JP4187845B2 - アンモニア含有水の処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アンモニア含有水の処理方法の改良に関する。さらに詳しくは、本発明は、化学工場排水、半導体工場排水、発電所の復水処理用のイオン交換装置の再生に際して排出される排水などのアンモニア含有水中のアンモニアを、効果的に酸化分解処理して無害化する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
肥料工場排水、染料工場排水などの化学工場排水、あるいは半導体工場排水や発電所排水などには、アンモニアがかなりの量含まれている場合がある。このようなアンモニア含有排水中のアンモニアは、閉鎖性水域において富栄養化の源となるので、なんらかの手段を講じて除去しなければならない。
排水中のアンモニアの除去方法としては、これまで様々な方法が試みられており、例えば(1)アンモニア含有排水に、200〜300℃の温度条件下、液相を保持する圧力で金属担持触媒の存在下に酸素含有ガスを、アンモニアの酸化分解に必要な理論量の1.05〜1.2倍当量(O2/NH3モル比で0.79〜0.9)吹き込んで、排水中のアンモニアを酸化分解し、無害化する方法(特公昭56−42992号公報、同57−42391号公報、同58−27999号公報、同59−19757号公報、同59−29317号公報など)、(2)アンモニア含有排水に、貴金属担持触媒の存在下、3〜10kg/cm2Gの圧力及び140〜180℃の温度で純度90%以上の酸素ガスを吹き込み、アンモニアを酸化分解したのち、処理水に過酸化水素を添加し、140〜180℃の温度で貴金属担持触媒の存在下にアンモニアを酸化分解処理する方法(特開平9−117782号公報)などが開示されている。
前記(1)の方法においては、アンモニアは、反応式[1]
4NH3+3O2→2N2+6H2O …[1]
に従って酸化分解され、無害化する。この際、金属担持触媒として、鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金、銅、金、タングステンなどの金属有効成分を、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、活性炭、チタニア、ジルコニア、チタニア−ジルコニアなどの多孔性物質に担持したものが用いられる。
しかしながら、この処理法においては、アンモニアの酸化分解処理に際して、50kg/cm2G以上の高圧条件下で処理するため、装置が肉厚となり、設備コストが高くつくのを逸れないという欠点がある。
一方、(2)の処理方法は、まず3〜10kg/cm2Gの低圧力下で酸素含有ガスを吹き込み、アンモニアを酸化分解し、さらに残存するアンモニアを、その酸化分解に必要な当量以上の過酸化水素により、反応式[2]
2NH3+3H2O2→N2+6H2O …[2]
に従って酸化分解し、無害化する方法である。
しかしながら、この方法においては、前段の処理において、3〜10kg/cm2Gの低圧が採用されるため、設備費については経済的に有利であるものの、アンモニアの除去率が不充分であり、その結果、後段の処理において、過酸化水素の使用量が多くなり、ランニングコストが高くつき、必ずしも充分に満足しうる方法とは言えなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、化学工場排水、半導体工場排水、発電所排水などのアンモニア含有水中のアンモニアを、高い設備コストとランニングコストを必要とせずに、効率よく酸化分解処理して、無害化する工業的に有利なアンモニア含有水の処理方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、まず、アンモニア含有水を、触媒の存在下に特定の温度及び圧力の加熱・加圧条件で酸素含有ガスと接触させ、次いで、この処理水を触媒の存在下に過酸化水素と接触させることにより、その目的を達成しうることを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)(A)ルテニウムを担持させた酸素酸化触媒の存在下に、アンモニア含有水を、pH9.8〜11.5に調整したのち、温度:180℃より高く、220℃以下、圧力:10kg/cm2Gより高く、30kg/cm2G以下の加熱・加圧条件で、SV0 . 1〜10hr-1のアンモニア含有排水の反応槽への供給速度で、酸素含有ガスと接触させる工程、及び(B)上記(A)工程で得られた処理水を、過酸化水素酸化触媒の存在下に過酸化水素と接触させる工程を順次施すことを特徴とするアンモニア含有水の処理方法、
(2)(A)工程の酸素酸化触媒の担体がチタニアである第(1)項記載のアンモニア含有水の処理方法、及び
