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JP4166971B2 - 熱電池 - Google Patents

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JP4166971B2
JP4166971B2 JP2001282939A JP2001282939A JP4166971B2 JP 4166971 B2 JP4166971 B2 JP 4166971B2 JP 2001282939 A JP2001282939 A JP 2001282939A JP 2001282939 A JP2001282939 A JP 2001282939A JP 4166971 B2 JP4166971 B2 JP 4166971B2
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ignition
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朋也 渡邉
哲次 林
保廣 西村
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Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
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Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、点火栓を具備する熱電池に関し、さらに詳しくは点火栓の点火剤層の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱電池は、常温では不活性であるが、高温では活性となって外部への電力供給が可能となる貯蔵型電池の一種である。熱電池の貯蔵安定性は極めて良好であり、5〜10年の貯蔵後でも製造直後と同様の特性を保持する。また、熱電池は、高温で作動させるため、電極反応が進みやすく、高出力であり、ミサイル等の防衛機器や誘導機器用電源、緊急用電源等として用いられる。
【0003】
熱電池の点火装置には、従来、電気式点火玉、撃発式雷管等が採用されており、各種飛翔体に用いられている。しかし、電気式点火玉、撃発式雷管等を用いた熱電池は、法規上、限られた認定業者しか取扱えない点で不便である。一方、特公昭48−1457号公報や特公昭64−45063号公報では、圧電素子を用いた点火装置が検討されている。
【0004】
図1に、圧電素子を用いた点火装置を具備する熱電池の構造を示す。ただし、点火装置を除く本体部分は断面で示してある。
素電池1および素電池1を加熱して活性化させる発熱剤2は、交互に積層されて発電体3を構成している。発熱剤2は、発電体3の外面に沿って備えられた着火シート4と接続されている。着火シート4は、点火栓5と近接しており、点火栓5は一対のリード線6で点火装置7に接続されている。発電体3は、セラミックファイバーの断熱材8で覆われた状態で断熱ケース14に収納されている。断熱ケース14の開口部は、発電体3の正極リード9および負極リード10ならびに一対のリード線6を通す孔11を有する蓋部12で封口されている。孔11の部分には、ハーメチックシールが施されている。
点火装置7は圧電素子13を具備する。圧電素子13に衝撃等を加えると、点火栓5に高電圧が付与されて点火栓5が発火し、着火シート4に着火する。そして、着火シート4の燃焼がさらに発熱剤2へと伝播し、素電池1を加熱する。
【0005】
次に、図3に、点火栓5の一例の拡大断面図を示す。
点火栓5は、一対のリード線6の端部6a、6aを対向させて保持する保持体15と、保持体15の表面の一部およびリード線端部6a、6aを覆うように形成された点火剤層16からなっている。
点火剤層16は、ジルコニウムのような金属粉とクロム酸バリウム(BaCrO4)などの酸化物からなる点火剤からつくられる。通常、点火剤に水を混合して調製したペースト中に保持体15上のリード線端部6a、6aを浸漬し、乾燥するという操作を繰り返すことにより点火剤層16が形成される。この点火剤層に、着火シートに着火させるに十分な量の点火剤を保有させるには、点火剤のみでは強度が不足するので、点火剤層に、補強材としてガラス繊維やセラミック繊維を混入する提案がされている。さらに、点火剤層の脱落や崩壊を防ぐために、点火剤層を保持体15と一体に樹脂被膜17で被覆する提案もなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、点火剤層にセラミック繊維などを混入させると、点火剤層の強度が大きくなり、着火に必要な量の点火剤を保有させることはできる。しかしながら、繊維を混入させたことにより、リード線端部6a、6a間に繊維が入り込み、リード線端部6a、6aおよび繊維に囲まれた部分に点火剤が入り込まず、図3に18で示すような空隙部ができることがある。リード線端部6a、6a間にこのような空隙部ができると、圧電素子により発生した火花が点火剤に燃え移らず、点火栓は不着火となり、電池は作動しない。
