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JP4188031B2 - レンズ素子およびこれを用いた光部品 - Google Patents

レンズ素子およびこれを用いた光部品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズ使用して光結合または光分離を行なう技術に関し、特に、光通信分野で使用される光機能部品において、光ファイバからの入力光を選択的に透過または反射する機能を備えたレンズ素子およびこれを用いた光部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
コリメータレンズなどのレンズ素子およびこれを用いた光部品は、例えば、波長多重システムを利用した光通信分野において、光の合成、光の分離、あるいは光の損失の平坦化、光の分散補償などに利用されている。このようなコリメータレンズおよびこれを用いた光部品は、数多く考案されている。
【0003】
コリメータレンズとしては、円柱状の分布屈折率レンズ(Graded Indexレンズ、以下、「GRINレンズ」と略す。)などが用いられている。
GRINレンズは、屈折率が一様でない媒質を用いたレンズで、屈折率が連続的に変化することでレンズ作用をするレンズである。
GRINレンズは、その屈折率分布が光軸に垂直方向に分布しているラジアル型と、屈折率分布が光軸方向に分布しているアキシアル型に分類される。
ここでは、ラジアル型GRINレンズについて説明する。図6は、ラジアル型GRINレンズを示す斜視図である。
このラジアル型GRINレンズ1は円柱状で、その2つの端面1a、1bは屈折面をなしている。また、ラジアル型GRINレンズ1は、この2つの端面1a、1bが平面であっても、通常のレンズとして作用するものである。また、ラジアル型GRINレンズ1は、図7に示すように、中心軸の屈折率が最も高く、中心軸から外周方向に離れると連続的に、二次曲線状に屈折率が低くなっているレンズである。
【0004】
このようなGRINレンズを用いて、各種光部品が作製されている。
図8は、従来の光部品の一例として、光合分波器を示す概略構成図である。
この光合分波器においては、円柱状の2つの0.25ピッチGRINレンズ11、11が、その一方の端面11a、11a同士が対向するように、円盤状の波長選択フィルタ12を介して配置され、これらが接着剤などで接合されている。
また、0.25ピッチGRINレンズ11、11の他方の端面11b、11bには、円柱状の第1の光ファイバ保持部材13、円柱状の第2の光ファイバ保持部材14が、それぞれ、接着剤を介して接合されている。
また、第1の光ファイバ保持部材13内には、細孔13aが形成されている。さらに、第1のポート15用の光ファイバ素線16、第2のポート17用の光ファイバ素線18は、その先端の被覆層16b、18bが除去されることにより露出した裸光ファイバ部16a、18aが細孔13a内に挿入されて、接着剤などで固定されている。
また、第2の光ファイバ保持部材14内には、細孔14aが形成されている。さらに、第3のポート19用の光ファイバ素線20は、その先端の被覆層20bが除去されることにより露出した裸光ファイバ部20aが細孔14a内に挿入されて、接着剤などで固定されている。
ここで、0.25ピッチGRINレンズ11とは、円柱状のレンズの長さをlとし、正弦波の1周期の長さをpとしたときに、レンズの長さlが0.25pとなるレンズのことである。
【0005】
この光合分波器において、光ファイバ素線16から第1のポート15に入力された波長λ1の光が、0.25ピッチGRINレンズ11によって光軸と平行にされる。次いで、光軸と平行にされた波長λ1の光が、波長選択フィルタ12を選択的に透過する。次いで、波長選択フィルタ12を透過した波長λ1の光が、0.25ピッチGRINレンズ11によって集光され、第3のポート19に到達して、光ファイバ素線20に出力される。
