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JP4627337B2 - 殺菌方法および殺菌装置 - Google Patents

殺菌方法および殺菌装置 Download PDF

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Description

本発明は、殺菌方法および殺菌装置に関し、たとえば水性液体の殺菌方法および殺菌装置に関する。また、本発明は、器具などの対象物の殺菌を行う方法および装置に関する。
水中の菌を殺す強力な方法として、過酢酸による酸化・分解反応を利用する方法や、フタラールの還元反応を利用する方法が挙げられる。これらは、医療器具等の洗浄には適しているが、殺菌処理した水を利用する用途には適していない。また、これらの方法は、殺菌の際に過酢酸やフラクタールといった化学物質を供給することを必要とする。
殺菌処理した水を利用するための殺菌装置として、殺菌性の金属イオンを電解によって放出させる装置が提案されている(特開2000−153278号公報)。しかし、この装置は、飲料用の水の生成装置には向いておらず、用途が限定される。また、抗菌剤を含む濾過部材を備える浄水器が提案されている(特開平5−309370号公報)。この浄水器では、濾過部材における雑菌の増殖は抑えられるが、生成される浄水の殺菌が充分に行われるわけではない。また、電解によって飲料水を殺菌する殺菌用電解槽も提案されている(特開平7−108274号公報)。
特開2000−153278号公報 特開平5−309370号公報 特開平7−108274号公報
特開平7−108274号公報には、電解によってラジカルな発生期の酸素が生じ、この発生期の酸素によって殺菌が行われる、と記載されている(特開平7−108274号公報の[0005]段落)。しかし、そのようなラジカルの酸素は寿命が短いため、ラジカルの酸素のみでは、電極から離れたところを流れる水を充分に殺菌することは難しいと考えられる。
このような状況において、本発明は、新規な殺菌方法および殺菌装置を提供することを目的の1つとする。
上記目的を達成するため、検討した結果、本願発明者らは、特定の電極を用いて特定の走査を行うことによって水性液体の殺菌が可能であることを見出した。本発明は、この新たな知見に基づくものである。
すなわち、本発明の殺菌方法は、(i)水性液体中において、イオンを可逆的に吸着可能な第1の導電性物質を含む第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって前記水性液体のpHを5未満となるようにまたは9より大きくなるように変化させるステップと、(ii)前記水性液体のpHを5〜9の範囲とするステップと、をこの順序で含む。
本発明の殺菌方法の一例では、前記(ii)のステップが、前記水性液体中においてイオンを可逆的に吸着可能な第2の導電性物質を含む第2のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって行われる。
本発明の殺菌方法の他の例では、前記(i)のステップにおける電圧印加の際に、導電性を有する対象物を、前記水性液体中に浸漬し且つ前記対極に接触させた状態で第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって前記対象物の殺菌が行われる。
また、本発明の殺菌装置は、第1のイオン吸着電極および対極と、前記第1のイオン吸着電極と前記対極との間に電圧を印加するための電源とを備え、前記第1のイオン吸着電極は、イオンを可逆的に吸着可能な第1の導電性物質を含み、(i)水性液体中において、前記第1のイオン吸着電極と前記対極との間に電圧を印加することによって前記水性液体のpHを5未満となるようにまたは9より大きくなるように変化させるステップと、(ii)前記水性液体のpHを5〜9の範囲とするステップとがこの順序で行われる。
本発明の殺菌装置の一例では、前記(ii)のステップが、前記水性液体中においてイオンを可逆的に吸着可能な第2の導電性物質を含む第2のイオン吸着電極と前記対極との間に電圧を印加することによって行われる。
本発明の殺菌装置の他の例では、前記(i)のステップにおける電圧印加の際に、導電性を有する対象物を、前記水性液体中に浸漬し且つ前記対極に接触させた状態で第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって前記対象物の殺菌が行われ、前記対極がカゴ型であるか、または、前記対極がフック状の部分を有する。
本発明によれば、所定の対象物(水性液体や器具など)の殺菌を、簡易な装置によって行うことができる。本発明の殺菌装置は、メンテナンスが容易である。また、本発明の方法および装置は、殺菌のための特殊な化学物質を必要としない。本発明の方法および装置は、少量の電力で水性液体や器具を殺菌することが可能であるため、電力の供給がない地域や状況(たとえば災害時)に特に有用である。
図1Aは、本発明の殺菌装置の一例を示す模式図である。 図1Bは、図1Aに示した殺菌装置の動作を示す図である。 図1Cは、図1Aに示した殺菌装置の動作を示す図である。 図2Aは、本発明の殺菌装置の他の一例を示す模式図である。 図2Bは、図2Aに示した殺菌装置の動作を示す図である。 図2Cは、図2Aに示した殺菌装置の動作を示す図である。 図3Aは、本発明の殺菌装置のその他の一例を示す模式図である。 図3Bは、図3Aに示した殺菌装置の動作を示す図である。 図3Cは、図3Aに示した殺菌装置の動作を示す図である。 図3Dは、図3Aに示した殺菌装置の動作を示す図である。 図3Eは、図3Aに示した殺菌装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図3Fは、図3Aに示した殺菌装置の動作を示す図である。 図4Aは、本発明の殺菌装置のその他の一例を示す模式図である。 図4Bは、図4Aに示した殺菌装置の動作を示す図である。 図4Cは、図4Aに示した殺菌装置の動作を示す図である。 図4Dは、図4Aに示した殺菌装置の動作を示す図である。 図5Aは、本発明の殺菌装置のその他の一例を示す模式図である。 図5Bは、図5Aに示した殺菌装置の動作を示す図である。 図5Cは、図5Bに示した動作における電位の状態を示す図である。 図6は、本発明の殺菌装置のその他の一例を示す模式図である。 図7は、本発明の殺菌装置のその他の一例を示す模式図である。 図8は、本発明の殺菌装置のその他の一例を示す模式図である。 図9は、本発明の殺菌装置のその他の一例を示す模式図である。 図10は、図9に示した殺菌装置の一部を示す模式図である。 図11は、図9に示した殺菌装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図12は、本発明の殺菌装置に用いられるイオン吸着電極の一例を示す図である。 図13Aは、実施例で用いた殺菌装置の上面図である。 図13Bは、実施例で用いたイオン吸着電極を示す側面図である。 図13Cは、実施例で用いた対極を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、本発明の実施形態について例を挙げて説明するが、本発明は以下で説明する例に限定されない。以下の説明において特定の数値や特定の材料を例示する場合があるが、本発明の効果が得られる限り、他の数値や他の材料を適用してもよい。
[殺菌方法]
本発明の方法は、所定の対象物(たとえば液体や器具など)を殺菌する方法である。本発明の方法によれば、水素イオン(H+)および水酸化物イオン(OH-)以外のイオンを含む水性液体を殺菌できる。以下では、水素イオン(H+)および水酸化物イオン(OH-)以外のイオンを「イオン(L)」と呼ぶ場合がある。本発明の方法は、以下のステップ(i)および(ii)を含む。
ステップ(i)では、水性液体中において、イオンを可逆的に吸着可能な第1の導電性物質を含む第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって水性液体のpHを5未満となるようにまたは9より大きくなるように変化させる。すなわち、ステップ(i)では、pHが5以上の水性液体(たとえばpHが5〜9の水性液体)のpHを5未満(酸性)に変化させるか、pHが9以下の水性液体(たとえばpHが5〜9の水性液体)のpHを9より大きく(アルカリ性)なるように変化させる。たとえば、pHが5〜9の水性液体のpHを4以下(酸性)に変化させてもよい。また、pHが5〜9の水性液体のpHを10以上(アルカリ性)に変化させてもよい。ステップ(i)によって、水性液体を殺菌できる。
この明細書において、pHが5未満の水性液体の例には、pHが4.5以下の水性液体やpHが4以下の水性液体やpHが3.5以下の水性液体が含まれる。また、pHが9より大きい水性液体の例には、pHが9.5以上の水性液体やpHが10以上の水性液体やpHが10.5以上の水性液体が含まれる。また、pHが5〜9の範囲にある水性液体の例には、pHが5.5〜8.5の範囲にある水性液体や、pHが6〜8の範囲にある水性液体が含まれる。
ステップ(i)では、第1の導電性物質にイオン(L)が吸着され、対極において水の電気分解が生じるように、第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧が印加される。ステップ(i)では、電圧が印加される電極が水性液体に接触するように配置される。一例では、電圧が印加される電極が水性液体に浸漬される。
ステップ(i)は、バッチ方式で行ってもよいし、通液方式で行ってもよい。バッチ方式で行うことによって、殺菌効果を高めることが可能である。また、通液方式で行うことによって、多量の水性液体を殺菌することが可能である。ステップ(i)以外のステップは、通常バッチ方式で行われるが、バッチ方式以外の方式(たとえば通液方式)で行ってもよい。
