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JP4170171B2 - 熱処理装置及び熱処理方法 - Google Patents

熱処理装置及び熱処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、誘導加熱を利用した熱処理装置及び熱処理方法に関する。
従来、誘導加熱を利用して鋼を熱処理する様々の熱処理方法が知られている。このような熱処理方法の一つとして、ワークの一部分だけに誘導加熱コイルを近接配置しておき、この誘導加熱コイルでワークの一部分を誘導加熱し、その後、ワークを回転させてワークの他の部分を誘導加熱コイルに近接させ、この他の部分を誘導加熱してワーク全体を所定温度まで誘導加熱する熱処理方法が知られている。ワークを回転させるためには、ワークを支持している支持部材を回転させるモータなどの駆動源が必要となる。
上述したように、ワークの一部分が所定温度まで誘導加熱された後にワークを回転させて他の部分を誘導加熱することにより、ワーク全体が均一に誘導加熱される。ワークを回転させ始めるタイミングは、ワークの一部分が所定温度まで誘導加熱された直後であるが、駆動源の機械的、電気的な誤差に起因してこの回転開始のタイミングがずれるおそれがある。回転開始のタイミングが早くても遅くてもワーク全体を均一に誘導加熱できないこととなる。
本発明は、上記事情に鑑み、例えば螺旋状部材やコイルばねなどのワークを回転させても均一に誘導加熱できる熱処理装置及び熱処理方法を提供することを第1の目的とする。
ところで、上記した誘導加熱を利用した熱処理の一つとして、自動車用エンジンに組み込まれる弁ばねなどのコイルばねを焼入れする熱処理が知られている。弁ばねとは、自動車用エンジンのカムの形状にしたがって弁を確実に開閉するためのものをいう。弁ばねは、弁ばね受と弁ばね受止め金とによって弁棒端に取り付けられる。また、コイルばねとしては、自転車やバイク用フロントフォークのサスペンションばね、産業機械用のコイルばねなどが知られている。
弁ばね等のコイルばねを製造する製造方法としては、例えば、長尺の素材に焼入れ焼戻しを施し、その後、この素材を適宜の長さに切断してコイル状に巻いて所定長さのコイルばねを製造する方法が知られている。この製造方法では、焼入れによって硬化した素材を切断したりコイル状に巻いたりするので、これら切断作業や巻く作業が困難であり、また、切断装置の寿命が短くなるという問題がある。
この問題を解決するコイルばね製造方法として、長尺の素材に焼入れ焼戻しを施さずにこの素材を適宜の長さに切断してコイル状に巻いて所定長さのコイル状部材を作製しておき、このコイル状部材に焼入れ焼戻しを施してコイルばねを製造する製造方法が知られている。コイル状部材を焼入れする際には誘導加熱が利用されることがある。
誘導加熱を利用してコイル状部材を焼入れする際には、このコイル状部材の外周面に沿って外周方向に螺旋状に延びる誘導加熱コイルを配置してコイル状部材を焼入温度に誘導加熱する。このようなコイル状部材は、短時間(例えば約5秒間)の誘導加熱ではその全体を均一に加熱しにくい。従って、コイル状部材を誘導加熱する際には長時間(例えば数十秒)誘導加熱する。
上記したコイル状部材には、その長手方向両端が他の部分に接触していないオープンタイプと、その長手方向両端がそれよりもやや内側部分に接触しているクローズタイプ等が知られている。
オープンタイプのコイル状部材を長時間にわたって誘導加熱する場合、コイル状部材の中央部分(長手方向両端部以外の部分)では熱が近傍部分に伝導するので、この中央部分がオーバーヒート(過熱)するおそれは無いが、コイル状部材の長手方向両端部では熱を伝導できる部分が中央側部分しかないので、オーバーヒートすることがある。オーバーヒートした長手方向両端部は、結晶粒が粗大化するなどの問題が生じる。クローズタイプのコイル状部材を長時間にわたって誘導加熱する場合、長手方向両端部には短絡電流が流れるので長手方向両端部はオーバーヒートする。
上述したようにコイル状部材がオープンタイプであってもクローズタイプであっても、短時間の誘導加熱では全体を均一に誘導加熱しにくく、長時間の誘導加熱では長手方向両端部がオーバーヒートするおそれがある。このため、焼入れされたコイルばねの組織が均一にならないので硬さにばらつきを生じることがあり、品質が低下するおそれがある。
一方、長尺の素材に焼入れ焼戻しを施した後にこの素材をコイル状に巻く製造方法では、上述したように、硬化した素材を切断したりコイル状に巻いたりするので、これら切断作業や巻く作業が困難であり、また、切断装置の寿命が短くなる。このため、工数が増えて製造コストが上がる。
本発明は、上記事情に鑑み、従来よりも安価で高品質のコイルばねを製造するためのコイルばね熱処理方法及びコイルばね熱処理装置を提供することを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するための本発明の第1の熱処理装置は、
(1)所定の回転軸を中心にしてワークが自在に回転するように該ワークを支持する支持手段と、
(2)該支持手段に支持されているワークのうち前記回転軸に並行に延びる帯状部分を誘導加熱する、固定された誘導加熱コイルとを備えたことを特徴とするものである。
上記第1の目的を達成するための本発明の第2の熱処理装置は、
(3)所定の回転軸を中心にしてワークが自在に回転するように該ワークを支持する支持手段と、
(4)該支持手段に支持されているワークのうち前記回転軸に並行に延びる帯状部分に向き合って配置された誘導加熱コイルとを備えたことを特徴とするものである。
上記第1の目的を達成するための本発明の第3の熱処理装置は、
(5)その長手方向に延びる回転軸を中心にして柱形状のワークがその外周方向に自在に回転するように該ワークを支持する支持手段と、
(6)該支持手段に支持されている前記ワークの外周面のうち前記回転軸に並行に延びる帯状部分に向き合って配置された誘導加熱コイルとを備えたことを特徴とするものである。
上記第1の目的を達成するための本発明の第4の熱処理装置は、
(7)筒状のワークの中空部に挿入されて該ワークをその外周方向に回転自在に支持する、該ワークの長手方向に延びる棒状の支持手段と、
(8)該支持手段に支持されている前記ワークの外周面のうち前記支持手段に並行に延びる帯状部分に向き合って配置された、前記支持手段に並行に延びる誘導加熱コイルとを備えたことを特徴とするものである。
上記した筒状のワークとは、パイプ状のワークも含む概念である。
ここで、
(9)前記支持手段は、所定の磁気変態点以下では強磁性体であって、該磁気変態点を超えたときに常磁性体に変化するワークを支持するものであってもよい。
また、
(10)前記支持手段は、前記ワークを支持する支持位置から該ワークを支持せずに落下させる落下位置まで移動するものであり、
(11)該支持手段に支持されたワークの下方に配置された、冷却液が収容される冷却槽を備えてもよい。
さらに、
(12)前記誘導加熱コイルは、前記ワークを挟んで互いに対向する位置に配置された一対の部分コイルを有するものであってもよい。
さらにまた、
(13)前記誘導加熱コイルは、長方形状の誘導加熱コイルであって、
(14)前記支持手段は、前記長方形状の誘導加熱コイルの一対の長辺に挟まれた位置で、これら一対の長辺に並行に延びるワークを支持するものであってもよい。
上記第1の目的を達成するための本発明の第5の熱処理装置は、
(15)所定の磁気変態点を超えたときに強磁性体から常磁性体に変化する線材を螺旋状に形成した螺旋状部材の中空部に挿入されて該螺旋状部材をその外周方向に回転自在に支持するセラミック製の支持棒と、
(16)該支持棒に支持されている前記螺旋状部材の外周面のうち前記支持棒を挟んで対向する対向部分に向き合って配置された誘導加熱コイルとを備えたことを特徴とするものである。
ここで、
(17)前記誘導加熱コイルは、前記螺旋状部材を挟んで互いに対向する位置に配置された一対の部分コイルを有するものであってもよい。
また、
(18)前記一対の部分コイルは、前記螺旋状部材の外周面に沿ってその長手方向に延びるものであって、
(19)前記支持棒は、前記一対の部分コイルに挟まれた位置で、これら一対の部分コイルに並行に延びるものであってもよい。
さらに、
(20)前記支持棒は、前記螺旋状部材を支持する支持位置から該螺旋状部材を支持せずに落下させる落下位置まで移動するものであり、
(21)該支持棒に支持されたワークの下方に配置された、冷却液が収容される冷却槽を備えてもよい。
また、上記第1の目的を達成するための本発明の第1の熱処理方法は、
(22)所定の回転軸を中心にしてワークが自在に回転するように該ワークを支持しておき、
(23)該ワークのうち前記回転軸に並行に延びる帯状部分に誘導加熱コイルを近接させてこの帯状部分を誘導加熱し、
(24)該帯状部分が所定温度を超えたときに前記ワークが磁力で回転して、前記帯状部分とは異なる他の部分が前記誘導加熱コイルに近接して誘導加熱されることを特徴とするものである。
上記第1の目的を達成するための本発明の第2の熱処理方法は、
(25)柱形状のワークをその外周方向に回転自在に支持しておき、
(26)この柱形状のワークの外周面のうちこの柱形状のワークの高さ方向に延びる帯状部分に誘導加熱コイルを近接させてこの帯状部分を誘導加熱し、
(27)該帯状部分が所定温度を超えたときに前記柱形状のワークが磁力で回転して、前記帯状部分とは異なる他の部分が前記誘導加熱コイルに近接して誘導加熱されることを特徴とする熱処理方法。
上記第1の目的を達成するための本発明の第3の熱処理方法は、
(28)筒状のワークの中空部に挿入された棒状の支持手段で該ワークをその外周方向に回転自在に支持しておき、
(29)前記支持手段に支持されている前記ワークの外周面のうち前記支持手段に並行に延びる帯状部分に誘導加熱コイルを近接させてこの帯状部分を誘導加熱し、
(30)該帯状部分が所定温度を超えたときに該ワークが磁力で回転して、前記帯状部分とは異なる他の部分が前記誘導加熱コイルに近接して誘導加熱されることを特徴とするものである。
上記第1の目的を達成するための本発明の第4の熱処理方法は、
(31)所定の磁気変態点を超えたときに強磁性体から常磁性体に変化する素材から作製された螺旋状部材の中空部にセラミック製の支持棒を挿入して該螺旋状部材をその外周方向に回転自在に支持しておき、
(32)該支持棒に支持されている前記螺旋状部材の外周面のうち前記支持棒を挟んで対向する対向部分に誘導加熱コイルを近接させてこの対向部分を誘導加熱し、
(33)これら対向部分が前記磁気変態点を超えたときに前記螺旋状部材が磁力で回転して、該螺旋状部材の外周面のうち前記対向部分とは異なる他の部分が前記誘導加熱コイルに近接して誘導加熱されることを特徴とするものである。
ここで、
(34)前記螺旋状部材が所定の焼入温度になったときに、前記支持棒を前記螺旋状部材の中空部から引き抜いて該螺旋状部材を、冷却液が収容された冷却槽に落下させてもよい。
