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JP4407205B2 - リチウム二次電池用非水電解液及びそれを用いたリチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池用非水電解液及びそれを用いたリチウム二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、リチウム二次電池用非水電解液及びそれを用いたリチウム二次電池に関し、特に、高温保存特性及び低温レート特性に優れたリチウム二次電池用非水電解液及びそれを用いたリチウム二次電池に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、高容量の二次電池の更なる高容量化が望まれている。そのため、ニッケル・カドミウム電池やニッケル・水素電池に比べ、よりエネルギー密度の高いリチウム二次電池が注目されている。
リチウム二次電池は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル類、酢酸メチル、プロピオン酸メチル等の鎖状エステル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル類、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン等の鎖状エーテル類、及びスルフォラン、ジエチルスルホン等の含硫黄有機溶媒の非水溶媒と、LiPF6、LiBF4、LiClO4、LiCF3SO3、LiAsF6、LiN(CF3SO22、LiCF3(CF23SO3等の溶質を含有する非水電解液が用いられる。
このような非水電解液を用いた二次電池では、その非水電解液の組成によって反応性が異なるため、非水電解液により電池特性は大きく変わることになる。特に、電解液の分解や副反応が二次電池のサイクル特性や保存特性に影響を及ぼすため、二次電池のサイクル特性や保存特性を良好にすることが困難であった。これに対し、従来、非水電解液に各種添加剤を混合することによって、サイクル特性や保存特性を改善する試みがなされている。
また、電池の特性として、低温環境下では内部抵抗が高くなり、一定の放電速度(以下適宜、レートという)で放電を行なった場合には、放電容量が低下してしまっていた。このため、リチウム二次電池が多種の電子機器に使用される中で、高温及び低温のどちらの環境下においても性能を低下させることのない電解液が求められていた。
こうした中で、特許文献1には、モノフルオロリン酸リチウム(Li2PO3F)及びジフルオロリン酸リチウム(LiPO22)のうち少なくとも1種の添加剤を含有する非水電解液を用い、この添加剤をリチウムと反応させて正極及び負極界面に被膜を形成させることで、電解液と正極活物質及び負極活物質との接触を原因とする電解液の分解を抑制し、これにより自己放電を抑制し、充電後の保存特性を向上させる効果が得られることが記載されている。
特開平11−67270号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、低温環境下でのレート特性に関して十分な効果を得ることができず、低温レート特性をより大きく向上させることが課題となっていた。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものである。即ち、リチウム二次電池の低温環境下でのレート特性をより向上させることができるリチウム二次電池用の非水電解液と、その非水電解液を用いたリチウム二次電池を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、鋭意研究の結果、リチウム塩を含むリチウム二次電池用の非水電解液に、ジフルオロリン酸塩と、テトラフルオロホウ酸リチウムとを含有させ、テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度を所定範囲とすることにより、低温環境下でのレート特性を向上させることができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明の要旨は、リチウムの吸蔵及び放出が可能な正極及び負極とともにリチウム二次電池を構成する非水電解液であって、非水溶媒と、該非水溶媒に溶解される、ジフルオロリン酸リチウム及びテトラフルオロホウ酸リチウム以外の少なくとも1種の電解質リチウム塩と、ジフルオロリン酸塩と、テトラフルオロホウ酸リチウムとを混合し、該非水電解液中の該テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度が、0.001mol/kg以上、0.3mol/kg以下であり、該非水電解液中のジフルオロリン酸塩の濃度が0.001mol/kg以上0.4mol/kg以下であることを特徴とする、リチウム二次電池用非水電解液に存する(請求項1)。
また、上記リチウム二次電池用非水電解液は、該ジフルオロリン酸塩が、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、及び第4級アンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の塩であることが好ましい(請求項)。