一方、光ファイバ素線16から第1のポート15に入力された波長λ2の光が、0.25ピッチGRINレンズ11によって光軸と平行にされる。次いで、光軸と平行にされた波長λ2の光が、波長選択フィルタ12において選択的に反射する。次いで、反射した波長λ2の光が、0.25ピッチGRINレンズ11によって集光され、第2のポート17に到達して、光ファイバ素線18に出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この光合分波器にあっては、0.25ピッチGRINレンズ11と波長選択フィルタ12が別々の部材からなるため、これらの光軸を一致させて、接合する工程において製造コストが増大するという問題があった。
また、0.25ピッチGRINレンズ11と波長選択フィルタ12との接合時に、雰囲気中の塵や埃が、光の伝送路となるこれらの接合部に付着し、接合不良を生じることがあった。
また、0.25ピッチGRINレンズ11と波長選択フィルタ12とが接着剤を介して接合されているから、この接着剤に空気を巻き込んで生じる気泡や、0.25ピッチGRINレンズ11と波長選択フィルタ12との間における光軸のずれおよび角度ずれなど、製品の歩留まりが劣化する要因が多く存在し、光合分波器が高価になるという問題があった。
また、0.25ピッチGRINレンズ11と波長選択フィルタ12とが、これらの光軸方向に配列され、接着剤を介して接合されるので、これらの接合部において、両部材が剥離し、その結果として、光路が途絶えることがあった。これにより、光合分波器の信頼性は劣化する。
【0007】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、製造が容易かつ信頼性に優れたレンズ素子およびこれを用いた光部品を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、分布屈折率レンズ内部であって、かつ、該分布屈折率レンズの光軸上に、グレーティングが形成されたレンズ素子によって解決できる。
前記グレーティングが、前記分布屈折率レンズ内に入力された光が光軸と平行となる部分に形成されたことが好ましい。
前記レンズ素子の長さが、0.5ピッチの整数倍であることが好ましい。
前記分布屈折率レンズには、1個以上のグレーティングが形成され、前記分布屈折率レンズ内に形成されたn番目(nは、1以上の整数)のグレーティングの位置が、前記分布屈折率レンズの一方の端面から、0.25+0.5(n−1)ピッチで表されることが好ましい。
また、前記課題は、一方の端面の近傍にグレーティングが形成された2つの0.25ピッチ分布屈折率レンズが、それぞれのグレーティングが対向するように接合されたレンズ素子によって解決できる。
また、前記課題は、上記レンズ素子と、該レンズ素子に光を入出力する光ファイバを保持する光ファイバ保持部材とを備えた光部品によって解決できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明のレンズ素子の一例を示す概略構成図である。
この実施形態のレンズ素子21は、円柱状の0.5ピッチGRINレンズ22の光軸上にグレーティング23を形成したものである。
また、グレーティング23は、0.5ピッチGRINレンズ22内に入力された光が光軸と平行となる部分、すなわち、0.5ピッチGRINレンズ22の端面から0.25ピッチの位置に形成されていることが好ましい。
【0010】
0.5ピッチGRINレンズ22は、このレンズの中央部を高屈折率化するために、酸化ゲルマニウムを添加した石英ガラスからなるGI(Graded Index)コア母材を用い、所望の太さになるように溶融線引きして造られたレンズ基材を、所定の長さに形成されたものである。
0.5ピッチGRINレンズ22は、直径0.3〜2.5mm程度の円柱状で、その一方の端面22a、他方の端面22bは屈折面をなしている。また、0.5ピッチGRINレンズ22は、この一方の端面22a、他方の端面22bが平面であっても、通常のレンズとして作用するものである。また、0.5ピッチGRINレンズ22は、中心軸の屈折率が最も高く、中心軸から外周方向に離れると連続的に、二次曲線状に屈折率が低くなっているレンズである。
また、0.5ピッチGRINレンズ22とは、円柱状のレンズの長さをlとし、正弦波の1周期の長さをpとしたときに、レンズの長さlが0.5pとなるレンズのことである。
【0011】
