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JP4675513B2 - アルミキレート錯体及び有機電界発光素子 - Google Patents

アルミキレート錯体及び有機電界発光素子 Download PDF

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JP4675513B2 JP2001209531A JP2001209531A JP4675513B2 JP 4675513 B2 JP4675513 B2 JP 4675513B2 JP 2001209531 A JP2001209531 A JP 2001209531A JP 2001209531 A JP2001209531 A JP 2001209531A JP 4675513 B2 JP4675513 B2 JP 4675513B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は平面光源や表示に使用される有機電界発光素子(有機EL素子とも称する)及びこれに使用するアルミキレート錯体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、これまでにない高輝度な平面ディスプレイの候補として有機EL素子が注目され、その研究開発が活発化している。有機EL素子は発光層を2つの電極で挟んだ構造であり、陽極から注入された電子とが発光層中で再結合して光を発する。用いられる有機材料には低分子材料と高分子材料があり、共に高輝度の有機EL素子が得られることが示されている。
このような有機EL素子には2つのタイプがある。一つは、タン(C.W.Tang)らによって発表された蛍光色素を添加した電荷輸送材料を発光層として用いたもの(ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス(J.Appl.Phys.), 65, 3610(1989))、もう一つは、蛍光色素自身を発光層として用いたものもある(例えば、ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・ジ・アプライド・フィジクス(Jpn.J.Appl.Phys.),27, L269(1988))。
【0003】
蛍光色素自身を発光層として用いた有機EL素子は、大きく分けて、更に3つのタイプに分けられる。1つ目は、発光層を正孔輸送層と電子輸送層とで挟んで3層にしたもの、2つ目は、正孔輸送層と発光層とを積層として2層としたもの、3つ目は、電子輸送層と発光層を積層にして2層にしたものである。このように2層又は3層にすることにより、有機EL素子の発光効率が向上することが知られている。
上記各構成の有機EL素子における電子輸送層は、電子伝達化合物を含有するものであって、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有している。正孔注入層及び正孔輸送層は正孔伝達化合物を含有する層であって、陽極より注入された正孔を発光層に伝達する機能を有するが、この正孔注入層を陽極と発光層の間に介在させることにより、より低い電界で多くの正孔が発光層に注入され、その上、陰極又は電子注入層より注入された電子を発光層に閉じ込めることも可能となるので、発光効率が向上するなど、発光性能に優れた有機EL素子を得ることができる。
【0004】
しかしながら、これらの有機EL素子は、実用化のために十分な性能を有していなかった。その大きな原因は、使用材料の耐久性の不足にある。有機EL素子の有機層に結晶粒界などの不均一部分が存在すると、その部分に電界が集中して素子の劣化・破壊につながると考えられている。そのため有機層はアモルファス状態で使用されることが多い。また、有機EL素子は電流注入型素子であり、使用するガラス転移点(Tg)が低いと、駆動中のジュール熱により有機EL素子が劣化する結果となるので、ガラス転移点の高い材料が要求される。
【0005】
有機EL素子の中で、高輝度の青色発光をするものは既に知られているが(特開公7-119407号公報)、一般に青色発光可能な化合物は、ガラス転移点が低い化合物が多かった。例えば、ビス(2-メチル-8-キノリラート)(p-フェニルフェノラート)アルミニウム(III)は、式(5)で表される化合物(Balqともいう)であるが、低融点(230℃)であると共に、低ガラス転移点(99℃)であるため、有機EL素子に組み込んでこれを駆動した場合、素子駆動時の発熱によって結晶化が起こり、そのため薄膜形状が一様でなくなり発光特性が低下してしまうという問題点がある。従って、青色発光を有する化合物で、より高融点、且つ高ガラス転移点を有すると共に、結晶化の起こりにくい材料の開発が要求されていた。
