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JP5278941B2 - 術中誘発電位診断サポートシステム - Google Patents

術中誘発電位診断サポートシステム Download PDF

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JP5278941B2
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Description

本発明は、肋間神経刺激−記録による術中誘発電位診断サポートシステムに関し、詳しくは、術中における脊髄の領域付近で脊髄虚血が生じているか否かを判定して警報を発生する術中誘発電位診断サポートシステムに関する。
胸腹部大動脈手術、胸部下行大動脈瘤手術および脊髄損傷手術において、手術中の脊髄虚血による対麻痺(下半身麻痺)は患者の生活の質(QOL)を著しく損なう合併症である。
現在までさまざまな脊髄保護法が開発されてきたが、対麻痺を完全に防止するには至っていない。
術中の脊髄虚血をモニタリングする方法の一つとして、脊髄誘発電位がある。これは電気刺激によって脊髄に発生する電流を信号波形としてモニタするもので、脊髄が虚血にさらされると、電気伝導が悪くなることから、該信号波形の振幅低下などの変化を観察して、術中の脊髄虚血をモニタリングする方法である。
従来、刺激電極を頭皮や頚部脊髄硬膜外や抹消神経部に取り付け、胸腰部硬膜外や足の筋肉や脊髄内に取り付けた記録電極から、脊髄虚血をモニタするための信号波形を得ていた。
しかし、従来の脊髄誘発電位測定法では次に示す様々な問題点があった。
(1)硬膜外に電極を入れる場合、手術当日は術中にヘパリンを使用するため、出血の合併症を避けるために術前日に電極を硬膜外へ挿入留置しておく必要がある。
(2)緊急手術の際に使用することができない。
(3)足の筋肉から電位を記録する場合、術中に筋弛緩剤を使用すると、電位が記録できない。
(4)脊髄の手術における麻痺等の障害をなくすために、脊髄誘発電位測定法を用いてきたが、人的不足のために機械にたよる必要性が大きくなってきた。
以上の欠点のために麻酔法や電位測定方法に非常に難渋している。
そこで本発明者は、従来の脊髄誘発電位測定法を含めた、特定構造の電極を使用した手術中の脊髄虚血をモニタリングする術中誘発電位診断サポートシステムを提案している。
このシステムは、誘発電位電極装置と、脊髄に印加する電気刺激としての刺激パルスを生成するパルスジェネレーターと、刺激パルスの印加により脊髄で発生した脊髄誘発電位の信号波形を検出するデジタルオシロスコープとを備える測定部と、該測定部で得られた脊髄誘発電位の測定結果を処理する処理部と、を主たる構成要素として備え、手術中に遮断する大動脈の上位に位置する露出された上位肋間神経に第1の誘発電位電極装置を装着し、手術中に遮断する大動脈の下位に位置する、露出された下位肋間神経、第2の誘発電位電極装置を装着して、手術中の脊髄虚血をモニタリングするものである。
すなわち、パルスジェネレーターで刺激パルスを生成し、この刺激パルスを第1の誘発電位電極装置を介して上位肋間神経に印加する。印加された刺激パルスによって肋間神経の神経細胞が刺激され、それにより脊髄では脊髄誘発電位(誘発電位パルス)が生じる。この誘発電位パルスは、脊髄を構成する神経組織内に形成された神経伝達経路を通じて伝播され、そして、この誘発電位パルスの伝播に応じて、下位肋間神経に装着された第2の誘発電位電極装置を介して測定装置において電気信号が検出される。
検出された電気信号は配線を介してデジタルオシロスコープに出力される。デジタルオシロスコープではその電気信号から誘発電位パルスの波形を取得する。
このようにして、手術中に遮断する大動脈の上位と下位の、露出された肋間神経それぞれに、対応する誘発電位電極装置を装着して、手術中の脊髄虚血をモニタリングするものである。
ところが、この術中誘発電位診断サポートシステムでは、オシロスコープにより表示される誘発電位のパルスの波形から脊髄虚血を生じているかどうかを判断するためには高度の専門知識と経験を必要とする。
そのため、操作が簡単で、高度の専門知識や経験がなくても脊髄虚血を的確にチェックすることのできる術中誘発電位診断サポートシステムが求められている。
本発明は、上記の欠点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、術前準備が不要で急患にも対応でき、かつ麻酔の影響も受けにくい、術中誘発電位診断サポートシステムを提供することにある。
本発明の他の目的は、オシロスコープにより表示される誘発電位のパルスの波形を正確に解析して、脊髄虚血を生じている場合には、警報を発生する術中誘発電位診断サポートシステムを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、操作が簡単で、高度の専門知識や経験がなくても脊髄虚血を的確にチェックすることのできる術中誘発電位診断サポートシステムを提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、脊髄誘発電位を測定して閾値を設定することにより術中の脊髄虚血をモニタリングし、脊髄虚血状態が生じた場合に警報を発生する術中誘発電位診断サポートシステムを提供することにある。
本発明の術中誘発電位診断サポートシステムは、脊髄誘発電位に基づいて術中診断のサポートをする術中誘発電位診断サポートシステムであって、手術中に遮断する大動脈の上位に位置する上位肋間神経に電気的に接続される第1の電極と、手術中に遮断する大動脈の下位に位置する下位肋間神経に電気的に接続される第2の電極と、該対応する肋間神経に接続された該両電極の一方に、該肋間神経が刺激されるように刺激信号を印加する刺激印加部と、該肋間神経刺激により発生した脊髄誘発電位を、該対応する肋間神経に接続された両電極の他方を介して検出する電位検出部と、該脊髄誘発電位に基づいて脊髄虚血を検出する脊髄虚血検出部と、該脊髄虚血検出部の検出出力を受け、該脊髄虚血が発生したとき、警報を発生する警報発生部とを備え、そのことにより上記目的が達成される。
