JP5347770B2 - ニトリルゴム組成物および架橋性ゴム組成物、並びにゴム架橋物 - Google Patents
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α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位と少なくとも一部が水素化されていてもよい共役ジエン単量体単位とを含有し、該α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有割合が36〜54重量%であり、メチルエチルケトン不溶解分が20重量%未満であるニトリルゴム(a)40〜95重量%、および、
芳香族ビニル単量体単位およびα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位からなる群より選ばれる少なくとも一種のビニル単量体単位50〜100重量%と少なくとも一部が水素化されていてもよい共役ジエン単量体単位50〜0重量%とを含有し、メチルエチルケトン不溶解分が20重量%以上である重合体(b)60〜5重量%;を含有する重合体成分(A);並びに、
該重合体成分(A)100重量部に対して0.1〜200重量部の割合で、HOY法によるSP値が8.0〜10.2(cal/cm3)1/2の範囲内の可塑剤(B);
を含有することを特徴とするニトリルゴム組成物が提供される。
α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位と少なくとも一部が水素化されていてもよい共役ジエン単量体単位とを含有し、該α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有割合が36〜54重量%であり、メチルエチルケトン不溶解分が20重量%未満であるニトリルゴム(a)40〜95重量%、および、
芳香族ビニル単量体単位およびα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位からなる群より選ばれる少なくとも一種のビニル単量体単位50〜100重量%と少なくとも一部が水素化されていてもよい共役ジエン単量体単位50〜0重量%とを含有し、メチルエチルケトン不溶解分が20重量%以上である重合体(b)60〜5重量%を含有する重合体成分(A);並びに、
該重合体成分(A)100重量部に対して0.1〜200重量部の割合で、HOY法によるSP値が8.0〜10.2(cal/cm3)1/2の範囲内の可塑剤(B);
を含有することを特徴とするニトリルゴム組成物である。
本発明で用いるニトリルゴム(a)は、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位と少なくとも一部が水素化されていてもよい共役ジエン単量体単位とを含有し、該α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有割合が36〜54重量%のものである。
なお、以下において、適宜、α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体を「単量体(m1)」とし、共役ジエン単量体を「単量体(m2)」とし、カチオン性単量体単位を形成する単量体を「単量体(m3)」とする。
本発明で用いるメチルエチルケトン不溶解分が20重量%以上である重合体(b)は、芳香族ビニル単量体単位およびα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位からなる群より選ばれる少なくとも一種のビニル単量体単位50〜100重量%と少なくとも一部が水素化されていてもよい共役ジエン単量体単位50〜0重量%とを含有し、メチルエチルケトン不溶解分が20重量%以上である重合体である。
重合体(b)は、メチルエチルケトン不溶解分が20重量%以上であることが必要である。メチルエチルケトン不溶解分は、重合体(b)1gを200mlのメチルエチルケトンに浸漬させ、23℃で24時間放置後、325メッシュ金網を用いてろ過し、ろ液を蒸発乾燥固化させ、得られた残存乾燥固形分[メチルエチルケトン可溶分:(y)g]を秤量し、下式によりメチルエチルケトン不溶解分を算出したものである。
本発明のニトリルゴム組成物は、ニトリルゴム(a)40〜95重量%、および、重合体(b)60〜5重量%を含有する重合体成分(A)を含有するものである。
