[go: up one dir, main page]

JP5360596B2 - 磁気ランダムアクセスメモリ及びその製造方法 - Google Patents

磁気ランダムアクセスメモリ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5360596B2
JP5360596B2 JP2009526374A JP2009526374A JP5360596B2 JP 5360596 B2 JP5360596 B2 JP 5360596B2 JP 2009526374 A JP2009526374 A JP 2009526374A JP 2009526374 A JP2009526374 A JP 2009526374A JP 5360596 B2 JP5360596 B2 JP 5360596B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetization
region
layer
magnetic
random access
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009526374A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009019949A1 (ja
Inventor
聖万 永原
俊輔 深見
哲広 鈴木
則和 大嶋
延行 石綿
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2009526374A priority Critical patent/JP5360596B2/ja
Publication of JPWO2009019949A1 publication Critical patent/JPWO2009019949A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5360596B2 publication Critical patent/JP5360596B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/14Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using thin-film elements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y10/00Nanotechnology for information processing, storage or transmission, e.g. quantum computing or single electron logic
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11CSTATIC STORES
    • G11C11/00Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor
    • G11C11/02Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements
    • G11C11/16Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect
    • G11C11/161Digital stores characterised by the use of particular electric or magnetic storage elements; Storage elements therefor using magnetic elements using elements in which the storage effect is based on magnetic spin effect details concerning the memory cell structure, e.g. the layers of the ferromagnetic memory cell
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/10Magnetoresistive devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10BELECTRONIC MEMORY DEVICES
    • H10B61/00Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices
    • H10B61/20Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices comprising components having three or more electrodes, e.g. transistors
    • H10B61/22Magnetic memory devices, e.g. magnetoresistive RAM [MRAM] devices comprising components having three or more electrodes, e.g. transistors of the field-effect transistor [FET] type
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/01Manufacture or treatment

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Mram Or Spin Memory Techniques (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Description

