JP4843777B2 - クラウンエーテル誘導体と二級アンモニウム塩からなるクラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、クラウンエーテル誘導体と二級アンモニウム塩からなるクラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高分子化合物の主鎖構造は、モノマーの種類と重合様式によって異なる。
これまでに炭素の単結合、二重結合、三重結合を含む高分子化合物、またはエステル、エーテル、アミド結合を含む高分子化合物、さらには主鎖に金属が入っている高分子化合物など様々な高分子化合物が知られている。
このようなモノマーを高分子化して得られる高分子化合物は、モノマー分子の共有結合によって結合された主鎖構造により得られる構造体である。これら従来型の合成による高分子化合物が、金属、木、ガラス、天然繊維のような伝統的な材料物質の代替材料として登場した結果、軽量化、高エネルギー効率、高性能、高耐久性といった特性を材料に付与することにより、社会に革命を起こしてきた。
しかしながら、現在では環境に調和し、環境負荷を低減した材料化技術や材料のさらなる高性能化が求められるようになった。この要求に応じるように、最近になってモノマー分子を共有結合で連結するのではなく、水素結合や配位結合といった比較的弱い相互作用によって連結する非共有結合型高分子化合物を合成しようとする研究が行われている。
この非共有結合型高分子化合物を製造する場合には、従来のモノマー単位に相当する化合物にどのような化合物を新たに作り出すかが重要であり、この化合物を選定することが必要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、非共有結合型高分子を製造することに用いることができる、新規な非共有結合を形成することができる置換基を含んだ化合物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、非共有結合型高分子を製造することに用いることができる、
新規な非共有結合を形成することができる置換基を含んだ化合物について鋭意研究し、クラウンエーテル誘導体と二級アンモニウム塩からなるクラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物を新たに製造した。そして、この化合物を非極性溶媒中に溶解させることにより会合させることができ、その結果、非共有結合型高分子化合物を得ることができることを見出した。
この結果、クラウンエーテル誘導体と二級アンモニウム塩からなる化合物を反応させて得られるクラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物は、非共有結合型高分子化合物の構成単位なることを見出して本発明を完成させた。
より具体的に述べると以下のとおりである。
前記クラウンエーテル誘導体と二級アンモニウム塩を含んだ化合物は、下記一般式(II)
【化7】
(II)
(式中、Gは、反応性の置換基を表し、Pは2級アミンの保護基を表す。)
で示されるジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルと2級アミンを含むクラウンエーテル誘導体化合物である。この化合物を反応させて二つの化合物を連結させ、脱保護基化することにより得られるクラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物は、下記一般式(I)
【化8】
(I)
(式中、Qは、置換基を表し、Xは任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子を表す。)で示される化合物であり、3種類のクラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物である。
このようにして得られた、前記一般式(I)で示される、3種類のクラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物を、非極性溶媒中に溶解させることによって、クラウンエーテルとアンモニウム塩間に働く特異的で強力な相互作用により、自発的な会合を起こすことができ、自己組織化することによって、新規な非共有結合型集合体を製造することが出来る。
【0005】
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)下記一般式(I)で表されることを特徴とするクラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物。
【化9】
(I)
(式中、Qは、置換基を表し、Xは任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子を表す。)