また、該電解質リチウム塩としては、少なくともヘキサフルオロリン酸リチウムが含まれていることが好ましい(請求項)。
本発明の別の要旨は、リチウムの吸蔵及び放出が可能な正極及び負極と、上記のリチウム二次電池用非水電解液とを具備してなることを特徴とする、リチウム二次電池に存する(請求項)。
本発明のリチウム二次電池用非水電解液及びそれを用いたリチウム二次電池によれば、リチウム二次電池の低温環境下でのレート特性をより向上させることができる。また、高温環境下で保存した後でも、優れた低温レート特性が維持される。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
〔I.リチウム二次電池用非水電解液〕
本発明のリチウム二次電池用非水電解液(以下適宜「本発明の非水電解液」と略称する)は、非水溶媒と、ジフルオロリン酸リチウム及びテトラフルオロホウ酸リチウム以外の少なくとも1種の電解質リチウム塩と、ジフルオロリン酸塩と、テトラフルオロホウ酸リチウムとを含有し、且つ、本発明の非水電解液中のテトラフルオロホウ酸リチウムの濃度が、0.001mol/kg以上、0.3mol/kg以下であるすることを特徴とする。
[非水溶媒]
本発明に用いる非水溶媒の種類は特に限定されず、任意の非水溶媒を用いることができる。本発明に用いる非水溶媒の例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル等の鎖状エステル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン等の鎖状エーテル、スルフォラン、ジエチルスルホン等の含硫黄有機溶媒等が挙げられる。また、本発明に用いる非水溶媒は、1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
上記例示の中でも、環状カーボネートとジアルキルカーボネートとを混合した混合非水溶媒が、充放電特性、電池寿命等の電池性能全般を高める観点から好ましい。また、上記混合非水溶媒は、環状カーボネート及びジアルキルカーボネートをそれぞれ非水溶媒全体の20体積%以上含み、且つ、それらの体積の合計が非水溶媒全体の70体積%以上となるように混合することが好ましい。
上記の環状カーボネート及びジアルキルカーボネートを混合した混合非水溶媒に用いられる環状カーボネートとしては、アルキレン基の炭素数が2以上4以下のアルキレンカーボネートが好ましい。その具体例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等が挙げられる。中でも、エチレンカーボネート及びプロピレンカーボネートが好ましい。
また、上記の環状カーボネート及びジアルキルカーボネートを混合した混合非水溶媒に用いられるジアルキルカーボネートとしては、アルキル基の炭素数が1以上4以下のジアルキルカーボネートが好ましい。その具体例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−n−プロピルカーボネート、エチルメチルカーボネート、メチル−n−プロピルカーボネート、エチル−n−プロピルカーボネートなどが挙げられる。中でも、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート及びエチルメチルカーボネートが好ましい。これらの環状カーボネート及びジアルキルカーボネートは各々独立に、1種のみを単独で使用しても良く、複数種を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
さらに、上記の混合非水溶媒は、製造されるリチウム電池の電池性能を低下させない範囲であれば、環状カーボネート及びジアルキルカーボネート以外の溶媒を含んでいても良い。混合非水溶媒中における環状カーボネート及びジアルキルカーボネート以外の溶媒の割合は、通常30重量%以下、好ましくは10重量%以下である。
[電解質リチウム塩]
本発明に用いる電解質リチウム塩(以下適宜「本発明の電解質リチウム塩」と略称する)は、本発明の非水電解液の電解質となるものであり、ジフルオロリン酸リチウム及びテトラフルオロホウ酸リチウム以外の公知のリチウムの塩であれば、特に限定は無く様々なものを使用することができる。
本発明の電解質リチウム塩として通常使用されるものの具体例としては、LiPF6、LiClO4、LiAsF6、LiSbF6などの無機リチウム塩、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(CF3CF2SO22、LiN(CF3SO2)(C49SO2)、LiC(CF3SO23等の含フッ素有機リチウム塩、Li[PF5(CF2CF2CF3)]、Li[PF4(CF2CF2CF32]、Li[PF3(CF2CF2CF33]、Li[PF5(CF2CF2CF2CF3)]、Li[PF4(CF2CF2CF2CF32]、Li[PF3(CF2CF2CF2CF33]等のフルオロアルキルフッ化リン酸リチウムなどが挙げられる。これら本発明の電解質リチウム塩は、1種のみを単独で使用しても良く、複数種を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。中でも、二次電池とした場合の充放電特性、出力特性、安全性、価格などを総合的に判断すると、LiPF6が好ましい。
