JP4380171B2 - 鋳型内溶鋼の流動制御方法及び流動制御装置並びに連続鋳造鋳片の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スラブ連続鋳造機における鋳型内溶鋼の流動制御方法及び流動制御装置、並びにそれを利用したスラブ鋳片の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スラブ連続鋳造機により鋳造される鋼のスラブ鋳片(以下、単に「鋳片」とも記す)に要求される品質の1つとして、鋳片表層の介在物量が少ないことが挙げられる。鋳片表層に捕り込まれる介在物には、(1):Alなどによる溶鋼の脱酸工程で発生し、溶鋼中に懸濁している脱酸生成物、(2):タンディッシュや浸漬ノズルで溶鋼内に吹き込まれるArガス気泡、(3):鋳型内溶鋼湯面上に散布したモールドパウダーが溶鋼中に巻込まれて懸濁したものなどがある。これらは何れも鉄鋼製品において表面欠陥となるため、何れも少なくすることが重要である。
【0003】
この内、脱酸生成物やArガス気泡を低減する手段として、鋳型内の溶鋼に移動磁場を印加し、鋳型内溶鋼を水平方向に回転させ、溶鋼界面における溶鋼流速を付与して凝固界面を洗浄させ、介在物の捕捉を防止する方法が、広く行なわれている。鋳型内溶鋼を水平方向に回転させるための具体的な磁場の印加方法は、鋳型の長辺方向に沿って水平に移動する磁界を、相対する長辺面に沿ってそれぞれ相反する向きに移動させ、凝固界面に沿って水平方向に回転するような溶鋼流動を誘起させる印加方法であり、本稿においては、この印加方法を「EMRS」、「EMRSモード」或いは「EMRSモードによる磁場印加」と記すこととする(EMRS:electromagnetic rotative stirring)。この技術の例としては、例えば特許文献1や特許文献2などが挙げられる。
【0004】
しかしながら、EMRSのモードによる磁場印加では鋳型内の溶鋼湯面にも旋回流が付与されるので、鋳造速度を増した場合には、浸漬ノズルから吐出される溶鋼流速自体が増加し、鋳型内の溶鋼湯面位置の溶鋼流速も速くなるため、この状態でEMRSモードで印加すると、鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が更に増大し、モールドパウダーの巻込みを発生させることがあった。
【0005】
一方、モールドパウダーの巻き込みは、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速が速い場合に発生することから、これを低減する手段として、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加させ、それによって鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を減速させる方法が適用されている。浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるための具体的な磁場の印加方法は、鋳型の長辺方向に沿って水平に移動する磁界を、鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向かう方向、即ち、浸漬ノズルの吐出方向と反対方向に移動させ、溶鋼吐出流に制動力を与えるような溶鋼流動を誘起させる印加方法であり、本稿においては、この印加方法を「EMLS」、「EMLSモード」或いは「EMLSモードによる磁場印加」と記すこととする(EMLS:electromagnetic level stabilizer/slowing-down)。EMLSのモードで磁場を印加した場合には、鋳造速度が速い場合、即ち単位時間当たりの溶鋼注入量が多い場合でも、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を減衰させることが可能なため、モールドパウダーの巻込みが防止される。この技術の例としては、例えば特許文献3や特許文献4などが挙げられる。
【0006】
しかしながら、鋳造速度が速くなく、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流によるモールドパウダーの巻込みが生じないような鋳造条件では、凝固界面に沿った溶鋼流速も小さいため、この状態でEMLSモードで印加すると、凝固界面に沿った溶鋼流れが更に減速し、脱酸生成物やArガス気泡が付着し易くなることがあった。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−329594号公報
【0008】
【特許文献2】
特開平5−329596号公報
【0009】
【特許文献3】
特開昭63−16840号公報
【0010】
【特許文献4】
特開昭63−16841号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のEMLSモード若しくはEMRSモードの何れか一方による鋳型内溶鋼流動制御方法では、広い鋳造速度範囲に亘って常に良好な表面品質の鋳片を得ることが難しいと云う問題点があった。
【0012】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、鋼の連続鋳造において、どのような鋳造速度であっても鋳片表層の介在物量が少なく、品質の良好な鋳片を得ることを可能とする、鋳型内溶鋼の流動制御方法及び流動制御装置を提供すること、並びに、それを利用した連続鋳造鋳片の製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。以下に検討内容を詳説する。
【0014】
先ず、従来の問題点を整理した。その結果、鋳造速度の高速側ではEMRSモードによる磁場印加の効果が減少し、逆に、鋳造速度の低速側ではEMLSモードによる磁場印加の効果が減少することが判明した。
【0015】
ここで、鋳型内のモールドパウダー巻込みなどの現象に対して移動磁場印加要否の判定を行うにあたり、鋳型内溶鋼湯面のどの位置の溶鋼流速で判定するべきかを検討した。そのため、鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を調査した。その結果を図1に示す。図1は、鋳片厚みが220mm、鋳片幅が1000mmのスラブ鋳片を、表1に示すケース1〜3の3種類の鋳造条件で鋳造したときの、鋳型厚み中央部即ち鋳片厚み中央部の鋳型幅方向に沿った鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速のプロファイルを、数値流体シミュレーションによって求めた結果を示す図である。この場合、ケース1〜3は、共に磁場が印加されていない。又、図1には、実機において、ケース2及びケース3の鋳造条件で鋳型幅方向の異なる3点で溶鋼湯面における溶鋼流速を実測した結果を併せて示す。図中、符号●がケース2で、符号○がケース3である。実機における溶鋼流速の測定は、Mo−ZrO2 サーメットの細棒を、棒の上端を回動支点として鋳型内溶鋼湯面に浸漬し、この細棒が溶鋼流から抗力を受けて傾く角度から力の釣合い計算によって溶鋼流速を求める方法で行った(鉄と鋼,86(2000),p271参照)。尚、表1には後述するF値を併せて示す。
【0016】
【表1】
【0017】
図1に示すように、数値流体シミュレーションの結果と実機の流速測定結果とは良く一致しており、数値シミュレーション結果によれば、鋳型幅方向における溶鋼湯面流速は、鋳型短辺から50mm〜100mm程度離れた位置(以下、「鋳型短辺近傍」と記す)で最も速くなることが分かる。又、鋳造速度即ち溶鋼の時間当たり鋳造流量を増減すれば、鋳型短辺近傍の溶鋼湯面流速はそれに比例して増減し、同様に鋳型幅方向の他の位置の溶鋼流速も増減することが分かる。このように、鋳型内溶鋼湯面における鋳型短辺近傍の溶鋼流速は、鋳造条件によって大きく変化するので、鋳型内の溶鋼流動の強さを知るための指標となり得ることが分かる。従って、磁場を印加しない状態において、鋳型短辺近傍の鋳型内湯面溶鋼流速を指標とすることで、移動磁場印加要否の判定を行うことが十分に可能であるとの知見を得た。
【0018】
EMRSのモードで印加した場合、一般的に凝固界面における溶鋼流速を増大させるほど、EMRSの洗浄効果による介在物付着防止効果が大きいことが知られている。即ち、EMRSにより凝固界面での流速を増加させるほど、凝固シェルに捕捉される介在物の大きさ及びその個数が減少することが知られている。そこで、本発明者等は、鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を変更させた試験を行い、凝固シェルに捕捉される介在物量を測定して介在物が付着しない臨界流速(以下、「介在物付着臨界流速」と記す)を調査した。その結果、鋳型内溶鋼湯面における鋳型短辺近傍の溶鋼流速を0.20m/秒以上に維持すれば、一般的な鉄鋼製品の表面欠陥の原因となる直径100μm以上の介在物は凝固シェルに捕捉されないことを確認した。即ち、介在物付着臨界流速は、0.20m/秒であることを確認した。
【0019】
但し、鋳造速度が低速で、浸漬ノズルからの溶鋼吐出量が少ない場合には、本来、鋳型内溶鋼湯面への新しい溶鋼(タンディッシュから供給された直後の温度の高い溶鋼)の供給量は少なくなる。EMRSでは、溶鋼を水平に旋回させるため、鋳型内溶鋼湯面近傍の溶鋼の更新を促進させる効果は少なく、逆に、鋳型内溶鋼湯面における溶鋼の均一な温度低下を促進させる。従って、鋳造速度が或る限度以下に低い場合には、鋳型内溶鋼湯面における皮張りの発生、及び、それに伴うパウダー噛み込みが生じる恐れがある。
【0020】
そこで、本発明者等は、鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を変化させた試験を行い、皮張り発生の臨界流速(以下、「湯面皮張り臨界流速」と記す)を調査した。その結果、鋳型内溶鋼湯面における鋳型短辺近傍の溶鋼流速が0.10m/秒未満の場合には、EMRSモードによって磁場を印加しても、鋳型内溶鋼湯面で皮張りを誘発する傾向が高いことが分かった。即ち、湯面皮張り臨界流速は0.10m/秒であることを確認した。
【0021】
このような場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加することが好ましい。吐出流に加速力を与え、吐出流速を加速させることにより、吐出流が鋳型短辺に衝突した後の鋳型内溶鋼湯面への上昇溶鋼量が増大し、鋳型内溶鋼湯面における溶鋼の更新が促進されると共に、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速も加速されるので、皮張りの防止と介在物の付着防止とを両立させることができる。
【0022】
浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるための具体的な磁場の印加方法は、鋳型の長辺方向に沿って水平に移動する磁界を浸漬ノズル側から鋳型短辺側に向かう方向、即ち、浸漬ノズルの吐出方向と同一方向に移動させ、溶鋼吐出流に加速力を与えるような溶鋼流動を誘起させる印加方法であり、本稿においては、この印加方法を「EMLA」、「EMLAモード」或いは「EMLAモードによる磁場印加」と記すこととする(EMLA:electromagnetic level accelerating )。
【0023】
このEMLAモードによる磁場印加により、吐出流が加速されるため、吐出流が鋳片短辺面に衝突し、その後短辺面に沿って上下に分岐し、上側に分岐したものは溶鋼湯面で鋳型短辺側から浸漬ノズル側へ向かう溶鋼表面流となり、結果的に「吐出流→短辺側上昇流→溶鋼表面流→吐出流に合流」という循環流を形成する。本発明者等は、この循環流は、長辺面の凝固界面においては、介在物の付着防止のために十分な流速を持ち得ることを確認した。従って、凝固シェルへの介在物の付着を防止するための手段として、上記のEMRSの代替としてEMLAを用いることも可能である。
【0024】
一方、モールドパウダーの巻込みは、鋳型内の溶鋼湯面における溶鋼流速が増大するほど発生することが知られており、従って、本発明者等は鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を変化させた試験を行い、モールドパウダーの巻き込み臨界流速(以下、「モールドパウダー巻き込み臨界流速」と記す)を調査した。その結果、鋳型内溶鋼湯面における鋳型短辺近傍の溶鋼流速が0.32m/秒を越えるとモールドパウダーの巻き込みが発生することを確認した。即ち、モールドパウダー巻き込み臨界流速は、0.32m/秒であることを確認した。
【0025】
