[go: up one dir, main page]

JP4689381B2 - コンデンサ素子の製造方法 - Google Patents

コンデンサ素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4689381B2
JP4689381B2 JP2005206293A JP2005206293A JP4689381B2 JP 4689381 B2 JP4689381 B2 JP 4689381B2 JP 2005206293 A JP2005206293 A JP 2005206293A JP 2005206293 A JP2005206293 A JP 2005206293A JP 4689381 B2 JP4689381 B2 JP 4689381B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor element
dopant
capacitor
semiconductor layer
conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2005206293A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006054449A (ja
Inventor
一美 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2005206293A priority Critical patent/JP4689381B2/ja
Publication of JP2006054449A publication Critical patent/JP2006054449A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4689381B2 publication Critical patent/JP4689381B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

本発明は、耐熱特性に優れたコンデンサ素子の製造方法、そのコンデンサ素子を用いたコンデンサ、そのコンデンサを使用した電子回路及び電子機器に関する。
各種電子機器に使用される高容量かつ低ESR(等価直列抵抗)なコンデンサとして、アルミニウム固体電解コンデンサや、タンタル固体電解コンデンサが知られている。
固体電解コンデンサは、表面層に微細な細孔を有するアルミニウム箔や、内部に微小な細孔を有するタンタル粉の焼結体を一方の電極(導電体)として、その電極の表層に形成した誘電体層とその誘電体層上に設けられた他方の電極(通常は、半導体層)及び他方の電極上に積層した電極層とから構成されたコンデンサ素子を封口して作製されている。
半導体層としては、有機化合物や無機化合物が使用されるが、コンデンサの耐熱性や低ESR特性を考慮して導電性高分子が好んで使用される。この導電性重合体とは、10-2〜103S・cm-1という高導電性を有する高分子であり、平面状の共役二重結合を有する高分子(通常絶縁体またはきわめて低い導電性を有する高分子)にドーパントと呼称される化合物を添加することによって高導電性が発現する。導電性高分子の半導体層を形成する具体的方法としては、導電体の前記細孔中で導電性重合体になり得る単分子(モノマー)にドーパントの存在下、適当な酸化剤もしくは電子を供給して重合し、単分子が重合するときにドーパントが取り込まれて導電性高分子が得られる方法が挙げられる。
前記に例示した構成のコンデンサは、基板に半田実装された後に電子機器の各種回路に搭載して使用されるが、実装時の半田熱に耐え、初期性能を維持する必要がある。
一方、特開昭63−314824号公報(特許文献1)には、気相重合によって形成された導電性高分子層にドーパント作用付与剤を含有する電解液中で電解処理することを特徴とする固体電解コンデンサの製造方法が記載され、この方法によれば、複数種のドーパントを供給したりドーパント効果を強調したりすることによってライフ特性が良好な固体電解コンデンサが得られるとされている。
また、特開昭64−74712号公報(特許文献2)には、化学重合後、電解重合した導電性高分子膜を脱ドープしさらに再ドープする固体電解コンデンサの製造方法が記載され、この方法によれば、初期のESRが良好な固体電解コンデンサが得られるとされている。
しかしながら、上記の特許文献1、2は、共にドーパントの供給やドーパントの変更があるために、電解重合がおこらず、半導体層中にあるオリゴマーを減らし、半田実装時のESR上昇を緩和させることができなかった。
特開昭63−314824号公報 特開昭64−74712号公報
従来のコンデンサは、多数個半田実装を行うとESR値が上昇するものが存在するという問題があった。とりわけ、昨今の環境問題を考慮した鉛フリー半田で高温実装した場合に顕著に問題が発生した。
本発明者等は、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、半導体層形成後に導電性重合体になり得るモノマーが存在しないでドーパントが含有された電解液中で電解重合する操作を行って、半導体層中に存在するオリゴマーを重合体とすることにより、実装時にESR上昇をおこすコンデンサ数を減少させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下のコンデンサ素子の製造方法及びその製造方法を使用して作製したコンデンサ素子、コンデンサ、そのコンデンサを使用した電子回路及び電子機器を提供するものである。
1.導電体の表面に形成した誘電体層上に、第1のドーパントを含有する導電性重合体を含む半導体層を形成し、その上に電極層を形成するコンデンサ素子の製造方法であり、半導体層形成前に導電性重合体になり得るモノマーが存在せず第二のドーパントを含む電解液中で電解重合することを特徴とするコンデンサ素子の製造方法。
2.導電体の表面に形成した誘電体層上に、モノマーと第一のドーパントとを含む電解液中で電解重合して導電性重合体を含む半導体層を形成し、その上に電極層を形成するコンデンサ素子の製造方法であって、半導体層形成後であって、電極層形成前に導電性重合体になり得るモノマーが存在せず第二のドーパントを含む電解液中で電解重合することを特徴とするコンデンサ素子の製造方法。
3.第二のドーパントが、半導体層中に既に含有されている第一のドーパントと同一である前記1または2に記載のコンデンサ素子の製造方法。
4.ドーパントが、スルホン酸基を有する化合物である前記1乃至3のいずれかに記載のコンデンサ素子の製造方法。