一実施形態では、前記第1および第2の電極はそれぞれ、電極保持部材により、前記対応する肋間神経を該電極に取り付け可能な取付け位置と、該対応する肋間神経を該電極により固定する固定位置との間で移動可能に保持されており、前記電位検出部は、該電極で取り込まれた前記電気信号を増幅する信号増幅器を有し、前記脊髄虚血検出部は、該信号増幅器で増幅された信号を演算処理し、脊髄誘発電位の信号波形データを得る演算処理器と、術前の脊髄誘発電位の信号波形データを標準データとして記憶保存する記憶部と、該記憶部に保存されている標準データと測定時において前記演算処理器での演算処理により得られる脊髄誘発電位の信号波形データとを比較する比較器と、該比較器により比較した結果、両データの差が許容範囲を超えているか否かにより異常の有無を判定する判定器とを有し、前記警報発生部は、該判定器により異常ありと判定された時、警報を発するアラーム報知器を有する。
一実施形態では、前記記憶部に保存されている標準データは、測定準備操作として、前記演算処理器部で演算処理された前記術前における平均的な脊髄誘発電位の信号波形データを、前記記憶部に予め記憶させたものである。
一実施形態では、前記アラーム報知器は、音を用いた音響的アラーム報知手段、光を用いた光学的アラーム報知手段、文字情報ないし画像情報を用いた情報伝達式アラーム報知手段の少なくとも一つである。
本発明の他の術中誘発電位診断サポートシステムは、手術中に遮断する大動脈の上位と下位の露出された肋間神経それぞれに装着される電極を備えた誘発電位電極装置と、該電極から脊髄誘発電位を検出する誘発電位検出装置と、術前の前記脊髄誘発電位を検出して記憶すると共に術中の前記脊髄誘発電位を検出して記憶し、記憶した術前の前記脊髄誘発電位から術中の前記脊髄誘発電位に至る変化分から任意のレベルに閾値を設定し、経時的に変動する前記脊髄誘発電位と前記閾値との比較を行って脊髄虚血状態を判定する判定器と、該判定器の指示に基づいて警報を発生するアラーム警報器と、を具える。
一実施形態では、前記誘発電位電極装置が、一対の電極と、該一対の電極を保持する保持部と、を有し、該電極の先端部が該保持部の端部から外側へ突出し、該電極と該保持部とが相対的に移動可能であり、該電極の先端部に肋間神経に係合可能なフック部が設けられ、該フック部に肋間神経を係合した状態で該電極又は保持部を移動して、該フック部と保持部との間で肋間神経を挟持可能である。
一実施形態では、前記保持部がケースであり、該ケース内に前記一対の電極が突出没入可能に配置され、該一対の電極をケース内へ没入するように電極とケースとの間に弾性体が設けられ、該電極のフック部と該ケースの先端部との間で肋間神経を挟持可能である。
一実施形態では、前記ケース内に前記電極への電気接続手段が設けられている。
一実施形態では、前記電気接続手段が、ステレオジャックと、該ステレオジャックと該電極とを接続する電極ケーブルと、を有する。
一実施形態では、前記保持部に組織へ刺通可能な固定爪が設けられている。
一実施形態では、前記保持部が前記電極を収容する筒体であり、該筒体内に一対の電極が筒体の軸方向へ移動可能に配置され、該電極を支持する支持部が該筒体に嵌合され、該筒体と該支持部との間に電極を筒体内へ没入するように付勢する弾性体が配設されている。
一実施形態では、前記保持部が前記電極を包むチューブであり、チューブが電極の軸方向へ移動可能に構成され、該電極を支持する支持部が該チューブに移動可能に嵌合され、該支持部と該チューブとの間にチューブを電極のフック部の方向へ付勢するスプリングが配設されている。
一実施形態では、前記各電極がそれぞれ前記チューブに包囲され、該一対のチューブは連結部材にて連結されている。
一実施形態では、前記一対の電極間の間隔が、2〜3mmである。
本発明の手術中の脊髄虚血をモニタリングする術中誘発電位診断サポートシステムによれば、上位と下位の露出された肋間神経それぞれに装着される誘発電位電極装置を有することにより、上位の肋間神経に装着される誘発電位電極装置から上位の肋間神経を電気刺激し、下位の肋間神経に装着される誘発電位電極装置が、脊髄を伝導して下位の肋間神経に伝わる電気信号を波形として記録する。ここで、誘発電位電極装置は、上記した構成であることにより、確実かつ安定して電極を肋間神経に接触させることができる。また、神経伝達経路としての脊髄の機能を詳細に評価することが可能となり、また虚血、損傷などが発生している脊髄の位置を正確に把握することができる。
特許出願人は、この方法をすでに動物実験にて使用し、その有効性を実証した。
本発明の誘発電位電極装置は、手術分野で使用できるため、緊急手術症例にも応用可能である。また、筋弛緩剤などの麻酔による影響が少なく、手術する大動脈の位置に対応した脊髄のモニタリングを行え、より脊髄虚血の限局診断が可能である。
また、誘発電位電極装置による脊髄誘発電位測定によれば、検出結果を連続的に解析することにより、神経伝達経路としての脊髄の機能を詳細に評価することが可能となり、また虚血、損傷などが発生している脊髄の位置を把握することができる。
また、本方法を施行するのに必要な肋間神経の刺激、記録電極は、肋間神経を障害せずに、効率よく、刺激、記録できる。これは電気刺激によって脊髄を流れる電流を電磁波形として記録するもので、脊髄が虚血にさらされると、電気の伝導が悪くなり、波形の振幅低下などの変化を観察する方法であるからである。また、脊髄誘発電位測定用電極として、微小かつ軽量でフレキシブル性を有すると、神経に直接接触させても神経を損傷させることなく適度な圧力で表面に適切に配置することが可能となる。
