JP4200775B2 - フライホイール電力貯蔵装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、フライホイール電力貯蔵装置、さらに詳しくは、複数組の磁気軸受でフライホイールの回転軸をアキシアル方向およびラジアル方向に非接触支持して磁気浮上させる磁気軸受装置が組み込まれたフライホイール電力貯蔵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フライホイールの回転によって電力を貯蔵する電力貯蔵装置は、数時間以上の待機時間が必要であり、軸受損失を低減するために、その支持機構として、転がり軸受でなく、特許文献1に記載される5軸制御型磁気軸受装置が使用されている。
【0003】
5軸制御型磁気軸受装置は、回転軸をアキシアル制御軸方向に非接触支持する1組のアキシアル磁気軸受、回転軸をアキシアル方向の2箇所においてそれぞれ互いに直交する2つのラジアル制御軸方向に非接触支持する2組のラジアル磁気軸受を備えている。回転軸を鉛直方向に配置した磁気軸受装置の場合、回転体の自重の支持は、アキシアル磁気軸受の電磁石を制御することによって行われていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平1−126423号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の5軸制御型磁気軸受装置をフライホイール電力貯蔵装置に使用した場合、フライホイールを含む回転体の自重を支持するための制御電流を常時供給する必要があり、この結果、アキシアル磁気軸受の消費電力(銅損)が増大し、フライホイール電力貯蔵装置の損失が増大し、そのエネルギ貯蔵効率を向上させるための妨げになっていた。
【0006】
この発明の目的は、電力損失を減少させて、エネルギ貯蔵効率を向上させることができるフライホイール電力貯蔵装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この発明によるフライホイール電力貯蔵装置は、フライホイールの回転軸を非接触支持する磁気軸受装置を有しているフライホイール電力貯蔵装置において、磁気軸受装置は、フライホイール回転軸をアキシアル方向およびラジアル方向に非接触支持して磁気浮上させるための複数の電磁石を有する複数組の磁気軸受と、フライホイール回転軸に設けられたアキシアルディスク部をアキシアル方向に吸引して吊り下げる永久磁石と、永久磁石の吸引力を調整する吸引力調整手段とを備えており、吸引力調整手段は、永久磁石を支持する磁石支持体に固定された固定部材と、磁石支持体に吸引力調整ギャップを介して対向する移動体とを備えており、固定部材は、外周におねじ部が形成された環状のねじ部材を有し、移動体は、内周にめねじ部が形成された環状のねじ部材を有し、各ねじ部材の径がアキシアルディスク部の外径よりも大きくなされているとともに、ねじ部材同士が互いに相対移動可能なようにねじ合わされることにより、移動体が固定部材に対して移動可能とされており、吸引力調整ギャップの大きさが移動体の移動によって変化させられることにより、永久磁石の回転体を吸引する力が調整されることを特徴とするものである。
【0008】
永久磁石は、アキシアル磁気軸受の電磁石に隣接して設けられかつ電磁石鉄心に支持されていることが好ましい。このようにすると、コンパクト化が可能であり、しかも、電磁石および永久磁石を有するアキシアル磁気軸受を1つのユニットとして扱えるので、電磁石だけを有するアキシアル磁気軸受に代えて使用することが容易となる。
【0009】
この発明のフライホイール電力貯蔵装置によると、フライホイール回転軸のアキシアル方向およびラジアル方向の制御は、各磁気軸受の電磁石に制御電流を供給することにより行われ、この際、フライホイール回転軸をアキシアル方向に吸引して吊り下げる永久磁石が設けられていることから、フライホイールの自重を支持するための制御電流が少なくて済み、したがって、アキシアル磁気軸受の消費電力(銅損)が減少し、この結果、フライホイール電力貯蔵装置の電力損失が減少し、エネルギ貯蔵効率が向上する。
【0010】
永久磁石は、フライホイールの自重(回転軸、モータのロータなどフライホイールと一体となって回転するユニット全体の自重をいうものとする。)分に相当する吸引力を有していることが好ましい。このようにすると、フライホイールの自重を支持するための制御電流が実質的にゼロとなり、フライホイール電力貯蔵装置のエネルギ貯蔵効率が最適化される。
【0013】
