発明の詳細な説明
定義
以下の記載においては、多くの用語が頻繁に用いられる。本発明の理解を容易にするために、以下の定義を提供する。
特記しない限り、「1つの」、「その」、および「少なくとも1つの」は互換的に用いられ、1つまたは複数を意味する。
「親和性タグ」という用語は、第2ポリペプチドの精製もしくは検出を提供するため、または第2ポリペプチドの基質に対する結合部位を提供するために、第2ポリペプチドに結合され得るポリペプチドセグメントを示すために本明細書において使用される。主として、抗体または他の特異的結合剤が利用できる任意のペプチドまたはタンパク質を、親和性タグとして使用することができる。親和性タグには、ポリヒスチジン域、プロテインA(Nilsson et al., EMBO J. 4:1075, 1985;Nilsson et al., Methods Enzymol. 198:3, 1991)、グルタチオンSトランスフェラーゼ(Smith and Johnson, Gene 67:31, 1988)、Glu-Glu親和性タグ(Grussenmeyer et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 82:7952-4, 1985)、サブスタンスP、Flag(商標)ペプチド(Hopp et al., Biotechnology 6:1204-10, 1988)、ストレプトアビジン結合ペプチド、または他の抗原性エピトープもしくは結合ドメインが含まれる。一般的には、Ford et al., Protein Expression and Purification 2: 95-107, 1991を参照されたい。親和性タグをコードするDNAは、業者(例えば、Pharmacia Biotech、ニュージャージー州、ピスカタウェイ)から入手することができる。
「対立遺伝子変種」という用語は、本明細書において、同じ染色体座を占める遺伝子の2つまたはそれ以上の別の形態のいずれかを示すために用いられる。対立遺伝子の変化は変異によって自然に生じ、集団内で表現型多型を生じ得る。遺伝子変異はサイレントである(コードされたポリペプチドに変化がない)場合もあれば、変化したアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする場合もある。対立遺伝子変種という用語はまた、本明細書において、遺伝子の対立遺伝子変種によってコードされるタンパク質を示すためにも用いられる。
「アミノ末端」および「カルボキシル末端」という用語は、ポリペプチド内の位置を示すために本明細書において使用される。その状況が可能である場合、これらの用語は、近接性または相対位置を示すためにポリペプチドの特定の配列または部分に関して用いられる。例えば、ポリペプチド内の参照配列に対してカルボキシル末端側に位置する特定の配列は、参照配列のカルボキシル末端の近位に位置するが、必ずしも完全なポリペプチドのカルボキシル末端に位置するとは限らない。
「相補体/抗相補体対」という用語は、適切な条件下で非共有結合された安定な対を形成する非同一な成分を示す。例えば、ビオチンおよびアビジン(またはストレプトアビジン)は、相補体/抗相補体対の典型的なメンバーである。他の例示的な相補体/抗相補体対には、受容体/リガンド対、抗体/抗原(またはハプテンもしくはエピトープ)対、センス/アンチセンスポリヌクレオチド対などが含まれる。相補体/抗相補体対が後に解離されることを所望する場合には、相補体/抗相補体対は、<109 M-1の結合親和性を有することが好ましい。
「縮重ヌクレオチド配列」という用語は、(ポリペプチドをコードする参照ポリヌクレオチド分子と比較して)1つまたは複数の縮重コドンを含むヌクレオチドの配列を意味する。縮重コドンはヌクレオチドの異なるトリプレットを含むが、同じアミノ酸残基をコードする(すなわち、GAUおよびGACトリプレットはそれぞれAspをコードする)。
「発現ベクター」という用語は、転写を提供するさらなるセグメントに機能的に連結された関心対象のポリペプチドをコードするセグメントを含む、線状または環状のDNA分子を表すために用いられる。そのようなさらなるセグメントにはプロモーターおよびターミネーター配列が含まれ、同様に、1つまたは複数の複製起点、1つまたは複数の選択マーカー、エンハンサー、ポリアデニル化シグナルなども含まれ得る。発現ベクターは一般に、プラスミドもしくはウイルスDNAに由来するか、またはその両方のエレメントを含み得る。
「単離された」という用語は、ポリヌクレオチドに適用される場合、ポリヌクレオチドがその天然の遺伝的環境から取り出されており、したがって他の無関係のまたは不必要なコード配列を含まず、かつ遺伝子操作されたタンパク質産生系での使用に適した形態をとっていることを意味する。そのような単離された分子とはその天然の環境から分離された分子であり、これにはcDNAおよびゲノムクローンが含まれる。本発明の単離されたDNA分子は、それらが通常会合している他の遺伝子を含まないが、プロモーターおよびターミネーターなどの、天然に存在する5'および3'非翻訳領域を含み得る。関連する領域の同定は、当業者には明らかであると思われる(例えば、Dynan and Tijan, Nature 316:774-78, 1985を参照されたい)。
「単離された」ポリペプチドまたはタンパク質とは、血液および動物組織から離れているなど、その天然環境以外の状況において見出されるポリペプチドまたはタンパク質である。好ましい形態において、単離されたポリペプチドは、他のポリペプチド、特に動物起源の他のポリペプチドを実質的に含まない。高度に精製された形態の、すなわち、95%を超えて純粋、より好ましくは99%を超えて純粋なポリペプチドを提供することが好ましい。このような状況において用いられる場合、「単離された」という用語は、二量体または異なってグリコシル化されたもしくは誘導化された形態などの、別の物理的形態をした同じポリペプチドの存在を排除しない。
NK細胞、T細胞、特に細胞傷害性T細胞、B細胞などのような免疫細胞に言及する場合の「レベル」という用語、レベルの増加は、細胞数の増加または細胞機能活性の増強のいずれかである。
ウイルス感染に言及する場合の「レベル」という用語は、ウイルス感染のレベルの変化を指し、これには、CTLもしくはNK細胞のレベルの変化(上記のような)、ウイルス量の減少、抗ウイルス抗体力価の増加、アラニンアミノトランスフェラーゼの血清学的レベルの減少、または標的組織もしくは器官の組織学的検査により測定される改善が含まれるが、これらに限定されない。これらのレベルの変化が有意な差または変化であるかどうかの決定は、十分に当業者の技術の範囲内である。
「機能的に連結された」という用語は、DNAセグメントに言及する場合、セグメントがそれらの意図された目的のために協調して機能するように(例えば、プロモーターで転写が開始し、コードセグメントを通ってターミネーターまで進行する)配置されることを示す。
「オルソログ」という用語は、異なる種に由来するポリペプチドまたはタンパク質の機能的対応物である、1つの種から得られるポリペプチドまたはタンパク質を示す。オーソログ間の配列の差は、種分化の結果である。
「パラログ」とは、生物によって作製される、異なるが構造的に関連したタンパク質である。パラログは、遺伝子重複によって生じると考えられている。例えば、α-グロビン、β-グロビン、およびミオグロビンは相互にパラログである。
「ポリヌクレオチド」とは、5'末端から3'末端まで読み取られるデオキシリボヌクレオチドもしくはリボヌクレオチド塩基の一本鎖または二本鎖ポリマーである。ポリヌクレオチドにはRNAおよびDNAが含まれ、ポリヌクレオチドは、天然源から単離され得るか、インビトロで合成され得るか、または天然分子および合成分子の組み合わせから調製され得る。ポリヌクレオチドの大きさは、塩基対(「bp」と略す)、ヌクレオチド(「nt」)、またはキロベース(「kb」)として表される。その状況が可能である場合、後者の2つの用語は、一本鎖または二本鎖であるポリヌクレオチドを記載し得る。この用語が二本鎖分子に適用される場合、それは全長を意味するように用いられ、用語「塩基対」と同等であると理解されるものと思われる。二本鎖ポリヌクレオチドの2つの鎖は長さがわずかに異なる場合があること、およびそれらの末端は酵素切断の結果としてずれる場合があること;その結果、二本鎖ポリヌクレオチド分子内のすべてのヌクレオチドが対になっているとは限らないことは、当業者により認識されているものと思われる。
「ポリペプチド」とは、天然で産生されようと合成で産生されようと、ペプチド結合で連結されたアミノ酸残基のポリマーである。約10アミノ酸残基未満のポリペプチドは一般に、「ペプチド」と称される。
「プロモーター」という用語は、本明細書において、その技術分野に認識されている意味として、RNAポリメラーゼの結合および転写の開始を提供するDNA配列を含む遺伝子の一部を意味するよう用いられる。プロモーター配列は一般に、しかし必ずというわけではないが、遺伝子の5'非コード領域内に見出される。
「タンパク質」とは、1本または複数本のポリペプチド鎖を含む高分子である。タンパク質はまた、糖質基などの非ペプチド成分を含み得る。糖質および他の非ペプチド置換基は、タンパク質を産生する細胞によってタンパク質に付加され得り、細胞の種類によって変化することになる。タンパク質は、本明細書ではそのアミノ酸骨格構造の観点から定義され;糖質基などの置換基は一般に規定しないが、それでもなお存在している場合がある。
「受容体」という用語は、生物活性分子(すなわち、リガンド)と結合し、細胞に対するリガンドの効果を媒介する細胞結合型タンパク質を意味する。膜結合型受容体は、細胞外リガンド結合ドメイン、および典型的にはシグナル伝達に関与する細胞内エフェクタードメインを含む、多ペプチド構造を特徴とする。リガンドが受容体に結合すると、細胞内におけるエフェクタードメインと他の分子の間の相互作用を引き起こす、受容体の高次構造的変化が起こる。この相互作用は、次に細胞の代謝の変化をもたらす。受容体-リガンド相互作用に結びつけられる代謝事象には、遺伝子転写、リン酸化、脱リン酸化、環状AMP産生の増加、細胞内カルシウムの動員、膜脂質の移行、細胞接着、イノシトール脂質の加水分解、およびリン脂質の加水分解が含まれる。一般に、受容体は、膜結合型受容体、細胞質受容体、または核内受容体であってよく;単量体(例えば、甲状腺刺激ホルモン受容体、βアドレナリン受容体)または多量体(例えば、PDGF受容体、成長ホルモン受容体、IL-3受容体、GM-CSF受容体、G-CSF受容体、エリスロポエチン受容体、およびIL-6受容体)であってよい。
「分泌シグナル配列」という用語は、より大きなポリペプチドの成分として、それが合成される細胞の分泌経路を介してより大きなポリペプチドを方向づけるポリペプチド(「分泌ペプチド」)をコードするDNA配列を示す。より大きなポリペプチドは通常、分泌経路の移行中に切断されて分泌ペプチドが除去される。
「スプライス変種」という用語は、遺伝子から転写された別の形態のRNAを示すために、本明細書において用いられる。スプライス変種は、転写されたRNA分子内の、またはあまり一般的ではないが別個に転写されたRNA分子間の、選択的スプライシング部位の使用によって自然に生じ、同じ遺伝子から転写されたいくつかのmRNAを生じ得る。スプライス変種は、変化したアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードし得る。スプライス変種という用語はまた、本明細書において、遺伝子から転写されたmRNAのスプライス変種によってコードされるタンパク質を示すために用いられる。
不正確な分析方法(例えば、ゲル電気泳動法)により決定されたポリマーの分子量および長さは、近似値であることが理解されるものと考えられる。そのような値が「約」Xまたは「およそ」Xとして表記される場合、Xの記載値は±10%で正確であると理解されるであろう。
「zcyto20」、「zcyto21」、「zcyto22」とは、それぞれヒトIL-28A、IL-29、およびIL-28Bの以前の名称であり、本明細書では互換的に用いられる。本発明のIL-28Aポリペプチドは配列番号:2、18、24、26、28、30、および36に示されており、これらはそれぞれ配列番号:1、17、23、25、27、29、および35に示されるポリヌクレオチド配列によってコードされる。本発明のIL-28Bポリペプチドは配列番号:6、22、40、86、88、90、92、94、96、98、および100に示されており、これらはそれぞれ配列番号:5、21、39、85、87、89、91、93、95、97、および99に示されるポリヌクレオチド配列によってコードされる。本発明のIL-29ポリペプチドは配列番号:
に示されており、これらはそれぞれ配列番号:
に示されるポリヌクレオチド配列によってコードされる。
「zcyto24」および「zcyto25」とは、マウスIL-28AおよびIL-28Bの以前の名称であり、それぞれ配列番号:7、8、9、10に示されている。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、参照により本明細書に組み入れられる、ZymoGenetics, Inc.の同一出願人によるPCT出願WO 02/086087に完全に記載されている。
「zcytor19」とは、IL-28受容体α-サブユニットの以前の名称であり、配列番号:11、12、13、14、15、16に示されている。ポリヌクレオチドおよびポリペプチドは、Schering, Inc.に利するPCT出願WO 02/20569およびZymoGenetics, Inc.に譲渡されたWO 02/44209に記載されており、これらは参照により本明細書に組み入れられる。「IL-28受容体」とは、ヘテロ二量体受容体を形成するIL-28α-サブユニットおよびCRF2-4サブユニットを意味する。
1つの局面において、本発明は、配列番号:134のアミノ酸残基と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドの治療有効量を、ウイルスに感染した哺乳動物に投与する段階を含み、ポリペプチドの投与後にウイルス感染レベルが低下する、ウイルス感染を治療する方法を提供する。他の態様において、本方法は、配列番号:
の群より選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドを投与する段階を含む。ポリペプチドは任意に、配列番号:
の群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも15個、少なくとも30個、少なくとも45個、または少なくとも60個の連続したアミノ酸を含み得る。別の局面において、ウイルス感染は任意に肝炎を起こし得り、治療有効量のポリペプチドの投与によって肝炎が軽減される。他の態様において、ポリペプチドは、ポリエチレングリコール(PEG)などのポリアルキルオキシド部分、またはF
c、またはヒトアルブミンに結合されている。PEGはポリペプチドのN末端に結合され得り、例えば20 kDまたは30 kDモノメトキシ-PEGプロピオンアルデヒドを含み得る。別の態様において、ウイルス感染レベルの低下は、ウイルス量の減少、抗ウイルス抗体の増加、アラニンアミノトランスフェラーゼの血清学的レベルの減少、または組織学的改善として測定される。別の態様において、哺乳動物はヒトである。別の態様において、本発明は、ウイルス感染がB型肝炎ウイルス感染および/またはC型肝炎ウイルス感染であることを提供する。別の態様において、ポリペプチドは、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターフェロンω、プロテアーゼ阻害剤、RNAまたはDNAポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオシド類似体、アンチセンス阻害剤、およびこれらの組み合わせの群より選択される少なくとも1つのさらなる抗ウイルス剤の前に、抗ウイルス剤と同時に、または抗ウイルス剤の後に投与され得る。ポリペプチドは、静脈内、腹腔内、くも膜下腔内、筋肉内、皮下、経口、鼻腔内投与、または吸入によって投与され得る。
1つの局面において、本発明は、配列番号:134のアミノ酸残基と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドおよび薬学的に許容される媒体を含む組成物の治療有効量を、ウイルスに感染した哺乳動物に投与する段階を含み、組成物の投与後にウイルス感染レベルが低下する、ウイルス感染を治療する方法を提供する。他の態様において、本方法は、配列番号:
に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む組成物を投与する段階を含む。ポリペプチドは任意に、配列番号:
に示されるアミノ酸配列の少なくとも15個、少なくとも30個、少なくとも45個、または少なくとも60個の連続したアミノ酸を含み得る。他の態様において、ポリペプチドは、PEGなどのポリアルキルオキシド部分、またはF
c、またはヒトアルブミンに結合されている。PEGはポリペプチドのN末端に結合され得り、例えば20 kDまたは30 kDモノメトキシ-PEGプロピオンアルデヒドを含み得る。別の態様において、ウイルス感染レベルの低下は、ウイルス量の減少、抗ウイルス抗体の増加、アラニンアミノトランスフェラーゼの血清学的レベルの減少、または組織学的改善として測定される。別の態様において、哺乳動物はヒトである。別の態様において、本発明は、ウイルス感染がB型肝炎ウイルス感染またはC型肝炎ウイルス感染であることを提供する。別の態様において、組成物は、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターフェロンω、プロテアーゼ阻害剤、RNAまたはDNAポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオシド類似体、アンチセンス阻害剤、およびこれらの組み合わせの群より選択される少なくとも1つのさらなる抗ウイルス剤をさらに含み得るか、または抗ウイルス剤の前に、抗ウイルス剤と同時に、もしくは抗ウイルス剤の後に投与され得る。組成物は、静脈内、腹腔内、くも膜下腔内、筋肉内、皮下、経口、鼻腔内投与、または吸入によって投与され得る。
1つの局面において、本発明は、配列番号:134のアミノ酸残基と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドおよび薬学的に許容される媒体を含む組成物の治療有効量を、肝炎を引き起こすウイルス感染を有する哺乳動物に投与する段階を含み、組成物の投与後にウイルス感染レベルまたは肝炎が軽減される、ウイルス感染を治療する方法を提供する。他の態様において、本方法は、配列番号:
に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む組成物を投与する段階を含む。ポリペプチドは任意に、配列番号:
に示されるアミノ酸配列の少なくとも15個、少なくとも30個、少なくとも45個、または少なくとも60個の連続したアミノ酸を含み得る。他の態様において、ポリペプチドは、PEGなどのポリアルキルオキシド部分、またはF
c、またはヒトアルブミンに結合されている。PEGはポリペプチドのN末端に結合され得り、例えば20 kDまたは30 kDモノメトキシ-PEGプロピオンアルデヒドを含み得る。別の態様において、ウイルス感染レベルの低下は、ウイルス量の減少、抗ウイルス抗体の増加、アラニンアミノトランスフェラーゼの血清学的レベルの減少、または組織学的改善として測定される。別の態様において、哺乳動物はヒトである。別の態様において、本発明は、ウイルス感染がB型肝炎ウイルス感染またはC型肝炎ウイルス感染であることを提供する。別の態様において、組成物は、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターフェロンω、プロテアーゼ阻害剤、RNAまたはDNAポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオシド類似体、アンチセンス阻害剤、およびこれらの組み合わせの群より選択される少なくとも1つのさらなる抗ウイルス剤をさらに含み得るか、または抗ウイルス剤の前に、抗ウイルス剤と同時に、もしくは抗ウイルス剤の後に投与され得る。組成物は、静脈内、腹腔内、くも膜下腔内、筋肉内、皮下、経口、鼻腔内投与、または吸入によって投与され得る。
別の局面において、本発明は、配列番号:134のアミノ酸残基と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドの治療有効量を、それを必要とする哺乳動物に投与する段階を含み、ポリペプチドの投与後に肝炎が軽減される、肝炎を治療する方法を提供する。1つの態様において、本発明は、ポリペプチドが配列番号:
に示されるアミノ酸配列を含むことを提供する。ポリペプチドは任意に、配列番号:
に示されるアミノ酸配列の少なくとも15個、少なくとも30個、少なくとも45個、または少なくとも60個の連続したアミノ酸を含み得る。別の態様において、ポリペプチドは、PEGなどのポリアルキルオキシド部分、またはヒトアルブミン、またはF
cに結合されている。PEGはポリペプチドのにN末端に結合され得り、例えば20 kDまたは30 kDモノメトキシ-PEGプロピオンアルデヒドを含み得る。別の態様において、本発明は、肝炎の軽減が、アラニンアミノトランスフェラーゼの血清学的レベルの減少または組織学的改善として測定されることを提供する。別の態様において、哺乳動物はヒトである。別の態様において、肝炎は、C型肝炎ウイルス感染またはB型肝炎ウイルス感染を伴う。別の態様において、ポリペプチドは、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターフェロンω、プロテアーゼ阻害剤、RNAまたはDNAポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオシド類似体、アンチセンス阻害剤、およびこれらの組み合わせの群より選択される少なくとも1つのさらなる抗ウイルス剤の前に、抗ウイルス剤と同時に、または抗ウイルス剤の後に投与され得る。ポリペプチドは、静脈内、腹腔内、くも膜下腔内、筋肉内、皮下、経口、鼻腔内投与、または吸入によって投与され得る。
別の局面において、本発明は、配列番号:134のアミノ酸残基と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む組成物の治療有効量を、それを必要とする哺乳動物に投与する段階を含み、ポリペプチドの投与後に肝炎が軽減される、肝炎を治療する方法を提供する。1つの態様において、本発明は、ポリペプチドが配列番号:
に示されるアミノ酸配列を含むことを提供する。ポリペプチドは任意に、配列番号:
に示されるアミノ酸配列の少なくとも15個、少なくとも30個、少なくとも45個、または少なくとも60個の連続したアミノ酸を含み得る。別の局面において、ポリペプチドは、PEGなどのポリアルキルオキシド部分、またはヒトアルブミン、またはF
cに結合されている。PEGはポリペプチドのN末端に結合され得り、例えば20 kDまたは30 kDモノメトキシ-PEGプロピオンアルデヒドを含み得る。別の態様において、本発明は、肝炎の軽減が、アラニンアミノトランスフェラーゼの血清学的レベルの減少または組織学的改善として測定されることを提供する。別の態様において、哺乳動物はヒトである。別の態様において、肝炎は、C型肝炎ウイルス感染またはB型肝炎ウイルス感染を伴う。別の態様において、組成物は、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターフェロンω、プロテアーゼ阻害剤、RNAまたはDNAポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオシド類似体、アンチセンス阻害剤、およびこれらの組み合わせの群より選択される少なくとも1つのさらなる抗ウイルス剤をさらに含み得るか、または抗ウイルス剤の前に、抗ウイルス剤と同時に、もしくは抗ウイルス剤の後に投与され得る。組成物は、静脈内、腹腔内、くも膜下腔内、筋肉内、皮下、経口、鼻腔内投与、または吸入によって投与され得る。
別の局面において、本発明は、配列番号:134のアミノ酸残基と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドの治療有効量を、ウイルスに感染した免疫低下哺乳動物に投与する段階を含み、ポリペプチドの投与後にウイルス感染が軽減される、ウイルス感染を治療する方法を提供する。別の態様において、ポリペプチドは、配列番号:
に示されるアミノ酸配列を含む。ポリペプチドは任意に、配列番号:
に示されるアミノ酸配列の少なくとも15個、少なくとも30個、少なくとも45個、または少なくとも60個の連続したアミノ酸を含み得る。別の局面において、ポリペプチドは、PEGなどのポリアルキルオキシド部分、またはヒトアルブミン、またはF
cに結合されている。PEGはポリペプチドのN末端に結合され得り、例えば20 kDまたは30 kDモノメトキシ-PEGプロピオンアルデヒドを含み得る。別の態様において、ウイルス感染レベルの低下は、ウイルス量の減少、抗ウイルス抗体の増加、アラニンアミノトランスフェラーゼの血清学的レベルの減少、または組織学的改善として測定される。別の態様において、哺乳動物はヒトである。別の態様において、本発明は、ウイルス感染がB型肝炎ウイルス感染またはC型肝炎ウイルス感染であることを提供する。別の態様において、ポリペプチドは、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターフェロンω、プロテアーゼ阻害剤、RNAまたはDNAポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオシド類似体、アンチセンス阻害剤、およびこれらの組み合わせの群より選択される少なくとも1つのさらなる抗ウイルス剤の前に、抗ウイルス剤と同時に、または抗ウイルス剤の後に投与され得る。ポリペプチドは、静脈内、腹腔内、くも膜下腔内、筋肉内、皮下、経口、鼻腔内投与、または吸入によって投与され得る。
別の局面において、本発明は、配列番号:134のアミノ酸残基と少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドの治療有効量を、肝炎を有する免疫低下哺乳動物に投与する段階を含み、ポリペプチドの投与後に肝炎が軽減される、肝炎を治療する方法を提供する。別の態様において、ポリペプチドは、配列番号:
に示されるアミノ酸配列を含む。ポリペプチドは任意に、配列番号:
に示されるアミノ酸配列の少なくとも15個、少なくとも30個、少なくとも45個、または少なくとも60個の連続したアミノ酸を含み得る。別の局面において、ポリペプチドは、PEGなどのポリアルキルオキシド部分、またはヒトアルブミン、またはF
cに結合されている。PEGはポリペプチドのN末端に結合され得り、例えば20 kDまたは30 kDモノメトキシ-PEGプロピオンアルデヒドを含み得る。別の態様において、肝炎レベルの低下は、アラニンアミノトランスフェラーゼの血清学的レベルの減少または組織学的改善として測定される。別の態様において、哺乳動物はヒトである。別の態様において、本発明は、ウイルス感染がB型肝炎ウイルス感染またはC型肝炎ウイルス感染であることを提供する。別の態様において、哺乳動物はヒトである。別の態様において、本発明は、ウイルス感染がB型肝炎ウイルス感染またはC型肝炎ウイルス感染であることを提供する。別の態様において、ポリペプチドは、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターフェロンω、プロテアーゼ阻害剤、RNAまたはDNAポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオシド類似体、アンチセンス阻害剤、およびこれらの組み合わせの群より選択される少なくとも1つのさらなる抗ウイルス剤の前に、抗ウイルス剤と同時に、または抗ウイルス剤の後に投与され得る。ポリペプチドは、静脈内、腹腔内、くも膜下腔内、筋肉内、皮下、経口、鼻腔内投与、または吸入によって投与され得る。
インターフェロン様分子の新しいファミリーの発見については、PCT出願、PCT/US01/21087およびPCT/US02/12887、ならびにSheppard et al., Nature Immunol. 4:63-68, 2003;米国特許出願第60/493,194号および第60/551,841号(すべて参照により本明細書に組み入れられる)に以前に記載された。この新しいファミリーには、zcyto20、zcyto21、zcyto22、zcyto24、zcyto25と命名された分子が含まれ、zcyto20、21、および22はヒト配列であり、zcyto24および25はマウス配列である。インターフェロン様タンパク質にHUGO名称が割り当てられた。zcyto20はIL-28Aと命名され、zycto22はIL-28Bと命名され、zycto21はIL-29と命名された。Kotenko et al., Nature Immunol. 4:69-77, 2003は、IL-28AをIFNλ2として、IL-28BをIFNλ3として、およびIL-29をIFNλ1として同定した。これらのタンパク質の受容体は、当初はzcytor19(配列番号:11および12)と命名されたが、HUGOによりIL-28RAと命名された。「IL-28」に言及する場合、この用語はIL-28AおよびIL-28Bの両方を意味するものとする。
本発明は、広範囲のウイルス感染において、IL-28およびIL-29を抗ウイルス剤として使用する方法を提供する。特定の態様において、本方法は、肝炎などの、肝臓に特異的であるウイルス感染においてIL-28およびIL-29を用いることを含む。さらに、データから、IL-28およびIL-29が、ウイルス感染に対するIFN療法の使用に付随する毒性のいくらかを伴うことなく、これらの抗ウイルス活性を示すことが示される。I型インターフェロン療法に関連する毒性の一つは、骨髄抑制である。これは、骨髄前駆細胞のI型インターフェロン抑制に起因する。IL-29は、IFN-αで認められるように、骨髄細胞増殖またはB細胞増殖を有意に抑制しないため、IL-29は、治療に伴う毒性がより低いと考えられる。IL-28AおよびIL-28Bについても、同様の結果が予想される。