本発明の電解質リチウム塩の濃度について特に制限はないが、本発明の非水電解液1L当たり通常0.5mol以上、好ましくは0.6mol以上、より好ましくは0.7mol以上、また、通常2mol以下、好ましくは1.8mol以下、より好ましくは1.7mol以下の範囲が好適である。本発明の電解質リチウム塩の濃度がこの範囲外となると、本発明の非水電解液の電気伝導率が悪化したり粘度が影響したりすることで、リチウム二次電池の性能が低下する虞があるためである。
[ジフルオロリン酸塩]
本発明の非水電解液は、ジフルオロリン酸塩を含有する。本発明に用いるジフルオロリン酸塩(以下適宜「本発明のジフルオロリン酸塩」と略称する)のカウンターカチオンとしては、本発明の非水電解液の低温レート特性を向上させるものとして機能するものであればその種類に特に制限はなく、各々様々なものを選択することができる。
具体例としては、Li,Na,K,Rb,Cs,Mg,Ca,Ba,Co,Fe,Cu及び第4級アンモニウムカチオン(NR1234)が挙げられる。なお、ここでR1〜R4は、各々独立に、水素原子又は炭素数1以上、12以下の有機基を表わす。また、R1〜R4で表わされる有機基の例としては、通常、無置換又は置換のアルキル基、アリール基などが挙げられ、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、窒素原子含有複素環基等が挙げられる。
これらのカウンターカチオン中でも、リチウム二次電池の非水電解液として使用した際の、リチウム二次電池の特性などの観点から、Li,Na,K,Mg,Ca及びNR1234が好ましい。特に、NR1234としては、本発明の非水溶媒中の溶解度の点から、テトラエチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウムが好ましい。
なお、本発明のジフルオロリン酸塩は、1種を単独で用いてもよく、別々のカウンターカチオンを有する複数種のジフルオロリン酸塩を任意の組み合わせ及び比率で同時に使用しても構わない。
本発明のジフルオロリン酸塩の含有量は、本発明の非水電解液1kg当たり、通常0.001mol以上、好ましくは0.003mol以上、より好ましくは0.005mol以上、また、通常0.4mol以下、好ましくは0.3mol以下、より好ましくは0.25mol以下の範囲である。上記範囲の下限を下回ると高温環境下での保存後の低温レート特性の維持効果が得られ難い一方で、上限を超えると却ってリチウム二次電池の放電容量の低下を招く虞があるためである。
本発明の非水電解液に含まれる、本発明の電解質リチウム塩と本発明のジフルオロリン酸塩酸塩との比は特に制限されないが、本発明の非水電解液中の{本発明の電解質リチウム塩の物質量(mol)}/{本発明のジフルオロリン酸塩の物質量(mol)}の値が、通常2以上、好ましくは5以上、また、通常1500以下、好ましくは150以下の範囲となるようにすることが望ましい。上記の比の値がこの範囲を下回ると電解液の伝導度低下する虞があり、この範囲を上回ると高温環境下での保存後の低温レート特性の維持効果が得られにくくなる虞がある。
[テトラフルオロホウ酸リチウム]
本発明の非水電解液はテトラフルオロホウ酸リチウムを含有する。テトラフルオロホウ酸リチウムを含有することによる効果の詳細は明確でないが、リチウムイオンの正極に対する挿入反応を補助していると考えられる。
テトラフルオロホウ酸リチウムの含有量は、本発明の非水電解液1kg当たり、0.001mol以上、好ましくは0.002mol以上、より好ましくは0.003mol以上、また、0.3mol以下、好ましくは0.2mol以下、より好ましくは0.15mol以下の範囲である。上記の下限を下回ると低温レート特性(低温環境下におけるレート特性)向上効果が得られ難い一方で、上限を超えると却って電池の保存特性の低下を招く虞があるためである。
本発明の非水電解液に含まれる、本発明の電解質リチウム塩とテトラフルオロホウ酸リチウムとの比は特に制限されないが、本発明の非水電解液中の{本発明の電解質リチウム塩の物質量(mol)}/{テトラフルオロホウ酸リチウムの物質量(mol)}の値が、通常3以上、好ましくは6以上、また、通常1500以下、好ましくは200以下の範囲となるようにすることが望ましい。上記の比の値がこの範囲を下回ると本発明の非水電解液の伝導度が低下する虞があり、この範囲を上回ると、レート特性の向上効果が得られにくくなる虞がある。
[ジフルオロリン酸塩とテトラフルオロホウ酸リチウムとのバランス]
本発明の非水電解液に含まれる、本発明のジフルオロリン酸塩とテトラフルオロホウ酸リチウムとの比は特に制限されないが、本発明の非水電解液中の{ジフルオロリン酸塩の物質量(mol)}/{テトラフルオロホウ酸リチウムの物質量(mol)}の値が通常0.5以上、好ましくは0.8以上となるようにすることが望ましい。上記の比の値がこの範囲を下回ると高温保存特性が悪化する虞がある。
