JP4265695B2 - フレキシブル光導波路およびその製造方法ならびに光モジュール - Google Patents
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Description
また、フレキシブル光導波路を多層化し、光回路の高集積化を図る場合においても、同様の接着性の問題が生じる。
また、上述のフレキシブル光導波路の製造方法は、下部クラッド、コアおよび上部クラッドの各層の形成に時間がかかるとともに、液状の材料を基板上に塗布し製膜するため、膜厚管理が煩雑であり、しかも基板上に塗布した樹脂が、硬化前は液状であるため、基板上で樹脂が流れてしまい、膜厚の均一性を保つことが困難であるなど、材料形態が液状であることに起因した課題があった。
さらに、シリコンを基板に用いていることから、10cm以上のサイズの光導波路を大量に製造するには向かない、また、上述の製造方法は、高真空プロセスであるドライエッチング工程を有しており、コア層が厚いマルチモード光導波路を作製するためには、非常に長い時間ドライエッチングを行う必要がある。
(1)下部クラッド層、コア層および上部クラッド層の少なくとも1つに光導波路形成用樹脂フィルムを用いて作製したフレキシブル光導波路であって、下部クラッド層および上部クラッド層の少なくとも一方の表面の十点平均粗さ(Rz)が、0.5μm以上10μm以下であるフレキシブル光導波路。
(2)下部クラッド層、コア層および上部クラッド層の少なくとも1つに光導波路形成用樹脂フィルムを用いて作製したフレキシブル光導波路であって、下部クラッド層および上部クラッド層のいずれか一方の表面の十点平均粗さ(Rz)が、0.5μm以上10μm以下であり、かつ他方の表面のRzが0.5μm未満であるフレキシブル光導波路。
(3)下部クラッド層とコアパターンと上部クラッド層とを含むフレキシブル光導波路の製造方法であって、下部クラッド層および上部クラッド層の少なくとも1つに、表面の十点平均粗さ(Rz)が0.5μm以上10μm以下の基材上に作製したクラッド層形成用樹脂フィルムを用いて光導波路を作製する工程、および、その後該クラッド層形成用樹脂フィルムから該基材を除去する工程を含むフレキシブル光導波路の製造方法。
(4)表面の十点平均粗さ(Rz)が0.5μm以上10μm以下の基材が、金属箔である上記(3)に記載のフレキシブル光導波路の製造方法。
(5)上記(2)に記載のフレキシブル光導波路を用いて作製した光モジュールであって、表面の十点平均粗さ(Rz)が0.5μm未満である下部クラッド層または上部クラッド層のいずれか一方の表面に発光素子または受光素子を搭載した光モジュール。
2…下部クラッド層
3…コア層
4…コア層用基材フィルム
5…フォトマスク
6…コアパターン
7…上部クラッド層
8…粗化面
9…平滑面
10…接着層
11…電気配線基板
12…発光素子または受光素子
13…光路変換部
本発明のフレキシブル光導波路の形態としては、例えば、図1(f)に示す例によれば、高屈折率であるコアパターン6と、低屈折率である下部クラッド層2および上部クラッド層7とで構成されているものを挙げることができる。コアパターン6は、図1(c)、(d)に示されるようにコア層3を露光現像することにより形成される。
本発明のフレキシブル光導波路は、その材料形態としては、下部クラッド層、コア層および上部クラッド層の少なくとも1つに、フィルム状の光導波路形成用材料(以下、光導波路形成用樹脂フィルムと表記)を用いて作製される。光導波路形成用樹脂フィルムを用いることにより、材料形態が液体であることに起因した問題が生じることがなく、大面積化に対応したフレキシブル光導波路を製造することができる。
本発明で用いる光導波路形成用樹脂フィルムは、コア層に用いる光導波路形成用樹脂フィルム(以下、コア層形成用樹脂フィルムと表記)が、クラッド層に用いる光導波路形成用樹脂フィルム(以下、クラッド層形成用樹脂フィルムと表記)より高屈折率であるように設計される。
Rzが0.5μm以上であると、十分なアンカー効果が得られ、接着力を確保することができる。一方10μm以下であると、光散乱による伝搬損失の影響を避けるためにクラッド層を厚くする必要がなく、フレキシブル光導波路の屈曲性を向上させることができる。以上の観点から、Rzは1〜5μmの範囲であることが好ましい。
以上の観点から、本発明のフレキシブル光導波路は、下部クラッド層および上部クラッド層のいずれか一方の表面のRzが、0.5μm以上10μm以下であり、かつ他方の表面のRzが0.5μm未満であることが好ましい。該フレキシブル光導波路を用いて作製した光モジュールでは、表面のRzが0.5μm未満である下部クラッド層および上部クラッド層のいずれか一方の表面に、発光素子または受光素子を搭載することが好ましく、光結合損失低減の観点から、この表面のRzは0.3μm以下であることがより好ましい。