IFN-αは、一部の患者において、特に効力に十分な用量がいくらかの毒性または骨髄抑制効果を有する場合、禁忌であり得る。IFNが禁忌である患者の例には、(1) 以前に免疫抑制薬物を投与された患者、(2) HIVまたは血友病を有する患者、(3) 妊娠している患者、(4) 白血球不足、好中球減少、血小板減少など、血球減少している患者、および(5) 血清肝臓酵素レベルの増加を示している患者が含まれ得る。さらに、IFN療法は、嘔気、嘔吐、下痢、および食欲不振を特徴とする症状を伴う。その結果、一部の患者集団はIFN療法を許容できず、よって、IL-28A、IL-28B、およびIL-29により、そのような患者の一部に代替療法が提供され得る。
本発明の方法は、IL-28A、IL-28B、またはIL-29に付随するいくつかの生物活性を保持している本発明のIL-28A、IL-28B、および/またはIL-29ポリペプチドの治療的有効量を、単独でまたは他の生物製剤もしくは調合薬と組み合わせて投与する段階を含む。本発明は、肝炎をもたらす慢性または急性ウイルス感染を有する哺乳動物を治療し、それによりウイルス感染または肝炎を軽減させる方法を提供する。別の局面において、本発明は、肝臓特異的疾患、特にウイルス感染が一部病因である肝疾患を治療する方法を提供する。これらの方法は、IL-28およびIL-29が肝細胞に対して抗ウイルス活性を有するという発見に基づいている。
上記のように、本発明の方法は、IL-28A、IL-28B、またはIL-29に付随するいくつかの生物活性を保持している本発明のIL-28A、IL-28B、および/またはIL-29ポリペプチドの治療的有効量を、単独でまたは他の生物製剤もしくは調合薬と組み合わせて投与するを提供する。本発明は、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、およびD型肝炎からなる群より選択されるウイルス感染を有する哺乳動物を治療する方法を提供する。本発明の他の局面では、呼吸器合胞体ウイルス、ヘルペスウイルス、エプスタイン・バーウイルス、ノロウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザウイルス、ライノウイルス、コクサッキーウイルス、ワクシニアウイルス、西ナイルウイルス、重症急性呼吸器症候群、デング熱ウイルス、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、ピキンデ(pichinde)ウイルス、およびポリオウイルスからなる群より選択されるウイルス感染において、IL-28またはIL-29を抗ウイルス剤として使用する方法を提供する。特定の態様において、哺乳動物は、慢性または急性ウイルス感染のいずれかを有していてよい。
別の局面において、本発明の方法はまた、上記のように、IL-28A、IL-28B、またはIL-29に付随するいくつかの生物活性を保持している本発明のIL-28A、IL-28B、および/またはIL-29ポリペプチドの治療的有効量を、単独でまたは他の生物製剤もしくは調合薬と組み合わせて、ウイルスに感染した免疫低下哺乳動物に投与し、それによってウイルス感染を軽減する段階を含む、ウイルス感染を治療する方法を含む。本発明の上記の方法はすべて、同様に、zcyto24またはzcyto25の投与もまた含み得る。
IL-28およびIL-29は、奇数個のシステインを有することが知られている(PCT出願WO 02/086087、およびSheppard et al.、前記)。組換えIL-28およびIL-29を発現させると、複数の高次構造をとる分子内ジスルフィド結合から構成されるタンパク質の不均一な混合物が得られ得る。これらの形態を分離することは、困難であるかつ面倒であると考えられる。したがって、発現時に単一の分子内ジスルフィド結合パターンを有するIL-28およびIL-29分子、ならびに均一性を維持するためにこれらの調製物をリフォールディングするおよび精製する方法を提供することが望ましい。よって、本発明は、IL-28およびIL-29の均一な調製物を生成するための組成物および方法を提供する。
本発明は、均一な調製物である組換えIL-28またはIL-29調製物の発現をもたらす、IL-28およびIL-29のシステイン変異体をコードするポリヌクレオチド分子(DNAおよびRMA分子を含む)を提供する。本発明の目的のため、IL-28およびIL-29の均一な調製物とは、精製されたポリペプチド中に、単一の分子内ジスルフィド結合パターンを少なくとも98%含む調製物である。他の態様において、精製ポリペプチドの調製物中の単一のジスルフィド高次構造は99%均一である。一般に、これらのシステイン変異体は、本明細書に記載する野生型IL-28またはIL-29のいくつかの生物活性を維持する。例えば、本発明の分子は、いくらかの特異性でIL-28に結合し得る。一般に、同族受容体に対するリガンド結合は、KDが100 nM〜100 pMの範囲内に入る場合に特異的である。100 mM〜10 nM KDの範囲にある特異的結合は、低親和性結合である。2.5 pM〜100 pM KDの範囲にある特異的結合は、高親和性結合である。別の例では、IL-28またはIL-29システイン変異体は、その分子が野生型IL-28またはIL-29に付随する抗ウイルス活性のある程度のレベルを有し得る場合に、生物活性が存在する。抗ウイルス活性レベルの決定については、本明細書中に詳述する。
IL-28A遺伝子は、配列番号:2に示される200アミノ酸のポリペプチドをコードする。IL-28Aのシグナル配列は、配列番号:2のアミノ酸残基1位(Met)からアミノ酸残基21位(Ala)までを含む。IL-28Aの成熟ペプチドは、アミノ酸残基22位(Val)から始まる。変種IL-28A遺伝子は、配列番号:18に示される200アミノ酸のポリペプチドをコードする。IL-28Aのシグナル配列は、配列番号:18のアミノ酸残基-25位(Met)からアミノ酸残基-1位(Ala)までを含むと予測され得る。IL-28Aの成熟ペプチドは、アミノ酸残基1位(Val)から始まる。IL-28Aヘリックスは、以下のように予測される:ヘリックスAは、配列番号:18に示されるアミノ酸残基31位(Ala)〜45位(Leu)により;ヘリックスBはアミノ酸残基58位(Thr)〜65位(Gln)により;ヘリックスCはアミノ酸残基69位(Arg)〜86位(Ala)により;ヘリックスDはアミノ酸残基95位(Val)〜114位(Ala)により;ヘリックスEはアミノ酸残基126位(Thr)〜142位(Lys)により;およびヘリックスFはアミノ酸残基148位(Cys)〜169位(Ala)により規定される。成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が大腸菌(E. coli)などの原核生物系において発現される場合、分泌シグナル配列は必要とされ得ず、またN末端Metが存在し得り、結果として、例えば配列番号:36に示されるようなポリペプチドが発現される。
本発明のIL-28Aポリペプチドはまた、成熟ポリペプチドの第2システイン、C2において変異を含む。例えば、配列番号:18のポリペプチドのN末端側からのC2は、アミノ酸48位(大腸菌で発現させる場合、さらなるN末端Metが存在するため49位、例えば配列番号:36を参照されたい)のシステインである。IL-28Aのこの第2システイン(IL-28Bと同様に7つあるうちの)またはC2は、例えば、セリン、アラニン、スレオニン、バリン、またはアスパラギンに変異され得る。本発明のIL-28A C2変異体分子は、例えば、それぞれ配列番号:24および26に示されるIL-28A C2変異体ポリペプチドをコードする、配列番号:23および25に示されるポリヌクレオチド分子(DNAおよびRNA分子を含む)を含む。
IL-28A C2変異体に加えて、本発明はまた、成熟ポリペプチドの第3システインの位置、C3において変異を含むIL-28Aポリペプチドを含む。例えば、配列番号:18のポリペプチドのN末端側からのC3は、50位(大腸菌で発現させる場合、さらなるN末端Metが存在するため51位、例えば配列番号:36を参照されたい)のシステインである。本発明のIL-28A C3変異体分子は、例えば、それぞれ配列番号:28および30に示されるIL-28A C3変異体ポリペプチドをコードする、配列番号:27および29に示されるポリヌクレオチド分子(DNAおよびRNA分子を含む)を含む(PCT公報WO 03/066002(Kotenko et al))。
本発明のIL-28Aポリペプチドは、例えば、それぞれ配列番号:1、17、23、25、27、29、および35に示されるIL-28Aポリヌクレオチド分子によってコードされる、配列番号:2、18、24、26、28、30、および36、ならびに生物活性のあるそれらの変異体、融合体、変種、および断片を含む。
IL-29遺伝子は、配列番号:4に示される200アミノ酸のポリペプチドをコードする。IL-29のシグナル配列は、配列番号:4のアミノ酸残基1位(Met)からアミノ酸残基19位(Ala)までを含む。IL-29の成熟ペプチドは、アミノ酸残基20位(Gly)から始まる。IL-29は、公開されたPCT出願WO 02/02627に記載されている。変種IL-29遺伝子は、例えば配列番号:20に示される200アミノ酸のポリペプチドをコードし、アミノ酸残基188位(またはアミノ酸残基20位(Gly)から始まる成熟ポリペプチドのアミノ酸残基169位)がAspの代わりにAsnである。本発明はまた、例えば、それぞれ配列番号:53、55、57、59、61、63、65、および67に示されるポリヌクレオチド配列によってコードされる配列番号:54、56、58、60、62、64、66、および68のように、成熟ポリペプチドがProによって置換されるアミノ酸残基10位のThrを有する変種IL-29遺伝子を提供する。本発明はまた、例えば、それぞれ配列番号:69、71、73、75、77、79、81、および83に示されるポリヌクレオチド配列によってコードされる配列番号:70、72、74、76、78、80、82、および84のように、成熟ポリペプチドがAspによって置換されるアミノ酸残基18位のGlyを有する変種IL-29遺伝子を提供する。IL-29のシグナル配列は、配列番号:20のアミノ酸残基-19位(Met)からアミノ酸残基-1位(Ala)までを含むものと予測され得る。IL-29の成熟ペプチドは、配列番号:20のアミノ酸残基1位(Gly)から始まる。IL-29は、WO 02/02627に記載されている。IL-29ヘリックスは、以下のように予測される:ヘリックスAは、配列番号:20に示されるアミノ酸残基30位(Ser)〜44位(Leu)により;ヘリックスBはアミノ酸残基57位(Asn)〜65位(Val)により;ヘリックスCはアミノ酸残基70位(Val)〜85位(Ala)により;ヘリックスDはアミノ酸残基92位(Glu)〜114位(Gln)により;ヘリックスEはアミノ酸残基118位(Thr)〜139位(Lys)により;およびヘリックスFはアミノ酸残基144位(Gly)〜170位(Leu)により規定される。成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が大腸菌などの原核生物系において発現される場合、分泌シグナル配列は必要とされ得ず、またN末端Metが存在し得り、結果として、例えば配列番号:38に示されるようなIL-29ポリペプチドが発現される。
本発明のIL-29ポリペプチドはまた、成熟ポリペプチドの第5システイン、C5において変異を含む。例えば、配列番号:20のポリペプチドのN末端側からのC5は、171位、または大腸菌で発現させる場合には172位(さらなるN末端Met;例えば配列番号:38を参照されたい)のシステインである。IL-29のこの第5システインまたはC5は、例えば、セリン、アラニン、スレオニン、バリン、またはアスパラギンに変異され得る。これらのIL-29 C5変異体ポリペプチドは、C1(配列番号:20のCys15)/C3(配列番号:20のCys112)およびC2(配列番号:20のCys49)/C4(配列番号:20のCys145)のジスルフィド結合パターンを有する。本発明のIL-29 C5変異体分子は、例えば、それぞれ配列番号:32、34、50、52、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、および136に示されるIL-29 C5変異体ポリペプチドをコードする、配列番号:31、33、49、51、109、111、113、115、117、119、121、123、125、127、129、131、133、および135に示されるポリヌクレオチド分子(DNAおよびRNA分子を含む)を含む。本発明のさらなるIL-29 C5変異体分子は、それぞれ配列番号:54、55、62、および64に示されるIL-29 C5変異体ポリペプチドをコードする、配列番号:53、55、61、および63に示されるポリヌクレオチド分子(DNAおよびRNA分子を含む)を含む(PCT公報WO 03/066002(Kotenko et al.))。本発明のさらなるIL-29 C5変異体分子は、それぞれ配列番号:70、72、78、および80に示されるIL-29 C5変異体ポリペプチドをコードする、配列番号:69、71、77、および79に示されるポリヌクレオチド分子(DNAおよびRNA分子を含む)を含む(PCT公報WO 02/092762(Baum et al.))。
IL-29 C5変異体に加えて、本発明はまた、成熟ポリペプチドの第1システイン、C1において変異を含むIL-29ポリペプチドを含む。例えば、配列番号:20のポリペプチドのN末端側からのC1は、15位、または大腸菌で発現させる場合には16位(さらなるN末端Met;例えば配列番号:38を参照されたい)のシステインである。IL-29のこの第1システインまたはC1は、例えば、セリン、アラニン、スレオニン、バリン、またはアスパラギンに変異され得る。これらのIL-29 C1変異体ポリペプチドは、したがって、C2(配列番号:20のCys49)/C4(配列番号:20のCys145)およびC3(配列番号:20のCys112)/C5(配列番号:20のCys171)の予測されるジスルフィド結合パターンを有する。本発明のさらなるIL-29 C1変異体分子は、それぞれ配列番号:42、44、46、および48に示されるIL-29 C1変異体ポリペプチドをコードする、配列番号:41、43、45、および47に示されるポリヌクレオチド分子(DNAおよびRNA分子を含む)を含む。本発明のさらなるIL-29 C1変異体分子は、それぞれ配列番号:58、60、66、および68に示されるIL-29 C1変異体ポリペプチドをコードする、配列番号:57、59、65、および67に示されるポリヌクレオチド分子(DNAおよびRNA分子を含む)を含む(PCT公報WO 03/066002(Kotenko et al.))。本発明のさらなるIL-29 C1変異体分子は、それぞれ配列番号:74、76、82、および84に示されるIL-29 C1変異体ポリペプチドをコードする、配列番号:73、75、81、および83に示されるポリヌクレオチド分子(DNAおよびRNA分子を含む)を含む(PCT公報WO 02/092762(Baum et al.))。
本発明のIL-29ポリペプチドは、例えば、それぞれ配列番号:
に示されるIL-29ポリヌクレオチド分子によってコードされる、配列番号:
、ならびに生物活性のあるそれらの変異体、融合体、変種、および断片を含み、配列番号:102、104、106、または108に示されるシグナル配列をさらに含み得る。配列番号:102、104、106、および108のシグナル配列ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド分子は、それぞれ配列番号:101、103、105、および107に示される。
IL-28B遺伝子は、配列番号:6に示される205個アミノ酸のポリペプチドをコードする。IL-28Bのシグナル配列は、配列番号:6のアミノ酸残基1位(Met)からアミノ酸残基21位(Ala)までを含む。IL-28Bの成熟ペプチドは、アミノ酸残基22位(Val)から始まる。変種IL-28B遺伝子は、配列番号:22に示される200アミノ酸のポリペプチドをコードする。IL-28Bのシグナル配列は、配列番号:22のアミノ酸残基-25位(Met)からアミノ酸残基-1位(Ala)までを含むと予測され得る。IL-28Bの成熟ペプチドは、配列番号:22のアミノ酸残基1位(Val)から始まる。IL-28Bヘリックスは、以下のように予測される:配列番号:22に示されるように、ヘリックスAはアミノ酸残基31位(Ala)〜45位(Leu)により;ヘリックスBはアミノ酸残基58位(Thr)〜65位(Gln)により;ヘリックスCはアミノ酸残基69位(Arg)〜86位(Ala)により;ヘリックスDはアミノ酸残基95位(Gly)〜114位(Ala)により;ヘリックスEはアミノ酸残基126位(Thr)〜142位(Lys)により;およびヘリックスFはアミノ酸残基148位(Cys)〜169位(Ala)により規定される。成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が大腸菌のような原核生物系において発現される場合、分泌シグナル配列は必要とされ得ず、またN末端Metが存在し得り、結果として、配列番号:40に示されるようなポリペプチドが発現される。
本発明のIL-28Bポリペプチドはまた、成熟ポリペプチドの第2システイン、C2において変異を含む。例えば、配列番号:22のポリペプチドのN末端側からのC2は、アミノ酸48位、または大腸菌で発現させる場合には49位(さらなるN末端Met;例えば配列番号:40を参照されたい)のシステインである。IL-28Bのこの第2システイン(IL-28Aと同様に7つあるうちの)またはC2は、例えば、セリン、アラニン、スレオニン、バリン、またはアスパラギンに変異され得る。本発明のIL-28B C2変異体分子は、例えば、それぞれ配列番号:86および88に示されるIL-28B C2変異体ポリペプチドをコードする、配列番号:85および87に示されるポリヌクレオチド分子(DNAおよびRNA分子を含む)を含む。本発明のさらなるIL-28B C2変異体は、それぞれ配列番号:94および96に示されるIL-28 C2変異体ポリペプチドをコードする、配列番号:93および95に示されるポリヌクレオチド分子(DNAおよびRNA分子を含む)を含む(PCT公報WO 03/066002(Kotenko et al.))。
IL-28B C2変異体に加えて、本発明はまた、成熟ポリペプチドの第3システイン、C3において変異を含むIL-28Bポリペプチドを含む。例えば、配列番号:22のポリペプチドのN末端側からのC3は、アミノ酸50位、または大腸菌で発現させる場合には51位(さらなるN末端Met;例えば配列番号:40を参照されたい)のシステインである。本発明のIL-28B C3変異体分子は、例えば、それぞれ配列番号:90および92に示されるIL-28B C3変異体ポリペプチドをコードする、配列番号:89および91に示されるポリヌクレオチド分子(DNAおよびRNA分子を含む)を含む。本発明のさらなるIL-28B C3変異体は、それぞれ配列番号:98および100に示されるIL-28B C3変異体ポリペプチドをコードする、配列番号:97および99に示されるポリヌクレオチド分子(DNAおよびRNA分子を含む)を含む(PCT公報WO 03/066002(Kotenko et al.))。
本発明のIL-28Bポリペプチドは、例えば、それぞれ配列番号:5、21、39、85、87、89、91、93、95、97、および99に示されるIL-28Bポリヌクレオチド分子によってコードされる、配列番号:6、22、40、86、88、90、92、94、96、98、100、ならびに生物活性のあるそれらの変異体、融合体、変種、および断片を含む。
zcyto24遺伝子は、配列番号:8に示される202アミノ酸のポリペプチドをコードする。zcyto24分泌シグナル配列は、配列番号:8のアミノ酸残基1位(Met)からアミノ酸残基28位(Ala)までを含む。分泌シグナル配列の別の切断部位は、アミノ酸残基24位(Thr)に見出され得る。成熟ポリペプチドは、アミノ酸残基29位(Asp)からアミノ酸残基202位(Val)までを含む。
zcyto25遺伝子は、配列番号:10に示される202アミノ酸のポリペプチドをコードする。zcyto25分泌シグナル配列は、配列番号:10のアミノ酸残基1位(Met)からアミノ酸残基28位(Ala)までを含む。分泌シグナル配列の別の切断部位は、アミノ酸残基24位(Thr)に見出され得る。成熟ポリペプチドは、アミノ酸残基29位(Asp)からアミノ酸残基202位(Val)までを含む。
本発明のIL-28およびIL-29システイン変異体ポリペプチドは、単一ジスルフィド形態のIL-28またはIL-29分子の発現を提供した。IL-28およびIL-29を大腸菌で発現させる場合には、N末端メチオニンが存在する。例えば、配列番号:26および34は、それぞれN末端Metが存在する場合のIL-28AおよびIL-29変異体のアミノ酸残基番号付けを示す。表1は、野生型IL-28A、IL-28B、およびIL-29に関する、分子内ジスルフィド結合されるシステイン対の可能な組み合わせを示す。
当技術分野において周知である方法を使用して、本発明のIL-28またはIL-29ポリペプチドを、単量体または多量体;グリコシル化または非グリコシル化タンパク質;ペグ化または非ペグ化タンパク質;融合タンパク質として調製することができ;また最初のメチオニンアミノ酸残基を含む場合もあれば含まない場合もある。IL-28またはIL-29ポリペプチドは、治療で使用するために、許容される水溶性ポリマー成分に結合され得る。例えば、インターフェロンを水溶性ポリマーとと結合させることにより、インターフェロンの循環半減期が増大し、かつポリペプチドの免疫原性が低下することが示されている(例えば、Nieforth et al., Clin. Pharmacol. Ther. 59:636 (1996)、およびMonkarsh et al., Anal. Biochem. 247:434 (1997)を参照されたい)。
適切な水溶性ポリマーには、ポリエチレングリコール(PEG)、モノメトキシ-PEG、モノ-(C1-C10)アルコキシ-PEG、アリールオキシ-PEG、ポリ-(N-ビニルピロリドン)PEG、トレシルモノメトキシPEG、モノメトキシ-PEGプロピオンアルデヒド、PEGプロピオンアルデヒド、ビス-スクシンイミジルカーボネートPEG、プロピレングリコールホモポリマー、ポリプロピレンオキシド/エチレンオキシド共重合体、ポリオキシエチル化ポリオール(例えば、グリセロール)、モノメトキシ-PEGブチルアルデヒド、PEGブチルアルデヒド、モノメトキシ-PEGアセトアルデヒド、PEGアセトアルデヒド、メトキシPEG-スクシンイミジルプロピオン酸、メトキシPEG-スクシンイミジル酪酸、ポリビニルアルコール、デキストラン、セルロース、または他の炭水化物に基づくポリマーが含まれる。適切なPEGは、例えば5,000、12,000、20,000、30,000、40,000、および50,000を含む約600〜約60,000の分子量を有し得り、直鎖型または分岐型であってよい。IL-28またはIL-29複合体はまた、そのような水溶性ポリマーの混合物を含み得る
IL-28またはIL-29複合体の一例は、IL-28またはIL-29部分、およびIL-28またはIL-29部分のN末端に結合されたポリアルキルオキシド部分を含む。PEGは、1つの適切なポリアルキルオキシドである。例として、IL-28またはIL-29はPEGで修飾され得り、その過程は「ペグ化」として周知である。IL-28またはIL-29のペグ化は、当技術分野において周知であるペグ化反応のいずれかによって行われ得る(例えば、EP 0 154 316、Delgado et al., Critical Reviews in Therapeutic Drug Carrier Systems 9:249 (1992)、Duncan and Spreafico, Clin. Pharmacokinet. 27:290 (1994)、および Francis et al., Int J Hematol 68:1 (1998)を参照されたい)。例えば、ペグ化は、反応性ポリエチレングリコール分子を用いたアシル化反応またはアルキル化反応によって行われ得る。別のアプローチでは、IL-28またはIL-29複合体は、PEGの末端水酸基またはアミノ基が活性化リンカーによって置換されている活性化PEGを濃縮することによって形成される(例えば、Karasiewicz et al.、米国特許第5,382,657号を参照されたい)。
アシル化によるペグ化は典型的に、PEGの活性エステル誘導体とIL-28またはIL-29ポリペプチドとを反応させることを必要とする。活性化PEGエステルの例は、N-ヒドロキシスクシンイミドにエステル化されたPEGである。本明細書で使用する「アシル化」という用語には、IL-28またはIL-29と水溶性ポリマーとの以下の種類の結合が含まれる:アミド、カルバメート、ウレタンなど。アシル化によってペグ化IL-28またはIL-29を調製する方法は、典型的に、(a) 1つまたは複数のPEG基がIL-28またはIL-29に結合する条件下で、IL-28またはIL-29ポリペプチドをPEG(PEGのアルデヒド誘導体の反応性エステルなど)と反応させる段階、および(b) 反応産物を得る段階を含む。一般に、アシル化反応の最適な反応条件は、既知のパラメータおよび所望の結果に基づいて決定される。例えば、PEG:IL-28またはIL-29の比が大きいほど、ポリペグ化IL-28またはIL-29産物の割合は大きくなる。
アルキル化によるペグ化は一般に、還元剤の存在下で、PEGの末端アルデヒド(例えば、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、アセトアルデヒドなど)誘導体をIL-28またはIL-29と反応させることを含む。PEG基は好ましくは、-CH2-NH2基を介してポリペプチドに結合される。
モノペグ化産物を生成するための還元的アルキル化による誘導体化は、誘導体化に利用される異なる種類の一級アミノ基の異なる反応性を利用している。典型的に、反応はリジン残基のε-アミノ基とタンパク質のN末端残基のα-アミノ基とのpKaの差を利用できるpHで行われる。そのような選択的誘導体化によって、アルデヒドなどの反応基を含む水溶性ポリマーのタンパク質への結合が制御される。ポリマーとの結合は、リジン側鎖アミノ基などの他の反応基を有意に修飾することなく、主にタンパク質のN末端で起こる。
モノポリマーIL-28またはIL-29複合体分子の実質的に均一な集団を生成するための還元的アルキル化は、(a) IL-28またはIL-29のアミノ末端でのα-アミノ基の選択的修飾を可能にするのに適したpHにおける還元的アルキル化条件下で、IL-28またはIL-29ポリペプチドを反応性PEGと反応させる段階、および(b) 反応産物を得る段階を含み得る。還元的アルキル化に使用する還元剤は、水溶液中で安定であるべきであり、かつ好ましくは、還元的アルキル化の初期過程で形成されるシッフ塩基のみを還元し得る。好ましい還元剤には、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、ジメチルアミンボラン、トリメチルアミンボラン、およびピリジンボランが含まれる。
モノポリマーIL-28またはIL-29複合体の実質的に均一な集団に関して、還元的アルキル化反応条件は、IL-28またはIL-29のN末端に対する水溶性ポリマー部分の選択的結合を可能とする条件である。そのような反応条件は一般に、リジンアミノ基とN末端のαアミノ基とのpKaの差を提供する。pHはまた、使用するポリマーとタンパク質の比に影響を及ぼす。一般に、N末端α基の反応性が低いほど最適な条件を得るためにより多くのポリマーを必要とすることから、pHが低いほど、タンパク質に対してより過剰なポリマーが必要となる。pHが高ければ、より多くの反応基を利用できることから、ポリマー:IL-28またはIL-29はそれほど大きい必要はない。典型的に、pHは3〜9または3〜6の範囲内である。検討すべき別の要因は、水溶性ポリマーの分子量である。一般に、ポリマーの分子量が大きいほど、タンパク質に結合され得るポリマー分子の数は減少する。ペグ化反応に関して、典型的な分子量は、約2 kDa〜約100 kDa、約5 kDa〜約50 kDa、または約12 kDa〜約40 kDaである。水溶性ポリマーとIL-28またはIL-29のモル比は、一般に1:1〜100:1の範囲である。典型的に、水溶性ポリマーとIL-28またはIL-29のモル比は、ポリペグ化に関して1:1〜20:1であり、かつモノペグ化に関して1:1〜5:1である。
インターフェロンおよび水溶性ポリマー部分を含む複合体を作製する一般的な方法は、当技術分野において周知である。例えば、Karasiewicz et al.、米国特許第5,382,657号、Greenwald et al.、米国特許第5,738,846号、Nieforth et al., Clin. Pharmacol. Ther. 59:636 (1996)、Monkarsh et al., Anal. Biochem. 247:434 (1997)を参照されたい。ペグ化種は、透析、限外ろ過、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィーなどの標準的な精製法を用いて、複合体化されていないIL-28またはIL-29ポリペプチドから分離され得る。
本発明のIL-28またはIL-29ポリペプチドは、IL-28受容体と特異的に結合し得るおよび/または抗ウイルス剤として作用し得る。IL-28受容体に対するIL-28またはIL-29ポリペプチドの結合は、確立されたアプローチを用いてアッセイすることができる。IL-28またはIL-29ポリペプチドはヨードビーズ(Pierce、イリノイ州、ロックフォード)を使用し製造業者の指示に従ってヨウ素化し得り、次いで125I-IL-28または125I-IL-29を以下に記載するように使用することができる。
最初のアプローチでは、非標識システイン変異体IL-28、システイン変異体IL-29、IL-28、またはIL-29を含む可能な結合競合剤の存在下または非存在下において、50ナノグラムの125I-IL-28または125I-IL-29を1000 ngのIL-28受容体ヒトIgG融合タンパク質と混合し得る。特異性の対照として、他のサイトカイン受容体ヒトIgG融合体を代わりに使用し、同様の結合反応を実施する。4℃でインキュベートした後、プロテイン-G(Zymed、カリフォルニア州、サンフランシスコ)に結合する受容体-IgG融合体および任意のタンパク質を捕獲するためにプロテイン-Gを反応物に添加し、反応物を4℃でさらなる時間インキュベートする。次いでプロテイン-Gセファロースを回収し、PBSで3回洗浄し、結合した125I-IL-28または125I-IL-29をγカウンター(Packard Instruments、イリノイ州、ダウナーズグローブ)で測定する。
