JP4119597B2 - 平版印刷版原版 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外線波長域に感応性を有する平版印刷版原版及びその製版方法に関し、詳しくは、コンピュータ等のデジタル信号から赤外線レーザを用いて直接製版できる、いわゆるダイレクト製版可能なネガ型平版印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年におけるレーザの発展は目ざましく、特に波長760nmから1200nmの赤外線を放射する固体レーザおよび半導体レーザ(以下、「赤外線レーザ」という場合がある。)は、高出力かつ小型のものが容易に入手できるようになった。これらの赤外線レーザは、コンピュータ等のデジタルデータにより直接印刷版を製版する際の記録光源として非常に有用である。従って、このような赤外線記録光源に対し、感応性の高い画像記録材料、即ち、赤外線照射により現像液に対する溶解性が大きく変化する画像記録材料への要望が近年高まっている。
【0003】
このような赤外線レーザにて記録可能なネガ型の画像記録材料として、赤外線吸収剤、酸発生剤、レゾール樹脂及びノボラック樹脂より成る記録材料がUS5,340,699号に記載されている。しかしながら、このようなネガ型の画像記録材料は、画像形成のためにはレーザ露光後に加熱処理が必要であり、このため、露光後の加熱処理を必要としないネガ型の画像記録材料が所望されていた。
また、高出力レーザを用いた高パワー密度の露光を用いる方法では、露光領域に瞬間的な露光時間の間に大量の光エネルギーが集中照射して、光エネルギーを効率的に熱エネルギーに変換し、その熱により化学変化、相変化、形態や構造の変化などの熱変化を起こさせ、その変化を画像記録に利用するが、従来の平版印刷版原版の記録層において、記録感度を向上させるため赤外線吸収剤の添加量を増加させると、記録層のアブレーション(飛散)によって、レーザー露光装置や光源が汚染される可能性がある。
【0004】
このような、画像形成性の向上とアブレーションの抑制という二つの目的を達成するため、特開平11−192782号公報には、それぞれ異なる機能を有する二つの記録層を積層した構造の画像形成材料が記載されているが、これはポジ型であり、本発明とはことなる。
ネガ型画像形成材料としては、例えば、WO97/00777号には、2層構造の感光層を有するネガ型の画像形成材料が記載されているが、この構成では、露光面である表層が感光性を有するため、アブレーションが生じやすいという問題点があり、さらに、強固な画像を得るための後露光も必須であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、赤外線を放射する固体レーザ及び半導体レーザを用いて、コンピューター等のデジタルデータから記録することにより直接製版が可能であり、赤外線レーザに対し高感度で記録時の記録層のアブレーションが抑制され、現像性が良好で残膜の発生がなく、且つ、網点再現性等の画像形成性に優れるネガ型平版印刷版原版を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、赤外線を放射して直接製版することのできるネガ型平版印刷版原版の層構成と表面層の特性とに着目して鋭意検討した結果、平版印刷版原版表面に、レーザー露光による感度を有し、赤外線レーザの露光により共有結合を形成してアルカリ現像液に対する溶解性が低下する記録層を設けることで、上記問題点を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
即ち、本発明の平版印刷版原版は、支持体上に、水不溶性、且つ、アルカリ水可溶性の高分子を含有する第1の層と、赤外線吸収剤、ラジカルを発生する化合物、およびラジカル重合性化合物を含有し、光又は熱の作用により共有結合を形成し、アルカリ現像液に対する溶解性が低下する第2の層と、を順次設け、かつ、該支持体と該第1の層との間に、下塗り層を有することを特徴とする。
なお、本発明においては、水不溶性、且つ、アルカリ水可溶性の高分子を、適宜、単に「アルカリ水可溶性高分子」と称する。また、「光又は熱の作用により」という表記は「光及び熱、双方の作用による」ものを包含するものとする。
【0008】
本発明の作用は明確ではないが、露光によりアルカリ現像液への溶解性が低下する赤外線感応層である第2の層が、露光面或いはその近傍に設けらるれことで赤外線レーザに対する感度が良好であるとともに、支持体と該赤外線感応層との間に高分子からなる第1の層が存在し、断熱層として機能することで、赤外線レーザの露光により発生した熱が支持体に拡散せず、効率良く第1の層の共有結合形成反応に使用されることからの高感度化も図れ、また、露光部においては、アルカリ現像液に対して非浸透性の第2の層が第1の層の保護層として機能するために、現像安定性が良好になるとともにディスクリミネーションに優れた画像が形成され、且つ、経時的な安定性も確保されるものと考えられ、未露光部においては、未硬化のバインダー成分が速やかに現像液に溶解、分散し、さらには、支持体に隣接して存在する第1の層がアルカリ可溶性高分子からなるものであるため、現像液に対する溶解性が良好で、例えば、活性の低下した現像液などを用いた場合でも、残膜などが発生することなく速やかに溶解するため、現像性に優れるものと考えられる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の平版印刷版原版は、水不溶性、且つ、アルカリ水可溶性の高分子を含有する第1の層(以下、適宜、アルカリ水可溶性高分子層或いは単に高分子層と称する)と、赤外線吸収剤、ラジカルを発生する化合物、およびラジカル重合性化合物を含有し、光又は熱の作用により共有結合を形成し、アルカリ現像液に対する溶解性が低下する第2の層(以下、適宜、赤外線感応層と称する)と、を順次設け、かつ、該支持体と該第1の層との間に、下塗り層を有することを特徴とする。これらの層はこの順に設けられていればよく、本発明の効果を損なわない限りにおいて、さらに、表面層、中間層、バックコート層などの公知の層を設けたものであってもよい。
【0010】
[水不溶性、且つ、アルカリ水可溶性の高分子を含有する第1の層(アルカリ水可溶性高分子層)]
本発明のアルカリ水可溶性高分子層は、水不溶性、且つ、アルカリ水可溶性の高分子を主成分として含有する。この高分子は被膜形成性に優れるため、それ自体で層を形成することができる。
本発明におけるアルカリ水可溶性高分子とは、高分子中の主鎖および/または側鎖に酸性基を含有する単独重合体、これらの共重合体またはこれらの混合物を包含する。従って、本発明に係る高分子層は、アルカリ性現像液に接触すると溶解する特性を有するものである。
これらの中でも、下記(1)〜(6)に挙げる酸性基を高分子の主鎖および/または側鎖中に有するものが、アルカリ性現像液に対する溶解性の点で好ましい。
【0011】
(1)フェノール性水酸基(−Ar−OH)
(2)スルホンアミド基(−SO2 NH−R)
(3)置換スルホンアミド系酸基(以下、「活性イミド基」という。)
〔−SO2 NHCOR、−SO2 NHSO2 R、−CONHSO2 R〕
(4)カルボン酸基(−CO2 H)
(5)スルホン酸基(−SO3 H)
(6)リン酸基(−OPO3 H2 )
【0012】
上記(1)〜(6)中、Arは置換基を有していてもよい2価のアリール連結基を表し、Rは、置換基を有していてもよい炭化水素基を表す。
【0013】
上記(1)〜(6)より選ばれる酸性基を有するアルカリ水可溶性高分子の中でも、(1)フェノール基、(2)スルホンアミド基および(3)活性イミド基を有するアルカリ水可溶性高分子が好ましく、特に、(1)フェノール基または(2)スルホンアミド基を有するアルカリ水可溶性高分子が、アルカリ性現像液に対する溶解性、膜強度を十分に確保する点から最も好ましい。
【0014】
上記(1)〜(6)より選ばれる酸性基を有するアルカリ水可溶性高分子としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
(1)フェノール基を有するアルカリ水可溶性高分子としては、ノボラック樹脂や側鎖にヒドロキシアリール基を有するポリマー等が挙げられる。ノボラック樹脂としては、フェノール類とアルデヒド類を酸性条件下で縮合させた樹脂が挙げられる。
中でも、例えば、フェノールとホルムアルデヒドから得られるノボラック樹脂、m−クレゾールとホルムアルデヒドから得られるノボラック樹脂、p−クレゾールとホルムアルデヒドから得られるノボラック樹脂、o−クレゾールとホルムアルデヒドから得られるノボラック樹脂、オクチルフェノールとホルムアルデヒドから得られるノボラック樹脂、m−/p−混合クレゾールとホルムアルデヒドから得られるノボラック樹脂、フェノール/クレゾール(m−,p−,o−又はm−/p−,m−/o−,o−/p−混合のいずれでもよい)の混合物とホルムアルデヒドから得られるノボラック樹脂等が好ましい。
ノボラック樹脂は、重量平均分子量が800〜200000で、数平均分子量が400〜60,000のものが好ましい。
【0015】
また、側鎖にヒドロキシアリール基を有するポリマーも好ましく、該ポリマー中のヒドロキシアリール基としては、OH基が1以上結合したアリール基が挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基等が挙げられ、中でも、入手の容易性及び物性の観点から、フェニル基又はナフチル基が好ましい。
従って、ヒドロキシアリール基としては、ヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシフェニル基、トリヒドロキシフェニル基、テトラヒドロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基、ジヒドロキシナフチル基等が好ましい。
これらのヒドロキシアリール基は、さらに、ハロゲン原子、炭素数20以下の炭化水素基、炭素数20以下のアルコキシ基、炭素数20以下のアリールオキシ基等の置換基を有していてもよい。
ヒドロキシアリール基は、ポリマーを構成する主鎖に側鎖としてペンダント状に結合しているが、主鎖との間に連結基を有していてもよい。
【0016】
本実施の形態に使用可能な、側鎖にヒドロキシアリール基を有するポリマーとしては、例えば、下記一般式(IX)〜(XII)で表される構成単位のうちのいずれか1種を含むポリマーを挙げることができる。但し、本発明においては、これらに限定されるものではない。
【0017】
【化1】
【0018】
一般式(IX)〜(XII)中、R11は、水素原子又はメチル基を表す。R12及びR13は、同じでも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数10以下の炭化水素基、炭素数10以下のアルコキシ基又は炭素数10以下のアリールオキシ基を表す。また、R12とR13が結合、縮環してベンゼン環やシクロヘキサン環を形成していてもよい。R14は、単結合又は炭素数20以下の2価の炭化水素基を表す。R15は、単結合又は炭素数20以下の2価の炭化水素基を表す。R16は、単結合又は炭素数10以下の2価の炭化水素基を表す。X1は、単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合又はアミド結合を表す。pは、1〜4の整数を表す。q及びrは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。
以下に、前記一般式(IX)〜(XII)で表される構成単位の具体例を挙げるが、本発明においては、これらに限定されるものではない。
【0019】
【化2】