該表面を粗面化する方法としては、光導波路の作製と同時に該表面を粗面化する方法、および光導波路の作製後に該表面の粗面化加工を行う方法等が挙げられる。
光導波路の作製と同時に該表面を粗面化する方法としては、下部クラッド層および上部クラッド層の少なくとも1つに、表面のRzが0.5μm以上10μm以下の基材上に作製したクラッド層形成用樹脂フィルムを用いて光導波路を作製後に、該フィルムから該基材を除去することで、該基材の表面形状を該フィルムに転写する方法が挙げられる。これにより粗面化加工の簡略化が可能となる。本発明のフレキシブル光導波路においては、作製の簡略化の観点から、光導波路の作製と同時に該表面を粗面化する方法が好ましい。
この中では、ロール・トゥ・ロールでのクラッド層形成用樹脂フィルムの作製が容易であり、また支持体としての強度を得やすく、さらに光導波路作製後の基材除去をエッチング工程で行うことができ生産性に有利であるとの観点から、金属箔が好ましい。
金属箔の中では、一般的なプリント配線板で用いられる銅箔がより好ましい。
基材が銅箔である場合のエッチング液としては、塩化第二鉄溶液、塩化第二銅溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素エッチング溶液等が挙げられる。この中では、エッチファクタの良好な点から塩化第二鉄溶液を用いることが好ましい。
金属箔の厚さとしては、取り扱い性とエッチング除去時間短縮の観点から、10〜60μmの範囲であることが好ましい。10μm以上であると、取り扱い時にしわが入る等の不良が生じることがない。60μm以下であると、短時間でエッチング除去できる。以上の観点から、金属箔の厚さとしては、25〜45μmの範囲であることがより好ましい。
また、3次元架橋し、耐熱性を向上できるとの観点からは、エポキシ樹脂、特に室温(25℃)で固形のエポキシ樹脂が好ましい。
上記フェノキシ樹脂の中でも、下記式(V)で表される繰り返しを有するビスフェノールA型エポキシ樹脂の直鎖状高分子重合体は、高い耐熱性を有するため好ましい。
上記直鎖状高分子重合体のフェノキシ樹脂は、一般的にビスフェノールAとエピクロルヒドリンとを重縮合反応させる一段法によって、または低分子量のエポキシ樹脂とビスフェノールAとを重付加反応させる二段法によって製造されるものであり、具体例としては、東都化成(株)製「YP−50」(商品名)、特開平4−120124号公報、特開平4−122714号公報、特開平4−339852号公報に記載のもの等が挙げられる。
また、ビスフェノールF、またはビスフェノールF型エポキシ化合物若しくはその誘導体としては、テトラブロモビスフェノールF若しくはテトラブロモビスフェノールF型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。
この配合量が5質量%以上であると、(B)光重合性化合物および(C)光重合開始剤を含有する樹脂組成物をフィルム化することが容易となる。特に、光導波路形成用樹脂フィルムを形成する場合に、膜厚50μm以上の厚膜のフィルムでも容易に形成することが可能となる観点から、10質量%以上であることがより好ましい。
一方、この配合量が80質量%以下であると、光導波路を形成する際に、パターン形成性が向上し、かつ光硬化反応が十分に進行する。
以上の観点から、(A)ベースポリマーの配合量は、20〜70質量%とすることがさらに好ましい。
この中では、光に対する反応性の観点から、分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物であることが好ましい。具体的には、(メタ)アクリレート、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテル、ビニルピリジン、ビニルフェノール等が挙げられるが、これらの中で、透明性と耐熱性の観点から、(メタ)アクリレートが好ましい。
(メタ)アクリレートとしては、1官能性のもの、2官能性のもの、3官能性以上の多官能性のもののいずれをも用いることができる。なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートを意味するものである。
これらの化合物の中で、重合により生じた3次元網目構造中にベースポリマーを絡み込んで硬化することができる観点から、(B)成分として少なくとも1つは、2官能性以上の(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。
代表的なエポキシ(メタ)アクリレートとしては、下記式(VI)で表されるビスフェノールAエポキシアクリレートが挙げられる。
