本発明に係る第1の実施形態について図1乃至図4を参照して説明する。
図1は、本実施形態における処置具を上方からの見た際の概略図である。図2は、変形手段が多リンク機構によって本体部を変形させた際の処置具の先端を上方からの見た際の概略図である。図3、図4は、処置具1を使用する際の使用例を示す概略図である。なお図1と図2は、処置具51とシース54に対してのみ処置具51とシース54の概略内部構成を示している。図3乃至図4において、ワイヤ用密巻きコイル56と被膜付き電線76とワイヤ支持具71とワイヤ留め具72は図示を省略している。
以下の説明において、処置とは、例えば切開、切除、穿孔、剥離、凝固、止血等を含む。また被検体とは、例えば例えば患者の体腔内に位置する粘膜12等の生体組織の表面13である。
本実施形態における処置具51には、表面13と接触する接触面53cを有し、内視鏡16の鉗子チャンネルを挿通し、表面13の形状に沿って移動する本体部53と、本体部53に配置され、所望する部位を処置する処置部52と、が設けられている。処置部52が処置する部位とは、例えば表面13から隆起した病変部位(膨隆部14)である。また処置具51は、本体部53の形状を、図1に示すような内視鏡16の鉗子チャンネル内に挿入される際の形状(例えば略直線形状)と、図2に示すような内視鏡16の鉗子チャンネルを挿通し、表面13の形状に沿って移動する際の形状(例えば略四角形形状)のいずれかに変形させる変形手段と、を有している。
処置部52は、例えば高周波電流を用いて膨隆部14を処置し、例えば高周波電気ナイフ用の電極部である。処置部52は、例えばチタン合金などの導電材料によって形成されていることが好適である。処置部52の大きさは、接触面53cが表面13に接触し、本体部53の高さ方向の位置と姿勢が安定し、処置部52の高さ方向の位置と姿勢が安定すれば特に限定されない。また処置部52の処置面積は、小さいほど高周波電流による加熱を短時間に行うことができ、短時間に膨隆部14を処置することができる。また処置部52の面積が大きいほど、処置可能な範囲を大きくすることができる。処置部52の配置位置については後述する。
本体部53は、基端側から第1のリンク部材61と、第2のリンク部材62と、第3のリンク部材63と、第4のリンク部材64がそれぞれ連結されて構成される多リンク機構を有している。通常、本体部53は、図1に示すように略直線形状である。第1のリンク部材61と、第2のリンク部材62と、第3のリンク部材63と、第4のリンク部材64が、後述する操作ワイヤ73によって図2に示すように略四角形を形成すると、本体部53は、略直線形状から略四角形形状に変形する。このように多リンク機構が操作ワイヤ73によって変形すると、本体部53は変形する。
第1のリンク部材61と、第2のリンク部材62と、第3のリンク部材63と、第4のリンク部材64は、例えばセラミック材などの耐熱性と電気絶縁性を有する部材によって形成され、中空形状を有している。なお第1のリンク部材61と、第2のリンク部材62と、第3のリンク部材63と、第4のリンク部材64は、例えば耐熱性を有する部材にて形成され、耐熱性と電気絶縁性を有する部材で表面を覆われることで形成されていてもよい。
第1のリンク部材61と、第2のリンク部材62と、第3のリンク部材63と、第4のリンク部材64の下面である接触面53cは、表面13と接触し、表面13に押し付けられる。これら接触面53cは、それぞれ同一平面であり、またこれら各接触面53cは、処置部52における表面13に接触する面(または表面13に対向する面)よりも十分に大きい。
また本体部53において第1のリンク部材61の一端61aは、シース54の一端と連結している。このシース54の他端には、処置具51を操作する操作部55が設けられている。
第1のリンク部材61の一端61aと連結しているシース54は、シース54の剛性を増すための図示しないシース用密巻きコイルと、シース用密巻きコイルを被覆している絶縁チューブ57からなる。さらにシース用密巻きコイルの内部には、被膜付き電線76と、ワイヤ用密巻きコイル56が設けられている。ワイヤ用密巻きコイル56には操作ワイヤ73が挿通している。被膜付き電線76は、処置部52と接続する。絶縁チューブ57は、例えばテトラフルオロエチレン材などの耐熱性や可撓性を有する樹脂材によって形成されていることが好適である。本体部53が内視鏡16の鉗子チャンネルに挿通する際、絶縁チューブ57は内視鏡16の鉗子チャンネル内を挿通可能な形状を有する。
次に本体部53の構成(第1のリンク部材61と、第2のリンク部材62と、第3のリンク部材63と、第4のリンク部材64にて構成される多リンク機構)について詳細に説明する。
第1のリンク部材61の他端である連結部61bには、孔61cが設けられている。第2のリンク部材62の一端である連結部62aには孔62bが設けられ、他端である連結部62dには孔62eが設けられている。第3のリンク部材63の一端である連結部63aには孔63bが設けられ、他端である連結部63dには孔63eが設けられている。第4のリンク部材64の端部である連結部64aには孔64bが設けられている。
第1のリンク部材61と第2のリンク部材62は、孔61cと孔62bを例えばピン74にて留めることで連結する。同様に第2のリンク部材62と第3のリンク部材63は、孔62eと孔63bを例えばピン74にて留めることで連結する。同様に第3のリンク部材63と第4のリンク部材64は、孔63eと孔64bを例えばピン74にて留めることで連結する。
第1のリンク部材61には、ワイヤ用密巻きコイル56がシース54から連結部61b近傍にまで延長して設けられている。連結部62aと連結部63aの近傍には、ワイヤ用密巻きコイル56に挿通した操作ワイヤ73を支持するワイヤ支持具71がそれぞれ設けられている。ワイヤ支持具71は、図1に示すように中空形状の第2のリンク部材62と第3のリンク部材63の内部に設けられている。また連結部64aの近傍には、操作ワイヤ73を留めるワイヤ留め具72が設けられている。ワイヤ留め具72は、図1に示すように中空形状の第4のリンク部材64の内部に設けられている。
操作ワイヤ73は、操作部55から連結部61b近傍までワイヤ用密巻きコイル56を挿通し、ワイヤ支持具71と、ワイヤ支持具71に支持され、ワイヤ留め具72によって留められている。ワイヤ留め具72と操作ワイヤ73は、例えばロー付け等によって固定されている。
このように操作ワイヤ73は、操作部55から第1のリンク部材61と、第2のリンク部材62と、第3のリンク部材63を介して第4のリンク部材64にまで達している。操作ワイヤ73は、操作部55によって操作され、多リンク機構を駆動させて、本体部53の形状を略直線形状、または略四角形形状に変形させる。
上述したワイヤ支持具71は第2のリンク部材62と第3のリンク部材63の内部に設けられ、ワイヤ留め具72は第4のリンク部材64の内部に設けられている。また操作ワイヤ73は、第1のリンク部材61と第2のリンク部材62と第3のリンク部材63と第4のリンク部材64の内部を挿通している。またワイヤ用密巻きコイル56は、第1のリンク部材61の内部を挿通している。また被膜付き電線76は、第1のリンク部材61と第2のリンク部材62の内部を挿通している。よってこれらは、表面13に押し付けられることはない。表面13には、上述したように接触面53cが、押し付けられる。
次に本体部53を操作する操作部55について詳細に説明する。
上述したシース54の他端と接続している操作部55には、操作基礎部80と、操作基礎部80に対してスライド移動可能であり、操作ワイヤ73が接続されている操作スライダ81と、操作スライダ81に設けられ、高周波電流を発生させる外部の図示しない高周波電源と処置部52を接続する接続コネクタ82が設けられている。
操作スライダ81は、シース54から離れる方向にスライド移動することで操作ワイヤ73を引くことになる。またシース54に近づく方向にスライド移動することで操作ワイヤ73を緩めることになる。操作スライダ81が移動することで、操作ワイヤが操作され、本体部53が変形する。
接続コネクタ82には、高周波電源から発生した高周波電流を処置部52に流す被膜付き電線76が接続している。この被膜付き電線76は、シース54の絶縁チューブ57内を挿通して第1のリンク部材61と、第2のリンク部材62を介して処置部52と接続している。これにより高周波電源と処置部52は、被膜付き電線76を介して電気的に接続する。高周波電源は、接続コネクタ82を介して被膜付き電線76に高周波電流を流すことで、処置部52に高周波電流を流す。
次に本実施形態において本体部53を変形させる変形手段について詳細に説明する。
本実施形態における変形手段は、例えば上述した操作ワイヤ73と、操作スライダ81とから構成される。変形手段は、例えば操作スライダ81によって操作ワイヤ73を引き、多リンク機構(第1のリンク部材61と、第2のリンク部材62と、第3のリンク部材63と、第4のリンク部材64)を変形させることで、本体部53の形状を例えば略直線形状から略四角形形状に変形させる。なお変形手段は、例えば操作スライダ81をシース54に近づく方向にスライド移動させ、操作ワイヤ73を緩めることもできる。これにより変形手段は、多リンク機構によって本体部53の形状を例えば略四角形形状から略直線形状に変形させる。変形手段が本体部53を略直線形状に変形させた際、本体部53は内視鏡16の鉗子チャネルに挿通可能となる。また変形手段が本体部53を略四角形形状に変形させた際、本体部53は表面13の形状に沿って表面13上を移動可能となる。
なお変形手段によって本体部53が略四角形形状に変形した際、第2のリンク部材62が本体部53の進行方向の最前方に配置される。上述した処置部52は、この第2のリンク部材62の前面略中央部に配置される。処置部52は、この第2のリンク部材62の前面に配置されていれば良く、形状は限定されない。また第2のリンク部材62の前面が処置部52を兼ねていてもよい。
次に本実施形態における動作方法について説明する。
