JP5160111B2 - 電池用セパレータ及びその製造方法ならびにそれからなる電池 - Google Patents
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Description
(1)正極活物質と負極活物質の内部短絡を防止すること、
(2)十分な起電反応を生じさせるために高い電解液吸液性を有し、イオン伝導性が良好で電気抵抗が低いこと、
(3)電池内部に組み込まれた際の占有率が小さく、正極活物質・負極活物質等の量を増やせる(電池使用可能時間を長くできる)こと、
などの様々な性能が要求される。
また近年は前記のように、過酷な環境下での使用も増加してきている。過酷な環境下として想定されるのが高温時であり、電池内部温度が100℃以上に上昇する場合もある。この様な場合、(4)として、セパレータ自体への耐熱性が必要となってくる。
(1)ナノファイバーの積層量(坪量)が0.1〜10.0g/m2であること、
(2)アルカリ湿潤状態下150℃で60分処理時にシート形態を保持し、かつ面積収縮率が5.0%以下であること。
ルカリ電池用セパレータであり、より好ましくはセルロース系ナノファイバーシートと耐アルカリ性繊維で構成された湿式不織布よりなる基材との剥離強力が0.1〜10.0g/10mmである上記のアルカリ電池用セパレータである。
そして本発明は、上記のアルカリ電池用セパレータを使用した電池である。
電池用セパレータにおいて、内部短絡防止のためには、きめ細かい空隙を有することが重要である。この空隙を実現するための繊維径としては、直径が10〜1000nm、好ましくは30〜800nm、さらに好ましくは100〜500nmのナノファイバーを基材に積層させる。直径が1000nmより大きな繊維では、繊維間の空隙も大きくなり、内部短絡防止の効果が著しく低下してしまう。繊維径が小さいほど空隙が小さくなるのでより好ましいが、10nm以下であると空隙が小さすぎて内部抵抗が上昇し、逆に電池性能を低下させてしまう。
なお、本発明における繊維径とは、5000倍で撮影した繊維集合体の電子顕微鏡写真から得られる繊維の横断面における直径を意味し、無作為に50本抽出してその繊維径を定規で計測した数値により算出した平均値である。
本発明にて用いられるセルロース系ポリマーを含むナノファイバーはアルカリ湿潤下での高温時において寸法安定性に優れ、電解液の保液性の指標である繊維分吸液量も良好なものとなる。セルロース系ポリマーを含むナノファイバー層の形態変化挙動の判断として、耐圧密閉容器内に電池に使用される電解液に近いアルカリ条件で150℃×60分処理後の形態変化及び面積収縮率で判断できる。
前記アルカリ処理後のセルロース層の面積収縮率は5.0%以下であることが必要であり、好ましくは3.0%以下−5.0%以上である。5.0%よりも収縮が大きいと正極と負極の隔離が不十分となり短絡してしまう可能性が高くなってしまう。逆に伸張方向である−5.0%より大きくなると、ナノファーバー層に目付ムラが発生し、遮蔽性を確保できず、短絡を発生してしまう可能性がある。
次に上記紡糸原液を用いて、静電紡糸法によりセルロース系繊維を基材布帛に積層ないしは複合することが好ましい。静電紡糸の方法としては特に制限はなく、紡糸原液を供給できる導電性部材に高電圧を印加することで、接地した対極側にナノファイバーを堆積させる方法をとることが好ましい。この方法により、原液供給部から吐出された紡糸原液が帯電分裂され、ついで電場により液滴の一点からファイバーが連続的に引き出され、分割された繊維が多数拡散する。セルロース系ポリマーの濃度が10%以下であっても、溶媒は繊維形成と細化の段階で乾燥しやすく、原液供給部より数cm〜数十cm離れた、設置された捕集ベルトあるいはシートに堆積する。堆積と共に半乾燥繊維は微膠着し、繊維間の移動を防止し、新たな微細繊維が逐次堆積し、緻密なシートが得られる。