本発明のニトリルゴム組成物は、特定の可塑剤(B)を含有するものである。可塑剤(B)としては、HOY法によるSP値(溶解度パラメータ)が8.0〜10.2(cal/cm3)1/2である可塑剤を用いる。可塑剤(B)のSP値が大き過ぎると、得られるゴム架橋物の耐寒性が劣る傾向にあり、また、SP値が小さすぎると得られるゴム架橋物の耐ガソリン透過性が悪化する傾向にある。SP値が8.0〜10.2(cal/cm3)1/2である可塑剤(B)を用いると、得られるゴム架橋物の耐寒性が優れるとともに、耐ガソリン透過性も優れたものとなる。
本発明のニトリルゴム組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、ニトリルゴム(a)および重合体(b)に加えて、他のゴムや重合体を含有することができるが、ポリ塩化ビニル樹脂およびアクリル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の熱可塑性樹脂をさらに有することが好ましい。ポリ塩化ビニル樹脂およびアクリル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の熱可塑性樹脂を含有することにより、ゴム架橋物とした場合に、耐オゾン性がより一層改善されたものとすることができる。
本発明のニトリルゴム組成物においては、得られるゴム架橋物にガソリンの浸透遮断効果を高めるために、アスペクト比が30〜2,000である無機充填剤を、重合体成分(A)100重量部に対して1〜100重量部の割合で含有させることが好ましい。アスペクト比が上記範囲にある無機充填剤は、扁平状の板状充填剤であり、これを上記重合体成分(A)および可塑剤(B)と組み合わせることにより、得られる架橋物を、耐ガソリン透過性および機械的強度を良好なものとしながら、耐寒性に優れたものとすることができる。アスペクト比が小さすぎると、得られるゴム架橋物の耐ガソリン透過性が悪化してしまう。一方、大きすぎると、ニトリルゴム組成物中への分散が困難となり、ゴム架橋物の機械的強度が低下してしまう。アスペクト比は、より好ましくは100〜1,500、特に好ましくは200〜1,000である。
本発明のニトリルゴム組成物の調製方法は、特に限定されないが、以下の方法で行うことが好ましい。
本発明の架橋性ニトリルゴム組成物は、本発明のニトリルゴム組成物に架橋剤を含有させてなるものである。架橋剤としては、硫黄系架橋剤、有機過酸化物架橋剤等が挙げられる。これらは一種単独でまたは複数種併せて用いることができるが、硫黄系架橋剤を用いることが好ましい。
本発明のゴム架橋物は、上記架橋性ニトリルゴム組成物を架橋してなるものである。
ポリマームーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕は、JIS K6300によって測定した。
ニトリルゴム組成物を縦15cm、横15cm、深さ0.2cmの金型に入れ、10MPaに加圧しながら160℃で20分間プレス成形してシート状ゴム架橋物を得た。得られたシート状ゴム架橋物をJIS3号形ダンベルで打ち抜いて試験片を作製した。架橋物の引張強さ、伸びおよび100%引張応力は、これらの試験片を用いて、JIS K6251に従って、測定した。また、架橋物の硬さは、JIS K6253に従い、デュロメータ硬さ試験機タイプAを用いて、測定した。
耐寒性は、上記(2)と同様にして得たシート状ゴム架橋物につき、JIS K6261に従い、脆化温度(℃)を測定した。脆化温度が低いほど、耐寒性に優れる。
試験用燃料油CE−20(容積比:イソオクタン/トルエン/エタノール=40/40/20)を用いてアルミカップ法により、ガソリン透過量を測定した。すなわち、100ml容量のアルミニウム製のカップに50mlの試験用燃料油CE−20を入れ、これに直径61mmの円板状に切り取った厚さ2mmの上記(2)と同様にして得たシート状ゴム架橋物で蓋をし、締め具で該試験片によりアルミカップ内外を隔てる面積が25.50cm2になるように調整し、該アルミカップを23℃の恒温槽内にて放置し、24時間毎に重量測定することにより、24時間毎の試験用燃料油の透過量を測定し、その最大値をガソリン透過量P(単位:g・mm/m2・day)とした。ガソリン透過量が少ない程、耐ガソリン透過性に優れる。
重合体1gを200mlのメチルエチルケトンに浸漬させ、23℃で24時間放置後、325メッシュ金網を用いてろ過し、ろ液を蒸発乾燥固化させ、得られた残存乾燥固形分[メチルエチルケトン可溶分:(y)g]を秤量し、下式によりメチルエチルケトン不溶解分を算出したものである。
メチルエチルケトン不溶解分(重量%)=100×(1−y)/1
製造例1(ニトリルゴム(a1)のラテックスの製造)