(3)(A)工程において、酸素含有ガスと接触させて得られた処理水を気液分離器によって気液分離したのち、(B)工程を実施する第(1)又は(2)項記載のアンモニア含有水の処理方法、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のアンモニア含有水の処理方法を適用できるアンモニア含有水としては特に制限はなく、様々なアンモニア含有水を挙げることができる。例えば、染料工場排水や肥料工場排水などの化学工場排水、さらには半導体工場排水、発電所の復水処理用のイオン交換装置の再生に際して排出される排水などの発電所排水等が挙げられる。本発明方法は、特に、アンモニア態窒素を500〜2000mg/リットル程度の高濃度に含有するアンモニア含有水の処理に適している。
本発明方法は、(A)アンモニア含有水を酸素含有ガスと接触させる工程及び(B)上記(A)工程で得られた処理水を過酸化水素と接触させる工程から構成されている。
次に、各工程について説明する。
(A)工程
この(A)工程は、アンモニア含有水を触媒の存在下に、加熱・加圧条件で酸素含有ガスと接触させて、アンモニアを酸化分解する工程である。
この工程においては、通常粒状の酸化触媒が充填された反応塔に、温度180℃より高く、220℃以下、圧力10kg/cm2Gより高く、30kg/cm2G以下の加熱・加圧条件下で、被処理アンモニア含有水を通液するとともに、酸素含有ガスを吹き込み、被処理水中のアンモニアを酸化分解処理する。
この際、使用される粒状の酸化触媒としては、多孔性物質からなる担体に金属成分を担持してなる金属担持触媒が好ましく用いられる。上記金属成分としては特に制限はなく、従来アンモニアの酸素酸化触媒として知られている公知の金属成分、例えば鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金、銅、金、タングステン及びこれらの金属の不溶性ないし難溶性の化合物などを挙げることができる。これらの金属成分は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、特にルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウム、白金及び金が好ましく、さらに性能の面からルテニウムが好適である。また、これらの触媒活性成分に加え、ランタン、セリウム、テルルなどを含んでいてもよい。
一方、担体としては特に制限はなく、従来金属成分の担体として慣用されている多孔性物質の中から適宜選択して用いることができる。この多孔性物質としては、例えばアルミナ、シリカ、活性炭、チタニア、ジルコニア、これらの金属酸化物を含む複合金属酸化物(例えばアルミナ−シリカ、アルミナ−シリカ−ジルコニア、チタニア−ジルコニア)などが挙げられる。これらの多孔性物質は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、チタニア粒子、ジルコニア粒子が耐久性に優れ好適である。特にチタニアは、耐久性及び耐薬品性が良好である上、アンモニアとの親和性がよく、触媒近辺にアンモニアを引き付けて、触媒反応を受けやすくする。
前記金属成分の担体への担持量としては特に制限はなく、状況に応じて適宜選定されるが、一般的には0.05〜10重量%の範囲である。この担持量が0.05重量%未満では触媒活性が充分に発揮されないおそれがあるし、10重量%を超えるとその量の割には触媒活性の向上は認められず、むしろ触媒コストが上昇し、経済的に不利となる。触媒活性及び経済性のバランスなどを考慮すると、この金属成分の好ましい担持量は0.1〜5.0重量%の範囲である。
また、担体として用いられる多孔性物質の比表面積としては特に制限はなく、状況に応じて適宜選定されるが、通常、10〜100m2/gの範囲である。この比表面積が10m2/g未満では充分な触媒活性が得られないおそれがあるし、100m2/gを超えると担体強度が低下し、破損しやすくなる傾向がある。
【0006】
この金属担持触媒は粒状のものが好ましく、その粒径としては特に制限されず、状況に応じて適宜選定されるが、通常0.5〜10mm、好ましくは0.8〜5mmの範囲である。
酸素の添加量は、通常理論酸素必要量の1〜20倍、好ましくは1.2〜5倍である。
また、酸素含有ガスとしては特に制限はなく、酸素ガス、又は窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスと酸素との混合ガスを用いることができるが、純度90%以上の酸素含有ガスが好適である。酸素ガスの純度が90%未満では吹き込むべき気体の容量が増加し、反応塔内における液に対する気体容積が増大して、酸素、液、触媒の3者の接触効率が低下し、アンモニアの分解効率が低下するおそれがある。