[その他の添加剤]
本発明の非水電解液中には、本発明の要旨を損なわない限りにおいて、本発明のリチウム塩、本発明のジフルオロリン酸塩、及び、テトラフルオロホウ酸リチウム以外にも各種の任意の化合物を任意の比率で存在させても良い。具体例としては、シクロシクロヘキシルベンゼン、ビフェニル等の過充電防止剤や、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート等の負極被膜形成剤、プロパンサルトンなどの正極保護剤が挙げられる。
[非水電解液の特徴]
本発明の非水電解液は、リチウム二次電池の非水電解液として用いて好適である。これによって、低温環境下でも優れたレート特性を持つとともに、高温保存した後でもそれを保つことが可能なリチウム二次電池を実現できる。
〔II.リチウム二次電池〕
本発明のリチウム二次電池は、上述した本発明の非水電解液と、リチウムの吸蔵及び放出が可能な正極及び負極とを備えて構成される。また、本発明のリチウム二次電池には、適宜セパレータが用いられる。
[正極]
正極は、通常、正極集電体上に正極活物質層を設けて構成される。
正極集電体の材質は公知のものを任意に用いることができるが、通常、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ、チタン、タンタル等の金属材料や、カーボンクロス、カーボンペーパー等の炭素材料が用いられる。中でも金属材料が好ましく、アルミニウムが特に好ましい。
また、正極集電体の形状としては、金属材料の場合、例えば金属箔、金属円柱、金属コイル、金属板、金属薄膜、エキスパンドメタル、パンチメタル、発泡メタル等が挙げられ、炭素材料の場合、例えば炭素板、炭素薄膜、炭素円柱等が挙げられる。
正極集電体としては、上記例示の中でも、金属薄膜が、現在工業化製品に使用されているため好ましい。なお、薄膜は適宜メッシュ状に形成しても良い。
正極集電体として薄膜を使用する場合、その厚さは任意であるが、通常1μm以上、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上、また、通常1mm以下、好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下の範囲が好適である。上記範囲よりも薄いと、正極集電体として必要な強度が不足する虞がある一方で、上記範囲よりも厚いと、取り扱い性が損なわれる虞がある。
正極活物質層は、正極活物質を含んで構成される。正極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば、その種類に制限はない。好ましい例としては、リチウム遷移金属複合酸化物が挙げられる。
リチウム遷移金属複合酸化物の具体例としては、LiCoO2などのリチウム・コバルト複合酸化物、LiNiO2などのリチウム・ニッケル複合酸化物、LiMnO2などのリチウム・マンガン複合酸化物等が挙げられる。これらのリチウム遷移金属複合酸化物は、主体となる遷移金属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Si等の他の金属で置き換えると、安定化させることができるので好ましい。これらの正極活物質は、何れか1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
正極活物質層は、上述の正極活物質と、バインダー(結着剤)と、必要に応じて増粘剤及び導電材とを、溶媒でスラリー化したものを正極集電体に塗布し、乾燥することにより製造することができる。また、上述の正極活物質をロール成形してシート電極としたり、圧縮成形によりペレット電極としても良い。以下、スラリーを正極集電体に塗布・乾燥する場合について説明する。
バインダーとしては、電解液に用いる非水溶媒や電極製造時に用いる溶媒に対して安定な材料であれば、その種類は特に制限されないが、具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、芳香族ポリアミド、セルロース、ニトロセルロース等の樹脂系高分子、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)、エチレン・プロピレンゴム等のゴム状高分子、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体及びその水素添加物、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体及びその水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体等の軟質樹脂状高分子、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体等のフッ素系高分子、アルカリ金属イオン(特にリチウムイオン)のイオン伝導性を有する高分子組成物などが挙げられる。これらの物質は、1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