(2)下記一般式(II)で示されるジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルと2級アミンからなるクラウンエーテル誘導体化合物を反応させた後、得られた化合物を脱保護基化し、任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子を含む化合物を添加することにより、一般式(I)で表されクラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物を製造することを特徴とする、クラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物の製造方法。
【化10】
(II)
(式中、Gは、反応性の置換基を表し、Pは2級アミンの保護基を表す。)
【化11】
(I)
(式中、Qは、一般式(I)の置換基Gと反応して得られる基を表し、Xは任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子を表す。)
(3)下記一般式(II)で示されるジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルと2級アミンからなるクラウンエーテル誘導体化合物を、一般式A-L-Aで表される化合物と共に反応させた後、得られた化合物を脱保護基化し、任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子を含む化合物を添加することにより、下記一般式(I)で示されるクラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物を製造することを特徴とする、クラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物の製造方法。
【化12】
(II)
(式中、Gは、反応性の置換基を表し、Pは2級アミンの保護基を表す。)
【化13】
A-L-A
(式中、Aは一般式(II)の反応性の置換基Gと反応する基を示す。Lは、反応性の置換基Aと反応しない基であり,AとAを連結させる基である。)
【化14】
(I)
(式中、Qは、一般式(I)の置換基Gと、化合物A-L-Aの置換基Aと反応して得られる基を表し、Xは任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子を表す。)
【0006】
【発明実施の形態】
本発明の、化合物は、下記一般式(I)で表される化学構造を有する3種類の異性体からなる化合物である。
【化15】
(I)
式中、Qは、二つの化合物を結合させるための基を表す。
Xは任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子を表す。Xは、過塩素酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸などの一部から構成される任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子を表す。非極性有機溶媒に対して、非共有結合型高分子製造用モノマーを溶解させるようにするためのものである。
【0007】
前記一般式(I)に示される3種類の異性体混合物は、下記2種類の異性体からなる一般式(II)で示されるジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルと2級アミンからなるクラウンエーテル誘導体を反応させて得られる。
この一般式(II)で示されるジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルと2級アミンを連結することで得られるクラウンエーテル誘導体は、アルデヒドを置換したクラウンエーテルとベンジルアミン誘導体を反応させることによりイミド化合物を製造し(実施例1から2)、このイミドを還元して2級アミノ化合物を製造し(一般式(III)で表される化合物。実施例3)、このようにして得られたジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルと2級アミンからなるクラウンエーテル誘導体のNH基を保護基Pで保護することによって製造される(実施例4)。保護基としては、以下の基が用いられる。
ベンジルオキシカルボニル基、第三ブチルオキシカルボニル基、p-ビフェニルイソプロピルオキシカルボニル基、3,5-ジメトキシ-α、α-ジメチルベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基、メチルスルホニルエチルオキシカルボニル基、イソニコチルオキシカルボニル基、2,2,2-トリクロロエチルオキシカルボニル基、2-(トリメチルシリル)-エトキシカルボニル基、ホルミル基、フタロイル基やジチアスクシノイル基、o-ニトロフェニルスルフェニル基、2-ニトロフェニルチオ基やジフェニルフォスフィニル基、トリフェニルメチル基を挙げることが出来る。
【化16】
(III)
【化17】
(II)
【0008】
さらに、必要に応じて、反応性基Gを他の反応性の基に変化させることができる(実施例5、実施例6)。
一般式(II)で示される2種類の異性体化合物を反応させる際には、置換基GとGが反応して一般式(I)の化合物を製造する場合と、置換基Gが任意の化合物A-L-Aを介して結合して製造される場合がある。
