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JP4026353B2 - エネルギー線硬化性接着剤組成物、接着方法および接合体 - Google Patents

エネルギー線硬化性接着剤組成物、接着方法および接合体 Download PDF

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JP4026353B2 JP2001334135A JP2001334135A JP4026353B2 JP 4026353 B2 JP4026353 B2 JP 4026353B2 JP 2001334135 A JP2001334135 A JP 2001334135A JP 2001334135 A JP2001334135 A JP 2001334135A JP 4026353 B2 JP4026353 B2 JP 4026353B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエネルギー線硬化性接着剤組成物に関し、さらに詳しくは、密着性に優れ、高温高湿下の環境における接着信頼性が付与されたエネルギー線硬化性接着剤組成物、それを用いた接着方法および接合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
様々な分野において、熱可塑性オレフィン系樹脂成形品の技術が進展し、耐熱、耐湿性に優れた熱可塑性成形品が開発され、他の材料からこの熱可塑性樹脂への置き換えが進行している。しかし、極性基を有しない熱可塑性オレフィン系樹脂と他の被着体の接着においては、温度変化による線膨張係数の差および/または高湿条件下での接着性組成物の吸湿などにより、接着面の剥離という問題があり、短時間で硬化し、両者と高い密着性を有し、高温高湿条件下での接着信頼性が高い接着剤は知られていない。
例えば、特開平7−138332号公報および特開平7―90228号公報にアクリル系の熱可塑性オレフィン系樹脂用接着剤が記載されているが、本発明者らが検討した結果、これらの接着剤では充分な耐水性が得られないことがわかった。
また、エポキシ系の光硬化型接着剤組成物は一般的に耐熱性があり、凝集力が高く、接着強度が大きいことが知られているが、その反応性が低いため、充分な接着強度を出すために光照射後には熱処理が必要であるという問題がある。
例えば、特開平6−264043号公報に記載されるエポキシ系接着剤は、光硬化だけでは完全硬化せず、後処理として熱硬化が必要である。さらに、低分子量のエポキシ化合物の大半は変異原性試験が陽性で、有害性があり、安全性の面から配合が制限されていた。
さらに、特許第3161583号では、分子中に1個以上のオキセタン環および1個以上の水酸基を有する化合物を配合することにより硬化速度および密着性が向上することが記載されている。しかし、この組成物の密着性に関しては鋼板に対しコーティング剤として使用できるとしか記載されていない。オレフィン系樹脂への接着性に関しては、特許第3161583号にその記述がなく、実際に検証した結果、ここに記載される組成物はオレフィン樹脂に対して高い接着性を示すものではなかった。
このことから、本発明者らは、オレフィン系樹脂成形品に高い密着性を示す光硬化型の接着剤を開発した(特願2000−251779)。しかしながら、この接着剤は、せん断方向へは非常に高い接着力を示したが、剥離接着強度は低く問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、オレフィン系樹脂成形品と被着体との接着において、引張せん断接着強度及び剥離接着強度に優れるエネルギー線硬化性接着剤組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の組成を有するエネルギー線硬化性接着剤組成物が、極性基を有しないオレフィン系樹脂成形品同士あるいは、その他の被着体との接着において、引張せん断強度にも優れ、且つ剥離に対しても高い接着強度を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は炭素数が6〜30のアルキル基とオキセタニル基を有するカチオン重合性化合物(A)、水酸基を含有するオキセタン化合物(B)、多官能オキセタン化合物および/または多官能エポキシ化合物(C)、ならびにエポキシ基または水酸基の導入されたオレフィンユニットの連鎖からなり、数平均分子量が1,000〜10,000である高分子化合物(D)、およびカチオン重合開始剤(E)からなることを特徴とするエネルギー線硬化性接着剤組成物である。