ビスフェノールAエポキシアクリレートは、フェノキシ樹脂との相溶性に優れており、高い透明性が実現できるため、(A)成分としてフェノキシ樹脂を、(B)成分としてビスフェノールAエポキシアクリレートを用いることは、非常に好ましい態様である。なお、このビスフェノールAエポキシアクリレートは、EA−1020(新中村化学工業(株)製、商品名)として商業的に入手可能である。
アクリル(メタ)アクリレートとしては、特に制限はなく、一般的にはグリシジルアクリレートの重合体に、1官能性の(メタ)アクリレートを付加させたものである。該1官能性の(メタ)アクリレートとしては種々のものが挙げられ、例えば、(メタ)アクリル酸や上述の1官能性(メタ)アクリレートとして例示したものと同様のものが挙げられる。なお、ここで(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸およびメタクリル酸を意味するものである。
また、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体において、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対称な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。
また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。
これらは、1種単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中で、コア層およびクラッド層の透明性を向上させる観点からは、芳香族ケトンおよびフォスフィンオキサイド類が好ましい。
これらは、単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
コア層形成用樹脂組成物としては、活性光線によりコアパターンを形成し得る樹脂組成物を用いることができ、感光性樹脂組成物を好適に用いることができる。具体的には、上記(A)、(B)および(C)成分を含有し、必要に応じて上記任意成分を含有する樹脂組成物である。
ここで、用いる溶媒としては、該樹脂組成物を溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の溶媒またはこれらの混合溶媒を用いることができる。なお、基材と反対側の樹脂面の平滑性に優れるフィルムを得る観点から、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用いることが好ましい。樹脂溶液中の固形分濃度は、通常30〜80質量%程度であることが好ましい。
調合した樹脂ワニスは、孔径50μm以下のフィルタを用いて濾過するのが好ましい。フィルタ孔径の50μm以下であると、大きな異物などが除去されて、ワニス塗布時にはじきなどを生じることがない。この観点から、フィルタの孔径としては、30μm以下がより好ましく、10μm以下が特に好ましい。
調合した樹脂ワニスは、減圧下で脱泡することが好ましい。脱泡方法としては特に制限はなく、具体例としては、真空ポンプとベルジャー、真空装置付き脱泡装置などを用いることができる。減圧時の圧力としては特に制限はないが、樹脂ワニスに含まれる溶媒が沸騰しない圧力が好ましい。減圧時間としては特に制限はないが、樹脂ワニス内に溶解した気泡が除去され、かつ溶媒の揮発を抑える観点から、3〜60分であることが好ましい。
また、露光用光線の透過率およびコアパターンの側壁荒れを低減させるとの観点から、高透明タイプのフレキシブルな基材を用いるのが好ましい。高透明タイプの基材のヘイズ値は5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、2%以下であることが特に好ましい。なお、ヘイズ値はJIS K7105に準拠して測定したものであり、例えば、NDH−1001DP(日本電色工業(株)製)等の市販の濁度計等で測定可能である。このような基材としては、東洋紡績(株)製、商品名「コスモシャインA1517」や「コスモシャインA4100」が市販品として入手可能である。なお、この「コスモシャインA1517」は、露光時のマスクとのギャップが小さくなり、より精細なパターンが形成可能であるという利点も有している。
上記と同様の観点から、コア層及びコアパターンの厚さとしては、10〜100μmの範囲であることが好ましく、さらに30〜70μmの範囲であることが好ましい。