前記一般式(I)中、Qは、下記一般式(II)で表される構造の置換基G同士が反応した構造、または、GとGが両者を結合する任意の化合物A-L-AのAと反応した結果、形成される基である。
【化18】
(II)
【0009】
GとGが直接反応する場合には、Gは同一の基の場合(同一の基同士が反応してQを形成する)、及び異なる基の場合(異なる基が反応してQを形成する)がある。
また、GとGが両者を結合する任意の化合物A-L-AのAと反応する場合には、この場合にはGとAが直接反応してQを形成する。この場合には、GとGは同一の基であってもよいし、異なる基であっても差し支えない。同じくA-L-AのAについても同一であっても又相違するものであってもよい。
【0010】
GとGが直接反応する場合のGは、同一の基の場合(同一の基同士が反応してQを形成する)、及び異なる基の場合(異なる基が反応してQを形成する)がある。
【0011】
(1)同じGの基を用いる場合について
Gはアリル基であり、Qはアルキル基である。
【0012】
(2)異なるGの基を用いる場合について
Gの基が、アミノ基とアミド基の場合は、Qはアミド基、
Gの基が、アミノ基とチオール酢酸基の場合は、Qはアミド基、
Gの基が、アミノ基とチオール酢酸エステルの場合は、Qはアミド基、
Gの基が、アミノ基とトリハロケトンの場合は、Qはアミド基、
Gの基が、アミノ基とアルデヒドの場合は、Qはイミン、
Gの基が、アミノ基とアルケンの場合は、Qはアミノ、
Gの基が、アミノ基とアルキンの場合は、Qはアミノ、
Gの基が、アミノ基とアシルハライドの場合は、Qはアミド基、
Gの基が、アミノ基とエステルの場合は、Qはアミド基、
Gの基が、アミノ基とイソシアネートの場合は、Qはウレア結合、
Gの基が、アミノ基とイソチオシアネートの場合は、Qはチオウレア結合、Gの基が、アミノ基とスルホニルハライドの場合は、Qはスルホンアミド基、Gの基が、アミノ基とジアゾ基の場合は、Qはアミノ基、
Gの基が、アジド基とアルケンの場合は、Qはアジリジン、
Gの基が、アジド基とアルキンの場合は、Qはトリアゾール、
Gの基が、カルボン酸とアルコールの場合は、Qはエステル、
Gの基が、カルボン酸とアルケンの場合は、Qはエステル、
Gの基が、カルボン酸とアルキンの場合は、Qはエステル、
Gの基が、カルボン酸とエステルの場合は、Qはエステル、
Gの基が、カルボン酸とエーテルの場合は、Qはエステル、
Gの基が、ジアゾ基とアルコールの場合は、Qはエーテル、
Gの基が、エステルとアルコールの場合は、Qはエステル、
Gの基が、エーテルとアルコールの場合は、Qはエーテル、
Gの基が、アルコールとアルキルハライドの場合は、Qはエーテル、
Gの基が、アルコールとアシルハライドの場合は、Qはエステル、
Gの基が、ニトリルとアルコールの場合は、Qはエステル、
Gの基が、チオールとアルキルハライドの場合は、Qはチオエーテル、
Gの基が、チオールとアルケンの場合は、Qはチオエーテル、
【0013】
(3)GとGが両者を結合させるために、化合物A−L−AのAと反応させる場合について
この場合にはGとAが直接反応して、一般式(II)で表される2種類の異性体化合物を反応させて、一般式(I)の化合物を形成し、置換基Qを形成する。この場合には、GとGは同一の基であってもよいし、異なる基であっても差し支えない。同じくA−L−AのAについても同一であっても又相違するものであってもよい。
Lは、2価のアルキル基、オキシエチレン基、ポリビニルエーテル、ポリシロキサン、ポリエステルから選ばれる基であり、反応性を有しない基である。場合によっては、Lは存在せずに、反応性基Aが、組み合わせられていてもよい。
Aはアミノ基、エステル基(メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステルなど)、カルボニル基、ビニル基、アリル基、カルボキシ基(カルボン酸である酢酸、プロピオン酸など)、チオール基(メタンチオール、エタンチオールなど)、ハロゲン化アルキル(臭素化メチレン、塩素化メチレンなど)、アルキルアミン基、水酸基、アルキルアルコール基(メチルアルコール、エチルアルコールなど)、シアノ基、アゾ基、イソシアネート基(イソシアネート、イソチオシアネートなど)である。
Aは、Gと反応することができる基として選択される。
組み合わせは、以下のとおりである。
Gはアミノ基、Aはアミド基(逆の組み合わせ可)、Qはアミド基、
Gはアミノ基、Aはチオール酢酸基(逆の組み合わせ可)、Qはアミド基、
Gはアミノ基、Aはチオール酢酸エステル(逆の組み合わせ可)、Qはアミド基、
Gはアミノ基、Aはトリハロケトン(逆の組み合わせ可)、Qはアミド基、
Gはアミノ基、Aはアルデヒド(逆の組み合わせ可)、Qはイミン、
Gはアミノ基、Aはアルケン(逆の組み合わせ可)、Qはアミノ、
Gはアミノ基、Aはアルキン(逆の組み合わせ可)、Qはアミノ、
Gはアミノ基、Aはアシルハライド(逆の組み合わせ可)、Qはアミド基、
Gはアミノ基、Aはエステル(逆の組み合わせ可)、Qはアミド基、
Gはアミノ基、Aはイソシアネート(逆の組み合わせ可)、Qはウレア結合、
