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JP4533997B2 - 口腔用組成物及び炭酸カルシウムカプセルの製造方法 - Google Patents

口腔用組成物及び炭酸カルシウムカプセルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、う蝕、歯周病、口臭、歯面への色素沈着等の口腔内トラブルを予防あるいは改善することができる歯磨類、洗口液、塗布剤、チューインガムなどの口腔用組成物に関する。
う蝕、歯周病、口臭、歯面への色素沈着などの口腔内トラブルは、歯の脱落や他人への不快感の付与などを引き起こし、健全な生活をおくることへの障害となっている。この解決のため、酵素や殺菌剤などの口腔用有効成分を歯磨類や洗口液、チューインガムなどに配合して、口腔内トラブルを予防あるいは改善させる試みがなされているが、歯磨の仕上げに水で口をゆすいだりすることや、唾液によって有効成分が洗い流されてしまい、有効成分が発揮する効果の持続面に難がある。
これに対して、口腔用有効成分をゼラチンや寒天などのポリマーやワックス様物質などで皮膜されたカプセルに内包させて、歯磨などに配合する試みもなされている(例えば、特許文献1〜3参照)。これらカプセルは、数10から数100μmと比較的大きなカプセルであり、歯ブラシを用いてのブラッシングなどの物理的な力を用いてカプセルを破壊させ、有効成分を放出させることを特徴としているが、この方法では有効成分の漏洩防止などの保存安定性は確保できるものの、カプセルが壊れなかったり、口をゆすぐ際に洗い流されてしまったりして有効成分の口腔内の滞留性は悪く、効果の持続性に難があった。
また、より微小な有機系カプセル状物質を活用するものもあり、特許文献4では、有効成分をリポソームに封入しているが、リポソームは元来、外的な成分の影響を受けやすく、歯磨中の界面活性剤や塩類によって破壊されてしまい、安定性に難があった。
一方、薬物の担持成分としての無機素材を活用する試みがなされている。特許文献5では、酵素の担持固体としてシリカの多孔質球ないし多孔質中空球が例示されているが、酵素の漏れ防止のために更にその外部を水溶性皮膜形成物質で覆わなければならず、内容物の放出性に難があった。また、特許文献6では、多孔質の炭酸カルシウムに有効成分を含浸させて用いることが示されているが、空隙率の大きな多孔質の粒子に有効成分を担持させても、外部と隔離されているわけではないので、製剤中で有効成分が溶出してしまい、長期間の製剤の安定性と有効性の確保に難があった。
なお、口腔用組成物において炭酸カルシウムは主に研磨剤として用いられている。研磨剤以外の用途としては、上記特許文献6に提案があるが、その他、特許文献7では、極微細な炭酸カルシウムを用いることで、う蝕のプラークの産生する酸を中和させて、口腔内pHの低下を抑えることが提案されている。また、炭酸カルシウムのう蝕プラークへの吸着性が良好であることも示されている。しかし、ここに示されている微細な炭酸カルシウムは、結晶が密に詰まっているため有効成分の担持機能はほとんど無い。
油成分を内包する無機カプセルとしては、例えば特許文献8に油成分を内包したカプセルが開示されている。しかし、特許文献8には、口腔分野に対する応用、特にう蝕プラークの破壊に対する応用は示唆されていない。
従って、う蝕、歯周病、口臭、歯面への色素沈着などの口腔内トラブルをより効果的に予防又は改善することができる口腔用組成物の開発が望まれる。
特開平1−275520号公報 特開平8−169811号公報 特開平10−67625号公報 特開平4−273815号公報 特開平1−281085号公報 特開平11−310522号公報 特開平09−295924号公報 特公平04−16212号公報 色材,50(2),67(1977年) 化学工学,46(10),541(1982年) 「乳化・分散プロセスの機能と応用技術」株式会社サイエンスフォーラム発行,P.134(1995年)
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、う蝕、歯周病、口臭、歯面への色素沈着などの口腔内トラブルに対して安定かつ持続的に効果を発揮して、口腔内トラブルを予防又は改善することができる口腔用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、炭酸カルシウムを膜材とする炭酸カルシウムカプセル、特に炭酸カルシウムからなる皮膜内部に、口腔用有効成分が内包された炭酸カルシウムカプセルを口腔用組成物に配合することにより、下記(1)〜(5)の少なくとも一つの特性を発揮して、う蝕、歯周病、口臭、歯面への色素沈着などの口腔内トラブルを効果的に予防又は改善することができることを知見し、本発明をなすに至った。
本発明は、下記の少なくとも一つを発揮する。
(1)カプセルの膜材である炭酸カルシウムは、口腔内粘膜やう蝕又は歯周病の原因となるプラークへの吸着性が良好であるため、口腔内への滞留性に優れている。
(2)本発明の炭酸カルシウムカプセルそれ自体で、う蝕の原因菌が産生する酸(乳酸など)の中和能が発揮される。本発明にかかわる炭酸カルシウムカプセルは、例えば5μm程度の大きさの炭酸カルシウムカプセルでも膜厚が薄く、う蝕の原因菌が産生する酸でカプセル膜が容易に溶解し、酸の中和能を発揮する。また、溶解したカルシウムイオンは、歯の再石灰化成分として機能を発揮する。
(3)う蝕、歯周病、口臭、歯面への色素沈着などの口腔内トラブルを予防又は改善するための口腔用有効成分を炭酸カルシウムカプセルに内包することにより、有効成分の口腔内滞留性の向上と炭酸カルシウムカプセル膜の細孔を通しての有効成分の徐放により、口臭防止・予防効果の持続などの有効成分の効果を持続的に発揮させることができる。
(4)本発明にかかわる炭酸カルシウムカプセルは、製剤中における、炭酸カルシウムカプセルに内包された有効成分の漏れ防止効果及び安定性向上効果にも優れる。即ち、炭酸カルシウムカプセルは、無機物の膜を形成しているため、多孔質やネットワークゲル構造の担持物質を用いた場合に比べて、口腔用組成物に配合されても内包物質の保持能力が高く、漏れにくい。
(5)う蝕の原因菌の産生する酸により炭酸カルシウムカプセル膜が溶解し、内包された有効成分を放出させることができる。この場合は、炭酸カルシウムカプセルに内包された有効成分の放出にブラッシングなどの物理的な力を必要としないので、口腔内のpH環境の変化に応じて確実に内包有効成分を放出させることができる。また、この特性を利用してう蝕プラークの存在する部位で選択的に内包有効成分を放出できるため、ターゲッティング性がある。例えば、カプセルに殺菌剤又は殺菌剤を溶解した液などを内包させることにより、う蝕プラークの効率的な殺菌・除去機能を発揮させることができる。
従って、本発明は、下記口腔用組成物及び炭酸カルシウムカプセルの製造方法を提供する。
[1].炭酸カルシウムのみからなる皮膜内に、口腔用有効成分が内包されてなる炭酸カルシウムカプセルを配合してなる口腔用組成物。
[2].皮膜内に内包される口腔用有効成分が、殺菌又は抗菌物質であることを特徴とする[1]記載の口腔用組成物。