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】
前記構成単位よりなるポリマーは、従来公知の方法の中から適宜選択して、合成することができる。
一般式(IX)で表される構成単位を有するポリマーは、例えば、ヒドロキシ基が酢酸エステル或いはt−ブチルエーテルとして保護された、対応するスチレン誘導体を、ラジカル重合若しくはアニオン重合してポリマーとした後、脱保護することにより得ることができる。
【0025】
一般式(X)で表される構成単位を有するポリマーは、例えば、特開昭64−32256号、同64−35436号の各公報に記載の方法により合成することができる。
一般式(XI)で表される構成単位を有するポリマーは、例えば、ヒドロキシ基を有するアミン化合物と無水マレイン酸を反応させ、対応するモノマーを得た後、ラジカル重合してポリマーとすることにより得ることができる。
一般式(XII)で表される構成単位を有するポリマーは、例えば、クロロメチルスチレンやカルボキシスチレン等、合成上有用な官能基を持つスチレン類を原料として、一般式(XII)に対応するモノマーへ誘導し、さらにラジカル重合してポリマーとすることにより得ることができる。
本実施の形態においては、一般式(IX)〜(XII)で表される構成単位のみからなるホモポリマーであってもよいが、他の構成単位を含む共重合体であってもよい。
【0026】
前記他の構成単位としては、例えば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、ビニルエステル類、スチレン類、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、無水マレイン酸、マレイン酸イミド等の公知のモノマーに由来する構成単位が挙げられる。
前記アクリル酸エステル類としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、(n−又はi−)プロピルアクリレート、(n−、i−、sec−又はt−)ブチルアクリレート、アミルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ドデシルアクリレート、クロロエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、アリルアクリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレート、グリシジルアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、クロロベンジルアクリレート、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェニルアクリレート、クロロフェニルアクリレート、スルファモイルフェニルアクリレート等が挙げられる。
【0027】
前記メタクリル酸エステル類としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、(n−又はi−)プロピルメタクリレート、(n−、i−、sec−又はt−)ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、クロロエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレート、グリシジルメタクリレート、メトキシベンジルメタクリレート、クロロベンジルメタクリレート、2−(p−ヒドロキシフェニル)エチルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、フェニルメタクリレート、クロロフェニルメタクリレート、スルファモイルフェニルメタクリレート等が挙げられる。
前記アクリルアミド類としては、例えば、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−トリルアクリルアミド、N−(p−ヒドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(スルファモイルフェニル)アクリルアミド、N−(フェニルスルホニル)アクリルアミド、N−(トリルスルホニル)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチル−N−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアクリルアミド等が挙げられる。
【0028】
前記メタクリルアミド類としては、例えば、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−プロピルメタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、N−トリルメタクリルアミド、N−(p−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、N−(スルファモイルフェニル)メタクリルアミド、N−(フェニルスルホニル)メタクリルアミド、N−(トリルスルホニル)メタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチル−N−フェニルメタクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルメタクリルアミド等が挙げられる。
【0029】
前記ビニルエステル類としては、例えば、ビニルアセテート、ビニルブチレート、ビニルベンゾエート等が挙げられる。
前記スチレン類としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、プロピルスチレン、シクロヘキシルスチレン、クロロメチルスチレン、トリフルオロメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレン、メトキシスチレン、ジメトキシスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、カルボキシスチレン等が挙げられる。
これらのモノマーの中でも、炭素数20以下のアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、ビニルエステル類、スチレン類、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリルが好ましい。
前記モノマーを用いた共重合体中に含まれる、一般式(IX)〜(XII)で表される構成単位の割合としては、5〜100重量%が好ましく、10〜100重量%がより好ましい。
【0030】
側鎖にヒドロキシアリール基を有するポリマーの分子量としては、重量平均分子量で4000以上が好ましく、1万〜30万がより好ましい。また、数平均分子量としては、1000以上が好ましく、2000〜25万がより好ましい。さらに、多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)としては、1以上が好ましく、1.1〜10がより好ましい。
側鎖にヒドロキシアリール基を有するポリマーは、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等いずれでもよいが、中でも、ランダムポリマーが好ましい。
【0031】
(2)スルホンアミド基を有するアルカリ水可溶性高分子としては、例えば、スルホンアミド基を有する化合物に由来する最小構成単位を主要構成成分として構成される重合体を挙げることができる。上記のような化合物としては、窒素原子に少なくとも一つの水素原子が結合したスルホンアミド基と、重合可能な不飽和基と、を分子内にそれぞれ1以上有する化合物が挙げられる。中でも、アクリロイル基、アリル基、またはビニロキシ基と、置換あるいはモノ置換アミノスルホニル基または置換スルホニルイミノ基と、を分子内に有する低分子化合物が好ましく、例えば、下記一般式1〜一般式5で表される化合物が挙げられる。
【0032】
【化7】
【0033】
〔式中、X1 、X2 は、それぞれ独立に−O−または−NR27−を表す。R21、R24は、それぞれ独立に水素原子または−CH3 を表す。R22、R25、R29、R32及びR36は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基またはアラルキレン基を表す。R23、R27及びR33は、それぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表す。また、R26、R37は、それぞれ独立に置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基を表す。R28、R30及びR34は、それぞれ独立に水素原子または−CH3 を表す。R31、R35は、それぞれ独立に単結合、または置換基を有していてもよい炭素数1〜12のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基またはアラルキレン基を表す。Y3 、Y4 は、それぞれ独立に単結合、または−CO−を表す。〕
【0034】
一般式1〜一般式5で表される化合物のうち、本発明のネガ型平版印刷版原版では、特に、m−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリルアミド等を好適に使用することができる。
【0035】
(3)活性イミド基を有するアルカリ水可溶性高分子としては、例えば、活性イミド基を有する化合物に由来する最小構成単位を主要構成成分として構成される重合体を挙げることができる。上記のような化合物としては、下記構造式で表される活性イミド基と、重合可能な不飽和基と、を分子内にそれぞれ1以上有する化合物を挙げることができる。
【0036】
【化8】
【0037】
具体的には、N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミド、N−(p−トルエンスルホニル)アクリルアミド等を好適に使用することができる。
【0038】
(4)カルボン酸基を有するアルカリ水可溶性高分子としては、例えば、カルボン酸基と、重合可能な不飽和基と、を分子内にそれぞれ1以上有する化合物に由来する最小構成単位を主要構成成分とする重合体を挙げることができる。
(5)スルホン酸基を有するアルカリ可溶性高分子としては、例えば、スルホン酸基と、重合可能な不飽和基と、を分子内にそれぞれ1以上有する化合物に由来する最小構成単位を主要構成単位とする重合体を挙げることができる。
(6)リン酸基を有するアルカリ水可溶性高分子としては、例えば、リン酸基と、重合可能な不飽和基と、を分子内にそれぞれ1以上有する化合物に由来する最小構成単位を主要構成成分とする重合体を挙げることができる。
【0039】
本発明のネガ型平版印刷版用材料に用いるアルカリ水可溶性高分子を構成する、前記(1)〜(6)より選ばれる酸性基を有する最小構成単位は、特に1種類のみである必要はなく、同一の酸性基を有する最小構成単位を2種以上、または異なる酸性基を有する最小構成単位を2種以上共重合させたものを用いることもできる。
【0040】
共重合の方法としては、従来知られている、グラフト共重合法、ブロック共重合法、ランダム共重合法等を用いることができる。
【0041】
前記共重合体は、共重合させる(1)〜(6)より選ばれる酸性基を有する化合物が共重合体中に10モル%以上含まれているものが好ましく、20モル%以上含まれているものがより好ましい。10モル%未満であると、現像ラチチュードを十分に向上させることができない傾向がある。