本発明にいう柱形状のワークとは、円柱だけでなく、三角柱や六角柱などの角柱のものも含む概念である。
本発明にいう筒状のワークとは、円筒だけでなく、外観が三角柱や六角柱でその長手方向に延びる貫通孔が形成されたものも含む概念である。
本発明にいう螺旋状部材とは、全体形状が円筒状のものだけでなく、全体形状が円錐形、たる形、鼓形などを含む概念である。また、本発明にいう螺旋状部材とは、コイル状に巻かれたコイル状部材も含む概念である。
また、上記第2の目的を達成するためのコイルばね熱処理装置は、
(35)所定の磁気変態点を超えたときに強磁性体から常磁性体に変化する線材をコイル状に形成したコイルばねの中空部に挿入されて該コイルばねをその外周方向に回転自在に支持するセラミック製の支持棒と、
(36)該支持棒に支持されている前記コイルばねの外周面のうち前記支持棒を挟んで対向する対向部分に向き合って配置された誘導加熱コイルとを備えたことを特徴とするものである。
ここで、
(37)上記の誘導加熱コイルは、前記コイルばねを挟んで互いに対向する位置に配置された一対の部分コイルを有するものであってもよい。
また、
(38)前記一対の部分コイルは、前記コイルばねの外周面に沿ってその長手方向に延びるものであって、
(39)前記支持棒は、前記一対の部分コイルに挟まれた位置で、これら一対の部分コイルに並行に延びるものであってもよい。
さらに、
(40)上記の支持棒は、前記コイルばねを支持する支持位置から該コイルばねを支持せずに落下させる落下位置まで移動するものであり、
(41)該支持棒に支持されたコイルばねの下方に配置された、冷却液が収容される冷却槽を備えてもよい。
また、上記第2の目的を達成するためのコイルばね熱処理方法は、
(42)所定の磁気変態点を超えたときに強磁性体から常磁性体に変化する素材から作製されたコイルばねの中空部にセラミック製の支持棒を挿入して該コイルばねをその外周方向に回転自在に支持しておき、
(43)該支持棒に支持されている前記コイルばねの外周面のうち前記支持棒を挟んで対向する対向部分に誘導加熱コイルを近接させてこの対向部分を誘導加熱し、
(44)これら対向部分が前記磁気変態点を超えたときに前記コイルばねが磁力で回転して、該コイルばねの外周面のうち前記対向部分とは異なる他の部分が前記誘導加熱コイルに近接して誘導加熱されることを特徴とするものである。
ここで、
(45)前記コイルばねが所定の焼入温度になったときに、前記支持棒を前記コイルばねの中空部から引き抜いて該コイルばねを、冷却液が収容された冷却槽に落下させることにより、コイルばねを焼入れできる。
ここでいうコイルばねとは、弁ばねなどのコイル状の部材を含む概念である。
本発明の第1の熱処理装置によれば、支持手段によって支持されているワークのうち回転軸に並行に延びる帯状部分が誘導加熱コイルによって誘導加熱される。所定の磁気変態点を超えたときに強磁性体から常磁性体に変化するワークである場合、上記の帯状部分を誘導加熱した結果、この帯状部分の温度が磁気変態点を超えたときは、この帯状部分が強磁性体から常磁性体に変化する。一方、ワークのうち帯状部分以外の部分(未加熱部分)はほとんど加熱されないので、上記した帯状部分が磁気変態点を超えても、未加熱部分は磁気変態点以下の温度であって強磁性体のままである。従って、誘導加熱コイルが生成している磁界によって未加熱部分が誘導加熱コイルに引き寄せられる。この結果、駆動モータなどが無くてもワークが自然に回転して、未加熱部分が誘導加熱コイルに誘導加熱される。このようにして、ワークのうち帯状部分に続いて未加熱部分も誘導加熱されるので、ワークのうち回転軸に並行な全部分が均一に誘導加熱されることとなる。また、治具等を用いてワークを強制的に回転させる場合は、治具でワークを掴んだり支持したりすることとなるので、治具がワークに接触する接触圧が高くなってワークが変形するおそれがある。しかし、本発明では、磁力を利用してワークを自然に回転させるのでワークの変形を抑制できる。
また、本発明の第2の熱処理装置によれば、支持手段によって支持されているワークのうち回転軸に並行に延びる帯状部分に向き合って配置された誘導加熱コイルによってこの帯状部分が誘導加熱される。所定の磁気変態点を超えたときに強磁性体から常磁性体に変化するワークである場合、上記の帯状部分を誘導加熱した結果、この帯状部分の温度が磁気変態点を超えたときは、この帯状部分が強磁性体から常磁性体に変化する。一方、ワークのうち帯状部分以外の部分(未加熱部分)は誘導加熱コイルに向き合っていないのでほとんど加熱されない。このため、帯状部分が磁気変態点を超えても、未加熱部分は磁気変態点以下の温度であって強磁性体のままである。従って、誘導加熱コイルが生成している磁界によって未加熱部分が誘導加熱コイルに引き寄せられる。この結果、駆動モータなどが無くてもワークが自然に回転して、未加熱部分が誘導加熱コイルに誘導加熱される。このようにして、ワークの帯状部分に続いて未加熱部分も誘導加熱されるので、ワークのうち回転軸に並行な全部分が均一に誘導加熱されることとなる。また、治具等を用いてワークを強制的に回転させる場合は、治具でワークを掴んだり支持したりすることとなるので、治具がワークに接触する接触圧が高くなってワークが変形するおそれがある。しかし、本発明では、磁力を利用してワークを自然に回転させるのでワークの変形を抑制できる。
また、本発明の第3の熱処理装置によれば、支持手段によって支持されているワークの外周面のうち回転軸に並行に延びる帯状部分に向き合って配置された誘導加熱コイルによってこの帯状部分が誘導加熱される。所定の磁気変態点を超えたときに強磁性体から常磁性体に変化するワークである場合、上記の帯状部分を誘導加熱した結果、この帯状部分の温度が磁気変態点を超えたときは、この帯状部分が強磁性体から常磁性体に変化する。一方、ワークの外周面の帯状部分以外の部分(未加熱部分)は誘導加熱コイルに向き合っていないのでほとんど加熱されない。このため、帯状部分が磁気変態点を超えても、未加熱部分は磁気変態点以下の温度であって強磁性体のままである。従って、誘導加熱コイルが生成している磁界の磁力によって未加熱部分が誘導加熱コイルに引き寄せられる。この結果、駆動モータなどが無くてもワークが自然に回転して、未加熱部分が誘導加熱コイルに誘導加熱される。このようにして、帯状部分に続いて未加熱部分も誘導加熱されるので、ワークのうち回転軸に並行な全部分が均一に誘導加熱されることとなる。また、治具等を用いて柱形状のワークを強制的に回転させる場合は、治具で柱形状のワークを掴んだり支持したりすることとなるので、治具が柱形状のワークに接触する接触圧が高くなって柱形状のワークが変形するおそれがある。しかし、本発明では、磁力を利用して柱形状のワークを自然に回転させるので柱形状のワークの変形を抑制できる。
また、本発明の第4の熱処理装置によれば、支持手段によって支持されているワークの帯状部分に向き合って配置された誘導加熱コイルによってこの帯状部分が誘導加熱される。所定の磁気変態点を超えたときに強磁性体から常磁性体に変化するワークである場合、上記の帯状部分を誘導加熱した結果、この帯状部分の温度が磁気変態点を超えたときは、この帯状部分が強磁性体から常磁性体に変化する。一方、ワークの外周面の帯状部分以外の部分(未加熱部分)は誘導加熱コイルに向き合っていないのでほとんど加熱されない。このため、帯状部分が磁気変態点を超えても、未加熱部分は磁気変態点以下の温度であって強磁性体のままである。従って、誘導加熱コイルが生成している磁界によって未加熱部分が誘導加熱コイルに引き寄せられる。この結果、駆動モータなどが無くてもワークが自然に回転して、未加熱部分が誘導加熱コイルに誘導加熱される。このようにして、ワークのうち帯状部分に続いて未加熱部分も誘導加熱されるので、ワークのうち支持手段に並行な全部分が均一に誘導加熱されることとなる。また、治具等を用いて筒状ワークを強制的に回転させる場合は、治具で筒状ワークを掴んだり支持したりすることとなるので、治具が筒状ワークに接触する接触圧が高くなって筒状ワークが変形するおそれがある。しかし、本発明では、磁力を利用して筒状ワークを自然に回転させるので筒状ワークの変形を抑制できる。
また、本発明の第5の熱処理装置によれば、支持棒によって支持されている螺旋状部材の外周面の対向部分に向き合って配置された誘導加熱コイルによってこの対向部分が誘導加熱される。この対向部分を誘導加熱した結果、この対向部分の温度が磁気変態点を超えたときは、この対向部分が強磁性体から常磁性体に変化する。一方、螺旋状部材の外周面の対向部分以外の部分(未加熱部分)は誘導加熱コイルに向き合っていないのでほとんど加熱されない。このため、対向部分が磁気変態点を超えても、未加熱部分は磁気変態点以下の温度であって強磁性体のままである。従って、誘導加熱コイルが生成している磁界によって未加熱部分が誘導加熱コイルに引き寄せられる。この結果、駆動モータなどが無くても螺旋状部材が自然に回転して、未加熱部分が誘導加熱コイルに誘導加熱される。このようにして、螺旋状部材のうち対向部分に続いて未加熱部分も誘導加熱されるので、螺旋状部材のうち回転方向に沿った全部分が均一に誘導加熱されることとなる。また、治具等を用いて螺旋状部材を強制的に回転させる場合は、治具で螺旋状部材を掴んだり支持したりすることとなるので、治具が螺旋状部材に接触する接触圧が高くなって螺旋状部材が変形するおそれがある。しかし、本発明では、磁力を利用して螺旋状部材を自然に回転させるので螺旋状部材の変形を抑制できる。
本発明の第1の熱処理方法によれば、回転自在に支持されているワークのうち回転軸に並行な帯状部分が誘導加熱される。所定の磁気変態点を超えたときに強磁性体から常磁性体に変化するワークである場合、上記の帯状部分が所定温度を超えたときには、この帯状部分とは異なる他の部分が磁界によって誘導加熱コイルに引き寄せられるので、駆動モータなどが無くてもワークが自然に回転して、この帯状部分とは異なる他の部分が誘導加熱コイルに近接して誘導加熱される。このようにして、ワークの帯状部分に続いて他の部分も誘導加熱コイルに近接して誘導加熱されるので、ワークのうち回転軸に並行な全ての部分が均一に誘導加熱されることとなる。また、治具等を用いてワークを強制的に回転させる場合は、治具でワークを掴んだり支持したりすることとなるので、治具がワークに接触する接触圧が高くなってワークが変形するおそれがある。しかし、本発明では、磁力を利用してワークを自然に回転させるのでワークの変形を抑制できる。
また、本発明の第2の熱処理方法によれば、回転自在に支持されている柱形状のワークのうち棒状の支持手段に並行な帯状部分が誘導加熱される。所定の磁気変態点を超えたときに強磁性体から常磁性体に変化する柱形状のワークである場合、上記の帯状部分が所定温度を超えたときは、この帯状部分とは異なる他の部分が磁界によって誘導加熱コイルに引き寄せられるので、駆動モータなどが無くても柱形状のワークが自然に回転して、この帯状部分とは異なる他の部分が誘導加熱コイルに近接して誘導加熱される。このようにして、柱形状のワークの帯状部分に続いて他の部分も誘導加熱コイルに近接して誘導加熱されるので、柱形状のワークのうち回転軸に並行な全ての部分が均一に誘導加熱されることとなる。また、治具等を用いて柱形状のワークを強制的に回転させる場合は、治具で柱形状のワークを掴んだり支持したりすることとなるので、治具が柱形状のワークに接触する接触圧が高くなって柱形状のワークが変形するおそれがある。しかし、本発明では、磁力を利用して柱形状のワークを自然に回転させるので柱形状のワークの変形を抑制できる。