正極活物質層中のバインダーの割合は、通常0.1重量%以上、好ましくは1重量%以上、更に好ましくは5重量%以上であり、通常80重量%以下、好ましくは60重量%以下、更に好ましくは40重量%以下、最も好ましくは10重量%以下である。バインダーの割合が低過ぎると、正極活物質を十分保持できずに正極の機械的強度が不足し、サイクル特性等の電池性能を悪化させてしまう虞がある一方で、高過ぎると、電池容量や導電性の低下に繋がる虞がある。
増粘剤は、スラリー粘度調製の目的で使用される。その種類に特に制限はないが、具体例としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼインなどが挙げられる。これらの物質は、1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。正極活物質層中の増粘剤の割合は、通常0.1重量%以上、好ましくは0.2重量%以上、更に好ましくは0.3重量%以上であり、また、通常15重量%以下、好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下である。増粘剤の割合が低過ぎると粘度が低いため塗布が困難になることがあり、逆に高過ぎると電池特性が悪化することがある。
正極活物質層には、通常、導電性を高めるために導電材を含有させる。その種類に特に制限はないが、具体例としては、銅、ニッケル等の金属材料や、天然黒鉛,人造黒鉛等の黒鉛(グラファイト)、アセチレンブラック等のカーボンブラック、ニードルコークス等の無定形炭素等の炭素材料などが挙げられる。これらの物質は、1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。正極活物質層中の導電材の割合は、通常0.01重量%以上、好ましくは0.1重量%以上、更に好ましくは1重量%以上であり、また、通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下、更に好ましくは15重量%以下である。導電材の割合が低過ぎると導電性が不十分になることがあり、逆に高過ぎると電池容量が低下することがある。
スラリーを形成するための溶媒としては、上述した活物質、バインダー、並びに必要に応じて使用される増粘剤及び導電材を溶解又は分散することが可能な溶媒であれば、その種類に特に制限はなく、水系溶媒と有機系溶媒のどちらを用いても良い。水系溶媒の例としては水、アルコールなどが挙げられ、有機系溶媒の例としてはN−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N−N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、アセトン、ジメチルエーテル、ジメチルアセタミド、ヘキサメチルホスファルアミド、ジメチルスルフォキシド、ベンゼン、キシレン、キノリン、ピリジン、メチルナフタレン、ヘキサン等が挙げられる。特に水系溶媒を用いる場合、上述の増粘剤に併せて分散剤等を加え、SBR等のラテックスを用いてスラリー化する。なお、これらの溶媒は、1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。
上記の活物質、バインダー、並びに必要に応じて使用される増粘剤及び導電材を溶媒に分散又は溶解させて作製したスラリーを、正極集電体に塗布・乾燥することにより、正極活物質層を形成する。
正極における正極活物質層の割合は、通常10重量%以上、好ましくは30重量%以上、更に好ましくは50重量%以上であり、通常99.9重量%以下、好ましくは99重量%以下である。また、正極活物質層の厚さは、通常10〜200μm程度である。
なお、塗布・乾燥によって得られた正極活物質層は、正極活物質の充填密度を上げるため、ローラープレス等により圧密するのが好ましい。
[負極]
負極は通常、正極の場合と同様に、負極集電体上に負極活物質層を設けて構成される。
負極集電体の材質としては、公知のものを任意に用いることができるが、例えば、銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等の金属材料が用いられる。中でも加工し易さとコストの点から特に銅が好ましい。
負極集電体の形状としては、金属箔、金属円柱、金属コイル、金属板、金属薄膜等が挙げられる。中でも、金属薄膜が、現在工業化製品に使用されているため好ましい。なお、薄膜は適宜メッシュ状に形成しても良い。負極集電体として金属薄膜を使用する場合、その好適な厚さの範囲は、正極集電体について上述した範囲と同様である。
負極活物質層は、負極活物質を含んで構成される。負極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば、その種類に他に制限はないが、通常は安全性の高さの面から、リチウムを吸蔵、放出できる炭素材料が用いられる。
