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JP4291171B2 - 体外循環装置 - Google Patents

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JP4291171B2 JP2004024575A JP2004024575A JP4291171B2 JP 4291171 B2 JP4291171 B2 JP 4291171B2 JP 2004024575 A JP2004024575 A JP 2004024575A JP 2004024575 A JP2004024575 A JP 2004024575A JP 4291171 B2 JP4291171 B2 JP 4291171B2
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Description

本発明は、体外循環装置に関するものである。
心臓手術等に用いられる体外循環装置は、リザーバー(貯血槽)、人工肺、血液ポンプ、脱血ライン、送血ライン等を有する血液回路を備えている(例えば、特許文献1参照)。
体外循環、補助循環において(血液回路により血液を循環させている際)、血液回路中に気泡が混入(流入)した場合、少量の気泡(少量気泡)であれば、血液回路中に設けた動脈フィルターやバブルトラップにてその気泡を除去することができるが、大量の気泡(大量気泡)の場合は、除去が不完全となり、その気泡を患者へ送ってしまう可能性がある。
また、気泡を患者へ送らないまでも、血液回路中に気泡が多く含まれてしまい、血液回路から気泡を除去(再プライミング)する操作が必要となる。この間(約数分から10数分)は、血液の循環を停止しなければならず、患者への悪影響が懸念される。
ところで、血液回路の気泡混入部位の1つとして、脱血カテーテルがある。この場合、症例や術式、カテーテル挿入方法によって気泡が混入する頻度と混入する気泡の量は異なるが、カテーテル外れ、カテーテルと回路のチューブ嵌合部の外れ等、極めて低い確率であるが、大量の気泡が血液回路中に混入する可能性がある。
特に、血液ポンプとして遠心ポンプを使用する場合においては、気泡は、ポンプ内部での撹拌により細かく砕かれる。血液中の気泡は、細かいほど破泡が難しく、再プライミングの際も血液ポンプ、人工肺内部に残り易い。
上述のことから、血液回路中に混入した気泡は、血液ポンプより上流側で確実に血液から分離することが望ましく、脱血された血液からの気泡の除去には、静脈リザーバーの脱血フィルターが利用されている。
一方、体外循環装置を使用する患者への負担低減を考慮し、血液と空気との接触を極力抑える閉鎖型回路、血液の希釈を極力おさえる低充填量回路が注目されているが、これを実現するには、大量気泡を分離するために大容量の静脈リザーバーが必要となり、患者の負担が増大してしまう。
また、体外循環装置で使用される動脈フィルターやバブルトラップでは、大量気泡に対応できないという問題があり、低充填量と安全の両立が不可能であった。
また、体外循環装置に使用されているローラーポンプシステムにおいては、超音波等を用いた気泡センサーを附属させ、技士や担当医師が、ハードシェル静脈リザーバーの表面(側面)の任意の位置にその気泡センサーを貼付し、気泡センサーが気泡を感知すると、ローラーポンプが止まり血液の循環を停止するものがある。このシステムでは、大容量の静脈リザーバーが必須であることや、静脈リザーバー内の液面が復帰しても血液の循環を再開するには、気泡センサーをリセットしなければならない等の欠点があった。
一般に静脈リザーバーや、ポンプに気泡をかみこんだ場合、患者へ気泡を送らないために、ローラーポンプ使用時においては、(1)血液ポンプの駆動を止める、その後患者からの脱血を止めるために、(2)脱血ラインをチューブ鉗子等で閉塞する、という2つの操作が同時に必要である。
一般に遠心ポンプ使用時においては、上記(1)と(2)に加えさらに、(3)送血ラインを操作者の手などによりチューブ鉗子等で閉塞する、という3つの操作が同時に必要である。
遠心ポンプは、ローラーポンプと違い、血液流路の閉塞がないため、ポンプの駆動を止めると、通常人工心肺より高い位置にいる患者に送血するための送血カテーテルから体外循環装置の回路に対し、血液の逆流が生じる。そこで遠心ポンプの駆動を止める時は血液の逆流が生じる前に即座に必ずポンプより下流側を操作者の手などによりチューブ鉗子等で完全に閉塞しなければならない。
しかしながら、これら2つないし3つの作業は不規則に突発する事故に対する一連の作業のなかのひとつであり、操作者による閉塞忘れ、あるいは閉塞不十分といったヒューマンエラーが起きる可能性があり、臨床現場においては冷静な判断と正確な作業が要求されている。
その後、操作者は回路チューブをたぐるなどして、回路中の気泡をリザーバーへ集め、その後患者への送脱血をとめたまま、回路中の気泡を除去するために再循環を行う。回路中の気泡を除去するための再循環時には例えば上流側から下流側に向けて、(1)リザーバー、ポンプ、人工肺、人工肺のパージライン、リザーバーからなる回路、(2)リザーバー、ポンプ、人工肺、動脈フィルターまたはバブルトラップ、動脈フィルターまたはバブルトラップのパージライン、リザーバーからなる回路、(3)リザーバー、ポンプ、人工肺、動脈フィルターまたはバブルトラップ、送血および/または脱血ラインを連絡し通常循環時閉塞されているリサーキュレーションライン、リザーバーからなる回路などがある。このときには再循環により気泡の除去が終了し、血液の循環を再開する際には、操作者の手により閉塞した鉗子の外し忘れというヒューマンエラーが起きる可能性もある。
脱血ラインの鉗子を外し忘れた場合、患者からの脱血がないままリザーバー内の血液を患者へ送血するため、ハードシェルリザーバーを血液回路が含む場合には、空気を患者へ再度送ることがある。また、ソフトリザーバーを血液回路が含む場合には、リザーバーとポンプの間が強い陰圧となり血液が損傷することがある。
また遠心ポンプ使用時に送血ラインの鉗子を外し忘れた場合はポンプと鉗子等で閉塞した部位の間の血液は流れがない状態でポンプでの高圧力に曝されるので、血液が過度な発熱や溶血などによる損傷を受けることがある。
また、下記の特許文献2〜6が知られている。
(1)特許文献2(米国特許第6302860号明細書)
静脈血ラインの血液ポンプの上流側に位置する吸引による陰圧空気フィルターが開示されている。
(2)特許文献3(米国特許出願公開第2002/0110485号明細書)
ガス除去システムを有する血液酸素付加装置が開示されている。ガス除去システムはガスの存在を検出し、脱気するためのセンサーと連動している。
(3)特許文献4(米国特許出願公開第2002/0114731号明細書)
ガスを除去するためのフィルター装置が開示されている。フィルター装置はガス除去フィルター、ガスの存在を検出するセンサーおよびガスを脱気するためのセンサーと連動したバルブからなる。
(4)特許文献5(特開平9−201412号公報)
ハウジングの上部に疎水膜が設置され、この疎水膜を介して血液中のガスを除去する血液フィルターが開示されている。
(5)特許文献6(米国特許第4572724号明細書)
中空糸状の気泡除去膜を介して流体中に含まれる気泡を除去する気泡除去装置が開示されている。この気泡除去装置は送液ポンプの上流側に位置する。
特公平6−22619号公報 米国特許第6302860号明細書 米国特許出願公開第2002/0110485号明細書 米国特許出願公開第2002/0114731号明細書 特開平9−201412号公報 米国特許第4572724号明細書
本発明の目的は、気泡が血液回路中に混入した場合にそれを患者に送るのを防止することができ、かつ、低充填量の体外循環装置を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜()の本発明により達成される。
(1) 人工肺部および血液ポンプを有する血液回路を備える体外循環装置であって、