また、本発明の第3の熱処理方法によれば、筒状のワークの全体を均一に誘導加熱できる。また、治具等を用いて筒状のワークを強制的に回転させる場合は、治具で筒状のワークを掴んだり支持したりすることとなるので、治具が筒状のワークに接触する接触圧が高くなって筒状のワークが変形するおそれがある。しかし、本発明では、磁力を利用して筒状のワークを自然に回転させるので筒状のワークの変形を抑制できる。
また、本発明の第4の熱処理方法によれば、螺旋状部材の全体を均一に誘導加熱できる。また、治具等を用いて螺旋状のワークを強制的に回転させる場合は、治具で螺旋状のワークを掴んだり支持したりすることとなるので、治具が螺旋状のワークに接触する接触圧が高くなって螺旋状のワークが変形するおそれがある。しかし、本発明では、磁力を利用して螺旋状のワークを自然に回転させるので螺旋状のワークの変形を抑制できる。
また、本発明のコイルばね熱処理方法及びコイルばね熱処理装置によれば、支持棒によって支持されているコイル状部材に長方形状の誘導加熱コイルの長辺が対向するので、コイル状部材のうちこの長辺に対向する部分(対向部分)が誘導加熱される。この対向部分は、コイル状部材の外周のうち約4分の1周の部分と、これと反対側の約4分の1周の部分に相当する。これらの対向部分を誘導加熱した結果、これらの対向部分の温度が磁気変態点を超えたときは、これらの対向部分が強磁性体から常磁性体に変化する。一方、コイル状部材の外周面のうちこれら対向部分以外の部分(未加熱部分)は誘導加熱コイルに向き合っていないのでほとんど加熱されない。このため、これら対向部分が磁気変態点を超えても、未加熱部分は磁気変態点以下の温度であるので強磁性体のままである。従って、磁界によって未加熱部分が誘導加熱コイルに引き寄せられる。この結果、コイル状部材が回転して、未加熱部分が誘導加熱コイルに誘導加熱される。このようにして、コイル状部材のうち対向部分に続いて未加熱部分も誘導加熱されるので、コイル状部材のうち回転方向に沿った全部分が均一に焼入温度に誘導加熱されることとなる。また、コイル状部材を誘導加熱した後、支持棒を支持位置から落下位置まで移動させることによりコイル状部材が冷却槽に落下して硬化される。このようにして、コイル状部材が均一に焼入温度に誘導加熱されて焼入れされるので、組織も硬度も均一なコイルばねが安価に製造されることとなる。なお、本発明のコイルばね熱処理方法及びコイルばね熱処理装置は、弁ばねなどの小型のコイルばねを熱処理するのに特に有効である。
磁気変態点(キューリー点)をもつ材料を熱処理する際に本発明の熱処理装置及び熱処理方法を適用できる。
また、自動車用の懸架ばね、自動車用エンジンに組み込まれる弁ばね、自転車やバイク用フロントフォークのサスペンションばね、産業機械用コイルばねなどのコイルばねの熱処理方法及び熱処理装置に本発明を実現した。
図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1から図7までを参照して、本発明の実施例1を説明する。
図1は、実施例1の熱処理装置を模式的に示す正面図である。図2は、図1の熱処理装置を模式的に示す上面図である。図3は、ワークが落下中の熱処理装置を模式的に示す正面図である。図4(a)は、図1の熱処理装置によって2つの帯状部分が加熱された円柱状のワークを模式的に示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の円柱状ワークを示す断面図である。図5(a)は、2つの帯状部分が加熱された角柱状のワークを模式的に示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の角柱状ワークを示す断面図である。図6(a)は、円柱状のワークの3つの帯状部分を同時に誘導加熱する例を示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の円柱状ワークを示す断面図である。図7(a)は、円柱状ワークの4つの帯状部分を同時に誘導加熱する例を示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の円柱状ワークを示す断面図である。
熱処理装置10は、円柱状のワーク12が自在に回転するようにこのワーク12を支持する支持ユニット20(本発明にいう支持手段の一例である)と、この支持ユニット20に回転自在に支持されたワーク12を誘導加熱する銅製の誘導加熱コイル30とを備えている。誘導加熱コイル30はセラミック製の柱32等を介してベース台40に固定されている。また、支持ユニット20に支持されたワーク12の下方には、冷却液が収容された冷却槽50が配置されている。
円柱状のワーク12は中実のものであり、その内部には、穴などの中空は形成されていない。ワーク12の長手方向両端面12a,12bの中央部にはそれぞれ凹部14a,14bが形成されている。また、ワーク12は、機械構造用炭素鋼やばね鋼などの各種鋼から作製されたものである。ワーク12の素材は、Fe−C平衡状態図で示される770℃の磁気変態点(キューリー点)を有しており、ワーク12の温度がこの磁気変態点以下のときはワーク12が強磁性体であるが、ワーク12の温度がこの磁気変態点を超えたときにはワーク12が強磁性体から常磁性体に変化する。
支持ユニット20は、ワーク12の長手方向一端面12aの側からワーク12を支持するセラミック製の第1支持棒22と、ワーク12の長手方向一端面12bの側からワーク12を支持するセラミック製の第2支持棒24とを有する。第1支持棒22と第2支持棒24は一直線上に配置されており、これら2つの支持棒22,24は、本発明にいう回転軸の一例である。
第1支持棒22の先端部22aは凹部14aに回転自在に嵌め込まれる。第1支持棒22の後端部はほぼ直角に折れ曲がって下方に延びており、その下端部22bはベース台40に固定されている。また、第2支持棒24の先端部24aは凹部14bに回転自在に嵌め込まれる。第2支持棒24の後端部はシリンダ26に取り付けられており、第2支持棒24はシリンダ26の駆動に伴って矢印A,B方向に移動する。シリンダ26は、支持柱28によってベース台40に固定されている。
ワーク12を支持ユニット20に支持させる際には、シリンダ26を駆動させて第2支持棒24を矢印A方向に移動させることにより先端部22aと先端部24aとの距離をワーク12の長さLよりも長く保っておき、固定されている第1支持棒22の先端部22aをワーク12の凹部14aに嵌め込み、続いて、シリンダ26を駆動させて第2支持棒24を矢印B方向に移動することによりその先端部24aをワーク12の凹部14bに嵌め込む。これにより、ワーク12は外力などによって自在に回転できるように支持ユニット20に支持される。
ワーク12を支持するために第2支持棒24が矢印B方向に移動しているときの位置が、本発明にいう支持位置であり、第2支持棒24が矢印A方向に移動してワーク12を支持できないときの位置が、本発明にいう落下位置である。
誘導加熱コイル30は、図2に示すように上方から見たときは長方形状のものであり、この長方形の内部にワーク12が配置される。誘導加熱コイル30は、長方形の一対の長辺に相当する一対の長辺部分コイル34,34(本発明にいう部分コイルの一例である)と、長方形の短辺に相当する一対の短辺部分コイル36,36と、一つの短辺部分コイル36を高周波電源38に接続する接続コイル39とを有する。長辺部分コイル34,34はワーク12の長さLよりも長く、短辺部分コイル36,36の長さはワーク12の直径Rよりも長い。また、長辺部分コイル34,34及び短辺部分コイル36,36の幅Wは、図1に示すように、ワーク12の直径Rよりも長い。一対の短辺コイル36,36のうち接続コイル39に接続されていない短辺36には、第2支持棒24が貫通する貫通孔36aが形成されている。
一対の長辺部分コイル34,34は、支持ユニット20に支持されたワーク12を挟んで互いに対向する位置に配置されており、このワーク12の長手方向(矢印A,B方向と同じ方向)に平行(本発明にいう並行の一例である)に延びている。従って、長辺部分コイル34,34は、ワーク12のうち第1支持棒22と第2支持棒24に並行に延びる帯状部分16に向き合って配置されていることとなる。ここでいう帯状部分とは、平らで細長い薄板状のものだけではなく、湾曲してやや厚い板状のものも含む概念である。
上記した熱処理装置10を使用してワーク12を焼入れする方法を説明する。
先ず、シリンダ26を駆動させて第2支持棒24を矢印A方向に移動させておき、第1支持棒22の先端部22aをワーク12の凹部14aに嵌め込み、続いて、シリンダ26を駆動させて第2支持棒24を矢印B方向に移動することによりその先端部24aをワーク12の凹部14bに嵌め込む。これにより、ワーク12は外力などによって自在に回転するように支持ユニット20に支持される。
続いて、高周波電源38から誘導加熱コイル30に所定の電力を所定の供給時間だけ供給する。この供給する電力及び供給時間は、ワーク12の表面層を焼入れするか、ワーク12の全体を焼入れする(ズブ焼)かによって異なる。例えば、電力を80kW、電圧を440V、周波数を49.8kHz、供給時間を3.5秒間とする。このように高周波電源38から誘導加熱コイル30に大電力を短時間だけ供給することにより、図4(a)に示すように、ワーク12のうち長辺部分コイル34,34に向き合う帯状部分16(図4の斜線で示す部分)が短時間(ここでは3.5秒間)で室温から焼入温度(例えば900℃)まで誘導加熱される。
帯状部分16が焼入温度まで誘導加熱されている途中で、帯状部分16は磁気変態点(ここでは770℃)を通過して、帯状部分16が強磁性体から常磁性体に変化する。しかし、実際には平衡状態ではないので、磁気変態点を通過した後、帯状部分16が焼入温度に到達した直後に、帯状部分16が強磁性体から常磁性体に変化することが実験的に判明した。一方、ワーク12のうち帯状部分16以外の未加熱部分17は強磁性体のままである。このため、誘導加熱コイル30が生成している磁界によってワーク12は回転軸(第12支持棒及び第2支持棒24)を中心軸として矢印C方向(若しくはその反対方向、外周方向)に90度だけ回転して、図4(b)に示すように、帯状部分16が上下に位置すると共に未加熱部分17が長辺部分コイル34,34に向き合う。この状態では、誘導加熱コイル30に電力が供給され続けているので、帯状部分16に続いて未加熱部分17が誘導加熱されて3.5秒間で焼入温度に到達する。