本発明では、化合物を共重合して共重合体を形成する場合、その化合物として、前記(1)〜(6)の酸性基を含まない他の化合物を用いることもできる。(1)〜(6)の酸性基を含まない他の化合物の例としては、下記(m1)〜(m11)に挙げる化合物を例示することができる。
【0042】
(m1)例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレートまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレート等の脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類、およびメタクリル酸エステル類。
(m2)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルアクリレート、N−ジメチルアミノエチルアクリレート等のアルキルアクリレート。
(m3)メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−クロロエチル、グリシジルメタクリレート、N−ジメチルアミノエチルメタクリレート等のアルキルメタクリレート。
【0043】
(m4)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヘキシルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ニトロフェニルアクリルアミド、N−エチル−N−フェニルアクリルアミド等のアクリルアミドもしくはメタクリルアミド。
(m5)エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類。
(m6)ビニルアセテート、ビニルクロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
【0044】
(m7)スチレン、α−メチルスチレン、メチルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン類。
(m8)メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類。
(m9)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類。
【0045】
(m10)N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等。
(m11)マレイミド、N−アクリロイルアクリルアミド、N−アセチルメタクリルアミド、N−プロピオニルメタクリルアミド、N−(p−クロロベンゾイル)メタクリルアミド等の不飽和イミド。
【0046】
本発明の平版印刷版原版に用いるアルカリ水可溶性高分子としては、単独重合体、共重合体の別に関わらず、重量平均分子量が2000以上で、数平均分子量が500以上のものが感度および現像ラチチュードの点で好ましく、さらに好ましくは重量平均分子量が5000〜300000で、数平均分子量が800〜250000の範囲のものである。また、多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)が1.1〜10のものが好ましい。
【0047】
本発明において共重合体を用いる場合、その主鎖および/または側鎖を構成する、前記(1)〜(6)より選ばれる酸性基を有する化合物に由来する最小構成単位と、主鎖の一部および/または側鎖を構成する(1)〜(6)の酸性基を含まない他の最小構成単位と、の配合重量比は、効果の観点から、50:50〜5:95の範囲にあるものが好ましく、40:60〜10:90の範囲にあるものがより好ましい。
【0048】
前記アルカリ水可溶性高分子は、それぞれ1種類のみを使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
このアルカリ水可溶性高分子は、高分子層を構成する材料の全固形分の100%を占めていてもよいが、層形成性や被膜特性向上のための他の成分を併用するため、30〜99重量%の範囲で用いるのが好ましく、45〜95重量%の範囲で用いるのがより好ましい。
アルカリ水可溶性高分子の上記使用量が30重量%未満である場合には、高分子層の層形成性及び被膜特性は劣化する傾向があるため好ましくない。
【0049】
本発明で使用されるアルカリ水可溶性高分子の合成の際に用いることができる溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられる。これらの溶媒は単独で又は2種以上混合して用いることができる。
【0050】
高分子層には、さらに、感度を向上させるために、赤外線吸収剤を含有してもよく、ここで用いられる赤外線吸収剤は、以下に第2の層の説明において詳述する赤外線吸収剤と同様のものを使用しうる。
高分子層に含まれる赤外線吸収剤の好ましい量は、全固形分中、0.01〜50重量%程度である。
【0051】
本発明の高分子層を構成する材料には上記のほか、必要に応じて種々の添加剤を併用することができる。
例えば、特開平11−174681号公報段落番号〔0067〕以降にポジ型感光性組成物に添加しうる「その他の成分」として記載されているオニウム塩、芳香族スルホン酸エステル等の熱分解性化合物は画像部の溶解阻止性を調整するのに好適であり、その他、同公報に「その他の成分」として記載されている環状酸無水物類、フェノール類、有機酸類などの感度向上に有用な添加物、界面活性剤、焼き出し剤、画像着色剤としての染料、顔料なども本発明に同様に使用することができる。
さらに、エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、さらには、特開平8−276558号公報に記載のヒドロキシメチル基を有するフェノール化合物、特開平11−160860号公報に記載のアルカリ溶解抑制作用を有する架橋性化合物等も目的に応じて適宜、添加することができる。
【0052】
本発明の平版印刷版原版においては、支持体上に形成された前記高分子層上に、赤外線吸収剤、ラジカルを発生する化合物、およびラジカル重合性化合物を含有し、光又は熱の作用により共有結合を形成し、アルカリ現像液に対する溶解性が低下する第2の層を有する。
[赤外線吸収剤、ラジカルを発生する化合物、およびラジカル重合性化合物を含有し、光又は熱の作用により共有結合を形成し、アルカリ現像液に対する溶解性が低下する第2の層(赤外線感応層)]
赤外線感応層は、平版印刷版原版の最上層の露光面に形成されることが好ましく、赤外線吸収剤が赤外線レーザの露光により熱を発生し、その熱により共有結合形成反応がおこり、赤外線感応層の露光部のみが硬化してアルカリ現像液に対する溶解性が低下し、さらに第1の層へのアルカリ現像液に対する非浸透性の特性を発現する一方、未露光部では、アルカリ現像液に対する可溶性の特性が維持され、下層の第1の層もまた、アルカリ現像液に可溶な高分子により構成されるので、未露光部は高い可溶性を示し、残膜のない画質の良好なネガ型の画像を形成する。
【0053】
このような共有結合を形成し得る反応には、特に制限はなく、赤外線感応層がアルカリ現像液に対する可溶性を低下させ、必要な強度を有する画像を形成することができれば、その反応は、公知のラジカル重合反応、カチオン重合反応、アニオン重合反応、縮重合反応、付加重合反応などのいずれであってもよい。
このように共有結合を形成して硬化する赤外線感応層の代表的なものの1つとして、光重合層が挙げられる。光重合層には、(A)赤外線吸収剤と(B)ラジカル発生剤(ラジカル重合開始剤)と発生したラジカルにより重合反応を起こして硬化する(C)ラジカル重合性化合物とを含有し、好ましくは(D)バインダーポリマーを含有する。赤外線吸収剤が吸収した赤外線を熱に変換し、この際発生した熱により、オニウム塩等のラジカル重合開始剤が分解し、ラジカルを発生する。ラジカル重合性化合物は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有し、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれ、発生したラジカルにより連鎖的に重合反応が生起し、硬化する。
【0054】
ネガ型平版印刷版原版の記録層に用いられる各化合物について以下に述べる。[(A)赤外線吸収剤]
本発明に係る平版印刷版原版の赤外線感応層は、赤外線を発するレーザで画像記録可能な構成を有する。このような赤外線感応層には、赤外線吸収剤を用いることが好ましい。赤外線吸収剤は、吸収した赤外線を熱に変換する機能を有している。この際発生した熱により、ラジカル発生剤や酸発生剤が分解し、ラジカルや酸を発生する。本発明において使用される赤外線吸収剤は、波長760nmから1200nmに吸収極大を有する染料又は顔料である。
【0055】
染料としては、市販の染料及び例えば「染料便覧」(有機合成化学協会編集、昭和45年刊)等の文献に記載されている公知のものが利用できる。具体的には、例えば、特開平10−39509号公報の段落番号[0050]〜[0051]に記載のものを挙げることができる。
これらの染料のうち特に好ましいものとしては、シアニン色素、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、ニッケルチオレート錯体が挙げられる。さらに、シアニン色素が好ましく、特に下記一般式(I)で示されるシアニン色素が最も好ましい。
【0056】
【化9】
【0057】
一般式(I)中、X1は、ハロゲン原子、またはX2−L1を示す。ここで、X2は酸素原子または、硫黄原子を示し、L1は、炭素原子数1〜12の炭化水素基を示す。R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜12の炭化水素基を示す。赤外線感応層塗布液の保存安定性から、R1およびR2は、炭素原子数2個以上の炭化水素基であることが好ましく、さらに、R1とR2とは互いに結合し、5員環または6員環を形成していることが特に好ましい。
Ar1、Ar2は、それぞれ同じでも異なっていても良く、置換基を有していても良い芳香族炭化水素基を示す。Y1、Y2は、それぞれ同じでも異なっていても良く、硫黄原子または炭素原子数12個以下のジアルキルメチレン基を示す。R3、R4は、それぞれ同じでも異なっていても良く、置換基を有していても良い炭素原子数20個以下の炭化水素基を示す。好ましい置換基としては、炭素原子数12個以下のアルコキシ基、カルボキシル基、スルホ基が挙げられる。R5、R6、R7およびR8は、それぞれ同じでも異なっていても良く、水素原子または炭素原子数12個以下の炭化水素基を示す。原料の入手性から、好ましくは水素原子である。また、Z1-は、対アニオンを示す。ただし、R1〜R8のいずれかにスルホ基が置換されている場合は、Z1-は必要ない。好ましいZ1-は、赤外線感応層塗布液の保存安定性から、ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、およびスルホン酸イオンであり、特に好ましくは、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロフォスフェートイオン、およびアリールスルホン酸イオンである。
【0058】
本発明において、好適に用いることのできる一般式(I)で示されるシアニン色素の具体例としては、特願平11−310623号明細書の段落番号[0017]〜[0019]に記載されたものを挙げることができる。
【0059】
本発明において使用される顔料としては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。
【0060】
顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。これらの顔料の詳細は、特開平10−39509号公報の段落番号[0052]〜[0054]に詳細に記載されており、これらを本発明にも適用することができる。これらの顔料のうち好ましいものはカーボンブラックである。
【0061】
赤外線感応層中における、上述の染料又は顔料の含有量としては、赤外線感応層にアブレーションを生じさせない量であることが好ましい。即ち、赤外線赤外線感応層中の赤外線吸収剤の含有量が多すぎると赤外線レーザの露光部において局所的に急激な発熱がおこり、赤外線感応層全体がアブレーションを起こす可能性が高くなるためである。アブレーションを生じさせない量としては、例えば、赤外線感応層の光学濃度が1.0以下となる程度の含有量、或いは、赤外線感応層における高分子化合物の全固形分重量に対し、10重量%以下である含有量などが挙げられる。光学濃度が上記の範囲内であれば、赤外線レーザによる発熱が生じても、そのエネルギーは架橋、重合反応を開始、促進するには充分であっても爆発的なアブレーションを生じる懸念がない。
さらに、赤外線感応層における赤外線吸収剤の含有量が多くなり、光学濃度が高くなりすぎると、書き込みに使用する赤外線レーザが赤外線感応層の深部まで到達し難くなり、感度が低下する虞もでてくる。
なお、赤外線感応層の光学濃度が1.0を超える場合あっても、赤外線感応層全体の熱容量が大きければ、層中に熱が拡散し、アブレーションが生じる懸念はないため、赤外線吸収剤の量は必ずしも光学濃度のみによって判断されるべきではなく、したがって、感度向上のための赤外線吸収剤の含有量を決定する場合には、これらの点に留意して、赤外線感応層の他の成分、或いは、層の厚みなどを考慮して適宜含有量を決定することが好ましい。
なお、前記高分子層にも赤外線吸収剤を添加する場合、高分子層と赤外線感応層とを積層した状態における全記録層の光学濃度が0.2〜1.0であることが好ましい。
【0062】
[(B)ラジカルを発生する化合物]
本発明において好適に用いられるラジカルを発生する化合物としては、オニウム塩が挙げられ、具体的には、ヨードニウム塩、ジアゾニウム塩、スルホニウム塩である。これらのオニウム塩は酸発生剤としての機能も有するが、後述するラジカル重合性化合物と併用する際には、ラジカル重合の開始剤として機能する。本発明において好適に用いられるオニウム塩は、下記一般式(III)〜(V)で表されるオニウム塩である。
【0063】
【化10】
【0064】
式(III)中、Ar11とAr12は、それぞれ独立に、置換基を有していても良い炭素原子数20個以下のアリール基を示す。このアリール基が置換基を有する場合の好ましい置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数12個以下のアルキル基、炭素原子数12個以下のアルコキシ基、または炭素原子数12個以下のアリールオキシ基が挙げられる。Z11-はハロゲンイオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、およびスルホン酸イオンからなる群より選択される対イオンを表し、好ましくは、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロフォスフェートイオン、およびアリールスルホン酸イオンである。
【0065】
式(IV)中、Ar21は、置換基を有していても良い炭素原子数20個以下のアリール基を示す。好ましい置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数12個以下のアルキル基、炭素原子数12個以下のアルコキシ基、炭素原子数12個以下のアリールオキシ基、炭素原子数12個以下のアルキルアミノ基、炭素原子数12個以下のジアルキルアミノ基、炭素原子数12個以下のアリールアミノ基または、炭素原子数12個以下のジアリールアミノ基が挙げられる。Z21-はZ11-と同義の対イオンを表す。
【0066】
式(V)中、R31、R32及びR33は、それぞれ同じでも異なっていても良く、置換基を有していても良い炭素原子数20個以下の炭化水素基を示す。好ましい置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数12個以下のアルキル基、炭素原子数12個以下のアルコキシ基、または炭素原子数12個以下のアリールオキシ基が挙げられる。Z31-はZ11-と同義の対イオンを表す。
【0067】
本発明において、好適に用いることのできるオニウム塩の具体例としては、特願平11−310623号明細書の段落番号[0030]〜[0033]に記載されたものを挙げることができる。
【0068】
本発明において用いられるオニウム塩は、極大吸収波長が400nm以下であることが好ましく、さらに360nm以下であることが好ましい。このように吸収波長を紫外線領域にすることにより、平版印刷版原版の取り扱いを白灯下で実施することができる。
【0069】
これらのオニウム塩は、赤外線感応層塗布液の全固形分に対し0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜30重量%、特に好ましくは1〜20重量%の割合で赤外線感応層塗布液中に添加することができる。添加量が0.1重量%未満であると感度が低くなり、また50重量%を越えると印刷時非画像部に汚れが発生する。これらのオニウム塩は、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。また、これらのオニウム塩は他の成分と同一の層に添加してもよいし、別の層を設けそこへ添加してもよい。
【0070】
[(C)ラジカル重合性化合物]
本発明に係る赤外線感応層に使用されるラジカル重合性化合物は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有するラジカル重合性化合物であり、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。この様な化合物群は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定無く用いる事ができる。これらは、例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマー、またはそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態をもつ。モノマーおよびその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)や、そのエステル類、アミド類があげられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類が用いられる。また、ヒドロキシル基や、アミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル、アミド類と単官能もしくは多官能イソシアネート類、エポキシ類との付加反応物、単官能もしくは、多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアナート基やエポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたはアミド類と、単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類およびチオール類との付加反応物、さらに、ハロゲン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステルまたはアミド類と、単官能もしくは多官能のアルコール類、アミン類およびチオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン等に置き換えた化合物群を使用する事も可能である。
【0071】
脂肪族多価アルコール化合物と不飽和カルボン酸とのエステルであるラジカル重合性化合物であるアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、イタコン酸エステル、クロトン酸エステル、イソクロトン酸エステル、マレイン酸エステルの具体例は、特願平11−310623号明細書の段落番号[0037]〜[0042]に記載されており、これらを本発明にも適用することができる。
【0072】
その他のエステルの例として、例えば、特公昭46−27926、特公昭51−47334、特開昭57−196231記載の脂肪族アルコール系エステル類や、特開昭59−5240、特開昭59−5241、特開平2−226149記載の芳香族系骨格を有するもの、特開平1−165613記載のアミノ基を含有するもの等も好適に用いられる。
【0073】
また、脂肪族多価アミン化合物と不飽和カルボン酸とのアミドのモノマーの具体例としては、メチレンビス−アクリルアミド、メチレンビス−メタクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−アクリルアミド、1,6−ヘキサメチレンビス−メタクリルアミド、ジエチレントリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアクリルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド等がある。
【0074】
その他の好ましいアミド系モノマーの例としては、特公昭54−21726記載のシクロへキシレン構造を有すものをあげる事ができる。
【0075】
また、イソシアネートと水酸基の付加反応を用いて製造されるウレタン系付加重合性化合物も好適であり、そのような具体例としては、例えば、特公昭48−41708号公報中に記載されている1分子に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物に、下記式(VI)で示される水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレタン化合物等が挙げられる。
【0076】
一般式(VI)
CH2=C(R41)COOCH2CH(R42)OH
(ただし、R41およびR42は、HまたはCH3を示す。)
【0077】
また、特開昭51−37193号、特公平2−32293号、特公平2−16765号に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号、特公昭56−17654号、特公昭62−39417、特公昭62−39418号記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。
【0078】
さらに、特開昭63−277653,特開昭63−260909号、特開平1−105238号に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を有するラジカル重合性化合物類を用いても良い。
【0079】
その他の例としては、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号、各公報に記載されているようなポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタクリレートをあげることができる。また、特公昭46−43946号、特公平1−40337号、特公平1−40336号記載の特定の不飽和化合物や、特開平2−25493号記載のビニルホスホン酸系化合物等もあげることができる。また、ある場合には、特開昭61−22048号記載のペルフルオロアルキル基を含有する構造が好適に使用される。さらに日本接着協会誌 vol. 20、No. 7、300〜308ページ(1984年)に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして紹介されているものも使用することができる。
