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JP4813416B2 - 接液部を有するセンサおよびこれを用いた測定方法 - Google Patents

接液部を有するセンサおよびこれを用いた測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、接液部を有するセンサおよびこれを用いた測定方法に関し、例えば、土壌から抽出された試料溶液のpH、無機イオン濃度などの特性を検出するセンサおよびこれを用いた測定方法に関する。
環境水や生体水あるいは工業用水や工場排水などは共存する種々の成分によって、溶液の特性が大きく変化することがあり、連続的あるいは定期的に監視することが義務付けられ、あるいは自主的に管理されることが多い。また、環境水との関係が深い土壌についても管理することが義務付けられている。こうした監視や管理には、溶液のpH、無機イオン濃度などの溶液中の各種成分などが測定項目として挙げられ、簡易な検出手段として、イオンセンサが有用である。
具体的には、土壌成分を分析する土壌分析方法及び装置に関して、例えば、図10に示すように、土壌101中の複数の成分を抽出する塩基化合物として他のイオンと化合させることにより析出除去することが可能な塩を使用し、塩の水溶液102に土壌101を加えて振とうし、土壌101中の複数の成分を抽出する抽出工程(a),(b)と、抽出液109aに他のイオンを生成する物質(硫酸)111を加え、塩を析出させて除去する析出・除去工程(e),(f)と、析出物除去後の抽出液109bから土壌中の複数の成分を測定する分析工程(g)と、を持つことを特徴とする土壌分析方法及び装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。ここで、103は往復振とう機、104は上澄み液、105は上澄み液取出し装置、106は第1の濾過装置、107aおよび107bは漏斗、108aおよび108bは濾過液を受ける容器、110は析出装置、112は第2の濾過装置、113は分析機器を示す。
また、近年、こうしたイオンセンサとして、イオン電極法においては、試料溶液にセンサを浸漬して測定するか平面センサ部に試料溶液を滴下し、液絡部と応答膜の両者が液体で被覆される状態で測定する。従って、前者および後者では少なくとも数ml以上および0.3ml以上の試料溶液を必要としていた。
特開平11−37996号公報
しかしながら、上記のようなセンサあるいはこうしたセンサを用いた測定方法においては、いくつかの課題があった。
(1)抽出によって得られる溶液は、懸濁液であることからフィルタによる濾過は必要不可欠であるが、濾過工程において、濾材内への吸収や付着によって、試料溶液のロスあるいは測定成分の濃度変化が生じるおそれがある。特に入手できる試料溶液が非常に少量の場合にあっては、こうしたロス等は大きな測定誤差となる。また、フィルタの目詰まりにより十分な量の試料溶液が得られない場合もある。
(2)一方、懸濁物質を含む試料溶液(以下「懸濁液」という)を測定した場合には、懸濁物質の影響によって測定誤差となることがあることから、濾過処理した溶液を測定することが不可欠であり、こうしたロスの低減が大きな課題となっている。
(3)環境測定においては、試料溶液が十分に得られない場合も想定されるため、より少量での測定が要求されることがある。従前の方法では、試料溶液自体が少量である場合だけではなく、濾過によるロスだけでなく、試料溶液の採取や移送時におけるロスも無視できない。特に、試料処理工程が多い場合にはその影響が大きい。
(4)イオン電極による土壌中の無機イオン濃度を測定する際には、懸濁粒子は濾過や遠心分離により除去できるものの、その工程はしばしば長時間を必要とし操作自体も煩雑である。
そこで、本発明の目的は、試料溶液の少量化と採取性の向上を可能にする接液部を有するセンサおよびこれを用いた測定方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、以下に示す接液部を有するセンサおよびこれを用いた測定方法によって、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明は、接液部を有するセンサであって、試料溶液と接触するセンシング部を有するデバイスと、該センシング部への試料溶液の導入を担うセルと、該セルの一端部に取付けられ前記センシング部全体を被覆する濾材とを有し、該濾材を介して、前記センシング部と前記セルが接合しシール状態を形成することを特徴とする。
上記のように、環境水や土壌など連続的あるいは定期的な監視を必要とされる試料については、測定時に作製される試料溶液は、粒体や粉体などが存在する場合あるいは懸濁液である場合が多く、こうした粒子や粉体あるいは懸濁物質の存在は、接液部を有するセンサにとって測定誤差の要因となることがある。従前は、こうした物質を濾過した後にセンサ接液部に導入されていたが、試料処理過程における試料溶液のロスなどによって少量の試料溶液しか作製できない場合には、測定が困難となることがあった。