上記したシリンダ26は、高周波電源38を制御する制御器(図示せず)によって制御されている。この制御器は、高周波電源38から誘導加熱コイル30に電力を供給し始めてから7.0秒後に、第2支持棒24を矢印A方向に移動させて落下位置に到達させるようにシリンダ26を制御する。従って、ワーク12が誘導加熱され始めてから7.0秒後には、図3に示すように、ワーク12は落下する。ワーク12が誘導加熱され始めて7.0秒後には、図4(b)に示すように、ワーク12の外周面から所定深さの部分が焼入温度に到達している。ワーク12はこの状態で冷却槽50に落下して冷却されるので、ワーク12の外周面から所定深さの部分は急冷されて硬化する。
以上説明したように、ワーク12の一部分(ここでは、帯状部分16)が所定温度(焼入温度)まで誘導加熱された直後に、ワーク12が磁力によって回転し、続いて、他の部分(ここでは、未加熱部分17)を誘導加熱することにより、ワーク12の外周面から所定深さの部分の全体が均一に誘導加熱される。ワーク12はモータなどの駆動源によって回転するように構成されていないので、駆動源の機械的、電気的な誤差に起因してこの回転開始のタイミングがずれることはない。従って、ワーク12の所定部分が均一に誘導加熱されて硬化される。
上記した例では、ワークとして円柱状のワーク12を挙げたが、図5(a),(b)に示すように、熱処理装置10では角柱状のワーク13の所定部分を均一に硬化することもできる。この場合、図5(a)に示すように帯状部分13aが焼入温度に到達した後、ワーク13が矢印C方向に90度だけ回転し、図5(b)に示すように、帯状部分13aが上下に位置すると共に未加熱部分13bが長辺部分コイル34,34に向き合う。この状態では、誘導加熱コイル30に電力が供給され続けているので、未加熱部分13bも誘導加熱されて3.5秒間で焼入温度に到達する。その後は、上記と同じ手順で帯状部分13aと未加熱部分13bが硬化される。
上記した例では、ワーク12を外周方向に4分割して隣接しない2つの帯状部分16を一対の長辺部分コイル34,34で同時に誘導加熱し、続いて、残りの2つの帯状部分17(未加熱部分)を誘導加熱した。しかし、図6に示すように、ワーク12を外周方向に6分割して隣接しない3つの帯状部分16,16,16を部分コイル44a,44b,44cで誘導加熱し、続いて、矢印C方向(ワーク12の外周方向)に60度回転させて残りの3つの帯状部分17,17,17(未加熱部分)を誘導加熱してもよい。この場合、ワーク12が落下するときの邪魔にならないように部分コイル44b,44cを移動させるように構成しておく。
さらに、図7に示すように、ワーク12を外周方向に8分割して隣接しない4つの帯状部分16,16,16,16を部分コイル45a,45b,45c,45dで誘導加熱し、続いて、矢印C方向(ワーク12の外周方向)に45度回転させて残りの4つの帯状部分17,17,17,17(未加熱部分)を誘導加熱してもよい。この場合、ワーク12が落下するときの邪魔にならないように部分コイル45cを移動させるように構成しておく。
なお、ワーク12を急冷しないときは、上記した部分コイルを移動させる構成は不要であり、冷却槽も不要である。
図8から図12までを参照して、本発明の実施例2を説明する。
図8は、実施例2の熱処理装置を模式的に示す正面図である。図9は、図8の熱処理装置を模式的に示す上面図である。図10は、ワークが落下中の熱処理装置を模式的に示す正面図である。図11(a)は、図8の熱処理装置によって2つの帯状部分が加熱された円筒状のワークを模式的に示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の円筒状ワークを示す断面図である。図12(a)は、2つの帯状部分が加熱された角柱状のワークを模式的に示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の角柱状ワークを示す断面図である。図13(a)は、円筒状のワークの3つの帯状部分を同時に誘導加熱する例を示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の円筒状ワークを示す断面図である。図14(a)は、円筒状ワークの4つの帯状部分を同時に誘導加熱する例を示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の円筒状ワークを示す断面図である。
熱処理装置60は、円筒状のワーク62が自在に回転するようにこのワーク62を支持する支持ユニット70(本発明にいう支持手段の一例である)と、この支持ユニット70に回転自在に支持されたワーク62を誘導加熱する誘導加熱コイル80とを備えている。誘導加熱コイル80はセラミック製の柱82等を介してベース台90に固定されている。また、支持ユニット70に支持されたワーク62の下方には、冷却液が収容された冷却槽92が配置されている。
円筒状のワーク62は筒状であり、その横断面の中央部には、その長手方向に延びる貫通孔64(中空部)が形成されている。ワーク62は、機械構造用炭素鋼やばね鋼などの各種鋼から作製されたものである。ワーク62の素材は、Fe−C平衡状態図で示される770℃の磁気変態点(キューリー点)を有しており、ワーク62の温度がこの磁気変態点以下のときはワーク62が強磁性体であるが、ワーク62の温度がこの磁気変態点を超えたときにはワーク62が強磁性体から常磁性体に変化する。
支持ユニット70は、ワーク62の貫通孔64に挿入される棒状部材72を有する。棒状部材72は、本発明にいう回転軸の一例である。支持ユニット70は、棒状部材72の先端部72aが差し込まれる凹部74aの形成された支持板74も有する。この支持板74は、誘導加熱コイル80の内側に配置されて固定されている。棒状部材72の後端部はシリンダ76に取り付けられており、棒状部材72はシリンダ76の駆動に伴って矢印A,B方向に移動する。シリンダ76は、支持柱78によってベース台90に固定されている。
ワーク62を支持ユニット70に支持させる際には、シリンダ76を駆動させて棒状部材72を矢印A方向に移動させることにより先端部72aが誘導加熱コイル80の内部にわずかに突出した状態にしておき、ワーク62を誘導加熱コイル80の内部に配置し、続いて、シリンダ76を駆動させて棒状部材72を矢印B方向に移動させてワーク62の貫通孔64に貫通させ、棒状部材72の先端部72aを支持板74の凹部74aに差し込む。これにより、ワーク62は外力などによって自在に回転できるように支持ユニット70に支持される。
ワーク62を支持するために棒状部材72が矢印B方向に移動したときの位置が、本発明にいう支持位置であり、棒状部材72が矢印A方向に移動してワーク62を支持できないときの位置が、本発明にいう落下位置である。
誘導加熱コイル80は、図9に示すように上方から見たときは長方形状のものであり、この長方形の内部にワーク62が配置される。誘導加熱コイル80は、長方形の一対の長辺に相当する一対の長辺部分コイル84,84(本発明にいう部分コイルの一例である)と、長方形の短辺に相当する一対の短辺部分コイル86,86と、一つの短辺部分コイル86を高周波電源88に接続する接続コイル89とを有する。長辺部分コイル84,84はワーク62の長さLよりも長く、短辺部分コイル86,86の長さはワーク62の直径Rよりも長い。また、長辺部分コイル84,84及び短辺部分コイル86,86の幅Wは、図8に示すように、ワーク62の直径Rよりも長い。一対の短辺コイル86,86のうち接続コイル89に接続されていない短辺86には、棒状部材72が貫通する貫通孔86aが形成されている。また、この短辺86の内側には、ワーク62がこの短辺86に接触することを防止するセラミックス製の邪魔板85が固定されている。
一対の長辺部分コイル84,84は、支持ユニット70に支持されたワーク62を挟んで互いに対向する位置に配置されており、このワーク62の長手方向(矢印A,B方向と同じ方向)に平行(本発明にいう並行の一例である)に延びている。従って、長辺部分コイル84,84は、棒状部分72に並行に延びる帯状部分76に向き合って配置されていることとなる。ここでいう帯状部分とは、平らで細長い薄板状のものだけではなく、湾曲してやや厚い板状のものも含む概念である。
上記した熱処理装置60を使用してワーク62を焼入れする方法を説明する。
先ず、シリンダ76を駆動させて棒状部材72を矢印A方向に移動させることにより棒状部材72の先端部72aが誘導加熱コイル80の内部にわずかに突出した状態にしておき、ワーク62を誘導加熱コイル80の内部に配置し、続いて、シリンダ76を駆動させて棒状部材72を矢印B方向に移動させてワーク62の貫通孔64に貫通させ、棒状部材72の先端部72aを支持板74の凹部74aに差し込む。これにより、ワーク62は外力などによって自在に回転できるように支持ユニット70に支持される。
続いて、高周波電源88から誘導加熱コイル80に所定の電力を所定の供給時間だけ供給する。この供給する電力及び供給時間は、ワーク62の表面層を焼入れするか、ワーク62の全体を焼入れする(ズブ焼)かによって異なる。例えば、電力を80kW、電圧を440V、周波数を49.8kHz、供給時間を2.5秒間とする。このように高周波電源88から誘導加熱コイル80に大電力を短時間だけ供給することにより、図11(a)に示すように、ワーク62のうち長辺部分コイル84,84に向き合う帯状部分66(図11の斜線で示す部分)が短時間(ここでは2.5秒間)で室温から焼入温度(例えば900℃)まで誘導加熱される。
帯状部分66が焼入温度まで誘導加熱されている途中で、帯状部分66は磁気変態点(ここでは770℃)を通過して、帯状部分66が強磁性体から常磁性体に変化する。しかし、実際には平衡状態ではないので、磁気変態点を通過した後、帯状部分66が焼入温度に到達した直後に、帯状部分66が強磁性体から常磁性体に変化することが実験的に判明した。一方、ワーク62のうち帯状部分66以外の未加熱部分67は強磁性体のままである。このため、誘導加熱コイル80が生成している磁界によってワーク62は回転軸(棒状部材72に平行な軸であり、ワーク62の横断面の中央を貫く軸)を中心軸として矢印C方向(若しくはその反対方向、外周方向)に90度だけ回転して、図11(b)に示すように、帯状部分66が上下に位置すると共に未加熱部分67が長辺部分コイル84,84に向き合う。この状態では、誘導加熱コイル80に電力が供給され続けているので、帯状部分66に続いて未加熱部分67が誘導加熱されて2.5秒間で焼入温度に到達する。
上記したシリンダ76は、高周波電源88を制御する制御器(図示せず)によって制御されている。この制御器は、高周波電源88から誘導加熱コイル80に電力を供給し始めてから5.0秒後に、棒状支持部材72を矢印A方向に移動させて落下位置に到達させるようにシリンダ76を制御する。従って、ワーク62が誘導加熱され始めてから5.0秒後には、図10に示すように、ワーク62は落下する。ワーク62が誘導加熱され始めて5.0秒後には、図11(b)に示すように、ワーク62の全体が焼入温度に到達している。ワーク62はこの状態で冷却槽92に落下して冷却されるので、ワーク62の全体は急冷されて硬化する。