[3].殺菌又は抗菌物質が、非イオン性又はカチオン性であることを特徴とする[2]記載の口腔用組成物。
[4].非イオン性の殺菌又は抗菌物質が、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオール又はビサボロールである[3]記載の口腔用組成物。
[5].カチオン性の殺菌又は抗菌物質が、クロルヘキシジン、クロルヘキシジン塩、ベンゼトニウムクロライド、ベンザルコニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド又はデカリニウムクロライドである[3]記載の口腔用組成物。
本発明の口腔用組成物は、上記炭酸カルシウムカプセルが配合されてなることにより、う蝕原因菌が産生する酸の中和能を有し、歯の再石灰化成分として機能を発揮し得、また、口腔用有効成分を炭酸カルシウムカプセルに内包することにより、有効成分の口腔内滞留性が向上し、内包有効成分の徐放により有効成分由来の効果の持続性に優れ、更に、う蝕原因菌の産生する酸によりカプセル膜が溶解するので、内包有効成分をう蝕などの疾患部位に選択的に放出させることもでき、よって、う蝕、歯周病、口臭、歯面への色素沈着などの口腔内トラブルを効果的に予防又は改善することができる。
以下、本発明につき更に詳細に説明する。本発明の口腔用組成物は、炭酸カルシウムカプセルを配合してなることを特徴とする。
本発明にかかわる炭酸カルシウムカプセルは、炭酸カルシウムを膜材とするカプセルであって、皮膜が炭酸カルシウムで形成された中空構造を有するカプセルであればその形状に特に制限はないが、中空の球状カプセルであることが好適である。また、炭酸カルシウムカプセルは、その製造の過程でカプセル膜に反応物質あるいは副生物の通過する細孔があくことがあるが、細孔は小さく数10nmレベルであり、細孔の数も少ないため、内包物質の保持効率は高い。
カプセル粒径は、カプセル粒径が小さくなるに従い、カプセル強度は高くなり、外圧によって破壊されにくくなるが、好ましくは粒径0.01〜50μm、より好ましくは0.05〜30μm、更に好ましくは0.1〜20μmの範囲である。なお、上記粒径は、位相差顕微鏡観察もしくは電子顕微鏡観察による測定値である。
カプセルの膜厚は、口腔内に存在するう蝕の原因菌の産生する酸でカプセル膜が溶解できることを勘案すると、透過型電子顕微鏡観察による測定値で平均2μm以下、特に平均0.05〜1μm、とりわけ平均0.1〜0.5μmであることが望ましく、0.05μm未満では、カプセルの強度が弱くなり外圧によって破壊されやすくなる場合があり、2μmを超えると、口腔内で酸によりカプセル膜が容易に溶解せず、配合効果が発揮されない場合がある。
また、本発明にかかわる炭酸カルシウムカプセルの中空率(カプセル体積に対する内部中空部分の体積率をカプセルの中空率とする)は、カプセルの膜厚と粒径によって値は異なるが、15〜85%の範囲が好適であり、15%未満では口腔内で酸によりカプセル膜が容易に溶解できなかったり、有効成分の内包量を十分に確保できず、配合効果が発揮されない場合があり、85%を超えるとカプセルの強度が弱くなり、外圧によって破壊され易くなる場合がある。
なお、カプセルが中空であることは、電子顕微鏡による直接観察の他に、微小圧縮試験機でカプセルを押しつぶしていくと、ある荷重が加わったところで変位が急激に増加する(割れる)ことで確認できる。中空率は、透過型電子顕微鏡観察によるカプセル膜厚及びカプセル粒径の測定値から計算により求めることができる。
上記炭酸カルシウムカプセルは、破壊強度(株式会社島津製作所製、微小圧縮試験機によるカプセル破裂時の強度の測定値)が平均で10〜100MPa、特に15〜50MPaであることが望ましく、10MPa未満ではカプセル強度が弱いために外圧により破壊され易くなってしまう場合があり、100MPaを超えると、口腔内でカプセル膜が容易に溶解せずに配合効果が発揮されない場合がある。
本発明にかかわる炭酸カルシウムカプセルは、カプセル皮膜内の中空部に口腔用組成物に通常配合される各種有効成分を内包させることができる。ここで、内包される有効成分としては、う蝕、歯周病、口臭、歯面への色素沈着などの口腔内トラブルを予防又は改善することができる有効成分が好適に配合され、例えば酵素、殺菌又は抗菌成分、フッ素化合物、抗炎症剤、ビタミン類、植物抽出物、抗生物質、過酸化物、メイラード反応抑制物質、香料などを挙げることができる。なお、有効成分の形態に特に制限はなく、常温で固体であっても、液体であってもよく、溶解性についても制限はなく、水溶性であっても、水難溶性、油溶性の成分であってもよい。具体的な有効成分は以下に列挙することができ、これら成分の1種を単独で又は2種以上を併用して配合することができる。
[酵素]デキストラナーゼ、ムタナーゼ、リゾチームアミラーゼ、プロテアーゼ、溶菌酵素、スーパーオキシドジスムターゼ、タンナーゼなど。
[殺菌又は抗菌成分]非イオン性物質としては、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオール、ビサボロールなど、カチオン性物質としては、クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジンなどのクロルヘキシジン塩、ベンゼトニウムクロライド、ベンザルコニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、デカリニウムクロライドなど。
[フッ素化合物]フッ化水素、モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウム、フッ化第一スズなど。
[ビタミン類]ビタミンE、ビタミンD、ビタミンA、ビタミンCなど。
[植物抽出物]ローズマリー、セージ、ミント、タイム、ユーカリなどの植物抽出物。
[その他の有効成分]トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、ジヒドロコレステロール、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、グリセロフォスフェート、クロロフィル、塩化ナトリウム、水溶性無機リン酸化合物、l−メントール、パラチノース、グリシン、プロリンなど。
なお、これら有効成分のうち、特に殺菌又は抗菌成分が好適に使用される。また、これらの有効成分を効率良く封入するために、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、流動パラフィン、動植物油などを溶剤として適当量用いることができる。
炭酸カルシウムカプセルへの上記有効成分の内包割合は、有効成分の効果が発揮できる範囲に設定することが好ましく、カプセルの炭酸カルシウム量に対して0.5〜50質量%、特に1〜20質量%の範囲が好ましく、0.5質量%未満では内包される有効成分の効果が発揮されない場合があり、50質量%を超えるとカプセルの中空容積を超えてしまい有効成分の内包が困難となる場合がある。