Gはアミノ基、Aはイソチオシアネート(逆の組み合わせ可)、Qはチオウレア結合、
Gはアミノ基、Aはスルホニルハライド(逆の組み合わせ可)、Qはスルホンアミド基、
Gはアミノ基、Aはジアゾ基(逆の組み合わせ可)、Qはアミノ基、
Gはアジド基、Aはアルケン(逆の組み合わせ可)、Qはアジリジン、
Gはアジド基、Aはアルキン(逆の組み合わせ可)、Qはトリアゾール、
Gはカルボン酸、Aはアルコール(逆の組み合わせ可)、Qはエステル、
Gはカルボン酸、Aはアルケン(逆の組み合わせ可)、Qはエステル、
Gはカルボン酸、Aはアルキン(逆の組み合わせ可)、Qはエステル、
Gはカルボン酸、Aはエステル(逆の組み合わせ可)、Qはエステル、
Gはカルボン酸、Aはエーテル(逆の組み合わせ可)、Qはエステル、
Gはジアゾ基、Aはアルコール(逆の組み合わせ可)、Qはエーテル、
Gはエステル、Aはアルコール(逆の組み合わせ可)、Qはエステル、
Gはエーテル、Aはアルコール(逆の組み合わせ可)、Qはエーテル、
Gはアルコール、Aはアルキルハライド(逆の組み合わせ可)、Qはエーテル、Gはアルコール、Aはアシルハライド(逆の組み合わせ可)、Qはエステル、
Gはニトリル、Aはアルコール(逆の組み合わせ可)、Qはエステル、
Gはチオール、Aはアルキルハライド(逆の組み合わせ可)、Qはチオエーテル、Gはチオール、Aはアルケン(逆の組み合わせ可)、Qはチオエーテル、
また、R基は、G基及びA基と反応しない基である。
これらの基は、2級アンモニウムよりも酸性度の低い置換基であることが必要である。
【0014】
Qは、上記のA−L−AとGがそれぞれ反応してできた基または、G同士が反応してできた基である。
Lは、2価のアルキル基、オキシエチレン基、ポリビニルエーテル、ポリシロキサン、ポリエステルから選ばれる基であり、反応性を有しない基である。
Aが、アミノ基の場合には、Gはアミド、チオール酢酸、チオール酢酸エステル、トリハロケトン、アルデヒド、アルケン、アルキン、アシルハライド、エステル、イソシアネート、イソチオシアネート、スルホニルハライド、ジアゾ基である。
Aが、エステル基の場合には、Gはアミノ基、カルボン酸、アルコールである。Aが、エーテル基の場合には、Gはカルボン酸、アルコールである。
Aが、アルコールの場合には、Gはカルボン酸、ジアゾ基、エステル、エーテル、アルキルハライド、アシルハライド、ニトリルである。
Aが、アミド基の場合には、Gはアミノ基である。
Aが、チオール酢酸の場合には、Gはアミノ基である。
Aがチオール酢酸エステルの場合には、Gはアミノ基である。
Aがトリハロケトンの場合には、Gはアミノ基である。
Aがアルデヒドの場合には、Gはアミノ基である。
Aがアルケンの場合には、Gはアミノ基、アジド基、カルボン酸、チオール基である。
Aがアルキンの場合には、Gはアミノ基、アジド基、カルボン酸である。
Aがアシルハライドの場合には、Gはアミノ基、アルコールである。
Aがイソシアネート基の場合には、Gはアミノ基である。
Aがイソチオシアネート基の場合には、Gはアミノ基である。
Aがスルホニルハライドの場合には、Gはアミノ基である。
Aがアゾ基の場合には、Gはアミノ基、アルコールである。
Aがアジドの場合には、Gはアルケン、アルキンである。
Aが、カルボン酸の場合には、Gはアルコール、アルケン、アルキン、エステル、エーテルである。
Aがアルキルハライドの場合には、Gはアルコール、チオールである。
Aがアシルハライドの場合には、Gはアミノ基、アルコールである。
Aがニトリルの場合には、Gはアルコールである。
Aがチオールの場合には、Gはアルキルハライド、アルケンである。
A−L−Aの一例を挙げれば、具体的な化合物としては、アルキレングリコール、1,4ジイソシアネートブタン、1,12ジブロモドデカンなどの化合物である。
【0015】
保護基により保護された結果、NP基とされた下記一般式(II)で示されるジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルと2級アミンからなるクラウンエーテル誘導体2分子を、そのクラウンエーテル誘導体が有している置換基Gと他のクラウンエーテル誘導体の置換基Gと反応させることにより、又は、化合物A-L-Aによって、クラウンエーテル誘導体が有している置換基Gと他のクラウンエーテル誘導体の置換基Gが結合されることにより、置換基Qによって連結させて得られる化合物の、各2級アミンの保護基Pを脱保護基化し、任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子を含む化合物(Xを含む化合物)を加えてアンモニウム塩にすることにより、目的とする下記一般式(I)で表されるクラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物を得ることができる(実施例7)。
Xは、過塩素酸ナトリウム、ヘキサフルオロリン酸アンモニウム、トリフルオロ酢酸などの一部から構成される任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子である。これは、非極性有機溶媒に対して、非共有結合型高分子製造用モノマーを溶解させるようにするためのものである。