又、鋳型内の溶鋼湯面における溶鋼流速がモールドパウダー巻き込み臨界流速と介在物付着臨界流速との間であれば、鋳片の品質は安定するが、特に、鋳型短辺近傍の溶鋼流速が0.25m/秒のときに、モールドパウダーの巻き込みが最も少なく且つ凝固シェルへの介在物の付着が最も少ないことを確認した。換言すれば、鋳型内の溶鋼湯面における鋳型短辺近傍の溶鋼流速を0.25m/秒に維持することが好ましいことを確認した。以下、本発明では品質的に最も好ましいこの流速値を「最適流速値」と称する。
【0026】
これらの結果から、溶鋼流速の境界値を設け、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速がモールドパウダー巻き込み臨界流速より速い場合には、EMLSのモードで印加してモールドパウダーの巻込みを防止し、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速が介在物付着臨界流速より遅い場合には、EMRSのモード又はEMLAのモードで印加して、凝固界面における溶鋼流速を維持して介在物の付着を防止することにより、広い鋳造速度範囲に亘って良好な表面品質の鋳片を鋳造することができるとの知見を得た。更に、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速が湯面皮張り臨界流速未満の場合には、EMLAのモードで印加して、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼を更新させると同時に鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を維持することにより、広い鋳造速度範囲に亘り、より一層良好な表面品質の鋳片を鋳造することができるとの知見を得た。
【0027】
又、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速が最適流速値とモールドパウダー巻き込み臨界流速との間であっても、EMLSのモードで印加することによって溶鋼表面流速を最適流速値に近づけることにより、より一層良好な表面品質の鋳片を鋳造することができること、同様に、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速が介在物付着臨界流速と最適流速値との間であっても、EMRSのモード又はEMLAのモードで印加することによって溶鋼表面流速を最適流速値に近づけることにより、より一層良好な表面品質の鋳片を鋳造することができるとの知見を得た。
【0028】
磁場を印加しない状態における鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を求める手段として種々の方法があるが、この場合に、手嶋等(鉄と鋼,79(1993),p576)が提案した、鋳型内の湯面変動を表す実験式である湯面波動指数(以下、「F値」と呼ぶ)を引用することが好ましい。F値は下記の(5)式により表され、F値から求まる湯面波動の大きさは、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速と比例関係にあることが分かっている。従って、溶鋼湯面における溶鋼流速の算定にあたりF値を用いることで、机上で溶鋼流速値を推定することができる。
【0029】
【数20】
【0030】
そこで、鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を表す式として、F値を変形した下記の(4)式を用いることとした。鋳造条件に基づいて下記の(4)式を計算することにより、鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速の値を推定することができる。尚、(4)式は鋳型短辺近傍の溶鋼流速を表す式として提案された式である。
【0031】
【数21】
【0032】
但し、(4)式及び(5)式において、uは鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速即ち溶鋼表面流速(m/秒)、kは係数、ρは溶鋼の密度(kg/m3 )、QL は単位時間当たりの溶鋼注入量(m3 /秒)、Ve は溶鋼吐出流が鋳型短辺面側と衝突する時の速度(m/秒)、θは溶鋼吐出流が鋳型短辺面側と衝突する位置における水平となす角度(deg)、Dは溶鋼吐出流が鋳型短辺面側に衝突する位置から鋳型内溶鋼湯面までの距離(m)である。尚、(5)式は、「鋳型短辺面側に衝突した溶鋼吐出流が上下2方向に分離して形成される上昇流の運動量が、鋳型内溶鋼湯面の盛り上がりや湯面波動を発生させる」との実験結果から導き出した実験式であり、次のようにして導き出される。
【0033】
即ち、下部に2つの吐出孔を有する浸漬ノズルから片側の鋳型短辺に向かって吐出される溶鋼注入量はQL /2となる。又、鋳型短辺面側への衝突速度をVe とすると衝突時の溶鋼吐出流が持つ運動量はρQL Ve /2となる。衝突後の溶鋼流は上方へ(1−sin θ)/2、下方へ(1+sin θ)/2の比で振り分けられる。従って、衝突後の上方に向かう溶鋼流の運動量は(ρQL Ve /2)×(1−sin θ)/2で表される。衝突時に保有していた運動量は溶鋼流が上昇して溶鋼湯面に到達するまでに減衰する。このため、溶鋼流が溶鋼湯面に到達した時に保有している運動量は、衝突時に保有していた運動量の1/Dn (通常、nは約1)になると考えられる。従って、溶鋼の上昇流は鋳型内の溶鋼湯面位置において上記(5)式で示す運動量を有していることになる。速度(Ve )、角度(θ)及び距離(D)は、別途回帰式により求めることができる。
【0034】
(4)式の妥当性を確認するため、実機において鋳型内溶鋼湯面における鋳型短辺近傍の溶鋼流速を実測した。その結果を図2に示す。図2は、実機で測定した鋳型短辺近傍の鋳型内溶鋼湯面流速と、そのときの鋳造条件から計算されるF値との関係を示す図である。この測定は、厚みが220mmで幅が1550mm〜1600mmの鋳片を、吐出孔角度が下向き45°で吐出孔形状が88mm角のプール底付き浸漬ノズルを用い、1.4m/分〜2.1m/分の鋳造速度で鋳造したときの結果である。図2から明らかなように、実機での実測結果においてもF値と鋳型短辺近傍の鋳型内溶鋼湯面流速とには、良い比例関係があることが分かる。即ち、(4)式による鋳型内溶鋼表面流速の推定が可能であることが分かる。因みに本発明者等は、F値と溶鋼表面流速(u)との間には、「溶鋼表面流速u(m/秒)=0.074×F値」の関係があり、この関係は全ての鋳造条件に当てはまることを確認している。
【0035】
この関係から、前述したモールドパウダー巻き込み臨界流速(=0.32m/秒)、最適流速値(=0.25m/秒)、介在物付着臨界流速(=0.20m/秒)及び湯面皮張り臨界流速(=0.10m/秒)は全てF値で表すことができ、モールドパウダー巻き込み臨界流速に対応するF値(以下、「モールドパウダー巻き込み臨界F値」と記す)は4.3、最適流速値に対応するF値(以下、「最適F値」と記す)は3.4、介在物付着臨界流速に対応するF値(以下、「介在物付着臨界F値」と記す)は2.7、湯面皮張り臨界流速に対応するF値(以下、「湯面皮張り臨界F値」と記す)は1.4となる。従って、上記(4)式を用いてF値を溶鋼流速に換算しなくても、直接F値を用いて鋳型内の溶鋼流動を制御することができる。
【0036】
移動磁場によって鋳型内の溶鋼流動を制御するには、磁場の強度を所定の強度にする必要があり、本発明では以下の如く磁場強度を設定した。
【0037】
鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるような移動磁場、即ちEMRSの強度は、以下の方法によって求めることができる。
【0038】
溶鋼の単位体積に働くローレンツ力Fは下記の(6)式で表される。但し、(6)式において、σは溶鋼の電気伝導度、Rは溶鋼と磁場との相対速度、Bは磁束密度である。
【0039】
【数22】
【0040】
体積Zの溶鋼にローレンツ力Fが働いた時になされる仕事Qは下記の(7)式で表される。但し、(7)式において、τは移動磁場発生装置のポールピッチ、fは移動磁場発生装置への投入電流周波数、ρは溶鋼の密度である。
【0041】
【数23】
【0042】
仕事Qが、ロスを無視してすべて溶鋼の運動エネルギーに転換されたとすると下記の(8)式が得られ、この(8)式を溶鋼と磁場との相対流速Rについて解くと下記の(9)式が得られる。
【0043】
【数24】
【0044】
【数25】
【0045】
実際には、移動磁場の移動速度と駆動される溶鋼の移動速度との間には、滑りも存在するため、それを考慮した装置毎に決まる係数γを設けると、(9)式は下記の(1)式で表される。即ち、EMRSモードで移動磁場を印加する場合、下記の(1)式で定まる磁束密度Bで移動磁場を印加することが好ましい。
【0046】
【数26】
【0047】
又、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるような移動磁場、即ちEMLAの強度は、以下の方法によって求めることができる。
【0048】
密度ρで電気伝導度σの溶鋼に磁束密度Bの磁場を、溶鋼と磁場との相対速度Rの条件下で印加した際に働く、溶鋼の単位体積当たりのローレンツ力Fは、前述したように上記(6)式で表される。このローレンツ力Fを時間Δtの期間だけ印加した場合における溶鋼の速度変化量の絶対値Δuは、下記の(10)式で表される。
【0049】
【数27】
【0050】
ここで、EMLAを印加しない状態の溶鋼湯面流速をu0 、浸漬ノズル吐出口からの溶鋼吐出流の線速度の鋳型幅方向に沿った平均値をU0 とし、EMLA印加後の溶鋼湯面流速をu1 、溶鋼吐出流の線速度の鋳型幅方向に沿った平均値をU1 とし、更に、EMLAの磁場の移動速度をLとすると、吐出流から見た磁場の相対速度は(L−U0 )となる。この時、EMLAによる溶鋼湯面流速の速度変化率Av は下記の(11)式で表される。
【0051】
【数28】
【0052】
ここで時間Δtを吐出流の流速U0 と鋳型幅Wの比で代表させると、速度変化率Av は下記の(12)式となる。
【0053】
【数29】
【0054】
更に、ε=(σ/ρ)・Wとすると、速度変化率Av は下記の(2)式となる。即ち、EMLAモードで移動磁場を印加する場合、下記の(2)式で定まる磁束密度Bで移動磁場を印加することが好ましい。
【0055】
【数30】
【0056】
本発明者等は、(2)式が実機で実際に成り立っているかどうかを調査した。調査は、EMLAの投入電流を段階的に変えながら、前述した溶鋼流速の測定方法、つまりMo−ZrO2 サーメットの細棒を溶鋼に浸漬し、細棒が溶鋼流から抗力を受けて傾く角度から溶鋼流速を求める方法を用いて行った。この時の鋳造条件は、鋳片厚み250mm、鋳片幅1186mm、鋳造速度1.0m/分、浸漬ノズル内へのArガス吹き込み量12Nl/分で、浸漬ノズルは、吐出口が下向き25°、一辺が85mmの角孔のものを使用した。
【0057】
その結果得られたEMLAの投入電流と溶鋼表面流速との関係を図3に示し、又、縦軸を(2)式の速度変化率Av とし、横軸を(L−U0 )/U0 2 ・B2 として両者の関係を調査した結果を図4に示す。ここでU0 は、F値から溶鋼表面流速uを計算する過程で用いる、後述する(13)式によって求められる吐出流速を、鋳型幅方向で平均することにより求めることができる。
【0058】
図4に示すように、図4中のプロットは直線上に載ることから、(2)式の関係が実機のEMLA印加においても成立することが分かる。図4中の近似直線の傾きが(2)式のεに相当する。従って、複数の鋳型幅で同様の実験を行い、それぞれの鋳型幅におけるεを求めれば、必要とする加速率Av に対応するEMLAの磁束密度Bを(2)式から算出することができる。
【0059】
又、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるような移動磁場、即ちEMLSの強度は、本発明者等による日本特許第3125665号に開示された下記の(3)式を用いることが好ましい。但し、(3)式において、Rv は鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向いた溶鋼流速を正の数値で表示し、その逆の方向の溶鋼流速を負の数値で表示し、移動磁場を印加しないで鋳造したときの鋳型内溶鋼表面流速を分母とし、磁束密度Bで移動磁場を印加したときの鋳型内溶鋼表面流速を分子としたときの比、βは係数、Bは移動磁場の磁束密度(テスラ)、V0 は浸漬ノズル吐出口からの溶鋼吐出流の線速度(m/秒)である。
【0060】
【数31】
【0061】