5.導電体が、金属、無機半導体、有機半導体、これらの少なくとも1種の混合物、及びそれらの表層に導電体を積層した積層体から選択される前記1乃至4のいずれかに記載のコンデンサ素子の製造方法。
6.導電体が、タンタル、ニオブ、チタン及びアルミニウムから選ばれる少なくとも1種を主成分とする金属あるいは合金である前記1乃至4のいずれかに記載のコンデンサ素子の製造方法。
7.導電体が、酸化ニオブである前記1乃至4のいずれかに記載のコンデンサ素子の製造方法。
8.導電体が、タンタル、ニオブ、チタン及びアルミニウムから選ばれる少なくとも1種を主成分とする金属、合金及び酸化ニオブから選ばれる少なくとも2種以上の混合物である前記6または7に記載のコンデンサ素子の製造方法。
9.誘電体層が、Ta25、Al23、TiO2及びNb25からなる群から選ばれる少なくとも1つを主成分とするものである前記1または2に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
10.半導体層が、下記一般式(1)または(2)
Figure 0004689381
(式中、R1〜R4は各々独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基を表わし、Xは酸素、イオウまたは窒素原子を表わし、R5はXが窒素原子のときのみ存在して水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表わし、R1とR2およびR3とR4は、互いに結合して環状になっていてもよい。)
で示される繰り返し単位を含む重合体にドーパントをドープした導電性重合体を主成分とした半導体から選択される少なくとも1種の層である前記1乃至9のいずれかに記載のコンデンサ素子の製造方法。
11.一般式(1)で示される繰り返し単位を含む重合体が、下記一般式(3)
Figure 0004689381
(式中、R6及びR7は各々独立して、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基、または該アルキル基が互いに任意の位置で結合して、2つの酸素原子を含む少なくとも1つ以上の5〜7員環の飽和炭化水素の環状構造を形成する置換基を表わす。また、前記環状構造には置換されていてもよいビニレン結合を有するもの、置換されていてもよいフェニレン構造のものも含まれる。)
で示される構造単位を繰り返し単位として含む重合体である前記10に記載のコンデンサ素子の製造方法。
12.重合体が、ポリアニリン、ポリオキシフェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリピロール、ポリメチルピロール、及びこれらの置換誘導体及び共重合体から選択される前記10に記載のコンデンサ素子の製造方法。
13.重合体が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である前記10に記載のコンデンサ素子の製造方法。
14.半導体の電導度が、10-2〜103S/cmの範囲である前記10に記載のコンデンサ素子の製造方法。
15.前記1乃至14のいずれかに記載の方法で得られたコンデンサ素子を封口してなるコンデンサ。
16.前記15に記載のコンデンサを使用した電子回路。
17.前記15に記載のコンデンサを使用した電子機器。
本発明は、半導体層形成後に導電性高分子になりうるモノマーが存在しないでドーパントが含有された電解液中で電解重合する操作を行って作製したコンデンサ素子、そのコンデンサ素子を封口したコンデンサを提供するものである。本発明の方法によれば、実装後も初期のESR値を有するコンデンサが作製できる。
本発明のコンデンサ素子の製造方法及びそのコンデンサ素子の基本材料及び各層の材料について説明する。
本発明のコンデンサ素子に使用される導電体としては、金属、合金、無機半導体、有機半導体、カーボン、これらの少なくとも1種の混合物、表層にそれらの導電体を積層した積層体が挙げられる。
無機半導体として、二酸化鉛、二酸化モリブデン、二酸化タングステン、一酸化ニオブ、二酸化ニオブ、二酸化スズ、一酸化ジルコニウム等の金属酸化物が挙げられ、有機半導体として例えばポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン及びこれら重合体骨格を有する置換体、共重合体等の導電性重合体、テトラシアノキノジメタン(TCNQ)とテトラチオテトラセンとの錯体、TCNQ塩等の低分子錯体が挙げられる。また、表層に導電体を積層した積層体としては、例えば紙、絶縁性重合体、ガラス等に前記導電体を積層した積層体が挙げられる。
本発明に使用される金属としては、タンタル、アルミニウム、ニオブ、チタン、これら弁作用金属を主成分とする合金または酸化ニオブ、または前記弁作用金属、合金及び導電性酸化物から選択された2種以上の混合物が挙げられる。混合物の具体例としては、Ta合金+Ta、Nb合金+Nb、Nb合金+NbO、Nb+NbO、Nb合金+Nb+NbO、Ta+TaO、Ta合金+TaO、Ta合金+Ta+TaO、Nb+NbO2、Nb合金+NbO2、NbO+NbO2、Nb+NbO+NbO2、Nb合金+NbO+NbO2、Nb+Nb合金+NbO+NbO2が挙げられる。また、導電性酸化物の具体例としては、NbO、NbO2、NbO1.1、TaOが挙げられる。金属または前記合金または導電性化合物等の一部を、炭化、燐化、ホウ素化、窒化、硫化から選ばれた少なくとも1種の処理を行ってから使用しても良い。
導電体の形状は特に限定されず、箔状、板状、棒状、導電体自身を粉状にして成形または成形後焼結した形状等として用いられる。箔状または板状の金属の一部に粉状の導電体を付着させて焼結した形状としてもよい。導電体表面をエッチング等で処理して、微細な細孔を有するようにしてもよい。導電体を粉状にして成形体形状または成形後焼結した形状とする場合には、成形時の圧力を適当に選択することにより、成形または焼結後の内部に微小な細孔を設けることができる。また、導電体を粉状にして成形体形状または成形後焼結した形状とする場合は、成形時に別途用意した引き出しリード線(またはリード箔)の一部を導電体と共に成形し、引き出しリード線(またはリード箔)の成形外部の箇所を、コンデンサ素子の一方の電極の引き出しリードとすることもできる。導電体に引き出しリードを直接接続することも勿論可能である。また導電体の一部に半導体層を形成しない領域を残しておいて陽極部とすることもできる。陽極部と半導体層形成部の境界に半導体層の這い上がりを防ぐために絶縁性樹脂を鉢巻状に付着硬化させておいてもよい。
