しかしながら、以上説明した従来例においては、以下の課題があった。
すなわち、特許文献1に示す画像形成装置においては、光が光スキャナの反射面に斜めに入射しており、その入射によって反射面上に形成される入射領域の面積は、反射面に入射する光の進行方向に対する横断面積と比較して大きくなるので、反射面の面積を大きく取らざるを得ない。そのため、光スキャナの寸法が大きくなるという課題があった。
しかも、光スキャナの反射面は、鏡面であり、反射面に光が入射する角度と同一の角度で反射光が出射し、反射光の進行方向が決まってしまう。そのため、光スキャナの配置が制限されたものとなるという課題もある。したがって、光スキャナを含む光学系全体の取付スペースを大きくせざるを得ないことが多い。
そこで、本願発明は、光スキャナの反射面の面積を可及的に小さくすることができ、また、取付スペースを可及的に小さくすることができる光スキャナ、およびそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の光スキャナは、入射した入射光を反射する反射面の揺動により、その反射面からの反射光を走査する光スキャナにおいて、前記反射面に回折構造を形成し、前記回折構造は、少なくとも前記入射光のうち所定の波長を有する第1の光束を回折により所定の回折角の方向に出射する第1回折構造と、前記第1回折構造とは異なる幾何学的形状を有し、前記入射光のうち前記第1の光束とは異なる波長を有する第2の光束を回折により前記所定の回折角の方向に出射する第2回折構造と、を有することを特徴とする。
請求項2に記載の光スキャナは、請求項1に記載の光スキャナの構成において、前記回折構造が、特定次数の回折光の強度を前記特定次数以外の回折光の強度よりも強める構造である。
請求項3に記載の光スキャナは、請求項1または請求項2に記載の光スキャナの構成において、前記走査のために前記反射面と共に揺動する揺動体を有し、前記回折構造が、前記揺動体と同一材料で構成される。
請求項4に記載の光スキャナは、請求項3に記載の光スキャナの構成において、前記回折構造が、ウェットエッチング又はドライエッチングにより形成される。
請求項5に記載の光スキャナは、請求項1または請求項2に記載の光スキャナの構成において、前記走査のために前記反射面と共に揺動する揺動体を有し、前記回折構造が、前記揺動体と異なる材料で形成される。
請求項6に記載の光スキャナは、請求項5に記載の光スキャナの構成において、前記回折構造は、前記揺動体上に樹脂皮膜を形成し、微細な凹凸パターンが形成された金型を前記樹脂皮膜に対して押し付けることにより前記金型の凹凸パターンを前記樹脂皮膜へ転写するナノインプリント方法により形成される。
請求項7に記載の光スキャナは、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の光スキャナの構成において、前記回折構造が、一次元回折格子構造である。
請求項8に記載の光スキャナは、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の光スキャナの構成において、前記回折構造が、二次元回折格子構造である。
請求項9に記載の光スキャナは、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の光スキャナの構成において、前記回折構造が前記入射光を集光または拡散光とするホログラム構造である。
請求項10に記載の光スキャナは、請求項8または請求項9に記載の光スキャナの構成において、前記回折構造が、前記入射光を特定次数の回折光と他の次数の回折光との複数の反射光に分割する構造である。
請求項11に記載の画像形成装置は、光束の走査によって画像を形成する画像形成装置であって、前記光束を出射する光源と、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の光スキャナを有し、当該光スキャナにより、前記光源から出射した光束を走査する走査部とを有する。
請求項12に記載の画像形成装置は、光束の走査によって画像を形成する画像形成装置であって、前記光束を出射する光源と、請求項10に記載の光スキャナを有し、当該光スキャナの走査により前記光源から出射した光束を、少なくとも2の光束に分割し、前記分割された光束のうち少なくとも1つの光束を所定の走査方向に走査する走査部と、前記光スキャナによる前記走査の範囲内に配置され、前記分割された光束のうち所定の走査方向以外の他の光束の通過を検出する光検出器と、前記光検出器による検出信号に基づき前記光源から前記光束を出射するタイミングを制御する制御手段とを有する。
請求項13に記載の画像形成装置は、画像信号に応じた光束の走査によって画像を形成する画像形成装置であって、前記光束を出射する光源と、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の光スキャナを有し、当該光スキャナにより、前記光源から出射した光束を走査する走査部と、前記走査部により走査された前記光束のうち、少なくとも前記第1の光束を透過し、前記第1の光束に隣接する第1の光束以外の光束を遮蔽する遮蔽手段とを有する。