この場合に(3)式のRv の分子に代入すべきEMLS印加後の目標流速は、本発明者等による日本特許第3125664号に開示されている流速を引用することが好ましい。即ち、浸漬ノズルから鋳型幅の1/4の距離だけ鋳型短辺側に離れた鋳片厚み中央位置における溶鋼湯面の溶鋼流速を、鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向いた溶鋼流速を正の数値で表示し、その逆の方向の溶鋼流速を負の数値で表示したときに、−0.07m/秒から0.05m/秒の範囲内に制御することである。
【0062】
ここで注意したいことは、EMLS印加後の上記位置における溶鋼流速は−0.07m/秒から0.05m/秒であり、単に流速の値としては、モールドパウダー巻込み臨界流速を下回っているものの、磁場を印加しない場合の介在物付着臨界流速や皮張り臨界流速をも下回っている。しかしながら、介在物の付着サイトとなる凝固界面での流速は、介在物付着防止に必要なだけ維持されること、及び、鋳型内溶鋼湯面への熱供給も必要なだけ維持され、溶鋼湯面での皮張りも発生しないことを本発明者等は確認している。
【0063】
このようになる理由は、EMLSを印加した場合には、磁場を印加しない場合と比較して鋳型内の溶鋼流動パターンが大幅に異なるためである。具体的には図5に示したように、磁場が印加されない場合には、溶鋼吐出流4によって形成される湯面直下溶鋼流21と、この流れに伴って形成される凝固界面に沿った界面溶鋼流22とが形成されるが、EMLSを印加した場合には、EMLS印加前の溶鋼吐出流4によって形成される本来の湯面直下溶鋼流21と、EMLS印加によって駆動された溶鋼流が作る湯面直下溶鋼流23とが逆向きとなり、これらの溶鋼流がバランスすることで、両者の流速は減少し、鋳型幅4分の1の鋳型短辺寄りの鋳片厚み中央部位置25における湯面直下溶鋼流速は0m/秒近傍になるのである。
【0064】
そして、その際にEMLS印加によって減速された溶鋼吐出流4が鋳型長辺面に沿って発散することで発生する凝固界面に沿った界面溶鋼流24により凝固界面における溶鋼流速が維持され、又、溶鋼湯面への熱供給も維持されることになる。尚、図5は鋳型内の溶鋼流動を模式的に示す図で、(A)は磁場が印加されない状態を示す図で、(B)はEMLSが印加された状態を示す図である。図中の符号11は浸漬ノズルである。
【0066】
本発明は上記検討結果に基づきなされたもので、第1の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速がモールドパウダー巻き込み臨界流速を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻込み臨界流速以下の範囲に制御し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が介在物付着臨界流速未満の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように、上記の(1)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加して、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻込み臨界流速以下の範囲に制御することを特徴とするものである。
【0068】
第2の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速がモールドパウダー巻き込み臨界流速を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻込み臨界流速以下の範囲に制御し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が介在物付着臨界流速未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように、上記の(2)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻込み臨界流速以下の範囲に制御することを特徴とするものである。
【0070】
第3の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第1又は第2の発明において、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加する際に、当該移動磁場の磁束密度を、上記の(3)式によって定められる磁束密度とすることを特徴とするものである。
【0071】
第4の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第1ないし第3の発明において、前記モールドパウダー巻き込み臨界流速を0.32m/秒とし、前記介在物付着臨界流速を0.20m/秒とすることを特徴とするものである。
【0072】
第5の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速がモールドパウダー巻き込み臨界流速を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻込み臨界流速以下の範囲に制御し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が介在物付着臨界流速未満で且つ湯面皮張り臨界流速以上の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻込み臨界流速以下の範囲に制御し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が湯面皮張り臨界流速未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻込み臨界流速以下の範囲に制御することを特徴とするものである。
【0073】
第6の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第5の発明において、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように移動磁場を印加する際に、当該移動磁場の磁束密度を、上記の(1)式によって定められる磁束密度とすることを特徴とするものである。
【0074】
第7の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第5又は第6の発明において、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加する際に、当該移動磁場の磁束密度を、上記の(2)式によって定められる磁束密度とすることを特徴とするものである。
【0075】
第8の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第5ないし第7の発明の何れかにおいて、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加する際に、当該移動磁場の磁束密度を、上記の(3)式によって定められる磁束密度とすることを特徴とするものである。
【0076】
第9の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第5ないし第8の発明の何れかにおいて、前記モールドパウダー巻き込み臨界流速を0.32m/秒とし、前記介在物付着臨界流速を0.20m/秒とし、前記湯面皮張り臨界流速を0.10m/秒とすることを特徴とするものである。
【0077】
第10の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が、モールドパウダーの巻き込みが最も少なく且つ凝固シェルへの介在物の付着が最も少ない最適流速値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が前記最適流速値未満の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように、上記の(1)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加することを特徴とするものである。
【0078】
第11の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が、モールドパウダーの巻き込みが最も少なく且つ凝固シェルへの介在物の付着が最も少ない最適流速値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が前記最適流速値未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように、上記の(2)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加することを特徴とするものである。
【0079】
第12の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第10又は第11の発明において、前記最適流速値を0.25m/秒とすることを特徴とするものである。
【0080】
第13の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が、モールドパウダーの巻き込みが最も少なく且つ凝固シェルへの介在物の付着が最も少ない最適流速値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が前記最適流速値未満で且つ湯面皮張り臨界流速以上の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように移動磁場を印加し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が湯面皮張り臨界流速未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加することを特徴とするものである。
【0081】
第14の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第13の発明において、前記最適流速値を0.25m/秒とし、前記湯面皮張り臨界流速を0.10m/秒とすることを特徴とするものである。
【0082】
第15の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第1ないし第14の発明の何れかにおいて、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を制御する際に、浸漬ノズルから鋳型幅の1/4の距離だけ鋳型短辺側に離れた鋳片厚み中央位置における溶鋼湯面の溶鋼流速を、鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向いた溶鋼流速を正の数値で表示し、その逆の方向の溶鋼流速を負の数値で表示したときに、−0.07m/秒から0.05m/秒の範囲内とすることを特徴とするものである。
【0083】
第16の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第1ないし第15の発明の何れかにおいて、移動磁場の印加に当たり、上記の(4)式によって磁場を印加しない状態での鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を推定し、推定した溶鋼流速に基づいて所定の移動磁場を印加することを特徴とするものである。
【0084】
第17の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第16の発明において、鋳造中に前記(4)式を用いて鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を繰り返し推定し、その都度、推定した溶鋼流速に基づいて所定の移動磁場を印加することを特徴とするものである。
【0085】
第18の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳造条件から得られる上記の(5)式に示すF値がモールドパウダー巻き込み臨界F値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記F値が介在物付着臨界F値未満の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように、上記の(1)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加することを特徴とするものである。
【0087】