グレーティング23は、位相マスクを0.5ピッチGRINレンズ22に近接して固定し、エキシマレーザーから紫外線を照射して露光作業を施し、所望の屈折率変化を示すように形成される。
また、レンズ素子21にあっては、0.5ピッチGRINレンズ22において、グレーティング23を形成する位置を光軸方向に移動することにより、光の伝送損失に傾斜をつけることができる。
このグレーティング23は、従来の光合分波器における波長選択フィルタと同じ機能を有し、0.5ピッチGRINレンズ22に入力された光を選択的に透過または反射する機能を備えたものである。また、グレーティング23は、透過または反射する光の波長に応じて、グレーティングの間隔や数が適宜設定される。
【0012】
このように、レンズ素子21にあっては、0.5ピッチGRINレンズ22内に波長選択フィルタと同じ機能を有するグレーティング23が形成されるから、従来の光部品に用いられていた0.25ピッチGRINレンズと波長選択フィルタの光軸を一致させ、接合する工程が省略され、製造コストを削減することができる。また、0.25ピッチGRINレンズと波長選択フィルタとの接合時に、これらの接合面を研磨するという工程も省略されるから製造コストを削減することができる。また、0.25ピッチGRINレンズと波長選択フィルタとの接合部に、塵、埃、空気などを巻き込んで、接合不良を生じることがない。したがって、光の伝送路が途絶えることがなくなり、製品の信頼性や歩留まりが向上する。
【0013】
図2は、本発明の光部品の第1の実施形態として、光合分波器を示す概略構成図である。
この光合分波器は、0.5ピッチGRINレンズ22の一方の端面22a、他方の端面22bに、円柱状の第1の光ファイバ保持部材24、円柱状の第2の光ファイバ保持部材25が、それぞれ、接着剤などを介して接合されているものである。
また、第1の光ファイバ保持部材24内には、細孔24aが形成されている。さらに、第1のポート26用の光ファイバ素線27、第2のポート28用の光ファイバ素線29は、その先端の被覆層27b、29bが除去されることにより露出した裸光ファイバ部27a、29aが細孔24a内に挿入されて、接着剤などで固定されている。
また、第2の光ファイバ保持部材25内には、細孔25aが形成されている。さらに、第3のポート30用の光ファイバ素線31は、その先端の被覆層31bが除去されることにより露出した裸光ファイバ部31aが細孔25a内に挿入されて、接着剤などで固定されている。
【0014】
第1の光ファイバ保持部材24または第2の光ファイバ保持部材25は、Bを含有する石英、ホウケイ酸ガラスなどのガラスで形成されている。
また、第1の光ファイバ保持部材24または第2の光ファイバ保持部材25の寸法は、外径1〜5mm程度、長さ3〜10mm程度となっている。
また、細孔24a、25aはそれぞれ、第1の光ファイバ保持部材24または第2の光ファイバ保持部材25の長手方向の中心部に、これらを貫通するように形成されている。細孔24a、25aの開口部の形状は、正方形、長方形、菱形などの多角形状または円形であり、その寸法が0.126〜0.217mm×0.214〜0.252mm程度となっている。
【0015】
光ファイバ素線27、29、31としては、外径250μmのシングルモード光ファイバまたは偏波保持光ファイバが用いられる。
シングルモード光ファイバは、石英ガラスなどからなる光ファイバ裸線の上に、紫外線硬化型樹脂などからなる被覆層が設けられた構造となっている。
偏波保持光ファイバは、酸化ゲルマニウム(GeO)を添加した石英ガラスからなるコアと、このコアの周囲に、コアと中心軸を同じくして設けられた石英ガラスからなるクラッドと、このクラッド内に、コアを中心に概対称に配置され、かつこのクラッドを形成する石英ガラスよりも熱膨張係数が大きいガラスからなる断面円形の2つの応力付与部とから構成されている。
【0016】
この光合分波器において、光ファイバ素線27から第1のポート26に入力された波長λ1の光が、0.5ピッチGRINレンズ22によって、0.5ピッチGRINレンズ22の一方の端面22aから0.25ピッチの位置で光軸と平行にされる。この0.5ピッチGRINレンズ22の一方の端面22aから0.25ピッチの位置には、グレーティング23が存在している。次いで、光軸と平行にされた波長λ1の光が、グレーテイング23を選択的に透過する。次いで、グレーテイング23を透過した波長λ1の光が、0.5ピッチGRINレンズ22によって、グレーテイング23から0.25ピッチの位置、すなわち、0.5ピッチGRINレンズ22の他方の端面22bにおいて集光され、第3のポート30に到達して、光ファイバ素線31に出力される。