反応は、非極性溶媒中に、温度10℃〜40℃の範囲で行う。得られた生成物の確認は、質量分析、NMRにより行う。
【化19】
(I)
(式中、Qは、置換基を表し、Xは任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子を表す。)
【化20】
(II)
(式中、Gは、反応性の置換基を表し、Pは2級アミンの保護基を表す。)
【0016】
前記一般式(I)で表される化合物の全体の構造は、両末端に2級アンモニウム塩が存在し、これに環状分子が連なっている左右対称の構造を形成しており、この化合物は、共有結合を介することなく、非共有結合で強力につながることが出来、非共有結合型高分子を効率的に合成するのに有効な物質である。
【0017】
前記一般式(I)の化合物としては、以下のような構造式の化合物を挙げることができる。
さらに、具体的に、一般式(I)で表される化合物について説明する。
【化21】
【化22】
【化23】
【0018】
以上により得られる、一般式(I)で表される化合物を非極性溶媒中に溶解させることによって、クラウンエーテルとアンモニウム塩間に働く特異的で強力な相互作用により、自発的な会合を起こすことができ、自己組織化することによって、新規な下記一般式(IV)で示される非共有結合型集合体を製造することが出来る。
【化24】
(I)
(式中、Qは、置換基を表し、Xは任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子を表す。)
【0019】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
【0020】
実施例1
窒素下でジメチルホルムアミド250mlに2-[2-(2-クロロエトキシ)エトキシ]-エタノール 33.9g (0.20モル)、 炭酸カリウム 42g (0.30モル)を入れて撹拌し、100℃(バス温)に加熱した。そこに、ジメチルホルムアミド 150mlに3,4-ヒドロキシベンズアルデヒド 13.8g (0.10モル)を溶解させたものを滴下した。
そのまま一晩反応させた後、冷却して、エバポレーション、減圧乾燥で溶媒を留去した。これに窒素下でジクロロメタン(脱水)300ml、トリエチルアミン37.3g (0.37モル)、ジメチルアミノピリジン 0.25g (2.04ミリモル)を加え、0℃(氷浴上)において撹拌した。そこに、パラトルエンスルホニルクロライド 57.19g (0.30モル)をジクロロメタン 600mlに溶解させたものを強く撹拌しながら滴下した。滴下終了後、氷浴を外し反応系を室温に戻し、1時間撹拌した後、エバポレーションして溶媒を留去し、ジクロロメタン 300mlを加えて、0.1M 塩酸水溶液200mlで3回、続いて飽和塩化ナトリウム水溶液200mlで2回洗浄した。有機相を硫酸マグネシウム(無水)で乾燥させ、溶媒を留去したのち、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、塩化メチレン/酢酸エチル=100/0〜50/50)で精製した。3,4-ビス[2-(2-(2-(2パラ-トルエンスルホニルオキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ] ベンズアルデヒド 収量24.19g、収率35.41%
【化25】
(III)
【0021】
実施例2
窒素下でジメチルホルムアミド(ペプチド合成用)700mlに参考例1で得られた3,4-ビス[2-(2-(2-(2パラ-トルエンスルホニルオキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ] ベンズアルデヒド 8.43g (11.4ミリモル)と(3,4-ヒドロキシフェニル)-アセティックアシッドメチルエステル 1.25g (11.4ミリモル)、炭酸セシウム18.50g (56.8ミリモル)を溶解させた。撹拌しながら100℃に加熱し、3日間そのまま撹拌と加熱を続けた。その後、室温に戻し、濾過し、炭酸セシウムを取り除いた後、エバポレーションして溶媒を留去した。これにトルエン200mlを加え、1Nの塩酸水溶液100mlで2回、蒸留水100mlで1回洗浄した後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)で精製し、下記クラウンエーテル(IV)を得た。収量2.44g、収率45.10%
【化26】
(IV)
【0022】
実施例3
トルエン(脱水)100mlに参考例2で得られたクラウンエーテル誘導体(IV)5.56g(10.4ミリモル)、ベンジルアミン1.20g(11.2ミリモル)を加え、60℃で30分撹拌した後、溶媒を留去した。更にトルエン100mlを加え、同様に60℃で30分撹拌し、溶媒を留去した。この操作を2回繰り返した。反応物にメタノール(脱水)を100ml加え、氷浴上で撹拌しながら水素化ほう素ナトリウム2.8g(74ミリモル)をすこしずつ加えた。1時間撹拌後、2N塩酸を加え、反応液をpH2にした。メタノールを留去し、水溶液をジクロロメタンで抽出した。この抽出した溶液を10%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。粗生成物として構造式