なお、このとき製造されるナノファイバーの繊維径はセルロース系ポリマーの原液濃度、口金4と形成シート引取り装置7との間の距離(極間距離)、口金4に印加される電圧等の条件により所定の繊維径に制御することができる。
繊維長は単繊維繊度に応じて適宜設定すればよいが、抄紙性等の点から繊維長0.5〜10mm、特に1〜5mmとするのが好ましい。
これらはフィブリル化も可能であり、1種あるいは2種以上を水に分散させ、ビーター、ディスクリファイナー、あるいは高速叩解機等の製紙用叩解機で所定の濾水度まで叩解しても使用することができる。フィブリル化して耐アルカリ性セルロース繊維を用いる場合は、叩解の程度がCSFの値で0〜700ml、好ましくは0〜550mlの範囲とし、該フィブリル化可能な耐アルカリ性セルロース繊維の配合量を0〜70質量%、さらには20〜60質量%の範囲とすることが好ましい。耐アルカリ性セルロース繊維の含有量が70質量%を越えると、セパレータのコシ強力が弱くなり、電池の搬送や携帯時の振動・落下による衝撃によってセパレータ自体が座屈し、内部短絡を生じる恐れがある。なお、ここでいう濾水度とは、CSF(カナダ標準形濾水度;Canadian Standard Freeness)で、JIS P8121に規定のカナダ標準形の方法で測定した値である。
また平均重合度は500〜3000、ケン化度97〜99モル%のPVA系ポリマーから構成された繊維が好適に使用される。勿論、他のポリマーとの複合紡糸繊維、混合紡糸繊維(海島繊維)であっても構わない。電解液吸液性、機械的性能等の点からはビニルアルコール系ポリマーを30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上含むPVA系バインダー繊維を用いることが好ましい。繊度は水分散性、他成分との接着性、ポアサイズ等の点から0.01〜3dtexであるのが好ましく、繊維長は1〜5mmであるのが好ましい。勿論、上記繊維以外の他の繊維を配合しても構わない。またバインダー繊維の配合量は5〜30質量%であることが好ましい。バインダー繊維の配合量が5質量%未満の場合、電池組立工程に必要なセパレータの引張強力が得られない。一方、30質量%を越える場合には、電解液吸液性が劣ったり、不織布内の繊維間の細孔を塞ぐため電気抵抗を上昇させる等の問題が生じるため好ましくない。
基材部分のみ収縮したとしても、セルロース層で隔離は可能であり、電解液の保持についても、セルロース層の保液性の高さにより、基材部分で保持している電解液の移動により十分賄えられる。
また、十分な起電反応を生じさせるために、イオン伝導性が良好でセパレータ自身のインピーダンスの小さいものが好ましい。電池寿命の基準として、特に液切れ状態時の電気抵抗値を3.5Ω以下とすることが好ましく、特に0.5〜3.0Ωとすることがより好ましい。
400ccの水(20℃)に試料繊維を2.6g投入し、昇温速度1℃/分、攪拌速度280rpmの条件で攪拌しながら昇温して、繊維が完全に溶解したときの温度を水中溶解温度として測定した。
JIS P8121「パルプの濾水度試験方法」に準じてカナダ標準濾水度を測定した。
[坪量 g/m2]
JIS P8124「紙のメートル坪量測定方法」に準じて測定した。
得られたセパレータの5ヶ所を標準環境下(20℃×65%RH)に4時間以上放置した後、PEACOCK Dial−Thickness Gauge H Type(φ10mm×180g/cm2)にて測定した。
長さ100mm×巾10mmの試料を長さ方向に50mmまで2層を剥離させ、引張試験機(インストン社製)により剥離時の荷重を測定し、その波形の平均値を剥離強力とした。
50mm×50mmの試料を、50メッシュのステンレス製金網に挟み、反転式高速染色機(東亜精機製)の耐圧容器にKOH35%水溶液100mlと一緒に投入し、150℃で60分加熱後、取り出した試料の縦と横の収縮率を測定し、面積収縮率を求めた。
フラジール通気度試験機(東洋精機製作所製)にて測定した。