本発明は、磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM: Magnetic Random Access Memory)に関する。特に、本発明は、磁壁移動型のMRAMに関する。
近年、不揮発性メモリのひとつとして、磁気抵抗効果を利用したMRAMが提案されている。特に、大きな磁気抵抗効果を示す磁気トンネル接合(MTJ:Magnetic Tunnel Junction)を用いたMRAMの開発が盛んに行われている。
典型的なMTJは、第1の強磁性層と第2の強磁性層の間に非磁性絶縁層(以下、「トンネルバリア層」と参照される)が挟まれた積層構造を有している。この積層構造の膜面に垂直な方向に電流が流れる時のMTJの電気抵抗は、2つの強磁性層の磁化(磁気モーメント)の相対角度に依存して変化する。具体的には、磁化が互いに平行な状態において電気抵抗は極小となり、反平行な状態において電気抵抗が極大となる。このような抵抗の変化は、「トンネル磁気抵抗効果(TMR(Tunneling Magneto Resistance)効果)」と呼ばれている。
MRAMでは、このようなMTJを含む素子(TMR素子、MTJ素子)がメモリセルとして用いられ、MTJの抵抗値の大小がデータ「1」、「0」に対応付けられる。データの読み出しは、MTJの抵抗値を検出することによって行われる。一方、データの書き込みは、2つの強磁性層の磁化状態を「平行状態」と「反平行状態」との間でスイッチすることにより行われる。一般的には、2つの強磁性層のうち一方の磁化の向きは固定されており、他方の磁化を反転させることによりデータ書き込みが行われる。前者は、「ピン層(磁化固定層)」と呼ばれており、後者は「フリー層(磁化自由層)」あるいは「記録層」と呼ばれている。
MRAMに対するデータの書き込み方式として、従来、「アステロイド方式」(例えば、米国特許第5640343号を参照)や、「トグル方式」(例えば、米国特許第6545906号、特表2005−505889号公報を参照)が知られている。これらの書き込み方式によれば、メモリセルサイズにほぼ反比例して、フリー層の磁化を反転させるために必要な反転磁界が大きくなる。つまり、メモリセルが微細化されるにつれて、書き込み電流が増加する傾向にある。
微細化に伴う書き込み電流の増加を抑制することができる書き込み方式として、「スピン注入(spin transfer)方式」が提案されている(例えば、特開2005−093488号公報、J. C. Slonczewski, "Current-driven excitation of magnetic multilayers", Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 159, L1-L7, 1996、を参照)。スピン注入方式によれば、強磁性導体にスピン偏極電流(spin-polarized current)が注入され、その電流を担う伝導電子のスピンと導体の磁気モーメントとの間の直接相互作用(スピントランスファー)によって磁化が反転する(スピン注入磁化反転:Spin Transfer Magnetization Switching)。ここで、スピン注入磁化反転の閾値は「電流密度」に依存することが知られている。従って、メモリセルサイズが縮小されるにつれ、磁化反転に必要な書き込み電流が減少する。
スピン注入方式がMTJに適用される場合、トンネルバリア層を通してピン層とフリー層との間に書き込み電流が流される。ピン層とフリー層との間のスピントランスファー(スピン角運動量の授受)により、フリー層の磁化を反転させることができる。但し、この場合、MTJの積層構造を貫通するように書き込み電流が流れるため、トンネルバリア層が劣化する恐れがある。
これに対し、書き込み電流を面内に流す方式も提案されている(例えば、特開2005−191032号公報、特開2006−073930号公報を参照)。その方式を、図1を参照して説明する。
図1において、磁気抵抗効果素子は、磁気記録層110、ピン層112、及び磁気記録層110とピン層112に挟まれたトンネルバリア層111を備えている。磁気記録層110は、第1磁化固定領域110−1、第2磁化固定領域110−2及び磁化反転領域110−3を有している。このうち磁化反転領域110−3がピン層112とオーバーラップしており、トンネルバリア層111及びピン層112と共にMTJを形成している。
第1磁化固定領域110−1は、磁化反転領域110−3の第1境界B1に接続されている。一方、第2磁化固定領域110−2は、磁化反転領域110−3の第2境界B2に接続されている。第1磁化固定領域110−1及び第2磁化固定領域110−2の磁化は、逆方向に固定されている。例えば図1において、第1磁化固定領域110−1の磁化は−X方向に固定されており、第2磁化固定領域110−2の磁化は+X方向に固定されている。
一方、磁化反転領域110−3の磁化は、反転可能であり、第1境界B1あるいは第2境界B2のいずれかへ向く。従って、磁気記録層10において、磁壁(domain wall)DWが、第1境界B1あるいは第2境界B2に形成されることになる。図1においては、磁化反転領域110−3の磁化の向きは+X方向であり、第1境界B1に磁壁DWが形成されている。磁化反転領域110−3の磁化の向きとピン層112の磁化の向きの関係により、データ「1」あるいは「0」が規定される。
また、図1に示されるように、第1配線131が、第1コンタクト132を介して第1磁化固定領域110−1に接続されており、第2配線134が、第2コンタクト133を介して第2磁化固定領域110−2に接続されている。データ書き込み時、第1配線131と第2配線134との間に書き込み電流が流される。つまり、書き込み電流は、磁気記録層110が形成された面内を流れ、トンネルバリア層111を貫通しない。
例えば、図1で示された状態において、書き込み電流が、第2配線134から磁気記録層110を通して第1配線131に流れる。この場合、電子は、第1磁化固定領域110−1から第1境界B1を通して磁化反転領域110−3に流れ込む。第1磁化固定領域110−1からのスピン電子が磁化反転領域110−3に注入されるため、スピントランスファーにより、磁化反転領域110−3の磁化が−X方向に反転する。結果として、磁壁DWは、第2境界B2に形成されることになる。言い換えれば、面内を流れる書き込み電流により、磁壁DWが、第1境界B1から磁化反転領域110−3を通して第2境界B2に移動する。
逆に、書き込み電流が、第1配線131から磁気記録層110を通して第2配線134に流れる場合、磁壁DWは、第2境界B2から磁化反転領域110−3を通して第1境界B1へ移動する。その結果、磁化反転領域110−3の磁化が+X方向に反転する。
このように、第1磁化固定領域110−1と第2磁化固定領域110−2との間を流れる電流により、磁気記録層110中の磁壁DWが、第1境界B1と第2境界B2との間を移動する。この現象は、「電流駆動磁壁移動(Current-Driven Domain Wall Motion)」と呼ばれている。そして、電流駆動磁壁移動を利用したデータ書き込み方式は、「磁壁移動方式」と呼ばれている。磁壁移動型のMRAMは、トンネルバリア層111の劣化が抑制されるという特徴を有している。また、スピン注入方式に基づいてデータ書き込みが行われるため、メモリセルサイズの縮小に伴い、書き込み電流が低減される。
上述の通り、図1で示された磁壁移動型MRAMによれば、電流駆動磁壁移動によりデータ書き込みが行われる。但し、電流駆動磁壁移動を実現するためには、第1磁化固定領域110−1と第2磁化固定領域110−2の磁化を、逆向きに固定しておく必要がある。しかしながら、同一平面内において磁化を逆向きに固定することは、一般的に困難である。
本発明の1つの目的は、磁壁移動型MRAMにおいて磁化を容易に且つ安定的に固定することができる技術を提供することにある。
本発明の1つの観点において、磁壁移動型の磁気ランダムアクセスメモリが提供される。その磁気ランダムアクセスメモリは、強磁性層である磁気記録層と、磁化の向きが固定された強磁性層である磁気結合層とを備える。磁気記録層は、第1領域と、第2領域と、第1領域と第2領域との間をつなぐ磁化反転領域とを有する。第1領域は、磁気結合層と磁気的に結合し、その磁化の向きは磁気結合層によって第1方向に固定される。第2領域は、磁気結合層と磁気的に結合せず、その磁化の向きは第1方向と逆の第2方向である。
本発明の他の観点において、磁壁移動型の磁気ランダムアクセスメモリの製造方法が提供される。その製造方法は、強磁性層である磁気結合層を形成するステップと、強磁性層である磁気記録層を形成するステップと、第1外部磁界を印加し、熱処理を実施することにより、磁気結合層の磁化の向きを固定するステップと、ここで、磁気記録層のうち第1領域だけが磁気結合層と磁気的に結合し、その磁気結合層によって前記第1領域の磁化の向きは第1方向に固定され、上記磁化の向きを固定するステップの後、第1方向と逆向きの第2方向に沿った第2外部磁界を印加することによって、磁気記録層中に磁壁を生成するステップと、を含む。
本発明によれば、磁壁移動型MRAMにおいて、磁化を容易に且つ安定的に固定することが可能となる。従って、製造コストが削減され、また、信頼性が向上する。
上記及び他の目的、長所、特徴は、次の図面と共に説明される本発明の実施の形態により明らかになるであろう。
図1は、一般的な磁壁移動型MRAMにおける磁気抵抗効果素子の構造を示す模式図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る磁壁移動型MRAMの構造を示す断面図である。 図3は、第1の実施の形態における記憶素子部の構造を示す模式図である。 図4は、第1の実施の形態における記憶素子部の構造を示す断面図である。 図5は、第2の実施の形態における記憶素子部の構造を示す模式図である。 図6は、第2の実施の形態における記憶素子部の構造を示す断面図である。 図7は、第3の実施の形態における記憶素子部の構造を示す模式図である。 図8は、第3の実施の形態における記憶素子部の構造を示す断面図である。 図9は、第4の実施の形態における記憶素子部の構造を示す模式図である。 図10は、中間層としての非磁性金属層の厚さに対する交換磁気結合の強さの依存性を示すグラフである。 図11は、第4の実施の形態における記憶素子部の他の例を示す模式図である。 図12は、第4の実施の形態における記憶素子部の更に他の例を示す模式図である。 図13Aは、面内磁化膜における磁壁移動を説明するための模式図である。 図13Bは、垂直磁化膜における磁壁移動を説明するための模式図である。 図14は、磁壁移動に要するデピン電流密度及びデピン磁界のシミュレーション結果を示すグラフである。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。本発明の実施の形態によれば、「磁壁移動型のMRAM」が提供される。そのMRAMは、アレイ状に配置された複数のメモリセルを備えており、各メモリセルは、磁気抵抗効果を示す磁気抵抗効果素子を含んでいる。以下の実施の形態において、磁気抵抗効果素子は、TMR効果を示すMTJ素子である。
1.第1の実施の形態
1−1.構造
図2は、第1の実施の形態に係る磁壁移動型のMRAM100の主要部分の断面構造を示している。特に、図2では、1ビット分のメモリセルの断面構造の一例が示されている。メモリセルは、選択トランジスタ部PTと記憶素子部PMを含んでいる。