一方、光ファイバ素線27から第1のポート26に入力された波長λ2の光が、0.5ピッチGRINレンズ22によって、0.5ピッチGRINレンズ22の一方の端面22aから0.25ピッチの位置で光軸と平行にされる。次いで、光軸と平行にされた波長λ2の光が、グレーテイング23において選択的に反射する。次いで、反射した波長λ2の光が、0.5ピッチGRINレンズ22によって、グレーテイング23から0.25ピッチの位置、すなわち、0.5ピッチGRINレンズ22の一方の端面22aにおいて集光され、第2のポート28に到達して、光ファイバ素線29に出力される。
【0017】
このように、この実施形態の光部品にあっては、波長の異なる2つの光を容易に分離することができる。また、光を分離する機能を有するレンズ素子21において、光路が途絶えることがないから、信頼性の優れた光部品となる。
【0018】
0.5ピッチGRINレンズ22にあっては、一方の端面22aから0.25ピッチの面において反射した波長λ2の光が、低損失で出力側の光ファイバ素線29へ出力される。一方、光を反射する面(グレーティング23の位置)が一方の端面22aから0.25ピッチの位置から外れるに従い、光ファイバ素線29へ出力される波長λ2の光の損失が増大する。
この特性を利用して、目的とする光の損失レベルを達成するためには、0.5ピッチGRINレンズ22内において、グレーティング23を形成する位置を0.25ピッチからずらせばよい。したがって、光の波長ごとに目的とする損失レベルを達成するためには、グレーティング23の間隔や数だけでなく、0.5ピッチGRINレンズ22内におけるグレーティング23の形成位置によっても調整可能となる。ゆえに、特定波長の光の損失を、急激に増大することも可能となる。
【0019】
また、本発明の光部品は、利得等化器としても使用することができる。
利得等化器は、利得スペクトルと逆の損失スペクトルをもつ光学フィルタであり、波長多重伝送方式において必要とされる1dB以下の利得平坦性を広い動作波長域で実現する目的で使用されるデバイスである。
本発明の光部品を利得等化器として用いた場合、レンズ素子に形成されるグレーティングの屈折率変化の周期により、短周期グレーティング型と、長周期ファイバグレーティング型に分けられる。
短周期グレーティングは屈折率変化の周期が光の波長オーダーで、長周期ファイバグレーティングは屈折率変化の周期が数百μmである。
【0020】
図2を用いて、利得等化器の動作例について説明する。
レンズ素子21に形成されているグレーティング23が短周期グレーティングの場合、利得等化器は以下のように動作する。光増幅器により増幅された信号光が、光ファイバ素線27により伝送され、第1のポート26よりレンズ素子21に入力される。この場合、グレーティング23は、屈折率変化の周期が光のオーダーであり、ブラッグ回折により特定波長(ブラッグ波長)の光のみを反射し、第2のポート28より光ファイバ素線29に出力される。
レンズ素子21に形成されているグレーティング23が長周期ファイバグレーティングの場合、利得等化器は以下のように動作する。光増幅器により増幅された信号光が、光ファイバ素線27により伝送され、第1のポート26よりレンズ素子21に入力される。長周期ファイバグレーティングは、光ファイバ素線27のコアを伝搬してきた光の一部をクラッドモードと結合させる。この場合、グレーティング23は、クラッドモードへの結合条件を満足する波長領域のみにピークを有するような損失フィルタとして作用し、特定波長(数百μm)の光のみを透過し、第3のポート30より光ファイバ素線31に出力される。
【0021】
図3は、本発明の光部品の第2の実施形態として、光合分波器を示す概略構成図である。図3において、図1に示した第1の実施形態の構成要素と同じ構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