第2のアプローチでは、プレートに結合した受容体に対する125I-IL-28または125I-IL-29の結合を阻害する分子の能力をアッセイし得る。プレート中で受容体の1 g/mL溶液100μlを一晩インキュベートすることにより、細胞外リガンド結合ドメインを表すIL-28受容体の断片を96ウェルプレートのウェルに吸収させ得る。第2の形態では、受容体-ヒトIgG融合タンパク質のヒトIgG部分に対する抗体でコーティングしておいた96ウェルプレートのウェルに、受容体-ヒトIgG融合体を結合させ得る。受容体でプレートをコーティングした後、プレートを洗浄して、SUPERBLOCK(Pierce、イリノイ州、ロックフォード)でブロッキングし、再度洗浄する。システイン変異体IL-28、システイン変異体IL-29、IL-28、またはIL-29を含む可能な結合競合剤を濃度を増加させつつ添加して、または添加せずに、一定濃度の125I-IL-28または125I-IL-29を含む溶液を調製し、この溶液100μlをプレートの適切なウェルに添加する。4℃で1時間インキュベートした後、プレートを洗浄し、カウントすることにより(Topcount、Packard Instruments、イリノイ州、ダウナーズグローブ)結合した125I-IL-28または125I-IL-29の量を決定する。125I-IL-28または125I-IL-29の結合特異性は、これらの結合アッセイで使用した受容体分子および阻害剤として使用した分子によって規定し得る。
半減期を延長させるためには、ペグ化に加えて、本発明のIL-28またはIL-29ポリペプチドにヒトアルブミンを結合することができる。ヒトアルブミンは、ヒト循環系において最も多い天然血液タンパク質であり、20日を超える期間にわたって体内の血液循環中に持続する。研究から、ヒトアルブミンに遺伝子的に融合された治療タンパク質は、より長い半減期を有することが示されている。IL28またはIL29アルブミン融合タンパク質は、ペグ化と同様に、現在利用できる治療と同様の、またはそれよりも改善された有効性および安全性を有して、より簡便な投与計画を提供する長期間作用のある治療選択肢を患者に提供し得る(米国特許第6,165,470号;Syed et al., Blood, 89(9):3243-3253 (1997);Yeh et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 89:1904-1908 (1992);およびZeisei et al., Horm. Res., 37:5-13 (1992))。
上記のペグ化およびヒトアルブミンと同様に、ヒトIgG分子のFc部分も本発明のポリペプチドに融合させることができる。その結果得られる融合タンパク質は、Fc部分のために、より長い循環半減期を有し得る(米国特許第5,750,375号、米国特許第5,843,725号、米国特許第6,291,646号、Barouch et al., Journal of Immunology, 61:1875-1882 (1998);Barouch et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 97(8):4192-4197(2000年4月11日);およびKim et al., Transplant Proc., 30(8):4031-4036(1998年12月))。
IL-28A、IL-29、IL-28B、zcyto24、およびzcyto25はそれぞれ、zcytor19(IL-28RA)と命名されたオーファン受容体と複合体を形成することが示されている。IL-28RAは、同一出願人による特許出願PCT/US01/44808に記載されている。IL-28B、IL-29、zcyto24、およびzcyto25も同様に、IL-28RAと結合するまたはIL-28RAを介してシグナル伝達することが示されており、IL-28A、IL-29、IL-28B、zcyto24、およびzcyto25がサイトカインの同じファミリーのメンバーであることがさらに示唆される。IL-28RA受容体は、クラスIIサイトカイン受容体である。クラスIIサイトカイン受容体は通常、4本ヘリックス束のサイトカインと結合する。例えば、インターロイキン-10およびインターフェロンは、このクラスの受容体(例えば、インターフェロン-γ受容体、α鎖およびβ鎖、ならびにインターフェロン-α/β受容体、α鎖およびβ鎖)と結合する。
クラスIIサイトカイン受容体は、細胞外ドメイン中に1つまたは複数のサイトカイン受容体モジュール(CRM)が存在することを特徴とする。他のクラスIIサイトカイン受容体には、zcytor11(同一所有者による米国特許第5,965,704号)、CRF2-4(GenBankアクセッション番号Z17227)、IL-10R(GenBankアクセッション番号U00672およびNM_001558)、DIRS1、zcytor7(同一所有者による米国特許第5,945,511)、および組織因子が含まれる。IL-28RAは、インターフェロン-α/β受容体α鎖を除くすべての既知のクラスII受容体と同様に、細胞外ドメイン中に単一のクラスII CRMのみを有する。
IL-28RAをコードするヒトcDNAクローン(配列番号:11)の解析により、分泌シグナル配列(配列番号:12の残基1位(Met)〜20位(Gly))ならびに成熟IL-28RAサイトカイン受容体ポリペプチド(配列番号:12の残基21位(Arg)〜520位(Arg))、およそ206アミノ酸残基の細胞外リガンド結合ドメイン(配列番号:12の残基21位(Arg)〜226位(Asn))、およそ23アミノ酸残基の膜貫通ドメイン(配列番号:12の残基227位(Trp)〜249位(Trp))、およびおよそ271アミノ酸残基の細胞内ドメイン(配列番号:12の残基250位(Lys)〜520位(Arg))を含む520アミノ酸(配列番号:12)をコードするオープンリーディングフレームが明らかにされた。細胞外リガンド結合ドメイン内には、2つのフィブロネクチンIII型ドメインおよびリンカー領域が存在する。第1フィブロネクチンIII型ドメインは配列番号:12の残基21位(Arg)〜119位(Tyr)を含み、リンカーは配列番号:12の残基120位(Leu)〜124位(Glu)を含み、第2フィブロネクチンIII型ドメインは配列番号:12の残基125位(Pro)〜223位(Pro)を含む。
さらに、29アミノ酸欠失を有するIL-28RA変種をコードするヒトcDNAクローンが同定された。このIL-28RA変種(配列番号:13に示される)は、分泌シグナル配列(配列番号:14の残基1位(Met)〜20位(Gly))ならびに成熟IL-28RAサイトカイン受容体ポリペプチド(配列番号:14の残基21位(Arg)〜491位(Arg))、およそ206アミノ酸残基の細胞外リガンド結合ドメイン(配列番号:14の残基21位(Arg)〜226位(Asn))、およそ23アミノ酸残基の膜貫通ドメイン(配列番号:14の残基227位(Trp)〜249位(Trp))、およびおよそ242アミノ酸残基の細胞内ドメイン(配列番号:14の残基250位(Lys)〜491位(Arg))を含む491アミノ酸(配列番号:14)をコードするオープンリーディングフレームを含む。
切断された可溶型のIL-28RA受容体mRNAが、自然に発現されるようである。切断型可溶性IL-28RAをコードするヒトcDNAクローン(配列番号:15)の解析により、分泌シグナル配列(配列番号:16の残基1位(Met)〜20位(Gly))および成熟切断型可溶性IL-28RA受容体ポリペプチド(配列番号:16の残基21位(Arg)〜211位(Ser))(およそ143アミノ酸残基の切断型細胞外リガンド結合ドメイン(配列番号:16の残基21位(Arg)〜163位(Trp))を含み、膜貫通ドメインを含まず、しかしおよそ48アミノ酸残基のさらなるドメイン(配列番号:16の残基164位(Lys)〜211位(Ser))を含む)を含む211アミノ酸(配列番号:16)をコードするオープンリーディングフレームが明らかにされた。
IL-28RAはクラスIIサイトカイン受容体と同じ受容体サブファミリーのメンバーであり、このサブファミリーの受容体は会合して、シグナルを伝達するホモ二量体を形成し得る。このサブファミリーのいくつかのメンバー(例えば、インターフェロン、IL-10、IL-19、およびIL-TIFと結合する受容体)は、第2のサブユニット(β-サブユニットと称される)と結合して、リガンドと結合しシグナルを伝達する。しかし、多くの場合、特定のβ-サブユニットは、複数の特定のサイトカイン受容体サブユニットと会合する。例えば、zcytor11(米国特許第5,965,704号)およびCRF2-4受容体などのクラスIIサイトカイン受容体は、ヘテロ二量体化して、サイトカインIL-TIFと結合する(WO 00/24758;Dumontier et al., J. Immunol. 164:1814-1819, 2000;Spencer, SD et al., J. Exp. Med. 187:571-578, 1998;Gibbs, VC and Pennica Gene 186:97-101, 1997(CRF2-4 cDNA);Xie, MH et al., J. Biol. Chem. 275:31335-31339, 2000を参照されたい)。IL-10β受容体は、CRF2-4と同義であると考えられている(Dumoutier, L. et al., Proc. Nat'l. Acad. Sci. 97:10144-10149, 2000;Liu Y et al., J. Immunol. 152:1821-1829, 1994(IL-10R cDNA))。したがって、IL-28、IL-29、zcyto24、およびzcyto25は、単量体、ホモ二量体、ヘテロ二量体、および多量体zcytor19受容体のいずれかと結合することが予想され得る。実験的証拠から、CRF2-4がIL-28RAの推定上の結合パートナーであると同定された。
本発明の方法に有用であるIL-28またはIL-29分子を同定するために用いられる分子の生物活性の例には、いくらかの特異性を有してIL-28受容体に結合し得る分子が含まれる。一般に、同族受容体に対するリガンド結合は、KDが100 nM〜100 pMの範囲内に入る場合に特異的である。100 mM〜10 nM KDの範囲にある特異的結合は、低親和性結合である。2.5 pM〜100 pM KDの範囲にある特異的結合は、高親和性結合である。別の例では、生物活性のあるIL-28またはIL-29分子は、野生型IL-28またはIL-29に付随する抗ウイルス活性のある程度のレベルを有し得る。
所与のアミノ酸をコードする種々のコドンを表2に記載する。
当業者は、各アミノ酸をコードするあらゆる可能なコドンを代表する縮重コドンの決定において、多少のあいまいさが導入されることを理解すると考えられる。例えば、セリンの縮重コドン(WSN)は、状況によってはアルギニン(AGR)をコードし得り、またアルギニンの縮重コドン(MGN)は、状況によってはセリン(AGY)をコードし得る。フェニルアラニンおよびロイシンをコードするコドン間にも同様の関係が存在する。したがって、縮重配列により包含されるいくつかのポリヌクレオチドは変種アミノ酸配列をコードし得るが、当業者は、本明細書に開示する配列を参照することで、そのような変種配列を容易に同定することができる。変種配列は、その機能性について、本明細書に記載する通りに容易に試験することができる。
当業者は、異なる種が「優先的コドン使用」を示し得ることもまた理解すると考えられる。一般的には、Grantham et al., Nuc. Acids Res. 8:1893-912, 1980;Haas et al., Curr. Biol. 6:315-24, 1996;Wain-Hobson et al., Gene 13:355-64, 1981;Grosjean and Fiers, Gene 18:199-209, 1982;Holm, Nuc. Acids Res. 14:3075-87, 1986;Ikemura, J. Mol. Biol. 158:573-97, 1982を参照されたい。本明細書で用いる「優先的コドン使用」または「優先的コドン」という用語は、ある種の細胞で最も高い頻度で使用されることによって、各アミノ酸をコードする可能なコドン(表2を参照)の中でも1個または数個の代表が優先されるタンパク質翻訳コドンを示す、当技術分野における用語である。例えば、アミノ酸スレオニン(Thr)はACA、ACC、ACG、またはACTによってコードされ得るが、哺乳動物細胞ではACCが最も一般的に使用されるコドンであり;他の種(例えば、昆虫細胞、酵母、ウイルス、または細菌)では、異なるThrコドンが優先的であり得る。当技術分野で周知の様々な方法により、特定の種の優先的コドンを、本発明のポリヌクレオチドに導入することができる。例えば、優先的コドン配列を組換えDNAに導入することによって、特定の細胞種または種において、タンパク質の翻訳をより効率的にすることでタンパク質の産生を高めることができる。優先的コドンを含む配列を、様々な種における発現について試験し、最適化することが可能であり、また本明細書に開示するようにその機能性について試験することができる。
上記したように、本発明の単離されたポリヌクレオチドには、DNAおよびRNAが含まれる。DNAおよびRNAを調製する方法は、当技術分野において周知である。一般に、大量のIL-28またはIL-29 RNAを産生する組織または細胞からRNAを単離する。そのような組織および細胞は、ノーザンブロッティング(Thomas, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:5201, 1980)により、または様々な細胞種に由来する馴化培地を標的細胞もしくは組織に対する活性に関してスクリーニングすることにより同定される。活性またはRNA産生細胞もしくは組織が同定されたならば、グアニジンイソチオシアネート抽出およびその後のCsCl勾配での遠心分離による単離を用いて、全RNAを調製し得る(Chirgwin et al., Biochemistry 18:52-94, 1979)。Aviv and Leder(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 69:1408-12, 1972)の方法を用いて、全RNAからポリ(A)+ RNAを調製する。周知の方法により、ポリ(A)+ RNAから相補DNA(cDNA)を調製する。別の方法では、ゲノムDNAを単離し得る。次いで、例えばハイブリダイゼーションまたはPCRにより、IL-28またはIL-29ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを同定および単離する。
IL-28またはIL-29をコードするより全長クローンは、従来のクローニング手順によって得られ得る。相補DNA(cDNA)クローンが好ましいが、いくつかの用途(例えば、トランスジェニック動物での発現)に関しては、ゲノムクローンを使用すること、または少なくとも1つのゲノムイントロンを含むようcDNAクローンを改変することが好ましい。cDNAおよびゲノムクローンを調製する方法は周知であり、当業者のレベルの範囲内であり、ライブラリーをプロービングするまたはプライミングするための、本明細書に開示する配列またはその一部の使用を含む。発現ライブラリーは、IL-28受容体断片に対する抗体または他の特異的結合パートナーでプロービングすることができる。
当業者は、例えば配列番号:17、19、および21に開示する配列がそれぞれヒトIL-28A、IL-29、およびIL-28Bの1つの対立遺伝子を表すこと、ならびに対立遺伝子の変化および選択的スプライシングが起こると予想されることを理解すると考えられる。例えば、WO 02/086087に記載されるように、配列番号:4におけるアミノ酸残基169位がArg残基であるのに対して、配列番号:19に示される対応するアミノ酸残基がAsn残基であるIL-29変種が同定されている。本発明のIL-28およびIL-29分子の対立遺伝子変種は、標準的な手順に従って、異なる個体に由来するcDNAライブラリーまたはゲノムライブラリーをプロービングすることでクローニングすることができる。サイレント変異を含む変種、およびシステイン変異に加えて、変異がアミノ酸配列変化を生じる変種を含む、配列番号:17、19、および21に示すDNA配列の対立遺伝子変種は本発明の範囲に含まれ、また配列番号:18、20、および22の対立遺伝子変種であるタンパク質についても同様である。IL-28またはIL-29ポリペプチドの特徴を保持する、選択的スプライシングを受けたmRNAから生じたcDNA分子も本発明の範囲に含まれ、またこのようなcDNAおよびmRNAによってコードされるポリペプチドについても同様である。これらの配列の対立遺伝子変種およびスプライス変種は、当技術分野で周知の標準的な手順に従って、様々な個体または組織に由来するcDNAライブラリーまたはゲノムライブラリーをプロービングすることでクローニングすることができ、また本明細書に記載するように、システインまたはシステイン残基をコードするポリヌクレオチドへの変異を導入することができる。
本発明の態様において、単離されたIL-28およびIL-29コード核酸分子は、配列番号:
の群より選択されるヌクレオチド配列を有する核酸分子と、またはその相補体と、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得る。一般に、ストリンジェントな条件は、規定のイオン強度およびpHにおいて、特定の配列の熱融点(T
m)より約5℃低く選択される。T
mとは、標的配列の50%が、完全に一致するプローブとハイブリダイズする(規定のイオン強度およびpHにおける)温度である。
DNA-DNA、RNA-RNA、およびDNA-RNAなどの核酸分子の対は、ヌクレオチド配列がある程度の相補性を有する場合にハイブリダイズし得る。ハイブリッドは二重らせん内のミスマッチ塩基対を許容し得るが、ハイブリッドの安定性はミスマッチの程度に影響を受ける。ミスマッチを含むハイブリッドのTmは、1〜1.5%の塩基対ミスマッチにつき1℃低下する。ハイブリダイゼーション条件のストリンジェンシーを変えることで、ハイブリッド中に存在するミスマッチの程度を調節することができる。ストリンジェンシーの程度は、ハイブリダイゼーション温度を上げると、またハイブリダイゼーション緩衝液のイオン強度を下げると上昇する。
これらの条件を特定のポリペプチドハイブリッドと使用するために適合させることは、当業者の能力の範囲内である。特定の標的配列のTmとは、標的配列の50%が、完全に一致したプローブ配列とハイブリダイズする(既定の条件下での)温度である。Tmに影響する条件には、ポリヌクレオチドプローブの大きさおよび塩基対含量、ハイブリダイゼーション溶液のイオン強度、ならびにハイブリダイゼーション溶液中の不安定化薬剤の存在が含まれる。Tmを計算するための数多くの式が当技術分野で周知であり、様々な長さのDNA、RNA、およびDNA-RNAハイブリッド、ならびにポリヌクレオチドプローブの配列に特異的である(例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition (Cold Spring Harbor Press 1989);Ausubel et al., (eds.), Current Protocols in Molecular Biology (John Wiley and Sons, Inc. 1987);Berger and Kimmel (eds.), Guide to Molecular Cloning Techniques, (Academic Press, Inc. 1987);およびWetmur, Crit. Rev. Biochem. Mol. Biol. 26:227 (1990)を参照されたい)。OLIGO 6.0(LSR;ミネソタ州、ロングレイク)およびPrimer Premier 4.0(Premier Biosoft International;カリフォルニア州、パロアルト)などの配列解析ソフトウェアならびにインターネット上のサイトは、ユーザー定義の基準に基づいた所与の配列の解析およびTmの計算に利用できるツールである。このようなプログラムは、規定の条件下において所与の配列を解析し、適切なプローブ配列を同定することもできる。典型的には、>50塩基対という長いポリヌクレオチド配列のハイブリダイゼーションは、Tm計算値より約20〜25℃低い温度で実施する。<50塩基対の短いプローブの場合には、ハイブリダイゼーションは典型的に、TmでまたはTm計算値より5〜10℃低い温度で実施する。こうすることでDNA-DNAハイブリッドおよびDNA-RNAハイブリッドのハイブリダイゼーション速度が最大となる。
ハイブリダイゼーション後に核酸分子を洗浄し、ハイブリダイズしていない核酸分子をストリンジェントな条件下、または高度にストリンジェントな条件下で除去することができる。典型的なストリンジェントな洗浄条件には、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む0.5x〜2x SSCの溶液中での55〜65℃における洗浄が含まれる。すなわち、IL-28またはIL-29ポリペプチドをコードする核酸分子は、配列番号:
の群より選択されるヌクレオチド配列を有する核酸分子またはその相補体と、ストリンジェントな洗浄条件下でハイブリダイズし、その洗浄ストリンジェンシーは、55〜65℃での0.1% SDSを含む0.5x〜2x SSC(55℃での0.1% SDSを含む0.5x SSC、または65℃での0.1% SDSを含む2x SSCを含む)に相当する。当業者は、例えば洗浄液中のSSCをSSPEに代えるなどして、同等の条件を容易に考案することができる。
典型的な高度にストリンジェントな洗浄条件には、0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含む0.1x〜0.2x SSCの溶液中での50〜65℃における洗浄が含まれる。すなわち、IL-28またはIL-29ポリペプチドの変種をコードする核酸分子は、配列番号:
の群より選択されるヌクレオチド配列を有する核酸分子またはその相補体と、高度にストリンジェントな洗浄条件下でハイブリダイズし、その洗浄ストリンジェンシーは、50〜65℃での0.1% SDSを含む0.1x〜0.2x SSC(50℃での0.1% SDSを含む0.1x SSC、または65℃での0.1% SDSを含む0.2x SSCを含む)に相当する。
本発明はまた、例えば配列番号:
の群より選択される本発明のポリペプチドと実質的に類似した配列同一性を有する、単離されたIL-28またはL-29ポリペプチドを提供する。「実質的に類似した配列同一性」という用語は、本明細書において、配列番号:
の群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも97.5%、少なくとも98%、少なくとも98.5%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または99.5%を超える配列同一性を含むポリペプチドを示すために用いられる。本発明はまた、本発明のポリペプチドまたはその断片と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも97.5%、少なくとも98%、少なくとも98.5%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または99.5%を超える配列同一性を有するアミノ酸配列を含むポリペプチドを含む。本発明はさらに、そのようなポリペプチドをコードする核酸分子を含む。本発明のIL-28およびIL-29ポリペプチドは、好ましくは組換えポリペプチドである。別の局面において、本発明のIL-28およびIL-29ポリペプチドは、少なくとも15個、少なくとも30個、少なくとも45個、または少なくとも60個の連続したアミノ酸を有する。例えば、本発明のIL-29ポリペプチドは、配列番号:
の群より選択されるアミノ酸配列の少なくとも15個、少なくとも30個、少なくとも45個、または少なくとも60個の連続したアミノ酸を有するポリペプチドに関する。パーセント同一性を決定する方法は、本明細書中に記載する。
本発明はまた、以下の2つの基準を用いて同定され得る変種核酸分子も意図する:コードされるポリペプチドと配列番号:
の群より選択されるアミノ酸配列との類似性の決定、および/または上記のハイブリダイゼーションアッセイ法。そのような変種には、(1) 配列番号:
の群より選択されるヌクレオチド配列を有する核酸分子またはその相補体と、ストリンジェントな洗浄条件下でハイブリダイズし、その洗浄ストリンジェンシーは、55〜65℃での0.1% SDSを含む0.5x〜2x SSCに相当するか;または(2) 配列番号:
の群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも97.5%、少なくとも98%、少なくとも98.5%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または99.5%を超える配列同一性を有するポリペプチドをコードする核酸分子が含まれる。または、変種は、(1) 配列番号:
の群より選択されるヌクレオチド配列を有する核酸分子またはその相補体と、高度にストリンジェントな洗浄条件下でハイブリダイズし、その洗浄ストリンジェンシーは、50〜65℃での0.1% SDSを含む0.1x〜0.2x SSCに相当し;かつ(2) 配列番号:
の群より選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または99.5%を超える配列同一性を有するポリペプチドをコードする核酸分子として特徴づけられ得る。
パーセント配列同一性は従来の方法で決定される。例えば、Altschul et al.,
Bull. Math. Bio. 48:603 (1986)、およびHenikoff and Henikoff,
Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:10915 (1992)を参照されたい。簡潔に説明すると、2つのアミノ酸配列を、ギャップ開始ペナルティ 10、ギャップ伸長ペナルティ 1、および表2(アミノ酸を標準的な1文字コードで表示)に示すHenikoff and Henikoff(前記)の「BLOSUM62」スコアリング行列を用いて、アライメントスコアが最適になるように整列させる。
当業者であれば、2つのアミノ酸配列を整列するために利用できる多くの確立されたアルゴリズムが存在することを理解する。PearsonおよびLipmanによる「FASTA」類似性探索アルゴリズムは、本明細書に開示するアミノ酸配列と推定上の変種IL-28またはIL-29のアミノ酸配列によって共有される同一性レベルを調べるのに適したタンパク質アライメント法である。FASTAアルゴリズムについては、Pearson and Lipman, Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 85:2444 (1988)、およびPearson, Meth. Enzymol. 183:63 (1990)によって記載されている。
簡潔に説明すると、FASTAでは最初に、質問配列(例えば、配列番号:2)と試験配列によって共有される、最も高い同一性密度(ktup変数が1の場合)または同一性対(ktup=2の場合)を有する領域を、保存的アミノ酸の置換、挿入、または欠失を考慮することなく同定することで、配列類似性を特徴づける。次いで、同一性密度の最も高い10の領域を、対になったアミノ酸すべての類似性をアミノ酸置換行列で比較することにより再びスコア化し、領域の末端を「切り詰める」ことで、最高のスコアに寄与する残基のみを含めるようにする。「カットオフ」値(配列の長さおよびktup値に基づき、所定の式で算出される)よりも大きいスコアを有する領域がいくつか存在する場合には、切り詰めた当初の領域を調べて、その領域を結合してギャップを含む近似のアラインメントを形成できるかどうかを決定する。最後に、2つのアミノ酸配列の最もスコアの高い領域を、アミノ酸の挿入および欠失を可能とする改良Needleman-Wunsch-Sellersアルゴリズム(Needleman and Wunsch, J. Mol. Biol. 48:444 (1970);Sellers, SIAM J. Appl. Math. 26:787 (1974))を用いて整列させる。FASTA解析の好ましいパラメータは、ktup=1、ギャップ開始ペナルティ=10、ギャップ伸長ペナルティ=1、および置換行列=BLOSUM62である。これらのパラメータは、Pearson, Meth. Enzymol. 183:63 (1990)のAppendix 2に説明されているようにスコアリング行列ファイル(「SMATRIX」)を改良することで、FASTAプログラムに導入することができる。
FASTAを使用して、上記の比を用いて核酸分子の配列同一性を決定することもできる。ヌクレオチド配列を比較する場合には、他のパラメータを初期設定として設定し、ktup値を1〜6、好ましくは3〜6、最も好ましくは3にし得る。
実質的に類似した配列同一性を有するIL-28またはIL-29ポリペプチドは、1つまたは複数のアミノ酸置換、欠失、または付加を有するものとして特徴づけられる。これらの変化は好ましくは、保存的アミノ酸置換(表4を参照)およびポリペプチドの折りたたみまたは活性に有意に影響を及ぼさない他の置換;典型的には1〜約30アミノ酸の小さな欠失;ならびにアミノ末端またはカルボキシル末端の伸長(アミノ末端メチオニン残基、最大約20〜25残基の小さなリンカーペプチド、または親和性タグなど)である軽度のものである。したがって、本発明は、配列番号:
の対応する領域と少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも97.5%、少なくとも98%、少なくとも98.5%、少なくとも99%、少なくとも99.5%、または99.5%を超えて同一である配列を含むポリペプチドを含む。親和性タグを含むポリペプチドは、IL-28およびIL-29ポリペプチドと親和性タグとの間にタンパク質切断部位をさらに含み得る。好ましいそのような部位には、トロンビン切断部位およびファクターXa切断部位が含まれる。