本発明は、以上の点に鑑み、リード線端部間に不着火の原因となる空隙部が生じることがなく、しかも十分な量の点火剤を保有できる強度をもつ点火剤層を備える熱電池を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、点火栓を具備する熱電池において、点火栓が、リード線端部を対向させて保持する保持体、前記リード線端部を覆う第1の点火剤層、および繊維材料を含み第1の点火剤層を覆う第2の点火剤層を備えることを特徴とする。
第2の点火剤層は、繊維材料を含む樹脂組成物の被膜により、前記保持体と一体に被覆されているのが好ましい。
また、第2の点火剤層の繊維材料は、ガラス繊維またはセラミック繊維であるのが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の熱電池は、素電池と発熱剤とを交互に積層した発電体、前記発熱剤に着火するための着火シート、ならびに前記着火シートに近接し、かつ一対のリード線により圧電素子に接続された点火栓を具備する。
【0009】
素電池は、リチウム、カルシウム等からなる負極層と、塩化リチウム−塩化カリウム共融混合塩等からなる電解質層と、二硫化鉄、クロム酸カルシウム等を主成分とする正極層とからなる。
素電池を加熱して活性化させる発熱剤は、金属粉末と酸化剤とからなる。例えば、鉄粉と過塩素酸カリウムとを混合した発熱剤が用いられる。着火シートは、金属粉末と酸化剤とからなる。金属粉末としては、例えばジルコニウム粉が挙げられ、酸化剤としては、例えばクロム酸バリウムが挙げられる。
圧電素子は点火装置に設置されている。衝撃等が圧電素子に与えられると、高電圧が点火栓に印加される。このとき放電により発生する火花が、着火シートを着火させるのに利用される。
【0010】
点火栓5は、図2に示すように、リード線端部6a、6aを対向させて保持するガラスからなる保持体15、前記リード線端部を覆う第1の点火剤層16a、および第1の点火剤層16aを覆う第2の点火剤層16bからなっている。
点火剤は、金属粉末と酸化剤とからなる。代表的には、ジルコニウム粉と、クロム酸バリウムとの混合物が用いられる。第1の点火剤層16aは、基本的には点火剤のみから構成し、第2の点火剤層16bは、補強材として無機短繊維を混合した点火剤からなる。
【0011】
第2の点火剤層の繊維材料としては、ガラス繊維、セラミック繊維等の無機繊維を用いることが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、高温・高湿下でも安定であり、耐薬品性に優れる等の点から、特にシリカ(SiO2)およびアルミナ(Al23)を主成分とするセラミック繊維が好ましい。繊維長は、0.1〜3.0mmであることが好ましい。繊維長が0.1mm未満では、繊維同士のからみ合い(結合力)が弱く、強度が不充分となるおそれがあり、3.0mmを超えると、点火栓の表面がけば立ったり、繊維が折れたりしやすくなる。第2の点火剤層の繊維の含有割合は、1〜20重量%が好ましい。1重量%未満であると、補強効果が不十分であり、20重量%を越えると、着火性能が悪くなる。
【0012】
第2の点火剤層16bの表面は、リード線端部を保持する保持体15と一体に、樹脂組成物からなる被膜17により被覆されているのが好ましい。
熱電池を各種飛翔体に適用する場合、要求される性能は著しく高い。すなわち苛酷な条件下、例えば数千〜数十万m/s2の高衝撃、数千〜数万rpmの高旋回の条件下における点火栓の信頼性を一層向上させることが望まれている。
そのような要求を満たすには、前記被膜17は、上記に挙げたような繊維材料を含有する樹脂組成物からなるのが好ましい。被膜17の樹脂成分と繊維材料との合計量に対する繊維材料の含有量は、5〜80重量%、さらには10〜80重量%、特には20〜40重量%であることが好ましい。繊維材料の含有量が5重量%未満になると、樹脂組成物の強度が不足し、冷熱温度衝撃試験、温度−湿度サイクル試験等でも充分な結果が得られない。一方、含有量が80重量%を超えると、点火剤の燃焼や着火シートへの着火が妨げられるおそれがある。
【0013】
被膜17の樹脂成分としては、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、水溶性である点や、20℃付近での粘性が最適で取り扱いやすいという点から、特にポリ酢酸ビニルが好ましい。
【0014】