反応容器に、水240部、アクリロニトリル42部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(乳化剤)2.5部を仕込み、温度を5℃に調整した。次いで、気相を減圧して十分に脱気してから、1,3−ブタジエン52部、重合開始剤であるパラメンタンヒドロペルオキシド0.06部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.02部、硫酸第一鉄(7水塩)0.006部およびホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.06部、ならびに連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン1部を添加して乳化重合の1段目の反応を開始した。仕込み単量体に対する重合転化率が、42重量%に達した時点で、反応容器に1,3−ブタジエンを10部追加して、2段目の重合反応を行った。その後、仕込み全単量体に対する重合転化率が75重量%に達した時点で、ヒドロキシルアミン硫酸塩0.3部および水酸化カリウム0.2部を添加して重合反応を停止させた。反応停止後、反応容器の内容物を70℃に加温し、減圧下に水蒸気蒸留により未反応の単量体を回収してニトリルゴム(a1)のラテックス(固形分:24重量%)を得た。
反応容器に、水240部、スチレン24部、アクリロニトリル45部およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(乳化剤)2.5部を仕込み、温度を20℃に調整した。次いで、気相を減圧して十分に脱気してから、1,3−ブタジエン31部、重合開始剤であるパラメンタンヒドロペルオキシド0.06部、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.02部、硫酸第一鉄(7水塩)0.006部およびホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム0.06部、ならびに連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン0.05部を添加して乳化重合の1段目の反応を開始した。仕込み全単量体に対する重合転化率が75重量%に達した時点でヒドロキシルアミン硫酸塩0.3部および水酸化カリウム0.2部を添加して重合反応を停止させた。反応停止後、反応容器の内容物を70℃に加温し、減圧下に水蒸気蒸留により未反応の単量体を回収して重合体(b1)のラテックス(固形分:20重量%)を得た。
可塑剤(B)としてのアジピン酸ジ(ブトキシエトキシエチル)[商品名「アデカサイザーRS−107」、旭電化工業社製;SP値9.2(cal/cm3)1/2]の50重量%水性エマルジョンを、乳化剤としてのオレイン酸カリウムを該可塑剤の2重量%使用し、強撹拌下で混合して調製した。
42重量%×(60/100)+40重量%×(40/100)=41.2重量%である。
次いで、バンバリーミキサを用いて、ニトリルゴム組成物中のニトリルゴム(a1)100部に対して、MTカーボンブラック(「ThermaxR medium thermal carbon black N990」、CANCARB社製)10部、架橋助剤としての亜鉛華5部およびステアリン酸1部を添加して50℃にて混合した。そして、この混合物をロールに移して架橋剤である325メッシュ硫黄0.5部およびテトラメチルチウラムジスルフィド(商品名「ノクセラーTT」、大内新興化学工業社製)1.5部、およびN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(商品名「ノクセラーCZ」、大内新興化学工業社製、架橋促進剤)1.5部を添加して50℃で混練し、架橋性ニトリルゴム組成物を調製した。
実施例1において、ニトリルゴムを製造する際に、乳化重合1段目の反応の仕込み単量体を、アクリロニトリル75.7部および1,3−ブタジエン22部にそれぞれ変更し、1段目の反応を開始した。仕込み単量体に対する重合転化率が、42重量%に達した時点と、60重量%に達した時点で、反応容器に1,3−ブタジエンをそれぞれ12部ずつ追加して2段目および3段目の重合反応を行った。その後、仕込み全単量体に対する重合転化率が75重量%に達した時点でヒドロキシルアミン硫酸塩0.3部および水酸化カリウム0.2部を添加して重合反応を停止させた。反応停止後、反応容器の内容物を70℃に加温し、減圧下に水蒸気蒸留により未反応の単量体を回収してニトリルゴム(a2)のラテックス(固形分:24重量%)を得た。