前記血液回路により血液を循環させている際、前記血液回路中に混入した気泡を検出する気泡検出手段と、前記血液回路中に混入した気泡を貯留する気泡貯留部と、前記血液回路中に混入した気泡を除去する気泡除去手段と、気泡を患者に送らないように送血流量を制御する送血制御部を有する送血制御手段と、前記血液回路中の前記血液ポンプの上流側と下流側との間で血液の再循環を行うことが可能な再循環回路とを備え、
前記気泡検出手段、前記気泡貯留部および前記気泡除去手段は、血液および気泡を一時的に貯留し得る共通のチャンバーを有し、
前記気泡検出手段は、前記チャンバー内に移動可能に設けられたフロートを有し、
前記送血制御部は、前記血液回路により血液を循環させる際に血液が流出する血液流出ポートと、血液の再循環の際に血液が流出する再循環ポートと、該送血制御部内に移動可能に設けられ、前記血液流出ポートおよび前記再循環ポートをそれぞれ開閉し、前記フロートと連結した制御弁とを有し、
前記制御弁が、前記フロートと一体的に移動することにより、前記血液流出ポートおよび前記再循環ポートの開閉をそれぞれ行い、これにより、前記送血流量の制御と、前記再循環回路の開閉とを、それぞれ行うよう構成され
前記フロートの浮力が基準値以下に減少したときは、前記制御弁により、前記血液流出ポートが閉止され、前記再循環ポートが開放され、これにより、前記血液流出ポートから下流側への送血流量がゼロに制限され、かつ、前記再循環回路が開状態となり、血液の再循環を開始し、
前記フロートの浮力が基準値以上に増加したときは、前記制御弁により、前記血液流出ポートが開放され、前記再循環ポートが閉止され、これにより、前記送血流量の制限が解除され、かつ、前記再循環回路が閉状態となり、血液の再循環を停止するよう構成されていることを特徴とする体外循環装置。
) 前記気泡除去手段は、常に前記チャンバー内に吸引力が加わるよう構成されている上記()に記載の体外循環装置。
) 前記気泡除去手段は、前記気泡検出手段により気泡が検出された場合にのみ前記チャンバー内に吸引力が加わるよう構成されている上記()に記載の体外循環装置。
) 前記気泡除去手段は、前記チャンバー内を血液側と非血液側とに仕切る脱気膜を有する上記(1)ないし()のいずれかに記載の体外循環装置。
本発明によれば、充填量を低くしつつ、気泡が血液回路中に混入した場合に、確実に、その気泡を患者に送るのを防止することができる。また、患者へ気泡を送るのを防止する際の送血停止とその解除(送血開始)に人手を必要とせず、自動的に行うことができる。
以下、本発明の体外循環装置を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の体外循環装置の第1実施形態を示す図、図2は、図1に示す体外循環装置の少量気泡混入時を示す図、図3は、図1に示す体外循環装置の大量気泡混入時を示す図である。
本発明において、体外循環装置における循環には、体外循環と補助循環とが包含される。体外循環とは、体外循環装置の適用対象となる患者の心臓に血液が循環せず患者体内でガス交換が行われず、そして体外循環装置により血液の循環と血液に対するガス交換(酸素付加および/または二酸化炭素除去)が行われることを意味する。補助循環とは、体外循環装置の適用対象となる患者の心臓に血液が循環し患者体内でガス交換が行われるが、体外循環装置によっても血液の循環と血液に対するガス交換が行われることを意味する。
これらの図に示す体外循環装置1は、血液の体外循環や補助循環を行なう装置であり、血液を循環させる血液体外循環回路(血液回路)2を有している。
血液体外循環回路2は、血液を貯留する図示しないリザーバー(貯血槽)と、血液に対しガス交換を行う人工肺(人工肺部)4と、液体を送液する血液ポンプ(遠心ポンプ)5と、血液体外循環回路2中に混入(流入)した気泡を検出する気泡検出部(気泡検出手段)6と、気泡を患者に送らないように送血流量を制御する(送血ライン12を介して患者へ送血する血液の流量を制御)する送血制御部(送血制御手段)7と、脱血ライン11と、送血ライン(動脈ライン)12と、吸引ライン13と、人工肺4、血液ポンプ5、気泡検出部6および送血制御部7等を接続する図示しない各ライン(チューブや管)とを備えている。
なお、吸引ライン13としては特に限定されないが、吸引源と接続されて吸引力を発揮するものであればよい。ラインとは水や血液などの液体、ガスなどの気体といった流体が流れるための管路のことを意味する。ラインはその使用目的等に応じて、特に限定されないが軟質の管路であってよく、また硬質の管路であってよい。具体的にはラインはチューブや管であることができる。
吸引源としては、真空ポンプや壁吸引などが挙げられる。壁吸引は酸素、治療用空気、窒素、吸引などの医療ガス配管設備の一つであり、手術室の壁などに設置されている吸引のための配管のコネクタを吸引ライン13に接続して使用することができる。吸引ライン13は吸引源と接続されて吸引力を発揮し、その結果吸引圧を発生する。吸引圧により、吸引ライン13の吸引源との接続先と反対側の接続先(気泡貯留部6)の圧力が低下し、空気を吸引することができる。
リザーバーは、脱血ライン11の途中、すなわち、気泡検出部6の上流側に設けられている。なお、このリザーバーは、省略してもよい。
また、気泡検出部(気泡貯留部)(気泡除去部)6は、血液ポンプ5の上流側、送血制御部7は、血液ポンプ5の下流側に設けられている。気泡検出部6を血液ポンプ5の上流側に配置することにより、混入した気泡を血液ポンプ5で細かく砕いてしまうのを防止することができ、より確実に、血液から気泡を分離し、除去することができる。
この体外循環装置1では、患者から脱血される血液は、患者、図示しない脱血カテーテル、脱血ライン11、気泡検出部6、血液ポンプ5、送血制御部7、人工肺4、送血ライン12、図示しない送血カテーテルの順序で、循環する。
また、気泡検出部6、血液ポンプ5および送血制御部7と、これらを接続する各ライン(チューブや管)とで、血液体外循環回路2中の血液ポンプ5の上流側と下流側との間で血液の再循環(患者を介さず、血液体外循環回路2中のみでの循環)を行うことが可能な再循環回路が構成される。
上流とは、血液が循環する血液回路において、対象とする部位に血液や気泡などの流体が流れこむ側を意味する。下流とは、血液が循環する血液回路において、対象とする部位から血液や気泡などの流体が流れ出す側を意味する。
血液の再循環の際は、血液は、気泡検出部6、血液ポンプ5、送血制御部7の順序で、循環する。
この再循環により、再循環回路における血液循環を維持したまま、血液ポンプ5の駆動を止めることなく、患者への送血を制御することができる。また、操作者の手による制御を必要としないで再循環の制御を自動で行うことができる。この再循環回路は血液回路中の気泡を除去する目的ではなく、血液ポンプ5内での血液の損傷を抑えることを目的とする。
本願発明では、前述の構成をとることにより、血液ポンプ5に気泡は存在していない。すなわち、再循環時(再循環回路に血液が循環している時)および/または通常循環時(再循環回路に血液が循環していない時)には、血液ポンプ5に気泡が混入していない。
本発明における再循環回路は気泡検出部6、血液ポンプ5、送血制御部7を含み、リザーバー、人工肺4、動脈フィルター、パージラインを含まない。従って、再循環回路は気泡検出部6、血液ポンプ5、送血制御部7を含み、それらを血液が循環可能にライン(管)が連結している。再循環時には、脱血ライン11から流入した血液が気泡検出部6、血液ポンプ5、送血制御部7を循環し、そして人工肺4に向かわず気泡検出部6に戻る。このように、再循環時の血液は、気泡検出部6、血液ポンプ5、送血制御部7の順で、これらを連結するラインを経由して再循環する(図3参照)。
「再循環の開始および/または停止(再循環回路の開および/または閉の切替)が自動で行われる」とは、気泡検出部6で検出された信号(フロートの位置が基準位置以上(より上)または以下(より下)であること等に基づく)が、操作者の手技を介さず送血制御部7に送られ、および/または送血制御部7で再循環回路の流量の制御(再循環回路の開および/または閉の切替)が操作者の手技を介さず行われることである。
