[go: up one dir, main page]

JP4595111B2 - α‐グリコール内包型デンドリマー、その製造方法、α‐グリコール型二座配位子及びその配位構造を有するルイス酸触媒 - Google Patents

α‐グリコール内包型デンドリマー、その製造方法、α‐グリコール型二座配位子及びその配位構造を有するルイス酸触媒 Download PDF

Info

Publication number
JP4595111B2
JP4595111B2 JP2005003226A JP2005003226A JP4595111B2 JP 4595111 B2 JP4595111 B2 JP 4595111B2 JP 2005003226 A JP2005003226 A JP 2005003226A JP 2005003226 A JP2005003226 A JP 2005003226A JP 4595111 B2 JP4595111 B2 JP 4595111B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
represented
glycol
hydrogen atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005003226A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006188479A (ja
Inventor
賢一 藤田
孝仁 村木
洋一 田口
晃広 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST filed Critical National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Priority to JP2005003226A priority Critical patent/JP4595111B2/ja
Publication of JP2006188479A publication Critical patent/JP2006188479A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4595111B2 publication Critical patent/JP4595111B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

本発明は、新規なα‐グリコール内包型デンドリマー、このものを製造する方法、このデンドリマーのうちのある種のものからなるα‐グリコール型二座配位子及びこのものの配位構造を有する含アルミニウムルイス酸触媒に関するものである。
デンドリマーは中心核から周囲に樹木状に枝分かれした分子構造を有し、コアと呼ばれる中心部分とデンドロンと呼ばれる枝分かれ繰り返し部分、及び末端基から構成され、分子構造及び分子サイズを高度に制御することが可能な高分子化合物である。この特異な構造に着目し、近年デンドリマーのさまざまな部位に官能基を導入することにより、機能性高分子としての利用が試みられている(非特許文献1参照)。
デンドリマーに触媒機能をもたせることもその1つで、既にこれまでに多くのデンドリマー固定化触媒が開発され、その殆どはデンドリマー分子の最外殻に触媒を固定化したものや中心核に触媒を固定化したものである(非特許文献2、3参照)。
例えば代表的なデンドリマー固定化有機金属触媒として、デンドリマーの末端に導入したジアミンを配位子としたデンドリマー固定化ニッケル錯体触媒(非特許文献4参照)、デンドリマーのコア部に導入した酒石酸より誘導される、キラルなα−グリコール二座配位子を利用したデンドリマー固定化チタンアルコキシド触媒(非特許文献5参照)などが挙げられる。
また重合開始剤をデンドリマーに固定化することにより、リビング重合が円滑に進行することが近年見出され(非特許文献6〜9参照)、これらの新規反応助剤の出現によりデンドリマーの特異な構造に起因する新規触媒の設計も求められ、そのためデンドリマーのコア部に配位子を導入した配位子内包型デンドリマー等の簡便な製造法の開発が要望されている。
「デンドリマーズ・アンド・デンドロンズ(Dendrimers and Dendrons)」、2001年、p.51(WILEY−VCH) 「有機合成化学協会誌」、2000年、第58巻、p.988 「化学工業」、2001年、第52巻、p.933 「ネイチャー(Nature)」、1994年、第372巻、p.659 「ケミストリー・ア・ヨーロピアン・ジャーナル(Chem.Eur.J.)」、第5巻、1999年、p.3221 「ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・パートA(J. Polym. Sci. PartA)」、1999年、第37巻、p.1923 「ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス・パートA(J. Polym. Sci. PartA)」、1998年、第36巻、p.1 「マクロモレキュールズ(Macromolecules)」、1996年、第29巻、p.4167 「ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティー(J.Am.Chem.Soc.)」、1996年、第118巻、p.11111
本発明の課題は、このような事情のもとで、ルイス酸触媒の原料となるα−グリコール型二座配位子としてある種のものが有用である、デンドリマーのコア部にα−グリコール骨格を有するα−グリコール内包型デンドリマーを提供することにある。