実施例2において、重合体(b1)のラテックスを用いずに、ニトリルゴム(a2)ラテックスの固形分(ニトリルゴム量)を100部に変更した以外は実施例2と同様にしてニトリルゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1において、ニトリルゴムを製造する際に、乳化重合1段目の反応の仕込み単量体をアクリロニトリル95.5部、1,3−ブタジエン3部にそれぞれ変更し、1段目の反応を開始した。反応開始後、仕込み単量体に対する重合転化率が、それぞれ12重量%、22重量%、32重量%、42重量%および52重量%に達した時点で、反応容器に1,3−ブタジエンをそれぞれ3部、3部、3部、4部および4部追加して2段目、3段目、4段目、5段目および6段目の重合反応を行った。その後、仕込み全単量体に対する重合転化率が60重量%に達した時点でヒドロキシルアミン硫酸塩0.3部と水酸化カリウム0.2部を添加して重合反応を停止させた。反応停止後、反応容器の内容物を70℃に加温し、減圧下に水蒸気蒸留により未反応の単量体を回収してニトリルゴム(a3)のラテックス(固形分20重量%)を得た。ニトリルゴム(a3)は、各単量体の含有割合が、アクリロニトリル単量体単位60重量%、1,3−ブタジエン単位40重量%であり、ムーニー粘度83であった。
実施例1において、ニトリルゴムを製造する際に、乳化重合1段目の反応の仕込み単量体をアクリロニトリル23部、1,3−ブタジエン70部にそれぞれ変更した以外は実施例1と同様にして重合反応を行い、アクリロニトリル単量体単位30重量%、1,3−ブタジエン単位70重量%、ムーニー粘度69であるニトリルゴム(a4)を得た。そして、得られたニトリルゴム(a4)を用いた以外は、実施例2と同様にしてニトリルゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例2において、ニトリルゴム(a2)ラテックスの固形分(ニトリルゴム量)を97部に、重合体(b1)のラテックスの固形分(重合体(b1)量)を3部に変更した以外は実施例2と同様にしてニトリルゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例2において、ニトリルゴム(a2)ラテックスの固形分(ニトリルゴム量)を30部に、重合体(b1)のラテックスの固形分(重合体(b1)量)を70部に変更した以外は実施例2と同様にしてニトリルゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1において、重合体(b1)を製造する際に、乳化重合1段目の反応の仕込み単量体を、スチレン8.5部、アクリロニトリル85部および1,3−ブタジエン6.5部にそれぞれ変更し、また、連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン量を0.5部に変更して、1段目の反応を開始した。仕込み単量体に対する重合転化率が、36重量%に達した時点と、56重量%に達した時点で、反応容器に1,3−ブタジエンをそれぞれ9部ずつ追加して2段目および3段目の重合反応を行った。その後、仕込み全単量体に対する重合転化率が70重量%に達した時点でヒドロキシルアミン硫酸塩0.3部および水酸化カリウム0.2部を添加して重合反応を停止させた。反応停止後、反応容器の内容物を70℃に加温し、減圧下に水蒸気蒸留により未反応の単量体を回収して重合体(b2)のラテックス(固形分:20重量%)を得た。
実施例1において、重合体(b1)を製造する際に、乳化重合1段目の反応の仕込み単量体として、1,3−ブタジエンを使用せずにスチレン7部およびアクリロニトリル93部にそれぞれ変更し、1段目の反応を開始した。仕込み単量体に対する重合転化率が、22重量%に達した時点、40重量%に達した時点および54重量%に達した時点で、反応容器にスチレンをそれぞれ6部、5部および5部追加して2段目、3段目および4段目の重合反応を行った。その後、仕込み全単量体に対する重合転化率が65重量%に達した時点でヒドロキシルアミン硫酸塩0.3部および水酸化カリウム0.2部を添加して重合反応を停止させた。反応停止後、反応容器の内容物を70℃に加温し、減圧下に水蒸気蒸留により未反応の単量体を回収して重合体(b3)のラテックス(固形分:20重量%)を得た。得られた重合体(b3)を構成する各単量体単位の含有割合を、製造例2と同様にして測定したところ、スチレン単量体単位30重量%、アクリロニトリル単量体単位70重量%であった。また、得られた重合体のメチルエチルケトン不溶解分は56重量%であった。