ステップ(i)を通液方式で行う場合、水性液体を含む系に接続された槽に第1のイオン吸着電極と対極とが配置されていてもよい。そして、その槽を水性液体が連続的に流れている状態でステップ(i)が行われてもよい。
通液方式は、液体を連続的に槽に導入および排出する方式である。この通液方式で電圧印加を行う場合について考える。通液方式において、液体が流入する上流側と液体が排出される下流側とで液体中のイオン(L)の濃度が大きく異なるような条件で電圧印加を行うと、上流側の導電性物質がイオン吸着容量に到達しても下流側の導電性物質は充分にイオンを吸着できていないという状況が生じる場合がある。その場合、イオン吸着電極中の導電性物質の全体を効率よく利用することができない。また、上流側の導電性物質によってイオン(L)が吸着される結果、下流側ではイオン(L)の濃度が低くなる。そのため、下流側における液体の抵抗が大きくなり、下流側では液体による電圧降下(I−Rドロップ)が大きくなる。このような状態において対極で水の電気分解が生じるように高い電圧を印加すると、液体による電圧降下が小さい上流側では、イオン吸着電極の導電性物質の表面で水の電気分解が生じる場合がある。導電性物質の表面において水の電気分解が生じると、発生したガスによって導電性物質の性能が劣化する。これらの理由により、通液型は、(1)イオン吸着電極の全体を効率よく利用することができない、(2)イオン吸着電極の導電性物質の性能の劣化を招く、といった問題が生じる場合がある。これに対して、バッチ方式は、そのような問題を生じさせない利点を有する。ステップ(i)を通液方式で行う場合、上記問題点を回避するために、液体が流入する上流側と液体が排出される下流側とで液体中のイオン(L)の濃度が大きく異ならない条件で行うことが好ましい。
なお、バッチ方式とは、1つのステップを実施する間に槽内の液体の入れ替えを実質的に行うことなく、槽内の液体の処理を行う方式を意味する。バッチ方式において水性液体の処理が完了すると、通常、槽内の水性液体は排出され、槽内には他の液体が導入される。通常、処理が完了するまで槽内の水性液体の追加や排出が行われないが、処理が完了するまで槽内の液体の入れ替えが実質的に行われなければバッチ方式の処理に該当する。すなわち、処理に影響しないほどの微量の水性液体の追加や排出があったとしてもバッチ方式に該当する。たとえば、処理の間に、槽内の水性液体の20体積%以下(たとえば10体積%以下や5体積%以下や1体積%以下)の水性液体が追加または排出されたとしても、バッチ方式に該当するとみなせる。
水性液体は水を含む液体であり、水の含有率はたとえば50重量%以上や75重量%以上や90重量%以上である。水性液体の典型的な一例では、媒質が水のみである。本発明の効果が得られる限り、水性液体はアルコールなどを含んでもよい。典型的な水性液体は、水素イオン(H+)および水酸化物イオン(OH-)以外のイオンを含む水溶液である。そのような水溶液としては、たとえば、水道水、河川水、湖水、海水、雨水、井戸水、わき水、地下水などが挙げられる。
水性液体の伝導度は、50μS/cm〜10mS/cmの範囲にあってもよく、100μS/cm〜500μS/cmの範囲にあってもよい。本発明の殺菌方法および殺菌装置では、イオン(L)の濃度が比較的低い水性液体を用いてそのpHを変化させることが可能である。具体的には、伝導度が500μS/cm以下(たとえば100μS/cm以下)の水性液体を用いることが可能である。
なお、本発明の殺菌方法および殺菌装置では、水性液体中のイオン(L)の濃度が低すぎると、pHを大きく変化させることができない場合がある。そのような場合には、水性液体に塩を加えてもよい。加える塩に限定はないが、殺菌後の水性液体の用途を考慮して塩を選択することが好ましい。添加する塩としては、たとえば、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸カリウム、酢酸カリウムなどが挙げられる。また、イオン吸着電極に予めイオン(L)を吸着させておき、そのイオン(L)を水性液体中に放出することによってイオン(L)の濃度を調整してもよい。
ステップ(ii)は、ステップ(i)の後に行われる。ステップ(ii)では、水性液体のpHを5〜9の範囲(たとえば6〜8の範囲)とする。pHを5〜9の範囲(中性または中性に近い範囲)とすることによって、飲料に適した水が得られる。また、金属製の器具などの殺菌を行う場合、殺菌処理後に、pHが5〜9の範囲の水性液体で器具を洗浄することによって、器具の腐食を防止できる。
上記ステップの実行方法として、以下の例が挙げられる。なお、以下のそれぞれの例において行われる一連のステップは、複数回繰り返してもよい。
[第1の方法]
本発明の殺菌方法では、ステップ(ii)が、水性液体中において、第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって行われてもよい。この殺菌方法には、以下の2つの例が含まれる。
[第1の方法の第1の例]
第1の例のステップ(i)では、水性液体中において、第1のイオン吸着電極がカソードとなるように第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって水性液体のpHを5未満(たとえば4以下)とする。
第1のイオン吸着電極をカソード(陰極)とし対極をアノード(陽極)として両者の間に電圧を印加することによって、第1の導電性物質には水性液体中の陽イオンが吸着され、対極では水の電気分解が生じる。対極における水の電気分解では、水素イオン(H+)と酸素ガスとが発生する。そのため、ステップ(i)の電圧印加によって、水性液体のpHが低下し、また、水性液体の電位が高い酸化電位になる。その結果、水性液体が殺菌される。また、ステップ(i)の電圧印加によって、水性液体における、水素イオン以外の陽イオンの濃度が減少する。
第1の例のステップ(ii)では、水性液体中において、第1のイオン吸着電極がアノードとなるように第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって水性液体のpHを5〜9の範囲とする。この電圧印加によって、第1の導電性物質に吸着されていた陽イオンが水性液体中に放出され、対極では水の電気分解が生じる。対極における水の電気分解では、水酸化物イオン(OH-)と水素ガスとが発生する。そのため、ステップ(ii)の電圧印加によって、水性液体のpHが上昇する。ステップ(ii)が終了した後の水性液体中のイオン(L)の濃度は、ステップ(i)を開始する前のそれとほぼ同じにすることができる。
[第1の方法の第2の例]
第2の例のステップ(i)では、水性液体中において、第1のイオン吸着電極がアノードとなるように第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって水性液体のpHを9より大きく(たとえば10以上に)する。
第1のイオン吸着電極をアノード(陽極)とし対極をカソード(陰極)として両者の間に電圧を印加することによって、第1の導電性物質には水性液体中の陰イオンが吸着され、対極では水の電気分解が生じる。対極における水の電気分解では、水酸化物イオンと水素ガスとが発生する。そのため、ステップ(i)の電圧印加によって、水性液体のpHが上昇し、また、水性液体の電位が低い還元電位になる。その結果、水性液体が殺菌される。また、ステップ(i)の電圧印加によって、水性液体における、水酸化物イオン以外の陰イオンの濃度が減少する。
第2の例のステップ(ii)では、水性液体中において、第1のイオン吸着電極がカソードとなるように第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって水性液体のpHを5〜9の範囲とする。この電圧印加によって、第1の導電性物質に吸着されていた陰イオンが水性液体中に放出され、対極では水の電気分解が生じる。対極における水の電気分解では、水素イオンと酸素ガスとが発生する。そのため、ステップ(ii)の電圧印加によって、水性液体のpHが低下する。ステップ(ii)が終了した後の水性液体中のイオン(L)の濃度は、ステップ(i)を開始する前のそれとほぼ同じにすることができる。
対極において水の電気分解が生じるためには、通常、電極間に2ボルト以上の電圧を印加する必要がある。このことは、ステップ(i)に限らず、対極で水の電気分解が生じる他のステップにおいても同様である。水性液体の抵抗による電圧降下(IRドロップ)が大きい場合、より高い電圧を印加することが必要になる。一例では、印加される電圧は、2ボルト〜50ボルト(たとえば2ボルト〜20ボルト)の範囲にある。
[第2の方法]
本発明の殺菌方法では、ステップ(ii)が、水性液体中において、イオンを可逆的に吸着可能な第2の導電性物質を含む第2のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって行われてもよい。この殺菌方法では、第1および第2のイオン吸着電極が用いられる。この殺菌方法には、以下の2つの例が含まれる。
[第2の方法の第1の例]
第1の例のステップ(i)では、第1のイオン吸着電極がカソードとなるように第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって水性液体のpHを5未満(たとえば4以下)とする。次に、ステップ(ii)では、第2のイオン吸着電極がアノードとなるように第2のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって水性液体のpHを5〜9の範囲とする。
[第2の方法の第2の例]