本発明の導電体の好ましい例として、表面がエッチング処理されたアルミニウム箔、タンタル粉、ニオブ粉、タンタルを主成分とする合金粉、ニオブを主成分とする合金粉、一酸化ニオブ粉等の粉を成形後焼結した内部に微細な空孔が多数存在する焼結体を挙げることができる。
本発明の導電体表面に形成される誘電体層としては、Ta25、Al23、TiO2、Nb25等の金属酸化物から選ばれる少なくとも1つを主成分とする誘電体層、セラミックコンデンサやフィルムコンデンサの分野で従来公知の誘電体層が挙げられる。前者の金属酸化物から選ばれる少なくとも1つを主成分とする誘電体層の場合、金属酸化物の金属元素を有する前記導電体を鉱酸や有機酸を含有する電解液中で化成することによって誘電体層を形成すると得られるコンデンサ素子は、極性を持つ電解コンデンサとなる。セラミックコンデンサやフィルムコンデンサで従来公知の誘電体層の例としては、本出願人による特開昭63―29919号公報、特開昭63−34917号公報に記載した誘電体層を挙げることができる。また、金属酸化物から選ばれる少なくとも1つを主成分とする誘電体層やセラミックコンデンサやフィルムコンデンサで従来公知の誘電体層を複数積層して使用してもよい。また、金属酸化物から選ばれる少なくとも1つを主成分とする誘電体やセラミックコンデンサやフィルムコンデンサで従来公知の誘電体を混合した誘電体層でもよい。
一方、本発明のコンデンサ素子の前記誘電体層上に形成される他方の電極(陰極)としては、後記する導電性重合体から選ばれる少なくとも1種の有機半導体が挙げられる。これは必ず導電性重合体を含み、それ以外の有機半導体及び無機半導体から選ばれる少なくとも1種の化合物をさらに含んでいてもよい。
有機半導体の具体例としては、ベンゾピロリン4量体とクロラニルからなる有機半導体、テトラチオテトラセンを主成分とする有機半導体、テトラシアノキノジメタンを主成分とする有機半導体、下記一般式(1)または(2)で示される繰り返し単位を含む重合体にドーパントをドープした導電性重合体を主成分とした有機半導体が挙げられる。
Figure 0004689381
式(1)及び(2)において、R1〜R4は各々独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基を表し、Xは酸素、イオウまたは窒素原子を表し、R5はXが窒素原子のときのみ存在して水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表し、R1とR2およびR3とR4は、互いに結合して環状になっていてもよい。
さらに、本発明においては、前記一般式(1)で示される繰り返し単位を含む導電性高分子の好ましい例として、下記一般式(3)で示される構造単位を繰り返し単位として含む導電性高分子が挙げられる。
Figure 0004689381
式中、R6及びR7は、各々独立して水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基、または該アルキル基が互いに任意の位置で結合して、2つの酸素原子を含む少なくとも1つ以上の5〜7員環の飽和炭化水素の環状構造を形成する置換基を表わす。また、前記環状構造には置換されていてもよいビニレン結合を有するもの、置換されていてもよいフェニレン構造のものも含まれる。
このような化学構造を含む導電性重合体は、荷電されており、ドーパントがドープされる。ドーパントは特に限定されず公知のドーパントを使用できる。
ドーパントの好ましい例として、スルホン酸基を有する化合物やホウ素原子にカルボン酸が配位したホウ素化合物が挙げられ、さらに好ましい化合物としてスルホン酸基を有する化合物が挙げられる。具体的化合物として、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アントラセンスルホン酸、ベンゾキノンスルホン酸、ナフトキノンスルホン酸及びアントラキノンスルホン酸等のアリール基を有するスルホン酸、ブチルスルホン酸、ヘキシルスルホン酸及びシクロヘキシルスルホン酸等のアルキル基を有するスルホン酸、ポリビニルスルホン酸等の各種高分子(重合度2〜200)スルホン酸、これらスルホン酸の塩(アンモニウム塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等)、これらのスルホン酸とそのスルホン酸塩の混合物が代表例として挙げられる。これら化合物は各種置換基を有していてもよいし、スルホン酸基は複数個存在してもよい。例えば、2,6−ナフタレンジスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸等が挙げられる。また、ホウ素化合物としてボロジサリチル酸アンモニウム、ボロ−1,2−カルボキシベンゼンアンモニウム等が挙げられる。また、複数のドーパントを併用してもよい。
式(1)〜(3)で示される繰り返し単位を含む重合体としては、例えば、ポリアニリン、ポリオキシフェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリピロール、ポリメチルピロール、及びこれらの置換誘導体や共重合体などが挙げられる。中でもポリピロール、ポリチオフェン及びこれらの置換誘導体(例えばポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)等)が好ましい。
前述した半導体層は、通電操作を行わない純粋な化学反応(溶液反応、気相反応、固液反応及びそれらの組み合わせ)、通電手法の1例である電解重合手法、あるいはこれらの方法を組み合わせることにより形成される。これらの中でも、電解重合手法を少なくとも1回は用いて作製した半導体層は、導電性重合体鎖の分岐が無いため、あるいは導電体外表層上の半導体層厚みが均一になるため、作製したコンデンサの初期ESR値が低く良好であるために好ましい。
無機半導体の具体例として、二酸化モリブデン、二酸化タングステン、二酸化鉛、二酸化マンガン等から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
上記有機半導体及び無機半導体として、電導度10-2〜103S/cmの範囲のものを使用すると、作製したコンデンサのESR値が小さくなり好ましい。
本発明では、導電性重合体からなる半導体層を形成した後または半導体層を形成して後記する再化成を行った後に導電性高分子になりうるモノマーが存在しないでドーパントが含有された電解液中で電解重合する操作を行うことが肝要である。ドーパントとして従来公知のドーパントが採用されるが、中でもスルホン酸基を有する有機化合物が誘電体層の微少な劣化をおこす可能性が低いために好ましい。スルホン酸基を有する有機化合物の具体例として、先に導電性高分子のドーパントの例として記載した化合物を挙げることができる。