そして、得られた重合体(b3)を用いた以外は、実施例2と同様にしてニトリルゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1において、重合体(b1)を製造する際に、乳化重合1段目の反応の仕込み単量体として、スチレンを使用せずにアクリロニトリル95部および1,3−ブタジエン5部にそれぞれ変更し、また、連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン量を0.5部に変更して、1段目の反応を開始した。反応開始後、仕込み単量体に対する重合転化率が、20重量%に達した時点、38重量%に達した時点および53重量%に達した時点で、反応容器に1,3−ブタジエンをそれぞれ5部、4.5部および4部追加して2段目、3段目および4段目の重合反応を行った。その後、仕込み全単量体に対する重合転化率が65重量%に達した時点でヒドロキシルアミン硫酸塩0.3部および水酸化カリウム0.2部を添加して重合反応を停止させた。反応停止後、反応容器の内容物を70℃に加温し、減圧下に水蒸気蒸留により未反応の単量体を回収して重合体(b4)のラテックス(固形分:20重量%)を得た。
実施例1において、重合体(b1)を製造する際に、乳化重合1段目の反応の仕込み単量体をスチレン25部、アクリロニトリル44部および1,3−ブタジエン31部にそれぞれ変更し、また、連鎖移動剤のt−ドデシルメルカプタン量を1.0部に変更した以外は、実施例1と同様にして重合反応を行い、スチレン単量体単位20重量%、アクリロニトリル単量体単位40重量%、1,3−ブタジエン単位40重量%、メチルエチルケトン不溶解分2重量%の重合体(b5)を得た。そして、得られた重合体(b5)を用いた以外は実施例2と同様にしてニトリルゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1において、重合体(b1)を製造する際に、乳化重合1段目の反応の仕込み単量体をスチレン15.5部、アクリロニトリル15.5部および1,3−ブタジエン69部にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして重合反応を行い、スチレン単量体単位10重量%、アクリロニトリル単量体単位20重量%、1,3−ブタジエン単位70重量%、メチルエチルケトン不溶解分60重量%の重合体(b6)を得た。そして、得られた重合体(b6)を用いた以外は実施例2と同様にしてニトリルゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表2に示す。
実施例2において、可塑剤(B)を使用しなかった以外は実施例2と同様にしてニトリルゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表3に示した。
可塑剤として、HOY法によるSP値が7.8(cal/cm3)1/2であるアルキルナフテンオイル(C10H7−CnH2n+1(n=16〜18)(製品名:バーレルプロセス油B−28N、松村石油社)を使用した以外は、実施例2と同様にしてニトリルゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表3に示した。
可塑剤として、HOY法によるSP値が10.5(cal/cm3)1/2であるフタル酸ジメチル(製品名:DMF、大八化学工業社)を使用した以外は、実施例2と同様にしてニトリルゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表3に示した。
実施例1において、ニトリルゴムを製造する際に、乳化重合1段目の反応の仕込み単量体を、アクリロニトリル75.7部、1,3−ブタジエン22部、2−ビニルピリジン2.2部にそれぞれ変更し、1段目の反応を開始した。仕込み単量体に対する重合転化率が、42重量%に達した時点と、60重量%に達した時点で、反応容器に1,3−ブタジエンをそれぞれ12部ずつ追加して2段目および3段目の重合反応を行った。その後、仕込み全単量体に対する重合転化率が75重量%に達した時点でヒドロキシルアミン硫酸塩0.3部および水酸化カリウム0.2部を添加して重合反応を停止させた。反応停止後、反応容器の内容物を70℃に加温し、減圧下に水蒸気蒸留により未反応の単量体を回収してニトリルゴム(a5)のラテックス(固形分:24重量%)を得た。
(ポリ塩化ビニル樹脂のラテックスの製造)
耐圧反応容器に、水120部、ラウリル硫酸ナトリウム0.8部および過硫酸カリウム0.06部を仕込んで、減圧脱気を2回くり返した後、塩化ビニルを100部仕込み、撹拌しつつ加温して47℃にて乳化重合を行った。重合転化率が90%に達した後、室温に冷却して未反応単量体を除去した。得られたポリ塩化ビニル樹脂ラテックスの濃度は、41重量%であった。ポリ塩化ビニル樹脂の遠心沈降濁度法による平均粒径は0.3μmであり、JIS K6721による平均重合度は1,300、ガラス転移温度は80℃であった。