以上説明したように、ワーク62の一部分(ここでは、帯状部分66)が所定温度(焼入温度)まで誘導加熱された直後に、ワーク62が磁力によって回転し、続いて、他の部分(ここでは、未加熱部分67)を誘導加熱することにより、ワーク62の全体が均一に誘導加熱される。ワーク62はモータなどの駆動源によって回転するように構成されていないので、駆動源の機械的、電気的な誤差に起因してこの回転開始のタイミングがずれることはない。従って、ワーク62の所定部分が均一に誘導加熱されて硬化される。
上記した例では、ワークとして円筒状のワーク62を挙げたが、図12(a),(b)に示すように、熱処理装置60では、横断面が正方形で筒状のワーク63の全体を均一に硬化することもできる。この場合、図12(a)に示すように帯状部分63aが焼入温度に到達した後、ワーク63が矢印C方向に90度だけ回転し、図12(b)に示すように、帯状部分63aが上下に位置すると共に未加熱部分63bが長辺部分コイル84,84に向き合う。この状態では、誘導加熱コイル80に電力が供給され続けているので、未加熱部分63bも誘導加熱されて2.5秒間で焼入温度に到達する。その後は、上記と同じ手順で帯状部分63aと未加熱部分63bが硬化される。
上記した例では、ワーク62を外周方向に4分割して隣接しない2つの帯状部分66を一対の長辺部分コイル84,84で同時に誘導加熱し、続いて、残りの2つの帯状部分67(未加熱部分)を誘導加熱した。しかし、図13に示すように、ワーク62を外周方向に6分割して隣接しない3つの帯状部分66,66,66を部分コイル94a,94b,94cで誘導加熱し、続いて、矢印C方向(ワーク62の外周方向)に60度回転させて残りの3つの帯状部分67,67,67(未加熱部分)を誘導加熱してもよい。この場合、ワーク62が落下するときの邪魔にならないように部分コイル94b,94cを移動させるように構成しておく。
さらに、図14に示すように、ワーク62を外周方向に8分割して隣接しない4つの帯状部分66,66,66,66を部分コイル95a,95b,95c,95dで誘導加熱し、続いて、矢印C方向(ワーク62の外周方向)に45度回転させて残りの4つの帯状部分67,67,67,67(未加熱部分)を誘導加熱してもよい。この場合、ワーク62が落下するときの邪魔にならないように部分コイル95cを移動させるように構成しておく。
図15から図17までを参照して、本発明の実施例3を説明する。
図15は、実施例3の熱処理装置を模式的に示す斜視図である。図16は、図15に示す熱処理装置の正面図である。図17は、螺旋状部材の加熱状態を示す模式図である。
熱処理装置100は、円錐形の螺旋状部材102を焼入れするための装置である。熱処理装置100は、螺旋状部材102が自在に回転するようにこの螺旋状部材102を支持する支持ユニット110(本発明にいう支持手段の一例である)と、この支持ユニット110に回転自在に支持された螺旋状部材102を誘導加熱する誘導加熱コイル120とを備えている。誘導加熱コイル120はセラミック製の柱123等を介してベース台130に固定されている。また、支持ユニット110に支持された螺旋状部材102の下方には、冷却液が収容された冷却槽132が配置されている。
螺旋状部材102は、線材を円錐形の螺旋状に形成して作製される。螺旋状部材102は、機械構造用炭素鋼やばね鋼などの各種鋼から作製されたものである。螺旋状部材102の素材は、Fe−C平衡状態図で示される770℃の磁気変態点(キューリー点)を有しており、螺旋状部材102の温度がこの磁気変態点以下のときは螺旋状部材102が強磁性体であるが、螺旋状部材102の温度がこの磁気変態点を超えたときには螺旋状部材102が強磁性体から常磁性体に変化する。
支持ユニット110は、螺旋状部材102の中空部104に挿入される円錐形の支持棒112を有する。支持ユニット110は、支持棒112の先端部112aが差し込まれる凹部124aの形成された支持板124も有する。この支持板124はセラミックス製であり、誘導加熱コイル120の内側に配置されて固定されている。支持棒112の後端部はシリンダ105に取り付けられており、支持棒112はシリンダ105の駆動に伴って矢印A,B方向に移動する。シリンダ105は、支持柱107によってベース台130に固定されている。
螺旋状部材102を支持ユニット110に支持させる際には、シリンダ105を駆動させて支持棒112を矢印A方向に移動させることにより先端部112aが誘導加熱コイル120の内部にわずかに突出した状態にしておき、螺旋状部材102を誘導加熱コイル120の内部に配置し、続いて、シリンダ105を駆動させて支持棒112を矢印B方向に移動させて螺旋状部材102の中空部104に貫通させ、支持棒112の先端部112aを支持板124の凹部124aに差し込む。これにより、螺旋状部材102は外力などによって自在に回転できるように支持ユニット110に支持される。
螺旋状部材102を支持するために支持棒112が矢印B方向に移動したときの位置が、本発明にいう支持位置であり、支持棒112が矢印A方向に移動して螺旋状部材102を支持できないときの位置が、本発明にいう落下位置である。
誘導加熱コイル120は、図15に示すように台形状のものであり、この台形の内部に螺旋状部材102が配置される。誘導加熱コイル120は、支持棒112に支持された螺旋状部材102を挟んで互いに対向する位置に配置された一対の部分コイル122,122を有する。この一対の部分コイル122,122は、螺旋状部材102の外周面に沿ってその長手方向に延びる板状のものである。また、一対の部分コイル122,122の幅Wは、螺旋状部材102の直径が小さくなるに伴って細くなっている。上記した支持棒112は、一対の部分コイル122,122に挟まれた位置で、これら一対の部分コイル122,122に並行に延びている。一対の部分コイル122,122は、螺旋状部材102の長さ(高さ)よりも長い。
また、誘導加熱コイル120は、台形の上辺に相当する上辺部分コイル126と、台形の下辺に相当する下辺部分コイル128と、上辺部分コイル126を高周波電源131に接続する接続コイル127とを有する。上辺部分コイル126の幅WUは、螺旋状部材102の上端の外径RUよりもやや大きい。下辺部分コイル128の幅WDは、螺旋状部材102の下端の外径RDよりもやや大きい。下辺部分コイル128には、支持棒112が貫通する貫通孔128aが形成されている。また、下辺部分コイル128の内側には、螺旋状部材102がこの下辺部分コイル128に接触することを防止するセラミックス製の邪魔板129が固定されている。
上記した熱処理装置100を使用して螺旋状部材102を焼入れする方法を説明する。
先ず、シリンダ105を駆動させて支持棒112を矢印A方向に移動させることにより支持棒112の先端部112aが誘導加熱コイル120の内部(各コイル122,122,126,128に囲まれた領域)にわずかに突出した状態にしておき、螺旋状部材102を誘導加熱コイル120の内部に配置し、続いて、シリンダ105を駆動させて支持棒112を矢印B方向に移動させて螺旋状部材102の中空部104に貫通させ、支持棒112の先端部112aを支持板124の凹部124aに差し込む。これにより、螺旋状部材102は外力などによって自在に回転できるように支持ユニット110に支持される。
続いて、高周波電源131から誘導加熱コイル120に所定の電力を所定の供給時間だけ供給する。この供給する電力及び供給時間は、螺旋状部材102の表面層を焼入れするか、螺旋状部材102の全体を焼入れする(ズブ焼)かによって異なる。例えば、電力を80kW、電圧を440V、周波数を49.8kHz、供給時間を2.5秒間とする。このように高周波電源131から誘導加熱コイル120に大電力を短時間だけ供給することにより、図17(a)に示すように、螺旋状部材102のうち一対の部分コイル122,122に向き合う対向部分106(図17の実線の斜線で示す部分)が短時間(ここでは2.5秒間)で室温から焼入温度(例えば900℃)まで誘導加熱される。
対向部分106が焼入温度まで誘導加熱されている途中で、対向部分106は磁気変態点(ここでは770℃)を通過して、対向部分106が強磁性体から常磁性体に変化する。しかし、実際には平衡状態ではないので、磁気変態点を通過した後、対向部分106が焼入温度に到達した直後に、対向部分106が強磁性体から常磁性体に変化することが実験的に判明した。一方、螺旋状部材102のうち対向部分106以外の未加熱部分108は強磁性体のままである。このため、誘導加熱コイル120が生成している磁界によって螺旋状部材102は回転軸(支持棒112に平行な軸であり、螺旋状部材102の横断面の中央部を貫く軸)を中心軸として矢印C方向(若しくはその反対方向、外周方向)に90度だけ回転して、図17(b)に示すように、対向部分106が上下に位置すると共に未加熱部分108が一対の部分コイル122,122に向き合う。この状態では、誘導加熱コイル120に電力が供給され続けているので、対向部分106に続いて未加熱部分108が誘導加熱されて2.5秒間で焼入温度に到達する。
上記したシリンダ105は、高周波電源131を制御する制御器(図示せず)によって制御されている。この制御器は、高周波電源131から誘導加熱コイル120に電力を供給し始めてから5.0秒後に、支持棒112を矢印A方向に移動させて落下位置に到達させるようにシリンダ105を制御する。従って、螺旋状部材102が誘導加熱され始めてから5.0秒後には螺旋状部材102は落下する。螺旋状部材102が誘導加熱され始めて5.0秒後には、図17(b)に示すように、螺旋状部材102の全体が焼入温度に到達している。螺旋状部材102はこの状態で冷却槽132に落下して冷却されるので、螺旋状部材102の全体は急冷されて硬化する。
以上説明したように、螺旋状部材102の一部分(ここでは、対向部分106)が所定温度(焼入温度)まで誘導加熱された直後に、螺旋状部材102が磁力によって回転し、続いて、他の部分(ここでは、未加熱部分108)を誘導加熱することにより、螺旋状部材102の全体が均一に誘導加熱される。螺旋状部材102はモータなどの駆動源によって回転するように構成されていないので、駆動源の機械的、電気的な誤差に起因してこの回転開始のタイミングがずれることはない。従って、螺旋状部材102の所定部分が均一に誘導加熱されて硬化される。
図18から図20までを参照して、本発明の実施例4を説明する。
図18は、実施例4の熱処理装置を模式的に示す斜視図である。図19は、図18に示す熱処理装置の正面図である。図20は、螺旋状部材の加熱状態を示す模式図である。
熱処理装置200は、たる形の螺旋状部材202を焼入れするための装置である。熱処理装置200は、螺旋状部材202が自在に回転するようにこの螺旋状部材202を支持する支持ユニット210(本発明にいう支持手段の一例である)と、この支持ユニット210に回転自在に支持された螺旋状部材202を誘導加熱する誘導加熱コイル220とを備えている。誘導加熱コイル220はセラミック製の柱222等を介してベース台230に固定されている。また、支持ユニット210に支持された螺旋状部材202の下方には、冷却液が収容された冷却槽232が配置されている。