まず、選択トランジスタ部PTについて説明する。図2において、半導体基板41は、例えばp型シリコン基板(あるいはp型ウェル領域)である。その半導体基板41中に、STI(Shallow Trench Isolation)構造で例示される素子分離構造42が形成されている。この素子分離構造42に囲まれた領域に、読み出し選択スイッチが形成されている。
読み出し選択スイッチは、MOSトランジスタ(例えば、nチャネルMOSトランジスタ)で構成されている。具体的には、半導体基板41上に、ゲート絶縁膜43を介してゲート電極44が形成されている。ゲート電極44の側面には、サイドウォール45が形成されている。ゲート電極44の両側の半導体基板41表面には、ソース/ドレインとして機能する拡散領域46、47が形成されている。ゲート電極44は、Y方向に沿って延びており、読み出し動作時に、読み出し対象セルを選択するための読み出しワード線として機能する。
半導体基板41上には、層間絶縁膜を介して第1金属層(49、50)が形成されている。また、その層間絶縁膜を貫通するように、コンタクト48が形成されている。第1金属層は、コンタクト48を介して拡散領域46に接続されるビット線50と、コンタクト48を介して拡散領域47に接続される中間層49を含んでいる。更に、第1金属層上には、層間絶縁膜を介して第2金属層(52)が形成されている。第2金属層は、中間層52として機能し、コンタクト51を介して上記中間層49に接続されている。更に、第2金属層上には、層間絶縁膜を介して第3金属層(31、34)が形成されている。第3金属層は、コンタクト54を介して上記中間層52に接続されている。
次に、記憶素子部PMについて説明する。図2において、記憶素子部PMは、上述の第3金属層、磁気抵抗効果素子1、及び読み出し配線35を有している。第3金属層は、第1配線31と第2配線34を含んでおり、磁気抵抗効果素子1と電気的に接続されている。これら第1配線31及び第2配線34は、磁気抵抗効果素子1に書き込み電流を供給する書き込みワード線として機能する。一方、読み出し配線35も磁気抵抗効果素子1と電気的に接続されている。この読み出し配線35には、データ読み出し時に読み出し電流が流れる。
図3は、本実施の形態に係る記憶素子部PMの構造をより詳細に示している。図3に示されるように、記憶素子部PMは、磁気抵抗効果素子1、磁気結合層20、第1配線31及び第2配線34を有している。
磁気抵抗効果素子1は、強磁性層である磁気記録層10、非磁性層であるトンネルバリア層11、強磁性層であるピン層12、及び反強磁性層15を含んでいる。磁気記録層10とピン層12は、トンネルバリア層11を介して互いに接続されている。すなわち、トンネルバリア層11は、磁気記録層10とピン層12によって挟まれており、これら磁気記録層10、トンネルバリア層11及びピン層12によってMTJ(Magnetic Tunnel Junction)が形成されている。トンネルバリア層11は、薄い絶縁膜であり、例えば、Al膜を酸化することにより得られるアルミナ酸化膜(Al−Ox)あるいは酸化マグネシウム(MgO)膜等である。
磁気記録層10及びピン層12は、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、あるいはこれらのうち少なくとも1つを含む合金からなる強磁性膜である。特に、本実施の形態において、磁気記録層10及びピン層12は、「垂直磁気異方性(perpendicular magnetic anisotropy)」を有している。そのような垂直磁気異方性を有する強磁性膜は、以下「垂直磁化膜(perpendicular magnetic film)」と参照される。垂直磁化膜の磁化の向きは、概ね、当該膜が形成される面に直交する、すなわち、当該膜の法線方向と平行である。例えば図3において、磁気記録層10及びピン層12は、XY平面に平行に形成されており、それらの磁化は概ね+Z方向あるいは−Z方向を向く。
垂直磁化膜がPtやPdを含む場合、垂直磁気異方性はより安定化し、好適である。それに加えて、B、C、N、O、Al、Si、P、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Ag、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Au、Smなどを添加することによって、垂直磁化膜が所望の磁気特性を発現するように調整を行うことができる。従って、磁気記録層10やピン層12の材料としては、Co、Co−Pt、Co−Pd、Co−Cr、Co−Pt−Cr、Co−Cr−Ta、Co−Cr−B、Co−Cr−Pt−B、Co−Cr−Ta−B、Co−V、Co−Mo、Co−W、Co−Ti、Co−Ru、Co−Rh、Fe−Pt、Fe−Pd、Fe−Co−Pt、Fe−Co−Pd、Sm−Coなどが例示される。あるいは、Fe、Co、Niのうちから選択される少なくとも一つの材料を含む層が、別の層と積層されてもよい。この場合、Co/Pd、Co/Pt、Fe/Auなどの積層構造が例示される。
反強磁性層15は、ピン層12上に積層されており、ピン層12の磁化方向を固定する役割を果たしている。具体的には、ピン層12と反強磁性層15の間に働く交換相互作用により、ピン層12の磁化が一方向に固定される。図3で示された例では、ピン層12の磁化は、+Z方向に固定されている。反強磁性層15の材料としては、FeMn、PtMn、NiMnなどのマンガン合金、あるいは、CoO、NiOなどの金属酸化物が例示される。
図3に示されるように、本実施の形態に係る磁気記録層10は、3つの異なる領域である第1磁化固定領域10−1、第2磁化固定領域10−2、及び磁化反転領域10−3を有している。磁化反転領域10−3は、第1磁化固定領域10−1と第2磁化固定領域10−2の間をつなぐようにX軸に沿って延びている。第1磁化固定領域10−1及び第2磁化固定領域10−2は、磁化反転領域10−3を挟んで両側に形成されている。より詳細には、第1磁化固定領域10−1と磁化反転領域10−3は、第1境界B1において互いに接触しており、第2磁化固定領域10−2と磁化反転領域10−3は、第2境界B2において互いに接触している。磁化反転領域10−3の第1境界B1と第2境界B2は、X軸と交差する対向する両側面と一致している。
第1磁化固定領域10−1、第2磁化固定領域10−2、及び磁化反転領域10−3は、同一平面(XY面)上に形成されている。これらのうち磁化反転領域10−3が、上述のピン層12とオーバーラップしている。言い換えれば、磁気記録層10の一部である磁化反転領域10−3が、トンネルバリア層11を介してピン層12に接続されており、MTJの一部を担っている。
図3には、各領域の磁化の向きの一例が矢印によって示されている。第1磁化固定領域10−1及び第2磁化固定領域10−2の磁化の向きは、固定されている。特に、第1磁化固定領域10−1の磁化と第2磁化固定領域10−2の磁化は、逆向き(反平行)に固定されている。上述の通り、本実施の形態では磁気記録層10が垂直磁気異方性を有するため、第1磁化固定領域10−1と第2磁化固定領域10−2の磁化は、Z方向に沿って逆向きに固定される。図3で示された例では、第1磁化固定領域10−1の磁化は+Z方向に固定されており、第2磁化固定領域10−2の磁化は−Z方向に固定されている。
一方、磁化反転領域10−3は、反転可能な磁化を有している。つまり、磁化反転領域10−3の磁化の向きは、+Z方向あるいは−Z方向となることが許される。図3で示された例では、磁化反転領域10−3の磁化の向きは−Z方向である。この場合、第2磁化固定領域10−2と磁化反転領域10−3が1つの磁区(magnetic domain)を形成し、第1磁化固定領域10−1が別の磁区を形成する。従って、第1境界B1に磁壁DWが形成される。一方、磁化反転領域10−3の磁化の向きが+Z方向の場合、第1磁化固定領域10−1と磁化反転領域10−3が1つの磁区を形成し、第2磁化固定領域10−2が別の磁区を形成する。従って、第2境界B2に磁壁DWが形成されることになる。このように、磁気記録層10において、磁壁DWが第1境界B1あるいは第2境界B2に形成される。
ここで、上述のピン層12の磁化の向きが、+Z方向に固定されているとする。磁化反転領域10−3の磁化の向きが−Z方向の場合、すなわち、第1境界B1に磁壁DWが形成されている場合、ピン層12と磁化反転領域10−3の磁化は反平行である。この反平行状態は、MTJの抵抗値が比較的大きくなる状態であり、例えばデータ「1」に対応付けられる。一方、磁化反転領域10−3の磁化の向きが+Z方向の場合、すなわち、第2境界B2に磁壁DWが形成されている場合、ピン層12と磁化反転領域10−3の磁化は平行である。この平行状態は、MTJの抵抗値が比較的小さくなる状態であり、例えばデータ「0」に対応付けられる。このように、磁気記録層10中の磁壁DWの位置が、磁気抵抗効果素子1に記録されているデータを反映している。
更に、本実施の形態に係る磁気記録層10は、次の特徴を有している。すなわち、第2磁化固定領域10−2と磁化反転領域10−3が接触する第2境界B2の位置において、第2磁化固定領域10−2の断面積は、磁化反転領域10−3の断面積よりも大きい。例えば図3に示されるように、第2境界B2の位置において、第2磁化固定領域10−2のY軸に沿った幅は、磁化反転領域10−3のY軸に沿った幅よりも大きい。言い換えれば、第2磁化固定領域10−2は、磁化反転領域10−3に比べて幅広に形成されている。但し、第2磁化固定領域10−2の幅は、少なくとも第2境界B2の位置において、磁化反転領域10−3の幅より大きければよい。第2磁化固定領域10−2の幅は、第2境界B2からX方向に離れるにつれて、より大きくなってもよいし、逆にだんだん小さくなってもよい。
このように、第2境界B2の近傍において、第2磁化固定領域10−2の断面積は、磁化反転領域10−3の断面積よりも大きい。そのため、第2境界B2を通して磁化反転領域10−3と第2磁化固定領域10−2との間で電流が流れるとき、第2磁化固定領域10−2における電流密度は、磁化反転領域10−3における電流密度よりも小さくなる。後述されるように、このことは、磁壁DWの第2磁化固定領域10−2への侵入を阻止することに寄与する。
一方、第1磁化固定領域10−1が磁化反転領域10−3に比べて幅広である必要は、必ずしもない。第1境界B1の位置において、第1磁化固定領域10−1の断面積は、磁化反転領域10−3の断面積と同じであってもよい。その代わり、第1磁化固定領域10−1の側には、「磁気結合層20」が設けられる。
磁気結合層20は、第1磁化固定領域10−1と磁気的に結合する強磁性層である。磁気結合層20は、第1磁化固定領域10−1の磁化の向きを固定する役割を果たす。図3で示された例では、磁気結合層20は、第1磁化固定領域10−1の下面に接触するように形成されている。また、磁気結合層20の磁化は+Z方向に固定されている。この磁気結合層20の磁化により、第1磁化固定領域10−1の磁化は+Z方向に固定される。
尚、図3において、磁気結合層20の一端は、第1境界B1に隣接している。言い換えれば、磁化方向を固定するための磁気結合層20の一端と整列する位置が、磁気記録層10において第1磁化固定領域10−1と磁化反転領域10−3との境界である第1境界B1となる。XY平面における磁気結合層20の形状は、第1磁化固定領域10−1の形状とほぼ同じか、それより大きい。
また、磁気結合層20は、第1磁化固定領域10−1の上面に接触するように形成されていてもよい。あるいは、磁気結合層20は、第1磁化固定領域10−1から離れて形成されていてもよい。磁気結合層20は、第1磁化固定領域10−1の磁化の向きを+Z方向に固定するように第1磁化固定領域10−1と磁気的に結合していればよい。後述されるように、磁気結合層20は、磁壁DWの第1磁化固定領域10−1への侵入を阻止することに寄与する。更に、磁気結合層20は、磁気記録装置10における磁化固定領域(10−1、10−2)の磁化の固定を容易化する役割をも果たす。