この実施形態においては、その他方の端面32bの近傍にグレーティング34が形成された第1の0.25ピッチGRINレンズ32とグレーティングが形成されていない第2の0.25ピッチGRINレンズ33とからなるレンズ素子40が用いられている。
第1の0.25ピッチGRINレンズ32および第2の0.25ピッチGRINレンズ33としては、0.5ピッチGRINレンズ22と同様な材質のレンズが用いられている。
【0022】
また、レンズ素子40は、第2の0.25ピッチGRINレンズ33が、第1の0.25ピッチGRINレンズ32のグレーティング34が形成された側の端面に、接着剤などを介して接合されているものである。また、このレンズ素子40において、グレーティング34は、第1の0.25ピッチGRINレンズ32および第2の0.25ピッチGRINレンズ33の光軸上に形成されている。さらに、グレーティング34は、第1の0.25ピッチGRINレンズ32内に入力された光が光軸と平行となる部分、すなわち、第1の0.25ピッチGRINレンズ32の一方の端面32aから0.25ピッチの位置に形成されている。
【0023】
このようなレンズ素子40にあっては、2つの従来の0.25ピッチGRINレンズを用いて、これらの一方にグレーティングを形成すればよいから、新たに0.5ピッチGRINレンズを作製する必要がない。したがって、レンズ素子40は、製造コストを上昇することなく、信頼性に優れたレンズ素子である。
【0024】
この実施形態の光合分波器は、レンズ素子40の端面40a、40bに、円柱状の第1の光ファイバ保持部材24、円柱状の第2の光ファイバ保持部材25が、それぞれ、接着剤などを介して接合されているものである。
【0025】
この光合分波器において、光ファイバ素線27から第1のポート26に入力された波長λ1の光が、グレーテイング34を選択的に透過する。次いで、グレーテイング34を透過した波長λ1の光が、第2の0.25ピッチGRINレンズ33によって、第2の0.25ピッチGRINレンズ33の一方の端面33aにおいて集光され、第3のポート30に到達して、光ファイバ素線31に出力される。
一方、光ファイバ素線27から第1のポート26に入力された波長λ2の光が、グレーテイング34において選択的に反射する。次いで、反射した波長λ2の光が、第1の0.25ピッチGRINレンズ32によって、第1の0.25ピッチGRINレンズ32の一方の端面32aにおいて集光され、第2のポート28に到達して、光ファイバ素線29に出力される。
【0026】
このように、この実施形態の光部品にあっては、波長の異なる2つの光を容易に分離することができる。
【0027】
図4は、本発明の光部品の第3の実施形態として、光合分波器を示す概略構成図である。図4において、図1に示した第1の実施形態の構成要素と同じ構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
この実施形態においては、円柱状の1ピッチGRINレンズ41と、この1ピッチGRINレンズ41内の光軸上に形成された第1のグレーティング42と、第2のグレーティング43とから構成されるレンズ素子50が用いられている。1ピッチGRINレンズ41としては、0.5ピッチGRINレンズ22と同様な材質のレンズが用いられている。
【0028】
また、第1のグレーティング42は、1ピッチGRINレンズ41内に入力された光が光軸と平行となる部分、すなわち、1ピッチGRINレンズ41の一方の端面41aから0.25ピッチの位置に形成されている。また、第2のグレーティング43は、第1のグレーティング42を透過した光が、再び光軸と平行となる部分、すなわち、1ピッチGRINレンズ41の一方の端面41aから0.75ピッチの位置(1ピッチGRINレンズ41の他方の端面41bから0.25ピッチの位置)に形成されている。
また、第1のグレーティング42と第2のグレーティング43は、異なる波長特性を有している。すなわち、第1のグレーティング42と第2のグレーティング43において、これらが透過または反射する光の波長が異なっている。
【0029】