また、ドーパントとしては、半導体層中に既に含有されるドーパントと同一のものを使用すると、電解重合操作後に導電性高分子間に存在するドーパントの寸法が同じになり、導電性重合体間隙が均一となるため導電性が上昇し、その結果、作製コンデンサの初期ESR値が低く良好なものとなり好ましい。
ドーパントを含有する電解液とは、前記ドーパントとドーパントを溶解する水または各種アルコール、各種エステル、各種グリコール等の公知の有機溶媒から選ばれる少なくとも1種の溶媒からなる溶液のことである。電解液中には、燐酸、硫酸等の鉱酸や酢酸、アジピン酸、安息香酸等の有機酸または鉱酸や有機酸の各種塩が存在してもよい。
前記電解重合操作とは、半導体層が形成された導電体の一部、好ましくは、導電体のうち半導体層が形成された部分と存在する場合はリード線(リード箔)の一部や導電体の半導体層が形成されていない部分の一部を、ドーパントを含有する電解液中に入れ、導電体またはリード線(リード箔)を一方の電極とし、電解液中に別途用意された電極との間に電圧を印加し電流を供給して半導体層中に残留するオリゴマーを重合させて重合体化し、導電性高分子にする操作である。導電体に接するかまたは導電体の近傍に置いた別の電極と電解液中に別途用意された電極との間に電圧を印加してもよいし、導電体側から電圧を印加する方法を併用してもよい。
電解液中のドーパント濃度、通電電圧、通電電流、通電時間、電解液の温度などは、使用する導電体の種類、導電体の形状、導電体の質量、誘電体層の種類、導電性高分子の種類、導電性重合体の質量、導電性高分子中のドーパント種等によって変化するために予備実験によって最適値が決定される。導電体上の誘電体層が化成によって作製されている場合、通電電圧を化成電圧より高く設定しておくと残留オリゴマーの電解重合が容易に行われ、既に形成されている半導体層の導電性高分子への単なるドーピングという操作に終わらないために好都合である。また、前記した半導体層の導電性重合体を充分過剰なドーパント存在下に電解重合法で形成しておくと、通電電圧を化成電圧より低くしておいても導電性重合体へのさらなる単なるドーピングが起こらず、通電電流効率よく、オリゴマーのみが電解重合によって高分子になるため好ましい。
前記した半導体層を複数回にわけて形成する場合、モノマーが存在せずドーパントを含有した電解液中で電解重合する本発明の操作を、複数の半導体層形成後に続けて行ってもよいし、半導体層形成後の任意の時に任意の回数行ってもよい。
半導体層の重合体の重合度は、通常2から100ほどであるが、重合度2〜5程度のオリゴマーと呼称される低重合度の重合体は、半導体層形成後の未反応モノマーや未使用ドーパントの洗浄時に除去されずに最終的なコンデンサ素子中に残存する。オリゴマーは絶縁体に近い化合物であって、作製したコンデンサの初期ESR値は、このようなオリゴマーを含んだ数値を示すが、オリゴマーは半田実装時の高熱で熱重合し、本来の高重合度を有する導電性重合体部に結合して一連の共役二重結合の平面性を乱し導電性を低下させたり、ドーパントが存在しない状態での結合のために導電性重合体を低導電性の重合体に変える働きをし、その結果、半田実装後のESR値が上昇すると考えられる。
一方、半導体層形成後に半導体層中に残存するオリゴマーを、モノマーが無くドーパントを含有した電解液中で電解重合すると、オリゴマー部分が電解重合し、しかもドーパントが存在するために、重合した部分にもドーパントが行き渡ることになる。その結果作製したコンデンサ素子中のオリゴマーの存在量が減少し、実装後のESR上昇が緩和されるものと考えられる。電解重合時にモノマーを存在させないので、さらにオリゴマーが形成されることはない。
本発明においては、半導体層を形成することによって生じる誘電体層の微小な欠陥を修復するために、再化成(誘電体層を化成で形成しない場合は、1回目の化成)を行ってもよい。再化成は、半導体層を形成し、ドーパントを含有する電解液中で電解重合操作を行う前後のいずれか、または前後共に行うことができる。
再化成は、前述した化成による誘電体層の形成方法と同様の方法で行うことができる。再化成は、通常化成電圧以下の電圧で行われる。
半導体層の形成を複数回に分けて行う場合、再化成を半導体層形成の任意の時に任意の回数行ってもよい。また、本発明のドーパントを含有する電解液中での電解重合の操作と任意に組み合わせて行うことも可能である。
本発明のコンデンサ素子では、前述した方法等で形成された半導体層の上に電極層が設けられる。電極層は、例えば、導電ペーストの固化、メッキ、金属蒸着、耐熱性の導電樹脂フィルムの付着等により形成することができる。導電ペーストとしては、銀ペースト、銅ペースト、アルミニウムペースト、カーボンペースト、ニッケルペースト等が好ましい。これらは1種を用いても2種以上を用いてもよい。2種以上を用いる場合は、混合してもよいし、または別々の層として重ねてもよい。導電ペーストを適用した後は、空気中に放置するか、または加熱して固化せしめる。
導電ペーストの主成分は樹脂と金属等であり、場合によっては、樹脂を溶解するための溶媒や樹脂の硬化剤等も加えられるが、溶媒は固化時に飛散する。樹脂としては、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、フッ素樹脂、エステル樹脂、イミドアミド樹脂、アミド樹脂、スチレン樹脂等の公知の各種樹脂が使用される。導電粉としては、銀、銅、アルミニウム、金、カ−ボン、ニッケル及びこれら金属を主成分とする合金の粉やこれらの混合物粉が使用される。導電粉の含有量は、通常40〜97質量%である。40質量%以下であると導電ペーストの導電性が小さく、また97質量%を超えると、導電ペーストの接着性が不良になるため好ましくない。導電ペーストには前述した半導体層を形成する導電性重合体や金属酸化物の粉を混合して使用してもよい。
メッキとしては、ニッケルメッキ、銅メッキ、銀メッキ、アルミニウムメッキ等が挙げられる。また蒸着金属としては、アルミニウム、ニッケル、銅、銀等が挙げられる。
具体的には、例えば半導体層を形成した上にカーボンペースト及び銀ペーストを順次積層して電極層を形成する。このようにして導電体に電極層まで積層したコンデンサ素子が作製される。
以上の構成の本発明のコンデンサ素子は、例えば、樹脂モールド、樹脂ケース、金属製の外装ケース、樹脂のディッピング、ラミネートフィルムなどで外装して各種用途のコンデンサ製品とすることができる。これらの中でも、小型化と低コスト化が簡単に行える点から樹脂モールド外装を行ったチップ状コンデンサが好ましい。
具体的に樹脂モールド外装して本発明のコンデンサを作製する場合について説明する。