第19の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳造条件から得られる上記の(5)式に示すF値がモールドパウダー巻き込み臨界F値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記F値が介在物付着臨界F値未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように、上記の(2)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加することを特徴とするものである。
【0089】
第20の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第18又は第19の発明において、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加する際に、当該移動磁場の磁束密度を、上記の(3)式によって定められる磁束密度とすることを特徴とするものである。
【0090】
第21の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第18ないし第20の発明の何れかにおいて、前記モールドパウダー巻き込み臨界F値を4.3とし、前記介在物付着臨界F値を2.7とすることを特徴とするものである。
【0091】
第22の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳造条件から得られる上記の(5)式に示すF値がモールドパウダー巻き込み臨界F値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記F値が介在物付着臨界F値未満で且つ湯面皮張り臨界F値以上の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように移動磁場を印加し、前記F値が湯面皮張り臨界F値未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加することを特徴とするものである。
【0092】
第23の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第22の発明において、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように移動磁場を印加する際に、当該移動磁場の磁束密度を、上記の(1)式によって定められる磁束密度とすることを特徴とするものである。
【0093】
第24の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第22又は第23の発明において、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加する際に、当該移動磁場の磁束密度を、上記の(2)式によって定められる磁束密度とすることを特徴とするものである。
【0094】
第25の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第22ないし第24の発明の何れかにおいて、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加する際に、当該移動磁場の磁束密度を、上記の(3)式によって定められる磁束密度とすることを特徴とするものである。
【0095】
第26の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第22ないし第25の発明の何れかにおいて、前記モールドパウダー巻き込み臨界F値を4.3とし、前記介在物付着臨界F値を2.7とし、前記湯面皮張り臨界F値を1.4とすることを特徴とするものである。
【0096】
第27の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳造条件から得られる上記の(5)式に示すF値が、モールドパウダーの巻き込みが最も少なく且つ凝固シェルへの介在物の付着が最も少ない最適流速値に対応する最適F値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記F値が最適F値未満の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように、上記の(1)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加することを特徴とするものである。
【0097】
第28の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳造条件から得られる上記の(5)式に示すF値が、モールドパウダーの巻き込みが最も少なく且つ凝固シェルへの介在物の付着が最も少ない最適流速値に対応する最適F値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記F値が最適F値未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように、上記の(2)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加することを特徴とするものである。
【0098】
第29の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第27又は第28の発明において、前記最適F値を3.4とすることを特徴とするものである。
【0099】
第30の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳造条件から得られる上記の(5)式に示すF値が、モールドパウダーの巻き込みが最も少なく且つ凝固シェルへの介在物の付着が最も少ない最適流速値に対応する最適F値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記F値が最適F値未満で且つ湯面皮張り臨界F値以上の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように移動磁場を印加し、前記F値が湯面皮張り臨界F値未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加することを特徴とするものである。
【0100】
第31の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第30の発明において、前記最適F値を3.4とし、前記湯面皮張り臨界F値を1.4とすることを特徴とするものである。
【0101】
第32の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第18ないし第31の発明の何れかにおいて、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を制御する際に、浸漬ノズルから鋳型幅の1/4の距離だけ鋳型短辺側に離れた鋳片厚み中央位置における溶鋼湯面の溶鋼流速を、鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向いた溶鋼流速を正の数値で表示し、その逆の方向の溶鋼流速を負の数値で表示したときに、−0.07m/秒から0.05m/秒の範囲内とすることを特徴とするものである。
【0102】
第33の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第18ないし第32の発明の何れかにおいて、鋳造中に前記(5)式を用いてF値を繰り返し算出し、その都度、算出したF値に基づいて所定の移動磁場を印加することを特徴とするものである。
【0104】
第34の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、鋳造条件として、鋳片厚み、鋳片幅、鋳造速度、溶鋼流出孔内への不活性ガス吹き込み量、及び浸漬ノズル形状の少なくとも5つの条件を取得する第1の工程と、取得した鋳造条件に基づいて鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を算出する第2の工程と、算出して得られた溶鋼流速をモールドパウダー巻込み臨界流速、介在物付着臨界流速及び湯面皮張り臨界流速と比較し、得られた溶鋼流速が、モールドパウダー巻込み臨界流速を超えているか否か、介在物付着臨界流速より低いか否か、及び湯面皮張り臨界流速より低いか否か、を判定する第3の工程と、得られた溶鋼流速がモールドパウダー巻込み臨界流速を超えている場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、得られた溶鋼流速が介在物付着臨界流速未満で且つ湯面皮張り臨界流速以上の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように移動磁場を印加し、得られた溶鋼流速が湯面皮張り臨界流速未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加する第4の工程と、を備え、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に所定の移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御することを特徴とするものである。
【0105】
第35の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御方法は、第34の発明において、前記第1の工程から第4の工程を鋳造中に繰り返し実施し、その時点の鋳造条件に対して最適な移動磁場を印加することを特徴とするものである。
【0107】
第36の発明に係る鋳型内溶鋼の流動制御装置は、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する装置であって、鋳造条件として、鋳片厚み、鋳片幅、鋳造速度、溶鋼流出孔内への不活性ガス吹き込み量、及び浸漬ノズル形状の少なくとも5つの条件を取得する鋳造条件取得手段と、取得した鋳造条件に基づいて鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を算出する演算出手段と、算出して得られた溶鋼流速をモールドパウダー巻込み臨界流速、介在物付着臨界流速及び湯面皮張り臨界流速と比較し、得られた溶鋼流速が、モールドパウダー巻込み臨界流速を超えているか否か、介在物付着臨界流速より低いか否か及び湯面皮張り臨界流速より低いか否か、を判定する判定手段と、得られた溶鋼流速がモールドパウダー巻込み臨界流速を超えている場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、得られた溶鋼流速が介在物付着臨界流速未満で且つ湯面皮張り臨界流速以上の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように移動磁場を印加し、得られた溶鋼流速が湯面皮張り臨界流速未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加する制御手段と、該制御手段からの出力に基づいて所定の移動磁場を発生する移動磁場発生装置と、を備えていることを特徴とするものである。
【0108】
第37の発明に係る連続鋳造鋳片の製造方法は、第1ないし第35の発明の何れか1つに記載の流動制御方法により鋳型内溶鋼の流動制御を行いながら、タンディッシュ内の溶鋼を鋳型内に注入し、鋳型内で生成した凝固シェルを下方に引き抜いてスラブ鋳片を製造することを特徴とするものである。
【0109】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図6〜図8は、本発明を実施する際に用いたスラブ連続鋳造機の概略図であり、図6は、鋳型部位の概略斜視図、図7は、鋳型部位の概略正面図、図8は、印加する磁場を制御するための磁場制御設備の概略構成図である。
【0110】
図6〜図8において、相対する鋳型長辺7と、この鋳型長辺7内に内装された相対する鋳型短辺8とを具備した鋳型6の上方所定位置にタンディッシュ9が配置されており、このタンディッシュ9の底部には上ノズル16が設置され、そして、上ノズル16の下面に接して、固定板17、摺動板18及び整流ノズル19からなるスライディングノズル10が配置され、更に、スライディングノズル10の下面に接して、下部に一対の吐出孔12を有する浸漬ノズル11が配置され、タンディッシュ9から鋳型6への溶鋼流出孔20が形成されている。浸漬ノズル11の内壁面へのアルミナ付着防止のために、上ノズル16、固定板17、浸漬ノズル11などから溶鋼流出孔20内にArガスや窒素ガスなどの不活性ガスが吹き込まれている。
【0111】