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、磁化反転領域10−3の第1境界B1の側だけに磁気結合層20が設けられる一方、第2境界B2の側は幅広に形成されている。これは逆であってもよい。すなわち、磁気記録層20が第2境界B2(第2磁化固定領域10−2)の側だけに設けられ、第1境界B1側の第1磁化固定領域10−1が磁化反転領域10−3に比べ幅広に形成されてもよい。
再度図3を参照して、第1配線31は、第1コンタクト32及び磁気結合層20を介して、磁気記録層10の第1磁化固定領域10−1に接続されている。一方、第2配線34は、第2コンタクト33及び第3コンタクト36を介して、磁気記録層10の第2磁化固定領域10−2に接続されている。これら第1配線31と第2配線34との間で電流を流すことにより、磁気記録層10の面内に電流を流すことができる。尚、図2で示された読み出し配線35は、電極等を介して反強磁性層15に接続されている。
1−2.データ書き込み/データ読み出し
次に、図3を参照して、データ書き込み動作を説明する。第1境界B1に磁壁DWが形成されている状態(上述の反平行状態)は、データ「1」に対応付けられているとする。一方、第2境界B2に磁壁DWが形成されている状態(上述の平行状態)は、データ「0」に対応付けられているとする。データ書き込みは、磁気記録層10の面内に書き込み電流を流し、磁壁DWを第1境界B1と第2境界B2の間で移動させることにより行われる。そのために、第1配線31と第2配線34との間に所定の電位差が印加される。
データ「0」の書き込み時、書き込み電流は、第2配線34から磁気記録層10を通って第1配線31に流れ込む。この場合、磁気記録層10において、電子は、第1磁化固定領域10−1から第1境界B1を通して磁化反転領域10−3に流れ込む。すなわち、磁化反転領域10−3には、第1磁化固定領域10−1から+Z方向のスピン電子が注入される。スピン電子によるスピントランスファーの結果、磁化反転領域10−3の磁化は、第1境界B1近傍から徐々に+Z方向に反転し始める。このことは、磁壁DWが、第1境界B1から第2境界B2へ向けて移動することを意味する。
書き込み電流が流れ続けると、磁壁DWは、磁化反転領域10−3を通り抜け、第2境界B2に到達する。ここで、第2境界B2の位置において、第2磁化固定領域10−2の断面積が、磁化反転領域10−3の断面積よりも大きいことに留意されたい。つまり、第2境界B2の近傍に着目すると、第2磁化固定領域10−2における電流密度は、磁化反転領域10−3における電流密度よりも小さくなる。上述の通り、スピン注入磁化反転の閾値は電流密度に依存することが知られている。従って、磁壁DWが第2境界B2に到達すると、それ以上磁壁DWは移動しにくくなる。
スピン注入磁化反転に必要な閾値電流密度は、以下「デピン(depinning)電流密度」と参照される。本実施の形態では、磁化反転領域10−3中の電流密度がデピン電流密度より大きくなるように、書き込み電流の大きさ及び磁化反転領域10−3の形状が設計される。一方で、第2磁化固定領域10−2中の電流密度がデピン電流密度より小さくなるように、書き込み電流の大きさ及び第2磁化固定領域10−2の形状が設計される。その結果、磁壁DWは、第1境界B1から磁化反転領域10−3中を移動し、第2境界B2で停止する。磁壁DWは、第2境界B2を超えて第2磁化固定領域10−2へ侵入することはない。このことは、第2磁化固定領域10−2中の固定磁化が安定であることを意味する。すなわち、本実施の形態特有の磁気記録層10の形状により、第2磁化固定領域10−2の固定磁化が安定化されている。
一方、データ「1」の書き込み時、書き込み電流は、第1配線31から磁気記録層10を通って第2配線34に流れ込む。この場合、磁気記録層10において、電子は、第2磁化固定領域10−2から第2境界B2を通して磁化反転領域10−3に流れ込む。すなわち、磁化反転領域10−3には、第2磁化固定領域10−2から−Z方向のスピン電子が注入される。スピン電子によるスピントランスファーの結果、磁化反転領域10−3の磁化は、第2境界B2近傍から徐々に−Z方向に反転し始める。このことは、磁壁DWが、第2境界B2から第1境界B1へ向けて移動することを意味する。
書き込み電流が流れ続けると、磁壁DWは、磁化反転領域10−3を通り抜け、第1境界B1に到達する。上述の通り、第1磁化固定領域10−1の磁化の向きは、磁気結合層20によって+Z方向に固定されている。従って、第1境界B1を超えて、磁化が−Z方向に反転することはない。すなわち、第1境界B1に移動してきた磁壁DWは、その第1境界B1を超えて第1磁化固定領域10−1へ侵入することはなく、第1境界B1で停止する。このことは、第1磁化固定領域10−1中の固定磁化が安定であることを意味する。すなわち、磁気結合層20により、第1磁化固定領域10−1の固定磁化が安定化されている。
以上に説明されたように、第1磁化固定領域10−1と第2磁化固定領域10−2との間を流れる書き込み電流により、磁気記録層10中の磁壁DWが、第1境界B1と第2境界B2との間を移動する。すなわち、電流駆動磁壁移動(Current-Driven Domain Wall Motion)を利用した磁壁移動型のMRAM100が実現される。書き込み電流がトンネルバリア層11を貫通しないため、トンネルバリア層11の劣化が抑制される。
データ読み出し動作は、次の通りである。データ読み出し時、読み出し電流は、トンネルバリア層11を通してピン層12と磁化反転領域10−3との間を流れるように供給される。例えば、図2で示されたMOSトランジスタの一方がONされ、読み出し電流が、ビット線50からONトランジスタを経由して、磁気記録層10の第1磁化固定領域10−1あるいは第2磁化固定領域10−2へ流れ込む。読み出し電流は更に、MTJ(磁化反転領域10−3、トンネルバリア層11、ピン層12)を貫通して、読み出し配線35に流れる。その読み出し電流、あるいは、読み出し電流に応じた読み出し電位を所定のリファレンスレベルと比較することにより、MTJの抵抗値の大小が検出される。すなわち、磁化反転領域10−3の磁化方向(+Z方向あるいは−Z方向)がセンスされ、メモリセルに記録されたデータ(「0」または「1」)がセンスされる。
1−3.製造方法及び磁化固定方法
次に、図4を参照して、図3で示された構造の製造方法を説明する。第1配線31及び第2配線34は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、タングステン(W)などの電気抵抗の小さい材料で形成される。続いて、第1配線31及び第2配線34を覆うように、SiO膜などの絶縁層55が堆積される。その後、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)等により、絶縁層55にコンタクトホールが形成される。そのコンタクトホールに銅(Cu)やタングステン(W)などを埋め込むことにより、第1配線31につながる第1コンタクト32及び第2配線34につながる第2コンタクト33が形成される。
続いて、スパッタリング等により、磁気結合層20となる磁性体膜が絶縁層55上に形成される。不要な領域の磁性体膜をイオンミリング等で除去することにより、第1コンタクト32につながる磁気結合層20が形成される。次に、SiO膜などの絶縁層56が堆積される。続いて、CMP(Chemical Mechanical Polishing)により、磁気結合層20上の絶縁層56が完全に除去される。その後、絶縁層56を貫通して第2コンタクト33につながる第3コンタクト36が、第1コンタクト32や第2コンタクト33と同様に形成される。
続いて、磁気記録層10、トンネルバリア層11及びピン層12が、スパッタリング等により連続的に形成される。そして、イオンミリング等により、ピン層12、トンネルバリア層11及び磁気記録層10が、それぞれ所望の形状に加工される。
このような方法により、磁気結合層20と磁気記録層10(第1磁化固定領域10−1)を電気的・磁気的に結合することができる。また、CMP工程の結果、ピン層12及びトンネルバリア層11が形成される部分の表面ラフネスが抑えられる。
次に、磁気記録層10中の磁化固定領域(10−1、10−2)の磁化の固定方法を説明する。この磁化固定処理は、磁気記録層10中に最初に磁壁DWを発生させることに相当する。
上述の磁気結合層20が形成された後、その磁気結合層20の磁化の固着(初期化)が実施される。図4で示された構造の場合、+Z方向の強い外部磁界(第1外部磁界)が印加される。更に、第1外部磁界が印加された状態で、熱処理が実施される。その結果、磁気結合層20の磁化の向きは、+Z方向に固定される。この磁気結合層20の磁化によって、磁気結合層20と磁気的に結合する第1磁化固定領域10−1の磁化の向きも、+Z方向に固定されることになる。磁気結合層20が第1磁化固定領域10−1から離れている場合も同様である。磁気結合層20の磁化によって第1磁化固定領域10−1の磁化の向きが+Z方向に固定されるように、第1外部磁界の方向は設定される。
続いて、第1磁化固定領域10−1の磁化の向きと逆方向の外部磁界(第2外部磁界)が印加される。図4で示された構造の場合、−Z方向の第2外部磁界が印加される。第2外部磁界の大きさは、磁気記録層10の磁化の反転に必要な大きさ以上に設定されている。同時に、第2外部磁界の大きさは、磁気結合層20の磁化の反転に必要な大きさよりも十分小さく設定されている。この段階で、熱処理は必ずしも必要ではない。
このような第2外部磁界の印加により、第1磁化固定領域10−1以外の磁気記録層10の磁化は反転する。第1磁化固定領域10−1の磁化は、磁気結合層20によって固定されているため、反転しない。従って、磁気記録層10の第2磁化固定領域10−2及び磁化反転領域10−3の磁化だけが、−Z方向を向く。その結果、第1磁化固定領域10−1と磁化反転領域10−3の境界である第1境界B1に、磁壁DWが生成される。一旦磁壁DWが生成されると、上述の通り、その磁壁DWは第1磁化固定領域10−1や第2磁化固定領域10−2に侵入しない。
以上に説明されたように、同じ磁気記録層10において、第1磁化固定領域10−1の磁化と第2磁化固定領域10−2の磁化を、容易に逆向きに固定することが可能である。それは、磁気結合層20が、第1磁化固定領域10−1の側だけに設けられているからである。逆方向の第2外部磁界が印加されても、磁気結合層20との磁気的結合があるため、第1磁化固定領域10−1の磁化は反転しない。従って、第1磁化固定領域10−1の磁化方向を保ったまま、第2磁化固定領域10−2の磁化を反転させることができる。
1−4.効果
図1や図3、図4で示されたように、磁壁移動型のMRAMにおいては、同じ磁気記録層中の異なる領域の磁化を逆方向に固定する必要がある。図3、図4で示された例では、第1磁化固定領域10−1の磁化の向きは+Z方向に固定される一方、第2磁化固定領域10−2の磁化の向きは−Z方向に固定される。
磁化固定領域10−1、10−2のそれぞれの磁化の向きを固定するための1つの手法として、磁化固定領域10−1、10−2のそれぞれに磁気結合層20を設けることが考えられる。この場合、それぞれの磁気結合層20の磁化の向きも逆向きになっている必要がある。