[繊維分吸液量 g/g]
50mm×50mmの試料を35%KOH水溶液(20℃)に浴比1:100の条件で30分浸漬し、30秒間自然液切りした後、遠心脱水(3,000rpm×10分)後の質量を測定して、下記の式により算出した。
繊維分吸液量(g/g)=(W2−W1)/W1
W1=試料の質量 W2=遠心脱水後の質量
※ナノファイバー層の繊維分吸液量については、基材の繊維分吸液量を求め、積層シートより減じることにより算出した。
試料を上記トータル吸液量、及び繊維分吸液量測定時と同じ方法で、35%KOH水溶液(20℃)に30分浸漬し、保液十分な状態(30秒液切りした状態)と、同一試料を遠心脱水(3,000rpm×10分)後の液切れ状態とし、20℃×65%RHの測定雰囲気下にてインピーダンス測定器(国洋電気工業社製「KC−547 LCR METER」)で厚さを一定(0.100mm)にして測定した。
電池性能評価方法として、単三サイズのアルカリ乾電池を作製し、その組立直後、および高温保存(80℃で3日間保存)後における放電性能を比較した。放電性能は、環境温度20℃において、3.9Ω負荷で1日5分間ずつの間欠放電したときに終止電圧0.9Vに至るまでの放電時間で評価した。セパレータを組込み、正極剤に二酸化マンガンと黒鉛混合物を使用したアルカリ電池について性能を評価したものは、比較例5で得られた電池における組立直後および高温保存後での放電時間をそれぞれ100としたときの相対値で示した。組立直後および高温保存後での放電時間の相対値が100以上であれば長寿命かつ内部短絡せず、耐酸化劣化していないと判断し、100以上105未満であれば○、105以上であれば◎、また100未満では×と判断した。
なお、電池作製方法は実施例1にて詳細に記述する。
(1)PVA系主体繊維(株式会社クラレ製「VPB102×5」;1.1dtex×5mm)35質量%、PVA系バインダー繊維(株式会社クラレ製「VPB105−1」;1.1dtex×3mm、水中溶解温度70℃)15質量%、マーセル化LBKP(広葉樹系パルプ)50質量%を加えて混合して原料とし、これを長網抄紙機にて抄紙し、ヤンキー型乾燥機にて乾燥して坪量36.0g/m2、厚さ0.12mmの湿式不織布基材を得た。
(2)次にナノファイバー層を形成する。まず溶解槽にあらかじめ開繊したパルプ(ウエスタンパルプ、重合度DP=621、ALICELL社製)を入れ、80℃に加熱して1時間放置した。またこれとは別に90℃に加熱したN−メチルモルホリン−N−オキサイド水和物液に溶液安定剤として没食子酸−n−プロピルをパルプに対して0.25重量%及び界面活性剤としてラウリル硫酸ナトリウムを0.25重量%となる割合で添加し、攪拌溶解した溶液を調整した。次いで該溶液を上記溶解槽内の加熱されたパルプに振りかけ、溶解槽の蓋をして窒素置換を行い、30分間放置してパルプを十分に膨潤させ、溶解槽設置の攪拌機で1時間攪拌してパルプを完全に溶解させた。その後溶解槽の温度を100℃に昇温し、攪拌を停止して4時間放置し十分に脱泡を行い、紡糸原液を作成した。
得られた紡糸原液を用い、図1の紡糸装置にて静電紡糸を行った。口金4として内径が0.9mmのニードルを使用した。また、口金4と形成シート引取り装置7との間の距離(極間距離)は8cmとした。さらに、形成シート引取り装置7に前記(1)で得られた湿式不織布基材を巻き付けた。次いでコンベア速度0.1m/分、原液を所定の供給量で口金から押し出し、口金に20kV印加電圧を与えてシリンダー上の不織布上に繊維径が250nmのナノファイバーを坪量で1.0g/m2になるよう積層させた。得られた積層シートの性能を表1に示す。
(4)一方、負極合剤としては、ゲル化剤であるポリアクリル酸ナトリウム1質量%、40質量%のKOH水溶液33質量%、亜鉛合金粉末66質量%、さらにケイ素元素濃度が亜鉛粉末に対して50ppmになるようにケイ酸カリウムを添加したゲル状の負極剤を用いた。なお、亜鉛合金粉末として、亜鉛粉末に対しビスマスを200質量%、インジウムを500質量%、およびアルミニウムを30質量%添加したものを用いた。