構造の完全性を維持するのに重要な領域またはドメインを含むアミノ酸残基の決定を行うことができる。これらの領域内で、多かれ少なかれ変化を許容し、分子の全体的な三次構造を維持するであろう特定の残基を決定することができる。配列構造を解析する方法には、これらに限定されるわけではないが、高いアミノ酸またはヌクレオチド同一性を有する複数配列のアライメント、二次構造的性質、二元パターン、相補的パッキング、および埋没した極性相互作用が含まれる(Barton, Current Opin. Struct. Biol. 5:372-376, 1995、およびCordes et al., Current Opin. Struct. Biol. 6: 3-10, 1996)。一般に、分子に対して修飾を設計するかまたは特定断片を同定する場合、構造の決定は、修飾された分子の活性評価を伴うことになる。
IL-28またはIL-29ポリペプチドにおいて、アミノ酸配列の変化は、生物活性に必須である高次構造の破壊を最小限に抑えるようになされる。例えば、IL-28またはIL-29ポリペプチドが1つまたは複数のヘリックスを含む場合、アミノ酸残基の変化は、高次構造の変化が何らかの重要な機能(例えば、その結合パートナーに対する分子の結合)を弱めるようなヘリックスの配置および分子の他の成分を破壊しないように、なされることになる。アミノ酸配列変化の影響は、例えば上記に開示するようなコンピュータモデリングにより予測することができ、または結晶構造の解析により決定することができる(例えば、Lapthorn et al., Nat. Struct. Biol. 2:266-268, 1995を参照されたい)。当技術分野において周知である他の技法では、変種タンパク質の折りたたみを基準分子(例えば、天然タンパク質)と比較する。例えば、変種と基準分子におけるシステインパターンの比較を行うことができる。質量分析ならびに還元およびアルキル化を用いた化学修飾により、ジスルフィド結合に使われているまたはそのような結合に使われていないシステイン残基を決定するための方法が提供される(Bean et al., Anal. Biochem. 201:216-226, 1992;Gray, Protein Sci. 2:1732-1748, 1993;およびPatterson et al., Anal. Chem. 66:3727-3732, 1994)。修飾を受けた分子が基準分子と同じシステインパターンを有さない場合、折りたたみに影響を受けると一般に考えられている。折りたたみを測定するための周知でありかつ認められている別の方法は、円二色性(CD)である。修飾分子および基準分子によって生じるCDスペクトルを測定および比較することは、日常的業務である(Johnson, Proteins 7:205-214, 1990)。結晶学は、折りたたみおよび構造を解析するための別の周知の方法である。核磁気共鳴(NMR)、消化ペプチドマッピング、およびエピトープマッピングもまた、折りたたみ、およびタンパク質とポリペプチドとの構造的類似性を解析するための周知の方法である(Schaanan et al., Science 257:961-964, 1992)。
配列番号:
の群より選択されるIL-28またはIL-29ポリペプチドのHopp/Woods親水性プロファイルを作成することができる(Hopp et al.,
Proc. Natl. Acad. Sci. 78:3824-3828, 1981;Hopp, J.
Immun. Meth. 88:1-18, 1986、およびTriquier et al.,
Protein Engineering 11:153-169, 1998)。このプロファイルは、スライドする6残基領域に基づく。埋没したG残基、S残基、およびT残基、ならびに露出しているH残基、Y残基、およびW残基は無視される。当業者は、IL-28またはIL-29ポリペプチドのアミノ酸配列において修飾を計画する際に、全体的な構造および生物学的プロファイルを破壊しないよう、親水性または疎水性が考慮されるであろうことを認識すると考えられる。置換に関して特に関心があるのは、Val、Leu、およびIleからなる群、またはMet、Gly、Ser、Ala、Tyr、およびTrpからなる群より選択される疎水性残基である。
必須アミノ酸の同一性はまた、IFN-αとIL-28A、IL-28B、およびIL-29のメンバー(表1および2に示すような)との配列類似性の解析から推測され得る。先に記載した「FASTA」解析などの方法を用いて、高い類似性の領域がタンパク質ファミリー内に同定され、これを用いて保存領域のアミノ酸配列を解析する。構造に基づいて変種ポリヌクレオチドを同定する別のアプローチは、潜在的変種IL-28またはIL-29遺伝子をコードする核酸分子が、上記の核酸分子とハイブリダイズし得るかどうかを決定することである。
本発明のポリペプチド中の必須アミノ酸を同定する他の方法は、部位特異的突然変異誘発またはアラニンスキャン突然変異誘発などの、当技術分野において周知の手順である(Cunningham and Wells, Science 244:1081 (1989)、Bass et al., Proc. Natl Acad. Sci. USA 88:4498 (1991)、Coombs and Corey, 「Site-Directed Mutagenesis and Protein Engineering,」 in Proteins: Analysis and Design, Angeletti (ed.), pages 259-311 (Academic Press, Inc. 1998))。後者の技法においては、分子内のあらゆる残基に単一のアラニン変異を導入し、得られるIL-28およびIL-29分子を、以下に開示する生物活性または生化学的活性について試験して、分子の活性に重要であるアミノ酸残基を同定する。同様に、Hilton et al., J. Biol. Chem. 271:4699 (1996)も参照されたい。
本発明はまた、IL-28またはIL-29ポリペプチドの機能断片およびそのような機能断片をコードする核酸分子を含む。本明細書において定義される「機能的な」IL-28もしくはIL-29またはそれらの断片は、増殖もしくは分化活性によって、特定の細胞機能を誘導もしくは阻害する能力によって、または抗IL-28抗体もしくは抗IL-29抗体またはIL-28受容体(可溶性または固定化)に特異的に結合する能力によって特徴づけられる。IL-28またはIL-29ポリペプチドの特定の活性およびそれらを試験する方法については、本明細書中に開示する。本明細書において上記したように、IL-28およびIL-29ポリペプチドは6本ヘリックス束を特徴とする。したがって、本発明はさらに、(a) 上記のヘリックスの1つまたは複数を含むポリペプチド分子;および(b) これらヘリックスの1つまたは複数を含む機能断片を包含する融合タンパク質を提供する。融合タンパク質の他のポリペプチド部分は、IFN-αなどの別のヘリックス束サイトカインもしくはインターフェロンによって、または融合タンパク質の分泌を促進する非天然および/もしくは非関連分泌シグナルペプチドによって寄与され得る。
全長ポリペプチド、生物活性のある断片、および融合ポリペプチドを含む本発明のIL-28またはIL-29ポリペプチドは、ポリペプチドをコードする発現ベクターを導入した細胞を用いて、従来の技法に従って生成し得る。本明細書で使用する「発現ベクターを導入した細胞」には、外来DNA分子の導入によって直接操作された細胞および導入DNAを含むその子孫の両方が含まれる。適切な宿主細胞は、外来DNAを形質転換またはトランスフェクションし、培養で増殖させることができる細胞種であり、これには細菌、真菌細胞、培養高等真核細胞が含まれる。クローニングされたDNA分子を操作する技法、および外来DNAを種々の宿主細胞に導入する技法は、Sambrool et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 1989、およびAusubel et al., eds., Current Protocol in Molecular Biology, John Wiley and Sons, Inc., NY, 1987によって開示されている。
一般に、IL-28またはIL-29ポリペプチドをコードするDNA配列は、発現ベクター内で、その発現に必要な、一般に転写プロモーターおよびターミネーターを含む他の遺伝子エレメントに機能的に連結される。ベクターはまた通常、1つまたは複数の選択マーカーおよび1つまたは複数の複製起点を含むが、当業者であれば、特定の系では、選択マーカーが別のベクター上に提供され得ること、および外来DNAの複製が宿主細胞ゲノムへの組み込みによって提供され得ることを認識すると考えられる。プロモーター、ターミネーター、選択マーカー、ベクター、および他のエレメントの選択は、当業者のレベルの範囲内にある日常的な設計事項である。多くのそのようなエレメントは文献に記載されており、商業的供給業者を通して入手することができる。
IL-28またはIL-29ポリペプチドを宿主細胞の分泌経路に方向づけるには、分泌シグナル配列(リーダー配列、プレプロ配列、またはプレ配列としても知られる)を発現ベクター内に提供する。分泌シグナル配列は、IL-28またはIL-29(例えば、配列番号:119または配列番号:121)のものであってもよいし、または別の分泌タンパク質(例えばt-PA;米国特許第5,641,655号を参照されたい)に由来してもよく、もしくは新たに合成されてもよい。分泌シグナル配列はIL-28またはIL-29 DNA配列に機能的に連結される、すなわち2つの配列は正しい読み枠で結合され、新たに合成されるポリヌクレオチドを宿主細胞の分泌経路に方向づけるように配置される。分泌シグナル配列は通常、関心対象のポリペプチドをコードするDNA配列の5'側に位置するが、特定のシグナル配列は関心対象のDNA配列の他所に位置し得る(例えば、Welch et al.、米国特許第5,037,743号;Holland et al.、米国特許第5,143,830号を参照されたい)。
多岐にわたる適切な組換え宿主細胞には、グラム陰性原核生物宿主生物が含まれるが、これに限定されることはない。大腸菌の適切な株には、W3110およびその変異株(例えば、OmpTプロテアーゼ欠損W3110株、ならびにOmpTプロテアーゼおよびfhuA欠損W3110株)、K12由来株MM294、TG-1、JM-107、BL21、およびUT5600が含まれる。他の適切な株には、
が含まれる(例えば、Brown (ed.),
Molecular Biology Labfax (Academic Press 1991)を参照されたい)。その他のグラム陰性原核生物宿主には、セラチア属(Serratia)、シュードモナス属(Pseudomonas)、カウロバクター属(Caulobacter)が含まれ得る。原核生物宿主には、バチルス属(Bacillus)(例えば、枯草菌(B. subtilis)、B. チューリンゲンシス(B. thuringienesis)、およびB. チューリンゲンシス変種イスラエレンシス(B. thuringienesis var. israelensis))およびストレプトマイセス属(Streptomyces)(例えば、S. リビダンス(S. lividans)、S. アンボファシエンス(S. ambofaciens)、S. フラジアエ(S. fradiae)、およびS. グリセオファスカス(S. griseofuscus))などのグラム陽性生物も含まれ得る。枯草菌の適切な株には、BR151、YB886、MI119、MI120、およびB170が含まれる(例えば、Hardy, 「Bacillus Cloning Methods,」 in
DNA Cloning: A Practical Approach, Glover (ed.) (IRL Press 1985)を参照されたい)。原核生物宿主においてベクターを増殖させる標準的な技法は、当業者に周知である(例えば、Ausubel et al., (eds.),
Short Protocols in Molecular Biology, 3
rd Edition (John Wiley & Sons 1995);Wu et al.,
Methods in Gene Biotechnology (CRC Press, Inc. 1997)を参照されたい)。1つの態様において、本発明の方法は、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)にATCC # 27325として寄託されたW3110株で発現させたシステイン変異体IL-28またはIL-29を使用する。
本発明の発現系を用いたIL-28またはIL-29ポリペプチドの大量生産が必要な場合には、バッチ発酵を使用し得る。一般に、バッチ発酵は、振盪フラスコ培養においてIL-28またはIL-29ポリペプチドを発現する大腸菌株を適切な培地中で培養し、600 nmでの吸光度(OD)が5〜20になるまで増殖させることによって、初期種培養フラスコを調製することを含む。適切な培地は、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、酵母抽出物、加水分解動物タンパク質、加水分解植物タンパク質、または加水分解カゼインなどの供給源に由来する窒素を含む。リン酸は、リン酸カリウム、リン酸アンモニウム、リン酸、またはリン酸ナトリウムから供給される。その他の成分は、塩化マグネシウムまたは硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄または塩化第一鉄、および他の微量元素である。増殖培地には、増殖を改善するために、フルクトース、グルコース、ガラクトース、ラクトース、およびグリセロールなどの糖が補充され得る。または、流加培養を用いて、IL-28またはIL-29ポリペプチドを高収率で産生させる。IL-28またはIL-29ポリペプチド産生大腸菌株は、バッチ発酵に植菌するのに使用する初期容器について記載した条件と同様の条件下で培養する。
発酵後、遠心分離により細胞を回収し、ホモジナイズ緩衝液に再懸濁し、例えば、APV-Gaulinホモジナイザー(Invensys APV、ニューヨーク州、トナウォンダ)、またはビーズミルもしくは超音波処理機などの他の細胞破壊装置でホモジナイズする。または、細胞を発酵槽から直接採取し、APV-Gaulinホモジナイザーでホモジナイズする。βメルカプトエタノール(10〜100 mM)またはジチオスレイトール(5〜50 mM)などの還元剤を含む塩酸グアニジン(5〜8 M)または尿素(7〜8 M)を用いて、洗浄した封入体調製物を可溶化し得る。この溶液は、Tris、リン酸、HEPES、または他の適切な緩衝液として調製し得る。封入体はまた、ラウリル硫酸ナトリウム(0.1〜2%)を含む尿素(2〜4 M)で可溶化し得る。IL-28またはIL-29が複屈折性封入体として蓄積している形質転換大腸菌宿主株から精製IL-28またはIL-29を回収する工程では、細胞を破壊し、遠心分離により封入体を回収する。次いで、還元剤を含む6 M塩酸グアニジン中で、封入体を可溶化および変性させる。次に、還元されたIL-28またはIL-29を、制御された再生段階で酸化する。清澄化するため、および不溶性タンパク質を除去するため、再折りたたみされたIL-28またはIL-29をフィルターに通過させ得る。次に、清澄化するため、および不溶性タンパク質を除去するため、溶液をフィルターに通過させる。IL-28またはIL-29タンパク質を再折りたたみして濃縮した後、再折りたたみされたIL-28またはIL-29タンパク質を希釈緩衝液中で陽イオン交換カラム上に捕捉し、疎水性相互作用クロマトグラフィーを用いて精製する。
培養哺乳動物細胞は、本発明において適切な宿主である。外来DNAを哺乳動物宿主細胞に導入する方法には、リン酸カルシウムによるトランスフェクション法(Wigler et al., Cell 14:725,1978;Corsaro and Pearson, Somatic Cell Genetics 7:603, 1981;Graham and Van der Eb, Virology 52:456, 1973)、エレクトロポレーション法(Neumann et al., EMBO J. 1: 841-5, 1982)、DEAE-デキストランによるトランスフェクション法(Ausubel et al.、前期)、およびリポソームによるトランスフェクション法(Hawley-Nelson et al., Focus 15:73, 1993;Ciccarone et al., Focus 15:80, 1993)、ならびにウイルスベクター(Miller and Rosman, BioTechniques 7:980-90, 1989;Wang and Finer, Nature Med. 2:714-6, 1996)が含まれる。培養哺乳動物細胞における組換えポリペプチドの産生は、例えば、Levinson et al.、米国特許第4,713,339号;Hagen et al.、米国特許第4,784,950号;Palmiter et al.、米国特許第4,579,821号;およびRingold、米国特許第4,656,134号よって開示されている。適切な培養哺乳動物細胞には、COS-1(ATCC番号CRL 1650)、COS-7(ATCC番号CRL1651)、BHK(ATCC番号CRL 1632)、BHK 570(ATCC番号CRL 10314)、293(ATCC番号CRL 1573;Graham et al., J. Gen. Virol. 36:59-72, 1977)、およびチャイニーズハムスター卵巣(例えば、CHO-K1;ATCC番号CCL 61)細胞株が含まれる。さらなる適切な細胞株が当技術分野において周知であり、アメリカンタイプカルチャーコレクション、バージニア州、マナッサスなどの公共受託所から入手することができる。一般に、SV-40またはサイトメガロウイルス由来のプロモーターなどの、強力な転写プロモーターが好ましい。例えば、米国特許第4,956,288号を参照されたい。その他の適切なプロモーターには、メタロチオネイン遺伝子に由来するプロモーター(米国特許第4,579,821号および第4,601,978号)およびアデノウイルス主要後期プロモーターが含まれる。
外来DNAが挿入された培養哺乳動物細胞を選択するには、薬剤選択が一般に用いられる。このような細胞は通常、「トランスフェクタント」と称される。選択剤の存在下で培養され、関心対象の遺伝子をそれらの子孫に受け渡し得る細胞は、「安定なトランスフェクタント」と称される。好ましい選択マーカーは、抗生物質ネオマイシンに対する耐性をコードする遺伝子である。選択は、G-418などのネオマイシン型薬剤の存在下で行われる。選択システムを用いて関心対象の遺伝子の発現レベルを上昇させることも可能であり、この過程は「増幅」と称される。増幅は、低レベルの選択剤の存在下でトランスフェクタントを培養し、次いで、導入遺伝子の産物を高レベルで産生する細胞を選択するために、選択剤の量を増加していくことによって行われる。好ましい増幅可能な選択マーカーは、メトトレキセートに対する耐性を付与するジヒドロ葉酸レダクターゼである。その他の薬物耐性遺伝子(例えば、ハイグロマイシン耐性、多剤耐性、ピューロマイシンアセチルトランスフェラーゼ)を使用することもできる。表現型変化を導入する緑色蛍光タンパク質などの他のマーカー、またはCD4、CD8、クラスI MHC、胎盤アルカリホスファターゼなどの細胞表面タンパク質を使用して、FACSソーティングまたは磁気ビーズ分離技術などの手段により、トランスフェクションされていない細胞からトランスフェクションされた細胞を分別することも可能である。
植物細胞、昆虫細胞、およびトリ細胞を含む、その他の高等真核細胞を宿主として使用することもできる。植物細胞で遺伝子を発現させるためのベクターとしてのアグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes)の使用は、Sinkar et al., J. Biosci. (Bangalore) 11:47-58, 1987によって概説されている。昆虫細胞の形質転換およびその細胞における外来ポリペプチドの産生は、Guarino et al.、米国特許第5,162,222号、およびWIPO公報WO 94/06463によって開示されている。通常オートグラファ・カリフォルニカ(Autographa californica)核多角体病ウイルス(AcNPV)に由来する組換えバキュロウイルスを、昆虫細胞に感染させることができる。King, L.A. and Possee, R.D., The Baculovirus Expression System: A Laboratory Guide, London, Chapman & Hall;O'Reilly, et al., Baculovirus Expression Vectors: A Laboratory Manual, New York, Oxford University Press., 1994;およびRichardson, C. D., Ed., Baculovirus Expression Protocols. Methods in Molecular Biology, Totowa, NJ, Humana Press, 1995を参照されたい。組換えバキュロウイルスを作製する第2の方法は、Luckow(Luckow, V.A, et al., J. Virol 67: 4566-79, 1993)により記載されるトランスポゾンに基づく系を利用する。この系は、Bac-to-Bacキット(Life Technologies、メリーランド州、ロックビル)として市販されている。この系は、「バクミド」と称される大型プラスミドとして大腸菌内で維持されるバキュロウイルスゲノム中に、システイン変異体IL-28またはIL-29ポリペプチドをコードするDNAを移動させるために、Tn7トランスポゾンを含むトランスファーベクター、pFastBac1(商標)(Life Technologies)を利用する。pFastBac1(商標)トランスファーベクターは、関心対象の遺伝子(この場合はIL-28またはIL-29)の発現を誘導するために、AcNPVポリヘドリンプロモーターを使用する。しかし、pFastBac1(商標)はかなりの程度まで改変することができる。ポリヘドリンプロモーターを除去し、バキュロウイルス感染の初期に発現され、分泌タンパク質の発現に有利なことが示されているバキュロウイルス塩基性タンパク質プロモーター(Pcor、p6.9、またはMPプロモーターとしても知られている)と置換することができる。Hill-Perkins, M.S. and Possee, R.D., J. Gen. Virol. 71:971-6, 1990;Bonning, B.C. et al., J. Gen. Virol. 75:1551-6, 1994;およびChazenbalk, G.D. and Rapoport, B., J. Biol. Chem. 270:1543-9, 1995を参照されたい。このようなトランスファーベクター構築物では、短いまたは長い種類の塩基性タンパク質プロモーターを使用することができる。さらに、天然のIL-28またはIL-29分泌シグナル配列を昆虫タンパク質に由来する分泌シグナル配列で置換したトランスファーベクターを構築することができる。例えば、エクジステロイドグルコシルトランスフェラーゼ(EGT)、ミツバチメリチン(Invitrogen、カリフォルニア州、カールズバッド)、またはバキュロウイルスgp67(PharMingen、カリフォルニア州、サンディエゴ)に由来する分泌シグナル配列を構築物において使用し、天然のIL-28またはIL-29分泌シグナル配列を置換することができる。さらに、トランスファーベクターは、発現されるシステイン変異体IL-28またはIL-29ポリペプチドのC末端またはN末端における、エピトープタグをコードするDNAとのインフレーム融合体を含み得り、タグは例えばGlu-Gluエピトープタグである(Grussenmeyer, T. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. 82:7952-4, 1985)。当技術分野で周知の技法を用いて、IL-28またはIL-29を含むトランスファーベクターで大腸菌を形質転換し、組換えバキュロウイルスの指標となる中断されたlacZ遺伝子を含むバクミドのスクリーニングを行う。組換えバキュロウイルスゲノムを含むバクミドDNAを通常の技法で単離し、これを用いてヨトウガ(Spodoptera frugiperda)細胞、例えばSf9細胞にトランスフェクションする。その後、IL-28またはIL-29を発現する組換えウイルスが産生される。当技術分野で通常用いられる方法により、組換えウイルス保存液を作製する。
組換えウイルスを用いて、宿主細胞、典型的にはヨトウガに由来する細胞株を感染させる。一般的には、Glick and Pasternak, Molecular Biotechnology: Principles and Application of Recombinant DNA, ASM Prss, Washington, D.C., 1994を参照されたい。別の適切な細胞株は、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)に由来するHigh FiveO(商標)細胞株(Invitrogen)である(米国特許第5,300,435号)。
酵母細胞を含む真菌細胞もまた、本発明において使用することができる。この点において特に関心がある酵母には、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)、およびピキア・メタノリカ(Pichia methanolica)が含まれる。外来DNAでS. セレビシエ細胞を形質転換し、その細胞から組換えポリペプチドを産生させる方法は、例えば、Kawasaki、米国特許第4,599,311号;Kawasaki et al.、米国特許第4,931,373号;Brake、米国特許第4,870,008号;Welch et al.、米国特許第5,037,743号;およびMurray et al.、米国特許第4,845,075号によって開示されている。形質転換細胞は、選択マーカーによって決定される表現型、通常、薬剤耐性かまたは特定の栄養素(例えば、ロイシン)の不在下で増殖する能力により選択される。サッカロミセス・セレビシエで使用するための好ましいベクター系は、グルコース含有培地中での増殖によって形質転換細胞を選択できる、Kawasaki et al.(米国特許第4,931,373号)によって開示されているPOT1ベクター系である。酵母での使用に適したプロモーターおよびターミネーターには、解糖系酵素遺伝子(例えば、Kawasaki、米国特許第4,599,311号;Kingsman et al、米国特許第4,615,974号;およびBitter、米国特許第4,977,092号を参照されたい)およびアルコール脱水素酵素遺伝子のプロモーターおよびターミネーターが含まれる。米国特許第号4,990,446号;第5,063,154号;第5,139,936号;および第4,661,454号もまた参照されたい。ハンゼヌラ・ポリモルファ(Hansenula polymorpha)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、クルイベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)、クルイベロマイセス・フラジリス(Kluyveromyces fragilis)、黒穂菌(Ustilago maydis)、ピキア・パストリス、ピキア・メタノリカ、ピキア・ギリエルモンジイ(Pichia guillermondii)、およびカンジダ・マルトーサ(Candida maltosa)を含む他の酵母の形質転換系も、当技術分野において周知である。例えば、Gleeson et al., J. Gen. Microbiol. 132:3459-65, 1986、およびCregg、米国特許第4,882,279号を参照されたい。アスペルギルス属(Aspergillus)細胞は、McKnight et al.、米国特許第4,935,349号の方法に従って利用することができる。アクレモニウム・クリソゲナム(Acremonium chrysogenum)を形質転換する方法は、Sumino et al.、米国特許第5,162,228号によって開示されている。ニューロスポラ属(Neurospora)を形質転換する方法は、Lambowitz、米国特許第4,486,533号によって開示されている。組換えタンパク質を産生させる宿主としてのピキア・メタノリカの使用は、米国特許第5,955,349号、第5,888,768号、および第6,001,597号、米国特許第第5,965,389号、米国特許第5,736,383号、ならびに米国特許第5,854,039号に開示されている。
本発明のポリペプチドおよびタンパク質は、混入する高分子、特に他のタンパク質および核酸に関して、≧80%の純度まで、より好ましくは≧90%の純度まで、さらにより好ましくは≧95%の純度まで精製することが好ましく、特に好ましくは、99.9%を超える純度である薬学的に純粋な状態であり、また感染物質および発熱物質を含まない。好ましくは、精製されたポリペプチドまたはタンパク質は、他のポリペプチドまたはタンパク質、特に動物起源のものを実質的に含まない。
発現された組換えIL-28またはIL-29タンパク質(キメラポリペプチドおよび多量体タンパク質を含む)は、従来のタンパク質精製方法により、典型的にはクロマトグラフィー技法の組み合わせにより精製される。一般的には、Affinity Chromatography: Principles & Methods, Pharmacia LKB Biotechnology, Uppsala, Sweden, 1988;およびScopes, Protein Purification: Principles and Practice, Springer-Verlag, New York, 1994を参照されたい。ポリヒスチジン親和性タグ(典型的には約6ヒスチジン残基)を含むタンパク質は、ニッケルキレート樹脂にてアフィニティークロマトグラフィーにより精製される。例えば、Houchuli et al., Bio/Technol. 6: 1321-1325, 1988を参照されたい。glu-gluタグを含むタンパク質は、従来の手順に従ってイムノアフィニティークロマトグラフィーによって精製され得る。例えば、Grussenmeyer et al.、前記を参照されたい。マルトース結合タンパク融合体は、当技術分野において周知である方法に従って、アミロースカラムで精製される。