本発明者らは、前記したα−グリコール内包型デンドリマーについて鋭意研究を重ねた結果、溶媒中においてチオグリセロールまたはジチオスレイトールと、特定の構造のデンドロンを反応させると、新規なα−グリコール内包型デンドリマーが容易に得られること、そしてこのα−グリコール内包型デンドリマーのうちのある種のものは二座配位子として利用でき、このものを配位子とし調製されるデンドリマー固定化アルミニウム化合物は、ルイス酸により活性化される有機反応を効率的に促進させることから、新規ルイス酸触媒として有用であることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1) 一般式(I)
Figure 0004595111
[式中、Aは水素原子又は−CH−S−G〔ここでGは一般式(II)
Figure 0004595111
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、Xは水素原子、または、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ナトリウムカルボキシレートまたはカリウムカルボキシレートで置換されていてもよい、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、 nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される基である〕
で表される基である]
で表されるデンドリマーであることを特徴とするα‐グリコール内包型デンドリマー。
(2) 一般式(III)
Figure 0004595111
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、Xは水素原子、または、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ナトリウムカルボキシレートまたはカリウムカルボキシレートで置換されていてもよい、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基、Tはハロゲン原子、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表されるデンドロンと、一般式(IV)
Figure 0004595111
(式中、Dは水素原子又は−CHSHを示す)
で表されるメルカプタンとを塩基存在下溶媒中で反応させることを特徴とする一般式(I)
Figure 0004595111
[式中、Aは水素原子又は−CH−S−G〔ここでGは一般式(II)
Figure 0004595111
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、Xは水素原子、または、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ナトリウムカルボキシレートまたはカリウムカルボキシレートで置換されていてもよい、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される基である〕
で表される基である]
で表されるα‐グリコール内包型デンドリマーの製造方法。
(3) 下記一般式(V)
Figure 0004595111
[式中、Aは水素原子又は−CH−S−G´〔ここでG´は一般式(II´)
Figure 0004595111
(式中、Rは炭素数1〜10のアルキレン基、X´は水素原子、または、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される基である〕、Jはアルキル基、gは0、hは1を示す]
で表される含アルミニウムルイス酸触媒。
本発明の新規なα‐グリコール内包型デンドリマーは、一般式(I)で表される。
Figure 0004595111
[式中、Aは水素原子又は−CH−S−G〔ここでGは一般式(II)
Figure 0004595111
(式中、R、R及びRは2価炭化水素基、Xは水素原子または置換されていてもよい炭化水素基、Y及びZはO、S、NQ(Qは水素原子又はアルキル基である)、SO、SO、エステル基、アミド基又はカルボニル基から成る2価連結基、p、q、r、s及びtはそれぞれ0又は1、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す〕
で表される基である〕
で表される基である]
このデンドリマーについて、前記式中の置換基における各符号で示される内容を具体的に説明することにより、その構造をさらに明らかにする。
(1)R、R及びRは2価炭化水素基を示すが、この基には、2価脂肪族基や2価芳香族基が包含される。2価脂肪族基には鎖状及び環状のものが包含される。2価芳香族基にはアリーレン基及びアラルキレン基が包含される。
2価脂肪族基としては、炭素数1〜10、好ましくは1〜4のアルキレン基(例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、ブチレン基、イソブチレン基等)や、炭素数3〜8、好ましくは5〜6のシクロアルキレン基(例えばシクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等)が挙げられる。
2価芳香族基としては、炭素数6〜14、好ましくは6〜10のアリーレン基(例えば、フェニレン基、ナフチレン基等)や、炭素数7〜20、好ましくは7〜13のアラルキレン基、例えば一般式(VI)で表される基等が挙げられる。