操作スライダ81は、操作基礎部80に対してスライド移動し、シース54から離れる(操作スライダ81は、操作基礎部80に対して後方(基端側)に移動する)と、操作ワイヤ73が引っ張られる。これにより多リンク機構が略四角形を形成する。このように変形手段が多リンク機構によって本体部53を図1に示す略直線形状から図2に示すように略四角形形状に変形させる。本体部53が変形した後、処置部52は進行方向の最前方に配置される。その際、操作部55に設けられている接続コネクタ82が高周波電源に接続することで、高周波電流が、接続コネクタ82と被膜付き電線76を経由して処置部52に流れる。
次に、処置具51を実際の内視鏡の手技である内視鏡的粘膜下層剥離術(以下、ESD:Endoscopic Submucosal Disseetion)に適用した場合を用いて説明する。まずESDの概略について説明する。ESDとは、内視鏡16を用いて例えば胃や腸内にある膨隆部14を一括切除する手技である。ESDを行なうにあたり予め膨隆部14を含む粘膜組織と固有筋層の間に生理食塩水を局中し、膨隆部14を含む周辺を隆起させる。また、バイポーラの高周波電流を用いて処置をするため、図示しない対極板を患者に装着させる。
膨隆部14が内視鏡16によって撮影された観察画像上で確認されると、図1に示すように略直線形状の本体部53が内視鏡16の鉗子チャンネルを挿通し、膨隆部14付近まで達する。その際、本体部53が鉗子チャンネルの先端から出たことを確認する。この状態において、上述したように変形手段が、本体部53の形状を図2に示すように略四角形形状に変形させる。
各接触面53cは、処置部52における表面13に接触する面よりも十分に大きく、また同一平面である。そのため略四角形形状に変形した本体部53が操作され、接触面53cが、図3に示すように表面13に押し付けられた際、接触面53cと表面13が接触することで、本体部53は表面13上に位置する。これにより処置部52は、表面13上に位置し、表面13上における高さ方向の位置と姿勢が一定状態に維持される。
また接触面53cは処置部52における表面13に接触する面よりも十分に大きいために、例えば、処置部52に対して粘膜12の深さ方向(表面13の上下方向)に力が加わっても、本体部53は表面からの反発力によって表面13上に位置する。これにより処置部52は、表面13の下方向に移動しないため表面13を穿孔することを防止し、表面13を傷つけてしまうことを防止する。
次に本体部53は、膨隆部14に向かって移動する。なお上述したように本体部53は、表面13の上下方向に力が加わっても表面13上に位置するため、表面13に沿って(表面13上を滑りながら)膨隆部14に向かって正確に移動することもできる。これにより処置部52は、高さ方向の位置と姿勢が維持されて、膨隆部14に当接する。その際、処置部52は、例えば表面13上に位置する。
処置部52は、膨隆部14に当接している状態で、処置部52には高周波電源から接続コネクタ82と、被膜付き電線76を経由して高周波電流が流れる。これにより処置部52は、当接している膨隆部14に高周波電流を流し、図4に示すように膨隆部14のみを処置する。
接触面53cが表面13に押し付けられている状態で、本体部53が膨隆部14に対して前後左右に移動すると、処置部52は、前後左右に移動して膨隆部14を処置する。
処置終了後、操作スライダ81が操作基礎部80に対して前方側の元の位置に戻ることで、操作ワイヤ73を緩める。これにより本体部53は、図1に示すような略直線形状に変形し、処置具51が内視鏡16の鉗子チャンネルから引き抜かれ、作業が終了する。
このように本実施形態の処置具51は、変形手段によって多リンク機構を用いて本体部53の形状を容易に変形させることができる。これにより本体部53は、内視鏡16の鉗子チャネルに挿通可能な形状(略直線形状)、または表面13に沿って移動し、処置部52が膨隆部14を処置する際の略四角形形状に変形することができる。またこれにより処置具51は、術中でも内視鏡16の鉗子チャンネルを通して、本体部53を自由に抜き差し可能である。
また本実施形態の処置具51は、膨隆部14を処置する際に、変形手段によって略四角形形状に変形した本体部53を表面13に押し付ける。接触面53cは処置部52における表面13に接触する面よりも十分に大きいために、本体部53は表面13から生じる反発力によって表面13上に位置する。これにより処置具51は、処置部52を表面13上に位置させ、処置部52の高さ方向の位置と姿勢を一定状態に維持することができる。
また本体部53に対して粘膜12の深さ方向(表面13の上下方向)に力が加わっても、本体部53は、上述した反発力によって表面13上に位置する。これにより処置具51は、処置部52によって表面13を穿孔してしまうことを防止し、表面13を傷つけてしまうことを防止することができる。
また処置具51は、本体部53を表面13に対して滑らせながら膨隆部14に移動させるため、処置部52を正確に膨隆部14に導くことができる。これにより処置具51は、表面13上に位置する処置部52によって表面13を処置せずに、膨隆部14のみを効率的に処置することができる。
なお多リンク機構は、4つのリンク部材を用いたがこの数を限定する必要はなく、表面13に当接する接触面53cが同一平面として形成できれば数は限定されない。
また表面13に当接する接触面53cが平面として形成でき、本体部53が表面13から生じる反発力によって表面13上に位置するのであれば、本体部53は、多リンク機構によって略円形形状や多角形形状に変形しても良い。また本実施形態の多リンク機構は、多関節機構を用いることで、多角形内側に生じる隙間を少なくする構成にしても良い。
また操作ワイヤ73は、モータによって操作されていても良い。また変形手段は、操作ワイヤ73の代わりに例えば線状の形状記憶合金や高分子アクチュエーク等の人工筋肉を用いても良い。
変形手段は、本体部53を図2に示す略四角形形状から図1に示す略直線形状に変形させるために、例えば操作ワイヤ73を緩める機構に限定する必要はない。例えば変形手段において、本体部53を略直線形状変形させる操作ワイヤが操作部55に別途に設けられることや、略直線形状変形させる復元力を生み出すバネ等が第1のリンク部材61と、第2のリンク部材62と、第3のリンク部材63と、第4のリンク部材64に設けられていても良い。
本体部53が耐熱性と、電気絶縁性に乏しい場合は、処置部52と第2のリンク部材62との間に、耐熱性と電気絶縁性を有するセラミック等の部材を挟んでも良い。
また処置部52は、第2のリンク部材62に配置され、さらに第2のリンク部材62に配置されているのと同様に、第1のリンク部材61と、第3のリンク部材63と、第4のリンク部材64の少なくとも1つに配置されていてもよい。このように処置部52は、複数は配置されても良い。
なお第1のリンク部材61の基端には、湾曲自在な例えば関節コマや、ボールジョイント等が配設され、第1のリンク部材61は、シース54とこれら関節コマや、ボールジョイント等を用いて連結しても良い。これにより第1のリンク部材61とシース54との関節角度の調整は、間接コマやボールジョイントを操作する図示しない操作ワイヤ等によって容易に行うことができる。また接触面53cが表面13に対して容易に平行になり、処置具51は、接触面53cを表面13に容易に押し付けることができ、表面13に沿って本体部53を容易に動かすことができる。
処置部52は、超音波振動によって膨隆部14を処置する超音波振動子でもかまわない。
処置具51は、単体で用いても良いし、軟性内視鏡や硬性内視鏡とともに用いても良い。
次に図5乃至図8を参照して本発明に係る第2の実施形態について説明する。
図5は、本実施形態における処置具を上方からの見た際の概略斜視図である。図6は、変形手段が流体圧力によって本体部を変形させた際の処置具の先端を上方から見た際の概略図である。図7、図8は、処置具1を使用する際の使用例を示す概略図である。前述した第1の実施形態と同様の部分には同じ符合を付し、その詳細な説明については省略する。
本実施形態における処置具101は、第1の実施形態と同様に高周波電流を用いて膨隆部14を処置する。
処置具101には、表面13と接触する接触面103aを有し、内視鏡16の鉗子チャンネルを挿通し、表面13の形状に沿って移動し、後述する流体によって加圧されることで膨張し、または流体によって減圧されることで萎む(収縮する)本体部103と、本体部103に配置され、膨隆部14を処置する処置部102と、が設けられている。また処置具101は、本体部103の形状を、図5に示すような内視鏡16の鉗子チャンネル内に挿入される際の形状(例えば略収縮形状)と、図6に示すような内視鏡16の鉗子チャンネルを挿通し、表面13の形状に沿って移動する際の形状(例えば略膨張形状)のいずれかに変形させる変形手段と、を有している。
処置部102は、高周波電気ナイフ用の電極部であり、高周波電流によって膨隆部14を処置する。処置部102は、例えばチタン合金などの導電材料によって形成されていることが好適である。処置部102の大きさは、接触面103aが表面13に接触し、本体部103の高さ方向の位置と姿勢が安定し、処置部102の高さ方向の位置と姿勢が安定すれば特に限定されない。また処置部102の処置面積は、小さいほど高周波による加熱を短時間に行うことができ、短時間に膨隆部14を処置することができる。また処置部102の処置面積が大きいほど、処置可能な範囲を大きくすることができる。処置部102が取り付けられている位置や形状は、前述した第1の実施形態の処置部52と略同様である。つまり図5に示すように本体部103が流体によって加圧された際に、処置部102は、処置具101の進行方向の最前方(本体部103の先端)に配置されてしていればよい。
本体部103は、例えば耐熱性と、電気絶縁性と、柔軟性を有するエラストマによって形成されていることが好適である。通常、本体部103は、図5に示すように略収縮形状である。本体部103は、後述する流体によって加圧されると図6に示すように略膨張(略円形)形状に変形する。このように本体部103は、流体圧力によって変形する。