IL-28またはIL-29ポリペプチドはまた、専用の固相合成、部分固相法、断片濃縮、または古典的な溶液合成を含む当技術分野で周知の方法に従って、化学合成により調製され得る。例えば、Merrifield, J. Am. Chem. Soc. 85:2149, 1963;Stewart et al., Solid Phase Peptide Synthesis (2nd edition), Pierce Chemical Co., Rockford, IL, 1984; Bayer and Rapp, Chem. Pept. Prot. 3:3, 1986;およびAtherton et al., Solid Phase Peptide Synthesis: A Practical Approach, IRL Press, Oxford, 1989を参照されたい。インビトロ合成は、より小さなポリペプチドの調製に特に有利である。
一般に、投与する本発明のIL-28またはIL29ポリペプチドの用量は、患者の年齢、体重、身長、性別、全般的な医学的状態、および既往歴などの要因に応じて変動する。典型的には、約1 pg/kg〜10 mg/kg(薬剤量/患者体重)という範囲の用量のIL-28またはIL29ポリペプチドをレシピエントに提供することが望ましいが、状況に応じてこれよりも低用量または高用量が投与される場合もある。当業者は、当技術分野において周知の方法により、そのような用量およびその用量への調整を容易に決定することができる。
対象に対するIL-28またはIL29ポリペプチドの投与は、局所、吸入、静脈内、動脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、胸膜内、髄腔内投与であるか、局所カテーテルを介した潅流によるか、または直接的な病巣内注射によるものであってよい。注射により治療タンパク質を投与する場合は、投与は持続注入によるか、または単回もしくは複数回の大量瞬時投与によるものであってよい。
さらなる投与経路には、経口、経粘膜、経肺、および経皮が含まれる。経口送達は、ポリエステル微粒子、ゼイン微粒子、プロテイノイド微粒子、ポリシアノアクリレート微粒子、および脂質に基づく系に適している(例えば、DiBase and Morrel, 「Oral Delivery of Microencapsulated Proteins,」 in Protein Delivery: Physical Systems, Sanders and Hendren (eds.), pages 255-288 (Plenum Press 1997)を参照されたい)。鼻腔内送達の実行可能性は、インスリン投与のような様式で例証される(例えば、Hinchcliffe and Illum, Adv. Drug Deliv. Rev. 35:199 (1999)を参照されたい)。IL-28またはIL29ポリペプチドを含む乾燥粒子または液状粒子は、乾燥粉末分散装置、液体エアロゾル発生装置、または噴霧器を用いて調製して吸入させることができる(例えば、Pettit and Gombotz, TIBTECH 16:343 (1998);Patton et al., Adv. Drug Deliv. Rev. 35:235 (1999))。このアプローチは、エアロゾル化されたインスリンを肺に送達する携帯式の電動吸入装置である、AERX糖尿病管理システムによって示される。研究の結果、48,000 kDaもの大きさのタンパク質が、低周波数超音波を利用することで皮膚を介して治療濃度で送達されることが示されており、これは経皮投与の実行可能性を示すものである(Mitragotri et al., Science 269:850 (1995))。エレクトロポレーションを用いる経皮送達は、IL-28またはIL29ポリペプチド活性を有する分子を投与する別の手段を提供する(Potts et al., Pharm. Biotechnol. 10:213 (1997))。
IL-28またはIL29ポリペプチド活性を有するタンパク質、ポリペプチド、またはペプチドを含む薬学的組成物は、薬学的に有用な組成物を調製するための周知の方法に従って製剤化することができ、治療タンパク質は薬学的に許容される媒体との混合物中に混合される。組成物は、その投与がレシピエント患者によって許容され得る場合に、「薬学的に許容される媒体」と表現される。無菌のリン酸緩衝食塩水は、薬学的に許容される媒体の一例である。他の適切な媒体は当業者には周知である。例えば、Gennaro (ed.), Remington's Pharmaceutical Sciences, 19th Edition (Mack Publishing Company 1995)を参照されたい。
治療目的のために、IL-28またはIL29ポリペプチド活性を有する分子および薬学的に許容される媒体が、治療有効量で患者に投与される。IL-28またはIL29ポリペプチド活性を有するタンパク質、ポリペプチド、またはペプチドと薬学的に許容される媒体の組み合わせは、投与量が生理学的に有意な場合に、「治療有効量」または「有効量」で投与されると表現される。薬剤は、その存在がレシピエント患者の生理機能に検出可能な変化をもたらすのであれば、生理学的に有意である。例えば、炎症の治療に使用される薬剤は、その存在が炎症反応の少なくとも一部を緩和する場合、生理学的に有意である。
本発明のIL-28またはIL29ポリペプチドを含む薬学的組成物は、液体形態、エアロゾル、または固体形態で提供され得る。液体形態は、注射溶液、エアロゾル、液滴、トポロジー溶液(topological solution)、および経口懸濁剤によって例証される。例示的な固体形態には、カプセル、錠剤、および放出制御形態が含まれる。後者の形態は、小型浸透圧ポンプおよび植込錠によって例証される(Bremer et al., Pharm. Biotechnol. 10:239 (1997);Ranade, 「Implants in Drug Delivery,」 in Drug Delivery Systems, Ranade and Hollinger (eds.), pages 95-123 (CRC Press 1995);Bremer et al., 「Protein Delivery with Infusion Pumps,」 in Protein Delivery: Physical Systems, Sanders and Hendren (eds.), pages 239-254 (Plenum Press 1997);Yewey et al., 「Delivery of Proteins from a Controlled Release Injectable Implant,」 in Protein Delivery: Physical Systems, Sanders and Hendren (eds.), pages 93-117 (Plenum Press 1997))。他の固体形態には、クリーム、ペースト、他のトポロジー適用(topological application)などが含まれる。
リポソームは、治療ポリペプチドを対象の静脈内、腹腔内、髄腔内、筋肉内、皮下に送達する、または経口投与、吸入、もしくは鼻腔内投与により対象に送達する1つの手段を提供する。リポソームとは、水性区画を囲む1つまたは複数の脂質二重層からなる微視的小胞である(一般的には、Bakker-Woudenberg et al., Eur. J. Clin. Microbiol. Infect. Dis. 12 (Suppl. 1):S61 (1993)、Kim, Drugs 46:618 (1993)、およびRanade, 「Site-Specific Drug Delivery Using Liposomes as Carriers,」 in Drug Delivery Systems, Ranade and Hollinger (eds.), pages 3-24 (CRC Press 1995)を参照されたい)。リポソームは組成が細胞膜と似ているため、安全に投与することができ、また生分解性である。調製法に応じて、リポソームは単層または多層の場合があり、またリポソームは0.02μm〜10μm超の直径を有して大きさは様々であり得る。種々の薬剤をリポソーム中に封入することができる:疎水性薬剤は二重層内に分配され、親水性薬剤は内部の水性空間に分配される(例えば、Machy et al., Liposomes In Cell Biology And Pharmacology (John Libbey 1987)、およびOstro et al., American J. Hosp. Pharm. 46:1576 (1989)を参照されたい)。さらに、リポソームの大きさ、二重層の数、脂質組成、ならびにリポソームの電荷および表面特性を変化させることで、封入された薬剤の治療利用能を調節することが可能である。
リポソームは実質的にあらゆる種類の細胞に吸着し、次いで封入された薬剤を緩やかに放出し得る。または、吸収されたリポソームは、食作用性の細胞によって飲食作用で取り込まれ得る。エンドサイトーシスに続いて、リポソーム脂質がリソソーム内で分解され、封入された薬剤が放出される(Scherphof et al., Ann. N.Y. Acad. Sci. 446:368 (1985))。静脈内投与後、小さなリポソーム(0.1〜1.0μm)は典型的に、主に肝臓および脾臓に位置する網内系の細胞によって取り込まれ、3.0μmより大きなリポソームは肺に蓄積する。網内系の細胞による小さなリポソームのこのような選択的取り込みは、化学療法薬をマクロファージおよび肝臓の腫瘍に送達するために用いられている。
網内系は、大用量のリポソーム粒子による飽和、または薬理学的手段による選択的なマクロファージ不活性化を含むいくつかの方法によって回避され得る(Claassen et al., Biochim. Biophys. Acta 802:428 (1984))。さらに、糖脂質またはポリエチレングリコール誘導体化リン脂質をリポソーム膜に取り込むと、網内系による取り込みが有意に減少することが示されている(Allen et al., Biochim. Biophys. Acta 1068:133 (1991);Allen et al., Biochim. Biophys. Acta 1150:9 (1993))。
リポソームはまた、リン脂質組成を変化させることにより、またはリポソームに受容体もしくはリガンドを挿入することにより調製して、特定の細胞または器官を標的することもできる。例えば、非イオン性界面活性剤を多量に含めて調製されたリポソームが、肝臓を標的するために使用された(Hayakawa et al.、特開平04-244018;Kato et al., Biol. Pharm. Bull. 16:960 (1993))。これらの製剤は、メタノール中でダイズホスファチジルコリン、α-トコフェロール、およびエトキシル化水素化ヒマシ油(HCO-60)を混合し、この混合物を真空下で濃縮し、次いで水によりこの混合物を再構成することで調製された。ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)とダイズ由来ステリルグルコシド混合物(SG)およびコレステロール(Ch)のリポソーム製剤もまた、肝臓を標的することが示されている(Shimizu et al., Biol. Pharm. Bull. 20:881 (1997))。
または、抗体、抗体断片、炭水化物、ビタミン、および輸送タンパク質などの種々の標的リガンドをリポソームの表面に結合させることができる。例えば、リポソームを分枝型ガラクトシル脂質誘導体で修飾して、もっぱら肝細胞表面で発現されるアシアロ糖タンパク質(ガラクトース)受容体を標的することができる(Kato and Sugiyama, Crit. Rev. Ther. Drug Carrier Syst. 14:287 (1997);Murahashi et al., Biol. Pharm. Bull. 20:259 (1997))。同様に、Wu et al., Hepatology 27:772 (1998)は、リポソームをアシアロフェチュインで標識すると、リポソームの血漿半減期が短くなり、肝細胞によるアシアロフェチュイン標識リポソームの取り込みが大きく促進されることを示した。一方、分枝型ガラクトシル脂質誘導体を含むリポソームの肝細胞への蓄積は、アシアロフェチュインを事前に注入することで阻害され得る(Murahashi et al., Biol. Pharm. Bull. 20:259 (1997))。ポリアコニチル化(polyaconitylated)ヒト血清アルブミンリポソームは、リポソームを肝細胞に標的化する別のアプローチを提供する(Kamps et al., Proc. Nat'l Acad. Sci. USA 94:11681 (1997))。さらに、Geho et al.、米国特許第4,603,044号では、肝臓の特定の代謝細胞に付随する肝胆道受容体に対する特異性を有する、肝細胞指向性リポソーム小胞送達系について記載している。
組織を標的するさらなる一般的アプローチでは、標的細胞を、標的細胞で発現されるリガンドに特異的なビオチン化抗体で前標識する(Harasym et al., Adv. Drug Deliv. Rev. 32:99 (1998))。遊離の抗体を血漿から除去した後に、ストレプトアビジンを結合させたリポソームを投与する。別のアプローチでは、標的抗体をリポソームに直接結合する(Harasym et al., Adv. Drug Deliv. Rev. 32:99 (1998))。
IL-28またはIL29ポリペプチド活性を有するポリペプチドを、タンパク質の微小カプセル化の標準的な技法により、リポソーム内に封入することができる(例えば、Anderson et al., Infect. Immun. 31:1099 (1981)、Anderson et al., Cancer Res. 50:1853 (1990)、およびCohen et al., Biochim. Biophys. Acta 1063:95 (1991)、Alving et al. 「Preparation and Use of Liposomes in Immunological Studies,」 in Liposome Technology, 2nd Edition, Vol. III, Gregoriadis (ed.), page 317 (CRC Press 1993)、Wassef et al., Meth. Enzymol. 149:124 (1987)を参照されたい)。上述したように、治療上有用なリポソームは様々な成分を含み得る。例えば、リポソームはポリ(エチレングリコール)の脂質誘導体を含み得る(Allen et al., Biochim. Biophys. Acta 1150:9 (1993))。
治療タンパク質の全身性レベルを高度に維持するために、分解性ポリマー微粒子が設計されている。微粒子は、ポリラクチド・グリコリド共重合体(PLG)、ポリ無水物、ポリ(オルトエステル)、非生物分解性エチルビニル酢酸ポリマーなどの分解性ポリマーから調製され、タンパク質はこれらのポリマー内に封入される(Gombotz and Pettit, Bioconjugate Chem. 6:332 (1995);Ranade, 「Role of Polymers in Drug Delivery,」 in Drug Delivery Systems, Ranade and Hollinger (eds.), pages 51-93 (CRC Press 1995);Roskos and Maskiewicz, 「Degradable Controlled Release Systems Useful for Protein Delivery,」 in Protein Delivery: Physical Systems, Sanders and Hendren (eds.), pages 45-92 (Plenum Press 1997);Bartus et al., Science 281:1161 (1998);Putney and Burke, Nature Biotechnology 16:153 (1998);Putney, Curr. Opin. Chem. Biol. 2:548 (1998))。ポリエチレングリコール(PEG)で被覆されたナノ粒子もまた、治療タンパク質を静脈内投与するための媒体を提供する(例えば、Gref et al., Pharm. Biotechnol. 10:167 (1997)を参照されたい)。
当業者は、例えばAnsel and Popovich, Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, 5th Edition (Lea & Febiger 1990)、Gennaro (ed.), Remington's Pharmaceutical Sciences, 19th Edition (Mack Publishing Company 1995)、およびRanade and Hollinger, Drug Delivery Systems (CRC Press 1996)に示されているように、他の投与剤形を考案することができる。
例として、薬学的組成物は、本発明のIL-28またはIL29ポリペプチドを含む容器を含むキットとして提供され得る。治療ポリペプチドは、単回用量もしくは複数回用量の注射溶液の形態で、または注射前に再構成される無菌粉末として提供され得る。または、このようなキットは、治療ポリペプチドを投与するための乾燥粉末分散装置、液体エアロゾル発生装置、または噴霧器を含み得る。このようなキットは、薬学的組成物の効能および用法に関する書記情報をさらに含み得る。さらに、このような情報は、IL-28またはIL29ポリペプチド組成物が、IL-28またはIL29ポリペプチドに対して過敏であることがわかっている患者には禁忌であるという記述も含み得る。キットは、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターフェロンω、プロテアーゼ阻害剤、RNAまたはDNAポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオシド類似体、アンチセンス阻害剤、およびこれらの組み合わせの群より選択される少なくとも1つのさらなる抗ウイルス剤をさらに含み得る。キット中に含まれるさらなる抗ウイルス剤は、例えば、リバビリン(商標)、ペグイントロン(登録商標)、ペガシス(登録商標)、またはこれらの組み合わせであってよい。C型肝炎などのウイルス感染を有する患者にとっては、薬物を連続して取り込むこと、および個別化した療法に適した用量を得ることも有利であると考えられる。したがって、キットは任意に、自給式特性および大きな読み取りやすい投薬ノブを備えた小さな針もまた含み得る。これは、患者が正確な用量を得ているという自信をもつのに役立ち、また従来の針と注射器システムに不安を抱く可能性のある人に使用しやすい代替物を提供する。例えば、キットは、3つの簡単な段階;混合、ダイヤル、および送達で患者が本発明のIL-28またはIL-29分子を投与できる、使い捨てで1回限りの使用の正確な投薬システムを含み得る。(1) 単純にペンを押し下げて、ペン内部に貯蔵されているIL-28またはIL-29分子粉末と滅菌水を混合することにより、混合が起こる;(2) ダイヤルを回すことで、患者が所定の個別化用量を正確に選択できる;および(3) 送達によって、患者は薬物の個別化用量を注入することができる(例えば、Schering PloughのペグイントロンREDIPENを参照されたい)。
本発明のIL-28およびIL-29ポリペプチドは、肝臓特異的疾患、特にウイルス感染が一部病因である肝疾患を処置する、取り除く、治療する、予防する、抑制する、軽減する、またはその発症を遅延させるのに使用できる。特に、IL-28およびIL-29は、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、およびD型肝炎からなる群より選択されるウイルス感染を有する哺乳動物を治療するために用いられる。肝疾患が炎症性であり、かつ少なくとも6ヶ月間持続している場合、それは一般に慢性肝炎と見なされる。感染進行中のC型肝炎ウイルス(HCV)患者は、血液中のHCV-RNAが陽性になり、それは逆転写酵素/ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)アッセイにより検出することができる。本発明の方法は肝疾患の進行を遅らせる。臨床的に、HCVの診断検査には、抗体の血清学的アッセイおよびウイルス粒子の分子検査が含まれる。酵素免疫測定法が利用できるが(Vrielink et al., Transfusion 37:845-849, 1997)、これは免疫ブロットアッセイなどのさらなる試験による確認を必要とし得る(Pawlotsky et al., Hepatology 27:1700-1702, 1998)。定性および定量アッセイは一般にポリメラーゼ連鎖反応法を使用し、ウイルス血症および治療応答を評価するのに好ましい(Poynard et al., Lancet 352:1426-1432, 1998;McHutchinson et al., N. Engl. J. Med. 339:1485-1492, 1998)。定量RT-PCR(Amplicor HCV Monitor(商標)、Roche Molecular Systems、ニュージャージー州、ブランチバーグ)および分岐型DNA(デオキシリボ核酸)シグナル増幅アッセイ(Quantiplex(商標) HCV RNA Assay [bDNA]、Chiron Corp.、カリフォルニア州、エメリービル)などの、いくつかの市販の検査が利用できる。肝炎または壊死の非特異的臨床検査では、アラニンアミノトランスフェラーゼレベル(ALT)を測定するが、この検査は安価であり、容易に利用できる(National Institutes of Health Consensus Development Conference Panel, Hepatology 26 (Suppl. 1):2S-10S, 1997)。肝生検の組織学的評価は一般に、肝炎の進行を判定するための最も正確な手段と考えられている(Yano et al., Hepatology 23:1334-1340, 1996)。HCVの臨床検査の総説に関しては、Lauer et al., N. Engl. J. Med. 345:41-52, 2001を参照されたい。
当業者に周知である、HBVおよびHCVを検査するためのいくつかのインビボモデルが存在する。例えば、HBVに感染した哺乳動物に対するIL-28またはIL-29の効果は、ウッドチャックモデルを用いて評価され得る。簡潔に説明すると、ウッドチャック肝炎ウイルス(WHV)に慢性的に感染したウッドチャックは、HBVに慢性的に感染したヒトにおける疾患と類似した肝炎および肝細胞癌を発症する。このモデルは、抗ウイルス活性の前臨床評価に用いられている。慢性的に感染したWHV系統が確立されており、新生仔に血清を接種して、このモデルを用いて特定の化合物の効果を研究するための動物が提供される。(総説に関しては、Tannant et al., ILAR J. 42 (2):89-102, 2001を参照されたい)。HBV感染哺乳動物に対するIL-28およびIL-29の効果を評価するには、チンパンジーもまた用いられ得る。チンパンジーを用いてHBVの特徴づけがなされたが、これらの研究から、チンパンジーの疾患がヒトにおける疾患と著しく類似していることが実証された(Barker et al., J. Infect. Dis. 132:451-458, 1975、およびTabor et al., J. Infect. Dis. 147:531-534, 1983)。チンパンジーモデルは、ワクチンの評価に用いられた(Prince et al., In: Vaccines 97, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1997)。HIVの治療法は、通常、サル免疫不全ウイルスに感染している非ヒト霊長動物を用いて試験される(総説に関しては、Hirsch et al., Adv. Pharmcol. 49:437-477, 2000、およびNathanson et al., AIDS 13 (suppl. A):S113-S120, 1999を参照されたい)。HIV、肝炎、マラリア、呼吸器合胞体ウイルス、および他の疾患における非ヒト霊長動物の使用の総説に関しては、Sibal et al., ILAR J. 42 (2):74-84, 2001を参照されたい。
本発明のIL-28またはIL-29分子が、ウイルス症状の処置、除去、治療、予防、抑制、軽減、またはその発症の遅延に使用され得るウイルス感染の種類の他の例には、これらに限定されるわけではないが、以下のものが含まれる:DNAウイルス(例えば、単純ヘルペスウイルス、エプスタイン・バーウイルス、サイトメガロウイルスなどのヘルペスウイルス;天然痘ウイルスなどのポックスウイルス;ヘパドナウイルス(例えば、B型肝炎ウイルス);パピローマウイルス;アデノウイルス);RNAウイルス(例えば、HIV I、II;HTLV I、II;ポリオウイルス;A型肝炎;オルソミクソウイルス(例えば、インフルエンザウイルス);パラミクソウイルス(例えば、麻疹ウイルス);狂犬病ウイルス;C型肝炎);コロナウイルス(重症急性呼吸器症候群(SARS)を引き起こす);ライノウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、ノロウイルス、西ナイルウイルス、黄熱病、リフトバレーウイルス、ラッサ熱ウイルス、エボラウイルス、肝臓を含む組織において複製するリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルスなどにより引き起こされる感染。さらに、IL-28およびIL-29が用いられ得る疾患の種類の例には、これらに限定されるわけではないが、以下のものが含まれる:後天性免疫不全症;肝炎;胃腸炎;出血性疾患;腸炎;心臓炎;脳炎;麻痺;細気管支炎;上部および下部呼吸器疾患;呼吸器乳頭腫症;関節炎;播種性疾患、慢性C型肝炎感染に起因する肝細胞癌。さらに、例えばウイルス性髄膜炎およびHIV関連疾患などの他の組織におけるウイルス性疾患も、IL-28A、IL-28B、およびIL-29で治療され得る。例えば、治療試料の活性を試験するためのトランスジェニックモデルが、以下の実施例に記載され、またMorrey, et al., Antiviral Ther., 3 (Suppl 3):59-68, 1998に記載されている。
特定のウイルスの効力を試験するために用いられる動物モデルは周知である。例えば、デング熱ウイルスは、Huang et al., J. Gen. Virol. Sep;81(Pt 9):2177-82, 2000に記載されているようなモデルを用いて試験され得る。西ナイルウイルスは、Xiao et al., Emerg. Infect. Dis. Jul-Aug;7(4):714-21, 2001、またはMashimo et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U S A. Aug 20;99(17):11311-6, 2002に記載されているようなモデルを用いて試験され得る。ベネズエラウマ脳炎ウイルスモデルは、Jackson et al., Veterinary Pathology, 28 (5): 410-418, 1991;Vogel et al., Arch. Pathol. Lab. Med. Feb;120(2):164-72, 1996;Lukaszewski and Brooks, J. of Virology, 74(11):5006-5015, 2000に記載されている。ライノウイルスモデルは、Yin and Lomax, J. Gen. Virol. 67 ( Pt 11):2335-40, 1986に記載されている。呼吸器合胞体ウイルスのモデルは、Byrd and Prince, Clin. Infect. Dis. 25(6):1363-8, 1997に記載されている。他のモデルも当技術分野において周知であり、そのようなモデルの使用法を理解することは、十分に当業者の技術の範囲内である。
ノロウイルス(ノロウイルス属、カリシウイルス科)は、ヒトに急性胃腸炎を引き起こす、近縁の一本鎖RNAでエンベロープをもたないウイルスの1つの群である。ノロウイルスは、最近になって、「ノーウォーク様ウイルス」(NLV)と仮称されたウイルス群の正式名称として承認された。ノロウイルスは、米国において1年当たり2千3百万症例の急性胃腸炎を引き起こすと推定されており、米国における胃腸炎の主要原因である。
ノロウイルス疾患の症状には、通常、嘔気、嘔吐、下痢、およびある程度の胃けいれんが含まれる。場合により、人は、微熱、悪寒、頭痛、筋肉痛、および一般的な疲労感をさらに有する。本疾患は、多くの場合突然発症し、感染者はひどい吐き気を催す場合がある。本疾患は通常一次的であり、症状は約1日または2日しか続かない。一般に、小児は成人よりも嘔吐がひどい。ノロウイルス疾患に罹患した人は大抵、これらの症状をいずれも有する。現在、ノロウイルスに対して作用する抗ウイルス薬は存在せず、感染を予防するワクチンも存在しない。
ノロウイルスに対する治療薬は、一部に、良好な細胞培養系および動物疾患モデルが欠如しているという理由から、同定が困難であった。マウスノロウイルスが最近同定されたため、現在では、本発明のIL-28およびIL-29ポリペプチドのような治療薬を細胞培養系(Wobus, Karst et al., 「Replication of Norovirus in Cell Culture Reveals a Tropism for Dendric Cells and Macrophages,」 PLoS Biol, 2(12):e432, (2004))およびマウス疾患モデル(Karst, Wobus et al., 「STAT1-dependent innate immunity to a Norwalk-like virus,」 Science, 299(5612):1575-8 (2003))で試験することができる。
Karst, S. M., C. E. Wobus, et al. (2003). 「STAT1-dependent innate immunity to a Norwalk-like virus.」 Science, 299(5612): 1575-8.