体外循環装置1はリザーバーを備えていてもよいし、リザーバーを備えていなくてもよい。リザーバーを備えている場合、図示しないリザーバーとしては、例えば、ハードシェル(硬質ケース)タイプのもの等を用いることができる。リザーバーは、血液フィルターや、血液を濾過するカーディオトミーフィルター等を内蔵していてもよい。
人工肺4は、導入された血液に対し、酸素加および/または脱炭酸ガス(ガス交換)を行なうとともに、内蔵する熱交換器により加温または冷却を行なうよう構成されている。
気泡検出部6は、血液体外循環回路2中に混入した気泡を貯留(一時的捕捉)する気泡貯留部(気泡捕捉部)と、その気泡を除去する気泡除去手段の気泡除去部(気泡排出部)とを兼ねている(気泡検出部、気泡貯留部および気泡除去部が一体化されている)。
この気泡貯留部6は、血液および気泡を一時的に貯留するチャンバー61と、チャンバー61の後述する血液側室62内に設けられ、血液の液面に応じて上下方向(鉛直方向)に移動するフロート(浮き)81と、チャンバー61内に設けられた脱気膜64と、血液流入ポート65と、血液流出ポート66と、脱気膜64を介して空気を抜くための脱気ポート67と、再循環ポート68とを有している。
チャンバー61内は、脱気膜64により、2つの空間、すなわち、図1中下側(鉛直方向下側)に位置する血液側室(血液側)62と図1中上側(鉛直方向上側)に位置する非血液側室(非血液側室)63とに仕切られている。脱気膜64は、通常の使用状態では変形しないように補強されている。
この脱気膜64は、空気(気体)を通過させ、血液(液体)を通過させないように構成されているのが好ましい。すなわち、脱気膜64は、その表面が疎水化処理されているか、または、疎水性膜(疎水膜)であるのが好ましい。脱気膜64は平板上の形状をした平膜が好ましい。
前記疎水性膜の構成材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、エチレンとテトラフルオロエチレンの共重合体(ETFE)、エチレンとクロロトリフルオロエチレンの共重合体(ECTFE)等が挙げられる。
また、前記疎水化処理の方法は、特に限定されず、例えば、脱気膜64の表面に、疎水性を有する構成材料をコーティングする方法等が挙げられる。
脱気膜64の気泡貯留部6側(脱気膜64に対して吸引ライン13があるのと反対側の脱気膜64の面)は、気泡混入時(および/または気泡除去時)以外常に血液が接触している。脱気膜64に対して吸引ライン13がある側の脱気膜64の面には血液が接触していない。
血液流入ポート65、血液流出ポート66および再循環ポート68は、それぞれ、チャンバー61の血液側室62側に設置され、脱気ポート67は、チャンバー61の非血液側室63側に設置されている。この場合、再循環ポート68は、血液側室62の図1中下側(鉛直方向下側)に配置されている。
血液流入ポート65には、脱血ライン11を接続し得るようになっており、血液流出ポート66は、チューブを介して血液ポンプ5の流入側に接続される。
また、脱気ポート67には、一端側が吸引力の発生源(例えば、吸引ポンプ等)に接続された吸引ライン13の他端側を接続し得るようになっている。この吸引ライン13としては、例えば、レギュレータで調圧し、吸引力として陰圧を利用したオペ室内吸引ラインを用いることができる。これにより、吸引ライン13を介して、非血液側室63内の圧力は、陰圧となる。
この吸引ライン13による吸引圧(吸引ライン13と非血液側室63の接続部における吸引圧)は、血液体外循環回路2中の血液ポンプ5の引き込み圧よりも低圧に設定される。
血液ポンプ5が駆動すると、血液ポンプ5の上流側の流体には血液ポンプ5に引き込まれる圧力が、血液ポンプ5の下流側の流体には血液ポンプ5により吐き出される圧力が加わる。引き込み圧とは、このときの血液ポンプ5上流側の流体に加わる絶対圧力のことであり、大気圧よりも大きくてもよいし、小さくても良い。「引き込み圧より低圧」とは、絶対圧力で比較して引き込み圧より小さい圧力のことであり、「引き込み圧より低圧」は大気圧より大きくてもよいし、小さくても良い。
陰圧とは大気圧よりも低い圧力を意味し、具体的には0〜−760mmHgの範囲である。微陰圧とは陰圧において大気圧より低く、大気圧に近い圧力であることができ、具体的には0mmHg〜−100mmHgの範囲である。強陰圧とは微陰圧よりもさらに低い圧力であることができ、具体的には−100〜−760mmHgの範囲である。
「吸引ライン13と気泡除去部6の接続部における吸引圧が血液ポンプ5の引き込み圧よりも低圧」とは、血液ポンプ5の引き込み圧と、吸引ライン13と気泡除去部6の接続部における吸引圧をそれぞれ絶対圧力に換算して比較したときに、吸引ライン13と気泡除去部6の接続部における吸引圧の方が小さい圧力条件の状態をいう。両者の圧力差は1〜760mmHgの範囲である。したがって、引き込み圧が大気圧以上のとき、吸引圧は微陰圧であることができ、引き込み圧が微陰圧のとき、吸引圧は強陰圧であることができる。
チャンバー61内に貯留(捕捉)された気泡は、吸引ライン13を介して、そのチャンバー61内から排出(除去)される。この吸引ライン13およびチャンバー61(非血液側室63)により、外部からの吸引力を利用して気泡を除去する気泡除去手段の主要部が構成される。
また、吸引ライン13の途中には、空気(気体)の吸引方向に対する逆流を阻止(防止)する逆流阻止手段として、例えば、逆止弁が設けられている。この逆止弁により、空気(気体)の吸引方向への流れが可能になり、その逆方向への流れが阻止される。
送血制御部(送血制御手段)7は、血液の流路を切り替える流路切替部を兼ねており(送血制御部および流路切替部が一体化されており)、送血流量および再循環回路の流量をそれぞれ制御する。この送血制御部7は、気泡検出部6の図1中下側(鉛直方向下側)に配置されている。
この送血制御部7は、チャンバー71と、チャンバー71内に設けられ、前記フロート81と連動して上下方向(鉛直方向)に移動する切替弁(制御弁)82と、チャンバー71に設置された血液流入ポート72、血液流出ポート73および再循環ポート74とを有している。再循環ポート74は、チャンバー71の図1中上側(鉛直方向上側)に配置されている。
血液流入ポート72は、チューブを介して血液ポンプ5の流出側に接続され、血液流出ポート73は、チューブを介して人工肺4の流入側に接続される。
また、再循環ポート74は、管84を介して、前記チャンバー61の再循環ポート68に接続されている。
また、切替弁82と前記フロート81とは、管84内を挿通する連結棒(連結部材)83により連結されている。これにより、前記フロートの浮力は、連結棒83を介して切替弁82に伝達される。すなわち、切替弁82とフロート81とは、一体的に、上下方向(鉛直方向)に移動する。
この切替弁82の移動により、チャンバー71の血液流出ポート73および再循環ポート74の開閉、すなわち、送血流量の制御(制限/制限の解除の切り替え)と、再循環回路の流量の制御(再循環回路の開/閉の切り替え)とを、それぞれ行う。
図1に示すように、切替弁82が図1中上側に位置しているときは、切替弁82により、チャンバー71の血液流出ポート73が開放され(開き)、再循環ポート74が閉止され(閉じ)ている。これにより、メイン送血回路(メイン送血ライン)は開状態となり、送血流量の制限は解除され、かつ、再循環回路(再循環ライン)は閉状態となっている。
一方、図3に示すように、切替弁82が図3中下側に位置しているときは、切替弁82により、チャンバー71の血液流出ポート73が閉止され(閉じ)、再循環ポート74が開放され(開き)ている。これにより、メイン送血回路(メイン送血ライン)は閉状態となり、送血流量はゼロに制限され(送血停止とされ)、かつ、再循環回路(再循環ライン)は開状態とされている。
前記脱血ライン11、送血ライン12および吸引ライン13や、切替弁82、その他の各ラインを構成するチューブの構成材料としては、それぞれ、特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド等の各種樹脂、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられ、これらを単独であるいは任意に組み合わせて用いることができる。
次に、体外循環装置1の作用(動作)について説明する。