上記炭酸カルシウムカプセルの製造は、W/O/W乳化によるカプセル化方法が好適に採用される。例えば、炭酸カルシウム中空カプセルの製造は、非特許文献1(色材,50(2),67(1977年))や非特許文献2(化学工学,46(10),541(1982年))に記載されている界面反応法を応用して調製することができる。これは、W/O/W乳化を基本として、内水相と外水相に2つの反応成分をそれぞれ溶解させて、有機溶媒を用いてW/O乳化、更にW/O/W乳化させ、内水相と外水相の界面で無機の沈殿反応を起こさせて膜を形成させる方法である。
この場合、炭酸カルシウムカプセルを製造する場合は、所定量のカルシウム塩を内水相と外水相のいずれかの水相に溶解させ、所定量の炭酸塩を他方の水相に溶解させるが、カルシウム塩と炭酸塩とのそれぞれを内水相と外水相のどちらの水相に溶解させるかは特に制限はなく、適宜選択することができる。反応に用いるカルシウム塩としては、水溶性の塩化カルシウムや硝酸カルシウム、酢酸カルシウム等が例示される。また、炭酸塩としては、水溶性の炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム等が例示される。
有機溶媒としては、W/O乳化及びW/O/W乳化が効率よく形成されるものが好ましく、ベンゼン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、流動パラフィン、サラダ油等が例示される。
また、W/O乳化及びW/O/W乳化の形成性を向上させるために、少量の界面活性剤を添加することが好ましい。界面活性剤としては、例えばソルビタン系活性剤のソルビタンモノパルミテート(Span40)、ソルビタンモノステアレート(Span60)、ソルビタンモノオレエート(Span80)、ソルビタントリオレエート(Span85)等や、ポリオキシエチレンソルビタン系活性剤のポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート(Tween40)、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(Tween60)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween80)、ポリオキシエチレントリオレエート(Tween85)、ショ糖脂肪酸エステル系活性剤、ポリグリセリン脂肪酸エステル系活性剤等が挙げられる。これらの界面活性剤は、1種又は2種以上を組み合わせて配合することが好ましく、特にW/O乳化を効率的に形成させるために、全体で親油性が強くなるように調整することが好ましい。なお、界面活性剤の添加量は、有機溶媒に対して0.5〜5質量%程度が好ましい。
これらのカプセル化反応に用いる成分は、食品や経口型の医薬・化粧品で用いられる成分であることが好ましい。
また、反応条件は適宜調整可能であり、反応温度は室温で可能であるが、加温しても冷却してもかまわず、反応時間は数分から数時間である。反応終了後は、有機溶媒の分離、水洗浄、エタノールやメタノールによる洗浄、乾燥工程を経て、炭酸カルシウム中空カプセルを得ることができる。
炭酸カルシウム中空カプセルの平均粒径や膜厚は、反応に用いる成分の種類、濃度、比率や、乳化剤の種類及び量の調整によって制御可能である。
炭酸カルシウム中空カプセルへの有効成分の内包は、内包する有効成分に応じた方法を採用することができる。内包方法としては、例えば、非特許文献3(「乳化・分散プロセスの機能と応用技術」株式会社サイエンスフォーラム発行,P.134(1995年))に記載されているように、炭酸カルシウム中空カプセルに減圧下で液状の口腔用有効成分を含浸させるか、口腔用有効成分をエタノールやプロピレングリコール等の溶媒や水で希釈あるいは溶解した液を減圧下で含浸させることにより行うことができる。溶媒を用いる場合は、有効成分を内包した後、使用した溶媒を揮発除去しても、内包させたままでもかまわない。
また、他の内包方法として、有効成分が水溶性成分の場合は、炭酸カルシウムカプセル製造工程におけるW/O乳化時の内水相に溶解させることにより、内包させることができる。また、有効成分が水分散性の良好な固体の場合は、炭酸カルシウムカプセル製造工程のW/O乳化時の内水相に分散させることにより、内包させることができる。有効成分が油溶性成分の場合は、流動パラフィンやサラダ油等に有効成分を溶解させて、特許文献8に記載された製造方法を採用して内包させることができ、具体的には、カプセル形成時に内水相となる水相に、有効成分を流動パラフィンやサラダ油等に溶解させた油相を予め乳化させておき、O/W/O/W型のエマルジョンを形成させてカプセル膜を作ることで内包させることができる。
本発明の口腔用組成物は、このようにして得られた炭酸カルシウムカプセルを任意の比率で配合してなるもので、練歯磨、潤製歯磨、液状歯磨等の歯磨類、洗口液、塗布剤、デンタルフロス、錠剤、チューインガム、グミ、キャンデー、トローチ等に調製することができる。
この場合、炭酸カルシウムカプセルの配合量は、口腔用組成物全体の0.1〜30質量%、特に0.5〜10質量%が好ましい。配合量が0.1質量%に満たないと満足な配合効果が得られない場合があり、30質量%を超えて配合しても、それ以上の効果は期待できない場合がある。
また、本発明の炭酸カルシウムカプセル含有の口腔用組成物は、通常の口腔用組成物の調製方法で製造することができ、炭酸カルシウムカプセルの配合方法についても特に制限はないが、各種成分を配合する最終段階で炭酸カルシウムカプセルを添加、混合することが、機械力によるカプセルの破壊を防ぐ意味で好ましい。
本発明の口腔用組成物には、その他の任意成分として、剤型に応じて通常使用される成分を必要に応じて配合できる。例えば歯磨類の場合は、各種研磨剤、湿潤剤、粘結剤、界面活性剤、甘味料、香料、着色剤、防腐剤、その他の有効成分等を1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせ、本発明の効果を妨げない範囲で通常量用いることができる。
研磨剤としては、沈降性シリカ、シリカゲル、アルミノシリケート、ゼオライト、ジルコノシリケート、第2リン酸カルシウム・2水和物及び無水物、ピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、不溶性メタリン酸カリウム、酸化チタン、ハイドロキシアパタイト、合成樹脂系研磨剤等が挙げられる(配合量;通常、組成物全体に対して5〜50質量%)。
湿潤剤としては、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる(配合量;通常、組成物全体に対して10〜50質量%)。