そして、実施例2と同様にして、評価を行った。結果を表4に示す。
(アクリル樹脂のラテックスの製造)
温度計、撹拌装置を備えた反応器に、イオン交換水150部、オクチル硫酸ナトリウム2部、過硫酸アンモニウム(重合開始剤)0.3部、メタクリル酸メチル80部、アクリロニトリル20部およびt−ドデシルメルカプタン(分子量調整剤)0.05部を入れ、撹拌しながら温度80℃にて乳化重合を開始し、5時間後に反応を停止してラテックスを得た。得られたアクリル樹脂ラテックスの濃度は39重量%で、重合転化率は98重量%であった。アクリル樹脂の平均粒径は0.2μmであり、数平均分子量は600,000、ガラス転移温度は103℃であった。
そして、実施例2と同様にして、評価を行った。結果を表4に示す。
(無機充填剤水性分散液の製造)
無機充填剤として、板状充填剤である精製ベントナイト(株式会社ホージュン、商品名「ベンゲル」、アスペクト比:280)100部を、蒸留水1995部に、ポリアクリル酸ナトリウム5部の存在下に添加して強撹拌し、固形分濃度5%の無機充填剤水性分散液を得た。
(水素化ニトリルゴム(a6)のラテックスの製造)
実施例2において得られたニトリルゴム(a2)のラテックスについて、該ラテックスに含有される乾燥ゴム重量に対してパラジウム含有量が1000ppmになるように反応器にパラジウム触媒(1重量%酢酸パラジウムアセトン溶液と等重量のイオン交換水を混合した溶液)を添加して、水素圧3MPa、温度50℃で6時間水素添加反応を行い、水素化ニトリルゴム(a6)のラテックスを得た。
実施例10において、重合体(b1)を、比較例6でも使用したメチルエチルケトン不溶解分が2重量%である重合体(b5)に変えた以外は実施例2と同様にしてニトリルゴム組成物を調製し、同様に評価を行った。結果を表5に示す。
Claims (7)
- α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位と少なくとも一部が水素化されていてもよい共役ジエン単量体単位とを含有し、該α,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位の含有割合が36〜54重量%であり、メチルエチルケトン不溶解分が20重量%未満であるニトリルゴム(a)40〜95重量%、および、
芳香族ビニル単量体単位およびα,β−エチレン性不飽和ニトリル単量体単位からなる群より選ばれる少なくとも一種のビニル単量体単位50〜100重量%と少なくとも一部が水素化されていてもよい共役ジエン単量体単位50〜0重量%とを含有し、メチルエチルケトン不溶解分が20重量%以上である重合体(b)60〜5重量%を含有する重合体成分(A);並びに、
該重合体成分(A)100重量部に対して0.1〜200重量部の割合で、HOY法によるSP値が8.0〜10.2(cal/cm3)1/2の範囲内の可塑剤(B);
を含有することを特徴とするニトリルゴム組成物。 - 前記ニトリルゴム(a)および前記重合体(b)の少なくとも一方が、カチオン性単量体単位を0〜30重量%の割合でさらに含有する請求項1記載のニトリルゴム組成物。
- 前記ニトリルゴム(a)および前記重合体(b)の少なくとも一方が、共役ジエン単量体単位の炭素−炭素不飽和結合が水素化されたものである請求項1または2記載のニトリルゴム組成物。
- ポリ塩化ビニル樹脂およびアクリル樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種の熱可塑性樹脂を、前記重合体成分(A)100重量部に対して、10〜100重量部の割合で含有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のニトリルゴム組成物。
- アスペクト比が30〜2,000である無機充填剤を、前記重合体成分(A)100重量部に対して、1〜100重量部の割合で含有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のニトリルゴム組成物。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のニトリルゴム組成物に架橋剤を加えてなる架橋性ニトリルゴム組成物。
- 請求項6に記載の架橋性ニトリルゴム組成物を架橋してなるゴム架橋物。
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