【0080】
これらのラジカル重合性化合物について、どの様な構造を用いるか、単独で使用するか併用するか、添加量はどうかといった、使用方法の詳細は、最終的な記録材料の性能設計にあわせて、任意に設定できる。感度の点では1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合、2官能以上がこのましい。また、画像部すなわち硬化膜の強度を高くするためには、3官能以上のものが良く、さらに、異なる官能数・異なる重合性基を有する化合物(例えば、アクリル酸エステル系化合物、メタクリル酸エステル系化合物、スチレン系化合物等)を組み合わせて用いることで、感光性と強度の両方を調節する方法も有効である。
ラジカル重合性化合物の好ましい配合比は、多くの場合、組成物全成分に対して5〜80重量%、好ましくは20〜75重量%である。また、これらは単独で用いても2種以上併用してもよい。そのほか、ラジカル重合性化合物の使用法は、酸素に対する重合阻害の大小、解像度、かぶり性、屈折率変化、表面粘着性等の観点から適切な構造、配合、添加量を任意に選択でき、さらに場合によっては下塗り、上塗りといった層構成・塗布方法も実施しうる。
【0081】
[(D)バインダーポリマー]
本発明においては、さらにバインダーポリマーを使用する。バインダーとしては線状有機ポリマーを用いることが好ましい。このような「線状有機ポリマー」としては、どれを使用しても構わない。好ましくは水現像あるいは弱アルカリ水現像を可能とするために、水あるいは弱アルカリ水可溶性または膨潤性である線状有機ポリマーが選択される。線状有機ポリマーは、赤外線感応層を形成するための皮膜形成剤としてだけでなく、水、弱アルカリ水あるいは有機溶剤現像剤としての用途に応じて選択使用される。例えば、水可溶性有機ポリマーを用いると水現像が可能になる。このような線状有機ポリマーとしては、側鎖にカルボン酸基を有するラジカル重合体、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭54−92723号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号に記載されているもの、すなわち、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等がある。また同様に側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体がある。この他に水酸基を有する重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。
【0082】
特にこれらの中で、ベンジル基またはアリル基と、カルボキシル基を側鎖に有する(メタ)アクリル樹脂が、膜強度、感度、現像性のバランスに優れており、好適である。
また、バインダーポリマーとして、第1の層で挙げたアルカリ可溶性高分子化合物を用いることもできる。
【0083】
また、特公平7−12004号、特公平7−120041号、特公平7−120042号、特公平8−12424号、特開昭63−287944号、特開昭63−287947号、特開平1−271741号、特願平10−116232号等に記載される酸基を含有するウレタン系バインダーポリマーは、非常に、強度に優れるので、耐刷性・低露光適性の点で有利である。
【0084】
さらにこの他に水溶性線状有機ポリマーとして、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ナイロンや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用である。
【0085】
本発明で使用されるポリマーの重量平均分子量については好ましくは5000以上であり、さらに好ましくは1万〜30万の範囲であり、数平均分子量については好ましくは1000以上であり、さらに好ましくは2000〜25万の範囲である。多分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は1以上が好ましく、さらに好ましくは1.1〜10の範囲である。
【0086】
これらのポリマーは、ランダムポリマー、ブロックポリマー、グラフトポリマー等いずれでもよいが、ランダムポリマーであることが好ましい。
【0087】
本発明で使用されるバインダーポリマーは単独で用いても混合して用いてもよい。これらポリマーは、赤外線感応層塗布液の全固形分に対し20〜95重量%、好ましくは30〜90重量%の割合で赤外線感応層中に添加される。添加量が20重量%未満の場合は、画像形成した際、画像部の強度が不足する。また添加量が95重量%を越える場合は、画像形成されない。またラジカル重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物と線状有機ポリマーは、重量比で1/9〜7/3の範囲とするのが好ましい。
【0112】
本発明においては、この赤外線感応層の硬化した領域が支持体と赤外線感応層との間に存在する高分子層の耐アルカリ現像液被膜として機能するため、赤外線感応層と高分子層とを構成するアルカリ水可溶性高分子は互いに相溶しないものを選択することが好ましい。
ここで、互いに相溶しないとは、2種の高分子(それぞれが共重合体又は2種以上の一相の混合物である場合を含む)の組合せが、外観上、一相の固体或いは液体にならないことを意味するものであり、両者を混合して、目視又は走査型電子顕微鏡で断面写真を撮影し、観察するにより確認できる。
2種以上の互いに相溶しない高分子の組み合わせに用いられる高分子の基本的な化合物としては、ウレタン系高分子化合物、アクリル系高分子化合物、スチレン系高分子化合物、ノボラック樹脂、ジアゾ樹脂、アミド系高分子化合物、ポリエーテル化合物等が挙げられる。これらの高分子に前記した酸性基を導入することでアルカリ現像液に対して可溶性にすることができる。なお、好適な組み合わせとしては、アクリル系又はウレタン系高分子化合物とノボラック樹脂、ノボラック樹脂とジアゾ樹脂、アクリル系又はウレタン系高分子化合物とジアゾ樹脂、の組合せが挙げられる。
【0113】
[その他の成分]
本発明では、さらに必要に応じてこれら以外に種々の化合物を添加してもよい。例えば、可視光域に大きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として使用することができる。また、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタンなどの顔料も好適に用いることができる。
これらの着色剤は、画像形成後、画像部と非画像部の区別がつきやすいので、添加する方が好ましい。なお、添加量は、赤外線感応層塗布液全固形分に対し、0.01〜10重量%の割合である。
【0114】
また、本発明においては、赤外線感応層は光重合層である場合、塗布液の調製中あるいは保存中においてラジカル重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合防止剤を添加することが望ましい。適当な熱重合防止剤としてはハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等が挙げられる。熱重合防止剤の添加量は、全組成物の重量に対して約0.01重量%〜約5重量%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で赤外線感応層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物の約0.1重量%〜約10重量%が好ましい。
【0115】
また、本発明における赤外線感応層塗布液中には、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開昭62−251740号や特開平3−208514号に記載されているような非イオン界面活性剤、特開昭59−121044号、特開平4−13149号に記載されているような両性界面活性剤を添加することができる。
【0116】
さらに、本発明に係る赤外線感応層塗布液中には、必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が加えられる。例えば、ポリエチレングリコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル等が用いられる。
【0117】
本発明の平版印刷版原版を製造するには、通常、赤外線感応層塗布液に必要な上記各成分を溶媒に溶かして、適当な支持体上に塗布すればよい。ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチルラクトン、トルエン、水等を挙げることができるがこれに限定されるものではない。これらの溶媒は単独又は混合して使用される。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50重量%である。
【0118】
また、本発明に係る赤外線感応層として、上記光重合層、酸架橋層のほか、公知の共有結合形成性の記録層を適用することもできる。具体的には、例えば、本願出願人が先に提案した特開平7−306528号公報に記載の赤外線吸収剤と分子内に2個以上のジアゾニオ基を有するジアゾニウム化合物との組み合わせや、特開平9−43845号公報に記載の赤外線吸収剤と熱により酸を発生する側鎖を有する特定の繰り返し単位を有する高分子化合物とを含有するネガ型画像記録材料などを赤外線感応層の成分として適用できる。
【0119】
これらの記録層の塗布量についていえば、塗布、乾燥後に得られる支持体上の高分子層の塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、平版印刷版原版として用いられる場合は、一般的に0.1〜5.0g/m2 が好ましく、また、赤外線感応層の塗布量は、感度、耐刷性、及び、被膜強度の観点から、一般的には0.5〜5.0g/m2が好ましい。
【0120】
塗布する方法としては種々の方法を用いることができるが、例えば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布等を挙げることができる。
【0121】
[支持体]
支持体としては、寸度的に安定な板状物であり、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記のごとき金属がラミネート、もしくは蒸着された紙、もしくはプラスチックフィルム等を挙げることができる。
【0122】
本発明で使用する支持体としては、ポリエステルフィルム又はアルミニウム板が好ましく、その中でも寸法安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板は特に好ましい。好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板およびアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板であり、更にアルミニウムがラミネートもしくは蒸着されたプラスチックフィルムでもよい。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。合金中の異元素の含有量は高々10重量%以下である。本発明において特に好適なアルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。このように本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来から公知公用の素材のアルミニウム板を適宜利用することができる。