第2の例のステップ(i)では、第1のイオン吸着電極がアノードとなるように第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって水性液体のpHを9より大きく(たとえば10以上に)する。次に、ステップ(ii)では、第2のイオン吸着電極がカソードとなるように第2のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって水性液体のpHを5〜9の範囲とする。
第2の方法では、ステップ(ii)の終了後に、第1および第2のイオン吸着電極にはイオン(L)が吸着されている。そのため、第2の方法によれば、水性液体中のイオン(L)の濃度を低減できる。なお、殺菌処理後の水性液体におけるイオンの濃度を、殺菌処理前のそれとほぼ同じにしたい場合、イオン吸着電極と対極との間に上記ステップとは逆方向に電圧を印加すればよい(他の方法においても同様である)。第1のイオン吸着電極と対極との間に上記ステップとは逆方向に電圧を印加することによって、第1のイオン吸着電極に吸着されたイオンを放出させることができる。また、第2のイオン吸着電極と対極との間に上記ステップとは逆方向に電圧を印加することによって、第2のイオン吸着電極に吸着されたイオンを放出させることができる。また、第1のイオン吸着電極と第2のイオン吸着電極との間に、適切な方向に電圧を印加することによって、両者に吸着されたイオンを放出させることができる。また、第1のイオン吸着電極と第2のイオン吸着電極とを短絡させることによっても、両者に吸着されたイオンを放出させることができる。
第2の方法は、ステップ(ii)の前または後に、他のステップ(y)を含んでもよい。ステップ(y)では、第1のイオン吸着電極と第2のイオン吸着電極との間に電圧を印加することによって、水性液体中のイオン濃度を減少させる。通常、このステップは、ステップ(ii)の後で行われる。ステップ(y)を行うことによって、イオン(L)の濃度をさらに低減できる。
[第3の方法]
本発明の殺菌方法は、ステップ(i)とステップ(ii)との間に、他のステップ(x)を含んでもよい。ステップ(x)では、ステップ(i)を経た水性液体のpHが5未満であればそれが9より大きくなるように変化させ、ステップ(i)を経た水性液体のpHが9より大きければそれが5未満となるように変化させる。ステップ(x)の一例では、ステップ(i)によってpHが4以下または10以上となった水性液体のpHを6以上変化させて4以下または10以上とする。「pHを6以上変化させる」ということは、ステップ(i)で水性液体のpHを4以下としたときにはステップ(x)で水性液体のpHを10以上とし、ステップ(i)で水性液体のpHを10以上としたときにはステップ(x)で水性液体のpHを4以下とする、ということを意味している。ステップ(x)を含む殺菌方法は、以下の3つの例を含む。
[第3の方法の第1の例]
第1の例では、ステップ(x)およびステップ(ii)が、水性液体中において、第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって行われる。すなわち、ステップ(i)、(x)および(ii)が、第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって行われる。ステップ(i)およびステップ(ii)における対極への電圧の印加方向と、ステップ(x)におけるそれとは逆である(以下の第2および第3の例でも同様である)。この例では、導電性物質に吸着されたイオンがステップ(ii)において水性液体中に放出される。そのため、ステップ(ii)が終了した後の水性液体中のイオン(L)の濃度は、ステップ(i)を行う前の水性液体中のイオン(L)の濃度とほぼ同じである。
第3の方法の第1の例は、ステップ(ii)ののちに、水性液体中において、イオンを可逆的に吸着可能な第2の導電性物質を含む第2のイオン吸着電極と第1のイオン吸着電極との間に電圧を印加することによって、水性液体におけるイオンの濃度を減少させるステップ(y)をさらに含んでもよい。
[第3の方法の第2の例]
第3の方法の第2の例では、ステップ(x)が、水性液体中において、イオンを可逆的に吸着可能な第2の導電性物質を含む第2のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって行われる。そして、ステップ(ii)が、水性液体中において、第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって行われる。この例では、ステップ(ii)が終了した後の水性液体中のイオン(L)の濃度は、ステップ(i)を行う前のそれよりも低くなる。
[第3の方法の第3の例]
第3の方法の第3の例では、ステップ(x)が、水性液体中において、第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって行われる。また、ステップ(ii)が、水性液体中において、イオンを可逆的に吸着可能な第2の導電性物質を含む第2のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって行われる。この例では、ステップ(ii)が終了した後の水性液体中のイオン(L)の濃度は、ステップ(i)を行う前のそれよりも低くなる。
[第4の方法]
本発明の殺菌方法では、上記水性液体が第1の水性液体であり、上記対極が第1の対極であってもよい。そして、ステップ(i)は、以下のステップ(i−a)および(i−b)を含んでもよい。
ステップ(i−a)では、第1の槽に配置された第1の水性液体に第1のイオン吸着電極および第1の対極を浸漬する。そして、第1のイオン吸着電極と第1の対極との間に電圧を印加することによって第1の水性液体のpHを5未満(たとえば4以下)とする。電圧は、第1のイオン吸着電極がカソードとなるように印加される。
また、ステップ(i−b)では、第2の槽に配置された第2の水性液体に、イオンを可逆的に吸着可能な第2の導電性物質を含む第2のイオン吸着電極および第2の対極を浸漬する。そして、第2のイオン吸着電極と第2の対極との間に電圧を印加することによって、第2の水性液体のpHを9より大きく(たとえば10以上に)する。電圧は、第2のイオン吸着電極がアノードとなるように印加される。
ステップ(i−a)とステップ(i−b)とは、どちらを先に行ってもよいし、同時に行ってもよい。第4の方法は、水性液体を第1の水性液体と第2の水性液体とに分離したのち、それぞれを処理することによって行うことができる。
第4の方法におけるステップ(i)の後のステップには、上述した他の方法のステップ(i)の後のステップと同様のステップを適用してもよい。たとえば、ステップ(ii)は、イオン吸着電極と対極との間に、ステップ(i)とは逆方向に電圧を印加することによって行ってもよい。また、第1の水性液体のpHを[5未満(たとえば4以下)]→[9より大きい(たとえば10以上)]→[5〜9]の順に変化させ、第2の水性液体のpHを[9より大きい(たとえば10以上)]→[5未満(たとえば4以下)]→[5〜9]の順に変化させてもよい。そのようなpH変化は、電圧の印加方向と印加時間とを制御することによって行うことができる。
[第5の方法]
本発明の殺菌方法では、上記水性液体が第1の水性液体であってもよい。そして、ステップ(i)は、以下のステップを含んでもよい。第1の槽に配置された第1の水性液体に第1のイオン吸着電極および対極を接触させる。また、第2の槽に配置された第2の水性液体にイオンを可逆的に吸着可能な第2の導電性物質を含む第2のイオン吸着電極および前記対極を接触させる。また、対極を電気的にフローティングの状態とする。この状態で、第1のイオン吸着電極と第2のイオン吸着電極との間に電圧を印加することによって、第1の水性液体のpHを5未満(たとえば4以下)とし、第2の水性液体のpHを9より大きく(たとえば10以上に)する。
なお、第5の方法におけるステップ(i)の後のステップには、上述した他の方法のステップ(i)の後のステップと同様のステップを適用してもよい。
第5の方法では、対極が、1つの槽を第1の槽と第2の槽とに2分する隔壁として機能するものであってもよい。この隔壁(対極)は、水性液体およびイオンを透過させない。
第4および第5の方法では、ステップ(ii)が、第1の水性液体と第2の水性液体とを混合するステップであってもよい。pHが5未満(たとえば4以下)の第1の水性液体と、pHが9より大きい(たとえば10以上)の第2の水性液体とを混合することによって、ほぼ中性の水性液体を得ることが可能である。
本発明の殺菌方法では、ステップ(i)における電圧印加の際に、殺菌の対象物(器具など)を水性液体中に浸漬しておくことによって当該対象物の殺菌を行ってもよい。好ましい一例では、ステップ(ii)が終了するまで、殺菌の対象物が水性液体中に浸漬される。器具などの対象物を殺菌する場合、水性液体のpHを5未満(たとえば4以下)にするステップを少なくとも行うことがより好ましい。水性液体のpHを5未満(たとえば4以下)にするステップ、および水性液体のpHを9より大きく(たとえば10以上に)するステップの両方を行う場合、異なる条件で殺菌が行われるため、より強力な殺菌が可能である。また、本発明の殺菌方法では、ステップ(i)で得られた水性液体に殺菌の対象物を接触させることによって、当該対象物の殺菌を行ってもよい。
なお、導電性を有する対象物(器具など)の殺菌を上記ステップによって行う場合、当該対象物を水性液体に浸漬し、且つ対極に接触させた状態でイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加してもよい。この構成では殺菌の対象物の電位が対極の電位に近くなるため、後述するように当該対象物がより殺菌されやすくなる。この構成の場合、対極の形状を、殺菌しようとする対象物と対極とが接触しやすいような形状とすることが好ましい。たとえば対極をカゴ型とし、そのカゴ型の対極の中に殺菌しようとする対象物を配置してもよい。また、フック状の部分を有する対極を用い、そのフック状の部分に対象物をぶらさげてもよい。