より詳細には流体が本体部103内を減圧した際に、本体部103は収縮し、減圧力、またはエラストマの弾性力により図5に示すように萎んだ細い略収縮形状に変形する。また流体が本体部103内を加圧した際、本体部103は膨張し、図6に示すように直径約15mmの接触面103aを有する略膨張形状に変形する。
本体部103の下面である接触面103aは、上述したように表面13と接触し、表面13に押し付けられる。これら接触面103aは、それぞれ同一平面であり、処置部102における表面13に接触する面(または表面13に対向する面)よりも十分に大きい。
本体部103の後端には、シース104の一端が挿入される連結穴120が設けられている。連結穴120を挿通したシース104の先端は、本体部103の内部に到達している。連結穴120は、シース104と糸巻き固定されているとともに、生体適合の接着剤を塗布するなどして固定されている。
シース104には、図示しないシース用密巻きコイルと、被膜付き電線と、シース用密巻きコイルと被膜付き電線の外周を被覆している絶縁チューブが設けられている。本実施形態におけるシース用密巻きコイルと、被膜付き電線と、絶縁チューブの配置、形状や材質等は、第1の実施形態におけるシース用密巻きコイルと、被膜付き電線76と、絶縁チューブ57と略同一であるため詳細な説明は省略する。本体部103が、例えば図示しない軟性内視鏡の鉗子チャネルに挿通する際、絶縁チューブ107は軟性内視鏡の鉗子チャネル内を挿通可能な形状を有する。
次に本体部103を操作する操作部105について詳細に説明する。
シース104の他端と接続している操作部105には、高周波電流を発生させる図示しない外部の高周波電源と処置部102を接続する電気接続コネクタ110と、が設けられている。
電気接続コネクタ110には、高周波電源から発生した高周波電流を処置部102に流す図示しない被膜付き電線が接続している。この被膜付き電線は、第1の実施形態と同様にシース104と、本体部103を挿通して処置部102と接続している。なお被膜付き電線は、本体部103の上面を通り、処置部102まで到達していてもよい。これにより処置部102は、前述した第1の実施形態と同様に被膜付き電線を介して高周波電源と電気的に接続する。高周波電源は、電気接続コネクタ110を介して被膜付き電線に高周波電流を流すことで、処置部102に高周波電流を流す。
次に本実施形態において本体部103を変形させる変形手段について詳細に説明する。
本実施形態における変形手段は、例えばシース104を介して流体を本体部103に流入出させ、本体部103を加圧、または減圧させ、本体部103を変形(膨張、または収縮)させる流体圧制御部115から構成される。流体圧制御部115は、操作部105に設けられている流体圧接続コネクタ111と、操作部105と、シース104を介して本体部103と接続し、本体部103を変形させる際、本体部103に流入出する流体の量を制御する。これにより変形手段は、流体圧制御部115によって制御される流体の流量によって本体部103の形状を図5に示す略収縮形状、または図6に示す略膨張形状に変形させる。変形手段が本体部103を略収縮形形状に変形させた際、本体部103は内視鏡16の鉗子チャネルに挿通可能となる。また変形手段が本体部103を略膨張形状に変形させた際、本体部103は表面13の形状に沿って表面13上を移動可能となる。
次に本実施形態における動作方法について説明する。
流体圧接続コネクタ111には、流体圧制御部115が接続される。流体圧制御部115は、シース104を経由させて流体を本体部103に流入させる。このように変形手段は、流体圧制御部115によって本体部103を図5に示すように略収縮形状から図6に示すように略膨張形状に変形させる。本体部103が変形した後、処置部102は進行方向の最前方に配置される。その際、操作部105に設けられている電気接続コネクタ110が高周波電源に接続することで、高周波電流が、電気接続コネクタ110と被膜付き電線を介して処置部102に流れる。
次に本実施形態における動作方法について説明する。
流体圧接続コネクタ111には、流体圧制御部115が接続される。流体圧制御部115は、シース104を経由させて流体を本体部103に流入させる。このように変形手段は、流体圧制御部115によって本体部103を図5に示すように略収縮形状から図6に示すように略膨張形状に変形させる。本体部103が変形した後、処置部102は進行方向の最前方に配置される。その際、操作部105に設けられている電気接続コネクタ110が高周波電源に接続することで、高周波電流が、電気接続コネクタ110と被膜付き電線を介して処置部102に流れる。
次に、処置具101を実際の内視鏡の手技であるESDに適用した場合を用いて説明する。
前述した第1の実施形態と同様にESDを行う準備が終わった段階で、膨隆部14が内視鏡16によって撮影された観察画像上で確認されると、図5に示す略収縮形状の本体部103が内視鏡16の鉗子チャンネルを挿通し、膨隆部14付近までに達する。その際、本体部103が鉗子チャンネル先端から出たことを確認する。この状態において、上述したように変形手段が、本体部103の形状を図6に示すように略膨張形状に変形させる。
各接触面103aは、処置部102における表面13に接触する面よりも十分に大きく、また同一平面である。そのため略四角形形状に変形した本体部103が操作され、接触面103aが、図7に示すように表面13に押し付けられた際、接触面103aと表面13が接触することで、本体部103は表面13上に位置する。これにより処置部102は、表面13上に位置し、表面13上における高さ方向の位置と姿勢が一定状態に維持される。
また接触面103aは処置部102における表面13に接触する面よりも十分に大きいために、例えば、処置部102に対して粘膜12の深さ方向(表面13の上下方向)に力が加わっても、本体部103は表面からの反発力によって表面13上に位置する。これにより処置部102は、表面13の下方向に移動しないため表面13を穿孔することを防止し、表面13を傷つけてしまうことを防止する。
次に本体部103は、膨隆部14に向かって移動する。なお上述したように本体部103は、表面13の上下方向に力が加わっても表面13上に位置するため、表面13に沿って(表面13上を滑りながら)膨隆部14に向かって正確に移動することもできる。これにより処置部102は、高さ方向の位置と姿勢が維持されて、膨隆部14に当接する。その際、処置部102は、例えば表面13上に位置する。
処置部102は、膨隆部14に当接している状態で、処置部102には高周波電源から電気接続コネクタ110と、被膜付き電線を経由して高周波電流が流れる。これにより処置部102は、当接している膨隆部14に高周波電流を流し、図8に示すように膨隆部14のみを処置する。
接触面103aが表面13に押し付けられている状態で、本体部103が膨隆部14に対して前後左右に移動すると、処置部102は、前後左右に移動して膨隆部14を処置する。
処置終了後、流体圧制御部115は、流体を本体部103から吸引する。これにより本体部103は減圧され図5に示すような略収縮形状に変形し、処置具101が内視鏡16の鉗子チャンネルから引き抜かれ、作業が終了する。
このように本実施形態の処置具101は、変形手段を構成する流体圧制御部115によって制御される流体を用いて本体部103の形状を容易に変形させることができる。これにより本体部103は、内視鏡16の鉗子チャネルに挿通可能な形状(略収縮形状)、または表面13に沿って移動し、処置部102が膨隆部14を処置する際の略膨張形状に変形することができる。またこれにより処置具101は、術中でも内視鏡16の鉗子チャンネルを通して、本体部103を自由に抜き差し可能である。
また本実施形態の処置具101は、膨隆部14を処置する際に、変形手段によって略膨張形状に変形した本体部103を表面13に押し付ける。接触面103aは処置部102における表面13に接触する面よりも十分に大きいために、本体部103は表面13から生じる反発力によって表面13上に位置する。これにより処置具101は、処置部102を表面13上に位置させ、処置部102の高さ方向の位置と姿勢を一定状態に維持することができる。
また本体部103に対して粘膜12の深さ方向(表面13の上下方向)に力が加わっても、本体部103は、上述した反発力によって表面13上に位置する。これにより処置具101は、処置部102によって表面13を穿孔してしまうことを防止し、表面13を傷つけてしまうことを防止することができる。
また処置具101は、本体部103を表面13に対して滑らせながら膨隆部14に移動させるため、処置部102を正確に膨隆部14に導くことができる。これにより処置具101は、表面13上に位置する処置部102によって表面13を処置せずに、膨隆部14のみを効率的に処置することができる。
なおまた変形手段は、流体圧制御部115に流体の流量を制御させることで、本体部103を様々な形状に変形させることができる。その際、接触面103aが平面として形成でき、本体部103が表面13から生じる反発力によって表面13上に位置し、本体部103が表面13上を自由に移動することができれば、本体部103の形状はどのような形状でもよい。
本実施形態は、絶縁チューブだけで十分な操作性が得られる場合には、シース用密巻きコイルを設けなくても良い。
本体部103が耐熱性と、電気絶縁性に乏しい場合は、処置部102と本体部103との間に、耐熱性と電気絶縁性を有するセラミック等の部材を挟んでも良い。
本体部103の基端には、湾曲自在な例えば関節コマや、ボールジョイント等が配設され、本体部103は、シース104とこれら関節コマや、ボールジョイント等を用いて連結しても良い。これにより本体部103とシース104との関節角度の調整は、間接コマやボールジョイントを操作する図示しない操作ワイヤを操作することで容易に行うことができる。また接触面103aが表面13に対して容易に平行になり、処置具101は、接触面103aを表面13に容易に押し付けることができ、表面13に沿って本体部103を容易に動かすことができる。なお本実施形態において関節コマや、ボールジョイント等を用いて連結する場合、流体が漏れないように連結する構成とする。