前記コンデンサ素子の電極層の一部を、別途用意した一対の対向して配置された先端部を有するリードフレームの一方の先端部に載置し、さらに導電体の一部(導電体が陽極リードを有する構造の場合は、寸法を合わすために陽極リードの先端を切断した陽極リード)を前記リードフレームの他方の先端部に載置し、例えば前者は導電ペーストの固化で、後者は溶接で各々電気的・機械的に接合した後、前記リードフレームの先端部の一部を残して樹脂封口し樹脂封口外の所定部でリードフレームを切断折り曲げ加工して作製するか、あるいはリードフレームが樹脂封口の下面にあってリードフレームの下面または下面と側面のみを残して封口されている場合は切断加工して作製する。
リードフレームは、前述したように切断加工されて最終的にはコンデンサの外部端子となるが、その形状は箔または平板状であり、材質としては、鉄、銅、アルミニウムまたはこれら金属を主成分とする合金が使用される。リードフレームの一部または全部に半田、錫、チタン、金、銀、ニッケル、パラジウム、銅等のメッキを少なくとも1層施してもよい。
リードフレーム、切断折り曲げ加工後または加工前に前記した各種メッキを施すこともできる。また、固体電解コンデンサ素子を載置接続する前にメッキを施しておいて、さらに封口後の任意の時に再メッキを施すこともできる。
リードフレームには、一対の対向して配置された先端部が存在し、この先端部間に隙間があることにより各コンデンサ素子の導電体部と電極層部とが絶縁される。
樹脂モールド外装に使用される樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エステル樹脂、アリルエステル樹脂等コンデンサの封止に使用される公知の樹脂が使用できる。各樹脂とも一般に市販されている低応力樹脂が、封止時におきるコンデンサ素子への封止応力の発生を緩和することができるため好ましい。また、樹脂封口するための製造機としてトランスファーマシンが好んで使用される。
このように作製されたコンデンサは、電極層形成時や外装時の熱的及び/または物理的な誘電体層の劣化を修復するために、エージング処理を行ってもよい。エージングは、コンデンサに所定の電圧(通常、定格電圧の2倍以内)を印加することによって行われる。エージング時間や温度は、コンデンサの種類、容量、定格電圧によって最適値が異なるので予め実験によって決定される。通常は、時間は数分から数日、温度は電圧印加冶具の・熱劣化を考慮して300℃以下で行われる。
エージングの雰囲気は、空気中でもよいし、アルゴン、窒素、ヘリウム等のガス中でもよい。減圧、常圧、加圧下のいずれの条件で行ってもよいが、水蒸気を供給しながら、または水蒸気を供給した後にエージングを行うと誘電体層の安定化が進む場合がある。水蒸気を供給した後に150〜250℃の高温に数分〜数時間放置し余分な水分を除去しエージングを行うことも可能である。水蒸気の供給方法の1例として、エージングの炉中に置いた水溜めから熱により水蒸気を供給する方法が挙げられる。
電圧印加方法として、直流、任意の波形を有する交流、直流に重畳した交流やパルス電流等の任意の電流を流すように設計することができる。エージングの途中に一旦電圧印加を止め、再度電圧印加を行うことも可能である。
本発明で製造されるコンデンサは、例えば、中央演算回路や電源回路等の高容量のコンデンサを用いる回路に好ましく用いることができる。これらの回路は、パソコン、サーバー、カメラ、ゲーム機、DVD、AV機器、携帯電話等の各種デジタル機器や、各種電源等の電子機器に利用できる。本発明で製造されるコンデンサは、実装時のESR上昇数が小さいことから、初期のESR値が維持され、実装使用時の発熱が小さく信頼性の大きな電子回路及び電子機器を得ることができる。
以下、本発明の具体例についてさらに詳細に説明するが、以下の例により本発明は限定されるものではない。
実施例1:
ニオブインゴットの水素脆性を利用して粉砕したニオブ一次粉(平均粒径0.33μm)を造粒し平均粒径110μmのニオブ粉(微粉であるために自然酸化されていて酸素100000ppm存在する)を得た。つぎに450℃の窒素雰囲気中に放置しさらに700℃のAr中に放置することにより、窒化量8000ppmの一部窒化したニオブ粉(CV265000μF・V/g)とした。このニオブ粉を0.48mmφのニオブ線と共に成形した後1280℃で焼結することにより、大きさ4.0×3.5×1.7mm(質量0.08g。ニオブ線がリード線となり焼結体内部に3.7mm、外部に8mm存在する。)の焼結体(導電体)を複数個作製した。
続いて、0.1質量%燐酸水溶液中で80℃、20Vで7時間化成することにより、焼結体内部・表面とリード線の一部に五酸化二ニオブを主成分とする誘電体層を形成した。引き続き、焼結体を2質量%ナフタレン−2−スルホン酸鉄水溶液に浸漬した後乾燥して水分を除去し、さらに0.1質量%酢酸水溶液中で80℃、15Vで5分間再化成する操作を交互に8回繰り返した。さらに別途用意した飽和量以上の3,4−エチレンジオキシチオフェンモノマーと4質量%アントラキノン−2−スルホン酸が溶解した20質量%エチレングリコール水溶液中で電解重合を導電体あたり200μAで20分行い、水溶液から引き上げ水洗浄・アルコール洗浄・乾燥を行った後、1質量%燐酸水溶液中で80℃、13Vで15分間再化成を行い、さらに水溶液から引き上げ水洗浄・アルコール洗浄・乾燥を行った。この電解重合と再化成を6回繰り返して誘電体層上にアントラキノンスルホン酸イオンを主ドーパントとするポリチオフェン誘導体からなる半導体層を形成した。
続いて半導体層が形成された導電体とリード線の一部を4質量%アントラキノン−2−スルホン酸水溶液(ドーパントを含有する電解液)につけ、リード線を陽極として水溶液中に別途配置されたタンタル板との間に24Vの電圧を2時間印加する通電操作を行った。水溶液から引き上げ水洗浄・アルコール洗浄・乾燥を行った後、0.1質量%燐酸水溶液中で80℃、13Vで15分間再化成を行った。さらに水溶液から引き上げ水洗浄・アルコール洗浄・乾燥を行った。次いで、半導体層上にカーボンペーストを積層して乾燥し、続いて銀粉90質量%、アクリル樹脂10質量%を主成分とする銀ペーストを積層した後乾燥して電極層を形成しコンデンサ素子を複数個作製した。別途用意した外部電極である両面に10μmの半光沢ニッケルメッキが施されているリードフレーム(日立電線製銅合金2ZROFC)の一対の両先端に、焼結体側のリード線と電極層側の銀ペースト側が載るように置き、前者はスポット溶接で、後者は電極層に使用したものと同一の銀ペーストで電気的・機械的に接続した。その後、リードフレームの一部を除いてエポキシ樹脂でトランスファーモールドし、モールド外のリードフレームの所定部を切断後外装に沿って折り曲げ加工して外部端子とした大きさ7.3×4.3×2.8mmのチップ状コンデンサを作製した。