請求項14に記載の画像形成装置は、請求項11から請求項13のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記光スキャナが、前記光束を前記反射面に対して垂直方向に入射し、前記反射面に対して斜め方向に出射する位置に配置された。
請求項15に記載の画像形成装置は、請求項11から請求項13のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記光スキャナが、前記光束を前記反射面に対して斜め方向に入射し、前記反射面に対して垂直方向に出射する位置に配置された。
請求項16に記載の画像形成装置は、請求項11から請求項13のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記光スキャナが、前記光束を前記反射面に対して斜め方向に入射し、前記反射面に対して入射角とは異なる反射角を有する方向に出射する位置に配置された。
請求項17に記載の画像形成装置は、請求項11から請求項16のいずれか一項に記載の画像形成装置に加えて、前記光源から出射される光束を、前記光スキャナの前記反射面に対して、前記光束の波長帯域ごとに異なる入射角で出射する光学系を有する。
請求項18に記載の画像形成装置は、請求項11から請求項16のいずれか一項に記載の画像形成装置に加えて、前記光源から出射する光束の波長差に基づき生じる色収差を補正する光学系を有する。
請求項19に記載の画像形成装置は、請求項18に記載の画像形成装置において、前記色収差を補正する光学系は回折光学素子によって構成されている。
請求項20に記載の画像形成装置は、請求項19に記載の画像形成装置において、前記回折光学素子が前記光スキャナの後段に設けられた第2の光スキャナの反射面に設けられている。
請求項21に記載の画像形成装置は、請求項11から請求項20のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記光スキャナにより走査された光束を眼の網膜上に導くことで画像を投影表示する網膜走査型画像表示装置である。
請求項1に記載の光スキャナによれば、反射面上に回折構造を形成したので、反射光の反射方向を所望の方向に変えることが可能となり、設計の自由度を増すことができる。例えば、入射光を反射面に対して垂直方向に入射しても、反射光を反射面に対して斜め方向に出射することができるので、光スキャナの取付位置の自由度が上がり、光スキャナを含む光学系全体を小型化し得る。
また、上述のように、入射光を反射面に対して垂直方向に入射した場合には、反射面上に形成される入射領域は、入射光の進行方向に対する横断面がそのまま反映されて拡大することはなく、入射光を反射面に対して斜めに入射する場合と比較して、光スキャナの反射面の面積を可及的に小さくすることができる。さらに、回折構造は、少なくとも第1の光束のための第1回折構造と、第2の光束のための第2回折構造とを有するので、波長の異なる赤色、青色、緑色を入射光として同一の入射角で光スキャナの反射面に同時に入射した場合であっても、画像形成に必要な画像光だけを同一方向に送ることができ、波長の相違に基づく色収差の問題を解消できる。
請求項2に記載の光スキャナによれば、回折構造は、特定次数の回折光強度を、それ以外の次数の回折光強度よりも強める形状となっているので、反射面へ入射する入射光のうち、画像形成に必要な所望の次数の回折光強度を向上でき、良好な回折効率(入射光強度に対する特定次数の回折光強度比)を得ることができる。
請求項3に記載の光スキャナによれば、走査のために反射面と共に揺動する揺動体を有し、回折構造が、揺動体と同一材料で構成されるので、揺動体と光スキャナの反射面とを一体成形することができ、低コストにデバイスを形成できる。
請求項4に記載の光スキャナによれば、回折構造が、ウェットエッチング又ドライエッチングにより形成されるので、反射面上の微細な凹凸パターン加工、高硬度の基盤材料の加工も可能であり、力学的な加工応力も発生しないためシリコン等の軟らかい材料も容易に加工できる。
請求項5及び請求項6に記載の光スキャナによれば、走査のために反射面と共に揺動する揺動体を有し、回折構造が、揺動体と異なる材料で形成されるので、例えば、揺動体上に樹脂皮膜を形成し、微細な凹凸パターンが形成された金型を前記樹脂皮膜に対して押し付けることにより金型の凹凸パターンを樹脂皮膜へ転写するナノインプリント方法により形成することにより、微細加工を簡便・低コストに実現でき、ナノスケールの構造体をごく簡単に形成することが可能となる。
請求項7に記載の光スキャナによれば、回折構造が、一次元回折格子構造であるので、反射面から出射する反射光の反射方向を任意の方向に一次元的に変化させることができる。
請求項8に記載の光スキャナによれば、回折構造が、二次元回折格子構造であるので、反射面から出射する反射光の反射方向を任意の方向に二次元的に変化させることができる。
請求項9に記載の光スキャナによれば、回折構造が、入射光を集光または拡散光とするホログラム構造であるので、画像を広範囲に拡大するときは拡散光とし、狭小範囲に縮小するときは集光とするなど、画像形成の自由度が上がる。