粘結剤としては、カラギーナン、ヒドロキシエチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、キサンタンガム、タラガム、グアガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、ゼラチン、カードラン、アラビアガム、寒天、ペクチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、プルラン等が挙げられる(配合量;通常、組成物全体に対して0.1〜5質量%)。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等を配合し得、具体的にはラウリル硫酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、N−アシルグルタメート、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、N−アシルタウレート、ショ糖脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ラウロイルサルコシンナトリウム、アルキルポリグルコシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホこはく酸塩等が挙げられる(配合量;通常、組成物全体に対して0.5〜5質量%)。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルヒドロカルコン、ペリラルチン等が挙げられる。着色剤としては、青色1号、黄色4号、二酸化チタン等が挙げられる。防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
香料としては、l−メントール、カルボン、アネトール、リモネン等のテルペン類又はその誘導体やペパーミント油等が挙げられる。
また、本発明の口腔用組成物には、有効成分として、カプセルに内包される有効成分とは別に、上記にカプセルの内包成分として例示した口腔用有効成分の1種又は2種以上を添加、配合することができる。
更に、上記以外のその他の任意成分として、ガムベース、キシリトール、クエン酸塩、ジブチルヒドロキシトルエン、リンゴ酸、pH調整剤、エタノール、水等を必要に応じて配合することができる。
以下、実験例及び実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、平均粒径は、位相差顕微鏡観察により100個のカプセルの粒径を測定し、算術平均により算出した。
[実験例1]
(a)炭酸カルシウム中空カプセルの調製
非特許文献1に記載の調製方法に従い、炭酸カルシウムを膜材とした中空カプセルを調製した。調製工程及び反応条件は下記の通りである。
工程1;W/O乳化
溶媒(n−ヘキサン64mL)に界面活性剤(0.336gのソルビタンモノオレエート(Span80)及び0.672gのポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween80))を室温にて溶解させ油相とした。この油相をホモジナイザー(TKA−WERKE製ULTRA−TURRAX T25basic)を用いて8,000rpmで撹拌しているところへ、炭酸カリウム水溶液32mL(3mol/L)を3秒で添加し、8,000rpmで1分間乳化してW/O乳化物を得た。
工程2;W/O/W乳化
得られたW/O乳化物を、3枚下向きプロペラ羽根を用いて400rpmで撹拌している塩化カルシウム水溶液640mL(0.3mol/L)に3秒で添加し、W/O/W乳化を行い、室温で1時間反応させて、炭酸カルシウムのカプセル膜を形成させた。
その後、工程2で得られた混合液を15分静置してヘキサン層と水層とに分離した後、デカンテーションによりヘキサン層を除去した。残った水層を1μmポアのろ紙を通して吸引ろ過した。ろ紙に残った固形分を水200mLに分散させて撹拌子で5分撹拌した後、再び1μmポアろ紙を通して吸引ろ過した。この水分散からろ過の操作を更に1回繰り返した。ろ紙に残った固形分をエタノール200mLに分散させて撹拌子で5分撹拌した後、1μmポアろ紙を通して吸引ろ過した。残った固形分を100℃で一晩静置して乾燥し、炭酸カルシウム中空カプセルを得た。得られたカプセルの粒径を位相差顕微鏡観察により測定したところ、3〜10μmであった(平均粒径6.2μm)。透過型電子顕微鏡でこのカプセルをスライスした面を観察したところ、カプセル膜の厚さは、0.1〜0.9μmであった。カプセルの中空率を透過型電子顕微鏡で観察した粒径とカプセル膜厚とから算出した結果、47%であった。また、このカプセルを株式会社島津製作所製の微小圧縮試験機を用いて破壊強度を測定したところ、平均31.4MPaであった。
得られた炭酸カルシウム中空カプセルをスライスした面の透過型電子顕微鏡写真(倍率14000倍)を図1,2に示す。図中、カプセル表面近傍の白いベタ塗り状に見える部分がカプセル膜と判断される。
(b)酸中和能の評価
上記方法で得られた炭酸カルシウム中空カプセルを用いて、う蝕の原因菌が産生する酸の中和能を下記方法で評価した。
即ち、う蝕関連細菌のストレプトコッカス・ミュータンスを1×108cell/mLの濃度で含む懸濁液4mLに、炭酸カルシウムカプセルを最終濃度0.8%(W/V)、砂糖液を最終濃度1%(W/V)になるよう添加して、経時で懸濁液のpHを測定した。この時、ほぼ同じ粒径の研磨剤用炭酸カルシウム(平均粒径5.8μm(堀場製作所製レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920による))を比較例として用いた。コントロールは炭酸カルシウム無添加の系である。その結果を図3に示す。
図3の結果から、炭酸カルシウム中空カプセルを投与したものは、研磨剤用炭酸カルシウムを投与したものに比べて、う蝕菌の活動に伴うpHの低下を抑える効果があることが見出された。これは、炭酸カルシウム中空カプセルのカプセル膜厚が薄いために、う蝕菌の産生する酸により溶解しやすく、中和効果が優れていたものと思われる。
[実験例2]
(a)トリクロサンを内包した炭酸カルシウムカプセルの調製
実験例1で得られた炭酸カルシウム中空カプセル2gをナシ型フラスコに入れて、マグネチックスターラーにて撹拌し、減圧下(アスピレーター吸引,2,700Pa)でトリクロサンのエタノール溶液(濃度17質量%)2.5gを、ノズルからナシ型フラスコ内に徐々に滴下して、トリクロサンのエタノール溶液を炭酸カルシウム中空カプセルに含浸させた。その後、真空乾燥機を用いて減圧度1Paで一晩置いてエタノールを揮発除去し、トリクロサン内包炭酸カルシウムカプセルを得た。カプセルに取り込まれたトリクロサンの量を、1H−NMRを用いて定量した。
すなわち、カプセル粉末10.1mgと内部標準1,1,2,2−テトラクロロエタン3.5mgとをNMRチューブに入れ、重メタノール約0.4mLを溶媒として添加した。更に35質量%塩化重水素酸を3滴添加し、炭酸カルシウム膜を完全に溶解させてトリクロサンを抽出した。6.5ppmのピークが1,1,2,2−テトラクロロエタンであり、この積分値を2とすると、トリクロサンの7.5ppmのピーク面積は0.29であった。この値からトリクロサンの含有量を算出したところ、カプセル全量に対して17質量%含まれていた。
(b)酸添加による内包されたトリクロサンの放出挙動
得られたトリクロサン内包炭酸カルシウムカプセルを用いて、酸添加により内包されたトリクロサンの放出挙動を測定した。ここで、添加する酸としては、口腔内脱灰モデル液を用いた。口腔内脱灰モデル液の組成を以下に示す。
口腔内脱灰モデル液組成:以下に示す無機塩を以下の濃度となるように水に溶解させる。
