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JP4378798B2 - 平面表示素子 - Google Patents

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JP4378798B2
JP4378798B2 JP19784799A JP19784799A JP4378798B2 JP 4378798 B2 JP4378798 B2 JP 4378798B2 JP 19784799 A JP19784799 A JP 19784799A JP 19784799 A JP19784799 A JP 19784799A JP 4378798 B2 JP4378798 B2 JP 4378798B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平面表示素子に関し、特に、封止構造に特徴を有するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
平面ディスプレイの一種に、エレクトロルミネセントディスプレイ(ELD)がある。ELDは、蛍光体に電圧を印加したときに発光する現象であるエレクトロルミネセンスを原理としたものである。
【0003】
ELDは、表示材料(蛍光材料)の化学的組成からは、無機化合物を用いた無機ELと、有機化合物を用いた有機ELとに分類され、また表示材料の物理的形状からは、表示材料を粉末状にした分散型ELと、表示材料を緻密な薄膜状にした薄膜ELとに分類される。近年は、このうちの有機薄膜ELが、低電圧で高輝度が得られることや、有機化合物の蛍光色そのものが発光色なので発光色の選択が容易であることから、特に注目を集めている。
【0004】
この有機薄膜ELは、ガラス基板上に透明の陽極をストライプ状に形成し、この陽極上に、有機正孔輸送層,有機発光層及び有機電子輸送層から成る有機層を形成し、この有機層上に、陰極を陽極と直交させてストライプ状に形成したものである。
【0005】
陽極には、例えばITO(インジウム−スズ酸化物)製の電極が用いられる。陰極には、例えばアルミニウムやアルミニウムとリチウムとの合金のような金属製の電極が用いられる。
【0006】
有機正孔輸送層は、陽極から注入された正孔を有機発光層に移動させる役割をもつ。有機電子輸送層は、陰極から注入された電子を有機発光層に移動させる役割をもつ。有機発光層には、表示しようとする色に応じた蛍光材料が用いられる。
【0007】
陽極・陰極間に電圧を印加すると、陽極から注入された正孔が有機正孔輸送層を経て有機発光層に移動すると共に、陰極から注入された電子が、有機電子輸送層を経て有機発光層に移動する。この正孔と電子とは、有機発光層における陽極と陰極との交点の箇所で、再結合する。有機発光層中の蛍光材料は、この再結合を外部刺激として励起される。そして、励起状態から再び基底状態に戻るときこの蛍光材料からは蛍光が放射されるので、その光がガラス基板を通して観測される。
【0008】
したがって、この有機薄膜ELに、陽極,陰極をそれぞれ信号電極,走査電極として表示信号,走査信号を供給すれば、陽極と陰極との各交点箇所を画素として、所望の映像を表示させることができる。(なお、本明細書では、例えばRGBの各画素のような複数の画素を単位として映像が表示される場合にはその複数の画素を絵素と呼び、また単一の画素を単位として映像が表示される場合にもその単一の絵素を絵素と呼ぶことにする。)
【0009】
ところで、有機薄膜ELに蛍光材料等として用いられる有機化合物には、水分や酸素に非常に弱いという性質がある。また、陽極や陰極を構成する金属も、空気中では酸化によって急激に特性が劣化してしまう。そこで、有機薄膜EL平面表示素子では、陽極,有機層及び陰極の全体を封止する必要がある。
【0010】
この封止方法としては、旧来は、有機薄膜ELの外周面に封止層としてのポリパラキシレン膜を気相重合法によって形成する方法や、この外周面にSiO2の保護膜を形成する方法が採られていた。しかし、こうした方法はそれほど封止効果が高くなかったため、近年は、より封止効果の高い方法として、ケーシングタイプの封止方法や、密着タイプの封止方法が開発されている。
【0011】
ケーシングタイプの封止方法は、図6に示すように、ガラス基板51上に形成された有機薄膜EL52(陽極,有機層及び陰極)を覆う形状の封止性のよい材料(例えばアルミニウムまたは鉄)から成るケース53を、ケース53内に乾燥剤及び酸化防止剤(図示略)を配置した状態で、ガラス基板51の基板面の端の部分に接着剤54で貼り合わせるものである。