吸引力調整手段は、永久磁石を支持する磁石支持体に固定された固定部材と、磁石支持体に吸引力調整ギャップを介して対向する移動体とを備えており、固定部材は、外周におねじ部が形成された環状のねじ部材を有し、移動体は、内周にめねじ部が形成された環状のねじ部材を有し、各ねじ部材の径がアキシアルディスク部の外径よりも大きくなされているとともに、ねじ部材同士が互いに相対移動可能なようにねじ合わされることにより、移動体が固定部材に対して移動可能とされており、吸引力調整ギャップの大きさが移動体の移動によって変化させられることにより、永久磁石の回転体を吸引する力が調整されるので、調整が面倒な磁気軸受とは別に設けられた移動体の調整だけで、フライホイール電力貯蔵装置のエネルギ貯蔵効率を最適化するための永久磁石の吸引力の微調整を容易に行うことができる。
【0014】
【発明の実施形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。
【0015】
フライホイール電力貯蔵装置は、図1に示すように、コンテナ(1)内に納められたカーボンファイバ製の円筒状フライホイール(2)と、フライホイール(2)の回転軸(3)を非接触支持する磁気軸受装置(4)とを備えている。
【0016】
磁気軸受装置(4)は、鉛直に配置された略円筒状ケーシング(5)の内部で鉛直軸状の回転体(この場合は、フライホイールの回転軸)(3)が回転する縦型のものである。なお、以下の説明において、アキシアル方向(上下方向)の制御軸をZ軸、Z軸に対して直交するとともに互いに直交する2つのラジアル方向(水平方向)の制御軸をそれぞれX軸およびY軸とする。
【0017】
磁気軸受装置(4)のケーシング(5)内には、フライホイール回転軸(3)をZ軸方向に非接触支持する制御型アキシアル磁気軸受(6)、フライホイール回転軸(3)の上下2箇所をX軸およびY軸方向に非接触支持する上下2組の制御型ラジアル磁気軸受(7)(8)、フライホイール回転軸(3)のアキシアル方向の位置を検出するためのアキシアルセンサユニット(9)、フライホイール回転軸(3)の上下2箇所におけるX軸およびY軸方向の位置を検出するための上下2組のラジアルセンサユニット(10)(11)、フライホイール(2)と一体の周壁およびフライホイール回転軸(3)と一体の頂壁を有する円筒状ロータ(12)と、ロータ(12)を高速回転させるモータのステータユニット(13)、フライホイール回転軸(3)の回転速度を検出するための回転センサ(14)ならびにフライホイール回転軸(3)のアキシアル方向およびラジアル方向の変位を制限してフライホイール回転軸(3)を磁気軸受(6)(7)(8)で非接触支持できなくなったときなどにフライホイール回転軸(3)を機械的に支持する上下2組のタッチダウン軸受(15)(16)が設けられている。
【0018】
フライホイール(2)、フライホイール(2)の回転軸(3)およびロータ(12)が回転側の主たる構成要素であり、以下では、これらすべてを含む構成をフライホイールユニット(2)(3)(12)というものとする。
【0019】
アキシアル磁気軸受(6)は、フライホイール回転軸(3)の下端部に設けられたフランジ部すなわちアキシアルディスク部(3a)をZ軸方向の上方から臨むように配置されたアキシアル電磁石コイル(17)と、これの径方向外側に隣り合って配置された永久磁石(18)と、電磁石コイル(17)および永久磁石(18)を支持する磁石支持体を兼ねる電磁石鉄心(19)とを備えている。電磁石鉄心(19)は、磁気軸受装置(4)のケーシングの下端部分を構成している。ただし、電磁石鉄心(19)が強磁性材料とされているのに対し、符号(5)で示すケーシングの主部分は、非磁性材料(アルミなど)で形成されている。これにより、電磁石鉄心(19)以外の部材に磁束が流れることが防止され、磁気回路(磁気力)の計算が容易なものとされている。永久磁石(18)は、フライホイールユニット(2)(3)(12)の自重を支持するためのもので、永久磁石(18)のフライホイール回転軸(3)を吸引する力は、吸引力調整手段(20)によって調整されている。
【0020】
吸引力調整手段(20)は、電磁石鉄心(19)に一体に設けられしたがって電磁石鉄心(19)と同材質の環状の固定部材(31)と、固定部材(31)に移動可能に取り付けられかつ電磁石鉄心(19)に吸引力調整ギャップ(G)を介して対向する環状の移動体(32)とを備えており、後述するように、吸引力調整ギャップ(G)の大きさが移動体(32)の移動によって変化させられることにより、永久磁石(18)がフライホイール回転軸(3)を吸引する力が調整されている。