本発明の方法において、水性液体のpHを5未満とするステップでは、水性液体のpHを2.5以下としてもよい。pHを2.5以下とすることによって、より強力な殺菌が可能である。また、本発明の方法において、水性液体のpHを9より大きくするステップでは、水性液体のpHを11.5以上としてもよい。pHを11.5以上とすることによって、より強力な殺菌が可能である。
[第1および第2のイオン吸着電極]
第1および第2のイオン吸着電極はそれぞれ、第1および第2の導電性物質を支持する集電体や、第1および第2の導電性物質に貼り付けられた集電体を備えてもよい。
第1および第2の導電性物質はそれぞれ、可逆的にイオンを吸着・放出できる物質である。導電性物質には、比表面積が大きい物質を用いることができる。好ましい一例では、導電性物質は、活性炭や黒鉛などの炭素材料を含む。導電性物質は、粒状活性炭を凝集させることによって形成された導電性シートであってもよい。また、導電性物質は、粒状活性炭と導電性カーボンとを凝集させることによって形成された導電性シートであってもよい。また、導電性物質は、活性炭粒子を固めて形成された活性炭ブロックであってもよい。また、導電性物質は、活性炭繊維クロス、すなわち、活性炭繊維を用いて形成されたクロス(cloth)であってもよい。活性炭繊維クロスとしては、たとえば、日本カイノール株式会社製のACC5092−10、ACC5092−15、ACC5092−20、ACC5092−25を用いてもよい。第1の導電性物質と第2の導電性物質とは同じ材料からなるものであってもよいし、異なる材料からなるものであってもよい。
導電性物質の比表面積は、たとえば300m2/g以上であり、好ましくは900m2/g以上である。比表面積の上限に特に限定はないが、たとえば3000m2/g以下や2500m2/g以下であってもよい。なお、この明細書において、第1および第2の導電性物質の「比表面積」とは、窒素ガスを用いたBET法で測定された値である。
[対極]
対極の一例は、金属電極である。対極の好ましい一例は、水の電気分解が生じやすい金属(たとえば白金)が表面に存在する電極である。たとえば、対極として、チタンからなる電極や、白金からなる電極や、白金でコートされた金属(たとえばチタン、ニオブ、タンタル)からなる電極を用いることができる。なお、ステップ(i)以外のステップでも対極が用いられる場合、ステップ(i)で用いられる対極とそれ以外のステップで用いられる対極とは、同じ1つの対極であってもよいし、異なる複数の対極であってもよい。対極として、金属シートを用いてもよいし、金属ワイヤを用いてもよいし、接続された複数の金属ワイヤを用いてもよい。
第1および第2の導電性物質とは異なり、対極の表面積は大きくなくてもよい。一例の対極の1グラム当たりの表面積は、100m2以下であってもよく、5×10-5〜50m2の範囲にあってもよい。
[殺菌装置]
本発明の殺菌装置は、上述した本発明の殺菌方法を実施するための装置である。上述した殺菌方法で説明した事項は本発明の殺菌装置に適用できるため、重複する説明を省略する場合がある。なお、本発明の殺菌装置について説明した事項は、本発明の殺菌方法に適用できる。
本発明の殺菌装置は、第1のイオン吸着電極および対極と、第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加するための電源とを備える。第1のイオン吸着電極は、イオンを可逆的に吸着可能な第1の導電性物質を含む。本発明の殺菌装置は、水性液体、第1のイオン吸着電極、および対極が配置される槽を含んでもよい。ただし、本発明の殺菌装置は、電極(第1のイオン吸着電極および対極を含む)を水性液体に投入する形式の装置であってもよく、その場合には槽を含まなくてもよい。本発明の殺菌装置は、水性液体のpHをモニタするためのpHセンサ(pHメータ)を備えてもよい。pHセンサを備えることによって、水性液体のpHをモニタできる。なお、処理される水性液体のpH値や量が分かっている場合には、電圧印加の条件(たとえば電圧印加時間や電極間を流れる電荷量)とpHの変化との関係を予め求めておくことによって、pHセンサがなくても本発明の殺菌方法を実施することが可能である。
本発明の殺菌装置は、上述した第2のイオン吸着電極および第2の対極を含んでもよい。また、本発明の殺菌装置は、隔壁として機能する対極を含んでもよい。
本発明の殺菌装置は、上述した本発明の殺菌方法を実行する。具体的には、上記ステップ(i)および(ii)がこの順に行われる。ステップ(i)は、バッチ方式または通液方式で行われる。ステップ(i)および(ii)に加えて、上述した他のステップが行われてもよい。
本発明の殺菌装置によれば、水性液体を殺菌できる。また、本発明の殺菌装置によれば、水性液体に浸漬された物体(器具など)を殺菌できる。本発明の殺菌装置では、ステップ(i)における電圧印加の際に、殺菌の対象物を水性液体中に浸漬しておくことによって当該対象物の殺菌を行ってもよい。また、ステップ(i)で調製されたpHが5未満または9より大きい水性液体を、殺菌しようとする対象物が配置された容器に供給することによって当該対象物を殺菌してもよい。いずれにしろ、pHが5未満または9より大きくなるように調製された水性液体と、殺菌しようとする対象物とを接触させればよい。
特定の対象物(器具など)を殺菌する好ましい一例では、ステップ(ii)が終了するまで、水性液体中に当該対象物が浸漬される。器具などの対象物を殺菌する場合、水性液体のpHを5未満にするステップを少なくとも行うことがより好ましい。水性液体のpHを5未満にするステップ、および水性液体のpHを9より大きくするステップの両方を行う場合、異なる条件で殺菌が行われるため、より強力な殺菌が可能である。
槽は、水性液体を安定に保持できるものである限り、特に限定はない。水性液体のpHが変化することから、pH変化に耐性を有する樹脂槽が好ましく用いられる。電源は、直流電圧を印加する電源である。電源は、コンセントからの交流電圧を直流電圧に変換するAC/DCコンバータであってもよい。また、電源は、乾電池などの一次電池や、鉛蓄電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池といった二次電池であってもよい。また、電源は、太陽電池や風力発電装置や手動発電装置などの発電装置であってもよい。発電装置を電源として用いることによって、電力が供給されていない地域や状況において本発明の装置を用いることが可能となる。そのような利用は、僻地や緊急時における飲料水の製造などに有用である。
電圧の印加は手動で制御することが可能であるが、本発明の殺菌装置は、ステップを実行するためのコントローラを備えてもよい。コントローラは、演算処理装置(内部メモリを含んでもよい)を備え、必要に応じてさらに外部メモリを含む。メモリには、ステップを実行するためのプログラムが記録される。コントローラの一例には大規模集積回路(LSI)が含まれる。コントローラは、各種機器(電源、ポンプ、バルブなど)および計測器(たとえばpHセンサやイオン濃度計や伝導度計)に接続される。コントローラは、計測器からの出力に基づき、各種機器を制御してステップを実行する。
また、本発明の殺菌装置は、目標とするpH値や処理の方法をコントローラに入力するための入力装置や、処理の状態を表示するための表示装置を備えてもよい。また、本発明の殺菌装置は、水性液体のイオン濃度が低いときに水性液体に塩を加えるための塩添加機構を備えてもよい。
本発明の殺菌装置は、電極に印加する電圧を決定するために、水性液体の伝導度を測定する伝導度計や、対極からのガス発生を確認するための装置(たとえばLEDやレーザダイオードなどの発光素子と、フォトダイオードなどの受光素子との組み合わせ)を備えてもよい。また、本発明の殺菌装置は、電極間に印加される電圧を測定するための電圧計や、電極間を流れる電流を測定するための電流計を備えてもよい。
本発明の殺菌装置は、中空糸膜フィルタや活性炭フィルタなどの各種フィルタを備えてもよい。また、本発明の殺菌装置は、本発明の殺菌方法以外の殺菌方法を実施する装置を備えてもよい。複数の殺菌方法を実施することによって、より確実な殺菌が可能になる。
本発明の殺菌装置は、イオンを選択的に透過させるような隔膜(たとえばイオン交換膜)を必要に応じて備えてもよい。しかし、通常、そのような隔膜を用いる必要はない。
本発明の殺菌装置によって特定の対象物(器具など)を殺菌する場合、ステップ(i)で調製されたpH5未満の水性液体による殺菌に加えて、ステップ(i)以外のステップで調製された水性液体を、殺菌しようとする対象物に接触させてもよい。ステップ(ii)で調整されるpHが5〜9の水性液体を当該対象物に接触させることによって、当該対象物の腐食を防止できる。
なお、本発明の方法および装置において、複数の第1のイオン吸着電極を用いてもよいし、複数の第2のイオン吸着電極を用いてもよいし、複数の対極を用いてもよい。また、複数のイオン吸着電極を用いる場合、一部のイオン吸着電極の機能を各ステップごとに変えてもよい。たとえば、最初のステップではすべてのイオン吸着電極を第1のイオン吸着電極として用い、その後のステップでは一部のイオン吸着電極を第1のイオン吸着電極として用い他のイオン吸着電極を第2のイオン吸着電極として用いてもよい。