また、本発明のフレキシブル光導波路において、例えば、下部クラッド層の表面のRzが0.5以上10μm以下であり、かつ上部クラッド層の表面のRzが0.5μm未満であるフレキシブル光導波路を作製する場合には、上部クラッド層形成用樹脂フィルムの製造過程で用いる基材としては、表面のRzが0.5μm未満である基材を用いることが好ましい。このような基材としては、表面のRzが0.5μm未満であれば、その材料については特に限定されないが、後に上部クラッド層形成用樹脂フィルムから該基材を剥離することが容易であり、かつ、耐熱性および耐溶剤性を有するとの観点から、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン等が好適に挙げられる。該基材の厚さとしては、5〜100μmの範囲であることが好ましい。5μm以上であると、支持体としての強度が得やすいという利点があり、100μm以下であると、ロール状にフィルムを作製したときの巻き取り性が向上するという利点がある。以上の観点から、該基材の厚さは10〜80μmの範囲であることがより好ましく、さらには15〜50μmの範囲であることが好ましい。
このようにして得られた基材上に設けられた光導波路形成用樹脂フィルムは、例えばロール状に巻き取ることによって容易に貯蔵することができる。また、必要に応じて、光導波路形成用樹脂フィルムの上に保護フィルムを設けることもできる。なお、基材及び保護フィルムは、後に光導波路形成用樹脂フィルムの剥離を容易とするため、帯電防止処理等が施されていてもよい。
フレキシブル光導波路全体の厚さが小さくなり、より優れた柔軟性が発現するとの観点から、コアパターンの厚さが上述の10〜100μmの範囲である場合、光導波路全体のクラッド層の厚さとしては30〜400μmの範囲、上部クラッド層の厚さとしては20〜300μmの範囲、下部クラッド層の厚さとしては10〜100μmの範囲であることが好ましい。さらには、コアパターンの厚さが好ましい範囲である30〜70μmである場合、光導波路全体のクラッド層の厚さが60〜130μmの範囲、上部クラッド層の厚さが40〜80μmの範囲、下部クラッド層の厚さが20〜50μmの範囲であることが好ましい。なお、上部クラッド層の厚さとは、コアパターンと下部クラッド層との境界から上部クラッド層の上面までの値であり、下部クラッド層の厚さとは、コアパターンと下部クラッド層との境界から下部クラッド層の下面までの値である。
本発明のフレキシブル光導波路の製造方法は、下部クラッド層とコアパターンと上部クラッド層とを含むフレキシブル光導波路の製造方法であって、下部クラッド層および上部クラッド層の少なくとも1つに、表面のRzが0.5μm以上10μm以下の基材上に作製したクラッド層形成用樹脂フィルムを用いて光導波路を作製する工程、および、その後該フィルムから該基材を除去する工程を含むフレキシブル光導波路の製造方法である。この方法によれば、該フィルムから該基材を除去することにより該基材の表面形状を該フィルムに転写することができるため、光導波路の作製と同時に、該フィルムからなるクラッド層表面を粗面化することができる。これにより粗面化加工を別途行う必要がなくなり工程が簡略化できる。
フレキシブル光導波路の製造工程中、下部クラッド層に支持体として基材が必要であり、該基材を粗面化加工するための基材と兼用することで、工程の簡略化が可能となる。以上の観点から、表面のRzが0.5μm以上10μm以下の基材上に作製したクラッド層形成用樹脂フィルムは、少なくとも下部クラッド層に用いることが好ましい。
表面のRzが0.5μm以上10μm以下の基材としては、上記で述べたとおりである。この中では、クラッド層形成用樹脂フィルムが容易に作製でき、また支持体としての十分な強度および生産性の観点から、金属箔が好ましい。
まず、第1の工程として、基材1上に作製したクラッド層形成用樹脂フィルムを光または加熱により硬化し、下部クラッド層2を形成する〔図1(a)〕。ここで基材1として、表面(クラッド層形成面)のRzが0.5μm以上10μm以下の基材を用いる。
この下部クラッド層2を形成する第1の工程において、クラッド層形成用樹脂フィルムの基材フィルムの反対側に保護フィルムを設けている場合には該保護フィルムを剥離後、クラッド層形成用樹脂フィルムを光または加熱により硬化し、下部クラッド層2を形成する。
下部クラッド層2を形成する際の活性光線の照射量は、0.1〜5J/cm2とすることが好ましく、加熱温度は50〜130℃とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
コア層形成用樹脂フィルムは、コア層用基材フィルム4上に作製されていれば、取扱いが容易で好ましい。また、コア層3は、コア層形成用樹脂組成物を溶媒に溶解して樹脂ワニスとして、下部クラッド層2上にスピンコート法等によって塗布し、溶媒を除去する方法によっても形成することができる。