上記の炭素材料としては、その種類に特に制限はないが、人造黒鉛、天然黒鉛等の黒鉛(グラファイト)や、様々な熱分解条件での有機物の熱分解物が挙げられる。有機物の熱分解物としては、石炭系コークス、石油系コークス、石炭系ピッチの炭化物、石油系ピッチの炭化物、或いはこれらピッチを酸化処理したものの炭化物、ニードルコークス、ピッチコークス、フェノール樹脂、結晶セルロース等の炭化物等及びこれらを一部黒鉛化した炭素材、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ピッチ系炭素繊維等が挙げられる。中でも黒鉛が好ましく、特に好適には、種々の原料から得た易黒鉛性ピッチに高温熱処理を施すことによって製造された、人造黒鉛、精製天然黒鉛、又はこれらの黒鉛にピッチを含む黒鉛材料等であって、種々の表面処理を施したものが主として使用される。これらの炭素材料は、それぞれ1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても良い。
負極活物質として黒鉛材料を用いる場合、学振法によるX線回折で求めた格子面(002面)のd値(層間距離)が、通常0.335nm以上、また、通常0.34nm以下、好ましくは0.337nm以下であるものが好ましい。
また、黒鉛材料の灰分が、黒鉛材料の重量に対して通常1重量%以下、中でも0.5重量%以下、特に0.1重量%以下であることが好ましい。
更に、学振法によるX線回折で求めた黒鉛材料の結晶子サイズ(Lc)が、通常30nm以上、中でも50nm以上、特に100nm以上であることが好ましい。
また、レーザー回折・錯乱法により求めた黒鉛材料のメジアン径が、通常1μm以上、中でも3μm以上、更には5μm以上、特に7μm以上、また、通常100μm以下、中でも50μm以下、更には40μm以下、特に30μm以下であることが好ましい。
また、黒鉛材料のBET法比表面積は、通常0.5m2/g以上、好ましくは0.7m2/g以上、より好ましくは1.0m2/g以上、更に好ましくは1.5m2/g以上、また、通常25.0m2/g以下、好ましくは20.0m2/g以下、より好ましくは15.0m2/g以下、更に好ましくは10.0m2/g以下である。
更に、黒鉛材料についてアルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトル分析を行なった場合に、1580〜1620cm-1の範囲で検出されるピークPAの強度IAと、1350〜1370cm-1の範囲で検出されるピークPBの強度IBとの強度比IA/IBが、0以上0.5以下であるものが好ましい。また、ピークPAの半値幅は26cm-1以下が好ましく、25cm-1以下がより好ましい。
なお、上述の各種の炭素材料の他に、リチウムの吸蔵及び放出が可能なその他の材料を負極活物質として用いることもできる。炭素材料以外の負極活物質の具体例としては、酸化錫や酸化ケイ素などの金属酸化物、リチウム単体やリチウムアルミニウム合金等のリチウム合金などが挙げられる。これらの炭素材料以外の材料は、それぞれ1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても良い。また、上述の炭素材料と組み合わせて用いても良い。
負極活物質層は、通常は正極活物質層の場合と同様に、上述の負極活物質と、バインダーと、必要に応じて増粘剤及び導電材とを溶媒でスラリー化したものを負極集電体に塗布し、乾燥することにより製造できる。スラリーを形成する溶媒やバインダー、増粘剤、導電材等としては、正極活物質について上述したものと同様のものを使用することができる。
[セパレータ]
電極同士の短絡を防止するために、正極と負極との間には通常、セパレータが介装される。セパレータの材質や形状は特に制限されないが、上述の非水電解液に対して安定で、保液性に優れ、且つ、電極同士の短絡を確実に防止できるものが好ましい。好ましい例としては、各種の高分子材料からなる微多孔性のフィルム、シート、不織布等が挙げられる。高分子材料の具体例としては、ナイロン、セルロースアセテート、ニトロセルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等のポリオレフィン高分子が用いられる。特に、セパレータの重要な因子である化学的及び電気化学的な安定性の観点からは、ポリオレフィン系高分子が好ましく、電池におけるセパレータの使用目的の一つである自己閉塞温度の点からは、ポリエチレンが特に望ましい。
ポリエチレンからなるセパレータを用いる場合、高温形状維持性の点から、超高分子ポリエチレンを用いることが好ましく、その分子量の下限は好ましくは50万、更に好ましくは100万、最も好ましくは150万である。他方、分子量の上限は、好ましくは500万、更に好ましくは400万、最も好ましくは300万である。分子量が大き過ぎると流動性が低くなり過ぎてしまい、加熱された時にセパレータの孔が閉塞しない場合があるからである。
[電池の組立]
本発明のリチウム二次電池は、上述した本発明の非水電解液と、正極と、負極と、必要に応じて用いられるセパレータとを、適切な形状に組み立てることにより製造される。更に、必要に応じて外装ケース等の他の構成要素を用いることも可能である。