このように、レンズ素子50にあっては、1ピッチGRINレンズ41内に波長選択フィルタと同じ機能を有する第1のグレーティング42および第2のグレーティング43が形成されるから、従来の光部品に用いられていた0.25ピッチGRINレンズと波長選択フィルタの光軸を一致させ、接合する工程が省略されるから、製造コストを削減することができる。また、0.25ピッチGRINレンズと波長選択フィルタとの接合時に、これらの接合面を研磨するという工程も省略されるから製造コストを削減することができる。また、0.25ピッチGRINレンズと波長選択フィルタとの接合部に、塵、埃、空気などを巻き込んで、接合不良を生じるという不具合もない。したがって、光の伝送路が途絶えることがなくなり、製品の信頼性や歩留まりが向上する。
【0030】
この実施形態の光合分波器は、レンズ素子50の端面50a、50bに、円柱状の第1の光ファイバ保持部材24、円柱状の第2の光ファイバ保持部材25が、それぞれ、接着剤などを介して接合されているものである。
【0031】
この光合分波器において、光ファイバ素線27から第1のポート26に入力された波長λ1の光が、第1のグレーティング42を選択的に透過する。次いで、第1のグレーティング42を透過した波長λ1の光が、1ピッチGRINレンズ41内を伝搬し、第1のグレーティング42から0.5ピッチの位置の位置で再び光軸と平行にされる。次いで、光軸と平行にされた波長λ1の光が、第2のグレーティング43を選択的に透過し、1ピッチGRINレンズ41の他方の端面41bにおいて集光され、第3のポート30に到達して、光ファイバ素線31に出力される。
また、光ファイバ素線27から第1のポート26に入力された波長λ2の光が、第1のグレーティング42を選択的に透過する。次いで、第1のグレーティング42を透過した波長λ2の光が、1ピッチGRINレンズ41内を伝搬し、第2のグレーティング43において選択的に反射する。次いで、反射した波長λ2の光が1ピッチGRINレンズ41内を伝搬し、第1のグレーティング42を再び透過し、1ピッチGRINレンズ41の一方の端面41aにおいて集光され、第2のポート28に到達して、光ファイバ素線29に出力される。
また、光ファイバ素線27から第1のポート26に入力された波長λ3の光が、第1のグレーテイング42において選択的に反射する。次いで、反射した波長λ3の光が、1ピッチGRINレンズ41によって、1ピッチGRINレンズ41の一方の端面41aにおいて集光され、第2のポート28に到達して、光ファイバ素線29に出力される。
【0032】
このように、この実施形態の光部品にあっては、波長の異なる3つの光を容易に分離、合成することができる。また、光を分離する機能を有するレンズ素子50において、光路が途絶えることがないから、信頼性の優れた光部品となる。
この実施形態では、上述のように、レンズ素子50を構成する1ピッチGRINレンズ41の一方の端部41aから0.25ピッチの位置、0.75ピッチの位置にグレーティングを形成した。なお、GRINレンズの長さを0.5ピッチ、1.5ピッチ、2ピッチ、…と0.5ピッチの整数倍とし、グレーティングをGRINレンズの一方の端部から、第1のグレーティングから順に0.25ピッチの位置、0.75ピッチの位置、1.25ピッチの位置、1.75ピッチの位置、…と0.5ピッチ間隔で複数形成し、これらのグレーティングの波長特性が異なるレンズ素子を用いた光部品を製造すれば、この光部品は波長の異なる複数の光を容易に分離することができるものとなる。
【0033】
図5は、本発明の光部品の第4の実施形態として、光合分波器を示す概略構成図である。図5において、図1に示した第1の実施形態の構成要素と同じ構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
この実施形態においては、その一方の端部に第1のグレーティング53が形成された第1の0.25ピッチGRINレンズ51と、その一方の端部に第2のグレーティング54が形成された第2の0.25ピッチGRINレンズ52とからなるレンズ素子60が用いられている。
第1の0.25ピッチGRINレンズ51および第2の0.25ピッチGRINレンズ52としては、0.5ピッチGRINレンズ22と同様な材質のレンズが用いられている。
【0034】
また、レンズ素子60は、第1の0.25ピッチGRINレンズ51と第2の0.25ピッチGRINレンズ52とが、第1のグレーティング53と第2のグレーティング54とが対向するように、接着剤などを介して接合されているものである。
