JP4606154B2 - 自動車用燃料タンク - Google Patents
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Description
合成樹脂製の自動車用燃料タンクの製造は、中空体を成形することの容易性からブロー成形方法が多く用いられてきた。ブロー成形方法では、溶融した合成樹脂のパリソンを円筒状にして上から押出して、そのパリソンを金型で挟みパリソン中に空気を吹き込み、自動車用燃料タンクを製造していた。
また、自動車用燃料タンクのような複雑な形状をした製品の場合は、パリソンを金型内で膨張させたときに、パリソンの膨張の割合が製品の部位によって異なる場合があり、製品の肉厚にバラツキが生じる場合があった。
そのため合成樹脂製中空体を上下に分割して、それぞれ別に射出成形等により成形して、その後そのアッパータンクとロアタンクを突き合せ部にて衝合して燃料タンクを形成していた。
また、アッパータンクとロアタンクのそれぞれについて、透過防止機能を有するフィルムを真空成形して賦形し、その後外面の保護層を射出成形して形成し、その後溶着接合するものもある(例えば、特許文献2参照。)。
このため、溶着する接合面に熱板を直接接触させずに、少し離して輻射熱で溶融し、接合面を均一に加熱し、溶融する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。しかし、この場合は、接合面を加熱する時間がかかり生産性がよくなく、大型樹脂製品である燃料タンクでは、設備が巨大となってしまう場合がある。
アッパータンクとロアタンクのそれぞれの上記開口周縁部はその先端に、互いに当接して、溶着、合体する接合面を設け、接合面は、アッパータンクとロアタンクの側壁の壁の厚さ方向に直線で形成され、溶着時の加圧方向には少なくとも一部が曲線で形成され、接合面は、少なくとも一部分がアッパータンクとロアタンクの溶着時の加圧方向に垂直な平面から構成される面上に形成されるとともに、少なくとも一部分が傾斜面から構成される面上に形成され、傾斜面は加圧方向に垂直な平面に対し傾斜角度が45度以下であり、
アッパータンクとロアタンクのそれぞれの接合面は、開口周縁部のいずれにおいて形成された部分においても、開口周縁部は、接合面から加圧方向に一定寸法において、開口周縁部の壁の厚さが一定の肉厚となるように上記壁の両面が平行に形成され、
それぞれの開口周縁部には開口周縁部の外周に、全周に亘り接合面から一定寸法離れて外周フランジ部を設け、アッパータンクとロアタンクの外周フランジ部は、それぞれ対向するように形成され、フランジ部は、断面形状が接合面に対し逆方向に屈曲するL字形であり、開口周縁部との間でフランジ凹部を形成し、フランジ凹部の底面はフランジ凹部押圧面を形成し、開口周縁部のいずれにおいて形成された部分においてもフランジ凹部押圧面と接合面との加圧方向の距離は同一に形成されたことを特徴とする自動車用燃料タンクである。
また、アッパータンクとロアタンクの内部及び外側に補強リブや内蔵部品等を取付けることが容易にできる。
フランジ部は、断面形状が接合面に対し逆方向に屈曲するL字形であり、開口周縁部との間でフランジ凹部を形成した。このため、フランジ凹部に治具を挿入することにより、アッパータンクとロアタンクの開口周縁部の接合面を全周に亘り相互に確実に押圧することができ、フランジ凹部と接合面の距離は一定であるため、アッパータンクまたはロアタンクの移動により、接合面を均一に加圧をすることができる。
フランジ凹部の底面は、フランジ凹部押圧面を形成し、開口周縁部のいずれにおいて形成された部分においてもフランジ凹部押圧面と接合面との加圧方向の距離は同一に形成された。このため、溶着時に加圧治具の移動距離を、すべての接合面で加圧方向に対し同じにすることができ、溶着時の加圧の移動距離制御を容易にすることができる。
図1は、燃料タンク1を斜め上方から見た斜視図である。図2は平面図であり、図3は右側面図である。図4は、燃料タンク1の右側面に直角方向(図2におけるA方向)から見た側面図である。図5は、図2のB−B線に沿った断面図である。
アッパータンク10の内面には、図5に示すように、内面からの突出部である内側リブ10cが燃料タンク1の内部方向に向けて一体的に形成されている。アッパータンク10の外面には、外面からの突出部である一体的に外側リブ等を燃料タンク1の外部方向に向けて一体的に形成してもよい。
アッパータンク10のバルブユニット取付孔18の前方側の中央部には、前側に傾斜した傾斜面19が形成されている。この傾斜面19は、燃料タンク1が車体に組みつけられたときに、車体や他の部品との干渉を防止するために、燃料タンク1に凹部を形成する場合に形成される。この傾斜面19は、燃料タンク1と車体や他部品等との干渉防止のために複数設けることができる。なお、傾斜面19は、平面以外にも曲面に形成することもできる。
アッパータンク10とロアタンク20は、それぞれ同一の材料で形成される。
ロアタンク20の側面には、燃料を供給する給油口28が形成されている。ロアタンク20には、給油口28以外にも、他の注入口、排出口、部品取付部材等を設けることができる。
アッパータンク10とロアタンク20のそれぞれの接合面13、23は、開口周縁部11、21のいずれにおいて形成された部分においても、接合面13、23の壁の厚さ方向の幅は同一である。