磁気結合層20の磁化の向きを固着(初期化)するためには、一般的に、所定の方向に外部磁界が印加された状態で熱処理を実施する必要がある。2つの磁気結合層20の磁化の向きをそれぞれ逆向きに固着するためには、次のような処理が実施される。まず、ある方向の強い外部磁界を用いることにより、一方の磁気結合層20の磁化が初期化される。その後、逆方向の強い外部磁界を用いることにより、他方の磁気結合層20の磁化が初期化される。この時、逆方向の外部磁界が印加された状態での熱処理によって、最初に初期化された磁気結合層20の磁化の向きが乱されることになる。
これに対して、それぞれの磁気結合層20の保磁力に差をつける方法や、ブロッキング温度の異なる材料を用いる方法等が考えられる。しかしながら、いずれの方法でも、最初に初期化された磁気結合層20の磁化と反対方向に強い磁界が印加されることに変わりはない。このことは、最初に初期化された磁気結合層20に少なからず影響を与える恐れがある。
本実施の形態によれば、磁気記録層10中の2つの磁化固定領域のうちいずれか一方(第1磁化固定領域10−1)の側だけに、1つの磁気結合層20が設置される。従って、磁気結合層20の初期化処理は、1回だけ実施される。逆方向の外部磁界を用いた2回目の初期化処理が無いため、磁気結合層20の磁化の向きが乱されることが防止される。
磁気結合層20の初期化処理の後、磁気記録層10中に磁壁DWを発生させる処理が実施される。具体的には、第2磁化固定領域10−2と磁化反転領域10−3の磁化を反転させるために、第2外部磁界が印加される。その第2外部磁界の大きさは、磁気結合層20の磁化の反転に必要な大きさよりも十分小さく設定されている。また、熱処理は必要ない。従って、第2外部磁界の印加は、磁気結合層20の磁化の向きに影響を及ぼさない。
第2外部磁界が印加されたとき、第1磁化固定領域10−1の磁化は反転しない。それは、磁気結合層20との磁気的結合があるためである。つまり、第1磁化固定領域10−1の磁化方向を保ったまま、第2磁化固定領域10−2の磁化を容易に反転させることができる。その結果、第1磁化固定領域10−1の磁化と第2磁化固定領域10−2の磁化が、互いに逆向きとなる。
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、磁気記録層10の磁化の設定(初期化)を、安定的に且つ容易に実施することが可能である。それは、磁気結合層20が、磁気記録層10中の一方の磁化固定領域の側だけに設けられているからである。
磁気結合層20は、磁壁DWの第1磁化固定領域10−1への侵入を防止し、第1磁化固定領域10−1の固定磁化を安定化させる役割も果たしている。あるいは、磁気記録層10の第1境界B1の位置にノッチ構造が形成されてもよい。この場合、ノッチ構造が磁壁DWを第1境界B1に留める役割を果たすが、磁気結合層20は、依然として上述の磁化固定処理において有用な作用を提供する。
一方、第2磁化固定領域10−2の側には磁気結合層が設けられていない。それでも、第2磁化固定領域10−2の固定磁化は安定である。それは、第2磁化固定領域10−2における電流密度が磁化反転領域10−3における電流密度よりも小さくなるように、磁気記録層10の形状が設計されているからである。これにより、磁化反転領域10−3中の電流密度がデピン電流密度より大きくなり、第2磁化固定領域10−2中の電流密度がデピン電流密度より小さくなるように、書き込み電流の大きさを設定することが可能となる。つまり、磁壁DWが第2境界を超えて第2磁化固定領域10−2に侵入しないように、書き込み電流の大きさを設定することが可能となる。磁壁DWの第2磁化固定領域10−2への侵入が防止されるため、第2磁化固定領域10−2の固定磁化が安定化する。逆に言えば、第2磁化固定領域10−2の側に磁気結合層20は不要である。
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、磁壁移動型MRAMにおいて、磁化を容易に且つ安定的に固定することが可能となる。従って、製造コストが削減され、また、信頼性が向上する。
2.第2の実施の形態
第2の実施の形態において、既出の第1の実施の形態における構成と同じ構成には同一の符号が付され、重複する説明は適宜省略される。
図5は、第2の実施の形態に係るMRAM100の記憶素子部PMの構造を示している。本実施の形態において、第2磁化固定領域10−2の厚さ(Z方向)は、磁化反転領域10−3の厚さよりも大きい。すなわち、第2境界B2の位置において、第2磁化固定領域10−2の断面積は、磁化反転領域10−3の断面積よりも大きい。従って、第1の実施の形態の場合と同様に、第2磁化固定領域10−2における電流密度は、磁化反転領域10−3における電流密度よりも小さくなる。
図5で示された例では、第2磁化固定領域10−2は、下方部10−2aと、その下方部10−2aの上に形成された上方部10−2bに区分けされる。下方部10−2aと上方部10−2bは、同じ材料で形成される。下方部10−2aの厚さは、磁気結合層20の厚さと略等しい。上方部10−2bの厚さは、第1磁化固定領域10−1や磁化反転領域10−3の厚さと略等しい。従って、第2磁化固定領域10−2全体の厚さは、磁化反転領域10−3の厚さよりも大きい。
尚、第2磁化固定領域10−2の厚さは、少なくとも第2境界B2の位置において、磁化反転領域10−3の厚さより大きければよい。第2磁化固定領域10−2の厚さは、第2境界B2からX方向に離れるにつれて、より厚くなってもよいし、逆にだんだん薄くなってもよい。また、第2磁化固定領域10−2のY軸に沿った幅は、磁化反転領域10−3や第1磁化固定領域10−1のY軸に沿った幅と同じであってもよい。
次に、図6を参照して、図5で示された構造の製造方法を説明する。第1の実施の形態と同様に、第1配線31、第2配線34、第1コンタクト32、第2コンタクト33、磁気結合層20が形成される。続いて、第2磁化固定領域10−2の下方部10−2aとなる磁性体膜が、スパッタリング等により成膜される。イオンミリング等による磁性体膜のパターニングの結果、第2磁化固定領域10−2が形成される領域に下方部10−2aが形成される。このときの下方部10−2aの一端と整列する位置が、磁気記録層10における第2境界B2となる。
次に、SiO膜などの絶縁層56が堆積される。続いて、CMPにより、磁気結合層20及び下方部10−2a上の絶縁層56が完全に除去される。その後、磁気記録層10、トンネルバリア層11及びピン層12が、スパッタリング等により連続的に形成される。そして、イオンミリング等により、ピン層12、トンネルバリア層11及び磁気記録層10が、それぞれ所望の形状に加工される。このような方法により、磁気記録層10の第2磁化固定領域10−2の膜厚を実効的に大きくすることが可能となる。
磁気記録層10中の磁化固定領域(10−1、10−2)の磁化の固定方法は、第1の実施の形態と同じである。データ書き込み動作及びデータ読み出し動作は、第1の実施の形態と同様である。
図5及び図6で示された構造によっても、第1の実施の形態の場合と同じ効果が得られる。
3.第3の実施の形態
第3の実施の形態において、既出の第1の実施の形態における構成と同じ構成には同一の符号が付され、重複する説明は適宜省略される。
図7は、第3の実施の形態に係るMRAM100の記憶素子部PMの構造を示している。本実施の形態に係る記憶素子部PMは、既出の構成に加えて、非磁性金属層である分流層25を備えている。分流層25の電気抵抗率は、磁気記録層10のものと大きく異ならない程度であればよい。この分流層25は、磁気記録層10の第2磁化固定領域10−2に接触しており、また、第2コンタクト33を介して第2配線34に電気的に接続している。分流層25の一端は、第2境界B2に隣接している。逆に言えば、分流層25の一端と整列する位置が、磁気記録層10における第2境界B2となる。
従って、第2境界B2を通して磁化反転領域10−3と第2磁化固定領域10−2との間で電流が流れるとき、その電流は、第2磁化固定領域10−2と接触する分流層25にも流れる。その結果、第1の実施の形態の場合と同様に、第2磁化固定領域10−2における電流密度は、磁化反転領域10−3における電流密度よりも小さくなる。
次に、図8を参照して、図7で示された構造の製造方法を説明する。第1の実施の形態と同様に、第1配線31、第2配線34、第1コンタクト32、第2コンタクト33、磁気結合層20が形成される。続いて、分流層25となる非磁性金属膜が、スパッタリング等により成膜される。イオンミリング等による非磁性金属膜のパターニングの結果、第2磁化固定領域10−2が形成される領域に分流層25が形成される。このときの分流層25の一端と整列する位置が、磁気記録層10における第2境界B2となる。
次に、SiO膜などの絶縁層56が堆積される。続いて、CMPにより、磁気結合層20及び分流層25上の絶縁層56が完全に除去される。その後、磁気記録層10、トンネルバリア層11及びピン層12が、スパッタリング等により連続的に形成される。そして、イオンミリング等により、ピン層12、トンネルバリア層11及び磁気記録層10が、それぞれ所望の形状に加工される。第2磁化固定領域10−2の幅や厚さは、第1磁化固定領域10−1や磁化反転領域10−3の幅や厚さと同じでもよい。
磁気記録層10中の磁化固定領域(10−1、10−2)の磁化の固定方法は、第1の実施の形態と同じである。データ書き込み動作及びデータ読み出し動作は、第1の実施の形態と同様である。
図7及び図8で示された構造によっても、第1の実施の形態の場合と同じ効果が得られる。
4.第4の実施の形態
第4の実施の形態において、既出の実施の形態における構成と同じ構成には同一の符号が付され、重複する説明は適宜省略される。
図9は、第4の実施の形態に係るMRAM100の記憶素子部PMの構造を示している。本実施の形態に係る記憶素子部PMは、既出の構成に加えて、磁気結合層20と磁気記録層10の間に形成された中間層27を備えている。図9で示される例では、中間層27は、第1磁化固定領域10−1と磁気結合層20との間に挟まれている。つまり、磁気結合層20は、中間層27を介して少なくとも第1磁化固定領域10−1に接続されている。中間層27としては、薄い絶縁層であるAl層や、非磁性金属層であるRu層やCu層などを用いることができる。いずれの材料であっても、この中間層27を介して磁気結合層20と第1磁化固定領域10−1が磁気的に結合する。その結果、既出の実施の形態と同じ効果が得られる。
特に、中間層27が非磁性金属層である場合、交換磁気結合がより強くなり、好適である。図10のグラフは、中間層27としての非磁性金属層(例:Ru層)の厚さに対する交換磁気結合の強さの依存性を示している。図10に示されるように、磁気結合の強度は非磁性金属層の厚さに依存して変化、また、磁気結合の性質も非磁性金属層の厚さに依存して異なり得る。具体的には、磁気結合の性質は、“強磁性的”、“ゼロ”、“反強磁性的”の間で振動的に変化する。
従って、中間層(非磁性金属層)27の厚さを、例えば図10中の第1正ピークに相当する値に設計することによって、磁気結合層20と第1磁化固定領域10−1との間に非常に大きな強磁性的結合を発生させることができる。また、中間層27の厚さを例えば図10中の第1負ピークに相当する値に設計することも可能である。この場合、磁気結合層20と第1磁化固定領域10−1との間に、非常に大きな反強磁性的結合を発生させることができる。図11は、この場合の記憶素子部PMの磁化状態を示している。磁気結合層20と第1磁化固定領域10−1が反強磁性的に結合しているため、図11に示されるように、それらの磁化方向は互いに逆向きとなる。この場合でもあっても、第1磁化固定領域10−1の磁化方向が、磁気結合層20によって固定されていることにかわりはない。
