)。
物性データ:Mass(nega=481)
〔化合物(10)の合成〕
DMF(100ml)中、3-メチル-2,4-ペンタンジオン(9)(15.0g、0.13mol)、1,3-プロパンスルトン(16.1g、0.13mol)及び水素化ナトリウム(5.0g、0.208mol)を用いて、50℃で16時間攪拌反応を行った。反応終了後、1N水酸化ナトリウムで中和し、溶媒を減圧留去し、水(200ml)及びジエチルエーテル(200ml)を加え2回洗浄を行った。その後水層部分を減圧留去し、ピラゾール化合物(10)を得た(32.2g、収率96%)。
物性データ:IR(KBr) (cm-1):3474, 1695, 1665, 1191
〔化合物(11)の合成〕
化合物(10)(10.0g、0.042mol)及びヒドラジン一水和物(2.1g、0.042mol)をエタノール(150ml)中に溶解し、80℃で3時間攪拌反応を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:メタノール/クロロホルム=1/1)を用いて精製し、化合物(11)を得た(9.0g、収率92%)。
物性データ:IR(KBr) (cm-1):3421, 1195
〔化合物(12)の合成〕
化合物(11)(4.8g、0.019mol)及び1,3-プロパンスルトン(2.5g、0.02mol)をジメチルアセトアミド(DMA)(30ml)中に溶解し、140℃で4時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(200ml)を加え、析出した結晶を濾過し、ピラゾール化合物(12)を得た(5.3g、収率76%)。
物性データ:Mass(nega=352)
IR(KBr) (cm-1):3446, 1194
〔化合物(31)の合成〕
化合物(12)(0.59g、2.32mmol)及び3-ブロモプロピオン酸(0.39g、2.55mmol)を無溶媒で攪拌しながら、終夜攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(30ml)を加え2回洗浄し、化合物(31)を得た(0.73g、収率96%)。
物性データ:Mass(nega=303)
(3)インドレニン化合物−ピラゾール化合物複合体(本発明の化合物)(43)の合成
〔化合物(41)の合成〕
実施例12の(1)で得られたインドレニン化合物(30)(70mg、0.139mmol)、実施例12の(2)で得られたピラゾール化合物(31)(91mg、0.278mmol)をDMF(1ml)に溶解し、ピリジン(0.1ml)、無水酢酸(0.1ml)を加え、80℃で1時間攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、逆相カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:10%メタノール)及びSephadex LH−20(溶媒:メタノール)を用いて精製することで化合物(41)を得た(11mg、収率12%)。
物性データ:Mass(nega=649)
〔化合物(42)の合成〕
化合物(41)(10mg、0.019mmol)をDMF(1ml)に溶解し、ジスクシイミジルカルボネート(DSC)(113mg、0.37mmol)、ピリジン(120μl)を加え、40℃で4時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(15ml)を加えて結晶化及び洗浄を行うことで化合物(42)を得た(10mg、収率79%)。
物性データ:Mass(nega=846)
〔本発明の化合物(43)の合成〕
化合物(42)(10mg、0.011mmol)を水(12ml)に溶解し、10分間攪拌を行った。次いで、得られた溶液に、リジン一塩酸塩(4mg、0.022mmol)と炭酸ナトリウム(1.1mg、0.011mmol)を水(6ml)に溶解した溶液をゆっくり添加し、室温で終夜攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、分取逆相HPLC〔溶出液;A液(5%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸 水溶液): B液(95%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸 水溶液)=90:10〕(商品名「Wakosil-II 5C18 RS Prep (20.0mmX250mm)」、和光純薬工業(株)社製)を用いて精製することで本発明の化合物(43)を得た(1.5mg、収率17%)。
物性データ:Mass(nega=761)
実施例13.本発明の化合物(47)〜(48)の合成
〔化合物(46)の合成〕
(1)リンカー化合物(46)の合成
※Boc=tert-ブトキシカルボニル基
〔化合物(45)の合成〕
テトラヒドロフラン(THF)(100ml)中に、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)(2.6g、12.6mmol)、(Z-Cl)-Lys-Boc(化合物(44))(5.0g、12.1mmol)及びN-ヒドロキシスクシンイミド(1.4g、12.1mmol)を添加し、室温で終夜攪拌を行った。反応終了後、余分な尿素を濾過し、6-アミノへキサン酸(3.2g、12.1mmol)を加え、再び室温下で終夜撹拌を行った。反応終了後、1N塩酸で中和し、水(200ml)及び酢酸エチル(200ml)を加え、2回洗浄を行った。その後、酢酸エチル層を飽和食塩水(200ml)で2回洗浄し、得られた酢酸エチル層を減圧留去し、化合物(45)を得た(6.6g、収率52%)。
物性データ:Mass(nega:posi=526:528)
〔化合物(46)の合成〕