【0123】
本発明で用いられるアルミニウム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程度、好ましくは0.15mm〜0.4mm、特に好ましくは0.2mm〜0.3mmである。
【0124】
アルミニウム板は粗面化して用いるが、粗面化するに先立ち、所望により表面の圧延油を除去するための例えば界面活性剤、有機溶剤またはアルカリ性水溶液などによる脱脂処理を行うこともできる。
アルミニウム板の表面の粗面化処理は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法および化学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用いることができる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸または硝酸電解液中で交流または直流により行う方法がある。また、特開昭54−63902号公報に開示されているように両者を組み合わせた方法も利用することができる。
【0125】
このように粗面化されたアルミニウム板は、必要に応じてアルカリエッチング処理および中和処理された後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質としては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の電解質の使用が可能で、一般的には硫酸、リン酸、シュウ酸、クロム酸あるいはそれらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によって適宜決められる。
【0126】
陽極酸化の処理条件は、用いる電解質により種々変わるので一概に特定し得ないが、一般的には電解質の濃度が1〜80重量%溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜60A/dm2 、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分の範囲であれば適当である。陽極酸化被膜の量は1.0g/m2 より少ないと耐刷性が不十分であったり、平版印刷版の非画像部に傷が付き易くなって、印刷時に傷の部分にインキが付着するいわゆる「傷汚れ」が生じ易くなる。
【0127】
陽極酸化処理を施された後、アルミニウム表面は必要により親水化処理が施される。本発明に使用される親水化処理としては、米国特許第2,714,066号、同第3,181,461号、第3,280,734号および第3,902,734号に開示されているようなアルカリ金属シリケート(例えばケイ酸ナトリウム水溶液)法がある。この方法においては、支持体がケイ酸ナトリウム水溶液で浸漬処理されるか、または電解処理される。他に特公昭36−22063号公報に開示されているフッ化ジルコン酸カリウムおよび米国特許第3,276,868号、同第4,153,461号、同第4,689,272号に開示されているようなポリビニルホスホン酸で処理する方法などが用いられる。
【0128】
支持体と高分子層との間には、必要に応じて、下塗り層を設けることもできる。下塗り層成分としては種々の有機化合物が用いられ、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有するホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレンジホスホン酸およびエチレンジホスホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を有してもよいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸およびグリセロリン酸などの有機リン酸、置換基を有してもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフィン酸およびグリセロホスフィン酸などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニンなどのアミノ酸類、およびトリエタノールアミンの塩酸塩などのヒドロキシ基を有するアミンの塩酸塩等から選ばれるが、2種以上混合して用いてもよい。
【0129】
また、本発明においては、既述の如く下塗り層に多官能アミン化合物を添加することもできる。この場合上記他の有機化合物とともに下塗り層を形成してもよいし、多官能アミン化合物のみにより下塗り層を形成してもよい。
【0130】
下塗り層の被覆量は、2〜200mg/m2 が適当であり、好ましくは5〜100mg/m2 である。上記の被覆量が2mg/m2 よりも少ないと十分な耐刷性能が得られない場合がある。また、200mg/m2 より大きくても同様である。
【0131】
製造された平版印刷版は、通常、像露光、現像処理を施され、画像を形成する。像露光に用いられる活性光線の光源としては、近赤外から赤外領域に発光波長を持つ光源が好ましく、固体レーザー、半導体レーザーが特に好ましい。
【0132】
[現像液]
本発明の平版印刷版原版の現像に用いる現像液および補充液としては、従来から知られているアルカリ現像液を用いることができるが、好ましくは、以下の成分を含んだものが挙げられる。
(アルカリ剤)
本発明の平版印刷版原版の現像に用いられる現像液及び現像補充液は、pH9.0〜13.5、より好ましくは10.0〜13.3のアルカリ水溶液である。
かかる現像液および現像補充液としては従来より知られているアルカリ水溶液が使用できる。例えば、ケイ酸ナトリウム、同カリウム、第3リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、第二リン酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、重炭酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、ほう酸ナトリウム、同カリウム、同アンモニウム、水酸化ナトリウム、同アンモニウム、同カリウムおよび同リチウムなどの無機アルカリ剤が挙げられる。また、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジアミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤も用いられる。
これらのアルカリ剤の中で好ましいのはケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等のケイ酸塩水溶液である。その理由はケイ酸塩の成分である酸化ケイ素SiO2とアルカリ金属酸化物M2Oの比率(一般に[SiO2]/[M2O]のモル比で表す)と濃度によってpHや現像性の調節が可能とされるためである。例えば、SiO2/ K2Oのモル比が0.5〜2.0(即ち[SiO2]/[K2O]が0.5〜2.0)であって、SiO2の含有量が1〜4重量%のケイ酸カリウムの水溶液からなるアルカリ金属ケイ酸塩が本発明に好適に用いられる。
【0133】
更に他の好ましいアルカリ剤としては弱酸と強塩基からなる緩衝液が挙げられる。かかる緩衝液として用いられる弱酸としては、酸解離定数(pKa)10.0〜13.3を有するものが好ましく、特にpKaが11.0〜13.1のものが好ましい。また、例えばスルホサリチル酸の場合、第3解離定数は11.7であり、本発明に好適に使用できる。即ち、多塩基酸の場合、少なくとも1つの酸解離定数が上記範囲内にあれば本発明に使用できる。
【0134】
このような弱酸としては、Pergamon Press社発行のIONISATION CONSTANTS OF ORGANIC ACIDS IN AQUEOUS SOLUTIONなどに記載されているものから選ばれ、例えば2,2,3,3,−テトラフルオロプロパノール−1(pKa 12.74)、トリフルオロエタノール(同12.37)、トリクロロエタノール(同12.24)などのアルコール類、ピリジン−2−アルデヒド(同12.68)、ピリジン−4−アルデヒド(同12.05)などのアルデヒド類、ソルビトール(同13.0)、サッカロース(同12.7)、2−デオキシリボース(同12.61)、2−デオキシグルコース(同12.51)、グルコース(同12.46)、ガラクトース(同12.35)、アラビノース(同12.34)、キシロース(同12.29)、フラクトース(同12.27)、リボース(同12.22)、マンノース(同12.08)、L−アスコルビン酸(同11.34)などの糖類、サリチル酸(同13.0)、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸(同12.84)、カテコール(同12.6)、没食子酸(同12.4)、スルホサリチル酸(同11.7)、3,4−ジヒドロキシスルホン酸(同12.2)、3,4−ジヒドロキシ安息香酸(同11.94)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン(同11.82)、ハイドロキノン(同11.56)、ピロガロール(同11.34)およびレゾルシノール(同11.27)などのフェノール性水酸基を有する化合物、2−ブタノンオキシム(同12.45)、アセトキシム(同12.42)、1,2−シクロヘプタンジオンヂオキシム(同12.3)、2−ヒドロキシベンズアルデヒドオキシム(同12.10)、ジメチルグリオキシム(同11.9)、エタンジアミドジオキシム(同11.37)、アセトフェノンオキシム(同11.35)などのオキシム類、2−キノロン(同11.76)、2−ピリドン(同11.65)、4−キノロン(同11.28)、4−ピリドン(同11.12)、5−アミノ吉草酸(同10.77)、2−メルカプトキノリン(同10.25)、3−アミノプロピオン酸(同10.24)などのアミノ酸類、フルオロウラシル(同13.0)、グアノシン(同12.6)、ウリジン(同12.6)、アデノシン(同12.56)、イノシン(同12.5)、グアニン(同12.3)、シティジン(同12.2)、シトシン(同12.2)、ヒポキサンチン(同12.1)、キサンチン(同11.9)などの核酸関連物質、他に、ジエチルアミノメチルホスホン酸(同12.32)、1−アミノ−3,3,3−トリフルオロ安息香酸(同12.29)、イソプロピリデンジホスホン酸(同12.10)、1,1,−エチリデンジホスホン酸(同11.54)、1,1−エチリデンジホスホン酸1−ヒドロキシ(同11.52)、ベンズイミダゾール(同12.86)、チオベンズアミド(同12.8)、ピコリンチオアミド(同12.55)、バルビツル酸(同12.5)などの弱酸が挙げられる。
【0135】
これらの弱酸に組み合わせる強塩基としては、水酸化ナトリウム、同アンモニウム、同カリウムおよび同リチウムが用いられる。
これらのアルカリ剤は単独もしくは二種以上を組み合わせて用いられる。
これらのアルカリ緩衝剤の中で好ましいのは、スルホサリチル酸、サリチル酸、サッカロースおよびソルビトールと水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムとを組み合わせたものである。中でも好ましい組み合わせはソルビトールと水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムである。
上記の各種アルカリ剤は濃度および組み合わせによりpHを好ましい範囲内に調整して使用される。
【0136】
(界面活性剤)