そこで、本発明は、センサのセンシング部と接合し試料溶液が導入されるセルに濾材を配設し、センシング部とセルがシール状態を形成することによって、上記図10の例のような濾過前の抽出液であっても直接試料溶液としてセルに導入することができ、少量であっても濾過された試料溶液をセンシング部に接液させることが可能となった。また、濾材によってセンシング部全体を被覆することによって、濾材とセンシング部の間に溶液の表面張力が働き試料溶液がセンシング部全体に拡散し均等な薄層を形成することができることから、こうした少量の試料溶液に対しても、十分測定可能なセンサとして対応することが可能となった。特に、センシング部の平面度および濾材とセンシング部の隙間を適正に選択することによって、一層試料溶液がセンシング部全体に均等な薄層を形成することができる。さらに、センシング部全体を被覆した濾材は、センシング部を保護する機能をも有している。従って、こうした機能によって、少量の試料溶液への対応が可能で採取性の高い接液部を有するセンサを提供することができる。
本発明は、上記接液部を有するセンサであって、前記セルにおける前記センシング部と接合する一端部の開口径が、試料溶液導入部の開口径よりも小さく絞込まれた形状を有するとともに、前記一端部によって前記濾材を前記デバイスと挟持し密閉状態を形成することを特徴とする。
通常液体を被検体とするセンサにおいては、外乱影響の排除や被検体の量的制限から、液体の二次元情報を必要とする場合を除き、接液部の大きさは小さいことが好ましい。一方、セルへの試料溶液の導入時は、溶液の飛散防止や作業性から開口径が大きいことが好ましい。本発明はこれらを考慮し、セルの一端部の開口径が、試料溶液導入部の開口径よりも小さく絞込まれた形状とするとともに、その一端部によってセルと濾材およびセンシング部を一体としてシール性のある接液部を形成することが可能となった。従って、試料溶液が少量であっても、セル壁面に溶液が残留することがなく、少量の試料溶液への対応が可能で採取性の高い接液部を有するセンサを提供することが可能となった。
本発明は、上記接液部を有するセンサであって、前記デバイスを収容するセンサ本体と前記セルを有するホルダ部が、その接合部を支点として回動可能に接合するとともに、該セルの前記一端に、前記濾材が取外し可能な状態で取付けられることを特徴とする。
試料溶液中に含まれる粒子や粉体あるいは懸濁物質などの除去に用いられた濾材は、測定ごとに交換することが好ましい一方、交換のしやすさが重要となる。また、交換した本発明は、セルを有するホルダ部をセンサ本体と回動可能な構造にし、濾材が取外し可能な取付け構造によって、高い操作性とともに上記のシール性を確保することが可能となる。また、濾材に採取された物質中に有用性のある物質を含む場合であっても、容易に回収することが可能となる。
本発明は、上記接液部を有するセンサであって、前記センシング部に、液絡部を含むイオン電極が形成され、試料溶液中のイオン濃度を測定することを特徴とする。
一般に、溶液測定におけるイオン電極法では、基準値の設定や温度などの測定誤差要因の補正などのために、溶液中に液絡部を有することがある。従前においては、センシング部と液絡部を別体とすることが多く、センサの設置条件の相違によって適正な補正等が困難な場合も少なくなかった。本発明においては、これらを一体化し、センシング部に液絡部を含むイオン電極を形成することによって、接液条件の共通性を図って補償精度を高めるとともに、装置のコンパクト化を図ることが可能となる。
本発明は、上記接液部を有するセンサであって、前記濾材が、前記試料溶液に対して吸収性を有しない、あるいは親和性を有しない素材から形成されることを特徴とする。
少量の試料溶液の測定については、センシング部に如何に均等な溶液分布を図るかが重要であるとともに、濾材での試料溶液のロスを防止することが重要である。本発明は、濾材を、試料溶液に対して吸収性を有しない、あるいは親和性を有しない素材から形成されるものに限定することによって、濾材での試料溶液のロスを防止することができる。特に親和性を有しない素材を用いた場合には、濾材の細孔内への試料溶液の残留を少なくすることができることから、一層濾材とセンシング部の間での均等な薄層の形成を図ることが可能となる。従って、さらに試料溶液の少量化と採取性の向上を可能にする接液部を有するセンサを提供することができる。具体的には、後述するように、環境水のように試料溶液の基が水の場合については、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)など非吸水性・被親水性の素材が好ましい。
本発明は、上記いずれかの接液部を有するセンサを用いた測定方法であって、
(1)該センサのセルに濾材をセットし、該セルとセンシング部を接合状態で固定する工程、
(2)土壌や廃液など測定に抽出を必要とする場合には抽出液を作製し、環境水など抽出を必要としない場合には原液を準備する工程、
(3)該抽出液または原液を液固分離し、試料溶液として採取する工程、