なお、胸腹部大動脈手術、胸部下行大動脈瘤手術および脊髄損傷手術における脊髄虚血のモニタリング以外に、交通事故、高所転落、転倒、打撲、下敷等による脊髄の損傷、変成、腫瘍等による脊髄損傷の診断にも本発明を適用することができる。
また、肋間神経刺激による脊髄誘発電位(Tic−ESCP)をモニタリングするので、第1にTic−ESCPの波形は単純でありかつ脊髄の短い分節にわたる活性化を反映するため、外部ノイズに影響されにくい。第2に電極の硬膜外への配置のような術前の準備を必要とせず、緊急の場合に利用可能なだけでなく、抗凝血治療または抗血小板治療を行っている患者においても利用可能である。第3に、筋弛緩薬を用いることができ、神経電位を筋肉の妨害なしに評価することができる。電極は小さいが、波形は単純で明瞭であり、したがって波形の解析が容易である。第4に神経への直接刺激のため、必要とされるのはより小さな刺激である。
特に、保持部に組織へ刺通可能な固定爪が設けられていることにより、固定爪を組織内へ刺し通して保持部を組織の任意の位置に固定できる。
保持部としてケースで構成することもできる。その場合には、ケース内に配置された一対の電極は、ケースから突出没入自在(前後方向へ移動可能)であるので、電極をケースからスライドして突出し、電極の先端部に設けられたフック部を肋間神経に係合し、その状態で電極をケース内へ移動させることで、確実にかつ安定して電極を肋間神経に接触させることができる。
本発明の術中誘発電位診断サポートシステムによれば、肋間神経から脊髄誘発電位を検出し、術前及び術中の脊髄誘発電位を夫々検出して記憶する。記憶した術前の脊髄誘発電位から術中の脊髄誘発電位に至る変化分の任意のレベルに閾値を設定し、時間と共に変動する脊髄誘発電位と設定した閾値との比較を行って脊髄虚血状態を判定する。そして、この判定結果に基づき、警報を発生する。従って、手術時或いは検査時に、患者の脊髄虚血状態の情報を容易にしかも確実に得ることができる。
さらに、上記誘発電位電極装置によれば、電極の先端部に肋間神経に係合可能なフック部が設けられ、該フック部に肋間神経を係合した状態で電極又は保持部を移動して、フック部と保持部の端部との間で肋間神経を挟持可能である。
従って、電極を保持部から移動してその電極の先端部に形成したフック部を保持部から外側へ突出し、フック部を肋間神経に係合し、その状態で電極を保持部側へ移動させる(又はフック部を肋間神経に係合させた状態で保持部を移動させる)ことで、フック部と保持部の先端との間に肋間神経を挟持する。そのことにより、確実にかつ安定して電極を肋間神経に接触させることができる。
このようにして、手術中に遮断する大動脈の上位と下位の露出された肋間神経それぞれに誘発電位電極装置の電極を装着し、上位の肋間神経に装着される誘発電位電極装置によって上位の肋間神経を電気刺激し、下位の肋間神経に装着される誘発電位電極装置から脊髄を伝導して下位の肋間神経に伝わる電気信号を波形として記録する。
このようにして肋間神経刺激−肋間神経記録による術中誘発電位診断サポートシステムが得られるので、術前準備が不要で急患にも対応でき、かつ麻酔の影響も受けにくい。
ケースに電極への電気接続手段が設けられ(例えば、ステレオジャックと電極ケーブルなど)ていることにより、ケースに対して電極を容易に前方へ押し出し或いはケース内に収めることができ、また測定装置の製作も容易である。
本発明の実施形態を以下に説明する。
(誘発電位電極装置)
図1〜図5に示すように、本発明の誘発電位電極装置2は、保持部としてのケース12と、該ケース12内に突出没入可能に配置された一対の電極14と、両電極14をケース12の開口部18から突出した状態で該ケース12に固定可能な固定手段26と、を有する。
ケース12は、電気絶縁製樹脂などにて偏平な箱状に形成され、ケース12内の両側に電極14がそれぞれ配置されている。
ケース12の前端には開口部18が設けられ、ケース12の収容部内に配置された各電極14の先端部が開口部18から前方へ突出可能である。両電極14は収容部から開口部18を通して前方へ突出し、あるいはケース12内へ没入して収容されるようにスライド可能に構成されている。
電極14の形状は肋間神経を損傷しない形状であれば何ら限定するものではないが、この実施形態では図1に示すように電極14は帯状の導電性金属片にて形成されている。
電極の材質としては、従来より公知のものを使用することができる。例えば、白金、銀、銅、ステンレス、金、導体に金メッキしたものなどを使用することができる。特に、金および金メッキしたものが好ましい。電極の太さは、0.8〜1.2mmが好ましい。
また、電極の材質として導電性ポリマーを使用することもできる。そのような導電性ポリマーとしては、例えば、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリp−フェニレン、ポリフェニレンビニレン等があげられる。
一対の電極14間の間隔は、電位差の安定性の点から2〜3mmとするのが好ましい。
なお、電極14を針金状に形成してもよい。電極14はやや弾性を有しているのが好ましい。上記開口部18はケース12の全幅に亘って形成してもよい。
両電極14の先端部には下方へ湾曲したフック部15が形成されている。このフック部15は肋間神経に係合できる形状とされている。フック部15の形状は側面視で半円形とすることができる。
ケース12の上面には前後方向へ長い長孔20が形成され、各電極14に接続された操作部26この長孔20を通して外部へ突出している。両電極レバー22は電気絶縁性の連結部材にて相互に連結されている。
該操作部26をケース12の前後方向へ手などで移動操作すると、両電極14はケース12内を前後方向へスライド移動する。操作部26として、固定手段としてのネジで構成しても良く、ネジ26を手で回すことにより連結部材(および電極14)をケース12に固定したり、ネジ26を緩めることにより連結部材および電極14を長孔20に沿ってケース12の前後方向へ移動させることができる。