本発明に用いられる現像液および補充液には、現像性の促進や現像カスの分散および印刷版画像部の親インキ性を高める目的で必要に応じて種々界面活性剤や有機溶剤を添加できる。好ましい界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系および両性界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤の好ましい例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル類、しょ糖脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシドなどの非イオン性界面活性剤、脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホ琥珀酸エステル塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム塩、N−アルキルスルホ琥珀酸モノアミド二ナトリウム塩、石油スルホン酸塩類、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキルリン酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸エステル塩類、スチレン/無水マレイン酸共重合物の部分鹸化物類、オレフィン/無水マレイン酸共重合物の部分鹸化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類などのアニオン界面活性剤、アルキルアミン塩類、テトラブチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩類、ポリオキシエチレンアルキルアミン塩類、ポリエチレンポリアミン誘導体などのカチオン性界面活性剤、カルボキシベタイン類、アミノカルボン酸類、スルホベタイン類、アミノ硫酸エステル類、イミダゾリン類などの両性界面活性剤が挙げられる。以上挙げた界面活性剤の中でポリオキシエチレンとあるものは、ポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレンなどのポリオキシアルキレンに読み替えることもでき、それらの界面活性剤もまた包含される。
【0137】
更に好ましい界面活性剤は分子内にパーフルオロアルキル基を含有するフッ素系の界面活性剤である。かかるフッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどのアニオン型、パーフルオロアルキルベタインなどの両性型、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩などのカチオン型およびパーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキル基および親水性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基および親油性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基、親水性基および親油性基含有オリゴマー、パーフルオロアルキル基および親油性基含有ウレタンなどの非イオン型が挙げられる。
上記の界面活性剤は、単独もしくは2種以上を組み合わせて使用することができ、現像液中に0.001〜10重量%、より好ましくは0.01〜5重量%の範囲で添加される。
【0138】
(現像安定化剤)
本発明に用いられる現像液および補充液には、種々現像安定化剤が用いられる。それらの好ましい例として、特開平6−282079号公報記載の糖アルコールのポリエチレングリコール付加物、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどのテトラアルキルアンモニウム塩、テトラブチルホスホニウムブロマイドなどのホスホニウム塩およびジフェニルヨードニウムクロライドなどのヨードニウム塩が好ましい例として挙げられる。
更には、特開昭50−51324号公報記載のアニオン界面活性剤または両性界面活性剤、また特開昭55−95946号公報記載の水溶性カチオニックポリマー、特開昭56−142528号公報に記載されている水溶性の両性高分子電解質がある。
【0139】
更に、特開昭59−84241号公報のアルキレングリコールが付加された有機ホウ素化合物、特開昭60−111246号公報記載のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック重合型の水溶性界面活性剤、特開昭60−129750号公報のポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンを置換したアルキレンジアミン化合物、特開昭61−215554号公報記載の重量平均分子量300以上のポリエチレングリコール、特開昭63−175858号公報のカチオン性基を有する含フッ素界面活性剤、特開平2−39157号公報の酸またはアルコールに4モル以上のエチレンオキシドを付加して得られる水溶性エチレンオキシド付加化合物と、水溶性ポリアルキレン化合物などが挙げられる。
【0140】
(有機溶剤)
現像液および現像補充液には更に必要により有機溶剤が加えられる。かかる有機溶剤としては、水に対する溶解度が約10重量%以下のものが適しており、好ましくは5重量%以下のものから選ばれる。例えば、1−フェニルエタノール、2−フェニルエタノール、3−フェニル−1−プロパノール、4−フェニル−1−ブタノール、4−フェニル−2−ブタノール、2−フェニル−1−ブタノール、2−フェノキシエタノール、2−ベンジルオキシエタノール、o−メトキシベンジルアルコール、m−メトキシベンジルアルコール、p−メトキシベンジルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノールおよび4−メチルシクロヘキサノール、N−フェニルエタノールアミンおよびN−フェニルジエタノールアミンなどを挙げることができる。有機溶剤の含有量は使用液の総重量に対して0.1〜5重量%である。その使用量は界面活性剤の使用量と密接な関係があり、有機溶剤の量が増すにつれ、界面活性剤の量は増加させることが好ましい。これは界面活性剤の量が少なく、有機溶剤の量を多く用いると有機溶剤が完全に溶解せず、従って、良好な現像性の確保が期待できなくなるからである。
【0141】
(還元剤)
本発明に用いられる現像液および補充液には更に還元剤が加えられる。これは印刷版の汚れを防止するものであり、特に感光性ジアゾニウム塩化合物を含むネガ型感光性平版印刷版を現像する際に有効である。好ましい有機還元剤としては、チオサリチル酸、ハイドロキノン、メトール、メトキシキノン、レゾルシン、2−メチルレゾルシンなどのフェノール化合物、フェニレンジアミン、フェニルヒドラジンなどのアミン化合物が挙げられる。更に好ましい無機の還元剤としては、亜硫酸、亜硫酸水素酸、亜リン酸、亜リン酸水素酸、亜リン酸二水素酸、チオ硫酸および亜ジチオン酸などの無機酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などを挙げることができる。これらの還元剤のうち汚れ防止効果が特に優れているのは亜硫酸塩である。これらの還元剤は使用時の現像液に対して好ましくは、0.05〜5重量%の範囲で含有される。
【0142】
(有機カルボン酸)
本発明に用いられる現像液および補充液には更に有機カルボン酸を加えることもできる。好ましい有機カルボン酸は炭素原子数6〜20の脂肪族カルボン酸および芳香族カルボン酸である。脂肪族カルボン酸の具体的な例としては、カプロン酸、エナンチル酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸などがあり、特に好ましいのは炭素数8〜12のアルカン酸である。また炭素鎖中に二重結合を有する不飽和脂肪酸でも、枝分かれした炭素鎖のものでもよい。
芳香族カルボン酸としてはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環などにカルボキシル基が置換された化合物で、具体的には、o−クロロ安息香酸、p−クロロ安息香酸、o−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、o−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、没食子酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、1−ナフトエ酸、2−ナフトエ酸などがあるがヒドロキシナフトエ酸は特に有効である。
上記脂肪族および芳香族カルボン酸は水溶性を高めるためにナトリウム塩やカリウム塩またはアンモニウム塩として用いるのが好ましい。本発明で用いる現像液の有機カルボン酸の含有量は格別な制限はないが、0.1重量%より低いと効果が十分でなく、また10重量%以上ではそれ以上の効果の改善が計れないばかりか、別の添加剤を併用する時に溶解を妨げることがある。従って、好ましい添加量は使用時の現像液に対して0.1〜10重量%であり、よりこのましくは0.5〜4重量%である。
【0143】
(その他)
本発明で用いられる現像液および補充液には、更に必要に応じて、消泡剤および硬水軟化剤などを含有させることもできる。硬水軟化剤としては例えば、ポリリン酸およびそのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩、エチレンジアミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ニトリロトリ酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸および1,3−ジアミノ−2−プロパノールテトラ酢酸などのアミノポリカルボン酸およびそれらのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、トリエチレンテトラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ(メチレンホスホン酸)および1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸やそれらのナトリウム塩、カリウム塩およびアンモニウム塩を挙げることができる。
このような硬水軟化剤はそのキレート化力と使用される硬水の硬度および硬水の量によって最適値が変化するが、一般的な使用量を示せば、使用時の現像液に0.01〜5重量%、より好ましくは0.01〜0.5重量%の範囲である。この範囲より少ない添加量では所期の目的が十分に達成されず、添加量がこの範囲より多い場合は、色抜けなど、画像部への悪影響がでてくる。
【0144】
現像液および補充液の残余の成分は水であるが、更に必要に応じて当業界で知られた種々の添加剤を含有させることができる。
本発明に用いられる現像補充原液および補充液は使用時よりも水の含有量を少なくした濃縮液としておき、使用時に水で希釈するようにしておくことが運搬上有利である。この場合の濃縮度は各成分が分離や析出を起こさない程度が適当である。
現像液温度は15〜40℃が好ましく、更に好ましくは20〜35℃である。現像時間は5〜60秒が好ましく、更に好ましくは7〜40秒である。
【0145】
上記現像液および補充液を用いて現像処理された平版印刷版は水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体を含む不感脂化液で後処理される。本発明の平版印刷版原版を上記方法により製版した印刷版を使用する場合の後処理としては、これらの処理を種々組み合わせて用いることができる。