【化3】
Figure 0004675513
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高輝度で寿命、効率も優れた青色発光の有機電界発光素子を提供することを目的とする。また、本発明は、当該素子あるいはレーザ用色素、光電変換素子、光―光変換素子に有用なアルミキレート錯体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために種々研究を行った。その結果、高融点、且つ高ガラス転移点の化合物であるための条件としては、分子量が大きい、分子の対称性が高い、平面性が良い等があり、一方、薄膜性を向上させ、結晶化を起こりにくくするための条件としては、分子の対称性が低い、立体的にかさ高い置換基を有している、平面性が無い、というように相反する条件をバランスさせる必要があることを見出すと共に、その化合物設計を行った。本発明者らは、鋭意研究を続けた結果、公知の化合物である前記BAlqにおけるビフェニル基をカルバゾール基、ベンゾフラン基、フェニル基又はフェニルアダマンチル基に変えることにより、結晶化が起こりにくく、しかも従来の化合物より高融点、且つ高ガラス転移点を有することを見出した。更には、これらを発光層、電子輸送層、正孔阻止層等の有機機能層に用いることで、高輝度で高寿命、効率の優れた有機エレクトロルミネッセンス素子が得られることも見出し、本発明を完成させた。
【0008】
本発明は、一般式(1)で表されるアルミキレート錯体である。
【化4】
Figure 0004675513
{式中、Arは下記式(2)、(3)又は(4)で示される基であり、R1及びR2は独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。
【化5】
Figure 0004675513
式(2)において、XはO又はNR3(R3は水素又は炭素数1〜8のアルキル基である)を示す。また、式(2)〜(4)において、Rは独立に、任意の環に置換しうる炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは0又は1〜4の数を示す}
【0009】
また、本発明は、前記アルミキレート錯体層又は該アルミキレート錯体を含有する層を少なくとも1層有することを特徴とする有機電界発光素子である。ここで、前記アルミキレート錯体層又は該アルミキレート錯体を含有する層が、発光層、電子輸送層又は正孔阻止層であることは好ましい態様の一つである。
【0010】
以下本発明を詳細に説明する。
上記一般式(1)で表されるアルミキレート錯体は、式中、Arは上記式(2)、(3)又は(4)で示される基であり、R1及びR2は独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示すが、炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基等が挙げられ、好ましいR1及びR2としては、一方が水素であり、他方がメチル基、エチル基等の炭素数3以下のアルキル基(以下、低級アルキル基という)であるケースや、両方が独立に低級アルキル基であるケースが挙げられる。なお、合成上の点からは、R1及びR2が同時に水素である化合物以外の化合物はそれが容易であるという利点がある。
【0011】
また、式(2)において、XはO又はNR3を示し、R3は水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基等が挙げられ、好ましいR3としては、水素又は低級アルキル基が挙げられる。
【0012】
更に、式(2)〜(4)において、Rは独立に、任意の環に置換しうる炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは0又は1〜4の置換数を示すが、炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基等が挙げられ、好ましいRとしては、低級アルキル基が挙げられる。また、Rの置換数nは0又は1以上であってもよく、置換する環も置換可能な水素を有する限り、限定されないが、0又は1が好ましい。合成上の観点(原料の入手容易さ、反応の容易さ、収率等)からは、置換基は少ないことが有利である。
【0013】
【発明の実施の形態】