この体外循環装置1では、気泡検出部6は、フロート81の血液に対する浮力の変化を利用して気泡を検出する。フロート81の浮力は、連結棒83を介して送血制御部7の切替弁82に伝達され、これにより、送血流量および再循環回路の流量の制御がそれぞれ行われる。
この場合、フロート81の浮力が予め設定されている基準値以下に減少したときは、送血流量が制限され、かつ、再循環回路が開き、血液の再循環が開始される。
そして、フロート81の浮力が基準値以上に増加したときは、送血流量の制限が解除され、かつ、再循環回路が閉塞され、血液の再循環が停止する。
気泡検出部6の血液流入ポート65と血液流出ポート66の内径は、特に限定されないが、例えば1/4”(インチ、以下同じ)〜1/2”の範囲から選択することができ、好ましくは3/8”〜1/2”の範囲から選択することができる。気泡検出部6のチャンバーの血液側容量は、例えば10mL〜500mLの範囲から選択することができ、好ましくは50mL〜200mLである。気泡検出部6のフロート81の容量は、特に限定されないが、例えば5cmである。気泡検出部6はその血液流出ポート66の上流側にスクリーンメッシュを備えていても良く、このスクリーンメッシュによりチャンバー61内の気泡の流出を防ぐことができる(スクリーンメッシュにより気泡を引っ掛け、捕捉する)。また、気泡検出部6はスクリーンメッシュを備えていなくてもよい。
送血制御部7の血液流入ポート72と血液流出ポート73の内径は、特に限定されないが、例えば1/4”〜1/2”の範囲から選択することができ、好ましくは3/8”〜1/2”の範囲から選択することができる。送血制御部7のチャンバー71の血液側容量は、例えば5mL〜100mLの範囲から選択することができ、好ましくは10mL〜50mLである。
本発明によれば、血液回路中に混入した気泡を除去することができる。血液回路中に混入する気泡の大きさ(容量)は多くの要因、例えば脱血カテーテルのサイズ(内径、先端孔径、側孔)、本数、血管壁への張り付き具合、カテーテル孔の大気への開放具合、その時の血液流量、血液の性状(血液の粘度、温度、ヘマトクリット値など)、脱血側回路との接続部のリークの有無(ある時はその程度)、枝管からの気泡混入の可能性などによって決定される。
気泡は大量気泡と少量気泡に分けることができる。大量気泡とは、血液回路への血液流量と同程度の流量で混入する気体の容量であることができる。大量気泡が混入する原因として、例えば脱血カテーテルが血管から完全に抜けてしまった時などに、その時の血液流量と同じ流量で気泡が流入し、その容量は脱血側回路が空になる程度の量である。この時の脱血側回路の長さには特に限定はない。
具体的には、特に限定されないが大量気泡は、例えば、直径が約40μm以上、容量が約500cc以上、気泡貯留部の内部空間を占める容積の約50%以上、血液回路中の循環血液の流量(流体速度)が約200cc/min以上のときの混入からなる群から選択される少なくとも一つにより表すことができる。このような気泡は気泡貯留部6の内部の空間に一時的に捕捉される。大量気泡は血液回路の気泡除去部6から除去することができる。
少量気泡とは、微小な気泡と同程度の容量であることができる。少量気泡が混入する原因として、例えば脱血カテーテルが血管から少しずれてしまった時などに、そこから微小な気泡が流入し、その容量は、血液回路への血液流量と同程度の流量で混入する気体の容量ほど大きくはなく、脱血側回路が空になる程度の量より小さい。
具体的には、特に限定されないが少量気泡は、例えば、直径が約40μmより小さい、容量が約500ccより小さい、気泡貯留部6の内部空間を占める容積の約50%より小さい、血液回路中の循環血液の流量(流体速度)が約200cc/minより小さい時の混入、からなる群から選択される少なくとも一つにより表すことができる。このような気泡は気泡貯留部6の内部の空間に一時的に捕捉される。少量気泡は血液回路の気泡除去部6から除去することができる。
本発明によれば、少量気泡のような気泡は主に脱気膜64から連続的に除去することができる。また、脱気膜64の脱気速度より多い大量気泡のような気泡が流入したときは、気泡貯留部6の液面が下がりそれに連動して切替弁82が患者への血液回路の血液の循環を停止し、同時に再循環を開始することにより、主に気泡の混入を防ぐことができる。
患者への送血が止まっている間(再循環回路が働いている間)は脱血も止まり、患者側での血液の流出入がない。したがって、気泡除去部6には新たな気泡の流入はない。それまで溜まっていた気泡除去部6の気泡は、脱気膜64から経時的に除去され(抜けていき)、気泡除去部6の液面が回復すると再び切替弁82が動作して、再循環回路が停止して本発明における再循環回路を除いた血液回路での血液の循環が開始する。
血液用ポートの直径は、特に限定されないが、例えば1/4”(1/4インチ)〜1/2“(1/2インチ)であり、好ましくは3/8”〜1/2”である。また、気泡除去部6のポートの直径としては、特に限定されないが、例えば3/16”〜1/2“である。
閉鎖型回路とは、体外循環中あるいは補助循環中に、気泡貯留部(気泡除去部)6の脱気膜64を介した空気と血液との接触、人工肺4におけるガス交換膜を介した空気と血液との接触および非意図的に血液回路に流入した気泡と血液との接触以外に、空気と血液が接触しない体外循環回路である(空気と血液との界面が存在しない)。閉鎖型回路は、リザーバーを含まないか、またはリザーバーを含む回路であることができる。閉鎖型回路がリザーバーを含む場合、特に限定されないがリザーバーとして柔らかい材質のものが挙げられ、例えばソフトバッグをリザーバーとして含むことができる。リザーバーを含む回路においては、リザーバー内には血液のみを充填し、空気を含まない状態である。
閉鎖型回路は気泡貯留部(気泡除去部)6の脱気膜64を介した空気と血液との接触、人工肺4におけるガス交換膜を介した空気と血液との接触および非意図的に血液回路に流入した気泡と血液との接触以外に、空気と血液が接触しない(空気と血液との界面が存在しない)という範囲の意味において、液密である。
また開放型回路とは、体外循環中あるいは補助循環中に、気泡貯留部(気泡除去部)6の脱気膜64を介した空気と血液との接触、人工肺4におけるガス交換膜を介した空気と血液との接触および非意図的に血液回路に流入した気泡と血液との接触以外に、空気と血液が接触する場所が存在する体外循環回路である(空気と血液との界面が存在する)。開放型回路におけるリザーバーとしては、特に限定されないがハードシェルリザーバーが使用される。
本発明の体外循環装置に含まれる血液回路は、閉鎖型回路であってもよいし、開放型回路であってもよい。
以下、具体的に説明する。
[(1)循環準備]
まず、体外循環技士が体外循環装置1を箱から取り出し、血液体外循環回路2にプライミング液を注入する。
このときは、送血制御部7では、図3に示すように、切替弁82が図3中下側に位置し、再循環回路(再循環ライン)が開状態、メイン送血回路(メイン送血ライン)が閉状態となっている。
再循環ラインがプライミング液で満たされ、さらにチャンバー61内にプライミング液が充填されると、プライミング液の液面上昇に応じてフロート81が上昇し、これとともに切替弁82が上昇する。これにより、送血制御部7では、図1に示すように、切替弁82が図1中上側に位置し、再循環回路が閉状態、メイン送血ラインが開状態となり、メイン送血ラインにプライミング液が充填される。
[(2)通常循環時]
血液の体外循環が開始されると、チャンバー61の血液側室62内は、血液で満たされ続ける。図1に示すように、このときフロート81は、血液側室62の最上部で浮き続けるので、送血制御部7では、切替弁82が図1中上側に位置し、再循環回路が閉状態、メイン送血ラインが開状態となる。
[(3)少量気泡混入時]
図2に示すように、血液体外循環回路2中に、例えば脱血ライン等から、少量気泡が混入すると、チャンバー61の血液側室62内の脱気膜64付近にその気泡が集まる。そして、その気泡は、脱気膜64から吸引ライン13を介して、排出され、除去される。この場合、脱気膜64により、気泡のみ除去される。
[(4)大量気泡混入時]