螺旋状部材202は、線材をたる形の螺旋状に形成して作製される。螺旋状部材202は、機械構造用炭素鋼やばね鋼などの各種鋼から作製されたものである。螺旋状部材202の素材は、Fe−C平衡状態図で示される770℃の磁気変態点(キューリー点)を有しており、螺旋状部材202の温度がこの磁気変態点以下のときは螺旋状部材202が強磁性体であるが、螺旋状部材202の温度がこの磁気変態点を超えたときには螺旋状部材202が強磁性体から常磁性体に変化する。
支持ユニット210は、螺旋状部材202の中空部204に挿入される支持棒212を有する。支持ユニット210は、支持棒212の先端部212aが差し込まれる凹部224aの形成された支持板224も有する。この支持板224はセラミックス製であり、誘導加熱コイル220の内側に配置されて固定されている。支持棒212の後端部はシリンダ205に取り付けられており、支持棒212はシリンダ205の駆動に伴って矢印A,B方向に移動する。シリンダ205は、支持柱207によってベース台230に固定されている。
螺旋状部材202を支持ユニット210に支持させる際には、シリンダ205を駆動させて支持棒212を矢印A方向に移動させることにより先端部212aが誘導加熱コイル220の内部にわずかに突出した状態にしておき、螺旋状部材202を誘導加熱コイル220の内部に配置し、続いて、シリンダ205を駆動させて支持棒212を矢印B方向に移動させて螺旋状部材202の中空部204に貫通させ、支持棒212の先端部212aを支持板224の凹部224aに差し込む。これにより、螺旋状部材202は外力などによって自在に回転できるように支持ユニット210に支持される。
螺旋状部材202を支持するために支持棒212が矢印B方向に移動したときの位置が、本発明にいう支持位置であり、支持棒212が矢印A方向に移動して螺旋状部材202を支持できないときの位置が、本発明にいう落下位置である。
誘導加熱コイル220は、図18に示すようにたる形状のものであり、このたる形の内部に螺旋状部材202が配置される。誘導加熱コイル220は、支持棒212に支持された螺旋状部材202を挟んで互いに対向する位置に配置された一対の部分コイル222,222を有する。この一対の部分コイル222,222は、螺旋状部材202の外周面に沿ってその長手方向に延びる板状のものであり、その中央部が外側に突出するように湾曲している。また、一対の部分コイル222,222の幅Wは、螺旋状部材202の直径が小さくなるに伴って狭くなっている。上記した支持棒212は、一対の部分コイル222,222に挟まれた位置で、これら一対の部分コイル222,222に並行に延びている。一対の部分コイル222,222は、螺旋状部材202の長さ(高さ)よりも長い。
また、誘導加熱コイル220は、たる形の上辺に相当する上辺部分コイル226と、たる形の下辺に相当する下辺部分コイル228と、上辺部分コイル226を高周波電源231に接続する接続コイル227とを有する。上辺部分コイル226の幅WUは、螺旋状部材202の最も小さい外径RMよりもやや大きい。下辺部分コイル228の幅も同様である。下辺部分コイル228には、支持棒212が貫通する貫通孔228aが形成されている。また、下辺部分コイル228の内側には、螺旋状部材202がこの下辺部分コイル228に接触することを防止するセラミックス製の邪魔板229が固定されている。
上記した熱処理装置200を使用して螺旋状部材202を焼入れする方法を説明する。
先ず、シリンダ205を駆動させて支持棒212を矢印A方向に移動させることにより支持棒212の先端部212aが誘導加熱コイル220の内部(各コイル222,222,226,228に囲まれた領域)にわずかに突出した状態にしておき、螺旋状部材202を誘導加熱コイル220の内部に配置し、続いて、シリンダ205を駆動させて支持棒212を矢印B方向に移動させて螺旋状部材202の中空部204に貫通させ、支持棒212の先端部212aを支持板224の凹部224aに差し込む。これにより、螺旋状部材202は外力などによって自在に回転できるように支持ユニット210に支持される。
続いて、高周波電源231から誘導加熱コイル220に所定の電力を所定の供給時間だけ供給する。この供給する電力及び供給時間は、螺旋状部材202の表面層を焼入れするか、螺旋状部材202の全体を焼入れする(ズブ焼)かによって異なる。例えば、電力を80kW、電圧を440V、周波数を49.8kHz、供給時間を2.5秒間とする。このように高周波電源231から誘導加熱コイル220に大電力を短時間だけ供給することにより、図20(a)に示すように、螺旋状部材202のうち一対の部分コイル222,222に向き合う対向部分206(図20の実線の斜線で示す部分)が短時間(ここでは2.5秒間)で室温から焼入温度(例えば900℃)まで誘導加熱される。
対向部分206が焼入温度まで誘導加熱されている途中で、対向部分206は磁気変態点(ここでは770℃)を通過して、対向部分206が強磁性体から常磁性体に変化する。しかし、実際には平衡状態ではないので、磁気変態点を通過した後、対向部分206が焼入温度に到達した直後に、対向部分206が強磁性体から常磁性体に変化することが実験的に判明した。一方、螺旋状部材202のうち対向部分206以外の未加熱部分208は強磁性体のままである。このため、誘導加熱コイル220が生成している磁界によって螺旋状部材202は回転軸(支持棒212に平行な軸であり、螺旋状部材202の横断面の中央部を貫く軸)を中心軸として矢印C方向(若しくはその反対方向、外周方向)に90度だけ回転して、図20(b)に示すように、対向部分206が上下に位置すると共に未加熱部分208が一対の部分コイル222,222に向き合う。この状態では、誘導加熱コイル220に電力が供給され続けているので、対向部分206に続いて未加熱部分208が誘導加熱されて2.5秒間で焼入温度に到達する。
上記したシリンダ205は、高周波電源231を制御する制御器(図示せず)によって制御されている。この制御器は、高周波電源231から誘導加熱コイル220に電力を供給し始めてから5.0秒後に、支持棒212を矢印A方向に移動させて落下位置に到達させるようにシリンダ205を制御する。従って、螺旋状部材202が誘導加熱され始めてから5.0秒後には螺旋状部材202は落下する。螺旋状部材202が誘導加熱され始めて5.0秒後には、図20(b)に示すように、螺旋状部材202の全体が焼入温度に到達している。螺旋状部材202はこの状態で冷却槽232に落下して冷却されるので、螺旋状部材202の全体は急冷されて硬化する。
以上説明したように、螺旋状部材202の一部分(ここでは、対向部分206)が所定温度(焼入温度)まで誘導加熱された直後に、螺旋状部材202が磁力によって回転し、続いて、他の部分(ここでは、未加熱部分208)を誘導加熱することにより、螺旋状部材202の全体が均一に誘導加熱される。螺旋状部材202はモータなどの駆動源によって回転するように構成されていないので、駆動源の機械的、電気的な誤差に起因してこの回転開始のタイミングがずれることはない。従って、螺旋状部材2
02の所定部分が均一に誘導加熱されて硬化される。
図21から図23までを参照して、本発明の実施例5を説明する。
図21は、実施例5の熱処理装置を模式的に示す斜視図である。図22は、図21に示す熱処理装置の正面図である。図23は、螺旋状部材の加熱状態を示す模式図である。
熱処理装置300は、鼓形の螺旋状部材302を焼入れするための装置である。熱処理装置300は、螺旋状部材302が自在に回転するようにこの螺旋状部材302を支持する支持ユニット310(本発明にいう支持手段の一例である)と、この支持ユニット310に回転自在に支持された螺旋状部材302を誘導加熱する誘導加熱コイル320とを備えている。誘導加熱コイル320はセラミック製の柱322等を介してベース台330に固定されている。また、支持ユニット310に支持された螺旋状部材302の下方には、冷却液が収容された冷却槽332が配置されている。
螺旋状部材302は、線材を鼓形の螺旋状に形成して作製される。螺旋状部材302は、機械構造用炭素鋼やばね鋼などの各種鋼から作製されたものである。螺旋状部材302の素材は、Fe−C平衡状態図で示される770℃の磁気変態点(キューリー点)を有しており、螺旋状部材302の温度がこの磁気変態点以下のときは螺旋状部材302が強磁性体であるが、螺旋状部材302の温度がこの磁気変態点を超えたときには螺旋状部材302が強磁性体から常磁性体に変化する。
支持ユニット310は、螺旋状部材302の中空部304に挿入される支持棒312を有する。支持ユニット310は、支持棒312の先端部312aが差し込まれる凹部324aの形成された支持板324も有する。この支持板324はセラミックス製であり、誘導加熱コイル320の内側に配置されて固定されている。支持棒312の後端部はシリンダ305に取り付けられており、支持棒312はシリンダ305の駆動に伴って矢印A,B方向に移動する。シリンダ305は、支持柱307によってベース台330に固定されている。
螺旋状部材302を支持ユニット310に支持させる際には、シリンダ305を駆動させて支持棒312を矢印A方向に移動させることにより先端部312aが誘導加熱コイル320の内部にわずかに突出した状態にしておき、螺旋状部材302を誘導加熱コイル320の内部に配置し、続いて、シリンダ305を駆動させて支持棒312を矢印B方向に移動させて螺旋状部材302の中空部304に貫通させ、支持棒312の先端部312aを支持板324の凹部324aに差し込む。これにより、螺旋状部材302は外力などによって自在に回転できるように支持ユニット310に支持される。
螺旋状部材302を支持するために支持棒312が矢印B方向に移動したときの位置が、本発明にいう支持位置であり、支持棒312が矢印A方向に移動して螺旋状部材302を支持できないときの位置が、本発明にいう落下位置である。
誘導加熱コイル320は、図21に示すように鼓形状のものであり、この鼓形の内部に螺旋状部材302が配置される。誘導加熱コイル320は、支持棒312に支持された螺旋状部材302を挟んで互いに対向する位置に配置された一対の部分コイル322,322を有する。この一対の部分コイル322,322は、螺旋状部材302の外周面に沿ってその長手方向に延びる板状のものであり、その中央部が内側に突出するように湾曲している。また、一対の部分コイル322,322の幅Wは、螺旋状部材302の直径が小さくなるに伴って狭くなっている。上記した支持棒312は、一対の部分コイル322,322に挟まれた位置で、これら一対の部分コイル322,322に並行に延びている。一対の部分コイル322,322は、螺旋状部材302の長さ(高さ)よりも長い。