(4)該試料溶液を前記セルに注入する工程、
(5)前記センシング部において、接液した試料溶液の物理的あるいは化学的特性、または特定の成分の濃度を測定する工程、
からなることを特徴とする。
上記センサを用いた試料溶液の測定方法には、センシング部に試料溶液を供給するタイプと試料溶液にセンシング部を浸漬するタイプの要請がある。従前のセンサにおいては、前者の要請には、上記のようにセンシング部への試料溶液の導入を担うセルに試料溶液を供給することから、試料溶液中に粒体や粉体あるいは懸濁物質などの存在があっても、中間に濾過処理を行い、センシング部およびセルのシール性を確実に行うことで十分対応することができる一方、後者の浸漬型においては、シール性に加え、予め十分に濾過された試料溶液に浸漬することが必要となる。上記本発明に係るセンサは、こうした両方の要請に対応することが可能であり、前者にあっては、試料溶液の中間の濾過処理操作を省略することができ、後者にあっては、試料溶液の事前の濾過が不要で、上澄み液に浸漬するだけで測定が可能となる。本発明に係る測定方法は、前者における測定方法を明確にしたもので、上記いずれかの接液部を有するセンサを用いた測定方法によって、試料溶液の少量化と採取性の向上を図ることが可能となった。
本発明は、上記いずれかの接液部を有するセンサを用いた測定方法であって、
(1)試料溶液が、土壌や廃液など測定に抽出を必要とする場合には抽出液を作製し、環境水など抽出を必要とする場合には原液を準備する工程、
(2)該抽出液または原液を液固分離し、試料溶液として作製する工程、
(3)該試料溶液を濾材として機能するサンプリングシートに含浸させる工程、
(4)前記センサのセルに該サンプリングシートをセットし、該セルとセンシング部を接合状態で固定する工程、
(5)接液した試料溶液の物理的あるいは化学的特性、または特定の成分の濃度を測定する工程、
からなることを特徴とする。
上記のように本発明に係るセンサは、センシング部に試料溶液を供給するタイプと試料溶液にセンシング部を浸漬するタイプの両方の要請に対応することが可能であり、前者にあっては、試料溶液の中間の濾過処理操作を省略することができ、後者にあっては、試料溶液の事前の濾過が不要で、上澄み液に浸漬するだけで測定が可能となる。本発明に係る測定方法は、前者における試料溶液の移送を、スポイドなどの容器によらずにサンプリングシートを用いて行う測定方法であり、上記いずれかのセンサを用い、抽出液あるいは環境水にあっては原液の上澄み液に濾材として機能するサンプリングシートを浸漬させて試料溶液そのものを含浸させ、セルにセットして直接測定することによって、センシング部全面を被覆するに足る最小の試料溶液量で測定することができることから、試料溶液の少量化と採取性の向上を図ることが可能となった。
本発明は、上記いずれかの接液部を有するセンサを用いた測定方法であって、
(1)該センサのセルに濾材をセットし、該セルとセンシング部を接合状態で固定する工程、
(2)土壌や廃液など測定に抽出を必要とする場合には抽出液を作製し、環境水など抽出を必要としない場合には原液を準備する工程、
(3)該抽出液または原液を液固分離し、試料溶液として作製する工程、
(4)該試料溶液に前記センサを浸漬する工程、
(5)前記センシング部において、接液した試料溶液の物理的あるいは化学的特性、または特定の成分の濃度を測定する工程、
からなることを特徴とする。
上記のように本発明に係るセンサは、センシング部に試料溶液を供給するタイプと試料溶液にセンシング部を浸漬するタイプの両方の要請に対応することが可能であり、前者にあっては、試料溶液の中間の濾過処理操作を省略することができ、後者にあっては、試料溶液の事前の濾過が不要で、上澄み液に浸漬するだけで測定が可能となる。本発明に係る測定方法は、後者における測定方法を明確にしたもので、上記いずれかのセンサを用い、抽出液あるいは環境水にあっては原液の上澄み液に浸漬することによって、直接測定することができるとともに、測定後は、被浸漬液からセンサを取り出すことによって、セルに導入された試料溶液が元の抽出液および原液に還流されることから、実質的に試料溶液の少量化と採取性の向上を図ることが可能となった。
以上のように、本発明のセンサおよびそれを用いた測定方法によれば、試料溶液の物理的あるいは化学的特性、または特定の成分の濃度の測定に際して、試料溶液の少量化と採取性の向上を図ることができる。特に、試料溶液中に粒体や粉体あるいは懸濁物質などが存在する場合であっても、こうした試料溶液を直接測定することができることから、優れた操作性を有する測定を行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<本発明に係る接液部を有するセンサの基本的な構成>
図1(A)は、本発明に係る接液部を有するセンサ(以下「本センサ」という。)の基本的な構成を例示する。本センサは、試料溶液と接触するセンシング部1を有するデバイス2と、センシング部1への試料溶液の導入を担うセル3と、セル3の一端部3aに取付けられセンシング部1全体を被覆する濾材4とを有し、濾材4を介してセンシング部1とセル3が接合しシール状態を構成している。