請求項10に記載の光スキャナによれば、回折構造が、入射光を複数の反射光に分割する構造であるので、複数の反射光のうち少なくとも一つを画像形成用の画像光とし、その他の反射光を画像表示のタイミング制御用や走査時間の検出用とする等、分割後の反射光を種々の用途に使い分けることができる。
請求項11に記載の画像形成装置によれば、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の光スキャナを有するので、反射面において形成する最適な回折構造を選択することで、入射光が反射面で反射する反射方向を自由に設定でき、よって、画像形成装置全体の設計の自由度が増し、光学系全体をできるだけ薄く設計するということも可能となる。
請求項12に記載の画像形成装置によれば、請求項10に記載の光スキャナを有し、当該光スキャナの走査により前記光源から出射した光束を、少なくとも2つの光束に分割し、前記分割された光束のうち少なくとも1つの光束を所定の走査方向に走査する走査部と、前記光スキャナによる前記走査の範囲内に配置され、前記分割された光束のうち所定の走査方向以外の他の光束の通過を検出する光検出器と、前記光検出器による検出信号に基づき前記光源から前記光束を出射するタイミングを制御する制御手段とを有するので、光スキャナの反射面に光検出器のための入射光を別途入射させる必要がなくなる。
請求項13に記載の画像形成装置によれば、遮蔽手段により、走査部により走査された光束のうち、少なくとも第1の光束を透過し、第1の光束に隣接する第1の光束以外の光束を遮蔽するので、反射面において複数に区画された各回折構造において、画像形成に必要な画像光だけを次の光学系へ送り、波長差に基づく反射角の違いにより画像光とは異なる方向へ向かう他の光を次の光学系へ送らずに済み、より高画質な画像形成が可能となる。
請求項14、請求項15及び請求項16に記載の画像形成装置によれば、光スキャナの反射面への入射光の入射方向、反射方向を自由に設定できるので、画像形成装置の設計の自由度が拡がり、装置全体の小型化が可能となる。
請求項17に記載の画像形成装置によれば、光源から出射される光束を、光スキャナの反射面に対して、光束の波長ごとに異なる入射角で出射する光学系を有するので、反射面での反射角が全光束において同一となるように入射角を調整することができ、光スキャナの反射面の色収差を補正し、より高画質な画像形成が可能となる。
請求項18、請求項19及び請求項20に記載の画像形成装置によれば、光源から出射される光束の波長差に基づき光スキャナにおける光束の反射により生じる色収差を補正する光学系を有するので、光スキャナの反射面に屈折率の異なる物質でコーティングを施して色収差の影響を少なくするなどの措置を採った場合に画像が暗くなる問題やコストがかかるといった問題を回避することができる。
請求項21に記載の画像形成装置によれば、光スキャナにより走査された光束を眼の網膜上に導くことで画像を投影表示する網膜走査型画像表示装置であるので、光スキャナを含む装置全体を可及的に薄型化できる。
以下、本発明のさらに具体的な実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
図1には、本発明の実施形態に従う画像形成装置としての網膜走査型ディスプレイ装置が系統的に表されている。この網膜走査型ディスプレイ装置(以下、「RSD」と略称する。)は、光束としてのレーザビームを、それの波面および強度を適宜変調しつつ、観察者の眼10の瞳孔12を経て網膜14の結像面上に入射させる。このRSDによれば、その結像面上においてレーザビームが2次元的に走査され、それにより、その網膜14上に画像が直接に投影される。
このRSDは、光源としての光源ユニット20を備え、さらに、その光源ユニット20と観察者の眼10との間において走査装置24を備えている。
光源ユニット20は、3原色(RGB)を有する3つのレーザ光を1つのレーザ光に結合して任意色のレーザ光を生成するために、赤色のレーザ光を発するRレーザ30と、緑色のレーザ光を発するGレーザ32と、青色のレーザ光を発するBレーザ34とを備えている。各レーザ30,32,34は、例えば、半導体レーザとして構成することが可能である。
各レーザ30,32,34から出射したレーザ光は、各コリメート光学系40,42,44によって平行光化された後に、波長依存性を有する各ダイクロイックミラー50,52,54に入射させられる。その後、それらダイクロイックミラー50,52,54により、各レーザ光が波長に関して選択的に反射・透過させられる。
具体的には、Rレーザ30から出射した赤色レーザ光は、コリメート光学系40によって平行光化された後に、ダイクロイックミラー50に入射させられる。Gレーザ32から出射した緑色レーザ光は、コリメート光学系42を経てダイクロイックミラー52に入射させられる。Bレーザ34から出射した青色レーザ光は、コリメート光学系44を経てダイクロイックミラー54に入射させられる。
それら3つのダイクロイックミラー50,52,54にそれぞれ入射した3原色のレーザ光は、それら3つのダイクロイックミラー50,52,54を代表する1つのダイクロイックミラー54に最終的に入射して結合され、その後、結合光学系56によって集光される。