図3に示すように、血液体外循環回路2中に、脱気膜64の脱気速度に対して量が多い大量気泡が混入すると、チャンバー61の血液側室62内の血液量が減少し、血液の液面が降下し、フロート81も併せて降下する。
さらに血液の液面が降下すると、フロート81の、血液の液面より図3中上側に突き出る部分の体積が増大、すなわち、フロート81の血液中に隠れている部分の体積が減少するので、浮力が小さくなり、フロート81は血液中に沈む。
したがって、血液の液面下降に応じてフロート81が下降し、これとともに切替弁82が下降する。これにより、送血制御部7では、切替弁82が図3中下側に位置し、再循環回路が開状態、メイン送血ラインが閉状態となる。
その結果、メイン送血ラインによる送血が停止され、再循環回路での血液の再循環が開始される。すなわち、血液は、遠心ポンプ5と、チャンバー71と、チャンバー61の血液側室62とを含む再循環回路のみで循環される。このため、気泡を患者に送ってしまうのをより確実に防止することができる。このように操作者の手を介することなく(手動ではなく)、自動的に送血を停止できるので、手動による閉塞ミスや閉塞不全などのヒューマンエラーを防止することができる。また、再循環回路において血液循環が維持されるので、遠心ポンプ5内での血液の過度の温度上昇や損傷を防止(または抑制)することができる。
[(5)脱血復帰]
再循環回路において血液の再循環が行われている間に、大量気泡の混入が収束し、脱血流量が復帰してくると、チャンバー61の血液側室62内の気泡は、脱気膜64から吸引ライン13を介して、徐々に排出され、除去されてゆく。血液が血液側室62内に流入してくると、徐々に血液側室62内が再充填される。そして、血液の液面の高さが上昇するに従い、フロート81の浮力が増加し、その自重を上回ると、フロート81が血液の液面まで上昇する。
このようにしてフロート81が上昇し、これとともに切替弁82が上昇する。これにより、送血制御部7では、図1に示すように、切替弁82が図1中上側に位置し、再循環回路が閉状態、メイン送血ラインが開状態となり、血液の体外循環が自動的に再開される(血液の体外循環を自動的に復帰させることができる)。
以上説明したように、この体外循環装置1によれば、体外循環や補助循環の際(血液体外循環回路2により血液を循環させている際)、少量気泡はもちろんのこと、大量気泡が血液体外循環回路2中に混入した場合に、確実に、その気泡を患者に送るのを防止することができる。すなわち、確実に、大量気泡および少量気泡を捕捉し、除去(排出)することができる。
また、大量気泡が血液体外循環回路2中に混入した場合には、メイン送血ラインによる送血を停止するので、気泡を患者に送ってしまうのをより確実に防止することができ、しかも、再循環回路での血液の再循環を行なうので、遠心ポンプ5内での血液の過度の温度上昇や損傷を防止(または抑制)することができる。
このように操作者の手を介することなく(手動ではなく)、自動的に送血を停止できるので、手動による閉塞ミスや閉塞不全などのヒューマンエラーを防止することができる。
また、大量気泡が除去されると、メイン送血ラインによる送血、すなわち、体外循環が自動的に再開されるので、操作が容易であり、誤操作をしてしまうこともなく、また、血液の体外循環を停止する時間を最小限にすることができる。
また、この体外循環装置1は、コンパクトであり、充填量が低い。これにより、患者の負担を低減することができる。
人工肺部としては、血液は血液流入ポートから気泡貯留部、気泡除去部、熱交換部、ガス交換部を経て血液流出口から排出される形態、および血液流入ポートから熱交換部、気泡貯留部、気泡除去部、ガス交換部を経て血液流出口から排出される形態が包含される。
また、本発明では、気泡検出部6により気泡が検出された場合にのみチャンバー61の非血液側室63(気泡除去部)に吸引力が加わるよう構成されていてもよい。
次に、本発明の体外循環装置の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の体外循環装置の第2実施形態を示す図(少量気泡混入時を示す図)、図5は、図4に示す体外循環装置の大量気泡混入時を示す図である。
以下、第2実施形態の体外循環装置1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
これらの図に示すように、第2実施形態の体外循環装置1では、気泡検出部6は、血液および気泡を一時的に貯留するチャンバー61と、チャンバー61内に設けられた脱気膜64と、血液流入ポート65と、血液流出ポート66と、脱気膜64を介して空気を抜くための脱気ポート67と、再循環ポート68とを有している。
また、脱気ポート67またはその近傍には、チャンバー61の非血液側室63内の圧力を検出する圧力ライン94の一端側が接続され、この圧力ライン94の他端側は、空気圧弁91のパイロット圧接続口に接続される。
送液制御部7は、遠心ポンプ5からのライン(流路)を、メイン送血ライン側、すなわち人工肺4側へのラインと、再循環回路側、すなわちチャンバー61側へのラインとに分岐する分岐部92と、分岐部92に設けられ、前記遠心ポンプ5からのラインをメイン送血ライン側と再循環回路側とのいずれか一方に切り替えるクランプ(空気圧駆動クランプ)93とを有している。分岐部92としては、例えば、可撓性を有するY字管等を用いることができる。
この分岐部92の一方のポートは、チャンバー61の再循環ポート68に接続され、他方のポートは、チューブを介して人工肺4の流入側に接続される。
また、クランプ93には、一端側が空気圧弁91の出力側に接続された圧力ライン95の他端側が接続される。
この分岐部92内の流路をクランプ93で切り替えることにより、送血流量の制御(制限/制限の解除の切り替え)と、再循環回路の流量の制御(再循環回路の開/閉の切り替え)とを、それぞれ行う。クランプ93動作は、クランプ93にかかる空気圧のON/OFFで制御され、その空気圧のON/OFFは、空気圧弁91で制御され、その空気圧弁91は、パイロット圧であるチャンバー61の非血液側室63内の圧力で制御される。
次に、体外循環装置1の作用(動作)について説明する。
この体外循環装置1では、気泡検出部6は、チャンバー(気泡除去部)61の非血液側室63内の圧力の変化を利用して大量気泡を検出する。非血液側室63内の圧力の変化は、空気圧弁91を介して送血制御部7のクランプ93に伝達され、これにより、送血流量および再循環回路の流量の制御がそれぞれ行われる。
この場合、非血液側室63内の圧力が、その初期値から予め設定されている基準値以上変化したときは、送血流量が制限され、かつ、再循環回路が開き、血液の再循環が開始される。
そして、非血液側室63内の圧力が、初期値に対する予め設定されている所定の割合以下に復元したときは、送血流量の制限が解除され、かつ、再循環回路が閉塞され、血液の再循環が停止する。
以下、血液の体外循環が開始され後の動作を具体的に説明する。
[(1)通常循環時]
血液の体外循環が開始されると、チャンバー61の血液側室62内は、血液で満たされ続ける。図4に示すように、血液側室62内には一定の陰圧がかかっているので、空気圧弁91へ供給されるパイロット圧は、一定のままである。このときは、送血制御部7の分岐部92においてクランプ93により、遠心ポンプ5からのラインがメイン送血ライン側に接続され、再循環回路が閉状態、メイン送血ラインが開状態となっている。
[(2)少量気泡混入時]
血液体外循環回路2中に、例えば脱血ライン等から、少量気泡が混入すると、チャンバー61の血液側室62内の脱気膜64付近にその気泡が集まる。そして、その気泡は、脱気膜64から吸引ライン13を介して、排出され、除去される。この場合、脱気膜64により、気泡のみ除去される。
[(3)大量気泡混入時]
図5に示すように、血液体外循環回路2中に、脱気膜64の脱気速度に対して量が多い大量気泡が混入すると、チャンバー61の血液側室62内の血液量が減少し、空気(空気層)の容積(体積)が増大する。
チャンバー61の血液側室62と非血液側室63とは脱気膜64を介して血液は通過しないが空気のみ連通しているので、非血液側室63内で圧力が変化する。非血液側室63内の圧力は、大量気泡が流入する前は、一定の陰圧であったが、大気圧の気泡が大量に流入したことで、その圧力は増加する(大気圧に近くなる)。