(5)得られた正極合剤ペレット、ゲル状負極合剤、および得られたセパレータと底紙(株式会社クラレ製「CSBI」)を用いて、セパレータがラウンドストリップ(筒捲円筒状セパレータ)型構造となるように電池を組み立て、放電テストを実施した。結果を表1に示す。
ナノファイバー製造用セルロース系ポリマーの原液濃度を11質量%、図1における口金4と形成シート引取り装置7との間の距離(極間距離)を7cmに変更すること以外は実施例1と同様の条件によりシートを得た。得られた積層シートの性能および電池性能評価結果を表1に示す。
ナノファイバー積層量を0.2g/m2に変更すること以外は実施例1と同様の条件によりシートを得た。得られた積層シートの性能および電池性能評価結果を表1に示す。
ナノファイバー積層量を4.8g/m2に変更すること以外は実施例1と同様の条件によりシートを得た。得られた積層シートの性能および電池性能評価結果を表1に示す。
PVA系主体繊維(株式会社クラレ製「VPB102×5」;1.1dtex×5mm)35質量%、有機溶剤系レーヨン繊維(レンチング社製「テンセル」;1.7dtex×2mm50質量%、PVA系バインダー繊維(株式会社クラレ製「VPB105−1×3」;1.1dtex×3mm、水中溶解温度70℃)15質量%とを混合して原料とし、これを短網−円網にて2層抄き合せを行い、ヤンキー型乾燥機にて乾燥し、坪量36.0g/m2、厚さ0.12mmの湿式不織布基材を得た。
上記以外は実施例1と同様に条件によりシートを得た。得られた積層シートの性能および電池性能評価結果を表1に示す。
ナノファイバー製造用セルロース系ポリマーを酢酸セルロース(セルロースジアセテート、和光純薬製)を10質量%となるようにDMF中に投入し溶解し紡糸原液とすること以外は実施例1と同様の条件によりシートを得、更に1規定NaOHメタノール溶液中で50℃下30分浸漬することで、酢酸セルロースをアルカリ鹸化してセルロースナノファイバーとした。得られた積層シートの性能および電池性能評価結果を表1に示す。
ナノファイバー製造用セルロース系ポリマーの原液濃度を12質量%、図1における口金4と形成シート引取り装置7との間の距離(極間距離)を7cmに変更すること以外は実施例1と同様の条件によりシートを得た。得られた積層シートの性能および電池性能評価結果を表2に示す。
ナノファイバー製造用PVA系ポリマーの原液濃度を7質量%、図1における口金4と形成シート引取り装置7との間の距離(極間距離)を10cm、電圧を22kVに変更すること以外は実施例1と同様の条件によりシートを得た。得られた積層シートの性能および電池性能評価結果を表2に示す。
PVA系主体繊維(株式会社クラレ製「VPB102×5」;1.1dtex×5mm)35質量%、LBKP(広葉樹系パルプ)50質量%、PVA系バインダー繊維(株式会社クラレ製「VPB105−1×3」;1.1dtex×3mm、水中溶解温度70℃)15質量%とを混合して原料とし、これを短網−円網にて2層抄き合せを行い、ヤンキー型乾燥機にて乾燥し、坪量36.0g/m2、厚さ0.12mmの湿式不織布基材を得た。
上記以外は実施例1と同様に条件によりシートを得た。得られた積層シートの性能および電池性能評価結果を表2に示す。
PVA系主体繊維(株式会社クラレ製「VPB102×5」;1.1dtex×5mm)35質量%、LBKP(広葉樹系パルプ)50質量%、PE/PP芯鞘バインダー繊維(株式会社ダイワボウ製「NBF(H)」;1.7dtex×5mm)15質量%とを混合して原料とし、これを短網−円網にて2層抄き合せを行い、ヤンキー型乾燥機にて乾燥し、坪量36.0g/m2、厚さ0.13mmの湿式不織布基材を得た。
上記以外は実施例1と同様に条件によりシートを得た。得られた積層シートの性能および電池性能評価結果を表2に示す。