【0005】
【発明の実施の形態】
長鎖アルキル基を有するカチオン重合性化合物(A)
本発明における炭素数が6〜30のアルキル基とオキセタニル基を有するカチオン重合性化合物(A化合物と称することもある)とは、炭素数が6〜30で、分岐を有していても良いアルキル基とオキセタニル基を有する化合物である。
このアルキル基としては炭素数が6〜24の分岐を有していても良いアルキル基が好ましいものである。
また、オキセタニル基はカチオン重合性基であり、反応性が良好で、短時間で光硬化を進行させるものである。なお、以下、オキセタニル基を有する化合物をオキセタン化合物と称する。
【0006】
A化合物としては、下記式(1)で表されるものがある。
【0007】
【化1】
【0008】
式(1)中、R1は水素原子またはメチル基、エチル基、プロピル基若しくはブチル基等の炭素数1〜6個の分岐があっても良いアルキル基を示し、R2は炭素数6〜30の分岐があっても良い炭化水素を示す。
【0009】
前記式(1)において、R2としては炭素数が6〜24または炭素数6〜18の分岐があっても良いアルキル基が好ましく、2−エチルヘキシル基等の分岐アルキル基が他成分との相溶性の面で特に好ましい。特に、R1がエチル基であり、R2が炭素数が6〜18の分岐があっても良いアルキル基が好ましく特に2−エチルヘキシル基であるオキセタン化合物は、優れた希釈剤、硬化促進剤、柔軟性付与剤および表面張力低下剤として本発明に好ましく使用される。
【0010】
本発明では、上記のA化合物は、複数種のものを併用することもできる。
【0011】
水酸基を含有するオキセタン化合物(B)
本発明におけるエネルギー線硬化性接着剤組成物において、水酸基を含有するオキセタン化合物(B)(B化合物と称することもある)は、剥離接着強度を向上させる目的で使用される。水酸基を含有するオキセタン化合物としては、分子中に1個のオキセタニル基と1個の水酸基を有する化合物であれば使用できる。好ましい化合物としては、下記式(2)で表わされる化合物を挙げることができる。
【0012】
【化2】
【0013】
式(2)において、R3は水素原子またはメチル基、エチル基、プロピル基若しくはブチル基等の炭素数1〜6個の分岐があっても良いアルキル基、炭素数1〜6個のフルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエニル基等であり、R4は、メチレン、エチレン、プロピレン若しくはブチレン等の炭素数1〜6個のアルキレン基、またはエ−テル結合を有する基例えば、オキシエチレン、オキシプロピレン若しくはオキシブチレン等のオキシアルキレン基であることができる。
【0014】
本発明では、上記式(2)において、R3としては炭素数1〜6個の分岐があっても良いアルキル基が好ましく、エチル基がより好ましい。また、R4としては、メチレン基が好ましい。
具体的には、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亞合成(株)製:略号OXA)が挙げられる。
【0015】
本発明では、上記B化合物を複数のものを併用することもできる。
【0016】
多官能オキセタン化合物および/または多官能エポキシ化合物(C)
本発明におけるエネルギー線硬化性接着剤組成物において、多官能オキセタン化合物および/または多官能エポキシ化合物(C)(C化合物と称することもある)は、組成物の硬化速度を向上させ、さらに硬化後の強度を制御する目的で使用される。
【0017】
多官能オキセタン化合物(C−1)
C化合物における多官能オキセタン化合物(C−1)としては、A化合物および後記するオレフィンユニットの連鎖で構成された高分子化合物(D)との相溶性があれば特に限定されない。
この多官能オキセタン化合物(C−1)としては、下記式(3)で表される化合物またはビス(3−アルキル−3−オキセタニルメチル)エーテルを挙げることができる。このビス(3−アルキル−3−オキセタニルメチル)エーテルのアルキルとは、炭素数1〜6個の分岐があっても良いものであり、特にエチル基ではビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル(東亞合成(株)製:略号DOX)が例示される。