有機溶剤系現像液としては、例えば、アセトン、メタノール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。これらの有機溶剤は、引火防止のため、1〜20質量%の範囲で水を添加することが好ましい。また、これらの有機溶剤は、単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。現像液の具体例としてコアパターンの剥離なく現像可能であるとの観点から、例えば、N,N−ジメチルアセトアミドとプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの2:8混合液(質量比)が好適に挙げられる。
現像の方式としては、例えば、ディップ方式、パドル方式、高圧スプレー方式などのスプレー方式、ブラッシング、スラッピング等が挙げられる。
有機溶剤系洗浄液としては、例えば、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、キシレンなどが挙げられる。これらの中でも、溶解性の観点から、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチルを用いることが好ましい。また、現像残渣なく現像可能であるとの観点から、イソプロパノールを用いることが好ましい。これらの有機溶剤は、引火防止のため、1〜20質量%の範囲で水を添加することができる。
また、上記の有機溶剤は単独でも、また2種類以上を組み合わせて用いることができる。
洗浄の方式としては、ディップ方式、パドル方式、高圧スプレー方式などのスプレー方式;ブラッシング;スクラッピングなどが挙げられる。
現像、洗浄後の処理として、必要に応じて60〜250℃程度の加熱、または0.1〜1000mJ/cm2程度の露光を行うことにより、光導波路のコアパターンをさらに硬化してもよい。
第4の工程におけるラミネート方式としては、ロールラミネータ、または平板型ラミネータを用いる方法が挙げられるが、密着性、追従性、および平坦性の観点から、第2の工程と同様に、平板型ラミネータ、好適には真空加圧式ラミネータを用いて減圧下でクラッド層形成用樹脂フィルムを積層することが好ましい。ここでの加熱温度は、50〜130℃とすることが好ましく、圧着圧力は、0.1〜1.0MPa(1〜10kgf/cm2)とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
上記クラッド層形成用樹脂フィルムの支持フィルムがPETの場合、活性光線の照射量は、0.1〜5J/cm2とすることが好ましい。紫外線照射量がこの範囲内であれば、十分に硬化させることができ、例えば、紫外線照射量を3J/cm2とすることにより強固に硬化でき、光導波路の光損失低減効果を得ることができる。この観点から、0.5〜5J/cm2とすることがより好ましく、1〜4J/cm2とすることが特に好ましい。 一方、該支持フィルムがポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルスルフィド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホンなどの場合、PETに比べて紫外線などの短波長の活性光線を通しにくいことから、活性光線の照射量は、0.5〜30J/cm2とすることが好ましい。0.5J/cm2以上であると硬化反応が十分に進行し、30J/cm2以下であると光照射の時間が長くかかりすぎることがない。以上の観点から、3〜27J/cm2とすることがより好ましく、5〜25J/cm2とすることが特に好ましい。
なお、より硬化させるために、両面から同時に活性光線を照射することが可能な両面露光機を使用することができる。また、加熱をしながら活性光線を照射してもよい。活性光線照射中および/または照射後の加熱温度は50〜200℃とすることが好ましいが、これらの条件には特に制限はない。
該基材1を除去する方法としては、特に制限はないが、該基材1が金属箔である場合には、エッチング工程で行うことができ生産性に有利である。
上述の製造方法によれば、従来の課題であった接着性を向上したフレキシブル光導波路を得ることができる。
製造例1〔コア用およびクラッド用の樹脂ワニスの調製〕
表1に示す配合にて、コア層形成用樹脂組成物およびクラッド層形成用樹脂組成物を用意し、これらに溶剤としてメチルエチルケトンを全量に対して40質量部加え、広口のポリ瓶に秤量し、メカニカルスターラ、シャフト及びプロペラを用いて、温度25℃、回転数400rpmの条件で、6時間撹拌し、コア用およびクラッド用の樹脂ワニスを調合した。その後、孔径2μmのポリフロンフィルタ(商品名:PF020、アドバンテック東洋(株)製)および孔径0.5μmのメンブレンフィルタ(商品名:J050A、アドバンテック東洋(株)製)を用いて、温度25℃、圧力0.4MPaの条件で加圧濾過し、さらに真空ポンプ及びベルジャーを用いて減圧度50mmHgの条件で15分間減圧脱泡した。なお、表1に示す配合において、(A)ベースポリマーおよび(B)光重合性化合物の配合量は、(A)成分および(B)成分の総量に対する質量%であり、(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分および(B)成分の総量100質量部に対する割合(質量部)である。