また、誘導加熱コイル320は、鼓形の上辺に相当する上辺部分コイル326と、鼓形の下辺に相当する下辺部分コイル328と、上辺部分コイル326を高周波電源331に接続する接続コイル327とを有する。上辺部分コイル326の幅WUは、螺旋状部材302の最も大きい外径RMよりもやや大きい。下辺部分コイル328の幅も同様である。下辺部分コイル328には、支持棒312が貫通する貫通孔328aが形成されている。また、下辺部分コイル328の内側には、螺旋状部材302がこの下辺部分コイル328に接触することを防止するセラミックス製の邪魔板329が固定されている。
上記した熱処理装置300を使用して螺旋状部材302を焼入れする方法を説明する。
先ず、シリンダ305を駆動させて支持棒312を矢印A方向に移動させることにより支持棒312の先端部312aが誘導加熱コイル320の内部(各コイル322,322,326,328に囲まれた領域)にわずかに突出した状態にしておき、螺旋状部材302を誘導加熱コイル320の内部に配置し、続いて、シリンダ304を駆動させて支持棒312を矢印B方向に移動させて螺旋状部材302の中空部304に貫通させ、支持棒312の先端部312aを支持板324の凹部324aに差し込む。これにより、螺旋状部材302は外力などによって自在に回転できるように支持ユニット310に支持される。
続いて、高周波電源331から誘導加熱コイル320に所定の電力を所定の供給時間だけ供給する。この供給する電力及び供給時間は、螺旋状部材302の表面層を焼入れするか、螺旋状部材302の全体を焼入れする(ズブ焼)かによって異なる。例えば、電力を80kW、電圧を440V、周波数を49.8kHz、供給時間を2.5秒間とする。このように高周波電源331から誘導加熱コイル320に大電力を短時間だけ供給することにより、図23(a)に示すように、螺旋状部材302のうち一対の部分コイル322,322に向き合う対向部分306(図23の実線の斜線で示す部分)が短時間(ここでは2.5秒間)で室温から焼入温度(例えば900℃)まで誘導加熱される。
対向部分306が焼入温度まで誘導加熱されている途中で、対向部分306は磁気変態点(ここでは770℃)を通過して、対向部分306が強磁性体から常磁性体に変化する。しかし、実際には平衡状態ではないので、磁気変態点を通過した後、対向部分306が焼入温度に到達した直後に、対向部分306が強磁性体から常磁性体に変化することが実験的に判明した。一方、螺旋状部材302のうち対向部分306以外の未加熱部分308は強磁性体のままである。このため、誘導加熱コイル320が生成している磁界によって螺旋状部材302は回転軸(支持棒312に平行な軸であり、螺旋状部材302の横断面の中央部を貫く軸)を中心軸として矢印C方向(若しくはその反対方向、外周方向)に90度だけ回転して、図23(b)に示すように、対向部分306が上下に位置すると共に未加熱部分308が一対の部分コイル322,322に向き合う。この状態では、誘導加熱コイル320に電力が供給され続けているので、対向部分306に続いて未加熱部分308が誘導加熱されて2.5秒間で焼入温度に到達する。
上記したシリンダ305は、高周波電源331を制御する制御器(図示せず)によって制御されている。この制御器は、高周波電源331から誘導加熱コイル320に電力を供給し始めてから5.0秒後に、支持棒312を矢印A方向に移動させて落下位置に到達させるようにシリンダ305を制御する。従って、螺旋状部材302が誘導加熱され始めてから5.0秒後には螺旋状部材302は落下する。螺旋状部材302が誘導加熱され始めて5.0秒後には、図23(b)に示すように、螺旋状部材302の全体が焼入温度に到達している。螺旋状部材302はこの状態で冷却槽332に落下して冷却されるので、螺旋状部材302の全体は急冷されて硬化する。
以上説明したように、螺旋状部材302の一部分(ここでは、対向部分306)が所定温度(焼入温度)まで誘導加熱された直後に、螺旋状部材302が磁力によって回転し、続いて、他の部分(ここでは、未加熱部分308)を誘導加熱することにより、螺旋状部材302の全体が均一に誘導加熱される。螺旋状部材302はモータなどの駆動源によって回転するように構成されていないので、駆動源の機械的、電気的な誤差に起因してこの回転開始のタイミングがずれることはない。従って、螺旋状部材302の所定部分が均一に誘導加熱されて硬化される。
図24から図27までを参照して、本発明の実施例6を説明する。
図24は、実施例6のコイルばね熱処理装置を模式的に示す正面図である。図25は、図24のコイルばね熱処理装置の誘導加熱コイルを模式的に示す斜視図である。図26は熱処理方法を示す、(a)は、コイル状部材をセットする状態を示し、(b)は、コイル状部材を誘導加熱している状態を示し、(c)は、支持棒を落下位置に移動させてコイル状部材を落下させた状態を示す。図27(a)は、一対の対向部分が誘導加熱されたコイル状部材を模式的に示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後のコイル状部材を模式的に示す断面図である。なお、ここでは、コイル状部材を焼入れすることによって製造されたものをコイルばねという。
コイルばね熱処理装置410は、コイル状に巻かれたコイル状部材412が自在に回転するようにこのコイル状部材412を支持する細長い円柱状の支持棒420と、この支持棒420に回転自在に支持されたコイル状部材412を誘導加熱する誘導加熱コイル430とを備えている。誘導加熱コイル430はセラミック製の柱432等を介してベース台440に固定されている。また、支持棒420に支持されたコイル状部材412の下方には、冷却液が収容された冷却槽450が配置されている。
コイル状部材412は、焼入れしていない長尺のばね鋼からなる素材をコイル状に巻いて作製されたものである。コイル状部材412の素材は、Fe−C平衡状態図で示される770℃の磁気変態点(キューリー点)を有しており、コイル状部材412の温度がこの磁気変態点以下のときはコイル状部材412が強磁性体であるが、コイル状部材412の温度がこの磁気変態点を超えたときにはコイル状部材412が強磁性体から常磁性体に変化する。
誘導加熱コイル430の内側であって支持棒420の先端側には、セラミックス製の支持板460が固定されている。この支持板460には、支持棒420の先端部420aが差し込まれる凹部460aが形成されている。支持棒420の後端部はシリンダ462に取り付けられており、支持棒420はシリンダ462の駆動に伴って矢印A,B方向に移動する。シリンダ462は、支持柱464によってベース台440に固定されている。
コイル状部材412を支持棒420で支持する際には、シリンダ462を駆動させて支持棒420を矢印A方向に移動させて、図26(a)に示すように支持棒420の先端部420aが誘導加熱コイル430の内部にわずかに突出した状態にしておき、コイル状部材412を誘導加熱コイル430の内部に配置し、続いて、図26(b)に示すようにシリンダ462を駆動させて支持棒420を矢印B方向に移動させてコイル状部材412の中空部412aに貫通させ、支持棒420の先端部420aを支持板460の凹部460aに差し込む。これにより、コイル状部材412は外力などによって自在に回転できるように支持棒420に支持される。
コイル状部材412を支持するために支持棒420が矢印B方向に移動したときの位置が、本発明にいう支持位置であり、支持棒420が矢印A方向に移動してコイル状部材412を支持できないときの位置が、本発明にいう落下位置である。
誘導加熱コイル430は、図25に示すように長方形状のものであり、この長方形の内部にコイル状部材412が配置される。誘導加熱コイル430は、長方形の一対の長辺に相当する一対の長辺部分コイル434,434と、長方形の短辺に相当する一対の短辺部分コイル436,436と、一つの短辺部分コイル436を高周波電源470に接続する接続コイル438とを有する。長辺部分コイル434,434はコイル状部材412の長さL(図24参照)よりも長く、短辺部分コイル436,436の長さはコイル状部材412の直径R(図27参照)よりも長い。また、長辺部分コイル434,434及び短辺部分コイル436,436の幅Wは、コイル状部材412の直径Rよりも長い。一対の短辺コイル436,436のうち接続コイル438に接続されていない短辺部分コイル436には、支持棒420が貫通する貫通孔436aが形成されている。また、この短辺部分コイル436の内側には、コイル状部材412がこの短辺部分コイル436に接触することを防止するセラミックス製の邪魔板472が固定されている。
一対の長辺部分コイル434,434は、支持棒420に支持されたコイル状部材412を挟んで互いに対向する位置に配置されており、このコイル状部材412の長手方向(矢印A,B方向と同じ方向)に平行(本発明にいう並行の一例である)に延びている。従って、長辺部分コイル434,434は、コイル状部材412のうち支持棒420に平行に延びる対向部分に向き合って配置されていることとなる。
上記したコイルばね熱処理装置410を使用してコイル状部材412を焼入れしてコイルばねを熱処理する方法を説明する。
先ず、シリンダ462を駆動させて支持棒420を矢印A方向に移動させることにより、図26(a)に示すように支持棒420の先端部420aが誘導加熱コイル430の内部にわずかに突出した状態にしておき、コイル状部材412を誘導加熱コイル430の内部に配置し、続いて、シリンダ462を駆動させて支持棒420を矢印B方向に移動させてコイル状部材412の中空部412aに貫通させ、図26(b)に示すように支持棒420の先端部420aを支持板460の凹部460aに差し込む。これにより、コイル状部材412は外力などによって自在に回転できるように支持棒420に支持される。
続いて、高周波電源470から誘導加熱コイル430に所定の電力を所定の供給時間だけ供給する。この供給する電力及び供給時間は、コイル状部材412の表面層を焼入れするか、コイル状部材412の全体を焼入れする(ズブ焼)かによって異なる。例えば、電力を80kW、電圧を440V、周波数を49.8kHz、供給時間を2.5秒間とする。このように高周波電源470から誘導加熱コイル430に大電力を短時間だけ供給することにより、図27(a)に示すように、コイル状部材412のうち長辺部分コイル434,434に向き合う対向部分414(図27の実線の斜線で示す部分)が短時間(ここでは2.5秒間)で室温から焼入温度(例えば900℃)まで誘導加熱される。
対向部分414が焼入温度まで誘導加熱されている途中で、対向部分414は磁気変態点(ここでは770℃)を通過して、対向部分414が強磁性体から常磁性体に変化する。しかし、実際には平衡状態ではないので、磁気変態点を通過した後、対向部分414が焼入温度に到達した直後に、対向部分414が強磁性体から常磁性体に変化することが実験的に判明した。一方、コイル状部材412のうち対向部分414以外の未加熱部分416は強磁性体のままである。このため、長辺部分コイル434,434で生じている磁界によってコイル状部材412は回転軸(支持棒420に平行な軸であり、コイル状部材412の横断面の中央を貫く軸)を中心軸として矢印C方向(若しくはその反対方向、外周方向)に90度だけ回転して、図27(b)に示すように、対向部分414が上下に位置すると共に未加熱部分416が長辺部分コイル434,434に向き合う。この状態では、誘導加熱コイル430に電力が供給され続けているので、対向部分414に続いて未加熱部分416が誘導加熱されて2.5秒間で焼入温度に到達する。