電池の形状は特に制限されず、一般的に採用されている各種形状の中から、その用途に応じて適宜選択することができる。一般的に採用されている形状の例としては、シート電極及びセパレータをスパイラル状にしたシリンダータイプ、ペレット電極及びセパレータを組み合わせたインサイドアウト構造のシリンダータイプ、ペレット電極及びセパレータを積層したコインタイプなどが挙げられる。また、電池を組み立てる方法も特に制限されず、目的とする電池の形状に合わせて、通常用いられている各種方法の中から適宜選択することができる。
[その他]
以上、本発明のリチウム二次電池の一般的な実施形態について説明したが、本発明のリチウム二次電池は上記実施形態に制限されるものではなく、その要旨を越えない限りにおいて、各種の変形を加えて実施することが可能である。
<実施例1>
〔電池の作製〕
(正極の作成)
正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO2)90重量%、導電材としてアセチレンブラック5重量%、及び、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)5重量%を、N−メチルピロリドン溶媒中で混合してスラリー化した。得られたスラリーを、正極集電体である厚さ20μmのアルミ箔の両面に塗布して乾燥し、プレス機で厚さ80μmに圧延したものを、幅52mm、長さ830mmの方形に打ち抜き、正極とした。
(負極の作製)
負極活物質である人造黒鉛粉末KS−44(ティムカル社製、商品名)94重量部に、結着剤として蒸留水で分散させたスチレン−ブタジエンゴム(SBR)を固形分で6重量部となるように加え、ディスパーザーで混合してスラリー化した。得られたスラリーを、負極集電体である厚さ18μmの銅箔上の両面に均一に塗布し、乾燥後、更にプレス機で85μmに圧延したものを直径12.5mmの円盤状に打ち抜いて電極を作成し、負極とした。
なお、負極活物質として用いた人造黒鉛粉末KS−44の物性は、X線回折における格子面(002面)のd値が0.336nm、晶子サイズ(Lc)が100nm以上(264nm)、灰分が0.04重量%、レーザー回折・散乱法によるメジアン径が17μm、BET法比表面積が8.9m2/g、アルゴンイオンレーザー光を用いたラマンスペクトル分析において1580〜1620cm-1の範囲のピークPA(ピーク強度IA)及び1350〜1370cm-1の範囲のピークPB(ピーク強度IB)の強度比R=IB/IAが0.15、1580〜1620cm-1の範囲のピークの半値幅が22.2cm-1である。
(非水電解液の調製)
乾燥アルゴン雰囲気下で、精製したエチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)及びジエチルカーボネート(DEC)を体積比EC:DMC:DEC=3:3:4で混合した溶媒に、充分に乾燥させたヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)を濃度1mol/Lとなるように加えて溶解させ、混合溶液を調製した。更に、この混合溶液に、Inorganic Nuclear Chemistry Letters (1969), 5(7)の第581頁〜第582頁に記載の方法に従って作成されたジフルオロリン酸リチウムを0.02mol/kgの濃度で溶解させ、さらに、テトラフルオロホウ酸リチウムを0.02mol/kgの濃度で溶解させて非水電解液を調整した。
(電池の組立)
アルゴン雰囲気のドライボックス内で、正極導電体を兼ねるステンレス鋼製の缶体に正極を収容し、その上に多孔性ポリエチレンのセパレータを配置して上記非水電解液を滴下し、その上に負極を載置した。この缶体と負極導電体を兼ねる封口板とを、絶縁用のガスケットを介してかしめて密封し、コイン型電池を作製した。
〔電池の評価〕
作成した実施例1のリチウム二次電池に対して、25℃で上限電圧4.2V、下限電圧3.0Vにて5サイクルの初期充放電を行なった。この時の5サイクル目0.2C(1時間率の放電容量による定格容量を1時間で放電する電流値を1Cとする、以下同様)放電容量を初期容量とした。その後、次のようにして低温放電試験を行なった。充電上限電圧4.2Vまで1Cの定電流定電圧法で充電した後、0℃にて放電終止電圧3.0Vまで2Cの定電流で放電し、この放電容量の初期容量に対する割合を初期低温放電効率とした。この結果を下記表1に示す。
さらに、再び25℃の環境下で充電上限電圧4.2Vまで1Cの定電流定電圧法で充電し、60℃の高温環境下で5日間保存した。保存後の電池に対し、25℃環境下で3サイクルの充放電を行ない、その3サイクル目の0.2C放電容量を保存後容量とした。そして、初期と同様の低温放電試験を行ない、この放電容量の保存後容量に対する割合を保存後低温放電効率とした。この結果を同様に下記表1に示す。
<実施例2>
非水電解液調製の際、ジフルオロリン酸リチウムの代わりにジフルオロリン酸ナトリウム(実施例1のジフルオロリン酸リチウムと同様の方法にて作製)を0.02mol/kgの濃度で混合したこと以外は実施例1と同様の手順で、コイン型電池(実施例2のリチウム二次電池)を作製し、その評価を行なった。評価の結果を下記表1に示す。
<比較例1>