以上、光源ユニット20のうち光学的な部分を説明したが、以下、電気的な部分を説明する。
光源ユニット20は、コンピュータを主体とする信号処理回路60を備えている。信号処理回路60は、外部から供給された映像信号に基づき、各レーザ30,32,34を駆動するための信号処理と、レーザビームの走査を行うための信号処理とを行うように設計されている。
各レーザ30,32,34を駆動するため、信号処理回路60は、外部から供給された映像信号に基づき、網膜14上に投影すべき画像上の各画素ごとに、レーザビームにとって必要な色と強度とを実現するために必要な駆動信号を、各レーザドライバ70,72,74を介して各レーザ30,32,34に供給する。レーザビームの走査を行うための信号処理については後述する。
また、光源ユニット20は、温度検出器としての温度センサ601を有する温度制御部602を備えている。温度制御部602は、光源ユニット20の温度を測定し、その測定値に基づき光源ユニット20の温度が一定に維持されるように制御する。光源ユニット20の温度が一定に維持されることにより、レーザビームの波長が、光源ユニット20の温度変化の影響を受けて変動することを抑制することができるので、網膜14上に投影される画像の形成をより安定化することができる。なお、温度制御部602は、光源ユニット20の温度を一定に保つために、光源ユニット20の周辺に設けられたペルチェ素子(図示せず)への印加電圧を制御している。
以上説明した光源ユニット20は、結合光学系56においてレーザビームを出射する。そこから出射したレーザビームは、光伝送媒体としての光ファイバ82と、その光ファイバ82の後端から放射させられるレーザビームを平行光化するコリメート光学系84とをそれらの順に経て走査装置24に入射する。
走査装置24は、水平走査系100と垂直走査系102とを備えている。
水平走査系100は、表示すべき画像の1フレームごとに、レーザビームを水平な複数の走査線に沿って水平にラスタ走査する水平走査を行う光学系である。これに対し、垂直走査系102は、表示すべき画像の1フレームごとに、レーザビームを最初の走査線から最後の走査線に向かって垂直に走査する垂直走査を行う光学系である。水平走査系100は、垂直走査系102より高速にすなわち高周波数でレーザビームを走査するように設計されている。
水平走査系100は、本実施形態においては、機械的偏向を行う反射面を備えた弾性体の振動によってその反射面を揺動させることにより水平走査を行う光スキャナ104を備えている。光スキャナ104は、信号処理回路60から供給される水平同期信号に基づいて制御される。光スキャナ104の構成及び動作については後述する。
光スキャナ104によって水平走査されたレーザビームは、図1に示すように、リレー光学系194によって垂直走査系102に伝送される。
図1に示すように、このRSDは、光検出器としてのビームディテクタ200を定位置に備えている。ビームディテクタ200は、光スキャナ104によって偏向されたレーザビームを検出することにより、そのレーザビームの主走査方向における位置を検出するために設けられている。ビームディテクタ200の一例は、ホトダイオードである。ビームディテクタ200によるレーザビームの主走査方向における位置検出については後述する。
垂直走査系102は、図1に示すように、機械的偏向を行う揺動ミラーとしてのガルバノミラー210を備えている。ガルバノミラー210には、水平走査系100から出射したレーザビームがリレー光学系194によって集光されて入射するようになっている。このガルバノミラー210は、垂直走査駆動回路211により、ガルバノミラー210に入射したレーザビームの光軸と交差する回転軸線まわりに揺動させられる。このガルバノミラー210の起動タイミングおよび回転速度は、信号処理回路60から供給される垂直同期信号に基づいて制御される。
以上説明した水平走査系100と垂直走査系102との共同により、レーザビームが2次元的に走査され、その走査されたレーザビームによって表現される画像が、リレー光学系214を経て観察者の眼10に照射される。本実施形態においては、リレー光学系214が、光路上において複数個の光学素子215,218を並んで備えている。
以上、本発明の実施形態に従う画像形成装置としての網膜走査型ディスプレイ装置の全体構成及び動作について説明したが、次に、光スキャナ104の構成及び動作について詳細に説明する。
図2には、光スキャナ104が組立て状態で、斜視図で示されている。これに対し、図3には、光スキャナ104が分解斜視図で示されている。図2および図3に示すように、光スキャナ104は、本体部110がベース112に装着されて構成されている。
本体部110は、シリコン等、弾性を有する材料を用いて形成されている。本体部110の厚さは、約100μmとされている。本体部110は、図3の上部に示すように、概略的には、光が通過し得る貫通穴114を有して薄板長方形状を成している。本体部110は、外側には固定枠116を備え、一方、内側には、反射面120が形成された反射ミラー部122を有する揺動体124を備えている。反射面120は、後述するように本発明の特徴である回折構造401により形成されている。