ケース12の後部下面には組織へ刺通可能な固定爪28が左右に一対設けられている。この固定爪28を任意の位置の組織へ刺し通すことにより、ケース12を組織の所望位置へ固定することができる。
図2に示すように、ケース12内には、電極14への電気接続手段30が設けられている。この電気接続手段30は、手術中に遮断する大動脈の上位と下位の肋間神経を露出して、それぞれの肋間神経に電極14を装着し、上位の肋間神経を電気刺激し、また脊髄を伝導して下位の肋間神経に伝わる信号を受信するためのものである。
具体的には、電気接続手段30は、ケース12内に配置されたステレオジャック32と、このステレオジャック32から電極14に接続された電極ケーブル34とを有する。
ステレオジャック32の陽極部が一方の陽極側の電極14の後端部に電極ケーブル34によって接続され、ステレオジャック32の陰極部が他方の陰極側の電極14の後端部に電極ケーブル34によって接続されている。
なお、ケース12内に固定手段としてスプリングなどの弾性体27を配設して、各電極14をケース12内へ収容する方向へ付勢してもよい(図10)。弾性体27を配設する場合には、上記ネジ26は不要であり得る。
弾性体27をケース12内に配設する場合には、連結部材24を手で操作することにより電極14をケース12より突出させ、その電極14のフック部15に肋間神経Nを係合した後、連結部材24から手を離すことで、弾性体27の引張り力によって、両電極14はケース12側へ移動する。肋間神経Nは、フック部15とケース12の前端面12aとの間に挟持される。
弾性体27としては、例えば、コイルスプリングなどを使用することができる。
図11は他の実施形態を示した図である。
この実施形態では、保持部材として、筒状のケース12で構成されている。
ケース12の先端部には、電極14を通す挿通孔19が形成されている。
一対の電極14は筒状の支持部52内に挿通されている。電極14の基部は支持部52に固定されている。その支持部52は、ケース12内に、ケース12の軸方向へ移動可能に挿入されている。
支持部52とケース12との間にコイルスプリング27が配置され、電極14の先端に形成されたフック部15をケース12側へ移動する方向へ付勢している。
支持部52の外面には、支持部52又はケース12を軸方向へ手で容易に操作できるよう操作用突起54が形成されている。図中66は電気コードである。
操作用突起54を操作してケース12に対して支持部52をその長手方向へ移動すると、電極14のフック部15がケース12から突出し、あるいはケース12側へ移動する。
従って、図12に示すように、フック部15を突出した状態でそのフック部15の先端に肋間神経を係合させる。その係合状態で、再び操作用突起から手を離すと、支持部52がケース12から離れる方向へ移動するので、フック部15がケース12側へ移動する。その結果、フック部15に係合された肋間神経Nはケース12の先端面とフック部15との間で挟持される。
また、図13はさらに他の実施形態を示したものである。
この実施形態では、誘発電位電極装置2は、一対の電極14と、該電極14をそれぞれ包む保持部としてのチューブ56と、を有する。
電極14は支持部52内に挿通され、その支持部52の基部は連結部材58にて連結されている。
該チューブ56は支持部52および電極14を間隙を介して被覆し、チューブ56は電極14の軸方向に移動可能に構成されている。一対のチューブ56、56間は操作部材60にて連結されている。
チューブ56の基部と連結部材58との間には圧縮スプリング62が配設され、チューブ56を連結部材58に対して離間する方向へ付勢している。チューブ56の先端部には外方へ延設されたフランジ57が形成されている。
従って、操作部材60を手で操作して、スプリング62に抗してチューブ56を連結部材58方向へ移動すると、電極14のフック部15とチューブ56先端のフランジ57との間に空間が形成される。この空間内に肋間神経を位置させ、次に操作部材60から手を離すと、チューブ56がスプリング62に押されて電極14のフック部15方向へ移動する。肋間神経はそのフック部15とフランジ57との間に挟持される。
(誘発電位診断サポートシステム)
本発明の術中誘発電位診断サポートシステム100は、図6および図7に示すように、上位と下位の露出された肋間神経それぞれに装着される上記構成の誘発電位電極装置2を有し、手術中の脊髄虚血をモニタリングするものである。なお、図6はイヌにおける実際の電位測定を示したもので、図中4は大動脈、6は第11肋間神経、8は第12肋間神経、10は脊髄をそれぞれ示している。
本発明の術中誘発電位診断サポートシステム100は、上記誘発電位電極装置2以外に、脊髄10に印加する電気刺激としての刺激パルスを生成するパルスジェネレーター40と、刺激パルスの印加により脊髄10で発生した脊髄誘発電位の信号波形を検出するデジタルオシロスコープ42とを備える測定部44と、該測定部44で得られた脊髄誘発電位の測定結果を処理する処理部46と、を主たる構成要素として備える。
パルスジェネレーター40は、生成した刺激パルスの情報を処理部46に出力可能に構成されている。デジタルオシロスコープ42は、誘発電位電極装置2に配設された電気接続手段30に信号取り出し側端部が接続され、配線を介して入力される脊髄誘発電位の信号波形を検出してその結果を処理部46に出力可能に構成されている。
処理部46は、例えば、パーソナルコンピュータ等により構成されている。この場合、処理部46は、演算処理部(CPU)48と、半導体記憶部等からなる記憶部49と、CRT等から構成された表示器50とを備えることができる。表示器50は、演算処理部48で取得される処理結果を可視化して表示する。また、脊髄誘発電位装置2はアンプ等が配置されてもよい。