鋳型長辺7の背面には、浸漬ノズル11を境として鋳型長辺7の幅方向左右で2つに分割された合計4基の移動磁場発生装置13が、その鋳造方向の中心位置を吐出孔12の直下位置とし、鋳型長辺7を挟んで対向して配置されている。それぞれの移動磁場発生装置13は電源28と結線され、又、電源28は、磁場の移動方向及び磁場強度を制御する制御装置27と接続されており、制御装置27から入力される磁場移動方向及び磁場強度に基づいて電源28から供給される電力により、移動磁場発生装置13から印加される磁場強度及び磁場移動方向がそれぞれ個別に制御されるようになっている。制御装置27は、連続鋳造操業を制御するプロセス制御装置26と接続されており、プロセス制御装置26から送られてくる操業情報に基づいて磁場印加の時期などを制御している。
【0112】
この移動磁場発生装置13により印加される磁場は移動磁場であり、浸漬ノズル11からの溶鋼吐出流4に制動力を与えるためのEMLSモードによる印加の場合には、図9に示すように、移動磁場の移動方向を鋳型短辺8側から浸漬ノズル11側とし、一方、凝固界面に沿って水平方向に回転するような溶鋼流動を誘起させるためのEMRSモードによる印加の場合には、図10に示すように、移動磁場の移動方向を相対する鋳型長辺7に沿ってそれぞれ相反する向きとし、又、浸漬ノズル11からの溶鋼吐出流4に加速力を与えるためのEMLAモードによる印加の場合には、図11に示すように、移動磁場の移動方向を浸漬ノズル11側から鋳型短辺8側とする。図10では、移動磁場が時計廻りの方向に旋回するような移動モードとなっているが、反時計廻りの方向に磁場が移動する場合でも効果は同一である。尚、図9、図10、図11は、EMLS、EMRS及びEMLA各々のモードにおける磁場の移動方向を鋳型6の真上から示した図であり、図中の矢印が磁場の移動方向を表している。
【0113】
鋳型6の下方には、鋳造される鋳片5を支持するための複数のガイドロール(図示せず)と鋳片5を鋳型6の下方に引き抜くための複数のピンチロール14が設置されている。尚、図7ではピンチロール14を1つのみ記載し、他のピンチロールは省略している。
【0114】
このように構成される連続鋳造機において、鋳片5の表層に介在物が少なく、良好な品質の鋳片5を鋳造するには、次のようにして行う。
【0115】
溶鋼1を取鍋(図示せず)からタンディッシュ9に注入し、タンディッシュ9内の溶鋼量が所定量になったなら、摺動板18を開き、溶鋼流出孔20を介して溶鋼1を鋳型6内に注入する。溶鋼1は、鋳型6内の溶鋼1に浸漬された吐出孔12から、鋳型短辺8に向かう溶鋼吐出流4となって鋳型6内に注入される。鋳型6内に注入された溶鋼1は鋳型6により冷却され、凝固シェル2を形成する。そして、鋳型6内に所定量の溶鋼1が注入されたならピンチロール14を駆動して、外殻を凝固シェル2として内部に未凝固の溶鋼1を有する鋳片5の引き抜きを開始する。引き抜き開始後は溶鋼湯面3の位置を鋳型6内の略一定位置に制御しながら、鋳造速度を増速して所定の鋳造速度とする。鋳型6内の溶鋼湯面3の上にはモールドパウダー15を添加する。モールドパウダー15は溶融して、溶鋼1の酸化防止や凝固シェル2と鋳型6との間に流れ込み潤滑剤としての効果を発揮する。
【0116】
この鋳造に際し、各々の鋳造条件において溶鋼湯面3における鋳型短辺近傍の溶鋼流速を定める。溶鋼流速を定めるための一つの方法は、前述した(4)式を用いて各々の鋳造条件に基づき、溶鋼湯面3における溶鋼流速を推定する方法である。この場合には、机上で推定することができるために実測する必要がなく、種々の鋳造条件に迅速に対応することができるので、溶鋼流速を定める方法として好ましい。
【0117】
他の方法は、溶鋼湯面3における溶鋼流速を実測する方法である。溶鋼湯面3における溶鋼流速は、鋳造条件が決まればその条件下では略一定であるので、予め各鋳造条件下で溶鋼湯面3における溶鋼流速を実測しておき、該当する鋳造条件から定めることができる。この場合、溶鋼流速の実測値をリアルタイムで取り込み、取り込んだ測定値を溶鋼流速と定めてもよい。溶鋼流速の実測は、例えば、溶鋼湯面3に耐火物製の細棒を浸漬させ、この細棒の受ける運動エネルギーから測定することができる。
【0118】
そして、溶鋼湯面3における鋳型短辺近傍の溶鋼流速が介在物付着臨界流速未満の場合、具体的には0.20m/秒未満の場合には、EMRS若しくはEMLAのモードで移動磁場を印加し、一方、溶鋼湯面3における鋳型短辺近傍の溶鋼流速がモールドパウダー巻き込み臨界流速を越える場合、具体的には0.32m/秒を越える場合には、EMLSのモードで移動磁場を印加する。
【0119】
更に、溶鋼湯面3における鋳型短辺近傍の溶鋼流速が介在物付着臨界流速未満の場合には移動磁場の印加方法を2通りに細分し、当該溶鋼流速が湯面皮張り臨界流速未満の場合、具体的には0.10m/秒未満の場合には、EMLAのモードで移動磁場を印加し、当該溶鋼流速が介在物付着臨界流速未満で且つ湯面皮張り臨界流速以上の場合、具体的には0.10m/秒以上で0.20m/秒未満の場合には、EMRSのモードで移動磁場を印加することが好ましい。
【0120】
移動磁場の磁束密度は、鋳型6内の溶鋼1を水平方向に回転させるように移動磁場を印加する場合には上記(1)式に基づき設定し、浸漬ノズル11からの溶鋼吐出流4に加速力を与えるように移動磁場を印加する場合には上記(2)式に基づき設定し、浸漬ノズル11からの溶鋼吐出流4に制動力を与えるように移動磁場を印加する場合には上記(3)式に基づいて設定する。移動磁場印加後の溶鋼湯面3における溶鋼流速の目標値は0.25m/秒とする。
【0121】
F値に基づき、このようにして移動磁場を印可する際のフローチャートを図12〜図17に示す。図12は、F値による鋳型短辺近傍の溶鋼表面流速が介在物付着臨界流速未満のときにはEMRSモードで印加する場合のフローチャート図(フローチャートA−1)、図13は、F値による鋳型短辺近傍の溶鋼表面流速が介在物付着臨界流速未満のときにはEMLAモードで印加する場合のフローチャート図(フローチャートA−2)、図14は、F値による鋳型短辺近傍の溶鋼表面流速が湯面皮張り臨界流速未満のときにはEMLAモードで印加し、F値による鋳型短辺近傍の溶鋼表面流速が介在物付着臨界流速未満で且つ湯面皮張り臨界流速以上のときにはEMRSモードで印加する場合のフローチャート図(フローチャートA−3)、図15は、EMLSモードで印可する場合の磁束密度の決定方法を示すフローチャート図(フローチャートB)、図16は、EMLAモードで印可する場合の磁束密度の決定方法を示すフローチャート図(フローチャートC)、図17は、EMRSモードで印可する場合の磁束密度の決定方法を示すフローチャート図(フローチャートD)である。
【0122】
図12〜14に示すように、鋳片厚み、鋳片幅、鋳造速度、溶鋼流出孔20内へのArガスなどの不活性ガスの吹き込み量、及び使用している浸漬ノズル11の形状を含む鋳造条件情報に基づき、前述した(5)式を用いてその鋳造条件におけるF値を求め、前述した(4)式を用いて求めたF値から鋳型短辺近傍における溶鋼表面流速を算出する。そして、算出により得られた溶鋼表面流速をモールドパウダー巻き込み臨界流速、介在物付着臨界流速及び湯面皮張り臨界流速と対比させ、流速区分に応じて印可する移動磁場をEMLSモード、EMLAモード、EMRSモードに振り分ける。EMLSモードで印加する場合には図15のフローチャートBに基づき、必要な磁束密度を算出して所定の電流値を定めて印加し、EMLAモードで印加する場合には図16のフローチャートCに基づき、必要な磁束密度を算出して所定の電流値を定めて印加し、EMRSモードで印加する場合には図17のフローチャートDに基づき、必要な磁束密度を算出して所定の電流値を定めて印加する。
【0123】
この場合、鋳造条件はプロセス制御装置26の保有する情報が制御装置27に入力され、制御装置27ではF値の算出工程から所定の磁束密度を発生するための電流値の算出工程までを行い、電源28は、制御装置27から入力された磁場モード及び電流値に基づいて移動磁場発生装置13へ電力を供給する。鋳造中、制御装置27は、定期的或いは鋳造条件が変更された時点で上記フローチャートに沿って移動磁場の種類及び磁束密度を求め、その都度、電源28に移動磁場の種類及び電流値を指示する。従って、鋳造条件が変更されても常に最適なモードで移動磁場を印加することができる。
【0124】
尚、図12〜14ではF値を溶鋼表面流速に換算しているが、前述したようにF値と溶鋼流速とは一対一の関係があるため、溶鋼表面流速に換算せずに、F値を用いて制御することができる。又、図15において「F値からの回帰式により1/4幅位置の湯面直下溶鋼流速を求める」と記しているが、前述の(4)式は鋳型短辺近傍の溶鋼流速であり、1/4幅位置の湯面直下溶鋼流速を求める場合には(4)式の係数kを変えることによって求めることができる。1/4幅位置の湯面直下溶鋼流速と鋳型短辺近傍の溶鋼流速とは前述した図1に示すように相関があり、1/4幅位置の湯面直下溶鋼流速もF値から求めることができる。
【0125】
上記説明の磁場印加方法では、鋳型短辺近傍の溶鋼表面流速が、介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻き込み臨界流速以下の範囲では移動磁場を印加していないが、この範囲でも移動磁場を印可することが好ましい。
【0126】
即ち、前述したように、鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速には鋳片品質上の最適流速値(=0.25m/秒)が存在し、常にこの最適流速値となるように制御することが好ましい。従って、鋳型内溶鋼湯面における鋳型短辺近傍の溶鋼流速が介在物付着臨界流速以上で最適流速値未満の場合には、溶鋼表面流速を最適流速値にするために、EMRSモード又はEMLAモードで印加し、一方、鋳型内溶鋼湯面における鋳型短辺近傍の溶鋼流速が最適流速値を超えてモールドパウダー巻き込み臨界流速未満の場合には、溶鋼表面流速を最適流速値にするために、EMLSモードで印加する。この場合、鋳型内溶鋼湯面における鋳型短辺近傍の溶鋼流速が最適流速値に近づくと共に、印加する磁束密度を小さくする必要がある。この印加方法でF値に基づき制御する場合には、図12〜14のフローチャートの「モールドパウダー巻き込み臨界流速」を「最適流速値」に替えたフローチャートで実施すればよい。
【0127】
図18に、これらの考え方によって鋳型内溶鋼の流動制御を行う方法の模式図を示す。溶鋼湯面3における鋳型短辺近傍の溶鋼流速が0.20m/秒以上から0.32m/秒以下の範囲の場合には移動磁場を印加する必要はないが、前述したように、溶鋼流速の目標値を最適流速値の0.25m/秒とするために、図18に示すように、溶鋼湯面3における鋳型短辺近傍の溶鋼流速が0.20m/秒以上から0.25m/秒未満の範囲の場合にはEMRS若しくはEMLAのモードで印加し、0.25m/秒を越えて0.32m/秒以下の範囲の場合にはEMLSのモードで印加することもできる。この場合、溶鋼流速が目標値の0.25m/秒に近づくにつれ、磁場強度を小さくする。
【0128】
このようにして、鋳型6内の溶鋼流動を制御しつつ溶鋼1を連続鋳造することにより、広範囲の鋳造速度においても脱酸生成物やArガス気泡のみならず、モールドパウダー15の巻込みが極めて少なく、清浄な高品質の鋳片5を安定して鋳造することが可能となる。
【0129】
尚、上記説明では2枚板構成のスライディングノズル10の例を挙げたが、3枚板構成のスライディングノズルについても上記に沿って本発明を適用することができる。又、ストッパー方式の場合にも、上記に沿って本発明を適用することができる。
【0130】
【実施例】
図6〜図8に示すスラブ連続鋳造機を用い、鋳造速度を4水準に変化させた条件下で、EMRSモードの磁場印加、EMLSモードの磁場印加、EMLAモードの磁場印加、及び磁場印加なしの4水準の条件で鋳造し、磁場印加による鋳片表面品質に及ぼす影響を調査した。表2に用いた連続鋳造機の仕様を示し、表3に用いた移動磁場発生装置の諸元を示す。鋳造には、C:0.03〜0.05mass%、Si:0.03mass%以下、Mn:0.2〜0.3mass%、P:0.020mass%以下、sol.Al:0.03〜0.06mass%、N:0.003〜0.006mass%の低炭素Alキルド鋼を供した。
【0131】
【表2】
【0132】
【表3】
【0133】
鋳型内溶鋼湯面における鋳型短辺近傍の溶鋼流速(u)は前述した(4)式により推定した。しかし、(4)式から鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を求めるには、前述したように、速度(Ve )、角度(θ)及び距離(D)を求める必要があり、本実施例ではこれらを次のようにして求めた。
【0134】