処置部102は、超音波振動によって膨隆部14を処置する超音波振動子でもかまわない。
処置具101は、単体で用いても良いし、軟性内視鏡や硬性内視鏡とともに用いても良い。
次に図9、図10を参照して本発明に係る第3の実施形態について説明する。
図9は、本実施形態における処置具の先端を上方からの見た際の概略図である。図10は、変形手段がワイヤ張力によって本体部を変形させた際の処置具の先端を上方からの見た際の概略図である。図9と、図10において操作部は、前述した第1の実施形態と略同様であるため図示を省略している。なお前述した第1の実施形態と同様の部分には同じ符合を付し、その詳細な説明については省略する。また本実施形態における操作部55は、第1の実施形態と略同一であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態における処置具151は、第1の実施形態と同様に高周波電流を用いて膨隆部14を処置する。
処置具151には、表面13と接触する接触面153aを有し、内視鏡16の鉗子チャンネルを挿通し、表面13の形状に沿って移動し、後述する操作ワイヤ162によって略円形形状に弾性変形可能な本体部153と、本体部153に配置され、膨隆部14を処置する処置部152と、が設けられている。また処置具151は、本体部153の形状を、図9に示すような内視鏡16の鉗子チャンネル内に挿入される際の形状(例えば略直線形状)と、図10に示すような内視鏡16の鉗子チャンネルを挿通し、表面13の形状に沿って移動する際の形状(例えば略円形形状)のいずれかに変形させる変形手段と、を有している。
処置部152は、高周波電気ナイフ用の電極部であり、高周波電流によって膨隆部14を処置する。処置部152は、例えばチタン合金などの導電材料によって形成されていることが好適である。処置部152の大きさは、接触面153aが表面13に接触し、本体部153の高さ方向の位置と姿勢が安定し、処置部152の高さ方向の位置と姿勢が安定すれば特に限定されない。処置部152の処置面積は、小さいほど後述する高周波による加熱を短時間に行うことができ、短時間に上述した隆起した部位を処置することができる。また処置部152の処置面積が大きいほど、処置可能な範囲を大きくすることができる。処置部152が取り付けられている位置や形状は、前述した第1の実施形態の処置部52と略同様である。つまり図10に示すように本体部153が後述する操作ワイヤ162によって変形した際に、処置部152は、処置具151の進行方向の最前方(本体部153の先端)に配置されていれば良い。
本体部153は、シース154の一端と連結している。このシース154の他端には、処置具151を操作する図示しない操作部55が接続している。
シース154は、シース154の剛性を増すための図示しないシース用密巻きコイルと、シース用密巻きコイルを被覆している絶縁チューブ157からなる。さらにシース用密巻きコイルの内部には、被膜付き電線169と、ワイヤ用密巻きコイル156と、大変形部材161が設けられている。ワイヤ用密巻きコイル156には、操作ワイヤ162が挿通している。被膜付き電線169は、処置部152と接続する。本実施形態におけるワイヤ用密巻きコイル156と絶縁チューブ157の形状や材質等は、第1の実施形態におけるワイヤ用密巻きコイル56と、絶縁チューブ57と略同一であるため詳細な説明は省略する。本体部153が、例えば図示しない軟性内視鏡の鉗子チャネルに挿通する際、絶縁チューブ157は軟性内視鏡の鉗子チャネル内を挿通可能な形状を有する。
また本体部153には、弾性変形可能な略直線形状のワイヤによって形成されている大変形部材161と、張力によって大変形部材161を略直線形状、または略円形形状に変形させる変形手段の一部である操作ワイヤ162が設けられている。
大変形部材161の下面は、表面13と接触する接触面153aであり、表面13に押し付けられる。このように本体部153は、表面13と接触する接触面153aを有している。これら接触面153aは、それぞれ同一平面であり、またこれら接触面153aは、処置部152における表面13に接触する面(または表面13に対向する面)よりも十分に大きい。
通常、本体部153は、図9に示すように略直線形状である。大変形部材161が、操作ワイヤ162によって図10に示すように略円形形状に変形すると、本体部153は、略直線形状から図10に示すように略円形形状に変形する。このように本体部153は、操作ワイヤ162の張力によって変形する。
大変形部材161は、例えば超弾性合金やエラストマによって形成されることが好適である。大変形部材161は折り曲げられており、両端はシース154の内側にて固定されている。大変形部材161が折曲げられて部分を中間部161aとする。中間部161aには、耐熱性と電気絶縁性を有する絶縁チップ163が設けられている。この絶縁チップ163は、例えばセラミックなどによって形成されることが好適である。
操作ワイヤ162は、折り曲げられている大変形部材161内に挟まれている。この操作ワイヤ162の一端は中間部161aを介して絶縁チップ163に接続し、他端はワイヤ用密巻きコイル156を挿通して操作部55に接続している。操作ワイヤ162は、操作部55によって押し引き操作される。
大変形部材161における絶縁チップ163には、上述した処置部152が設けられ、処置部152は、例えば本体部153の先端に設けられている。
本実施形態における操作部55は、前述した第1の実施形態と略同様の構成であるために詳細な説明については省略する。なお操作部55には、第1の実施形態と同様に高周波電源と接続することで、高周波電源から発生した高周波電流を処置部152に流す被膜付き電線169が設けられている。
この被膜付き電線169は、操作部から絶縁チューブ157の内部と、大変形部材161の内部と、絶縁チップ163を通り処置部152まで到達している。これにより処置部152は、前述した第1の実施形態と同様に被膜付き電線169を介して高周波電源と電気的に接続している。高周波電源は、接続コネクタを介して被膜付き電線169に高周波電流を流すことで、処置部152に高周波電流を流す。
次に本実施形態において本体部153を変形させる変形手段について詳細に説明する。
本実施形態における変形手段は、例えば上述した操作ワイヤ162と、図示しない操作スライダ81とから構成される。変形手段は、例えば操作スライダ81によって操作ワイヤ162に絶縁チップ163を介して大変形部材161を引かせることで、本体部153の形状を略直線形状から略円形形状に変形させる。なお変形手段は、例えば操作スライダ81をシース154に近づく方向にスライド移動させ、操作ワイヤ162を緩めることもできる。これにより変形手段は、大変形部材161によって本体部153の形状を略円形形状から略直線形状に変形させることも可能である。変形手段が本体部153を略直線形状に変形させた際、本体部153は内視鏡16の鉗子チャネルに挿通可能となる。また変形手段が本体部153を略円形形状に変形させた際、本体部153は表面13の形状に沿って表面13上を移動可能となる。
なお変形手段によって本体部153が略四角形形状に変形した際、絶縁チップ163が本体部153の進行方向の最前方に配置される。上述した処置部152は、この絶縁チップ163の前面略中央部に配置される。処置部152は、この絶縁チップ163の前面に配置されていれば良く、形状は限定されない。
次に本実施形態における動作方法について説明する。
操作スライダ81は、操作基礎部80に対してスライド移動し、シース154から離れる(操作スライダ81は、操作基礎部80に対して後方(基端側)に移動する)と、操作ワイヤ162が引っ張られ、操作ワイヤ162の張力によって絶縁チップ163が操作部55(シース154)側に引っ張られる。大変形部材161の両端はシース154内部に固定されているため、大変形部材161は、操作ワイヤ162の張力によって図15に示すように略円形形状に変形する。このように変形手段が張力によって大変形部材161を変形させ、本体部153を図9に示す略直線形状から図10に示すように略円形形状に変形させる。本体部153が変形した後、処置部152は進行方向の最前方に配置される。その際、操作部55に設けられている接続コネクタ82が高周波電源に接続することで、高周波電流が接続コネクタ82と、被膜付き電線169を経由して処置部152に流れる。
次に、処置具151を実際の内視鏡の手技であるESDに適用した場合を用いて説明する。
前述した第1乃至第2の実施形態と同様にESDを行う準備が終わった段階で、図9に示す略直線形状の本体部153が内視鏡16の鉗子チャンネルを挿通し、膨隆部14付近までに達する。その際、本体部153が鉗子チャンネル先端から出たことを確認する。この状態において、上述したように変形手段が、本体部153の形状を図10に示すように略円形形状に変形させる。
この後、接触面153aが表面13に押し付けられる動作や、処置部152が表面13を穿孔することを防止し、表面13を傷つけてしまうことを防止する動作や、本体部153が膨隆部14に向かって移動する動作や、処置部152が高周波電流によって膨隆部14のみを処置する動作は、前述した第1乃至第2の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
処置終了後、操作スライダ81が操作基礎部80に対して前方側の元の位置に戻ることで、操作ワイヤ162を緩める。これにより本体部153は、図9に示すような略直線形状に変形し、処置具151が内視鏡16の鉗子チャンネルから引き抜かれ、作業が終了する。
このように本実施形態の処置具151は、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお本実施形態の変形手段は、1本の操作ワイヤ162によって大変形部材161を変形させて、本体部153を変形させたが、操作ワイヤ162の数は限定されない。また変形手段は、操作ワイヤ162を増加させることで本体部153を略円形形状ではなくさらに複雑な形状に変形させても良い。