デバイス2は、例えばp型Si(シリコン)よりなる半導体基板からなり、厚さ500μm程度である。センシング部1は、デバイス2の一面の中央部に設けられ、例えば、窒化シリコン(Si)膜や五酸化タンタル(Ta)などパッシベイション性のよい膜などを成膜することによって、試料溶液のpHやイオン濃度感応膜や試料溶液中の物理現象または化学現象に対応した応答膜などが形成され、MOS形の電界効果型トランジスタ(MOS形FET)、イオン感応性電界効果型トランジスタ(ISFET)またはいわゆるケミカルCCD(電荷結合デバイス)などを構成する。
また、本センサにおいては、図1(B)に例示するように、デバイス2上にセンシング部1に加え、液絡部1aを設けることも好ましい。これらを一体化したイオン電極を形成することによって、均等な接液条件で電位の変化等を測定することができることから、周囲温度の変化などの外乱に対する補償精度を高めるとともに、装置のコンパクト化を図ることが可能となる。また、センシング部1およびこれと液絡部1aについては、平面度が高い方が好ましい。濾材4との接液において、両者の間の存在する試料溶液の均一な分布状態を確保することによって、測定精度を上げ再現性のよい測定値を得ることができる。
セル3は、濾材4を介してセンシング部1へ適切に試料溶液を導入する機能、および濾材4を介してセンシング部1とセル3が接合しシール状態を形成する機能が求められ、試料溶液の組成や測定に使用可能な液量などによって、材質や形状などが選定される。セル3は、試料溶液が一般土壌や環境水などから作製される場合と、各種処理液などを含む工業廃水などから作製される場合では、耐蝕性や反応性などの面で使用可能な材質が異なるが、本センサにおいては、撥液性が高い素材が好ましく、センサの汎用性や素材の加工性を考慮すると、ポリエチレンやポリプロピレンあるいはPETなどのプラスチックスを用いることが好ましい。また、ステンレス鋼(SUS)あるいはセラミックスなども使用可能である。
セル3の形状あるいは構造は、上記の2つの機能が確保されるものであれば、特に限定されるものではなく、センサの測定方法、測定項目、仕様などによって任意の構造とすることが可能である。本センサにおいては、図1に例示するように、一端部3aの開口径Daが、試料溶液導入部3bの開口径Dbよりも小さく絞込まれた形状を有することが好ましい。少量の試料溶液を測定するためには、測定精度が確保できる最小化されたセンシング部1が好ましい一方、試料溶液投入時の溶液の飛散防止や作業性から開口径が大きいことが好ましいためである。ここで、セル3の側壁3cは必ずしもストレート(セル3全体として円錐形となる)である必要はないが、落下する液滴の残留が生じない傾斜および中間での膨らみ(あるいはへこみ)が好ましい。本発明者の検証においては、傾斜角度θをセル3の中心軸Mに対し0〜60°程度の範囲が好ましく、10〜45°程度がより好ましいことが判った。60°を超えると、試料溶液導入部3bの開口径Dbを大きくする必要があり、セル壁面3cでの液滴の残留が無視できなくなるためである。
また、図1においては、シール状態を確保するために、Oリング5によって濾材4をセル3の一端部3aに固定するとともに、一端部3aによって濾材4をデバイス2と挟持し密閉状態を形成する。測定ごとに交換することが好ましく、濾材が取外し可能な取付け構造によって、交換が容易な構造であり、高い操作性とともに上記のシール性を確保することができる。
濾材4は、試料溶液の性状によって、任意に濾過性能や材質などを選定することができるが、本センサにおいては、試料溶液の採取に用いる場合を含め、測定方法によって濾材の素材や使用方法を選択することが好ましい。ここで、本センサに用いる濾材4として、厚み0.1〜1mm程度とし、ポアサイズ0.1〜1μm程度のメンブレンフィルタが好ましい。化学的に安定で試料溶液や測定に影響しないことに加え、セルへの装着や脱着が容易なフレキシブル性を有し、繊維フィルタやメッシュフィルタあるいは不織布などを使用することが好ましい。例えば、ガラス繊維は、試料溶液へのアルカリ溶出が生じることがあり本センサとしての使用には適さない場合がある。また、試料溶液に対する吸収性あるいは親和性について、これを有する場合と有しない場合について説明する。
(1)吸収性あるいは親和性を有する場合
本センサにおいては、図1に例示するように、濾材4は、セル3から随時取り外しできる構造となっている。このとき、濾材4として吸収性あるいは親和性を場合には、試料溶液の移送を、スポイドなどの容器によらずに濾材として機能するサンプリングシートを用いて行うことができる。つまり、濾材4を試料溶液に浸漬させて試料溶液そのものを含浸させ、この状態でセル3にセットすることによって、センシング部1の全面において含浸された試料溶液と接液を行うことができる。特にセンシング部1とセル3との接合時に濾材4に対して圧縮力が働いた場合には、センシング部1の全面において、より均一な接液を図ることが可能となる。このとき、測定に必要となる試料溶液の量は、センシング部1の全面を被覆するに足る最小の量で十分であることから、試料溶液の少量化と採取性の向上を図ることが可能である。