塩化カルシウム 300mmol/L
リン酸二水素カリウム 500mmol/L
塩化ナトリウム 2mol/L
乳酸 1mol/L
酢酸 1mol/L
更に、1mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを4.5に調整した。
トリクロサン内包炭酸カルシウムカプセル120mgをバイヤル瓶に入れ、水10gを添加して撹拌子により分散させた。そこへ口腔脱灰モデル液を滴下して、口腔脱灰モデル液滴下量と液pHとの関係を測定した。トリクロサンの放出量に関しては、トリクロサン内包炭酸カルシウムカプセル120mgをバイヤル瓶に入れ、水10gを添加して撹拌子により分散させたところへ口腔脱灰モデル液を滴下し、所定のpHに合わせたところへ、1,1,2,2−テトラクロロエタンのヘキサン溶液(0.48質量%)を2g添加し、2分間撹拌を続け、カプセルから溶出したトリクロサンをヘキサン層に抽出させた。1分静置分離後、ヘキサン層の一部をNMRチューブに投入し、ヘキサンを加温により留去した後、重クロロホルムを投入して、1H−NMRにより7.5ppmに現れるトリクロサンピークと6.0ppmに現れる1,1,2,2−テトラクロロエタンのピークからトリクロサン量を定量し、初期のカプセル中の内包質量に対する放出質量の比率をトリクロサン放出率(%)として算出した。
図4に口腔脱灰モデル液の滴下量とpH推移及びトリクロサン放出率の関係を示す。この図より、pHが酸性になるに従って、トリクロサン内包炭酸カルシウムカプセルからトリクロサンが放出されてくることが明らかとなった。また、口腔内で脱灰が始まるpHである約5.7以下においては、トリクロサンは60%以上放出されることが分かり、優れた殺菌効果が発揮されるものと考えられる。
(c)う蝕菌の殺菌効果の評価
得られたトリクロサン内包炭酸カルシウムカプセルを用いて、う蝕の原因菌の殺菌効果を下記方法で評価した。
う蝕原因細菌のストレプトコッカス・ミュータンスをトッドヘビットブロス培地を用いて、試験管中で傾斜培養し、試験管壁に人工プラークを形成させ試料とした。人工プラークを生理食塩水2mLで2回洗浄し、トリクロサン内包炭酸カルシウムカプセルを5質量%分散させた生理食塩水1mLを添加して3分間振とうした。洗浄後、更に1質量%砂糖を含むトッドヘビットブロス培地液を加えて、37℃でインキュベートした。10分、60分、120分後に、それぞれ超音波でプラークを分散し、分散液を寒天平板に塗末し、培養後に生菌数をカウントした。また、同様にして、トリクロサンが内包されていない炭酸カルシウムカプセルを用いた系、及びカプセルを添加しない系(コントロール)を同時に評価した。その結果を表1に示す。
表1の結果から、炭酸カルシウムカプセルを添加しない系では、菌の増殖が起こったのに対し、内包物質無しの炭酸カルシウムカプセルを添加した系では、菌の増殖が抑制され、更に、トリクロサン内包の炭酸カルシウムカプセルを添加した系では、菌の減少が確認された。このトリクロサン内包の炭酸カルシウムカプセルを添加した系では、う蝕の原因菌の産生する酸により炭酸カルシウムカプセル膜が溶解し、中身のトリクロサンが放出され、殺菌効果が発揮されたものと考えられる。このことから、炭酸カルシウムカプセル、更には、有効成分内包の炭酸カルシウムカプセルの有用性が見出された。
[実験例3]
(a)l−メントールを内包した炭酸カルシウムカプセルの調製
実験例1で得られた炭酸カルシウム中空カプセル0.9gをナシ型フラスコに入れてマグネチックスターラーにて撹拌し、減圧下(アスピレーター吸引,2,700Pa)でl−メントール0.2gをエタノール1.4gに溶解させた溶液をノズルからナシ型フラスコ内に徐々に滴下して含浸させた。その後、真空乾燥機を用いて減圧度1Paで一晩置いてエタノールを揮発除去し、l−メントール内包炭酸カルシウムカプセルを得た。カプセ
ルに取り込まれたl−メントールの量を、1H−NMRを用いて定量した。
すなわち、カプセル粉末10.1mgと内部標準1,1,2,2−テトラクロロエタン3.5mgとをNMRチューブに入れ、重クロロホルム約0.4mLを溶媒として添加した。更に35質量%塩化重水素酸を3滴添加し、炭酸カルシウム膜を完全に溶解させてl−メントールを抽出させた。1,1,2,2−テトラクロロエタンの6.0ppmのピーク面積と、l−メントールの3.4ppmのピーク面積を用いて定量したところ、カプセルに取り込まれたl−メントールの量は、カプセル全量に対して16質量%であった。
(b)口臭防止効果の評価
得られたl−メントール内包炭酸カルシウムカプセルを下記共通組成の洗口液にl−メントール配合量として0.8質量%添加し、試料とした。また、比較のため、l−メントール16質量%内包炭酸カルシウムカプセルの代わりに、多孔質炭酸カルシウム(白石中央研究所製IK−3000)にl−メントールを16質量%含浸させたものをl−メントール内包炭酸カルシウムカプセルの調製方法に従って用意し、共通組成に配合した洗口液(l−メントール配合量として0.8質量%)を調製した。更に、比較として、l−メントールを単独で0.8質量%共通組成に配合した洗口液を用意した。被験者30名を3群に分け、それぞれl−メントール内包炭酸カルシウムカプセル配合洗口液、l−メントール内包炭酸カルシウムカプセル配合洗口液、l−メントール配合洗口液で口をゆすいでもらい、30分後、60分後、90分後に口臭を自己評価した。その結果を表2に示す。
洗口液共通組成:
エタノール 10.0%
サッカリンナトリウム 0.05
ラウリル硫酸ナトリウム 0.3
ポリオキシエチレンミリスチル硫酸ナトリウム 0.3
安息香酸ナトリウム 0.05
水 残 部
計 100.0質量%
表2の結果から、l−メントール配合洗口液を用いた場合は、口臭防止効果の持続力はあまり感じられず、l−メントール含浸多孔質炭酸カルシウムを用いた場合は、初期の口臭防止効果はあるものの、持続力が劣ることがわかった。これらに対して、l−メントール内包炭酸カルシウムカプセルを用いた場合は、時間が経過しても口臭が感じられない人が多く、口臭防止効果の持続性があることが確認された。
[実験例4]
(a)炭酸カルシウム中空カプセルの調製
非特許文献1に記載の調製方法に従い、炭酸カルシウムを膜材とした中空カプセルを調製した。調製工程及び反応条件は下記の通りである。
工程1;W/O乳化
溶媒(n−ヘキサン64mL)に界面活性剤(0.448gのソルビタンモノオレエート(Span80)及び0.896gのポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween80))を室温にて溶解させ油相とした。この油相をホモジナイザー(TKA−WERKE製ULTRA−TURRAX T25basic)を用いて8,000rpmで撹拌しているところへ、炭酸カリウム水溶液32mL(4mol/L)を3秒で添加し、8,000rpmで1分間乳化してW/O乳化物を得た。
工程2;W/O/W乳化
得られたW/O乳化物を、3枚下向きプロペラ羽根を用いて400rpmで撹拌している塩化カルシウム水溶液512mL(0.5mol/L)に3秒で添加し、W/O/W乳化を行い、室温で1時間反応させて、炭酸カルシウムのカプセル膜を形成させた。