本実施形態は、絶縁チューブ157だけで十分な操作性が得られる場合には、シース用密巻きコイルを設けなくても良い。
大変形部材161は、ワイヤによって形成されている必要はない。大変形部材161は、表面13に接触する接触面を有することができ、操作ワイヤ162によって略直線形状と略円形形状に変形できれば、板部材によって形成されていても良い。
また操作ワイヤ162は、モータによって操作されていても良い。また変形手段は、操作ワイヤ162の代わりに例えば線状の形状記憶合金や高分子アクチュエーク等の人工筋肉を用いても良い。また例えば本体部153は、人工筋肉で形成されていても良く、人工筋肉によって図9に示すような内視鏡16の鉗子チャンネルに挿通可能な略直線形状から図10に示すような略円形形状に変形しても良い。
本体部153の基端には、湾曲自在な例えば関節コマや、ボールジョイント等が配設され、本体部153は、シース154とこれら関節コマや、ボールジョイント等を用いて連結しても良い。これにより本体部153とシース154との関節角度の調整は、間接コマやボールジョイントを操作する図示しない操作ワイヤ等によって容易に行うことができる。また接触面153aが表面13に対して容易に平行になり、処置具151は接触面153aを表面13に容易に押し付けることができ、表面13に沿って本体部153を容易に動かすことができる。
処置部152は、超音波振動によって膨隆部14を処置する超音波振動子でもかまわない。
処置具151は、単体で用いても良いし、軟性内視鏡や硬性内視鏡とともに用いても良い。
次に図11乃至図13を参照して本発明に係る第4の実施形態について説明する。
図11は、本実施形態における処置具を側面からの見た際の概略図である。図12は、本実施形態における処置具の先端を上方からの見た際の概略図である。図13は、変形手段が回動部を回動させることで本体部を変形させた際の処置具の先端を上方からの見た際の概略図である。図11乃至図13において操作部は、前述した第1の実施形態と略同様であるため図示を省略している。なお前述した第1の実施形態と同様の部分には同じ符合を付し、その詳細な説明については省略する。また本実施形態における操作部55は、第1の実施形態と略同一であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態における処置具201は、第1の実施形態と同様に高周波電流を用いて膨隆部14を処置する。
処置具201には、表面13と接触する接触面203aを有し、内視鏡16の鉗子チャンネルを挿通し、表面13の形状に沿って移動し、後述する第1の操作ワイヤ213と第2の操作ワイヤ214によって回動部210を回動させる本体部203と、本体部203に配置され、膨隆部14を処置する処置部202と、が設けられている。また処置具201は、本体部203の形状を、図11と図12に示すような内視鏡16の鉗子チャンネル内に挿入される際の形状(例えば略直線形状)と、図13に示すような内視鏡16の鉗子チャンネルを挿通し、表面13の形状に沿って移動する際の形状(例えば略T字形状)のいずれかに変形させる変形手段と、を有している。
この処置部202は、高周波電気ナイフ用の電極部であり、高周波電流によって膨隆部14を処置する。処置部202は、例えばチタン合金などの導電材料によって形成されていることが好適である。処置部202の大きさは、接触面203aが表面13に接触し、本体部203の高さ方向の位置と姿勢が安定し、処置部202の高さ方向の位置と姿勢が安定すれば特に限定されない。処置部202の処置面積は、小さいほど後述する高周波による加熱を短時間に行うことができ、短時間に上述した隆起した部位を処置することができる。また処置部202の処置面積が大きいほど、処置可能な範囲を大きくすることができる。処置部202が取り付けられている位置や形状は、前述した第1の実施形態の処置部52と略同様である。図13に示すように本体部203が後述する第1の操作ワイヤ213と第2の操作ワイヤ214によって変形した際に、処置部202は、処置具201の進行方向の最前方(本体部203の先端)に位置することになる。このように処置部202は、第1の実施形態における処置部52と略同様である。処置部202の配置位置については後述する。
後述する本体部203における回動支持部211には、シース204の一端が糸巻き固定や接着剤等により連結されている。このシース204の他端には、処置具201を操作する図示しない操作部55が設けられている。
シース204は、シース204の剛性を増すための図示しないシース用密巻きコイルと、シース用密巻きコイルを被覆している絶縁チューブ207からなる。さらにシース用密巻きコイルの内部には、被膜付き電線209と、2つのワイヤ用密巻きコイル206が設けられている。本実施形態におけるワイヤ用密巻きコイル206と絶縁チューブ207の配置、形状や材質等は、第1の実施形態におけるワイヤ用密巻きコイル56と、絶縁チューブ57と略同一であるため詳細な説明は省略する。なお絶縁チューブ207は、例えばテトラフルオロエチレン材等の耐熱性や可撓性を有する樹脂材によって形成されることが好適である。一方のワイヤ用密巻きコイル206には、第1の操作ワイヤ213が挿通し、他方のワイヤ用密巻きコイル206には、第2の操作ワイヤ214が挿通している。第1の操作ワイヤ213は、後述する回動部210の端部210aに接続する。また第2の操作ワイヤ214は、後述する回動部210の端部210bに接続する。本体部203が、例えば図示しない軟性内視鏡の鉗子チャネルに挿通する際、絶縁チューブ207は軟性内視鏡の鉗子チャネル内を挿通可能な形状を有する。
本体部203は、略長方形形状である回動部210と、回動部210を回動支持ピン212によって回動可能に支持し、略凹形状を有する回動支持部211を有している。
回動支持部211の下面は表面13と接触する接触面203aであり、表面13に押し付けられる。このように本体部203は、表面13と接触する接触面203aを有している。接触面203aは、それぞれ同一平面であり、またこれら接触面203aは、処置部202における表面13に接触する面(または表面13に対向する面)よりも十分に大きい。
回動部210と、回動支持部211は、耐熱性と電気絶縁性を有する部材であり、例えばセラミック等により形成されていることが好適である。回動部210の下面210dは、接触面203aよりも微小に上方に位置する。よって下面210dは、接触面203aが表面13に接触し、本体部203が表面13に押し付けられた際、表面13に接触する。
回動部210は、回動支持部211に設けられている上板211aと下板211bに挟まれている。その際、回動部210の長辺方向の中心部である中心部210cと上板211aと下板211bには、回動支持ピン212が貫通する。これにより回動部210は、中心部210cを中心として回動し、回動支持部211に回動可能に支持されている。
回動部210の端部210aには、第1の操作ワイヤ213の一端が接続している。また回動部210の端部210bには、第2の操作ワイヤ214の一端が接続している。この第1の操作ワイヤ213の他端と、第2の操作ワイヤ214の他端は、ワイヤ用密巻きコイル206を挿通して第1の実施形態と同様に操作部55と接続している。この第1の操作ワイヤ213と、第2の操作ワイヤ214は、それぞれ操作部によって押し引きされる。
通常、本体部203は、図11乃至図12に示すように略直線形状である。回動部210が、第1の操作ワイヤ213と第2の操作ワイヤ214によって図13に示すように回動すると、本体部203は、略直線形状から図13に示すように略T字形状に変形する。このように本体部203は、回動部210が回動することでよって変形する。
上述した処置部202は、中心部210cに設けられている。
本実施形態における操作部55は、前述した第1の実施形態と略同様の構成であるために詳細な説明については省略する。なお操作部55には、第1の実施形態と同様に高周波電源と接続することで、高周波電源から発生した高周波電流を処置部202に流す被膜付き電線209が設けられている。
この被膜付き電線209は、操作部55から絶縁チューブ207の内部を通り処置部202まで到達している。これにより処置部202は、前述した第1の実施形態と同様に被膜付き電線209を介して高周波電源と電気的に接続している。高周波電源は、接続コネクタを介して被膜付き電線209に高周波電流を流すことで、処置部202に高周波電流を流す。
次に本実施形態において本体部203を変形させる変形手段について詳細に説明する。
本実施形態における変形手段は、例えば上述した第1の操作ワイヤ213と、第2の操作ワイヤ214と、図示しない操作スライダ81とから構成される。変形手段は、操作スライダ81によって例えば第1の操作ワイヤ213のみに回動部210を引かせ、回動させることで、本体部203の形状を略直線形状から略T字形状に変形させる。なお変形手段は、操作スライダ81によって例えば第2の操作ワイヤ214のみに回動部210を引かせ、回動させることで、本体部203の形状を略T字形状から略直線形状に変形させる。変形手段が本体部203を略直線形状に変形させた際、本体部203は内視鏡16の鉗子チャネルに挿通可能となる。また変形手段が本体部203を略T字形状に変形させた際、本体部203は表面13の形状に沿って表面13上を移動可能となる。
なお変形手段によって本体部203が略T字形形状に変形した際、中心部210cが本体部203の進行方向の最前方に配置される。上述した処置部202は、この中心部210cの前面略中央部に配置される。処置部202は、この中心部210cの前面に配置されていれば良く、形状は限定されない。
次に本実施形態における動作方法について説明する。