【0012】
また、密着タイプの封止方法は、図7に示すように、ガラス基板51上に形成された有機薄膜EL52の外周面に、例えばGeOのような無機化合物から成る保護膜(図示略)を形成するか、あるいは直接またはSiO2膜を介して光硬化性樹脂層(図示略)を形成し、その上に、封止性のよい材料(例えばガラス)から成る平面状の板55を、有機薄膜EL52に密着させるようにして、ガラス基板51の基板面の端の部分に接着剤56で貼り合わせるものである。
【0013】
このうち、特に密着タイプの封止方法には、有機薄膜EL平面表示素子が薄型化するという利点や、表示素子が大量生産に適した簡単な構成のものになるという利点や、高い封止効果が容易に得られるという利点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このケーシングタイプの封止方法や密着タイプの封止方法では、近年の画面の大型化・高精細化に伴って、次のような不都合が生じてくる。
【0015】
すなわち、近年、平面ディスプレイは、平面表示素子をユニット化した表示ユニットをタイル状に複数枚配列することによって画面を大型化する傾向にある。有機薄膜EL平面表示素子についても、こうしたユニット化による大画面の実現が望まれている。こうした大画面ディスプレイでは、隣合う表示ユニットの境目が目立たないようにすることが重要である。
【0016】
しかるに、ケーシングタイプの封止方法や密着タイプの封止方法では、図6や図7に示したように、ガラス基板面の端の部分にケースやガラス板を貼り合わせるようにしているので、ガラス基板面の端の部分にはコラム電極,有機層及びロウ電極を形成することが(すなわち絵素を形成することが)できない。そして、十分な接着強度を確保するためには、この貼付け箇所の幅(図6及び図7のL)は例えば数mm程度必要である。
【0017】
したがって、これらの封止方法を採用した有機薄膜EL平面表示素子をユニット化して大画面を構成すると、隣合う表示ユニットの境目に10mm程度の幅で映像の表示されない部分が存在することになる。有機薄膜EL平面表示素子では近年絵素ピッチが0.1mmの桁になるほど高精細化が進んでいるのに対して、この非表示部分の幅はかなり大きい。そのため、この非表示部分の存在によって表示ユニットの境目が非常に目立ってしまうことになる。
【0018】
以上では有機薄膜EL平面表示素子を例にとったが、それ以外の従来の平面表示素子でも、やはり同じ不都合が存在する。
【0019】
例えば、従来の液晶平面表示素子では、電極等を形成した2枚のガラス基板を、それらの基板面の端の部分においてUV硬化樹脂で貼り合わせ、液晶注入口から液晶を注入した後、液晶注入口をUV硬化樹脂で塞ぐことにより、封止を行っている。
【0020】
また例えば、従来のプラズマ平面表示素子でも、電極等を形成した2枚のガラス基板を、それらの基板面の端の部分においてフリットガラスで貼り合わせ、ガス注入口からプラズマガスを注入した後、ガス注入口を、電熱線でガラスを溶接して塞ぐことにより、封止を行っている。
【0021】
したがって、これらの平面表示素子でも、このガラス基板の端の部分には液晶やプラズマガスが存在しない(すなわち絵素が存在しない)ので、ユニット化して大画面を構成した際に、やはり非表示部分の存在によって表示ユニットの境目が目立ってしまう。
【0022】
本発明は、上述の点に鑑み、平面表示素子を複数枚配列して画面を構成した際に、隣合う平面表示素子の境目に非表示部分を存在させることなく、その表示材料及び電極を封止することを課題としてなされたものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本出願人は、請求項1に記載のように、
表示面側に位置する第1の透明基板上に複数本の陽極が形成され、各々の前記陽極の上に有機正孔輸送層,有機発光層及び有機電子輸送層から成る有機層が互いの間にギャップをあけて複数形成され、前記有機層の上に前記陽極と直交させた陰極が互いの間にギャップをあけて複数本形成され、前記有機層の間のギャップ及び前記陰極の間のギャップにブラックマスクが形成され、各々の前記陽極の真上であって前記陰極の上を避けた位置にある前記ブラックマスクにそれぞれ前記陽極にまで届く孔が形成されることにより有機薄膜ELが形成されており、
前記有機薄膜ELの上に、前記有機薄膜ELに密着させるようにして裏面側に位置する第2の透明基板が重ね合わされており、