ノーウォーク様カリシウイルス(ノロウイルス)は、世界的に見て非細菌性流行性胃腸炎の90%を上回る原因であるが、ノロウイルスが培養細胞において増殖せず、また小動物モデルが得られないために、ノロウイルス感染の病因は十分に理解されていない。ここに、筆者らはこれまで未知であったマウスノロウイルスについて報告する。マウスノロウイルス1感染の解析から、ノロウイルス耐性には、T細胞およびB細胞依存性適応免疫ではなく、転写のシグナルトランスデューサーおよびアクチベーター1依存性自然免疫が必須であることが明らかになった。マウスノロウイルス耐性に必須である宿主分子を同定することで、重要なヒト疾患を予防または調節するための標的が提供され得る。
Wobus, C. E., S. M. Karst, et al., (2004). 「Replication of Norovirus in Cell Culture Reveals a Tropism for Dendric Cells and Macrophages.」 PLoS Biol, 2(12):e432.
ノロウイルスは、この重要な腸内病原菌が今日まで培養されていないために研究過程にある。筆者らは、ノロウイルスマウスノロウイルス1(MNV-1)が、インビボでマクロファージ様細胞に感染し、初代培養樹状細胞およびマクロファージで複製することを見出した。MNV-1の増殖は、インターフェロン-αβ受容体およびSTAT-1により阻害され、細胞内膜の大規模な再構成を伴った。連続して継代したMNV-1のキャプシドタンパク質においてアミノ酸を置換すると、インビボにおける病原性が弱毒化された。これは、細胞培養におけるノロウイルスの複製に関する初めての報告である。MNV-1がSTAT-1制御様式で複製する能力、および造血系細胞に対するノロウイルスの予期しない向性により、ノロウイルス生物学の重要な洞察が提供される。
本発明のIL-28およびIL-29ポリペプチドは、上記のものを含む抗ウイルス剤と併用して使用され得る。ウイルス感染のより一般的な治療法のいくつかは、アシクロビル(商標)などのウイルス複製を阻害する薬剤を含む。さらに、これらの薬剤のいくつかの併用は、AIDSの治療に用いられる高活性抗レトロウイルス療法(HAART)の基礎となる。免疫療法(すなわち、サイトカイン)と抗ウイルス薬の併用が効力の向上を示す例には、慢性C型肝炎感染の治療のためのインターフェロンとリバビリン(商標)の使用(Maddrey, Semin. Liver. Dis. 19 Suppl 1:67-75, 1999)、およびIL-2とHAARTの併用(Ross, et al.、前記)が含まれる。このように、IL-28およびIL-29は疾患に対する免疫系を促進し得るため、同様にHAART適用に使用され得る。
特に、本発明のIL-28およびIL-29は、IFN療法に良好に反応しない患者における単独療法、またはIFN-α(例えば、ペガシス(登録商標)またはペグイントロン(登録商標))との(リバビリン(商標)、ラミブジン、エンテカビル、エムトリシタビン、テルビブジン、およびテノフォビルなどのヌクレオシド類似体を含むまたは含まない)、もしくはヌクレオシド類似体(リバビリン(商標)、ラミブジン、エンテカビル、エムトリシタビン、テルビブジン、およびテノフォビルなど)との併用療法に有用であり得る。
これらの患者は、細胞表面上にI型インターフェロン受容体が少ないために、IFN療法に反応しない可能性がある(Yatsuhashi H, et al., J Hepatol. Jun.30(6):995-1003, 1999;Mathai et al., J Interferon Cytokine Res. Sep.19(9):1011-8, 1999;Fukuda et al., J Med. Virol. 63(3):220-7, 2001)。IL-28A、IL-28B、およびIL-29はまた、I型インターフェロン治療後のI型インターフェロン受容体の下方制御に起因して細胞表面上にI型インターフェロン受容体が少ない患者における単独療法、またはIFN-αとの(リバビリン(商標)、ラミブジン、エンテカビル、エムトリシタビン、およびテルビブジン、およびテノフォビルなどのヌクレオシド類似体を含むまたは含まない)、もしくはリバビリン(商標)などのヌクレオシド類似体との併用療法に有用であり得る(Dupont et al., J. Interferon Cytokine Res. 22(4):491-501, 2002)。
IL-28またはIL-29ポリペプチドは、サイトカイン、免疫グロブリン移入、および様々な共刺激分子を含む他の免疫療法と併用して用いられ得る。本発明のIL-28およびIL-29ポリペプチドは、抗ウイルス薬に加えて、免疫系を刺激するよう意図される任意の他の免疫療法と併用して用いられ得る。したがって、IL-28およびIL-29ポリペプチドは、インターフェロン、IL-21、またはIL-2などの他のサイトカインと共に用いられ得る。IL-28およびIL-29はまた、免疫グロブリン移入を含む受動免疫の方法に加えられ得り、受動免疫の一例は、高リスク患者においてRSV感染を治療する抗体の使用をもたらすものである(Meissner HC、前記)。さらに、IL-28およびIL-29ポリペプチドは、CD137のような種々の細胞表面分子を認識する4-1BBリガンドなどのさらなる共刺激分子と共に用いられ得る(Tan, JT et al., J Immunol. 163:4859-68, 1999)。
C. 免疫低下患者におけるIL-28A、IL-28B、およびIL-29の使用
IL-28およびIL-29は、急性および慢性ウイルス感染の、ならびに免疫低下患者の単独療法として用いられ得る。免疫を増強させる方法は、未解決の感染を有する患者における回復時間を速め得る。免疫療法は、ごく幼い小児または高齢者などの免疫低下患者、および感染によって起こる、または化学療法もしくは骨髄除去などの医学的介入後に引き起こされる免疫不全を被っている患者の一部によりいっそう大きな影響を与え得る。免疫調節により治療される適応症の種類の例には、以下のものが含まれる;慢性肝炎に対するIFN-αの使用(Perry CM, and Jarvis B, Drugs 61:2263-88, 2001)、HIV感染後のIL-2の使用(Mitsuyasu R., J. Infect. Dis. 185 Suppl 2:S 115-22, 2002;およびRoss RW et al., Expert Opin. Biol. Ther. 1:413-24, 2001)、および移植後のエプスタイン・バーウイルス感染を治療するためのIFN-αの使用(Faro A, Springer Semin. Immunopathol. 20:425-36, 1998)。動物モデルで行われた実験により、IL-2およびGM-CSFもまた、EBV関連疾患の治療に有効であり得ることが示される(Baiocchi RA et al., J Clin. Invest. 108:887-94, 2001)。
本発明のIL-28およびIL-29分子は、急性および慢性ウイルス感染の、ならびに免疫低下患者の単独療法として用いられ得る。免疫を増強させる方法は、未解決の感染を有する患者における回復時間を速め得る。さらに、本発明のIL-28およびIL-29分子は、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、呼吸器合胞体ウイルス、ヘルペスウイルス、エプスタイン・バーウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザウイルス、重症急性呼吸器症候群、ライノウイルス、コクサッキーウイルス、ワクシニアウイルス、西ナイルウイルス、デング熱ウイルス、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、ピキンデウイルス、およびポリオウイルスの群より選択されるウイルス感染を処置する、取り除く、治療する、予防する、抑制する、軽減する、またはその発症を遅延させるために、アシクロビル(商標)、リバビリン(商標)、インターフェロン(例えば、ペグイントロン(登録商標)およびペガシス(登録商標))、セリンプロテアーゼ阻害剤、ポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオシド類似体、アンチセンス阻害剤、およびこれらの組み合わせなどの他の抗ウイルス剤と併用して、哺乳動物に投与され得る。本発明のIL-28またはIL-29ポリペプチドはまた、サイトカイン、免疫グロブリン移入、および様々な共刺激分子を含む他の免疫療法と併用して用いられ得る。さらに、本発明のIL-28およびIL-29分子は、肝炎をもたらす慢性または急性ウイルス感染を有する哺乳動物を治療し、それによりウイルス感染および/または肝炎を軽減させるために使用され得る。特に、IL-28およびIL-29は、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、および/またはD型肝炎の群より選択されるウイルス感染を有する哺乳動物を治療するために用いられる。本発明のIL-28およびIL-29分子はまた、呼吸器合胞体ウイルス、ヘルペスウイルス、エプスタイン・バーウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、パラインフルエンザウイルス、重症急性呼吸器症候群、ライノウイルス、コクサッキーウイルス、ワクシニアウイルス、西ナイルウイルス、デング熱ウイルス、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、ピキンデウイルス、およびポリオウイルスからなる群より選択されるウイルス感染における抗ウイルス剤として使用され得る。
本発明を、以下の非限定的な例によってさらに説明する。
実施例
実施例1
ポリI:Cおよびウイルス感染によるIL-28A、IL-29、およびIL-28Bの誘導
新たに単離したヒト末梢血単核細胞を、ポリイノシン酸-ポリシチジル酸(ポリI:C;100μg/ml)(SIGMA;ミズーリ州、セントルイス)、MOI 0.1の脳心筋炎ウイルス(EMCV)の存在下において、または培地のみにおいて培養した。15時間インキュベートした後、全RNAを細胞から単離し、RNaseフリーDNaseで処理した。全RNA 100 ngを、製造業者(Invitrogen)によって推奨される通りに、Platinum Taqキットおよび遺伝子特異的プライマーと共にSuperscript One-Step RT-PCRを用いる1段階RT-PCRの鋳型として使用した。
未処理細胞では、ヒトIL-28A、IL-28B、およびIL-29、IFN-αおよびIFN-β RNAは低量から検出不可能な量で認められた。対照的に、IL-28A、IL-29、IL-28B RNAの量は、ポリI:C処理およびウイルス感染の両方によって増加し、I型インターフェロンについても同様のことが観察された。これらの実験から、IL-28A、IL-29、IL-28BはI型インターフェロンと同様に、二本鎖RNAまたはウイルス感染により誘導され得ることが示される。
実施例2
HepG2細胞におけるIFNαと比較したIL-28およびIL-29シグナル伝達活性
A. 細胞のトランスフェクション
HepG2細胞を以下のようにトランスフェクションした:トランスフェクションのおよそ18時間前に、700,000個のHepG2細胞/ウェル(6ウェルプレート)を2ミリリットルDMEM+10%ウシ胎児血清でプレーティングした。ウェルにつき、1マイクログラムpISRE-ルシフェラーゼDNA(Stratagene)および1マイクログラムpIRES2-EGFP DNA(Clontech)を、全量100マイクロリットルDMEM中の6マイクロリットルFugene 6試薬(Roche Biochemicals)に添加した。30分後、このトランスフェクション混合物を、あらかじめプレーティングしておいたHepG2細胞に添加した。24時間後、トランスフェクションした細胞をトリプシン-EDTAを用いてプレートから回収し、96ウェルマイクロタイタープレートにおよそ25,000細胞/ウェルで再度プレーティングした。リガンド刺激のおよそ18時間前に、培地をDMEM+0.5% FBSに交換した。
B. シグナル伝達レポーターアッセイ
シグナル伝達レポーターアッセイを以下のように行った:トランスフェクションした細胞をDMEM+0.5% FBS中で37℃にて18時間インキュベートした後、100 ng/ml IL-28A、IL-29、IL-28B、zcyto24、zcyto25、およびhuIFN-α2aリガンドで刺激した。37℃で4時間インキュベートした後、細胞を溶解し、ルシフェラーゼ基質を添加した後にルミノメーターで相対発光単位(RLU)を測定した。得られた結果は、培地のみの対照に対する実験試料のRLUの誘導倍率として示す(実験試料のRLU/培地のみのRLU=誘導倍率)。表5から、IL-28A、IL-29、IL-28B、zcyto24、およびzcyto25が、ISRE-ルシフェラーゼをトランスフェクションしたヒトHepG2肝細胞においてISREシグナル伝達を誘導することが示される。
(表5)HepG2細胞におけるサイトカイン依存性ISREシグナル伝達の誘導倍率
実施例3
HepG2細胞におけるIFNαと比較したIL-29抗ウイルス活性
抗ウイルスアッセイ法を、ヒト細胞と共に使用するEMCV(アメリカンタイプカルチャーコレクション# VR-129B、バージニア州、マナッサス)に適応させた(Familletti, P., et al., Methods Enzym. 78: 387-394, 1981)。細胞をサイトカインと共にプレーティングし、24時間インキュベートした後に、感染効率0.1〜1のEMCVに曝露した。感染の24時間後に、細胞を色素取り込みバイオアッセイで生存度について解析した(Berg, K., et al., Apmis 98: 156-162, 1990)。標的細胞にMTTを添加し、37℃で2時間インキュベートした。可溶化剤溶液を添加し、37℃で一晩インキュベートし、570 nmにおける吸光度を測定した。OD570は抗ウイルス活性に正比例する。
結果は、IL-29およびIFNをHepG2細胞で試験した場合の抗ウイルス活性を示す:IL-29、IFN-β、およびIFNα-2aを、EMCV感染および色素取り込みアッセイの前に、様々な濃度でHepG2細胞に添加した。三つ組ウェルによるOD570の平均および標準偏差をプロットする。OD570は抗ウイルス活性に正比例する。IL-29のEC50は0.60 ng/mlであった;IFN-α2aのEC50は、0.57 ng/mlであった;およびIFN-βのEC50は0.46 ng/mlであった。
実施例4
肝臓およびリンパ球サブセットにおけるIL-28RA mRNA発現
IL-28RAのmRNA分布をさらに調べるために、SDS 7900HTシステム(Applied Biosystems、カリフォルニア州)を用いて半定量的RT-PCRを行った。各試料について全RNA 100 ngおよび遺伝子特異的プライマーを用いて、1段階RT-PCRを行った。Bjab RNAを用いて各プライマーセットについて標準曲線を作成し、すべての試料値をHPRTに対して標準化した。標準化した結果を表6〜8に要約する。IFNAR2およびCRF2-4の標準化した値も同様に示す。
表6:B細胞およびT細胞は、有意なレベルのIL-28RA mRNAを発現する。樹状細胞および大部分の単球では、低レベルが認められる。
表7に示すように、正常肝臓組織および肝臓由来細胞株は、実質的なレベルのIL-28RAおよびCRF2-4 mRNAを示す。
表8に示すように、初代気道上皮細胞は、豊富なレベルのIL-28RAおよびCRF2-4を含む。
表8に示すように、IL-28RAは正常および罹患肝臓試料に存在し、C型肝炎およびB型肝炎感染試料に由来する組織で発現が増加している。
表9〜13に示すように、IL-28RAは、正常B細胞、Bリンパ腫細胞株、T細胞、Tリンパ腫細胞株(Jurkat)、正常および形質転換リンパ球(B細胞およびT細胞)、ならびに正常ヒト単球において検出され得る。
実施例5
Daudi細胞増殖に影響を及ぼさないマウスIL-28
ヒトDaudi細胞を50,000細胞/ミリリットルでRPMI+10% FBSに懸濁し、96ウェルプレートのウェルにつき5000個の細胞をプレーティングした。IL-29-CEE(gluタグを結合したIL-29)、IFN-γ、またはIFN-α2aを2段階希釈して各ウェルに添加した。IL-29-CEEは、1000 ng/ml〜0.5 ng/mlの濃度範囲で使用した。IFN-γは、125 ng/ml〜0.06 ng/mlの濃度範囲で使用した。IFN-α2aは、62 ng/ml〜0.03 ng/mlの濃度範囲で使用した。細胞を37℃で72時間インキュベートした。72時間後、アラマーブルー(Accumed、イリノイ州、シカゴ)を20マイクロリットル/ウェルで添加した。プレートを37℃、5% COでさらに24時間インキュベートした。プレートを、波長544(励起)および590(発光)において、SoftMax(商標)Proプログラムを使用してFmax(商標)プレートリーダー(Molecular Devices、カリフォルニア州、サニーベール)で読み取った。アラマーブルーは、細胞の代謝活性に基づいた蛍光読み取り値を提供し、したがって、これは陰性対照と比較した細胞増殖の直接的測定である。結果から、IL-29-CEEが、IFN-α2aとは対照的に、Daudi細胞の増殖に有意に影響しないことが示される。
実施例6
マウスB細胞に抗増殖効果を及ぼさないマウスIL-28
MACS磁気ビーズを用いてCD43+細胞を枯渇させることにより、2つのBalb/C脾臓(7ヶ月齢)からマウスB細胞を単離した。精製したB細胞をLPS、抗IgM、または抗CD40モノクローナル抗体と共にインビトロで培養した。マウスIL-28またはマウスIFNαを培養物に添加し、48時間後に3H-チミジンを添加した。72時間培養した後、3H-チミジンの取り込みを測定した。
10 ng/mlのIFNαは、LPSまたは抗IgMのいずれかで刺激したマウスB細胞による3H-チミジンの取り込みを阻害した。しかし、マウスIL-28は、1000 ng/mlをはじめとする試験したいずれの濃度においても、3H-チミジンの取り込みを阻害しなかった。対照的に、mIFNαおよびマウスIL-28はいずれも、抗CD40 MAbで刺激したマウスB細胞による3H-チミジンの取り込みを増加させた。
これらのデータから、マウスIL-28はIFNaとは異なり、高濃度でさえも抗増殖活性を示さないことが実証される。さらに、zcyto24は、抗CD40 MAbの存在下において増殖を増強する。この結果から、マウスIL-28は、マウスIL-28が高濃度でさえもマウスB細胞に対して抗増殖抑活性を示さない点で、IFNαと異なることが示される。さらに、マウスIL-28は、抗CD40モノクローナル抗体の存在下において増殖を増強する。
実施例7
骨髄増殖アッセイ
新鮮なヒト骨髄単核細胞(Poietic Technologies、メリーランド州、ゲイサーズバーグ)を、37℃にて、αMEM、10% FBS、50マイクロモルβ-メルカプトエタノール、2 ng/ml FLT3L中で2時間かけてプラスチックに付着させた。次いで、非付着細胞を、1000 ng/ml IL-29-CEE、100 ng/ml IL-29-CEE、10 ng/ml IL-29-CEE、100 ng/ml IFN-α2a、10 ng/ml IFN-α2a、または1 ng/ml IFN-α2aの存在下または非存在下において、αMEM、10% FBS、50マイクロモルβ-メルカプトエタノール、2 ng/ml FLT3Lにて25,000〜45,000細胞/ウェル(96ウェル組織培養プレート)でプレーティングした。骨髄に由来する造血細胞の増殖または分化について試験するために、これらの細胞を種々のサイトカインと共にインキュベートした(20 ng/ml IL-2、2 ng/ml IL-3、20 ng/ml IL-4、20 ng/ml IL-5、20 ng/ml IL-7、20 ng/ml IL-10、20 ng/ml IL-12、20 ng/ml IL-15、10 ng/ml IL-21、またはサイトカイン添加なし)。8〜12日後、アラマーブルー(Accumed、イリノイ州、シカゴ)を20マイクロリットル/ウェルで添加した。プレートを37℃、5% COでさらに24時間インキュベートした。プレートを、波長544(励起)および590(発光)において、SoftMax(商標)Proプログラムを使用してFmax(商標)プレートリーダー(Molecular Devices、カリフォルニア州、サニーベール)で読み取った。アラマーブルーは、細胞の代謝活性に基づいた蛍光読み取り値を提供し、したがって、これは陰性対照と比較した細胞増殖の直接的測定である。
IFN-α2aは、試験したすべての条件下において、骨髄増殖の有意な阻害をもたらした。対照的に、IL-29は、IL-3、IL-4、IL-5、IL-7、IL-10、IL-12、IL-21の存在下またはサイトカイン添加なしにおいて、骨髄細胞の増殖に有意な影響を及ぼさなかった。IL-2またはIL-15の存在下では、骨髄細胞増殖のわずかな阻害が認められた。
実施例8
可溶性受容体(zcytoR19/CRF2-4)によるIL-28およびIL-29のシグナル伝達の阻害
A. シグナル伝達レポーターアッセイ
zcytor19-Fc4ホモ二量体およびzcytor19-Fc/CRF2-4-Fcヘテロ二量体可溶性受容体の、zcyto20、zcyto21、およびzcyto24シグナル伝達に対する阻害剤特性を示すには、シグナル伝達レポーターアッセイを使用し得る。zcytor19受容体を過剰発現するヒト胚性腎臓(HEK)細胞に、ルシフェラーゼレポーター遺伝子の転写を駆動するインターフェロン刺激応答エレメント(ISRE)を含むレポータープラスミドをトランスフェクションする。トランスフェクションした細胞をリガンド(zcyto20(配列番号:18)、zcyto21(配列番号:20)、zcyto24(配列番号:8)を含む)で刺激した後のルシフェラーゼ活性は、リガンドと可溶性受容体との相互作用を反映する。
B. 細胞トランスフェクション
zcytor19を過剰発現する293 HEK細胞を以下のようにトランスフェクションした:トランスフェクションのおよそ18時間前に、700,000個の293細胞/ウェル(6ウェルプレート)を2ミリリットルDMEM+10%ウシ胎児血清でプレーティングした。ウェルにつき、1マイクログラムpISRE-ルシフェラーゼDNA(Stratagene)および1マイクログラムpIRES2-EGFP DNA(Clontech)を、全量100マイクロリットルDMEM中の6マイクロリットルFugene 6試薬(Roche Biochemicals)に添加した。30分後、このトランスフェクション混合物を、あらかじめプレーティングしておいた293細胞に添加した。24時間後、トランスフェクションした細胞をトリプシン-EDTAを用いてプレートから回収し、96ウェルマイクロタイタープレートにおよそ25,000細胞/ウェルで再度プレーティングした。リガンド刺激のおよそ18時間前に、培地をDMEM+0.5% FBSに交換した。
C. シグナル伝達レポーターアッセイ
シグナル伝達レポーターアッセイを以下のように行った:トランスフェクションした細胞をDMEM+0.5% FBS中で37℃にて18時間インキュベートした後、10 ng/ml zcyto20、zcyto21、またはzcyto24、および10マイクログラム/mlの以下の可溶性受容体で刺激した;ヒトzcytor19-Fcホモ二量体、ヒトzcytor19-Fc/ヒトCRF2-4-Fcヘテロ二量体、ヒトCRF2-4-Fcホモ二量体、マウスzcytor19-Igホモ二量体。37℃で4時間インキュベートした後、細胞を溶解し、ルシフェラーゼ基質を添加した後にルミノメーターで相対発光単位(RLU)を測定した。得られた結果は、PBSのみの存在下におけるシグナル伝達に対する、可溶性受容体の存在下におけるリガンド誘導性シグナル伝達のパーセント阻害として示す。表13から、ヒトzcytor19-Fc/ヒトCRF2-4ヘテロ二量体可溶性受容体が、zcyto20、zcyto21、およびzcyto24誘導性シグナル伝達を対照の16〜45%に阻害し得ることが示される。ヒトzcytor19-Fcホモ二量体可溶性受容体もまた、zcyto21誘導性シグナル伝達を45%まで阻害し得る。huCRF2-4-Fcまたはmuzcytor19-Igホモ二量体可溶性受容体では、有意な効果は認められなかった。