【0018】
【化3】
【0019】
式(3)中、R5は水素原子または炭素数1〜6の分岐があっても良いアルキル基を示し、R6は炭素数1〜6のアルキレン基、鎖状若しくは分岐状ポリ(アルキレン)基、キシリレン基またはエステル結合から成る群から選ばれるm価基を示し、Zはエーテル基、チオエーテル基、メチレン基またはエステル基等の官能基を示し、mは2、3または4である。
【0020】
多官能エポキシ化合物(C−2)
C化合物における多官能エポキシ化合物(C−2)は、A化合物および後記するオレフィンユニットの連鎖で構成された高分子化合物(D)との相溶性があれば特に限定されない。
例えば、ジシクロペンタジエンオキサイド、リモネンジオキサイド、4−ビニルシクロヘキセンジオキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルアルコール、(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、エチレン1,2−ジ(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボン酸)エステル、(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、フェニルグリシジルエーテル、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、o−、m−、p−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、多価アルコールのポリグリシジルエーテル等が例示される。
【0021】
カチオン重合開始剤(E)
カチオン重合開始剤(E)(E成分と称することもある)としては、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルフォニウム塩、セレニウム塩、ピリジニウム塩、フェロセニウム塩、フォスフォニウム塩、チオピリジニウム塩が使用できるが、熱的に比較的安定である芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルフォニウム塩等のオニウム塩開始剤が好ましく使用される。オニウム塩開始剤を活性化するためには、赤外線照射も可能だが、照射により発生する熱の基材への影響を考慮した場合、紫外線または可視光を照射した方が好ましい。
【0022】
芳香族ヨードニウム塩および芳香族スルフォニウム塩等のオニウム塩開始剤を使用する場合、対アニオンとしては、BF4 -、AsF6 -、SbF6 -、PF6 -、B(C654 -等が挙げられる。
特にB(C654 -をアニオンとしたヨードニウム塩は長鎖アルキル基を有するカチオン重合性化合物との相溶性も良く好適である。
【0023】
本発明のエネルギー線硬化性接着剤組成物において、長鎖アルキル基を有するカチオン重合性化合物(A)、水酸基を含有するオキセタン化合物(B)および多官能オキセタン化合物および/またはエポキシ化合物(C)の合計を100質量部としたとき、A化合物は5〜85質量部、B化合物は5〜40質量部、C化合物は10〜90質量部である。このA化合物、B化合物およびC化合物を含む100質量部に対しカチオン重合開始剤(E)が0.1〜20質量部添加するものである。
【0024】
A化合物が5質量部より少ないと接着剤組成物の相溶化が困難であり、85質量部、特に90質量部を超えると硬化物の硬度が低下し、接着強度等が低下する。また、B化合物が5質量部より少ないと剥離強度向上の効果が不十分であり、40質量部より多いときは組成物の相溶性が低下し白濁または分離する。
C化合物が10質量部より少ないと硬化速度および硬化物の硬度が低下し、90質量部を超えると硬化物の硬度が高すぎるため、基材への密着性が低下する。
【0025】
本発明のエネルギー線硬化性接着剤組成物には、カチオン重合開始剤(E)の活性をさらに高めるため、ラジカル重合開始剤(F)を併用することができる。