使用する酸素源については特に制限はなく、酸素ボンベ、液体酸素などを使用することができるが、PSA方式による酸素発生装置を用いることにより、容易に空気から酸素ガスを分離して、経済性よく使用することができる。
この(A)工程において、処理温度が180℃以下ではアンモニアの分解効率が低くて、反応時間が長くなり反応塔が大型化するし、220℃を超えると反応塔内の液を液状に維持するために圧力を高める必要があり、設備コストが高くなる。一方、処理圧力が10kg/cm2G以下ではアンモニアの分解効率が低く、反応時間が長くなり、反応塔が大型化するし、30kg/cm2Gを超えると高圧に耐える反応塔が必要となり、設備コストが高くなる。なお、この処理圧力は、処理温度における水の蒸気圧以上になるように、上記範囲内で選定されるのがよい。
この(A)工程において、粒状の酸化触媒を充填した反応塔への被処理アンモニア含有水の通液速度は、該反応塔の空塔基準でSV0.1〜10hr-1の範囲が好ましい。このSVが0.1hr-1未満では反応時間が長くなり、反応塔を大型化する必要が生じるおそれがあるし、10hr-1を超えるとアンモニアの分解が充分に進行せず、次工程の(B)工程において過酸化水素の使用量が多くなるおそれがある。反応時間及びアンモニアの分解率などを考慮すると、より好ましい通液速度は、SV0.5〜5hr-1の範囲である。
酸素含有ガスは、被処理アンモニア含有水とは別に反応塔に導入してもよいし、あるいは反応塔の前流において、被処理アンモニア含有水中に吹き込み、気液混合物を反応塔に供給してもよいが、後者の方が工業的に有利である。
この(A)工程においては、被処理アンモニア含有水をアルカリ性にすることにより、アンモニアの分解効率が向上する。この際、被処理水中の様々なアンモニア態窒素をアンモニア分子として遊離する当量以上のアルカリを添加するのが好ましい。アルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙げられる。
【0007】
酸化触媒として、ルテニウム触媒を用いた場合、被処理アンモニア含有水のpHは、6〜11.5に調整するのが好ましい。このpHが11.5を超えると硝酸イオンや亜硝酸イオンが生成することがある。この硝酸イオンや亜硝酸イオンは次工程の(B)工程における過酸化水素処理後においても残留し、最終処理水の全窒素が増加する原因となる。
pHが6〜11.5の範囲であれば、硝酸イオンや亜硝酸イオンの生成量は低く抑えられる。このpH範囲では、アンモニア除去率に対する処理温度の影響が特に大きく、180℃より高くすることにより、アンモニア除去率が顕著に向上する。
このようにして、被処理アンモニア含有水中のアンモニアは、反応式[1]
4NH3+3O2→2N2+6H2O …[1]
に従って酸化分解され、窒素ガスと水が生成する。
この(A)工程においては、被処理水中のアンモニアが、通常90%以上分解除去されるように、運転条件を設定するのが好ましい。
(B)工程
この(B)工程は、前記(A)工程で得られた処理水を、触媒の存在下に過酸化水素と接触させて、残存するアンモニアを酸化分解する工程である。
本発明においては、前記(A)工程で得られた処理水を(B)工程で処理する前に、予め気液分離を行い、処理水中のガスを除去しておくのが有利である。これにより、(B)工程における過酸化水素反応塔での処理水(液相)と触媒(固相)の接触効率を向上させることができる。
この(B)工程においては、通常、粒状触媒が充填された反応塔に、前記(A)工程で処理され、さらに好ましくは気液分離されたアンモニアが残存する処理水を通液するとともに、過酸化水素を供給することにより、該処理水中の残存アンモニアを酸化分解処理する。この際、過酸化水素は、反応塔の前流において、アンモニア残存処理水中に添加するのが有利である。
この場合、アンモニアは過酸化水素により、反応式[2]
2NH3+3H2O2→N2+6H2O …[2]
に従って酸化分解されるので、残存するアンモニアと反応当量の過酸化水素の量を計算で求め、その量を超える過酸化水素を供給することが肝要である。
【0008】
また、この際反応塔に充填される触媒としては特に制限はなく、従来、過酸化水素酸化触媒として知られている公知の触媒、例えば多孔性物質からなる担体に金属成分を担持してなる金属担持触媒などの中から、適宜選択して用いることができる。上記金属成分としては、例えば白金、ルテニウム、パラジウム、イリジウム、ロジウム、金などの貴金属及びこれらの金属の不溶性ないし難溶性の化合物が好ましく挙げられる。これらの金属成分は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、触媒活性の点から、白金が好適である。
一方、担体として用いられる多孔性物質としては、例えばチタニア、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、特にチタニア粒子が好適である。このチタニアは、耐久性及び耐薬品性が良好である上、アンモニアとの親和性がよく、触媒近辺にアンモニアを引き付けて、触媒反応を受けやすくする。