速度(Ve )は、溶鋼吐出流軌跡に関する水モデル実験における結果を重回帰分析して得られた下記の(13)式により求めた。但し、(13)式において、Wは鋳片全幅(mm)、QL は単位時間当たりの溶鋼注入量(m3 /秒)、dは吐出孔径(m)、αは浸漬ノズルの吐出角度(deg)、Qg は溶鋼流出孔内へのArガス吹き込み量(Nm3 /秒)、A1 、B1 、l、m、n、pは定数であり、その値を表4に示す。
【0135】
【数32】
【0136】
【表4】
【0137】
又、角度(θ)及び距離(D)は、溶鋼吐出流の軌跡から求めた。この場合、先ず、溶鋼吐出流の軌跡を溶鋼吐出流軌跡に関する水モデル実験における結果を重回帰分析して得られた下記の(14)式により求めた。但し、(14)式において、yは浸漬ノズル吐出孔出口を原点とした垂直方向距離(m)、xは浸漬ノズル吐出孔出口を原点とした水平方向距離(m)、αは浸漬ノズルの吐出角度(deg)、Sは平均吐出孔径(m)、a1 、a2 、b1 、b2 、c1 、c2 、d1 、d2 は、その値を表4に示す定数、G1 及びG2 は下記の(15)式で定まる数値である。但し、(15)式において、QL は単位時間当たりの溶鋼注入量(m3 /秒)、Qg は溶鋼流出孔内へのArガス吹き込み量(Nm3 /秒)、ζ1 、ζ2 、ξ1 1、ξ1 2、ξ1 3、ξ1 4、ξ2 1、ξ2 2、ξ2 3、ξ2 4は定数であり、その値を表4に示す。
【0138】
【数33】
【0139】
【数34】
【0140】
そして、(14)式から得られる溶鋼吐出流の軌跡のx=W/2位置における微分値から角度(θ)を求め、(14)式から得られる溶鋼吐出流の軌跡のx=W/2位置におけるy値に基づき距離(D)を求めた。これらの算出方法を下記の(16)式及び(17)式に示す。但し(17)式におけるhは鋳型内溶鋼湯面から吐出孔上端までの距離(m)である。
【0141】
【数35】
【0142】
【数36】
【0143】
このようにして求めた速度(Ve )、角度(θ)及び距離(D)と、鋳造条件及び溶鋼密度(7000kg/m3 )から溶鋼流速(u)を算出した。定数kは0.036とした。
【0144】
表5に、試験No.1〜11の各試験鋳造における鋳造条件を示す。表5に示すように、試験条件は、鋳造速度によってA、B、C、Dの4水準に大別され、水準Aは、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速が過大でモールドパウダー巻き込み臨界流速を超えている場合であり、逆に水準B及び水準Dは、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速が過小で、介在物付着臨界流速を下回っている場合であり、特に、水準Dは湯面皮張り臨界流速さえも下回っている場合である。
【0145】
水準A、水準B及び水準Dのそれぞれの水準で、(1):本発明方法に基いて最適な移動磁場のモードと強度を選択した場合(試験No.1,試験No.5,試験No.10;この場合、磁場を印加した後の鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速の目標値は0.25m/秒とした)、(2):最適な移動磁場のモードと異なるモードの移動磁場を印加した場合(試験No.2,試験No.4,試験No.6,試験No.9)、(3):移動磁場を印加しなかった場合(試験No.3,試験No.7,試験No.11)の3ケースをそれぞれ設けた。これらの条件を前述した図18に重ね合わせた模式図を図19に示す。水準C(試験No.8)は、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速が適切な範囲であり、移動磁場は印加していない。
【0146】
【表5】
【0147】
鋳造後の鋳片を長辺表面から1mm研削し、エッチング処理を行なった後に光学顕微鏡で観察し、直径60μm以上の介在物の個数を計数した。又、介在物は検鏡時の色調・形状から脱酸生成物(アルミナ)、モールドパウダーの別を判定し、種類別に個数を計数した。検鏡視野は1試験当り3600mm2 である。
【0148】
この検鏡結果を図20〜図30に示す。これらの図に示すように、水準AではEMLSを印加した試験No.1(水準A−1)において、介在物個数は最も少なくなっており、且つ、モールドパウダーと判定された介在物はなかった。これは、EMLSによって溶鋼湯面の溶鋼流速が、モールドパウダー巻込み臨界流速以下の目標値に制御されたためと考えられる。一方、他の2つの試験(水準A−2,A−3)ではモールドパウダーと判定された介在物があり、これらの介在物は大きさも100μm以上であるため、圧延後にスリバーなどの表面欠陥を生成する可能性が高いことが分かった。
【0149】
水準Bでは、EMRSを印加した試験No.5(水準B−2)において、介在物の個数が最も少なくなっていた。これはEMRSによって凝固界面の流速が介在物付着臨界流速以上の目標値によく制御されたためと考えられる。又、EMLAを印加した試験No.6(水準B−3)においても、試験No.5と同様に介在物個数は少なく良好であった。但し、EMLAの場合には、吐出流を加速するので、印加強度が過大になると、モールドパウダーの巻込みの頻度が大きくなるため、F値に応じてEMLAの印加強度を調節する必要があり、EMRSと比較するとその操作は煩雑である。一方、EMLSを印加した試験No.4(水準B−1)及び移動磁場を何も印加しなかった試験No.7(水準B−4)では、凝固界面流速が過小であると考えられるため、介在物の個数が多くなっていた。
【0150】
水準Dでは、EMLAを印加した試験No.10(水準D−2)において、介在物の個数が最も少なくなっていた。これはEMLAによって鋳型内溶鋼湯面における溶鋼が更新されると共に、鋳型内溶鋼湯面の流速が増大したことにより、皮張りの防止と介在物の付着防止とがなされたためと考えられる。EMRSを印加した試験No.9(水準D−1)では、介在物の総数は少ないものの、皮張りによるモールドパウダーの噛み込みに起因すると考えられる大型のモールドパウダー性介在物が観察された。磁場を印加しない試験No.11(水準D−3)では、凝固界面流速が過小であると考えられるため、介在物の個数が多くなっていた。
【0151】
尚、試験No.8(水準C−1)では、溶鋼湯面の溶鋼流速がモールドパウダー巻込み臨界流速以下で、且つ介在物付着臨界流速以上であったため、EMLS、EMRS、EMLAの何れも印加しない条件ではあるが、介在物の個数は少ないことが分かった。
【0152】
【発明の効果】
本発明によれば、広範囲の鋳造速度において表層介在物の少ない高品質の鋳片を鋳造することが可能となる。その結果、鋳片を手入れすることなく直接圧延することが可能となり、鋳片の手入れ作業費、圧延加熱炉の燃料原単位、鋳造から圧延までのリードタイムの何れをも低減することが達成される。このように鉄鋼製品の製造コストの低減において本発明の寄与は極めて大きい。又、本発明におけるEMLS、EMRS、EMLAの各モードによる磁場印加は、磁場の移動方向を切り替えることによって1つの移動磁場発生装置で得ることができるため、溶鋼流動を制御するための磁場発生装置に費やす設備費を低く抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】数値流体シミュレーションによる鋳型厚み中央の幅方向に沿った鋳型内溶鋼湯面流速のプロファイルを示す図である。
【図2】実機で測定した鋳型短辺近傍の鋳型内溶鋼湯面流速とその鋳造条件でのF値との関係を示す図である。
【図3】実機で実測した溶鋼表面流速とEMLA投入電流との関係を示す図である。
【図4】図3のプロットを(2)式のパラメーターでプロットし直した図である。
【図5】鋳型内の溶鋼流動を模式的に示す図で、(A)は磁場が印加されない状態を示す図で、(B)はEMLSが印加された状態を示す図である。
【図6】本発明を実施する際に用いたスラブ連続鋳造機の概略図であり、鋳型部位の概略斜視図である。
【図7】本発明を実施する際に用いたスラブ連続鋳造機の概略図であり、鋳型部位の概略正面図である。
【図8】本発明を実施する際に用いたスラブ連続鋳造機の概略図であり、印加する磁場を制御するための磁場制御設備の概略構成図である。
【図9】 EMLSモードにおける磁場の移動方向を鋳型の真上から示した図である。
【図10】 EMRSモードにおける磁場の移動方向を鋳型の真上から示した図である。
【図11】 EMLAモードにおける磁場の移動方向を鋳型の真上から示した図である。
【図12】本発明の実施の形態例を示す図で、F値による鋳型短辺近傍の溶鋼表面流速が介在物付着臨界流速未満のときにはEMRSモードで印加する場合のフローチャート図である。
【図13】本発明の実施の形態例を示す図で、F値による鋳型短辺近傍の溶鋼表面流速が介在物付着臨界流速未満のときにはEMLAモードで印加する場合のフローチャート図である。
【図14】本発明の実施の形態例を示す図で、F値による鋳型短辺近傍の溶鋼表面流速が湯面皮張り臨界流速未満のときにはEMLAモードで印加し、F値による鋳型短辺近傍の溶鋼表面流速が介在物付着臨界流速未満で且つ湯面皮張り臨界流速以上のときにはEMRSモードで印加する場合のフローチャート図である。
【図15】本発明の実施の形態例を示す図で、EMLSモードで印可する場合の磁束密度の決定方法を示すフローチャート図である。
【図16】本発明の実施の形態例を示す図で、EMLAモードで印可する場合の磁束密度の決定方法を示すフローチャート図である。
【図17】本発明の実施の形態例を示す図で、EMRSモードで印可する場合の磁束密度の決定方法を示すフローチャート図である。
【図18】本発明による鋳型内溶鋼の流動制御を行う方法の模式図である。
【図19】実施例の試験条件を図18に重ね合わせた模式図である。
【図20】実施例の水準A−1における鋳片の検鏡結果を示す図である。
【図21】実施例の水準A−2における鋳片の検鏡結果を示す図である。
【図22】実施例の水準A−3における鋳片の検鏡結果を示す図である。
【図23】実施例の水準B−1における鋳片の検鏡結果を示す図である。
【図24】実施例の水準B−2における鋳片の検鏡結果を示す図である。
【図25】実施例の水準B−3における鋳片の検鏡結果を示す図である。
【図26】実施例の水準B−4における鋳片の検鏡結果を示す図である。
【図27】実施例の水準C−1における鋳片の検鏡結果を示す図である。
【図28】実施例の水準D−1における鋳片の検鏡結果を示す図である。
【図29】実施例の水準D−2における鋳片の検鏡結果を示す図である。
【図30】実施例の水準D−3における鋳片の検鏡結果を示す図である。
【符号の説明】
1 溶鋼
2 凝固シェル
3 溶鋼湯面
4 溶鋼吐出流
5 鋳片
6 鋳型
7 鋳型長辺
8 鋳型短辺
9 タンディッシュ
10 スライディングノズル
11 浸漬ノズル
12 吐出孔
13 移動磁場発生装置
14 ピンチロール
15 モールドパウダー
26 プロセス制御装置
27 制御装置
28 電源
Claims (37)
- スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速がモールドパウダー巻き込み臨界流速を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻込み臨界流速以下の範囲に制御し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が介在物付着臨界流速未満の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように、下記の(1)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加して、鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻込み臨界流速以下の範囲に制御することを特徴とする、鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(1)式において、Rは溶鋼と磁場との相対速度、γは装置毎に決まる定数、Bは移動磁場の磁束密度(テスラ)、fは移動磁場発生装置への投入電流周波数である。 - スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速がモールドパウダー巻き込み臨界流速を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻込み臨界流速以下の範囲に制御し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が介在物付着臨界流速未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように、下記の(2)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻込み臨界流速以下の範囲に制御することを特徴とする、鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(2)式において、Av は鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向いた溶鋼流速を正の数値で表示し、その逆の方向の溶鋼流速を負の数値で表示し、移動磁場を印加しないで鋳造したときの溶鋼表面流速を分母とし、磁束密度Bで移動磁場を印加したときの溶鋼表面流速を分子としたときの比、εは係数、Lは移動磁場の移動速度、U 0 は浸漬ノズル吐出口からの溶鋼吐出流の線速度の鋳型幅方向に沿った平均値(m/秒)、Bは移動磁場の磁束密度(テスラ)である。 - 前記モールドパウダー巻き込み臨界流速を0.32m/秒とし、前記介在物付着臨界流速を0.20m/秒とすることを特徴とする、請求項1ないし請求項3の何れか1つに記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速がモールドパウダー巻き込み臨界流速を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻込み臨界流速以下の範囲に制御し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が介在物付着臨界流速未満で且つ湯面皮張り臨界流速以上の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻込み臨界流速以下の範囲に制御し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が湯面皮張り臨界流速未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を介在物付着臨界流速以上でモールドパウダー巻込み臨界流速以下の範囲に制御することを特徴とする、鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- 浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加する際に、当該移動磁場の磁束密度を、下記の(2)式によって定められる磁束密度とすることを特徴とする、請求項5又は請求項6に記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(2)式において、Av は鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向いた溶鋼流速を正の数値で表示し、その逆の方向の溶鋼流速を負の数値で表示し、移動磁場を印加しないで鋳造したときの溶鋼表面流速を分母とし、磁束密度Bで移動磁場を印加したときの溶鋼表面流速を分子としたときの比、εは係数、Lは移動磁場の移動速度、U0は浸漬ノズル吐出口からの溶鋼吐出流の線速度の鋳型幅方向に沿った平均値(m/秒)、Bは移動磁場の磁束密度(テスラ)である。 - 浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加する際に、当該移動磁場の磁束密度を、下記の(3)式によって定められる磁束密度とすることを特徴とする、請求項5ないし請求項7の何れか1つに記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(3)式において、Rv は鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向いた溶鋼流速を正の数値で表示し、その逆の方向の溶鋼流速を負の数値で表示し、移動磁場を印加しないで鋳造したときの溶鋼表面流速を分母とし、磁束密度Bで移動磁場を印加したときの溶鋼表面流速を分子としたときの比、βは係数、Bは移動磁場の磁束密度(テスラ)、V0は浸漬ノズル吐出口からの溶鋼吐出流の線速度(m/秒)である。 - 前記モールドパウダー巻き込み臨界流速を0.32m/秒とし、前記介在物付着臨界流速を0.20m/秒とし、前記湯面皮張り臨界流速を0.10m/秒とすることを特徴とする、請求項5ないし請求項8の何れか1つに記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が、モールドパウダーの巻き込みが最も少なく且つ凝固シェルへの介在物の付着が最も少ない最適流速値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が前記最適流速値未満の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように、下記の(1)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加することを特徴とする、鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(1)式において、Rは溶鋼と磁場との相対速度、γは装置毎に決まる定数、Bは移動磁場の磁束密度(テスラ)、fは移動磁場発生装置への投入電流周波数である。 - スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が、モールドパウダーの巻き込みが最も少なく且つ凝固シェルへの介在物の付着が最も少ない最適流速値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が前記最適流速値未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように、下記の(2)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加することを特徴とする、鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(2)式において、Av は鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向いた溶鋼流速を正の数値で表示し、その逆の方向の溶鋼流速を負の数値で表示し、移動磁場を印加しないで鋳造したときの溶鋼表面流速を分母とし、磁束密度Bで移動磁場を印加したときの溶鋼表面流速を分子としたときの比、εは係数、Lは移動磁場の移動速度、U 0 は浸漬ノズル吐出口からの溶鋼吐出流の線速度の鋳型幅方向に沿った平均値(m/秒)、Bは移動磁場の磁束密度(テスラ)である。 - 前記最適流速値を0.25m/秒とすることを特徴とする、請求項10又は請求項11に記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が、モールドパウダーの巻き込みが最も少なく且つ凝固シェルへの介在物の付着が最も少ない最適流速値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が前記最適流速値未満で且つ湯面皮張り臨界流速以上の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように移動磁場を印加し、前記鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速が湯面皮張り臨界流速未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加することを特徴とする、鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- 前記最適流速値を0.25m/秒とし、前記湯面皮張り臨界流速を0.10m/秒とすることを特徴とする、請求項13に記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- 浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を制御する際に、浸漬ノズルから鋳型幅の1/4の距離だけ鋳型短辺側に離れた鋳片厚み中央位置における溶鋼湯面の溶鋼流速を、鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向いた溶鋼流速を正の数値で表示し、その逆の方向の溶鋼流速を負の数値で表示したときに、−0.07m/秒から0.05m/秒の範囲内とすることを特徴とする、請求項1ないし請求項14の何れか1つに記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- 移動磁場の印加に当たり、下記の(4)式によって磁場を印加しない状態での鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を推定し、推定した溶鋼流速に基づいて所定の移動磁場を印加することを特徴とする、請求項1ないし請求項15の何れか1つに記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(4)式において、uは鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速即ち溶鋼表面流速(m/秒)、kは係数、ρは溶鋼の密度(kg/m3 )、QL は単位時間当たりの溶鋼注入量(m3/秒)、Ve は溶鋼吐出流が鋳型短辺面と衝突する時の速度(m/秒)、θは溶鋼吐出流が鋳型短辺面と衝突する位置における水平となす角度(deg)、Dは溶鋼吐出流が鋳型短辺面に衝突する位置から鋳型内溶鋼湯面までの距離(m)である。 - 鋳造中に前記(4)式を用いて鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を繰り返し推定し、その都度、推定した溶鋼流速に基づいて所定の移動磁場を印加することを特徴とする、請求項16に記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳造条件から得られる下記の(5)式に示すF値がモールドパウダー巻き込み臨界F値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記F値が介在物付着臨界F値未満の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように、下記の(1)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加することを特徴とする、鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(1)式において、Rは溶鋼と磁場との相対速度、γは装置毎に決まる定数、Bは移動磁場の磁束密度(テスラ)、fは移動磁場発生装置への投入電流周波数である。また、(5)式において、ρは溶鋼の密度(kg/m3 )、QL は単位時間当たりの溶鋼注入量(m3/秒)、Ve は溶鋼吐出流が鋳型短辺面と衝突する時の速度(m/秒)、θは溶鋼吐出流が鋳型短辺面と衝突する位置における水平となす角度(deg)、Dは溶鋼吐出流が鋳型短辺面に衝突する位置から鋳型内溶鋼湯面までの距離(m)である。 - スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳造条件から得られる下記の(5)式に示すF値がモールドパウダー巻き込み臨界F値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記F値が介在物付着臨界F値未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように、下記の(2)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加することを特徴とする、鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(2)式において、Av は鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向いた溶鋼流速を正の数値で表示し、その逆の方向の溶鋼流速を負の数値で表示し、移動磁場を印加しないで鋳造したときの溶鋼表面流速を分母とし、磁束密度Bで移動磁場を印加したときの溶鋼表面流速を分子としたときの比、εは係数、Lは移動磁場の移動速度、U 0 は浸漬ノズル吐出口からの溶鋼吐出流の線速度の鋳型幅方向に沿った平均値(m/秒)、Bは移動磁場の磁束密度(テスラ)である。また、(5)式において、ρは溶鋼の密度(kg/m3 )、QL は単位時間当たりの溶鋼注入量(m3/秒)、Ve は溶鋼吐出流が鋳型短辺面と衝突する時の速度(m/秒)、θは溶鋼吐出流が鋳型短辺面と衝突する位置における水平となす角度(deg)、Dは溶鋼吐出流が鋳型短辺面に衝突する位置から鋳型内溶鋼湯面までの距離(m)である。 - 前記モールドパウダー巻き込み臨界F値を4.3とし、前記介在物付着臨界F値を2.7とすることを特徴とする、請求項18ないし請求項20の何れか1つに記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳造条件から得られる下記の(5)式に示すF値がモールドパウダー巻き込み臨界F値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記F値が介在物付着臨界F値未満で且つ湯面皮張り臨界F値以上の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように移動磁場を印加し、前記F値が湯面皮張り臨界F値未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加することを特徴とする、鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(5)式において、ρは溶鋼の密度(kg/m3 )、QL は単位時間当たりの溶鋼注入量(m3 /秒)、Ve は溶鋼吐出流が鋳型短辺面と衝突する時の速度(m/秒)、θは溶鋼吐出流が鋳型短辺面と衝突する位置における水平となす角度(deg)、Dは溶鋼吐出流が鋳型短辺面に衝突する位置から鋳型内溶鋼湯面までの距離(m)である。 - 浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加する際に、当該移動磁場の磁束密度を、下記の(2)式によって定められる磁束密度とすることを特徴とする、請求項22又は請求項23に記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(2)式において、Av は鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向いた溶鋼流速を正の数値で表示し、その逆の方向の溶鋼流速を負の数値で表示し、移動磁場を印加しないで鋳造したときの溶鋼表面流速を分母とし、磁束密度Bで移動磁場を印加したときの溶鋼表面流速を分子としたときの比、εは係数、Lは移動磁場の移動速度、U0は浸漬ノズル吐出口からの溶鋼吐出流の線速度の鋳型幅方向に沿った平均値(m/秒)、Bは移動磁場の磁束密度(テスラ)である。 - 浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加する際に、当該移動磁場の磁束密度を、下記の(3)式によって定められる磁束密度とすることを特徴とする、請求項22ないし請求項24の何れか1つに記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(3)式において、Rv は鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向いた溶鋼流速を正の数値で表示し、その逆の方向の溶鋼流速を負の数値で表示し、移動磁場を印加しないで鋳造したときの溶鋼表面流速を分母とし、磁束密度Bで移動磁場を印加したときの溶鋼表面流速を分子としたときの比、βは係数、Bは移動磁場の磁束密度(テスラ)、V0は浸漬ノズル吐出口からの溶鋼吐出流の線速度(m/秒)である。 - 前記モールドパウダー巻き込み臨界F値を4.3とし、前記介在物付着臨界F値を2.7とし、前記湯面皮張り臨界F値を1.4とすることを特徴とする、請求項22ないし請求項25の何れか1つに記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳造条件から得られる下記の(5)式に示すF値が、モールドパウダーの巻き込みが最も少なく且つ凝固シェルへの介在物の付着が最も少ない最適流速値に対応する最適F値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記F値が最適F値未満の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように、下記の(1)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加することを特徴とする、鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(1)式において、Rは溶鋼と磁場との相対速度、γは装置毎に決まる定数、Bは移動磁場の磁束密度(テスラ)、fは移動磁場発生装置への投入電流周波数である。また(5)式において、ρは溶鋼の密度(kg/m3 )、QL は単位時間当たりの溶鋼注入量(m3/秒)、Ve は溶鋼吐出流が鋳型短辺面と衝突する時の速度(m/秒)、θは溶鋼吐出流が鋳型短辺面と衝突する位置における水平となす角度(deg)、Dは溶鋼吐出流が鋳型短辺面に衝突する位置から鋳型内溶鋼湯面までの距離(m)である。 - スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳造条件から得られる下記の(5)式に示すF値が、モールドパウダーの巻き込みが最も少なく且つ凝固シェルへの介在物の付着が最も少ない最適流速値に対応する最適F値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記F値が最適F値未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように、下記の(2)式によって定められる磁束密度の移動磁場を印加することを特徴とする、鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(2)式において、Av は鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向いた溶鋼流速を正の数値で表示し、その逆の方向の溶鋼流速を負の数値で表示し、移動磁場を印加しないで鋳造したときの溶鋼表面流速を分母とし、磁束密度Bで移動磁場を印加したときの溶鋼表面流速を分子としたときの比、εは係数、Lは移動磁場の移動速度、U 0 は浸漬ノズル吐出口からの溶鋼吐出流の線速度の鋳型幅方向に沿った平均値(m/秒)、Bは移動磁場の磁束密度(テスラ)である。また、(5)式において、ρは溶鋼の密度(kg/m3 )、QL は単位時間当たりの溶鋼注入量(m3/秒)、Ve は溶鋼吐出流が鋳型短辺面と衝突する時の速度(m/秒)、θは溶鋼吐出流が鋳型短辺面と衝突する位置における水平となす角度(deg)、Dは溶鋼吐出流が鋳型短辺面に衝突する位置から鋳型内溶鋼湯面までの距離(m)である。 - 前記最適F値を3.4とすることを特徴とする、請求項27又は請求項28に記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する方法であって、鋳造条件から得られる下記の(5)式に示すF値が、モールドパウダーの巻き込みが最も少なく且つ凝固シェルへの介在物の付着が最も少ない最適流速値に対応する最適F値を越える場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、前記F値が最適F値未満で且つ湯面皮張り臨界F値以上の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように移動磁場を印加し、前記F値が湯面皮張り臨界F値未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加することを特徴とする、鋳型内溶鋼の流動制御方法。
但し、(5)式において、ρは溶鋼の密度(kg/m3 )、QL は単位時間当たりの溶鋼注入量(m3 /秒)、Ve は溶鋼吐出流が鋳型短辺面と衝突する時の速度(m/秒)、θは溶鋼吐出流が鋳型短辺面と衝突する位置における水平となす角度(deg)、Dは溶鋼吐出流が鋳型短辺面に衝突する位置から鋳型内溶鋼湯面までの距離(m)である。 - 前記最適F値を3.4とし、前記湯面皮張り臨界F値を1.4とすることを特徴とする、請求項30に記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- 浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加して鋳型内溶鋼湯面の溶鋼流速を制御する際に、浸漬ノズルから鋳型幅の1/4の距離だけ鋳型短辺側に離れた鋳片厚み中央位置における溶鋼湯面の溶鋼流速を、鋳型短辺側から浸漬ノズル側に向いた溶鋼流速を正の数値で表示し、その逆の方向の溶鋼流速を負の数値で表示したときに、−0.07m/秒から0.05m/秒の範囲内とすることを特徴とする、請求項18ないし請求項31の何れか1つに記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- 鋳造中に前記(5)式を用いてF値を繰り返し算出し、その都度、算出したF値に基づいて所定の移動磁場を印加することを特徴とする、請求項18ないし請求項32の何れか1つに記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- 鋳造条件として、鋳片厚み、鋳片幅、鋳造速度、溶鋼流出孔内への不活性ガス吹き込み量、及び浸漬ノズル形状の少なくとも5つの条件を取得する第1の工程と、取得した鋳造条件に基づいて鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を算出する第2の工程と、算出して得られた溶鋼流速をモールドパウダー巻込み臨界流速、介在物付着臨界流速及び湯面皮張り臨界流速と比較し、得られた溶鋼流速が、モールドパウダー巻込み臨界流速を超えているか否か、介在物付着臨界流速より低いか否か、及び湯面皮張り臨界流速より低いか否か、を判定する第3の工程と、得られた溶鋼流速がモールドパウダー巻込み臨界流速を超えている場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、得られた溶鋼流速が介在物付着臨界流速未満で且つ湯面皮張り臨界流速以上の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように移動磁場を印加し、得られた溶鋼流速が湯面皮張り臨界流速未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加する第4の工程と、を備え、スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に所定の移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御することを特徴とする、鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- 前記第1の工程から第4の工程を鋳造中に繰り返し実施し、その時点の鋳造条件に対して最適な移動磁場を印加することを特徴とする、請求項34に記載の鋳型内溶鋼の流動制御方法。
- スラブ連続鋳造機の鋳型内溶鋼に移動磁場を印加して鋳型内溶鋼の流動を制御する装置であって、鋳造条件として、鋳片厚み、鋳片幅、鋳造速度、溶鋼流出孔内への不活性ガス吹き込み量、及び浸漬ノズル形状の少なくとも5つの条件を取得する鋳造条件取得手段と、取得した鋳造条件に基づいて鋳片厚み中央部の鋳型短辺近傍位置での鋳型内溶鋼湯面における溶鋼流速を算出する演算出手段と、算出して得られた溶鋼流速をモールドパウダー巻込み臨界流速、介在物付着臨界流速及び湯面皮張り臨界流速と比較し、得られた溶鋼流速が、モールドパウダー巻込み臨界流速を超えているか否か、介在物付着臨界流速より低いか否か及び湯面皮張り臨界流速より低いか否か、を判定する判定手段と、得られた溶鋼流速がモールドパウダー巻込み臨界流速を超えている場合には、浸漬ノズルからの吐出流に制動力を与えるように移動磁場を印加し、得られた溶鋼流速が介在物付着臨界流速未満で且つ湯面皮張り臨界流速以上の場合には、鋳型内の溶鋼を水平方向に回転させるように移動磁場を印加し、得られた溶鋼流速が湯面皮張り臨界流速未満の場合には、浸漬ノズルからの吐出流に加速力を与えるように移動磁場を印加する制御手段と、該制御手段からの出力に基づいて所定の移動磁場を発生する移動磁場発生装置と、を備えていることを特徴とする、鋳型内溶鋼の流動制御装置。
- 請求項1ないし請求項35の何れか1つに記載の流動制御方法により鋳型内溶鋼の流動制御を行いながら、タンディッシュ内の溶鋼を鋳型内に注入し、鋳型内で生成した凝固シェルを下方に引き抜いてスラブ鋳片を製造することを特徴とする、連続鋳造鋳片の製造方法。
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