このような本体部110の構成に対応して、ベース112は、図3の下部に示すように、本体部110との装着状態において固定枠116が装着されるべき支持部130と、揺動体124と対向する凹部132とを有するように構成されている。凹部132は、本体部110をベース112に装着した状態において、揺動体124が振動によって変位してもベース112と干渉しない形状を有するために形成されている。
図3に示すように、反射ミラー部122の反射面120は、それの対称中心線でもある揺動軸線134を中心として揺動させられる。揺動体124は、さらに、その反射ミラー部122からそれと同一面上に延びて、その反射ミラー部122を固定枠116に接合するはり部140を備えている。本実施形態においては、反射ミラー部122の両側から一対のはり部140,140がそれぞれ互いに逆向きに延び出している。
各はり部140は、1個のミラー側板ばね部142と、一対の枠側板ばね部144,144と、それらミラー側板ばね部142と一対の枠側板ばね部144,144とを互いに接続する接続部146とを含むように構成されている。
各はり部140においては、ミラー側板ばね部142が、反射ミラー部122のうち揺動軸線134上において互いに対向する一対の縁の一方から、対応する接続部146まで延びている。接続部146は、揺動軸線134と直行する方向に延びている。さらに、各はり部140においては、一対の枠側板ばね部144,144が、対応する接続部146の端部から、揺動軸線134に対して互いに逆向きにオフセットする姿勢で、揺動軸線134に沿って固定枠116まで延びている。
各はり部140においては、図3に示すように、一対の枠側板ばね部144,144のそれぞれに、固定枠116に及ぶ姿勢で、圧電体150,152,154,156が取り付けられている。各圧電体150,152,154,156は、図4に示すように、圧電素子160を主体として構成されている。
圧電素子160は、薄板状を成して揺動体124の片面に貼り付けられている。圧電素子160は、その貼付面と直角な方向において上部電極162と下部電極164とによって挟まれており、それにより、各圧電体150,152,154,156が構成されている。図3および図4に示すように、上部電極162と下部電極164とはそれぞれ、各リード線166により、固定枠116に設置された一対の入力端子168,168に接続されている。
図3に示すように、本実施形態においては、4個の圧電体150,152,154,156が、反射ミラー部122を隔てた一対の対向位置に2個ずつ、かつ、揺動軸線134に関して互いに線対称的に配置されている。それら4個の圧電体150,152,154,156のうち、一方の対向位置に配置されている2個の圧電体150,154(図3において右側に位置する)が第1対を成し、他方の対向位置に配置されている2個の圧電体152,156(図3において左側に位置する)が第2対を成している。
本実施形態においては、第1対を成す2個の圧電体150,154がそれぞれ駆動源として機能し、揺動体124を揺動軸線134のまわりに捻じり振動させて揺動させる。そのため、各圧電体150,154においては、上部電極162と下部電極164とに電圧が印加され、それにより、その印加方向と直交する向きすなわち長さ方向の変位が各圧電体150,154に発生させられる。
この変位により、図5に示すように、はり部140に屈曲すなわち反りが発生する。この屈曲は、はり部140のうち固定枠116との接続部を固定端とする一方、反射ミラー部122との接続部を自由端として行われる。その結果、その屈曲の向きが上向きであるか下向きであるかにより、自由端が上向きまたは下向きに変位する。
第1対を成す2個の圧電体150および154は、それぞれの圧電素子160の自由端が互いに逆向きに変位するように屈曲させられる。その結果、反射ミラー部122は、図5に示すように、揺動軸線134のまわりに回転させられる。
以上要するに、各枠側板ばね部144は、それに貼り付けられた圧電素子160の直線変位を屈曲運動に変換する機能を有し、接続部146は、各枠側板ばね部144の屈曲運動をミラー側板ばね部142の回転運動に変換する機能を有しているのである。そのミラー側板ばね部142の回転運動に変換する機能を有しているのである。そのミラー側板ばね部142の回転運動によって反射ミラー部122が回転させられる。
本実施形態においては、第1対を成す2個の圧電体150および154を互いに逆向きに変位させることにより、反射ミラー部122にそれの揺動軸線134まわりの往復回転運動すなわち揺動運動が発生させられる。このことを実現するために、第1対を成す2個の圧電体150および154に交番電圧が互いに逆位相で印加される。その結果、第1対を成す2個の圧電体150および154の一方が、図3において下向きに撓んだ場合には、他方が、同図において上向きに撓むこととなる。
次に、光スキャナ104の反射面120に形成された反射型の回折構造401の構成について詳細に説明する。
図6は、光スキャナ104の反射面120に形成された回折構造401の拡大図を示したものである。この回折構造401は、反射面上に断面が鋸刃状の多数の溝499を互いに平行になるよう格子状に形成しており、ブレーズド型と呼ばれるものであり、一次元回折格子の一種である。