基材としては実施例10と同様なものを、ナノファイバー層としては実施例6と同様なものを用い、これ以外は実施例1と同様に条件によりシートを得た。得られた積層シートの性能および電池性能評価結果を表2に示す。
(1)実施例1と同じく、PVA系主体繊維(株式会社クラレ製「VPB102×5」;1.1dtex×5mm)35質量%、PVA系バインダー繊維(株式会社クラレ製「VPB105−1」;1.1dtex×5mm、水中溶解温度70℃)15質量%、マーセル化LBKP(広葉樹系パルプ)50質量%を加えて混合して原料とし、これを短網−円網抄紙機にて2層抄き合わせ抄紙を行い、ヤンキー型乾燥機にて乾燥し、坪量36.0g/m2、厚さ0.12mmの湿式不織布基材を得た。
(2)次にナノファイバー層を形成する。まずPVAポリマー(株式会社クラレ製「KM−118」;重合度1780、ケン化度98モル%、マレイン酸2モル%変性)を10質量%となるように水に投入後、90℃で攪拌溶解し、完全溶解したものを常温まで冷却して紡糸原液を得た。得られた紡糸原液を用い、図1の紡糸装置にて静電紡糸を行った。口金4として内径が0.9mmのニードルを使用した。また、口金4と形成シート引取り装置7との間の距離(極間距離)は8cmとした。さらに、形成シート引取り装置7に前記(1)で得られた湿式不織布基材を巻き付けた。次いでコンベア速度0.1m/分、原液を所定の供給量で口金から押し出し、口金に20kV印加電圧を与えてシリンダー上の不織布上に繊維径が250nmのナノファイバーを坪量で1.0g/m2になるよう積層させた。得られた積層シートの性能を表3に示す。
表3に示すように、得られた積層シートは、通常の電池としての使用では問題ないが、高温条件下ではナノファイバー層が溶けてしまい、遮蔽性を確保できなかった。
ナノファイバー製造用セルロース系ポリマーの原液濃度を14質量%、図1における口金4と形成シート引取り装置7との間の距離(極間距離)を8cmに変更すること以外は実施例1と同様の条件によりシートを得た。得られた積層シートは、繊維分の吸液量は満足するものの、繊維径が太く、また内部短絡防止の傾向の指標である通気度も大きいため、実際の電池性能評価でも良好な結果は得られなかった。
ナノファイバー積層量を0.05g/m2に変更すること以外は実施例1と同様の条件によりシートを得た。得られた積層シートはナノファイバー量が少なすぎて内部短絡を防止させるほどの通気度にはならなかった。
ナノファイバー製造用ポリマーをポリアクリロニトリル(PANと称す。三菱レイヨン社製、分子量15000)を10質量%となるようにジメチルホルムアミド中に投入し溶解し紡糸原液とすること以外は実施例1と同様の条件によりシートを得た。得られた積層シートの性能および電池性能評価結果を表3に示す。
得られた積層シートは、ナノファイバー層と基材層が剥離しやすく、また性能面でもナノファイバー層の繊維分吸液量が低いため、電池放電末期の状態であった。さらに液枯れ後の抵抗値でも高抵抗化が見られ、実際の電池評価でも電池寿命が短かった。
アクリル主体繊維(PAN繊維。三菱レイヨン社製「ボンネルMVP」;1.0dtex×6mm)85質量%、PVA系バインダー繊維(株式会社クラレ製「VPB105−1」;1.1dtex×3mm、水中溶解温度70℃)15質量%とを混合し、これを短網−円網抄紙機にて2層抄き合わせを行い、ヤンキー型乾燥機にて乾燥し、坪量36.0g/m2、厚さ0.13mmの湿式不織布基材を得た。
上記以外は実施例1と同様の条件によりシートを得た。得られた積層シートの性能および電池性能評価結果を表3に示す。
得られた積層シートは基材の主体繊維が耐アルカリ性繊維でないため、基材部分の繊維分吸液量が低く、かつ積層シートとしての繊維分吸液量が不足し、電池放電末期の状態であった。また液枯れ後の抵抗値でも高抵抗化が見られ、実際の電池評価でも電池寿命が短かった。
実施例10で得られたシートに再度130℃でヤンキー型乾燥機にて熱処理を行った。得られた積層シートの性能および電池性能評価結果を表3に示す。