ラジカル重合開始剤(F)としては、ベンゾフェノン、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインエーテル類、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等のベンジルジメチルケタール類、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のα−ヒドロキシアルキルフェノン類、カンファーキノン等のα−ジカルボニル化合物等が挙げられ、中でもチオキサントン類が最もオニウム塩の活性を高め好適である。
ラジカル重合開始剤(F)は、本発明のエネルギー線硬化性接着剤組成物100質量部に対して、0.1〜20質量部使用することが好ましい。
【0026】
さらに、本発明のエネルギー線硬化性接着剤組成物には、エポキシ基または水酸基の導入されたオレフィンユニットの連鎖からなり、数平均分子量が1,000〜10,000である高分子化合物(D)が添加されており、その添加によりオレフィン系熱可塑性樹脂成形品に対する接着強度が増大している。
該高分子化合物は、分子中にエチレンユニット、ブチレンユニット、エチレン−ブチレンユニット等のポリオレフィンユニットの連鎖を少なくとも10以上有する高分子化合物であり、溶解性に優れるという理由から、数平均分子量が1,000〜10,000のものが用いられる。
また、該高分子化合物は、オキセタニル基およびエポキシ基と反応し得る構造、すなわち、カチオン反応性を有するエポキシ基または水酸基が導入されたものである。
【0027】
エポキシ基または水酸基の導入されたオレフィンユニットの連鎖からなり、数平均分子量が1,000〜10,000である高分子化合物(D)としては、ポリオレフィン系オレフィンユニットの連鎖を有するものが好ましく、エチレン・ブチレン、エチレン・ブチレン・スチレン、エチレン・ブチレン・イソプレン、エチレン・ブチレン・ブタジエン等のユニットを含有するものが好ましく、またこれらのブロックコポリマーを水素添加あるいは酸化等で変性させエポキシ基、水酸基等の官能基を導入したものは相溶性が良くさらに好ましい。
その添加量は、本発明のエネルギー線硬化性接着剤組成物中で相溶している限り添加でき、配合組成にもよるが、前記A化合物、B化合物、C化合物およびE化合物を含む100質量部に対し、1〜200質量部であることが好ましい。
【0028】
本発明のエネルギー線硬化性接着剤組成物には、硬化前の組成物の粘度や相溶性等の調整,並びに硬化後の樹脂のガラス転移温度や屈折率等の制御を目的とし、カチオン重合性化合物を添加することもできる。
このカチオン重合性化合物は特に限定されないが、エポキシ基、オキセタニル基、ビニルエーテル基等のカチオン重合性基を1分子中に1個以上含有しているものである。
本発明の組成物100質量部に対しカチオン重合性化合物を50質量部より多く添加すると系全体の相溶性が低下し組成物が分離したり、アルキル基とオキセタニル基を有するカチオン重合性化合物(A)および水酸基を含有するオキセタン化合物(B)併用した効果が薄れるため、この添加量は0.1〜50質量部添加量であることが好ましい。
【0029】
本発明のエネルギー線硬化性接着剤組成物を用いてオレフィン系樹脂などとガラスや金属などとを接着させるとき、この密着性を向上させるためにシランカップリング剤を添加することもできる。
このシランカップリング剤の併用により、オレフィン系樹脂と無機材料または金属材料との密着性を改良することができる。
シランカップリング剤とは無機材料や金属材料を樹脂組成物とを化学的に結合する性質を有するものである。シランカップリング剤としては、1分子中にエポキシ基及びトリメトキシシリル基あるいはトリエトキシシリル基を有するエポキシシラン類が好ましく用いられる。
シランカップリング剤の好ましい使用範囲は、特に限定されないが、本発明のエネルギー線硬化性接着剤組成物100質量部に対して0.5〜10質量部であることが好ましく、1〜5質量部が特に好ましい。
【0030】
本発明のエネルギー線硬化性接着剤組成物に充填剤を添加することで組成物の粘度および硬化時の体積収縮率の低減、さらに硬化した組成物の熱耐久性を改良することができる。充填剤としては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタン等を挙げることができる。
【0031】
本発明のエネルギー線硬化性接着剤組成物は、オレフィン系樹脂成形品とレンズ・ミラー等の無機透明材料、成形性に優れたポリフェニレンスルフィド・エポキシ樹脂等の成形樹脂と透明なオレフィン系樹脂成形品との接着性に優れ、特にオレフィン系樹脂成形品と無機透明部材との接着おいて好ましく使用される。