(表14)可溶性受容体によるリガンド誘導性インターフェロン刺激応答エレメント(ISRE)シグナル伝達のパーセント阻害
実施例9
新鮮なヒトPBMCにおいてHIV複製を阻害するIL-28およびIL-29
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、免疫系の細胞に感染する病原性レトロウイルスである。CD4 T細胞および単球は、主要な感染細胞種である。IL-28およびIL-29のインビトロでHIV複製を阻害する能力を試験するため、正常ドナー由来のPBMCを、IL-28、IL-29、およびMetIL-29C172S-PEGの存在下においてHIVウイルスに感染させた。
HIVおよびHBVに関して血清陰性であったスクリーニングされたドナーから得られた全血より、新鮮なヒト末梢血単核細胞(PBMC)を単離した。末梢血細胞を低速遠心分離により2〜3回ペレット化/洗浄し、PBSに再懸濁して、混入している血小板を除去した。洗浄した血液細胞をダルベッコリン酸緩衝食塩水(D-PBS)で1:1に希釈し、50 mL 遠心管中の14 mLのリンパ球分離培地((LSM;cellgro(商標)、Mediatech, Inc.、バージニア州、ハーンドンによる);密度1.078+/-0.002 g/ml)上に重層し、600 x Gで30分間遠心分離した。生じた界面からバンド化したPBMCを穏やかに吸引し、次いで低速遠心分離によりPBSで2回洗浄した。最後の洗浄後、細胞をトリパンブルー排除により計数し、15%ウシ胎児血清(FBS)、2 mM L-グルタミン、4μg/mL PHA-Pを添加したRPMI 1640に1 x 107細胞/mLで再懸濁した。細胞を37℃で48〜72時間インキュベートした。インキュベーション後、PBMCを遠心分離し、15% FBS、2 mM L-グルタミン、100 U/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシン、10 μg/mLゲンタマイシン、および20 U/mL組換えヒトIL-2を含むRPMI 1640に再懸濁した。アッセイプロトコールに用いるまで、培地交換を週に2回行いながら、PBMCを培地中で1〜2 x 106細胞/mLの濃度で維持した。単球は、組織培養フラスコへの付着の結果として培養物から除去された。
標準的なPBMCアッセイでは、少なくとも2人の正常ドナーに由来するPHA-P刺激細胞をプールし、1 x 106細胞/mLの最終濃度になるよう新鮮培地で希釈し、50μL/ウェル(5 x 104細胞/ウェル)で96ウェル丸底マイクロプレートの内部ウェルにプレーティングした。マイクロタイターチューブにて試験希釈物を2X濃度で調製し、各濃度100μLを標準形式で適切なウェルに配置した。IL-28、IL-29、およびMetIL-29C172S-PEGを0〜10μg/mlの濃度で、通常は1/2対数希釈で添加した。ウイルス保存液の所定の希釈物50μLを、各試験ウェルに配置した(最終MOI 0.1)。細胞およびウイルスのみを含むウェルをウイルス対照として使用した。MTSアッセイ系を用いて薬物細胞毒性を試験するために、別のプレートをウイルスなしで同様に調製した。PBMC培養物を感染後7日間維持し、その時点で細胞を含まない上清試料を回収し、逆転写酵素活性およびp24抗原レベルについてアッセイした。
IL-28、IL-29および、MetIL-29C172S-PEGによる逆転写酵素活性またはp24抗原レベルの減少は、抗ウイルス活性を示すものと考えられる。結果から、IL-28およびIL-29がHIVおよびAIDSの治療において治療的価値を有し得ることが実証される。
実施例10
マーモセット肝細胞におけるGBV-B複製を阻害するIL-28およびIL-29
HCVは、フラビウイルス(Flaviviridae)科のRNAウイルスのメンバーである。HCVはエキソビボまたはインビトロ培養において十分に複製せず、そのため、インビトロで分子の抗HCV活性を試験するための十分な系が存在しない。GBウイルスB(GBV-B)は、HCVと比較的高レベルの配列同一性を有し、また肝臓指向性ウイルスであるため、抗HCV抗ウイルス剤の開発での使用に適した魅力的な代理モデルである。今日まで、このウイルスは、特定の非ヒト霊長動物の初代肝細胞でしか増殖し得ない。これは、インビトロで肝細胞を単離し、それらをGBV-Bに感染させることによるか、またはGBV-Bに感染したマーモセットから肝細胞を単離し、それらを抗ウイルス化合物と共に直接使用することにより、達成される。
IL-28、IL-29、およびMetIL-29C172S-PEGの効果を、三つ組での6つの半対数希釈IL-28、IL-29、またはMetIL-29C172S-PEGポリペプチドにおいて、TaqMan RT-PCRによりGBV-B細胞外RNA産生に関して、およびCellTiter96(登録商標)試薬(Promega、ウィスコンシン州、マディソン)を用いて細胞毒性に関してアッセイする。未処理の培養物は細胞およびウイルス対照となる。リバビリン(登録商標)(最高試験濃度において200μg/ml)およびIFN-α(最高試験において5000 IU/ml)を、陽性対照化合物として含める。初代肝細胞培養物を単離し、コラーゲンコーティングプレートにプレーティングする。翌日、培養物を試験試料(IL-28、IL-29、MetIL-29C172S-PEG、IFNα、またはリバビリン(登録商標))で24時間処理し、その後GBV-Bビリオンに曝露するか、またはインビボ感染肝細胞を使用する場合には試験試料で直接処理する。翌日、試験試料および培地を添加して、3日後に交換する。3〜4日後(試験試料添加後6〜7日目)、上清を回収し、CellTiter96(登録商標)で細胞数を定量化する。上清からウイルスRNAを抽出し、これを、標準物質としてのRT-PCR標的を含めたインビトロで転写されたRNAを使用して、定量TaqMan RT-PCRアッセイで三つ組複製物を用いて定量化する。複製試料の平均を計算する。ウイルス産生の阻害は、未処理のウイルスおよび細胞対照に対して、三つ組試料の平均RNA値および細胞数値をプロットすることにより評価する。GBV-B RNA産生の50%阻害をもたらす薬剤の阻害濃度(IC50)、および対照値に対して細胞数の50%破壊をもたらす毒性濃度(TC50)を、データを用いて作成したグラフから補完法により算出する。
IL-28およびIL-29によるGBV-B RNA産生の阻害は、肝細胞、C型肝炎感染の原発器官におけるこのC型肝炎様ウイルスに対するIL-28およびIL-29の抗ウイルス特性の徴候であり、陽性結果から、IL-28またはIL-29がヒトにおいてHCV感染を治療するのに有用であり得ることが示唆される。
実施例11
WT10細胞におけるHBV複製を阻害するIL-28、IL-29、およびMetIL-29C172S-PEG
慢性B型肝炎(HBV)は、ヘパドナウイルス科のウイルスに属する、ヒトの最も多く見られかつ重篤なウイルス感染の一つである。HBVに対するIL-28およびIL-29の抗ウイルス活性を試験するため、ヒト肝臓系統HepG2の変種を用いるインビトロ感染系において、IL-28、IL-29、およびMetIL-29C172S-PEGをHBVに対して試験した。IL-28、IL-29、およびMetIL-29C172S-PEGはこの系においてウイルスの複製を阻害し、これによりヒトでのHBV治療における治療的価値が示唆される。
WT10細胞は、ヒト肝細胞株HepG2 2.2.15の派生物である。WT10細胞はHBVゲノムを安定にトランスフェクションされており、その細胞株におけるHBV転写産物の安定発現を可能にする(Fu and Cheng, Antimicrobial Agents Chemother. 44(12):3402-3407, 2000)。WT10アッセイでは、問題の薬剤および3TC対照を、半対数系列で希釈したそれぞれ5つの濃度でアッセイする。評価項目は、細胞外HBV DNAのTaqMan PCR(IC50)、およびCellTiter96試薬を用いる細胞数(TC50)である。アッセイは、Korba et al. Antiviral Res. 15(3):217-228, 1991、およびKorba et al., Antiviral Res. 19(1):55-70, 1992により記載されているものと類似している。簡潔に説明すると、WT10細胞を96ウェルマイクロタイタープレートにプレーティングする。16〜24時間後、HepG2-2.2.15細胞のコンフルエントな単層を洗浄し、培地を、三つ組で様々な濃度の試験試料を含む完全培地と交換する。陽性対照として3TCを使用し、陰性対照(ウイルス対照、VC)として培地のみを細胞に添加する。3日後、培地を、適切に希釈した試験試料を含む新鮮な培地と交換する。試験化合物の最初の添加から6日後、細胞培養上清を回収し、プロナーゼおよびDNAseで処理し、リアルタイム定量TaqMan PCRアッセイに使用する。増幅されたHBV DNAにハイブリダイズする消光された蛍光プローブ分子のエキソヌクレアーゼ分解により生じる蛍光シグナルの増加をモニターすることにより、PCR増幅されたHBV DNAをリアルタイムで検出する。各PCR増幅について、精製HBV DNAの希釈物を用いて標準曲線を同時に作成する。HBV DNAレベルの低下から、抗ウイルス活性を算出する(IC50)。次いで、色素取り込みアッセイを利用して、毒性を算出するために使用する細胞生存度を測定する(TC50)。治療指数(TI)をTC50/IC50として算出する。
IL-28、IL-29、およびMetIL-29C172S-PEGは、IC50<0.032 ug/mlで、WT10細胞におけるHepBウイルスの複製を阻害した。これにより、肝細胞株で増殖したHBVに対するIL-28およびIL-29の抗ウイルス活性が実証され、ヒト患者におけるHBV治療にとっての治療的価値の証拠が提供される。
実施例12
ウシ腎細胞におけるBVDV複製を阻害するIL-28、IL-29、およびMetIL-29C172S-PEG
HCVは、フラビウイルス科のRNAウイルスのメンバーである。この科に属する他のウイルスは、ウシウイルス性下痢症ウイルス(BVDV)および黄熱病ウイルス(YFV)である。HCVはエキソビボまたはインビトロ培養において十分に複製せず、そのため、インビトロで抗HCV活性を試験するための系が存在しない。BVDVおよびYFVアッセイは、フラビウイルス科のウイルスに対する抗ウイルス活性を試験するための、HCVの代理ウイルスとして用いられる。
IL-28、IL-29、およびMetIL-29C172S-PEGの抗ウイルス効果は、細胞変性効果(CPE)の抑制アッセイで評価した。このアッセイでは、細胞変性BVDVウイルスによる感染後のMadin-Darbyウシ腎細胞(MDBK)を用いる細胞死、ならびにIL-28、IL-29、およびMetIL-29C172S-PEGの添加による細胞死の抑制を測定した。MDBK細胞を、10%ウマ血清、1%グルタミン、および1%ペニシリン-ストレプトマイシンを添加したフェノールレッドを含むダルベッコ改変基本培地(DMEM)で増殖させた。CPE抑制アッセイは、2% FBS、1%グルタミン、および1%ペニシリン-ストレプトマイシンを添加したフェノールレッドなしのDMEMで行った。アッセイの前日に、細胞をトリプシン処理し(1%トリプシン-EDTA)、洗浄し、計数し、100μl/ウェルの量で96ウェル平底BioCoat(登録商標)プレート(Fisher Scientific、ペンシルバニア州、ピッツバーグ)に104細胞/ウェルでプレーティングした。翌日、培地を除去し、あらかじめ力価測定しておいた一定分割量のウイルスを細胞に添加した。ウイルスの量は、最大CPE発生の時点(BVDVでは7日目)で完全な殺細胞(>80%)を生じるであろう最大希釈であった。細胞生存度は、Vmaxプレートリーダー(Molecular Devices、カリフォルニア州、サニーベール)を使用して、製造業者の手順に従ってCellTiter96(登録商標)試薬(Promega)を用いて測定した。試験試料は、アッセイ培地により半対数系列で希釈したそれぞれ6つの濃度で試験した。IFNαおよびリバビリン(登録商標)を陽性対照として使用した。試験試料はウイルス感染の時点で添加した。各濃度におけるパーセントCPE低下およびパーセント細胞生存度についての平均バックグラウンドおよび試料色補正データを対照に対して決定し、TC50に対してIC50を算出した。
IL-28、IL-29、およびMetIL-29C172S-PEGは、MDBKウシ腎細胞においてBVDVにより誘導される細胞死を抑制した。IL-28は0.02μg/mlというIC50で細胞死を抑制し、IL-29は0.19μg/mlというIC50で細胞死を抑制し、MetIL-29C172S-PEGは0.45μg/mlというIC50で細胞死を抑制した。これにより、IL-28およびIL-29がフラビウイルス科のウイルスに対する抗ウイルス活性を有することが実証された。
実施例13
IL-28およびIL-29によるインターフェロン刺激遺伝子の誘導
A. ヒト末梢血単核細胞
新たに単離したヒト末梢血単核細胞を、IL-29(20 ng/mL)、IFNα2a(2 ng/ml)(PBL Biomedical Labs、ニュージャージー州、ピスカタウェイ)の存在下において、または培地のみにおいて培養した。細胞を6、24、48、または72時間インキュベートし、次いで全RNAを単離し、RNaseフリーDNaseで処理した。全RNA 100 ngを、製造業者(Applied Biosystems、ニュージャージー州、ブランチバーグ)によって推奨される通りに、Taqman One-Step RT-PCR Master Mix(登録商標)試薬および遺伝子特異的プライマーを用いるOne-Step Semi-Quantitative RT-PCR(登録商標)の鋳型として使用した。結果はHPRTに対して標準化し、各時点について培地のみの対照に対する誘導倍率として示す。表15から、IL-29が、試験したすべての時点で、ヒト末梢血単核細胞においてインターフェロン刺激遺伝子の発現を誘導することが示される。
B. 活性化ヒトT細胞
製造業者(Miltenyi、カリフォルニア州、オーバーン)の使用説明書に従ってPan T-cell Isolation(登録商標)キットを使用し、新たに収集した末梢血単核細胞からネガティブ選択によりヒトT細胞を単離した。次いで、T細胞を、プレートに結合した抗CD3、可溶性抗CD28(0.5 ug/ml)(Pharmingen、カリフォルニア州、サンディエゴ)、およびインターロイキン2(IL-2;100 U/ml)(R&D Systems、ミネソタ州、ミネアポリス)で5日間活性化しかつ増殖させ、洗浄し、その後IL-2でさらに5日間増殖させた。活性化および増殖後、細胞を、IL-28A(20 ng/ml)、IL-29(20 ng/ml)、または培地のみで3、6、または18時間刺激した。全RNAを単離し、RNaseフリーDNaseで処理した。上記実施例に記載した通りに、One-Step Semi-Quantitative RT-PCR(登録商標)を行った。結果はHPRTに対して標準化し、各時点について培地のみの対照に対する誘導倍率として示す。表16から、IL-28およびIL-29が、試験したすべての時点で、活性化ヒトT細胞においてインターフェロン刺激遺伝子の発現を誘導することが示される。
C. 初代ヒト肝細胞
2人の別々のドナーから新たに単離されたヒト肝細胞(Cambrex、メリーランド州、ボルティモア、およびCellzDirect、アリゾナ州、ツーソン)を、IL-28A(50 ng/ml)、IL-29(50 ng/ml)、IFNα2a(50 ng/ml)、または培地のみで24時間刺激した。刺激後、全RNAを単離し、RNaseフリーDNaseで処理した。上記実施例に記載した通りに、One-Step Semi-Quantitative RT-PCRを行った。結果はHPRTに対して標準化し、各時点について培地のみの対照に対する誘導倍率として示す。表17から、IL-28およびIL-29が、24時間の刺激後に、初代ヒト肝細胞においてインターフェロン刺激遺伝子の発現を誘導することが示される。
D. HepG2およびHuH7:ヒト肝細胞癌細胞株
HepG2およびHuH7細胞(ATCC NO. 8065、バージニア州、マナッサス)を、IL-28A(10 ng/ml)、IL-29(10 ng/ml)、IFNα2a(10 ng/ml)、IFNB(1 ng/ml)(PBL Biomedical、ニュージャージー州、ピスカタウェイ)、または培地のみで24時間または48時間刺激した。別の培養において、HepG2細胞を20 ng/mlのMetIL-29C172S-PEGまたはMetIL-29-PEGで上記のように刺激した。全RNAを単離し、RNaseフリーDNaseで処理した。全RNA 100 ngを、上記した通りにone-step semi-quntitative RT-PCRの鋳型として使用した。結果はHPRTに対して標準化し、各時点について培地のみの対照に対する誘導倍率として示す。表18から、IL-28およびIL-29が、24時間および48時間後に、HepG2およびHuH7肝細胞癌細胞株においてISG発現を誘導することが示される。
示したデータは、培養24時間後の、20 ng/mlの、IL-29のmetIL-29-PEGおよびmetIL-29C172S-PEG型に関するものである。
示したデータはHPRTに対して標準化してあり、非刺激細胞に対する誘導倍率として示してある。
実施例14
HCVレプリコン系におけるIL-28およびIL-29の抗ウイルス活性
HCV複製を阻害する抗ウイルス薬の能力は、HCVレプリコン系を用いてインビトロで試験することができる。レプリコン系は、HCVゲノムRNAの構成的な複製を指示するサブゲノムRNAレプリコンをトランスフェクションしたHuh7ヒト肝細胞癌細胞株からなる(Blight, K.J. et al. Science 290:1972-1974, 2000)。10 IU/mlのIFNαでレプリコンクローンを処理すると、HCV RNAの量は未処理の対照細胞株と比較して85%減少する。レプリコンクローンによって産生されるHCV RNAの量をIL-28AおよびIL-29が72時間のうちに減少させ得ることから、IL-28A/IL-29処理によりHuh7細胞に付与される抗ウイルス状態が、HCVレプリコン複製を阻害するのに有効であり、したがってHCV複製を阻害するのに有効である可能性が非常に高いことが示される。
Bayer分岐鎖DNAキットにより測定される、HCV複製を阻害するIL-28AおよびIL-29の能力は、以下の条件下で行う:
1. 最大1.0μg/mlまで濃度を増していった(6)*IL28単独
2. 最大1.0μg/mlまで濃度を増していった(6)*IL29単独
3. 最大1.0μg/mlまで濃度を増していった(6)*PEGIL29単独
4. 0.3、1.0、および3.0 IU/mlにおけるIFNα2A単独
5. リバビリン単独。
陽性対照はIFNαであり、陰性対照はリバビリンである。
細胞は、生存度を評価するために72時間後にアラマーブルーで染色する。
*条件1〜3の濃度は以下の通りである:
1.0μg/ml、0.32μg/ml、0.10μg/ml、0.032μg/ml、0.010μg/ml、0.0032μg/ml。
レプリコンクローン(BB7)は、上記の用量で3日間連続して1日当たり1回処理する。72時間後に、全HCV RNAを測定する。
実施例15
病原性ウイルスに対する抗ウイルス活性を有するIL-28およびIL-29
特にアデノウイルス、パラインフルエンザウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、ライノウイルス、コクサッキーウイルス、インフルエンザウイルス、ワクシニアウイルス、西ナイルウイルス、デング熱ウイルス、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、ピキンデウイルス、およびポリオウイルスを含む一連の病原性ウイルスに対するIL-28およびIL-29の抗ウイルス活性をインビトロでアッセイするには、2つの方法が用いられる。これら2つの方法は、細胞の視覚的(顕微鏡による)検査により測定されるウイルス誘導性細胞変性効果(CPE)の抑制、および細胞へのニュートラルレッド(NR)色素取り込みの増加である。CPE抑制方法では、7つの濃度の試験薬剤(1000、100、10、1、0.1、0.01、0.001 ng/mlなどのlog10希釈物)を、宿主細胞を含む96ウェル平底マイクロプレートにおいて各ウイルスに対して評価する。化合物を添加してから24時間後にウイルスを添加するが、ウイルスは、ウイルスに応じて細胞当たり0.01〜0.0001感染粒子の感染効率(MOI)に等しいウェル当たりおよそ5〜100細胞培養感染用量の濃度で使用する。試験は、適切なウイルス細胞変性効果が発生し得るのに十分な特定の時間にわたって37℃でインキュベートした後に読み取る。NR取り込みアッセイでは、視覚的スコアを得るために使用したのと同じプレートセットに色素(培地中て0.34%濃度)を添加する。2時間後、細胞に吸収されその後細胞から溶出された色素の色強度を、マイクロプレートオートリーダーを用いて測定する。抗ウイルス活性は、半対数グラフ用紙に化合物濃度とパーセント阻害をプロットすることにより決定される50%有効(ウイルス阻害)濃度(EC50)として表す。一部の場合のEC50/IC50データは、適切な回帰分析ソフトウェアにより決定し得る。一般に、NRアッセイにより測定されたEC50は、CPE方法により得られたEC50の2〜4倍高い。
実施例16
マウス肝臓細胞株AML-12においてISG誘導を促進するIL-28、IL-29、metIL-29-PEG、およびMetIL-29C172S-PEG
インターフェロン刺激遺伝子(ISG)は、I型インターフェロン(IFN)によって、また同様にIL-28およびIL-29ファミリー分子によって誘導される遺伝子であり、IFNならびにIL-28およびIL-29が抗ウイルス活性をもたらす類似した経路を誘導することが示唆される。ヒトI型IFN(IFNα1〜4およびIFNβ)はマウス細胞に対する活性をほとんどまたは全く有さず、これは種間交差反応性の欠如に起因するものと考えられる。ヒトIL-28およびIL-29がマウス細胞に対して効果を及ぼすかどうかを試験するため、マウス肝臓由来細胞株AML-12におけるリアルタイムPCRにより、ヒトIL-28およびIL-29によるISG誘導を評価した。
AML-12細胞を、2 x 106細胞/ウェルの濃度で完全DMEM培地で6ウェルプレートにプレーティングした。細胞をプレーティングしてから24時間後に、20 ng/ml濃度のヒトIL-28およびIL-29を培養物に添加した。対照として、細胞をマウスIFNαで刺激するか(陽性対照)または刺激しなかった(陰性)。CHO由来ヒトIL-28A(配列番号:18)またはIL-29(配列番号:20)を添加してから8、24、48、および72時間後に、細胞を回収した。RNAEasy-kit(登録商標)(Qiagen、カリフォルニア州、バレンシア)を用いて、細胞ペレットからRNAを単離した。RNAから混入DNAを取り除くため、RNAをDNase(Millipore、マサチューセッツ州、ビルリカ)で処理した。Perkin-Elmer RT mixを用いてcDNAを作製した。マウスOAS、Pkr、およびMx1に特異的なプライマーおよびプローブを使用するリアルタイムPCRにより、ISG遺伝子誘導を評価した。定量的データを得るため、HPRTリアルタイムPCRをISG PCRと組み合わせた。IFN刺激したマウスPBLに由来する既知量のRNAを用いて、検量線を得た。データはすべて、内部HPRT発現に対する発現として示す。
ヒトIL-28AおよびIL-29はマウス肝細胞細胞株AML-12においてISG誘導を促進し、I型IFNとは異なり、IL-28/29ファミリータンパク質が異種間反応性を示すことが実証された。