本発明の殺菌装置は、水性液体を含む系に接続されていてもよい。その場合、イオン吸着電極と対極とが配置される槽の内容積が、系に存在する水性液体の体積よりも小さくてもよい。たとえば、槽の内容積は、系に存在する水性液体の体積の5分の1以下であってもよい。この構成によれば、小さい装置で多量の水性液体を殺菌することが可能である。水性液体を含む系に殺菌装置が接続されている場合、ステップ(i)および他のステップは、それぞれ独立に、バッチ方式で行われてもよいし、通液方式で行われてもよい。通液方式は、制御が容易であり、水性液体を連続的に処理できるという長所を有する。
また、本発明の殺菌装置では、上述した本発明の殺菌装置が複数個直列または並列に接続されていてもよい。複数の殺菌装置が並列に接続されている場合、一部の殺菌装置で水性液体が最終的に酸性となる殺菌処理を行い、他の殺菌装置で水性液体が最終的にアルカリ性となる殺菌処理を行ってもよい。そして、得られた酸性の水性液体とアルカリ性の水性液体とを混合することによってステップ(ii)を行ってもよい。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。図面を用いた説明では、同様の部分に同一の符号を付して重複する説明を省略する場合がある。また、以下の説明で用いる図面は、模式的な図である。以下の図では、図面を見やすくするために化学当量については考慮していない。また、以下の図では、水素イオン以外の陽イオンをM+と表示し、水酸化物イオン以外の陰イオンをA-と表示しているが、水性液体中の陽イオンおよび陰イオンはそれぞれ、1価のイオンに限定されず、また、1種類に限定されない。また、以下の図では、水性液体21のハッチングを省略する場合がある。また、以下の図において、イオン吸着電極11、イオン吸着電極12および対極13はそれぞれ複数であってもよい。また、以下の装置は、複数個が直列または並列に連結されてもよい。
[実施形態1]
実施形態1では、上述した第1の方法の第1の例およびそれに用いられる装置について、一例を説明する。実施形態1の殺菌装置を図1Aに示す。
図1Aの殺菌装置100は、イオン吸着電極(第1のイオン吸着電極)11、対極13、槽20、電源31、pHセンサ(pHメータ)32、バルブ33aおよび34a、ポンプ33および34、ならびにコントローラ35を備える。イオン吸着電極11は、導電性物質11aと集電体11bとを備える。電源31、バルブ33a、バルブ34a、ポンプ33およびポンプ34は、コントローラ35によって制御される。pHセンサ32からの信号は、コントローラ35に入力される。
まず、バルブ33aおよびポンプ33を操作することによって、図1Aに示すように、水性液体21が導入口36から槽20内に導入される。次に、図1Bに示すように、イオン吸着電極11がカソードとなるようにイオン吸着電極11と対極13との間に電圧を印加する。この電圧印加によって、イオン吸着電極11の導電性物質11aには、水性液体21中の陽イオンM+が吸着される。また、対極13の表面では、水の電気分解によって水素イオンと酸素ガスとが発生する。その結果、水性液体21のpHが減少する。電圧印加は、水性液体21のpHが、5未満(たとえば4以下)の所定の値となるまで行われる。
実施形態1の方法および装置では、酸性の水性液体21による殺菌、発生した酸素の酸化力による殺菌、および、対極13表面の酸化力による殺菌が生じる。
pHが4で酸素分圧が1気圧のときの酸化電位E0は、E0=1.228−0.0591pH+0.0147logP(O2)=0.99ボルトである。pHが2で酸素分圧が1気圧のときの酸化電位E0は、E0=1.11ボルトである。また、対極13の電極電位は酸素ガス発生のために分極されているため、対極13の電位は、上記酸化電位よりも高くなっている。そのため、対極13表面では強い酸化力が働き、対極13表面において殺菌が生じるとともに、水性液体21自体も酸化力が強い状態となる。
pHが所定の値になったことをコントローラ35が検知すると、すぐに、または一定の時間をおいて、次のステップが行われる。具体的には、図1Cに示すように、イオン吸着電極11がアノードとなるようにイオン吸着電極11と対極13との間に電圧を印加する。この電圧印加によって、導電性物質11aに吸着された陽イオンM+が水性液体21中に放出される。対極13では、水の電気分解が生じ、水酸化物イオンと水素ガスとが発生する。この電圧印加は、水性液体21のpHが、5〜9の範囲にある所定の値になるまで行われる。
このようにして水性液体21の殺菌処理が終わると、水性液体21は、バルブ34aおよびポンプ34を操作することによって排出口37から排出され、殺菌された液体として利用される。
[実施形態2]
実施形態2では、上述した第2の方法の第1の例およびそれに用いられる装置について、一例を説明する。実施形態2の殺菌装置を図2Aに示す。
図2Aの殺菌装置200は、第1のイオン吸着電極11、第2のイオン吸着電極12、対極13、槽20、電源31、pHセンサ32、バルブ33aおよび34a、ポンプ33および34、ならびにコントローラ35を備える。イオン吸着電極12は、導電性物質12aと集電体12bとを備える。
まず、バルブ33aおよびポンプ33を操作することによって、図2Aに示すように、水性液体21が導入口36から槽20内に導入される。次に、図2Bに示すように、イオン吸着電極11がカソードとなるようにイオン吸着電極11と対極13との間に電圧を印加する。このステップは、図1Bに示したステップと同様である。このステップによって、実施形態1で説明したように、水性液体21が殺菌される。
pHが5未満(たとえば4以下)の所定の値になったことをコントローラ35が検知すると、すぐに、または一定の時間をおいて、次のステップが行われる。具体的には、図2Cに示すように、イオン吸着電極12がアノードとなるようにイオン吸着電極12と対極13との間に電圧を印加する。この電圧印加によって、水性液体21中の陰イオンA-がイオン吸着電極12に吸着される。対極13では、水の電気分解が生じ、水酸化物イオンと水素ガスとが発生する。この電圧印加は、水性液体21のpHが、5〜9の範囲にある所定の値になるまで行われる。
このようにして水性液体21の殺菌処理が終わると、水性液体21は、バルブ34aおよびポンプ34を操作することによって排出口37から排出され、殺菌された液体として利用される。
実施形態2の方法では、イオン吸着電極と対極との間に上記ステップとは逆方向に電圧を印加しない限り、イオン吸着電極11および12に吸着されたイオンが水性液体21に放出されることはほとんどない。これは、イオン吸着電極を用いる他の形態でも同様である。この理由については明確ではないが、たとえば、イオンが導電性物質の表面電荷に引き寄せられて電気二重層を形成していることが考えられる。このような現象が起こることは、電気二重層コンデンサの分野で一般的に知られている。そのため、水性液体21が有害なイオン(たとえば重金属イオン)を含む場合、実施形態2の方法によれば、水性液体21中の有害なイオンの濃度を低下させることが可能である。
なお、導電性物質に吸着されているイオンが過剰となることを防止するため、イオン吸着電極を定期的に交換するか、イオン吸着電極を定期的に再生することが好ましい。導電性物質に吸着されているイオンを放出させることによって、イオン吸着電極を再生することが可能である。たとえば、導電性物質11aに吸着されている陽イオンM+を放出させたい場合、洗浄用の水性液体を槽20に導入し、イオン吸着電極11がアノードとなるようにイオン吸着電極11と対極13との間に電圧を印加すればよい。この電圧印加によって、導電性物質11aに吸着された陽イオンM+を洗浄用の水性液体に放出させることができる。同様に、イオン吸着電極12がカソードとなるようにイオン吸着電極12と対極13との間に電圧を印加することによって、導電性物質12aに吸着された陰イオンA-を洗浄用の水性液体に放出させることができる。また、イオン吸着電極11がアノードとなるように、イオン吸着電極11とイオン吸着電極12との間に電圧を印加してもよい。また、イオン吸着電極11とイオン吸着電極12とを短絡させてもよい。殺菌後の水性液体におけるイオンの濃度を殺菌前のそれとほぼ同等にしたい場合、導電性物質に吸着されたイオンを上記方法によって放出させればよい。
[実施形態3]
実施形態3では、上述した第3の方法の第2の例およびそれに用いられる装置について、一例を説明する。実施形態3の殺菌装置を図3Aに示す。図3Aの殺菌装置200は、図2Aに示した装置と同じ構成を有する。
まず、バルブ33aおよびポンプ33を操作することによって、図3Aに示すように、水性液体21が導入口36から槽20内に導入される。次に、図3Bに示すように、イオン吸着電極11がカソードとなるようにイオン吸着電極11と対極13との間に電圧を印加する。このステップは、図1Bに示したステップと同様である。このステップによって、実施形態1で説明したように、水性液体21が殺菌される。
pHが5未満(たとえば4以下)の所定の値になったことをコントローラ35が検知すると、すぐに、または一定の時間をおいて、次のステップが行われる。具体的には、図3Cに示すように、イオン吸着電極12がアノードとなるようにイオン吸着電極12と対極13との間に電圧を印加する。この電圧印加によって、水性液体21中の陰イオンA-がイオン吸着電極12に吸着される。対極13では、水の電気分解が生じ、水酸化物イオンと水素ガスとが発生する。この電圧印加は、水性液体21のpHが9より大きい(たとえば10以上)所定の値になるまで行われる。
図3Cのステップでは、アルカリ性の水性液体21による殺菌、発生した水素の還元力による殺菌、および、対極13表面の還元力による殺菌が生じる。
pHが10で水素分圧が1気圧のときの還元電位E0は、E0=0.000−0.0591pH+0.0295logP(H2)=−0.59ボルトである。pHが12で水素分圧が1気圧のときの還元電位E0は、E0=−0.71ボルトである。また、対極13の電極電位は水素ガス発生のために分極されているため、対極13の電位は、上記還元電位よりも低くなっている。そのため、対極13表面では強い還元力が働き、対極13表面において殺菌が生じるとともに、水性液体21自体も還元力が強い状態になる。また、対極13表面で有機物の分解などが生じる場合もある。