点火剤の表面を保持体と一体に樹脂組成物の被膜17により被覆する際には、例えば樹脂成分を溶媒に溶解させ、これに繊維材料を混合したものに、被覆前の点火栓を浸漬してから引き上げればよい。樹脂成分を溶媒に溶解させる際の樹脂濃度は10〜50重量%であることが、作業性等の点から好ましい。引き上げた後、50〜80℃で8〜15時間乾燥させれば、樹脂組成物を固化させることができる。
【0015】
なお、被膜17に熱硬化性の樹脂を使用すると、塗膜乾燥後に、樹脂が硬化するため、高衝撃時にかえって樹脂被膜が破壊されやすくなることがある。また、点火の際に火花が飛散しにくくなることがある。
【0016】
前記溶媒としては、水、酢酸メチル、エタノールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、取り扱い易さ、環境への配慮等の点から、特に水が好ましい。
塗布する前の樹脂組成物の好ましい態様としては、例えば濃度10〜50重量%のポリ酢酸ビニル水溶液100重量部に、無機繊維2.5〜20重量部を混合したもの、濃度10〜50重量%となるようにポリ酢酸セルロースを酢酸メチルに溶かした溶液100重量部に、無機繊維2.5〜20重量部を混合したもの等が挙げられる。
【0017】
【実施例】
次に、実施例に基づき、本発明の熱電池について、さらに具体的に説明する。
【0018】
《実施例1》
図2に示すような点火栓を用いた他は、図1に示したのと同様の熱電池を製造した。点火剤には、金属ジルコニウム粉35重量部とクロム酸バリウム粉65重量部の混合物を用いた。無機繊維には、シリカとアルミナを主成分とする繊維長0.1〜0.3mmのセラミック繊維を用い、第2の点火剤層では、前記点火剤に6.5重量%混合した。第1の点火剤層は、前記点火剤100重量部に水490重量部を混合したペーストにリード線端部を浸漬し、乾燥する操作を繰り返して約0.1gの点火剤からなる層を形成した。また、第2の点火剤層は、前記の繊維を混合した点火剤100重量部に水460重量部を混合してペーストを調製し、これに前記の第1の点火剤層の部分を浸漬し、乾燥する操作を繰り返して約0.2gからなる層を形成した。
【0019】
次いで、上記の点火剤の表面に、保持体と一体に、繊維材料を含有する樹脂組成物からなる被膜17を形成した。被膜17は、ポリ酢酸ビニル、および上記と同じセラミック繊維からなっている。ここでは、樹脂成分と繊維との合計量に対する繊維の割合を5重量%とした。被膜を形成する際は、ポリ酢酸ビニルを25重量%含有する水溶液と前記繊維との混合物に、被覆前の点火栓を浸漬した後、引き上げ、50℃で12時間乾燥させた。
【0020】
《比較例1》
図3に示すように、点火剤層16がセラミック繊維を含むもので、実施例1における第2の点火剤層と同じ材料からつくられている。
【0021】
実施例1および比較例1の熱電池を各100個作製し、圧電素子により電池の作動試験を実施した。その結果、点火栓が着火せず作動しなかった電池は、実施例1では0であったが、比較例の電池では3個が作動しなかった。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、リード線端部間に不着火の原因となる空隙部が生じることがなく、しかも十分な量の点火剤を保有できる強度をもつ点火剤層を備える熱電池を提供することができる。また、点火剤層をリード線端部の保持部とともに樹脂被膜で被覆することにより、点火栓の強度がより高くなり、しかも着火シートへの着火が過酷な条件下でも確実に行われる熱電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における熱電池の縦断面図である。
【図2】その点火栓の拡大断面図である。
【図3】比較例の熱電池の点火栓の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 素電池
2 発熱剤
3 発電体
4 着火シート
5 点火栓
6 リード線
7 点火装置
8 断熱材
9 正極リード
10 負極リード
11 孔
12 蓋部
13 圧電素子
14 断熱ケース
15 保持体
16a 第1の点火剤層
16b 第2の点火剤層
17 樹脂被膜
18 空隙部

Claims (3)

  1. 素電池と発熱剤とを交互に積層した発電体、前記発熱剤に着火するための着火シート、ならびに前記着火シートに近接し、かつ一対のリード線により圧電素子に接続された点火栓を具備する熱電池であって、前記点火栓が、リード線端部を対向させて保持する保持体、前記リード線端部を覆う第1の点火剤層、および繊維材料を含み第1の点火剤層を覆う第2の点火剤層を備えることを特徴とする熱電池。
  2. 第2の点火剤層が、繊維材料を含む樹脂組成物により、前記保持体と一体に被覆されている請求項1記載の熱電池。
  3. 第2の点火剤層の繊維材料がガラス繊維またはセラミック繊維である請求項1または2記載の熱電池。
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