示したデータはすべて、HPRT遺伝子発現に対する倍率として表した。
ngのOAS mRNA/ngのHPRT mRNA=内部ハウスキーピング遺伝子、HPRTに対するOAS mRNA量の標準化した値
例として、48時間時点のデータを示す。
細胞を、20 ng/mlのmetIL-29-PEGまたはmetIL-29C172S-PEGで24時間刺激した。
示したデータはHPRTに対して標準化してあり、非刺激細胞に対する誘導倍率として示してある。
実施例17
ヒトIL-29を発現するトランスジェニックマウスの脾臓において効率的に誘導されるISG
Eu-lckプロモーターの制御下でヒトIL-29を発現するトランスジェニック(Tg)マウスを作製した。ヒトIL-29がマウスにおいてインビボで生物活性を有するかどうかを研究するため、ISGの発現を、Eu-lck IL-29トランスジェニックマウスの脾臓におけるリアルタイムPCRにより解析した。
トランスジェニックマウス(C3H/C57BL/6)は、Eu-lckプロモーターの制御下でヒトIL-29遺伝子を発現する構築物を用いて作製した。このプロモーターは、T細胞およびB細胞において活性がある。トランスジェニックマウスおよびその非トランスジェニック同腹子(n=2/群)を約10週齢で屠殺した。マウスの脾臓を単離した。RNAEasy-kit(登録商標)(Qiagen)を用いて、細胞ペレットからRNAを単離した。RNAから混入DNAを取り除くため、RNAをDNaseで処理した。Perkin-Elmer RT(登録商標)mixを用いてcDNAを作製した。マウスOAS、Pkr、およびMx1に特異的なプライマーおよびプローブ(5'FAM、3'NFQ)を使用するリアルタイムPCRにより、ISG遺伝子誘導を評価した。定量的データを得るため、HPRTリアルタイムPCRをISG PCRと組み合わせた。さらに、IFN刺激したマウスPBLの既知量を使用して検量線を得た。データはすべて、内部HPRT発現に対する発現として示す。
さらに、
IL-29 Tgマウスから単離した脾臓は、その非Tg同腹子対照と比較してISG OAS、Pkr、およびMx1の高い誘導を示し、これによりヒトIL-29がマウスにおいてインビボで生物活性を有することが示唆された。
示したデータはすべて、HPRT遺伝子発現に対する発現倍率である。2匹のマウスでの平均発現を示す。
実施例18
マウスの肝臓、脾臓、および血液においてISG遺伝子発現を誘導するヒトIL-28およびIL-29タンパク質
ヒトIL-28およびIL-29がインビボでインターフェロン刺激遺伝子を誘導するかどうかを決定するため、CHO由来ヒトIL-28AおよびIL-29タンパク質をマウスに注射した。さらに、大腸菌由来IL-29もまた、MetIL-29C172S-PEGおよびMetIL-29-PEGを用いて上記のようにインビボアッセイで試験した。様々な時点および種々の用量において、ISG遺伝子誘導をマウスの血液、脾臓、および肝臓で測定した。
一連の用量(10μg〜250μg)のCHO由来ヒトIL-28AおよびIL-29またはMetIL-29C172S-PEGおよびMetIL-29C16-C113-PEGを、C57BL/6マウスに腹腔内または静脈内注射した。マウスを様々な時点(1時間〜48時間)で屠殺した。マウスから脾臓および肝臓を単離し、RNAを単離した。血液細胞からもRNAを単離した。細胞をペレット化し、RNAEasy(登録商標)キット(Qiagen)を用いてペレットからRNAを単離した。RNAから混入DNAを取り除くため、RNAをDNase(Amicon)で処理した。Perkin-Elmer RT mix(Perkin-Elmer)を用いてcDNAを作製した。マウスOAS、Pkr、およびMx1に特異的なプライマーおよびプローブを使用するリアルタイムPCRにより、ISG遺伝子誘導を測定した。定量的データを得るため、HPRTリアルタイムPCRをISG PCRと組み合わせた。IFN刺激したマウスPBLの既知量を使用して検量線を算出した。データはすべて、内部HPRT発現に対する発現として示す。
ヒトIL-29は、用量依存的様式で、マウスの肝臓、脾臓、および血液においてISG遺伝子発現(OAS、Pkr、Mx1)を誘導した。ISGの発現は注射後1〜6時間で頂点に達し、最長48時間まで対照マウスを上回る発現維持を示した。この実験において、ヒトIL-28AはISG遺伝子発現を誘導しなかった。
示した結果は、HPRT遺伝子発現に対する発現倍率である。IL-29が250μgの静脈内単回投与で肝臓においてOASを誘導したことに関する試料データセットを示す。示したデータは、5匹の異なる動物/群の平均発現である。
マウスに100μgのタンパク質を静脈内注射した。示したデータは、マウスの肝臓によるHPRT発現に対する発現倍率である。同様のデータがマウスの血液および脾臓からも得られた。
実施例19
マウスにおいてISGタンパク質を誘導するIL-28およびIL-29
ISGタンパク質(OAS)の誘導に及ぼすヒトIL-28およびIL-29の効果を解析するため、IL-28およびIL-29で処理したマウスの血清および血漿をOAS活性について試験した。
PBSまたは一連の濃度(10μg〜250μg)のヒトIL-28もしくはIL-29を、C57BL/6マウスに静脈内注射した。様々な時点でマウスから血清および血漿を単離し、栄研化学(日本、東京)のOAS放射性免疫測定(RIA)キットを用いてOAS活性を測定した。
IL-28およびIL-29はマウスの血清および血漿においてOAS活性を誘導し、これらのタンパク質がインビボで生物学的に活性のあることが示される。
OAS活性は、単一濃度(250μg)のヒトIL-29について、pmol/血漿dLで示してある。
実施例29
マウスにおいてアデノウイルス病変を抑制するIL-28およびIL-29
肝臓に感染するウイルスに対するIL-28およびIL-29の抗ウイルス活性を試験するため、試験試料を、内部緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子を発現する感染性アデノウイルスベクターに対してマウスで試験した。静脈内注射する場合、このウイルスは遺伝子発現に関して主に肝臓を標的とする。アデノウイルスは複製欠損であるが、ASTおよびALTのような肝臓酵素の血清レベルの測定により、または肝臓病変の直接的検査によりモニターし得る、炎症性細胞浸潤による肝臓障害を引き起こす。
50μgのマウスIL-28(zcyto24)またはmetIL-29C172S-PEGを、C57Bl/6マウスに1日1回、3日間腹腔内注射した。対照動物にはPBSを注射した。3回目の投与の1時間後に、マウスにアデノウイルスベクター、AdGFP(1 X 109プラーク形成単位(pfu))の単回ボーラス静脈内尾静脈注射を施した。その後一日おきに、マウスにPBS、マウスIL-28、またはmetIL-29C172S-PEGの追加用量をさらに4用量(合計7用量)投与した。PBS、マウスIL-28、またはmetIL-29C172S-PEGの最終投与から1時間後、最終的にマウスの採血をしこれを屠殺した。血清および肝臓組織を解析した。血清は、ASTおよびALT肝臓酵素について解析した。肝臓は単離して、GFP発現および組織像について解析した。組織像に関しては、肝臓試料をホルマリンで固定し、次いでパラフィン中に包埋し、続いてH&E染色をした。処理について盲検化した肝臓の切片を光学顕微鏡で検査した。変化を記述し、肝臓病変および炎症を測定するように設計された尺度でスコア化した。
マウスIL-28およびIL-29は、肝臓蛍光により測定されるアデノウイルス感染および遺伝子発現を阻害した。PBS処理マウス(n=8)は、平均相対肝臓蛍光が52.4(任意単位)であった。一方、IL-28処理マウス(n=8)は相対肝臓蛍光が34.5であり、IL-29処理マウス(n=8)は相対肝臓蛍光が38.9であった。アデノウイルス感染および遺伝子発現の減少は、血清ALTおよびASTレベルならびに組織像により測定される肝臓病変の減少をもたらした。PBS処理マウス(n=8)では、平均血清ASTが234 U/L(ユニット/リットル)であり、血清ALTが250 U/Lであった。一方、IL-28処理マウス(n=8)では平均血清ASTが193 U/Lおよび血清ALTが216 U/Lであり、IL-29処理マウス(n=8)では平均血清ASTが162 U/Lおよび血清ALTが184 U/Lであった。さらに、肝臓組織像から、マウスIL-28またはIL-29を投与したマウスが、PBS処理群よりも低い肝臓および炎症スコアを有することが示された。IL-29群の肝臓はまた、PBS処理群よりも少ない類洞細胞の増殖、少ない有糸分裂像、および少ない肝細胞変化(例えば、空胞化、多核の存在、肝細胞肥大)を有した。これらのデータから、マウスIL-28およびIL-29が肝臓指向性ウイルスに対する抗ウイルス特性を有することが実証される。
実施例21
LCMVモデル
マウスのリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)感染は、急性および慢性感染の優れたモデルである。このモデルを使用して、サイトカインが抗ウイルス免疫応答に及ぼす効果、ならびにIL-28およびIL-29がウイルス量および抗ウイルス免疫応答に及ぼす効果を評価する。使用する2つのモデルは以下のものである:LCMVアームストロング(Armstrong)(急性)感染およびLCMVクローン13(慢性)感染。(例えば、Wherry et al., J. Virol. 77:4911-4927, 2003;Blattman et al., Nature Med. 9(5):540-547, 2003;Hoffman et al., J. Immunol. 170:1339-1353, 2003を参照されたい。)ウイルスに応答したCD8 T細胞発生の3つの段階が存在する:1) 増殖、2) 収縮、および3) 記憶(急性モデル)。急性および慢性モデルに関して、IL-28またはIL-29を各段階中に注射する。慢性モデルにおいて、持続するウイルス量に及ぼすIL-28またはIL-29の効果を評価するために、IL-28またはIL-29を感染から60日後に注射する。急性および慢性モデルに関して、IL-28またはIL-29を注射し、血液、脾臓、および肝臓におけるウイルス量を調べる。試験し得る他のパラメータには以下のものが含まれる:LCMV特異的CD8+ T細胞の数を計数するためのフローによる四量体染色;四量体+細胞がその同族LCMV抗原で刺激された場合にサイトカインを産生する能力;およびLCMV特異的CD8+ T細胞がその同族LCMV抗原に応答して増殖する能力。LCMV特異的T細胞は、細胞の活性化および分化状態を評価するためにフローサイトメトリーにより表現型を決定する。また、LCMV特異的CTLがその同族LCMV抗原を有する標的細胞を溶解する能力についても調べる。LCMV特異的CD4+ T細胞の数および機能についても評価する。
IL-28またはIL-29による治療後のウイルス量の減少を決定する。任意の器官、特に肝臓におけるウイルス量の50%減少は有意であると思われる。IL-28またはIL-29処理マウスに関して、増殖する、サイトカインを産生する、または成熟表現型を示す四量体陽性T細胞の割合の未処理マウスに対する20%増加もまた有意とみなされるものと思われる。
ウイルス量の減少をもたらすIL-28またはIL-29注射は、特に未処理の場合にウイルス力価が長期間上昇したままである慢性モデルにおいて、ウイルス感染のより効果的な制御の結果である。未処理マウスに対するウイルス力価の2倍減少は有意とみなされる。
実施例22
急性ウイルス感染のインフルエンザモデル
A. 抗ウイルス活性を試験するための予備実験
インフルエンザウイルスによる急性感染に対するIL-28またはIL-29の抗ウイルス活性を測定するには、インフルエンザに感染したc57Bl/6マウスを使用するインビボ研究を以下の手順により行う:
動物:6週齢の雌BALB/cマウス(Charles River)を148匹、群あたり30匹。
群:
(1) 抗体力価および病理組織像に関して並行して行うための絶対対照(非感染)(群あたり2匹)
(2) 媒体(腹腔内)生理食塩水
(3) アマンタジン(陽性対照)10 mg/日、感染の2時間前から開始して5日間(経口)
(4) IL-28またはIL-29処理(5μg、腹腔内、感染の2時間後に開始)
(5) IL-28またはIL-29(25μg、腹腔内、感染の2時間後に開始)
(6) IL-28またはIL-29(125μg、腹腔内、感染の2時間後に開始)
0日目‐絶対対照を除き、すべての動物にインフルエンザウイルスを感染させる
ウイルス量用(LD50で10)
免疫学検査用(LD30)
0〜9日目‐IL-28またはIL-29を毎日注射する(腹腔内)
体重および全体的様子を記録する(3回/週)
3日目‐群あたり8匹の動物を屠殺する
右肺におけるウイルス量(TCID50)
左肺における組織病理
抗体力価測定のための血液試料
10日目‐生存している動物をすべて屠殺し、血液試料を採取して抗体力価を測定し、肺リンパ球(3の4プール)を単離して直接的CTLアッセイを行い(5群すべてにおいて)また以下のマーカー:CD3/CD4、CD3/CD8、CD3/CD8/CD11b、CD8/CD44/CD62L、CD3/DX5、GR-1/F480、およびCD19に関して定量的に免疫表現型を同定する。
試験No.2
8週齢の雌C57Bl/6マウス(Charles River)を使用して、マウス適応化ウイルスに感染したC57Bl/6マウスにおけるIL-28またはIL-29の有効性試験を行う。
群1:媒体(腹腔内)
群2:陽性対照:抗インフルエンザ中和抗体(ヤギ抗インフルエンザA/USSR (H1N1)(Chemicon International、カリフォルニア州、テメキュラ);40μg/マウス、感染の2時間後および4時間後(10μl鼻腔内)
群3:IL-28またはIL-29(5μg、腹腔内)
群4:IL-28またはIL-29(25μg、腹腔内)
群5:IL-28またはIL-29(125μg、腹腔内)
生命後観察および免疫学的検査を調製する:
0日目‐全動物にインフルエンザウイルスを感染させる(実験2で決定した用量)
0〜9日目‐IL-28またはIL-29を毎日注射する(腹腔内)
一日おきに体重および全体的様子を記録する
10日目‐生存している動物を屠殺し、ウイルスアッセイを実施し肺におけるウイルス量を測定する。
肺リンパ球を単離する(標的としてのEL-4および異なるE:T比(実験1および2による最良の結果に基づく)を用いた、肺における直接的CTLアッセイのため)。
四量体染色:インフルエンザA核タンパク質(NP)エピトープを含むMHCクラスI四量体を結合するCD8+ T細胞の数を、MHCクラスIとウイルスペプチド:FLU-NP366-374/Db (ASNENMETM)、(LMCVペプチド/Db)の複合体を用いて評価する。
以下の定量的な免疫表現型同定を行う:CD8、四量体、細胞内IFNγ、NK1.1、CD8、四量体、CD62L、CD44、CD3(+または-)、NK1.1(+)、細胞内IFNγ、CD4、CD8、NK1.1、DX5、CD3(+または-)、NK1.1、DX5、四量体、サイトメーター調整のためシングルカラー試料。
生存/再曝露試験
30日目:生存試験では、マウスを異なる用量のIL-28もしくはIL-29で、または陽性抗インフルエンザ抗体対照で9日間処理する。体重および個々の血清試料中の抗体産生(総量、IgG1、IgG2a、IgG2b)を測定する。
再曝露試験:
0日目:両群にA/PRウイルスを感染させる(1LD30)。
群6は処理しない。
群7は125μgのIL-28またはIL-29で9日間処理する。
30日目:生存試験
体重および個々の血清試料中の抗体産生(総量、IgG1、IgG2a、IgG2b)を測定する。
60日目:再曝露試験
各群の生存動物を2つの亜群に分割する
群6Aおよび7AをA/PRウイルスに再曝露する(1 LD30)
群6Bおよび7BをA/PRウイルスに再曝露する(1 LD30)。
両群を経過観察し、屠殺の日を決定する。体重および個々の血清試料中の抗体産生(総量、IgG1、IgG2a、IgG2b)を測定する。
実施例21
インビボでB型肝炎ウイルス(HBV)に対する抗ウイルス活性を有するIL-28およびIL-29
トランスジェニックマウスモデル(Guidotti et al., J. Virology 69:6158-6169, 1995)は感染性HBVの高レベルの複製を支持し、HBV感染の化学療法モデルとして用いられている。トランスジェニックマウスを抗ウイルス薬で処理し、処理後のトランスジェニックマウス肝臓および血清においてHBV DNAおよびRNAのレベルが測定される。HBVタンパク質レベルもまた、処理後のトランスジェニックマウス血清において測定され得る。このモデルは、HBVウイルス力価の低下におけるラミブジンおよびIFN-αの効果を評価するために用いられた。
HBV TGマウス(雄)に、2.5、25、または250マイクログラムのIL-28またはIL-29を一日おきに14日間腹腔内注射する(合計8用量)。処理日(0日目)および7日目に、血清収集のためマウスから採血する。IL-29の最終投与から1時間後、最終的にマウスの採血をしこれを屠殺する。血清および肝臓を、肝臓HBV DNA、肝臓HBV RNA、血清HBV DNA、肝臓HBc、血清Hbe、および血清HBsについて解析する。
IL-28またはIL-29に応答した肝臓HBV DNA、肝臓HBV RNA、血清HBV DNA、肝臓HBc、血清Hbe、または血清HBsの低下は、HBVに対するこれらの化合物の抗ウイルス活性を反映する。
実施例22
BCBL-1細胞におけるヒトヘルペスウイルス-8(HHV-8)複製を阻害するIL-28およびIL-29
IL-28およびIL-29の抗ウイルス活性を、Bリンパ系細胞株、BCBL-1を用いるインビトロ感染系においてHHV-8に対して試験した。
HHV-8アッセイでは、試験化合物およびガンシクロビル対照を、半対数系列で希釈したそれぞれ5つの濃度でアッセイした。評価項目は、細胞外HHV-8 DNAのTaqMan PCR(IC50)、およびCellTiter96(登録商標)試薬(Promega、ウィスコンシン州、マディソン)を用いる細胞数(TC50)である。簡潔に説明すると、BCBL-1細胞を96ウェルマイクロタイタープレートにプレーティングした。16〜24時間後、細胞を洗浄し、培地を、三つ組で様々な濃度の試験化合物を含む完全培地と交換した。ガンシクロビルが陽性対照であり、培地のみが陰性対照(ウイルス対照、VC)である。3日後、培地を、適切に希釈した試験化合物を含む新鮮な培地と交換した。試験化合物の最初の投与から6日後、細胞培養上清を回収し、プロナーゼおよびDNAseで処理し、次いでリアルタイム定量TaqMan PCRアッセイに使用した。増幅されたHHV-8 DNAにハイブリダイズする消光された蛍光プローブ分子のエキソヌクレアーゼ分解により生じる蛍光シグナルの増加をモニターすることにより、PCR増幅されたHHV-8 DNAをリアルタイムで検出した。各PCR増幅について、精製HHV-8 DNAの希釈物を用いて標準曲線を同時に作成した。HHV-8 DNAレベルの低下から、抗ウイルス活性を算出した(IC50)。次いで、新規の色素取り込みアッセイを利用して、毒性を算出するために使用する細胞生存度を測定した(TC50)。治療指数(TI)をTC50/IC50として算出する。
IL-28およびIL-29は、BCBL-1細胞におけるHHV-8ウイルス複製を阻害する。IL-28Aは、IC50が1μg/mlであり、TC50が>10μg/mlであった(TI>10)。IL-29は、IC50が6.5μg/mlであり、TC50が>10μg/mlであった(TI>1.85)。MetIL-29C172S-PEGは、IC50が0.14μg/mlであり、TC50が>10μg/mlであった(TI>100)。
実施例23
エプスタイン・バーウイルス(EBV)に対するIL-28およびIL-29抗ウイルス活性
IL-28およびIL-29の抗ウイルス活性を、Bリンパ系細胞株、P3HR-1でのインビトロ感染系においてEBVに対して試験する。EBVアッセイでは、試験化合物および対照を、半対数系列で希釈したそれぞれ5つの濃度でアッセイする。評価項目は、細胞外EBV DNAのTaqMan PCR(IC50)、およびCellTiter96(登録商標)試薬(Promega)を用いる細胞数(TC50)である。簡潔に説明すると、P3HR-1細胞を96ウェルマイクロタイタープレートにプレーティングする。16〜24時間後、細胞を洗浄し、培地を、三つ組で様々な濃度の試験化合物を含む完全培地と交換する。陽性対照に加えて、培地のみも陰性対照(ウイルス対照、VC)として細胞に添加する。3日後、培地を、適切に希釈した試験化合物を含む新鮮な培地と交換する。試験化合物の最初の投与から6日後、細胞培養上清を回収し、プロナーゼおよびDNAseで処理し、次いでリアルタイム定量TaqMan PCRアッセイに使用する。増幅されたEBV DNAにハイブリダイズする消光された蛍光プローブ分子のエキソヌクレアーゼ分解により生じる蛍光シグナルの増加をモニターすることにより、PCR増幅されたEBV DNAをリアルタイムで検出する。各PCR増幅について、精製EBV DNAの希釈物を用いて標準曲線を同時に作成した。EBV DNAレベルの低下から、抗ウイルス活性を算出する(IC50)。次いで、新規の色素取り込みアッセイを利用して、毒性を算出するために使用する細胞生存度を測定した(TC50)。治療指数(TI)をTC50/IC50として算出する。
実施例24
単純ヘルペスウイルス-2(HSV-2)に対するIL-28およびIL-29抗ウイルス活性
IL-28およびIL-29の抗ウイルス活性を、Vero細胞でのインビトロ感染系においてHSV-2に対して試験した。IL-28およびIL-29の抗ウイルス効果は、細胞変性効果(CPE)の抑制アッセイで評価した。このアッセイは、細胞変性HSV-2ウイルスによるVero細胞の死滅、ならびにIL-28およびIL-29による殺細胞の抑制を含む。Vero細胞は、10%ウマ血清、1%グルタミン、および1%ペニシリン-ストレプトマイシンを添加したフェノールレッドを含むダルベッコ改変基本培地(DMEM)で増殖させ、CPE抑制アッセイは、2% FBS、1%グルタミン、および1%ペニシリン-ストレプトマイシンを添加したフェノールレッドなしのDMEMで行う。アッセイの前日に、細胞をトリプシン処理し(1%トリプシン-EDTA)、洗浄し、計数し、100μl/ウェルの量で96ウェル平底BioCoat(登録商標)プレート(Fisher Scientific、ペンシルバニア州、ピッツバーグ)に104細胞/ウェルでプレーティングした。翌朝、培地を除去し、あらかじめ力価測定しておいた一定分割量のウイルスを細胞に添加した。使用するウイルスの量は、最大CPE発生の時点で完全な殺細胞(>80%)を生じるであろう最大希釈である。細胞生存度は、Vmaxプレートリーダー(Molecular Devices、カリフォルニア州、サニーベール)を使用して、製造業者の手順に従ってCellTiter96(登録商標)試薬(Promega)を用いて測定する。化合物は、アッセイ培地により半対数系列で希釈したそれぞれ6つの濃度で試験する。アシクロビルを陽性対照として使用した。化合物はウイルス感染の時点で添加する。各濃度におけるパーセントCPE低下およびパーセント細胞生存度についての平均バックグラウンドおよび薬剤色補正データを対照に対して決定し、TC50に対してIC50を算出する。
IL-28A、IL-29、およびMetIL-29C172S-PEGは、本アッセイにおいて細胞死を抑制しなかった(IC50は>10 ug/ml)。本アッセイでは、IFNαの抗ウイルス活性も認められなかった。
本明細書において引用したすべての特許、特許出願、および刊行物、ならびに電子的に利用可能な情報(例えば、GenBankアミノ酸配列およびヌクレオチド配列の寄託)の完全な開示は、参照により組み入れられる。前述の詳細な説明および実施例は、理解を明確にする目的でのみ提供した。そこから不必要な制限はないと理解されるべきである。当業者に明らかな変形例は、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲に含まれるため、本発明は、提示および記載された正確な詳細に制限されない。