上記一般式(1)で表されるアルミキレート錯体は、例えば式(6)で表される置換キノリノール誘導体とアルミニウムイソプロポキシドのようなアルミニウムアルコキシドと、式(7)で表される2-ヒドロキシカルバゾール誘導体、式(8)で表されるフェナントロール誘導体又は式(9)で表されるアダマンチルフェノール誘導体を反応させることにより得ることができるが、この製法に限定されない。
【0014】
例えば、置換キノリノール誘導体とアルミニウムイソプロポキシドを反応させたのち、残余の置換キノリノール誘導体とヒドロキシカルバゾール誘導体、フェナントロール誘導体又はアダマンチルフェノール誘導体を反応させる方法も有利な方法な一つである。
【0015】
【化6】
Figure 0004675513
【化7】
Figure 0004675513
(上記式(6)、(7)、(8)及び(9)において、R1、R2、R、X及びnは、前記と同じ意味を表す)
【0016】
上記反応は、一般的に、エーテル系、アルコール系、セルソルブ系等の有機溶媒中、例えばジエチルエーテル、エタノール、エチレングリコール中で行われる。また、使用する溶媒の量はアルミニウムアルコキシドに対し、0.4〜1.5倍のモル比、好ましくは0.5〜1.0倍のモル比で使用することがよい。
また使用する溶媒の量は、アルミニウムトリアルコキシドに対し、重量比で20〜50倍の量、好ましくは30〜40倍の量で使用される。
【0017】
また、上記反応は、上記原料と溶媒の存在下、攪拌下で混合し、温度30〜120℃、好ましくは使用される溶媒の還流温度にて3〜12時間反応させることにより行われる。反応終了後、析出する固形物を濾別することで目的の化合物である一般式(1)で表されるアルミキレート錯体が得られる。更に、上記操作で得られたアルミキレート錯体を精製するには、アセトン等の有機溶媒及び水による繰り返しの洗浄、更にクロロフォルム、塩化メチレン等の溶媒での抽出、再結晶等、更には昇華精製等により行うことができる。
【0018】
一般式(1)で表されるアルミキレート錯体は、前記式(5)の化合物におけるビフェニル基を、剛直なカルバゾール基等に変えたものに相当するため、立体的にかさ高くなり、また分子量も増加し、しかも分子の平面性が更に減少しており、高融点、且つ高ガラス転移点で、しかも熱による結晶化が起こりにくい薄膜性の良好な化合物となったものと推測される。
【0019】
従って、上記アルミキレート錯体は有機EL素子材料として優れた性能を示す。有機EL素子としては、少なくとも一方が光透過性の陰極と陽極の間に公知の層構造に構成したものがある。前記層としては、正孔層、発光層、電子輸送層又は正孔阻止層その他の層がある。これらの層に使用される化合物は公知の化合物等が使用されるが、少なくとも1層が上記アルミキレート錯体層又はこれを含む層である。そして、上記アルミキレート錯体層又はこれを含む層は、発光層、電子輸送層及び正孔阻止層のいずれか一つ又は二つ以上であることが好ましい。
【0020】
従って、上記アルミキレート錯体は、有機EL材料、特に有機EL素子における発光材料又は電子輸送材料として有効である。有機EL素子の構成については、少なくとも一方が透明な一対の電極の間に有機発光層を必須構成層として介在させてあるものであれば制限はなく、例えば一対の電極の間に有機発光層と正孔注入層、電子輸送層とを介在させているものを好ましく挙げることができる。
【0021】
このような具体例としては、
a) 陽極/有機発光層/陰極
b) 陽極/正孔輸送層/有機発光層/陰極
c) 陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/陰極
d) 陽極/有機発光層/電子輸送層/陰極
e) 陽極/有機発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
f) 陽極/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/陰極
g) 陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/陰極
h) 陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
などの構成を挙げることができ、更に必要に応じて光吸収性拡散層等を介在させることもできる。そして、上記EL材料は電子輸送性と発光特性に優れるので、電子輸送層又は有機発光層に使用することが有利であり、特に有機発光層に使用することが有利である。また、本発明のEL材料は1種類又は2種類以上を混合して使用することもできる。
【0022】
この金属錯体化合物からなる本発明のEL材料を発光層とする場合には、例えばスピンコート法、キャスト法などの公知の方法によって、一般式(1)で表されるEL材料を薄膜化することによって形成することができる他、インクジェット法等によるパターニングも可能であることが期待される。もちろん従来の蒸着法でも薄膜化することができる。その膜圧は10〜1,000nmが好ましく、より好ましくは20〜200nmである。