前記第2の透明基板は、前記陰極の真上であって前記有機層の上を避けた位置に基板面を貫通する第1の貫通孔が形成されるとともに、前記有機薄膜ELの前記孔の真上の位置に基板面を貫通する第2の貫通孔が形成されており、
前記第1の貫通孔は、前記陰極に信号を供給するための第1の取り出し電極を通した状態で金メッキまたははんだ付けによって封止され、前記第2の貫通孔は、前記陽極に信号を供給するための第2の取り出し電極を通した状態で金メッキまたははんだ付けによって封止されており、
前記第1の透明基板と前記第2の透明基板とは、熱膨張率が略等しい材料から成っており、
前記第1の透明基板及び前記第2の透明基板の側面側に、前記有機薄膜ELを封止する薄板接着剤で貼られている平面表示素子を提案する。
【0024】
この平面表示素子では、表示面側に位置する第1の透明基板上に複数本の陽極が形成され、各陽極の上に有機正孔輸送層,有機発光層及び有機電子輸送層から成る有機層が互いの間にギャップをあけて複数形成され、有機層の上に陽極と直交させた陰極が互いの間にギャップをあけて複数本形成され、有機層の間のギャップ及び陰極の間のギャップにブラックマスクが形成され、各陽極の真上であって陰極の上を避けた位置にあるブラックマスクにそれぞれ陽極にまで届く孔が形成されることにより有機薄膜ELが形成されている。そして、このように有機薄膜ELを形成した表示面側の第1の透明基板に、有機薄膜ELの上に密着させるように裏面側の第2の透明基板が重ね合わされており、この第2の透明基板は、陰極の真上であって有機層の上を避けた位置に基板面を貫通する第1の貫通孔が形成されるとともに、有機薄膜ELの孔の真上の位置に基板面を貫通する第2の貫通孔が形成されており、この第1の貫通孔は、陰極に信号を供給するための第1の取り出し電極を通した状態で封止され、この第2の貫通孔は、陽極に信号を供給するための第2の取り出し電極を通した状態で封止されている。
これにより、第2の透明基板の裏側(すなわち平面表示素子の裏面側)に、陰極及び陽極に信号を供給する回路を配置することができる。
また、第1及び第2の透明基板の側面側に、有機薄膜ELを封止する薄板が接着剤で貼られている。
【0025】
このように、基板の側面側での薄板の貼り付けによって封止が行われているので、従来のように基板面での貼り合わせによって封止を行う平面表示素子と異なり、基板面の端のすぐ近くにまで絵素を形成することができる。また、この薄板の厚さは、絵素ピッチよりも十分薄くすることが可能である。
【0026】
これにより、この平面表示素子を複数枚配列して画面を構成した際に、隣合う平面表示素子の境目に非表示部分が存在しないようになる。
【0027】
また、第1及び第2の透明基板の熱膨張率が互いに略等しいので、温度変化による基板面方向でのこれらの基板の伸び縮みの距離は互いに略等しくなる。したがって、この伸び縮みの距離の相違を原因として薄板と接着剤との間に隙間が生じることはないので、温度変化があっても封止性が維持される。
【0028】
なお、一例として請求項2に記載のように、第1の透明基板と第2の透明基板とを同じ材料で構成することが好適である。それにより、第1及び第2の透明基板の熱膨張率が完全に等しくなるので、一層よく封止性が維持されるようになる。
【0029】
また、一例として請求項3に記載のように、第1,第2の取り出し電極の先端にそれぞれ金バンプを形成し、第1の取り出し電極と陰極との接続及び第2の取り出し電極と陽極との接続をこの金バンプを介して行うことが好適である
【0030】
また、一例として請求項4に記載のように、第1及び第2の透明基板の基板面の最も端に位置する絵素からこの薄板の表面までの距離を、絵素同士の間のギャップの略2分の1にすることが好適である。
【0031】
それにより、この平面表示素子を複数枚配列して画面を構成した際に、隣合う平面表示素子の境目での絵素ピッチが、各平面表示素子内での絵素ピッチと略等しくなる。したがって、この境目でも絵素ピッチの均一性が確保されるのでので、この境目が一層目立たなくなる。
【0032】
また、一例として請求項5に記載のように、薄板及び接着剤を、透明であり且つ屈折率が第1の透明基板と略等しい材料で構成することが好適である。
【0033】
それにより、薄板や接着剤自体が目地として見えてしまうことがなくなるとともに第1の透明基板と薄板や接着剤との境界での光の反射が防止されるので、隣合う平面表示素子の境目が一層目立たなくなる。
【0034】
