JP4742597B2 - 非調質高張力鋼の製造方法 - Google Patents
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Description
この種の高強度高靭性厚鋼板は,制御圧延制御冷却法,いわゆるTMCP法によって製造されるのが通例となっている.しかしながら,このTMCP法によって鋼材を製造すると,圧延後の冷却処理における冷却速度が鋼材の位置,表面からの深さ,または各鋼材間で異なることに起因して鋼組織が変化するため,鋼材の位置あるいは複数の鋼材間において材質ばらつきが生じ易い.
特に、引張り強さが570MPaを超える高強度厚鋼板では、強度確保のために合金を多量に添加するか,あるいは加速冷却を強化することが一般的であるため、低温靭性の劣化や,強度,靭性等の材質ばらつきが大きくなる.このため、強度および低温靭性のばらつきの少ない高張力鋼板の製造方法が要望されている。
すなわち,特許文献1,特許文献2,特許文献3に記載された技術によっても,引張り強さが570MPa以上の高強度と低温靭性をばらつきなく保持させることは困難であった。
1.質量%で、C:0.005〜0.03%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.6〜3.0%、P:0.025%以下、S:0.0050%以下、Al:0.1%以下、Nb:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.03%、B:0.0005〜0.0030%、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼を1050〜1250℃に加熱後、各パスの圧延温度T(℃)で累積圧下率:RX1(%)が30〜80%の一次圧延を行い、次いで、各パスの圧延温度が700〜950℃で累積圧下率:RX2(%)の2次圧延を行った後、空冷することを特徴とする引張強さ(TS)が570MPa以上となる材質安定性に優れる非調質高張力鋼の製造方法。
但し、T(℃)は下記(1)式、RX2(%)は下記(2)式による。
1040−0.05(RX1−30)2<T<1160−0.05(RX1−30)2
(1)
(80−RX1)/(120−RX1)<RX2/100<(92−RX1)/(100−RX1)(2)
2.鋼組成に更にCu:1.0%以下、Ni:2.0%以下、Cr:1.5%以下、Mo:0.7%以下、V:0.2%以下、REM:0.02%以下、Ca:0.005%以下、Mg:0.005%以下の一種または二種以上を添加することを特徴とする1記載の引張強さ(TS)が570MPa以上となる材質安定性に優れる非調質高張力鋼の製造方法。
本発明で使用する鋼素材の組成限定理由について具体的に説明する.なお,成分に関する「%」表示は特に断らない限り質量%を意味するものとする。
C:0.005〜0.03%
Cは,冷却速度に依存せずにベイナイト単相組織とするため、および後述するNbの効果を発現させるために添加する。しかしながら、含有量が0.005%に満たないとその添加効果に乏しく、一方、0.03%を超えると組織にセメンタイトを含むパーライトが出現するため、冷却速度依存性が大きくなり材質の均質性が損なわれやすくなる。このため、Cは0.005〜0.03%の範囲に限定する。なお、好ましくは0.010〜0.025%である。
Siは、脱酸材として作用し、製鋼上,少なくとも0.05%必要であるが0.50%を超えて含有すると母材の靭性が劣化する。このため、Siは0.05〜0.50%の範囲に限定する。なお、好ましくは0.05〜0.35%である。
Mnは、鋼の強度を増加させる効果を有しており、本発明では、引張強度570MPa以上を確保するために0.6%以上の含有を必要とする。一方、3.0%を超えて含有すると母材の靭性が著しく劣化する。このため、Mnは0.6〜3.0%の範囲に限定する。なお、好ましくは1.0〜2.0%である。
Pは、鋼の強度を増加させ靭性を劣化させる元素であり,とくに溶接部の靭性を劣化させるので、できるだけ低減することが望ましい。Pが0.025%を超えて含有されると、この傾向が顕著となるため、上限とした。なお、過度のP低減は精錬コストを高騰させ経済的に不利となるため、0.005%以上とすることが望ましい。
Sは靭性を劣化させる不純物元素であり、できるだけ低減することが望ましい。Sが0.0050%を超えて含有されるとこの傾向が顕著となるため、Sは0.0050%以下に限定した。