【化27】
(V)
で表されるクラウンエーテル誘導体(V)を得た。
【0023】
実施例4
実施例3で得られたクラウンエーテル誘導体(V)を塩化メチレン(脱水)110mlに溶解し、ジ-tert-チルジカルボネート3.34ml(14.5ミリモル)、ジメチルアミノピリジン0.14g(1.2ミリモル)を加え、室温で12時間撹拌した。溶媒を留去し、得られた油状物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル)で精製することにより、構造式
【化28】
(VI)
で表されるクラウンエーテル誘導体(VI)6.58g(87%)を得た。
【0024】
実施例5
実施例4で得られたクラウンエーテル誘導体(VI)6.58g(9.1ミリモル)をジエチルエーテル(脱水)250mlに溶解し、氷浴上で撹拌しながら水素化リチウムアルミニウム1.3g(34ミリモル)を少しずつ加えた。12時間撹拌後10%クエン酸水溶液100mlを少しずつ加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を留去した。粗生成物として構造式
【化29】
(VII)
で表されるクラウンエーテル誘導体(VII)4.39g(69%)を得た。
【0025】
実施例6
窒素下でヘプタンジオイルジクロリド0.141g(0.72ミリモル)、ピリジン(脱水)1.0ml、実施例5で得られたクラウンエーテル誘導体(VII)1.0g(1.43ミリモル)をクロロホルム(脱水)に溶解させ、室温で2日間撹拌した。反応液にジクロロメタンを加え、1N塩酸、10%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。得られた油状物をカラムクロマトグラフィー(セファレックス、メタノール)で精製することにより、構造式
【化30】
(VIII)
で表されるクラウンエーテル誘導体(VIII)0.258g(24%)を得た。
質量分析値(C83H110N2O24として)
計算値:1519
実測値:1541(M+Na)
【0026】
実施例7
実施例6で得られたクラウンエーテル誘導体34.1ミリグラム(0.022ミリモル)をクロロホルム0.6mlに溶解させ、トリフルオロ酢酸25.5ml(0.22ミリモル)を加え、3日間撹拌後、反応液にジクロロメタンを加え、10%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。これをクロロホルムに溶解させ、当モルのトリフルオロ酢酸を加えて、構造式
【化31】
(IX)
で、表される化合物(IX)を得た。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、ジベンゾ-24-クラウン-8-エーテルと2級アミンを含むクラウンエーテル誘導体化合物のNHを保護基により保護した化合物を反応させて二つの化合物を連結させることにより得られるクラウンエーテル誘導体2分子を結合させ、保護基を脱保護基化して得られる化合物である、前記一般式(I)で表される、新規なクラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物を得ることができ、この化合物は非極性溶媒中で自発的に重合させて非共有結合型高分子を容易に製造出来る原料物質となる。
Claims (2)
- 下記一般式(I)で表されることを特徴とするクラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物。
(式中、Qは、−CH2OC(=O)−L−C(=O)OCH2−を表し、Lは、アルキレン基を表し、Xは任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子を表す。) - 下記一般式(II)で示されるジベンゾ−24−クラウン−8−エーテルと2級アミンからなるクラウンエーテル誘導体化合物を、一般式A−L−Aで表される化合物と共に反応させた後、得られた化合物を脱保護基化し、任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子を含む化合物を添加することにより、下記一般式(I)で示されるクラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物を製造することを特徴とする、クラウンエーテル誘導体2分子を結合させた化合物の製造方法。
(式中、Gは、化合物A−L−Aと反応して一般式(I)におけるQを形成する基を表し、Pは2級アミンの保護基を表す。)
【化3】
A−L−A
(式中、Aは一般式(II)の反応性の置換基Gと反応して−CH2OC(=O)−を形成する基であり、Lは、アルキレン基である。)
(式中、Qは、−CH2OC(=O)−L−C(=O)OCH2−を表し、Lは、アルキレン基を表し、Xは任意の陰イオン原子もしくは陰イオン分子を表す。)
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