また、一例として請求項6に記載のように、接着剤を、透明であり且つ屈折率が第1の透明基板と略等しい材料で構成した上で、薄板を、第1の透明基板と同じ材料で構成することが好適である。それにより、この薄板と第1の透明基板との屈折率が完全に等しくなるので、第1の透明基板と薄板との境界での光の反射が一層よく防止されるようになる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下では、有機薄膜EL平面表示素子に本発明を適用した例について説明する。
【0036】
図1は、本発明を適用した有機薄膜EL平面表示素子(以下単に表示素子と呼ぶ)の構成の一例を示す側面断面図である。この表示素子1では、厚さ約1mmのガラス基板(表示面側の基板)2上に、その基板面の端のすぐ近くにまで、有機薄膜EL3が形成されている。なお、ここでは、「有機薄膜EL」の語を、基板上に形成された陽極,有機層及び陰極を指すものとして用いている。
【0037】
図2は、有機薄膜EL3の構造の一例を示す。この有機薄膜EL3では、ガラス基板2上に、複数本のITO電極(陽極)が、互いの間のギャップを狭くした3本のITO電極(陽極)11a,11b及び11cを1グループとして、各グループ間のギャップを広くした状態で、ストライプ状に形成されている。
【0038】
ITO電極11aの上には、ITO電極の各グループの幅wと略等しい長さの有機層(有機正孔輸送層,有機発光層及び有機電子輸送層)12aが、互いのギャップをITO電極の各グループ間のギャップgと略等しくした状態で複数形成されている。ITO電極11b,11cの上にも、全く同様にして有機層12b,12cがそれぞれ形成されている。各有機層12a,12b,12cでは、有機発光層にそれぞれ赤色蛍光材料,緑色蛍光材料,青色蛍光材料が用いられている。
【0039】
各有機層12a,12b,12cの上には、ITO電極の各グループの幅wと略等しい幅の複数本のアルミ電極(陰極)13が、互いのギャップをITO電極の各グループ間のギャップgと略等しくした状態で、ITO電極と直交させてストライプ状に形成されている。
【0040】
各ITO電極間11a,11b,11cのギャップ,各有機層12a,12b,12c間のギャップ,各アルミ電極13間のギャップには、ブラックマスク(図示略)が形成されている。
【0041】
これにより、この表示素子1では、図1に示すように、ガラス基板2及び4の基板面の端のすぐ近くにまで、各有機層12a,12b,12cから成る(すなわちRGBの各画素から成る)絵素PXが形成されている。この絵素PXのピッチp(図2のギャップgと幅wとの合計)は、例えば0.5mm程度になっている。
【0042】
なお、各ITO電極11a,11b,11cの真上であってアルミ電極13の上を避けた位置にあるブラックマスクには、それぞれITO電極11a,11b,11cにまで届く孔mが形成されている(図には、その孔がITO電極11a,11b,11cに達する部分をmとして示している)。この孔mの形成方法としては、予め孔mの位置にマスクパターンを設けてブラックマスクを形成する方法か、あるいは、ブラックマスクを形成した後でエキシマレーザーの照射によってブラックマスクに孔をあける方法が採られている。
【0043】
図1に示すように、有機薄膜EL3の上には、有機薄膜EL3に密着させるようにして、ガラス基板4が重ね合わされている。ガラス基板4としては、ガラス基板2として用いられるものと同じガラス基板が用いられており、したがって、そのサイズや材質は、ガラス基板2と全く等しくなっている。
【0044】
図1には図示していないが、ガラス基板4には、各アルミ電極13の真上であって有機層12a,12b,12cの上を避けた位置(すなわち絵素の上を避けた位置)に、それぞれ基板面を貫通する孔が形成されるとともに、有機薄膜EL3の各孔m(図2)の真上の位置にも、それぞれ基板面を貫通する孔が形成されている。
【0045】
図3A,Bは、このガラス基板4の孔を、ITO電極に平行な方向,アルミ電極に平行な方向からそれぞれ示した図である。各アルミ電極13の真上であって有機層12a,12b,12cの上を避けた位置にそれぞれ孔n1が形成されるとともに、有機薄膜EL3の孔mの真上の位置にそれぞれ孔n2が形成されている。
【0046】
孔n1,n2の形成方法としては、ドリルで孔を開ける方法か、あるいは、砂または研磨材を高速で物体に吹き付けるサンドブラスト(グリッドブラスト)法が採られている。
【0047】