非水電解液調製の際、テトラフルオロホウ酸リチウムを混合しなかったこと以外は実施例1と同様の手順で、コイン型電池(比較例1のリチウム二次電池)を作製し、その評価を行なった。評価の結果を下記表1に示す。
<比較例2>
非水電解液調製の際、ジフルオロリン酸リチウムを混合しなかったこと以外は実施例1と同様の手順で、コイン型電池(比較例2のリチウム二次電池)を作製し、その評価を行なった。評価の結果を下記表1に示す。
<比較例3>
非水電解液調製の際、ジフルオロリン酸リチウム及びテトラフルオロホウ酸リチウムのどちらも混合しなかったこと以外は実施例1と同様の手順で、コイン型電池(比較例3のリチウム二次電池)を作製し、その評価を行なった。評価の結果を下記表1に示す。
<比較例4>
非水電解液調製を以下のように行なったこと以外は実施例1と同様の手順で、コイン型電池(比較例3のリチウム二次電池)を作製し、評価を行なった。
乾燥アルゴン雰囲気下で、精製したエチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)及びジエチルカーボネート(DEC)を体積比EC:DMC:DEC=3:3:4で混合した溶媒に、充分に乾燥したヘキサフルオロリン酸リチウムを濃度0.5mol/Lとなる様に加えて溶解させ、更に、テトラフルオロホウ酸リチウムを0.5mol/Lとなる様に加えて溶解させ、混合溶液を調製した。この混合溶液に、ジフルオロリン酸リチウムを0.02mol/kgの濃度で溶解させて非水電解液を調製した。
評価の結果を下記表1に示す。
Figure 0004407205
上記表1から明らかなように、ジフルオロリン酸塩とテトラフルオロホウ酸リチウムとを非水電解液中に含有する実施例1及び実施例2のリチウム二次電池は、非水電解液中にこれらを含有しない比較例3のリチウム二次電池に比べて、低温放電特性の向上が見られ、低温環境下におけるレート特性が向上したことが分かる。
また、比較例1及び比較例2のリチウム二次電池は、低温放電特性が比較例3よりも向上しているものの、実施例1及び実施例2に比較して低温放電特性の向上は小さく、特に比較例2では、保存後の特性向上は低くなっている。このことから、非水電解液中にジフルオロリン酸塩及びテトラフルオロホウ酸リチウムをともに含むことにより、高温環境下で保存した場合でも、優れた低温レート特性が維持されることが分かる。
また、テトラフルオロホウ酸リチウムは電解質リチウム塩として知られ、使用されるものであるが、比較例4のように電解質塩として機能するように大量に使用した場合、初期の低温放電特性は良好であるものの、高温保存した後には性能が著しく低下してしまう。このことから、テトラフルオロホウ酸リチウムは、本発明のように、比較的少量の所定量のみを含有させることが好ましいことが分かる。
本発明のリチウム二次電池の用途は特に限定されず、公知の各種の用途に用いることが可能である。具体例としては、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、モーター、照明器具、玩具、ゲーム機器、時計、ストロボ、カメラ等を挙げることができる。特に、本発明のリチウム二次電池は、高温環境下での保存を経る前後において常に高い低温レート特性を得られることから、寒暖差の激しい環境下での用途に使用した場合に、とりわけ大きい効果が得られる。

Claims (4)

  1. リチウムの吸蔵及び放出が可能な正極及び負極とともにリチウム二次電池を構成する非水電解液であって、
    非水溶媒と
    該非水溶媒に溶解される、ジフルオロリン酸リチウム及びテトラフルオロホウ酸リチウム以外の少なくとも1種の電解質リチウム塩と、
    ジフルオロリン酸塩と、
    テトラフルオロホウ酸リチウムとを混合し、
    該非水電解液中の該テトラフルオロホウ酸リチウムの濃度が0.001mol/kg以上0.3mol/kg以下であり、
    該非水電解液中のジフルオロリン酸塩の濃度が0.001mol/kg以上0.4mol/kg以下である
    ことを特徴とする、リチウム二次電池用非水電解液
  2. 該ジフルオロリン酸塩が、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、及び第4級アンモニウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の塩である
    ことを特徴とする、請求項1記載のリチウム二次電池用非水電解液。
  3. 該電解質リチウム塩として、少なくともヘキサフルオロリン酸リチウムが含まれていることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載のリチウム二次電池用非水電解液。
  4. リチウムの吸蔵及び放出が可能な正極及び負極と、請求項1〜のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用非水電解液とを具備してなる
    ことを特徴とする、リチウム二次電池。
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