同様に、この化合物を電子輸送層とする場合にも、スピンコート法、キャスト法、インクジェット法、蒸着法等の公知の方法で、薄膜化することができる。その膜厚は10〜1,000nmが好ましく、より好ましくは20〜200nmである。
【0023】
上記構成要素を支持するための基板としては、機械的、熱的強度を有し、透明であれば限定されるものではないが、例示するとソーダガラス、無蛍光ガラス、リン酸系ガラス、珪酸系ガラス等のガラス板、石英、アクリル系樹脂、ポリエチレン、ポリエステル、シリコーン系樹脂等のプラスチック板及びプラスチックフィルム、アルミナ等の金属板及び金属ホイル等や公知のものが挙げられる。
【0024】
陽極材料としては、仕事関数の大きい金属、合金、電気伝導性化合物やこれらの混合物などが挙げられる。具体例としては、金などの金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnOなどや公知のものが挙げられる。
また、陰極材料としては、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物やこれらの混合物などが用いられる。具体例としては、Na、Na-K合金、Mg、Li、Mg-Al合金、Al−AlO2、In、希土類金属などや公知のものが挙げられる。
そして、上記電極の少なくとも一方が光を取り出すため透明又は半透明であることが必要であり、光を取り出す側の透過率を10%より高くすることがよい。
【0025】
正孔輸送層として用いられる材料としては、芳香族アミン誘導体、ポリフィリン誘導体、フタロシアニン化合物、ポリビニルカルバゾールなどや公知のものが挙げられる。
【0026】
正孔注入層として用いられる材料としては、トリアゾール化合物、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ポルフィリン誘導体、芳香族第3級アミン化合物及びテトラフェニルベンジジン誘導体などや公知のものを使用することができる。特に、好ましくはポルフィリン化合物、第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物である。
【0027】
電子注入層又は電子輸送層を形成する材料又は電子注入又は電子輸送材料(発光層等に存在する場合もある)として用いられる電子輸送能を有する化合物としては、本発明のEL材料の他に、LiF、Alq3及びその誘導体、ニトロ置換フルオレノン誘導体、チオピランジオキサイド誘導体及びジフェノキノン誘導体、ペリレンテトラカルボキシル誘導体、アントラキノジメタン誘導体、フルオロニリデンメタン誘導体、アントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリノン誘導体、キノリン誘導体等や公知の化合物を使用することができる。
なお、上記有機化合物層を構成する正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層等の耐熱性を改善するために各層を構成する有機化合物に重合性置換基を導入し、成膜前、成膜中あるいは成膜後に高分子化させてもよい。
【0028】
【実施例】
実施例1
2-メチル-8-キノリノール2.05g(0.0123モル)と、アルミニウムイソプロポキシド2.63g(0.0123モル)を、無水エタノール100ml中で加熱、攪拌した。次に、2−メチル−8−キノリノール2.05g(0.0123モル)と、2-ヒドロキシカルバゾール2.25g(0.0123モル)を含有するエタノール溶液を、前記反応溶液へ加えた。この混合溶液を4時間還流下で加熱、攪拌し、次いで室温まで放冷した。固体を濾過し、エタノール、次いでエタノールで洗浄し、トルエンで再結晶し、昇華精製したところ、下記式(10)で表される黄色粉末状の化合物ビス(2−メチル8−キノリラート)(2−カルバゾラート)アルミニウム(III)4.25g(0.0078モル、64%)を得た。融点(mp) 302℃, ガラス転移温度(Tg) 132℃
【0029】
【化8】
Figure 0004675513
1H-NMR.δ(CDCl3) 2.99(s, 6H), 6.33(dt, J=2.0, 6.3Hz, 2H), 7.04(m, 1H), 7.06-7.20(m, 7H), 7.23-7.30(m, 4H), 7.44-7.50(m, 4H), 7.75(d, J=7.6Hz, 1H), 8.02(d, J=8.4Hz, 1H), 8.14(d, J=8.0Hz, 1H)MS : m /z 526 (M+),