回折構造401は、この多数の溝499の間の滑らかな面で反射される光の間で干渉が生じる回折現象を利用することにより、光源ユニット20から入射されるレーザビームを所望の角度に反射するものである。
また、回折構造401は、ナノインプリント方法によって形成される。すなわち、揺動体124の形状が形成されたシリコン等の基板上に樹脂皮膜を形成し、微細な凹凸パターンが形成された金型を当該樹脂皮膜に押し付けることにより、金型の凹凸パターンを当該樹脂皮膜へ転写するのである。
ここで、図8を用いて、回折構造401における回折現象について簡単に説明する。図8に示すように、入射光が回折構造401に入射角αで入射した場合、波長λの反射光が回折角βで回折する。ここで、入射光とは、レーザビームのうち光スキャナの反射面に入射するものをいう。また、回折光とは、反射光のうち光スキャナの反射面に形成された回折構造により回折したものをいう。この時、次式が成立する。
ここで、d:格子溝間隔
α:入射角(入射光と回折構造法線とのなす角)
β:回折角(回折光と回折構造法線とのなす角)
m:回折次数(m≧0の整数)
λ:波長すなわち、光路差が波長の整数m倍となる場合に、回折角βの方向の光が強め合うこととなる。
よって、光スキャナ104の反射面120に形成された回折構造401により、反射面120に入射するレーザビームを所望の反射角βの方向に出射する構成が可能となる。
本実施形態においては、図9に示すように、光スキャナ104は、レーザビームが反射面120に対して垂直方向に入射し、反射面120に対して所望の反射角βの方向に出射する回折構造401を反射面120に形成している。
かかる構成によれば、進行方向に対して横断面453が径aの円形状であるレーザビームが、光スキャナ104の反射面120に対して入射すると、レーザビームの入射領域454は、横断面453と同一形状である径aの円形状となる。
これに対し、図10に示すように、従来の光スキャナ300は、鏡面処理が施された反射面302に対して入射角αで斜めに入射したレーザビームが、鏡面反射により反射面120に対して入射角αの方向と同一の反射角β方向に出射する構成である。
かかる構成によれば、進行方向に対して横断面303が径aの円形状であるレーザビームが、従来の光スキャナ300の反射面302に対して入射すると、レーザビームの入射領域304は、楕円形状となり、横断面303よりも大きくなる。
したがって、本実施形態の光スキャナ104おいては、反射面120に対して、同一径aの円形状レーザビームを入射した場合に、反射面120の面積が小さくて済み、光スキャナ104を含む装置全体を小型化することが可能となる。さらに図7に記載したように反射ミラー86を設けて、光路を折り曲げる構成とすることで光スキャナ104を含む装置全体を薄型にすることが可能となる。
以上は、光スキャナ104について、レーザビームが反射面120に対して垂直方向に入射され、出射光1が反射面120に対して斜め方向に出射される配置とできるように反射面120の回折構造401を形成することについて説明したが、その他に、図11に示すように、レーザビームが光スキャナ104の反射面120に対して入射角αで斜め方向に入射され、反射面120に対して垂直方向に出射される配置となるように反射面120の回折構造401を形成してもよい。また、図12に示すように、光スキャナ104について、レーザビームが反射面120に対して入射角αで斜め方向に入射され、反射面120に対して入射角αとは異なる反射角(回折角)βとなる方向に出射される配置となるように反射面120を形成してもよい。
このように光スキャナ104の反射面に回折構造401を用いることにより、入射するレーザビームを所望の角度で反射させ、光スキャナ104から出射する画像形成用の画像光を所望の方向に設定することができる。
なお、上記回折構造401においては、特定次数の回折光の強度をその他の次数の回折光の強度よりも強める構成(たとえば、図8に示すようなブレーズド型の一次元回折格子など)とすることにより、回折効率の低下を抑えることが望ましい。
次に、回折構造401によって生成される複数次数の回折光のうち特定次数の回折光を画像形成用の画像光として使用することに加え、他の次数の回折光を利用する例について説明する。ここでは、一例として、光スキャナ104の反射面120の揺動位置を検出(以下、「揺動位置検出」と呼ぶ。)するために用いる例について説明する。
図13は、特定次数の回折光を画像形成用の画像光としての出射光1とし、その他の一の次数の回折光を揺動位置検出用の画像光としての出射光2とする回折構造401をその反射面120に採用した光スキャナ104の例を模式的に表した図である。
この図13に示すように、光スキャナ104の反射面120に対して垂直方向に入射したレーザビームは、回折構造401を有する反射面120によって、出射光1及び出射光2として互いに異なる反射方向に分割される。出射光1は、画像形成用の画像光として、図示しない次のリレー光学系194に送られる。一方、出射光2は、定位置に備えられたビームディテクタ200に入射する。ビームディテクタ200は、出射光2を検出して揺動位置検出を行うことにより、出射光1の走査位置を検出する。