−(R−Ar−(R− (VI)
(式中、Arはアリーレン基を示し、R及びRは炭素数1〜6、好ましくは1〜3の低級アルキレン基を示し、u及びvは1又は0で、これらのいずれか一方は1である。)
(2)Xは水素原子または置換されていてもよい炭化水素基であって、炭化水素基には、脂肪族基や芳香族基が包含される。脂肪族基には鎖状及び環状のものが包含される。芳香族基にはアリール基及びアラルキル基が包含される。
脂肪族基としては、炭素数1〜10、好ましくは1〜4のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基等)や、炭素数3〜8、好ましくは5〜6のシクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基等)が挙げられる。
芳香族基としては、炭素数6〜14、好ましくは6〜10のアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)や、炭素数7〜20、好ましくは7〜13のアラルキル基、例えば一般式(VII)で表される基等が挙げられる。
−(R−Ar’−(R−H (VII)
(式中、Ar’はアリーレン基を示し、Rは炭素数1〜6、好ましくは1〜3の低級アルキレン基、Rは炭素数1〜6、好ましくは1〜3の低級アルキレン基を示し、w及びxは1又は0で、かつこれらのいずれか一方は1を示す。)
また、炭化水素基は置換されていてもよく、置換基としては、α−グリコール内包型デンドリマーの製造における反応に不活性な置換基、例えばアルコキシ基、アルコキシカルボニル基等や、このような置換基から容易に変換される官能基、例えばヒドロキシル基、カルボキシル基、ナトリウムカルボキシレート、カリウムカルボキシレート等が挙げられる。
(3)Y及びZはO、S、NQ(Qは水素原子又はアルキル基)、スルフィニル基(−SO−)、スルホニル基(−SO−)、エステル基(−OCO−、−CO−)、アミド基[−NRCO−、−CONR−(Rは水素原子又はアルキル基)]又はカルボニル基(−CO−)を示すが、好ましくはO、S又はスルホニル基(−SO−)である。
(4)p、q、r、s及びtはそれぞれ0又は1を示すが、好ましくはp、q及びrが1でs及びtは0、あるいはpが1でq、r、s及びtは0である。
(5)繰り返し構造の世代数nは1以上の整数を示すが、好ましくは2〜9である。
(6)d、e及びfのうち、少なくとも2つが1、残りは0を示す。
符号Gで表わされる基の一例として、d、e及びfのうち、いずれか2つが1でn=3の場合について示すと次のとおりである。
−(R−(Y)−(R−(Z)−(R−C−[O−(R−(Y)−(R−(Z)−(R−C−[O−(R−(Y)−(R−(Z)−(R−C−(O−X)
前記一般式(I)のデンドリマーにおいて、繰り返し構造は一般式(VIII)で表される。
Figure 0004595111
(式中、R、R、R、Y、Z、d、e、f、p、q、r、s及びtは、前記と同じ意味を示す。)
この繰り返し構造として好ましくは、化11中の各符号について、d、f及びpが1、e、q、r、s及びtが0、Rがアルキレン基であるものが挙げられる。
本発明のα−グリコール内包型デンドリマーは、以下の製法によって製造される。
一般式(III)
Figure 0004595111
(式中、R、R及びRは2価炭化水素基、Xは水素原子または置換されていてもよい炭化水素基、Y及びZはO、S、NQ(Qは水素原子又はアルキル基である)、SO、SO、エステル基、アミド基又はカルボニル基から成る2価連結基、Tはハロゲン原子、p、q、r、s及びtはそれぞれ0又は1、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表されるデンドロンと、一般式(IV)
Figure 0004595111
(式中、Dは水素原子又は−CHSHを示す)
で表されるメルカプタンとを塩基存在下溶媒中で反応させることにより製造することができる。
この製法では、塩基とメルカプタンとの反応により生成したチオレートアニオンの、ハロゲン原子に隣接する炭素原子上での求核置換反応が進行するため、α−グリコール内包型デンドリマーが製造される。
前記一般式(III)で表されるデンドロンのR、R、R、X,Y、Zの構造、及びd、e、f、n、p、q、r、s、tの数は前記一般式(I)で表されるデンドリマーの場合と同じであるが、Xについては炭化水素基であるか或いはアルコキシ基またはアルコキシカルボニル基で置換された炭化水素基であることが、これらの置換基が反応に不活性なため、所期の反応がスムーズに進行するので好ましい。
用いる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物が挙げられるが、その中でも水酸化ナトリウムが好ましい。
反応溶媒としてはデンドロン、メルカプタン及び塩基を溶解できるものであり、かつ反応に関与しないものが用いられる。具体的にはエタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、炭化水素、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素等が好ましく、これらの溶媒は単独または複合溶媒の形で使用される。その中でも好ましい反応溶媒としては、エタノールとテトラヒドロフランの複合溶媒が挙げられる。
この溶媒を用いてデンドロンとメルカプタンとの反応を行うに際しては、好ましくは、窒素雰囲気下、塩基を溶媒に溶解させた溶液にまずメルカプタンを溶解させ、次にこの溶液にデンドロンを加えた後、十分に攪拌しながら反応させる。