工程2で得られた混合液を15分静置してヘキサン層と水層に分離した後、デカンテーションによりヘキサン層を除去した。残った水層を1μmポアのろ紙を通して吸引ろ過した。ろ紙に残った固形分を水200mLに分散させて撹拌子で5分撹拌した後、再び1μmポアろ紙を通して吸引ろ過した。この水分散からろ過の操作を更に1回繰り返した。ろ紙に残った固形分をエタノール200mLに分散させて撹拌子で5分撹拌した後、1μmポアろ紙を通して吸引ろ過した。残った固形分を100℃で一晩静置して乾燥し、炭酸カルシウム中空カプセルを得た。得られたカプセルの粒径を位相差顕微鏡観察により測定したところ、1〜6μmであった(平均粒径4.8μm)。透過型電子顕微鏡でこのカプセルをスライスした面を観察したところ、カプセル膜の厚さは、0.1〜0.6μmであった。カプセルの中空率を透過型電子顕微鏡で観察した粒径とカプセル膜厚とから算出した結果、56%であった。このカプセルを株式会社島津製作所製の微小圧縮試験機を用いて破壊強度を測定したところ、平均30.3MPaであった。
(b)トリクロサンを内包した炭酸カルシウムカプセルの調製
続いて実験例2に示す方法に従い、本炭酸カルシウム中空カプセル2gに、減圧下でトリクロサンのエタノール溶液(濃度17質量%)2.0gを滴下して含浸させた。エタノールを揮発除去した後のカプセルに取り込まれたトリクロサンの量を、実験例2(a)にならって1H−NMRにより定量したところ、カプセル全量に対して14質量%であった。
[実験例5]
〈イソプロピルメチルフェノールを内包した炭酸カルシウムカプセルの調製〉
実験例1で得られた炭酸カルシウム中空カプセル2gをナシ型フラスコに入れてマグネチックスターラーにて撹拌し、減圧下(アスピレーター吸引,2,700Pa)でイソプロピルメチルフェノールのエタノール溶液(濃度17質量%)2.5gを、ノズルからナシ型フラスコ内に徐々に滴下して含浸させた。その後、真空乾燥機を用いて減圧度1Paで一晩置いてエタノールを揮発除去し、イソプロピルメチルフェノール内包炭酸カルシウムカプセルを得た。カプセルに取り込まれたイソプロピルメチルフェノールの量を、1H−NMRを用いて定量した。
すなわち、カプセル粉末10.1mgと内部標準1,1,2,2−テトラクロロエタン3.5mgとをNMRチューブに入れ、重クロロホルム約0.4mLを溶媒として添加した。更に35質量%塩化重水素酸を3滴添加し、炭酸カルシウム膜を完全に溶解させてイソプロピルメチルフェノールを抽出した。1,1,2,2−テトラクロロエタンの6.0ppmのピーク面積と、イソプロピルメチルフェノールの2.3ppmのピーク面積より、イソプロピルメチルフェノールの含有量を算出したところ、カプセル全量に対して17質量%含まれていた。
[実験例6]
〈セチルピリジニウムクロライドを内包した炭酸カルシウムカプセルの調製〉
実験例4(a)で得られた炭酸カルシウム中空カプセル2gをナシ型フラスコに入れてマグネチックスターラーにて撹拌し、減圧下(アスピレーター吸引,2,700Pa)でセチルピリジニウムクロライド・1水和物のエタノール溶液(濃度17質量%)2.5gを、ノズルからナシ型フラスコ内に徐々に滴下して含浸させた。その後、真空乾燥機を用いて減圧度1Paで一晩置いてエタノールを揮発除去し、セチルピリジニウムクロライド・1水和物内包炭酸カルシウムカプセルを得た。カプセルに取り込まれたセチルピリジニウムクロライド・1水和物の量を、1H−NMRを用いて定量した。
すなわち、カプセル粉末10.1mgと内部標準1,1,2,2−テトラクロロエタン3.5mgとをNMRチューブに入れ、重メタノール約0.4mLを溶媒として添加し、超音波洗浄機でHzの超音波を5分照射してセチルピリジニウムクロライドを抽出した。1,1,2,2−テトラクロロエタンの6.5ppmのピーク面積と、セチルピリジニウムクロライドの4.7ppmのピーク面積より、セチルピリジニウムクロライド・1水和物の含有量を算出したところ、カプセル全量に対して13質量%含まれていた。
[実験例7]
〈トリクロサン及びイソプロピルメチルフェノール(IPMP)を内包した炭酸カルシウムカプセルの調製〉
実験例4(a)で得られた炭酸カルシウム中空カプセル2gをナシ型フラスコに入れてマグネチックスターラーにて撹拌し、減圧下(アスピレーター吸引,2,700Pa)でトリクロサン12質量%及びイソプロピルメチルフェノール6質量%を溶解したエタノール溶液1.95gを、ノズルからナシ型フラスコ内に徐々に滴下して含浸させた。その後、真空乾燥機を用いて減圧度1Paで一晩置いてエタノールを揮発除去し、トリクロサン及びイソプロピルメチルフェノール内包炭酸カルシウムカプセルを得た。カプセルに取り込まれたトリクロサン及びイソプロピルメチルフェノールの量を、1H−NMRを用いて定量した。
すなわち、カプセル粉末10.1mgと内部標準1,1,2,2−テトラクロロエタン3.5mgとをNMRチューブに入れ、重クロロホルム約0.4mLを溶媒として添加した。更に35質量%塩化重水素酸を3滴添加し、炭酸カルシウム膜を完全に溶解させてトリクロサン及びイソプロピルメチルフェノールを抽出した。1,1,2,2−テトラクロロエタンの6.0ppmのピーク面積と、トリクロサンの6.7ppmのピーク面積及びイソプロピルメチルフェノールの2.3ppmのピーク面積を用いて定量したところ、カプセルに取り込まれたトリクロサン及びイソプロピルメチルフェノールの量は、カプセル全量に対してそれぞれ10質量%、5質量%であった。
[実験例8]
〈ヒノキチオールを内包した炭酸カルシウムカプセルの調製〉
実験例4(a)で得られた炭酸カルシウム中空カプセル2gをナシ型フラスコに入れてロータリーエバポレーターにセットし、減圧下(アスピレーター吸引,2,700Pa)でヒノキチオール18質量%を溶解したエタノール溶液1.25gを、ノズルからナシ型フラスコ内に徐々に滴下して含浸させた。その後、真空乾燥機を用いて減圧度1Paで一晩置いてエタノールを揮発除去し、ヒノキチオール内包炭酸カルシウムカプセルを得た。カプセルに取り込まれたヒノキチオールの量を、1H−NMRを用いて定量した。
すなわち、カプセル粉末10.1mgと内部標準1,1,2,2−テトラクロロエタン3.5mgとをNMRチューブに入れ、重クロロホルム約0.4mLを溶媒として添加した。更に35質量%塩化重水素酸を3滴添加し、炭酸カルシウム膜を完全に溶解させてヒノキチオールを抽出した。1,1,2,2−テトラクロロエタンの6.0ppmのピーク面積と、ヒノキチオールの2.86ppmのピーク面積を用いて定量したところ、カプセルに取り込まれたヒノキチオールの量は、カプセル全量に対して10質量%であった。
[実験例9]
〈ビサボロールを内包した炭酸カルシウムカプセルの調製〉
実験例4(a)で得られた炭酸カルシウム中空カプセル2gをナシ型フラスコに入れてロータリーエバポレーターにセットし、減圧下(アスピレーター吸引,2,700Pa)でビサボロール16質量%を溶解したエタノール溶液1.7gを、ノズルからナシ型フラスコ内に徐々に滴下して含浸させた。その後、真空乾燥機を用いて減圧度1Paで一晩置いてエタノールを揮発除去し、ビサボロール内包炭酸カルシウムカプセルを得た。カプセルに取り込まれたビサボロールの量を、ガスクロマトグラフ質量分析により定量したところ、カプセル全量に対して12質量%であった。