各孔n1は、アルミ電極13に走査信号を供給するための取り出し電極5が通された状態で、金メッキまたははんだ付けによって封止されている。各孔n2は、ITO電極11a,11b,11cに表示信号を供給するための取り出し電極6が通された状態で、金メッキまたははんだ付けによって封止されている。
【0048】
取り出し電極5,6の先端には、それぞれ金バンプ21が形成されている。この金バンプ21の形成方法としては、例えばボールボンディングによって金ワイヤの先端に形成されたボール状の塊を取り出し電極5,6の先端に接合した後で金ワイヤを切断する方法が採られている。
【0049】
有機薄膜EL3とガラス基板4との間には、熱可塑性樹脂から成る接着層22が形成されている。この接着層22の形成方法としては、例えばポリエステル,塩化ビニル,酢酸ビニル,ポリアミドまたはポリウレタン系の熱可塑性樹脂を、加熱して軟化させた状態で、印刷法またはフィルムラミネート法によって有機薄膜EL3とガラス基板4とのいずれかに塗布する方法が採られている。
【0050】
ガラス基板2とガラス基板4とは、この接着層22が軟化する温度にまで加熱された状態で互いに圧接された後、接着層22が硬化する温度にまで冷却されている。これにより、取り出し電極5とアルミ電極13との接続及び取り出し電極6とITO電極11a,11b,11cとの接続が金バンプ21を介して行われている。
【0051】
また、取り出し電極5を通す孔n1は絵素の上を避けた位置に形成されており、取り出し電極6を通す孔n2もアルミ電極13の上を避けた位置に形成されているので、ガラス基板2とガラス基板4とを互いに圧接する際に有機薄膜EL3にダメージが与えられることが防止されている。
【0052】
図1に示すように、ガラス基板2,4の側面側には、全面にわたって、接着剤7で薄板ガラス8が貼られている。図1には1枚の薄板ガラス8しか表れていないが、図4に示すように、この側面側の四方に、それぞれ1枚ずつ薄板ガラス8が貼られている。
【0053】
接着剤7としては、透湿性の低いエポキシ系のUV硬化性接着剤であって、透明であり且つ屈折率が1.4〜1.7程度(すなわち屈折率がガラス基板2と略等しい)のものが用いられている。
【0054】
薄板ガラス8は、厚さ約50μmの透明のガラスである。ガラス基板2及び4の基板面の最も端に位置する絵素PXから薄板ガラス8の表面までの距離xは、絵素PX間のギャップgの略2分の1になるように決定されている。
【0055】
この薄板ガラス8の貼り付けまでの全作業は、湿気や酸素による有機薄膜EL3の劣化を防止するために、例えば乾燥窒素雰囲気のような無酸素の乾燥雰囲気中で行われている。
【0056】
このようにして、この表示素子1では、ガラス基板2及び4の側面側で、薄板ガラス8の貼り付けによって有機薄膜EL3(ITO電極,有機層及びアルミ電極)の封止が行われている。そして、ガラス基板2及び4の基板面の端のすぐ近くにまで絵素PXが形成されており、この基板面の最も端に位置する絵素PXから薄板ガラス8の表面までの距離xが絵素PX間のギャップgの略2分の1になっている。
【0057】
次に、この表示素子1を複数枚配列した様子について説明する。図5は、表示素子1を複数枚配列した際の隣合う表示素子1の境目を示す側面断面図である。
【0058】
各表示素子1の基板面の端のすぐ近くにまで絵素PXが形成されているので、隣合う表示素子1の境目には、非表示部分が存在しなくなっている。また、距離xがギャップgの略2分の1であることから、この境目での絵素PX間のギャップg’はギャップgと略等しくなっており、したがって、この境目での絵素ピッチp’は各表示ユニット内で絵素ピッチpと略等しくなっている。
【0059】
このように、隣合う表示素子1の境目でも絵素ピッチの均一性が確保されるので、表示素子1をユニット化して大画面を構成した際に、隣合う表示ユニットの境目が目立たなくなっている。
【0060】
また、接着剤7の材料として、透明であり且つ屈折率がガラス基板2と略等しいのものが用いられており、ガラス基板2及び4の側面側には透明の薄板ガラス8が貼られているので、薄板や接着剤自体が目地として見えてしまうことがなくなるとともに第1の透明基板と薄板や接着剤との境界での光の反射が防止されている。これにより、隣合う表示ユニットの境目が一層目立たなくなっている。
【0061】
以上のように、この表示素子1では、複数枚配列した際に隣合う表示素子1の境目が目立つことがないようにして、有機薄膜EL3が封止されている。
【0062】