【0032】
本発明におけるエネルギー線硬化性接着剤組成物を用いる場合、エネルギー線硬化性接着剤組成物を被着体の両方または片方に塗布し、直ちに塗布面を貼り合せ、動かない様に固定し、その後、高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、メタルハロゲンランプ、太陽光等の光源により、エネルギー線を照射することにより、硬化が短時間でおこり、強い接着力が得られる。
照射量は、エネルギー線硬化性接着剤組成物の反応性にもよるが、照度が100mW/cm2で1〜60秒程度の短時間で硬化させることができる。
【0033】
本発明のエネルギー線硬化性接着剤組成物の成分であるアルキル基とオキセタニル基を有するカチオン重合性化合物(A)はオレフィン表面に対する密着性を向上させ、水酸基含有オキセタン化合物(B)は剥離強度を向上させ、多官能オキセタン化合物および/または多官能エポキシ化合物(C)は硬度の向上と共に硬化速度を向上させる。
また、ラジカル重合開始剤()をカチオン重合開始剤()に共存させることで低照射エネルギー照射且つ速硬化を達成できる。
さらに、エポキシ基または水酸基の導入されたオレフィンユニットの連鎖からなり、数平均分子量が1,000〜10,000である高分子化合物(D)の添加により、オレフィン表面に対する密着性がさらに向上し、エネルギー線硬化性接着剤組成物を目的とする粘度に調整することが可能となる。
【0034】
オレフィン系樹脂成形品同士またはガラス等の無機材料との接着に、本発明の組成物を使用すると、常態でも引張りせん断接着強度が1MPaを超え、さらには、剥離強度も向上することができる。
【0035】
本発明のエネルギー線硬化性接着剤組成物は、透明な光学材料であるノルボルネン樹脂との強い密着性を示すことから、本発明におけるエネルギー線硬化性接着剤組成物は、光ピックアップ部品のノルボルネン樹脂製レンズと基材との接着、ノルボルネン樹脂シートの貼り合せ、およびノルボルネン樹脂とプリズムとの接着等に好適である。
【0036】
【実施例】
以下の実施例により本発明を更に具体的に説明する。
以下、「部」及び「%」はいずれも質量基準によるものとする。
実施例において、
アルキル基とオキセタニル基を有するカチオン重合性化合物(A)として2−エチルヘキシルオキセタン(東亞合成(株)製:略号EHOX)、
水酸基含有オキセタン化合物(B)として3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亞合成(株)製:略号OXA)、
多官能オキセタン化合物(C−1)としてビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル(東亞合成(株)製:略号DOX)、
多官能エポキシ化合物(C−2)として3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカーボネート(ユニオンカーバイド社製:略号UVR−6110)、
カチオン重合開始剤(E)としてトリルクミルアイオドニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(ローヌ・プーラン社製:略号2074)、
ラジカル重合開始剤(F)として、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(チバ・スペシャリティーケィ・ミカルズ株式会社製:略号DC1173)、
オレフィンユニットの連鎖からなる高分子化合物(D)として油化シェル社製EKP−207、シランカップリング剤としてγ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー株式会社製:略号A−187)を使用した。
【0037】
実施例1〜2、比較例1〜4
下記表1に示す割合(重量部)で上記各成分を混合して組成物を調製した。
【0038】
【表1】
【0039】
表1に従って調製した組成物は、それらの外観および粘度(温度25℃、単位はmPa・s)を測定した後、下記の条件で接着を行ない、剥離強度を測定した。
【0040】
1.試験に用いた被着体
ノルボルネン樹脂:25mm×50mm×3mmの日本ゼオン(株)製のゼオネックス480R(商品名)を使用した。
2.接着条件