図12は、変形例を示している。図12において、中間層27は、磁気記録層10全体に接触するように形成されている。この場合、中間層27は、磁気記録層10の下地層としての役割も果たす。下地層としての中間層27上に磁気記録層10を形成することにより、磁気記録層10の磁気特性を改善することができ、好適である。
本実施の形態における構造の製造方法は、中間層27を形成する工程が追加されること以外、既出の実施の形態と同じである。つまり、磁気結合層20と接触するように中間層27が形成される。上述の通り、中間層27の材質、膜厚、形状は適宜設計される。更に、少なくとも第1磁化固定領域10−1が中間層27と接触するように磁気記録層10が形成される。これにより、図9、図11、図12で例示された構造を得ることができる。
尚、中間層27としてNi、Fe、Coを含む磁性金属を用いることにより、直接的に磁気結合層20と第1磁化固定領域10−1を磁気結合させることも可能である。
磁化の固定方法、データ書き込み動作及びデータ読み出し動作は、既出の実施の形態と同様である。また、第4の実施の形態は、既出の実施の形態のいずれとも組み合わせることができる。
5.垂直磁気異方性
上述の実施の形態では、磁気記録層10及びピン層12が垂直磁気異方性を有する垂直磁化膜である場合が説明された。但し、本発明はそれに限られない。本発明は、磁気記録層10やピン層12が面内磁気異方性を有する面内磁化膜である場合(図1参照)にも適用可能である。その場合でも、一方の磁化固定領域の側に磁気結合層20が設けられる。また、他方の磁化固定領域における電流密度が磁化反転領域における電流密度よりも小さくなるように設計が行われる。それにより、磁気記録層において、磁化を容易に且つ安定的に固定することが可能となる。
但し、磁気記録層10が垂直磁化膜である場合、面内磁化膜の場合と比較して、磁壁移動に要する書き込み電流を低減することが可能となる。電流駆動磁壁移動を利用したMRAMにおいて、書き込み電流を低減することは重要である。例えば、磁気抵抗効果素子に用いられる強磁性体の電気抵抗は一般的な配線の電気抵抗に比べて高いため、素子部での発熱を抑制する観点から、書き込み電流を低減することは重要である。以下、書き込み電流の低減について詳しく述べる。
例えば、磁壁移動に最低限要する閾値電流密度は、概ね10A/cm程度であることが報告されている(参照:Yamaguchi et al., "Real-Space Observation of Current-Driven Domain Wall Motion in Submicron Magnetic Wires", PRL, Vol. 92, pp. 077205-1-4, 2004.)。磁壁移動が発生する層の幅が100nmであり、その膜厚が10nmの場合、最低限必要な書き込み電流の大きさは1mAである。書き込み電流を更に低減するために、膜厚を小さくすることが考えられる。しかしながら、膜厚が小さくなると、磁壁移動に要する閾値電流密度が増加してしまうことも報告されている(参照:Yamaguchi et al., "Reduction of Threshold Current Density for Current-Driven Domain Wall Motion using Shape Control", Japanese Journal of Applied Physics, vol.45, No.5A, pp.3850-3853, 2006.)。
スピン偏極電流を考慮に入れたときの磁性体のローカルな磁化の振る舞いは、次の式(1)で表される(参照:Thiaville et al., "Micromagnetic understanding of current-driven domain wall motion in patterned nanowires", Europhysics Letters, vol.69, pp.990-996, 2005)。
Figure 0005360596
ここで、mはローカルな磁気モーメント、Hは磁界、γはジャイロ磁気定数、αはギルバートのダンピング定数、βは非断熱スピントルク項の係数である。uは実効的な電流密度を表し、次の式(2)で与えられる。
Figure 0005360596
ここで、Pはスピン分極率、gはランデのg因子、μはボーア磁子、eは電気素量、Msは飽和磁化である。jは[A/m]の次元を持つ一般的な電流密度である。このとき、実効的な電流密度uは、[m/s]の次元をもつ量となる。上記式(1)は、左辺で表される磁化mの時間的な変化が、右辺で表される複数の要因に依存していることを記述している。式(1)の右辺の第2項までは、古典的なLLG方程式である。右辺第1項は磁界によるトルクを、第2項はダンピングを、第3項は断熱のスピントルク効果を、第4項は非断熱のスピントルク効果を表す。以下、第2項、第3項、第4項は、それぞれα項、スピントルク項、β項と参照される。
図13Aは、面内磁化膜における磁壁移動を説明するための模式図である。磁化領域91の磁化は+X方向を向き、磁化領域92の磁化は−X方向を向いている。よって、磁化領域91と磁化領域92の間に磁壁93が形成されている。図中の破線矢印の方向に、伝導電子が流れた場合を考える。
図13Aに示されているように、磁壁93内の磁気モーメントmは、スピントルク項によって、XY面内で回転方向R2へ回転しようとする。同時に、α項及びβ項によって、磁気モーメントmは、YZ面内で回転方向R3へ回転しようとする。その回転方向は、α項とβ項の大小関係により決まる。ここでβ項の効果がない場合、α項による磁化の回転方向は、磁化の回転方向R2への回転、すなわち、磁壁の運動を妨げる方向となる。このことは、次のように解釈することもできる。つまり、電流によるエネルギーが、α項による回転方向R3への回転で生成されるエネルギーと釣り合い、磁壁の移動が停止する。この釣り合いは、β項の効果の付与により崩れ、このときに電流駆動磁壁移動が観測される(参照:Thiaville et al., "Micromagnetic understanding of current-driven domain wall motion in patterned nanowires", Europhysics Letters, vol.69, pp.990-996, 2005.)。すなわち、面内磁化膜における磁壁移動は「β項駆動」と言うことができる。
一方、図13Bは、垂直磁化膜における磁壁移動を説明するための模式図である。磁化領域91の磁化は+Z方向を向き、磁化領域92の磁化は−Z方向を向いている。よって、磁化領域91と磁化領域92の間に磁壁93が形成されている。図中の破線矢印の方向に、伝導電子が流れた場合を考える。
図13Bに示されているように、磁壁93内の磁気モーメントmは、スピントルク項によって、YZ面内で回転方向R3へ回転しようとする。同時に、α項及びβ項によって、磁気モーメントmは、XY面内で回転方向R2へ回転しようとする。その回転方向は、α項とβ項の大小関係により決まる。上述の面内磁化膜の場合、α項による回転方向は、エネルギー的に不安定な状態へと向かう方向であり、磁壁移動のブレーキとなる。しかしながら、垂直磁化膜の場合、α項によってXY面で磁化回転が起こっても、エネルギーの増加は面内磁化膜の場合に比べて極めて小さい。従って、磁壁93内の磁気モーメントmは、α項及びβ項によって、XY面でほぼ自由に回転することできる。これは、スピントルク項によるYZ面内での回転をほとんど妨げない。すなわち、垂直磁化膜における磁壁移動は「スピントルク項駆動」と言うことができる。垂直磁化膜の場合、ごく小さな電流でもスピントルク項による磁壁駆動が可能である。
上述のように、面内磁化膜の場合の磁壁移動はβ項駆動であり、一方、垂直磁化膜の場合の磁壁移動はスピントルク項駆動である。いずれの場合も磁壁移動は可能であるが、ピニングポテンシャルから磁壁をデピンさせる場合には、スピントルク項駆動が好適である。そのことを、図14を参照して説明する。
図14は、あるピニングポテンシャルから磁壁をデピンするのに必要な、デピン磁界H及び実効的なデピン電流密度uを示している。デピン磁界Hや実効的なデピン電流密度uは、上記式(1)に基づいたマイクロマグネティクス計算により得られた。ピニングポテンシャルは、素子に大きさの異なる5種類のノッチを設けることにより設定された。図14には、膜厚が5nmと20nmの面内磁化膜の場合、及び、膜厚が2nmと20nmの垂直磁化膜の場合での計算結果が示されている。
図14に示されるように、垂直磁化膜の場合、面内磁化膜の場合と比較して、デピン磁界Hは約1桁大きく、一方、デピン電流密度uは約1桁小さい。このことは、垂直磁化膜の場合に、熱安定性や外乱磁界耐性(ディスターバンス耐性)が高くなり、且つ、書き込み電流が低減されることを意味する。
また、図14において、実効的なデピン電流密度uが60[m/s]であるレベルが、点線で示されている。M=500[emu/cm]、P=0.5のとき、点線で示されるレベルは、電流密度jが1×10[A/cm]となる場合に相当する。電流密度jが1×10[A/cm]より大きくなると、発熱の影響が顕著となる。また、エレクトロマイグレーション等の影響も懸念される。従って、およそ1×10[A/cm]以下の電流密度jで、データ書き込みを行うことが好適である。
図14に示されるように、膜厚が20nmの垂直磁化膜の場合、実効的なデピン電流密度uは、ほぼ点線上に位置している。膜厚が更に薄くなると、より小さい電流密度でデピンが可能となる。従って、磁気記録層10が垂直磁化膜であり、その膜厚が20nm以下であることが好適である。より好適には、垂直磁化膜の膜厚は10nm以下である。但し、膜厚の下限は、約1nmである。これは、膜厚が約1nm以下になると、室温では垂直磁化を安定的に維持できなくなるからである(参照:Imada et al., "Perpendicular magnetization of L10-ordered FePt films in the thinnest limit", Applied Physics Letters, vol. 90, pp. 132507, 2007)。
膜厚が小さくなると、デピン電流密度uが小さくなるだけでなく、その膜厚と電流密度の積に依存するトータルの電流量も小さくなる。つまり、膜厚が小さくなるにつれて、トータルの電流が大幅に削減される。上述の通り、磁気記録層の幅が100nmであり、その膜厚が10nmであり、電流密度jが1×10[A/cm]の場合、書き込み電流の大きさは1mAである。垂直磁化膜を用い、その膜厚をより薄くすることによって、電流密度jをより小さくすることができる。結果として、書き込み電流の大きさを1mAから大幅に削減することが可能となる。
尚、図14から明らかなように、面内磁化膜の場合は、垂直磁化膜の場合と逆に、膜厚が小さくなるほどデピン電流密度uが増加する。デピン電流密度uを小さくするには、膜厚を大きくする必要がある。従って、面内磁化の場合は、書き込み電流を低減しにくい。この点でも、垂直磁化膜は面内磁化膜よりも優れていると言える。
以上に説明されたように、垂直磁化膜を磁気記録層10として用いることは好適である。それにより、磁壁移動に要する書き込み電流を大幅に低減することが可能となる。また、磁気抵抗効果素子における発熱が抑制される。更に、熱安定性や外乱磁界耐性(ディスターバンス耐性)が向上する。
以上、本発明の実施の形態が添付の図面を参照することにより説明された。但し、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で当業者により適宜変更され得る。
本出願は、2007年8月3日に出願された日本国特許出願2007−203669、及び2007年12月14日に出願された日本国特許出願2007−323296を基礎とする優先権を主張し、それら開示の全てをここに取り込む。