この圧力較差が空気圧弁91にパイロット圧として供給され、空気圧弁91は、メイン送血ラインを閉じ、再循環回路を開くようにクランプ93を作動させる。これにより、送血制御部7の分岐部92においてクランプ93により、遠心ポンプ5からのラインが再循環回路側に接続され、再循環回路が開状態、メイン送血ラインが閉状態となる。
その結果、メイン送血ラインによる送血が停止され、再循環回路での血液の再循環が開始される。すなわち、血液は、遠心ポンプ5と、チャンバー71と、チャンバー61の血液側室62とを含む再循環回路のみで循環される。このため、気泡を患者に送ってしまうのをより確実に防止することができる。また、再循環回路において血液循環が維持されるので、遠心ポンプ5内での血液の過度の温度上昇や損傷を防止(または抑制)することができる。
[(4)脱血復帰]
再循環回路において血液の再循環が行われている間に、大量気泡の混入が収束し、脱血流量が復帰してくると、チャンバー61の血液側室62内の気泡は、脱気膜64から吸引ライン13を介して、徐々に排出され、除去されてゆき、かつ、血液が血液側室62内に流入してくるので、徐々に血液側室62内の空気(空気層)の容積(体積)が減少する。
血液側室62内の空気がなくなると、非血液側室63内の圧力は、初期値である一定の陰圧に戻り、これによって、空気圧弁91へ供給されるパイロット圧は、前記一定の陰圧に戻り(パイロット圧が抜け)、空気圧弁91は、メイン送血ラインを開き、再循環回路を閉じるようにクランプ93を作動させる。
これにより、送血制御部7の分岐部92においてクランプ93により、遠心ポンプ5からのラインがメイン送血ライン側に接続され、再循環回路が閉状態、メイン送血ラインが開状態となり、血液の体外循環が自動的に再開される(血液の体外循環を自動的に復帰させることができる)。
この体外循環装置1によれば、前述した第1実施形態の体外循環装置1と同様の効果が得られる。
そして、この体外循環装置1では、チャンバー61内が脱気膜64により血液側室62と非血液側室63とに仕切られているので、例えば、所定のラインのチューブが潰れた場合でも、非血液側室63内の圧力の変動は生じない。これにより、大量気泡の誤検出を防止することができる。
次に、本発明の体外循環装置の第3実施形態について説明する。
図6は、本発明の体外循環装置の第3実施形態を示す図(少量気泡混入時を示す図)、図7は、図6に示す体外循環装置の大量気泡混入時を示す図である。
以下、第3実施形態の体外循環装置1について、前述した第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態の体外循環装置1では、チャンバー(気泡貯留部)61の血液側室62内に、その血液側室62内の血液の液面高さを検出するフロート85が設けられており、そのフロート85の位置(血液の液面高さ)を検出するスイッチ86の出力信号(出力電圧)により、空気圧弁91を制御する点が異なっていること以外は、前述した第2実施形態と同様である。
これらの図に示すように、第3実施形態の体外循環装置1では、気泡検出部6は、血液および気泡を一時的に貯留するチャンバー61と、チャンバー61の血液側室62内に設けられ、血液の液面に応じて上下方向(鉛直方向)に移動する板状のフロート(浮き)85と、チャンバー61の血液側室62内の所定の位置に設けられたスイッチ(検出スイッチ)86と、チャンバー61内に設けられた脱気膜64と、血液流入ポート65と、血液流出ポート66と、脱気膜64を介して空気を抜くための脱気ポート67と、再循環ポート68とを有している。
スイッチ86としては、例えば、フロート85により押圧されると、オンし、その押圧が解除されるとオフ状態に復帰する形態のスイッチ、タッチ式のスイッチ等を用いることができる。このスイッチ86の出力側は、信号ライン96を介して空気圧弁91の入力側に接続される。
そして、空気圧弁91は、スイッチ86の出力信号(出力電圧)により、制御される。
次に、体外循環装置1の作用(動作)について説明する。
この体外循環装置1では、気泡検出部6は、チャンバー(気泡貯留部)61の血液側室62内の血液の液面高さの変化を利用して大量気泡を検出する。血液側室62内のフロート85の位置(血液の液面高さ)は、スイッチ86および空気圧弁91を介して送血制御部7のクランプ93に伝達され、これにより、送血流量および再循環回路の流量の制御がそれぞれ行われる。
この場合、血液側室62内のフロート85の位置(血液の液面高さ)が、予め設定されている基準位置以下に降下したときは、送血流量が制限され、かつ、再循環回路が開き、血液の再循環が開始される。
そして、血液側室62内のフロート85の位置(血液の液面高さ)が、基準位置以上に上昇したときは、送血流量の制限が解除され、かつ、再循環回路が閉塞され、血液の再循環が停止する。
以下、血液の体外循環が開始され後の動作を具体的に説明する。
[(1)通常循環時]
血液の体外循環が開始されると、チャンバー61の血液側室62内は、血液で満たされ続ける。図6に示すように、このときフロート85は、血液側室62の最上部で浮き続けるので、スイッチ86は、オフしており、このときは、送血制御部7の分岐部92においてクランプ93により、遠心ポンプ5からのラインがメイン送血ライン側に接続され、再循環回路が閉状態、メイン送血ラインが開状態となっている。
[(2)少量気泡混入時]
血液体外循環回路2中に、例えば脱血ライン等から、少量気泡が混入すると、チャンバー61の血液側室62内の脱気膜64付近にその気泡が集まる。そして、その気泡は、脱気膜64から吸引ライン13を介して、排出され、除去される。この場合、脱気膜64により、気泡のみ除去される。
[(3)大量気泡混入時]
図7に示すように、血液体外循環回路2中に、脱気膜64の脱気速度に対して量が多い大量気泡が混入すると、チャンバー61の血液側室62内の血液量が減少し、血液の液面が降下し、フロート85も併せて降下する。
さらに血液の液面が降下すると、フロート85に押圧されてスイッチ86がオンし、スイッチ86の出力信号のレベルがハイレベル(H)になる。このスイッチ86の出力信号は、空気圧弁91に入力され、空気圧弁91は、メイン送血ラインを閉じ、再循環回路を開くようにクランプ93を作動させる。
これにより、送血制御部7の分岐部92においてクランプ93により、遠心ポンプ5からのラインが再循環回路側に接続され、再循環回路が開状態、メイン送血ラインが閉状態となる。
その結果、メイン送血ラインによる送血が停止され、再循環回路での血液の再循環が開始される。すなわち、血液は、遠心ポンプ5と、チャンバー71と、チャンバー61の血液側室62とを含む再循環回路のみで循環される。このため、気泡を患者に送ってしまうのをより確実に防止することができる。また、再循環回路において血液循環が維持されるので、遠心ポンプ5内での血液の過度の温度上昇や損傷を防止(または抑制)することができる。
[(4)脱血復帰]
再循環回路において血液の再循環が行われている間に、大量気泡の混入が収束し、脱血流量が復帰してくると、チャンバー61の血液側室62内の気泡は、脱気膜64から吸引ライン13を介して、徐々に排出され、除去されてゆく。血液が血液側室62内に流入してくると、徐々に血液側室62内が再充填される。そして、血液の液面の高さが上昇するに従い、フロート85も上昇する。
これにより、フロート85によるスイッチ86の押圧が解除されてスイッチ86がオフ状態となり、スイッチ86の出力信号のレベルがローレベル(L)になる。このスイッチ86の出力信号は、空気圧弁91に入力され、空気圧弁91は、メイン送血ラインを開き、再循環回路を閉じるようにクランプ93を作動させる。
これにより、送血制御部7の分岐部92においてクランプ93により、遠心ポンプ5からのラインがメイン送血ライン側に接続され、再循環回路が閉状態、メイン送血ラインが開状態となり、血液の体外循環が自動的に再開される(血液の体外循環を自動的に復帰させることができる)。
この体外循環装置1によれば、前述した第2実施形態の体外循環装置1と同様の効果が得られる。