脊髄誘発電位を測定するには、パルスジェネレーター40で刺激パルスを生成し(例えば、10mA以下、特に2mA〜3mAの電流)、この刺激パルスを誘発電位電極装置2から上位肋間神経6に印加する。このとき、パルスジェネレーター40から処理部46に刺激パルスの情報が出力される。処理部46に入力された刺激パルスの情報は、演算処理部48で処理される。なお、ここでは、刺激パルスとして電流パルスを用いるが、パルスジェネレーター40からの電圧を刺激として印加してもよい。
つまり、印加された刺激パルスによって肋間神経6の神経細胞が刺激され、それにより脊髄10では脊髄誘発電位(誘発電位パルス)が生じる。この誘発電位パルスは、脊髄10を構成する神経組織内に形成された神経伝達経路を通じて伝播される。そして、この誘発電位パルスは、下位肋間神経8に装着された誘発電位電極装置2を介して、測定部40のデジタルオシロスコープ42に電気信号として入力される。該デジタルオシロスコープ42では、入力された電気信号から、以下のように誘発電位パルスの波形を取得する。
図8は、第12肋間神経に装着された電極14からの電気信号に基づいてデジタルオシロスコープ42により取得される誘発電位パルスの波形を示す図である。
ここでは第11肋間神経に装着された電極14により印加された刺激パルスにより、第12肋間神経に装着された電極14を介して検出される誘発電位のパルスの波形T12、第1腰神経に装着された電極を介して検出される誘発電位のパルスの波形L1、第2腰神経に装着された電極を介して検出される誘発電位のパルスの波形L2をそれぞれ示しており、脊髄10の各領域付近が脊髄虚血を生じておらず正常であることがモニタリングできる。脊髄虚血を生じている場合には、上記パルス波形がフラットとなる。
図8は、筋弛緩薬を用いた場合と用いなかった場合のT12とL2の間で記録された脊髄誘発電位(Tic−ESCP)を示しており、Tic−ESCPの波形は、どちらの条件においても小さい正(P1)の波とその後に続く大きい負(N1)の波からなる。各波と潜伏期は図9に示されるように定義され、Tic−ESCPの波形における上方への反屈は本発明において負として定義される。波形は遠位の肋間神経からよりも、近位の肋間神経からの方がより明瞭に記録された。筋弛緩薬を用いた場合、N1波が大きいので小さいP1波は不明瞭であった。Tic−ESCPのベースラインは安定であり、波形は刺激によるアーチファクトがほとんどないので、Tic−ESCPの振幅は、N1波の振幅として測定される。Tic−ESCPの潜伏期はP1の潜伏期およびN1の潜伏期として測定される。
以上のことから以下のことがわかる。
肋間神経刺激による脊髄誘発電位(Tic−ESCP)モニタリングの利点として、第1にTic−ESCPの波形は単純でありかつ脊髄の短い分節にわたる活性化を反映するため、外部ノイズに影響されにくい。第2に電極の硬膜外への配置のような術前の準備を必要とせず、緊急の場合に利用可能なだけでなく、抗凝血治療または抗血小板治療を行っている患者においても利用可能である。第3に、筋弛緩薬を用いることができ、神経電位を筋肉の妨害なしに評価することができる。電極は小さいが、波形は単純で明瞭であり、したがって波形の解析が容易である。第4に神経への直接刺激のため、必要とされるのはより小さな刺激である。
図14において、2は患者の露出した上位と下位の肋間神経それぞれに装着される誘発電位電極装置である。該装置2は、肋間神経に接触固定され、肋間神経刺激によって生成される脊髄誘発電位に基づく電気信号を取り込む電極14を備える。
電極14は接続ケーブル34の一端に接続されている。この接続ケーブル34の他端には差し込みプラグ35が取付けてあり、オシロスコープ42を備えたモニター本体70に対して矢印で示す如く着脱自在に接続可能となっている。
すなわち、モニター本体70のケース70aの上表面には、後述する操作スイッチ80の押しボタン80Aおよび80B,表示器50の表示画面(領域50a及び50b),警報ブザー89a,警報ランプ89bなどが装着されている。
図15に示すように、モニター本体70の内部には、刺激部83、操作スイッチ80の押しボタン操作に応じて作動する信号増幅器81以下の電子部品等が収容されている。信号増幅器81は、前記電極14で取り込まれた前記電気信号を増幅する。この増幅された信号はA−D変換器82によりデジタル信号に変換されて演算処理部48に入力する。演算処理部48は、入力した信号を演算処理して脊髄誘発電位の信号波形データを生成し、表示器50に供給すると共に比較器85へ出力する。
なお、演算処理部48は、操作スイッチ80からの指令を受けると、その指令に応じた内容を表示器50に出力する。表示器50は、通常の場合は、前記演算処理部48からの脊髄誘発電位の信号波形データに基づく脊髄誘発電位の信号波形を表示画面の領域50aにオシログラフ的に表示する。
アンドゲート86は、測定準備段階において、前記操作スイッチ80から与えられるON指令信号によってONとなり、前記演算処理部48で得られた患者の術前又は術中の前段階における脊髄誘発電位の信号波形データを標準データとして記憶部49に記憶させる。記憶部49は上記標準データを記憶保存する。
比較器85は、前記演算処理部48から時々刻々供給される脊髄誘発電位の信号波形データを、前記記憶部49に予め記憶保存されている標準データと比較し、その差を判定器88へ出力する。判定器88は上記両データの差が一定の許容範囲を超えているか否かにより異常の有無を判定する。そして異常であると判定した場合には、その異常情報を警報ブザー89a及び警報ランプ89bに出力すると共に、前記表示器50に与える。
前記判定器88から異常情報を受けると、警報ブザー89aは例えば警報音を連続的または断続的に発する。また警報ランプ89bは例えば赤色ランプを点滅させて警報を発する。さらに表示器50は、その異常の内容を表示画面における領域50bにメッセージとして表示する。なお警報ブザー89a、警報ランプ89b、表示器50のメッセージ表示機能部は、音を用いた音響的アラーム報知手段と、光を用いた光学的アラーム報知手段と、文字情報ないし画像情報を用いた情報伝達式アラーム報知手段とを含むアラーム報知器を構成している。