*2 A−BPEF;9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(新中村化学工業(株)製)
*3 EA−1020;ビスフェノールA型エポキシアクリレート(新中村化学工業(株)製)
*4 KRM−2110;アリサイクリックジエポキシカルボキシレート(旭電化工業(株)製)
*5 イルガキュア819;ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
*6 イルガキュア2959;1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
*7 SP−170;トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート塩(旭電化工業(株)製)
コア層形成用樹脂フィルムは、PETフィルム〔東洋紡績(株)製、商品名「A−4100」、厚さ25μm、Rz(非処理面)0.1μm、塗布面;非処理面〕上に、アプリケーター(ヨシミツ精機(株)製、「YBA−4」)を用いて前記製造例1で得られたコア用の樹脂ワニスを塗布し、80℃、10分、その後100℃、10分で溶剤を乾燥させて作製した。このときのコア層形成用樹脂フィルムの厚さは、アプリケーターの間隙を調節することで、5〜100μmの間で任意に調整可能であり、本製造例では、硬化後の膜厚が、50μmとなるように調節した。
上部クラッド層形成用樹脂フィルムは、PETフィルム(上記に同じもの)上に、前記製造例1で得られたクラッド用の樹脂ワニスを用いて、上記と同様の方法により作製した。上部クラッド層形成用樹脂フィルムの膜厚は80μmとした。
一方、下部クラッド層形成用樹脂フィルムは、銅箔〔古河サーキットフォイル(株)製、商品名「GTS−35」、厚さ35μm、Rz(光沢面)2.1μm〕の光沢面上に、前記製造例1で得られたクラッド用の樹脂ワニスを塗布し、80℃、10分、その後100℃、10分で溶剤乾燥させて作製した。下部クラッド層形成用樹脂フィルムの膜厚は30μmとした。
〔下部クラッド層の形成工程〕
前記製造例3で得られた銅箔(基材1)上に作製された下部クラッド層形成用樹脂フィルムに紫外線露光機((株)オーク製作所製、EXM−1172)にて紫外線(波長365nm)を1J/cm2照射し、下部クラッド層2を形成した〔図1(a)〕。
次に、下部クラッド層2上に、真空加圧式ラミネータ((株)名機製作所製、MVLP−500)を用い、前記製造例2で得られたコア層形成用樹脂フィルムを圧力0.5MPa、温度50℃、加圧時間30秒の条件にてラミネートしてコア層3を形成した〔図1(b)〕。続いてフォトマスク5を介し、上記紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を1J/cm2照射した後(〔図1(c)〕、PETフィルム(コア層用基材フィルム4)を剥離し、N,N−ジメチルアセトアミドを溶剤に用い、コアパターン6を現像した〔図1(d)〕。現像液の洗浄には、メタノールおよび水を用いた。
次いで、コア層3形成時と同様な条件にて、前記製造例3で得られた上部クラッド層形成用樹脂フィルムをラミネートし、紫外線(波長365nm)を1J/cm2照射し、PETフィルム(上部クラッド層基材フィルム)を除去した後、続けて160℃、1時間の加熱処理を行って、上部クラッド層7を形成した〔図1(e)〕。
最後に、下部クラッド層形成用樹脂フィルムの支持基材である銅箔を塩化第二鉄水溶液(サンハヤト(株)製、商品名「H−20L」)で溶解し、フレキシブル光導波路を得た〔図1(f)〕。
また、同接着フィルムを用い、作製したフレキシブル光導波路同士の下部クラッド層側を図3に示すような形態で接着させた。その結果、フレキシブル光導波路同士を接着可能であった。
Claims (2)
- 下部クラッド層とコアパターンと上部クラッド層とを含むフレキシブル光導波路の製造方法であって、下部クラッド層および上部クラッド層の少なくとも1つに、表面の十点平均粗さ(Rz)が0.5μm以上10μm以下の基材上に作製したクラッド層形成用樹脂フィルムを用いて光導波路を作製する工程、および、その後該クラッド層形成用樹脂フィルムから該基材を除去する工程を含むフレキシブル光導波路の製造方法。
- 表面の十点平均粗さ(Rz)が0.5μm以上10μm以下の基材が、金属箔である請求項2に記載のフレキシブル光導波路の製造方法。
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