このとき、吸収性あるいは親和性を有する場合として、素材自体に吸収性あるいは親和性を有する素材を濾材4として用いる場合がある。この場合は、濾材に吸収される量の分試料溶液のロスとなることから、薄層のメンブランフィルタが好ましい。具体的な素材としては、セルロース系やアクリレート系繊維を挙げることができる。一方素材自体は吸収性あるいは親和性を有しないが、濾材4の空隙における毛細管現象により試料溶液を吸収することができる場合がある。素材によって、その範囲は異なるが、例えば、ポアサイズ0.2〜10μm以下のセルロース系あるいはアクリレート系のメンブランフィルタを用いることができる。
(2)吸収性あるいは親和性を有しない場合
試料溶液に対して吸収性あるいは親和性を有しない素材から形成された濾材、あるいは素材に依存せずに濾過機能は有しつつ吸収性あるいは親和性を有しない濾材を用いることによって、濾材での試料溶液のロスを防止することができる。親和性を有しない素材を用いた場合には、濾材の細孔内への試料溶液の残留を少なくすることができることから、一層濾材とセンシング部の間での均等な薄層の形成を図ることが可能となる。従って、さらに試料溶液の少量化と採取性の向上を可能にする接液部を有するセンサを提供することができる。具体的には、セルロース系、シリカ系、ポリエステル系、フッ素系の繊維フィルタや不織布など非吸水性・被親水性の素材が好ましい。
本センサにおいては、図2に例示するように、デバイス2を収容するセンサ本体6とセル3を有するホルダ部7が、その接合部6aを支点として回動可能に接合するとともに、セル3の一端部3aに、濾材4が取外し可能な状態で取付けられることが好ましい。
具体的な濾材4が取外し可能な取付け構造としては、種々の構造が可能であるが、例えば、図2の状態Aに示すように、Oリング5によって濾材4とセル3を嵌合させることによって固定し、Oリング5とともに濾材4を取外すことによってセル3から取外すことができる構成を挙げることができる。また、ホルダ部7をセンサ本体6に接合する構造についても種々の構造が可能であるが、例えば図2に示すように、状態Aにおいて濾材4とセル3が接合された状態のまま、ホルダ部7とセンサ本体6の接合部6aを支点として、状態Bに回動することによって、両者を接合面6bにおいて固定することができとともに、セル3、濾材4およびセンシング部1から構成される試料溶液を導入する空間ができ、かつOリング5によってシール性を確保することが可能となる。なお、両者は、接合面6bにおいて固定する場合だけではなく、特別な固定部材を使用せずに、セル3の外周面3dとセンサ本体6の内周面6dを嵌合させて固定することも可能である。
<本センサを用いた試料溶液の測定方法>
次に、本センサを用いた試料溶液の測定方法(以下「本測定方法」という。)について説明する。本測定方法には、(A)溶液移送手段としてスポイド等の容器を利用して試料溶液をセルに滴下するとともに、濾材の拡散機能を利用してセンシング部に試料溶液を供給するタイプ、(B)試料溶液を含浸させた濾材(サンプリングシート)をセルにセットし、試料溶液を供給するタイプ、および(C)センシング部を含むセル全体を試料溶液に浸漬するタイプがある。
(A)濾材の拡散機能を利用した方法
本測定方法は、以下のプロセスによって操作され、本センサにおける濾材による拡散機能を利用してセンシング部に試料溶液を供給し、試料溶液の測定することができる。つまり、本センサが有する濾過機能および試料溶液の少量化機能を生かすことによって、従前の方法における試料溶液の濾過処理操作を省略することができ、試料溶液の少量化と採取性の向上を図ることができる。
具体的には、図3に例示するように、以下の手順に沿って操作する。
(A−1)センサをセットする工程
図3(A−1)に示すように、本センサのセル3に濾材4をセットし、セル4とセンシング部1を接合状態で固定する。これによって、本センサによる試料溶液の測定準備を行うことができる。
(A−2)抽出液の作製あるいは原液を準備する工程
試料溶液が、土壌や廃液など測定に抽出を必要とする場合には抽出液を作製し、環境水など抽出を必要とする場合には原液を準備する。具体的には、例えば土壌を対象とする場合には、図3(A−2)に示すように、土壌8と水9を容器10に導入し、手動あるいは自動で攪拌しながら抽出液11を作製させる。
(A−3)試料溶液を採取する工程
図3(A−3)に示すように、作製された抽出液11(または原液)を液固分離し、その上澄み液10aを試料溶液として採取する。試料溶液の採取は、注射器12によって行うことによって、少量の試料溶液の場合であっても、効率よく採取することができる。
(A−4)試料溶液をセルに注入する工程
注射器12に採取された試料溶液を、図3(A−4)に示すように、試料溶液導入部3bからセル3に注入する。
(A−5)試料溶液を測定する工程