【0021】
各ラジアル磁気軸受(7)(8)は、それぞれ、フライホイール回転軸(3)をX軸方向の両側から挟むように配置された1対のラジアル電磁石(7a)(8a)と、フライホイール回転軸(3)をY軸方向の両側から挟むように配置された1対のラジアル電磁石(図示略)とを備えている。
【0022】
上部ラジアルセンサユニット(10)は、上部ラジアル磁気軸受(7)の近傍におけるフライホイール回転軸(3)のX軸およびY軸方向の位置を検出するためのものであり、上部ラジアル磁気軸受(7)の上側近傍のフライホイール回転軸(3)の外周に設けられたターゲット部(21)をX軸方向の両側から挟むように配置された1対のX軸用ラジアルセンサ(10a)と、ターゲット部(21)をY軸方向の両側から挟むように配置された1対のY軸用ラジアルセンサ(図示略)とから構成されている。下部ラジアルセンサユニット(11)は、下部ラジアル磁気軸受(8)の近傍におけるフライホイール回転軸(3)のX軸およびY軸方向の位置を検出するためのものであり、下部ラジアル磁気軸受(8)の下側近傍のフライホイール回転軸(3)の外周に設けられたターゲット部(22)をX軸方向の両側から挟むように配置された1対のX軸用ラジアルセンサ(11a)と、ターゲット部(22)をY軸方向の両側から挟むように配置された1対のY軸用ラジアルセンサ(図示略)とから構成されている。各ラジアルセンサ(10a)(11a)は、公知のものであり、フライホイール回転軸(3)のターゲット部(21)(22)とのラジアル方向の隙間の大きさに対応した信号を出力する。したがって、各1対のX軸用ラジアルセンサ(10a)(11a)によりフライホイール回転軸(3)のX軸方向の位置が検出され、各1対のY軸用ラジアルセンサにより回転体のY軸方向の位置が検出される。各ターゲット部(21)(22)は、無方向性けい素鋼板製の環状の薄板を積層することにより構成されている。
【0023】
フライホイール回転軸(3)の下端に、短円柱状のアキシアル方向ターゲット(23)が同心状に取り付けられている。アキシアルセンサユニット(9)は、フライホイール回転軸(3)のZ軸方向の位置を検出するためのものであり、ターゲット(23)の下端面の中心部にZ軸方向の下側から対向するように配置されているアキシアルセンサ(9a)を有している。アキシアルセンサ(9a)は、コアにコイルが巻かれたものである。回転センサ(14)はアキシアルセンサ(9a)と同じ特性のものである。ターゲット(23)の下端面の外周部の1つの円周上に、1つまたは複数の被検出部(24)が形成されている。この例では、ターゲット(23)の下端面の最外周に凹部を形成することにより、被検出部(24)が形成されている。複数の被検出部(24)が形成される場合、それらは円周方向に等間隔をおいて設けられる。アキシアルセンサ(9a)は、公知のものであり、フライホイール回転軸(3)のターゲット(23)のZ軸方向の位置に対応した信号を出力する。したがって、アキシアルセンサ(9a)により、フライホイール回転軸(3)のZ軸方向の位置が検出される。
【0024】
上部タッチダウン軸受(15)は、フライホイール回転軸(3)のラジアル方向の変位を制限するものである。上部タッチダウン軸受(15)の外輪(15a)はケーシング(5)に固定されており、内輪(15b)は、フライホイール回転軸(3)が磁気軸受(6)(7)(8)により非接触支持された状態で、フライホイール回転軸(3)の上端寄りの部分の外径が均一な軸部(3b)にラジアル方向にわずかな隙間をあけて対向している。下部タッチダウン軸受(16)は、フライホイール回転軸(3)のアキシアル方向およびラジアル方向の変位を制限するものである。下部タッチダウン軸受(16)の外輪(16a)は電磁石鉄心(19)に固定されており、内輪(16b)は、フライホイール回転軸(3)が磁気軸受(6)(7)(8)により非接触支持された状態で、フライホイール回転軸(3)の下部の外周に形成された環状みぞ(25)の部分にアキシアル方向およびラジアル方向にわずかな隙間をあけて対向している。フライホイール回転軸(3)が磁気軸受(6)(7)(8)により非接触支持された状態において、上部タッチダウン軸受(15)の内輪(15b)とフライホイール回転軸(3)とのラジアル方向の隙間ならびに下部タッチダウン軸受(16)の内輪(16b)とフライホイール回転軸(3)とのアキシアル方向およびラジアル方向の隙間は実際には非常に小さいが、図1には、それらを誇張して示している。
【0025】