次に、上記の如く構成された本実施形態の術中誘発電位診断サポートシステムを、胸腹部大動脈手術、胸部下行大動脈瘤手術および脊髄損傷手術において使用する場合の動作について説明する。
先ず、使用に先がけて患者の術前において測定した脊髄誘発電位の信号波形データを比較用の標準データとして記憶部49に予め記憶保存する場合の動作について説明する。
手術中の脊髄虚血をモニタリングするものである。
患者が健康な状態にある術前あるいは術中の初期の段階に、遮断する大動脈の上位と下位にそれぞれ位置する、露出した肋間神経それぞれに、誘発電位電極装置2を、その電極14が肋間神経に接触するよう装着する。
この状態で操作スイッチ80における準備モード用の押しボタン80AをON操作する。アンドゲート86がONとなり準備モードとなる。この状態において、刺激部40で刺激パルスを生成し、この刺激パルスを誘発電位電極装置2から上位肋間神経6に印加する。つまり、電極14で取り込まれた脊髄誘発電位に基づく電気信号は、信号増幅器81により増幅され、A−D変換器82でディジタル信号に変換されて演算処理部48に入力する。この入力したディジタル信号は、演算処理部48にて演算処理されて脊髄誘発電位の信号波形データとなる。この脊髄誘発電位の信号波形データは既にONとなっているアンドゲート86を通して記憶部49に標準データとして供給され記憶保存される。
次に術中の動作について説明する。
上記標準データが記憶部49に記憶保存されている状態において、操作スイッチ80における測定モード用の押しボタン80BをON操作する。そうすると、アンドゲート86はOFFとなり、測定モードとなる。この状態においては、刺激部40で刺激パルスを生成すると、演算処理部48で時々刻々と生成される脊髄誘発電位の信号波形データは、一方において表示器50に供給され、表示画面の領域50aに脊髄誘発電位の信号波形として表示される。また上記脊髄誘発電位の信号波形データは、他方において比較器85の一方の入力端に与えられる。比較器85の他方の入力端には記憶部49から標準データが与えられている。このため比較器85において、演算処理部48で時々刻々と生成される脊髄誘発電位の信号波形データが、記憶部49に保存されている標準データと順次比較され、その差が検出される。この検出された差は判定器88に送り込まれる。判定器88においては、両データの差が許容範囲を超えているか否かに基づいて異常の有無が判定される。
この判定器88による判定の結果、異常であると判定された時には、判定器88から異常信号が発せられ、これが警報ブザー89a、警報ランプ89b,及び表示器50に与えられる。このため警報ブザー89aから警報音が発せられると共に、赤色の警報ランプ89bが点滅動作して患者に異常であることが知らされる。また表示器50の表示画面の領域50bにおいて、異常の内容がメッセージとして表示される。
このようにして脊髄が虚血にさらされた場合、すなわち測定された脊髄誘発電位の信号波形データが比較用の標準データから大きく外れたような場合には、医者および看護師に対して自動的に警報が発せられる。このため、たとえ波形図に関して専門知識が乏しい者であってもその時点で脊髄虚血状態を的確に把握できる。
(他の実施形態の術中誘発電位診断サポートシステム)
次に、他の実施形態の術中誘発電位診断サポートシステムを図16および図17に基づいて説明する。
図16および17中、82はアナログ−デジタル変換器であり、該アナログ−デジタル変換器82は、誘発電位電極装置2で検出された脊髄誘発電位レベルをデジタル信号に変換して出力する。88は判定器で、例えばRAM、ROMを有するCPU等により構成され、誘発電位電極装置2で測定される脊髄誘発電位レベルから、術前のハイレベルの検出及び術中のローレベルの検出を行い、閾値として設定されたアラームレベルと逐次検出される脊髄誘発電位レベルとの比較を行って、その結果によりアラーム信号を出力すると共に、装置全体の制御を行う。
脊髄虚血状態の判定を自動的に行うために、ROMに予め脊髄虚血状態判定プログラムを格納しておくことにより判定を行うことができる。或いは、次に説明する操作部80の設定操作による手動判定も可能である。
また、RAMには、検出した術前の脊髄誘発電位レベルのハイレベルデータ及び術中の脊髄誘発電位レベルのデータ、手動判定の場合のアラームレベルや所要とするデータ等を一時的に記憶する。アラーム信号は、検出された脊髄誘発電位レベルレベルがアラームレベルより低い場合、即ち脊髄虚血状態が生じた場合に、判定器88から出力されるようになっている。
80は、例えばキーボード、或いは押しボタンを有する操作パネル等により構成される操作部で、自動判定或いは手動判定の選択、誘発電位電極装置2で測定される脊髄誘発電位レベル及びハイレベルの設定、アラームレベルの設定、アラームの解除及び所要とする各種データの設定等を行う。50は表示部で、例えばCRT或いは液晶表示装置等で構成され、脊髄誘発電位レベルのトレンド、アラームレベル、所要のデータ等を表示する。
89bは警報装置で、例えば発光ダイオード(LED)等の発光素子及びその駆動部から構成され、判定器88から出力されるアラーム信号により点灯或いは点滅による警報を発生する。なお、警報装置は光による警報を行うものに限らず、図に示す音による警報を行う警報装置89aでもよい。この警報装置89aは、例えばブザー又は小形スピーカ等の音響素子とその駆動部により構成し、ブザー音又は音声等による警報を発生するようにしてもよい。また、警報装置90は、LEDと、ブザー又はスピーカのいずれかを組み合わせて、光及び音による警報を同時に発する様に構成することもできる。このようにすれば、アラームが確実に医師や看護師に伝達される。
また、49は記録装置であり、後刻の解析や分析のため、判定器88から出力される脊髄誘発電位レベルのトレンド波形、アラームレベル等の経時的な変化の記録を行う。
次に、上記構成について、図17のフローチャートを参照して、脊髄虚血状態判定の処理を説明する。