pHが所定の値になったことをコントローラ35が検知すると、すぐに、または一定の時間をおいて、次のステップが行われる。具体的には、図3Dに示すように、イオン吸着電極11がカソードとなるようにイオン吸着電極11と対極13との間に電圧を印加する。この電圧印加によって、図1Bで説明した反応が生じ、水性液体21のpHが低下する。この電圧印加は、水性液体21のpHが、5〜9の範囲にある所定の値になるまで行われる。
このようにして水性液体21の殺菌処理が終わると、水性液体21は、バルブ34aおよびポンプ34を操作することによって排出口37から排出され、殺菌された液体として利用される。
実施形態3の方法で行われるステップを、図3Eに示す。まず、バルブ33aおよびポンプ33を駆動することによって、水性液体21が槽20に導入される(S301)。次に、イオン吸着電極11がカソードとなるようにイオン吸着電極11と対極13との間の電圧印加を開始する(S302)。この電圧印加は、水性液体21のpHが5未満の所定の値になるまで続けられる(S303)。水性液体21のpHが5未満の所定の値になると、イオン吸着電極11と対極13との間の電圧印加を終了し、イオン吸着電極12と対極13との間の電圧印加を開始する(S304)。この電圧印加は、水性液体21のpHが9より大きい所定の値になるまで続けられる(S305)。水性液体21のpHが9より大きい所定の値になると、イオン吸着電極12と対極13との間の電圧印加を終了し、イオン吸着電極11と対極13との間の電圧印加を開始する(S306)。この電圧印加は、水性液体21のpHが5〜9の範囲の所定の値になるまで続けられる(S307)。水性液体21のpHが5〜9の範囲の所定の値になると、水性液体21を槽20から排出して利用する。なお、水性液体21を槽20に入れたままで利用することも可能である。処理を継続する場合には、ステップS301に戻って処理を続ける(S309)。
実施形態3の殺菌装置200のコントローラのメモリには、上記処理を行うためのプログラムが記録される。他の実施形態の装置でも、図3Eに示すステップの一部と同様のステップが行われる。具体的には、水性液体のpHがそれぞれのステップで規定されている所定の値に到達すると、次のステップが行われる。
なお、図3Dのステップののちに、イオン吸着電極11がカソードとなるように、イオン吸着電極11とイオン吸着電極12との間に電圧を印加してもよい。この電圧印加によって、図3Fに示すように、水性液体21中の陽イオンおよび陰イオンを減少させることが可能である。
[実施形態4]
実施形態4では、上述した第3の方法の第2の例およびそれに用いられる装置について、一例を説明する。実施形態4の各ステップでは、実施形態3とは逆方向に電圧が印加される。実施形態4の殺菌装置を図4Aに示す。図4Aの殺菌装置200は、図2Aに示した装置と同じ構成を有する。
まず、バルブ33aおよびポンプ33を操作することによって、図4Aに示すように、水性液体21が導入口36から槽20内に導入される。次に、図4Bに示すように、イオン吸着電極11がアノードとなるようにイオン吸着電極11と対極13との間に電圧を印加する。この電圧印加は、水性液体21のpHが、9より大きい所定の値になるまで行われる。このステップでは、図3Cに示したステップと同じ反応が生じる。このステップによって、実施形態3で説明したように、水性液体21が殺菌される。
pHが所定の値になったことをコントローラ35が検知すると、すぐに、または一定の時間をおいて、次のステップが行われる。具体的には、図4Cに示すように、イオン吸着電極12がカソードとなるようにイオン吸着電極12と対極13との間に電圧を印加する。この電圧印加は、水性液体21のpHが、5未満の所定の値になるまで行われる。このステップでは、図1Bに示したステップと同じ反応が生じる。このステップによって、実施形態1で説明したように、水性液体21が殺菌される。
pHが所定の値になったことをコントローラ35が検知すると、すぐに、または一定の時間をおいて、次のステップが行われる。具体的には、図4Dに示すように、イオン吸着電極11がアノードとなるようにイオン吸着電極11と対極13との間に電圧を印加する。この電圧印加は、水性液体21のpHが、5〜9の範囲の所定の値になるまで行われる。
このようにして水性液体21の殺菌処理が終わると、水性液体21は、バルブ34aおよびポンプ34を操作することによって排出口37から排出され、殺菌された液体として利用される。
[実施形態5]
実施形態5では、上述した第4の方法およびそれに用いられる装置について、一例を説明する。実施形態5の殺菌装置を図5Aに示す。図5Aの殺菌装置500は、対極13の代わりに対極51を備える点で、図2Aに示した殺菌装置200とは異なる。
対極51は、槽20を槽20aと槽20bとに分ける隔壁として機能する。対極51は、金属製の板であり、液体およびイオンを透過させない。対極51は電源31に接続されておらず、電気的にフローティングの状態にある。
槽20aおよび槽20bには、それぞれ、導入口36および排出口37が接続されている。第1のイオン吸着電極11は槽20a内に配置されており、第2のイオン吸着電極12は槽20b内に配置されている。
まず、バルブ33aおよびポンプ33を操作することによって、図5Aに示すように、水性液体21を導入口36から槽20aおよび20b内に導入する。槽20内の水性液体21は、対極51によって、水性液体21aと水性液体21bとに分けられる。
次に、図5Bに示すように、イオン吸着電極11がカソードとなるようにイオン吸着電極11とイオン吸着電極12との間に電圧を印加する。このときのイオン吸着電極11とイオン吸着電極12との間の電位勾配を、図5Cに模式的に示す。図5Cに示すように、イオン吸着電極11およびイオン吸着電極12間の電圧印加は、イオン吸着電極11および対極13間の電圧印加、ならびにイオン吸着電極12および対極13間の電圧印加として作用する。すなわち、槽20a内では図1Bと同様の反応が生じ、槽20b内では図3Cと同じ反応が生じる。その結果、槽20a内の水性液体21aおよび槽20b内の水性液体21bは、殺菌される。電圧印加は、水性液体21aのpHが5未満の所定の値となり、水性液体21bのpHが9より大きい所定の値となるまで続けられる。
次に、槽20aの水性液体21aおよび槽20bの水性液体21bは、バルブ34aおよびポンプ34を操作することによって排出口37から排出され、混合される。これによって、中性の水性液体が得られる。
上述したように、殺菌装置500では、図5Bのステップののちに、逆方向に電圧を印加することによって、水性液体21aのpHを9より大きくし、水性液体21bのpHを5未満としてもよい。そしてその後に、水性液体21aと水性液体21bとを混合してもよい。
なお、図6に示すように、槽20aおよび槽20bは、分離されていてもよい。対極13は、槽20aに配置される対極13aと、槽20bに配置される対極13bと、それらを結ぶ配線13cとを含む。対極13は、電気的にフローティングの状態にある。イオン吸着電極11がカソードとなるようにイオン吸着電極11とイオン吸着電極12との間に電圧を印加すると、図5Bと同様の反応が生じる。
[実施形態6]
実施形態6では、器具を殺菌する方法および装置について一例を説明する。実施形態6の殺菌装置を図7に示す。図7の殺菌装置700は、対極13の代わりに対極73を用いる点で、図1の殺菌装置100と異なる。対極73は、金属線で形成されたカゴ状の電極である。対極73の内側には、殺菌される器具71が配置される。この装置で殺菌される器具は、耐酸性および/または耐アルカリ性の性質を有する器具であることが好ましい。
殺菌装置700において、実施形態1と同様のステップを行う。器具71が導電性を有する場合、器具71の電位は対極73の電位に近くなる。そのため、対極73の表面と同様に、器具71の表面では強い酸化力が生じ、それによって器具71の表面が殺菌される。なお、実施形態6の構成は、他の実施形態の装置にも適用できる。
[実施形態7]
実施形態7では、容器内に貯められた水性液体を殺菌する方法および装置について一例を説明する。実施形態7の殺菌装置500aを図8に示す。
殺菌装置500aは、容器80と、2本のパイプ81および82を介して容器80に接続された殺菌装置500とを含む。殺菌装置500は、実施形態5で説明した殺菌装置である。パイプ81および82の一方は殺菌装置500の導入口に接続されており、他方は殺菌装置500の排出口に接続されている。容器80には水性液体21が配置されている。なお、殺菌装置500のpHセンサ32は、容器80内に配置されてもよい。
容器80は、浴槽やプールなどの貯水槽であってもよい。また、容器80は、その内部において器具等の殺菌を行うための殺菌槽であってもよい。また、容器80をクーリングタワーなどの循環水系に置き換えてもよい。1つの観点では、図8の殺菌装置500は、水性液体21を含む系に接続されている。
殺菌装置500は、実施形態5で説明したステップを実行する。その結果、容器80から殺菌装置500に導入された水性液体21は、殺菌されたのちに容器80に戻される。一度に殺菌される水性液体は容器80の水性液体21のうちの一部であるが、処理を繰り返すことによって、水性液体21中の菌の増殖を抑制できる。
なお、殺菌装置500の代わりに上記実施形態1〜4で説明した殺菌装置を用いてもよい。