本発明の形態の一つとして、リザーバーを含まない回路を挙げることができる。具体的には、脱血カテーテル、脱血ライン、気泡検出部、血液ポンプ、送血制御部、人工肺部、送血ラインおよび送血カテーテルを含み、リザーバーを含まない血液回路からなる体外循環回路である。これらのうち気泡検出部、血液ポンプ、送血制御部は再循環回路を構成する。患者から脱血された血液は、脱血ライン、気泡検出部、血液ポンプ、送血制御部、人工肺部、送血ライン、送血カテーテルの順で患者へ戻される。
本発明の形態の一つとして、リザーバーを含む回路を挙げることができる。リザーバーとしては、特に限定されないが血液量調整用リザーバーが挙げられる。リザーバーは血液回路に並列しておよび/または直列に設置される。具体的には、脱血カテーテル、脱血ライン、気泡検出部、血液ポンプ、送血制御部、人工肺部、送血ライン、送血カテーテル、リザーバーを含む血液回路からなる体外循環回路である。これらのうち気泡検出部、血液ポンプ、送血制御部は再循環回路を構成する。患者から脱血された血液は、脱血ライン、気泡検出部、血液ポンプ、送血制御部、人工肺部、送血ライン、送血カテーテルの順で患者へ戻される。
例えば、リザーバーが血液回路に並列して設置される場合は次の通りである。リザーバーの上流側のラインは、人工肺部が気泡除去部および/または気泡貯留部を兼ねていない場合、血液ポンプと送血制御部との間のいずれかの場所に設置される。リザーバーの下流側のラインは、脱血カテーテルと気泡検出部との間のいずれかの場所に設置される。
より具体的には、血液回路のうち、血液ポンプと送血制御部の間、または人工肺部と送血ラインの間に二股の分岐管を設け、一方は患者へ戻る主要な管路、他方はリザーバーへの接続ラインとする。この接続ラインはリザーバーの血液流入口へ接続され、途中でライン閉塞用の弁か、操作者がチューブ鉗子等で閉塞できるような軟質部材で構成される。または、脱血カテーテルと気泡検出部の間に二股の分岐管を設け、一方は患者からの主要な管路、他方をリザーバーへの接続ラインとする。この接続ラインはリザーバーの血液流出口へ接続され、途中でライン閉塞用の弁か、操作者がチューブ鉗子等で閉塞できるような軟質部材で構成される。
また、例えば、リザーバーが血液回路に直列して設置される場合は次の通りである。リザーバーの上流側のラインは、人工肺部が気泡除去部および/または気泡貯留部を兼ねていない場合、脱血ラインのいずれかの場所に設置される。人工肺部が気泡除去部および/または気泡貯留部を兼ねている場合、人工肺部と送血ラインとの間のいずれかの場所に設置される。リザーバーの下流側のラインは、脱血ラインのリザーバーの上流側のラインより下流側のいずれかの場所に設置される。
この体外循環回路の操作者はリザーバー入口と出口に各々接続された接続ラインを任意に開閉することにより循環中の血液量を調整することができる。すなわち循環血液量を少なくしたい時はリザーバー出口側を閉塞した状態のままリザーバー入口側を開けると患者へ戻る血液の一部をリザーバーに貯留させることにより、循環血液量を少なくすることができる。
逆に血液量を増やしたいときはリザーバーの入口を閉塞し、出口のみを開ければ患者からの脱血と共にリザーバー内血液が患者へ送血されるため、循環する血液量を増やすことができる。
本発明の形態の一つとして、再循環回路を備えた、人工肺部および血液ポンプを有する血液回路を備える体外循環装置を挙げることができる。具体的には、人工肺部および血液ポンプを有する血液回路を備える体外循環装置であって、前記血液回路中の前記血液ポンプの上流側と下流側との間で血液の再循環を行うことが可能な再循環回路を備えることを特徴とする体外循環装置である。本願明細書に記載したとおり、血液回路への気泡の混入を防止することができるため、有用である。
この再循環により、再循環回路における血液循環を維持したまま、血液ポンプの駆動を止めることなく、患者への送血を制御することができる。また、操作者の手による制御を必要としないで再循環の制御を自動で行うことができる。この再循環回路は血液回路中の気泡を除去する目的ではなく、血液ポンプ内での血液の損傷を抑えることを目的とする。
図8および図9は、それぞれ、本発明の体外循環装置の他の実施形態における主要部を示す図、図10は、図8に示す体外循環装置の動作を説明するための断面図である。
この場合、図8(a)に断面図、図8(b)に平面図、図8(c)に図8(a)中のA−A線での断面図を示す。また、図9(a)に断面図、図9(b)に平面図、図9(c)に図9(a)中のB−B線での断面図を示す。また、図10(a)に、メイン送血ラインが開状態で、再循環回路が閉状態、図10(b)に、メイン送血ラインが閉状態で、再循環回路が開状態を示す。
本発明の形態の一つとして、気泡貯留部にフィルターを有する体外循環装置が挙げられる。フィルターの設置部位(設置位置)は、特に限定されないが、具体的には図8および図9に示すように、血液流入ポート65と気泡貯留部6の間および/または気泡貯留部6と血液流出ポート66の間にフィルター14、15を設けることができる。なお、図8および図9に示す体外循環装置1は、血液流入ポート65と気泡貯留部6の間および気泡貯留部6と血液流出ポート66の間に、それぞれ、フィルター14および15を有している。
フィルター14、15としては、血液(液体)を通過(透過)させ、気泡(気体)を通過させないものを用いる。
フィルター14、15の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、セルロース、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフルオロエチレン、セルロースアセテート、ポリウレタン等の高分子材料や、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属材料等が挙げられ、これらを単独または2つ以上のものを任意に組み合わせて用いることができる。また、フィルター14、15の形態(形状)としては、例えば、メッシュ、ネット、発泡体、不織布等が挙げられ、これらを単独または2つ以上のものを任意に組み合わせて用いることができる。
図8および図9に示すように、血液流入ポート65と気泡貯留部6の間のフィルター14は、主に血液流入ポート65から流入してきた気泡を脱気膜64周辺に集めるためのものである。脱気膜64周辺に集められた気泡は、脱気膜64から脱気される。このフィルター14により、気泡が気泡貯留部6全体に広がるのを防止することができる。
図8および図9に示すように、フィルター14は、血液流入ポート65と気泡貯留部6を仕切るように設置される。その際、図8に示すように、フィルター14の一部(図示例では、脱気膜64の近傍)に開口部141を設けて気泡が脱気膜64周辺に集まりやすいようにすることができる。フィルター14に開口部141を設けることにより、気泡がフィルター14の血液流入ポート65側で停滞せず、その気泡を速やかに脱気膜64周辺に流れ込ませることができる。
また、図9に示すように、フィルター14に開口部が存在しなくてもよい。このフィルター14は、開口部が存在せず、フィルター14を境に、血液流入ポート65と気泡貯留部6を完全に仕切る形状であるが、フィルター14の血液流入ポート65側の最上部が脱気膜64と接触する構造を有する。したがって、気泡は、フィルター14の血液流入ポート65側から脱気膜64を介して脱気されるので停滞することがない。
図8および図9に示すように、気泡貯留部6と血液流出ポート65の間のフィルター15は、気泡が気泡貯留部6から流出しないように気泡を捕捉するためのものである。捕捉された気泡は、後に脱気膜64周辺に集まり、脱気膜64を介して脱気される。
前記図8に示す体外循環装置1は、前述した第1実施形態と同様に、図10(a)に示すように、フロート81が血液側室62の上方に位置し、切替弁82が上側に位置しているとき、再循環回路が閉状態、メイン送血ラインが開状態となる。また、図10(b)に示すように、フロート81が血液側室62の下方に位置し、切替弁82が下側に位置しているとき、再循環回路が開状態、メイン送血ラインが閉状態となる。前記図9に示す体外循環装置1の場合も同様である。