図2に詳細に示すように、電磁石鉄心(19)は、内壁(19a)、外壁(19b)および頂壁(19c)を有する2重筒状に形成されている。電磁石鉄心(19)の外壁(19b)は、その下端が内壁(19a)下端よりも下方に位置させられており、外壁(19b)下端部に設けられたフランジ部(19d)がコンテナ(1)の底壁部分に固定されている。電磁石コイル(17)は、内壁(19a)および頂壁(19c)に接する環状に形成され、永久磁石(18)は、電磁石コイル(17)の径方向外側に若干の間隔をおいて配置されかつ頂壁(19c)に接する環状に形成されている。
【0026】
吸引力調整手段(20)の固定部材(31)は、外周におねじ部(33a)が形成された環状のねじ部材(33)と、ねじ部材(33)の上側に配置されてボルト(35)によって同部材(33)に結合された環状の支持部材(34)とからなる。支持部材(34)は、永久磁石(18)に下方から当てられている孔あき円板部(34a)およびその外周から下方にのびる円筒部(34b)からなる。孔あき円板部(34a)の内周縁部は、フライホイール回転軸(3)のアキシアルディスク部(3a)の外周縁部に軸方向真上から対向させられている。円筒部(34b)の下端部の所要箇所には、ねじ部材(33)を貫通したボルト(35)がねじ合わされている垂直状めねじ部が形成されている。ねじ部材(33)の内周には、支持部材(34)の内周に嵌め合わされている立ち上がり部(33b)が設けられている。永久磁石(18)の外周および支持部材(34)の上部の外周と電磁石鉄心(19)の外壁(19b)との間には、非磁性体(36)が介在させられている。非磁性体(36)は、その外周が電磁石鉄心(19)の外壁(19b)に当接するようになされているとともに、その内周には、永久磁石(18)の外周部分がすきまなく嵌め入れられる環状の凹部が形成されている。こうして、永久磁石(18)と電磁石鉄心(19)の芯出しが非磁性体(36)を使用して行われている。
【0027】
移動体(32)は、内周にめねじ部(37a)が形成された環状のねじ部材(37)と、ねじ部材(37)の上側に配置されてボルト(39)によって同部材(37)に結合された環状の支持部材(38)とからなる。そして、移動体(32)のねじ部材(37)と固定部材(31)のねじ部材(33)とが、互いに相対移動可能なようにねじ合わされることにより、移動体(32)が固定部材(31)に対して移動可能とされている。各ねじ部材 (33)(37) の径は、アキシアルディスク部 (3a) の外径よりも大きくなされている。移動体(32)が固定部材(31)にねじ合わされた状態で、移動体(32)の上面と電磁石鉄心(19)の下面との間には、間隙が存在しており、これが吸引力調整ギャップ(G)とされている。また、移動体(32)の支持部材(38)上部の内径と固定部材(31)の支持部材(34)下端部の外径とは、互いに摺動し得るように、略同じ大きさとされている。
【0028】
固定部材(31)および移動体(32)の各支持部材(34)(38)は、電磁石鉄心(19)と同じ材料、例えばSS400等の磁気特性が良好な材料が使用され、固定部材(31)および移動体(32)の各ねじ部材(33)(37)は、支持部材(34)(38)材料に比べて、磁気特性では劣るが、高強度でかつ高硬度の材料、例えばSUS440Cが使用されている。なお、支持部材(34)(38)とねじ部材(33)(37)との結合は、ボルト(35)(39)によらずに、例えば圧入等の他の方法で行ってもよい。
【0029】
吸引力調整手段(20)が上記のように構成されていることから、永久磁石(18)は、固定部材(31)の支持部材(34)を介してフライホイール回転軸(3)のアキシアルディスク部(3a)を吸引しており、この吸引力は、永久磁石(18)を始点として、電磁石鉄心(19)の頂壁(19c)、同外壁(19b)、吸引力調整ギャップ(G)、移動体(32)の支持部材(38)、固定部材(31)の支持部材(34)を経て、永久磁石(18)に戻る磁気回路の特性によって変わってくる。すなわち、吸引力調整ギャップ(G)が大きくなれば、フライホイール回転軸(3)を吸引する力が増加し、吸引力調整ギャップ(G)が小さくなれば、フライホイール回転軸(3)を吸引する力が減少する。したがって、移動体(32)を固定部材(31)に対して右回りまたは左回りに回すことにより、吸引力の微調整をすることができる。
【0030】