また、このレンズ素子60において、第1のグレーティング53および第2のグレーティング54は、第1の0.25ピッチGRINレンズ51および第2の0.25ピッチGRINレンズ52の光軸上に形成されている。
また、第1のグレーティング53は、第1の0.25ピッチGRINレンズ51内に入力された光が光軸と平行となる部分、すなわち、第1の0.25ピッチGRINレンズ51の一方の端面51aから0.25ピッチの位置に形成されている。また、第2のグレーティング54は、第2の0.25ピッチGRINレンズ52内に入力された光が光軸と平行となる部分、すなわち、第2の0.25ピッチGRINレンズ52の一方の端面52aから0.25ピッチの位置に形成されている。
【0035】
このようなレンズ素子60にあっては、2つの従来の0.25ピッチGRINレンズを用いて、これらにグレーティングを形成した後、接合すればよいから、新たに0.5ピッチGRINレンズを作製する必要がない。したがって、レンズ素子60は、製造コストを上昇することなく、信頼性に優れたレンズ素子である。
【0036】
この実施形態の光合分波器は、レンズ素子60の端面60a、60bに、円柱状の第1の光ファイバ保持部材24、円柱状の第2の光ファイバ保持部材25が、それぞれ、接着剤などを介して接合されているものである。
【0037】
この光合分波器において、光ファイバ素線27から第1のポート26に入力された波長λ1の光が、第1のグレーティング53を選択的に透過する。次いで、第1のグレーティング53を透過した波長λ1の光が、第2の0.25ピッチGRINレンズ52の他方の端面52b近傍に存在している第2のグレーティング54を選択的に透過する。次いで、透過した波長λ1の光が、第2の0.25ピッチGRINレンズ52によって、第2の0.25ピッチGRINレンズ52の一方の端面52aにおいて集光され、第3のポート30に到達して、光ファイバ素線31に出力される。
また、光ファイバ素線27から第1のポート26に入力された波長λ2の光が、第1のグレーティング53を選択的に透過する。次いで、第1のグレーティング53を透過した波長λ2の光が、第2のグレーティング54において選択的に反射する。次いで、反射した波長λ2の光が、再び第1のグレーティング53を透過し、第1の0.25ピッチGRINレンズ51によって、第1の0.25ピッチGRINレンズ51の一方の端面51aにおいて集光され、第2のポート28に到達して、光ファイバ素線29に出力される。
また、光ファイバ素線27から第1のポート26に入力された波長λ3の光が、第1のグレーテイング53において選択的に反射する。次いで、反射した波長λ3の光が、第1の0.25ピッチGRINレンズ51によって、第1の0.25ピッチGRINレンズ51の一方の端面51aにおいて集光され、第2のポート28に到達して、光ファイバ素線29に出力される。
【0038】
このように、この実施形態の光部品にあっては、波長の異なる3つの光を容易に分離、合成することができる。
また、この実施形態のように、グレーティングが形成された0.25ピッチGRINレンズを、それぞれのグレーティングが対向するように接合して用いれば、上述の第3の実施形態の光部品と同様に波長の異なる3つの光を容易に分離、合成することができる。また、レンズ素子60の長さを、第3の実施形態で用いられているレンズ素子50の長さ1ピッチの半分の0.5ピッチとすることができるから、より小型のレンズ素子および光部品を作製することができる。
また、光を分離する機能を有するレンズ素子60において、光路が途絶えることがないから、信頼性の優れた光部品となる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のレンズ素子は、分布屈折率レンズの光軸上に、グレーティングが形成されたものであるから、分布屈折率レンズとグレーティングの光軸を一致させ、接合する工程が省略されるから、製造コストを削減することができる。また、分布屈折率レンズとグレーティングとの接合時に、これらの接合面を研磨するという工程も省略されるから、製造コストを削減することができる。また、分布屈折率レンズとグレーティングとの接合部に、塵、埃、空気などを巻き込んで、接合不良を生じることがない。したがって、光の伝送路が途絶えることがなくなり、製品の信頼性や歩留まりが向上する。