Claims (10)

  1. 磁壁移動型の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    強磁性層であり、垂直磁気異方性を有する磁気記録層と、
    磁化の向きが固定された強磁性層であり、垂直磁気異方性を有する磁気結合層と
    を具備し、
    前記磁気記録層は、
    前記磁気結合層と磁気的に結合し、前記磁気結合層によって磁化の向きが第1方向に固定された第1領域と、
    磁化の向きが前記第1方向と逆の第2方向に固定された第2領域と、
    前記第1領域と前記第2領域との間をつなぐ磁化反転領域と
    を有し、
    前記第2領域に磁気的に結合する層が設けられず、
    前記第2領域と前記磁化反転領域との境界の位置において、前記第2領域の断面積は前記磁化反転領域の断面積よりも大きい
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  2. 請求の範囲1に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第2領域と前記磁化反転領域との境界の位置において、前記第2領域の幅は前記磁化反転領域の幅よりも大きい
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  3. 請求の範囲1に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第2領域と前記磁化反転領域との境界の位置において、前記第2領域の厚さは前記磁化反転領域の厚さよりも大きい
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  4. 請求の範囲1に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第2領域に接触する非磁性金属層を更に具備する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  5. 請求の範囲1に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第2領域と前記磁化反転領域との間で電流が流れるとき、前記第2領域における電流密度は、前記磁化反転領域における電流密度よりも小さい
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  6. 請求の範囲1乃至5のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記磁気結合層は、前記第1領域に接触している
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  7. 請求の範囲1乃至5のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記磁気結合層は、中間層を介して少なくとも前記第1領域に接続されている
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  8. 請求の範囲7に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記中間層は非磁性金属層である
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  9. 請求の範囲1乃至8のいずれか一項に記載の磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記第1方向及び前記第2方向は、前記磁気記録層が形成される面に略直交する
    磁気ランダムアクセスメモリ。
  10. 第1領域、磁化反転領域、及び第2領域を有する強磁性層である磁気記録層と、前記第1領域に対応する位置に設けられた磁気結合層と、を備える磁気ランダムアクセスメモリの製造方法であって、
    前記第2領域に磁気的に結合する層が設けられず、
    前記第2領域と前記磁化反転領域との境界の位置において、前記第2領域の断面積は前記磁化反転領域の断面積よりも大きく、
    (a)前記磁気記録層に垂直な方向の第1外部磁界を印加し、熱処理を実施することにより、前記磁気結合層の磁化の向きを固定し、且つ、前記磁気結合層の磁化を前記第1領域の磁化と結合させるステップと、
    (b)前記ステップ(a)の後、前記磁気記録層に垂直な方向であって前記第1外部磁界と逆向きの第2外部磁界を印加することにより、前記磁気記録層中に磁壁を生成するステップと、
    を含む
    磁気ランダムアクセスメモリの製造方法。
JP2009526374A 2007-08-03 2008-07-07 磁気ランダムアクセスメモリ及びその製造方法 Active JP5360596B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009526374A JP5360596B2 (ja) 2007-08-03 2008-07-07 磁気ランダムアクセスメモリ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007203669 2007-08-03
JP2007203669 2007-08-03
JP2007323296 2007-12-14
JP2007323296 2007-12-14
PCT/JP2008/062300 WO2009019949A1 (ja) 2007-08-03 2008-07-07 磁気ランダムアクセスメモリ及びその製造方法
JP2009526374A JP5360596B2 (ja) 2007-08-03 2008-07-07 磁気ランダムアクセスメモリ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009019949A1 JPWO2009019949A1 (ja) 2010-10-28
JP5360596B2 true JP5360596B2 (ja) 2013-12-04