【0030】
実施例2
2-メチル-8-キノリノール2.05g(0.0123モル)と、アルミニウムイソプロポキシド2.63g(0.0123モル)を、無水エタノール100ml中で加熱、攪拌した。次に、2−メチル−8−キノリノール2.05g(0.0123モル)と、9-フェナントロール2.39g(0.0123モル)を含有するエタノール溶液を、前記反応溶液へ加えた。得られた混合溶液を4時間還流下で加熱、攪拌し、次いで室温まで放冷した。固体を濾過し、エタノール、次いでエタノールで洗浄し、トルエンで再結晶し、昇華精製したところ、下記式(11)で表される黄色粉末状のビス(2−メチル8−キノリラート)(9−フェナントラート)アルミニウム(III)4.88g(0.0089モル、72%)を得た。 融点(mp) 282℃, ガラス転移温度(Tg) 118℃
【0031】
【化9】
Figure 0004675513
1H-NMR.δ(CDCl3) 2.89(s, 6H), 6.99-7.38(m, 12H), 7.50-7.56(m, 4H), 8.21(t, J=8.4Hz, 2H), 8.45(m, 2H), 8.53(d, J=8.4Hz, 2H)MS : m /z 536 (M+),
【0032】
実施例3
2-メチル-8-キノリノール2.05g(0.0123モル)と、アルミニウムイソプロポキシド2.63g(0.0123モル)を、無水エタノール100ml中で加熱、攪拌した。次に、2−メチル−8−キノリノール2.05g(0.0123モル)と、4-(1-アダマンチル)フェノール2.81g(0.0123モル)を含有するエタノール溶液を、前記反応溶液へ加えた。この混合溶液を4時間還流下で加熱、攪拌し、次いで室温まで放冷した。その後、ろ過し、固体をエタノール、次いでエタノールで洗浄し、トルエンで再結晶し、昇華精製したところ、下記式(12)で表される黄色粉末状のビス(2−メチル8−キノリラート)(4-(1-アダマンチル)フェノラート)アルミニウム(III)4.64g(0.0081モル、66%)を得た。 融点(mp) 284℃, ガラス転移温度(Tg) 検出されず。
【0033】
【化10】
Figure 0004675513
1H-NMR.δ(CDCl3) 1.50-2.08(m, 15H), 2.97(s, 6H), 6.28(d, J=8.4Hz, 2H), 6.79(d, J=8.4Hz, 2H), 7.08(dd, J=1.2, 7.6Hz, 2H), 7.14-7.20(m, 2H), 7.32-7.34(m, 2H), 7.43(t, J=8.0Hz, 2H), 8.18(d, J=8.4Hz, 2H)MS : m /z 571 (M+),
実施例1得た化合物(錯体1)、実施例2得た化合物(錯体2)及び実施例3得た化合物(錯体3)について測定したIRチャートを図1〜3に示す。
【0034】
実施例4〜6
有機電界発光素子は次のようにして作製した。
抵抗率15Ω・m及び電極面積2×2mm2の洗浄したITO電極付ガラス基板上(三洋真空製)に、抵抗加熱方式の真空蒸着装置により、蒸着速度をアルバック製の水晶振動子型膜厚コントローラーで制御しながら、蒸着中の真空度5〜7Paの条件でITO付ガラス基板のITOの上に、N,N'-ジナフチル-N,N'-ジフェニル4,4'-ジアミノビフェニル(以下、α-NPD)を50nmの膜厚で形成し正孔輸送層を形成した。その上へ、真空を破らず同じ真空蒸着装置内で発光材料として上記実施例1得た化合物(錯体1)、実施例2得た化合物(錯体2)及び実施例3得た化合物(錯体3)を、それぞれ膜厚50nmの膜厚で形成して発光層を形成させ、続いて電子輸送材料として、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(以下、Alq3)を40nmの膜厚で形成して電子輸送層を形成させた。更にこの上に、真空条件を維持したままLiFを0.6nmの膜厚で蒸着し、更に、この上にアルミニウム(Al)を20nm蒸着し、陰極を形成した。
このようにして得られた有機EL素子に電圧を印加すると、表1のような発光特性を有することが確認された。これらの素子は長時間保存後も、駆動電圧の顕著な上昇は見られず、発光効率や輝度の低下もなく、安定した素子の保存性が得られた。
【0035】
【表1】
Figure 0004675513
【0036】
実施例7〜9
発光層として、ホスト物質である前記実施例1〜3で得た錯体1〜3と、ゲスト物質であるペリレンとを、異なる蒸着源から、前記錯体:ペリレン=260:1.2(体積比)で、50nmの厚さに成膜した以外は、実施例4〜6と同様にして、素子を作製した。