[実施例1] 歯磨
炭酸カルシウム中空カプセル* 5.0%
沈降性シリカ 15.0
プロピレングリコール 3.0
ソルビット 20.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.4
サッカリンナトリウム 0.1
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
トラネキサム酸 0.05
α−アルミナ無水物 3.0
メチルパラベン 0.05
香 料 1.0
水 残 部
計 100.0質量%
*:実験例1で得られたもの
平均粒径 6.2μm、膜厚 0.1〜0.9μm、
破壊強度 平均31.4MPa、中空率 47%
[実施例2] 歯磨
トリクロサン内包炭酸カルシウムカプセル* 2.0%
(トリクロサン含有量 カプセル全量に対して17質量%)
無水ケイ酸 10.0
酸化チタン 0.5
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.1
カラギーナン 0.2
ラウリル硫酸ナトリウム 0.9
ソルビット 20.0
グリセリン 20.0
プロピレングリコール 3.0
メチルパラベン 0.05
サッカリンナトリウム 0.15
香 料 1.0
水 残 部
計 100.0質量%
*:実験例2で得られたもの
実施例2の歯磨を水で3倍に希釈した分散液5mLを用いて、実験例2(c)にならってう蝕原因細菌のストレプトコッカス・ミュータンスの殺菌試験を行った結果、120分後の生菌数は、4.5×106個であった。実施例2の歯磨組成からカプセルのみを除いた歯磨の120分後の生菌数は、36.2×106個であったことから、実施例2の歯磨は、高い殺菌活性があることが認められた。
[実施例3] 液状歯磨
トリクロサン内包炭酸カルシウムカプセル* 0.5%
(トリクロサン含有量 カプセル全量に対して17質量%)
60%ソルビット液 25.0
グリセリン 25.0
プロピレングリコール 5.0
キサンタンガム 0.2
ラウリル硫酸ナトリウム 0.5
カラギーナン 0.5
アルギン酸ナトリウム 1.0
香 料 1.0
水 残 部
計 100.0質量%
*:実験例2で得られたもの
実施例3の液状歯磨10mLを用いて、実験例2(c)にならってう蝕原因細菌のストレプトコッカス・ミュータンスの殺菌試験を行った結果、120分後の生菌数は、3.4×106個であった。実施例3の液状歯磨組成からカプセルのみを除いた液状歯磨の120分後の生菌数は、29.1×106個であったことから、実施例3の液状歯磨は、高い殺菌活性があることが認められた。
[実施例4] 洗口剤
l−メントール内包炭酸カルシウムカプセル* 5.0%
(l−メントール含有量 カプセル全量に対して16質量%)
エタノール 10.0
サッカリンナトリウム 0.05
ラウリル硫酸ナトリウム 0.3
ポリオキシエチレンミリスチル硫酸ナトリウム 0.3
安息香酸ナトリウム 0.05
モノフルオロリン酸ナトリウム 0.05
香 料 0.3
水 残 部
計 100.0質量%
*:実験例3で得られたもの
[実施例5] チューイングガム
トリクロサン内包炭酸カルシウムカプセル*1 0.24%
(トリクロサン含有量 カプセル全量に対して17質量%)
l−メントール内包炭酸カルシウムカプセル*2 2.8
(l−メントール含有量 カプセル全量に対して16質量%)
ガムベース 40.0
キシリトール 10.0
香 料 0.5
ソルビトール 残 部
計 100.0質量%
*1:実験例2で得られたもの
*2:実験例3で得られたもの
[比較例1] チューイングガム
トリクロサン 0.04%
l−メントール 0.45
ガムベース 40.0
キシリトール 10.0
香 料 0.5
ソルビトール 残 部
計 100.0質量%
実施例5のチューイングガムを用いて口臭防止の実感度を評価した。すなわち、被験者20名を10名ずつ2群に分け、1群に実施例5のチューイングガムを30分間噛んでもらい、もう1群に有効成分内包炭酸カルシウムカプセルを配合する代わりに有効成分のみを配合した上記比較例1のチューイングガムを30分間噛んでもらった。それぞれその90分後に口臭の有無を自己評価した。実施例5のチューイングガムを評価した群では、10名中7名が口臭が感じられない、3名がわずかに口臭が感じられると答え、口臭が感じられると答えた者はいなかった。一方、比較例1のチューイングガムを評価した群では、10名中4名がわずかに口臭が感じられる、6名が口臭が感じられると答え、口臭が感じられないと答えた者はいなかった。この結果から実施例5のチューイングガムは口臭防止効果があることが認められた。
[実施例6] 歯磨
トリクロサン内包炭酸カルシウムカプセル* 1.5%
(トリクロサン含有量 カプセル全量に対して14質量%)
無水ケイ酸 10.0
酸化チタン 0.5
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
カラギーナン 0.2
ラウリル硫酸ナトリウム 0.9
ソルビット 22.0
グリセリン 18.0
プロピレングリコール 3.0
メチルパラベン 0.05
サッカリンナトリウム 0.15
香 料 1.0
水 残 部
計 100.0質量%
*:実験例4で得られたもの
実施例6の歯磨を水で3倍に希釈した分散液10mLを用いて、実験例2(c)にならってう蝕原因細菌のストレプトコッカス・ミュータンスの殺菌試験を行った結果、120分後の生菌数は、3.9×106個であった。実施例6の歯磨組成からカプセルのみを除いた歯磨の120分後の生菌数は、39.4×106個であったことから、実施例6の歯磨は、高い殺菌活性があることが認められた。
[実施例7] 歯磨
イソプロピルメチルフェノール内包炭酸カルシウムカプセル* 1.0%
(イソプロピルメチルフェノール含有量 カプセル全量に対して17質量%)
無水ケイ酸 16.0
酸化チタン 0.4
アルギン酸ナトリウム 0.4
キサンタンガム 0.6
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
ソルビット 25.0
プロピレングリコール 3.0
サッカリンナトリウム 0.15
香 料 1.0
水 残 部
計 100.0質量%
*:実験例5で得られたもの
実施例7の歯磨を水で3倍に希釈した分散液10mLを用いて、実験例2(c)にならってう蝕原因細菌のストレプトコッカス・ミュータンスの殺菌試験を行った結果、120分後の生菌数は、6.4×106個であった。実施例7の歯磨組成からカプセルのみを除いた歯磨の120分後の生菌数は、38.3×106個であったことから、実施例7の歯磨は、高い殺菌活性があることが認められた。
[実施例8] 歯磨
セチルピリジニウムクロライド内包炭酸カルシウムカプセル* 1.2%
(セチルピリジニウムクロライド・1水和物含有量 カプセル全量に対して13質量%)
無水ケイ酸 18.0
酸化チタン 0.5
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.2