上記したシリンダ462は、高周波電源470を制御する制御器(図示せず)によって制御されている。この制御器は、高周波電源470から誘導加熱コイル430に電力を供給し始めてから5.0秒後に、支持棒420を矢印A方向に移動させて落下位置に到達させるようにシリンダ462を制御する。従って、コイル状部材412が誘導加熱され始めてから5.0秒後には、図26(c)に示すように、コイル状部材412は落下する。コイル状部材412が誘導加熱され始めて5.0秒後には、図27(b)に示すように、コイル状部材412の全体が焼入温度に到達している。コイル状部材412はこの状態で冷却槽450に落下して冷却されるので、コイル状部材412の全体は急冷されて硬化する。この結果、高品質のコイルばねを得られることとなる。
以上説明したように、コイル状部材412の一部分(ここでは、対向部分414)が短時間で所定温度(焼入温度)まで誘導加熱された直後に、コイル状部材412が磁力によって回転し、続いて、他の部分(ここでは、未加熱部分416)を誘導加熱することにより、コイル状部材412の全体が均一に誘導加熱される。その直後に、支持棒420を支持位置から落下位置まで移動させることによりコイル状部材412が冷却槽450に落下して硬化される。このようにして、コイル状部材412が短時間で均一に焼入温度に誘導加熱されて焼入れされるので、組織も硬度も均一なコイルばねが安価に製造されることとなる。また、コイル状部材412を誘導加熱する時間は5.0秒間以下の短時間であるので、コイル状部材412がクローズタイプであってもオープンタイプであっても長手方向両端部がオーバーヒートしない。このため、結晶粒の粗大化などを防止できるので高品質の弁ばね等のコイルばねに熱処理を施せる。
上記の例では、コイル状部材412を誘導加熱する時間を5.0秒間としたが、誘導加熱コイル430に供給する電力を増すことにより、さらに短時間にできる。誘導加熱時間が5.0秒間以下のときはコイル状部材412の長手方向両端部のオーバーヒートをいっそう確実に抑制できる。
なお、支持棒420を長くして複数のコイル状部材412を支持して、複数のコイル状部材412を一回で焼入れしてもよい。このように複数のコイル状部材412を一回で焼入れすることにより、コイルばねをいっそう低コストで熱処理できることとなる。
コイルばねだけでなく、鋼製のコイル状部材を焼入れする用途にも適用できる。
実施例1の熱処理装置を模式的に示す正面図である。 図1の熱処理装置を模式的に示す上面図である。 ワークが落下中の熱処理装置を模式的に示す正面図である。 (a)は、図1の熱処理装置によって2つの帯状部分が加熱された円柱状ワークを模式的に示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の円柱状ワークを示す断面図である。 (a)は、2つの帯状部分が加熱された角柱状ワークを模式的に示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の角柱状ワークを示す断面図である。 (a)は、円柱状ワークの3つの帯状部分を同時に誘導加熱する例を示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の円柱状ワークを示す断面図である。 (a)は、円柱状ワークの4つの帯状部分を同時に誘導加熱する例を示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の円柱状ワークを示す断面図である。 実施例2の熱処理装置を模式的に示す正面図である。 図8の熱処理装置を模式的に示す上面図である。 ワークが落下中の熱処理装置を模式的に示す正面図である。 (a)は、図8の熱処理装置によって2つの帯状部分が加熱された円筒状ワークを模式的に示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の円筒状ワークを示す断面図である。 (a)は、2つの帯状部分が加熱された角柱状ワークを模式的に示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の角柱状ワークを示す断面図である。 (a)は、円筒状ワークの3つの帯状部分を同時に誘導加熱する例を示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の円筒状ワークを示す断面図である。 (a)は、円筒状ワークの4つの帯状部分を同時に誘導加熱する例を示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後の円筒状ワークを示す断面図である。 実施例3の熱処理装置を模式的に示す斜視図である。 図15に示す熱処理装置の正面図である。 螺旋状部材の加熱状態を示す模式図である。 実施例4の熱処理装置を模式的に示す斜視図である。 図18に示す熱処理装置の正面図である。 螺旋状部材の加熱状態を示す模式図である。 実施例5の熱処理装置を模式的に示す斜視図である。 図21に示す熱処理装置の正面図である。 螺旋状部材の加熱状態を示す模式図である。 実施例のコイルばね熱処理装置を模式的に示す正面図である。 図24のコイルばね熱処理装置の誘導加熱コイルを模式的に示す斜視図である。 熱処理方法を示す、(a)は、コイル状部材をセットする状態を示し、(b)は、コイル状部材を誘導加熱している状態を示し、(c)は、支持棒を落下位置に移動させてコイル状部材を落下させた状態を示す。 (a)は、一対の対向部分が誘導加熱されたコイル状部材を模式的に示す断面図であり、(b)は、磁力で回転した直後のコイル状部材を模式的に示す断面図である。
符号の説明
10,60,100,200,300 熱処理装置
12,62 ワーク
16 帯状部分
17 未加熱部分
20,70,110,210,310 支持ユニット
30,80,120,220,320,430 誘導加熱コイル
34,84,434 長辺部分コイル
50,92,132,232,332,450 冷却槽
64 貫通孔
102,202,302 螺旋状部材
112,212,312 支持棒
410 コイルばね熱処理装置
412 コイル状部材
414 対向部分
416 未加熱部分
420 支持棒

Claims (12)

  1. 所定の磁気変態点を超えたときに強磁性体から常磁性体に変化する線材を螺旋状に形成した螺旋状部材の中空部に挿入されて該螺旋状部材をその外周方向に回転自在に支持するセラミック製の支持棒と、
    該支持棒に支持されている前記螺旋状部材の外周面のうち前記支持棒を挟んで対向する対向部分に向き合って配置された誘導加熱コイルとを備えたことを特徴とする熱処理装置。
  2. 前記誘導加熱コイルは、
    前記螺旋状部材を挟んで互いに対向する位置に配置された一対の部分コイルを有するものであることを特徴とする請求項に記載の熱処理装置。
  3. 前記一対の部分コイルは、
    前記螺旋状部材の外周面に沿ってその長手方向に延びるものであって、
    前記支持棒は、
    前記一対の部分コイルに挟まれた位置で、これら一対の部分コイルに並行に延びるものであることを特徴とする請求項に記載の熱処理装置。
  4. 前記支持棒は、
    前記螺旋状部材を支持する支持位置から該螺旋状部材を支持せずに落下させる落下位置まで移動するものであり、
    該支持棒に支持されたワークの下方に配置された、冷却液が収容される冷却槽を備えたことを特徴とする請求項1,2,又は3に記載の熱処理装置。
  5. 所定の磁気変態点を超えたときに強磁性体から常磁性体に変化する素材から作製された螺旋状部材の中空部にセラミック製の支持棒を挿入して該螺旋状部材をその外周方向に回転自在に支持しておき、
    該支持棒に支持されている前記螺旋状部材の外周面のうち前記支持棒を挟んで対向する対向部分に誘導加熱コイルを向き合わせてこの対向部分を誘導加熱し、
    これら対向部分が前記磁気変態点を超えたときに前記螺旋状部材が磁力で回転して、該螺旋状部材の外周面のうち前記対向部分とは異なる他の部分が前記誘導加熱コイルに向き合って誘導加熱されることを特徴とする熱処理方法。
  6. 前記螺旋状部材が所定の焼入温度になったときに、前記支持棒を前記螺旋状部材の中空部から引き抜いて該螺旋状部材を、冷却液が収容された冷却槽に落下させることを特徴とする請求項に記載の熱処理方法。
  7. 所定の磁気変態点を超えたときに強磁性体から常磁性体に変化する線材をコイル状に形成したコイルばねの中空部に挿入されて該コイルばねをその外周方向に回転自在に支持するセラミック製の支持棒と、
    該支持棒に支持されている前記コイルばねの外周面のうち前記支持棒を挟んで対向する対向部分に向き合って配置された誘導加熱コイルとを備えたことを特徴とする熱処理装置。
  8. 前記誘導加熱コイルは、
    前記コイルばねを挟んで互いに対向する位置に配置された一対の部分コイルを有するものであることを特徴とする請求項に記載の熱処理装置。
  9. 前記一対の部分コイルは、
    前記コイルばねの外周面に沿ってその長手方向に延びるものであって、
    前記支持棒は、
    前記一対の部分コイルに挟まれた位置で、これら一対の部分コイルに並行に延びるものであることを特徴とする請求項に記載の熱処理装置。
  10. 前記支持棒は、
    前記コイルばねを支持する支持位置から該コイルばねを支持せずに落下させる落下位置まで移動するものであり、
    該支持棒に支持されたコイルばねの下方に配置された、冷却液が収容される冷却槽を備えたことを特徴とする請求項7,8,又は9に記載の熱処理装置。
  11. 所定の磁気変態点を超えたときに強磁性体から常磁性体に変化する素材から作製されたコイルばねの中空部にセラミック製の支持棒を挿入して該コイルばねをその外周方向に回転自在に支持しておき、
    該支持棒に支持されている前記コイルばねの外周面のうち前記支持棒を挟んで対向する対向部分に誘導加熱コイルを向き合わせてこの対向部分を誘導加熱し、
    これら対向部分が前記磁気変態点を超えたときに前記コイルばねが磁力で回転して、該コイルばねの外周面のうち前記対向部分とは異なる他の部分が前記誘導加熱コイルに向き合わせて誘導加熱されることを特徴とする熱処理方法。
  12. 前記コイルばねが所定の焼入温度になったときに、前記支持棒を前記コイルばねの中空部から引き抜いて該コイルばねを、冷却液が収容された冷却槽に落下させることを特徴とする請求項11に記載の熱処理方法。
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