【0146】
近年、製版・印刷業界では製版作業の合理化および標準化のため、印刷版用の自動現像機が広く用いられている。本発明により得られた平版印刷版も、この自動現像機にて処理を施すことができるものである。この自動現像機は一般に現像部と後処理部からなり、印刷版を搬送する装置と各処理液槽およびスプレー装置からなり、露光済みの印刷版を水平に搬送しながらポンプで汲み上げた各処理液をスプレーノズルから吹き付けて現像処理するものである。また、最近は処理液が満たされた処理液槽中に液中ガイドロールなどによって印刷版を浸漬搬送させて処理する方法も知られている。このような自動処理においては、各処理液に処理量や稼働時間等に応じて補充液を補充しながら処理することができる。また、実質的に未使用の処理液で処理するいわゆる使い捨て処理方式も適用できる。
【0147】
以上の処理を施された平版印刷版は、所望により不感脂化ガムを塗布したのち、印刷工程に供することができる。耐刷力を向上させる目的で、バーニング処理を施してもよい。平版印刷版をバーニング処理する場合には、該バーニング処理前に、特公昭61−2518号、同55−28062号、特開昭62−31859号、同61−159655号の各公報に記載されているような整面液で処理することが好ましい。その方法としては、該整面液を浸み込ませたスポンジや脱脂綿にて、平版印刷版上に塗布するか、整面液を満たしたバット中に平版印刷版を浸漬して塗布する方法や、自動コーターによる塗布などが適用される。また、塗布した後にスキージ、あるいは、スキージローラーで、その塗布量を均一にするとより好ましい。整面液の塗布量は一般に0.03〜0.8g/m2 (乾燥重量)が適当である。
【0148】
整面液が塗布された平版印刷版を乾燥した後、バーニングプロセッサー(たとえば富士写真フイルム(株)より販売されているバーニングプロセッサー:「BP−1300」)などで高温に加熱してもよい。この場合の加熱温度及び時間は、画像を形成している成分の種類にもよるが、180〜300℃の範囲で1〜20分の範囲が好ましい。
【0149】
バーニング処理された平版印刷版は、必要に応じて適宜、水洗、ガム引きなどの従来から行われている処理を施こすことができるが、水溶性高分子化合物等を含有する整面液が使用された場合には、ガム引きなどのいわゆる不感脂化処理を省略することもできる。
【0150】
この様な処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機等に組込まれ、用紙等の印刷に用いられる。
【0151】
【実施例】
以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0152】
[支持体の作製]
厚さ0.30mmのアルミニウム板(材質1050)を、トリクロロエチレン洗浄して脱脂した後、ナイロンブラシと400メッシュのパミストン−水懸濁液を用い、その表面を砂目立てし、よく水で洗浄した。
このアルミニウム板を25%水酸化ナトリウム水溶液(45℃)中に9秒間浸漬し、エッチングを行い水洗した後、さらに2%HNO3水溶液中に20秒間浸漬して水洗した。この時の砂目立て表面のエッチング量は、約3g/m2であった。
次いで、電解質溶液に7%硫酸を用い、電流密度15A/dm2により、前記アルミニウム板上に3g/m2の直流陽極酸化被膜を設け、さらに水洗、乾燥した後、下記下塗り層用塗布液を塗布し、80℃雰囲気下で30秒間乾燥した。乾燥塗布量は、10mg/m2であった。
【0153】
[下塗り層用塗布液]
下記組成の化合物を混合し、下塗り層用塗布液を調製した。
・2−アミノエチルホスホン酸 ・・・ 0.5g
・メタノール ・・・40g
・純水 ・・・60g
【0154】
[第1の層の形成]
下記第1の層形成用塗布液[A]又は塗布液[B]を前記下塗り層を形成した支持体上に、ワイヤーバーで塗布し、温風式乾燥装置にて120℃で45秒間乾燥して第1の層を形成した。乾燥後の塗布量は0.5g/m2であった。
(第1の層用塗布液[A])
・高分子化合物 ・・・0.5g
N−(p−アミノスルホニルフェニル)メタクリルアミドと
とアクリル酸ブチルの共重合体(35:65モル比、重量平均分子量6万)
・ビクトリアピュアブルーのナフタレンスルホン酸塩 ・・・0.01g
・フッ素系界面活性剤 ・・・0.01g
(メガファックF−176、大日本インキ化学工業(株)製)
・メチルエチルケトン ・・・10g
・γ−ブチロラクトン ・・・7g
・ジメチルスルホキシド ・・・5g
・メタノール ・・・5g
【0155】
(第1の層用塗布液[B])
・高分子化合物 ・・・0.5g
N−(p−トルエンスルホニル)メタクリルアミドと
メタクリル酸メチルの共重合体(40:60モル比、重量平均分子量8万)
・赤外線吸収剤[IR−6](下記構造) ・・・0.01g
・ビクトリアピュアブルーのナフタレンスルホン酸塩 ・・・0.01g
・フッ素系界面活性剤 ・・・0.01g
(メガファックF−176、大日本インキ化学工業(株)製)
・メチルエチルケトン ・・・10g
・γ−ブチロラクトン ・・・7g
・ジメチルスルホキシド ・・・5g
・メタノール ・・・5g
【0156】
【化16】
【0157】
[第2の層の形成]
前記第1の層の上に、下記第2の層形成用塗布液[C]又は塗布液[D]をワイヤーバーで塗布し、温風式乾燥装置にて110℃で45秒間乾燥して第2の層を形成し、平版印刷版原版を得た。第2の層の乾燥後の塗布量は1.5g/m2であった。
(第2の層用塗布液[C])
・赤外線吸収剤[IR−6] ・・・0.07g
・ラジカル発生剤[OI−6](下記構造) ・・・0.3g
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート ・・・1.0g
・アリルメタクリレートとメタクリル酸の共重合体 ・・・1.0g
(モル比80:20、重量平均分子量12万)
・ビクトリアピュアブルーのナフタレンスルホン酸塩 ・・・0.04g
・フッ素系界面活性剤 ・・・0.03g
(メガファックF−176、大日本インキ化学工業(株)製)
・メチルエチルケトン ・・・5g
・酢酸エチル ・・・12g
・メタノール ・・・10g
【0158】
【化17】
【0159】
(第2の層用塗布液[D])
・赤外線吸収剤[IR−6] ・・・0.06g
・ラジカル発生剤[OI−6] ・・・0.3g
・トリス(アクリロキシエチル)イソシヌレート ・・・0.8g
・アリルメタクリレートとメタクリル酸の共重合体 ・・・1.2g
(モル比80:20、重量平均分子量12万)
・ビクトリアピュアブルーのナフタレンスルホン酸塩 ・・・0.04g
・フッ素系界面活性剤 ・・・0.03g
(メガファックF−176、大日本インキ化学工業(株)製)
・メチルエチルケトン ・・・5g
・酢酸エチル ・・・12g
・メタノール ・・・10g
【0160】
第1の層、第2の層を下記表1に記載の通りに構成し、平版印刷版[P−1]乃至[P−3]を得て、それぞれ実施例1〜実施例3とした。また、第1の層を形成せず、第2の層のみを記録層とした平版印刷版原版[Q−1]を得て比較例1とした。
【0161】
【表1】
【0162】
[平版印刷版の評価]
(1.アブレーションの有無)
平版印刷版原版P−1、P−2、P−3、及び、Q−1の塗布面をPETフイルムで覆い、水冷式40W赤外線半導体レーザを搭載したCreo社製Trendsetter3244VFSにて、出力9W、外面ドラム回転数175rpm、版面エネルギー120mJ/cm2、解像度2400dpiの条件で露光した。露光後、PETフイルムを外し着色の状態を目視にて確認した。いずれの平版印刷版原版においてもPETフイルムには着色が無く、アブレーションの発生がないことがわかった。
【0163】
(2.感度の評価)
平版印刷版原版P−1、P−2、P−3、及び、Q−1をCreo社(株)製Trendsetter3244VFSにて、出力と外面ドラム回転数を変更し、版面エネルギーを変えつつ露光した。露光後、下記に示す現像液[G]を富士写真フイルム(株)製自動現像機スタブロン900NPに投入し、現像した。
【0164】
現像液[G]
KOH濃度 1.5重量%
SiO2濃度 1.0重量%
ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム 2重量%
の水溶液
【0165】
現像後、明瞭なベタ画像が形成できた版面エネルギーを測定し、感度とした。版面エネルギーが低いものを高感度であると評価する。結果を前記表1に併記した。
表1より明らかなように、本発明の実施例である平版印刷版原版[P−1]〜[P−3]は、[Q−1]に比べ、画像形成に必要な版面エネルギーが小さく感度が高いことがわかった。
【0166】
(3.網点再現性の評価)
平版印刷版原版P−1、P−2、P−3、及び、Q−1をCreo社(株)製Trendsetter3244VFSにて、版面エネルギー120mJ/cm2、スクリーン線数175lpiの条件で露光した。露光後、上記(2.感度の評価)におけるのと同じ現像液と自動現像機を用い現像した。再現できた最小網点をルーペにより目視にて確認した。最小網点の率が小さいものを網点再現性に優れると評価する。結果を表1に併記した。
表1より明らかなように、本発明の実施例である平版印刷版原版[P−1]〜[P−3]は、[Q−1]に比べ、再現できる最小網点が小さく、網点再現性に優れることがわかった。
【0167】
(4.現像性の評価)
平版印刷版原版P−1、P−2、P−3、及び、Q−1をCreo社(株)製Trendsetter3244VFSにて、版面エネルギー120mJ/cm2にて露光した。露光後、上記(2.感度の評価)におけるのと同じ現像液と自動現像機を用い、現像液を投入した直後に現像し、現像後の非画像部残膜の有無を目視にて確認した。
さらに、現像液を自動現像機に投入後、1週間放置して空気中の炭酸ガスを現像液に吸収させた後、同様の露光後の平版印刷版を現像し、現像後の非画像部残膜の有無を目視にて確認した。結果を前記表1に併記した。
表1より明らかなように、本発明の実施例である平版印刷版原版[P−1]〜[P−3]は、1週間放置して活性が低下した現像液を用いた場合でも残膜無く現像できたが、比較例1の[Q−1]は、新しい現像液では問題なく現像されたものの、放置後に活性が低下した現像液を用いた場合には、残膜の発生が見られ、現像性が劣ることがわかった。
【0168】
【発明の効果】
本発明によれば、赤外線を照射する固体レーザ及び半導体レーザーを用いて、直接コンピュータ等のデジタルデータから製版することができ、上記赤外線レーザに対し高感度で記録時の記録層のアブレーションが抑制され、現像性が良好で残膜の発生がなく、且つ、網点再現性等の画像形成性に優れるネガ型平版印刷版原版を得ることができる。
Claims (3)
- 支持体上に、水不溶性、且つ、アルカリ水可溶性の高分子を含有する第1の層と、赤外線吸収剤、ラジカルを発生する化合物、およびラジカル重合性化合物を含有し、光又は熱の作用により共有結合を形成し、アルカリ現像液に対する溶解性が低下する第2の層と、を順次設け、かつ、該支持体と該第1の層との間に、下塗り層を有することを特徴とする平版印刷版原版。
- 前記第2の層が、バインダーポリマーを含有することを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版原版。
- 前記下塗り層の被覆量が2mg/m 2 〜200mg/m 2 であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の平版印刷版原版。
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