操作スライダ81は、操作基礎部80に対してスライド移動し、シース204から離れる(操作スライダ81は、操作基礎部80に対して後方(基端側)に移動する)と、第1の操作ワイヤ213のみが引っ張られ、中心部210cを中心に回動部210が回動する。これにより回動部210の状態は、図11乃至図12に示すように回動支持部211に対して直線形状から図13に示すように回動支持部211に対して直交形状に変形する。このように変形手段が回動部210を回動させ、本体部203を図11乃至図12に示す略直線形状から図13に示すように略T字形状に変形させる。本体部203が変形した後、処置部202は進行方向の最前方に配置される。その際、操作部55に設けられている接続コネクタ82が高周波電源に接続することで、高周波電流が接続コネクタ82と、被膜付き電線209を経由して処置部202に流れる。
次に、処置具201を実際の内視鏡の手技であるESDに適用した場合を用いて説明する。
前述した第1乃至第3の実施形態と同様にESDを行う準備が終わった段階で、図11乃至図12に示す略直線形状の本体部203が内視鏡16の鉗子チャンネルを挿通し、膨隆部14付近までに達する。その際、本体部203が鉗子チャンネル先端から出たことを確認する。この状態において、上述したように変形手段が、本体部203の形状を図13に示すように略T字形状に変形させる。
この後、接触面203aが表面13に押し付けられる動作や、処置部202が表面13を穿孔することを防止し、表面13を傷つけてしまうことを防止する動作や、本体部203が膨隆部14に向かって移動する動作や、処置部202が高周波電流によって膨隆部14のみを処置する動作は、前述した第1乃至第2の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお本実施形態の場合、接触面203aと共に下面210dが表面13に接触する。
処置終了後、操作スライダ81が操作基礎部80に対して前方側の元の位置に戻ることで、第2の操作ワイヤ214のみを引っ張る。これにより本体部203は、図11乃至図12に示すような略直線形状に変形し、処置具201が内視鏡16の鉗子チャンネルから引き抜かれ、作業が終了する。
このように本実施形態の処置具201は、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また本実施形態の処置具201は、本体部203を押し付けた際に、接触面203aと共に下面210dが表面13に接触し、表面13に接触する接触面の面積を大きくすることができる。これにより処置具201は、処置部202を表面13上に位置させ、処置部202の高さ方向の位置と姿勢をより一定状態に維持することができる。
また本体部203に対して粘膜12の深さ方向(表面13の上下方向)に力が加わっても、接触面203aと共に下面210dが表面13に接触しているため、本体部203は、表面13上に位置する。これにより処置具201は、処置部202によって表面13を穿孔してしまうことを防止し、表面13を傷つけてしまうことを防止することができる。
また処置具201は、本体部203を表面13に対して滑らせながら膨隆部14に移動させる際、接触面203aと下面210dが表面13に接触しているため、処置部202を正確に膨隆部14に導くことができる。これにより処置具201は、表面13上に位置する処置部202によって表面13を処置せずに、膨隆部14のみを効率的に処置することができる。
なお本実施形態において、回動部210は、回動支持部211に設けられている上板211aと下板211bに挟まれている。しかしこの形状に限定する必要はなく、例えば回動支持ピン212が回動部210と下板211bのみを貫通することで、回動部210は、回動支持部211に回転可能な状態で支持されていてもよい。
本実施形態は、絶縁チューブ207だけで十分な操作性が得られる場合には、シース用密巻きコイルを設けなくても良い。
また第1の操作ワイヤ213と、第2の操作ワイヤ214は、モータによって操作されていても良い。また第1の操作ワイヤ213と、第2の操作ワイヤ214の代わりに例えば線状の形状記憶合金や高分子アクチュエーク等の人工筋肉を用いても良い。また例えば本体部203は、人工筋肉で形成されていても良く、人工筋肉によって図11乃至図12に示すような内視鏡16の鉗子チャンネルに挿通可能な略直線形状から図13に示すような略T字形状に変形させる構成でも良い。
本体部203の基端には、湾曲自在な例えば関節コマや、ボールジョイント等が配設され、本体部203は、シース204とこれら関節コマや、ボールジョイント等を用いて連結しても良い。これにより本体部203とシース204との関節角度の調整は、間接コマやボールジョイントを操作する図示しない操作ワイヤ等によって容易に行うことができる。また接触面203aが表面13に対して容易に平行になり、処置具201は、接触面203aを表面13に容易に押し付けることができ、表面13に沿って本体部203を容易に動かすことができる。
本実施形態は、処置部202を中心部210cに設けたが、この形状に限定する必要はなく、例えば回動部210の端部210eや回動支持部211の前面211cに設けても良い。
処置部202は、超音波振動によって膨隆部14を処置する超音波振動子でもかまわない。
処置具201は、単体で用いても良いし、軟性内視鏡や硬性内視鏡とともに用いても良い。
次に図14乃至図15を参照して本発明に係る第5の実施形態について説明する。
図14は、本実施形態における処置具の先端を上方からの見た際の概略図である。図15は、本体部とシースの角度が関節部によって調整され、接触面が表面に接触している際の概略側面図である。前述した第2の実施形態と同様の部分には同じ符合を付し、その詳細な説明については省略する。
上述した第1乃至第4の実施形態において、本体部は上述したようにシースと連結している。また本体部は、シースと、例えば関節コマや、ボールジョイント等を用いて連結しても良いとしている。本実施形態では、第2の実施形態を一例して本体部とシースの連結構造について詳細に説明する。なお処置具の構成は、上述した第2の実施形態と略同様であるために詳細な説明は省略する。
本実施形態の処置具101の本体部103の基端には、湾曲自在な関節部121が配設されている。関節部121は、上述した関節コマやボールジョイント等による例えば湾曲構造を有していれば良い。本体部103は、シース104と関節部121を介して連結する。これにより本体部103とシース54との角度の調整は、関節部121を操作する図示しない操作ワイヤ等によって容易に行うことができる。関節部121における角度は、図示しないワイヤ等によって自在に調節される。これにより本体部103とシース104の角度が調整され、接触面103aは容易に表面13に接触する。
第2の実施形態における絶縁チューブ107は、関節部121に対して十分な操作性を得るための図示しないシース用密巻きコイルの外周を被覆している。このシース用密巻きコイルには、関節部121の角度を調節する図示しないワイヤが挿通している。また絶縁チューブ107と関節部121には、例えば本体部103に流体を流入出させる図示しない流体流入出チューブや、第2の実施形態と同様に処置部102と接続する図示しない皮膜付き電線が挿通している。
関節部121の角度を調節するワイヤの一端は、関節部121と接続し、他端は操作部55に接続している。操作部55によってワイヤが操作され、関節部121の角度が調節される。
本実施形態における処置具の動作方法は、上述した第2の実施形態と同様であるため詳細な説明は省略する。
なお本実施形態の場合、図15に示すように関節部121によって本体部103とシース104の角度が調整される。これにより接触面103aは、図15に示すように表面13に容易に押し付けられる。
このように本実施形態の処置具101は、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また本実施形態の処置具101は、関節部121によって本体部103とシース104の角度を自在に調整することが可能である。よって本実施形態の処置具101は、本体部103を表面13に容易に押し付けることができる。
また本実施形態の処置具101は、角度を調節することで、本体部103を表面13に対して滑らせながら膨隆部14に容易に移動させることができ、処置部102をより正確に膨隆部14に導くことができる。これにより本実施形態の処置具101は、膨隆部14のみをより容易且つ効率的に処置することができる。
なお本実施形態における関節部121は、第2の実施形態に限定する必要はなく、上述した第1と、第3と、第4の実施形態にも組み合わせることができる。
次に図16乃至図17を参照して本発明に係る第6の実施形態について説明する。
図16は、本実施形態における処置具の先端の概略斜視図である。図17は、本体部とシースが多関節アームによって調整され、接触面が表面に接触している際の概略側面図である。前述した第2の実施形態と同様の部分には同じ符合を付し、その詳細な説明については省略する。
上述した第1乃至第4の実施形態において、本体部は上述したようにシースと連結している。また本体部は、シースと、例えば関節コマや、ボールジョイント等を用いて連結しても良いとしている。本実施形態では、第2の実施形態を一例して本体部とシースの連結構造について詳細に説明する。なお処置具の構成は、上述した第2の実施形態と略同様であるために詳細な説明は省略する。
本実施形態の処置具101は、多自由度の湾曲機構を有するマスタースレーブ型のロボットマニピュレータを有している。
本実施形態の連結穴120には、アーム部256の一端が接続している。このアーム部256には、複数のリンク部材257と、リンク部材257を連結する関節258が設けられている。より詳細には関節258は、一方のリンク部材257と他方のリンク部材257を連結する。各リンク部材257は、関節258において異なる方向にそれぞれ湾曲可能である。またアーム部256には、関節258の個数に応じて設けられている図示しないアーム操作ワイヤと、アーム操作ワイヤの外周を被覆する図示しないワイヤ用密巻きコイルが設けられている。アーム部256は、各アーム操作ワイヤが後述する操作ワイヤによって押し引きされることで、回転、屈曲、進退等の動作を行う。このようにアーム部256は、多自由度の湾曲構造を有し、多自由度の多関節アームである。