【0040】
また、本発明のレンズ素子が、前記分布屈折率レンズには、1個以上のグレーティングが形成され、前記分布屈折率レンズ内に形成されたn番目(nは、1以上の整数)のグレーティングの位置が、前記分布屈折率レンズの一方の端面から、0.25+0.5(n−1)ピッチで表されるものであるとすれば、波長の異なる複数の光を容易に分離することができる。また、従来同様の機能で小型、機能集約された光部品を作製することができる。
また、本発明のレンズ素子が、前記グレーティングが、前記分布屈折率レンズ内の光軸上の任意の位置に形成されているものであれば、特定波長の光の損失を、急激に増大することができる。
また、本発明のレンズ素子が、一方の端面の近傍にグレーティングが形成された、2つの0.25ピッチ分布屈折率レンズが、それぞれのグレーティングが対向するように接合されたものであるから、分布屈折率レンズが波長選択フィルタとしての機能を有するから、従来の光部品よりも小型の光部品を製造することができる。
また、本発明の光部品は、上記レンズ素子と、該レンズ素子に光を入出力する光ファイバを保持する光ファイバ保持部材とを備えたものであるから、波長の異なる複数の光を容易に分離することができる。また、光を分離する機能を有するレンズ素子において、光路が途絶えることがないから、信頼性が優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のレンズ素子の一例を示す概略構成図である。
【図2】 本発明の光部品の第1の実施形態として、光合分波器を示す概略構成図である。
【図3】 本発明の光部品の第2の実施形態として、光合分波器を示す概略構成図である。
【図4】 本発明の光部品の第3の実施形態として、光合分波器を示す概略構成図である。
【図5】 本発明の光部品の第4の実施形態として、光合分波器を示す概略構成図である。
【図6】 ラジアル型GRINレンズを示す斜視図である。
【図7】 ラジアル型GRINレンズの屈折率分布を示すグラフである。
【図8】 従来の光部品の一例として、光合分波器を示す概略構成図である。
【符号の説明】
21,40,50,60・・・レンズ素子、22・・・0.5ピッチGRINレンズ、23,34・・・グレーティング、24・・・第1の光ファイバ保持部材、25・・・第2の光ファイバ保持部材、26・・・第1のポート、27,29,31・・・光ファイバ素線、28・・・第2のポート、30・・・第3のポート、32,51・・・第1の0.25ピッチGRINレンズ、33,52・・・第2の0.25ピッチGRINレンズ、41・・・1ピッチGRINレンズ、42,53・・・第1のグレーティング、43,54・・・第2のグレーティング

Claims (6)

  1. 分布屈折率レンズ内部であって、かつ、該分布屈折率レンズの光軸上に、グレーティングが形成されたことを特徴とするレンズ素子。
  2. 前記グレーティングが、前記分布屈折率レンズ内に入力された光が光軸と平行となる部分に形成されたことを特徴とする請求項1記載のレンズ素子。
  3. 前記レンズ素子の長さが、0.5ピッチの整数倍であることを特徴とする請求項1または2記載のレンズ素子。
  4. 前記分布屈折率レンズには、1個以上のグレーティングが形成され、前記分布屈折率レンズ内に形成されたn番目(nは、1以上の整数)のグレーティングの位置が、前記分布屈折率レンズの一方の端面から、0.25+0.5(n−1)ピッチで表されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のレンズ素子。
  5. 一方の端面の近傍にグレーティングが形成された2つの0.25ピッチ分布屈折率レンズが、それぞれのグレーティングが対向するように接合されたことを特徴とするレンズ素子。
  6. 請求項1ないしのいずれかに記載のレンズ素子と、該レンズ素子に光を入出力する光ファイバを保持する光ファイバ保持部材とを備えたことを特徴とする光部品。
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