また、ガラス基板4にはガラス基板2として用いられるものと同じものが用いられていることから、ガラス基板2及び4は熱膨張率が等しいので、温度変化による基板面方向でのこれらの基板の伸び縮みの距離は互いに等しくなっている。したがって、この伸び縮みの距離の相違を原因として薄板ガラス8と接着剤7との間に隙間が生じることはないので、温度変化があっても封止性が維持されるようになっている。
【0063】
また、裏面側のガラス基板4には、アルミ電極,ITO電極に走査信号,表示信号を供給するための取り出し電極5,6を通した孔n1,n2が設けられているので、この走査信号,表示信号を供給する駆動回路を、ガラス基板4の裏側(すなわち平面表示素子1の裏面側)に配置することができるようになっている。
【0064】
なお、以上の例では、裏面側の基板として、ガラス基板2として用いられるものと同じものを用いている。しかし、別の例として、ガラス基板2として用いられるものとは異なるガラス基板や、熱膨張率がガラス基板2と略等しい透明な樹脂製の基板であって、少なくとも基板面の寸法がガラス基板2と略等しいものを、裏面側の基板として用いてもよい。
【0065】
また、以上の例では、ガラス基板2及び4の側面側に、薄板ガラス8を貼り付けている。しかし、別の例として、屈折率がガラス基板2と略等しい透明な樹脂製の薄板を、ガラス基板2及び4の側面側に貼り付けてもよい。
【0066】
また、以上の例では、有機薄膜EL平面表示素子に本発明を適用しているが、これに限らず、例えば液晶平面表示素子やプラズマ平面表示素子のような、表示材料及び電極を封止する必要のある適宜の平面表示素子に本発明を適用してよい。
【0067】
液晶平面表示素子やプラズマ平面表示素子に本発明を適用する場合には、これらの平面表示素子の表示面側及び裏面側にもともと存在する2枚のガラス基板の側面側で薄板ガラスの貼り付けを行えばよく、また、裏面側のガラス基板に孔をあけることなく、これらの平面表示素子電極において通常行われている方法で電極と駆動回路との接続を行ってよい。
【0068】
また、本発明は、以上の例に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、その他様々の構成をとりうることはもちろんである。
【0069】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る請求項1に記載の平面表示素子によれば、表示面側に位置する第1の透明基板上に複数本の陽極が形成され、各陽極の上に有機正孔輸送層,有機発光層及び有機電子輸送層から成る有機層が互いの間にギャップをあけて複数形成され、有機層の上に陽極と直交させた陰極が互いの間にギャップをあけて複数本形成され、有機層の間のギャップ及び陰極の間のギャップにブラックマスクが形成され、各陽極の真上であって陰極の上を避けた位置にあるブラックマスクにそれぞれ陽極にまで届く孔が形成されることにより有機薄膜ELが形成されている。そして、このように有機薄膜ELを形成した表示面側の第1の透明基板に、有機薄膜ELの上に密着させるように裏面側の第2の透明基板が重ね合わされており、この第2の透明基板は、陰極の真上であって有機層の上を避けた位置に基板面を貫通する第1の貫通孔が形成されるとともに、有機薄膜ELの孔の真上の位置に基板面を貫通する第2の貫通孔が形成されており、この第1の貫通孔は、陰極に信号を供給するための第1の取り出し電極を通した状態で封止され、この第2の貫通孔は、陽極に信号を供給するための第2の取り出し電極を通した状態で封止されているので、陰極及び陽極に信号を供給する回路を、平面表示素子の裏面側に配置することができるという効果が得られる。
また、第1の透明基板と第2の透明基板との側面側での薄板の貼り付けによって封止が行われているので、この平面表示素子を複数枚配列して画面を構成した際に、隣合う平面表示素子の境目に非表示部分が存在しないようにすることができるという効果が得られる。
【0070】
また、第1及び第2の透明基板の熱膨張率が互いに略等しいので、温度変化があっても封止性が維持されるという効果も得られる。
【0071】
また、請求項2に記載の平面表示素子によれば、第1及び第2の透明基板の熱膨張率が完全に等しくなるので、一層よく封止性が維持されるようになるという効果が得られる。
【0073】
また、請求項4に記載の平面表示素子によれば、この平面表示素子を複数枚配列して画面を構成した際に、隣合う平面表示素子の境目でも絵素ピッチの均一性が確保されるので、この境目を一層目立たなくすることができるという効果が得られる。
【0074】