金属成分の担体への担持量としては特に制限はなく、状況に応じて適宜選定されるが、一般的には0.05〜10重量%の範囲である。この担持量が0.05重量%未満では触媒活性が充分に発揮されないおそれがあるし、10重量%を超えるとその量の割には触媒活性の向上は認められず、むしろ触媒コストが上昇し、経済的に不利となる。触媒活性及び経済性のバランスなどを考慮すると、この金属成分の好ましい担持量は0.1〜2重量%の範囲である。
また、担体として用いられる多孔性物質の比表面積としては特に制限はなく、状況に応じて適宜選定されるが、通常、10〜100m2/gの範囲である。この比表面積が10m2/g未満では充分な触媒活性が得られないおそれがあるし、100m2/gを超えると担体強度が低下し、破損しやすくなる傾向がある。
この金属担持触媒は粒状のものが好ましく、その粒径としては特に制限されず、状況に応じて適宜選定されるが、通常0.5〜10mm、好ましくは0.8〜5mmの範囲である。
この(B)工程において、前記触媒が充填された反応塔中で、(A)工程で得られたアンモニアが残存する処理水と過酸化水素を接触処理させる際の温度としては、100〜180℃の範囲が好ましい。この処理温度が100℃未満ではアンモニアの分解効率が低く、反応時間が長くなり、反応塔が大型化し、実用的でない。一方、処理温度が180℃を超えると反応塔内の液を液状に維持するには圧力を高める必要があり、設備コストが高くつく原因となる。アンモニアの分解効率及び設備費などを考慮すると、より好ましい処理温度は140〜180℃の範囲である。
【0009】
また、処理圧力としては、アンモニアの分解効率及び設備コストなどの点から、3〜10kg/cm2Gの範囲が好ましい。
この(B)工程において、過酸化水素酸化触媒を充填した反応塔への過酸化水素を添加した処理水の通液速度は、該反応塔の空塔基準でSV3〜30hr-1の範囲が好ましい。このSVが3hr-1未満では反応時間が長くなり、反応塔を大型化する必要が生じるおそれがあるし、30hr-1を超えるとアンモニアの分解除去が完全に行われないおそれがある。反応時間とアンモニアの分解除去率などを考慮すると、より好ましい通液速度はSV5〜20hr-1の範囲である。
本発明方法においては、アンモニアの酸化分解を二段階で行うために、アンモニアの分解除去率が高く、最終的にはアンモニア態窒素及び亜硝酸態、硝酸態窒素の含有量を、それぞれ10ppm未満にすることができる。
次に、添付図面に従って、本発明の好ましい態様について説明する。図1は本発明方法を実施するための1例の工程系統図であって、アンモニア含有排水は、排水貯槽1から出て、アルカリで所望pHに調整されたのち、ポンプ2を経て昇圧されるとともに、コンプレッサー4で圧縮された空気を酸素発生装置5により濃縮分離してなる、好ましくは純度90%以上の酸素含有ガスと混合される。酸素含有ガスを含むアンモニア含有排水は、熱交換器3により予熱されたのち、加熱器6を経て所定温度まで昇温されてから、酸素酸化触媒反応塔7に通液され、アンモニアと酸素との接触分解反応により、アンモニアが除去される。酸素酸化触媒反応塔7から流出する処理水は、熱交換器3及び冷却器8を経て、気液分離器9により気液分離されたのち、残存アンモニアに対して反応当量以上の過酸化水素が添加され、過酸化水素酸化触媒反応塔10に送られ、アンモニアと過酸化水素との反応により、残存アンモニアがほぼ完全に除去される。
このように、本発明方法は、酸素ガスによる酸化分解と過酸化水素による酸化分解とを組み合わせることにより、比較的低い設備コスト及びランニングコストで、アンモニアを高い除去率で分解し、アンモニア含有水の効率的な処理を可能とするものである。過酸化水素は酸素より酸化力が強く、性能的には酸化剤として好ましいが、酸素ガスに比べコストが高く、過酸化水素のみによる1段分解処理方法は経済性が悪い。本発明方法は、酸素ガスによりアンモニアの大部分を除去したのち、残存アンモニアのみを過酸化水素で除去することにより、過酸化水素の使用量を少量にとどめ、しかも過酸化水素の高酸化力を活用して処理水中のアンモニア濃度を低減することができる。本発明方法によれば、水中のアンモニアを無害な窒素ガスと水に分解除去することができ、再処理が必要な副生物は発生しない。また、アンモニアの酸化分解に必要な酸素を、空気からPSA方式で分離して使用することにより、オンサイトで簡単に必要な酸素を供給することができる。PSA方式で分離した酸素ガスを酸化剤に用いると、アンモニアの酸化に必要な酸化剤としてのコストは、一般に亜硝酸ナトリウムを用いる場合の1/10以下、また、過酸化水素のみを用いる場合の1/20以下となる。