導入された試料溶液は、図3(A−5)に示すように、濾材4を介して清浄化された試料溶液10bと懸濁物質10c等を含む試料溶液10dに分離され、試料溶液10bと接液するセンシング部1および液絡部1aによって、試料溶液10bの物理的あるいは化学的特性、または特定の成分の濃度を測定する。
(B)試料溶液に対する濾材の含浸機能を利用した方法
本測定方法は、以下のプロセスによって操作され、本センサにおける試料溶液に対する濾材の含浸機能を利用してセンシング部に試料溶液を供給し、試料溶液の測定することができる。つまり、試料溶液に濾材として機能するサンプリングシートを浸漬し、サンプリングシートに試料溶液を含浸させることによって、センシング部に試料溶液を供給し、試料溶液の測定をすることができる。サンプリングシートに含浸する最小の試料溶液量でセンシング部全面を被覆できて測定することができることから、試料溶液の少量化と採取性の向上を図ることができる。また、サンプリングシートでは、少ない試料溶液量で測定できるだけでなく、広く分布し回収困難な少量の試料溶液であっても、これを拭き取る要領で収集して測定できる点においてメリットがある。具体的には、机の上に付着した液体試料の収集や、作物体の切断部から滲み出した液体の収集等が想定される。
具体的には、図4に例示するように、以下の手順に沿って操作する。なお、上記図3に例示した操作手順と同じ場合には、説明を省略する。
(B−1)抽出液の作製あるいは原液を準備する工程
図4(B−1)に示すように、上記(A−2)の操作と同様の方法によって、抽出液の作製あるいは原液の準備を行う。
(B−2)試料溶液を作製する工程
図4(B−2)に示すように、抽出液11(または原液)を液固分離し、その上澄み液10aを試料溶液として作製する。
(B−3)サンプリングシートに試料溶液を含浸させる工程
図4(B−3)に示すように、上澄み液10a(試料溶液)に、サンプリングシート4a(濾材)を浸漬させ、これを含浸させる。このとき、サンプリングシート4aの一面のみを上澄み液10aと接液させながら含浸させ、他面をセンシング部1と接液させることによって、清浄な試料溶液をセンシング部1と接液させることができる。
(B−4)サンプリングシートをセルに固定しセンサをセットする工程
図2の状態Aと同様の方法によって、セル3にサンプリングシート4aをセットし、図4(B−4)に示すように、セル3とセンシング部1を接合状態で固定する。このとき、セル3に固定されたサンプリングシート4aに含浸している試料溶液がセンシング部1と接液する。
(B−5)試料溶液を測定する工程
接液した試料溶液は清浄であり、図4(B−5)に示すように、センシング部1および液絡部1aによって、試料溶液10bの物理的あるいは化学的特性、または特定の成分の濃度を測定する。
(C)セル全体を試料溶液に浸漬する方法
本測定方法は、以下のプロセスによって操作され、本センサが有する浸漬機能を利用して、試料溶液に浸漬したセルを介してセンシング部に試料溶液を供給し、試料溶液の測定することができる。つまり、本センサが有する濾過機能を生かして直接資料溶液を測定することによって、従前の方法における試料溶液の濾過処理操作を省略することができるとともに、測定後は、被浸漬液からセンサを取り出すことによって、セルに導入された試料溶液が元の抽出液および原液に還流されることから、実質的に試料溶液の少量化と採取性の向上を図ることができる。
具体的には、図5に例示するように、以下の手順に沿って操作する。なお、上記図3および図4に例示した操作手順と同じ場合には、説明を省略する。
(C−1)センサをセットする工程
図5(C−1)に示すように、セル3、濾材4およびセンシング部1を接合状態で固定する。
(C−2)抽出液の作製あるいは原液を準備する工程
図5(C−2)に示すように、上記(A−2)の操作と同様の方法によって、抽出液11の作製あるいは原液の準備を行う。
(C−3)試料溶液を作製する工程
図5(C−3)に示すように、上記(B−2)の操作と同様の方法によって、試料溶液として作製する。
(C−4)試料溶液にセンサを浸漬する工程
図5(C−4)に示すように、上澄み液10a(試料溶液)に、センサ20のセル3全体を浸漬させる。このとき、セル3(および濾材4)を介して、清浄な試料溶液をセンシング部1と接液させることができる。また、センサ20の浸漬に際しては、濾材4とセンシング部1に気泡が生じないように緩かに操作することが好ましいが、本センサにおいては、生じた気泡はセル3の傾斜面を介して試料溶液10aに放出されることから、その影響は少ない。
(C−5)試料溶液を測定する工程
導入された試料溶液は、図5(C−5)に示すように、濾材4を介して清浄化された試料溶液10bがセンシング部1に導入され、センシング部1および液絡部1aによって、試料溶液10bの物理的あるいは化学的特性、または特定の成分の濃度を測定する。
上記測定方法について、従前の方法と比較実験を行った。具体的には、従前の測定方法として濾過後の試料溶液をセンシング部に滴下して測定する方法(以下「溶液滴下法」という。)を用い、本測定方法として上記(A)濾材の拡散機能を利用した方法(以下「サンプリングシート法」という。)を用いて、両者の比較をした。実験は、(1)濾材(サンプリングシート)の特性の確認を行い、次に(2)試料を土壌として、各測定方法による所定の処理行った後に、各々試料溶液中の硝酸イオン濃度を測定した。