Alは、脱酸剤として作用し、高張力鋼の溶鋼脱酸プロセスに於いて、もっとも汎用的に使われる.また、鋼中のNをAlNとして固定し、Bの焼入れ性を確保する効果も有する。しかしながら、0.1%を超える含有は母材の靭性が低下するとともに、溶接時に溶接金属部に混入して靭性を劣化させる。このため、Alは0.1%以下に限定した。なお、好ましくは0.01〜0.07%である。
Nbは圧延時におけるオーステナイト未再結晶温度域を拡大し,微細な粒内組織を得るのに有効に寄与する。また、ベイナイト変態温度を低下させることにより、靭性の優れたベイナイト組織を得る上でも有用な元素である。このような効果を得るためには0.005%以上の添加が必要である。
Tiは、Nとの親和力が強く凝固時にTiNとして析出し、鋼中のNを固定することによってBの効果を有効に発揮させる有用元素である。また、素材加熱時ならびに溶接熱影響部でのオーステナイト粒成長を抑制して組織を微細化する効果もある。
Bは、微量の添加によって旧γ粒界エネルギーを減少させてフェライトの核生成を抑制するのに有効に寄与する。この効果を発揮させて鋼組織をベイナイト単相とするためには0.0005%以上の添加が必要である。
CuおよびNiは高靭性を保ちつつ強度を増加させることが可能な元素であり、HAZ靭性への影響も小さいため高強度化のために有用な元素である。
Cr、MoおよびVはいずれも鋼の強度向上に寄与する元素である。Crを添加する場合は、0.05%以上含有することが好ましいが、1.5%を超える含有は母材およびHAZ靭性を劣化させる。このため、Crは1.5%以下に限定することが望ましい。
REM、CaおよびMgはいずれも靭性向上に寄与する元素である。REMを添加する場合は、0.002%以上含有することが好ましいが 、0.02%を超えて含有しても効果が飽和するため0.02%を上限とした。
[製造条件]
本発明における製造方法について説明する。本発明は、オーステナイト再結晶温度域の1次圧延の温度範囲と圧下率の関係の最適化と、オーステナイト未再結晶温度域の2次圧延における圧延温度範囲と累積圧下率の関係の最適化を組合わせることを製造条件における特徴とする。なお、温度に関する「℃」表示は特に断らない限り板厚1/2t部の温度を意味するものとする。
1040−0.05(RX1−30)2<T<1160−0.05(RX1−30)2
(1)
ここで、RX1:一次圧延の累積圧下率(%)、T:温度(℃)
(80−RX1)/(120−RX1)<RX2/100<(92−RX1)/(100−RX1) (2)
ここで、RX2:2次圧延の累積圧下率(%)
以下、圧延条件について具体的に説明する。鋼素材を加熱後、上記(1)式で定義されるオーステナイト再結晶温度域で累積圧下率30〜80%の1次圧延を施し、オーステナイト粒を再結晶により十分細粒化する。
Claims (2)
- 質量%で、C:0.005〜0.03%、Si:0.05〜0.50%、Mn:0.6〜3.0%、P:0.025%以下、S:0.0050%以下、Al:0.1%以下、Nb:0.005〜0.1%、Ti:0.005〜0.03%、B:0.0005〜0.0030%、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼を1050〜1250℃に加熱後、各パスの圧延温度T(℃)で累積圧下率:RX1(%)が30〜80%の一次圧延を行い、次いで、各パスの圧延温度が700〜950℃で累積圧下率:RX2(%)の2次圧延を行った後、空冷することを特徴とする引張強さ(TS)が570MPa以上となる材質安定性に優れる非調質高張力鋼の製造方法。
但し、T(℃)は下記(1)式、RX2(%)は下記(2)式による。
1040−0.05(RX1−30)2<T<1160−0.05(RX1−30)2
(1)
(80−RX1)/(120−RX1)<RX2/100<(92−RX1)/(100−RX1)(2) - 鋼組成に、質量%で、更にCu:1.0%以下、Ni:2.0%以下、Cr:1.5%以下、Mo:0.7%以下、V:0.2%以下、REM:0.02%以下、Ca:0.005%以下、Mg:0.005%以下の一種または二種以上を添加することを特徴とする請求項1記載の引張強さ(TS)が570MPa以上となる材質安定性に優れる非調質高張力鋼の製造方法。
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