ビームディテクタ200による揺動位置検出について図14及び図15を用いて具体的に説明する。図14に示すように、ビームディテクタ200は、出射光2の通過を検出すると、出射光2がビームディテクタ200の設置位置D点に到達したことを示す信号をBD信号として出力し、その出力されたBD信号は図示しない信号処理回路60に供給される。図14、15に示すように、このビームディテクタ200から出力されたBD信号に応答し、信号処理回路60は、ビームディテクタ200が設置位置D点で出射光2を検出した時点から往路画像開始位置E点に到達するまでの設定時間t1が経過するのを待って、必要な駆動信号EFを図示しない各レーザドライバ70,72,74に供給する。
その後、出射光2が往路画像開始位置E点を通過した時点から、復路画像開始位置F点を通過し、復路最大振幅位置C点で折り返して、再び復路画像開始位置F点を通過するまでの設定時間t2が経過するのを待って、再び駆動信号EFを各レーザドライバ70,72,74に供給する。出射光1の走査振幅と出射光2の走査振幅は同一であるので、かかる信号処理により、画像光としての出射光1の実際位置が検出され、さらに画像表示開始タイミングが決定され、その決定された画像表示開始タイミングで画像表示が開始される。よって、画像信号とレーザビーム走査位置との対応が確実となる。
なお、出射光1や出射光2は、図16に示すように、ビーム径が進行方向に対して徐々に小さくなる集光として出射する回折構造(例えば、図17に示すホログラム構造など)を反射面120に採用するようにしてもよい。このように出射光を集光させることによって、光スキャナ104の反射面120に入射するレーザビームの入射光量が小さい場合であっても、出射光1及び出射光2の出射光量を大きくすることができる。よって、レーザビームの入射光量を抑えつつ、出射光1については、より鮮明な画像光とすることができ、出射光2については、ビームディテクタ200による揺動位置検出をより確実なものとすることができる。
また逆に、出射光1や出射光2は、図18に示すように、ビーム径が進行方向に対して徐々に大きくなる拡散光として出射する回折構造を反射面120に採用するようにしてもよい。このように出射光を拡散光とすることによって、出射光1については、より広範囲の画像形成が可能となる。また、出射光2については、レーザビームの入射光量を上げることにより、ビームディテクタ200による揺動位置検出をより確実なものとすることができる。
以上、光スキャナ104の反射面120に形成された回折構造401の構成について説明したが、本実施形態はかかる構成に限定されるものではない。
ところで、上述の通り、回折構造は、波長(色)によって回折角が異なるという特徴を有するが、この特徴のため、光スキャナ104の反射面120に複数色から成るレーザビームが入射した場合に、最終的に観察者の網膜14に形成される画像にずれが発生する。かかる現象を色収差というが、以下、色収差を補正するための3つの構成について説明する。
まず、図19を用いて、光スキャナ104の反射面120に形成された回折構造401を利用して色収差を補正する第1の構成について説明する。図19(a)は、光スキャナ104の反射面120における任意の範囲Q部の拡大図である。図19(a)に示すように、本実施形態において、光スキャナ104の反射面120に形成された回折構造401は、それぞれ赤色光用の回折構造R、緑色光用の回折構造G、青色光用の回折構造Bに複数に区分され、回折構造R,G,Bの順で規則的に配置されている。図19(b)は、図19(a)における光スキャナ104のP−P断面図である。また、光スキャナ104と図示しないリレー光学系194との間には、特定の方向の光しか透過しない遮蔽手段としての遮蔽板801が設置されている。ここでは、説明の簡単のため、出射光2を図示せず、出射光1だけを図示して説明する。
回折構造R,G,Bは、それぞれ、異なる幾何的形状を有し、レーザビームが反射面120に対して垂直方向に入射すると、それぞれ回折構造Rにおいては赤色光、回折構造Gにおいては緑色光、回折構造Bにおいては青色光が、図示しない次のリレー光学系194へ向かって、出射光1として出射するように配置されている。
具体的には、回折構造Rに入射したレーザビームは、レーザビームを構成する3原色(赤色、緑色、青色)のうち赤色の波長帯域にある赤色光R1だけが、回折によりリレー光学系194へと出射され、その他の緑色及び青色の波長帯域にある光(それぞれ緑色光G1、青色光B1とする。)は、リレー光学系194へは向かわずに異なる方向に出射される。
また、遮蔽板801は、緑色光G1及び青色光B1を遮蔽し、赤色光R1のみを透過してリレー光学系194へと送る。
同様に、回折構造Gに入射したレーザビームは、緑色の波長帯域にある緑色光G2だけが、回折により回折角βの方向に出射され、遮蔽板801を透過する。回折構造Bに入射したレーザビームは、青色の波長帯域にある青色光B3だけが、回折により回折角βの方向に出射され、遮蔽板801を透過する。
すなわち、赤色光R1、緑色光G2及び青色光B3は、遮蔽板801を介して出射光1として同一の方向に出射されるので、色収差は補正されることとなる。