(1)濾材(サンプリングシート)の特性の確認
(1−1)実験方法
図6(A)および(B)に示すように、溶液滴下法およびサンプリングシート法を用い、サンプリングシートの特性の確認を行った。
溶液滴下法では、図6(A)に示すように、注射器12を用い、試料溶液を直接センサデバイスに滴下し、センシング部1および液絡部1aを試料溶液で覆った。
サンプリングシート法では、図6(B)に示すように、サンプリングシート4aとして、厚み0.1mmの吸水性シート(セルロース製の不織布)を用い、試料溶液を含浸させたサンプリングシート4aを、センシング部1および液絡部1aを覆うように接地させた。
(1−2)実験条件
センシング部1としてイオン電極(堀場製作所製、型式TWIN:B−34相当品)を用い、両測定方法において、20ppm、200ppmおよび2000ppmの硝酸カリウム水溶液の電位を測定すると共に、測定に必要な試料溶液量を測定した。
(1−3)実験結果
図7に、両方法による硝酸イオン濃度を測定した結果を示す。両者の結果は、ほぼ一致していることが確認された。
測定に必要な試料溶液量については、溶液滴下法において、試料溶液とセンシング部の表面との間の表面張力により、溶液に厚さができてしまい、少なくとも0.3mlの試料溶液量が必要であった。
一方、サンプリングシート法において、サンプリングシートの体積に依存するものの、毛細管現象により試料を吸収したサンプリングシートがセンシング部および液絡部全体を覆うことができる。その結果、試料の厚さが薄くなり体積を低減でき、実測の結果、0.1mlの試料溶液量で十分であった。
(2)測定方法の比較
(2−1)実験方法
図8に示すように、溶液滴下法およびサンプリングシート法を用い、試料を土壌としたときの各測定方法による硝酸イオン濃度の測定値の比較評価を行った。なお、土壌中の硝酸イオン濃度は、イオンクロマトグラフ(島津製作所社製、型式PIA−1000)により確認した。
溶液滴下法では、(i)土壌8を水9で抽出する、(ii)デカンテーションにより固形物を分離し、上澄み液10aを採取する、(iii)フィルターユニット13で濾過した試料溶液をセンシング部1および液絡部1aに滴下する、という試料処理を行った。
一方、サンプリングシート法では、サンプリングシート4aとして厚み0.5mmのガラス繊維濾紙を用い、上記(iii)の工程を、平面のイオン電極上に設置されたサンプリングシート4aをセル3(ロート状の支持体)で固定し、その上部から懸濁状態の土壌抽出液を添加することで行った。
また合せて、これらの処理を行わず懸濁状態の試料溶液を、濾材を用いずに測定した。
(2−2)実験条件
センシング部1として上記(1−1)と同じイオン電極を用い、両測定方法において、図9に示すような種々の濃度の硝酸カリウム水溶液の電位を測定するとともに、測定に必要な試料溶液量を測定した。
(2−3)実験結果
図9に示すように、土壌抽出液中の硝酸イオン濃度を、溶液滴下法、サンプリングシート法および懸濁状態のままで測定し、上記イオンクロマトグラフで得られた結果と比較した。
溶液滴下法およびサンプリングシート法で測定した結果は、イオンクロマトグラフで測定した結果とよく一致している。従って、サンプリングシート法においても、溶液滴下法と同等の結果が得られることが確認された。
しかし、懸濁液を測定した結果は、イオンクロマトグラフで測定した結果と一致していない場合が多く見られた。
また、溶液滴下法においては、濾紙を完全に通過させた懸濁物質を含まない試料を得る必要があり、測定に必要な試料溶液量について少なくとも数ml単位の試料溶液が必要となる。また、濾過作業においては、しばしば濾紙が目詰まりをおこし煩雑であった。
一方、サンプリングシート法では、試料が完全に濾過される必要がなく、シートの底面が懸濁物質を含まない試料で濡れる程度で十分である。したがって、試料の調製工程が簡略化できると共に測定試料量を低減できることが判った。
以上は、特定試料として作物体や土壌を対象とした場合について述べたが、本方法あるいは本装置は、生体液、自然水、プロセス生成物、地下水あるいは工業・農業排水についても適用可能であり、本センサが試料溶液中の測定手段として適用が可能であれば、さらに広い範囲を分野において適用可能である。
また、本発明は、セルに試料溶液を導入する場合だけではなく、セルを反応槽とし、複数の溶液をセルに導入し、反応過程あるいは反応後における試料溶液の変化を追跡することも可能である。中和反応や特定物質の作製過程の検証などに用いることができる。
以上、この発明は、広く溶液などサンプルのイオン濃度測定用のセンサに好適に用いることができるほか、環境計測のみならず、食品検査や医療検査など広い分野にも適用することができる。