なお、図8および図9に示す体外循環装置1は、血液流入ポート65と気泡貯留部6の間および気泡貯留部6と血液流出ポート66の間に、それぞれ、フィルター14および15を有しているが、これに限らず、いずれか一方、すなわち、血液流入ポート65と気泡貯留部6の間のみにフィルター14を有していてもよく(フィルター15が省略されていてもよく)、また、気泡貯留部6と血液流出ポート66の間のみにフィルター15を有していてもよい(フィルター14が省略されていてもよい)。
本発明における再循環回路は気泡検出部、血液ポンプ、送血制御部を含み、リザーバー、人工肺部、動脈フィルター、パージラインを含まない。
「再循環回路の開始および/または停止(再循環回路の開および/または閉の切替)が自動で行われる」とは、気泡検出部で検出された信号が、操作者の手技を介さず送血制御部に送られ、および/または送血制御部で再循環回路の流量の制御(再循環回路の開および/または閉の切替)が操作者の手技を介さず行われることである。
特許文献2(米国特許第6302860号明細書)に記載の陰圧空気フィルターは、気泡を吸引力で脱気する点で本発明と共通するが、吸引ラインが脱気膜を介して接続されている点、吸引ラインが血液とは直接触れない点で異なる。特許文献2に記載の陰圧空気フィルターはセンサーが気泡を検出しているときに吸引力がかかるのに対し、本発明では吸引力を維持する点が異なる。このことにより、本発明では突発的な気泡の流入に対応が可能である。また、センサーを使用しないため、センサーが気泡を検知してから、吸引力が発生するまでの間のタイムラグに混入した気泡が血液回路を素通りすることを防止できる。
特許文献2に記載の陰圧空気フィルターは循環する血液と吸引力が加えられるパージラインが直接接触するため、吸引力を維持し続けると循環する血液がパージラインへ流出してしまうため、吸引力を発生させるか、止めるかするためのスイッチか、またはパージラインの途中にそのための弁が必要であるのに対し、本発明では脱気膜を使用するため、循環する血液が吸引ラインへ流出することがない。パージラインとは、気泡を除去するために使用されるラインのことである。
特許文献2に記載の陰圧空気フィルターはパージラインで脱気できる能力以上の大量気泡流入に対処できないのに対し、本発明では吸引ラインで脱気できる容量以上の気泡(大量気泡など)の流入を防止することができ、その結果患者への送血を停止することができる。送血を停止している間に混入した気泡を除去し、再び再循環回路を除く血液回路で血液を循環することが可能である。同時に、送血停止時(再循環時)にはポンプを経由した血液の循環が行われるため、ポンプ内での過度な発熱、血液損傷を抑えることができる。
特許文献3(米国特許出願公開第2002/0110485号明細書)および特許文献4(米国特許出願公開第2002/0114731号明細書)に記載の装置は気泡を吸引力で脱気する点で本発明と共通するが、吸引ラインが脱気膜を介して接続されている点、吸引ラインが血液とは直接触れない点で異なる。特許文献3および4に記載の装置はセンサーが気泡を検出しているときに吸引力がかかるのに対し、本発明では吸引力を維持する点が異なる。このことにより、本発明では突発的な気泡の流入に対応が可能である。また、センサーを使用しないため、センサーが気泡を検知してから、吸引力が発生するまでの間のタイムラグに混入した気泡が血液回路を素通りすることを防止できる。
特許文献3および4に記載の装置は吸引ラインの途中に弁を設け気泡感知センサーと連動して開閉するため血液の流出を防止するのに対し、本発明では脱気膜を介しているので、血液が吸引ラインへ流出することはない。特許文献3および4に記載の装置は吸引ラインで脱気できる能力以上の大量気泡流入に対処できないのに対し、本発明では吸引ラインで脱気できる容量以上の気泡(大量気泡など)の流入を防止することができ、その結果患者への送血を停止することができる。送血を停止している間に混入した気泡を除去し、再び再循環回路を除く血液回路で血液を循環することが可能である。同時に、送血停止時(再循環時)にはポンプを経由した血液の循環が行われるため、ポンプ内での過度な発熱、血液損傷を抑えることができる。
以上、本発明の体外循環装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
本発明の体外循環装置の第1実施形態を示す図である。 図1に示す体外循環装置の少量気泡混入時を示す図である。 図1に示す体外循環装置の大量気泡混入時を示す図である。 本発明の体外循環装置の第2実施形態を示す図である。 図4に示す体外循環装置の大量気泡混入時を示す図である。 本発明の体外循環装置の第3実施形態を示す図である。 図6に示す体外循環装置の大量気泡混入時を示す図である。 本発明の体外循環装置の他の実施形態における主要部を示す図である。 本発明の体外循環装置の他の実施形態における主要部を示す図である。 図8に示す体外循環装置の動作を説明するための断面図である。
符号の説明
1 体外循環装置
2 血液体外循環回路
4 人工肺
5 血液ポンプ
6 気泡貯留部
61 チャンバー
62 血液側室
63 非血液側室
64 脱気膜
65 血液流入ポート
66 血液流出ポート
67 脱気ポート
68 再循環ポート
7 送血制御部
71 チャンバー
72 血液流入ポート
73 血液流出ポート
74 再循環ポート
81、85 フロート
82 切替弁
83 連結棒
84 管
86 スイッチ
91 空気圧弁
92 分岐部
93 クランプ
94、95 圧力ライン
96 信号ライン
11 脱血ライン
12 送血ライン
13 吸引ライン
14、15 フィルター
141 開口部

Claims (4)

  1. 人工肺部および血液ポンプを有する血液回路を備える体外循環装置であって、
    前記血液回路により血液を循環させている際、前記血液回路中に混入した気泡を検出する気泡検出手段と、前記血液回路中に混入した気泡を貯留する気泡貯留部と、前記血液回路中に混入した気泡を除去する気泡除去手段と、気泡を患者に送らないように送血流量を制御する送血制御部を有する送血制御手段と、前記血液回路中の前記血液ポンプの上流側と下流側との間で血液の再循環を行うことが可能な再循環回路とを備え、
    前記気泡検出手段、前記気泡貯留部および前記気泡除去手段は、血液および気泡を一時的に貯留し得る共通のチャンバーを有し、
    前記気泡検出手段は、前記チャンバー内に移動可能に設けられたフロートを有し、
    前記送血制御部は、前記血液回路により血液を循環させる際に血液が流出する血液流出ポートと、血液の再循環の際に血液が流出する再循環ポートと、該送血制御部内に移動可能に設けられ、前記血液流出ポートおよび前記再循環ポートをそれぞれ開閉し、前記フロートと連結した制御弁とを有し、
    前記制御弁が、前記フロートと一体的に移動することにより、前記血液流出ポートおよび前記再循環ポートの開閉をそれぞれ行い、これにより、前記送血流量の制御と、前記再循環回路の開閉とを、それぞれ行うよう構成され
    前記フロートの浮力が基準値以下に減少したときは、前記制御弁により、前記血液流出ポートが閉止され、前記再循環ポートが開放され、これにより、前記血液流出ポートから下流側への送血流量がゼロに制限され、かつ、前記再循環回路が開状態となり、血液の再循環を開始し、
    前記フロートの浮力が基準値以上に増加したときは、前記制御弁により、前記血液流出ポートが開放され、前記再循環ポートが閉止され、これにより、前記送血流量の制限が解除され、かつ、前記再循環回路が閉状態となり、血液の再循環を停止するよう構成されていることを特徴とする体外循環装置。
  2. 前記気泡除去手段は、常に前記チャンバー内に吸引力が加わるよう構成されている請求項に記載の体外循環装置。
  3. 前記気泡除去手段は、前記気泡検出手段により気泡が検出された場合にのみ前記チャンバー内に吸引力が加わるよう構成されている請求項に記載の体外循環装置。
  4. 前記気泡除去手段は、前記チャンバー内を血液側と非血液側とに仕切る脱気膜を有する請求項1ないしのいずれかに記載の体外循環装置。
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