Family

ID=40341186

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009526374A Active JP5360596B2 (ja) 2007-08-03 2008-07-07 磁気ランダムアクセスメモリ及びその製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8120127B2 (ja)
JP (1) JP5360596B2 (ja)
WO (1) WO2009019949A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3605540A1 (en) 2018-08-02 2020-02-05 TDK Corporation Magnetic domain wall displacement type magnetic recording element and magnetic recording array

Families Citing this family (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8994130B2 (en) * 2009-01-30 2015-03-31 Nec Corporation Magnetic memory element and magnetic memory
JP2010219104A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Nec Corp 磁気メモリ素子、磁気メモリ、及びその製造方法
WO2011052475A1 (ja) * 2009-10-26 2011-05-05 日本電気株式会社 磁気メモリ素子、磁気メモリ、及びその初期化方法
JP5600344B2 (ja) * 2010-03-10 2014-10-01 株式会社日立製作所 磁気抵抗効果素子及び磁気メモリ
US20130075847A1 (en) * 2010-03-23 2013-03-28 Nec Corporation Magnetic memory
WO2011152281A1 (ja) * 2010-06-03 2011-12-08 株式会社日立製作所 磁気抵抗効果素子及び磁気メモリ
JP5725735B2 (ja) * 2010-06-04 2015-05-27 株式会社日立製作所 磁気抵抗効果素子及び磁気メモリ
US8565010B2 (en) * 2011-02-16 2013-10-22 Avalanche Technology, Inc. Magnetic random access memory with field compensating layer and multi-level cell
JP5794892B2 (ja) * 2010-11-26 2015-10-14 ルネサスエレクトロニクス株式会社 磁気メモリ
JP2013026337A (ja) * 2011-07-19 2013-02-04 Renesas Electronics Corp 半導体装置及び磁気ランダムアクセスメモリ
US8645978B2 (en) 2011-09-02 2014-02-04 Compuverde Ab Method for data maintenance
US9208845B2 (en) * 2011-11-15 2015-12-08 Massachusetts Instiute Of Technology Low energy magnetic domain wall logic device
US8884386B2 (en) * 2012-02-02 2014-11-11 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. MRAM device and fabrication method thereof
US9117523B1 (en) * 2012-05-01 2015-08-25 Iron City Integrated Circuits Chainlink memory
US20140003118A1 (en) * 2012-07-02 2014-01-02 International Business Machines Corporation Magnetic tunnel junction self-alignment in magnetic domain wall shift register memory devices
JP6093146B2 (ja) * 2012-10-25 2017-03-08 株式会社東芝 磁性細線を有する磁気メモリおよびその書き込み方法
US8889433B2 (en) * 2013-03-15 2014-11-18 International Business Machines Corporation Spin hall effect assisted spin transfer torque magnetic random access memory
JP6219200B2 (ja) 2014-02-27 2017-10-25 株式会社東芝 磁気装置
JP6861996B2 (ja) * 2015-05-14 2021-04-21 国立大学法人東北大学 磁気抵抗効果素子及び磁気メモリ装置
WO2017183574A1 (ja) * 2016-04-21 2017-10-26 Tdk株式会社 磁壁利用型スピンmosfetおよび磁壁利用型アナログメモリ
US10553299B2 (en) * 2017-04-14 2020-02-04 Tdk Corporation Magnetic domain wall type analog memory element, magnetic domain wall type analog memory, nonvolatile logic circuit, and magnetic neuro-element
WO2018189964A1 (ja) 2017-04-14 2018-10-18 Tdk株式会社 磁壁利用型アナログメモリ素子、磁壁利用型アナログメモリ、不揮発性ロジック回路及び磁気ニューロ素子
US10056126B1 (en) 2017-10-27 2018-08-21 Honeywell International Inc. Magnetic tunnel junction based memory device
US10802087B2 (en) 2018-09-11 2020-10-13 Honeywell International Inc. Spintronic accelerometer
US10871529B2 (en) 2018-09-11 2020-12-22 Honeywell International Inc. Spintronic mechanical shock and vibration sensor device
US10876839B2 (en) 2018-09-11 2020-12-29 Honeywell International Inc. Spintronic gyroscopic sensor device
CN111613721B (zh) 2019-02-22 2023-08-01 Tdk株式会社 磁畴壁移动元件和磁记录阵列
JP7419729B2 (ja) 2019-10-01 2024-01-23 Tdk株式会社 磁壁移動素子及び磁気記録アレイ
CN119968099A (zh) 2020-05-26 2025-05-09 Tdk株式会社 磁畴壁移动元件及磁存储阵列
KR20220052392A (ko) * 2020-10-20 2022-04-28 삼성전자주식회사 자기 메모리 장치
US12185639B2 (en) * 2021-12-23 2024-12-31 Northwestern University Antiferromagnetic memory device featuring tunneling magnetoresistance readout and current-induced writing of information

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005069368A1 (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Japan Science And Technology Agency 電流注入磁壁移動素子
JP2006073930A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Canon Inc 磁壁移動を利用した磁気抵抗効果素子の磁化状態の変化方法及び該方法を用いた磁気メモリ素子、固体磁気メモリ
JP2007103663A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Toshiba Corp 磁気素子、記録再生素子、論理演算素子および論理演算器

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5640343A (en) 1996-03-18 1997-06-17 International Business Machines Corporation Magnetic memory array using magnetic tunnel junction devices in the memory cells
US6055179A (en) * 1998-05-19 2000-04-25 Canon Kk Memory device utilizing giant magnetoresistance effect
JP3550524B2 (ja) 2000-03-10 2004-08-04 シャープ株式会社 磁気抵抗効果素子及びそれを用いた磁気メモリ
JP2003045010A (ja) 2000-08-04 2003-02-14 Tdk Corp 磁気抵抗効果装置およびその製造方法ならびに薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法
JP3854836B2 (ja) 2001-09-28 2006-12-06 キヤノン株式会社 垂直磁化膜を用いた磁気メモリの設計方法
US6545906B1 (en) * 2001-10-16 2003-04-08 Motorola, Inc. Method of writing to scalable magnetoresistance random access memory element
JP3863484B2 (ja) 2002-11-22 2006-12-27 株式会社東芝 磁気抵抗効果素子および磁気メモリ
US6834005B1 (en) * 2003-06-10 2004-12-21 International Business Machines Corporation Shiftable magnetic shift register and method of using the same
US6970379B2 (en) 2003-10-14 2005-11-29 International Business Machines Corporation System and method for storing data in an unpatterned, continuous magnetic layer
JP4143020B2 (ja) 2003-11-13 2008-09-03 株式会社東芝 磁気抵抗効果素子および磁気メモリ
JP4413603B2 (ja) * 2003-12-24 2010-02-10 株式会社東芝 磁気記憶装置及び磁気情報の書込み方法
JP3902183B2 (ja) 2004-02-17 2007-04-04 株式会社東芝 磁気ヘッドおよびその製造方法ならびに磁気記録再生装置
JP4920881B2 (ja) 2004-09-27 2012-04-18 株式会社日立製作所 低消費電力磁気メモリ及び磁化情報書き込み装置
JP4945721B2 (ja) 2004-10-27 2012-06-06 国立大学法人東北大学 磁気抵抗効果素子及び磁気メモリ装置
JP4932275B2 (ja) 2005-02-23 2012-05-16 株式会社日立製作所 磁気抵抗効果素子
JP2006287081A (ja) 2005-04-04 2006-10-19 Fuji Electric Holdings Co Ltd スピン注入磁区移動素子およびこれを用いた装置
WO2007020823A1 (ja) 2005-08-15 2007-02-22 Nec Corporation 磁気メモリセル、磁気ランダムアクセスメモリ、及び磁気ランダムアクセスメモリへのデータ読み書き方法
JP5077732B2 (ja) 2006-03-23 2012-11-21 日本電気株式会社 磁気メモリセル、磁気ランダムアクセスメモリ、半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP2007317895A (ja) 2006-05-26 2007-12-06 Fujitsu Ltd 磁気抵抗メモリ装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005069368A1 (ja) * 2004-01-15 2005-07-28 Japan Science And Technology Agency 電流注入磁壁移動素子
JP2006073930A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Canon Inc 磁壁移動を利用した磁気抵抗効果素子の磁化状態の変化方法及び該方法を用いた磁気メモリ素子、固体磁気メモリ
JP2007103663A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Toshiba Corp 磁気素子、記録再生素子、論理演算素子および論理演算器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3605540A1 (en) 2018-08-02 2020-02-05 TDK Corporation Magnetic domain wall displacement type magnetic recording element and magnetic recording array
US11335849B2 (en) 2018-08-02 2022-05-17 Tdk Corporation Magnetic domain wall displacement type magnetic recording element and magnetic recording array

Also Published As

Publication number Publication date
US8120127B2 (en) 2012-02-21
JPWO2009019949A1 (ja) 2010-10-28
US20100193889A1 (en) 2010-08-05
WO2009019949A1 (ja) 2009-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5360596B2 (ja) 磁気ランダムアクセスメモリ及びその製造方法
JP5867030B2 (ja) 記憶素子、記憶装置
JP5338666B2 (ja) 磁壁ランダムアクセスメモリ
JP5201539B2 (ja) 磁気ランダムアクセスメモリ
CN107039583B (zh) 分层结构和存储装置
CN102916126B (zh) 存储元件和存储装置
TW201805944A (zh) 磁性記憶體
JP6819817B2 (ja) スピン軌道トルク型磁化回転素子、スピン軌道トルク型磁気抵抗効果素子及び磁気メモリ
KR20120080532A (ko) 기억 소자 및 기억 장치
CN102769100A (zh) 存储元件和存储装置
WO2010074132A1 (ja) 磁気メモリ素子及び磁気ランダムアクセスメモリ
JP2010135512A (ja) 抵抗変化型メモリデバイス
JP2013115400A (ja) 記憶素子、記憶装置
US8537604B2 (en) Magnetoresistance element, MRAM, and initialization method for magnetoresistance element
JP2008098365A (ja) 磁気ランダムアクセスメモリ及びその製造方法
CN111226324A (zh) 隧道磁阻效应元件、磁存储器、内置型存储器及制作隧道磁阻效应元件的方法
JP2013115399A (ja) 記憶素子、記憶装置
JP5686626B2 (ja) 磁気メモリ及びその製造方法
CN111226312B (zh) 隧道磁阻效应元件、磁存储器及内置型存储器
CN111279489B (zh) 自旋轨道转矩型磁阻效应元件及磁存储器
CN111480240A (zh) 自旋轨道转矩型磁阻效应元件和磁存储器
JP2013115412A (ja) 記憶素子、記憶装置
CN116569676A (zh) 磁畴壁移动元件、磁阵列和磁畴壁移动元件的制造方法
JP2011253884A (ja) 磁気記憶装置
US20190333819A1 (en) Tunnel magnetoresistive effect element and magnetic memory

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110616

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130501

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130701

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130822

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5360596

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150