上位肋間神経に対して、誘発電位電極装置2をその電極14が上位肋間神経に電気的に接続されるよう装着し、下位肋間神経に対して、誘発電位電極装置2をその電極14が該下位肋間神経に電気的に接続されるよう装着し、誘発電位電極装置2、およびアナログ−デジタル変換器82を介して脊髄誘発電位レベルを取り込む(ステップS1)。判定器88に取り込まれた脊髄誘発電位レベルデータは、表示装置50に送られて画面上に脊髄誘発電位レベルの波形が表示される(ステップS2)。図8および図9に示したように、例えば検出される脊髄誘発電位レベルの値は、マイナス側から急激にプラス側に変化し、脊髄虚血状態が大きく変化する。
判定器88は、取り込まれた脊髄誘発電位レベルから、術前の脊髄誘発電位レベルを検出して記憶し(ステップS3)、更に術中の脊髄誘発電位レベルを検出して記憶する(ステップS4)。
次に、判定器88は、記憶した脊髄誘発電位レベルに対して、所定の範囲を超える範囲にアラームレベルを設定し(ステップS5)、脊髄誘発電位レベルの測定を継続する(ステップS6)。このアラームレベルは、手術予定時間、患者の血圧値(手術前)、患者の状態等の設定パラメータに基づいて、自動設定される。
判定器88は、順次入力される脊髄誘発電位レベルを監視して、脊髄虚血状態がアラームレベルより低いか否かを検出し(ステップS8)、アラームレベルより低い場合、即ち脊髄虚血状態が生じた場合は、警報装置90にアラーム信号を送り、警報装置90から、例えば光の点滅による警報を発生する(ステップS9)。
ステップS8において脊髄誘発電位レベルがアラームレベル以上であると判定された場合は、ステップS6に戻って脊髄誘発電位レベルの測定を行い、ステップS7の脊髄誘発電位レベルのトレンド波形の表示を継続する。
ステップS9においてアラーム発生後、判定器88は、再度脊髄誘発電位レベルがアラームレベルより低下したか否か判定し(ステップS10)、アラームレベル以上である場合、操作部80を操作してアラームを解除し(ステップS11)、警報装置90のアラームを停止させる。
ステップS10で脊髄誘発電位レベルが依然としてアラームレベルより低いと判定された場合、即ち脊髄虚血を生じた場合には、ステップS9に戻ってアラームを継続する。
ステップS11でアラームを終了させた後、再び脊髄誘発電位レベルの測定を開始し(ステップS12)、表示装置50の画面上に脊髄誘発電位レベルトレンドの表示を行い、或いは記録装置7で記録を行う(ステップS13)。
最後に、測定を継続するかを判定し(ステップS14)、継続しない場合は、測定を終了し、継続する場合は、ステップS8に戻り、ステップS8以降の上記処理を繰り返して行う。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許出願は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明の一実施例の誘発電位電極装置の斜視図である。 図1で示した誘発電位電極装置の平面図である。 図1で示した誘発電位電極装置の側断面図である。 図1で示した誘発電位電極装置の正面図である。 図1で示した誘発電位電極装置の背面図である。 本発明の一実施例の誘発電位電極装置の使用状態を説明する概略図である。 本発明の一実施例の術中誘発電位診断サポートシステムの説明図である。 本発明の一実施例の術中誘発電位診断サポートシステムを使用して得られた波形図である。 Tic−ESCPの波形を定義する図である。 本発明の他の実施例の誘発電位電極装置の概略図である。 本発明のさらに他の実施例の誘発電位電極装置の斜視図である。 図11に示した誘発電位電極装置の作用説明図である。 本発明のさらに他の実施例の誘発電位電極装置の概略断面図である。 本発明の一実施例の術中誘発電位診断サポートシステムの概略斜視図である。 本発明の一実施例の術中誘発電位診断サポートシステムの構成を示すブロック図である。 本発明の他の実施例の術中誘発電位診断サポートシステムの構成を示すブロック図である。 本発明の他の実施例の術中誘発電位診断サポートシステムのフローチャートである。
符号の説明
2 誘発電位電極装置
12 ケース
14 電極
15 フック部
16 固定手段
18 開口部
27 スプリング
28 固定爪

Claims (23)

  1. 脊髄誘発電位に基づいて術中診断のサポートをする術中誘発電位診断サポートシステムであって、
    手術中に遮断する大動脈の上位に位置する上位肋間神経に電気的に接続される第1の電極と、
    手術中に遮断する大動脈の下位に位置する下位肋間神経に電気的に接続される第2の電極と、
    該対応する肋間神経に接続された該両電極の一方に、該肋間神経が刺激されるように刺激信号を印加する刺激印加部と、
    該肋間神経刺激により発生した脊髄誘発電位を、該対応する肋間神経に接続された両電極の他方を介して検出する電位検出部と、
    該脊髄誘発電位に基づいて脊髄虚血を検出する脊髄虚血検出部と、
    該脊髄虚血検出部の検出出力を受け、該脊髄虚血が発生したとき、警報を発生する警報発生部とを備えた術中誘発電位診断サポートシステム。
  2. 前記第1および第2の電極はそれぞれ、電極保持部材により、前記対応する肋間神経を該電極に取り付け可能な取付け位置と、該対応する肋間神経を該電極により固定する固定位置との間で移動可能に保持されており、
    前記電位検出部は、該電極で取り込まれた前記電気信号を増幅する信号増幅器を有し、
    前記脊髄虚血検出部は、
    該信号増幅器で増幅された信号を演算処理し、脊髄誘発電位の信号波形データを得る演算処理器と、
    術前の脊髄誘発電位の信号波形データを標準データとして記憶保存する記憶部と、
    該記憶部に保存されている標準データと測定時において前記演算処理器での演算処理により得られる脊髄誘発電位の信号波形データとを比較する比較器と、