化合物(45)(1.0g、1.9mmol)を25%臭化水素-酢酸(5ml)に溶解し、室温下で終夜撹拌を行った。反応終了後、反応液を濃縮し、酢酸エチルで3回洗浄を行うことで化合物(46)を得た(0.61g、収率94%)。
物性データ:Mass(posi=260)
(2)インドレニン−ピラゾール複合体(本発明の化合物)(48)の合成
〔化合物(47)の合成〕
実施例11で得られた化合物(22)(22mg、0.02mmol)を水(25ml)に溶解し、10分間攪拌を行った。次いで、得られた反応液に、実施例13の(1)で得られたリジン誘導体(化合物(46))(11mg、0.04mmol)と炭酸ナトリウム(Na2CO3)(2.2mg、0.02mmol)を水(10ml)に溶解した溶液をゆっくり添加し、室温で終夜攪拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去し、分取逆相HPLC〔溶出液;A液(5%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸 水溶液):B液(95%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸 水溶液)=90:10〕(商品名「Wakosil-II 5C18 RS Prep (20.0mmX250mm)」、和光純薬工業(株)社製)を用いて精製し、化合物(47)を得た(5mg、収率23%)。
物性データ:Mass(nega=1068,2Na+)
〔化合物(48)の合成〕
化合物(47)(5mg、0.005mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(300μl)中に溶解し、2-スクシンイミド-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TSTU)(14mg、0.046mmol)及びN-エチルジイソプロピルアミン(15μl)を加え、室温で3時間攪拌を行った。反応終了後、酢酸エチル(10ml)を加えて結晶化した後、遠心分離を行い、化合物(48)を得た(4mg、収率75%)。
実施例14.本発明の化合物の新規蛍光強度の測定
従来のシアニン色素であるCy5の蛍光強度を基準に本発明の化合物の相対蛍光強度を概算した。
先ず、Cy5の蛍光強度から、Cy5の1μM当りの蛍光強度を測定し、この蛍光強度値を100とした場合の、本発明の化合物の相対蛍光強度を概算した。
(1)Cy5の蛍光強度の測定
蛋白1mg標識用Cy5(GEヘルスケアバイオサイエンスバイオヘルス社製)を精製水1mLに溶解した。本溶液を50mMりん酸緩衝液(pH7.5)で200倍希釈し、OD値を測定した(0.1020)。
このOD値及びモル吸光係数(ε=250,000)〔GEヘルスケアバイオサイエンス総合製品カタログ2006「7−4」に記載〕からCy5の溶液濃度を求めた(0.408μM)。
次に、本溶液を用いてCy5の蛍光測定を実施した。
蛍光特性を以下に示す。
(2)本発明の化合物の相対蛍光強度の概算
実施例14の(1)で得られたCy5の1μM当りの蛍光強度を100として、実施例11により得られた本発明の化合物(40)及び実施例12により得られた本発明の化合物(43)の相対蛍光強度を概算した。その結果を表32に示す。
表32の結果から明らかなように、本発明の化合物とCy5(従来のシアニン色素)と比較した場合、本発明の化合物の方が、Cy5より高い蛍光強度を示すことが分った。
実施例15.新規蛍光試薬の実用評価
(1)新規蛍光標識抗AFP- Fab'(本発明の標識化合物)の調製
抗α−フェトプロテイン(AFP)抗体(和光純薬工業(株)社製)をペプシン消化した後、2−アミノエタンチオールで還元し、SH基をN-エチルマレイミドでマスキング後、ゲル濾過カラム(Superdex200、GEヘルスケアバイオサイエンス社製)で精製することにより抗AFP-Fab'を得た。
抗AFP-Fab' (280nmのabsで算出した蛋白質量として1.0mg)を含有するの0.1M炭酸ナトリウム緩衝液pH8.5溶液 0.43mLに上記実施例11で得られた化合物(22)〔本発明の化合物(活性エステル体)〕のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液(1.0mg/mL) 1mlを添加し、低温室で終夜反応させた。得られた反応液を、ゲル濾過カラムで精製し、本発明の標識化合物である新規蛍光標識抗AFP- Fab' の50mMリン酸緩衝液(PBS)pH6.0溶液(280nmのabsで算出した蛋白質量として0.23mg)を得た。
(2)HPLC蛍光分析法による新規蛍光標識抗AFP- Fab'(本発明の標識化合物)の蛍光強度測定
上記実施例15の(1)で得た150nMの蛍光標識抗AFP-Fab'を含有するの50mMリン酸緩衝液(PBS)pH6.0溶液〔1mMエチレンジアミン四酢酸(EDTA)含有〕 0.05mlに、各種濃度のAFP(0、0.625、1.25、2.5、5、10及び20μM)を含有する50mMトリス塩酸pH8.0溶液 0.05mlを添加し、2時間反応させた。得られた反応液をHPLC(島津製作所LC−10A,ゲルろ過カラムDiol−200(和光純薬製)で分析し、新規蛍光標識抗AFP-Fab'とAFPとの複合体のピーク面積を蛍光強度として算出した。
得られた各種標識複合体の蛍光強度を下記表2に示す。
比較例1.Cy5蛍光標識抗AFP- Fab'の合成
標識物質として、実施例15で用いた本発明の化合物(22)の代わりにCy5活性エステル試薬(Cy5活性エステル;GEヘルスケアバイオサイエンス社製)を用いた以外は実施例15と同様の操作を行い、Cy5蛍光標識抗AFP-Fab' の50mMリン酸緩衝液(PBS)pH6.0溶液を得た。結果を併せて表33に示す。
表33の結果から明らかなように、本発明の蛍光試薬及び従来の蛍光試薬を使用した場合を比較すると、本発明の標識複合体の方が1.1〜2.0倍程度の蛍光強度を示すことが分かった。