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
ソルビット 30.0
プロピレングリコール 3.0
メチルパラベン 0.05
サッカリンナトリウム 0.12
香 料 1.0
水 残 部
計 100.0質量%
*:実験例6で得られたもの
実施例8の歯磨を水で3倍に希釈した分散液10mLを用いて、実験例2(c)にならってう蝕原因細菌のストレプトコッカス・ミュータンスの殺菌試験を行った結果、120分後の生菌数は、7.3×106個であった。実施例8の歯磨組成からカプセルのみを除いた歯磨の120分後の生菌数は、41.0×106個であったことから、実施例8の歯磨は、高い殺菌活性があることが認められた。
[実施例9] 歯磨
トリクロサン及びイソプロピルメチルフェノール内包
炭酸カルシウムカプセル* 2.0%
(トリクロサン含有量 カプセル全量に対して10質量%、
イソプロピルメチルフェノール含有量 カプセル全量に対して5質量%)
無水ケイ酸 20.0
酸化チタン 0.5
アルギン酸ナトリウム 0.4
キサンタンガム 0.6
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
ソルビット 22.0
グリセリン 5.0
プロピレングリコール 3.0
モノフルオロリン酸ナトリウム 0.7
メチルパラベン 0.05
サッカリンナトリウム 0.15
香 料 1.0
水 残 部
計 100.0質量%
*:実験例7で得られたもの
実施例9の歯磨を水で3倍に希釈した分散液5mLを用いて、実験例2(c)にならってう蝕原因細菌のストレプトコッカス・ミュータンスの殺菌試験を行った結果、120分後の生菌数は、4.9×106個であった。実施例9の歯磨組成からカプセルのみを除いた歯磨の120分後の生菌数は、37.7×106個であったことから、実施例9の歯磨は、高い殺菌活性があることが認められた。
[実施例10] 歯磨
ヒノキチオール内包炭酸カルシウムカプセル* 1.0%
(ヒノキチオール含有量 カプセル全量に対して10質量%)
無水ケイ酸 18.0
酸化チタン 0.5
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
カラギーナン 0.2
ラウリル硫酸ナトリウム 0.9
ソルビット 22.0
グリセリン 3.0
プロピレングリコール 3.0
メチルパラベン 0.05
サッカリンナトリウム 0.15
香 料 1.0
水 残 部
計 100.0質量%
*:実験例8で得られたもの
実施例10の歯磨を水で3倍に希釈した分散液10mLを用いて、実験例2(c)にならってう蝕原因細菌のストレプトコッカス・ミュータンスの殺菌試験を行った結果、120分後の生菌数は、8.1×106個であった。実施例10の歯磨組成からカプセルのみを除いた歯磨の120分後の生菌数は、40.2×106個であったことから、実施例10の歯磨は、高い殺菌活性があることが認められた。
[実施例11] 歯磨
ビサボロール内包炭酸カルシウムカプセル* 1.0%
(ビサボロール含有量 カプセル全量に対して12質量%)
無水ケイ酸 15.0
酸化チタン 0.5
カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.0
カラギーナン 0.2
ラウリル硫酸ナトリウム 0.9
ソルビット 22.0
グリセリン 8.0
プロピレングリコール 3.0
メチルパラベン 0.05
サッカリンナトリウム 0.15
香 料 1.0
水 残 部
計 100.0質量%
*:実験例9で得られたもの
実施例11の歯磨を水で3倍に希釈した分散液10mLを用いて、実験例2(c)にならってう蝕原因細菌のストレプトコッカス・ミュータンスの殺菌試験を行った結果、120分後の生菌数は、7.9×106個であった。実施例11の歯磨組成からカプセルのみを除いた歯磨の120分後の生菌数は、38.6×106個であったことから、実施例11の歯磨は、高い殺菌活性があることが認められた。
[実施例12] 歯磨
トリクロサン及びイソプロピルメチルフェノール内包
炭酸カルシウムカプセル* 2.0%
(トリクロサン含有量 カプセル全量に対して10質量%、
イソプロピルメチルフェノール含有量 カプセル全量に対して5質量%)
水酸化アルミニウム 35.0
無水ケイ酸 2.0
アルギン酸ナトリウム 0.6
キサンタンガム 0.4
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
ソルビット 20.0
プロピレングリコール 3.0
モノフルオロリン酸ナトリウム 0.7
メチルパラベン 0.05
サッカリンナトリウム 0.15
香 料 1.0
水 残 部
計 100.0質量%
*:実験例7で得られたもの
実施例12の歯磨を水で3倍に希釈した分散液10mLを用いて、実験例2(c)にならってう蝕原因細菌のストレプトコッカス・ミュータンスの殺菌試験を行った結果、120分後の生菌数は、2.4×106個であった。実施例12の歯磨組成からカプセルのみを除いた歯磨の120分後の生菌数は、39.4×106個であったことから、実施例12の歯磨は、高い殺菌活性があることが認められた。
本発明の口腔用組成物は、う蝕、歯周病、口臭、歯面への色素沈着等の口腔内トラブルを予防又は改善するために効果的な口腔用組成物として、歯磨類、洗口液、塗布剤、デンタルフロス、錠剤、チューインガム、グミ、キャンデー、トローチ等に調製して利用することができる。
実験例1で得られた炭酸カルシウムカプセルを樹脂に包埋し、スライスした面を透過型電子顕微鏡で観察した写真である。 実験例1で得られた他の炭酸カルシウムカプセルを樹脂に包埋し、スライスした面を透過型電子顕微鏡で観察した写真である。 実験例1において、酸中和能の評価結果(炭酸カルシウムカプセルを用いたpH低下への影響)を示すグラフである。 実験例2で得られたトリクロサン内包炭酸カルシウムカプセルの酸(口腔脱灰モデル液)添加による内包されたトリクロサンの放出挙動を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 炭酸カルシウムのみからなる皮膜内に、口腔用有効成分が内包されてなる炭酸カルシウムカプセルを配合してなる口腔用組成物。
  2. 皮膜内に内包される口腔用有効成分が、殺菌又は抗菌物質であることを特徴とする請求項記載の口腔用組成物。
  3. 殺菌又は抗菌物質が、非イオン性又はカチオン性であることを特徴とする請求項記載の口腔用組成物。
  4. 非イオン性の殺菌又は抗菌物質が、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオール又はビサボロールである請求項記載の口腔用組成物。
  5. カチオン性の殺菌又は抗菌物質が、クロルヘキシジン、クロルヘキシジン塩、ベンゼトニウムクロライド、ベンザルコニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド又はデカリニウムクロライドである請求項記載の口腔用組成物。
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