また、請求項5に記載の平面表示素子によれば、薄板や接着剤自体が目地として見えてしまうことがなくなるとともに第1の透明基板と薄板や接着剤との境界での光の反射が防止されるので、隣合う平面表示素子の境目を一層目立たなくすることができるという効果が得られる。
【0075】
また、請求項6に記載の平面表示素子によれば、薄板と第1の透明基板との屈折率が完全に等しくなるので、第1の透明基板と薄板との境界での光の反射を一層よく防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した有機薄膜EL平面表示素子の構成の一例を示す側面断面図である。
【図2】図1の有機薄膜ELの構造の一例を示す斜視図である。
【図3】図1の取り出し電極とアルミ電極,ITO電極との接続の様子の一例を示す側面断面図である。
【図4】図1の有機薄膜EL平面表示素子の外観形状の一例を示す斜視図である。
【図5】図1の表示素子を複数枚配列した際の表示素子の境目を示す側面断面図である。
【図6】従来の有機薄膜EL平面表示素子の封止構造例を示す側面断面図である。
【図7】従来の有機薄膜EL平面表示素子の封止構造例を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 有機薄膜EL平面表示素子、 2,4 ガラス基板、 3 有機薄膜EL、 5,6 取り出し電極、 7 接着剤、 8 薄板ガラス、 11a,11b,11c ITO電極、 12a,12b,12c 有機層、 13 アルミ電極、 14 ブラックマスク、 21 金バンプ、 22 接着層、 m 有機薄膜ELの孔、 n1,n2 ガラス基板の孔、 PX 絵素

Claims (6)

  1. 表示面側に位置する第1の透明基板上に複数本の陽極が形成され、各々の前記陽極の上に有機正孔輸送層,有機発光層及び有機電子輸送層から成る有機層が互いの間にギャップをあけて複数形成され、前記有機層の上に前記陽極と直交させた陰極が互いの間にギャップをあけて複数本形成され、前記有機層の間のギャップ及び前記陰極の間のギャップにブラックマスクが形成され、各々の前記陽極の真上であって前記陰極の上を避けた位置にある前記ブラックマスクにそれぞれ前記陽極にまで届く孔が形成されることにより有機薄膜ELが形成されており、
    前記有機薄膜ELの上に、前記有機薄膜ELに密着させるようにして裏面側に位置する第2の透明基板が重ね合わされており、
    前記第2の透明基板は、前記陰極の真上であって前記有機層の上を避けた位置に基板面を貫通する第1の貫通孔が形成されるとともに、前記有機薄膜ELの前記孔の真上の位置に基板面を貫通する第2の貫通孔が形成されており、
    前記第1の貫通孔は、前記陰極に信号を供給するための第1の取り出し電極を通した状態で金メッキまたははんだ付けによって封止され、前記第2の貫通孔は、前記陽極に信号を供給するための第2の取り出し電極を通した状態で金メッキまたははんだ付けによって封止されており、
    前記第1の透明基板と前記第2の透明基板とは、熱膨張率が略等しい材料から成っており、
    前記第1の透明基板及び前記第2の透明基板の側面側に、前記有機薄膜ELを封止する薄板が接着剤で貼られてい
    平面表示素子。
  2. 請求項1に記載の平面表示素子において、
    前記第1の透明基板と前記第2の透明基板とが同じ材料から成ってい
    平面表示素子。
  3. 請求項1または2に記載の平面表示素子において、
    前記第1,第2の取り出し電極の先端にそれぞれ金バンプが形成されており、前記第1の取り出し電極と前記陰極との接続及び前記第2の取り出し電極と前記陽極との接続が前記金バンプを介して行われる
    平面表示素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の平面表示素子において、
    前記第1の透明基板及び前記第2の透明基板の基板面の最も端に位置する絵素から前記薄板の表面までの距離が、絵素同士の間のギャップの略2分の1になってい
    平面表示素子。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の平面表示素子において、
    前記薄板及び前記接着剤は、透明であり且つ屈折率が前記第1の透明基板と略等しい材料から成ってい
    平面表示素子。
  6. 請求項5に記載の平面表示素子において、
    前記薄板は、前記第1の透明基板と同じ材料から成ってい
    平面表示素子。
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