また、実施形態1〜7で説明した殺菌装置は、通液方式で処理を行ってもよい。その場合の好ましい装置の一例では、水性液体の導入口と水性液体の排出口との間に電極が配置される。すなわち、槽(容器)における水性液体の流れの途中にイオン吸着電極と対極とが存在するように、導入口、電極、および排出口が配置されてもよい。たとえば、図8の殺菌装置500の代わりに、通液方式の殺菌装置を用いてもよい。そのような一例を、図9に示す。図9の殺菌装置500bは、容器80と、パイプ81および82によって容器80に接続された殺菌装置100bとを含む。殺菌装置500bでは、pHセンサ32が容器80内に配置されている。なお、容器80に2つ以上の殺菌装置100bが並列または直列に接続されていてもよい。
殺菌装置100bの詳細を図10に示す。殺菌装置100bは、槽20の形状、バルブ34aおよびポンプ34がない点、導入口36および排出口37が槽20に接続される位置、およびpHセンサ32が容器80内に配置されている点で、実施形態1の装置100とは異なる。その他の点は、実施形態1の装置100と同様である。殺菌装置100bでは、導入口36から連続的に水性液体21が導入されるとともに、排出口37から水性液体21が連続的に排出される。槽20の内容積は、容器80内に存在する水の体積よりも小さい。そして、水性液体21が槽20内を移動している状態で、上述したステップが行われる。1つの観点では、図9の殺菌装置100bは、水性液体21を含む系に接続されている。
殺菌装置500bにおいて、容器80内の水性液体21はパイプ81を介して殺菌装置100bに導入され、処理された後にパイプ82を介して容器80内に戻される。ステップ(i)の電圧印加を行うことによって、容器80内の水性液体21のpHが徐々に変化する。ステップ(i)の電圧印加は、水性液体21のpHが5未満または9より大きい所定の値となるまで行われる。その後、上述したステップ(ii)が行われる。ステップ(ii)に加えて、上述した他のステップが行われてもよい。殺菌装置500bにおいてステップ(i)およびステップ(ii)のみを行う場合の処理の一例を、図11に示す。
まず、水性液体21が殺菌装置100bの槽20を流れている状態で、イオン吸着電極と対極との間に電圧を印加する(S1101)。この電圧印加は、水性液体21のpHが5未満または9より大きい所定の値となるまで続けられる(S1102)。水性液体21のpHが所定の値に到達したことをコントローラが検知すると、すぐに、または一定の時間ののち、電圧印加方向を逆にしてイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加する(S1103)。この電圧印加は、水性液体21のpHが5〜9の範囲にある所定の値になるまで続けられる(S1104)。このようにして、水性液体21が殺菌される。
図9の殺菌装置500bでは、小さい殺菌装置100bによって多量の水を殺菌することが可能である。この場合、電極間隔を狭くすることが可能であるため、水性液体の抵抗による電圧降下を小さくすることが可能である。その結果、電極間に印加する電圧を低くでき、安価な電源を用いることが可能となる。なお、2つの殺菌装置を並列に接続し、第1の殺菌装置で水性液体を酸性とし、第2の殺菌装置で水性液体をアルカリ性とし、それらの水性液体を混合することによってステップ(ii)を行ってもよい。
[イオン吸着電極の一例]
本発明の殺菌装置で用いられるイオン吸着電極の一例を、図12に示す。図12のイオン吸着電極91は、活性炭繊維クロス91aと、それに貼り付けられた集電体91bとを備える。集電体91bを用いることによって、活性炭繊維クロス91a内における電位の変動を小さくできる。
以下に、本発明の方法によって水性液体の殺菌を行った一例を説明する。この実施例では、容器と、容器内に配置されたイオン吸着電極および対極とを含む殺菌装置を用いた。なお、以下の実施例において、試験液のpH値は、ダミーの試験液を用いて予め測定された値を示している。すなわち、ダミーの試験液を用いて実施例における条件と同じ条件で電圧印加を行ったときのpH値を、試験液のpH値としている。
[実施例1]
用いた殺菌装置の上面図を図13Aに示す。図13Aの殺菌装置は、容器110と、容器内に配置されたイオン吸着電極101と、対極103とを備える。容器110は、高さが約80mmであり、その内寸は、縦が約20mmで横が約90mmであった。イオン吸着電極101と対極103とは、約20mmの間隔をおいて対向するように配置された。対極103を構成するワイヤは、イオン吸着電極101の表面と平行になるように配置された。
イオン吸着電極101の側面図を図13Bに示す。イオン吸着電極101の高さHは約70mmとし、幅Wは約90mmとした。イオン吸着電極101の導電性物質には、活性炭繊維クロス(日本カイノール株式会社製、ACC−5092−10、目付:200g/m2、厚さ0.53mm、比表面積1100m2/g)を用いた。イオン吸着電極101には、サイズが約70mm×90mmの活性炭繊維クロス101aを3枚重ねて用いた。2枚の活性炭繊維クロスと1枚の活性炭繊維クロスの間には、配線101bを配置した。
対極103の側面図を図13Cに示す。対極103の高さhは約70mmとし、幅wは約90mmとした。対極103は、白金コートされたチタンワイヤ103a(直径約1mm)を用いて形成した。具体的には、20本のワイヤ103aをストライプ状に並べ、それらの端部をワイヤ103aで接続することによって対極103を形成した。
まず、殺菌装置内に試験液120mlを入れた。試験液には、菌を含む中性の塩化ナトリウム水溶液(塩化ナトリウム濃度:0.78g/リットル)を用いた。次に、イオン吸着電極がアノードとなるように、イオン吸着電極と対極との間に電圧を印加した。この電圧印加は、電極間に200mAの電流が流れる状態で15分間行った。この電圧印加によって、試験液のpHは13.1になった。その電圧印加の後、電圧印加を中止して試験液を15分間静置した。この静置によって、試験液のpHは12.8になった。15分間の静置後に、イオン吸着電極がカソードとなるようにイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することを開始した。この電圧印加は、電極間に200mAの電流が流れる状態で30分間行った。この電圧印加によって、試験液のpHは2.3になった。その電圧印加の後、試験液を15分間静置したところ、pHは2.5となった。静置前の試験液のpHは2.3であり、静置後の試験液のpHは2.5であることから、静置開始から10分後の試験液のpHは2.4程度であると予測される。
実験開始から所定の時間経過後に、試験液の一部を抜き取ってその中に存在する生菌数を測定した。生菌数は、試験液をSCDLP培地(日本製薬株式会社製)に添加して培養することによって測定した。なお、対照として、殺菌処理をしなかった試験液について、試験開始時および試験開始から所定時間経過後に生菌数を測定した。実験および生菌数の測定は、財団法人日本食品分析センターに依頼して行った。生菌数の測定方法および対照実験の方法については、以下の実施例についても同様の方法で行った。
試験開始からの経過時間と、試験液のpHおよび生菌数との関係を、表1に示す。
Figure 0004627337
表1に示すように、枯草菌の数は、アルカリ処理後にはほとんど変化しなかったが、酸性処理後には100分の1以下になった。大腸菌の数は、アルカリ処理後に10分の1以下になり、酸性処理後には1万分の1以下になった。黄色ブドウ球菌の数は、アルカリ処理後にはほとんど変化しなかったが、酸性処理後には1万分の1以下になった。黒こうじカビの数は、アルカリ処理後に50分の1以下になったが、酸性処理ではほとんど変化がなかった。クロカワカビの数は、アルカリ処理後に千分の1以下になり、酸性処理後に1万分の1以下になった。カンジダ菌の数は、アルカリ処理後に千分の1以下になり、酸性処理後に1万分の1以下になった。以上のように、本発明の方法および装置によって殺菌できることが確認された。
[実施例2]
実施例2では、実施例1で用いた殺菌装置と同じ殺菌装置を用いて水性液体の殺菌を行った。ただし、実施例2では、水性液体として硫酸カリウム(K2SO4)の水溶液を用いた。
まず、殺菌装置内に試験液120mlを入れた。試験液には、菌を含む硫酸カリウム水溶液(硫酸カリウム濃度:1.16g/リットル)を用いた。次に、イオン吸着電極がアノードとなるように、イオン吸着電極と対極との間に電圧を印加した。この電圧印加は、電極間に200mAの電流が流れる状態で15分間行った。この電圧印加によって、試験液のpHは13.2になった。その電圧印加の後、電圧印加を中止して15分間試験液を静置した。この静置によって試験液のpHは12.9になった。15分間の静置後に、イオン吸着電極がカソードとなるようにイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することを開始した。この電圧印加は、電極間に200mAの電流が流れる状態で30分間行った。この電圧印加によって、試験液のpHが2.4になった。その電圧印加の後、電圧印加を中止して15分間試験液を静置した。この静置によって試験液のpHが2.5になった。試験開始からの経過時間と、試験液のpHおよび生菌数との関係を、表2に示す。
Figure 0004627337
表2に示すように、水性液体が塩化ナトリウム水溶液である場合と同様に、水性液体が硫酸カリウム水溶液の場合でも殺菌効果が得られた。
[実施例3]
実施例3では、実施例1で用いた殺菌装置と同じ殺菌装置を用いて水性液体の殺菌を行った。ただし、実施例3では、水性液体として市販のミネラルウォーター(導電率:208μS/cm)を用いた。