続いて、125℃、7Vで3時間エージングし、さらにピ−ク温度270℃で230℃の領域が35秒のトンネル炉を1回通過させて最終的なチップ状コンデンサとした。
実施例2:
実施例1でドーパントを含有する電解液として、1質量%ナフタレン−2−スルホン酸の3%エタノール入り水溶液とした以外は実施例1と同様にしてコンデンサ素子及びチップ状コンデンサを作製した。
実施例3:
実施例1で半導体層形成時のドーパントとして1質量%ナフタレン−2−スルホン酸を使用した以外、実施例1と同様にしてコンデンサ素子及びチップ状コンデンサを作製した。
実施例4:
実施例3でドーパントを含有する電解液として、1質量%ナフタレン−2−スルホン酸の3%エタノール入り水溶液とした以外は実施例3と同様にしてコンデンサ素子及びチップ状コンデンサを作製した。
実施例5:
実施例1で半導体層形成時のドーパントとして1質量%ボロジサリチル酸アンモニウム1.5水和物(富山化学(株)製,(OC64CO)2BNH4・1.5H2O)を使用した以外、実施例1と同様にしてコンデンサ素子及びチップ状コンデンサを作製した。
実施例6:
実施例5でドーパントを含有する電解液として、1質量%ボロジサリチル酸アンモニウム1.5水和物の5%エタノール入り水溶液とした以外は実施例5と同様にしてコンデンサ素子及びチップ状コンデンサを作製した。
比較例1:
実施例1で半導体層形成後ドーパントを含有する電解液中での通電操作を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ素子及びチップ状コンデンサを作製した。
比較例2:
実施例3で半導体層形成後ドーパントを含有する電解液中での通電操作を行わなかった以外は、実施例3と同様にしてコンデンサ素子及びチップ状コンデンサを作製した。
比較例3:
実施例5で半導体層形成後ドーパントを含有する電解液中での通電操作を行わなかった以外は、実施例5と同様にしてコンデンサ素子及びチップ状コンデンサを作製した。
実施例7:
CV(容量と化成電圧の積)14万μF・V/gのタンタル粉を使用して、大きさ4.5×3.1×1.0mmの焼結体を作製した(焼結温度1300℃、焼結時間20分、焼結体密度6.0g/cm3、Taリード線 0.40mmφ、焼結体の4.5mm寸法の長手方向と平行にTaリード線の一部が埋設されていて焼結体から突き出たリード線部が陽極部となる)。
陽極となる焼結体を0.1質量%燐酸水溶液中にリード線の一部を除いて浸漬し、陰極のTa板電極との間に10Vを印加し、80℃で5時間化成してTa25からなる誘電体酸化皮膜層を形成した。この焼結体のリード線を除いて、20質量%モリブデン酸ナトリウム水溶液が入った槽に浸漬後乾燥することと10質量%水素化ホウ素ナトリウム水溶液が入った槽に浸漬して乾燥することを交互に行い、さらに0.1質量%酢酸水溶液中80℃、8Vで10分再化成する操作を複数回繰り返すことにより誘電体層に電気的な微小欠陥部分を作製した。引き続き焼結体を3質量%ベンズキノンスルホン酸とピロールが不溶な部分も存在するほど充分投入されている20質量%エチレングリコールと水の混合溶液が入った槽(槽自身にタンタル箔が貼られ外部電極を構成する。)に浸漬し、焼結体のリード線を陽極に、外部電極を陰極にして14.5Vで30分通電し誘電体層上に半導体層を形成した。焼結体を引き上げ水洗・アルコール洗浄・乾燥し、さらに0.1質量%燐酸水溶液中80℃、7Vで1時間再化成を行い、続いて焼結体を引き上げ水洗・アルコール洗浄・乾燥した。このような半導体層形成と再化成の工程を7回行ってベンズキノンスルホン酸イオンを主ドーパントとするポリピロールからなる半導体層を形成した。
引き続き半導体層が形成された導電体を1質量%ベンズキノンスルホン酸水溶液(ドーパントを含有する電解液)につけ、リード線を陽極として水溶液中に別途配置されたタンタル板との間に14.5Vの電圧を2時間印加する通電操作を行った。水溶液から引き上げ水洗浄・アルコール洗浄・乾燥を行った後、0.1質量%酢酸水溶液中で80℃、6Vで15分間再化成を行った。さらに水溶液から引き上げ水洗浄・アルコール洗浄・乾燥を行った。次いで、半導体層上にカーボンペースト(日本黒鉛(株)製バニーハイトT−602D)を積層して乾燥しカーボン層を設けた後、銀粉93質量%、エポキシ樹脂7質量%を主成分とする銀ペーストを積層した後乾燥して電極層を形成しコンデンサ素子を複数個作製した。別途用意した外部電極であるリードフレーム(日立電線株製銅合金C151、両面に0.7μmのニッケル下地メッキ及び7μmの無光沢錫メッキが施されている)の一対の両先端に、焼結体側のリード線と電極層側の銀ペースト側が載るように置き、前者はスポット溶接で、後者は電極層に使用したものと同一の銀ペーストで電気的・機械的に接続した。その後、リードフレームの一部を除いてエポキシ樹脂でトランスファーモールドし、モールド外のリードフレームの所定部を切断後外装に沿って折り曲げ加工して外部端子とした大きさ7.3×4.3×1.8mmのチップ状コンデンサを作製した。
続いて、60℃、90%RHの恒湿槽に24時間放置した後、135℃、3Vで3時間エージングし、さらに185℃の炉に15分放置して外装樹脂の硬化を行い最終的なチップ状コンデンサとした。
実施例8:
実施例7でドーパントを含有する電解液として、4質量%アントラキノンスルホン酸水溶液とした以外は実施例7と同様にしてコンデンサ素子及びチップ状コンデンサを作製した。
比較例4:
実施例7で半導体層形成後ドーパントを含有する電解液中での通電操作を行わなかった以外は、実施例7と同様にしてコンデンサ素子及びチップ状コンデンサを作製した。
比較例5:
実施例7でドーパントを含有する電解液の代わりに0.1質量%燐酸水溶液中で通電操作を行った以外は、実施例7と同様にしてコンデンサ素子及びチップ状コンデンサを作製した。
実施例1〜8及び比較例1〜4で作製したコンデンサ(各例とも640個)について、初期値及びピ−ク温度270℃が5秒で230℃の領域が42秒あるリフロー炉を3回通過させて基板に半田実装した後のESRの上昇率を下の方法で測定し、平均値を表1にまとめて示した。
容量:ヒューレットパッカード社製LCR測定器を用い室温120Hzで測定した。
ESR:コンデンサの等価直列抵抗を100kHzで測定した。
Figure 0004689381
実施例1〜8と比較例1〜5を各々比べることにより、半導体層形成後、ドーパントを含有する電解液中で電解重合操作を行うことにより作製したコンデンサの実装後のESR上昇率が緩和されることがわかる。