よって、リレー光学系194へ送られた出射光1は、色収差が補正された状態で画像形成用の画像光として用いられるので、より高画質の画像形成が可能となる。
一方、それぞれの回折構造において、出射光1とは異なる方向に出射された光は、遮蔽板801により遮蔽され、その後のリレー光学系194へと送られることはないので、より高画質の画像形成が可能となる。
次に、図20を用いて、別に光学系を設けて色収差を補正する第2の構成を説明する。
図20に示すように、本実施形態において、光スキャナと図示しないリレー光学系194との間に色収差補正光学系901を備えている。色収差補正光学系901としては、プリズム、屈折率が異なる素材のレンズを組み合わせたアクロマートレンズが考えられる。
前述のように、光スキャナ104の反射面120に入射したレーザビームは、反射面120に形成された回折構造401における回折より異なる波長(色)の光ごとに異なる回折角の方向に出射されるが(例えば、出射光1及び出射光2)、色収差補正光学系901を通過することにより、異なる波長の出射光が平行化されて、リレー光学系194へと送られる。
よって、図示しないリレー光学系194には、レーザビームの色収差が色収差補正光学系901を介して補正された状態で送られるので、高画質の画像形成が可能となる。
なお、色収差補正光学系901として回折光学素子を用いても良い。さらに、かかる回折光学素子がリレー光学系194の後に配置される第2の光スキャナとしてのガルバノミラー210の反射面上に設けられても良い。かかる構成とすることにより、レーザビームは、その色収差が補正された状態で観察者の眼10の瞳孔12を経て網膜14の結像面上に入射される。
次に、図21を用いて、色によって入射角を変えることにより色収差を補正する第3の構成について説明する。
本実施形態において、図21に示すように、光源ユニット20’は、ダイクロイックミラー50,52,54及び結合光学系56を有しない点を除き、光源ユニット20と同一の構成である。簡単のため、図21に示すように、光源ユニット20’において、各レーザ30,32,34及びコリメート光学系40,42,44以外の構成は図示していない。
また、光源ユニット20’は、各レーザ30,32,34から出射した各レーザ光をコリメート光学系40,42,44を介して平行光化した後に、それぞれ独立の角度で出射する構成となっている。
各レーザ30,32,34から出射した各レーザ光はコリメート光学系40,42,44を介して平行光化された後に反射ミラー86で反射されて、光スキャナ104の反射面120に対してそれぞれ異なる入射角で入射する。
光スキャナ104の反射面120に対してそれぞれ異なる入射角で入射した各レーザ光は、反射面120に形成された回折構造401における回折により、各レーザ光ごとに異なる回折角の方向に出射される。
この際、各レーザ30,32,34及びコリメート光学系40,42,44は、各レーザ光が光スキャナ104の反射面120に入射する際の入射角を調整して同一の回折角βで出射されるように位置調整可能な状態で設置されている。
よって、各レーザ30,32,34及びコリメート光学系40,42,44の位置を調整することにより、各レーザ30,32,34が同一の回折角βの方向に出射されるので、色収差を補正することができる。
また上記構成の他、コリメート光学系40,42,44の後に、結合光学系、光ファイバ、コリメート光学系をこの順にそれぞれ配置し、各コリメート光学系から各レーザを出射する構成としてもよい。光ファイバを介することにより、各レーザが光スキャナ104の反射面120に入射する際の入射角の調整がより容易となる。
以上、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前記[課題を解決するための手段]の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。例えば、回折構造401の構成としては様々なパターンが考えられるが、本実施形態で詳説したブレーズド型以外の断面形状を有し(図示せず)、多数の直線溝412を互いに平行に格子状に設けた一次元回折格子402(図22)を採用しても良い。また多数の直線溝413を所定の間隔で互いに平行に格子状に設けたものをさらに直角に交差させて碁盤目状に設けた二次元回折格子403(図23)、多数の円形溝415を同心円状に配置して設けた二次元回折格子405(図24)を採用してもよい。回折構造401として、これらの回折格子を適宜選択することにより、入射するレーザビームを所望の角度で反射させ、光スキャナ104から出射する画像形成用の画像光を所望の方向に設定することができる。
かかる回折構造401は、揺動体124と同一材料であるシリコン等の材料で一体的に形成されることが望ましい。すなわち、回折構造401は、図25(a)に示すように、揺動体124の形状が形成されたシリコン等の基板上496に感光性のレジスト498を塗布し、マスク497を通して露光することで溝499を形成した後に、図25(b)に示すように、ウェット又はドライエッチングにより不要なレジスト498を除去することにより形成される。