アーム部256の他端には、シース104の一端が接続している。シース104には、各アーム操作ワイヤと接続してアーム部256を操作(上述した回転、屈曲、進退)する図示しない操作ワイヤと、操作ワイヤの外周を被覆する図示しないワイヤ用密巻きコイルと、処置部102に高周波電流を流す被膜付き電線と、操作ワイヤとワイヤ用密巻きコイルと被膜付き電線を覆うシース用密巻きコイルと、シース用密巻きコイルを覆う図示しない絶縁チューブが設けられている。絶縁チューブは、アーム部256に対して十分な操作性を得るための図示しないワイヤ用密巻きコイルの外周を被覆している。なお絶縁チューブとアーム部256には、例えば本体部103に流体を流入出させる図示しない流体流入出チューブが挿通している。
この被膜付き電線は、シース104と、アーム部256内を挿通して本体部103を介してから処置部102に達している。
シース内部における操作ワイヤと、ワイヤ用密巻きコイルと、被膜付き電線の配置は、第1の実施形態と略同様である。
シース104の他端には、動力連結部263を介して連結し、処置具101が動作するためにアーム部256を駆動させる駆動部260と、処置具101の駆動動作を制御する制御部270と、この処置具101を操作するための操作部280と、が設けられている。
操作部280は、例えば3次元上の位置と姿勢が入力可能なジョイスティックからなる。ジョイスティックによって動作が入力されることで、操作部280は、湾曲構造を有するアーム部256を操作する。
制御部270は、操作部280によって出力された操作情報を基に湾曲構造を制御し、例えばCPU271と、メモリ272と、HDD273等を含めた制御コンピュータからなる。
駆動部260は、操作部280が操作された際に、制御部270によって制御された制御結果に基づいてアーム部256を駆動させる。この駆動部260には、アーム部256を駆動させるエンコーダを有する電磁モータ261と、この電磁モータ261の回転を基に操作ワイヤ、アーム操作ワイヤを伸縮させるプーリ262と、シース104と駆動部260を連結する動力連結部263とが設けられている。この動力連結部263には、上述した被膜付き電線を高周波電流を発生させる高周波電源290に電気的に接続する図示しない電気接続コネクタが設けられている。
本実施形態における処置具の動作方法は、上述した第2の実施形態と同様であるため詳細な説明は省略する。
なお本実施形態の場合、膨隆部14が内視鏡16のカメラ等によって撮影された観察画像上で確認されると、操作部280であるジョイスティックが操作され、操作情報がメモリ272に一時保存される。CPU271は、この操作情報に基づいて逆運動学を計算することで、電磁モータ261の回転(制御)量を算出する。HDD273は、算出結果を記憶する。CPU271は、算出された制御量(制御結果)を目標値として駆動部260を駆動させる(電磁モータ261をフィードバック制御する)。駆動部260において、電磁モータ261が回転することで、プーリ262によって操作ワイヤ、アーム操作ワイヤが伸縮する。これによりアーム部256における関節258の角度が調整され、処置具101における本体部103の位置と角度が調整される。これにより接触面103aは、図17に示すように表面13に容易に押し付けられる。
このように本実施形態の処置具101は、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また本実施形態の処置具101は、アーム部256によって本体部103を位置と姿勢を任意に操作可能である。そのため本実施形態の処置具101は、様々な位置に位置する表面13に本体部103を容易に押し付けることができる。また本実施形態の処置具101は、アーム部256によって表面13の形状に合わせて本体部103を操作できるために、膨隆部14のみをより容易且つ効率的に処置することができる。
なお本実施形態におけるアーム部256は、第2の実施形態に限定する必要はなく、上述した第1と、第3と、第4の実施形態にも組み合わせることができる。
なお本実施形態は、アーム部256を湾曲させるために、アーム操作ワイヤと電磁モータ261を組み合わせたがこれに限定する必要はなく、例えば人工筋肉や流体を用いてもかまわない。
次に図18を参照して本発明に係る第7の実施形態について説明する。
図18は、本実施形態における処置具の先端の概略斜視図である。図18において操作部は、前述した第2の実施形態の電気接続コネクタと略同様であるため図示を省略している。なお前述した第1の実施形態と同様の部分には同じ符合を付し、その詳細な説明については省略する。
本実施形態における先端キャップ処置具(以下、処置具)301は、第1の実施形態と同様に高周波電流を用いて膨隆部14を処置する。処置具301には、内視鏡の先端に着脱自在な形状を有する処置用先端キャップ本体部303と、処置用先端キャップ本体部303の内周面、且つ後述する接触面321から離れている配設されている処置部302が設けられている。接触面321は、十分に大きい面を有している。処置用先端キャップ本体部303は、例えばアクリル樹脂やポリカーボネイト樹脂などの透朋なプラスチック材で形成される。
処置用先端キャップ本体部303は、前端部320において表面13と接触する接触面321を有し、表面13との形状に沿って移動する。また処置用先端キャップ本体部303は、後端部330において、内視鏡310の先端に着脱自在に装着される。前端部320の形状は、接触面321が略平面形状であれば良い。
この処置用先端キャップ本体部303の内周面には、処置部302を載置する絶縁チップ304が設けられている。この絶縁チップ304は、例えばセラミック材などの耐熱性の電気絶縁体によって形成され、前端部320において、処置具301の進行方向の最前方に配置される。
処置部302は、例えば高周波電流を用いて膨隆部14を処置し、例えば高周波電気ナイフ用の電極部である。処置部302は、例えばチタン合金などの導電材料によって形成されていることが好適である。処置部302の大きさは、接触面321が表面13に接触し、処置用先端キャップ本体部303の高さ方向の位置と姿勢が安定し、処置部302の高さ方向の位置と姿勢が安定すれば特に限定されない。また処置部302の処置面積は、小さいほど高周波電流による加熱を短時間に行うことができ、短時間に膨隆部14を処置することができる。また処置部302の面積が大きいほど、処置可能な範囲を大きくすることができる。
処置部302には、第1の実施形態と同様に被膜付き電線305が接続している。この被膜付き電線305は、内視鏡310の鉗子チャンネル、または内視鏡の側面を通り、体外に出された後、図示しない電気接続コネクタと接続している。この電気接続コネクタは高周波電流を発生させる図示しない高周波電源と接続しており高周波電源と被膜付き電線305を電気的に接続する。これにより高周波電源と処置部302は、被膜付き電線305を介して電気的に接続されている。高周波電源は、電気接続コネクタを介して被膜付き電線305に高周波電流を流すことで、処置部302に高周波電流を流す。
次に本実施形態における動作方法について説明する。
処置具301の使用形態について説明する。図18に示すように処置用先端キャップ本体部303が、後端部330において内視鏡310の先端に取り付けられる。処置部302と接続している被膜付き電線305は、内視鏡310の鉗子チャンネルに挿通されて、または内視鏡の側面に沿って体外に出されている。この被膜付き電線305には、電気接続コネクタが高周波電源と接続することで、高周波電流が流れる。これにより処置部302に高周波電気が流れる。
次に、処置具301を実際の内視鏡の手技であるESDに適用した場合を用いて説明する。
図18に示すように処置具301が内視鏡310の先端に取り付けられた状態において、処置用先端キャップ本体部303は、内視鏡310と共に体内に挿入され、膨隆部14付近までに達する。
膨隆部14が内視鏡310によって撮影された観察画像上で確認された際に、処置具301を装着している内視鏡310が操作されると、接触面321が表面13に押し付けられる。膨隆部14が内視鏡310によって撮影された観察画像上で確認された際に、処置具301を装着している内視鏡310が操作されると、接触面321が表面13に押し付けられる。この後、処置部302が表面13を穿孔することを防止し、表面13を傷つけてしまうことを防止する動作や、処置具301を装着している内視鏡310が膨隆部14に向かって移動する動作や、処置部302が高周波電流によって膨隆部14のみを処置する動作は、前述した第1乃至第2の実施形態と略同様であるため、詳細な説明は省略する。
このように本実施形態の処置具301は、膨隆部14を処置する際に、処置用先端キャップ本体部303を表面13に押し付ける。接触面321は十分に大きいために、処置用先端キャップ本体部303は表面13から生じる反発力によって表面13上に位置する。これにより処置具301は、処置用先端キャップ本体部303を表面13上に位置させ、処置部302の高さ方向の位置と姿勢を一定状態に維持することができる。
また処置用先端キャップ本体部303に対して粘膜12の深さ方向(表面13の上下方向)に力が加わっても、処置用先端キャップ本体部303は、上述した反発力によって表面13上に位置する。これにより処置具301は、処置部302によって表面13を穿孔してしまうことを防止し、表面13を傷つけてしまうことを防止することができる。
また処置具301は、処置用先端キャップ本体部303を表面13に対して滑らせながら膨隆部14に移動させるため、処置部302を正確に膨隆部14に導くことができる。これにより処置具301は、表面13上に位置する処置部302によって表面13を処置せずに、膨隆部14のみを効率的に処置することができる。
また本実施形態の処置具301は、処置用先端キャップ本体部303を内視鏡310の先端に取り付け可能なため、内視鏡310の鉗子チャンネルに通すための大きさを考慮する必要がない。また処置具301は、処置用先端キャップ本体部303を内視鏡310の先端に取り付け可能なため、簡易な構成で上述した効果を得ることができる。