得られたシートはナノファイバー層と基材の接着が強固で、アルカリ含浸後も接着は維持されているが、基材の熱収縮とともにナノファイバー層も追随してくようなものとなるため、面積収縮率が11.3%であり、熱処理後の遮蔽性も得られなかった。
実施例1と同じく、PVA系主体繊維(株式会社クラレ製「VPB102×5」;1.1dtex×5mm)35質量%、PVA系バインダー繊維(株式会社クラレ製「VPB105−1」;1.1dtex×3mm、水中溶解温度70℃)15質量%、マーセル化LBKP(広葉樹系パルプ)50質量%を加えて混合して原料とし、これを短網−円網抄紙機にて2層抄き合わせ抄紙を行い、ヤンキー型乾燥機にて乾燥し、坪量36.8g/m2、厚さ0.13mmの湿式不織布基材を得た。該不織布基材に対し、ナノファイバーを積層せずに評価したところ、吸液量は確保できるものの内部短絡を防止させるほどの通気度にはならなかった。また耐熱評価後にシート形態を保てず、熱処理後の遮蔽性を得られるものにはならなかった。得られた積層シートの性能および電池性能評価結果を表3に示す。
2 分配整流ブロック
3 口金部
4 口金
5 電気絶縁部
6 直流高電圧発生電源
7 形成シート引取装置
8 導電性部材
Claims (11)
- 繊維直径が10〜1000nmのセルロース系ナノファイバーよりなるシートと、耐アルカリ性繊維で構成された湿式不織布よりなる基材とが積層一体化されているアルカリ電池用セパレータであって、前記セルロース系ナノファイバーよりなるシートが以下(1)、(2)を共に満足することを特徴とするアルカリ電池用セパレータ。
(1)ナノファイバーの積層量(坪量)が0.1〜10.0g/m2であること、
(2)アルカリ湿潤状態下150℃で60分処理時にシート形態を保持し、かつ面積収縮率が5.0%以下であること。 - セルロース系ナノファイバーよりなるシートの35%KOH水溶液含浸時の繊維分吸液量が2.0〜20.0g/gである請求項1記載のアルカリ電池用セパレータ。
- セルロース系ナノファイバーシートと耐アルカリ性繊維で構成された湿式不織布よりなる基材との剥離強力が0.1〜10.0g/10mmである請求項1または2記載のアルカリ電池用セパレータ。
- セルロース系ナノファイバーがセルロースを溶剤に直接溶解させた紡糸原液により紡糸されたセルロース繊維である請求項1〜3のいずれかに記載のアルカリ電池用セパレータ。
- セルロース系ナノファイバーが溶剤にセルロース誘導体を溶解させた紡糸原液により紡糸されたセルロース誘導体繊維である請求項1〜3のいずれかに記載のアルカリ電池用セパレータ。
- 基材を構成する耐アルカリ性繊維の一部が有機溶剤系セルロース系繊維である請求項1〜3のいずれかに記載のアルカリ電池用セパレータ。
- 基材を構成する耐アルカリ性繊維の一部が天然セルロース系繊維もしくはそのマーセル化処理品である請求1〜3のいずれかに記載のアルカリ電池用セパレータ。
- 基材を構成する耐アルカリ性繊維の一部がポリビニルアルコール系繊維である請求項1〜4のいずれかに記載のアルカリ電池用セパレータ。
- 積層一体化されたシートの通気度が0.1〜10cc/cm2/sec、かつ35%KOH水溶液含浸時の繊維分吸液量が1.0〜3.0g/gである請求項1〜8のいずれかに記載のアルカリ電池用セパレータ。
- (A)ポリマーを溶解させることのできる溶媒にポリマーを溶解させた溶解液を調製する工程、(B)前記溶解液を用いて静電紡糸法によりナノファイバーを基材布帛に積層乃至は複合する工程、を経て製造されたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のアルカリ電池用セパレータ。
- 請求項1〜10のいずれかに記載のアルカリ電池用セパレータを使用した電池。
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