反応条件については、反応温度は好ましくは室温ないし100℃の範囲であり、また反応時間は、反応温度及び使用する溶媒等のその他の条件により異なり一概に定めることはできないが、好ましくは1時間〜24時間程度である。
また、デンドロンとメルカプタンとの使用割合については、必ずしも限定する必要はないが、一般的には、メルカプタン中に含まれるメルカプト基1モルあたり1〜3モル、好ましくは1〜1.3モルの範囲のデンドロンが用いられる。
反応終了後、溶媒及び未反応物質を分離除去することにより反応生成物が得られ、H−NMR測定より目的物の生成が確認される。
本反応により、一段階で目的とするα−グリコール内包型デンドリマーを製造することができる。
本発明の一般式(I)で表されるα−グリコール内包型デンドリマーのうち、Xがアルコキシ基またはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい炭化水素基であるものは、金属への配位により安定な5員環構造を構築するため、二座配位子としての利用が可能である。このα−グリコール内包型デンドリマーを二座配位子とした金属化合物との反応の1例について、以下に説明する。
窒素雰囲気下、前記二座配位子としてのα−グリコール内包型デンドリマーと一般式(IX)
Figure 0004595111
(式中R、R及びJは、炭化水素基、Lはハロゲン原子、g及びhはいずれか一方は1で他方が0を示す)
で表されるアルミニウム化合物を、溶媒の存在下に反応させ、一般式(V)
Figure 0004595111
[式中、Aは水素原子又は−CH−S−G´〔ここでG´は一般式(II´)
Figure 0004595111
(式中、R、R及びRは2価炭化水素基、X´はアルコキシ基またはアルコキシカルボニル基で置換されていてもよい炭化水素基、Y及びZはO、S、NQ(Qは水素原子又はアルキル基である)、SO、SO、エステル基、アミド基又はカルボニル基から成る2価連結基、p、q、r、s及びtはそれぞれ0又は1、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される基である〕、Jは炭化水素基、Lはハロゲン原子、g及びhはいずれか一方が1で他方は0を示す]
で表される、デンドリマーコア部のα−グリコールを二座配位子とするアルミニウム化合物を製造することができる。
上記Lで示されるハロゲン原子は特に限定されず、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられ、また、上記Jで示される炭化水素基は特に限定されず、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。
この反応は溶媒に所定のα−グリコール内包型デンドリマーを溶解させ、アルミニウム化合物の炭化水素溶液を滴下して行われる。溶媒には通常有機溶媒、好ましくはトルエン、ヘキサン等の炭化水素溶媒が用いられる。
また、反応は、格別加熱することなく、室温程度で進行させることができるが、加熱により促進させるようにしてもよい。また反応中、反応液は攪拌するのがよい。
反応終了後、溶媒の減圧留去により反応生成物が得られ、そのH−NMR測定より目的物の生成が確認され、この結果は、前記α−グリコール内包型デンドリマーは、新規な二座配位子であることを示す。
このように、上記アルミニウム化合物は、二座配位子としての上記デンドリマーで配位されることにより固定化される。このデンドリマー固定化アルミニウム化合物は、各種のルイス酸触媒により活性化される有機反応、例えばアルドール反応、ディールス−アルダー反応等の炭素−炭素結合生成反応やラクトン類の開環重合反応に適用することにより、反応を促進させることができることから、ルイス酸触媒として有用である。
本発明の一般式(V)で表されるデンドリマー固定化アルミニウム化合物をこのようなルイス酸触媒として用いた反応の1例について、以下に説明する。
前記触媒としてのデンドリマー固定化アルミニウム化合物の存在下に、一般式(X)
Figure 0004595111
(式中、jは0以上12以下の整数を示す)
で表されるラクトンを、溶媒の存在下に反応させ、一般式(XI)
Figure 0004595111
(式中、jは前記と同じ意味を示し、kは重合度を示す)
で表されるポリエステルを製造することができる。
この反応は、溶媒に原料物質及び触媒を溶解・添加して行われる。溶媒には通常有機溶媒、好ましくはジクロロメタン、アセトニトリル、トルエン等が用いられる。
また、反応は通常室温程度で進行させることができるが、加熱により促進させるようにしてもよい。また反応中、反応液は攪拌するのがよい。
反応終了後、反応液を濃縮しクロロホルムに溶解させ、メタノールに滴下することにより目的物を沈降させ、塩酸−メタノール液を添加した後、濾別することにより目的物質を得ることができる。
本発明のルイス酸触媒は、デンドリマー固定化構造を有することから、アルミニウム相互の会合が抑制されるため、例えば汎用触媒であるトリイソプロポキシアルミニウムよりも反応性が高く、さらに反応点近傍が立体的に嵩高くトランスエステル化も抑制されるため、分散度(Mw/Mn)の小さいポリエステルが得られ、デンドリマー型新規リビング重合触媒として有用である。
このように、前記一般式(V)で表されるデンドリマー固定化アルミニウム化合物は、ルイス酸触媒として有用であり、中でも特にこの触媒を用いることにより溶媒中において効率的にラクトンの開環重合反応を促進させることができる。
本発明によれば、新規なα−グリコール内包型デンドリマーを得ることができ、この化合物中には、二座配位子として有用なものがある。このものを二座配位子とするアルミニウム化合物は、ルイス酸触媒として有効であり、有機溶媒中での化学反応、例えばラクトンの開環重合などの有機反応を効率よく進行させるのに資する。