接着面積:12.5mm×25mm
照射光源:メタルハロゲンランプ
硬化時の積算光量:2,000mJ/cm2(365nm)
上記の条件で被着材を接着した。
各組成物における接着処理後の膜厚は、平均100μmであった。
3.接着強度の測定
(1)光照射後、温度23℃、湿度50%の環境下で1時間静置した。
(2)剥離強度の測定万力で片方のテストピースを押さえ、プッシュプルゲージにて他方の端を押し、剥離したときの負荷(N)を剥離強度とした。
(3)引張せん断強度の測定引張せん断強度は、引張速度20mm/minで測定した。強度は、MPaで表示した。
(4)剥離強度および引張せん断強度の測定おいて被着体が破損もしくは被着体にクラックが入った際には基材破壊(※で表示)とした。
測定結果は、下記表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】
比較例1の組成物は水酸基を有するオキセタン化合物(B)であるOXAを配合していない。
比較例2および比較例3の組成物はOXAを配合していないが、オレフィンユニットの連鎖で構成され、官能基の導入された高分子化合物(D)であるEXP207を配合している。
比較例3の組成物はさらに強固な共有結合性の架橋構造を作り得るカチオン重合性シランカップリング剤A−187を添加した。
比較例4の組成物は比較例1のEHOXの一部をOXAにして添加した。
実施例1および比較例3の組成物では比較例4のEHOXの一部をEKP−207に変更した。
実施例2の組成物では、実施例1の組成物よりもOXAを増量した。
【0043】
比較例1と比較例4の接着力を比較すると、EHOXの一部をOXAに代えることで、剥離強度が2倍程度に向上した。
比較例2と3の接着力の比較から、A−187を添加することで、剥離強度が向上する傾向が見られた。
しかし、比較例3のA−187の代わりにOXAを添加した実施例1の接着力は基材破壊を示すほど剥離強度が向上し、その上、引張せん断接着強度も基材破壊するほど高い値を示した。
また、A−187を添加した比較例2の組成物は、室温保存2週間で濁りを生じ、この安定性が悪かった。
なお、実施例1〜2に記載の組成物は、室温保管3ヶ月でも白濁等はなく安定であった。
実施例1と2の接着力の比較から、OXAの添加量を増量することで、剥離強度が向上した。OXAの添加により剥離強度が向上する理由としては,OXAの弱い結合である水素結合による応力緩和の効果と考えられる。
【0044】
【発明の効果】
本発明の光エネルギー線硬化性接着剤組成物は光硬化型接着剤としてオレフィン系樹脂の接着に用いると引張せん断接着強度だけではなく、剥離強度にも優れており、貼り合せだけではなくポッティング等の接着方法においても高い接着性を示す。
また、保存安定性についても優れている。

Claims (4)

  1. 炭素数が6〜30のアルキル基とオキセタニル基を有するカチオン重合性化合物(A)、
    水酸基を有するオキセタン化合物(B)、
    多官能オキセタン化合物および/または多官能エポキシ化合物(C)、ならびに
    エポキシ基または水酸基の導入されたオレフィンユニットの連鎖からなり、数平均分子量が1,000〜10,000である高分子化合物(D)、
    および
    カチオン重合開始剤(E)からなること
    を特徴とするエネルギー線硬化性接着剤組成物。
  2. 請求項に記載のエネルギー線硬化性接着剤組成物において、
    重合開始剤として、
    ラジカル重合開始剤(F)が併用されていること
    を特徴とするエネルギー線硬化性接着剤組成物。
  3. 被着体間に形成させた請求項1〜のいずれかに記載されているエネルギー線硬化性接着剤組成物からなる層に、エネルギー線を照射して前記組成物を硬化させて、被着体同士を接着接合すること
    を特徴とする接着方法。
  4. 接合面がエネルギー線の照射により硬化した請求項1〜のいずれかに記載されているエネルギー線硬化性接着剤組成物の層を介して接着接合されていること
    を特徴とする接合体。
JP2001334135A 2001-10-31 2001-10-31 エネルギー線硬化性接着剤組成物、接着方法および接合体 Expired - Fee Related JP4026353B2 (ja)

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