【0010】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1〜3、比較例1〜4
図1に示す工程系統図に準じて、アンモニア含有水の処理を行った。
酸素酸化触媒反応塔7として、径20mm、高さ5000mmの反応塔3基を直列に設置し、各塔の下部から1mまでは予熱部分とするとともに、下部1m以上塔頂部までの部分に触媒を1塔当たり0.9リットル(全2.7リットル)充填した。この充填された酸素酸化触媒は、ルテニウムをチタニアに対し2重量%担持してなる粒径2mmの触媒で、1塔当たり、1.3kgである。
一方、過酸化水素酸化触媒反応塔10として、径20mm、高さ1500mmの反応塔1基を用い、触媒0.27リットルを充填した。この充填された過酸化水素酸化触媒は、白金をチタニアに対し0.5重量%担持してなる粒径1.5mmの触媒で、0.4kgである。
アンモニア含有水としては、アンモニア態窒素を2000mg/リットル濃度で含有し、かつ第1表に示すpHに調整したものを用い、これに、空気をコンプレッサーで圧縮し、PSA方式で得られた純度90%の酸素含有ガスを、理論酸素必要量の4.5倍当量吹き込み、アンモニア含有水と酸素含有ガスとの混合物を、空塔速度SV4hr-1で、酸素酸化触媒反応塔に供給し、第1表に示す温度にて、酸化処理を行った。なお、操作圧力は水の蒸気圧以上とした。
酸素酸化触媒反応塔を出た処理水は、熱交換器3、冷却器8を経て冷却されたのち、気液分離器9で気液分離後、第1表に示す量の過酸化水素が添加されたのち、過酸化水素酸化触媒反応塔に送り、温度160℃、圧力8.5kg/cm2G、SV10hr-1で酸化処理した。結果を第1表に示す。
【0011】
【表1】
【0012】
[注]
NH4−N:アンモニア態窒素
NO2−N:亜硝酸態窒素
NO3−N:硝酸態窒素
以上の結果、pH9.8において、酸素酸化触媒反応塔の反応温度が170℃以下である比較例1〜3では、酸素酸化によるアンモニアの除去率は50%にも満たないが、実施例の180℃より高い温度では、顕著に向上し、90%以上となった。このため、酸素酸化触媒反応塔温度が180℃より高い場合には、過酸化水素酸化触媒反応塔でH2O2を900mg/リットル添加すれば、最終処理水のアンモニア態窒素含有量を10mg/リットル未満にすることができる。
これに対し、酸素酸化触媒反応塔温度が170℃以下では、過酸化水素酸化触媒反応塔でのH2O2添加量900mg/リットルでは、最終処理水中に1350mg/リットルのアンモニア態窒素が残存し、H2O2の添加量を4.8倍の4300mg/リットルとしても、10mg/リットル未満まで処理することができなかった。
また、pH9.8の比較例1〜3及び実施例1〜3では、酸素酸化触媒反応塔で硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素は実質上生成しなかった。pH11.7である比較例4では、硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素が生成し、過酸化水素酸化触媒反応塔でも残存するものの、反応温度が190℃であるため、アンモニアの分解率は良好である。
【0013】
【発明の効果】
本発明のアンモニア含有水の処理方法は、化学工場排水、半導体工場排水、発電所排水などのアンモニア含有水中のアンモニアを、高い設備コストとランニングコストを必要とせずに、効率よく酸化分解処理して、無害化する工業的に有利な方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明方法を実施するための1例の工程系統図である。
【符号の説明】
1 排水貯槽
2 ポンプ
3 熱交換器
4 空気コンプレッサー
5 酸素発生装置(PSA法)
6 加熱器
7 酸素酸化触媒反応塔
8 冷却器
9 気液分離器
10 過酸化水素酸化触媒反応塔
Claims (3)
- (A)ルテニウムを担持させた酸素酸化触媒の存在下に、アンモニア含有水を、pH9.8〜11.5に調整したのち、温度:180℃より高く、220℃以下、圧力:10kg/cm2Gより高く、30kg/cm2G以下の加熱・加圧条件で、SV0 . 1〜10hr-1のアンモニア含有排水の反応槽への供給速度で、酸素含有ガスと接触させる工程、及び(B)上記(A)工程で得られた処理水を、過酸化水素酸化触媒の存在下に過酸化水素と接触させる工程を順次施すことを特徴とするアンモニア含有水の処理方法。
- (A)工程の酸素酸化触媒の担体がチタニアである請求項1記載のアンモニア含有水の処理方法。
- (A)工程において、酸素含有ガスと接触させて得られた処理水を気液分離器によって気液分離したのち、(B)工程を実施する請求項1又は2記載のアンモニア含有水の処理方法。
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