次に、実施例により本発明を実施するための最良の形態を説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。
窒素雰囲気下、水酸化ナトリウム12.3mgのエタノール溶液(5ml)に、室温にてチオグリセロール39mgのテトラヒドロフラン溶液(2ml)及び3,5−ビス[3,5−ビス(ベンジロキシ)ベンジロキシ]ベンジルブロミド170.8mgのテトラヒドロフラン溶液(2ml)を順次加え、2時間攪拌した。
次いで、反応液を減圧下で溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=3:1)で精製した(白色粉末、収量175.4mg、収率99.4%)。
このものの核磁気共鳴スペクトル分析結果は次の通りである。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ/ppm 7.42−7.28(m,20H),6.68−6.47(m,9H),5.01(s,8H),4.94(s,4H),3.71−3.65(m,1H),3.63(s,2H),3.63−3.58(m,1H),3.46−3.40(m,1H),2.67(d,1H,J=3.7Hz),2.56−2.44(m,2H),2.05(t,1H,J=6.1Hz)
これらの分析結果より、この生成物は以下の構造式で表される化合物と同定された。
Figure 0004595111
窒素雰囲気下、水酸化ナトリウム91.7mgのエタノール溶液(4ml)に、室温にてDL−ジチオスレイトール159.7mgのテトラヒドロフラン溶液(2ml)及び3,5−ジベンジロキシベンジルブロミド873.3mgのテトラヒドロフラン溶液(3ml)を順次加え、2時間攪拌した。
次いで、反応液を減圧下で溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=10:1)で精製した(白色粉末、収量600.8mg、収率76.5%)。
このものの核磁気共鳴スペクトル分析結果は次の通りである。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ/ppm 7.40−7.24(m,20H),6.57−6.50(m,6H),4.99(s,8H),4.94(s,4H),3.63(s,4H),3.63−3.57(m,2H),2.62−2.52(m,6H)
これらの分析結果より、この生成物は以下の構造式で表される化合物と同定された。
Figure 0004595111
窒素雰囲気下、水酸化ナトリウム36.0mgのエタノール溶液(3ml)に、室温にてDL−ジチオスレイトール50.9mgのテトラヒドロフラン溶液(5ml)及び以下の構造式
Figure 0004595111
で表されるデンドロン733.8mgのテトラヒドロフラン溶液(10ml)を順次加え、2時間攪拌した。
次いで、反応液を減圧下で溶媒を留去し、得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=4:1)で精製した(白色粉末、収量661.6mg、収率96.1%)。
このものの核磁気共鳴スペクトル分析結果は次の通りである。
H−NMR(500MHz,CDCl)δ/ppm 6.65−6.38(m,42H),4.92(s,16H),4.90(s,8H),3.76(s,48H),3.61(brs,6H),2.61−2.52(m,4H)
これらの分析結果より、この生成物は以下の構造式で表される化合物であると同定された。
Figure 0004595111
窒素雰囲気下、実施例3で得られたα−グリコール内包型デンドリマー65.7mgの無水トルエン溶液(1.5ml)に0.31Mジエチルアルミニウムエトキシド/トルエン溶液0.1mlを0℃でゆっくりと滴下し、室温で2時間攪拌後、反応溶媒を減圧留去し、40℃で3時間真空乾燥した。収量は70.7mgであった。
このものの核磁気共鳴スペクトル分析結果は次の通りである。
H−NMR(500MHz,CCD)δ/ppm 6.74−6.35(m,42H),4.73(brs,24H),3.39(brs,48H),0.97(brs,3H)
これらの分析結果より、この生成物は式(XII)
Figure 0004595111
で表される含アルミニウム化合物であることが確認された。
窒素雰囲気下、実施例3で得られたα−グリコール内包型デンドリマー323.8mgの無水トルエン溶液(3ml)に1.57Mジエチルアルミニウムエトキシド/トルエン溶液0.1mlを0℃でゆっくりと滴下し、室温で2時間攪拌することにより式(XII)の含アルミニウム化合物からなる含アルミニウムルイス酸触媒を調製した。
この含アルミニウムルイス酸触媒の無水トルエン溶液(3ml)をε−カプロラクトン1.678gの無水トルエン溶液(10ml)に窒素雰囲気下0℃でゆっくりと滴下し、室温で1時間攪拌した。
反応終了後、反応液を濃縮し少量のクロロホルムに溶解させ、メタノール(500ml)に滴下することにより目的物を沈降させ、このものに10%塩酸−メタノール液(10ml)を加え、一晩室温で放置した後、ろ過、洗浄し、40℃で12時間真空乾燥したところ、下記構造式のポリ(ε−カプロラクトン)が得られた(収率94%)。
Figure 0004595111
GPCカラム(東ソー、TSKgel GMHXL−L 2本)を用いた高速液体クロマトグラフ分析より、数平均分子量Mn21000、分散度Mw/Mn1.16(標準ポリスチレン換算)であることが分かった。