    該比較器により比較した結果、両データの差が許容範囲を超えているか否かにより異常の有無を判定する判定器とを有し、
    前記警報発生部は、
    該判定器により異常ありと判定された時、警報を発するアラーム報知器を有する、
    請求項1に記載の術中誘発電位診断サポートシステム。
  3. 前記記憶部に保存されている標準データは、測定準備操作として、前記演算処理器部で演算処理された前記術前における平均的な脊髄誘発電位の信号波形データを、前記記憶部に予め記憶させたものである請求項2に記載の術中誘発電位診断サポートシステム。
  4. 前記アラーム報知器は、音を用いた音響的アラーム報知手段、光を用いた光学的アラーム報知手段、文字情報ないし画像情報を用いた情報伝達式アラーム報知手段の少なくとも一つである請求項2に記載の術中誘発電位診断サポートシステム。
  5. 手術中に遮断する大動脈の上位と下位の露出された肋間神経それぞれに装着される電極を備えた誘発電位電極装置と、
    該電極から脊髄誘発電位を検出する誘発電位検出装置と、
    術前の前記脊髄誘発電位を検出して記憶すると共に術中の前記脊髄誘発電位を検出して記憶し、記憶した術前の前記脊髄誘発電位から術中の前記脊髄誘発電位に至る変化分から任意のレベルに閾値を設定し、経時的に変動する前記脊髄誘発電位と前記閾値との比較を行って脊髄虚血状態を判定する判定器と、
    該判定器の指示に基づいて警報を発生するアラーム警報器と、
    を具える術中誘発電位診断サポートシステム。
  6. 前記誘発電位電極装置が、一対の電極と、該一対の電極を保持する保持部と、を有し、該電極の先端部が該保持部の端部から外側へ突出し、
    該電極と該保持部とが相対的に移動可能であり、
    該電極の先端部に肋間神経に係合可能なフック部が設けられ、該フック部に肋間神経を係合した状態で該電極又は保持部を移動して、該フック部と保持部との間で肋間神経を挟持可能である請求項5に記載の術中誘発電位診断サポートシステム。
  7. 前記保持部がケースであり、該ケース内に前記一対の電極が突出没入可能に配置され、該一対の電極をケース内へ没入するように電極とケースとの間に弾性体が設けられ、該電極のフック部と該ケースの先端部との間で肋間神経を挟持可能である請求項6に記載の術中誘発電位診断サポートシステム。
  8. 前記ケース内に前記電極への電気接続手段が設けられている請求項7に記載の術中誘発電位診断サポートシステム。
  9. 前記電気接続手段が、ステレオジャックと、該ステレオジャックと該電極とを接続する電極ケーブルと、を有する請求項8に記載の術中誘発電位診断サポートシステム。
  10. 前記保持部に組織へ刺通可能な固定爪が設けられている請求項6に記載の術中誘発電位診断サポートシステム。
  11. 前記保持部が前記電極を収容する筒体であり、該筒体内に一対の電極が筒体の軸方向へ移動可能に配置され、
    該電極を支持する支持部が該筒体に嵌合され、該筒体と該支持部との間に電極を筒体内へ没入するように付勢する弾性体が配設されている請求項6に記載の術中誘発電位診断サポートシステム。
  12. 前記保持部が前記電極を包むチューブであり、チューブが電極の軸方向へ移動可能に構成され、該電極を支持する支持部が該チューブに移動可能に嵌合され、該支持部と該チューブとの間にチューブを電極のフック部の方向へ付勢するスプリングが配設されている請求項6に記載の術中誘発電位診断サポートシステム。
  13. 前記各電極がそれぞれ前記チューブに包囲され、該一対のチューブは連結部材にて連結されている請求項6に記載の術中誘発電位診断サポートシステム。
  14. 前記一対の電極間の間隔が、2〜3mmである請求項6に記載の術中誘発電位診断サポートシステム。
  15. 一対の電極と、該一対の電極を保持する保持部と、を有し、
    該電極の先端部が該保持部の端部から外側へ突出し、
    該電極と該保持部とが相対的に移動可能である、脊髄誘発電位測定装置であって、
    該電極の先端部に肋間神経に係合可能なフック部が設けられ、該フック部に肋間神経を係合した状態で該電極又は保持部を移動して、該フック部と保持部との間で肋間神経を挟持可能である脊髄誘発電位測定装置。
  16. 前記保持部がケースであり、該ケース内に前記一対の電極が突出没入可能に配置され、該一対の電極をケース内へ没入するように電極とケースとの間に弾性体が設けられ、該電極のフック部と該ケースの先端部との間で肋間神経を挟持可能である請求項15に記載の脊髄誘発電位測定装置。
  17. 前記ケース内に前記電極への電気接続手段が設けられている請求項16に記載の脊髄誘発電位測定装置。
  18. 前記電気接続手段が、ステレオジャックと、該ステレオジャックと該電極とを接続する電極ケーブルと、を有する請求項17に記載の脊髄誘発電位測定装置。
  19. 前記保持部に組織へ刺通可能な固定爪が設けられている請求項15に記載の脊髄誘発電位測定装置。
  20. 前記保持部が前記電極を収容する筒体であり、該筒体内に一対の電極が筒体の軸方向へ移動可能に配置され、
    該電極を支持する支持部が該筒体に嵌合され、該筒体と該支持部との間に電極を筒体内へ没入するように付勢する弾性体が配設されている請求項15に記載の脊髄誘発電位測定装置。
  21. 前記保持部が前記電極を包むチューブであり、チューブが電極の軸方向へ移動可能に構成され、該電極を支持する支持部が該チューブに移動可能に嵌合され、該支持部と該チューブとの間にチューブを電極のフック部の方向へ付勢するスプリングが配設されている請求項15に記載の脊髄誘発電位測定装置。
  22. 前記各電極がそれぞれ前記チューブに包囲され、該一対のチューブは連結部材にて連結されている請求項15に記載の脊髄誘発電位測定装置。
  23. 前記一対の電極間の間隔が、2〜3mmである請求項15に記載の脊髄誘発電位測定装置。
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