この接合面13、23が形成される平面と傾斜面について、まず図6に基づき説明する。図6は、アッパータンク10とロアタンク20の開口周縁部11,21が接合して、溶着したときに形成される、溶着面30を構成するそれぞれの面を模式的に示した図である。
アッパータンク10とロアタンク20のそれぞれに部品との干渉防止のために凹面や、燃料等の供給孔を設けるが、この凹面や燃料等の供給孔の位置を避けて、アッパータンク10とロアタンク20の接合面13、23を形成する。そのため、開口周縁部11,21の接合面13,23は、一つの平面上には形成することができずに、この凹面や燃料等の供給孔の位置を避けて、曲面や、段差のある複数の平面31、32上に形成される。この段差のある複数の平面31、32をスムースに連結するために、傾斜面33を設け、その傾斜面33、上部曲面34及び下部曲面35上にも連続して、開口周縁部11,21の接合面13,23を形成する。これによって、アッパータンク10とロアタンク20の形状、給油口等の設計の自由度が向上する。
本発明の実施の形態では、アッパータンク10の開口周縁部11の端面は、溶着面30を形成するように、上部溶着面31に沿ってアッパータンク10の上面と平行に水平面上に上部接合面13aが形成され、傾斜部溶着面33に沿って傾斜して傾斜部接合面13cが形成され、下部溶着面32に沿ってロアタンク20の下面と平行に水平面上に下部接合面13bが形成される。
なお、接合面13,23付近の開口周縁部11,21は、加圧方向に垂直な断面が略一定の幅であるのであるが、成形加工上の若干の抜き勾配が設けられてもよい。しかし、通常の抜き勾配(2〜3度)よりも少ない。
なお、アッパータンク10とロアタンク20は、耐燃料油性、耐衝撃性の優れた高密度ポリエチレン(HDPE)等から形成することができる。
アッパータンク10の成形は、アッパータンク10の成形の金型に耐燃料油性の合成樹脂を射出する。ロアタンク20の成形は、アッパータンク10の成形と同様に、ロアタンク20の金型を使用する。
まず、アッパータンク10とロアタンク20をそれぞれアッパータンク成形金型とロアタンク成形金型から取出し、アッパータンク10とロアタンク20の保持治具(図示せず)にそれぞれ固定する。その後、アッパータンク10の開口周縁部11の接合面13を熱板等で溶融し、ロアタンク20の開口周縁部21の接合面23と合体し、相互に圧着する。ロアタンク20の接合面23も同時に熱板で溶融してもよい。これによってアッパータンク10とロアタンク20の開口周縁部11、21が溶着して、一体化し、燃料タンク1が形成される。
このとき、溶着面30のうち上部溶着面31と下部溶着面32に対応するアッパータンク10とロアタンク20の開口周縁部11、21の接着面13、23は、一定距離だけ垂直に移動すれば、同一の加圧力が得られて、接合面11a、11b、21a、21bでは溶着時に同一の溶融代が得られる。
これによってアッパータンク10とロアタンク20の開口周縁部の外周接合フランジ部17、27が溶着して、一体化し、燃料タンク1が形成される。
10 アッパータンク
11、21 開口周縁部
12、22 外周フランジ部
12d、22d 外周フランジ凹部
13,23 接合面
13a、23a 上部接合面
13b、23b 下部接合面
13c、23c 傾斜部接合面
30 溶着面
31 上部溶着面
32 下部溶着面
33 傾斜部溶着面
Claims (1)
- 熱可塑性合成樹脂により分割して成形された自動車用燃料タンクを構成するアッパータンクとロアタンクの開口周縁部を合体し、加圧して、一体的に接合して形成した自動車用燃料タンクにおいて、
上記アッパータンクとロアタンクのそれぞれの上記開口周縁部はその先端に、互いに当接して、溶着、合体する接合面を設け、該接合面は、上記アッパータンクとロアタンクの側壁の壁の厚さ方向に直線で形成され、溶着時の加圧方向には少なくとも一部が曲線で形成され、上記接合面は、少なくとも一部分が上記アッパータンクとロアタンクの溶着時の加圧方向に垂直な平面から構成される面上に形成されるとともに、少なくとも一部分が傾斜面から構成される面上に形成され、該傾斜面は加圧方向に垂直な平面に対し傾斜角度が45度以下であり、
上記アッパータンクとロアタンクのそれぞれの上記接合面は、上記開口周縁部のいずれにおいて形成された部分においても、上記開口周縁部は、上記接合面から加圧方向に一定寸法において、開口周縁部の壁の厚さが一定の肉厚となるように上記壁の両面が平行に形成され、
それぞれの上記開口周縁部には上記開口周縁部の外周に、全周に亘り上記接合面から一定寸法離れて外周フランジ部を設け、アッパータンクとロアタンクの上記外周フランジ部は、それぞれ対向するように形成され、上記フランジ部は、断面形状が上記接合面に対し逆方向に屈曲するL字形であり、上記開口周縁部との間でフランジ凹部を形成し、該フランジ凹部の底面はフランジ凹部押圧面を形成し、上記開口周縁部のいずれにおいて形成された部分においても該フランジ凹部押圧面と上記接合面との加圧方向の距離は同一に形成されたことを特徴とする自動車用燃料タンク。
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