Claims (15)

  1. 導電体の表面に電解化成によって形成した誘電体層上に、第1のドーパントを含有する導電性重合体を含む半導体層を形成し、その上に電極層を形成するコンデンサ素子の製造方法であって、半導体層形成後、電極層形成前に導電性重合体になり得るモノマーが存在せず第2のドーパントを含む電解液中で通電し、その通電電圧が誘電体層を形成した化成電圧より高いことを特徴とするコンデンサ素子の製造方法。
  2. 導電体の表面に電解化成によって形成した誘電体層上に、モノマーと第1のドーパントとを含む電解液中で電解重合して導電性重合体を含む半導体層を形成し、その上に電極層を形成するコンデンサ素子の製造方法であって、半導体層形成後、電極層形成前に導電性重合体になり得るモノマーが存在せず第2のドーパントを含む電解液中で通電し、その通電電圧が誘電体層を形成した化成電圧より高いことを特徴とするコンデンサ素子の製造方法。
  3. 第2のドーパントが、半導体層中に既に含有されている第1のドーパントと同一である請求項1または2に記載のコンデンサ素子の製造方法。
  4. ドーパントが、スルホン酸基を有する化合物である請求項1乃至3のいずれかに記載のコンデンサ素子の製造方法。
  5. 導電体が、金属、無機半導体、有機半導体、これらの少なくとも1種の混合物、及びそれらの表層に導電体を積層した積層体から選択される請求項1乃至4のいずれかに記載のコンデンサ素子の製造方法。
  6. 導電体が、タンタル、ニオブ、チタン及びアルミニウムから選ばれる少なくとも1種を主成分とする金属あるいは合金、または酸化ニオブ、またはこれら金属、合金及び酸化ニオブから選ばれる少なくとも2種以上の混合物である請求項1乃至4のいずれかに記載のコンデンサ素子の製造方法。
  7. 誘電体層が、Ta25、Al23、TiO2及びNb25からなる群から選ばれる少なくとも1つを主成分とするものである請求項1または2に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  8. 半導体層が、下記一般式(1)または(2)
    Figure 0004689381
    (式中、R1〜R4は各々独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシ基を表わし、Xは酸素、イオウまたは窒素原子を表わし、R5はXが窒素原子のときのみ存在して水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表わし、R1とR2およびR3とR4は、互いに結合して環状になっていてもよい。)
    で示される繰り返し単位を含む重合体にドーパントをドープした導電性重合体を主成分とした半導体から選択される少なくとも1種の層である請求項1乃至7のいずれかに記載のコンデンサ素子の製造方法。
  9. 一般式(1)で示される繰り返し単位を含む重合体が、下記一般式(3)
    Figure 0004689381
    (式中、R6及びR7は各々独立して、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状の飽和もしくは不飽和のアルキル基、または該アルキル基が互いに任意の位置で結合して、2つの酸素原子を含む少なくとも1つ以上の5〜7員環の飽和炭化水素の環状構造を形成する置換基を表わす。また、前記環状構造には置換されていてもよいビニレン結合を有するもの、置換されていてもよいフェニレン構造のものも含まれる。)
    で示される構造単位を繰り返し単位として含む重合体である請求項8に記載のコンデンサ素子の製造方法。
  10. 重合体が、ポリアニリン、ポリオキシフェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリチオフェン、ポリフラン、ポリピロール、ポリメチルピロール、及びこれらの置換誘導体及び共重合体から選択される請求項8に記載のコンデンサ素子の製造方法。
  11. 重合体が、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である請求項8に記載のコンデンサ素子の製造方法。
  12. 半導体の電導度が、10-2〜103S/cmの範囲である請求項8に記載のコンデンサ素子の製造方法。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の方法で得られたコンデンサ素子を封口してなるコンデンサ。
  14. 請求項13に記載のコンデンサを使用した電子回路。
  15. 請求項13に記載のコンデンサを使用した電子機器。
JP2005206293A 2004-07-16 2005-07-15 コンデンサ素子の製造方法 Expired - Lifetime JP4689381B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005206293A JP4689381B2 (ja) 2004-07-16 2005-07-15 コンデンサ素子の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004209467 2004-07-16
JP2004209467 2004-07-16
JP2005206293A JP4689381B2 (ja) 2004-07-16 2005-07-15 コンデンサ素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006054449A JP2006054449A (ja) 2006-02-23
JP4689381B2 true JP4689381B2 (ja) 2011-05-25