このようにして得られた有機EL素子に電圧を印加すると、表2のような発光特性を有することが確認された。これらの素子は長時間保存後も、駆動電圧の顕著な上昇は見られず、発光効率や輝度の低下もなく、安定した素子の保存性が得られた。
【0037】
【表2】
Figure 0004675513
【0038】
実施例10〜12
発光層として、ホスト物質である前記錯体1〜3と、ゲスト物質であるペリレンとを、異なる蒸着源から、錯体:ペリレン=260:1.2体積比で、50nmの厚さに成膜し、続いて電子輸送材料として、前記錯体1〜3を40nmの膜厚で形成して電子輸送層を形成させた以外は実施例7と同様にして、素子を作製した。作製した素子構成は以下の通りである。
ITO / 正孔輸送層(α-NPD)/ 発光層 (錯体1〜3+ペリレン) / 電子輸送層 (Alq3) / 陰極 (LiF/Al)
このようにして得られた有機EL素子に電圧を印加すると、表3に示すような発光特性を有することが確認された。これらの素子は長時間保存後も、駆動電圧の顕著な上昇は見られず、発光効率や輝度の低下もなく、安定した素子の保存性が得られた。
【0039】
【表3】
Figure 0004675513
【0040】
実施例13〜15
発光層として、ホスト物質である前記錯体1と、ゲスト物質であるペリレンとを、異なる蒸着源から、錯体:ペリレン=260:1.2体積比で、50nmの厚さに成膜し、続いて正孔阻止材料として、前記錯体1〜3を40nmの膜厚で形成して電子輸送層を形成させ、更に電子輸送層としてAlq3を40nmの膜厚で形成させた以外は実施例7と同様にして、素子を作製した。作製した素子構成は以下の通りである。ITO / 正孔輸送層(α-NPD)/ 発光層 (錯体1+ペリレン) / 正孔阻止層 (錯体1〜3)/ 電子輸送層 (Alq3) / 陰極 (LiF/Al)
このようにして得られた有機EL素子に電圧を印加すると、表4に示すような発光特性を有することが確認された。これらの素子は長時間保存後も、駆動電圧の顕著な上昇は見られず、発光効率や輝度の低下もなく、安定した素子の保存性が得られた。
【0041】
【表4】
Figure 0004675513
【0042】
実施例14〜16及び比較例1
実施例1〜3で得た錯体1〜3について、次の評価を実施した。前記錯体1〜3のみを実施例1に示した同じ方法にて、ガラス基板上に50nmの膜厚で蒸着膜を作成した。その後、温度20℃湿度30%雰囲気下において、蒸着膜を保存し、目視にて薄膜の結晶化する日数を追跡した。その結果及び比較例としてBAlqについての結果を表5に示す。
【0043】
【表5】
Figure 0004675513
【0044】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明のアルミキレート錯体は、有機EL素子の材料として優れる。また、本発明の有機EL素子は発光素子の材料として特定のアルミキレート錯体を用いることとしたため、高効率な発光特性及び耐久性に優れた有機電界素子となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 錯体1のIRチャート
【図2】 錯体2のIRチャート
【図3】 錯体3のIRチャート

Claims (5)

  1. 一般式(1)で表されるアルミキレート錯体。
    Figure 0004675513
    {式中、Arは下記式(2)、(3)又は(4)で示される基であり、R1及びR2は独立に、水素又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。
    Figure 0004675513
    式(2)において、XはO又はNR3(R3は水素又は炭素数1〜8のアルキル基である)を示す。また、式(2)〜(4)において、Rは独立に、任意の環に置換しうる炭素数1〜8のアルキル基を示し、nは0又は1〜4の数を示す}
  2. 請求項1記載のアルミキレート錯体層又は該アルミキレート錯体を含有する層を少なくとも1層有することを特徴とする有機電界発光素子。
  3. 発光層を有し、この発光層に請求項1記載のアルミキレート錯体を含有する請求項2記載の有機電界発光素子。
  4. 電子輸送層を有し、この電子輸送層に請求項1記載のアルミキレート錯体を含有する請求項2記載の有機電界発光素子。
  5. 正孔阻止層を有し、この正孔阻止層に請求項1記載のアルミキレート錯体を含有する請求項2記載の有機電界発光素子。
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