まず、殺菌装置内に試験液120mlを入れた。試験液には、菌を含むミネラルウォーターを用いた。次に、イオン吸着電極がアノードとなるように、イオン吸着電極と対極との間に電圧を印加した。この電圧印加は、電極間に200mAの電流が流れる状態で15分間行った。この電圧印加によって、試験液のpHは10.5になった。次に、電極間に20mAの電流が流れるように且つイオン吸着電極がアノードとなるように、電極間に15分間電圧を印加した。この電圧印加によって、試験液のpHは10.6になった。次に、電極間に200mAの電流が流れるように且つイオン吸着電極がカソードとなるように、電極間に30分間電圧を印加した。この電圧印加によって、試験液のpHは3.4になった。次に、電極間に20mAの電流が流れるように且つイオン吸着電極がカソードとなるように、電極間に15分間電圧を印加した。この電圧印加によって、試験液のpHは3.5になった。試験開始からの経過時間と、試験液のpHおよび生菌数との関係を、表3に示す。
Figure 0004627337
表3に示すように、塩を加えていないミネラルウォーターでも、殺菌効果が得られた。すなわち、本発明の方法および装置では水道水や河川の水でも殺菌効果が得られることが示された。
[実施例4]
実施例4では、実施例1で用いた殺菌装置と同じ殺菌装置を用いて水性液体の殺菌を行った。ただし、実施例4では、濃度が異なる2種類の塩化ナトリウム水溶液を水性液体として用いた。具体的には、塩化ナトリウムの濃度が0.78g/リットルまたは1.56g/リットルである塩化ナトリウム水溶液を用いた。
まず、殺菌装置内に試験液120mlを入れた。試験液には、枯草菌を含む塩化ナトリウム水溶液(塩化ナトリウム濃度:0.78g/リットル)を用いた。次に、イオン吸着電極がアノードとなるように、イオン吸着電極と対極との間に電圧を印加した。この電圧印加は、電極間に200mAの電流が流れる状態で30分間行った。この電圧印加によって、試験液のpHは13.3になった。次に、電極間に20mAの電流が流れるように且つイオン吸着電極がアノードとなるように、電極間に5分間電圧を印加した。この電圧印加後の試験液のpHは13.3であった。次に、電極間に200mAの電流が流れるように且つイオン吸着電極がカソードとなるように、電極間に60分間電圧を印加した。この電圧印加によって、試験液のpHは2.4となった。次に、電極間に20mAの電流が流れるように且つイオン吸着電極がカソードとなるように、電極間に25分間電圧を印加した。この電圧印加後の試験液のpHは2.4であった。
また、枯草菌を含む塩化ナトリウム水溶液(塩化ナトリウム濃度:1.56g/リットル)を用いて同様の試験を行った。また、黒こうじカビを含む塩化ナトリウム水溶液(塩化ナトリウム濃度:0.78g/リットル)を用いて同様の実験を行った。ただし、黒こうじカビについての試験では、枯草菌についての試験とは逆方向に電圧を印加した。試験開始からの経過時間と、試験液のpHおよび生菌数との関係を、表4〜表6に示す。表4〜表6に示すように、実施例4の条件でも殺菌効果が得られた。
Figure 0004627337
Figure 0004627337
Figure 0004627337
[実施例5]
実施例5では、実施例1で用いた殺菌装置と同じ殺菌装置を用いて水性液体の殺菌を行った。
まず、殺菌装置内に試験液120mlを入れた。試験液には、黄色ブドウ球菌またはカンジダ菌を含む塩化ナトリウム水溶液(塩化ナトリウム濃度:0.78g/リットル)を用いた。次に、イオン吸着電極がカソードとなるように、イオン吸着電極と対極との間に電圧を印加した。この電圧印加は、電極間に1.4mAの電流が流れる状態で7分間行った。その電圧印加の後、電圧印加を中止して4分間試験液を静置した。この静置の途中(試験開始から約8分経過後)において、生菌数およびpHを測定した。pHは4.9であった。
次に、イオン吸着電極がカソードとなるように且つ電極間に4.6mAの電流が流れるように、電極間に7分間電圧を印加した。その電圧印加の後、電圧印加を中止して4分間試験液を静置した。この静置の途中(試験開始から約19分経過後)において、生菌数およびpHを測定した。pHは3.9であった。
次に、イオン吸着電極がカソードとなるように且つ電極間に37mAの電流が流れるように、電極間に7分間電圧を印加した。その電圧印加の後、電圧印加を中止して4分間試験液を静置した。この静置の途中(試験開始から約30分経過後)において、生菌数およびpHを測定した。pHは2.9であった。試験開始からの経過時間と、試験液のpHおよび生菌数との関係を、表7に示す。表7に示すように、実施例5の条件でも殺菌効果が得られた。
Figure 0004627337
本発明は、殺菌方法および殺菌装置に利用できる。たとえば、本発明は、飲料水の製造方法および製造装置、飲料水の殺菌方法および殺菌装置、風呂やプールの水の殺菌方法および殺菌装置、器具の殺菌方法および殺菌装置に適用できる。本発明の殺菌方法および殺菌装置は、小型化することが可能であるため、電力の供給がない地域や状況においても使用することが可能である。そのため、本発明の殺菌方法および殺菌装置は、災害時などの緊急時に好ましく用いることができる。

Claims (14)

  1. (i)水性液体中において、イオンを可逆的に吸着可能な第1の導電性物質を含む第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって前記水性液体のpHを5未満となるようにまたは9より大きくなるように変化させるステップと、
    (ii)前記水性液体のpHを5〜9の範囲とするステップと、をこの順序で含み、
    前記(ii)のステップが、前記水性液体中においてイオンを可逆的に吸着可能な第2の導電性物質を含む第2のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって行われる、殺菌方法。
  2. 前記(i)のステップがバッチ方式で行われる、請求項1に記載の殺菌方法。
  3. 前記水性液体を含む系に接続された槽に前記第1のイオン吸着電極と前記対極とが配置されており、
    前記槽を前記水性液体が連続的に流れている状態で前記(i)のステップが行われる、請求項1に記載の殺菌方法。
  4. 前記(ii)のステップが、前記水性液体中において前記第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって行われる、請求項1に記載の殺菌方法。
  5. 前記(i)のステップと前記(ii)のステップとの間に、(x)前記(i)のステップを経た前記水性液体のpHが5未満であればそれが9より大きくなるように変化させ、前記(i)のステップを経た前記水性液体のpHが9より大きければそれが5未満となるように変化させるステップをさらに含む、請求項1に記載の殺菌方法。
  6. (i)水性液体中において、イオンを可逆的に吸着可能な第1の導電性物質を含む第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって前記水性液体のpHを5未満となるようにまたは9より大きくなるように変化させるステップと、
    (ii)前記水性液体のpHを5〜9の範囲とするステップと、をこの順序で含み、
    前記(i)のステップにおける電圧印加の際に、導電性を有する対象物を、前記水性液体中に浸漬し且つ前記対極に接触させた状態で第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって前記対象物の殺菌が行われる、殺菌方法。
  7. 第1のイオン吸着電極、第2のイオン吸着電極および対極と、前記第1および第2のイオン吸着電極と前記対極との間に電圧を印加するための電源とを備え、
    前記第1のイオン吸着電極は、イオンを可逆的に吸着可能な第1の導電性物質を含み、
    前記第2のイオン吸着電極は、イオンを可逆的に吸着可能な第2の導電性物質を含み、
    (i)水性液体中において、前記第1のイオン吸着電極と前記対極との間に電圧を印加することによって前記水性液体のpHを5未満となるようにまたは9より大きくなるように変化させるステップと、
    (ii)前記水性液体のpHを5〜9の範囲とするステップとがこの順序で行われ、
    前記(ii)のステップが、前記水性液体中において前記第2のイオン吸着電極と前記対極との間に電圧を印加することによって行われる、殺菌装置。
  8. 前記水性液体が配置される槽をさらに備える、請求項7に記載の殺菌装置。
  9. 前記水性液体のpHをモニタするためのpHセンサをさらに備える、請求項7に記載の殺菌装置。
  10. 前記(i)のステップがバッチ方式で行われる、請求項7に記載の殺菌装置。
  11. 前記水性液体を含む系に接続されている、請求項7に記載の殺菌装置。
  12. 前記(i)のステップが通液方式で行われる、請求項11に記載の殺菌装置。
  13. 前記第1の導電性物質が活性炭を含む、請求項7に記載の殺菌装置。
  14. 第1のイオン吸着電極および対極と、前記第1のイオン吸着電極と前記対極との間に電圧を印加するための電源とを備え、
    前記第1のイオン吸着電極は、イオンを可逆的に吸着可能な第1の導電性物質を含み、
    (i)水性液体中において、前記第1のイオン吸着電極と前記対極との間に電圧を印加することによって前記水性液体のpHを5未満となるようにまたは9より大きくなるように変化させるステップと、
    (ii)前記水性液体のpHを5〜9の範囲とするステップとがこの順序で行われ、
    前記(i)のステップにおける電圧印加の際に、導電性を有する対象物を、前記水性液体中に浸漬し且つ前記対極に接触させた状態で第1のイオン吸着電極と対極との間に電圧を印加することによって前記対象物の殺菌が行われ、
    前記対極がカゴ型であるか、または、前記対極がフック状の部分を有する、殺菌装置。
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