Family

ID=36031683

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005206293A Expired - Lifetime JP4689381B2 (ja) 2004-07-16 2005-07-15 コンデンサ素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4689381B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2866297B1 (en) * 2012-06-26 2021-01-06 Nippon Chemi-Con Corporation Dye-sensitized solar cell
CN103304783B (zh) * 2013-05-17 2015-05-13 中科院广州化学有限公司 一种聚噻吩分散体系及其制备方法和应用

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001160524A (ja) * 1999-11-30 2001-06-12 Hitachi Aic Inc 固体電解コンヂンサ
JP3624898B2 (ja) * 2002-04-26 2005-03-02 昭和電工株式会社 ニオブ粉、それを用いた焼結体及びそれを用いたコンデンサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006054449A (ja) 2006-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3974645B2 (ja) 固体電解コンデンサ素子、その製造方法、及び固体電解コンデンサ
JP4701940B2 (ja) 固体電解コンデンサ素子、固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP4793264B2 (ja) コンデンサ素子及びカーボンペースト
JPWO2007004554A1 (ja) 固体電解コンデンサ及びその製造方法
WO2006049317A1 (ja) コンデンサ製造用冶具、コンデンサ製造装置及びコンデンサの製造方法
JP2005101562A (ja) チップ状固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP4689381B2 (ja) コンデンサ素子の製造方法
CN101015030B (zh) 电容器元件制造用反应容器、电容器元件的制造方法、电容器元件和电容器
JP3992706B2 (ja) コンデンサの製造方法
KR20060096146A (ko) 콘덴서의 제조 방법
JP4827195B2 (ja) 固体電解コンデンサ素子の製造方法
JP5020465B2 (ja) チップ状固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP4451235B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP4367752B2 (ja) 固体電解コンデンサ素子の製造方法
US7423862B2 (en) Solid electrolytic capacitor element, solid electrolytic capacitor and production method thereof
TWI469163B (zh) Solid electrolytic capacitor element, solid electrolytic capacitor and manufacturing method thereof
JP5099831B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP4750498B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JP2005101592A (ja) 焼結体及びその焼結体を使用したチップ状固体電解コンデンサ

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20070705

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080711

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101001

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110215

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4689381

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140225

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term