また、測定対象(サンプル)は、気体、液体、固体、粉体のいずれであってもよく、センシング部の特定感応層により選択的に反応する化学センシングと、物理的接触による界面現象に電荷変動をするあらゆる現象に適用することができる。
本発明に係る接液部を有するセンサの基本的な構造を示す説明図。 本発明に係るセンサにおけるホルダ部の構造を例示する説明図。 本発明に係る1の測定方法を例示する説明図。 本発明に係る他の測定方法の1を例示する説明図。 本発明に係る他の測定方法の2を例示する説明図。 本発明に係る濾材の特性の確認の実験方法を例示する説明図。 本発明に係る濾材の特性の確認の実験結果を例示する説明図。 本発明に係る測定方法の比較評価のための実験方法を例示する説明図。 本発明に係る測定方法の比較評価のための実験結果を例示する説明図。 従来技術に係る土壌成分を分析する土壌分析方法を示す説明図。
符号の説明
1 センシング部
1a 液絡部
2 デバイス
3 セル
3a 一端部
3b 試料溶液導入部
3c 側壁
3d 外周面
4 濾材
4a 接合部
5 Oリング
6 センサ本体
6a 接合部
6b 接合面
6d 内周面
7 ホルダ部
8 土壌
9 水
10 容器
10a 上澄み液
10b 試料溶液
10c 懸濁物質
11 抽出液
12 注射器
20 センサ
Da,Db 開口径

Claims (7)

  1. 試料溶液と接触するセンシング部を有するデバイスと、該センシング部への試料溶液の導入を担うセルと、該セルの一端部に取付けられ前記センシング部全体を被覆する濾材とを有し、
    該濾材を介して、前記センシング部と前記セルが接合しシール状態を形成しており、
    前記セルは、前記一端部によって前記濾材を取り外し可能に前記デバイスと挟持し密閉状態を形成しており、
    前記濾材が、前記試料溶液に対して吸収性を有しない、あるいは親和性を有しない素材から形成されることを特徴とする接液部を有するセンサ。
  2. 前記セルにおける前記センシング部と接合する一端部の開口径が、試料溶液導入部の開口径よりも小さく絞込まれた形状を有することを特徴とする請求項1記載の接液部を有するセンサ。
  3. 前記デバイスを収容するセンサ本体と前記セルを有するホルダ部が、その接合部を支点として回動可能に接合することを特徴とする請求項1または2記載の接液部を有するセンサ。
  4. 前記センシング部に、液絡部を含むイオン電極が形成され、試料溶液中のイオン濃度を測定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の接液部を有するセンサ。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の接液部を有するセンサを用いた測定方法であって、
    (1)該センサのセルに濾材をセットし、該セルとセンシング部を接合状態で固定する工程、
    (2)土壌や廃液など測定に抽出を必要とする場合には抽出液を作製し、環境水など抽出を必要としない場合には原液を準備する工程、
    (3)該抽出液または原液を液固分離し、試料溶液として採取する工程、
    (4)該試料溶液を前記セルに注入する工程、
    (5)前記センシング部において、接液した試料溶液の物理的あるいは化学的特性、または特定の成分の濃度を測定する工程、
    からなることを特徴とする接液部を有するセンサを用いた測定方法。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の接液部を有するセンサを用いた測定方法であって、
    (1)試料溶液が、土壌や廃液など測定に抽出を必要とする場合には抽出液を作製し、環境水など抽出を必要とする場合には原液を準備する工程、
    (2)該抽出液または原液を液固分離し、試料溶液として作製する工程、
    (3)該試料溶液を濾材として機能するサンプリングシートに含浸させる工程、
    (4)前記センサのセルに該サンプリングシートをセットし、該セルとセンシング部を接合状態で固定する工程、
    (5)接液した試料溶液の物理的あるいは化学的特性、または特定の成分の濃度を測定する工程、
    からなることを特徴とする接液部を有するセンサを用いた測定方法。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の接液部を有するセンサを用いた測定方法であって、
    (1)該センサのセルに濾材をセットし、該セルとセンシング部を接合状態で固定する工程、
    (2)土壌や廃液など測定に抽出を必要とする場合には抽出液を作製し、環境水など抽出を必要としない場合には原液を準備する工程、
    (3)該抽出液または原液を液固分離し、試料溶液として作製する工程、
    (4)該試料溶液に前記センサを浸漬する工程、
    (5)前記センシング部において、接液した試料溶液の物理的あるいは化学的特性、または特定の成分の濃度を測定する工程、
    からなることを特徴とする接液部を有するセンサを用いた測定方法。
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