Claims (3)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004595111
    [式中、Aは水素原子又は−CH−S−G〔ここでGは一般式(II)
    Figure 0004595111
    (式中、 は炭素数1〜10のアルキレン基、Xは水素原子または、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ナトリウムカルボキシレートまたはカリウムカルボキシレートで置換されていてもよい、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、 nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
    で表される基である〕
    で表される基である]
    で表されるデンドリマーであることを特徴とするα‐グリコール内包型デンドリマー。
  2. 一般式(III)
    Figure 0004595111
    (式中、 は炭素数1〜10のアルキレン基、Xは水素原子または、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ナトリウムカルボキシレートまたはカリウムカルボキシレートで置換されていてもよい、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基、Tはハロゲン原子、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
    で表されるデンドロンと、一般式(IV)
    Figure 0004595111
    (式中、Dは水素原子又は−CHSHを示す)
    で表されるメルカプタンとを塩基存在下溶媒中で反応させることを特徴とする一般式(I)
    Figure 0004595111
    [式中、Aは水素原子又は−CH−S−G〔ここでGは一般式(II)
    Figure 0004595111
    (式中、 は炭素数1〜10のアルキレン基、Xは水素原子または、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ナトリウムカルボキシレートまたはカリウムカルボキシレートで置換されていてもよい、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
    で表される基である〕
    で表される基である]
    で表されるα‐グリコール内包型デンドリマーの製造方法。
  3. 下記一般式(V)
    Figure 0004595111
    [式中、Aは水素原子又は−CH−S−G´〔ここでG´は一般式(II´)
    Figure 0004595111
    (式中、 は炭素数1〜10のアルキレン基、X´は水素原子または、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基、pは1、q、r、s及びtはそれぞれ0、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
    で表される基である〕、Jはアルキル基、gは0、hは1を示す]
    で表される含アルミニウムルイス酸触媒。
JP2005003226A 2005-01-07 2005-01-07 α‐グリコール内包型デンドリマー、その製造方法、α‐グリコール型二座配位子及びその配位構造を有するルイス酸触媒 Expired - Fee Related JP4595111B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005003226A JP4595111B2 (ja) 2005-01-07 2005-01-07 α‐グリコール内包型デンドリマー、その製造方法、α‐グリコール型二座配位子及びその配位構造を有するルイス酸触媒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005003226A JP4595111B2 (ja) 2005-01-07 2005-01-07 α‐グリコール内包型デンドリマー、その製造方法、α‐グリコール型二座配位子及びその配位構造を有するルイス酸触媒