なお処置部302は、処置用先端キャップ本体部303から着脱可能であっても良い。観察時や他の処置具を使用する際は、処置用先端キャップ本体部303を通常のキャップと同様に扱い、本実施形態の効果を用いて処置する際には、処置部302と被膜付き電線305を、内視鏡310の鉗子チャンネルから挿入させ、処置用先端キャップ本体部303に取り付ける。
なお処置部302は、超音波振動によって膨隆部14を処置する超音波振動子でもかまわない。
処置具301は、単体で用いても良いし、軟性内視鏡や硬性内視鏡とともに用いても良い。
次に図19Aと、図19Bと、図19Cと、図20Aと、図20Bと、図20Cを参照して例えば第1乃至第2の実施形態における処置部の配置位置の変形例について第1の実施形態を一例として説明する。前述した第1の実施形態と同様の部分には同じ符合を付し、その詳細な説明については省略する。
図19A乃至図19Cは、多リンク機構が略四角形を形成した際において、第2のリンク部材62の側面側(進行方向に対して直交する方向)から見た際の第2のリンク部材62に対する処置部52の配置位置と形状を示す断面図である。
図19Aに示す第1の変形例のように、処置部52は、第2のリンク部材62の前面62c全体に配置されても良い。
また図19Bに示す第2の変形例のように、処置部52は、第2のリンク部材62の前面62cの一部に配置されて入れも良い。
また図19Cに示す第3の変形例のように、処置部52は、第2のリンク部材62の内部に位置し、第2のリンク部材62の前面62cに近接し、第2のリンク部材62の上面53bと同一平面になるように配置されても良い。
第1乃至第3の変形例において処置部52の下面52cは、接触面53cと同じ高さ位置、または接触面53cよりも上方に位置していれば良い。
図20A乃至図20Cは、多リンク機構が略四角形を形成した際において、第2のリンク部材62の前面側(進行方向側)から見た際の第2のリンク部材62に対する処置部52の配置位置と形状を示す正面図である。
図20Aに示す第4の変形例のように、処置部52は、第2のリンク部材62の前面62cの中央部にのみ配置されても良い。
また図20Bに示す第5の変形例のように、処置部52は、第2のリンク部材62の前面62c全体に配置されても良い。
また図20Cに示す第6の変形例のように、処置部52は、針状の形状を有し、第2のリンク部材62の前面62cの中央部に配置されても良い。また処置部52は、円柱形状や角柱形状であっても良い。
第4乃至第6の変形例において処置部52の下面52cは、接触面53cと同じ高さ位置、または接触面53cよりも上方に位置していれば良い。
次に図21Aと、図21Bと、図21Cと、図22Aと、図22Bを参照して例えば第1乃至第2の実施形態における本体部の形状の変形例について第1の実施形態を一例として説明する。前述した第1の実施形態と同様の部分には同じ符合を付し、その詳細な説明については省略する。
図21A乃至図21Cは、多リンク機構が略四角形を形成した際において、変形した本体部53の側面側(進行方向に対して直交する方向)から見た際の変形した本体部53の形状を示す概略側面図である。
図21Aに示す第7の変形例のように、変形した本体部53は、第4のリンク部材64の後面62gから第2のリンク部材62の先端62fに向かって先が細くなる形状を有していても良い。この場合、処置部52は、先端62fに近接し、前述した図19Cに示すように配置されていれば良い。
また図21Bに示す第8の変形例のように、変形した本体部53の接触面53cは、下向きに凸曲面状(円弧形状)の面53c1を有していても良い。この面53c1の両端は、上方(上面53bに向かって)に反っている(面53c1の中央部は、下方(表面13に向かって)に反っている)。例えば膨隆部14が処置具51の進行方向において前方から後方に向けて円弧形状の表面を有している場合、図21Bに示すような円弧形状を有している変形した本体部53は、円弧形状の表面を有している膨隆部14に対して、膨隆部14の表面に沿って容易に移動することができる。
また図21Cに示す第9の変形例のように、変形した本体部53の接触面53cは、下向きに凹曲面状(円弧形状)の面53c2を有していても良い。この面53c2の両端は、下方(表面13に向って)に反っている(面53c2の中央部は、上方(上面53bに向かって)に反っている)。
図22A乃至図22Bは、多リンク機構が略四角形を形成した際において、第2のリンク部材62の前面側(進行方向側)から見た際の変形した本体部53の形状を示す正面図である。
図22Aに示す第10の変形例のように、変形した本体部53の接触面53cは、下向きに凸曲面状(円弧形状)の面53c3を有していても良い。この面53c3の両端は、上方(表面13とは逆方向)に反っている(面53c3の中央部は、下方(表面13に向かって)に反っている)。例えば膨隆部14が処置具51の進行方向において左右方向に円弧形状の表面を有している場合、図22Aに示すような円弧形状を有している変形した本体部53は、円弧形状の表面を有している膨隆部14に対して、膨隆部14の表面に沿って容易に移動することができる。
また図22Bに示す第11の変形例のように、変形した本体部53の接触面53cは、下向きに凹曲面状(円弧形状)の面53c4を有していても良い。この面53c4の両端は、下方(表面13に向かう方向)に反っている(面53c4の中央部は、上方(上面53bに向かって)に反っている)。
このように各実施形態の本体部は、表面13や膨隆部14の表面に沿って容易に移動することができる形状を有していれば良い。
以下に本発明に係る参考例について説明する。
図23は、参考例における処置具1の概略斜視図である。
図23に示すように処置具1は、表面に接触する平面状の接触面を有する本体部3と、本体部3に配置され、所望する部位を処置する処置部2と、連結部15を介して本体部3に接続している細長いシース4と、シース4の基端部に接続し、本体部3を操作する操作部5とを有する。
シース4には、例えばシース用密巻きコイル6と、絶縁チューブ7とが設けられている。シース用密巻きコイル6は、絶縁チューブ7の中に挿通されている(絶縁チューブ7は、シース用密巻きコイル6の外周を被覆している)。またシース用密巻きコイル6には、後述する被膜付き電線9が挿通している。絶縁チューブ7は、例えばテトラフルオロエチレン材などの耐熱性や可撓性を有する樹脂材によって形成されていることが好適である。例えば後述する内視鏡16の鉗子チャンネルに挿通された状態で処置具1が使用される場合、絶縁チューブ7は、内視鏡16の鉗子チャンネル内を挿通可能な形状を有する。
本体部3は、少なくとも1つの大きな面を有する形状であり、例えば、図23に示すような平板形状である。本体部3の上面3bと、下面3cは約15mm×約15mmの平面である。残る一辺、すなわち高さ方向の平面である前面3a、両側面3d、後面3eは、約2mm×約15mmの平面である。本体部3は、例えばセラミック材などの耐熱性と電気絶縁性を有する部材によって形成されることが好適である。または、耐熱性を有する材料の表面に耐熱性と電気絶縁性を有する部材をコーティングすることで形成してもよい。本体部3の下面3cが表面13と接触する接触面となる。
処置部2は、例えば高周波電流を用いて膨隆部14を処置し、例えば高周波電気ナイフ用の電極部である。処置部2は、例えばチタン合金などの導電材料によって形成されていることが好適である。処置部2の大きさは、下面3cが表面13に接触し、本体部3の高さ方向の位置と姿勢が安定し、処置部2の高さ方向の位置と姿勢が安定すれば特に限定されない。また処置部2の処置面積は、小さいほど高周波電流による加熱を短時間に行うことができ、短時間に膨隆部14を処置することができる。また処置部2の面積が大きいほど、処置可能な範囲を大きくすることができる。処置部2の配置位置については上述した各実施形態と変形例を用いればよい。
本体部3の後面3eの中央部位には、連結部15を介してシース4の先端部が糸巻き固定と接着剤によって連結されている。シース4の内部に挿通されている被膜付き電線9の先端部は、本体部3の上面3bまたは内部を通り、処置部2まで延設されている。被膜付き電線9と、処置部2との間は電気的に接続されている。
操作部5には、接続コネクタ10が設けられている。被膜付き電線9の基端部は、接続コネクタ10に接続されている。接続コネクタ10は、高周波電流を発生させる外部の図示しない高周波電源と電気的に接続されている。これにより、接続コネクタ10が高周波電源に接続された際に高周波電源から発生した高周波電流が被膜付き電線9を通して処置部2に通電される。このとき、膨隆部14が処置部2によって高周波処置される。
本参考例において、本体部3の形状は、限定する必要はなく、図24に示すに略円柱形状であっても良い。その他、立方体形状や、直方体形状や、多角柱形状球をつぶした形状や、角柱形状や、上面と底面が楕円である形状であってもよい。
本参考例において、処置部2の形状は、限定する必要はなく、図25に示すように処置部2は、針状の形状を有していてもよく、また前面3aから突出していても良い。
また本参考例において、本体部3とシース4との連結部15は、電気絶縁本体部の上面3bや、側面3dや、後面3eであればどこに設けられていても良い。
なお本参考例において、処置部2は、前面3aにのみ配置されているが、図26に示すように一方の側面3dに第2の処置部32が配置され、他方の側面3dに第3の処置部33が配置されても良い。または処置部2が配置され、さらに第2の処置部32と第3の処置部33の一方が配置されていても良い。このように処置部が複数配置されると、処置具1は、処置部を電気的に別々に機能させることができ、各電極にあった高周波電流を流すことができる。
51…処置具、52…処置部、53c…接触面、53…本体部、54…シース、55…操作部、56…ワイヤ用密巻きコイル、57…絶縁チューブ、61…第1のリンク部材、62…第2のリンク部材、63…第3のリンク部材、64…第4のリンク部材、71…ワイヤ支持具、72…ワイヤ留め具、73…操作ワイヤ、74…ピン、76…被膜付き電線、80…操作基礎部、81…操作スライダ、82…接続コネクタ。