上記の磁気軸受装置(4)が作動を停止しているときなど、フライホイール回転軸(3)を磁気軸受(6)(7)(8)で非接触支持していないときには、フライホイール回転軸(3)は、タッチダウン軸受(15)(16)によって機械的に支持される。このとき、フライホイール回転軸(3)が磁気軸受(6)(7)(8)、センサ(9)(10)(11)などに接触しないように、各部の寸法が決められている。
【0031】
磁気軸受装置(4)の運転中は、アキシアルセンサユニット(9)により検出されたフライホイール回転軸(3)のZ軸方向の位置、ならびにラジアルセンサユニット(10)(11)により検出されたフライホイール回転軸(3)のX軸およびY軸方向の位置に基づいて、各磁気軸受(6)(7)(8)を制御することにより、フライホイール回転軸(3)がアキシアル方向およびラジアル方向の所定位置に非接触支持される。そして、このようにフライホイール回転軸(3)が磁気軸受(6)(7)(8)により非接触支持された状態で、モータのステータユニット(13)およびロータ(12)によりフライホイール回転軸(3)したがってこれと一体のフライホイール(2)が高速回転させられる。
【0032】
各磁気軸受(6)(7)(8)の制御に際しては、アキシアル磁気軸受(6)の永久磁石(18)がフライホイール回転軸(3)を吸引してフライホイールユニット(2)(3)(12)の自重分を保持することから、アキシアル磁気軸受(6)の電磁石コイル(17)には、フライホイールユニット(2)(3)(12)の自重を支持するための電流は供給されずに、軸方向の振動による変位を制御するための電流だけが供給される。そして、移動体(32)を固定部材(31)に対して右回りまたは左回りに回すことにより、永久磁石(18)の吸引力がフライホイールユニット(2)(3)(12)の自重分にちょうど相当するように設定することにより、アキシアル磁気軸受(6)の制御電流を最小化することができる。また、固定部材(31)および移動体(32)の各支持部材(34)(38)は、磁気特性が良好な材料で、固定部材(31)および移動体(32)の各ねじ部材(33)(37)は、高強度でかつ高硬度の材料で形成されていることから、永久磁石(18)の吸引力が大きくなり、かつ、この吸引力がねじ部材(33)(37)にかかることによる破断等の損傷が防止される。
【0033】
なお、上記の実施形態において、磁気軸受装置(4)の各部の構成は、上記実施形態のものに限らず、適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の実施形態を示すフライホイール電力貯蔵装置の機械的部分を示す縦断面図である。
【図2】図2は、図1の要部を示す拡大縦断面図である。
【符号の説明】
(2) フライホイール
(3) フライホイール回転軸
(4) 磁気軸受装置
(6) アキシアル磁気軸受
(7)(8) ラジアル磁気軸受
(7a)(8a) ラジアル電磁石
(17) アキシアル電磁石コイル
(18) 永久磁石
(20) 吸引力調整手段
Claims (2)
- 鉛直軸状のフライホイールの回転軸を非接触支持する磁気軸受装置を有しているフライホイール電力貯蔵装置において、
磁気軸受装置は、フライホイール回転軸をアキシアル方向およびラジアル方向に非接触支持して磁気浮上させるための複数の電磁石を有する複数組の磁気軸受と、フライホイール回転軸に設けられたアキシアルディスク部をアキシアル方向に吸引して吊り下げる永久磁石と、永久磁石の吸引力を調整する吸引力調整手段とを備えており、
吸引力調整手段は、永久磁石を支持する磁石支持体に固定された固定部材と、磁石支持体に吸引力調整ギャップを介して対向する移動体とを備えており、固定部材は、外周におねじ部が形成された環状のねじ部材を有し、移動体は、内周にめねじ部が形成された環状のねじ部材を有し、各ねじ部材の径がアキシアルディスク部の外径よりも大きくなされているとともに、ねじ部材同士が互いに相対移動可能なようにねじ合わされることにより、移動体が固定部材に対して移動可能とされており、吸引力調整ギャップの大きさが移動体の移動によって変化させられることにより、永久磁石の回転体を吸引する力が調整されることを特徴とするフライホイール電力貯蔵装置。 - 固定部材および移動体は、それぞれ、ねじ部材の上側に配置されて同部材に結合された環状の支持部材を有しており、各支持部材は、ねじ部材よりも磁気特性が良好な材料とされ、ねじ部材は、支持部材よりも高強度材料とされていることを特徴とする請求項1のフライホイール電力貯蔵装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
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