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006188479A JP2006188479A (ja) 2006-07-20
JP4595111B2 true JP4595111B2 (ja) 2010-12-08

Family

ID=36796017

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005003226A Expired - Fee Related JP4595111B2 (ja) 2005-01-07 2005-01-07 α‐グリコール内包型デンドリマー、その製造方法、α‐グリコール型二座配位子及びその配位構造を有するルイス酸触媒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4595111B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997020814A1 (en) * 1995-12-01 1997-06-12 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Propenone derivatives
IL132830A0 (en) * 1998-11-16 2001-03-19 American Cyanamid Co Pesticidal and parasiticidal use of 1-aryl-1-(substituted thio sulfinyl and sulfonyl)-2-nitroethane compounds
CA2276282A1 (en) * 1999-06-23 2000-12-23 Bayer Inc. Olefin polymerization process and catalyst system therefor
JP2005254048A (ja) * 2004-03-09 2005-09-22 Japan Science & Technology Agency デンドリマー型ホスフィン−ロジウム錯体からなるヒドロホルミル化用触媒、それを用いたヒドロホルミル化法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006188479A (ja) 2006-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4590284B2 (ja) ポリカーボネートの製造方法
JP6011867B2 (ja) デンドリマー固定化含窒素複素環カルベン−金錯体
KR20110037886A (ko) 알코올성 수산기 함유 화합물 및 그의 제조 방법
Krishnan et al. Ring opening of epoxides catalysed by poly (amidoamine) dendrimer supported on crosslinked polystyrene
US9562004B2 (en) 2, 2′-bis (4-hydroxyphenyl) alkyl azides and process for the preparation thereof
JP4595111B2 (ja) α‐グリコール内包型デンドリマー、その製造方法、α‐グリコール型二座配位子及びその配位構造を有するルイス酸触媒
JP4686754B2 (ja) 含アルミニウムデンドリマー、その製造方法及び該デンドリマーからなる含アルミニウムルイス酸触媒
JP2013108074A (ja) 環状アルキレン基を有するポリアルキレンカーボネートジオール及びその共重合体並びにそれらの製造方法
JP4686755B2 (ja) 含亜鉛デンドリマー、その製造方法及び該デンドリマーからなる含亜鉛ルイス酸触媒
JP2008056894A (ja) 高分岐ポリマー及びその製造方法、並びに、高分岐ポリマー合成用モノマー及びその前駆体
CN114249850B (zh) 一种丁二酮骨架含二苯甲基氟取代的二亚胺镍(ⅱ)催化剂及其制备方法和应用
JP2003137881A (ja) ポリ[3]ロタキサン製造用モノマ−及びその製造方法。
JP4822410B2 (ja) ホスフィン内包型両親媒性デンドリマー、その製造方法、ホスフィン配位子及びその配位構造を有する含パラジウム錯体触媒
Pijnenburg et al. The role of the dendritic support in the catalytic performance of peripheral pincer Pd-complexes
JP5797497B2 (ja) 三座配位子ロジウム錯体、置換アセチレン重合開始剤及びそれを用いた置換ポリアセチレン誘導体の製造方法
JP4742357B2 (ja) 2,2’−ビピリジン内包型デンドリマー、その製造方法、2,2’−ビピリジン型二座配位子及びその配位構造を有するルイス酸触媒
JPH11279100A (ja) 光学活性な1−置換−2−プロパノールの製造方法
JP5820171B2 (ja) 包接化合物およびその製造方法
JP2011505467A (ja) ポリ(トリメチレンカーボネート)グリコールを製造する方法
JP6047560B2 (ja) デンドリマーとその調製方法
JP2009185125A (ja) 高分岐ポリマー及びその製造方法、並びに、高分岐ポリマー合成用モノマー及びその前駆体
JP4521529B2 (ja) ポリマー固定化希土類金属化合物、その製造方法及びそれからなるポリマー固定化有機反応触媒
JP2022173757A (ja) ハイパーブランチ構造を有するポリウレタン、その製造方法及び高分子触媒
CN118085236A (zh) 一种聚芳基丙烯腈及其制备方法与应用
JP5008063B2 (ja) ジホスフィンコア型両親媒性デンドリマー、その製造方法、二座ホスフィン配位子及びその配位構造を有する含パラジウム錯体化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070807

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100525

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100831

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100901

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131001

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131001

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees